説明

プッシュオン・プッシュオフ機構及びこれを使用したプッシュ式メモリーカードコネクタ

【課題】ガイドピンの逆戻り防止効果が失われるのを防止でき、ピンガイド溝製作が容易で、プッシュオン・プッシュオフ機構の組立も容易にできるプッシュ式メモリーカードコネクタの提供。
【解決手段】ピンガイド41は、スライダー30の往復動作方向に平行な仮想平面上に設置され、ガイドピン42は、前記仮想平面に対して鉛直な方向に向け、且つスライダー30の往復作方向と平行な仮想の直線である中立位置線yを横切る方向に移動自在で、かつバネアーム43により、中立位置線上に復帰する方向に付勢されて設置され、ピンガイド41は、スライダー30の往復動作によってガイドピン42の側面が当接して、これをバネアーム43の弾性力に抗して中立位置線の左右側に動作させて往復動作させる配置に仮想平面からの立上り壁面をもって構成させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主としてメモリーカードを復帰バネの弾性に抗して押し込み操作することによって所定の押し込み位置で戻り止めされ、再度の押し込み操作によって戻り止めが解除されて復帰バネにより押し戻されるようにしたプッシュ式メモリーカードコネクタに使用するプッシュオン・プッシュオフ機構(別名「モーメンタリー・オルタネイト動作機構」)及びこれを使用したプッシュ式メモリーカードコネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
プッシュ式メモリーカードコネクタにおいては、ハウジングのメモリーカード挿入空間に挿入されるカードの挿入・排出方向に往復スライドするスライダーと、前記スライダーを前記カードの排出方向に付勢させる復帰バネと、前記スライダーを前記カードと共に押し込むことにより、その所定の押し込み位置で前記スライダーを戻り止めし、再度の押し込み動作によって戻り止めを解除するためのピンガイド溝及び該ピンガイド溝内を摺動するガイドピンとからなるプッシュオン・プッシュオフ機構とを備えたものが広く使用されている。
【0003】
従来のプッシュ式メモリーカードコネクタでは、図8及び図9に示すように、スライダー1のスライド方向の先端側にカードの先端を受けるカードストッパー部2を有し、該スライダー1のスライド方向の先端面には該スライダー1を押し戻す復帰バネの先端を受ける復帰バネ先端受け部3を設けている。
【0004】
スライダー1の表面にはピンガイド溝4を設け、スライダー1のスライド方向の一方の側面にはカードを仮止めするカードロック用爪5を設けた構造になっている。
【0005】
ピンガイド溝4は、ハート形をしたハートカム6の両側面に、往路ガイド溝部4Aと復路ガイド溝部4Bとが設けられ、これら往路ガイド溝部4Aと復路ガイド溝部4Bの両端部は相互に繋がった循環構造になっている。
【0006】
このようなピンガイド溝4に、ガイドピン7の先端が挿入されて、往路ガイド溝部4Aと復路ガイド溝部4Bに沿って循環するようになっている。ピンガイド溝4及び該ピンガイド溝4内を摺動するガイドピン7によってプッシュオン・プッシュオフ機構8が構成されている。
【0007】
この例では、往路ガイド溝部4Aと復路ガイド溝部4Bとの一方の合流部に往復共通溝部4Cが設けられている。ガイドピン7が、これら往路ガイド溝部4Aと復路ガイド溝部4Bと往復共通溝部4Cに沿って循環中に逆戻りしないように、往路ガイド溝部4Aと復路ガイド溝部4Bと往復共通溝部4Cの底面には上って行って頂上で降下する高低の段差部9a,9b,9c,9dが4カ所に設けられている。
【0008】
段差部9aは、往路ガイド溝部4Aの末端側に達したガイドピン7が、往路ガイド溝部4Aに戻らずにハートカム6の基部の窪み部6aに行くように設けられている。段差部9bは、段差部9aを過ぎたガイドピン7が、段差部9a側に戻らずにハートカム6の基部の窪み部6aに行くように設けられている。段差部9cは、ハートカム6の基部の窪み部6aから復路ガイド溝部4Bに進むガイドピン7が、ハートカム6の基部の窪み部6aに戻らないように設けられている。段差部9dは、ハートカム6の先端部6bで復路ガイド溝部4Bの末端から往路ガイド溝部4Aと往復共通溝部4Cとに入ったガイドピン7が、復路ガイド溝部4Bに戻らないように設けられている。
【0009】
往路ガイド溝部4Aと復路ガイド溝部4Bと往復共通溝部4C内のガイドピン7は、最初は図5の待機時ピン停止位置aにあり、メモリーカード挿入時の押し込み、即ち初期往動作によって初期往動作末端ピン停止位置bに行き、その位置で押し込み操作力を解除することにより戻り止め係止時ピン停止位置cに行き、係止解除のための再度のメモリーカード押し込み動作、即ちオフプッシュ動作によってピン往動作末端位置dに行き、その位置でスライダーの押し込み捜査力を解除することにより、待機時ピン停止位置aに戻る。これをメモリーカードの挿抜毎に繰り返すようになっている。
【0010】
即ち、最初、ガイドピン7は往復共通溝部4Cの先端のピン停止位置a(この位置では、スライダー1は復帰バネの付勢で手前側のスライダー待機位置に存在してロックされている。)にいる。ハウジングのメモリーカード挿入空間にカードを挿入して、該カードの側面の凹部にカードロック用爪5が入り込んで該カードがスライダー1に仮止めされ、該カードがスライダー1のカードストッパー部2に当たる。かかる状態で、該カードが更に押し込まれると、ガイドピン7は往路ガイド溝部4Aの段差部9aを経てピン停止位置bに至り、押し込み捜査力解除によって段差部9bを経てピン停止位置cに至る。この状態になると、カードとスライダー1が奥に押し込まれ、カードがコネクタに電気的に接続された所定の位置に停止している。またこの状態では、スライダー1はロックされており、また復帰バネは圧縮状態になっている。
【0011】
所定の作業が終了してカードを戻す必要が生じたら、カードを経てスライダー1を更に押し込むと、ガイドピン7は段差部9cを経てピン停止位置dに至り、その後押し込み操作力解除により復路ガイド溝部4Bを通り、段差部9dを経て往路ガイド溝部4A及び往復共通溝部4Cに入り、往復共通溝部4Cを通ってピン停止位置aに戻る(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−217861号公報 図4
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、最近のプッシュ式メモリーカードコネクタは小型化、薄型化されている。従来の小型化、薄型化されたプッシュ式メモリーカードコネクタでは、ピンガイド溝4及び該ピンガイド溝4内を摺動するガイドピン7とからなるプッシュオン・プッシュオフ機構8も小型化、薄型化されている。小型化、薄型化されたピンガイド溝4では、段差部9a,9b,9c,9dの高低の段差も必然的に低くなる。従来のプッシュ式メモリーカードコネクタでは、ガイドピン7の先端がピンガイド溝4を構成する往路ガイド溝部4A、復路ガイド溝部4B及び往復共通溝部4Cの底面に接触して摺動するので、特にピンガイド溝4の底面に高低差をもつ段差部9a,9b,9c,9dが摩耗されて高低差が低くなり、ガイドピン7の逆戻り防止効果が失われてしまう問題点があった。さらに、小型化、薄型化されたピンガイド溝4では、その底面に高低差をつけることが難しくなり、プッシュオン・プッシュオフ機構8を組み立てることも難しくなる問題点があった。
【0013】
本発明の目的は、ガイドピンの逆戻り防止効果が失われるのを防止でき、ピンガイド溝製作が容易で、プッシュオン・プッシュオフ機構の組立も容易にできるプッシュ式メモリーカードコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための請求項1に記載の発明の特徴は、ハウジング等の支持部に対して直線方向に往復動作自在なスライダーと、該スライダーを復動作側に付勢する復帰バネと、前記スライダー又は支持部の何れか一方にガイドピンを支持させるとともに、他方に該ガイドピンが摺接するピンガイドを備え、前記スライダーを前記復帰バネによって押し出された復動作末端のスライダー待機位置から前記復帰バネに抗して押し込み方向に操作することによって前記ガイドピンが前記ピンガイドに沿って移動し、該スライダーの押し込み方向動作末端手前位置で、前記ガイドピンが前記ピンガイドに設置した戻り止め係止部に係合することによってスライダーが戻り止めされ、該戻り止め状態位置から前記スライダーを再度の押し込み操作することによって、前記戻り止めが解除され、前記復帰バネによって前記スライダー待機位置に戻るようにしてなるプッシュオン・プッシュオフ機構において、前記ガイドピンは、前記スライダーの往復作方向と平行な仮想の直線である中立位置線を横切る方向に移動自在で、かつ該中立位置線上に復帰する方向に付勢され、前記ピンガイドは、前記スライダーの往復動作方向に平行な仮想平面からの立上り壁面をもって構成され、前記スライダーの往復動作によって前記ガイドピンの側面が当接し、該ガイドピンを前記中立位置線上に復帰する方向の付勢力に抗して前記中立位置線の左右側にガイドさせるように構成され、前記ガイドピンが、スライダーの移動によって前記中立位置線の左右に変位する際に生じる中立位置線側への付勢力により、前記待機時ピン停止位置、戻り止め係止部、ピン往動作末端位置を順に経て待機時ピン停止位置に戻るようにしたことにある。
【0015】
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、前記ピンガイドには、前記スライダーが前記スライダー待機位置から戻り止め状態位置に至る間に前記ガイドピンをガイドする初期往動作ガイド部と、前記戻り止め状態位置からスライダー往動作末端位置に至る間に前記ガイドピンをガイドする係止解除往動作ガイド部と、該スライダー往動作末端位置から前記スライダー待機位置に至る間に前記ガイドピンをガイドする復動作ガイド部とを連続した配置に備え、かつ前記初期往動作ガイド部は、復動作ガイド部との合流点近傍においては前記中立位置線の左右の一方側に変位した位置にあって復動作ガイド部より前記中立位置線側に位置し、該初期往動作ガイド部の基端部を、前記スライダーがスライダー待機位置にあるときに前記ガイドピンが位置する待機時ピン停止位置とし、該初期往動作ガイド部の前記中立位置線側のピンガイドを変位させるように伸びた末端に前記戻り止め係止部を設け、前記係止解除往動作ガイド部は、前記中立位置線に対して前記合流点とU字状の折り返しを有して中立位置線側にピンガイドを変位させることができ、前記復動作ガイド部は、ピン往動作末端位置から前記中立位置線を跨いで前記初期往動作ガイド部に至る配置に設けたことにある。
【0016】
請求項3に記載の発明の特徴は、請求項1又は2の何れか1の請求項に記載の構成に加え、前記ガイドピンは、前記スライダーの往復動作方向に向けられたバネアームの先端に一体に備えられ、該バネアームは基端側が前記スライダー又は支持部の何れか一方のガイドピン設置部に固定され、先端側が前記仮想平面と平行な方向に揺動可能に設置されるとともに、前記バネアームの弾性によってガイドピンを前記中立位置線上に復帰する方向に付勢させたことにある。
【0017】
請求項4に記載の発明の特徴は、請求項1、2又は3の何れか1請求項に記載の構成に加え、前記初期往動作ガイド部先端位置より前記中立位置線側に、略U字状に折りかえした戻り止め位置誘導ガイド部を備え、該戻り止め位置誘導ガイド部の出口側末端部に、前記中立位置線側に略U字状に折り返す形状に前記戻り止め係止部を備えたことにある。
【0018】
請求項5に記載の発明の特徴は、請求項1〜3又は4の何れか1請求項に記載の構成に加え、前記ピンガイドは、表面が平らなピンガイド設置部に凹溝を形成し、該凹溝内側面の立上り壁面をもって構成したことにある。
【0019】
請求項6に記載の発明の特徴は、ハウジング内にあってそのメモリーカード挿入空間に挿抜されるメモリーカードの挿入・排出方向に往復スライドするスライダーと、前記スライダーを前記メモリーカードの排出方向に付勢させる復帰バネと、前記スライダーを前記メモリーカードと共に押し込むことにより、その所定の押し込み位置で前記スライダーを戻り止めし、再度の押し込み動作によって戻り止めを解除するためのピンガイド及び該ピンガイドにガイドされて移動するガイドピンとからなるプッシュオン・プッシュオフ機構とを備え、前記メモリーカードの押込方向動作によって前記スライダーが押し込まれ、該スライダーの押し出し方向の動作によって前記メモリーカードが排出されるようにしてなるプッシュ式メモリーカードコネクタにおいて、前記プッシュオン・プッシュオフ機構として請求項1〜4又は5の何れかに記載の構成のプッシュオン・プッシュオフ機構を使用したことにある。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係るプッシュオン・プッシュオフ機構においては、ガイドピンは、スライダーの往復作方向と平行な仮想の直線である中立位置線を横切る方向に移動自在で、かつ該中立位置線上に復帰する方向に付勢され、ピンガイドは、前記スライダーの往復動作方向に平行な仮想平面からの立上り壁面をもって構成され、前記スライダーの往復動作によって前記ガイドピンの側面が当接し、該ガイドピンを前記中立位置線上に復帰する方向の付勢力に抗して前記中立位置線の左右側にガイドさせるように構成され、前記ガイドピンが、スライダーの移動によって前記中立位置線の左右に変位する際に生じる中立位置線側への付勢力により、前記待機時ピン停止位置、戻り止め係止部、ピン往動作末端位置を順に経て待機時ピン停止位置に戻るようにしたことにより、立ち上がり壁面によって構成されるピンガイドに対し、ガイドピンの側面を摺接させてガイドさせているものであるため、従来のハートカムのように、底面の段差部をピンの先端を押し付けて移動させるものに比べ、ピンガイドの磨耗が少なくなり、特に小型化した際にもより高い耐久性が得られる。
【0021】
また、ピンガイドには、スライダーがスライダー待機位置から戻り止め状態位置に至る間に前記ガイドピンをガイドする初期往動作ガイド部と、前記戻り止め状態位置からスライダー往動作末端位置に至る間に前記ガイドピンをガイドする係止解除往動作ガイド部と、該スライダー往動作末端位置から前記スライダー待機位置に至る間に前記ガイドピンをガイドする復動作ガイド部とを連続した配置に備え、かつ前記初期往動作ガイド部は、復動作ガイド部との合流点近傍においては前記中立位置線の左右の一方側に変位した位置にあって復動作ガイド部より前記中立位置線側に位置し、該初期往動作ガイド部の基端部を、前記スライダーがスライダー待機位置にあるときに前記ガイドピンが位置する待機時ピン停止位置とし、該初期往動作ガイド部の前記中立位置線側のピンガイドを変位させるように伸びた末端に前記戻り止め係止部を設け、前記係止解除往動作ガイド部は、前記中立位置線に対して前記合流点とU字状の折り返しを有して中立位置線側にピンガイドを変位させることができ、前記復動作ガイド部は、ピン往動作末端位置から前記中立位置線を跨いで前記初期往動作ガイド部に至る配置に設けたことにより、ブッシュオン・プッシュオフ動作をさせるようにしているため、ガイドピン循環の為の構造に機械的要素が少なく、容易かつ低コストで製造でき、かかる面においても耐久性に富む。
【0022】
また、本発明では、前記ガイドピンを、前記スライダーの往復動作方向に向けられたバネアームの先端に、前記ピンガイドが設置されている前記仮想平面に対して鉛直方向側に向けて一体に備え、該バネアームを、その基端側を前記スライダー又は支持部の何れか一方のガイドピン設置部に基端が固定し、先端側が前記仮想平面と平行な方向に弾性的に揺動可能に設置したことにより、バネアームを所定の向きに固定するのみで、ガイドピンを所定の中立位置線に復帰する構造が容易に得られる。
【0023】
更に、本発明では、前記初期往動作ガイド部のピン往動作末端位置より前記中立位置線側に折り返した戻り止め位置誘導ガイド部を備え、該戻り止め位置誘導ガイド部の出口側末端部に前記戻り止め係止部を同じく前記中立位置線側に折り返す形状に備えたことにより、初期往動作の末端で自動的にスライダー動作が停止され、捜査力の解除によってガイドピンが自動的に戻り止め停止位置に移動する事となり、操作性が良いものとなる。
【0024】
更に、本発明では、前記ピンガイドは、表面が平らピンガイド設置部に凹溝を形成し、該凹溝内側面の立上り壁面をもって構成することにより、ピンガイドの製造が容易となる。
【0025】
また、本発明においては、ハウジング内にあってそのメモリーカード挿入空間に挿抜されるメモリーカードの挿入・排出方向に往復スライドするスライダーと、前記スライダーを前記メモリーカードの排出方向に付勢させる復帰バネと、前記スライダーを前記メモリーカードと共に押し込むことにより、その所定の押し込み位置で前記スライダーを戻り止めし、再度の押し込み動作によって戻り止めを解除するためのピンガイド及び該ピンガイドにガイドされて移動するガイドピンとからなるプッシュオン・プッシュオフ機構とを備え、前記メモリーカードの押込方向動作によって前記スライダーが押し込まれ、該スライダーの押し出し方向の動作によって前記メモリーカードが排出されるようにしてなるプッシュ式メモリーカードコネクタに、請求項1〜4の何れかに記載のプッシュオン・プッシュオフ機構を使用することにより、耐久性の高いプッシュ式メモリーカードコネクタがえられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
次に、本発明に係るプッシュオン・プッシュオフ機構を使用したプッシュ式メモリーカードコネクタの最良の形態を、図1〜図6に示す実施例を参照して詳細に説明する。
【0027】
図において符号20は、プッシュ式メモリーカードコネクタのハウジングであり、本発明に係るプッシュオン・プッシュオフ機構のスライダーを往復動自在に支持する支持部を構成している。
【0028】
ハウジング20は合成樹脂によってモールド成型されたハウジング本体21とこれに重ね合わせる配置に組み合わせた金属材料をプレス成型したシールドカバー22とから構成されハウジング本体21とシールドカバー22とをもって薄箱状のハウジング20を構成している。
【0029】
ハウジング本体21は、平板状をした底板部21aを有しており、その両側部上面に一体に立ち上げた形状に側壁構成部21bが、また、後端部上面に一体に立ち上げた形状の後壁構成部21cがそれぞれ備えられている。
【0030】
一方シールドカバー22は、ハウジング本体21の上面及び両側壁構成部外及び後壁外を覆う形状をなし、前記底板部21aと、これと平行配置となる平板状の天板部22aとの間がメモリーカード挿入部23及びスライダー収容部24となっている。
【0031】
メモリーカード挿入部23とスライダー収容部24とはスライダー用のガイド突条25によって仕切られている。スライダー収容部24、即ちハウジング本体21の底板部21a上のガイド突条25と側壁構成部21bとの間の空間内にスライダー30が前後方向に向けて直線的に往復動自在に収容されている。スライダー30の前端面31と後壁構成部21cとの間にはコイルスプリングからなる復帰バネ26が軸方向にやや圧縮された状態で介在されており、スライダー30を常時ハウジング前端側であるスライダー待機位置側に付勢している。ハウジング本体21のスライダー収容部前端には前壁構成部21dが立ち上げられた状態で設置されており、これにスライダー30の前端が当接した状態が復帰バネ26によって押し出された復帰動作末端であるスライダー待機位置となっている。
【0032】
スライダー30には、その先端側(ハウジング後壁側)にガイド突条25を跨いでメモリーカード挿入部23側に突出させたカードストッパー32が一体に備えられており、これにメモリーカードAの先端縁が当接し、該カードの押し込み操作によってスライダー30が押し込まれるようになっている。
【0033】
スライダー30からは、メモリーカード挿入部23側にカード係止爪33が突出されており、このカード係止爪33がメモリーカードAのその縁の係止凹部34に係止されるようになっている。このカード係止爪33は、図には詳示してないが、スライダー30がスライダー待機位置にあるときは弾性的に出入が可能となっていて、メモリーカードAの挿抜時には弾性的に退避してメモリーカードAの挿抜が支障なくなされるが、スライダー30がスライダー待機位置から奥側に押し込まれることによって退避不能な状態となり、メモリーカードAがスライダー30に係合されて抜き取り不能な状態となるようになっている。
【0034】
スライダー30とハウジング本体21との間に本発明に係るプッシュオン・プッシュオフ機構が備えられている。この機構は、前述した復帰バネ26、スライダー上面に備えたピンガイド41、該ピンガイド41にガイドされるガイドピン42及び該ガイドピン42を支持するバネアーム43から構成されている。
【0035】
バネアーム43とガイドピン42とはバネ性のある金属線材によって一体に成形されており、直線状のバネアーム43の先端を90度折り曲げて、円柱状のガイドピン42を一体成形している。このバネアーム43は、その基端部を後壁構成部21cに固定した片持式となっており、その先端のガイドピン42を、スライダー往復移動方向と平行な仮想の中立位置線y上に復帰させるように付勢するようになっている。
【0036】
ピンガイド41は、スライダー30の往復動作方向と平行な仮想平面上に立ち上げた立ち上がり壁面を持って構成されており、本例では、スライダー30の平らな上面31aを前記仮想平面とし、これに形成した凹溝45内の左右の立上り壁面をもって構成させている。この仮想平面は、スライダーの平らな上面である必要は無く、湾曲したスライダー上面に想定した仮想の平面から立ち上がり壁面が立設されているものであればよい。またスライダー30の上面の他、側面又は底面などの各種の部分に形成できる。
【0037】
ガイドピン42は、この面31aに鉛直な向きに突設され、その円柱状の外周面が図6に示すように凹溝45内の立上り壁面45a又は45bによって構成されるピンガイド面に摺接し、スライダー30の往復動作に応じてピンガイド41によって左右に変位されるようになっている。
【0038】
この凹溝内の立ち上がり壁面からなるピンガイド41は、図2〜図5に示すように、前記中立位置線yを左右に跨ぐ配置に形成されているものであり、スライダー30が図1に示す状態のスライダー待機位置からハウジング20内に押し込まれて戻り止めされる位置、即ち図2に示す状態の戻り止め状態位置に至る間にガイドピン42をガイドする初期往動作ガイド部41aと、前記戻り止め状態位置からが戻り止め状態解除のための係止解除のためのスライダー往動作末端位置に至る間にガイドピン42をガイドする係止解除往動作ガイド部41dと、スライダー30が最も押し込まれた往動作末端位置からスライダー待機位置に至る間に前記ガイドピンをガイドする復動作ガイド部41eとを連続した配置に備えている。
【0039】
初期往動作ガイド部41aには、その端部に戻り止め位置誘導ガイド部41b、戻り止め係止部41cが備えられている。戻り止め位置誘導ガイド部41bは初期往動作ガイド部41aの先端を中立位置線側に略U字状に折りかえした形状に形成され、その出口側末端部に、これより中立位置線y側に略U字状に折り返す形状に戻り止め係止部41cを備えている。この戻り止め係止部41cは、凹溝の逆U字状の奥側及び中立位置線側、即ち、図5における上側及び右側の立上り壁がガイド部となっており、逆U字状の最奥部右側が戻り止め係止時ピン停止位置cとなっている。
【0040】
初期往動作ガイド部41aは、中立位置線yの左右の一方側本例では左側に偏位した位置にあり、初期往動作ガイド部41aの基端部が、スライダー30がスライダー待機位置にあるときにガイドピン41が位置する待機時ピン停止位置aとなっている。
【0041】
係止解除往動作ガイド部41dは、中立位置線yの左側にある戻り止め係止部41cから前記中立位置線yを跨いでその右側に至る配置に設けられており、その終端がピン往動作末端位置dとなっている。
【0042】
即ち、係止解除往動作ガイド部41dは、その始端部、即ち戻り止め係止時ピン停止位置c側は中立位置線yの左側にあるが、該ガイド部41dの終端であるピン往動作末端位置dは、中立位置線yを跨いでその反対側、即ち図2において右側に至るように中立位置線yに交差する斜めの配置に形成されている。
【0043】
復動作ガイド部41eは、係止解除往動作ガイド部41dの中立位置線yの右側にあるピン往動作末端位置dから中立位置線yを跨いで初期往動作ガイド部41aに至る配置に設けられている。この復動作ガイド部41eの終端は、初期往動作ガイド部41aを構成している凹溝の途中において、その左側の立ち上がり面、即ち中立位置線yとは反対側の面に開口して合流点eを構成しており、その合流点eから待機時ピン位置aまでの間は、復動作ガイド部41eと初期往動作ガイド部41aとを共有している。
【0044】
このように構成されるプッシュオン・プッシュオフ機構では、スライダー30がスライダー待機位置にある待機時ピン停止位置aから、戻り止め係止部41cの戻り止め係止時ピン停止位置cに至る初期往動作ガイド部41aは、中立位置線yの左側にあるため、ガイドピン42は、バネアーム43によって中立位置線y側に付勢されており、このため凹溝45の右側の立上り壁がこのガイド部となっている。
【0045】
また、ガイドピン42が中立位置線の反対側に移動されると、バネアーム43によって中立位置線側に付勢されるため、往動作末端位置dでは、ガイドピン42は、左側に付勢される。従って係止解除往動作ガイド部41dは、中立位置線yまでは凹溝の中立位置線y側の立上り壁面即ち右側がガイド部となり、中立位置線yを横切った後は、凹溝の左側の立上り壁面がガイド部となる。
【0046】
復動作ガイド部41eは、再度中立位置線yをななめに横切って、前述した初期往動作ガイド部41aの凹溝の中立位置線yとは反対側の側部に連続しているため、このガイド部41eにおいても、中立位置線yまでは凹溝の中立位置線y側の立上り壁面即ち左側がガイド部となり、中立位置線yを横切った後は、凹溝の右側の立上り壁面がガイド部となる。
【0047】
次に、本実施例におけるプッシュオン・プッシュオフ機構を使用したメモリーカードコネクタの動作について説明する。
【0048】
まず、メモリーカードAが挿入されていない状態では、スライダー30は、図2に示すようにハウジング本体21の前壁構成部21dに当接した状態のスライダー待機位置にあり、ガイドピン42は待機時ピン停止位置aにある。この状態から、メモリーカードAを挿入することにより、その先端によってスライダー30が押し込み方向に押されて往動作する。この時ガイドピン42は初期往動作ガイド部41a内を初期往動作末端ピン停止位置b側に移動し、該ピン停止位置bにてガイド部先端に当接して停止する。
【0049】
この状態からメモリーカードAの押し込み操作力を解除すると、復帰バネ26によってスライダー30は戻り方向に動作される。この時ガイドピン42はバネアーム43によって中立位置線y側に付勢されているため、図3に示すように初期往動作ガイド部41aの初期往動作末端ピン停止位置bから戻り止め状態位置導入ガイド部41bに入り、戻り止め係止ガイド部41cの戻り止め係止時ピン停止位置cに移動して停止する。この時メモリーカードAは、その端子部がハウジング内の接触子と接触した所定の挿入深さとなって停止する。
【0050】
次いで、メモリーカードA抜き取りのために、再度のメモリーカードを押し込み方向に操作することにより、ガイドピン42は、図4に示すように係止解除往動作ガイド部41dの先端のピン往動作末端位置dに至り移動が阻止される。この状態でメモリーカードAに対する押し込み方向の操作力を解除すると、スライダー30は復帰バネによって戻り方向に動作され、ガイドピン42は復動作ガイド部41eに入り、初期往動作ガイド部41aに至り、もとの待機時ピン停止位置aに戻る。
【0051】
尚、上述した実施例では、本発明に係るプッシュオン・プッシュオフ機構をメモリーカードコネクタに使用した場合を示しているが、これに限らずスイッチのON・OFF機構など各種の装置に使用することができ、スライダーは、上記ハウジングの他、プレート等の支持部に支持させても良い。
【0052】
また、上述した実施例では、ピンガイドをスライダー表面に凹溝を形成することによって構成させ、その凹溝の中立位置線側及び戻しバネ位置側をガイド部としているが、凹溝を形成することなく、平板状部にガイド部となる立上り壁のみを形成したものや、凹溝と立上り壁とを併用したものであってもよい。
【0053】
更に、この立上り壁は、湾曲した面から立ち上げたものであってもよく、ガイドピンが摺接する部分が、仮想平面から立ち上がっているものであれば良い。
【0054】
また、この実施例では、スライダー側にピンガイドを形成し、ハウジング側にガイドピンを支持させているが、これとは逆にスライダー側にガイドピンを支持させ、ハウジング側にピンガイドを設けてもよい。
【0055】
更に、この実施例ではガイドピンの中立位置線への付勢を片持式に設置したバネアームによって行わせているが、この他、先端側を左右に揺動自在に支持させた回動アームの先端にガイドピンを固定し、この回動アームをスプリングによって中立位置線に付勢させる等、他の中立位置線付勢手段を用いてもよい。
【0056】
更に、上述した実施例では、待機時ピン停止位置a、初期往動作末端ピン停止位置b及び戻り止め係止時ピン停止位置cが中立位置線yの左側にあり、ピン往動作末端位置dが中立位置線yの右側にある場合を示しているが、待機時ピン停止位置aは左右のいずれのがわにあってもよく、戻り止め係止時ピン停止位置cより中立位置線y側に戻り止め係止時ピン停止位置cがあり、合流点e近傍においては、初期往動作ガイド部41aの中立位置線yより遠い側に復動作ガイド部41eの開口が位置していることによって、スライダー30の操作によってガイドピン42をピンガイド41に沿って循環させることができる。
【0057】
尚、別の例として図7において、実施例1と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0058】
また当然のことながら、ピンガイドは上記各実施例において中立位置線yを中央にして各部分を左右逆側に配置しても良い。
【0059】
スライダを押し込む往動作においてピンガイドが移動する往動作ガイド部41aまたは係止解除往動作ガイド部41dにおいては、中立位置線yの一方(図7においては左側)から他方(図7においては右側)に至って配置され、スライダが排出される復動作においてピンガイドが移動する復動作ガイド部41eにおいては、中立位置線yの他方(図5においては左側、図7においては右側)から一方(図7においては左側)に至って配置することで、ピンガイド41を中立位置線yの両側に亘るリング状の循環構造とし、往動作ガイド部と復動作ガイド部の連結部においてガイドピン42を一定の方向に循環させることができる。更に、往動作ガイド部41aまたは係止解除動作ガイド部41dと復動作ガイド部41eは、スライダーに連動して同じ向きに変位を与えられるガイドピン42が、ピンガイド41を構成する立ち上がり壁面に摺接しながら案内されるので、一定方向に進むことができる。
【0060】
また、中立位置線yの一方側(図5においては左側、図7においては右側)に配置される戻り止め状態位置導入ガイド部41bおよび戻り止め係止部41cは、戻り止め係止部41cを中立位置線側に配置することによって、ガイドピンを一定方向に移動させて係止を確実に行うことができる。
【0061】
また、中立位置線yの一方側(図5、図7において右側)に配置される係止解除往動作ガイド部41dと復動作ガイド部41eの連結部は、合流点eに対して中立位置線の反対側に位置しているので、ガイドピンを復動作ガイド部41eに移動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明に係るプッシュ式メモリーカードコネクタの一実施例のハウジングを示す正面図である。
【図2】図1に示すプッシュ式メモリーカードコネクタにおけるスライダーがスライダー待機位置にあってカードが挿し込まれた状態を示す部分拡大平面図である。
【図3】同、スライダーが押し込まれた後の戻り止め状態を示す部分拡大平面図である。
【図4】同、スライダーが最も押し込まれて状態を示す部分拡大平面図である。
【図5】スライダーに形成したピンガイドを拡大して示す平面図である。
【図6】溝状のピンガイドとガイドピンを示す断面図である。
【図7】本発明におけるピンガイドの他の実施例を示すガイドピン循環経路を示す平面図である。
【図8】従来のプッシュ式メモリーカードコネクタのシールドカバーを外した状態の平面図である。
【図9】同上のハートカム機構部分を拡大して示す平面図である。
【符号の説明】
【0063】
A メモリーカード
a 待機時ピン停止位置
b 初期往動作末端ピン停止位置
c 戻り止め係止時ピン停止位置
d ピン往動作末端位置
e 合流点
y 中立位置線
20 ハウジング
21 ハウジング本体
21a 底板部
21b 側壁構成部
21c 後壁構成部
21d 前壁構成部
22 シールドカバー
22a 天板部
23 メモリーカード挿入部
24 スライダー収容部
25 ガイド突条
26 復帰バネ
30 スライダー
31 前端面
31a 上面
32 カードストッパー
33 カード係止爪
41 ピンガイド
41a 初期往動作ガイド部
41b 戻り止め状態位置導入ガイド部
41c 戻り止め係止部
41d 係止解除往動作ガイド部
41e 復動作ガイド部
42 ガイドピン
43 バネアーム
45 凹溝
45a,45b 立上り壁面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング等の支持部に対して直線方向に往復動作自在なスライダーと、該スライダーを復動作側に付勢する復帰バネと、前記スライダー又は支持部の何れか一方にガイドピンを支持させるとともに、他方に該ガイドピンが摺接するピンガイドを備え、前記スライダーを前記復帰バネによって押し出された復動作末端のスライダー待機位置から前記復帰バネに抗して押し込み方向に操作することによって前記ガイドピンが前記ピンガイドに沿って移動し、該スライダーの押し込み方向動作末端手前位置で、前記ガイドピンが前記ピンガイドに設置した戻り止め係止部に係合することによってスライダーが戻り止めされ、該戻り止め状態位置から前記スライダーを再度の押し込み操作することによって、前記戻り止めが解除され、前記復帰バネによって前記スライダー待機位置に戻るようにしてなるプッシュオン・プッシュオフ機構において、
前記ガイドピンは、前記スライダーの往復作方向と平行な仮想の直線である中立位置線を横切る方向に移動自在で、かつ該中立位置線上に復帰する方向に付勢され、
前記ピンガイドは、前記スライダーの往復動作方向に平行な仮想平面からの立上り壁面をもって構成され、前記スライダーの往復動作によって前記ガイドピンの側面が当接し、該ガイドピンを前記中立位置線上に復帰する方向の付勢力に抗して前記中立位置線の左右側にガイドさせるように構成され、
前記ガイドピンが、スライダーの移動によって前記中立位置線の左右に変位する際に生じる中立位置線側への付勢力により、前記待機時ピン停止位置、戻り止め係止部、ピン往動作末端位置を順に経て待機時ピン停止位置に戻るようにしたことを特徴としてなるプッシュオン・プッシュオフ機構。
【請求項2】
前記ピンガイドには、前記スライダーが前記スライダー待機位置から戻り止め状態位置に至る間に前記ガイドピンをガイドする初期往動作ガイド部と、前記戻り止め状態位置からスライダー往動作末端位置に至る間に前記ガイドピンをガイドする係止解除往動作ガイド部と、該スライダー往動作末端位置から前記スライダー待機位置に至る間に前記ガイドピンをガイドする復動作ガイド部とを連続した配置に備え、
かつ前記初期往動作ガイド部は、復動作ガイド部との合流点近傍においては前記中立位置線の左右の一方側に変位した位置にあって復動作ガイド部より前記中立位置線側に位置し、該初期往動作ガイド部の基端部を、前記スライダーがスライダー待機位置にあるときに前記ガイドピンが位置する待機時ピン停止位置とし、該初期往動作ガイド部の前記中立位置線側のピンガイドを変位させるように伸びた末端に前記戻り止め係止部を設け、
前記係止解除往動作ガイド部は、前記中立位置線に対して前記合流点とU字状の折り返しを有して中立位置線側にピンガイドを変位させることができ、
前記復動作ガイド部は、ピン往動作末端位置から前記中立位置線を跨いで前記初期往動作ガイド部に至る配置に設けた請求項1に記載のプッシュオン・プッシュオフ機構。
【請求項3】
前記ガイドピンは、前記スライダーの往復動作方向に向けられたバネアームの先端に一体に備えられ、該バネアームは基端側が前記スライダー又は支持部の何れか一方のガイドピン設置部に固定され、先端側が前記仮想平面と平行な方向に揺動可能に設置されるとともに、前記バネアームの弾性によってガイドピンを前記中立位置線上に復帰する方向に付勢させている請求項1又は2の何れかに記載のプッシュオン・プッシュオフ機構。
【請求項4】
前記初期往動作ガイド部先端位置より前記中立位置線側に、略U字状に折りかえした戻り止め位置誘導ガイド部を備え、該戻り止め位置誘導ガイド部の出口側末端部に、前記中立位置線側に略U字状に折り返す形状に前記戻り止め係止部を備えてなる請求項1,2又は3の何れかに記載のプッシュオン・プッシュオフ機構。
【請求項5】
前記ピンガイドは、表面が平らなピンガイド設置部に凹溝を形成し、該凹溝内側面の立上り壁面をもって構成してなる請求項1〜3又は4の何れかに記載のプッシュオン・プッシュオフ機構。
【請求項6】
ハウジング内にあってそのメモリーカード挿入空間に挿抜されるメモリーカードの挿入・排出方向に往復スライドするスライダーと、前記スライダーを前記メモリーカードの排出方向に付勢させる復帰バネと、前記スライダーを前記メモリーカードと共に押し込むことにより、その所定の押し込み位置で前記スライダーを戻り止めし、再度の押し込み動作によって戻り止めを解除するためのピンガイド及び該ピンガイドにガイドされて移動するガイドピンとからなるプッシュオン・プッシュオフ機構とを備え、前記メモリーカードの押込方向動作によって前記スライダーが押し込まれ、該スライダーの押し出し方向の動作によって前記メモリーカードが排出されるようにしてなるプッシュ式メモリーカードコネクタにおいて、前記プッシュオン・プッシュオフ機構として請求項1〜4又は5の何れかに記載のプッシュオン・プッシュオフ機構を使用したことを特徴としてなるプッシュ式メモリーカードコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−73538(P2010−73538A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−240808(P2008−240808)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【出願人】(000102500)SMK株式会社 (528)
【Fターム(参考)】