プレス装置
【課題】 型のメンテナンス性を向上させることのできるプレス装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 加圧プレス装置2の支持台21上には、チルト支持体22が移動不能に固定されるとともに、チルト支持体23がチルト支持体22に対して、水平方向に相対移動可能に取り付けられている。型ホルダー26、27には、それぞれコア型MMおよびキャビ型FMが保持され、これらは、上端部が互いに離れる方向に倒れるように、チルト支持体22、23に対して、それぞれ回動可能に取り付けられている。これにより、チルト支持体23を移動させて、双方の型MM、FMを開閉できるとともに、型ホルダー26、27を回動させることにより、それらの型合わせ面を上方に向けることができる。
【解決手段】 加圧プレス装置2の支持台21上には、チルト支持体22が移動不能に固定されるとともに、チルト支持体23がチルト支持体22に対して、水平方向に相対移動可能に取り付けられている。型ホルダー26、27には、それぞれコア型MMおよびキャビ型FMが保持され、これらは、上端部が互いに離れる方向に倒れるように、チルト支持体22、23に対して、それぞれ回動可能に取り付けられている。これにより、チルト支持体23を移動させて、双方の型MM、FMを開閉できるとともに、型ホルダー26、27を回動させることにより、それらの型合わせ面を上方に向けることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、雌雄の型の合わせ具合を点検可能なプレス装置に関する。
【背景技術】
【0002】
樹脂成形のための金型は、その該当部位を補修するために反転しなければならず、このための金型反転装置に関する従来技術があった(例えば、特許文献1参照)。この従来技術による金型反転装置は、略L字状の支持部を有する回転載置台に金型を置いた状態でスプロケットを回転させ、回転載置台の外周縁に取り付けられた複数のピンを介して、回転載置台を回動させ、回転載置台上の金型を90度反転させるものであった。
この従来技術による金型反転装置を利用することにより、従前のようにワイヤー等で金型を吊り上げて反転させる必要がないため、反転作業性を向上させることができ、短時間で安全に金型を反転させることができるようになった。
【特許文献1】登録実用新案第3001251号公報(第1図および第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
通常、雌雄の金型は互いに型合わせして、双方の合わせ面の具合を点検した後、その結果に基づいて修正する必要があった。すなわち、閉型状態にある一対の金型を開状態とした後、双方の合わせ面が上方を向くように反転させる必要があった。しかしながら、上述した従来技術による金型反転装置は、閉型状態にある一対の金型を反転させるためのものであって、こういった必要性に対応したものではなかった。本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、型のメンテナンス性を向上させることのできるプレス装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、雌雄の型をそれぞれ保持する一対の型ホルダー、前記型ホルダーを互いに略水平方向に相対移動させて、前記雌雄の型を開閉させる型スライド機構、および前記一対の型ホルダーに取り付けられ、前記型ホルダーをそれぞれ、その上端部が互いに離れる方向に回動させることにより、開状態にある前記雌雄の型の合わせ面を、上方に向ける回動機構を備えたことを特徴とするプレス装置とした。
【0005】
請求項2の発明は、前記型ホルダーは回動保持部に回動可能に支持され、前記型ホルダーおよび前記回動保持部のうちの一側に、係止部が突出位置と後退位置との間で移動可能な作動装置が設けられるとともに、他側には前記係止部と係合可能な係止受部が形成され、前記型ホルダーが回動する前に前記係止部が突出位置に移動することにより、前記係止受部と係合して前記型ホルダーを前記回動保持部に固定し、前記係止部が後退位置に移動した時、前記係止受部との係合が解除され、前記回動保持部に対し前記型ホルダーが回動することを許容することを特徴とする請求項1記載のプレス装置とした。
【発明の効果】
【0006】
<請求項1の発明>
雌雄の型をそれぞれ保持する一対の型ホルダー、型ホルダーを互いに略水平方向に相対移動させて、雌雄の型を開閉させる型スライド機構、および一対の型ホルダーに取り付けられ、型ホルダーをそれぞれ、その上端部が互いに離れる方向に回動させることにより、開状態にある雌雄の型の合わせ面を、上方に向ける回動機構を備えたことにより、型スライド機構を作動させて雌雄の型の型合わせをした後、回動機構を作動させて、双方の型の合わせ面の具合を点検することができるため、型の補修作業を行いやすく、そのメンテナンス性を向上させることのできるプレス装置とすることができる。
【0007】
<請求項2の発明>
型ホルダーは回動保持部に回動可能に支持され、型ホルダーおよび回動保持部のうちの一側に、係止部が突出位置と後退位置との間で移動可能な作動装置が設けられるとともに、他側には係止部と係合可能な係止受部が形成され、型ホルダーが回動する前に係止部が突出位置に移動することにより、係止受部と係合して型ホルダーを回動保持部に固定して、型合わせ時に雌雄の型の向きおよび位置を、精度よくしっかりと固定することができるため、型合わせを正確に行うことができ、双方の型を精度よく補修することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の実施形態を図1乃至図11によって説明する。図1および図2に示すように、本実施形態によるプレスシステム1は、10トン加圧プレス装置2(本発明のプレス装置に該当する)と300トン加圧プレス装置4とによって構成されている。
【0009】
加圧プレス装置2の支持台21上には、一対のチルト支持体22、23(本発明の回動保持部に該当する)が取り付けられている。固定側チルト支持体22は、支持台21に移動不能に取り付けられており、一方、移動側チルト支持体23は、支持台21上においてその長さ方向に延びた一対のスライドレール211に、図2において上下方向に移動可能に係合している。チルト支持体22、23間には、スライドシリンダ24が介装されており(図4示)、移動側チルト支持体23を、固定側チルト支持体22に対して水平方向に相対移動させる。
【0010】
スライドシリンダ24は油圧シリンダあるいは空気圧シリンダによって形成され、移動側チルト支持体23とともに、本発明の型スライド機構を構成している。支持台21の端部には、マグネットスケール25が固定されており、移動側チルト支持体23に連結されたセンサロッド251が、これに挿入されている。移動側チルト支持体23の移動にともない、センサロッド251がマグネットスケール25に対して相対移動することにより、移動側チルト支持体23の移動量を検出する。
【0011】
チルト支持体22、23上には、それぞれ型ホルダー26、27が取り付けられている。チルト支持体23に取り付けられた型ホルダー27は、鉛直方向に延びて、射出成形用の雌型であるキャビ型FMの背面と当接する壁部271の下端に、ローラー支持部272が型ホルダー26に向けて延びるように取り付けられており、側面が略L字状を呈している。チルト支持体23の側面には、一対のチルトガイド部231が立設され、型ホルダー27はチルトガイド部231に対し、壁部271の下端部付近を中心に、回動可能に取り付けられている。
【0012】
ローラー支持部272には、円柱状の複数のローラー273がその幅方向に並べられ、それぞれ回転可能に取り付けられている。ローラー273は、その外周面上部がローラー支持部272の上面から僅かに突出するように取り付けられており、この上にキャビ型FMが載置される。各々のローラー273は、ローラー支持部272の下方に取り付けられた、図示しない電動モータにより駆動される。ローラー273が回動されることにより、キャビ型FMはローラー支持部272上を幅方向(図1において左右方向)に移動可能とされている。
【0013】
壁部271の上端部には、一対の位置決めシリンダ28が取り付けられている。位置決めシリンダ28は油圧シリンダあるいは空気圧シリンダによって形成され、作動することにより下端の係合部281(図4示)が下降して前進位置となり、キャビ型FMの上面の固定穴と係合して、キャビ型FMを型ホルダー27上に固定する。また、係合部281が上方へ移動して後退位置となり、キャビ型FMとの係合が解除されると、キャビ型FMの型ホルダー27上における幅方向の移動が許容される。
【0014】
壁部271の背面には、一対のチルトシリンダ29(本発明の回動機構に該当する)のスライドロッド291の端部が、回動可能に連結されている。一方、チルトシリンダ29の下端部は、チルト支持体23に回動可能に取り付けられている。チルトシリンダ29は油圧シリンダあるいは空気圧シリンダによって形成され、その作動によりスライドロッド291が伸縮し、チルト支持体23に対して型ホルダー27を、図4において時計回りに回動させる。
【0015】
移動側チルト支持体23のチルトガイド部231には、それぞれ固定シリンダ30が取り付けられている。固定シリンダ30は本発明の作動装置に該当し、油圧シリンダあるいは空気圧シリンダによって形成されており、型ホルダー27が回動前の立った状態にある時に作動して、上端の固定ロッド301(本発明の係止部に該当する)が上昇し(突出位置)、壁部271の側面から突出した固定片274の係合穴(本発明の係止受部に該当する)に嵌合して、チルト支持体23に対し、型ホルダー27の位置を固定する。また、固定ロッド301が下方へ移動して後退位置となり、固定片274との係合が解除されると、型ホルダー27のチルト支持体23に対する回動が許容される。
【0016】
一方、型ホルダー26の壁部261も壁部271と同様に、鉛直方向に延びて、雄型であるコア型MMの背面と当接し、その下端には、ローラー支持部262が、型ホルダー27に向けて延びるように取り付けられている。チルト支持体22の側面には、一対のチルトガイド部221が立設され、型ホルダー26がチルトガイド部221に対し、回動可能に取り付けられていることにより、壁部261の上端部は型ホルダー27から離れる方向に倒れ可能となっている。
【0017】
ローラー支持部262には、複数のローラー263がその幅方向に並べられ、それぞれ回転可能に取り付けられており、ローラー263の上にコア型MMが載置される。各々のローラー263は、ローラー支持部262の下方に取り付けられた、図示しない電動モータにより駆動され、コア型MMをローラー支持部262上を幅方向(図1において左右方向)に移動可能にしている。
【0018】
壁部261の上端部には、一対の位置決めシリンダ28が取り付けられており、これが作動することにより下端の係合部281(図4示)が下降して前進位置となり、コア型MM上面の固定穴と係合して、コア型MMを型ホルダー26上に固定する。また、係合部281が上方へ移動して後退位置となり、コア型MMとの係合が解除されると、コア型MMの型ホルダー26上における幅方向の移動が許容される。
【0019】
壁部261の背面にも、一対のチルトシリンダ29(本発明の回動機構に該当する)のスライドロッド291の端部が、回動可能に連結されており、チルトシリンダ29の下端部は、チルト支持体22に回動可能に取り付けられている。チルトシリンダ29の作動によりスライドロッド291が伸縮し、チルト支持体22に対して型ホルダー26を、図4において反時計回りに回動させる。
【0020】
移動側チルト支持体23と同様に、固定側チルト支持体22のチルトガイド部221には、それぞれ固定シリンダ30が取り付けられている。固定シリンダ30は、型ホルダー26が回動前の立った状態にある時に作動して、上端の固定ロッド301が上昇し(突出位置)、壁部261の側面から突出した固定片264の係合穴に嵌合して、チルト支持体22に対し、型ホルダー26の位置を固定する。また、固定ロッド301が下方へ移動して後退位置となり、固定片264との係合が解除されると、型ホルダー26のチルト支持体22に対する回動が許容される。
【0021】
次に、300トン加圧プレス装置4について説明する。支持台41上には、一対の型保持部42、43が取り付けられている。型保持部42、43はともに、鉛直に延びた壁部421、431と、これの下端にそれぞれ連結され、互いに近づく方向に延びたローラー支持部422、432を有している。ローラー支持部422、432には、それぞれ複数のローラー423、433が幅方向に並べられ、これらは回転可能に取り付けられている。ローラー423、433は、ローラー支持部422、432の下方に取り付けられた、図示しない電動モータによって駆動可能とされている。コア型MMおよびキャビ型FMは、それぞれローラ423、433の上に載置され、壁部421、431と当接することにより、型保持部42、43に保持される。壁部421、431の上端部には、10トン加圧プレス装置2と同様に、それぞれ一対の位置決めシリンダ44が取り付けられている。位置決めシリンダ44は、作動することによりコア型MMあるいはキャビ型FMの上面の固定穴と係合して、コア型MMおよびキャビ型FMを型保持部42、43上に固定する。
【0022】
型保持部43は、支持台41上のスライドレール411(図1示)に、図2において上下方向に移動可能に取り付けられている。型保持部43の壁部431の背面には、一対のスライドシリンダ45のスライドロッド451が連結されており、スライドシリンダ45の他端は、加圧プレス装置4付近の固定物に固定されている。スライドシリンダ45は油圧シリンダあるいは空気圧シリンダによって形成され、その作動によりスライドロッド451を伸縮させ、型保持部43を型保持部42に対して水平方向に相対移動させる。一方、型保持部42は、支持台41上に移動不能に固定されている。尚、加圧プレス装置2、4間には、双方の間において、キャビ型FMおよびコア型MMの移動を許容するために、回動可能な複数のローラー46が設置されている。
【0023】
次に、本実施形態によるプレスシステム1を用いた、コア型MMおよびキャビ型FMの補修方法について説明する。最初に、スライドシリンダ24を作動させて、図7に示すように、10トン加圧プレス装置2の型ホルダー26、27を互いに離れた状態にした上で、コア型MMおよびキャビ型FMをワイヤー等で吊り上げて、それぞれ型ホルダー26、27上に保持させる。この時、位置決めシリンダ28を作動させて、コア型MMおよびキャビ型FMをそれぞれ型ホルダー26、27上に固定させるとともに、固定シリンダ30も作動させ、型ホルダー26、27をそれぞれチルト支持体22、23に固定する。
【0024】
次に、コア型MMおよびキャビ型FMの一側の型合わせ面(型が相手側に係合する面)に、光明丹(鉛丹)を塗布した後、スライドシリンダ24を作動させて、移動側チルト支持体23を固定側チルト支持体22に対して接近させて、型ホルダー26、27上のコア型MMおよびキャビ型FMを、約10トンの荷重で互いに型閉め(型合わせ)する(図3乃至図6示)。所定時間だけ型閉めした後、再びスライドシリンダ24を作動させて、移動側チルト支持体23を固定側チルト支持体22から引き離して、コア型MMおよびキャビ型FMを開型状態にする(図7乃至図9示)。
【0025】
次に、固定シリンダ30を作動させて、型ホルダー26、27のチルト支持体22、23に対する固定をそれぞれ解除する(図10示)。その後、チルトシリンダ29を作動させ、上端部が互いに離れる方向に壁部261、271をそれぞれ倒すように、チルト支持体22、23に対して型ホルダー26、27を回動させる(図11示)。これにより、コア型MMおよびキャビ型FMの型合わせ面は、それぞれ上方を向くため、型閉めによる型合わせ面の状態を、容易に点検することができる。型合わせ面の状態は、一側の型に塗布した光明丹が、相手側の型の合わせ面に付着しているかどうかによって判断する。型合わせ面の状態が悪い部位については、型の補修が行われる。
【0026】
次に、補修されたコア型MMおよびキャビ型FMの一側の型合わせ面に、再び光明丹を塗布した後、開型状態にある双方の型MM、FMを、ローラー263、273を回転させることにより、それぞれ加圧プレス装置4の型保持部42、43上に移動させる。位置決めシリンダ44を作動させて、型保持部42、43上にコア型MMおよびキャビ型FMを固定した後、スライドシリンダ45を作動させて、双方の型MM、FMを約300トンの荷重で、所定時間だけ型閉めする(図2示)。
【0027】
その後、スライドシリンダ45を作動させ、双方の型MM、FMを開型状態とした後、位置決めシリンダ44を作動させて、コア型MMおよびキャビ型FMの型保持部42、43に対する固定を解除した後、ローラー423、433を回転させることにより、それぞれの型MM、FMを加圧プレス装置2の型ホルダー26、27上に戻す。以降、上述したように、位置決めシリンダ28を作動させて双方の型MM、FMを型ホルダー26、27上に固定した後、チルトシリンダ29を作動させて、型ホルダー26、27を回動させ、型閉めによる型合わせ面の状態を点検し、適宜、型の補修が行われる。加圧プレス装置4による型閉めにおいては、主に、双方の型MM、FMの見切り線付近の状態についての点検が行われる。
【0028】
本実施形態によれば、双方の型MM、FMをそれぞれ保持する一対の型ホルダー26、27、型ホルダー26、27を互いに略水平方向に相対移動させて、双方の型MM、FMを開閉させるスライドシリンダ24、および一対の型ホルダー26、27に取り付けられ、型ホルダー26、27をそれぞれ、その上端部が互いに離れる方向に倒すことにより、開状態にある双方の型MM、FMの合わせ面を、上方に向けるチルトシリンダ29を備えたことにより、スライドシリンダ24を作動させて双方の型MM、FMの型合わせをした後、チルトシリンダ29を作動させて、双方の型MM、FMの合わせ面の具合を点検することができるため、型の補修作業を行いやすく、そのメンテナンス性を向上させることのできるプレス装置2とすることができる。
【0029】
また、型ホルダー26、27はチルト支持体22、23に回動可能に支持され、チルト支持体22、23に、固定ロッド301が突出位置と後退位置との間で移動可能な固定シリンダ30が設けられるとともに、型ホルダー26、27には固定ロッド301と係合可能な固定片264、274が形成され、型ホルダー26、27が立った状態にある時に固定ロッド301が突出位置に移動することにより、固定片264、274と係合して型ホルダー26、27をチルト支持体22、23に保持させ、型合わせ時に双方の型MM、FMの向きおよび位置を精度よくしっかりと固定することができるため、型合わせを正確に行うことができ、双方の型MM、FMを精度よく補修することができる。
【0030】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)チルト支持体を水平移動させる機構、および型ホルダーをチルト支持体に対して回動させる機構は、油圧シリンダあるいは空気圧シリンダに限ったものではなく、電動モータによって駆動されるリンク機構などの、あらゆるアクチュエータ機構が適用可能である。
(2)本発明によるプレス装置を使用することによって、射出成形用型、プレス成形用型等の、あらゆる型が補修可能である。
(3)固定シリンダを型ホルダーに設け、これと係合する部材をチルト支持体に形成してもよい。
(4)スライドシリンダを、一対のチルト支持体の双方と支持台との間に設け、両方のチルト支持体を互いに相対移動させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本実施形態によるプレス装置を適用したプレスシステムの正面図である。
【図2】図1に示したプレスシステムの平面図である。
【図3】図1に示した10トン加圧プレス装置の全体斜視図である。
【図4】図3に示したプレス装置の側面図である。
【図5】図4の平面図である。
【図6】図4の右面図である。
【図7】図3に示したプレス装置が開型したところを表した斜視図である。
【図8】図7に示したプレス装置の側面図である。
【図9】図8の平面図である。
【図10】図8に示したプレス装置の固定シリンダと型ホルダーとの係合を解除したところを表した側面図である。
【図11】図8に示したプレス装置の型ホルダーを回動させたところを表した側面図である。
【符号の説明】
【0032】
2…加圧プレス装置
22、23…チルト支持体
24…スライドシリンダ
26、27…型ホルダー
29…チルトシリンダ
30…固定シリンダ
264、274…固定片
301…固定ロッド
FM…キャビ型
MM…コア型
【技術分野】
【0001】
本発明は、雌雄の型の合わせ具合を点検可能なプレス装置に関する。
【背景技術】
【0002】
樹脂成形のための金型は、その該当部位を補修するために反転しなければならず、このための金型反転装置に関する従来技術があった(例えば、特許文献1参照)。この従来技術による金型反転装置は、略L字状の支持部を有する回転載置台に金型を置いた状態でスプロケットを回転させ、回転載置台の外周縁に取り付けられた複数のピンを介して、回転載置台を回動させ、回転載置台上の金型を90度反転させるものであった。
この従来技術による金型反転装置を利用することにより、従前のようにワイヤー等で金型を吊り上げて反転させる必要がないため、反転作業性を向上させることができ、短時間で安全に金型を反転させることができるようになった。
【特許文献1】登録実用新案第3001251号公報(第1図および第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
通常、雌雄の金型は互いに型合わせして、双方の合わせ面の具合を点検した後、その結果に基づいて修正する必要があった。すなわち、閉型状態にある一対の金型を開状態とした後、双方の合わせ面が上方を向くように反転させる必要があった。しかしながら、上述した従来技術による金型反転装置は、閉型状態にある一対の金型を反転させるためのものであって、こういった必要性に対応したものではなかった。本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、型のメンテナンス性を向上させることのできるプレス装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、雌雄の型をそれぞれ保持する一対の型ホルダー、前記型ホルダーを互いに略水平方向に相対移動させて、前記雌雄の型を開閉させる型スライド機構、および前記一対の型ホルダーに取り付けられ、前記型ホルダーをそれぞれ、その上端部が互いに離れる方向に回動させることにより、開状態にある前記雌雄の型の合わせ面を、上方に向ける回動機構を備えたことを特徴とするプレス装置とした。
【0005】
請求項2の発明は、前記型ホルダーは回動保持部に回動可能に支持され、前記型ホルダーおよび前記回動保持部のうちの一側に、係止部が突出位置と後退位置との間で移動可能な作動装置が設けられるとともに、他側には前記係止部と係合可能な係止受部が形成され、前記型ホルダーが回動する前に前記係止部が突出位置に移動することにより、前記係止受部と係合して前記型ホルダーを前記回動保持部に固定し、前記係止部が後退位置に移動した時、前記係止受部との係合が解除され、前記回動保持部に対し前記型ホルダーが回動することを許容することを特徴とする請求項1記載のプレス装置とした。
【発明の効果】
【0006】
<請求項1の発明>
雌雄の型をそれぞれ保持する一対の型ホルダー、型ホルダーを互いに略水平方向に相対移動させて、雌雄の型を開閉させる型スライド機構、および一対の型ホルダーに取り付けられ、型ホルダーをそれぞれ、その上端部が互いに離れる方向に回動させることにより、開状態にある雌雄の型の合わせ面を、上方に向ける回動機構を備えたことにより、型スライド機構を作動させて雌雄の型の型合わせをした後、回動機構を作動させて、双方の型の合わせ面の具合を点検することができるため、型の補修作業を行いやすく、そのメンテナンス性を向上させることのできるプレス装置とすることができる。
【0007】
<請求項2の発明>
型ホルダーは回動保持部に回動可能に支持され、型ホルダーおよび回動保持部のうちの一側に、係止部が突出位置と後退位置との間で移動可能な作動装置が設けられるとともに、他側には係止部と係合可能な係止受部が形成され、型ホルダーが回動する前に係止部が突出位置に移動することにより、係止受部と係合して型ホルダーを回動保持部に固定して、型合わせ時に雌雄の型の向きおよび位置を、精度よくしっかりと固定することができるため、型合わせを正確に行うことができ、双方の型を精度よく補修することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の実施形態を図1乃至図11によって説明する。図1および図2に示すように、本実施形態によるプレスシステム1は、10トン加圧プレス装置2(本発明のプレス装置に該当する)と300トン加圧プレス装置4とによって構成されている。
【0009】
加圧プレス装置2の支持台21上には、一対のチルト支持体22、23(本発明の回動保持部に該当する)が取り付けられている。固定側チルト支持体22は、支持台21に移動不能に取り付けられており、一方、移動側チルト支持体23は、支持台21上においてその長さ方向に延びた一対のスライドレール211に、図2において上下方向に移動可能に係合している。チルト支持体22、23間には、スライドシリンダ24が介装されており(図4示)、移動側チルト支持体23を、固定側チルト支持体22に対して水平方向に相対移動させる。
【0010】
スライドシリンダ24は油圧シリンダあるいは空気圧シリンダによって形成され、移動側チルト支持体23とともに、本発明の型スライド機構を構成している。支持台21の端部には、マグネットスケール25が固定されており、移動側チルト支持体23に連結されたセンサロッド251が、これに挿入されている。移動側チルト支持体23の移動にともない、センサロッド251がマグネットスケール25に対して相対移動することにより、移動側チルト支持体23の移動量を検出する。
【0011】
チルト支持体22、23上には、それぞれ型ホルダー26、27が取り付けられている。チルト支持体23に取り付けられた型ホルダー27は、鉛直方向に延びて、射出成形用の雌型であるキャビ型FMの背面と当接する壁部271の下端に、ローラー支持部272が型ホルダー26に向けて延びるように取り付けられており、側面が略L字状を呈している。チルト支持体23の側面には、一対のチルトガイド部231が立設され、型ホルダー27はチルトガイド部231に対し、壁部271の下端部付近を中心に、回動可能に取り付けられている。
【0012】
ローラー支持部272には、円柱状の複数のローラー273がその幅方向に並べられ、それぞれ回転可能に取り付けられている。ローラー273は、その外周面上部がローラー支持部272の上面から僅かに突出するように取り付けられており、この上にキャビ型FMが載置される。各々のローラー273は、ローラー支持部272の下方に取り付けられた、図示しない電動モータにより駆動される。ローラー273が回動されることにより、キャビ型FMはローラー支持部272上を幅方向(図1において左右方向)に移動可能とされている。
【0013】
壁部271の上端部には、一対の位置決めシリンダ28が取り付けられている。位置決めシリンダ28は油圧シリンダあるいは空気圧シリンダによって形成され、作動することにより下端の係合部281(図4示)が下降して前進位置となり、キャビ型FMの上面の固定穴と係合して、キャビ型FMを型ホルダー27上に固定する。また、係合部281が上方へ移動して後退位置となり、キャビ型FMとの係合が解除されると、キャビ型FMの型ホルダー27上における幅方向の移動が許容される。
【0014】
壁部271の背面には、一対のチルトシリンダ29(本発明の回動機構に該当する)のスライドロッド291の端部が、回動可能に連結されている。一方、チルトシリンダ29の下端部は、チルト支持体23に回動可能に取り付けられている。チルトシリンダ29は油圧シリンダあるいは空気圧シリンダによって形成され、その作動によりスライドロッド291が伸縮し、チルト支持体23に対して型ホルダー27を、図4において時計回りに回動させる。
【0015】
移動側チルト支持体23のチルトガイド部231には、それぞれ固定シリンダ30が取り付けられている。固定シリンダ30は本発明の作動装置に該当し、油圧シリンダあるいは空気圧シリンダによって形成されており、型ホルダー27が回動前の立った状態にある時に作動して、上端の固定ロッド301(本発明の係止部に該当する)が上昇し(突出位置)、壁部271の側面から突出した固定片274の係合穴(本発明の係止受部に該当する)に嵌合して、チルト支持体23に対し、型ホルダー27の位置を固定する。また、固定ロッド301が下方へ移動して後退位置となり、固定片274との係合が解除されると、型ホルダー27のチルト支持体23に対する回動が許容される。
【0016】
一方、型ホルダー26の壁部261も壁部271と同様に、鉛直方向に延びて、雄型であるコア型MMの背面と当接し、その下端には、ローラー支持部262が、型ホルダー27に向けて延びるように取り付けられている。チルト支持体22の側面には、一対のチルトガイド部221が立設され、型ホルダー26がチルトガイド部221に対し、回動可能に取り付けられていることにより、壁部261の上端部は型ホルダー27から離れる方向に倒れ可能となっている。
【0017】
ローラー支持部262には、複数のローラー263がその幅方向に並べられ、それぞれ回転可能に取り付けられており、ローラー263の上にコア型MMが載置される。各々のローラー263は、ローラー支持部262の下方に取り付けられた、図示しない電動モータにより駆動され、コア型MMをローラー支持部262上を幅方向(図1において左右方向)に移動可能にしている。
【0018】
壁部261の上端部には、一対の位置決めシリンダ28が取り付けられており、これが作動することにより下端の係合部281(図4示)が下降して前進位置となり、コア型MM上面の固定穴と係合して、コア型MMを型ホルダー26上に固定する。また、係合部281が上方へ移動して後退位置となり、コア型MMとの係合が解除されると、コア型MMの型ホルダー26上における幅方向の移動が許容される。
【0019】
壁部261の背面にも、一対のチルトシリンダ29(本発明の回動機構に該当する)のスライドロッド291の端部が、回動可能に連結されており、チルトシリンダ29の下端部は、チルト支持体22に回動可能に取り付けられている。チルトシリンダ29の作動によりスライドロッド291が伸縮し、チルト支持体22に対して型ホルダー26を、図4において反時計回りに回動させる。
【0020】
移動側チルト支持体23と同様に、固定側チルト支持体22のチルトガイド部221には、それぞれ固定シリンダ30が取り付けられている。固定シリンダ30は、型ホルダー26が回動前の立った状態にある時に作動して、上端の固定ロッド301が上昇し(突出位置)、壁部261の側面から突出した固定片264の係合穴に嵌合して、チルト支持体22に対し、型ホルダー26の位置を固定する。また、固定ロッド301が下方へ移動して後退位置となり、固定片264との係合が解除されると、型ホルダー26のチルト支持体22に対する回動が許容される。
【0021】
次に、300トン加圧プレス装置4について説明する。支持台41上には、一対の型保持部42、43が取り付けられている。型保持部42、43はともに、鉛直に延びた壁部421、431と、これの下端にそれぞれ連結され、互いに近づく方向に延びたローラー支持部422、432を有している。ローラー支持部422、432には、それぞれ複数のローラー423、433が幅方向に並べられ、これらは回転可能に取り付けられている。ローラー423、433は、ローラー支持部422、432の下方に取り付けられた、図示しない電動モータによって駆動可能とされている。コア型MMおよびキャビ型FMは、それぞれローラ423、433の上に載置され、壁部421、431と当接することにより、型保持部42、43に保持される。壁部421、431の上端部には、10トン加圧プレス装置2と同様に、それぞれ一対の位置決めシリンダ44が取り付けられている。位置決めシリンダ44は、作動することによりコア型MMあるいはキャビ型FMの上面の固定穴と係合して、コア型MMおよびキャビ型FMを型保持部42、43上に固定する。
【0022】
型保持部43は、支持台41上のスライドレール411(図1示)に、図2において上下方向に移動可能に取り付けられている。型保持部43の壁部431の背面には、一対のスライドシリンダ45のスライドロッド451が連結されており、スライドシリンダ45の他端は、加圧プレス装置4付近の固定物に固定されている。スライドシリンダ45は油圧シリンダあるいは空気圧シリンダによって形成され、その作動によりスライドロッド451を伸縮させ、型保持部43を型保持部42に対して水平方向に相対移動させる。一方、型保持部42は、支持台41上に移動不能に固定されている。尚、加圧プレス装置2、4間には、双方の間において、キャビ型FMおよびコア型MMの移動を許容するために、回動可能な複数のローラー46が設置されている。
【0023】
次に、本実施形態によるプレスシステム1を用いた、コア型MMおよびキャビ型FMの補修方法について説明する。最初に、スライドシリンダ24を作動させて、図7に示すように、10トン加圧プレス装置2の型ホルダー26、27を互いに離れた状態にした上で、コア型MMおよびキャビ型FMをワイヤー等で吊り上げて、それぞれ型ホルダー26、27上に保持させる。この時、位置決めシリンダ28を作動させて、コア型MMおよびキャビ型FMをそれぞれ型ホルダー26、27上に固定させるとともに、固定シリンダ30も作動させ、型ホルダー26、27をそれぞれチルト支持体22、23に固定する。
【0024】
次に、コア型MMおよびキャビ型FMの一側の型合わせ面(型が相手側に係合する面)に、光明丹(鉛丹)を塗布した後、スライドシリンダ24を作動させて、移動側チルト支持体23を固定側チルト支持体22に対して接近させて、型ホルダー26、27上のコア型MMおよびキャビ型FMを、約10トンの荷重で互いに型閉め(型合わせ)する(図3乃至図6示)。所定時間だけ型閉めした後、再びスライドシリンダ24を作動させて、移動側チルト支持体23を固定側チルト支持体22から引き離して、コア型MMおよびキャビ型FMを開型状態にする(図7乃至図9示)。
【0025】
次に、固定シリンダ30を作動させて、型ホルダー26、27のチルト支持体22、23に対する固定をそれぞれ解除する(図10示)。その後、チルトシリンダ29を作動させ、上端部が互いに離れる方向に壁部261、271をそれぞれ倒すように、チルト支持体22、23に対して型ホルダー26、27を回動させる(図11示)。これにより、コア型MMおよびキャビ型FMの型合わせ面は、それぞれ上方を向くため、型閉めによる型合わせ面の状態を、容易に点検することができる。型合わせ面の状態は、一側の型に塗布した光明丹が、相手側の型の合わせ面に付着しているかどうかによって判断する。型合わせ面の状態が悪い部位については、型の補修が行われる。
【0026】
次に、補修されたコア型MMおよびキャビ型FMの一側の型合わせ面に、再び光明丹を塗布した後、開型状態にある双方の型MM、FMを、ローラー263、273を回転させることにより、それぞれ加圧プレス装置4の型保持部42、43上に移動させる。位置決めシリンダ44を作動させて、型保持部42、43上にコア型MMおよびキャビ型FMを固定した後、スライドシリンダ45を作動させて、双方の型MM、FMを約300トンの荷重で、所定時間だけ型閉めする(図2示)。
【0027】
その後、スライドシリンダ45を作動させ、双方の型MM、FMを開型状態とした後、位置決めシリンダ44を作動させて、コア型MMおよびキャビ型FMの型保持部42、43に対する固定を解除した後、ローラー423、433を回転させることにより、それぞれの型MM、FMを加圧プレス装置2の型ホルダー26、27上に戻す。以降、上述したように、位置決めシリンダ28を作動させて双方の型MM、FMを型ホルダー26、27上に固定した後、チルトシリンダ29を作動させて、型ホルダー26、27を回動させ、型閉めによる型合わせ面の状態を点検し、適宜、型の補修が行われる。加圧プレス装置4による型閉めにおいては、主に、双方の型MM、FMの見切り線付近の状態についての点検が行われる。
【0028】
本実施形態によれば、双方の型MM、FMをそれぞれ保持する一対の型ホルダー26、27、型ホルダー26、27を互いに略水平方向に相対移動させて、双方の型MM、FMを開閉させるスライドシリンダ24、および一対の型ホルダー26、27に取り付けられ、型ホルダー26、27をそれぞれ、その上端部が互いに離れる方向に倒すことにより、開状態にある双方の型MM、FMの合わせ面を、上方に向けるチルトシリンダ29を備えたことにより、スライドシリンダ24を作動させて双方の型MM、FMの型合わせをした後、チルトシリンダ29を作動させて、双方の型MM、FMの合わせ面の具合を点検することができるため、型の補修作業を行いやすく、そのメンテナンス性を向上させることのできるプレス装置2とすることができる。
【0029】
また、型ホルダー26、27はチルト支持体22、23に回動可能に支持され、チルト支持体22、23に、固定ロッド301が突出位置と後退位置との間で移動可能な固定シリンダ30が設けられるとともに、型ホルダー26、27には固定ロッド301と係合可能な固定片264、274が形成され、型ホルダー26、27が立った状態にある時に固定ロッド301が突出位置に移動することにより、固定片264、274と係合して型ホルダー26、27をチルト支持体22、23に保持させ、型合わせ時に双方の型MM、FMの向きおよび位置を精度よくしっかりと固定することができるため、型合わせを正確に行うことができ、双方の型MM、FMを精度よく補修することができる。
【0030】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)チルト支持体を水平移動させる機構、および型ホルダーをチルト支持体に対して回動させる機構は、油圧シリンダあるいは空気圧シリンダに限ったものではなく、電動モータによって駆動されるリンク機構などの、あらゆるアクチュエータ機構が適用可能である。
(2)本発明によるプレス装置を使用することによって、射出成形用型、プレス成形用型等の、あらゆる型が補修可能である。
(3)固定シリンダを型ホルダーに設け、これと係合する部材をチルト支持体に形成してもよい。
(4)スライドシリンダを、一対のチルト支持体の双方と支持台との間に設け、両方のチルト支持体を互いに相対移動させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本実施形態によるプレス装置を適用したプレスシステムの正面図である。
【図2】図1に示したプレスシステムの平面図である。
【図3】図1に示した10トン加圧プレス装置の全体斜視図である。
【図4】図3に示したプレス装置の側面図である。
【図5】図4の平面図である。
【図6】図4の右面図である。
【図7】図3に示したプレス装置が開型したところを表した斜視図である。
【図8】図7に示したプレス装置の側面図である。
【図9】図8の平面図である。
【図10】図8に示したプレス装置の固定シリンダと型ホルダーとの係合を解除したところを表した側面図である。
【図11】図8に示したプレス装置の型ホルダーを回動させたところを表した側面図である。
【符号の説明】
【0032】
2…加圧プレス装置
22、23…チルト支持体
24…スライドシリンダ
26、27…型ホルダー
29…チルトシリンダ
30…固定シリンダ
264、274…固定片
301…固定ロッド
FM…キャビ型
MM…コア型
【特許請求の範囲】
【請求項1】
雌雄の型をそれぞれ保持する一対の型ホルダー、
前記型ホルダーを互いに略水平方向に相対移動させて、前記雌雄の型を開閉させる型スライド機構、および
前記一対の型ホルダーに取り付けられ、前記型ホルダーをそれぞれ、その上端部が互いに離れる方向に回動させることにより、開状態にある前記雌雄の型の合わせ面を、上方に向ける回動機構を備えたことを特徴とするプレス装置。
【請求項2】
前記型ホルダーは回動保持部に回動可能に支持され、前記型ホルダーおよび前記回動保持部のうちの一側に、係止部が突出位置と後退位置との間で移動可能な作動装置が設けられるとともに、他側には前記係止部と係合可能な係止受部が形成され、前記型ホルダーが回動する前に前記係止部が突出位置に移動することにより、前記係止受部と係合して前記型ホルダーを前記回動保持部に固定し、前記係止部が後退位置に移動した時、前記係止受部との係合が解除され、前記回動保持部に対し前記型ホルダーが回動することを許容することを特徴とする請求項1記載のプレス装置。
【請求項1】
雌雄の型をそれぞれ保持する一対の型ホルダー、
前記型ホルダーを互いに略水平方向に相対移動させて、前記雌雄の型を開閉させる型スライド機構、および
前記一対の型ホルダーに取り付けられ、前記型ホルダーをそれぞれ、その上端部が互いに離れる方向に回動させることにより、開状態にある前記雌雄の型の合わせ面を、上方に向ける回動機構を備えたことを特徴とするプレス装置。
【請求項2】
前記型ホルダーは回動保持部に回動可能に支持され、前記型ホルダーおよび前記回動保持部のうちの一側に、係止部が突出位置と後退位置との間で移動可能な作動装置が設けられるとともに、他側には前記係止部と係合可能な係止受部が形成され、前記型ホルダーが回動する前に前記係止部が突出位置に移動することにより、前記係止受部と係合して前記型ホルダーを前記回動保持部に固定し、前記係止部が後退位置に移動した時、前記係止受部との係合が解除され、前記回動保持部に対し前記型ホルダーが回動することを許容することを特徴とする請求項1記載のプレス装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−30218(P2007−30218A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−212957(P2005−212957)
【出願日】平成17年7月22日(2005.7.22)
【出願人】(000110321)トヨタ車体株式会社 (1,272)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月22日(2005.7.22)
【出願人】(000110321)トヨタ車体株式会社 (1,272)
【Fターム(参考)】
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