説明

プリントされた材料のバッチ風キルティング

機械読取可能なファイルが、キルティングのためにその上にプリントされた一連のパネル(15)を有する材料(11)の層を作成するプリントラインの作業中に使用するために準備される。ファイルは、パネルがキルティングされる順序、キルティング中にパネルに生じる収縮の量、キルティングに続いて隣接するパネルの間に作製されるクロップの量のうちの1つまたは複数の情報を含む。このような情報は、プリントラインで材料上に配置され、好ましくはプリントされる。このような情報は、キルティングステーションでセンサ(22)によって読取可能である。センサは、情報を読み取り、キルタ(21)を情報に従ってキルティングするように制御する。収縮もまた補償され、適切なクロップがパネル間に作製される。プリンタ(14)が、機械読取可能なファイルから読み取られた情報によって部分的に制御される。機械読取可能なファイルからの情報の他のものは、プリントされる、もしくは材料上のレコードに配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、以下の従来技術文献1〜12の全ての内容を参考文献として本願明細書に援用する(例えば、特許文献1乃至5参照)。
【特許文献1】米国特許第5,873,315号明細書
【特許文献2】米国特許第6,012,403号明細書
【特許文献3】米国特許第6,158,366号明細書
【特許文献4】米国特許第6,263,816号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第20010052312号
【0002】
本発明は、様々にプリントされたまたはそれ以外の方法で様々に下処理された材料をキルティングすること、特に、様々な下処理された材料で、様々なキルティング、パネルカッティング及びクロッピング作業を調整すること、及びキルティングによるパネル寸法の収縮に対処することに関する。
【背景技術】
【0003】
掛け布団及びマットレスカバーの製造で使用されるキルティングパネルは、通常、織物製造でプリンティングまたはウィービングまたはその他のプロセスによって織物材料の見返し層に付着されたパターンで装飾されている。多くの場合、キルティングパターンの選択と、プリントその他の方法で見返し層に形成されるパターンとの間のいくらかの調整が望まれる。さらに、パターンは、キルティング及びプリントされるパターンの間で、見当合わせが望まれるようなこともある。
【0004】
本発明の発明者の譲受人による、上記で特定された関連する特許及び公開は、プリンティングとキルティングの組合せ、キルティングされるパターンと、その他の方法でキルティングされる材料に付着されるパターンとの見当合わせ、及びキルト製造の過程で調整されたパターンの異なる組合せで形成された、異なる製品のバッチングを教示している。
【0005】
さらに、本発明者の譲受人の他の特許が、圧縮性の布の層がキルトに縫われるときに生じる、材料の収縮またはギャザーに対処する必要性または、キルティングに付随する考慮及び問題点を記述している。このような問題点は、キルティングされたパネルを織物から切離するカッターを備えるキルタに織物から供給される材料の長さの制御及び調整を含んできる。このような特許は、参照文献として本願明細書に特に援用される3つの従来技術文献を含む(例えば、特許文献6乃至8参照)。これらの特許または、キルティング機が、多層材料の織物に沿ってまたは連続的に作業するキルティングライン上に、異なるキルト製品の1つまたは複数のパネルバッチを作成するようにして制御される、本明細書で「バッチ」プロセスと呼ばれているに言及している。このような製品の製造をスケジューリングするためにシステムが、これも、参考文献として本願明細書に特に援用される、本願の譲受人の従来技術文献に記載されている(例えば、特許文献9参照)。
【特許文献6】米国特許第5,154,130号明細書
【特許文献7】米国特許第5,544,599号明細書
【特許文献8】米国特許第6,237,517号明細書
【特許文献9】米国特許第6,105,520号明細書
【0006】
本発明の譲受人は、キルティングされたマットレスカバー及び掛け布団を作製するために有用なタイプの織物層のプリンティングを教示している。このような方法は、例えば、参考文献として本願明細書に特に援用される、3つの別の従来技術文献(例えば、特許文献10乃至12参照)に開示されているものを含む。このようなプリント技術は、様々な異なるパターンを材料をプリントすること及び上記で言及されたキルティング製品を形成するのに使用するための情報を与えることで、特に有用である。
【特許文献10】米国特許第6,312,123号明細書
【特許文献11】米国特許出願公開第20010038408号
【特許文献12】米国特許出願公開第2002005870号
【0007】
プリンティング及びキルティングが組合せされるとき、及びキルティング及びプリントされた製品の経済的な製造が実施されるべきであるところでは、各サブシステム単独の問題に焦点をおいた解決法によって対処されない新しい問題点を作製する。これらの問題の中に、収縮及びクロッピングが、キルトプリントパターンの調整及びパターンの見当合わせに付加するということがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の主な目的は、キルティング及びプリント製品の経済的な商業生産を提供することである。本発明のさらなる目的は、キルトの生産中での、スケジューリング、プリンティング、キルティング及びカッティング作業を組合せる際に生じる問題を効果的に解決することである。本発明の特定の目的は、キルティング中の材料の収縮及びキルティングとプリンティングパターンの調整及びパターンの見当合わせを行う際にキルティングパネル間のクロッピングによって生じる問題を効果的に解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の原理によると、機械読取可能なファイルが、キルティングのためにその上にプリントされた一連のパネルを有する材料の層を作成するプリントラインの作業中に使用するために準備される。プリントラインは、機械読取可能なレコードがその上に配置されたキルティングのための材料を作成する。キルトラインは、材料を受け取り、レコードから情報を読み取り、情報に従ってパネルをキルティングする。
【0010】
本発明の1態様によると、プリントラインは、パネルがキルティングされるのとは反対の順序で、一連のパネルをその上に有する材料を作成する。材料はウェブ形態であってもよく、プリント後、最後にプリントされたパネルがキルタ内に最初に繰り出されるように、ロール上に巻き取られる。プリンタは、機械読取可能なファイルから読み取られた情報によって部分的に制御されてもよい。機械読取可能なファイルからの情報の他のものは、プリントされる、もしくは材料上のレコードに配置される。
【0011】
本発明の他の態様によると、機械読取可能なファイルは、
パネルがキルティングされる順序、キルティング中にパネルに生じる収縮の量、キルティングに続いて隣接するパネルの間に作製されるクロップの量のうちの1つまたは複数の情報を含む。このような情報は、プリントラインで材料上に配置されるレコード内に含まれてもよい。このような情報はそのとき、キルティングステーションでセンサによって読み取られる状態にあり、センサは、情報を読み取り、キルタを情報に従ってキルティングするように制御する。パネルが次に、最も効率的な方式で、スケジュール及びバッチに従ってキルティングされる。パネルカッタもまた、材料上のレコードから読み取られた情報によって制御される。収縮もまた補償され、適切なクロップがパネル間に作製される。
【0012】
本発明は、人間の操作者の誤差を除去するキルト製造システムを提供する。機械のスループット及び全体の生産性が、異なる製品または製品バッチが続けて生産されるときに普通ならば交換することが必要である、1つまたは複数の材料を交換する必要性を減少させることによって強化される。増加した機械の操業時間は、生産することができる製品の量を増加させる結果となり、一方、操作者のストレス及び疲労のレベルが低減される。また、パネルの収縮及びパネル間のクロップが、これらのパラメータがパネルごとに異なるときでさえも正確に操作される。
【0013】
本発明のこれら及びその他の目的及び利点は、本発明の好ましい実施形態の図面の詳細な説明を追えば、容易に理解されよう。
【0014】
図面は本発明の実施形態を線図式に表している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図面に示した本発明の好ましい実施形態は、生産情報をキルティングシステム内に直接かつ自動的に入力することを提供する。情報は、キルティングされる材料上の機械読取可能なレコードからキルティング機コントローラへ自動的に入力される。このようなレコードは、バーコードスキャナまたはリーダーによって、またはその他の光学センサによって読み取ることができるバーコードまたはその他の光学的に読取可能な媒体の形態であってよい。しかし、例えば機械的または磁気的に読取可能な媒体などの、光学的に読取可能な媒体以外の媒体のタイプも、技術の進歩によって可能である、または可能になるかもしれない他の媒体と同様に、使用することができる。このようなレコード内のコード化された情報は、材料に固定されたラベル上に含まれてもよい、または材料自体の上に、プリントされる、または他の方法で書かれる、または他の方法で付着されることができる
【0016】
図面に示されているのは、このような情報のレコード13が付着されている、例えばマットレス皮材料11などの上質なウェブである。ウェブ11は、そこで装飾的なパターン15及び情報のレコード13が付着されるプリントライン10上に載置される。ウェブ11は、通常供給ロール12上で供給され、通常、フォーム、繊維充填及び裏打材料である、いくつかの他の材料層とともにキルティングされる最上部層として使用するのに適した織物材料の形態である。機械読取可能なレコード13の形態のレコード13内の情報が、これらの層のいずれかに付着されてもよいが、最も好都合には、この最上部層11に付着される。情報に関連する概念もまた、キルティングされる材料のいずれかの層に、及び他のタイプの、キルティングされて重ねられる製品に付着することができるが、プリントされる層に情報を付着することによって特に利点が得られる。
【0017】
情報は、別個のラベルを用いてウェブ11上に配置することができる、または、プリンティングなどによって材料自体の上に直接付着させることができ、スキャナデバイスによって読み取られることができる材料の領域内のどこにでも配置することができる。ある位置に配置されたとき、このようなラベルまたはコードは、最終製品の外見または品質または価値を損なわないように容易に除去可能であることが望ましい。しかし、好ましくは、ラベルは、材料自体の上に追加で固定されるかプリントされるかのいずれかであり、材料の領域内の使用されないゾーンに配置され、走査デバイスのそばを通過することになる領域として指定された領域と位置合わせされる。このようなゾーンは、例えば、ウェブ11の長手方向縁部に沿った耳領域またはストリップ17を含む。
【0018】
図示した実施形態では、ウェブ11が、矩形のマットレスパネル15に装飾パターンを印刷するプリンタ14へ供給される。一連の様々なパネル15a、15b…が、例えば寝具製造者である顧客による注文に従って同一のまたは異なるパターンをプリントされてもよい。ウェブ11上のパネル15上にプリントされるパターンの間のこのような違いは、特定の作業または顧客のバッチ要求を満足することを目的としている。パターンの順序は、製造日程の基準を最も効率的に満たす順序で付着されるとき、最良である。プリンタ14は、プログラム制御されたインクジェットまたはその他のダイレクトデジタルプリンタであり、要求に応じて個別のパターンを生成し、いくつかの異なるパターンのそれぞれの少量を順次にまたは他の配置で材料上に付着させることが可能である。本発明の好ましい実施形態では、このプリンタ14はまた、材料11上にコード化されたレコード13を印刷する。
【0019】
レコード13は、スキャナまたは読取デバイスによって読取または翻訳される適切な記号を含んでもよい。レコード内の情報は、パネルが意図されている作業またはバッチの識別子、材料組成、連続番号、製品識別子または、製造、日程管理またはその他の様々なデータベースと連結して使用することができる、またはその他の方法でキルティングまたはその他の製品製造プロセスで使用することができる、その他の要求されるまたは必要とされる情報を含んでもよい。このような情報は、図示した実施形態では、キルタ、カッターまたはその他のキルト製造プロセス内の機械内に自動的に入力することができる。この情報は、例えば個別のキルティングライン20内に配置されたキルティング機21で情報を得るために使用することができる適用可能なスキャナ及び/または読取デバイスの必要に応じて、感知、読取または走査することができる形態及びフォーマットでウェブ11上に配置される。
【0020】
情報を走査及び読取するための装置は、現在入手可能な現在の技術による、いかなるタイプのものであってもよい。このような操作デバイスは、据置式または可搬式のいずれであってもよく、プロセス内の材料の走査が走査デバイスの視野内に入る間、または走査デバイスが、ラベルが付着された領域内に手動で移動されるまたは移動中の場合、プロセスの間作動するように構成することができる。図示した実施形態では、バーコードリーダーなどの光学スキャナ22が、ウェブ11の耳縁部に隣接するキルティング21に配置される。
【0021】
材料は、供給ロール12から繰り出されたウェブ11の形態で記載されているが、別法として、単体のシートの材料などの他の形態であってもよい。概念は、ロール対ロール、ロール対パネル及びシート対パネルキルティングシステムに適用され、複数の材料がプロセス内で接合されるキルティング以外の特定の技術に適用されてもよい。前記プロセスは、例えば、特定の材料、特定の作業または製品のためのラベルの付着またはプリントされた情報を伴ってもよい。図示した実施形態では、材料のウェブ11が、供給ロール12からプリンタ14に供給され、プリントされた後、巻取ロール18上に巻き取られる。ウェブ11は、その上にプリントされるパネル15がキルティングされる順序(15a,15b,15c)の逆の順序(15c,15b,15a)でプリントされる。パネル15は、逆向きにプリントされ、パネル15の端部に隣接するコード13bが、プリントライン10上のパネル15の上流の端部でプリントされ、コード13aがプリントライン10上のパネル15の下流の端部でプリントされる。
【0022】
レコード13は、ウェブ11上に何個でも配置することができるが、好ましくは少なくとも1つのレコード13が、各パネル15についてウェブ11上に配置される。好ましい構成では、レコード13が、パネル15の位置に対して厳密な関係で配置され、このことは、パネル15とキルティング及び切離作業の見当合わせするためのレコード13の使用を容易にする。図面に示された特定の構成では、パネル15の始まりを特定するパネルの最初にあるレコード13a及び各パネル15の終わりにあるレコード13bの、1対のレコード13が、各パネル15に対してウェブ11に付着される。レコード13は、追加でまたは別法として、パネル15の各作業またはバッチに対して、またはパネル15の各作業またはバッチの最初または終わりで、ウェブ11に付着されることができる。パネル15は、複数の様々なサイズ及び量のいずれかであることができ、ウェブ11に沿ってパネルからパネルへ変化する。
【0023】
中間レコード13cを、レコード13aと13bの図示された位置の間に付着することができる。このような中間レコード13cは、例えば、通常掛け布団または高価なマットレスカバーの形態で、キルトパターン及びプリントパターンが、パネル中央に見当合わせされるキルトである「パネル中央」パターンを中央に配置するのに使用することができる。このような中間レコード13cは、パネルの中央で互いにパターンを見当合わせして使用するための基準または見当合わせの目印を提供することができる。
【0024】
パネル15のそれぞれの間で、キルタ21の下流のキルティングライン20上またはそれに続く切離ライン内に配置されるパネルカッタ31またはその他の切離ステーション30のデバイスが、隣接するパネルが物理的に及び実際に互いから分離されるように、パネル15からキルティングされた製品を切離するために切離を行う。このような切離作業は、本明細書に記載されたように、及び上記で参照した特許5,544,599及び6,237,517に記載されたように、キルティングステーションの端部で好ましくは自動的に達成される。これを達成するための適切な機械的デバイスまたは装置がない場合、切離作業は、本明細書に記載されているキルティングライン及びプロセスとは別に、二次的な作業として達成することができる。キルティングプロセスで収縮または他のいかなる種類の寸法的な劣化を受ける、キルトなどの積層された材料の場合、別個の切離ラインは、最もコスト効果のある方式で高品質の製品を生み出すために望ましくないオプションである。
【0025】
プリントライン10を、別のラインで、またはプリント及びキルトラインを組合せて並べてのいずれかで、キルティングライン20と同じ設備に配置することができる。大規模なキルト製造設備またはハイエンドのカスタム製品を専門にする他の設備でもそうである。しかし、多くの寝具製造者は、キルティングライン20のみを動作させ、パネル15を有する材料のウェブ11を担持するロール18にその特殊な注文または使用に応じてプリントさせる。これは、寝具製造者が、寝具製造者で、またはその制御下で行われるデータ準備プロセス40によって生成されたデータファイル44をプリント設備に供給することによって最もよ達成される。
【0026】
プリンタへのデータファイルを準備することでの寝具製造者の考慮すべきことは、キルティング設備で行われる特定のキルティングプロセス中に、ウェブ11の収縮及び寸法短縮を計上することである。キルティング設備のオペレータは、使用される特定のキルティングプロセスについて及び収縮に影響を与えるパラメータの最良の情報を有する。
【0027】
例えば、マットレス、ボックススプリングカバーまたはその他の関連する製品を製造する目的などで構成材料層を互いにキルティングする過程で生じる寸法変化である収縮は、プロセスの作業を構成するいくつかの要因からもたらされる。これらの要因は、充填構成要素及び、それらが配置される積層順序、及び上部及び底部層、すなわちそれぞれ「皮地」及び「裏地」材料などの、意図された製品の製造に対して特定されるが指定されない材料の選択を含む。この皮地及び裏地の間の材料の積層は、製造される製品に対する材料の構成に相当している。
【0028】
その上でキルティング製品が製造されるキルティング機20は、製品が次々に、順番に生成するように機能する。この製造プロセスの連続的な性質は、過去には、機械の操作者、または作業のために専門に雇用された人などのその他の人間に、システムを通って移動する作業の順序で、材料を変更し、継合し、あるいは修正することをさせていた。ほとんどの場合の、変更されるこれらの材料は、従、機械の操業時間の損失の主な原因となるが、「皮地」と呼ばれる最上部の材料であった。操作者の職責は、材料の変更を確実にすることだけでなく、最少量の時間を消費するように、これらの変更を適切な時間で行うことであった。同じウェブ11上に異なるパターンをプリントすることによって、これらの非効率性が大いに回避される。しかし、そうすることは、収縮要因の影響に妥協し、操作者の介在のないところに追加の誤差を注入することがあるだけでなく、キルトパターンが変更されるにつれてウェブに沿って変動することがある。
【0029】
従って、プリントデータファイル44の準備は、キルティングライン20上で行われるキルティング作業がキルティングに最も適した順序でバッチ及び配置されるプロセス40によって、好ましくはキルティング設備で行われる。工程管理者が、作業及び製品データ41を、例えば製品データベース42及びパターンデータベースなどのいくつかのデータベースファイルともリンクされているコンピュータに入力する。これらのデータベースは、プリントデータファイル44についてのある制御パラメータを計算することができるコンピュータ内のスケジューラまたはプログラム43によってアクセスされる。例えば、他のキルティングパラメータの追加のデータを加えたキルトパターンを定義するデータを伴う、材料を定義するデータの入力が、異なるパネル15のそれぞれの収縮を計算するためにコンピュータによって処理される。この収縮はパネルごとに異なることがある。また、パネル15がキルティングされる順序または順番は、キルタ21上で1つのパネルから別のパネルへ移動するために必要なクロップの量に影響を与える。連続した同一のパネルは、例えば、2つの連続するパネルの間のキルトパターンの大幅な違いよりも、より少ない移動距離を必要とし、従より少ないパネル間のクロップ材料を必要とする。コンピュータは、適切に供給し、ウェブ11上の作業のバッチをキルティングするために、キルタに通信されることが必要なパラメータのそれぞれを決定する。コンピュータはまた、プリンタに通信されるための他の情報も決定する。情報は、キルティングされるウェブ11上にパターンを正確にプリントするために、及びキルタ21のセンサ22によって読み取られるウェブ11上のレコード13をプリントするために、プリンタ14のコントローラ内の制御プログラム48によって読み取られる。これらの情報の全てが、ウェブ11が反対の順序でプリントされるようにプリンタに送信される。従、ロールを再巻取りする必要なく、キルティングライン20に送達されるようにロール14上に巻き取られる。パネル15及びレコード13が、このようにして、先入れ後出しの順序で、ウェブ11上にプリントされる。
【0030】
さらに、本発明の好ましい実施形態によると、キルティングライン20のキルティングシステムを自動的に追尾し、交換のための信号を送ることを可能にする方法が実施される。このトラッキングは、米国特許第5,544,599号及び第6,237,517号及び第6,105,520号で議論されているバッチング及びスケジューリング概念を使用することができる。皮布は、最小の浪費及び最大のシステムスループットを有する高品質の製品を製造するために、ロール上に取り付けることがある適切な数の作業に対して必要な量、ならびに、材料の縫合層の通常の収縮に対して要求される材料の量、ならびに、プロセス中にまたは二次作業としてのいずれかで、切離システムから取り外すために必要なクロップ及び耳の量を含む情報によって事前に処理される。
【0031】
スキャナまたは適切な読取機がそこからデータを得ることができる適切なゾーン内に適切な作業情報をプリントされ、皮布14のロールが、キルティングライン20に送達される。このロール14は、顧客または装置の使用者が、所望の最終製品を生産するためにキルトライン20のキルティングシステムを通じて処理するプリントプロセスを介して、適切なパターン、形状、色などをその上に含んでいる。この事前にプリントされた情報を有する皮布が、事前処理作業を通過しなければならない皮布に代わり、それによって、キルティングされる適切な作業のための皮布の量が、異なるパターン支持セクションから継合され、ロール上に巻き取られる。製品ベースの皮布の単一の継合されたロールは、所望の作業順序で互いに継合された1つまたは複数の異なる皮布を、製品がシステムを通過する過程で経験的に決定しなければならない収縮及びクロップアウトの値に対処するために十分に含む。バッチプリントされ、コード化されたロール14では、この同一の皮布が、機械的に読取可能なレコードをプリントまたは付着されるように計画され、それによって、皮布ロール上にあるパッケージ全体が、レコード13からコードリーダー22を介して確認することができる。バッチ情報全体が、そのようにプリントすることはできるが、プリントされた皮布上に直接プリントされたレコードの形態ではなく、ロール14上のウェブ11の端部に好ましくは固定されるマスターラベル19の形態で、プリントされたロール14に好ましくは追加される。このようにして、ロール14が最初にプリントライン20上に装填されるとき、センサ22またはその目的のための別のセンサが、ロールラベル19を読み取り、情報をキルタコントローラまたはキルティングステーションの別のコンピュータにロードする。キルティングの前に、全ての設定が、指示及び実行され、材料及び設定が確認される。そのように装備されたキルティングシステムは、それによって、機械の前記運転中に自動的に走査された情報によって、それぞれに連続する作業をいつ開始し、停止するのかを知る。
【0032】
上記に記載したシステム及び方法の実施の結果、ウェブ11のロール14が、反対の順序で、ウェブ11上にプリントされたパネル15及びコード化されたレコード13で事前にプリントされ、ロール14上に巻き取られることになり、ロール標示ラベルまたはレコード10が、ロール14上のウェブ11のアクセス可能な端部にある。キルティングされていないウェブ11状のパネル15は、最終的にキルティングされるパネルが、収縮に対処するための追加の長さSを加えた長さLと等しい長さを有する。プリントされる画像は、L+Sのプリントされる画像長さまで、通常一様に、長手方向に拡大または伸長される。また、プリントされる画像は、2つのパネル間のクロップのために必要な寸法と等しい距離cだけ間隔を空けられることになる。これらの寸法は、パネルごとに全て様々である。
【0033】
ここに記載した本発明の適用例は様々で あること、本発明が好ましい実施形態で説明されていること、及び本発明の主題から逸脱することなく追加及び修正を行うことができることを、当業者なら理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の好ましい実施形態の概略図である。
【符号の説明】
【0035】
10 プリントライン
11 材料、ウェブ
12 ロール
13 レコード
13a、13b、13c コード
14 プリンタ
15 パネル
15a、15b、15c キルティングされる順序
17 ストリップ
18 巻取ロール
20 キルティングライン
21 キルタ
22 センサ
30 切離ステーション
31 パネルカッタ
40 データ準備プロセス
42 製品データベース
43 プログラム
44 データファイル
48 制御プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キルティング機のキルティングステーション内に、材料上でキルティングされる製品に関連するコード化された情報をその上に有する材料の層を供給する段階を含む、自身の上にプリントを有する材料をキルティングする方法であって、
前記材料の層が、
材料が、材料上にプリントされる一連のパネルをプリントされ、パネルがプリントされるのとは反対の順序でロール上に巻き取られる段階と、
コード化された情報が、キルティング中に生じると予想される収縮の量の情報を含み、材料の層が、前記量だけ増加された長手方向寸法を有して1つまたは複数のパネル上にプリントされる段階と、
コード化された情報が、材料の層からキルティングされる複数のパネルの隣接するものの間に作製されるクロップの量の情報を含むという特性のうちの1つ以上を有し、前記方法がさらに、
キルティング機のセンサで材料からコード化された情報を読み取る段階と、
センサで材料から読み取られた情報に従ってキルティングステーションで材料をキルティングする段階を含む方法。
【請求項2】
1つ以上のパターンをキルティング機のメモリから選択する段階、及び
パターンから選択されたパターンで材料をキルティングする段階を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
センサによって材料から読み取られた情報に従って、材料のキルティングを材料上のプリントと見当合わせする段階を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
センサによって材料からコード化された情報を読み取る段階、及び情報に従って材料からキルティングされるパネルを切り離す段階を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
センサによって材料からコード化された情報を読み取る段階、及び情報に従ってキルティングされるパネルの間の材料からクロップ材料を切り離す段階を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
材料上にプリントされるパネルの順序のバッチプリント情報及び機械読取可能なレコード内の材料上にエンコードされる情報を含む、機械読取可能なファイルを材料プリント設備に供給する段階を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
材料上にプリントされるパネルの順序のコード化された情報及び機械読取可能なレコード内の材料上にエンコードされる情報を含む機械読取可能なファイルを作成すること、
機械読取可能なレコードの読取に応答してウェブ上に一連のパネルをプリントすること、
機械読取可能なレコードの読取に応答して、プリントされるパネルとともにコード化された情報をウェブ上に配置することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ウェブがプリントされ、最後にプリントされたパネルがキルティングステーション内に最初に繰り出されるように、ウェブをロール上に巻き取り、パネルがキルティングされるのとは反対の順序でパネルをキルティングすることを含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
パネルがキルティングされるのとは反対の順序で、ウェブ上に一連のパネルをプリントする段階と、
プリントされるパネルとともにウェブ上に情報を配置する段階と、
プリントされる順序でロール上にウェブを巻き取る段階を含む、キルティングするための材料のウェブを準備する方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法によって作製されたロール。
【請求項11】
キルティングライン上にロールを装填する段階と、
ロールからキルティングラインにウェブを繰り出す段階と、
パネルがプリントされるのとは反対の順序でウェブ上にパネルをキルティングする段階をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
ウェブ上に配置された情報が、パネルがプリンとされるプリントラインのウェブ上にプリントされる、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法によって作製されたロール。
【請求項14】
ウェブ上に配置された情報が、キルティング中に対処される収縮の量の情報を含み、
パネルが、対処される収縮の量だけキルティングされるパネルよりも長い長さを有してプリントされる、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法によって作製されるロール。
【請求項16】
キルティングライン上にロールを装填する段階と、
ロールからキルティングラインにウェブを繰り出す段階と、
ウェブがプリントされるのとは反対の順序でウェブ上にパネルをキルティングする段階とをさらに含む、請求項14に記載の方法。


【図1】
image rotate


【公表番号】特表2006−507020(P2006−507020A)
【公表日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−573208(P2003−573208)
【出願日】平成15年2月26日(2003.2.26)
【国際出願番号】PCT/US2003/005830
【国際公開番号】WO2003/074772
【国際公開日】平成15年9月12日(2003.9.12)
【出願人】(500039913)エル アンド ピー プロパティ マネジメント カンパニー (18)
【Fターム(参考)】