説明

フレキシブルプリント配線板、電子機器、フレキシブルプリント配線板の製造方法

【課題】製造工程及び製造コストを増大させることなく製造することができる、放熱特性に優れたフレキシブルプリント配線板、該フレキシブルプリント配線板を備える電子機器及び前記フレキシブルプリント配線板の製造方法の提供を課題とする。
【解決手段】発熱性の電子部品20を実装するためのフレキシブルプリント配線板10であって、基材11の表裏両面に導電層12を設けてあるものにおいて、裏面側の導電層12のうち、前記電子部品20の直下を含む電子部品近傍領域Kに、凹凸パターンからなる放熱構造を設けてあると共に、前記基材11の表裏の導電層12を、前記電子部品近傍領域Kに設けたブラインドビアホールBを介して電気接続してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブルプリント配線板、該フレキシブルプリント配線板を備える電子機器及び前記フレキシブルプリント配線板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
照明用をはじめとして、フレキシブルプリント配線板(Flexible printed circuits:以下、FPCとする。)に発熱性の電子部品を実装する場合が増えてきている。
このような発熱性の電子部品は、駆動時に自己が発生する熱によって、電気的特性の低下や光学的特性の低下等の性能劣化が起こることから、放熱機能を持ったFPCの需要が増えてきている。
従来、放熱機能を持ったFPCとしては、FPCにヒートシンクや放熱用のシートを取り付けるものが一般的であった。
そのようなFPCを示すものとして、例えば下記特許文献1、2がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−286680号公報
【特許文献2】特開2010−98128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1は、配線基板に関する発明で、はんだ付け部が温度サイクルで剥離することがない、グリースレスの回路基板を提供することができるメリットがある。
また上記特許文献2は、放熱構造体に関する発明で、発熱性デバイスが発生する熱を効率よく放散することが可能であると共に、発熱性デバイスの電気的特性に悪影響を与える炭素粉等の塵の発生及び金属繊維の突起がない放熱構造を提供することができるメリットがある。
しかし上記特許文献1、2は、何れもFPCに別部材であるヒートシンクや放熱シートを取り付ける構成であることから、放熱機能を持ったFPCの製造において、ヒートシンクや放熱シートをFPCに取り付けるための工程が増えると共に、部品等のコストが増大するという問題があった。
【0005】
そこで本発明は上記従来技術における問題点を解消し、製造工程及び製造コストを増大させることなく製造することができる、放熱特性に優れたフレキシブルプリント配線板、該フレキシブルプリント配線板を備える電子機器及び前記フレキシブルプリント配線板の製造方法の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のフレキシブルプリント配線板は、発熱性の電子部品を実装するためのフレキシブルプリント配線板であって、基材の表裏両面に導電層を設けてあるものにおいて、裏面側の導電層のうち、前記電子部品の直下を含む電子部品近傍領域に、凹凸パターンからなる放熱構造を設けてあると共に、前記基材の表裏の導電層を、前記電子部品近傍領域に設けたブラインドビアホールを介して電気接続してあることを第1の特徴としている。
【0007】
上記本発明の第1の特徴によれば、フレキシブルプリント配線板は、発熱性の電子部品を実装するためのフレキシブルプリント配線板であって、基材の表裏両面に導電層を設けてあるものにおいて、裏面側の導電層のうち、前記電子部品の直下を含む電子部品近傍領域に、凹凸パターンからなる放熱構造を設けてあると共に、前記基材の表裏の導電層を、前記電子部品近傍領域に設けたブラインドビアホールを介して電気接続してあることから、発熱性の電子部品が駆動時に発生する熱を、電子部品近傍領域に設けてある凹凸パターンによる放熱構造で効率良く且つ迅速に放熱させることができる。よって放熱特性に優れたフレキシブルプリント配線板とすることができる。
【0008】
また本発明のフレキシブルプリント配線板は、上記本発明の第1の特徴に加えて、前記凹凸パターンは、エッチングによる凹部を形成してなることを第2の特徴としている。
【0009】
上記本発明の第2の特徴によれば、上記本発明の第1の特徴による作用効果に加えて、前記凹凸パターンは、エッチングによる凹部を形成してなることから、凹凸パターンの形成を容易なものとすることができる。よって製造工程及び製造コストを増大させることなく製造することができる、放熱機能を備えたフレキシブルプリント配線板とすることができる。
【0010】
また本発明の電子機器は、上記第1又は第2の特徴に記載のフレキシブルプリント配線板を備えることを第3の特徴としている。
【0011】
上記本発明の第3の特徴によれば、電子機器は、上記第1又は第2の特徴に記載のフレキシブルプリント配線板を備えることから、製造工程及び製造コストを増大させることなく製造することができる、放熱特性に優れた電子機器とすることができる。
【0012】
また本発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法は、上記第2の特徴に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、前記凹部の形成は、前記表裏の導電層に回路パターンを形成するための回路パターン形成工程における、エッチングの際に同時に行うことを第4の特徴としている。
【0013】
上記本発明の第4の特徴によれば、フレキシブルプリント配線板の製造方法は、上記第2の特徴に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、前記凹部の形成は、前記表裏の導電層に回路パターンを形成するための回路パターン形成工程における、エッチングの際に同時に行うことから、製造工程及び製造コストを増大させることなく、放熱特性に優れたフレキシブルプリント配線板を製造することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明のフレキシブルプリント配線板、該フレキシブルプリント配線板を備える電子機器、前記フレキシブルプリント配線板の製造方法によれば、製造工程及び製造コストを増大させることなく製造することができる、放熱特性に優れたフレキシブルプリント配線板、該フレキシブルプリント配線板を備える電子機器及び前記フレキシブルプリント配線板の製造方法とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板を示す図で、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は(a)のa−a線方向における断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板における電子部品で発生した熱がフレキシブルプリント配線板内を移動する状態を模式的に示した図である。
【図3】本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板の製造工程を簡略化して示す断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板の製造工程を簡略化して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の図面を参照して、本発明に係るフレキシブルプリント配線板、該フレキシブルプリント配線板を備える電子機器及び前記フレキシブルプリント配線板の製造方法についての実施形態を説明し、本発明の理解に供する。しかし、以下の説明は本発明の実施形態であって、特許請求の範囲に記載の内容を限定するものではない。
【0017】
まず図1、図2を参照して、本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板10、フレキシブルプリント配線板10を備える電子機器について説明する。
【0018】
本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板10は、表面に実装する発熱性の電子部品が駆動時に発生する熱を放熱させるための機能を備えるフレキシブルプリント配線板であり、図示しない携帯電話機等の電子機器の内部に配設されるものである。
より具体的には、フレキシブルプリント配線板10は、表裏両面に導電層を設けてある、いわゆる両面フレキシブルプリント配線板であり、表面側に実装する電子部品と図示しない外部配線とを電気接続する機能と、電子部品が駆動時に発生する熱を放熱させる機能とを主として備えるものである。
【0019】
このフレキシブルプリント配線板10は、図1(c)に示すように、基材11と、導電層12と、めっき層13と、カバーレイ層14とから構成される。
【0020】
前記基材11は、フレキシブルプリント配線板10の基台となるものであり、絶縁性の樹脂フィルムで形成されている。
樹脂フィルムとしては、柔軟性に優れた樹脂材料からなるものが使用される。例えばポリイミドフィルムやポリエステルフィルム等のフレキシブルプリント配線板を形成する樹脂フィルムとして通常用いられるものであれば、如何なるものであってもよい。
また特に、柔軟性に加えて高い耐熱性をも有しているものが望ましい。例えばポリアミド系の樹脂フィルムや、ポリイミド、ポリアミドイミドなどのポリイミド系の樹脂フィルムや、ポリエチレンナフタレートを好適に用いることができる。
また耐熱性樹脂としては、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等、フレキシブルプリント配線板を形成する耐熱性樹脂として通常用いられるものであれば、如何なるものであってもよい。
【0021】
また本実施形態においては、図1(c)に示すように、基材11における電子部品20の直下を含む電子部品近傍領域Kに、ブラインドビアホールBを形成する貫通孔11aを設けてある。
なお、ここで及び以下の説明において、電気部品近傍領域とは「電子部品の側面から外側に1〜3mm程度の距離で囲まれる領域」を意味するものとする。
なお基材11の厚みは、用途に応じて適宜変更可能である。より具体的には、一般的な用途としては12.5〜25μm程度とし、特殊用途としては50μm程度としてもよい。
【0022】
前記導電層12は、電子部品20と外部配線との電気接続を行うための回路パターンと、電子部品20で発生した熱を放熱させるための後述する放熱構造とを備える層である。
この導電層12は、導電性金属箔からなり、図1(c)に示すように、基材11の表裏両面に積層されている。
また本実施形態においては、図1(c)に示すように、導電層12における電子部品近傍領域Kに、貫通孔12aを設け、この貫通孔12aと既述した貫通孔11aとでブラインドビアホールBが形成されている。そしてこのブラインドビアホールBの内孔の表面及びブラインドビアホールBの開口部の周縁領域を被覆するめっき層13を介して、基材11の表裏両面に積層されている導電層12が電気接続されている。
また詳細には図示していないが、基材11の表面側に積層される導電層12のうち、電子部品20を実装する部分には、電子部品20の電極と半田Hを介して電気接続される回路パターンが形成されている。
【0023】
なおブラインドビアホールB(貫通孔11a及び貫通孔12a)の直径は、0.1〜0.3mm程度とすることが望ましい。
またブラインドビアホールBの数は本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。が、ブラインドビアホールBの形成位置は、電子部品近傍領域Kであることが必要である。
また導電性金属箔としては、例えば銅(Cu)を用いることができる。勿論、銅(Cu)に限るものではなく、フレキシブルプリント配線板の導電層を形成する導電性金属箔として通常用いられるものであれば、如何なるものであってもよい。
また導電層12の厚みは、用途に応じて適宜変更可能である。より具体的には、一般的な用途としては12〜18μm程度とし、特殊用途としては9μm程度や35μm程度としてもよい。
また回路パターンは、導電層12をエッチングする等の公知の形成方法を用いて形成することができる。
【0024】
前記めっき層13は、基材11の表裏両面の導電層12に形成される回路パターンを電気接続すると共に、電子部品20が駆動時に発生する熱を伝熱、放熱させるための金属被膜層である。
本実施形態においては、図1(c)に示すように、導電層12と、ブランドビアホールBの内孔の表面及びブラインドビアホールBの開口部の周縁領域とを無電解めっき、電解めっき等の公知の形成方法を用いて銅めっきすることで、めっき層13が形成されている。
【0025】
また本実施形態においては、図1(b)、(c)に示すように、裏面側の導電層12及びめっき層13のうち、電子部品近傍領域Kに、エッチングによる複数の凹部Uを形成することで、複数の凹部Uと複数の凸部Tとで形成される凹凸パターンからなる放熱構造を設けてある。
ここで既述したように、基材11の表裏両面に積層されている導電層12は、電子部品近傍領域Kに設けたブラインドビアホールBを介して電気接続されている。
よって図2の白抜き矢印で示すように、基材11の表面側の導電層12に実装する電子部品20が駆動時に発生する熱を、フレキシブルプリント配線板10の表面側だけでなく、ブラインドビアホールBの内孔の表面及びブラインドビアホールBの開口部の周縁領域を被覆するめっき層13を介して、裏面側の導電層12まで伝熱させ、凹凸パターンからなる放熱構造からも空気との熱交換(対流・輻射)によって放熱させることができる。
また放熱構造を凹凸パターンで形成することで、簡易な構成で放熱構造の表面積を大きくすることができ、電子部品20が駆動時に発生する熱を効率よく放熱させることができる。
またブラインドビアホールB及び凹凸パターンからなる放熱構造を、ともに電子部品近傍領域Kに設ける構成とすることで、電子部品20から放熱構造までの熱経路の距離を短くすることができる。よって電子部品20が駆動時に発生する熱を、凹凸パターンからなる放熱構造へ迅速に伝熱させ、放熱させることができる。従って放熱特性に優れたフレキシブルプリント配線板10とすることができる。
なお図2は、図1(c)に示す断面図と同様の図であるが、熱の移動を効果的に図示するために、断面図におけるハッチングを省略して図示するものとする。
【0026】
更に電子部品20が発生する熱を、凹凸パターンからなる放熱構造に伝熱させるための伝熱経路に、ブラインドビアホールBを介在させる構成とすることで、貫通孔11a、12a内を、熱伝導率が大きい銅からなるめっき層13で十分に埋めることができ、熱抵抗を小さくすることができる。よって一段と放熱特性に優れたフレキシブルプリント配線板とすることができる。
またフレキシブルプリント配線板10の厚みを薄肉なものとすることができ、薄肉化が可能なフレキシブルプリント配線板10とすることができる。
【0027】
またこの凹部Uは、回路パターン形成工程における、導電層12に回路パターンを形成するためのエッチングの際に回路パターンと同時に形成してある。
このような構成とすることで、フレキシブルプリント配線板10に放熱用のヒートシンクや放熱シート等の別部材を取り付けることなく、電子部品近傍領域Kの導電層12及びめっき層13をエッチングするだけで、凹凸パターンからなる放熱構造を容易に形成することができる。また凹部Uと回路パターンとを同一工程で同時に形成することができる。
【0028】
つまり従来、駆動時に発熱を伴う電子部品を実装するフレキシブルプリント配線板における放熱構造としては、ヒートシンクや放熱シート等の別部材をフレキシブルプリント配線板に取り付ける構成をとるものが一般的であった。
このような構成においては、フレキシブルプリント配線板の製造工程において、放熱構造を形成するために別工程や別部材が必要となることから、製造工程及び製造コストが増大するという問題があった。
【0029】
これに対して本発明の構成とすることで、フレキシブルプリント配線板10の製造工程において、別工程や別部材を追加することなく、裏面側の導電層12のうち、電子部品近傍領域Kに、凹凸パターンからなる放熱構造を容易に設けることができる。
よって製造工程及び製造コストを増大させることなく製造することができる、放熱特性に優れたフレキシブルプリント配線板10及びフレキシブルプリント配線板10を備える電子機器とすることができる。
【0030】
なお凹部Uの数、形状、大きさ等は本実施形態のものに限る必要はなく、適宜変更可能である。が、凹部Uの形成位置は、電子部品近傍領域Kであることが必要である。
また図1(c)に示すように、本実施形態においては、ブランドビアホールBの内孔の表面及びブラインドビアホールBの開口部の周縁領域を被覆するめっき層13に空間を残す構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、めっき層13に空間を残さない構成としてもよい。このような構成とすることで、一段と熱抵抗を小さくすることができ、一段と良好な放熱性を実現することができる。
【0031】
前記カバーレイ層14は、フレキシブルプリント配線板10の絶縁層を形成する層である。このカバーレイ層14は、基材11、導電層12、めっき層13の一部にポリイミドフィルムを熱プレス若しくは絶縁性樹脂インクを用いて印刷することで形成することができる。
なお絶縁性樹脂インクとしては、例えばポリイミドインクやエポキシ樹脂インク等を用いることができる。
またカバーレイ層14の厚みは、用途に応じて適宜変更可能である。より具体的には、一般的な用途としては12.5〜25μm程度とし、特殊用途としては50μm程度としてもよい。
【0032】
前記電子部品20は、駆動時に発熱を伴う半導体素子である。
本実施形態においては、半導体素子として、LEDを用いている。勿論、LEDに限るものではなく、集積回路(Integrated Circuit:以下、ICとする。)等、フレキシブルプリント配線板10を用いる電子機器の構成に合わせて適宜変更可能である。
また電子部品20の大きさ、数等も本実施形態のものに限らない。
【0033】
次に図3、図4を参照して、本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板10の製造方法及び電子部品20のフレキシブルプリント配線板10への実装方法を説明する。
【0034】
まず図3(a)に示すように、基材11の両面に銅箔からなる導電層12を積層した基板を用意する。
そして図3(b)に示す、ブラインドビアホール形成工程Vにより、基材11の裏面側に積層される導電層12の所定位置をエッチングし、銅箔に貫通孔12aを形成する。
そして図3(c)に示す、ブラインドビアホール形成工程Vにより、基材11の所定位置(貫通孔12a部分)にレーザーを照射し、貫通孔11aを形成する。これにより貫通孔11a及び貫通孔12aとでブラインドビアホールBが形成される。
そして図3(d)に示す、めっき工程Wにより、裏面側の導電層12と、ブラインドビアホールBの内孔の表面及びブラインドビアホールBの開口部の周縁領域とを、銅めっきを用いて被覆することで、めっき層13を形成する。
そして図4(a)に示す、回路パターン形成工程Xにより、回路パターン形成部分及び凹部U形成部分にエッチングマスクラミネートを施し、マスク現像し、エッチングし、エッチングマスクを剥離することで、詳細には図示しない回路パターン及び複数の凹部Uを同時に形成する。
そして図4(b)に示す、カバーレイ層形成工程Yにより、基材11、導電層12、めっき層13の一部にポリイミドフィルムを熱プレス若しくは絶縁性樹脂インクを用いて印刷することで、カバーレイ層14を形成する。なお絶縁性樹脂インクとしては、例えばポリイミドインクやエポキシ樹脂インク等を用いることができる。
以上の工程を経て、本発明の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板10が製造される。
そして図4(c)に示す、電子部品実装工程Zにより、めっき層13における電子部品20の実装箇所に半田Hを印刷した後、電子部品20を搭載し、リフロー処理することで、電子部品20をフレキシブルプリント配線板10に実装する。
このように電子部品20を実装するフレキシブルプリント配線板10は、図示しない携帯電話機等の電子機器内部に配設される。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明によれば、発熱性の電子部品(LEDやIC等)を実装するフレキシブルプリント配線板において、製造工程及び製造コストを増大させることなく製造することができる、放熱特性に優れたフレキシブルプリント配線板、該フレキシブルプリント配線板を備える電子機器及び前記フレキシブルプリント配線板の製造方法とすることができることから、発熱性の電子部品を実装するフレキシブルプリント配線板及び該フレキシブルプリント配線板を備える電子機器の分野における産業上の利用性が高い。
【符号の説明】
【0036】
10 フレキシブルプリント配線板
11 基材
11a 貫通孔
12 導電層
12a 貫通孔
13 めっき層
14 カバーレイ層
20 電子部品
B ブラインドビアホール
H 半田
K 電子部品近傍領域
T 凸部
U 凹部
V ブラインドビアホール形成工程
W めっき工程
X 回路パターン形成工程
Y カバーレイ層形成工程
Z 電子部品実装工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発熱性の電子部品を実装するためのフレキシブルプリント配線板であって、基材の表裏両面に導電層を設けてあるものにおいて、裏面側の導電層のうち、前記電子部品の直下を含む電子部品近傍領域に、凹凸パターンからなる放熱構造を設けてあると共に、前記基材の表裏の導電層を、前記電子部品近傍領域に設けたブラインドビアホールを介して電気接続してあることを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
【請求項2】
前記凹凸パターンは、エッチングによる凹部を形成してなることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のフレキシブルプリント配線板を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項4】
請求項2に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、前記凹部の形成は、前記表裏の導電層に回路パターンを形成するための回路パターン形成工程における、エッチングの際に同時に行うことを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−94637(P2012−94637A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−239752(P2010−239752)
【出願日】平成22年10月26日(2010.10.26)
【出願人】(500400216)住友電工プリントサーキット株式会社 (197)
【Fターム(参考)】