説明

プッシュスイッチ

【課題】操作感触が安定して得られる2段動作のプッシュスイッチを提供することを目的とする。
【解決手段】収納部11Sを有する筐体11と、収納部に配設された中央固定接点部12と第1周辺固定接点部13と第2周辺固定接点部14と、押圧操作により反転動作可能で、複数の脚部17fと中央に孔部17hを有するドーム部17dとを有し、第1周辺固定接点部と第2周辺固定接点部とに接触する第1可動接点17と、押圧操作により反転動作可能で、ドーム部18dを有し、孔部を覆うように第1可動接点上に載置し、中央固定接点部と接離可能な第2可動接点18とを備え、第1周辺固定接点部は、少なくとも2つ以上の接触部15を有し、第2周辺固定接点部は、少なくとも1つ以上の接触部25を有し、複数の接触部15、25は、第1可動接点に対して略3点支持可能な3箇所の位置に配置され、第1可動接点が反転動作した際に、接触可能なように対向して配置した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、押圧操作されることにより可動接点が反転動作して接点の接離を行うプッシュスイッチに係わり、特に2段動作のプッシュスイッチ関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話やカメラのシャッター部分に使われるプッシュスイッチは、1段目の動作に加え2段目の動作ができるように求められている。この2段の動作を達成するために、板バネ接点を2箇所に用いたり、ドーム状接点を2枚重ね合わせたりした方法が用いられていた。
【0003】
特許文献1では、図11に示すように、ドーム状接点を2枚重ね合わせたプッシュスイッチが提案されている。図11に示すプッシュスイッチは、スイッチケース921と、スイッチケース921の凹部中央に中央固定接点922と、この中央固定接点922を挟んで点対称位置の二ヶ所に配設された互いに独立した周辺固定接点923,924と、中央孔930aを有したドーム状の第1可動接点930と、第1可動接点930に載置されたドーム状の第2可動接点931と、下面に粘着層を有した可撓性を備えた絶縁樹脂フィルム製の保護シート932とから構成されており、金属薄板製のカバー933が、構成部材を覆うようにスイッチケース921に取り付けられている。
【0004】
そして、円形孔933aから保護シート932を介して、第2可動接点931のドーム状中央部を押圧すると、第1可動接点930のドーム状部分が節度感を生じて弾性反転し、第1可動接点930が対向した周辺固定接点923,924に接触し電気的に導通する。さらに、第2可動接点931のドーム状中央部を押圧していくと、第2可動接点931のドーム状部分が節度感を生じて弾性反転し、第2可動接点931が中央固定接点922に接触し電気的に導通する。そして、この第1可動接点930のドーム状部分の弾性反転時の節度感が1段目の節度感となり、この第2可動接点931のドーム状部分の弾性変形時の節度感が2段目の節度感となるとしている。
【0005】
特許文献1では、第1可動接点930の環状部930bの四つの突出部930dは、四つの脚部930cが設けられた位置と同一方向の角度位置に対応して設けられているため、押圧力を受けた際に、脚部930cがその力を支え、脚部930cに近い突出部930dがドーム状の環状部930bを弾性反転させる力として効率良く作用させて、良好な節度感が得られるものにできるとしている。また、第1可動接点930の環状部930bの外周縁から延設された四つの脚部930cは、同一円周上に等角配置されているので、環状部930bに加わる第2可動接点931からの押圧力を均等にバランス良く支持できるため、節度感を伴って第2可動接点931の弾性反転する際にも安定した操作感触が得られるものにできるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−41603号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、第1可動接点930の四つの脚部930cは、同一円周上に等角配置されていて、第2可動接点931からの押圧力を均等にバランス良く支持できるとしているが、従来から知られている特許文献1のような構成では、第1可動接点930が反転動作し、第1可動接点930と周辺固定接点923、924が当接した後は、主に、周辺固定接点923、924が第1可動接点930を支えることになる。そのため、周辺固定接点923、924が対称位置の二ヶ所しか配置されていないので、第2可動接点931を反転動作させる際に、第1可動接点930に均等でない押し圧がかかった場合、第1可動接点930がバランスを崩し、第2可動接点931の反転動作が不安定になり、操作感触が悪くなるという課題があった。
【0008】
本発明は、上述した課題を解決するもので、操作感触が安定して得られる2段動作のプッシュスイッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題を解決するために、本発明のプッシュスイッチは、収納部を有する筐体と、前記収納部内に配設された中央固定接点部と第1周辺固定接点部と第2周辺固定接点部と、押圧操作により反転動作可能で、複数の脚部と中央に孔部を有するドーム状のドーム部とを有し、前記第1周辺固定接点部と前記第2周辺固定接点部とに接触する第1可動接点と、押圧操作により反転動作可能で、ドーム状のドーム部を有し、前記第1可動接点の孔部を覆うように前記第1可動接点上に載置し、前記中央固定接点部と接離可能な第2可動接点とを備え、前記第1周辺固定接点部は、少なくとも2つ以上の接触部を有し、前記第2周辺固定接点部は、少なくとも1つ以上の接触部を有し、複数の前記接触部は、前記第1可動接点に対して略3点支持可能な3箇所の位置に配置され、前記第1可動接点が前記押圧操作により反転動作した際に、接触可能なように対向して配置されていることを特徴としている。
【0010】
これによれば、本発明のプッシュスイッチは、第1周辺固定接点部の接触部及び第2周辺固定接点部の接触部が、第1可動接点に対して略3点支持可能な3箇所の位置に配置されているので、押圧操作により第1可動接点が反転動作した際に、第1可動接点が複数の接触部により略3点支持されるようになる。この事により、さらなる押圧操作により、第2可動接点が反転動作する際に、第1可動接点が2箇所で支持されている場合と比較して、第1可動接点が安定して第2可動接点を支えることができ、第2可動接点の反転動作を安定させることができる。したがって、操作感触が良好で安定して得られる2段動作のプッシュスイッチを提供することができる。
【0011】
また、本発明のプッシュスイッチは、前記3箇所の位置に配置された前記複数の接触部は、前記中央固定接点部の中央部を中心として、同心的に略均等に配置されているとともに、前記第1周辺固定接点部の前記少なくとも2つ以上の接触部は、前記3箇所の位置の内、2箇所に配置されており、前記第2周辺固定接点部の前記1つ以上の接触部は、前記3箇所の位置の内、残りの1箇所に配置されていることを特徴としている。
【0012】
これによれば、3箇所の位置に配置された複数の接触部は、中央固定接点部の中央部を中心として、同心的に略均等に配置されているので、押圧操作により第1可動接点が反転動作した際に、第1可動接点が3箇所の位置に略均等配置された複数の接触部によって、バランス良く均等に支持されるようになる。この事により、さらなる押圧操作により、第2可動接点が反転動作する際に、第1可動接点が2箇所で支持されている場合と比較して、第1可動接点が安定して第2可動接点を支えることができ、第2可動接点の反転動作をより安定させることができる。
【0013】
また、本発明のプッシュスイッチは、前記複数の接触部の前記第1可動接点との接触する面の裏側面に対向した前記筐体の一部分に、前記筐体を成形する際に前記第1周辺固定接点部及び前記第2周辺固定接点部を押える押え治具を挿入するための開口部が、前記複数の接触部と対向するように少なくとも3つ以上形成されていることを特徴としている。
【0014】
これによれば、第1周辺固定接点部及び第2周辺固定接点部を押える押え治具を挿入するための開口部が、複数の接触部と対向するように形成されているので、複数の接触部を押え治具で押さえながら筐体を成形することができ、複数の接触部の接触する面の高さを揃えることができる。そのため、第1可動接点は、高さが揃えられた複数の接触部で安定して支えられるようになる。この事により、さらなる押圧操作により、第2可動接点が反転動作する際に、第1可動接点が安定して第2可動接点を支えることができ、第2可動接点の反転動作をより一層安定させることができる。
【0015】
本発明のプッシュスイッチは、前記第1可動接点を前記筐体の前記収納部内に装着した際に、前記第1可動接点の前記複数の脚部は、前記複数の脚部が接した前記筐体の装着面に対して、15°以上20°以下の角度で形成されていることを特徴としている。
【0016】
これによれば、複数の脚部は、複数の脚部が接した筐体の装着面に対して、15°以上の角度で形成されているので、複数の脚部が15°より小さい角度で形成されている場合と比較して、第1可動接点の動作ストロークが充分に得られ、第1可動接点の反転動作が安定して得られる。また、20°以下の角度で形成されているので、複数の脚部が20°より大きい角度で形成されている場合と比較して、複数の脚部の先端が筐体の装着面に食い込む量が抑えられ、複数の脚部が接した筐体の装着面が削れるのを抑えることができる。この事により、第1可動接点の反転動作が安定して得られる上、削れ粉による絶縁不良や装着面が削れたことによる反転動作への悪影響が低減でき、プッシュスイッチの長寿命化が図られる。
【0017】
本発明のプッシュスイッチは、前記第1可動接点の前記複数の脚部は、前記ドーム部から折り曲げてられて延接されているとともに、平坦状に形成されていることを特徴としている。
【0018】
これによれば、複数の脚部は平坦状に形成されているので、複数の脚部がドーム状に形成されている場合と異なり、複数の脚部の部分で反転動作が起こらない。この事により、押圧操作により第1可動接点が反転動作する際に、第1可動接点の反転動作を安定させることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明のプッシュスイッチは、第1周辺固定接点部の接触部及び第2周辺固定接点部の接触部が、第1可動接点に対して略3点支持可能な3箇所の位置に配置されているので、押圧操作により第1可動接点が反転動作した際に、第1可動接点が複数の接触部により略3点支持されるようになる。この事により、さらなる押圧操作により、第2可動接点が反転動作する際に、第1可動接点が2箇所で支持されている場合と比較して、第1可動接点が安定して第2可動接点を支えることができ、第2可動接点の反転動作を安定させることができる。したがって、操作感触が良好で安定して得られる2段動作のプッシュスイッチを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1実施形態のプッシュスイッチを説明する分解斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態のプッシュスイッチを説明する図であって、図2(a)は、筐体の平面図で、図2(b)は、筐体に第1可動接点を装着した平面図である。
【図3】図2(b)に示すIII−III線の断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態のプッシュスイッチを説明する図であって、図4(a)は、筐体の底面から見た図で、図4(b)は、図4(a)の筐体を除いて残った中央固定接点部、第1周辺固定接点部及び第2周辺固定接点部のみを示した平面図である。
【図5】本発明の第1実施形態のプッシュスイッチを説明する図であって、筐体への第1可動接点の装着状態を示す構成図である。
【図6】本発明の第1実施形態のプッシュスイッチを説明する図であって、図6(a)は、筐体にフィルム及びカバーを装着したスイッチの平面図で、図6(b)は、筐体に第1可動接点及び第2可動接点を装着した平面図である。
【図7】図6(a)に示すVII−VII線の断面図である。
【図8】本発明の第1実施形態のプッシュスイッチの動作を説明する図であって、図6(b)に示すVIII−VIII線の断面図である。
【図9】本発明の第1実施形態のプッシュスイッチの変形例1を説明する図であって、図9(a)は、変形例1の分解斜視図で、図9(b)は、変形例1の中心部分の断面図である。
【図10】本発明の第1実施形態のプッシュスイッチの変形例2を示した分解斜視図である。
【図11】従来例のプッシュスイッチを説明する分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態のプッシュスイッチ1を説明する分解斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態のプッシュスイッチ1を説明する図であって、図2(a)は、筐体11の平面図で、図2(b)は、筐体11に第1可動接点17を装着した平面図である。図3は、図2(b)に示すIII−III線の断面図である。
【0023】
図1に示すように、プッシュスイッチ1は、収納部11Sを有する筐体11と、収納部11S内に配設された中央固定接点部12と第1周辺固定接点部13と第2周辺固定接点部14と、押圧操作により反転動作可能で第1周辺固定接点部13と第2周辺固定接点部14とに接触する第1可動接点17と、押圧操作により反転動作可能で中央固定接点部12と接離可能な第2可動接点18とを備えて構成される。そして、押圧操作を受ける操作部16sを有したフィルム16を挟むようにして、カバー19が筐体11に取り付けられている。
【0024】
図1及び図2(a)に示すように、筐体11は、合成樹脂などの絶縁材で内部に収納部11Sを有する外形が方形状で上面が開口された箱形に形成されている。この収納部11Sは、筐体11の中央に凹状に形成された円形状の基部11bと、この基部11bに連設され筐体11の対角線上の四隅に延びる、方形状の収容凹部11cとから形成されている。そして、図2(b)に示すように、この収納部11Sに第1可動接点17が載置され、収容凹部11cには、第1可動接点17の脚部17fがそれぞれ収容される。
【0025】
図2に示すように、筐体11の収納部11Sの内底面中央には、導電性の金属材からなる中央固定接点部12が、上面側が表出された状態で配設されており、中央固定接点部12は、後述する第2可動接点18のドーム部18dと接触する凸部12tが3箇所形成されている。また、同じく導電性の金属材からなる第1周辺固定接点部13と第2周辺固定接点部14が、収納部11Sの内底面の中央固定接点部12を挟んだ位置に上面側が表出された状態で配設されている。中央固定接点部12、第1周辺固定接点部13及び第2周辺固定接点部14の筐体11の収納部11Sへの配設は、筐体11の形成の際、インサート成形で同時に行われる。
【0026】
また、筐体11の外側面のうち、対向する2面には、中央固定接点部12から導出された接続端子52aと、第1周辺固定接点部13から導出された接続端子53a及び53bと、第2周辺固定接点部14から導出された接続端子54aとが、機器などの回路基板への接続用に外方に突出されて形成されている。
【0027】
また、第1周辺固定接点部13は、2つの接触部15(15a、15b)を有し、第2周辺固定接点部14は、2つの接触部25(25a、25b)を有し、第1周辺固定接点部13の接触部15aと、第1周辺固定接点部13の接触部15bと、第2周辺固定接点部14の接触部25(25a、25b)との3箇所の接触部は、第1可動接点17に対して略3点支持可能な3箇所の位置に配置されており、第1可動接点17が押圧操作により反転動作した際に、第1可動接点17の接点領域17rと接触可能なように対向して配置されている。これにより、第1周辺固定接点部13の接触部15及び第2周辺固定接点部14の接触部25が、第1可動接点17に対して略3点支持可能な3箇所の位置に配置されているので、後述する押圧操作により第1可動接点17が反転動作した際に、第1可動接点17が複数の接触部15、25により略3点支持されるようになる。この事により、後述するさらなる押圧操作により、第2可動接点18が反転動作する際に、図11の第1可動接点930が2箇所で支持されている場合と比較して、第1可動接点17が安定して第2可動接点18を支えることができ、第2可動接点18の反転動作を安定させることができる。
【0028】
また、本発明の第1実施形態のプッシュスイッチ1は、外径サイズや加工条件等のため、接触部15、25を略3点支持可能な3箇所の位置に配置したが、接触部15、25を中央固定接点部の中央部12cを中心として、同心的に略均等に配置させた方がより好ましい。図2中の中央固定接点部の中央部12cの指し示す部分は、後述する第2可動接点18のドーム部18dの中心点を平面視して投影した設計上の点を示している。しかし、中央固定接点部の中央部12cは、それぞれの接触部15、25を同心的に略均等に配置させていれば良いので、僅かにずれていても良い。また、略均等は、第1可動接点17を均等に3点支持できれば良いので、厳密な120°分割ではなくても良い。また、複数の接触部15、25を4箇所以上の位置に配置することも考えられるが、この場合は、4箇所以上の内の3箇所の位置が同心的に略均等な位置に配置されて、この3箇所の位置で第1可動接点17を3点支持できれば良い。これにより、3箇所の位置に配置された複数の接触部15、25は、中央固定接点部の中央部12cを中心として、同心的に略均等に配置されているので、後述する押圧操作により第1可動接点17が反転動作した際に、第1可動接点17が3箇所の位置に略均等配置された複数の接触部15、25によって、バランス良く均等に支持されるようになる。この事により、後述するさらなる押圧操作により、第2可動接点18が反転動作する際に、図11の第1可動接点930が2箇所で支持されている場合と比較して、第1可動接点17が安定して第2可動接点18を支えることができ、第2可動接点18の反転動作をより安定させることができる。
【0029】
また、第1周辺固定接点部13は、コモン固定接点とし、接触部15aと接触部15bの2つにしている。これは、第1周辺固定接点部13の各接触部15の配置が第1可動接点17の脚部17fの近辺にあるので、第1可動接点17の反転動作時に脚部17fが浮き上がり導通不良にならないよう、確実にコモン固定接点(第1周辺固定接点部13)と第1可動接点17との接触を維持させるためである。但し、上記の効果に鑑みてコモン固定接点は、第1周辺固定接点部13としたが、設計の都合上等で、第2周辺固定接点部14にしても良い。
【0030】
また、第2周辺固定接点部14は、2つの接触部25a、25bを設けている。この事により、複数の接触部25を設けているので、より安定した接点性能が得られ、より安定して第1可動接点17を支えることができる。
【0031】
なお、図3に示すように、収容凹部11cに収容された脚部17fの接地面である、樹脂部分の2箇所の装着面11pと第1周辺固定接点部13の金属部分の2箇所の装着面11pとは、第1可動接点17の水平を保つため、同一平面上に形成されている。また、全て図示はしていないが、第1可動接点17の接点領域17rと接する面である、各接触部15、25の接触する面15p(25p)は、第1可動接点17の接触安定性を保つため、それぞれ同一平面上に形成されていることは言うまでもない。
【0032】
図4は、本発明の第1実施形態のプッシュスイッチ1を説明する図であって、図4(a)は、筐体11の底面から見た図で、図4(b)は、図4(a)の筐体11を除いて残った中央固定接点部12、第1周辺固定接点部13及び第2周辺固定接点部14のみを示した平面図である。図4に示すように、複数の接触部15、25と第1可動接点17との接触する面15p、25pの裏側面15r、25rに対向した筐体11の一部分に、筐体11を成形する際に、第1周辺固定接点部13及び第2周辺固定接点部14を押える押え治具を挿入するための開口部11kが、複数の接触部15、25と対向するように3つ形成されている。他に、中央固定接点部12を押える押え治具を挿入するための開口Kが、2つ形成されている。
【0033】
これにより、第1周辺固定接点部13及び第2周辺固定接点部14を押える押え治具を挿入するための開口部11kが、複数の接触部15、25と対向するように形成されているので、複数の接触部15、25を押え治具で押さえながら筐体11を成形することができ、複数の接触部15、25の接触する面15p、25pの高さを揃えることができる。そのため、第1可動接点17は、高さが揃えられた複数の接触部15、25で安定して支えられるようになる。この事により、後述するさらなる押圧操作により、第2可動接点18が反転動作する際に、第1可動接点17が安定して第2可動接点18を支えることができ、第2可動接点18の反転動作をより一層安定させることができる。
【0034】
図5は、本発明の第1実施形態のプッシュスイッチ1を説明する図であって、第1可動接点17の装着状態を示す構成図である。図中の筐体11は説明を容易にするため、平板状のものとして表している。図6は、本発明の第1実施形態のプッシュスイッチ1を説明する図であって、図6(a)は、筐体11にフィルム16及びカバー19を装着したスイッチの平面図で、図6(b)は、筐体11に第1可動接点17及び第2可動接点18を装着した平面図である。図7は、図6(a)に示すVII−VII線の断面図である。
【0035】
図1及び図5に示すように、第1可動接点17は、導電性の金属板ばねで形成され、中央に孔部17hを有する反転可能なドーム状のドーム部17dを有し、このドーム部17dに連続して十字方向に延びる複数の脚部17fが形成されて、全体として十字形状をしている。また、図6(b)に示すように、このドーム部17dの最大の外径が、第2可動接点18の外径よりも大径となるように形成されている。
【0036】
また、図3及び図5に示すように、第1可動接点17を筐体11の収納部11S内に装着した際に、複数の脚部17fは、複数の脚部17fが接した筐体11の装着面11pに対して、15°以上20°以下の角度θ1で形成されている。
【0037】
表1は、複数の脚部17fの角度θ1を変えた際、2段動作のプッシュスイッチの操作感触と、プッシュスイッチの操作を繰り返した後の装着面11pの削れ状態の結果を示している。なお、樹脂部分の装着面11pの方が金属部分の装着面11pより削れ量が大きくなっていたが、その傾向は同じであった。表1中の実例1から実例3は、角度θ1を15°から20°に変えたもので、比較1、比較2は、角度θ1を13°以下に変え、比較3、比較4は、角度θ1を22°以上に変えたものを示している。表1に示す様に、複数の脚部17fの角度θ1が15°以上であれば、第1可動接点17の動作ストロークが充分に得られ、第1可動接点17の反転動作が安定して得られる。また、複数の脚部17fの角度θ1が20°以下であれば、複数の脚部17fの先端が筐体11の装着面11pに食い込む量が抑えられ、複数の脚部17fが接した筐体11の装着面11pが削れるのを抑えることができる。この事により、第1可動接点17の反転動作が安定して得られる上、削れ粉による絶縁不良や装着面11pが削れたことによる反転動作への悪影響が低減でき、プッシュスイッチの長寿命化が図られる。
【0038】
【表1】

【0039】
また、複数の脚部17fは、ドーム部17dから折り曲げてられて延接されているとともに、平坦状に形成されているので、複数の脚部がドーム状に形成されている場合と異なり、複数の脚部17fの部分で反転動作が起こらない。この事により、後述する押圧操作により第1可動接点17が反転動作する際に、第1可動接点17の反転動作を安定させることができる。
【0040】
また、一定の角度の脚部17fを得るために、複数の脚部17fを折り曲げる方法の一つとして、折曲げ治具を使用し、プレス加工を行う。その際に、脚部17fのそれぞれに対応した治具部材を変えることにより、脚部17fのそれぞれの角度や折り曲げ位置等を変えることができる。この事により、最大抵抗荷重やその発生タイミング等の操作感触を調整することができる。
【0041】
また、第1可動接点17の外径加工は、プレス型を用いて板状の金属板を型抜することによって行われるが、同様にして、プレス型の型形状を変えることにより、脚部17fのそれぞれの長さを変えることができる。この事により、最大抵抗荷重やその発生タイミング等の操作感触を調整することができる。
【0042】
図1、図6(b)及び図7に示すように、第2可動接点18は、ドーム状のドーム部18dを有し、第1可動接点17の孔部17hを覆うように第1可動接点17上に載置されている。第2可動接点18も同様に、導電性の金属板ばねで小径の円形状に形成されており、反転可能なドーム状に形成されている。そして、このドーム部18dの頂部下面が、中央固定接点部12の凸部12tと接触する接点中央部18cとなっている。また、第2可動接点18が押圧操作されて反転動作する際の動作荷重は、第1可動接点17が押圧操作されて反転動作する際の動作荷重よりも大きくなるように設定されている。このため、1段目の押圧操作時に第1可動接点17が反転動作する際に、第2可動接点18は、反転動作することなく第1可動接点17上に載置されたまま下方へ移動することとなり、2段目の押圧操作時には、第2可動接点18は、第1可動接点17に支えられて反転動作することとなる。すなわち、1段目の押圧操作時には、第1可動接点17のみが反転動作し、2段目の押圧操作時には、第2可動接点18のみが反転動作するので、それぞれの押圧操作時の操作感触が良好なものとなる。
【0043】
図1、図6(a)及び図7に示すように、フィルム16は、第2可動接点18の上面側を覆うように載置されている。フィルム16は、押圧操作を受けるための操作部16sを有し、フィルム16を介して第2可動接点18に押圧力を伝えるため、可撓性を有する合成樹脂製の材質が用いられる。また、フィルム16は、筐体11の収納部11Sを覆うように配置されているとともに、第2可動接点18に付勢しているので、第2可動接点18の収納部11Sからの飛び出しや収納部11S内への塵埃の侵入や静電気を防止することができる。
【0044】
図1、図6(a)及び図7に示すように、カバー19は、板状の金属板で略方形状に形成され、その中央には大きめの操作開口部19aが設けられている。また、側方には垂直に折り曲げられた側板19iが設けられ、この側板19iを筐体11の側面に設けられた係止部11eに係止することにより、フィルム16を狭持するとともに、筐体11の収納部11S内に収められた第1可動接点17及び第2可動接点18を固定している。この時、カバー19と筐体11との間に介在されたフィルム16の操作部16sが操作開口部19aから露出された状態となっている。
【0045】
次に、上記構成のプッシュスイッチ1の動作について説明する。
図8は、本発明の第1実施形態のプッシュスイッチ1の動作を説明する図であって、図6(b)に示すVIII−VIII線の断面図である。図8(a)は、非押圧操作の状態を示し、図8(b)は、押圧操作により第1可動接点17が反転動作して接触部15(25)と接触した状態を示し、図8(c)は、さらなる押圧操作により第2可動接点18が反転動作して凸部12tと接触した状態を示している。
【0046】
図8(a)に示すように、プッシュスイッチ1が非押圧操作状態では、第1可動接点17の脚部17fは第1周辺固定接点部13と接触しているが、第1可動接点17の接点領域17rが第2周辺固定接点部14の接触部25とは離間した状態となっており、また、第2可動接点18の周縁部は第1可動接点17と接触しているが、接点中央部18cが中央固定接点部12の凸部12tとは離間した状態となっている。第1可動接点17と、第1周辺固定接点部13と、第2周辺固定接点部14とから、1段目のスイッチが構成され、第1可動接点17と、第2可動接点18と、中央固定接点部12と、第1周辺固定接点部13とから2段目のスイッチが構成されており、非押圧操作状態では、プッシュスイッチ1は、1段目と2段目のスイッチがともにオフ状態となっている。
【0047】
この状態から、図7に示すカバー19の操作開口部19aからキートップなど(図示していない)で、フィルム16の操作部16sが押圧されると、フィルム16を介して第2可動接点18が押圧されて接点中央部18cを下方へ押し下げるものとなる。そして、第2可動接点18が下方へ押圧されることで、第1可動接点17のドーム部17dが下方へ反転動作することとなる。
【0048】
そして、図8(b)に示すように、第1可動接点17の接点領域17rの下面が第1周辺固定接点部13の接触部15(15a、15b)と接触するとともに、第2周辺固定接点部14の接触部25(25a、25b)とも接触する。これにより、第1可動接点17と第2可動接点18を導通経路として第2周辺固定接点部14と第1周辺固定接点部13とが導通されて、1段目のスイッチがオン状態となる。また、図2(a)に示すように、第1周辺固定接点部13の接触部15(15a、15b)と第2周辺固定接点部14の接触部25(25a、25b)が、3箇所の位置に略均等配置されているので、第1可動接点17が複数の接触部15、25によって、バランス良く均等に支持されるようになる。
【0049】
次に、この状態から、更に、キートップが押圧操作されると、第2可動接点18の接点中央部18cが更に下方へ押し下げられ、ドーム部18dが反転動作することとなる。このため、図8(c)に示すように、第2可動接点18の接点中央部18cの下面が中央固定接点部12の凸部12tと接触し、第1可動接点17を介して第1周辺固定接点部13と中央固定接点部12とが導通されて、2段目のスイッチがオン状態となる。第2可動接点18のドーム部18dが反転動作する際に、略均等配置された複数の接触部15、25によって支えられた第1可動接点17が安定しているので、第2可動接点18を安定して支えることができ、第2可動接点18の反転動作を安定させることができる。
【0050】
このように、キートップでフィルム16の操作部16sを押圧すると、第1可動接点17が反転動作して第2周辺固定接点部14に接触することで、1段目のスイッチのオンとともに、クリック感が発生し、更に押圧操作されることにより、第2可動接点18が反転して中央固定接点部12と接触することで、2段目のスイッチのオンとともに、クリック感が発生するものとなり、2段動作のプッシュスイッチ1が得られるものとなる。
【0051】
この状態から、キートップへの押圧力を解除すると、第1可動接点17のドーム部17d及び第2可動接点18のドーム部18dが、自身の弾性で復帰動作して非押圧操作状態に復帰すると共に、この際の付勢力によってキートップが上方へ押圧されて初期位置へと復帰するものとなる。この時、第1可動接点17のドーム部17d及び第2可動接点18のドーム部18dが復帰するのに伴って、接点中央部18cと凸部12tとが離間し、第1可動接点17の接点領域17rの下面と接触部15、25とが離間するものとなり、1段目と2段目のスイッチはそれぞれオフ状態となる。
【0052】
以上により、本発明のプッシュスイッチ1は、第1周辺固定接点部13の接触部15及び第2周辺固定接点部14の接触部25が、第1可動接点17に対して略3点支持可能な3箇所の位置に配置されているので、押圧操作により第1可動接点17が反転動作した際に、第1可動接点17が複数の接触部15、25により略3点支持されるようになる。この事により、さらなる押圧操作により、第2可動接点18が反転動作する際に、図11の第1可動接点930が2箇所で支持されている場合と比較して、第1可動接点17が安定して第2可動接点18を支えることができ、第2可動接点18の反転動作を安定させることができる。したがって、操作感触が良好で安定して得られる2段動作のプッシュスイッチを提供することができる。
【0053】
また、3箇所の位置に配置された複数の接触部15、25は、中央固定接点部の中央部12cを中心として、同心的に略均等に配置されているので、押圧操作により第1可動接点17が反転動作した際に、第1可動接点17が3箇所の位置に略均等配置された複数の接触部15、25によって、バランス良く均等に支持されるようになる。この事により、さらなる押圧操作により、第2可動接点18が反転動作する際に、図11の第1可動接点930が2箇所で支持さている場合と比較して、第1可動接点17が安定して第2可動接点18を支えることができ、第2可動接点18の反転動作をより安定させることができる。
【0054】
また、第1周辺固定接点部13及び第2周辺固定接点部14を押える押え治具を挿入するための開口部11kが、複数の接触部15、25と対向するように形成されているので、複数の接触部15、25を押え治具で押さえながら筐体11を成形することができ、複数の接触部15、25の接触する面15pの高さを揃えることができる。そのため、第1可動接点17は、高さが揃えられた複数の接触部15、25で安定して支えられるようになる。この事により、さらなる押圧操作により、第2可動接点18が反転動作する際に、第1可動接点17が安定して第2可動接点18を支えることができ、第2可動接点18の反転動作をより一層安定させることができる。
【0055】
また、複数の脚部17fの角度θ1が15°以上であれば、第1可動接点17の動作ストロークが充分に得られ、第1可動接点17の反転動作が安定して得られる。また、複数の脚部17fの角度θ1が20°以下であれば、複数の脚部17fの先端が筐体11の装着面11pに食い込む量が抑えられ、複数の脚部17fが接した筐体11の装着面11pが削れるのを抑えることができる。この事により、第1可動接点17の反転動作が安定して得られる上、削れ粉による絶縁不良や装着面11pが削れたことによる反転動作への悪影響が低減でき、プッシュスイッチの長寿命化が図られる。
【0056】
また、複数の脚部17fは、ドーム部17dから折り曲げてられて延接されているとともに、平坦状に形成されているので、複数の脚部がドーム状に形成されている場合と異なり、複数の脚部17fの部分で反転動作が起こらない。この事により、押圧操作により第1可動接点17が反転動作する際に、第1可動接点17の反転動作を安定させることができる。
【0057】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、次のように変形して実施することができ、これらの実施形態も本発明の技術的範囲に属する。
【0058】
<変形例1>
上記実施形態では、第2可動接点18は、単純なドーム形状であったが、図9に示すように、ドーム部28dの頂部部分に凹状の突起部28aを設けた第2可動接点28であってもよい。この事により、押圧操作の際に押圧位置や押圧角度が多少ずれた場合でも、凹状の突起部28a全体でドーム部28dの頂部部分を押圧することになるので、確実に押圧操作を行うことができる。また、凹状部分に対応した凸部分を持ったキートップを用いた場合、凹状部分と凸部分が重なり、位置ずれすることなく、確実に押圧操作を行うこともできる。
【0059】
<変形例2>
また、図10に示すように、上記実施形態の第2可動接点18とフィルム16との間に、小形のスペーサ56を挿入するように構成してもよい。この事により、押圧操作の際に押圧位置や押圧角度が多少ずれた場合でも、小形のスペーサ56全体でドーム部18dの頂部部分を押圧することになるので、確実に押圧操作を行うことができる。
【0060】
<変形例3>
また、フィルム16を、片面に粘着層が形成された可撓性を有する合成樹脂製のシートにしても良い。但し、第2可動接点18のドーム状のドーム部18dが押圧操作によって反転する場合においても、反転動作に追従可能となるようにしなければいけない。この事により、第2可動接点18の固定が確実なものとなる。
【0061】
<変形例4>
上記実施形態では、第1可動接点17の脚部17fは、4箇所に設けるように構成したが、脚部17fの数を変えても良い。第1可動接点17を安定して配置することができれば、例えば、6箇所に増加したり、3箇所、5箇所と言った奇数箇所に設けるような構成でも良い。
【0062】
本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変更して実施することができる。
【符号の説明】
【0063】
1 プッシュスイッチ
11 筐体
11k 開口部
11p 装着面
11S 収納部
12 中央固定接点部
12c 中央固定接点部の中央部
13 第1周辺固定接点部
14 第2周辺固定接点部
15、15a、15b、25、25a、25b 接触部
15p、25p 接触する面
15r、25r 裏側面
17 第1可動接点
17d ドーム部
17f 脚部
17h 孔部
18、28 第2可動接点
18d、28d ドーム部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納部を有する筐体と、前記収納部内に配設された中央固定接点部と第1周辺固定接点部と第2周辺固定接点部と、押圧操作により反転動作可能で、複数の脚部と中央に孔部を有するドーム状のドーム部とを有し、前記第1周辺固定接点部と前記第2周辺固定接点部とに接触する第1可動接点と、押圧操作により反転動作可能で、ドーム状のドーム部を有し、前記第1可動接点の孔部を覆うように前記第1可動接点上に載置し、前記中央固定接点部と接離可能な第2可動接点とを備え、
前記第1周辺固定接点部は、少なくとも2つ以上の接触部を有し、
前記第2周辺固定接点部は、少なくとも1つ以上の接触部を有し、
複数の前記接触部は、前記第1可動接点に対して略3点支持可能な3箇所の位置に配置され、前記第1可動接点が前記押圧操作により反転動作した際に、接触可能なように対向して配置されていることを特徴とするプッシュスイッチ。
【請求項2】
前記3箇所の位置に配置された前記複数の接触部は、前記中央固定接点部の中央部を中心として、同心的に略均等に配置されているとともに、
前記第1周辺固定接点部の前記少なくとも2つ以上の接触部は、前記3箇所の位置の内、2箇所に配置されており、
前記第2周辺固定接点部の前記少なくとも1つ以上の接触部は、前記3箇所の位置の内、残りの1箇所に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のプッシュスイッチ。
【請求項3】
前記複数の接触部の前記第1可動接点との接触する面の裏側面に対向した前記筐体の一部分に、前記筐体を成形する際に前記第1周辺固定接点部及び前記第2周辺固定接点部を押える押え治具を挿入するための開口部が、前記複数の接触部と対向するように少なくとも3つ以上形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか一項に記載のプッシュスイッチ。
【請求項4】
前記第1可動接点を前記筐体の前記収納部内に装着した際に、前記第1可動接点の前記複数の脚部は、前記複数の脚部が接した前記筐体の装着面に対して、15°以上20°以下の角度で形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のプッシュスイッチ。
【請求項5】
前記第1可動接点の前記複数の脚部は、前記ドーム部から折り曲げてられて延接されているとともに、平坦状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のプッシュスイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−64530(P2012−64530A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−209765(P2010−209765)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】