プレキャストコンクリート製桁部材
【課題】 規格化されたプレキャストコンクリート製桁部材でありながら、杭の建て込み誤差を吸収することができるとともに、杭と桁部材の一体化を図る現場コンクリート打設時における型枠の設置・解体撤去作業を極めて簡易なものとすることができる桁部材を提供すること。
【解決手段】 所定間隔で立設された鋼管杭間に架設される桁部材を、直梁状の本体1と、該本体1の一部に配設され前記鋼管杭頭に外挿される環状のソケット部2とから構成し、該ソケット部2を本体1より下方に段違いに設け、かつ、該ソケット部2の上方には前記本体1より水平に突出され鋼管杭頭頂部に懸架されることとなる掛止部31を配設した。
【解決手段】 所定間隔で立設された鋼管杭間に架設される桁部材を、直梁状の本体1と、該本体1の一部に配設され前記鋼管杭頭に外挿される環状のソケット部2とから構成し、該ソケット部2を本体1より下方に段違いに設け、かつ、該ソケット部2の上方には前記本体1より水平に突出され鋼管杭頭頂部に懸架されることとなる掛止部31を配設した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば桟橋構造物や立体駐車場など、多数本離隔立設した杭や支柱間に架設することによって人工的な地盤を形成するために用いられるプレキャストコンクリート製桁部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、桟橋構造物などの人工的な地盤を形成する際には、所定間隔に離隔して多数本の鋼管杭を立設し、これら鋼管杭間に型枠支保工を配設するとともに当該支保工上に配筋をした後、コンクリートを打設して横桁を構築してから上部工としての床部分を構築していた。したがって、とくに桟橋構造物では、上部工の型枠組・配筋・コンクリート打設・養生という一連の工程を全て足場の不安定な海上で行う必要があるため、天候等にも左右されやすく、構築作業が煩雑で完了までに長期間を要する、作業費用が嵩むといった問題が指摘されていた。
【0003】
そこで、こうした人工地盤の構築に際して横桁構築作業の効率化と容易化の向上により工費低減を図ることを目的として、プレキャストコンクリート製の桁部材を用いることが提案されている。特許文献1では、プレキャストコンクリート製の梁(桁部材)におけるプレキャスト部の端面から鉄骨を突出させる一方、杭上に受け台を設けて、該受け台上に各梁の鉄骨の先端部を積置した後、杭と梁のプレキャスト部端面の空間にコンクリートを充填して一体化する杭と梁との接合構造が提案されている。また、特許文献2では、杭の頭部外側に杭回りカップ部材を装着する一方、プレキャスト製桁部材の両端部に引掛フックを突設しておき、該引掛フックを杭頭部に掛着した後、各杭頭部および杭回りカップ部材とプレキャスト製桁部材の端部をコンクリートで一体化する人工地盤が提案されている。
【0004】
【特許文献1】特開平8−120638号公報(請求項1、図2)
【特許文献2】特開平8−218342号公報(請求項1、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1に記載された接合構造では、プレキャストコンクリート製梁(桁部材)の端面から突出させた鉄骨を杭上の受け台に積置する構造であることから杭の建て込み誤差をある程度吸収できる利点があるものの、各杭と梁との接合部にコンクリートを打設するために各接合部の下面に別途型枠を設置する必要があり、また、設置した型枠もコンクリート固化後に解体撤去しなければならない欠点があった。他方、前記特許文献2に記載された人工地盤では、杭回りカップ部材が型枠代わりとなるために型枠の設置・解体除去が不要となる利点があるものの、1本の杭に対して4本のプレキャスト製桁部材端部の引掛フックを掛着させるためには杭を高い精度で立設しなければならず、したがって、とくに海上作業においては杭の立設作業に多大な時間と費用を要してしまう欠点があったのである。
【0006】
本発明はこうした事情に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、一定長さの規格化されたプレキャストコンクリート製桁部材でありながら、杭の建て込み誤差を吸収することができるとともに、杭と桁部材の一体化を図る現場コンクリート打設時における型枠の設置・解体撤去作業を極めて簡易なものとすることができるプレキャストコンクリート製桁部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記所期の課題解決を図るため、本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材では、所定間隔で立設された鋼管杭間に架設されるものとして、直梁状の本体と、該本体の一部に配設され前記鋼管杭頭に外挿される環状のソケット部とから構成し、該ソケット部を、その天面が前記本体の底面と同一平面上に位置するように本体より下方に段違いに設け、かつ、該ソケット部の上方には前記本体より水平に突出され前記鋼管杭頭頂部に懸架されることとなる掛止部を配設した。
【0008】
直梁状の本体は、例えば厳密な角柱状である必要はなく、桁部材として機能するものであればいかなる断面形状や側面形状等のものも採用しうるから、例えば長手方向に断面形状が変化するものも採用しうる。本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材では、こうした本体の一部に環状のソケット部を設けたことが特徴であり、その内径は、鋼管杭の建て込み誤差を吸収できるよう鋼管杭の外径より大なものとするが、鋼管杭頭に外挿した際にはソケット部上方において本体より突出した掛止部が鋼管杭頭頂部に懸架されることとなるため、桁部材が脱落することはない。
【0009】
むしろ本発明では、鋼管杭の外周とソケット部の内周との間にある程度の隙間を確保しておくことによって、鋼管杭間への架設作業が容易となるし、鋼管杭頭から吊り下げ設置される仮設足場の存在がソケット部装着の妨げにならない利点がある。仮設足場はソケット部の底面から鋼管杭との隙間に対して型枠板を裏当てする作業を容易にするし、型枠板裏当て後にコンクリートを打設すれば鋼管杭外周とソケット部内周との隙間は容易に閉塞できる。
【0010】
前記ソケット部の天面は、本体、とくに掛止部のみが外方に突設された側の本体底面と同一平面上に位置するよう本体より下方に段違いに本体から延設することで、当該ソケット部が外挿された鋼管杭に対して引き続き懸架される他の桁部材の端部がソケット部の天面上に載置されることとなるし、延長ないし直交する桁部材における各本体天面が同一平面上に揃えられることになる。
【0011】
ソケット部の外挿に際しては、予め鋼管杭の頭部を適宜処理した頭頂部に受台を設置しておくのが望ましい。受台によって鋼管杭相互間の水平レベル調節を図りつつ、各桁部材における掛止部の懸架・接合を確実なものとするためである。こうした受台としては、例えばH形鋼を十字に組み合わせて溶接したものが好適に用いられる。
【0012】
鋼管杭頭頂部(受台を含む。)上に懸架される掛止部は、同じ鋼管杭に対して桁部材が同一線上2方向から突き合わされるようになるため、各々が鋼管杭頭頂部の中心位置までに収まる長さに設定される。
【0013】
本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材は、架設対象となる鋼管杭の立設位置によって異なるタイプのものを適宜選択使用するのが望ましい。すなわち、基本タイプとしては、ソケット部が本体の一端のみに設けられており、本体の他端には掛止部のみが外方へ突設されているものが好適に用いられるが、例えば桟橋先端に位置する鋼管杭に対しては、該鋼管杭部分にとどまらずより先にも桟橋が張り出すのが望ましいので、ソケット部が本体の一端側寄り位置に設けられており、前記ソケット部上方に位置する掛止部がソケット部両側の本体間を連結するように架設されたものであって、本体の他端には別な掛止部のみが外方へ突設されているタイプが好適に用いられる。この桁部材においてソケット部上方に位置する掛止部がソケット部両側の本体間を連結するように架設しているのは、当該ソケット部より先端側には新たな桁部材が連結されることはないからであり、むしろソケット部の補強を図る観点から両側本体間を連結させることとしたのである。
【0014】
また、例えば桟橋基端に位置する鋼管杭に対しては、ソケット部が本体の一端と他端側寄り位置の2か所において設けられており、後者のソケット部上方に位置する掛止部がソケット部両側の本体間を連結するように架設されたタイプが好適に用いられる。桟橋基端に最も近い位置にある鋼管杭と、次に近い位置にある鋼管杭間の両方に各ソケット部を外挿するようにしたためである。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材では、環状のソケット部を鋼管杭頭に外挿し、杭頭頂部に掛止部を懸架させることとしたので、ソケット部の内径を鋼管杭の外径より大に設定しておけば、鋼管杭の建て込み誤差を十分に吸収することができる。鋼管杭外周とソケット部内周との隙間は、ソケット部の外挿に先立って鋼管杭頭から仮設足場を吊り下げ設置することを可能とするので、作業員の安全確保にも資する。
【0016】
また、鋼管杭頭に外挿したソケット部の上から、当該桁部材と同一線上に延長して、又は当該桁部材に直交するように他の桁部材の掛止部を懸架させると、ソケット部の天面に載置された各本体の端縁によって囲繞された空間が創成されるので、ソケット部を型枠の一部とし、その内周と鋼管杭頭の外周との隙間や桁部材端縁同士の隙間等を板材等で簡易な型枠として閉塞するだけで、大掛かりな型枠や型枠支保工を要することなく前記空間内に現場打ちにてコンクリートを打設し、各桁部材と鋼管杭頭とを一体化することができる。このようにソケット部が型枠の一部として機能する結果、コンクリートの打ち込み量を大幅に軽減することができる。
【0017】
そして、本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材ではソケット部を本体より下方に段違いに設けた結果、桟橋等の人工地盤においては最も低い位置にあって潮の干満の影響を受けやすい部分が既に半完成品状態で施工されることになるために、港湾桟橋等の設置に際して不可避であった潮待作業や水中作業が大幅に削減されて工期の短縮に貢献することができる。また、ソケット部とその上方に現場打ちされるコンクリート部分が一体的に鋼管杭と接合されることになるので、鋼管杭頭と桁部材との接合部の肉厚を確保し、高い剛性が得られるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材を図面にもとづいて詳細に説明する。図1ないし図3は、本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の一例を示す図であり、最も基本的なタイプを示した図である。すなわち、プレキャストコンクリート製で断面略正方形をした直梁状の本体1には、一端側に掛止部31を伴うソケット部2が、多端側に掛止部32のみが、それぞれ配設されている。したがって、間隔をおいて立設された2本の鋼管杭間に本例の桁部材を架設する際には、環状をしたソケット部2を一方側鋼管杭頭に外挿すると、当該ソケット部2の上方にあって本体1より水平に突出された掛止部31が鋼管杭頭に懸架されるとともに、対向する他方側の鋼管杭頭に対して本体1の他端側から外方に向けて水平に突出された掛止部32が懸架されることになるわけである。
【0019】
本例のソケット部2は、真円状に開口した垂直な透孔21の周囲に面取り(四隅を切除)された平面視正方形状の枠体22を備えたもので、その天面23が本体1の底面11と同一平面上に位置するように、本体1より下降傾斜するよう延設されたアーム部12を介して段違いに設けられている。前記透孔21の直径は鋼管杭の直径より大きく、とくに鋼管杭の側面に仮設足場設置のための鋼材が溶接される場合には、当該鋼材の厚みを加えた大きさに設定される。平面視正方形状をしたソケット部2におけるアーム部12延設辺以外の3辺には、それぞれ別な桁部材の端部がソケット部2の天面23に載置されるかのように当接するので、これら各桁部材における端部によってソケット部2の上方空間が概ね囲繞されることになる。
【0020】
図4ないし図6は、本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の他の例を示した図であり、桟橋先端用に適したタイプを示した図である。すなわち、桟橋先端に位置する鋼管杭に対しては、該鋼管杭よりさらに先(海側)にも桟橋が張り出すことが望ましい場合があるので、ソケット部2は、本体1の一端側寄りではあるもののやや中ほどに設けられており、前記ソケット部2の上方に位置する掛止部33がソケット部2によって分離された本体1,1間を連結するように架設される一方、本体1の他端側には別な掛止部32のみが外方へ突設されている。
【0021】
より詳細には、本体1の長さ方向約1/3の位置において、2本の下降傾斜したアーム部12,12を介しながら本体1より一段下がった位置にソケット部2が設けられており、該ソケット部2の上方に位置する掛止部33が、ソケット部2の両側に位置する本体1,1間を連結するように架設されている。そして、ソケット部2より遠い側の本体1端部には、別な掛止部32のみが外方へ突設されている。これらソケット部2上方に位置する掛止部33と本体1の端部から突設された掛止部32とは連続する1本の鋼材により形成することもできる。
【0022】
図7ないし図9は、本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材のさらに他の例を示した図であり、桟橋基端用に適したタイプを示した図である。すなわち、桟橋基端(岸壁側)に最も近い位置にある鋼管杭に対しては、岸壁を始端として桁部材を架設するには岸壁側の基礎工事を伴うことになるため、当該鋼管杭とその次に海側に立設される鋼管杭との間を1本の桁部材で架設して岸壁側の基礎工事を簡略化するべく、ソケット部2を本体1の2か所に配設している。
【0023】
より詳細には、本体1の長さ方向約1/4の位置において、2本の下降傾斜したアーム部12,12を介しながら本体より一段下がった位置に第1ソケット部2Aが設けられており、該第1ソケット部2Aの上方に位置する掛止部34が、第1ソケット部2Aの両側に位置する本体1,1間を連結するように架設されている。そして、第1ソケット部2Aより遠い側の本体1端部には、上方に切りっぱなしの掛止部31を伴うソケット部2Bが、やはり下降傾斜したアーム部12を介しながら本体より一段下がった位置に延設されている。
【0024】
図10ないし図15は、本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の施工手順を示す概略図である。まず、所定間隔をおいて複数本の鋼管杭Kを立設する(図10)。次いで、各鋼管杭Kの側壁面に鋼材を溶接して左右方向に突設した足場基礎F1を構築し、鋼管杭Kの足場基礎F1間に架け渡すように2列の仮設足場F2を設置する一方、各鋼管杭Kの頭頂部を他の鋼管杭Kの頭頂部と同じ高さに揃えるように処理してからH型鋼を十字に組んだ受台Rを溶着する(図11)。ソケット部2を鋼管杭Kに外挿するために、受台Rの横幅はソケット部2の透孔21に収まるように設定する。
【0025】
引き続き、仮設足場F2の設置方向と同じ前後方向に、発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材を設置する。図12に示される例では、岸壁G側に先の図7ないし図9に示した桟橋基端用に適したタイプの桁部材X1を設置した後、海側方向に先の図1ないし図3に示した基本的なタイプの桁部材X2を連続設置している。図示されるように、桁部材X1,X2を設置すると、各掛止部31,32,33が受台R上に載置されることによって、各桁部材X1,X2の落下防止が図られるのである。
【0026】
次いで、架設足場F2と直交する左右方向の桁部材X3を順次架設する(図13)。図示された例の桁部材X3は、両端より各々外方に掛止部35,35が突設されただけでソケット部2を有しないが、先に設置された桁部材X1,X2のソケット部2に当接するように掛止部35を受台R上に載置することで、各鋼管杭Kに外挿されたソケット部2上の空間を概ね囲繞した状態を実現することができる。
【0027】
各ソケット部2の上方にあって隣り合う桁部材X1,X2,X3同士の隙間や、ソケット部2の透孔21と鋼管杭K外周面との隙間は、型枠Eや図示されていない吊り型枠によって閉塞される。強固なソケット部2が最下方に位置していることと、各隙間がさほど広くないことから、簡易な型枠E等を設置するだけで十分である。各隙間を型枠E等で閉塞したうえで、桁部材X1,X2,X3によって囲繞されたソケット部2の上方空間内にコンクリートCを打設し、鋼管杭Kと各桁部材X1,X2,X3の一体化が図られる(図14)。現場打ちコンクリートCが固化した後、架設足場F2や型枠E等を撤去した床基礎(図15参照)上に床板を構築することで、桟橋等の構造物が完成することになる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の一例を示す平面図である。
【図2】図1の例の正面図である。
【図3】図1の例の斜視図である。
【図4】本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の他の例を示した平面図である。
【図5】図4の例の正面図である。
【図6】図4の例の斜視図である。
【図7】本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材のさらに他の例を示した平面図である。
【図8】図7の例の正面図である。
【図9】図7の例の斜視図である。
【図10】本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の施工手順を示す概略図であり、鋼管杭を立設した状態を示す斜視図である。
【図11】本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の施工手順を示す概略図であり、鋼管杭に仮設足場と受台を設置した状態を示す斜視図である。
【図12】本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の施工手順を示す概略図であり、2種類の桁部材を架設している状態を示す斜視図である。
【図13】本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の施工手順を示す概略図であり、左右方向の桁部材を架設している状態を示す斜視図である。
【図14】本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の施工手順を示す概略図であり、ソケット部上の空間にコンクリートを打設している状態を示す斜視図である。
【図15】本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の施工手順を示す概略図であり、床基礎の完成状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0029】
1 本体
2 ソケット部
11 本体底面
21 透孔
22 枠体
31,32,33 掛止部
C 現場打ちコンクリート
E 型枠
F1 足場基礎
F2 仮設足場
K 鋼管杭
R 受台
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば桟橋構造物や立体駐車場など、多数本離隔立設した杭や支柱間に架設することによって人工的な地盤を形成するために用いられるプレキャストコンクリート製桁部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、桟橋構造物などの人工的な地盤を形成する際には、所定間隔に離隔して多数本の鋼管杭を立設し、これら鋼管杭間に型枠支保工を配設するとともに当該支保工上に配筋をした後、コンクリートを打設して横桁を構築してから上部工としての床部分を構築していた。したがって、とくに桟橋構造物では、上部工の型枠組・配筋・コンクリート打設・養生という一連の工程を全て足場の不安定な海上で行う必要があるため、天候等にも左右されやすく、構築作業が煩雑で完了までに長期間を要する、作業費用が嵩むといった問題が指摘されていた。
【0003】
そこで、こうした人工地盤の構築に際して横桁構築作業の効率化と容易化の向上により工費低減を図ることを目的として、プレキャストコンクリート製の桁部材を用いることが提案されている。特許文献1では、プレキャストコンクリート製の梁(桁部材)におけるプレキャスト部の端面から鉄骨を突出させる一方、杭上に受け台を設けて、該受け台上に各梁の鉄骨の先端部を積置した後、杭と梁のプレキャスト部端面の空間にコンクリートを充填して一体化する杭と梁との接合構造が提案されている。また、特許文献2では、杭の頭部外側に杭回りカップ部材を装着する一方、プレキャスト製桁部材の両端部に引掛フックを突設しておき、該引掛フックを杭頭部に掛着した後、各杭頭部および杭回りカップ部材とプレキャスト製桁部材の端部をコンクリートで一体化する人工地盤が提案されている。
【0004】
【特許文献1】特開平8−120638号公報(請求項1、図2)
【特許文献2】特開平8−218342号公報(請求項1、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1に記載された接合構造では、プレキャストコンクリート製梁(桁部材)の端面から突出させた鉄骨を杭上の受け台に積置する構造であることから杭の建て込み誤差をある程度吸収できる利点があるものの、各杭と梁との接合部にコンクリートを打設するために各接合部の下面に別途型枠を設置する必要があり、また、設置した型枠もコンクリート固化後に解体撤去しなければならない欠点があった。他方、前記特許文献2に記載された人工地盤では、杭回りカップ部材が型枠代わりとなるために型枠の設置・解体除去が不要となる利点があるものの、1本の杭に対して4本のプレキャスト製桁部材端部の引掛フックを掛着させるためには杭を高い精度で立設しなければならず、したがって、とくに海上作業においては杭の立設作業に多大な時間と費用を要してしまう欠点があったのである。
【0006】
本発明はこうした事情に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、一定長さの規格化されたプレキャストコンクリート製桁部材でありながら、杭の建て込み誤差を吸収することができるとともに、杭と桁部材の一体化を図る現場コンクリート打設時における型枠の設置・解体撤去作業を極めて簡易なものとすることができるプレキャストコンクリート製桁部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記所期の課題解決を図るため、本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材では、所定間隔で立設された鋼管杭間に架設されるものとして、直梁状の本体と、該本体の一部に配設され前記鋼管杭頭に外挿される環状のソケット部とから構成し、該ソケット部を、その天面が前記本体の底面と同一平面上に位置するように本体より下方に段違いに設け、かつ、該ソケット部の上方には前記本体より水平に突出され前記鋼管杭頭頂部に懸架されることとなる掛止部を配設した。
【0008】
直梁状の本体は、例えば厳密な角柱状である必要はなく、桁部材として機能するものであればいかなる断面形状や側面形状等のものも採用しうるから、例えば長手方向に断面形状が変化するものも採用しうる。本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材では、こうした本体の一部に環状のソケット部を設けたことが特徴であり、その内径は、鋼管杭の建て込み誤差を吸収できるよう鋼管杭の外径より大なものとするが、鋼管杭頭に外挿した際にはソケット部上方において本体より突出した掛止部が鋼管杭頭頂部に懸架されることとなるため、桁部材が脱落することはない。
【0009】
むしろ本発明では、鋼管杭の外周とソケット部の内周との間にある程度の隙間を確保しておくことによって、鋼管杭間への架設作業が容易となるし、鋼管杭頭から吊り下げ設置される仮設足場の存在がソケット部装着の妨げにならない利点がある。仮設足場はソケット部の底面から鋼管杭との隙間に対して型枠板を裏当てする作業を容易にするし、型枠板裏当て後にコンクリートを打設すれば鋼管杭外周とソケット部内周との隙間は容易に閉塞できる。
【0010】
前記ソケット部の天面は、本体、とくに掛止部のみが外方に突設された側の本体底面と同一平面上に位置するよう本体より下方に段違いに本体から延設することで、当該ソケット部が外挿された鋼管杭に対して引き続き懸架される他の桁部材の端部がソケット部の天面上に載置されることとなるし、延長ないし直交する桁部材における各本体天面が同一平面上に揃えられることになる。
【0011】
ソケット部の外挿に際しては、予め鋼管杭の頭部を適宜処理した頭頂部に受台を設置しておくのが望ましい。受台によって鋼管杭相互間の水平レベル調節を図りつつ、各桁部材における掛止部の懸架・接合を確実なものとするためである。こうした受台としては、例えばH形鋼を十字に組み合わせて溶接したものが好適に用いられる。
【0012】
鋼管杭頭頂部(受台を含む。)上に懸架される掛止部は、同じ鋼管杭に対して桁部材が同一線上2方向から突き合わされるようになるため、各々が鋼管杭頭頂部の中心位置までに収まる長さに設定される。
【0013】
本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材は、架設対象となる鋼管杭の立設位置によって異なるタイプのものを適宜選択使用するのが望ましい。すなわち、基本タイプとしては、ソケット部が本体の一端のみに設けられており、本体の他端には掛止部のみが外方へ突設されているものが好適に用いられるが、例えば桟橋先端に位置する鋼管杭に対しては、該鋼管杭部分にとどまらずより先にも桟橋が張り出すのが望ましいので、ソケット部が本体の一端側寄り位置に設けられており、前記ソケット部上方に位置する掛止部がソケット部両側の本体間を連結するように架設されたものであって、本体の他端には別な掛止部のみが外方へ突設されているタイプが好適に用いられる。この桁部材においてソケット部上方に位置する掛止部がソケット部両側の本体間を連結するように架設しているのは、当該ソケット部より先端側には新たな桁部材が連結されることはないからであり、むしろソケット部の補強を図る観点から両側本体間を連結させることとしたのである。
【0014】
また、例えば桟橋基端に位置する鋼管杭に対しては、ソケット部が本体の一端と他端側寄り位置の2か所において設けられており、後者のソケット部上方に位置する掛止部がソケット部両側の本体間を連結するように架設されたタイプが好適に用いられる。桟橋基端に最も近い位置にある鋼管杭と、次に近い位置にある鋼管杭間の両方に各ソケット部を外挿するようにしたためである。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材では、環状のソケット部を鋼管杭頭に外挿し、杭頭頂部に掛止部を懸架させることとしたので、ソケット部の内径を鋼管杭の外径より大に設定しておけば、鋼管杭の建て込み誤差を十分に吸収することができる。鋼管杭外周とソケット部内周との隙間は、ソケット部の外挿に先立って鋼管杭頭から仮設足場を吊り下げ設置することを可能とするので、作業員の安全確保にも資する。
【0016】
また、鋼管杭頭に外挿したソケット部の上から、当該桁部材と同一線上に延長して、又は当該桁部材に直交するように他の桁部材の掛止部を懸架させると、ソケット部の天面に載置された各本体の端縁によって囲繞された空間が創成されるので、ソケット部を型枠の一部とし、その内周と鋼管杭頭の外周との隙間や桁部材端縁同士の隙間等を板材等で簡易な型枠として閉塞するだけで、大掛かりな型枠や型枠支保工を要することなく前記空間内に現場打ちにてコンクリートを打設し、各桁部材と鋼管杭頭とを一体化することができる。このようにソケット部が型枠の一部として機能する結果、コンクリートの打ち込み量を大幅に軽減することができる。
【0017】
そして、本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材ではソケット部を本体より下方に段違いに設けた結果、桟橋等の人工地盤においては最も低い位置にあって潮の干満の影響を受けやすい部分が既に半完成品状態で施工されることになるために、港湾桟橋等の設置に際して不可避であった潮待作業や水中作業が大幅に削減されて工期の短縮に貢献することができる。また、ソケット部とその上方に現場打ちされるコンクリート部分が一体的に鋼管杭と接合されることになるので、鋼管杭頭と桁部材との接合部の肉厚を確保し、高い剛性が得られるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材を図面にもとづいて詳細に説明する。図1ないし図3は、本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の一例を示す図であり、最も基本的なタイプを示した図である。すなわち、プレキャストコンクリート製で断面略正方形をした直梁状の本体1には、一端側に掛止部31を伴うソケット部2が、多端側に掛止部32のみが、それぞれ配設されている。したがって、間隔をおいて立設された2本の鋼管杭間に本例の桁部材を架設する際には、環状をしたソケット部2を一方側鋼管杭頭に外挿すると、当該ソケット部2の上方にあって本体1より水平に突出された掛止部31が鋼管杭頭に懸架されるとともに、対向する他方側の鋼管杭頭に対して本体1の他端側から外方に向けて水平に突出された掛止部32が懸架されることになるわけである。
【0019】
本例のソケット部2は、真円状に開口した垂直な透孔21の周囲に面取り(四隅を切除)された平面視正方形状の枠体22を備えたもので、その天面23が本体1の底面11と同一平面上に位置するように、本体1より下降傾斜するよう延設されたアーム部12を介して段違いに設けられている。前記透孔21の直径は鋼管杭の直径より大きく、とくに鋼管杭の側面に仮設足場設置のための鋼材が溶接される場合には、当該鋼材の厚みを加えた大きさに設定される。平面視正方形状をしたソケット部2におけるアーム部12延設辺以外の3辺には、それぞれ別な桁部材の端部がソケット部2の天面23に載置されるかのように当接するので、これら各桁部材における端部によってソケット部2の上方空間が概ね囲繞されることになる。
【0020】
図4ないし図6は、本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の他の例を示した図であり、桟橋先端用に適したタイプを示した図である。すなわち、桟橋先端に位置する鋼管杭に対しては、該鋼管杭よりさらに先(海側)にも桟橋が張り出すことが望ましい場合があるので、ソケット部2は、本体1の一端側寄りではあるもののやや中ほどに設けられており、前記ソケット部2の上方に位置する掛止部33がソケット部2によって分離された本体1,1間を連結するように架設される一方、本体1の他端側には別な掛止部32のみが外方へ突設されている。
【0021】
より詳細には、本体1の長さ方向約1/3の位置において、2本の下降傾斜したアーム部12,12を介しながら本体1より一段下がった位置にソケット部2が設けられており、該ソケット部2の上方に位置する掛止部33が、ソケット部2の両側に位置する本体1,1間を連結するように架設されている。そして、ソケット部2より遠い側の本体1端部には、別な掛止部32のみが外方へ突設されている。これらソケット部2上方に位置する掛止部33と本体1の端部から突設された掛止部32とは連続する1本の鋼材により形成することもできる。
【0022】
図7ないし図9は、本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材のさらに他の例を示した図であり、桟橋基端用に適したタイプを示した図である。すなわち、桟橋基端(岸壁側)に最も近い位置にある鋼管杭に対しては、岸壁を始端として桁部材を架設するには岸壁側の基礎工事を伴うことになるため、当該鋼管杭とその次に海側に立設される鋼管杭との間を1本の桁部材で架設して岸壁側の基礎工事を簡略化するべく、ソケット部2を本体1の2か所に配設している。
【0023】
より詳細には、本体1の長さ方向約1/4の位置において、2本の下降傾斜したアーム部12,12を介しながら本体より一段下がった位置に第1ソケット部2Aが設けられており、該第1ソケット部2Aの上方に位置する掛止部34が、第1ソケット部2Aの両側に位置する本体1,1間を連結するように架設されている。そして、第1ソケット部2Aより遠い側の本体1端部には、上方に切りっぱなしの掛止部31を伴うソケット部2Bが、やはり下降傾斜したアーム部12を介しながら本体より一段下がった位置に延設されている。
【0024】
図10ないし図15は、本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の施工手順を示す概略図である。まず、所定間隔をおいて複数本の鋼管杭Kを立設する(図10)。次いで、各鋼管杭Kの側壁面に鋼材を溶接して左右方向に突設した足場基礎F1を構築し、鋼管杭Kの足場基礎F1間に架け渡すように2列の仮設足場F2を設置する一方、各鋼管杭Kの頭頂部を他の鋼管杭Kの頭頂部と同じ高さに揃えるように処理してからH型鋼を十字に組んだ受台Rを溶着する(図11)。ソケット部2を鋼管杭Kに外挿するために、受台Rの横幅はソケット部2の透孔21に収まるように設定する。
【0025】
引き続き、仮設足場F2の設置方向と同じ前後方向に、発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材を設置する。図12に示される例では、岸壁G側に先の図7ないし図9に示した桟橋基端用に適したタイプの桁部材X1を設置した後、海側方向に先の図1ないし図3に示した基本的なタイプの桁部材X2を連続設置している。図示されるように、桁部材X1,X2を設置すると、各掛止部31,32,33が受台R上に載置されることによって、各桁部材X1,X2の落下防止が図られるのである。
【0026】
次いで、架設足場F2と直交する左右方向の桁部材X3を順次架設する(図13)。図示された例の桁部材X3は、両端より各々外方に掛止部35,35が突設されただけでソケット部2を有しないが、先に設置された桁部材X1,X2のソケット部2に当接するように掛止部35を受台R上に載置することで、各鋼管杭Kに外挿されたソケット部2上の空間を概ね囲繞した状態を実現することができる。
【0027】
各ソケット部2の上方にあって隣り合う桁部材X1,X2,X3同士の隙間や、ソケット部2の透孔21と鋼管杭K外周面との隙間は、型枠Eや図示されていない吊り型枠によって閉塞される。強固なソケット部2が最下方に位置していることと、各隙間がさほど広くないことから、簡易な型枠E等を設置するだけで十分である。各隙間を型枠E等で閉塞したうえで、桁部材X1,X2,X3によって囲繞されたソケット部2の上方空間内にコンクリートCを打設し、鋼管杭Kと各桁部材X1,X2,X3の一体化が図られる(図14)。現場打ちコンクリートCが固化した後、架設足場F2や型枠E等を撤去した床基礎(図15参照)上に床板を構築することで、桟橋等の構造物が完成することになる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の一例を示す平面図である。
【図2】図1の例の正面図である。
【図3】図1の例の斜視図である。
【図4】本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の他の例を示した平面図である。
【図5】図4の例の正面図である。
【図6】図4の例の斜視図である。
【図7】本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材のさらに他の例を示した平面図である。
【図8】図7の例の正面図である。
【図9】図7の例の斜視図である。
【図10】本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の施工手順を示す概略図であり、鋼管杭を立設した状態を示す斜視図である。
【図11】本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の施工手順を示す概略図であり、鋼管杭に仮設足場と受台を設置した状態を示す斜視図である。
【図12】本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の施工手順を示す概略図であり、2種類の桁部材を架設している状態を示す斜視図である。
【図13】本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の施工手順を示す概略図であり、左右方向の桁部材を架設している状態を示す斜視図である。
【図14】本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の施工手順を示す概略図であり、ソケット部上の空間にコンクリートを打設している状態を示す斜視図である。
【図15】本発明に係るプレキャストコンクリート製桁部材の施工手順を示す概略図であり、床基礎の完成状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0029】
1 本体
2 ソケット部
11 本体底面
21 透孔
22 枠体
31,32,33 掛止部
C 現場打ちコンクリート
E 型枠
F1 足場基礎
F2 仮設足場
K 鋼管杭
R 受台
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定間隔で立設された鋼管杭間に架設されるプレキャストコンクリート製桁部材であって、直梁状の本体と、該本体の一部に配設され前記鋼管杭頭に外挿される環状のソケット部とからなり、該ソケット部は、その天面が前記本体の底面と同一平面上に位置するように本体より下方に段違いに設けられており、かつ、該ソケット部の上方には前記本体より水平に突出され前記鋼管杭頭頂部に懸架されることとなる掛止部が配設されてなるプレキャストコンクリート製桁部材。
【請求項2】
ソケット部が本体の一端のみに設けられており、本体の他端には掛止部のみが外方へ突設されていることを特徴とする請求項1記載のプレキャストコンクリート製桁部材。
【請求項3】
ソケット部が本体の一端側寄り位置に設けられており、前記ソケット部上方に位置する掛止部がソケット部両側の本体間を連結するように架設されたものであって、本体の他端には別な掛止部のみが外方へ突設されていることを特徴とする請求項1記載のプレキャストコンクリート製桁部材。
【請求項4】
ソケット部が本体の一端と他端側寄り位置の2か所において設けられており、後者のソケット部上方に位置する掛止部がソケット部両側の本体間を連結するように架設されたものであることを特徴とする請求項1記載のプレキャストコンクリート製桁部材。
【請求項1】
所定間隔で立設された鋼管杭間に架設されるプレキャストコンクリート製桁部材であって、直梁状の本体と、該本体の一部に配設され前記鋼管杭頭に外挿される環状のソケット部とからなり、該ソケット部は、その天面が前記本体の底面と同一平面上に位置するように本体より下方に段違いに設けられており、かつ、該ソケット部の上方には前記本体より水平に突出され前記鋼管杭頭頂部に懸架されることとなる掛止部が配設されてなるプレキャストコンクリート製桁部材。
【請求項2】
ソケット部が本体の一端のみに設けられており、本体の他端には掛止部のみが外方へ突設されていることを特徴とする請求項1記載のプレキャストコンクリート製桁部材。
【請求項3】
ソケット部が本体の一端側寄り位置に設けられており、前記ソケット部上方に位置する掛止部がソケット部両側の本体間を連結するように架設されたものであって、本体の他端には別な掛止部のみが外方へ突設されていることを特徴とする請求項1記載のプレキャストコンクリート製桁部材。
【請求項4】
ソケット部が本体の一端と他端側寄り位置の2か所において設けられており、後者のソケット部上方に位置する掛止部がソケット部両側の本体間を連結するように架設されたものであることを特徴とする請求項1記載のプレキャストコンクリート製桁部材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2007−77575(P2007−77575A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−262873(P2005−262873)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(593232468)株式会社ナイカイアーキット (2)
【出願人】(591260672)中電技術コンサルタント株式会社 (58)
【出願人】(000211237)ランデス株式会社 (35)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(593232468)株式会社ナイカイアーキット (2)
【出願人】(591260672)中電技術コンサルタント株式会社 (58)
【出願人】(000211237)ランデス株式会社 (35)
【Fターム(参考)】
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