プラガブル・モジュール・ソケットを機械的にキー付けするキーアセンブリ
【課題】プラガブル・モジュール・ソケットを機械的にキー付けするキーアセンブリを提供する。
【解決手段】開示された実施例のキーアセンブリ100は、シャフト、シャフトから延びる第1の半径方向突起部、およびシャフト上の環状案内面を有するキー105と、複数の半径方向スロットを画す複数のフィンガー、および前記シャフトの少なくとも一部を受け止める開口部125を有するキーベース110とを含み、前記フィンガーの少なくとも1つが環状案内面と係合することで前記キー105を設定位置で回転可能にするとともに、前記フィンガーの少なくとも1つを環状案内面との係合から離脱させたとき第1の半径方向突起部が前記スロットの1つと係合することで前記キー105を固定位置で回転可能に保持する。
【解決手段】開示された実施例のキーアセンブリ100は、シャフト、シャフトから延びる第1の半径方向突起部、およびシャフト上の環状案内面を有するキー105と、複数の半径方向スロットを画す複数のフィンガー、および前記シャフトの少なくとも一部を受け止める開口部125を有するキーベース110とを含み、前記フィンガーの少なくとも1つが環状案内面と係合することで前記キー105を設定位置で回転可能にするとともに、前記フィンガーの少なくとも1つを環状案内面との係合から離脱させたとき第1の半径方向突起部が前記スロットの1つと係合することで前記キー105を固定位置で回転可能に保持する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、概してプラガブル・モジュール・ソケットに関し、より具体的にはプラガブル・モジュール・ソケットを機械的にキー付けするキーアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
或る種の通信、配電、メディア配信、プロセス制御、コンピューティング等のシステムは、バス、ベース、ラックおよび/またはフレームを含んでおり、それらには複数のプラグ接続可能、挿入可能、装着可能および/または現場で交換可能なモジュールを電気的におよび/または通信可能に接続することができる。具体例としてのベース、ラックおよび/またはフレームは、複数のソケット、コネクタおよび/またはスロットを含み、それらに異種モジュールを挿入および/またはプラグ接続することができる。かかるソケットおよび/またはスロットは、例えば、それぞれのプラガブル・モジュールを1つ以上の通信および/または配信媒体(ワイヤおよび/またはケーブル等)への、および/または通信媒体に接続された1つ以上の装置への電気的および/または光学的接続を容易にすることができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
プラガブル・モジュール・ソケットを機械的にキー付けするキーアセンブリを開示する。開示された実施例のキーアセンブリは、シャフト、シャフトから延びる第1の半径方向突起部、およびシャフト上の環状案内面を有するキーと、複数の半径方向スロットを画す複数のフィンガー、および前記シャフトの少なくとも一部を受け止める開口部を有するキーベースとを含み、前記フィンガーの少なくとも1つが環状案内面と係合することで前記キーを設定位置で回転可能にするとともに、前記フィンガーの少なくとも1つを環状案内面との係合から離脱させたとき第1の半径方向突起部が前記スロットの1つと係合することで前記キーを設定位置で回転可能に保持する。
【0004】
開示された実施例のアセンブリは、キーとキーベースを有する第1のモジュールと、第2のモジュールを前記第1のモジュールに挿入したとき第1のキーレセプタクルの回転方向の向きに対応する前記キーの回転位置を設定し、前記第2のモジュールを前記第1のモジュールから取り外したとき前記キーの回転位置を設定されたまますることで、異なる回転方向の向きを持った第2のレセプタクルを有する第3のモジュールが第1のモジュールに挿入されることを防ぐ第1のキーレセプタクルを有する第2のモジュールを含む。
【0005】
開示された実施例のキーの位置を機械的に設定するキーレセプタクルは、キーレセプタクルの回転方向の向きを維持する形状の本体と、前記本体の端部に規定されて前記キーレセプタクルと前記キーの係合中に前記キーを回転させるカム面と、前記キーレセプタクルの回転方向の向きに対応して、前記キーの回転位置を設定中に前記キーの突起部と摺動可能に係合し、前記キーの回転位置を保持する長軸方向のスロットとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1A】実施例のキーアセンブリを示す。
【図1B】実施例のキーアセンブリを示す。
【図1C】実施例のキーアセンブリを示す。
【図1D】実施例のキーアセンブリを示す。
【図1E】実施例のキーアセンブリを示す。
【図1F】実施例のキーアセンブリを示す。
【図2A】図1A〜図1Fの実施例のキーベースを採用した実施例の形態を示す。
【図2B】図1A〜図1Fの実施例のキーベースを採用した実施例の形態を示す。
【図2C】図1A〜図1Fの実施例のキーベースを採用した実施例の形態を示す。
【図3A】図1A〜図1Fの実施例のキーを採用した実施例の形態を示す。
【図3B】図1A〜図1Fの実施例のキーを採用した実施例の形態を示す。
【図4A】図1A〜図1Fの実施例のキーレセプタクルを採用した実施例の形態を示す。
【図4B】図1A〜図1Fの実施例のキーレセプタクルを採用した実施例の形態を示す。
【図5A】図1A〜図1F、図2A〜図2C、図3A、図3B、図4Aおよび図4Bの実施例のキーアセンブリによりプラガブル・モジュール・ソケットをキー付けする実施例の使用法を示す。
【図5B】図1A〜図1F、図2A〜図2C、図3A、図3B、図4Aおよび図4Bの実施例のキーアセンブリによりプラガブル・モジュール・ソケットをキー付けする実施例の使用法を示す。
【図5C】図1A〜図1F、図2A〜図2C、図3A、図3B、図4Aおよび図4Bの実施例のキーアセンブリによりプラガブル・モジュール・ソケットをキー付けする実施例の使用法を示す。
【図5D】図1A〜図1F、図2A〜図2C、図3A、図3B、図4Aおよび図4Bの実施例のキーアセンブリによりプラガブル・モジュール・ソケットをキー付けする実施例の使用法を示す。
【図6】図5A〜図5Dのプラガブル・モジュール・ソケットを採用した実施例の形態の一部切欠き図である。
【図7A】プラガブル・モジュール・ソケットをキー付けする図1A〜図1F、図2A〜図2C、図3A、図3B、図4Aおよび図4Bの実施例のキーアセンブリの別の実施例の使用法を示す。
【図7B】プラガブル・モジュール・ソケットをキー付けする図1A〜図1F、図2A〜図2C、図3A、図3B、図4Aおよび図4Bの実施例のキーアセンブリの別の実施例の使用法を示す。
【図8】図7Aおよび図7Bのプラガブル・モジュールを採用した実施例の形態の一部切欠き図である。
【図9】図1A〜図1Fの実施例のキーアセンブリ100を採用した他の実施例の形態を示す。
【図10】図1A〜図1Fの実施例のキーアセンブリ100を採用した他の実施例の形態を示す。
【図11】図1A〜図1Fの実施例のキーアセンブリ100を採用した他の実施例の形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
或る実施例を上記の図面に示し、以下詳細に説明する。これらの実施例を説明するに際し、類似のまたは同一の参照番号を用いて同一の、共通のおよび/または類似の要素を識別するために使用する場合がある。図面は必ずしも縮尺通りではなく、明示性および/または分かり易さのために、図面の或る特徴および或る図は縮尺が誇張して示されていたり、略図になっている場合がある。更に、本明細書では或る好ましい実施例を開示しているが、本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施例を用いてもよく、構造を変更してもよい。
【0008】
プラガブル・モジュールは、特定の種類の通信媒体、および/もしくは該通信媒体に接続された特定の装置に対応、ならびに/または機能を実装するため、プラガブル・モジュールを交換したときは、通常、同モジュールを同一のおよび/または互換性のある交換品と交換する必要がある。既存の方法は、人が適切な交換用プラガブル・モジュールを正しく識別し、挿入することに依存するものであり、それによりシステムが想定したように動作を維持し続けるということを確実にしている。しかしながら、そのような方法では人為ミスが起きやすく、プラガブル・モジュールの選定および/または挿入が不適切な場合に対する保護が十分でないかも知れない。かかるミスは、例えば、システムが本来の動作を停止および/または動作状態に障害を来すことにもなりかねない。
【0009】
少なくともこれらの欠陥を克服するため、本明細書に記載した実施例のキーアセンブリは、プラガブル・モジュールをキー無しソケットおよび/またはスロットに始めて挿入すると、キー無しプラガブル・モジュール・ソケットおよび/またはスロットを機械的にキー付けする。このプラガブル・モジュールが除去された場合、適合した、対応したおよび/または互換性のあるキーレセプタクルの回転方向の向きを有するプラガブル・モジュールのみがキー付きソケットおよび/またはスロットに挿入することができる。適合した、対応したおよび/または互換性のあるキーレセプタクルの回転方向の向きを持たないプラガブル・モジュールがキー付きソケットおよび/またはスロットに挿入されることは、実質的に防止される。互換性のないプラガブル・モジュールの挿入は抵抗を受けおよび/または実質的に防止されるため、同一のおよび/または互換性のあるプラガブル・モジュールが取り付けられることが確実になる。プラガブル・モジュールのキーレセプタクルの回転方向の向きは、製造時に決定、設定および/または選択することができ、それにより、取り付け時にプラガブル・モジュールをうっかり間違ってキー止めできないようにすることができる。プラガブル・モジュール・ソケットを不用意に再びキー付けしてしまう可能性を小さくするため、ソケットおよび/またはスロットを再度キー付けできるようにする前に、ソケットおよび/またはスロットの実施例のキーを人により意図的におよび/または物理的にリセットする必要があるようにしてもよい。例えば、キーはプラガブル・モジュールを取り外し、ピンの底側を押し、かつ/またはピンの底側に力を加えることにより、そうすることでキーが再び回転自由になるようにキーを横の位置にすることによりリセットすることができる。それに加えてまたはその代わりに、プラガブル・モジュールを取り外した状態で、ピンをプラガブル・モジュール・ソケット内部から引き抜くことができる。幾つかの実施例では、キーアセンブリは、キーをプラガブル・モジュール・ソケットから直ちに、容易におよび/または完全に取り除くことができないように設計および/または製造される。プラガブル・モジュールは、任意の数および/または種類のルール、パターン、ロジックおよび/または規準に従ってキーを割り当ててもよい。例えば、通常の用途、防爆および/または安全関連等の第1のプラガブル・モジュール特性を識別するために第1のキーアセンブリを用い、付加的な、その他のおよび/または二次的プラガブル・モジュール特性を識別するために付加的キーアセンブリを用いることができる。
【0010】
当業者にとっては明らかなことであるが、本明細書に記載した実施例のキーアセンブリは、如何なる数および/またはタイプのプラガブル・モジュールを挿入することができる如何なる数および/またはタイプのソケット、レシーバ、レセプタクルおよび/またはスロットを有した如何なる数および/またはタイプのシステム、装置および/またはプラットホームにも適用可能である。本明細書に述べるように物理的にキー止めしてもよい本明細書に記載の特定の実施例のシステム、装置および/またはプラットホームは、例示的な実施例に過ぎず、本特許が含む範囲を限定するものではない。逆に、本特許は、文言上または均等論に基づくかのいずれかにより添付請求項の範囲に適正に包含される全ての方法、装置、システムおよび製造品を含む。
【0011】
図1A〜図1Fは、キー105、キーベース110およびキーレセプタクル115を含む実施例のキーアセンブリ100を示す。図1A〜図1Fは、実施例のキーレセプタクル115が実施例のキー105と係合することによりキーベース110に対してキー105を位置決めするときの実施例のキーアセンブリ100の本実施例の動作を示している。以下詳細に述べ、図5A〜図5D、図7Aおよび図7Bに示すように、図1A〜図1Fの本実施例のキーアセンブリ100は、対応する回転方向を向いたキーレセプタクル115を有するプラガブル・モジュール505、705のみをキー付きプラガブル・モジュール・ソケット510、710に挿入できるように、プラガブル・モジュール・ソケット510、710を機械的にキー付けするために用いることができる。
【0012】
図1Aにおいて、本実施例のキーレセプタクル115は本実施例のキー105にまだ係合し始めていない。図1Bに示すようにキーレセプタクル115がキー105に係合し始めると、本実施例のキー105のテーパ付き端部120がキーレセプタクル115の開放端125に侵入し始める。図1Cに示すように本実施例のキー105が本実施例のキーレセプタクル115に進入し続けると、図1A〜図1Fの例においてはキー105の長軸に平行な縦長の半径方向の凸部であるキー105の翼部および/または突起部130の丸み付き、角度付き、曲線付きおよび/またはテーパ付き端部325(図3A)がキーレセプタクル115のスロープ付き、角度付き、ランプ状、丸み付き、曲線付き、および/またはカム面および/または縁部135に係合する。突起部130がカム面135に係合することにより、図1B〜図1Dの一連に示すようにキー105が回転することになる。機械的位置調整および/または機械的安定性を改善するため、図1Bおよび図1Cに示すように、突起部130の端部325が最初にカム面および/または縁部135に係合する前にキー105のテーパ付き端部120が本実施例のキーレセプタクル115に進入し始めるように、本実施例における突起部130のキー105上の位置を選んでもよい。
【0013】
図1Dおよび図1Eに示すように、本実施例における突起部130が回転して本実施例のキーレセプタクル115のスロット140と一直線になり、かつ/またはこれと係合したとき、本実施例のキー105の回転が止まり、キー105は実質的にキーレセプタクル115と回転位置が揃った状態でキーレセプタクル115に進入し続ける。本実施例のキー105のテーパ付き端部120が本実施例のキーレセプタクル115の内面520(図5)に達すると、キーレセプタクル115および/またはキー105の向かい合う方向への継続的動きによりキー105に対して本実施例のキーベース110の向きに長軸方向の力を加える。キーレセプタクル115の内面520によりキー105に加えられた長軸方向の力は、キー105をキーベース110内で長軸方向に移動させ、本実施例における突起部130をキーベース110の複数の半径方向のスロットの1つと係合させるが、それらスロットの1つを参照番号145で示している。図1A〜図1Fの本実施例のキーベース110は、キー105の1つ以上の環状案内面(溝部、凸部、環状部、阻止部、テーパ部等)に係合することができるが、それによりキーベース110は、図1Cおよび図1Dに示すようにキー105が回転可能な第1の長軸方向位置にキー105を保持および/または位置決めするか、あるいはキー105の回転位置が固定される第2の長軸方向位置にキー105を保持および/または位置決めするか、のいずれかとなる。図2A〜図2Cおよび図3Aを参照して以下に述べる幾つかの実施例においては、長軸方向の力が加えられると、キーベース110の1つ以上のフィンガー205および/またはスナップヘッド215が弾性変形、変位および/または屈曲して、キー105の下側溝(即ち、第2の環状案内面)315(図3A)との係合が外れ、キー105の上側溝(即ち、第1の環状案内面)310(図3A)と係合して、キーレセプタクル115の回転方向の向きに対応する半径方向スロット145内に突起部130を保持することとなり、それによりキー105のキー付けされた回転方向の位置が設定および/または固定される。図1A〜図1Eに示すように、キー105に力が加えられるまでは、スナップヘッド215は突起部130が半径方向スロット145の何れとも係合することを防止するキー105の下側溝(即ち、第2の環状案内面)315(図3A)と係合しており、それにより、突起部130がカム面および/または縁部135と係合するときキー105が自由に回転できるようにしている。本実施例のフィンガー205および/または本実施例のスナップヘッド215は、その何れかまたは全てが湾曲、弾性変形、変位および/または屈曲することができる。
【0014】
図1A〜図1Fに示すように、本実施例のキー105は1つ以上の付加的な半径方向の突出部を含んでいてもよく、その1つを参照番号150で示しているが、キー105の回転方向の位置が設定されるとその半径方向突起部150が他の半径方向スロット145と係合する。それに加えてまたはその代わりに、図9に示すように、突起部130は、キー105の回転位置が設定されたときに半径方向スロット145の1つと係合できるように延びている必要はない。その代わり、突起部130と半径方向位置が揃っていてもいなくてもよい半径方向突起部150は、キー105の位置が設定されたときに、キー105を回転方向に保持するために用いることができる。更にまた、図10に示すように、突起部130は図1A〜図1Fに示した本実施例の縦長の突起部ではなく、キー105上の比較的短い半径方向の凸部および/または翼部905であってもよい。
【0015】
図11に示すように、キーベース110は本実施例のキー105とは異なる方向を向いていてもよい。図11に図示した例では、キーベース110は図1A〜図1F、図9および図10の例と比べて上下逆になっている。本実施例のキーベース110は、半径方向スロットを有したベース910を含んでおり、そのスロットの1つを参照番号915で示しているが、これがフィンガー205(図2A〜図2C)により形成される半径方向スロット145に対応している。キー105の回転位置が設定されると、突起部130および/または150がスロット915に係合することができる。
【0016】
図4A、図4Bおよび図8を参照して以下詳細に述べるように、本実施例のキー105がキーレセプタクル115と係合するとき、本実施例のキーレセプタクル115の回転方向の向きは変化しない。図1A〜図1Fに示すように、キー105とキーレセプタクル115が係合すると、キー105はキーレセプタクル115の向きと回転方向が揃った状態になる。キーレセプタクル115が取り外され、異なったキーレセプタクルがキー付けされた図1Fのキー105に係合されるとすると、半径方向突起部130は、異なる方向を向いたキーレセプタクルのスロットと回転方向が揃わないことになり、それにより、異なる方向を向いたキーレセプタクルがキー105と完全に係合することが防止される。従って、本実施例のキー105および本実施例のキーベース110をプラガブル・モジュール・ソケット(例えば、図5A〜図5Dのソケット510)に採用し、キーレセプタクル115を或るタイプのプラガブル・モジュール(例えば、図5A〜図5Dのモジュール505)に採用している場合、前記或るタイプのプラガブル・モジュールをキー付けされていないプラガブル・モジュール・ソケットに始めて挿入するとき、当該ソケットは前記或るタイプのプラガブル・モジュールに物理的にキー付けされた状態になる。もし人がその後異なる方向を向いたキーレセプタクル115を有したプラガブル・モジュールをキー付けされたソケットに挿入しようと試みた場合、その人が異なるキー付けされたそのプラガブル・モジュールをキー付きソケットに完全に挿入することが防止される。
【0017】
図1A〜図1Fに図示する例では、キーレセプタクル115は六角形状を呈し、キーレセプタクル115の各辺および/または回転位置がキーレセプタクル115のとり得る回転方向の向きに対応している。本実施例のキーベース110は、キーベース110の本実施例におけるスロット145がスロット140のとり得る回転方向の向きと回転方向が揃うように、キーレセプタクル115に対して向きが揃っている。図1A〜図1F、図4A、図4Bおよび図8に示すように、キーレセプタクル115は、キーレセプタクル115の各辺に異なったパターンの回転方向設定用スロット405を有している。キーレセプタクル115を例えば製造時にプラガブル・モジュールに取り付ける際、プラガブル・モジュール内部の回転方向設定用突起部のパターンが取り付けられているキーレセプタクル115の回転方向設定用スロット405のパターンに対応するように、キーレセプタクル115の回転方向の向きが選ばれる。本明細書に記載した本実施例のキーレセプタクル115は6つのとり得る回転方向に対応する6つの辺を有しているが、キーレセプタクル115はそれに代わり如何なる個数の辺を有していても、他の如何なる幾何学形状に構成されていても、かつ/または他の如何なる個数のとり得る回転方向の向きを有していてもよい。本明細書に示す本実施例のキーレセプタクル115はキーレセプタクル115を異なった回転方向の向きに保持する形状の本体を持っているが、如何なる個数および/またはタイプの他の構造および/または形状を用いてキーレセプタクル115の回転方向の向きを選定および/または保持しもよい。他の例のキーレセプタクルの形状としては、半径方向の突出部を有した円筒形のキーレセプタクル115、星形のキーレセプタクル115等が含まれるが、それらに限定されるわけではない。
【0018】
図2Aは、図1A〜図1Fの実施例のキーベース110を採用した実施例の形態を示す。図2Bは、図2Aの実施例のキーベース110の線2B−2Bに沿った側断面図である。図2Cは、図2Aの実施例のキーベース110の上面図である。図2A〜図2Cの実施例のキーベース110はフィンガーを含んでおり、その1つを参照番号205で示しているが、それらのフィンガー205がキーベース110を貫くキー105の円筒形通路210を形成する。フィンガー205間のギャップおよび/またはスペースが本実施例の半径方向スロット145を形成し、本実施例の突起部130はその半径方向スロット145と係合してもよい。
【0019】
図2A〜図2Cに図示する例では、本実施例のフィンガー205の2つの内の一部が湾曲可能、屈曲可能および/または弾性変形可能になっており、他のフィンガー205よりも本実施例の円筒形通路210内に更に延びるスナップヘッド215を有している。これら2つのフィンガー205は可撓性を持つため、内側および外側へ向けて動くことができ、それにより、本実施例のキー105の溝310、315の1つ以上の環状案内面(例えば、図3Aの本実施例の溝310、315、図3Bの実施例の環状部350等)と選択的に係合する。フィンガー205のスナップヘッド215が下側溝315に係合されている場合は、突起部130は何れの半径方向スロット145とも係合することが防止され、キー105は自由に回転できる。スナップヘッド215が上側溝310に係合している場合は、突起部130は半径方向スロット145の1つと係合され、キー105は回転または回転方向に保持されることが防止される。幾つかの実施例においては、スナップヘッド215は他のフィンガー205よりも円筒形空間210内へ0.35ミリメータ(mm)延びているが、スナップヘッド215の上面縁部216が水平面に対し30度の角度をなしていて、スナップヘッド215が下側溝315から外れ易く且つ上側溝310に係合し易くなっている。スナップヘッド215の底面縁部217はフラットで上側溝310から外れ難くなっているとともに、キー105が誤ってキーベース110から完全に脱落するのを防いでいる。一般的に、柔軟性のあるフィンガー205は、半径方向突起部130がスロット140と回転方向が揃った状態になる前にキー105が早々とセットされるのを防ぐ程度の硬さを持つように構成されているが、キー105の破損を招くような過度の位置設定力を加える必要は無いようになっている。幾つかの実施例においては、キーベース110は、比較的低い摩擦係数を持つPPE + PS(例えば、Xyron 644X)のような軟質材料で成形および/または射出成形のうえ、研磨仕上げされて実質的にバリ無しとなるように仕上げられている。本明細書に記載の実施例では、下側溝315からスナップヘッド215を外しスナップヘッド215を上側溝310に係合させるのに要する長軸方向の力の大きさは2ポンド未満で、ユーザは容易にプラガブル・モジュールを挿入してプラガブル・モジュール・ソケットをキー付けすることができる。
【0020】
図2A〜図2Cに示す本実施例のキーベース110は本実施例のスナップヘッド215を採用してキー105を本実施例における2つの溝310および315に対応する2つの位置に保持するが、それに加えてまたはその代わりに、キー105および/またはキーベース110がバネ押し式になっていてキー105をこれら2つの位置に保持できる構造であってもよい。キーベース110を採用する別の実施例の形態を図11に示しており、図1A〜図1Fに関連して先に説明した。
【0021】
図3Aは、図1A〜図1Fの実施例のキー105を採用した実施例の形態を示す。図3Aおよび図3Bの実施例のキー105は、前記実施例の上側環状案内面、即ち溝310並びに前記実施例の下側環状案内面、即ち溝315を有したシャフト305を含む。幾つかの実施例においては、シャフト305は長さが29.2mm、直径が2.46mmある。上述のように、本実施例の環状案内面(即ち溝)310および315により、スナップヘッド215はキー105をキーベース110に対して2つの位置に保持できる。スナップヘッド215が下側溝315に係合したときは、キー105は位置設定されずに自由に回転できる。スナップヘッド215が上側溝310に係合したときは、キー105は位置設定されて自由に回転することはできなくなる。
【0022】
キー105がキーベース110を貫通することを防止するため、図3Aおよび図3Bの実施例のキー105は、本実施例の円筒形通路210より大きな直径を有した阻止部または環状部320を含む。キー105がカム面および/または縁部135に沿って滑らかにに回転できるように、実施例の面135に当接する本実施例の半径方向突起部130の端部325はテーパ付き、丸み付き、角度付きおよび/またはその他の曲線付きであり、当該端部325がカム面および/または縁部135に沿って滑り易くおよび/または動き易くなっている。前記阻止部または環状部320を図3Aおよび図3Bに示すが、キー105がキーベース110を貫通することを防止するため、他の実施例の方法を用いてもよい。例えば、キーシャフト305の一部にテーパを付けてもよい。
【0023】
図3Bは、実施例のキー105を採用した別の実施例の形態を示す。図3Bの図示例では、環状凸部、阻止部および/または環状部350がシャフト305周囲に延設および/またはシャフト305から突設されて、キー105の長軸方向位置を保持するための案内面の役目を果たしている。前記実施例のフィンガー205(図2A〜図2C)が案内面350の下方に位置しているとき、キー105はカム面135に対応して回転できる第1の長軸方向位置に保持されている。フィンガー205が案内面350の上方に位置しているときは、キー105は、突起部130、150が半径方向スロット145、915に係合してキー105の回転位置を固定、保持および/または設定できる第2の長軸方向位置に保持されている。
【0024】
図3Bに示していないが、図3Bの実施例のキー105は、その底部近くにキー105がキーベース110から誤って脱落するのを防ぐための別の環状突起部、阻止部、凸部および/または環状部も含んでいてもよい。
【0025】
幾つかの実施例においては、キー105は、低摩擦で高強度の材料で成形および/または射出成形され、キー105がキーベース110内で自由に旋回し、カム面135沿いに容易に回転することを許容するとともに、不適正なプラガブル・モジュールが挿入された場合、小型部材であるキー105が捻れ、座屈、破損および/または屈曲することを防止するようになっている。キー105を成形するのに使用できる材料の例としては、LNP Lubricomp DFL349のようなガラス繊維入りのPC+PTFEが挙げられる。本実施例のキー105はより容易に交換できるため、本明細書に記載した実施例の各キー105は、キーベース110および/またはキーレセプタクル115よりも先に故障および/または破損するように設計されている。本実施例のキー105は研磨仕上げされ、かつ実質的にバリ無しとなるように仕上げられる。
【0026】
図4Aおよび図4Bは、図1A〜図1Fの実施例のキーレセプタクル115を採用した実施例の形態を示す。図4Aおよび図4Bの本実施例のキーレセプタクル115の幾つかの要素は、図1A〜図1Fを参照して上述した要素と同一であるため、ここではそれら同一要素の説明は省略する。その代わり、図1A〜図1F、図4Aおよび図4Bにおいて同一の要素は同じ参照番号で示されており、 興味ある読み手は、それらの同じ参照番号を付した要素に関する完全な説明について、図1A〜図1Fを参照した前述した内容を参照されたい。
【0027】
前記実施例のキーレセプタクル115を特定のプラガブル・モジュール内で正しい向きにするには、同実施例のキーレセプタクル115の本体がキーレセプタクル115の各辺に異なったパターンの回転方向設定用スロット(その1つが参照番号405で示される)を有している。キーレセプタクル115は、特定のおよび/または所望の方向に向けたプラガブル・モジュール内の特定の位置のみに取り付けることができる。プラガブル・モジュール内部におけるキーレセプタクル115の向きは、キーレセプタクル115が当接しているプラガブル・モジュールの内面上の回転方向設定用突起部の1つ以上のパターンにより決定される。
【0028】
本実施例のカム縁部135の傾きは、キー105の位置を余り早めにおよび/または誤ってセットしてしまうのに十分な力をキー105に加えることなくキー105を回転させるように選定される。幾つかの実施例においては、カム縁部135の斜面は、キーレセプタクル115の12mmの直線移動がキー105の一回転に対応するように輪郭が付けられるか成形される。しかし、それに代えて、如何なる他の輪郭および/または成形法を用いてもよい。
【0029】
幾つかの実施例においては、キーレセプタクル115は比較的低い摩擦係数を持つPPE + PS(例えば、Xyron 644X)のような軟質材料で成形および/または射出成形のうえ、研磨仕上げされて実質的にバリ無しになるように仕上げられる。
【0030】
図5A〜図5Dは、図1A〜図1Fの本実施例のキー装置100を用いてキー付けすることができる1実施例の装置500を示す。図5Aおよび図5Bの本実施例の装置500は、図5Bに示すように、プラガブル・モジュール505とプラガブル・モジュール505をその中に挿入できるプラガブル・モジュール・ソケット510を含んでいる。図5A〜図5Dの本実施例のプラガブル・モジュール・ソケット510は、任意の数および/またはタイプの接点、コネクタおよび/または端子を有し、それらの1つを参照番号515で示しているが、それにワイヤおよび/またはケーブルにより電気的におよび/または通信可能に本実施例の装置500が接続されている。図5A〜図5Dの本実施例のコネクタ515はキーアセンブリ100を含まないが、1つのコネクタ515が各コネクタ515を機械的にキー付けするために1つ以上のキーアセンブリ100を含んでいてもよい。
【0031】
図5Cは、プラガブル・モジュール505がプラガブル・モジュール・ソケット510に完全に挿入されたときの図5Bの実施例のシステム500の線5C−5Cに沿った側断面図である。図5Dは、図5Cの側断面図のキー105およびレセプタクル115近傍の一部分の拡大図である。図5Cおよび図5Dに示すように、本実施例のプラガブル・モジュール505は2個のキーレセプタクル115を含み、本実施例のプラガブル・モジュール・ソケット510は対応する2個のキー105を含む。しかしながら、如何なる個数のキー105およびキーレセプタクル115を搭載していてもよい。図示してはいないが、2個のキーレセプタクル115は、同一のまたは異なる向きになっていてもよい。キーレセプタクル115が六角形状であって6つのとり得る回転方向の向きがあると想定すると、本実施例のプラガブル・モジュール・ソケット510は、36の異なるタイプのプラガブル・モジュール505を識別できるようにキー付けできる。
【0032】
プラガブル・モジュール505がプラガブル・モジュール・ソケット510をキー付けするために使用されていたからか、および/またはプラガブル・モジュール505がプラガブル・モジュール・ソケット510と同じにキー付けしているからかに拘わらず、本実施例のプラガブル・モジュール505は、プラガブル・モジュール・ソケット510に完全に挿入可能である。図5Dに最も良く示されるように、キー105の位置が設定され、スナップヘッド215がキー105の上側溝310と係合し、キー105のテーパ付き端部120がキーレセプタクル115の内面520と当接している。
【0033】
図5B〜図5Dに示す完全に挿入した位置では、本実施例のプラガブル・モジュール505の電気接点525は、本実施例のプラガブル・モジュールソケット510の電気接点530と電気的に結合しており、従って、本実施例の端子515にも電気的に結合している。本実施例のプラガブル・モジュール505は、本実施例の電気接点および/または端子515、525および530を経由して、電気的におよび/または通信可能に通信媒体および/または他の装置に通信媒体経由で接続されている。
【0034】
プラガブル・モジュール・ソケット510が図5Cおよび図5Dに示すようにキー付けされているとき、キー105の一部分540がプラガブル・モジュール・ソケット510の外縁部および/または外面550よりも外側に延伸している。モジュール505を取り外した後でキー105をリセットするには、スナップヘッド215が下側溝315に係合し、それによりキー105が再び自由に回転できるように、外縁部および/または外面550よりも延伸しているキー105の一部分540をプラガブル・モジュール・ソケット510側に押せばよい。それに加えてまたはその代わりに、キー105の位置は、プラガブル・モジュール・ソケット510内部からキー105を引き抜くことによりリセットすることができる。
【0035】
図5A〜図5Dに示す例では、キー105がプラガブル・モジュール・ソケット510に搭載され、キーレセプタクル115がプラガブル・モジュール505に搭載されているが、代わりに、キーレセプタクル115がプラガブル・モジュール・ソケット510搭載され、キー105がプラガブル・モジュール505に搭載されていてもよい。
【0036】
図6は、図5A〜図5Dの実施例のプラガブル・モジュール・ソケット510を採用した実施例の形態の切欠き図である。図示されているように、図5A〜図5Dおよび図6の本実施例のプラガブル・モジュール・ソケット510は、本実施例のキー105とキーベース110を2組含んでいる。図6に示すように、本実施例のプラガブル・モジュール・ソケット510は、本実施例のプラガブル・モジュール505を受け入れる寸法の開口部605を備えている。
【0037】
図7Aおよび図7Bは、図5A〜図5Dに関連して前述したのに類似したやり方で図1A〜図1Fの実施例のキーアセンブリ100を用いてキー付けできる他の実施例の装置700を示す。図7Aおよび図7Bの実施例の装置700は、プラガブル・モジュール705と図7Bに示すようにプラガブル・モジュール705を接続できるプラガブル・モジュール・ソケット710を含んでいる。図5A〜図5Dの図示例と同様、図7Aおよび図7Bの図示例も本実施例のキーアセンブリ110を2つ搭載している。
【0038】
図8は、図7Aおよび図7Bの実施例のプラガブル・モジュール705を採用した実施例の形態の一部切欠き図である。図8に示すように、各々のキーレセプタクル115がプラガブル・モジュール705の対応する内部空洞および/またはスペースに嵌合し、その1つを参照番号805で示している。本実施例の空洞および/またはスペース805の各々の1つ以上の面が、それぞれのキーレセプタクル115が意図する回転方向の向き以外の向きに空洞および/またはスペース805内に挿入および/または取り付けられることを防止する回転方向設定用突起部(その1つを参照番号810で示す)のパターンを有している。キーレセプタクル115が取り付けられるとき、空洞および/またはスペース805の面に対向するキーレセプタクル115の側面が対応、一致および/または嵌合する回転方向設定用突起部810のパターンを持つように、キーレセプタクル115は回転させられる。キーレセプタクル115は、プラガブル・モジュール115のタイプにより、同じまたは異なる回転方向の向きを有していてもよい。
【0039】
図5A〜図5Dの実施例のキーレセプタクル115は、図8に示した形態と実質的に類似の形態で本実施例のプラガブル・モジュール505内の所定位置に保持されていてもよい。
【技術分野】
【0001】
この開示は、概してプラガブル・モジュール・ソケットに関し、より具体的にはプラガブル・モジュール・ソケットを機械的にキー付けするキーアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
或る種の通信、配電、メディア配信、プロセス制御、コンピューティング等のシステムは、バス、ベース、ラックおよび/またはフレームを含んでおり、それらには複数のプラグ接続可能、挿入可能、装着可能および/または現場で交換可能なモジュールを電気的におよび/または通信可能に接続することができる。具体例としてのベース、ラックおよび/またはフレームは、複数のソケット、コネクタおよび/またはスロットを含み、それらに異種モジュールを挿入および/またはプラグ接続することができる。かかるソケットおよび/またはスロットは、例えば、それぞれのプラガブル・モジュールを1つ以上の通信および/または配信媒体(ワイヤおよび/またはケーブル等)への、および/または通信媒体に接続された1つ以上の装置への電気的および/または光学的接続を容易にすることができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
プラガブル・モジュール・ソケットを機械的にキー付けするキーアセンブリを開示する。開示された実施例のキーアセンブリは、シャフト、シャフトから延びる第1の半径方向突起部、およびシャフト上の環状案内面を有するキーと、複数の半径方向スロットを画す複数のフィンガー、および前記シャフトの少なくとも一部を受け止める開口部を有するキーベースとを含み、前記フィンガーの少なくとも1つが環状案内面と係合することで前記キーを設定位置で回転可能にするとともに、前記フィンガーの少なくとも1つを環状案内面との係合から離脱させたとき第1の半径方向突起部が前記スロットの1つと係合することで前記キーを設定位置で回転可能に保持する。
【0004】
開示された実施例のアセンブリは、キーとキーベースを有する第1のモジュールと、第2のモジュールを前記第1のモジュールに挿入したとき第1のキーレセプタクルの回転方向の向きに対応する前記キーの回転位置を設定し、前記第2のモジュールを前記第1のモジュールから取り外したとき前記キーの回転位置を設定されたまますることで、異なる回転方向の向きを持った第2のレセプタクルを有する第3のモジュールが第1のモジュールに挿入されることを防ぐ第1のキーレセプタクルを有する第2のモジュールを含む。
【0005】
開示された実施例のキーの位置を機械的に設定するキーレセプタクルは、キーレセプタクルの回転方向の向きを維持する形状の本体と、前記本体の端部に規定されて前記キーレセプタクルと前記キーの係合中に前記キーを回転させるカム面と、前記キーレセプタクルの回転方向の向きに対応して、前記キーの回転位置を設定中に前記キーの突起部と摺動可能に係合し、前記キーの回転位置を保持する長軸方向のスロットとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1A】実施例のキーアセンブリを示す。
【図1B】実施例のキーアセンブリを示す。
【図1C】実施例のキーアセンブリを示す。
【図1D】実施例のキーアセンブリを示す。
【図1E】実施例のキーアセンブリを示す。
【図1F】実施例のキーアセンブリを示す。
【図2A】図1A〜図1Fの実施例のキーベースを採用した実施例の形態を示す。
【図2B】図1A〜図1Fの実施例のキーベースを採用した実施例の形態を示す。
【図2C】図1A〜図1Fの実施例のキーベースを採用した実施例の形態を示す。
【図3A】図1A〜図1Fの実施例のキーを採用した実施例の形態を示す。
【図3B】図1A〜図1Fの実施例のキーを採用した実施例の形態を示す。
【図4A】図1A〜図1Fの実施例のキーレセプタクルを採用した実施例の形態を示す。
【図4B】図1A〜図1Fの実施例のキーレセプタクルを採用した実施例の形態を示す。
【図5A】図1A〜図1F、図2A〜図2C、図3A、図3B、図4Aおよび図4Bの実施例のキーアセンブリによりプラガブル・モジュール・ソケットをキー付けする実施例の使用法を示す。
【図5B】図1A〜図1F、図2A〜図2C、図3A、図3B、図4Aおよび図4Bの実施例のキーアセンブリによりプラガブル・モジュール・ソケットをキー付けする実施例の使用法を示す。
【図5C】図1A〜図1F、図2A〜図2C、図3A、図3B、図4Aおよび図4Bの実施例のキーアセンブリによりプラガブル・モジュール・ソケットをキー付けする実施例の使用法を示す。
【図5D】図1A〜図1F、図2A〜図2C、図3A、図3B、図4Aおよび図4Bの実施例のキーアセンブリによりプラガブル・モジュール・ソケットをキー付けする実施例の使用法を示す。
【図6】図5A〜図5Dのプラガブル・モジュール・ソケットを採用した実施例の形態の一部切欠き図である。
【図7A】プラガブル・モジュール・ソケットをキー付けする図1A〜図1F、図2A〜図2C、図3A、図3B、図4Aおよび図4Bの実施例のキーアセンブリの別の実施例の使用法を示す。
【図7B】プラガブル・モジュール・ソケットをキー付けする図1A〜図1F、図2A〜図2C、図3A、図3B、図4Aおよび図4Bの実施例のキーアセンブリの別の実施例の使用法を示す。
【図8】図7Aおよび図7Bのプラガブル・モジュールを採用した実施例の形態の一部切欠き図である。
【図9】図1A〜図1Fの実施例のキーアセンブリ100を採用した他の実施例の形態を示す。
【図10】図1A〜図1Fの実施例のキーアセンブリ100を採用した他の実施例の形態を示す。
【図11】図1A〜図1Fの実施例のキーアセンブリ100を採用した他の実施例の形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
或る実施例を上記の図面に示し、以下詳細に説明する。これらの実施例を説明するに際し、類似のまたは同一の参照番号を用いて同一の、共通のおよび/または類似の要素を識別するために使用する場合がある。図面は必ずしも縮尺通りではなく、明示性および/または分かり易さのために、図面の或る特徴および或る図は縮尺が誇張して示されていたり、略図になっている場合がある。更に、本明細書では或る好ましい実施例を開示しているが、本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施例を用いてもよく、構造を変更してもよい。
【0008】
プラガブル・モジュールは、特定の種類の通信媒体、および/もしくは該通信媒体に接続された特定の装置に対応、ならびに/または機能を実装するため、プラガブル・モジュールを交換したときは、通常、同モジュールを同一のおよび/または互換性のある交換品と交換する必要がある。既存の方法は、人が適切な交換用プラガブル・モジュールを正しく識別し、挿入することに依存するものであり、それによりシステムが想定したように動作を維持し続けるということを確実にしている。しかしながら、そのような方法では人為ミスが起きやすく、プラガブル・モジュールの選定および/または挿入が不適切な場合に対する保護が十分でないかも知れない。かかるミスは、例えば、システムが本来の動作を停止および/または動作状態に障害を来すことにもなりかねない。
【0009】
少なくともこれらの欠陥を克服するため、本明細書に記載した実施例のキーアセンブリは、プラガブル・モジュールをキー無しソケットおよび/またはスロットに始めて挿入すると、キー無しプラガブル・モジュール・ソケットおよび/またはスロットを機械的にキー付けする。このプラガブル・モジュールが除去された場合、適合した、対応したおよび/または互換性のあるキーレセプタクルの回転方向の向きを有するプラガブル・モジュールのみがキー付きソケットおよび/またはスロットに挿入することができる。適合した、対応したおよび/または互換性のあるキーレセプタクルの回転方向の向きを持たないプラガブル・モジュールがキー付きソケットおよび/またはスロットに挿入されることは、実質的に防止される。互換性のないプラガブル・モジュールの挿入は抵抗を受けおよび/または実質的に防止されるため、同一のおよび/または互換性のあるプラガブル・モジュールが取り付けられることが確実になる。プラガブル・モジュールのキーレセプタクルの回転方向の向きは、製造時に決定、設定および/または選択することができ、それにより、取り付け時にプラガブル・モジュールをうっかり間違ってキー止めできないようにすることができる。プラガブル・モジュール・ソケットを不用意に再びキー付けしてしまう可能性を小さくするため、ソケットおよび/またはスロットを再度キー付けできるようにする前に、ソケットおよび/またはスロットの実施例のキーを人により意図的におよび/または物理的にリセットする必要があるようにしてもよい。例えば、キーはプラガブル・モジュールを取り外し、ピンの底側を押し、かつ/またはピンの底側に力を加えることにより、そうすることでキーが再び回転自由になるようにキーを横の位置にすることによりリセットすることができる。それに加えてまたはその代わりに、プラガブル・モジュールを取り外した状態で、ピンをプラガブル・モジュール・ソケット内部から引き抜くことができる。幾つかの実施例では、キーアセンブリは、キーをプラガブル・モジュール・ソケットから直ちに、容易におよび/または完全に取り除くことができないように設計および/または製造される。プラガブル・モジュールは、任意の数および/または種類のルール、パターン、ロジックおよび/または規準に従ってキーを割り当ててもよい。例えば、通常の用途、防爆および/または安全関連等の第1のプラガブル・モジュール特性を識別するために第1のキーアセンブリを用い、付加的な、その他のおよび/または二次的プラガブル・モジュール特性を識別するために付加的キーアセンブリを用いることができる。
【0010】
当業者にとっては明らかなことであるが、本明細書に記載した実施例のキーアセンブリは、如何なる数および/またはタイプのプラガブル・モジュールを挿入することができる如何なる数および/またはタイプのソケット、レシーバ、レセプタクルおよび/またはスロットを有した如何なる数および/またはタイプのシステム、装置および/またはプラットホームにも適用可能である。本明細書に述べるように物理的にキー止めしてもよい本明細書に記載の特定の実施例のシステム、装置および/またはプラットホームは、例示的な実施例に過ぎず、本特許が含む範囲を限定するものではない。逆に、本特許は、文言上または均等論に基づくかのいずれかにより添付請求項の範囲に適正に包含される全ての方法、装置、システムおよび製造品を含む。
【0011】
図1A〜図1Fは、キー105、キーベース110およびキーレセプタクル115を含む実施例のキーアセンブリ100を示す。図1A〜図1Fは、実施例のキーレセプタクル115が実施例のキー105と係合することによりキーベース110に対してキー105を位置決めするときの実施例のキーアセンブリ100の本実施例の動作を示している。以下詳細に述べ、図5A〜図5D、図7Aおよび図7Bに示すように、図1A〜図1Fの本実施例のキーアセンブリ100は、対応する回転方向を向いたキーレセプタクル115を有するプラガブル・モジュール505、705のみをキー付きプラガブル・モジュール・ソケット510、710に挿入できるように、プラガブル・モジュール・ソケット510、710を機械的にキー付けするために用いることができる。
【0012】
図1Aにおいて、本実施例のキーレセプタクル115は本実施例のキー105にまだ係合し始めていない。図1Bに示すようにキーレセプタクル115がキー105に係合し始めると、本実施例のキー105のテーパ付き端部120がキーレセプタクル115の開放端125に侵入し始める。図1Cに示すように本実施例のキー105が本実施例のキーレセプタクル115に進入し続けると、図1A〜図1Fの例においてはキー105の長軸に平行な縦長の半径方向の凸部であるキー105の翼部および/または突起部130の丸み付き、角度付き、曲線付きおよび/またはテーパ付き端部325(図3A)がキーレセプタクル115のスロープ付き、角度付き、ランプ状、丸み付き、曲線付き、および/またはカム面および/または縁部135に係合する。突起部130がカム面135に係合することにより、図1B〜図1Dの一連に示すようにキー105が回転することになる。機械的位置調整および/または機械的安定性を改善するため、図1Bおよび図1Cに示すように、突起部130の端部325が最初にカム面および/または縁部135に係合する前にキー105のテーパ付き端部120が本実施例のキーレセプタクル115に進入し始めるように、本実施例における突起部130のキー105上の位置を選んでもよい。
【0013】
図1Dおよび図1Eに示すように、本実施例における突起部130が回転して本実施例のキーレセプタクル115のスロット140と一直線になり、かつ/またはこれと係合したとき、本実施例のキー105の回転が止まり、キー105は実質的にキーレセプタクル115と回転位置が揃った状態でキーレセプタクル115に進入し続ける。本実施例のキー105のテーパ付き端部120が本実施例のキーレセプタクル115の内面520(図5)に達すると、キーレセプタクル115および/またはキー105の向かい合う方向への継続的動きによりキー105に対して本実施例のキーベース110の向きに長軸方向の力を加える。キーレセプタクル115の内面520によりキー105に加えられた長軸方向の力は、キー105をキーベース110内で長軸方向に移動させ、本実施例における突起部130をキーベース110の複数の半径方向のスロットの1つと係合させるが、それらスロットの1つを参照番号145で示している。図1A〜図1Fの本実施例のキーベース110は、キー105の1つ以上の環状案内面(溝部、凸部、環状部、阻止部、テーパ部等)に係合することができるが、それによりキーベース110は、図1Cおよび図1Dに示すようにキー105が回転可能な第1の長軸方向位置にキー105を保持および/または位置決めするか、あるいはキー105の回転位置が固定される第2の長軸方向位置にキー105を保持および/または位置決めするか、のいずれかとなる。図2A〜図2Cおよび図3Aを参照して以下に述べる幾つかの実施例においては、長軸方向の力が加えられると、キーベース110の1つ以上のフィンガー205および/またはスナップヘッド215が弾性変形、変位および/または屈曲して、キー105の下側溝(即ち、第2の環状案内面)315(図3A)との係合が外れ、キー105の上側溝(即ち、第1の環状案内面)310(図3A)と係合して、キーレセプタクル115の回転方向の向きに対応する半径方向スロット145内に突起部130を保持することとなり、それによりキー105のキー付けされた回転方向の位置が設定および/または固定される。図1A〜図1Eに示すように、キー105に力が加えられるまでは、スナップヘッド215は突起部130が半径方向スロット145の何れとも係合することを防止するキー105の下側溝(即ち、第2の環状案内面)315(図3A)と係合しており、それにより、突起部130がカム面および/または縁部135と係合するときキー105が自由に回転できるようにしている。本実施例のフィンガー205および/または本実施例のスナップヘッド215は、その何れかまたは全てが湾曲、弾性変形、変位および/または屈曲することができる。
【0014】
図1A〜図1Fに示すように、本実施例のキー105は1つ以上の付加的な半径方向の突出部を含んでいてもよく、その1つを参照番号150で示しているが、キー105の回転方向の位置が設定されるとその半径方向突起部150が他の半径方向スロット145と係合する。それに加えてまたはその代わりに、図9に示すように、突起部130は、キー105の回転位置が設定されたときに半径方向スロット145の1つと係合できるように延びている必要はない。その代わり、突起部130と半径方向位置が揃っていてもいなくてもよい半径方向突起部150は、キー105の位置が設定されたときに、キー105を回転方向に保持するために用いることができる。更にまた、図10に示すように、突起部130は図1A〜図1Fに示した本実施例の縦長の突起部ではなく、キー105上の比較的短い半径方向の凸部および/または翼部905であってもよい。
【0015】
図11に示すように、キーベース110は本実施例のキー105とは異なる方向を向いていてもよい。図11に図示した例では、キーベース110は図1A〜図1F、図9および図10の例と比べて上下逆になっている。本実施例のキーベース110は、半径方向スロットを有したベース910を含んでおり、そのスロットの1つを参照番号915で示しているが、これがフィンガー205(図2A〜図2C)により形成される半径方向スロット145に対応している。キー105の回転位置が設定されると、突起部130および/または150がスロット915に係合することができる。
【0016】
図4A、図4Bおよび図8を参照して以下詳細に述べるように、本実施例のキー105がキーレセプタクル115と係合するとき、本実施例のキーレセプタクル115の回転方向の向きは変化しない。図1A〜図1Fに示すように、キー105とキーレセプタクル115が係合すると、キー105はキーレセプタクル115の向きと回転方向が揃った状態になる。キーレセプタクル115が取り外され、異なったキーレセプタクルがキー付けされた図1Fのキー105に係合されるとすると、半径方向突起部130は、異なる方向を向いたキーレセプタクルのスロットと回転方向が揃わないことになり、それにより、異なる方向を向いたキーレセプタクルがキー105と完全に係合することが防止される。従って、本実施例のキー105および本実施例のキーベース110をプラガブル・モジュール・ソケット(例えば、図5A〜図5Dのソケット510)に採用し、キーレセプタクル115を或るタイプのプラガブル・モジュール(例えば、図5A〜図5Dのモジュール505)に採用している場合、前記或るタイプのプラガブル・モジュールをキー付けされていないプラガブル・モジュール・ソケットに始めて挿入するとき、当該ソケットは前記或るタイプのプラガブル・モジュールに物理的にキー付けされた状態になる。もし人がその後異なる方向を向いたキーレセプタクル115を有したプラガブル・モジュールをキー付けされたソケットに挿入しようと試みた場合、その人が異なるキー付けされたそのプラガブル・モジュールをキー付きソケットに完全に挿入することが防止される。
【0017】
図1A〜図1Fに図示する例では、キーレセプタクル115は六角形状を呈し、キーレセプタクル115の各辺および/または回転位置がキーレセプタクル115のとり得る回転方向の向きに対応している。本実施例のキーベース110は、キーベース110の本実施例におけるスロット145がスロット140のとり得る回転方向の向きと回転方向が揃うように、キーレセプタクル115に対して向きが揃っている。図1A〜図1F、図4A、図4Bおよび図8に示すように、キーレセプタクル115は、キーレセプタクル115の各辺に異なったパターンの回転方向設定用スロット405を有している。キーレセプタクル115を例えば製造時にプラガブル・モジュールに取り付ける際、プラガブル・モジュール内部の回転方向設定用突起部のパターンが取り付けられているキーレセプタクル115の回転方向設定用スロット405のパターンに対応するように、キーレセプタクル115の回転方向の向きが選ばれる。本明細書に記載した本実施例のキーレセプタクル115は6つのとり得る回転方向に対応する6つの辺を有しているが、キーレセプタクル115はそれに代わり如何なる個数の辺を有していても、他の如何なる幾何学形状に構成されていても、かつ/または他の如何なる個数のとり得る回転方向の向きを有していてもよい。本明細書に示す本実施例のキーレセプタクル115はキーレセプタクル115を異なった回転方向の向きに保持する形状の本体を持っているが、如何なる個数および/またはタイプの他の構造および/または形状を用いてキーレセプタクル115の回転方向の向きを選定および/または保持しもよい。他の例のキーレセプタクルの形状としては、半径方向の突出部を有した円筒形のキーレセプタクル115、星形のキーレセプタクル115等が含まれるが、それらに限定されるわけではない。
【0018】
図2Aは、図1A〜図1Fの実施例のキーベース110を採用した実施例の形態を示す。図2Bは、図2Aの実施例のキーベース110の線2B−2Bに沿った側断面図である。図2Cは、図2Aの実施例のキーベース110の上面図である。図2A〜図2Cの実施例のキーベース110はフィンガーを含んでおり、その1つを参照番号205で示しているが、それらのフィンガー205がキーベース110を貫くキー105の円筒形通路210を形成する。フィンガー205間のギャップおよび/またはスペースが本実施例の半径方向スロット145を形成し、本実施例の突起部130はその半径方向スロット145と係合してもよい。
【0019】
図2A〜図2Cに図示する例では、本実施例のフィンガー205の2つの内の一部が湾曲可能、屈曲可能および/または弾性変形可能になっており、他のフィンガー205よりも本実施例の円筒形通路210内に更に延びるスナップヘッド215を有している。これら2つのフィンガー205は可撓性を持つため、内側および外側へ向けて動くことができ、それにより、本実施例のキー105の溝310、315の1つ以上の環状案内面(例えば、図3Aの本実施例の溝310、315、図3Bの実施例の環状部350等)と選択的に係合する。フィンガー205のスナップヘッド215が下側溝315に係合されている場合は、突起部130は何れの半径方向スロット145とも係合することが防止され、キー105は自由に回転できる。スナップヘッド215が上側溝310に係合している場合は、突起部130は半径方向スロット145の1つと係合され、キー105は回転または回転方向に保持されることが防止される。幾つかの実施例においては、スナップヘッド215は他のフィンガー205よりも円筒形空間210内へ0.35ミリメータ(mm)延びているが、スナップヘッド215の上面縁部216が水平面に対し30度の角度をなしていて、スナップヘッド215が下側溝315から外れ易く且つ上側溝310に係合し易くなっている。スナップヘッド215の底面縁部217はフラットで上側溝310から外れ難くなっているとともに、キー105が誤ってキーベース110から完全に脱落するのを防いでいる。一般的に、柔軟性のあるフィンガー205は、半径方向突起部130がスロット140と回転方向が揃った状態になる前にキー105が早々とセットされるのを防ぐ程度の硬さを持つように構成されているが、キー105の破損を招くような過度の位置設定力を加える必要は無いようになっている。幾つかの実施例においては、キーベース110は、比較的低い摩擦係数を持つPPE + PS(例えば、Xyron 644X)のような軟質材料で成形および/または射出成形のうえ、研磨仕上げされて実質的にバリ無しとなるように仕上げられている。本明細書に記載の実施例では、下側溝315からスナップヘッド215を外しスナップヘッド215を上側溝310に係合させるのに要する長軸方向の力の大きさは2ポンド未満で、ユーザは容易にプラガブル・モジュールを挿入してプラガブル・モジュール・ソケットをキー付けすることができる。
【0020】
図2A〜図2Cに示す本実施例のキーベース110は本実施例のスナップヘッド215を採用してキー105を本実施例における2つの溝310および315に対応する2つの位置に保持するが、それに加えてまたはその代わりに、キー105および/またはキーベース110がバネ押し式になっていてキー105をこれら2つの位置に保持できる構造であってもよい。キーベース110を採用する別の実施例の形態を図11に示しており、図1A〜図1Fに関連して先に説明した。
【0021】
図3Aは、図1A〜図1Fの実施例のキー105を採用した実施例の形態を示す。図3Aおよび図3Bの実施例のキー105は、前記実施例の上側環状案内面、即ち溝310並びに前記実施例の下側環状案内面、即ち溝315を有したシャフト305を含む。幾つかの実施例においては、シャフト305は長さが29.2mm、直径が2.46mmある。上述のように、本実施例の環状案内面(即ち溝)310および315により、スナップヘッド215はキー105をキーベース110に対して2つの位置に保持できる。スナップヘッド215が下側溝315に係合したときは、キー105は位置設定されずに自由に回転できる。スナップヘッド215が上側溝310に係合したときは、キー105は位置設定されて自由に回転することはできなくなる。
【0022】
キー105がキーベース110を貫通することを防止するため、図3Aおよび図3Bの実施例のキー105は、本実施例の円筒形通路210より大きな直径を有した阻止部または環状部320を含む。キー105がカム面および/または縁部135に沿って滑らかにに回転できるように、実施例の面135に当接する本実施例の半径方向突起部130の端部325はテーパ付き、丸み付き、角度付きおよび/またはその他の曲線付きであり、当該端部325がカム面および/または縁部135に沿って滑り易くおよび/または動き易くなっている。前記阻止部または環状部320を図3Aおよび図3Bに示すが、キー105がキーベース110を貫通することを防止するため、他の実施例の方法を用いてもよい。例えば、キーシャフト305の一部にテーパを付けてもよい。
【0023】
図3Bは、実施例のキー105を採用した別の実施例の形態を示す。図3Bの図示例では、環状凸部、阻止部および/または環状部350がシャフト305周囲に延設および/またはシャフト305から突設されて、キー105の長軸方向位置を保持するための案内面の役目を果たしている。前記実施例のフィンガー205(図2A〜図2C)が案内面350の下方に位置しているとき、キー105はカム面135に対応して回転できる第1の長軸方向位置に保持されている。フィンガー205が案内面350の上方に位置しているときは、キー105は、突起部130、150が半径方向スロット145、915に係合してキー105の回転位置を固定、保持および/または設定できる第2の長軸方向位置に保持されている。
【0024】
図3Bに示していないが、図3Bの実施例のキー105は、その底部近くにキー105がキーベース110から誤って脱落するのを防ぐための別の環状突起部、阻止部、凸部および/または環状部も含んでいてもよい。
【0025】
幾つかの実施例においては、キー105は、低摩擦で高強度の材料で成形および/または射出成形され、キー105がキーベース110内で自由に旋回し、カム面135沿いに容易に回転することを許容するとともに、不適正なプラガブル・モジュールが挿入された場合、小型部材であるキー105が捻れ、座屈、破損および/または屈曲することを防止するようになっている。キー105を成形するのに使用できる材料の例としては、LNP Lubricomp DFL349のようなガラス繊維入りのPC+PTFEが挙げられる。本実施例のキー105はより容易に交換できるため、本明細書に記載した実施例の各キー105は、キーベース110および/またはキーレセプタクル115よりも先に故障および/または破損するように設計されている。本実施例のキー105は研磨仕上げされ、かつ実質的にバリ無しとなるように仕上げられる。
【0026】
図4Aおよび図4Bは、図1A〜図1Fの実施例のキーレセプタクル115を採用した実施例の形態を示す。図4Aおよび図4Bの本実施例のキーレセプタクル115の幾つかの要素は、図1A〜図1Fを参照して上述した要素と同一であるため、ここではそれら同一要素の説明は省略する。その代わり、図1A〜図1F、図4Aおよび図4Bにおいて同一の要素は同じ参照番号で示されており、 興味ある読み手は、それらの同じ参照番号を付した要素に関する完全な説明について、図1A〜図1Fを参照した前述した内容を参照されたい。
【0027】
前記実施例のキーレセプタクル115を特定のプラガブル・モジュール内で正しい向きにするには、同実施例のキーレセプタクル115の本体がキーレセプタクル115の各辺に異なったパターンの回転方向設定用スロット(その1つが参照番号405で示される)を有している。キーレセプタクル115は、特定のおよび/または所望の方向に向けたプラガブル・モジュール内の特定の位置のみに取り付けることができる。プラガブル・モジュール内部におけるキーレセプタクル115の向きは、キーレセプタクル115が当接しているプラガブル・モジュールの内面上の回転方向設定用突起部の1つ以上のパターンにより決定される。
【0028】
本実施例のカム縁部135の傾きは、キー105の位置を余り早めにおよび/または誤ってセットしてしまうのに十分な力をキー105に加えることなくキー105を回転させるように選定される。幾つかの実施例においては、カム縁部135の斜面は、キーレセプタクル115の12mmの直線移動がキー105の一回転に対応するように輪郭が付けられるか成形される。しかし、それに代えて、如何なる他の輪郭および/または成形法を用いてもよい。
【0029】
幾つかの実施例においては、キーレセプタクル115は比較的低い摩擦係数を持つPPE + PS(例えば、Xyron 644X)のような軟質材料で成形および/または射出成形のうえ、研磨仕上げされて実質的にバリ無しになるように仕上げられる。
【0030】
図5A〜図5Dは、図1A〜図1Fの本実施例のキー装置100を用いてキー付けすることができる1実施例の装置500を示す。図5Aおよび図5Bの本実施例の装置500は、図5Bに示すように、プラガブル・モジュール505とプラガブル・モジュール505をその中に挿入できるプラガブル・モジュール・ソケット510を含んでいる。図5A〜図5Dの本実施例のプラガブル・モジュール・ソケット510は、任意の数および/またはタイプの接点、コネクタおよび/または端子を有し、それらの1つを参照番号515で示しているが、それにワイヤおよび/またはケーブルにより電気的におよび/または通信可能に本実施例の装置500が接続されている。図5A〜図5Dの本実施例のコネクタ515はキーアセンブリ100を含まないが、1つのコネクタ515が各コネクタ515を機械的にキー付けするために1つ以上のキーアセンブリ100を含んでいてもよい。
【0031】
図5Cは、プラガブル・モジュール505がプラガブル・モジュール・ソケット510に完全に挿入されたときの図5Bの実施例のシステム500の線5C−5Cに沿った側断面図である。図5Dは、図5Cの側断面図のキー105およびレセプタクル115近傍の一部分の拡大図である。図5Cおよび図5Dに示すように、本実施例のプラガブル・モジュール505は2個のキーレセプタクル115を含み、本実施例のプラガブル・モジュール・ソケット510は対応する2個のキー105を含む。しかしながら、如何なる個数のキー105およびキーレセプタクル115を搭載していてもよい。図示してはいないが、2個のキーレセプタクル115は、同一のまたは異なる向きになっていてもよい。キーレセプタクル115が六角形状であって6つのとり得る回転方向の向きがあると想定すると、本実施例のプラガブル・モジュール・ソケット510は、36の異なるタイプのプラガブル・モジュール505を識別できるようにキー付けできる。
【0032】
プラガブル・モジュール505がプラガブル・モジュール・ソケット510をキー付けするために使用されていたからか、および/またはプラガブル・モジュール505がプラガブル・モジュール・ソケット510と同じにキー付けしているからかに拘わらず、本実施例のプラガブル・モジュール505は、プラガブル・モジュール・ソケット510に完全に挿入可能である。図5Dに最も良く示されるように、キー105の位置が設定され、スナップヘッド215がキー105の上側溝310と係合し、キー105のテーパ付き端部120がキーレセプタクル115の内面520と当接している。
【0033】
図5B〜図5Dに示す完全に挿入した位置では、本実施例のプラガブル・モジュール505の電気接点525は、本実施例のプラガブル・モジュールソケット510の電気接点530と電気的に結合しており、従って、本実施例の端子515にも電気的に結合している。本実施例のプラガブル・モジュール505は、本実施例の電気接点および/または端子515、525および530を経由して、電気的におよび/または通信可能に通信媒体および/または他の装置に通信媒体経由で接続されている。
【0034】
プラガブル・モジュール・ソケット510が図5Cおよび図5Dに示すようにキー付けされているとき、キー105の一部分540がプラガブル・モジュール・ソケット510の外縁部および/または外面550よりも外側に延伸している。モジュール505を取り外した後でキー105をリセットするには、スナップヘッド215が下側溝315に係合し、それによりキー105が再び自由に回転できるように、外縁部および/または外面550よりも延伸しているキー105の一部分540をプラガブル・モジュール・ソケット510側に押せばよい。それに加えてまたはその代わりに、キー105の位置は、プラガブル・モジュール・ソケット510内部からキー105を引き抜くことによりリセットすることができる。
【0035】
図5A〜図5Dに示す例では、キー105がプラガブル・モジュール・ソケット510に搭載され、キーレセプタクル115がプラガブル・モジュール505に搭載されているが、代わりに、キーレセプタクル115がプラガブル・モジュール・ソケット510搭載され、キー105がプラガブル・モジュール505に搭載されていてもよい。
【0036】
図6は、図5A〜図5Dの実施例のプラガブル・モジュール・ソケット510を採用した実施例の形態の切欠き図である。図示されているように、図5A〜図5Dおよび図6の本実施例のプラガブル・モジュール・ソケット510は、本実施例のキー105とキーベース110を2組含んでいる。図6に示すように、本実施例のプラガブル・モジュール・ソケット510は、本実施例のプラガブル・モジュール505を受け入れる寸法の開口部605を備えている。
【0037】
図7Aおよび図7Bは、図5A〜図5Dに関連して前述したのに類似したやり方で図1A〜図1Fの実施例のキーアセンブリ100を用いてキー付けできる他の実施例の装置700を示す。図7Aおよび図7Bの実施例の装置700は、プラガブル・モジュール705と図7Bに示すようにプラガブル・モジュール705を接続できるプラガブル・モジュール・ソケット710を含んでいる。図5A〜図5Dの図示例と同様、図7Aおよび図7Bの図示例も本実施例のキーアセンブリ110を2つ搭載している。
【0038】
図8は、図7Aおよび図7Bの実施例のプラガブル・モジュール705を採用した実施例の形態の一部切欠き図である。図8に示すように、各々のキーレセプタクル115がプラガブル・モジュール705の対応する内部空洞および/またはスペースに嵌合し、その1つを参照番号805で示している。本実施例の空洞および/またはスペース805の各々の1つ以上の面が、それぞれのキーレセプタクル115が意図する回転方向の向き以外の向きに空洞および/またはスペース805内に挿入および/または取り付けられることを防止する回転方向設定用突起部(その1つを参照番号810で示す)のパターンを有している。キーレセプタクル115が取り付けられるとき、空洞および/またはスペース805の面に対向するキーレセプタクル115の側面が対応、一致および/または嵌合する回転方向設定用突起部810のパターンを持つように、キーレセプタクル115は回転させられる。キーレセプタクル115は、プラガブル・モジュール115のタイプにより、同じまたは異なる回転方向の向きを有していてもよい。
【0039】
図5A〜図5Dの実施例のキーレセプタクル115は、図8に示した形態と実質的に類似の形態で本実施例のプラガブル・モジュール505内の所定位置に保持されていてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キーアセンブリであって、
シャフトと、前記シャフトから延びる第1の半径方向突起部と、前記シャフト上の環状案内面を有するキーと、
複数の半径方向スロットを画す複数のフィンガーと、前記シャフトの少なくとも一部を受け止める開口部を有するキーベースと、を備え、前記フィンガーの少なくとも1つが前記環状案内面と係合することで前記キーを設定位置へ回転可能にするとともに、前記フィンガーの前記少なくとも1つを前記環状案内面との係合から離脱させたとき、前記第1の半径方向突起部が前記スロットの1つと係合することで前記キーを設定位置へ回転方向に対して保持するキーアセンブリ。
【請求項2】
前記キーがキーレセプタクルと係合する第2の半径方向突起部を更に備えることで前記キーを設定位置に回転させる請求項1に記載のキーアセンブリ。
【請求項3】
前記第1および第2の半径方向突起部が前記シャフトの長軸方向に沿って延びる縦長の突起部の一部である請求項2に記載のキーアセンブリ。
【請求項4】
前記キーが前記半径方向スロットのうち第2の半径方向スロットと係合する第2の半径方向突起部を更に備えることで、前記フィンガーの前記少なくとも1つを前記環状案内面との係合から離脱させたとき前記キーを設定位置で回転方向に保持する請求項1に記載のキーアセンブリ。
【請求項5】
前記環状案内面が第1の環状溝部を備え、かつ前記キーが前記シャフトに沿って前記第1の環状溝部から間隔を置いて設けられた第2の環状溝部を更に備えることで前記フィンガーの少なくとも1つを受け止めて前記キーを前記設定位置で長軸方向に保持する請求項1に記載のキーアセンブリ。
【請求項6】
前記環状案内面が環状部、環状突起部、または環状阻止部のうちの少なくとも1つを備え、かつ前記フィンガーの前記少なくとも1つを前記環状案内面との係合から力を加えて外すことは、前記フィンガーの前記少なくとも1つを前記環状案内面の反対側に力を加えて外すことを含む請求項1に記載のキーアセンブリ。
【請求項7】
前記キーが阻止部を更に備えることで前記キーが前記シャフトの長軸方向に沿って前記キーベース側に移動することを防止する請求項1に記載のキーアセンブリ。
【請求項8】
前記キーの第2の半径方向突起部と係合するカム面を有するキーレセプタクルを更に備えることで前記キーを前記設定位置に回転させる請求項1に記載のキーアセンブリ。
【請求項9】
前記第2の半径方向突起部が曲線の付いた端部を備える請求項8に記載のキーアセンブリ。
【請求項10】
前記キーレセプタクルが前記第2の半径方向突起部と摺動可能に係合するスロットを備える請求項8に記載のキーアセンブリ。
【請求項11】
前記キーレセプタクルが前記キーレセプタクルの回転方向の向きを維持する形状の本体を備える請求項8に記載のキーアセンブリ。
【請求項12】
前記キーレセプタクルが前記フィンガーの前記少なくとも1つを前記環状案内面との係合から離脱させるように前記キーに力を加える請求項8に記載のキーアセンブリ。
【請求項13】
前記キーレセプタクルが前記キーに前記力を加える内面を更に備える請求項12に記載のキーアセンブリ。
【請求項14】
アセンブリであって、
キーとキーベースを備えた第1のモジュールと、
前記第2のモジュールを前記第1のモジュールに挿入したとき前記第1のキーレセプタクルの回転方向の向きに対応する前記キーの回転位置を設定し、前記第2のモジュールを前記第1のモジュールから取り外したとき前記キーの前記回転位置を設定されたまますることで、異なる回転方向の向きを有する第2のレセプタクルを有する第3のモジュールが前記第1のモジュールに挿入されることを防ぐ第1のキーレセプタクルを有する第2のモジュールを備えるアセンブリ。
【請求項15】
前記キーがシャフトと、前記シャフトから延びる第1の半径方向突起部と、前記シャフト上の環状溝部を備え、前記キーベースが複数の半径方向スロットを画す複数のフィンガーと、前記シャフトの少なくとも一部を受け止める開口部を備え、前記フィンガーの少なくとも1つが前記環状溝部と係合することで前記キーを設定位置で回転可能にし、前記フィンガーの前記少なくとも1つを前記環状溝部との係合から離脱させたとき前記第1の半径方向突起部が前記スロットの1つと係合することで前記キーを設定位置で回転方向を保持する請求項14に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記キーが前記シャフトに沿って前記第1の環状溝部から間隔を置いて設けられた第2の環状溝部を更に含むことで前記フィンガーの前記少なくとも1つを受け止めて前記キーを前記設定位置で長軸方向に保持する請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記キーが前記第1のキーレセプタクルのカム面と係合する第2の半径方向突起部を更に含むことで、前記第2のモジュールが前記第1のモジュールに挿入されるとき前記キーを回転させる請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記第1のキーレセプタクルが、前記第1のキーレセプタクルの前記回転方向の向きを維持する六角形状の本体と、前記キーの第2の半径方向突起部と係合して前記キーを前記設定位置に回転させるカム面と、を備える請求項14に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記第1のキーレセプタクルが前記フィンガーの前記少なくとも1つを前記第1の環状溝部との係合から離脱させて前記キーの前記半径方向の位置を設定するように前記キーに力を加える請求項14に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記第1のキーレセプタクルが前記キーに前記力を加える内面を備える請求項19に記載のアセンブリ。
【請求項21】
前記第1のモジュールが第2の電気接点にワイヤにより電気的に接続する第1の電気接点を有し、前記第2のモジュールが第3の電気接点とを有し、前記第2のモジュールを前記第1のモジュールに挿入したとき前記第2および第3の電気接点が電気的に接続される請求項14に記載のアセンブリ。
【請求項22】
キーの回転位置を機械的に設定するキーレセプタクルであって、
前記キーレセプタクルの回転方向の向きを維持する形状の本体と、
前記本体の端部に規定されて前記キーレセプタクルと前記キーの係合中に前記キーを回転させるカム面と、
前記キーレセプタクルの回転方向の向きに対応して、前記キーの前記回転位置の設定中に前記キーの突起部と摺動可能に係合し、前記キーの前記回転位置を保持する長軸方向のスロットとを含むキーレセプタクル。
【請求項23】
前記キーレセプタクルが前記キーに力を加えて前記キーの第2の半径方向突起部をキーベースの複数の半径方向スロットの1つに係合させるとともに、前記キーベースのフィンガーを前記キーの案内面に対して位置決めして、前記キーの前記設定された回転位置が変化するのを防ぐ請求項22に記載のキーレセプタクル。
【請求項24】
前記キーに前記力を加える内面を更に備える請求項23に記載のキーレセプタクル。
【請求項25】
前記本体が六角形状に形成されている請求項22に記載のキーレセプタクル。
【請求項26】
前記本体が前記本体の第1の面上に第1のパターンの回転方向設定用スロットを備え、且つ前記本体の第2の面上に第2のパターンの回転方向設定用スロットを備えて、前記第2のパターンは前記第1のパターンと異なっており、前記キーレセプタクルは回転方向設定用スロットの前記第1および第2のパターンに基づいてプラガブル・モジュール内における回転方向の向きを定める請求項22に記載のキーレセプタクル。
【請求項1】
キーアセンブリであって、
シャフトと、前記シャフトから延びる第1の半径方向突起部と、前記シャフト上の環状案内面を有するキーと、
複数の半径方向スロットを画す複数のフィンガーと、前記シャフトの少なくとも一部を受け止める開口部を有するキーベースと、を備え、前記フィンガーの少なくとも1つが前記環状案内面と係合することで前記キーを設定位置へ回転可能にするとともに、前記フィンガーの前記少なくとも1つを前記環状案内面との係合から離脱させたとき、前記第1の半径方向突起部が前記スロットの1つと係合することで前記キーを設定位置へ回転方向に対して保持するキーアセンブリ。
【請求項2】
前記キーがキーレセプタクルと係合する第2の半径方向突起部を更に備えることで前記キーを設定位置に回転させる請求項1に記載のキーアセンブリ。
【請求項3】
前記第1および第2の半径方向突起部が前記シャフトの長軸方向に沿って延びる縦長の突起部の一部である請求項2に記載のキーアセンブリ。
【請求項4】
前記キーが前記半径方向スロットのうち第2の半径方向スロットと係合する第2の半径方向突起部を更に備えることで、前記フィンガーの前記少なくとも1つを前記環状案内面との係合から離脱させたとき前記キーを設定位置で回転方向に保持する請求項1に記載のキーアセンブリ。
【請求項5】
前記環状案内面が第1の環状溝部を備え、かつ前記キーが前記シャフトに沿って前記第1の環状溝部から間隔を置いて設けられた第2の環状溝部を更に備えることで前記フィンガーの少なくとも1つを受け止めて前記キーを前記設定位置で長軸方向に保持する請求項1に記載のキーアセンブリ。
【請求項6】
前記環状案内面が環状部、環状突起部、または環状阻止部のうちの少なくとも1つを備え、かつ前記フィンガーの前記少なくとも1つを前記環状案内面との係合から力を加えて外すことは、前記フィンガーの前記少なくとも1つを前記環状案内面の反対側に力を加えて外すことを含む請求項1に記載のキーアセンブリ。
【請求項7】
前記キーが阻止部を更に備えることで前記キーが前記シャフトの長軸方向に沿って前記キーベース側に移動することを防止する請求項1に記載のキーアセンブリ。
【請求項8】
前記キーの第2の半径方向突起部と係合するカム面を有するキーレセプタクルを更に備えることで前記キーを前記設定位置に回転させる請求項1に記載のキーアセンブリ。
【請求項9】
前記第2の半径方向突起部が曲線の付いた端部を備える請求項8に記載のキーアセンブリ。
【請求項10】
前記キーレセプタクルが前記第2の半径方向突起部と摺動可能に係合するスロットを備える請求項8に記載のキーアセンブリ。
【請求項11】
前記キーレセプタクルが前記キーレセプタクルの回転方向の向きを維持する形状の本体を備える請求項8に記載のキーアセンブリ。
【請求項12】
前記キーレセプタクルが前記フィンガーの前記少なくとも1つを前記環状案内面との係合から離脱させるように前記キーに力を加える請求項8に記載のキーアセンブリ。
【請求項13】
前記キーレセプタクルが前記キーに前記力を加える内面を更に備える請求項12に記載のキーアセンブリ。
【請求項14】
アセンブリであって、
キーとキーベースを備えた第1のモジュールと、
前記第2のモジュールを前記第1のモジュールに挿入したとき前記第1のキーレセプタクルの回転方向の向きに対応する前記キーの回転位置を設定し、前記第2のモジュールを前記第1のモジュールから取り外したとき前記キーの前記回転位置を設定されたまますることで、異なる回転方向の向きを有する第2のレセプタクルを有する第3のモジュールが前記第1のモジュールに挿入されることを防ぐ第1のキーレセプタクルを有する第2のモジュールを備えるアセンブリ。
【請求項15】
前記キーがシャフトと、前記シャフトから延びる第1の半径方向突起部と、前記シャフト上の環状溝部を備え、前記キーベースが複数の半径方向スロットを画す複数のフィンガーと、前記シャフトの少なくとも一部を受け止める開口部を備え、前記フィンガーの少なくとも1つが前記環状溝部と係合することで前記キーを設定位置で回転可能にし、前記フィンガーの前記少なくとも1つを前記環状溝部との係合から離脱させたとき前記第1の半径方向突起部が前記スロットの1つと係合することで前記キーを設定位置で回転方向を保持する請求項14に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記キーが前記シャフトに沿って前記第1の環状溝部から間隔を置いて設けられた第2の環状溝部を更に含むことで前記フィンガーの前記少なくとも1つを受け止めて前記キーを前記設定位置で長軸方向に保持する請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記キーが前記第1のキーレセプタクルのカム面と係合する第2の半径方向突起部を更に含むことで、前記第2のモジュールが前記第1のモジュールに挿入されるとき前記キーを回転させる請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記第1のキーレセプタクルが、前記第1のキーレセプタクルの前記回転方向の向きを維持する六角形状の本体と、前記キーの第2の半径方向突起部と係合して前記キーを前記設定位置に回転させるカム面と、を備える請求項14に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記第1のキーレセプタクルが前記フィンガーの前記少なくとも1つを前記第1の環状溝部との係合から離脱させて前記キーの前記半径方向の位置を設定するように前記キーに力を加える請求項14に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記第1のキーレセプタクルが前記キーに前記力を加える内面を備える請求項19に記載のアセンブリ。
【請求項21】
前記第1のモジュールが第2の電気接点にワイヤにより電気的に接続する第1の電気接点を有し、前記第2のモジュールが第3の電気接点とを有し、前記第2のモジュールを前記第1のモジュールに挿入したとき前記第2および第3の電気接点が電気的に接続される請求項14に記載のアセンブリ。
【請求項22】
キーの回転位置を機械的に設定するキーレセプタクルであって、
前記キーレセプタクルの回転方向の向きを維持する形状の本体と、
前記本体の端部に規定されて前記キーレセプタクルと前記キーの係合中に前記キーを回転させるカム面と、
前記キーレセプタクルの回転方向の向きに対応して、前記キーの前記回転位置の設定中に前記キーの突起部と摺動可能に係合し、前記キーの前記回転位置を保持する長軸方向のスロットとを含むキーレセプタクル。
【請求項23】
前記キーレセプタクルが前記キーに力を加えて前記キーの第2の半径方向突起部をキーベースの複数の半径方向スロットの1つに係合させるとともに、前記キーベースのフィンガーを前記キーの案内面に対して位置決めして、前記キーの前記設定された回転位置が変化するのを防ぐ請求項22に記載のキーレセプタクル。
【請求項24】
前記キーに前記力を加える内面を更に備える請求項23に記載のキーレセプタクル。
【請求項25】
前記本体が六角形状に形成されている請求項22に記載のキーレセプタクル。
【請求項26】
前記本体が前記本体の第1の面上に第1のパターンの回転方向設定用スロットを備え、且つ前記本体の第2の面上に第2のパターンの回転方向設定用スロットを備えて、前記第2のパターンは前記第1のパターンと異なっており、前記キーレセプタクルは回転方向設定用スロットの前記第1および第2のパターンに基づいてプラガブル・モジュール内における回転方向の向きを定める請求項22に記載のキーレセプタクル。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−65997(P2011−65997A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−208960(P2010−208960)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【出願人】(594120847)フィッシャー−ローズマウント システムズ, インコーポレイテッド (231)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【出願人】(594120847)フィッシャー−ローズマウント システムズ, インコーポレイテッド (231)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]