プリンタ装置およびレーザビームプリンタ装置
【課題】 リア扉を閉じたときにリア扉の位置を精度よく定めて固定できる装置を提供する。
【解決手段】 レーザビームプリンタ装置は、開閉可能に形成されたリア扉と、リア扉を閉じるときにリア扉が停止すべき位置にリア扉を導くためのガイド溝32を含む保持部材2とを備える。リア扉は、リア扉を閉じるときにガイド溝32に一部が挿入されるように形成されたボス3を含む。ボス3は、ガイド溝32に向かう側に向かって付勢された当接部を含む。保持部材2は、ガイド溝32においてリア扉を閉止したときに当接部が当接する位置に穴部33を有する。ボス3は、リア扉を閉じたときに、穴部33に先端部が嵌るように形成され、リア扉を開けるときに、先端部が穴部33から外れるように形成されている。
【解決手段】 レーザビームプリンタ装置は、開閉可能に形成されたリア扉と、リア扉を閉じるときにリア扉が停止すべき位置にリア扉を導くためのガイド溝32を含む保持部材2とを備える。リア扉は、リア扉を閉じるときにガイド溝32に一部が挿入されるように形成されたボス3を含む。ボス3は、ガイド溝32に向かう側に向かって付勢された当接部を含む。保持部材2は、ガイド溝32においてリア扉を閉止したときに当接部が当接する位置に穴部33を有する。ボス3は、リア扉を閉じたときに、穴部33に先端部が嵌るように形成され、リア扉を開けるときに、先端部が穴部33から外れるように形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ装置に関する。特にレーザビームプリンタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
紙などの被印刷物に対して印刷を行なうプリンタ装置の中にレーザビームプリンタ装置がある。レーザビームプリンタ装置は、感光体ドラムに所定の形状でトナーが配置された後に、被印刷物を感光体ドラムに押し当てることによって印刷を行なう。
【0003】
図14に、レーザビームプリンタ装置の概略断面図の例を示す。レーザビームプリンタ装置は、筐体30を備え、筐体30の内部に各部品が配置されている。レーザビームプリンタ装置は、内部にトナーが配置されたトナーカートリッジ25と、トナーを所望の形状に被印刷物に配置するための感光体ドラム11と、被印刷物を適切な押圧力で感光体ドラム11に押しつけるための転写ローラ12とを備える。被印刷物は、搬送経路51に沿って移動するように形成されている。
【0004】
このレーザビームプリンタ装置は、筐体30の背面に配置されたリア扉1を備える。リア扉1は、矢印61に示すように開閉可能に形成されている。転写ローラ12はリア扉1に固定されている。リア扉1を閉じることにより、感光体ドラム11と転写ローラ12とが線接触するように形成されている。また、転写ローラ12は、図示しない付勢手段により、所定の押圧力で感光体ドラム11に向かって付勢されている。
【0005】
転写ローラ12は、印刷されるべき形状にトナーを配置するために、感光体ドラム11に対する位置が調整されて、精度よく配置されることが好ましい。たとえば、転写ローラ12の回転軸は、感光体ドラム11の回転軸に対する平行度が高いことが好ましい。このため、リア扉1を閉じたときに、リア扉1の位置は動かないように固定されることが好ましい。たとえば、リア扉1は、閉止した状態で、レーザビームプリンタ装置の前後方向の位置と上下方向の位置とが精度よく位置決めされることが好ましい。
【0006】
所定の位置で扉などの開閉部材を停止させる装置としては、たとえば、特開2004−132407号公報に、携帯電話機のヒンジ装置が開示されている。このヒンジ装置は、直線状の凹部を含むスライド駒と、凹部に対応するように形成された直線状のカム用突起部を含むカム用部材とを備える。スライド駒とカム用部材とは、凹部と突起部とが互いに対向するように配置され、付勢手段で互いに圧接するように形成されている。カム用部材は、スライド駒に対して回転するように形成されている。この携帯電話においては、カム用突起部と凹部とがほぼ平行になる状態で受話部が固定される。すなわち、カム用部材のカム用突起部とスライド駒の凹部とのそれぞれの延在方向が合致したときに、カム用突起部がスライド駒の凹部に嵌まり、ヒンジ装置の一方の筐体が固定されるというものである。
【0007】
また、実開平4−90232号公報においては、開閉可能な表示体ケースを備える情報機器が開示されている。この情報機器においては、本体ケースの一方にロック突起部を設け、他方にロック突起部に係合するロック凹部が形成されている。ロック突起部がロック凹部に係合することによって、表示体ケースのうち、開閉可能に形成された一方の表示体ケースが外れることがないと開示されている。特に、開閉可能な表示体ケースの回転軸方向に突出するようにロック突起部を形成することによって、開閉可能な表示体ケースに外力が加わって変形しても、ロック突起部と凹部との係合が解除されることを防止できると開示されている。
【特許文献1】特開2004−132407号公報
【特許文献2】実開平4−90232号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図14に例示するレーザビームプリンタ装置においては、リア扉1を閉じたときに感光体ドラム11に対する転写ローラ12の位置が精度よく決められることが好ましい。すなわち、リア扉1を閉じたときに、転写ローラ12が動かないように固定されることが好ましい。リア扉1を閉じたときにリア扉1にがたつきが生じていると、紙などの被印刷物に、トナーを配置しているときに転写ローラが動いて転写された形状が崩れる等、正確な位置にトナーを配置できないという問題が生じる。このように、プリンタ装置の中には、閉じたときの位置を精度よく定めることが好ましい開閉扉を有するものがある。
【0009】
上記の特開2004−132407号公報に開示されたヒンジ装置においては、携帯電話のような小型の機器には好適であるが、プリンタ装置の開閉扉のように大きな機器に対しては、回転軸に大きな力が加わるため不向きであるという問題がある。
【0010】
また、実開平4−90232号公報に開示された情報機器のように、ロック突起部を形成する場合には、ロック突起部で係止している一の方向に開閉扉を固定することができるものの、上記の一の方向に垂直な方向には、開閉扉を固定することができず、上記の一の方向に垂直な方向に対しては開閉扉が動く可能性があるという問題があった。
【0011】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、開閉扉を閉じたときに開閉扉の位置を精度よく定めて固定できるプリンタ装置およびレーザビームプリンタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明に基づくレーザビームプリンタ装置は、底部の幅方向に延びる軸を回転軸にして開閉可能に形成されたリア扉と、円柱状の感光体ドラムと、上記リア扉に固定され、上記リア扉を閉じたときに上記感光体ドラムと線接触するように配置された円柱状の転写ローラと、背面に向かって延びるガイド溝を含む保持部材と、上記リア扉を閉じた状態に拘束するためのフック部とを備える。上記リア扉は、上記リア扉を閉じたときに、フック部に係合するリアラッチと、上記リア扉を閉じるときに、上記ガイド溝に一部が挿入されるように形成されたボスとを含む。上記保持部材は、上記ガイド溝の底面のうち、上記リア扉を閉じたときに上記ボスが配置される位置に平面形状が円形の穴部を有する。上記ボスは、上記ガイド溝に向かう一方の側の端部が開口した円筒状の筒部と、上記筒部の内部に配置され、上記ガイド溝に当接するように配置された円柱状の当接部とを有する。上記ボスは、上記当接部から上記一方の側と反対側の他方の側に向かって延びるように形成され、上記他方の側の上記筒部の端部に引っかかるように形成された係止爪と、上記筒部の内部に配置され、上記当接部を上記一方の側に向かって付勢するためのコイルバネとを有する。上記ガイド溝は、上記リア扉の開閉動作に伴う上記ボスの移動経路に沿うように形成されている。上記当接部は、上記ガイド溝に当接する先端部が球面状になるように形成されている。上記穴部の平面形状の径は、上記当接部の径よりも小さくなるように形成されている。上記リア扉を閉じたときに、上記リアラッチが上記フック部に係合することによって上記リア扉が閉じた状態に拘束され、上記リア扉を閉じるときに、上記ボスの一部が上記ガイド溝に挿入され、上記先端部が上記穴部に嵌ることにより、上記リア扉の閉位置が固定されるように形成されている。この構成を採用することにより、上記リア扉を閉じたときに、上記リア扉の位置を精度よく定めて固定できるレーザビームプリンタ装置を提供することができる。
【0013】
上記目的を達成するため、本発明に基づくプリンタ装置は、一方向に延びる軸を回転軸にして開閉可能に形成された開閉扉と、上記開閉扉を閉じるときに上記開閉扉が停止すべき位置に上記開閉扉を導くためのガイド溝を含む枠体とを備える。上記開閉扉は、上記開閉扉を閉じるときに上記ガイド溝に一部が挿入されるように形成されたボスを含む。上記ボスは、上記ガイド溝に向かう一方の側に向かって付勢された当接部を含む。上記枠体は、上記ガイド溝において上記開閉扉を閉止したときに上記当接部が当接する位置に凹み部または貫通穴を有する。上記ボスは、上記開閉扉を閉じたときに、上記凹み部または上記貫通穴に先端部が嵌るように形成され、上記開閉扉を開けるときに、上記先端部が上記凹み部または上記貫通穴から外れるように形成されている。この構成を採用することにより、上記開閉扉を閉じたときに、上記開閉扉の位置を精度よく定めて固定できるプリンタ装置を提供することができる。
【0014】
上記発明において好ましくは、上記ボスは、上記一方の側の端部が開口した筒状の筒部と、上記筒部の内部に配置され、上記一方の側に向かって移動可能に形成された棒状の上記当接部と、上記当接部から延びるように形成され、上記一方の側と反対側の上記筒部の端部に引っかかるように形成された係止爪と、上記筒部の内部に配置され、上記当接部を上記一方の側に付勢するためのコイルバネとを有する。この構成を採用することにより、容易に上記ボスを形成することができる。また、上記コイルバネを変更することにより上記当接部を上記一方の側に付勢する力を容易に調整することができる。
【0015】
上記発明において好ましくは、上記ボスは、ボス支持部と、棒状の上記当接部と、上記当接部を上記一方の側に向かって移動可能に挟持するように形成された挟持部と、上記当接部から延びるように形成され、上記当接部を上記一方の側に向かって付勢するための板ばね部とを有する。上記板ばね部は、上記当接部と接続されている側と反対側が上記ボス支持部に固定され、湾曲するように形成されている。この構成を採用することにより、上記ボスを容易に形成することができる。また、部品数を減らすことができて、生産性が向上する。
【0016】
上記発明において好ましくは、上記当接部は、円柱状に形成され、上記当接部は、上記一方の側の先端部が球面状になるように形成されている。上記穴部または上記凹み部は、平面形状が円形になるように形成され、上記先端部の径が、上記穴部の径よりも大きくなるように形成されている。この構成を採用することにより、上記穴部または上記凹み部に嵌めたり外したりすることができる上記ボスを簡易な構成で提供することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、開閉扉を閉じたときに、開閉扉の位置を精度よく定めて固定できるプリンタ装置およびレーザビームプリンタ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
(実施の形態1)
(構成)
図1から図9および図14を参照して、本発明に基づく実施の形態1におけるプリンタ装置およびレーザビームプリンタ装置について説明する。
【0019】
図14に、レーザビームプリンタ装置の概略断面図の例を示す。レーザビームプリンタ装置の各部品は、筐体30の内側に配置されている。筐体30の下部には、被印刷物としての紙やセロファンなどが配置された用紙トレイ26が配置されている。用紙トレイ26の端部の上方には、紙などを用紙トレイ26から取出すためのピックローラ21が配置されている。紙などは、矢印62に示すように、搬送経路51に沿って搬送される。
【0020】
搬送経路51の周りには、搬送経路51に沿って紙などを搬送するための搬送ローラ22、トナーを所望の形状に被印刷物の表面に配置するための感光体ドラム11および転写ローラ12が配置されている。また、搬送経路51の周りには、被印刷物の表面に配置されたトナーを被印刷物の表面に定着させるための定着ローラ23が配置されている。
【0021】
筐体30のほぼ中央部分には、トナーカートリッジ25が配置されている。トナーカートリッジ25の内部にはトナーが充填されている。トナーカートリッジ25は、取換可能に形成されている。図14においては、向かって右側がプリンタの前側であり、紙などの被印刷物は、プリンタ装置の前側に向かって排出されるように形成されている。
【0022】
感光体ドラム11は、筐体30の内部の後方に配置されている。感光体ドラム11はディベロッパロール24と接触するように配置されている。感光体ドラム11、転写ローラ12、ディベロッパロール24などの各種のローラは、円柱状に形成されている。
【0023】
レーザビームプリンタ装置の背面には、開閉扉として開閉可能なリア扉1が形成されている。リア扉1は、平板状に形成されている。リア扉1は、下部に軸方向が幅方向と平行になるような回転軸を有する。すなわち、リア扉1は、底部の幅方向に延びる軸を回転軸として、開閉可能になるように形成されている。リア扉1は、矢印61に示すように、回動可能なように形成されている。
【0024】
転写ローラ12の周りには、転写ローラ12の一部を囲むように、転写ローラガイド13が形成されている。転写ローラ12および転写ローラガイド13は、リア扉1に固定され、リア扉1と一体的に動くように形成されている。転写ローラ12を除く各種のローラは、レーザビームプリンタ装置の本体に固定されている。たとえば、感光体ドラム11は、レーザビームプリンタ装置の本体に固定され、リア扉1を開閉しても動かないように形成されている。
【0025】
転写ローラ12は、図示しない弾性手段によって、感光体ドラム11に向かって付勢されている。感光体ドラム11と転写ローラ12とは、リア扉1を閉じたときに、それぞれの回転軸同士が互いに平行になるように配置されている。感光体ドラム11と転写ローラ12とは、リア扉1を閉じたときに線接触するように形成されている。
【0026】
搬送ローラ22の後側には、搬送ローラ22の一部を覆うようにガイドフレーム14が配置されている。ガイドフレーム14は、板状に形成されている。ガイドフレーム14は、断面形状がL字型に形成されている。
【0027】
図1に、レーザビームプリンタ装置の後側の部分における破断斜視図を示す。感光体ドラム11は、回転軸の方向が、レーザビームプリンタ装置の幅方向とほぼ平行になるように形成されている。感光体ドラム11は、枠体としての保持部材2に固定されている。保持部材2は、筐体30に固定されている。すなわち、感光体ドラム11は、レーザビームプリンタ装置の本体に固定されている。
【0028】
転写ローラ12は、回転軸の方向が、レーザビームプリンタ装置の幅方向とほぼ平行になるように配置されている。すなわち、転写ローラ12は、感光体ドラム11と回転軸の方向が互いに平行になるように配置されている。
【0029】
転写ローラガイド13の外側において、転写ローラ12とガイドフレーム14との間には、リアラッチ15が形成されている。リアラッチ15は、先端がU字形になるように形成されている。リアラッチ15は、リア扉1に配置され、リア扉1の開閉操作に伴ってリア扉1と一体的に動くように形成されている。リアラッチ15は、リア扉1を閉じたときに、レーザビームプリンタ装置の本体に固定されたフック部に係合するように形成されている。
【0030】
図2に、レーザビームプリンタ装置を後側から見たときの概略斜視図を示す。図2は、リア扉1を閉じたときの状態を示している。リア扉1は、矢印61に示す方向に開閉可能なように形成されている。
【0031】
リア扉1は、リアラッチ操作部16を含む。リアラッチ操作部16は、矢印63と反対側に付勢されるように形成されている。リアラッチ操作部16は、矢印63に示す向きに移動可能に形成されている。リアラッチ操作部16を、矢印63示す向きに移動させることにより、リアラッチが移動してリア扉1を開けることができるように形成されている。
【0032】
図3に、リア扉を取外したときのレーザビームプリンタ装置の斜視図を示す。リア扉を取外すとガイドフレーム14が露出する。ガイドフレーム14の上面には、リアラッチ15を引っかけるためのフック部17が2つ形成されている。フック部17は、ガイドフレーム14の表面から上側に向かって飛び出すように形成されている。ガイドフレーム14の側方には保持部材2が配置されている。
【0033】
図4に、図3におけるA部の拡大斜視図を示す。保持部材2は、背面に向かって延びるように形成されたガイド溝32を有する。本実施の形態におけるガイド溝32は、延びる方向がほぼ水平方向になるように形成されている。ガイド溝32は、延びる方向において、背面側の部分が開口するように形成されている。ガイド溝32は、背面側の開口する部分が幅方向に広くなるように形成されている。また、ガイド溝32は、背面側の開口する部分の深さが深くなるように形成されている。
【0034】
ガイド溝32は、後述するリア扉1に形成されたボス3の一部が挿入されるように形成されている。また、ガイド溝32は、リア扉を開閉するときのボス3の移動経路に沿うように形成されている。保持部材2は、ガイド溝32の底面のうち、リア扉を閉じたときにボス3が配置される位置に穴部33を有する。穴部33は、保持部材2を貫通するように形成されている。穴部33は、平面形状が円形になるように形成されている。
【0035】
本実施の形態におけるフック部17は、平板状に形成され、主表面の方向とレーザビームプリンタ装置の幅方向とがほぼ平行になるように形成されている。フック部17は、リアラッチの先端部分が係合して、リア扉が閉位置で拘束されるように形成されている。
【0036】
図5に、リア扉を開けたときにリア扉を上側から見たときの平面図を示す。リア扉1の内側には、リア扉1の強度を高めるためのリブ部27が形成されている。リア扉1の内側には、転写ローラ12および転写ローラガイド13が配置されている。ボス3は、転写ローラガイド13の側部から、幅方向の外側に向かって形成されている。本実施の形態においては、ボス3は、幅方向において外側に向かって2つ形成されている。
【0037】
転写ローラガイド13には、切欠き部28が形成され、切欠き部28からリアラッチ15が露出するように形成されている。切欠き部28は、リア扉1を閉じたときのフック部17の位置に対応するように形成されている。
【0038】
図4および図5を参照して、本実施の形態におけるボス3は、円柱状に形成され、該円柱状の径が、ガイド溝32の幅方向の長さに対応するように形成されている。すなわち、ボス3は、矢印65に示すようにボス3の一部をガイド溝32に挿入したときに、上下方向の動きが拘束されるように形成されている。
【0039】
図6に、本実施の形態におけるボスの概略断面図を示す。図7に、本実施の形態におけるボスの正面図を示す。図6は、図7におけるVI−VI線に関する矢視断面図である。ボス3は、ガイド溝に向かう一方の側の端部が開口した円筒状の筒部34を含む。ボス3は、筒部34の内部に配置され、ガイド溝に当接するように配置された棒状の当接部35を含む。本実施の形態においては、当接部35は、円柱状に形成されている。
【0040】
ボス3は、当接部35からガイド溝に向かう側と反対側に向かって延びるように形成された係止爪36を含む。ボス3は、筒部34の内部に配置され、当接部35を矢印64に示す向きに向かって付勢するための弾性手段としてコイルバネ37を有する。コイルバネ37は、金属で形成されている。矢印64は、ガイド溝に向かう向きを示す。
【0041】
筒部34は、矢印64に示すの側の端部に開口部38を有する。また、筒部34は、開口部38と反対側の端部に開口部39を有する。筒部34は、ボス支持部40に支持されている。ボス支持部40は、板状に形成されている。
【0042】
係止爪36は、筒部34の軸方向に沿って延びるように形成されている。本実施の形態における係止爪36は、2本の爪部を含む。係止爪36は、一部が、開口部39から飛び出すように配置されている。係止爪36は、筒部34の開口部39を有する端部に引っかかるように形成されている。係止爪36は、2本の爪部がそれぞれ弾性を有し、筒部34の径方向の外側に付勢されている。
【0043】
当接部35は、ガイド溝と接触する側の先端部が球面状になるように形成されている。コイルバネ37は、筒部34の内部に配置され、筒部34の内部の一方の端面と当接部35の一方の端面とに当接するように形成されている。当接部35は、ガイド溝に向かう向きおよびガイド溝に向かう向きと反対向きに移動可能なように形成されている。当接部35の先端部の球面状の径は、保持部材2のガイド溝32の底部に形成された穴部33(図4参照)の径よりも大きくなるように形成されている。すなわち、当接部の先端部が穴部に刺さらないように形成されている。
【0044】
(作用・効果)
図14を参照して、紙などは、ピックローラ21によって用紙トレイ26から1枚ずつ取出され、搬送ローラ22によって感光体ドラム11に向かって搬送される。ディベロッパロール24が回転することによって、トナーカートリッジ25の内部に配置されたトナーが、感光体ドラム11に供給される。紙などは、感光体ドラム11と転写ローラ12とに挟まれて搬送されながら、表面に印刷される形状でトナーが配置される。トナーが配置された紙などは、定着ローラ23に送られてトナーが紙などに定着される。この後に、紙などは、搬送ローラなどによって取出口に搬送される。
【0045】
搬送経路51において紙詰まりなどが生じたときは、リア扉1を開けて内部に詰まった紙などを取除く。また、内部の部品が故障した際にも、リア扉1を開けて内部の修理が行なわれる。このように、レーザビームプリンタ装置は、リア扉1を開けることによって、筐体内部の点検や修理を行なえるように形成されている。
【0046】
図1から図3を参照して、リア扉1を開けるときには、図2の矢印63に示す向きに、リアラッチ操作部16を平行移動させる。リアラッチ操作部16を移動させることにより、リアラッチ15がフック部17から外れて、リア扉1の束縛が解除される。このように、リア扉1を開けることができる。
【0047】
図4を参照して、リア扉1を閉じるときには、リア扉1に一体的に形成されたボス3の一部が、ガイド溝32の内側に配置される。ボス3は、矢印65に示すように、ガイド溝32の延びる方向に沿って移動する。ガイド溝32は、リア扉の開閉動作に伴うボスの移動経路に沿うように形成されているため、ボス3の一部がガイド溝32の内側に配置された状態で移動する。
【0048】
ガイド溝32は、背面側の開口部において幅が広く形成され、また、開口部において深くなるように形成されている。これらのうち、いずれかの構成を採用することにより、リア扉1にがたつきが生じていても、ボス3をガイド溝32に正確に導くことができる。
【0049】
図1から図3を参照して、リア扉1を完全に閉止した状態においては、リアラッチ15がフック部17に係合する。図2を参照して、リアラッチ操作部16は、矢印63と反対向きに付勢されているため、リアラッチ操作部16を操作しなくても、リアラッチがフック部に係合する。このように、リア扉1は、開かないように動きが拘束される。
【0050】
図8に、リア扉を完全に閉止したときの、ボスとガイド溝との部分の拡大破断斜視図を示す。図9に、リア扉を完全に閉止したときの、ボスとガイド溝との部分の概略断面図を示す。ガイド溝32の底面に形成された穴部33は、リア扉を閉止した状態において、ボス3と対向する位置に形成されている。また、当接部35の先端部は、球面状に形成されている。さらに、穴部33の径は、当接部35の径よりも小さくなるように形成されている。当接部35は、コイルバネ37によって、ガイド溝32の底面に向かって付勢されている。この構成により、リア扉を閉止するときに、ボス3の一部がガイド溝32に挿入され、当接部35が図9の矢印69に示す向きに移動する。次に、リア扉の閉止位置において、当接部35の先端部の一部が穴部33に嵌まる。特に当接部35の先端部の球面状の部分が穴部33に嵌まる。
【0051】
図8を参照して、当接部35の先端部が穴部33に嵌ることにより、ボス3を矢印68に示すガイド溝32が延びる方向において、穴部33の位置に拘束することができる。すなわち、リア扉は、開き始める方向である水平方向において位置が拘束される。
【0052】
また、図8において、矢印67に示す上下方向においては、ボス3をガイド溝32の形状に対応させて形成することにより、ボス3を拘束することができる。すなわち、ガイド溝32の幅方向の大きさを、ボス3の筒部34の径方向の大きさとほぼ同じにすることによって、上下方向におけるボス3の動きを拘束することができる。または、当接部35の先端部が穴部33に嵌ることにより、ボス3を上下方向に拘束することができる。この結果、上下方向においてリア扉を拘束することができる。
【0053】
図8および図9を参照して、リア扉を開けることにより、当接部35が穴部33から抜ける。さらに開放を続けると、ボス3がガイド溝32から離れる。このとき、コイルバネ37の弾性によって、当接部35の一部が筒部34から飛び出す。ボス3が係止爪36を有することにより、係止爪36が筒部34の端面に引っかかって、当接部35が筒部34から抜けてしまうことを防止できる。
【0054】
このように、本実施の形態におけるレーザビームプリンタ装置においては、リア扉を、前後方向および上下方向において拘束することができ、リア扉を正確な位置で固定することができる。たとえば、リアラッチとフック部との係合による固定のみでは、がたつきが生じる場合であっても、本実施の形態のように、ガイド溝およびボスを形成することにより、リア扉を閉止したときにリア扉を正確な位置に固定することができる。この結果、本実施の形態においては、感光体ドラムと転写ローラとが正確な位置で線接触して、良好な印刷を行なうことができる。
【0055】
図8および図9においては、筒部34とガイド溝32との間には、隙間が形成されているが、筒部34とガイド溝32とは接触していることが好ましい。また、当接部35および筒部34との間には、隙間が形成されているが、筒部34とガイド溝32とは接触していることが好ましい。これらのうちいずれかの構成を採用することにより、より強く穴部に対応した位置にボスを拘束することができる。
【0056】
本実施の形態におけるボスは、筒部と、筒部の内部で移動可能に形成された当接部と、当接部から延びるように形成され、筒部の端部に引っかかるように形成された係止爪と、当接部をガイド溝に向かって付勢するためのコイルバネとを含む。この構成を採用することにより、容易な構造で本発明におけるボスを形成することができる。また、コイルバネを変更することにより、容易に当接部をガイド溝に向かって付勢する力を調整することができる。また、本実施の形態におけるボスは、当接部を付勢するためのコイルバネが金属で形成されているため、耐久性に優れたボスを提供することができる。
【0057】
本実施の形態における当接部は、円柱状に形成され、当接部の先端部は球面状になるように形成されている。ガイド溝に形成された穴部は、平面形状が円形になるように形成され、先端部の径が穴部の径よりも大きくなるように形成されている。この構成を採用することにより、穴部に嵌めたり外したりすることができるボスを簡易な構成で提供することができる。
【0058】
本実施の形態におけるボスは、円柱状に形成されているが、特にこの形態に限られず、任意の形状を採用することができる。また、本実施の形態においては、当接部の先端部が球面状に形成されているが、特にこの形態に限られず、開閉扉の開閉操作に伴って、当接部が穴部に嵌ったり外れたりするように形成されていれば構わない。
【0059】
また、本実施の形態においては、ボスがレーザビームプリンタ装置の幅方向における両側に形成されている。リア扉は2つのボスを含み、それぞれのボスは外側に向かって突出するように形成されている。この構成を採用することにより、リア扉の幅方向の両端において、リア扉を支持することができ、より安定してリア扉を固定することができる。
【0060】
また、本実施の形態においては、ガイド溝に穴部が形成されているが、特にこの形態に限られず、枠体を貫通しない凹み部が形成されていても構わない。すなわち、有底の穴部が形成されていても構わない。
【0061】
また、本実施の形態においては、枠体として感光体ドラムを保持するための保持部材が形成されているが、特にこの形態に限られず、レーザビームプリンタ装置の本体の側に形成されたガイド溝を含む枠体であれば構わない。たとえば、ガイド溝を形成するために枠体が別に形成されていても構わない。
【0062】
また、本実施の形態においては、開閉扉として背面側に配置されたリア扉を例に採り挙げて説明したが、特にこの形態に限られず、開閉が可能なように形成された開閉扉に、本発明を適用することができる。たとえば、開閉扉としては、側面に配置され、高さ方向に延びる軸を回転軸にして回転可能に形成された扉に本願発明を適用することができる。
【0063】
また、本実施の形態においては、レーザビームプリンタ装置を例に取上げて説明したが、特にこの形態に限られず、任意の開閉扉を有するプリンタ装置に適用することができる。
【0064】
(実施の形態2)
(構成)
図10から図13を参照して、本実施の形態におけるレーザビームプリンタ装置について説明する。本実施の形態におけるレーザビームプリンタ装置は、ボスの部分が実施の形態1と異なる。
【0065】
図10に、本実施の形態におけるボスの概略断面図を示す。図11に、本実施の形態におけるボスの正面図を示す。図10は、図11におけるX−X線に関する矢視断面図である。ボス5は、リア扉に接続されたボス支持部40を含む。ボス5は、棒状に形成された当接部45を含む。当接部45は、円柱状に形成され、ガイド溝に当接する先端部が球面状に形成されている。当接部45は、ボス5の側方に向かって飛び出すように形成された突起部44を含む。
【0066】
ボス5は、当接部45の一部を取囲むように形成された挟持部42を含む。挟持部42は、弾性を有し、円筒状の一部分を軸方向に沿って切欠いた形状を有する。挟持部42は、当接部45を挟み込んで支持するように形成されている。挟持部42は、突起部44の移動方向に沿って形成されたスライド穴43を含む。突起部44は、スライド穴43に配置されている。
【0067】
本実施の形態におけるボスは、ボス支持部40、当接部45、板ばね部41および挟持部42が一体的に形成されている。
【0068】
ボス5は、当接部45から延びるように形成され、当接部45を矢印70に示すガイド溝が形成されている向きに向かって付勢するための板ばね部41を有する。板ばね部41は、板状に形成されている。板ばね部41は、断面形状において、複数回湾曲するように形成されている。板ばね部41は、一方の端が当接部45に接合され、他方の端がボス支持部40に接合されている。板ばね部41は、弾性を有する材料で形成されている。
【0069】
その他の構成については、実施の形態1と同様であるのでここでは説明を繰り返さない。
【0070】
(作用・効果および製造方法)
図10を参照して、本実施の形態におけるボス5の当接部45は、挟持部42の長手方向に沿って移動する。当接部45は、板ばね部41によって、矢印70に示す向きに付勢されている。
【0071】
当接部45に突起部44が形成され、挟持部42にスライド穴43が形成され、突起部44がスライド穴43に配置されていることによって、当接部45が挟持部42から外れることを防止できる。すなわち、開閉扉を開いたときに、突起部44がスライド穴43の一方の端部に当接することにより、当接部45が挟持部42から外れることを防止できる。
【0072】
本実施の形態におけるボスは、ボス支持部と、当接部と、当接部を移動可能に挟持するように形成された挟持部と、当接部から延びるように形成され、当接部を付勢するための板ばね部とを有する。板ばね部は、当接部と接続されている側と反対側がボス支持部に固定されて湾曲している。この構成を採用することにより、容易な構成でボスを形成することができる。
【0073】
図12および図13に、本実施の形態におけるボスの製造方法の説明図を示す。図12は、当接部を挟持部にはめ込む前の概略断面図である。図13は、当接部を挟持部にはめ込む前の平面図である。本実施の形態の製造工程においては、ボス支持部40、板ばね部41、挟持部42および当接部45を一体的に樹脂成型する。
【0074】
本実施の形態においては、当接部45を円柱状になるように形成して、突起部44を、ほぼ直方体になるように形成する。挟持部42の上面には、突起部44の幅方向の大きさに対応するように、スライド穴43を帯状に形成する。
【0075】
図12を参照して、矢印66に示すように、板ばね部41を複数回湾曲させながら、当接部45を挟持部42に嵌め込んで、本実施の形態におけるボスを形成する。
【0076】
本実施の形態においては、板ばね部41が3つの曲がり部を有するように、板ばね部を湾曲させているが、特にこの形態に限られず、任意の形状で湾曲させても構わない。たとえば、板ばね部41を2つの変曲点を有するように湾曲させても構わない。
【0077】
また、本実施の形態においては、当接部、板ばね部などを一体的に形成している。この構成を採用することにより生産性が向上する。すなわち、複数の部材を製造する必要がなく、製造工程を簡略化することができる。ボスの製造においては、この形態に限られず、複数の部材を接合して形成してもよい。このときにおいても、板ばね部および挟持部は弾性を有する材料で形成されていることが好ましく、たとえば、板ばね部はナイロン材で形成されていることが好ましい。
【0078】
その他の作用および効果については、実施の形態1と同様であるのでここでは説明を繰り返さない。また、図面において実施の形態1と同一または相当する部分には、同一の参照番号を付している。
【0079】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】実施の形態1におけるレーザビームプリンタ装置の破断図である。
【図2】実施の形態1におけるレーザビームプリンタ装置の斜視図である。
【図3】実施の形態1におけるレーザビームプリンタ装置のリア扉を外したときの背面斜視図である。
【図4】実施の形態1におけるレーザビームプリンタ装置のリア扉を外したときの拡大斜視図である。
【図5】実施の形態1におけるレーザビームプリンタ装置のリア扉を開けたときに、上側から見たときの概略図である。
【図6】実施の形態1におけるボスの断面図である。
【図7】実施の形態1におけるボスの正面図である。
【図8】実施の形態1におけるリア扉を閉じたときのボスの部分の部分破断斜視図である。
【図9】実施の形態1におけるリア扉を閉じたときのボスの部分の断面図である。
【図10】実施の形態2におけるボスの断面図である。
【図11】実施の形態2におけるボスの正面図である。
【図12】実施の形態2におけるボスの製造方法を説明する断面図である。
【図13】実施の形態2におけるボスの製造方法を説明する平面図である。
【図14】レーザビームプリンタ装置の概略断面図である。
【符号の説明】
【0081】
1 リア扉、2 保持部材、3,5 ボス、11 感光体ドラム、12 転写ローラ、13 転写ローラガイド、14 ガイドフレーム、15 リアラッチ、16 リアラッチ操作部、17 フック部、21 ピックローラ、22 搬送ローラ、23 定着ローラ、24 ディベロッパロール、25 トナーカートリッジ、26 用紙トレイ、27 リブ部、28 切欠き部、30 筐体、32 ガイド溝、33 穴部、34 筒部、35,45 当接部、36 係止爪、37 コイルバネ、38,39 開口部、40 ボス支持部、41 板ばね部、42 挟持部、43 スライド穴、44 突起部、51 搬送経路、61〜70 矢印。
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ装置に関する。特にレーザビームプリンタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
紙などの被印刷物に対して印刷を行なうプリンタ装置の中にレーザビームプリンタ装置がある。レーザビームプリンタ装置は、感光体ドラムに所定の形状でトナーが配置された後に、被印刷物を感光体ドラムに押し当てることによって印刷を行なう。
【0003】
図14に、レーザビームプリンタ装置の概略断面図の例を示す。レーザビームプリンタ装置は、筐体30を備え、筐体30の内部に各部品が配置されている。レーザビームプリンタ装置は、内部にトナーが配置されたトナーカートリッジ25と、トナーを所望の形状に被印刷物に配置するための感光体ドラム11と、被印刷物を適切な押圧力で感光体ドラム11に押しつけるための転写ローラ12とを備える。被印刷物は、搬送経路51に沿って移動するように形成されている。
【0004】
このレーザビームプリンタ装置は、筐体30の背面に配置されたリア扉1を備える。リア扉1は、矢印61に示すように開閉可能に形成されている。転写ローラ12はリア扉1に固定されている。リア扉1を閉じることにより、感光体ドラム11と転写ローラ12とが線接触するように形成されている。また、転写ローラ12は、図示しない付勢手段により、所定の押圧力で感光体ドラム11に向かって付勢されている。
【0005】
転写ローラ12は、印刷されるべき形状にトナーを配置するために、感光体ドラム11に対する位置が調整されて、精度よく配置されることが好ましい。たとえば、転写ローラ12の回転軸は、感光体ドラム11の回転軸に対する平行度が高いことが好ましい。このため、リア扉1を閉じたときに、リア扉1の位置は動かないように固定されることが好ましい。たとえば、リア扉1は、閉止した状態で、レーザビームプリンタ装置の前後方向の位置と上下方向の位置とが精度よく位置決めされることが好ましい。
【0006】
所定の位置で扉などの開閉部材を停止させる装置としては、たとえば、特開2004−132407号公報に、携帯電話機のヒンジ装置が開示されている。このヒンジ装置は、直線状の凹部を含むスライド駒と、凹部に対応するように形成された直線状のカム用突起部を含むカム用部材とを備える。スライド駒とカム用部材とは、凹部と突起部とが互いに対向するように配置され、付勢手段で互いに圧接するように形成されている。カム用部材は、スライド駒に対して回転するように形成されている。この携帯電話においては、カム用突起部と凹部とがほぼ平行になる状態で受話部が固定される。すなわち、カム用部材のカム用突起部とスライド駒の凹部とのそれぞれの延在方向が合致したときに、カム用突起部がスライド駒の凹部に嵌まり、ヒンジ装置の一方の筐体が固定されるというものである。
【0007】
また、実開平4−90232号公報においては、開閉可能な表示体ケースを備える情報機器が開示されている。この情報機器においては、本体ケースの一方にロック突起部を設け、他方にロック突起部に係合するロック凹部が形成されている。ロック突起部がロック凹部に係合することによって、表示体ケースのうち、開閉可能に形成された一方の表示体ケースが外れることがないと開示されている。特に、開閉可能な表示体ケースの回転軸方向に突出するようにロック突起部を形成することによって、開閉可能な表示体ケースに外力が加わって変形しても、ロック突起部と凹部との係合が解除されることを防止できると開示されている。
【特許文献1】特開2004−132407号公報
【特許文献2】実開平4−90232号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図14に例示するレーザビームプリンタ装置においては、リア扉1を閉じたときに感光体ドラム11に対する転写ローラ12の位置が精度よく決められることが好ましい。すなわち、リア扉1を閉じたときに、転写ローラ12が動かないように固定されることが好ましい。リア扉1を閉じたときにリア扉1にがたつきが生じていると、紙などの被印刷物に、トナーを配置しているときに転写ローラが動いて転写された形状が崩れる等、正確な位置にトナーを配置できないという問題が生じる。このように、プリンタ装置の中には、閉じたときの位置を精度よく定めることが好ましい開閉扉を有するものがある。
【0009】
上記の特開2004−132407号公報に開示されたヒンジ装置においては、携帯電話のような小型の機器には好適であるが、プリンタ装置の開閉扉のように大きな機器に対しては、回転軸に大きな力が加わるため不向きであるという問題がある。
【0010】
また、実開平4−90232号公報に開示された情報機器のように、ロック突起部を形成する場合には、ロック突起部で係止している一の方向に開閉扉を固定することができるものの、上記の一の方向に垂直な方向には、開閉扉を固定することができず、上記の一の方向に垂直な方向に対しては開閉扉が動く可能性があるという問題があった。
【0011】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、開閉扉を閉じたときに開閉扉の位置を精度よく定めて固定できるプリンタ装置およびレーザビームプリンタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明に基づくレーザビームプリンタ装置は、底部の幅方向に延びる軸を回転軸にして開閉可能に形成されたリア扉と、円柱状の感光体ドラムと、上記リア扉に固定され、上記リア扉を閉じたときに上記感光体ドラムと線接触するように配置された円柱状の転写ローラと、背面に向かって延びるガイド溝を含む保持部材と、上記リア扉を閉じた状態に拘束するためのフック部とを備える。上記リア扉は、上記リア扉を閉じたときに、フック部に係合するリアラッチと、上記リア扉を閉じるときに、上記ガイド溝に一部が挿入されるように形成されたボスとを含む。上記保持部材は、上記ガイド溝の底面のうち、上記リア扉を閉じたときに上記ボスが配置される位置に平面形状が円形の穴部を有する。上記ボスは、上記ガイド溝に向かう一方の側の端部が開口した円筒状の筒部と、上記筒部の内部に配置され、上記ガイド溝に当接するように配置された円柱状の当接部とを有する。上記ボスは、上記当接部から上記一方の側と反対側の他方の側に向かって延びるように形成され、上記他方の側の上記筒部の端部に引っかかるように形成された係止爪と、上記筒部の内部に配置され、上記当接部を上記一方の側に向かって付勢するためのコイルバネとを有する。上記ガイド溝は、上記リア扉の開閉動作に伴う上記ボスの移動経路に沿うように形成されている。上記当接部は、上記ガイド溝に当接する先端部が球面状になるように形成されている。上記穴部の平面形状の径は、上記当接部の径よりも小さくなるように形成されている。上記リア扉を閉じたときに、上記リアラッチが上記フック部に係合することによって上記リア扉が閉じた状態に拘束され、上記リア扉を閉じるときに、上記ボスの一部が上記ガイド溝に挿入され、上記先端部が上記穴部に嵌ることにより、上記リア扉の閉位置が固定されるように形成されている。この構成を採用することにより、上記リア扉を閉じたときに、上記リア扉の位置を精度よく定めて固定できるレーザビームプリンタ装置を提供することができる。
【0013】
上記目的を達成するため、本発明に基づくプリンタ装置は、一方向に延びる軸を回転軸にして開閉可能に形成された開閉扉と、上記開閉扉を閉じるときに上記開閉扉が停止すべき位置に上記開閉扉を導くためのガイド溝を含む枠体とを備える。上記開閉扉は、上記開閉扉を閉じるときに上記ガイド溝に一部が挿入されるように形成されたボスを含む。上記ボスは、上記ガイド溝に向かう一方の側に向かって付勢された当接部を含む。上記枠体は、上記ガイド溝において上記開閉扉を閉止したときに上記当接部が当接する位置に凹み部または貫通穴を有する。上記ボスは、上記開閉扉を閉じたときに、上記凹み部または上記貫通穴に先端部が嵌るように形成され、上記開閉扉を開けるときに、上記先端部が上記凹み部または上記貫通穴から外れるように形成されている。この構成を採用することにより、上記開閉扉を閉じたときに、上記開閉扉の位置を精度よく定めて固定できるプリンタ装置を提供することができる。
【0014】
上記発明において好ましくは、上記ボスは、上記一方の側の端部が開口した筒状の筒部と、上記筒部の内部に配置され、上記一方の側に向かって移動可能に形成された棒状の上記当接部と、上記当接部から延びるように形成され、上記一方の側と反対側の上記筒部の端部に引っかかるように形成された係止爪と、上記筒部の内部に配置され、上記当接部を上記一方の側に付勢するためのコイルバネとを有する。この構成を採用することにより、容易に上記ボスを形成することができる。また、上記コイルバネを変更することにより上記当接部を上記一方の側に付勢する力を容易に調整することができる。
【0015】
上記発明において好ましくは、上記ボスは、ボス支持部と、棒状の上記当接部と、上記当接部を上記一方の側に向かって移動可能に挟持するように形成された挟持部と、上記当接部から延びるように形成され、上記当接部を上記一方の側に向かって付勢するための板ばね部とを有する。上記板ばね部は、上記当接部と接続されている側と反対側が上記ボス支持部に固定され、湾曲するように形成されている。この構成を採用することにより、上記ボスを容易に形成することができる。また、部品数を減らすことができて、生産性が向上する。
【0016】
上記発明において好ましくは、上記当接部は、円柱状に形成され、上記当接部は、上記一方の側の先端部が球面状になるように形成されている。上記穴部または上記凹み部は、平面形状が円形になるように形成され、上記先端部の径が、上記穴部の径よりも大きくなるように形成されている。この構成を採用することにより、上記穴部または上記凹み部に嵌めたり外したりすることができる上記ボスを簡易な構成で提供することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、開閉扉を閉じたときに、開閉扉の位置を精度よく定めて固定できるプリンタ装置およびレーザビームプリンタ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
(実施の形態1)
(構成)
図1から図9および図14を参照して、本発明に基づく実施の形態1におけるプリンタ装置およびレーザビームプリンタ装置について説明する。
【0019】
図14に、レーザビームプリンタ装置の概略断面図の例を示す。レーザビームプリンタ装置の各部品は、筐体30の内側に配置されている。筐体30の下部には、被印刷物としての紙やセロファンなどが配置された用紙トレイ26が配置されている。用紙トレイ26の端部の上方には、紙などを用紙トレイ26から取出すためのピックローラ21が配置されている。紙などは、矢印62に示すように、搬送経路51に沿って搬送される。
【0020】
搬送経路51の周りには、搬送経路51に沿って紙などを搬送するための搬送ローラ22、トナーを所望の形状に被印刷物の表面に配置するための感光体ドラム11および転写ローラ12が配置されている。また、搬送経路51の周りには、被印刷物の表面に配置されたトナーを被印刷物の表面に定着させるための定着ローラ23が配置されている。
【0021】
筐体30のほぼ中央部分には、トナーカートリッジ25が配置されている。トナーカートリッジ25の内部にはトナーが充填されている。トナーカートリッジ25は、取換可能に形成されている。図14においては、向かって右側がプリンタの前側であり、紙などの被印刷物は、プリンタ装置の前側に向かって排出されるように形成されている。
【0022】
感光体ドラム11は、筐体30の内部の後方に配置されている。感光体ドラム11はディベロッパロール24と接触するように配置されている。感光体ドラム11、転写ローラ12、ディベロッパロール24などの各種のローラは、円柱状に形成されている。
【0023】
レーザビームプリンタ装置の背面には、開閉扉として開閉可能なリア扉1が形成されている。リア扉1は、平板状に形成されている。リア扉1は、下部に軸方向が幅方向と平行になるような回転軸を有する。すなわち、リア扉1は、底部の幅方向に延びる軸を回転軸として、開閉可能になるように形成されている。リア扉1は、矢印61に示すように、回動可能なように形成されている。
【0024】
転写ローラ12の周りには、転写ローラ12の一部を囲むように、転写ローラガイド13が形成されている。転写ローラ12および転写ローラガイド13は、リア扉1に固定され、リア扉1と一体的に動くように形成されている。転写ローラ12を除く各種のローラは、レーザビームプリンタ装置の本体に固定されている。たとえば、感光体ドラム11は、レーザビームプリンタ装置の本体に固定され、リア扉1を開閉しても動かないように形成されている。
【0025】
転写ローラ12は、図示しない弾性手段によって、感光体ドラム11に向かって付勢されている。感光体ドラム11と転写ローラ12とは、リア扉1を閉じたときに、それぞれの回転軸同士が互いに平行になるように配置されている。感光体ドラム11と転写ローラ12とは、リア扉1を閉じたときに線接触するように形成されている。
【0026】
搬送ローラ22の後側には、搬送ローラ22の一部を覆うようにガイドフレーム14が配置されている。ガイドフレーム14は、板状に形成されている。ガイドフレーム14は、断面形状がL字型に形成されている。
【0027】
図1に、レーザビームプリンタ装置の後側の部分における破断斜視図を示す。感光体ドラム11は、回転軸の方向が、レーザビームプリンタ装置の幅方向とほぼ平行になるように形成されている。感光体ドラム11は、枠体としての保持部材2に固定されている。保持部材2は、筐体30に固定されている。すなわち、感光体ドラム11は、レーザビームプリンタ装置の本体に固定されている。
【0028】
転写ローラ12は、回転軸の方向が、レーザビームプリンタ装置の幅方向とほぼ平行になるように配置されている。すなわち、転写ローラ12は、感光体ドラム11と回転軸の方向が互いに平行になるように配置されている。
【0029】
転写ローラガイド13の外側において、転写ローラ12とガイドフレーム14との間には、リアラッチ15が形成されている。リアラッチ15は、先端がU字形になるように形成されている。リアラッチ15は、リア扉1に配置され、リア扉1の開閉操作に伴ってリア扉1と一体的に動くように形成されている。リアラッチ15は、リア扉1を閉じたときに、レーザビームプリンタ装置の本体に固定されたフック部に係合するように形成されている。
【0030】
図2に、レーザビームプリンタ装置を後側から見たときの概略斜視図を示す。図2は、リア扉1を閉じたときの状態を示している。リア扉1は、矢印61に示す方向に開閉可能なように形成されている。
【0031】
リア扉1は、リアラッチ操作部16を含む。リアラッチ操作部16は、矢印63と反対側に付勢されるように形成されている。リアラッチ操作部16は、矢印63に示す向きに移動可能に形成されている。リアラッチ操作部16を、矢印63示す向きに移動させることにより、リアラッチが移動してリア扉1を開けることができるように形成されている。
【0032】
図3に、リア扉を取外したときのレーザビームプリンタ装置の斜視図を示す。リア扉を取外すとガイドフレーム14が露出する。ガイドフレーム14の上面には、リアラッチ15を引っかけるためのフック部17が2つ形成されている。フック部17は、ガイドフレーム14の表面から上側に向かって飛び出すように形成されている。ガイドフレーム14の側方には保持部材2が配置されている。
【0033】
図4に、図3におけるA部の拡大斜視図を示す。保持部材2は、背面に向かって延びるように形成されたガイド溝32を有する。本実施の形態におけるガイド溝32は、延びる方向がほぼ水平方向になるように形成されている。ガイド溝32は、延びる方向において、背面側の部分が開口するように形成されている。ガイド溝32は、背面側の開口する部分が幅方向に広くなるように形成されている。また、ガイド溝32は、背面側の開口する部分の深さが深くなるように形成されている。
【0034】
ガイド溝32は、後述するリア扉1に形成されたボス3の一部が挿入されるように形成されている。また、ガイド溝32は、リア扉を開閉するときのボス3の移動経路に沿うように形成されている。保持部材2は、ガイド溝32の底面のうち、リア扉を閉じたときにボス3が配置される位置に穴部33を有する。穴部33は、保持部材2を貫通するように形成されている。穴部33は、平面形状が円形になるように形成されている。
【0035】
本実施の形態におけるフック部17は、平板状に形成され、主表面の方向とレーザビームプリンタ装置の幅方向とがほぼ平行になるように形成されている。フック部17は、リアラッチの先端部分が係合して、リア扉が閉位置で拘束されるように形成されている。
【0036】
図5に、リア扉を開けたときにリア扉を上側から見たときの平面図を示す。リア扉1の内側には、リア扉1の強度を高めるためのリブ部27が形成されている。リア扉1の内側には、転写ローラ12および転写ローラガイド13が配置されている。ボス3は、転写ローラガイド13の側部から、幅方向の外側に向かって形成されている。本実施の形態においては、ボス3は、幅方向において外側に向かって2つ形成されている。
【0037】
転写ローラガイド13には、切欠き部28が形成され、切欠き部28からリアラッチ15が露出するように形成されている。切欠き部28は、リア扉1を閉じたときのフック部17の位置に対応するように形成されている。
【0038】
図4および図5を参照して、本実施の形態におけるボス3は、円柱状に形成され、該円柱状の径が、ガイド溝32の幅方向の長さに対応するように形成されている。すなわち、ボス3は、矢印65に示すようにボス3の一部をガイド溝32に挿入したときに、上下方向の動きが拘束されるように形成されている。
【0039】
図6に、本実施の形態におけるボスの概略断面図を示す。図7に、本実施の形態におけるボスの正面図を示す。図6は、図7におけるVI−VI線に関する矢視断面図である。ボス3は、ガイド溝に向かう一方の側の端部が開口した円筒状の筒部34を含む。ボス3は、筒部34の内部に配置され、ガイド溝に当接するように配置された棒状の当接部35を含む。本実施の形態においては、当接部35は、円柱状に形成されている。
【0040】
ボス3は、当接部35からガイド溝に向かう側と反対側に向かって延びるように形成された係止爪36を含む。ボス3は、筒部34の内部に配置され、当接部35を矢印64に示す向きに向かって付勢するための弾性手段としてコイルバネ37を有する。コイルバネ37は、金属で形成されている。矢印64は、ガイド溝に向かう向きを示す。
【0041】
筒部34は、矢印64に示すの側の端部に開口部38を有する。また、筒部34は、開口部38と反対側の端部に開口部39を有する。筒部34は、ボス支持部40に支持されている。ボス支持部40は、板状に形成されている。
【0042】
係止爪36は、筒部34の軸方向に沿って延びるように形成されている。本実施の形態における係止爪36は、2本の爪部を含む。係止爪36は、一部が、開口部39から飛び出すように配置されている。係止爪36は、筒部34の開口部39を有する端部に引っかかるように形成されている。係止爪36は、2本の爪部がそれぞれ弾性を有し、筒部34の径方向の外側に付勢されている。
【0043】
当接部35は、ガイド溝と接触する側の先端部が球面状になるように形成されている。コイルバネ37は、筒部34の内部に配置され、筒部34の内部の一方の端面と当接部35の一方の端面とに当接するように形成されている。当接部35は、ガイド溝に向かう向きおよびガイド溝に向かう向きと反対向きに移動可能なように形成されている。当接部35の先端部の球面状の径は、保持部材2のガイド溝32の底部に形成された穴部33(図4参照)の径よりも大きくなるように形成されている。すなわち、当接部の先端部が穴部に刺さらないように形成されている。
【0044】
(作用・効果)
図14を参照して、紙などは、ピックローラ21によって用紙トレイ26から1枚ずつ取出され、搬送ローラ22によって感光体ドラム11に向かって搬送される。ディベロッパロール24が回転することによって、トナーカートリッジ25の内部に配置されたトナーが、感光体ドラム11に供給される。紙などは、感光体ドラム11と転写ローラ12とに挟まれて搬送されながら、表面に印刷される形状でトナーが配置される。トナーが配置された紙などは、定着ローラ23に送られてトナーが紙などに定着される。この後に、紙などは、搬送ローラなどによって取出口に搬送される。
【0045】
搬送経路51において紙詰まりなどが生じたときは、リア扉1を開けて内部に詰まった紙などを取除く。また、内部の部品が故障した際にも、リア扉1を開けて内部の修理が行なわれる。このように、レーザビームプリンタ装置は、リア扉1を開けることによって、筐体内部の点検や修理を行なえるように形成されている。
【0046】
図1から図3を参照して、リア扉1を開けるときには、図2の矢印63に示す向きに、リアラッチ操作部16を平行移動させる。リアラッチ操作部16を移動させることにより、リアラッチ15がフック部17から外れて、リア扉1の束縛が解除される。このように、リア扉1を開けることができる。
【0047】
図4を参照して、リア扉1を閉じるときには、リア扉1に一体的に形成されたボス3の一部が、ガイド溝32の内側に配置される。ボス3は、矢印65に示すように、ガイド溝32の延びる方向に沿って移動する。ガイド溝32は、リア扉の開閉動作に伴うボスの移動経路に沿うように形成されているため、ボス3の一部がガイド溝32の内側に配置された状態で移動する。
【0048】
ガイド溝32は、背面側の開口部において幅が広く形成され、また、開口部において深くなるように形成されている。これらのうち、いずれかの構成を採用することにより、リア扉1にがたつきが生じていても、ボス3をガイド溝32に正確に導くことができる。
【0049】
図1から図3を参照して、リア扉1を完全に閉止した状態においては、リアラッチ15がフック部17に係合する。図2を参照して、リアラッチ操作部16は、矢印63と反対向きに付勢されているため、リアラッチ操作部16を操作しなくても、リアラッチがフック部に係合する。このように、リア扉1は、開かないように動きが拘束される。
【0050】
図8に、リア扉を完全に閉止したときの、ボスとガイド溝との部分の拡大破断斜視図を示す。図9に、リア扉を完全に閉止したときの、ボスとガイド溝との部分の概略断面図を示す。ガイド溝32の底面に形成された穴部33は、リア扉を閉止した状態において、ボス3と対向する位置に形成されている。また、当接部35の先端部は、球面状に形成されている。さらに、穴部33の径は、当接部35の径よりも小さくなるように形成されている。当接部35は、コイルバネ37によって、ガイド溝32の底面に向かって付勢されている。この構成により、リア扉を閉止するときに、ボス3の一部がガイド溝32に挿入され、当接部35が図9の矢印69に示す向きに移動する。次に、リア扉の閉止位置において、当接部35の先端部の一部が穴部33に嵌まる。特に当接部35の先端部の球面状の部分が穴部33に嵌まる。
【0051】
図8を参照して、当接部35の先端部が穴部33に嵌ることにより、ボス3を矢印68に示すガイド溝32が延びる方向において、穴部33の位置に拘束することができる。すなわち、リア扉は、開き始める方向である水平方向において位置が拘束される。
【0052】
また、図8において、矢印67に示す上下方向においては、ボス3をガイド溝32の形状に対応させて形成することにより、ボス3を拘束することができる。すなわち、ガイド溝32の幅方向の大きさを、ボス3の筒部34の径方向の大きさとほぼ同じにすることによって、上下方向におけるボス3の動きを拘束することができる。または、当接部35の先端部が穴部33に嵌ることにより、ボス3を上下方向に拘束することができる。この結果、上下方向においてリア扉を拘束することができる。
【0053】
図8および図9を参照して、リア扉を開けることにより、当接部35が穴部33から抜ける。さらに開放を続けると、ボス3がガイド溝32から離れる。このとき、コイルバネ37の弾性によって、当接部35の一部が筒部34から飛び出す。ボス3が係止爪36を有することにより、係止爪36が筒部34の端面に引っかかって、当接部35が筒部34から抜けてしまうことを防止できる。
【0054】
このように、本実施の形態におけるレーザビームプリンタ装置においては、リア扉を、前後方向および上下方向において拘束することができ、リア扉を正確な位置で固定することができる。たとえば、リアラッチとフック部との係合による固定のみでは、がたつきが生じる場合であっても、本実施の形態のように、ガイド溝およびボスを形成することにより、リア扉を閉止したときにリア扉を正確な位置に固定することができる。この結果、本実施の形態においては、感光体ドラムと転写ローラとが正確な位置で線接触して、良好な印刷を行なうことができる。
【0055】
図8および図9においては、筒部34とガイド溝32との間には、隙間が形成されているが、筒部34とガイド溝32とは接触していることが好ましい。また、当接部35および筒部34との間には、隙間が形成されているが、筒部34とガイド溝32とは接触していることが好ましい。これらのうちいずれかの構成を採用することにより、より強く穴部に対応した位置にボスを拘束することができる。
【0056】
本実施の形態におけるボスは、筒部と、筒部の内部で移動可能に形成された当接部と、当接部から延びるように形成され、筒部の端部に引っかかるように形成された係止爪と、当接部をガイド溝に向かって付勢するためのコイルバネとを含む。この構成を採用することにより、容易な構造で本発明におけるボスを形成することができる。また、コイルバネを変更することにより、容易に当接部をガイド溝に向かって付勢する力を調整することができる。また、本実施の形態におけるボスは、当接部を付勢するためのコイルバネが金属で形成されているため、耐久性に優れたボスを提供することができる。
【0057】
本実施の形態における当接部は、円柱状に形成され、当接部の先端部は球面状になるように形成されている。ガイド溝に形成された穴部は、平面形状が円形になるように形成され、先端部の径が穴部の径よりも大きくなるように形成されている。この構成を採用することにより、穴部に嵌めたり外したりすることができるボスを簡易な構成で提供することができる。
【0058】
本実施の形態におけるボスは、円柱状に形成されているが、特にこの形態に限られず、任意の形状を採用することができる。また、本実施の形態においては、当接部の先端部が球面状に形成されているが、特にこの形態に限られず、開閉扉の開閉操作に伴って、当接部が穴部に嵌ったり外れたりするように形成されていれば構わない。
【0059】
また、本実施の形態においては、ボスがレーザビームプリンタ装置の幅方向における両側に形成されている。リア扉は2つのボスを含み、それぞれのボスは外側に向かって突出するように形成されている。この構成を採用することにより、リア扉の幅方向の両端において、リア扉を支持することができ、より安定してリア扉を固定することができる。
【0060】
また、本実施の形態においては、ガイド溝に穴部が形成されているが、特にこの形態に限られず、枠体を貫通しない凹み部が形成されていても構わない。すなわち、有底の穴部が形成されていても構わない。
【0061】
また、本実施の形態においては、枠体として感光体ドラムを保持するための保持部材が形成されているが、特にこの形態に限られず、レーザビームプリンタ装置の本体の側に形成されたガイド溝を含む枠体であれば構わない。たとえば、ガイド溝を形成するために枠体が別に形成されていても構わない。
【0062】
また、本実施の形態においては、開閉扉として背面側に配置されたリア扉を例に採り挙げて説明したが、特にこの形態に限られず、開閉が可能なように形成された開閉扉に、本発明を適用することができる。たとえば、開閉扉としては、側面に配置され、高さ方向に延びる軸を回転軸にして回転可能に形成された扉に本願発明を適用することができる。
【0063】
また、本実施の形態においては、レーザビームプリンタ装置を例に取上げて説明したが、特にこの形態に限られず、任意の開閉扉を有するプリンタ装置に適用することができる。
【0064】
(実施の形態2)
(構成)
図10から図13を参照して、本実施の形態におけるレーザビームプリンタ装置について説明する。本実施の形態におけるレーザビームプリンタ装置は、ボスの部分が実施の形態1と異なる。
【0065】
図10に、本実施の形態におけるボスの概略断面図を示す。図11に、本実施の形態におけるボスの正面図を示す。図10は、図11におけるX−X線に関する矢視断面図である。ボス5は、リア扉に接続されたボス支持部40を含む。ボス5は、棒状に形成された当接部45を含む。当接部45は、円柱状に形成され、ガイド溝に当接する先端部が球面状に形成されている。当接部45は、ボス5の側方に向かって飛び出すように形成された突起部44を含む。
【0066】
ボス5は、当接部45の一部を取囲むように形成された挟持部42を含む。挟持部42は、弾性を有し、円筒状の一部分を軸方向に沿って切欠いた形状を有する。挟持部42は、当接部45を挟み込んで支持するように形成されている。挟持部42は、突起部44の移動方向に沿って形成されたスライド穴43を含む。突起部44は、スライド穴43に配置されている。
【0067】
本実施の形態におけるボスは、ボス支持部40、当接部45、板ばね部41および挟持部42が一体的に形成されている。
【0068】
ボス5は、当接部45から延びるように形成され、当接部45を矢印70に示すガイド溝が形成されている向きに向かって付勢するための板ばね部41を有する。板ばね部41は、板状に形成されている。板ばね部41は、断面形状において、複数回湾曲するように形成されている。板ばね部41は、一方の端が当接部45に接合され、他方の端がボス支持部40に接合されている。板ばね部41は、弾性を有する材料で形成されている。
【0069】
その他の構成については、実施の形態1と同様であるのでここでは説明を繰り返さない。
【0070】
(作用・効果および製造方法)
図10を参照して、本実施の形態におけるボス5の当接部45は、挟持部42の長手方向に沿って移動する。当接部45は、板ばね部41によって、矢印70に示す向きに付勢されている。
【0071】
当接部45に突起部44が形成され、挟持部42にスライド穴43が形成され、突起部44がスライド穴43に配置されていることによって、当接部45が挟持部42から外れることを防止できる。すなわち、開閉扉を開いたときに、突起部44がスライド穴43の一方の端部に当接することにより、当接部45が挟持部42から外れることを防止できる。
【0072】
本実施の形態におけるボスは、ボス支持部と、当接部と、当接部を移動可能に挟持するように形成された挟持部と、当接部から延びるように形成され、当接部を付勢するための板ばね部とを有する。板ばね部は、当接部と接続されている側と反対側がボス支持部に固定されて湾曲している。この構成を採用することにより、容易な構成でボスを形成することができる。
【0073】
図12および図13に、本実施の形態におけるボスの製造方法の説明図を示す。図12は、当接部を挟持部にはめ込む前の概略断面図である。図13は、当接部を挟持部にはめ込む前の平面図である。本実施の形態の製造工程においては、ボス支持部40、板ばね部41、挟持部42および当接部45を一体的に樹脂成型する。
【0074】
本実施の形態においては、当接部45を円柱状になるように形成して、突起部44を、ほぼ直方体になるように形成する。挟持部42の上面には、突起部44の幅方向の大きさに対応するように、スライド穴43を帯状に形成する。
【0075】
図12を参照して、矢印66に示すように、板ばね部41を複数回湾曲させながら、当接部45を挟持部42に嵌め込んで、本実施の形態におけるボスを形成する。
【0076】
本実施の形態においては、板ばね部41が3つの曲がり部を有するように、板ばね部を湾曲させているが、特にこの形態に限られず、任意の形状で湾曲させても構わない。たとえば、板ばね部41を2つの変曲点を有するように湾曲させても構わない。
【0077】
また、本実施の形態においては、当接部、板ばね部などを一体的に形成している。この構成を採用することにより生産性が向上する。すなわち、複数の部材を製造する必要がなく、製造工程を簡略化することができる。ボスの製造においては、この形態に限られず、複数の部材を接合して形成してもよい。このときにおいても、板ばね部および挟持部は弾性を有する材料で形成されていることが好ましく、たとえば、板ばね部はナイロン材で形成されていることが好ましい。
【0078】
その他の作用および効果については、実施の形態1と同様であるのでここでは説明を繰り返さない。また、図面において実施の形態1と同一または相当する部分には、同一の参照番号を付している。
【0079】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】実施の形態1におけるレーザビームプリンタ装置の破断図である。
【図2】実施の形態1におけるレーザビームプリンタ装置の斜視図である。
【図3】実施の形態1におけるレーザビームプリンタ装置のリア扉を外したときの背面斜視図である。
【図4】実施の形態1におけるレーザビームプリンタ装置のリア扉を外したときの拡大斜視図である。
【図5】実施の形態1におけるレーザビームプリンタ装置のリア扉を開けたときに、上側から見たときの概略図である。
【図6】実施の形態1におけるボスの断面図である。
【図7】実施の形態1におけるボスの正面図である。
【図8】実施の形態1におけるリア扉を閉じたときのボスの部分の部分破断斜視図である。
【図9】実施の形態1におけるリア扉を閉じたときのボスの部分の断面図である。
【図10】実施の形態2におけるボスの断面図である。
【図11】実施の形態2におけるボスの正面図である。
【図12】実施の形態2におけるボスの製造方法を説明する断面図である。
【図13】実施の形態2におけるボスの製造方法を説明する平面図である。
【図14】レーザビームプリンタ装置の概略断面図である。
【符号の説明】
【0081】
1 リア扉、2 保持部材、3,5 ボス、11 感光体ドラム、12 転写ローラ、13 転写ローラガイド、14 ガイドフレーム、15 リアラッチ、16 リアラッチ操作部、17 フック部、21 ピックローラ、22 搬送ローラ、23 定着ローラ、24 ディベロッパロール、25 トナーカートリッジ、26 用紙トレイ、27 リブ部、28 切欠き部、30 筐体、32 ガイド溝、33 穴部、34 筒部、35,45 当接部、36 係止爪、37 コイルバネ、38,39 開口部、40 ボス支持部、41 板ばね部、42 挟持部、43 スライド穴、44 突起部、51 搬送経路、61〜70 矢印。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部の幅方向に延びる軸を回転軸にして開閉可能に形成されたリア扉と、
円柱状の感光体ドラムと、
前記リア扉に固定され、前記リア扉を閉じたときに前記感光体ドラムと線接触するように配置された円柱状の転写ローラと、
背面に向かって延びるガイド溝を含む保持部材と、
前記リア扉を閉じた状態に拘束するためのフック部と
を備え、
前記リア扉は、前記リア扉を閉じたときに、フック部に係合するリアラッチと、
前記リア扉を閉じるときに、前記ガイド溝に一部が挿入されるように形成されたボスと
を含み、
前記保持部材は、前記ガイド溝の底面のうち、前記リア扉を閉じたときに前記ボスが配置される位置に平面形状が円形の穴部を有し、
前記ボスは、前記ガイド溝に向かう一方の側の端部が開口した円筒状の筒部と、
前記筒部の内部に配置され、前記ガイド溝に当接するように配置された円柱状の当接部と、
前記当接部から前記一方の側と反対側の他方の側に向かって延びるように形成され、前記他方の側の前記筒部の端部に引っかかるように形成された係止爪と、
前記筒部の内部に配置され、前記当接部を前記一方の側に向かって付勢するためのコイルバネと
を有し、
前記ガイド溝は、前記リア扉の開閉動作に伴う前記ボスの移動経路に沿うように形成され、
前記当接部は、前記ガイド溝に当接する先端部が球面状になるように形成され、
前記穴部の平面形状の径は、前記当接部の径よりも小さくなるように形成され、
前記リア扉を閉じたときに、前記リアラッチが前記フック部に係合することによって前記リア扉が閉じた状態に拘束され、
前記リア扉を閉じるときに、前記ボスの一部が前記ガイド溝に挿入され、
前記先端部が前記穴部に嵌ることにより、前記リア扉の閉位置が固定されるように形成された、レーザビームプリンタ装置。
【請求項2】
一方向に延びる軸を回転軸にして開閉可能に形成された開閉扉と、
前記開閉扉を閉じるときに前記開閉扉が停止すべき位置に前記開閉扉を導くためのガイド溝を含む枠体と
を備え、
前記開閉扉は、前記開閉扉を閉じるときに前記ガイド溝に一部が挿入されるように形成されたボスを含み、
前記ボスは、前記ガイド溝に向かう一方の側に向かって付勢された当接部を含み、
前記枠体は、前記ガイド溝において前記開閉扉を閉止したときに前記当接部が当接する位置に凹み部または貫通穴を有し、
前記ボスは、前記開閉扉を閉じたときに、前記凹み部または前記貫通穴に先端部が嵌るように形成され、
前記ボスは、前記開閉扉を開けるときに、前記先端部が前記凹み部または前記貫通穴から外れるように形成された、プリンタ装置。
【請求項3】
前記ボスは、前記一方の側の端部が開口した筒状の筒部と、
前記筒部の内部に配置され、前記一方の側に向かって移動可能に形成された棒状の前記当接部と、
前記当接部から延びるように形成され、前記一方の側と反対側の前記筒部の端部に引っかかるように形成された係止爪と、
前記筒部の内部に配置され、前記当接部を前記一方の側に付勢するためのコイルバネと
を有する、請求項2に記載のプリンタ装置。
【請求項4】
前記ボスは、ボス支持部と、
棒状の前記当接部と、
前記当接部を前記一方の側に向かって移動可能に挟持するように形成された挟持部と、
前記当接部から延びるように形成され、前記当接部を前記一方の側に向かって付勢するための板ばね部と
を有し、
前記板ばね部は、前記当接部と接続されている側と反対側が前記ボス支持部に固定され、
前記板ばね部は、湾曲するように形成された、請求項2に記載のプリンタ装置。
【請求項5】
前記当接部は、円柱状に形成され、
前記当接部は、前記一方の側の先端部が球面状になるように形成され、
前記穴部または前記凹み部は、平面形状が円形になるように形成され、
前記先端部の径が、前記穴部の径よりも大きくなるように形成された、請求項2から4のいずれかに記載のプリンタ装置。
【請求項1】
底部の幅方向に延びる軸を回転軸にして開閉可能に形成されたリア扉と、
円柱状の感光体ドラムと、
前記リア扉に固定され、前記リア扉を閉じたときに前記感光体ドラムと線接触するように配置された円柱状の転写ローラと、
背面に向かって延びるガイド溝を含む保持部材と、
前記リア扉を閉じた状態に拘束するためのフック部と
を備え、
前記リア扉は、前記リア扉を閉じたときに、フック部に係合するリアラッチと、
前記リア扉を閉じるときに、前記ガイド溝に一部が挿入されるように形成されたボスと
を含み、
前記保持部材は、前記ガイド溝の底面のうち、前記リア扉を閉じたときに前記ボスが配置される位置に平面形状が円形の穴部を有し、
前記ボスは、前記ガイド溝に向かう一方の側の端部が開口した円筒状の筒部と、
前記筒部の内部に配置され、前記ガイド溝に当接するように配置された円柱状の当接部と、
前記当接部から前記一方の側と反対側の他方の側に向かって延びるように形成され、前記他方の側の前記筒部の端部に引っかかるように形成された係止爪と、
前記筒部の内部に配置され、前記当接部を前記一方の側に向かって付勢するためのコイルバネと
を有し、
前記ガイド溝は、前記リア扉の開閉動作に伴う前記ボスの移動経路に沿うように形成され、
前記当接部は、前記ガイド溝に当接する先端部が球面状になるように形成され、
前記穴部の平面形状の径は、前記当接部の径よりも小さくなるように形成され、
前記リア扉を閉じたときに、前記リアラッチが前記フック部に係合することによって前記リア扉が閉じた状態に拘束され、
前記リア扉を閉じるときに、前記ボスの一部が前記ガイド溝に挿入され、
前記先端部が前記穴部に嵌ることにより、前記リア扉の閉位置が固定されるように形成された、レーザビームプリンタ装置。
【請求項2】
一方向に延びる軸を回転軸にして開閉可能に形成された開閉扉と、
前記開閉扉を閉じるときに前記開閉扉が停止すべき位置に前記開閉扉を導くためのガイド溝を含む枠体と
を備え、
前記開閉扉は、前記開閉扉を閉じるときに前記ガイド溝に一部が挿入されるように形成されたボスを含み、
前記ボスは、前記ガイド溝に向かう一方の側に向かって付勢された当接部を含み、
前記枠体は、前記ガイド溝において前記開閉扉を閉止したときに前記当接部が当接する位置に凹み部または貫通穴を有し、
前記ボスは、前記開閉扉を閉じたときに、前記凹み部または前記貫通穴に先端部が嵌るように形成され、
前記ボスは、前記開閉扉を開けるときに、前記先端部が前記凹み部または前記貫通穴から外れるように形成された、プリンタ装置。
【請求項3】
前記ボスは、前記一方の側の端部が開口した筒状の筒部と、
前記筒部の内部に配置され、前記一方の側に向かって移動可能に形成された棒状の前記当接部と、
前記当接部から延びるように形成され、前記一方の側と反対側の前記筒部の端部に引っかかるように形成された係止爪と、
前記筒部の内部に配置され、前記当接部を前記一方の側に付勢するためのコイルバネと
を有する、請求項2に記載のプリンタ装置。
【請求項4】
前記ボスは、ボス支持部と、
棒状の前記当接部と、
前記当接部を前記一方の側に向かって移動可能に挟持するように形成された挟持部と、
前記当接部から延びるように形成され、前記当接部を前記一方の側に向かって付勢するための板ばね部と
を有し、
前記板ばね部は、前記当接部と接続されている側と反対側が前記ボス支持部に固定され、
前記板ばね部は、湾曲するように形成された、請求項2に記載のプリンタ装置。
【請求項5】
前記当接部は、円柱状に形成され、
前記当接部は、前記一方の側の先端部が球面状になるように形成され、
前記穴部または前記凹み部は、平面形状が円形になるように形成され、
前記先端部の径が、前記穴部の径よりも大きくなるように形成された、請求項2から4のいずれかに記載のプリンタ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−187901(P2006−187901A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−172(P2005−172)
【出願日】平成17年1月4日(2005.1.4)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月4日(2005.1.4)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
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