説明

ベンジリデンマロネート類を含むUVフィルターの組合せ

【化1】


ヒトおよび動物の毛および皮膚をUV線に対して保護するための、(a)式(1)〔式中、R1は、メチル;エチル;プロピル;または、n-ブチルであり;R1がメチルである場合、Rは、tert-ブチル;式(II);式(III);式(1a)で表される基;または、式(1b)で表される基であり;ここで、R2およびR3は、互いから独立して、水素;または、メチルであり;R4は、メチル;エチル;または、n-プロピルであり;R5およびR6は、互いから独立して、水素;または、C1-C3アルキルであり;R1がエチル;プロピル;または、n-ブチルである場合、Rは、イソプロピルである〕で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;および、(b)以下の、(b1)ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン;(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;(b3)ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン;(b4)エチルヘキシルトリアゾン;(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート;(b6)エチルヘキシルメトキシシンナメート;(b7)エチルヘキシルサリチレート;(b8)ホモサレート;(b9)オクトクリレン;(b10)微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール;(b11)フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸;(b12)二酸化チタン;(b13)微粉化トリス-ビフェニルトリアジン;(b14)微粉化(2-{4-[2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-ベンゾイル)-ベンゾイル]-ピペラジン-1-カルボニル}-フェニル)-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-フェニル)-メタノン;および、(b15)安息香酸,4,4'-[[3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[トリメチルシリル)オキシ]-1-ジシロキサニル]プロピル]アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル]ジイミノ]ビス-, ジブチルエステル;から選択される第2のUVフィルター;を含むUVフィルターの組合せ(ここで、該UVフィルターの組合せが成分(b1)-(b14)のうちの少なくとも2種類のUVフィルターを含む)の使用が開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品調製物のためのベンジリデンマロネート類を含む特定のUVフィルターの組合せに関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトの皮膚にとって紫外線(紫外光)が有害であることは周知である。UV線は、その波長に応じて、皮膚の異なったタイプの損傷を引き起こす。UV-B線(約290nm〜約320nm)は、日光皮膚炎(sunburn)に関与し、そして、皮膚癌の原因となり得る。UV-A線(約320nm〜約400nm)は、皮膚を日焼けさせるが、日光皮膚炎および皮膚癌誘発の一因にもなる。さらに、UV-B線の有害な効果は、UV-A線によって増大され得る。
【0003】
従って、効果的な日焼け止め製剤は、ヒトの皮膚が太陽光によって損傷されるのを防止するために、好ましくは、少なくとも1種のUV-AおよびUV-Bフィルターと約290nmから約400nmまでの全範囲にわたる広帯域UVフィルターの両方を含む。
【0004】
UVフィルターは、太陽放射に対する遮蔽能力に加えて、水および汗に対する優れた耐性も有していなくてはならず、さらに、充分な光安定性も有していなくてはならない。
【0005】
残念なことに、多くの効果的な有機UVフィルターは、特定の濃度において油溶性に乏しく、結晶化する傾向を有する。結果として、UV保護効力は、著しく低減される。
【0006】
ブチルメトキシジベンゾイルメタン("Parsol 1789"の商品名でDSM社によって販売されている)のような、特殊性を有しおよびさらに周囲温度で固体であるという欠点も有している親油性UVフィルターが存在していることは知られている。結果として、日焼け止め化粧品組成物中においてそれらを使用することには、それらの製剤およびそれらの使用に関して、特に、それらUVフィルターの適切な溶解性をもたらす特定の適切な化粧品用溶媒の選定に関して、一定の制約が伴っている。かくして、UVフィルターは、一般的な化粧用油中で高い溶解性を示すべきであり、または、油溶性に乏しい別のUVフィルターのための優れた溶媒であるべきである。
【0007】
さらに、油溶性UVフィルターは、日焼け防止用化粧品(cosmetic sun care product)の中に、そのエマルションの感覚的特性に対してどのような影響も及ぼすことなく含まれているべきである。そのような理由により、薄く塗った後で皮膚の上に残された汗-脂質被膜(hydro-lipid film)内において、紫外線吸収剤の最適分布が保証されるべきである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の目的は、紫外線吸収剤に関して改善された特性を有する紫外線吸収製剤を見いだすことである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
驚くべきことに、特定の単量体ベンジリデンマロネート類が化粧用UV-B吸収剤として極めて良好な特性を有しているということが分かった。
【0010】
従って、本発明は、
(a) 式(1)
【化1】

〔式中、
R1は、メチル;エチル;プロピル;または、n-ブチルであり;
R1がメチルである場合、
Rは、tert-ブチル;
【化2】

式(1a)
【化3】

で表される基;または、式(1b)
【化4】

【0011】
で表される基であり;
ここで、
R2およびR3は、互いから独立して、水素;または、メチルであり;
R4は、メチル;エチル;または、n-プロピルであり;
R5およびR6は、互いから独立して、水素;または、C1-C3アルキルであり;
R1がエチル;プロピル;または、n-ブチルである場合、
Rは、イソプロピルである〕
で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;および、
(b) 以下の、
(b1) ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン;
(b2) ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
(b3) ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン;
(b4) エチルヘキシルトリアゾン;
(b5) ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート;
(b6) エチルヘキシルメトキシシンナメート;
(b7) エチルヘキシルサリチレート;
(b8) ホモサレート;
(b9) オクトクリレン;
(b10) 微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール;
(b11) フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸;
(b12) 二酸化チタン;
(b13) 微粉化トリス-ビフェニルトリアジン;
(b14) 微粉化(2-{4-[2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-ベンゾイル)-ベンゾイル]-ピペラジン-1-カルボニル}-フェニル)-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-フェニル)-メタノン;および、
(b15) 安息香酸, 4,4'-[[3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[トリメチルシリル)オキシ]-1-ジシロキサニル]プロピル]アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル]ジイミノ]ビス-, ジブチルエステル (ビス(ブチルベンゾエート)ジアミノトリアジンアミノプロピルシロキサン;BBDAPT);式
【化5】

に相当するCAS 登録番号207562-42-3;
から選択される第2のUVフィルター;
を含むUVフィルターの組合せ〔ここで、該UVフィルターの組合せは、成分(b1)-(b15)のうちの少なくとも2種類のUVフィルターを含む〕の、ヒトおよび動物の毛および皮膚をUV線に対して保護するための使用に関する。
【0012】
好ましくは、式(1)において、
Rは、式
【化6】

で表される基であり;および、
R1は、メチルである。
【0013】
最も好ましいのは、式(1)〔式中、式(1a)におけるR2またはR3のうちの少なくとも一方はメチルである〕で表される化合物である。
【0014】
最も好ましいのは、さらにまた、式(1)〔式中、式(1a)におけるR2およびR3はメチルである〕で表される化合物である。
【0015】
好ましいのは、さらにまた、
R1が、エチル;プロピル;または、n-ブチルであり;および、
Rが、プロピルである;
化合物である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
式(1)で表される化合物の例を、下記表1に記載する:
【表1】


好ましくは、本発明のUVフィルターの組合せは、成分(b1)-(b15)のうちの2種類を含む。
【0017】
好ましくは、該UVフィルターの組合せは、
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b1)ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン;および、
(c) 第3のUVフィルター(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
を含む。
【0018】
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b10)微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール;および、
(c) 第3のUVフィルター(b1)ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンまたは(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
を含むUVフィルターの組合せも好ましい。
【0019】
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート;および、
(c) 第3のUVフィルター(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
を含むUVフィルターの組合せも好ましい。
【0020】
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b4)エチルヘキシルトリアゾンおよび/または(b15)安息香酸,4,4'-[[3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[トリメチルシリル)オキシ]-1-ジシロキサニル]プロピル]アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル]ジイミノ]ビス-、ジブチルエステル;および、
(c) 第3のUVフィルター(b10)微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノールまたは(b1)ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンまたは(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
を含むUVフィルターの組合せも好ましい。
【0021】
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b15)ビス(ブチルベンゾエート)ジアミノトリアジンアミノプロピルシロキサン;および
(c) 第3のUVフィルター(b10)微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノールまたは(b1)ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンまたは(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
を含むUVフィルターの組合せも好ましい。
【0022】
成分(b1)-(b15)のうちの3種類を含むUVフィルターの組合せも好ましい。
【0023】
好ましいのは、
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b10)微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール;
(c) 第3のUVフィルター(b1)ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンまたは(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;および、
(d) 第4のUVフィルター(b4)エチルヘキシルトリアゾン;
を含むUVフィルターの組合せである。
【0024】
好ましいのは、
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b10)微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール;
(c) 第3のUVフィルター(b1)ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンまたは(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;および、
(d) 第4のUVフィルター(b15)ビス(ブチルベンゾエート)ジアミノトリアジンアミノプロピルシロキサン;
を含むUVフィルターの組合せである。
【0025】
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b1)ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン;
(c) 第3のUVフィルター(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;および、
(d) 第4のUVフィルター(b4)エチルヘキシルトリアゾン;
を含むUVフィルターの組合せも好ましい。
【0026】
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b1)ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン;
(c) 第3のUVフィルター(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;および、
(d) 第4のUVフィルター(b15)ビス(ブチルベンゾエート)ジアミノトリアジンアミノプロピルシロキサン;
を含むUVフィルターの組合せも好ましい。
【0027】
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート;
(c) 第3のUVフィルター(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;および、
(d) 第4のUVフィルター(b4)エチルヘキシルトリアゾン;
を含むUVフィルターの組合せも好ましい。
【0028】
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート;
(c) 第3のUVフィルター(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;および、
(d) 第4のUVフィルター(b4)ビス(ブチルベンゾエート)ジアミノトリアジンアミノプロピルシロキサン;
を含むUVフィルターの組合せも好ましい。
【0029】
成分(b1)-(b14)のうちの4種類以上を含むUVフィルターの組合せも好ましい。
【0030】
好ましいのは、
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b1)ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン;
(c) 第3のフィルター(b10)微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェニルまたは(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
(d) 第4のフィルター(b4)エチルヘキシルトリアゾン;および、
(e) さらなるフィルター(b7)エチルヘキシルサリチレートおよび/または(b13)微粉化トリス-ビフェニルトリアジンおよび/または(b9)オクトクリレンおよび/または(b3)ジエチルヘキシルブタミドトリアゾンおよび/または(b11)フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸および/または(b12)二酸化チタンおよび/または(b8)ホモサレートおよび/または微粉化(2-{4-[2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-ベンゾイル)-ベンゾイル]-ピペラジン-1-カルボニル}-フェニル)-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-フェニル)-メタノンおよび/または(b15)ビス(ブチルベンゾエート)ジアミノトリアジンアミノプロピルシロキサン;ならびに、
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b1)ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン;
(c) 第3のフィルター(b10)微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェニルまたは(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
(d) 第4のフィルター(b15)ビス(ブチルベンゾエート)ジアミノトリアジンアミノプロピルシロキサン;および、
(e) さらなるフィルター(b7)エチルヘキシルサリチレートおよび/または(b13)微粉化トリス-ビフェニルトリアジンおよび/または(b9)オクトクリレンおよび/または(b3)ジエチルヘキシルブタミドトリアゾンおよび/または(b11)フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸および/または(b12)二酸化チタンおよび/または(b8)ホモサレートおよび/または微粉化(2-{4-[2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-ベンゾイル)-ベンゾイル]-ピペラジン-1-カルボニル}-フェニル)-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-フェニル)-メタノン;
を含むUVフィルターの組合せである。
【0031】
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b10)微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール;
(c) 第3のフィルター(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
(d) 第4のフィルター(b4)エチルヘキシルトリアゾンおよび/または(b15)安息香酸,4,4'-[[3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[トリメチルシリル)オキシ]-1-ジシロキサニル]プロピル]アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル]ジイミノ]ビス-、ジブチルエステル;および、
(e) さらなるフィルター(b7)エチルヘキシルサリチレートおよび/または(b13)微粉化トリス-ビフェニルトリアジンおよび/または(b9)オクトクリレンおよび/または(b3)ジエチルヘキシルブタミドトリアゾンおよび/または(b11)フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸および/または(b12)二酸化チタンおよび/または(b8)ホモサレートおよび/または微粉化(2-{4-[2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-ベンゾイル)-ベンゾイル]-ピペラジン-1-カルボニル}-フェニル)-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-フェニル)-メタノン;ならびに、
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b10)微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール;
(c) 第3のフィルター(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
(d) 第4のフィルター(b15)ビス(ブチルベンゾエート)ジアミノトリアジンアミノプロピルシロキサン;および、
(e) さらなるフィルター(b7)エチルヘキシルサリチレートおよび/または(b13)微粉化トリス-ビフェニルトリアジンおよび/または(b9)オクトクリレンおよび/または(b3)ジエチルヘキシルブタミドトリアゾンおよび/または(b11)フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸および/または(b12)二酸化チタンおよび/または(b8)ホモサレートおよび/または微粉化(2-{4-[2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-ベンゾイル)-ベンゾイル]-ピペラジン-1-カルボニル}-フェニル)-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-フェニル)-メタノンおよび/または「IP.com Journal (2009), 9(1B), 17 (Tinosorb S aqua, BASF)」に記載されているようなポリマーマトリックスの中にカプセル化されているBEMT〔Tinosorb S, ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン〕;
を含むUVフィルターの組合せも好ましい。
【0032】
表2に、本発明による好ましいUVフィルターの組合せが要約されている:
【表2】


【0033】
本発明は、さらにまた、新規単量体ベンジリデン化合物にも関する。これらの化合物は、式(1')
【化7】

【0034】
〔式中、
R'1は、メチル;エチル;プロピル;または、n-ブチルであり;
R'1がメチルである場合、
R'は、tert-ブチル;または、式(1'a)
【化8】

で表される基;または、式(1'b)
【化9】

で表される基であり;
ここで、
R'2およびR'3は、互いに独立して、水素;または、メチルであり;
R'4は、メチル;エチル;または、n-プロピルであり;
R'1がエチル;または、プロピルである場合、
R'は、イソプロピルである〕
に対応する。
【0035】
好ましいのは、R'1がメチルである式(1')のベンジリデンマロネート類である。
【0036】
R'2およびR'3がメチルである式(1')のベンジリデンマロネート類が、最も好ましい。
【0037】
さらに一層好ましいのは、
R'が、式
【化10】

で表される基であり;および、
R'1が、メチルである;
式(1')で表されるベンジリデンマロネート類である。
【0038】
好ましいのは、さらにまた、
R'1が、エチル、エチル;プロピル;または、n-ブチルであり;および、
R'が、イソプロピルである;
式(1')のベンジリデンマロネート類である。
【0039】
本発明によるベンジリデンマロネート類は、自体公知の方法で、以下の反応スキームに従って調製される:
【化11】

【0040】
条件(a)下のクネベナーゲル縮合は、触媒の存在下において、水の共沸除去下で実施する〔文献:Jones, Gurnos. Knoevenagel condensation. Organic Reactions (New York) 15, 204-599 (1967)〕。
【0041】
このステップにおいて使用する溶媒は、例えば、ベンゼン、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル、CCl4、シクロヘキサン、n-ヘキサン、n-ペンタンなどであるか、または、例えば1-メチル-3-ブチルイミダゾリウムブロミドなどのようなイオン液体である。溶媒の混合物も使用することができる。
【0042】
反応温度は、好ましくは、0℃〜当該溶媒混合物の還流温度であり、好ましくは、0℃〜180℃、さらに好ましくは、20℃〜150℃である。
【0043】
反応時間は、好ましくは、5分間〜72時間、さらに好ましくは、1時間〜10時間である。
【0044】
この反応ステップにおいて使用される触媒は、好ましくは、ピペリジン、n-ヘキシルアミン、ピリジンまたはトリエチルアミンのような第一級アミン、第二級アミンまたは第三級アミンである。該塩基性アミンは、そのままで使用することができるか、または、酢酸、安息香酸またはHClのような酸性化合物と組み合わせて使用することができる。適切な触媒は、クネベナーゲル反応において通常使用される任意の触媒である。好ましくは、有機塩基と有機酸の塩(例えば、酢酸ピペリジン)のような触媒を使用する。
【0045】
条件(b)下のクネベナーゲル縮合は、例えば「K. Yamashita et al., Tetrahedron 2005, 61, 7981-7985」に記載されているように、オルトチタン酸テトラ-アルキル Ti(OR')(当該アルデヒドに対して、0.5req.〜5eq.)の存在下で実施する。このステップにおいて使用される溶媒は、アルコール R'OH、例えば、エタノール、メタノール、イソプロパノール、n-プロパノール、n-ブタノール、2-メチル-1-ブタノール、イソブタノール、2-ブタノール、2-ペンタノールなどである。適切な別の溶媒は、ベンゼン、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル、CCl4、シクロヘキサン、n-ヘキサン、n-ペンタンであるか、または、例えば1-メチル-3-ブチルイミダゾリウムブロミドなどのようなイオン液体である。溶媒の混合物も使用することができる。
【0046】
反応温度は、好ましくは、-10℃〜当該溶媒混合物の還流温度であり、好ましくは、0℃〜180℃、さらに好ましくは、20℃〜150℃である。
【0047】
条件(c)下のクネベナーゲル縮合は、例えば「W. Lehnert, Tetrahedron Letters 1970, 54, 4723-4724」または「H. Chen et al., Eur. J. Org. Chem. 2006, 2329-2335」に記載されているように、四塩化チタン TiCl4(当該アルデヒドに対して、0.5req.〜5eq.)の存在下で実施する。このステップにおいて使用される溶媒は、エーテル類、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、tert-ブチル-メチルエーテル、ジエチルエーテル、または、アルコール R'OH、例えば、エタノール、メタノール、イソプロパノール、n-プロパノール、n-ブタノール、2-メチル-1-ブタノール、イソブタノール、2-ブタノール、2-ペンタノールなどである。適切な別の溶媒は、ベンゼン、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル、CCl4、シクロヘキサン、n-ヘキサン、n-ペンタンであるか、または、例えば1-メチル-3-ブチルイミダゾリウムブロミドなどのようなイオン液体である。溶媒の混合物も使用することができる。
【0048】
反応温度は、好ましくは、-10℃〜当該溶媒混合物の還流温度であり、好ましくは、0℃〜180℃、さらに好ましくは、20℃〜150℃である。
【0049】
本発明によるUVフィルターの組合せは、紫外光の影響を受けやすい有機物質、特に、ヒトおよび動物の皮膚および毛をUV線の作用に対して保護するのに特に適している。そのようなUVフィルターの組合せは、従って、化粧品調製物、医薬調製物および獣医薬調製物の中の光保護剤(light-protective agent)として適している。そのような化合物は、好ましくは、溶解した状態で使用する。
【0050】
本発明は、従って、本発明によるUVフィルターの組合せと化粧品的に許容される担体または補助剤を含む化粧品調製物にも関する。
【0051】
該化粧品調製物は、本発明によるUV吸収剤組合せに加えて、以下の物質類のうちの1種類以上のさらなるUV保護剤も含有することができる:
p-アミノ安息香酸誘導体、ベンゾフェノン誘導体、3-イミダゾール-4-イルアクリル酸およびエステル;ベンゾフラン誘導体、高分子UV吸収剤、ケイ皮酸誘導体、カンファー誘導体、o-アミノ安息香酸メチル;メロシアニン誘導体;または、カプセル化UV吸収剤。
【0052】
「"Sunscreens", Eds. N.J. Lowe, N.A.Shaath, Marcel Dekker, Inc., New York and Basle」または「Cosmetics & Toiletries (107), 50ff (1992)」に記載されているUV吸収剤も、付加的なUV保護物質として使用することができる。
【0053】
下記表2中に示されている光保護剤が、特に好ましい。
【表3】



【0054】
さらに、「IP.com Journal (2009), 9(1B), 17」に記載されているような、ポリマーマトリックス中に(例えば、PMMA中に)カプセル化されたBEMT(Tinosorb S,ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン)も、付加的なUV保護物質として使用することができる。
【0055】
以下の化合物も、付加的なUV保護物質として使用することができる:
WO 2004/006878に記載されるようなメロシアニン誘導体。
【化12】

(A)および(B)は、E-またはZ-配置であり得る。
【0056】
上記光保護剤のそれぞれは、特に、好ましいものとして示されている上記表中の光保護剤は、本発明によるUV吸収剤の組合せと混合させて使用することができる。その点に関して、本発明のUV吸収剤の組合せに加えて上記付加的な光保護剤のうちの2種以上を使用することも可能であること、例えば、2種、3種、4種、5種または6種のさらなる光保護剤を使用することも可能であることは、理解されるであろう。重量基準で、1:99〜99:1、特に、1:95〜95:1、好ましくは、10:90〜90:10の本発明のUV吸収剤/さらなる光保護剤の混合比を用いるのが好ましい。特に興味深いのは、20:80〜80:20の混合比、特に、40:60〜60:40の混合比であり、好ましくは、約50:50の混合比である。そのような混合物を使用して、とりわけ、溶解性を改善することが可能であるか、または、UV吸収を増大させること可能である。
【0057】
適切な混合物は、本発明による化粧品組成物の中において、特に有利に使用することができる。
【0058】
該化粧品組成物は、その組成物の総重量に基づいて、例えば、0.1〜30重量%、好ましくは、0.1〜15重量%、特に、0.5〜10重量%の、本発明のUV吸収剤の組合せおよび少なくとも1種の化粧品的に許容される補助剤を含む。
【0059】
該化粧品組成物は、慣習的な方法を用いて、例えば、個々の成分を単に一緒に撹拌することによって、特に、既に知られている化粧品用UV吸収剤(例えば、とりわけ、OMC、サリチル酸イソオクチルエステルなど)の溶解特性を用いて、UV吸収剤(1種または複数種)を補助剤と物理的に混合させることによって調製することができる。該UV吸収剤は、例えば、さらなる処理に付すことなく使用することができる。
【0060】
該化粧品組成物は、例えば、クリーム、ゲル、ローション、アルコール溶液および水/アルコール溶液、エマルション、蝋/脂肪組成物、棒状調製物、粉末または軟膏などであることができる。
【0061】
本発明による組成物(例えば、クリーム、ゲル、ローション、アルコール溶液および水/アルコール溶液、エマルション、蝋/脂肪組成物、棒状調製物、粉末または軟膏など)は、さらなる補助剤および添加剤として、低刺激性界面活性剤、過脂肪剤、真珠光沢ワックス(pearlescent wax)、稠度調節剤、増粘剤、ポリマー、シリコーン化合物、脂肪、蝋、安定剤、生物起源活性成分、脱臭活性成分、抗フケ剤、被膜剤、膨潤剤、さらなるUV線保護因子、酸化防止剤、ヒドロトロピー剤(hydrotropic agent)、防腐剤、昆虫忌避剤、セルフタンニング剤、可溶化剤、香油、着色剤、細菌抑制剤などをさらに含有することもできる。
【0062】
本発明による化粧品製剤は、多種多様の化粧品調製物の中に含まれる。例えば、特に以下の調製物が考慮される:スキンケア調製物、浴用調製物、スキンケア調製物、化粧用パーソナルケア調製物、フットケア調製物、光防護調製物、スキンタンニング調製物、脱色調製物、昆虫忌避剤、脱臭剤、発汗抑制剤、傷ついた皮膚を洗浄およびケアするための調製物、化学形態にある除毛(脱毛)調製物、シェービング調製物、芳香調製物、化粧用ヘアトリートメント調製物。
【0063】
挙げられている最終的な製剤は、多種多様な調製物の形態で存在することができ、例えば、
・ W/O、O/W、O/W/O、W/O/WまたはPITエマルションおよび全ての種類のマイクロエマルションとしての液体調製物の形態;
・ ゲルの形態
・ オイル、クリーム、乳液またはローションの形態;
・ 粉末、ラッカー、錠剤またはメーキャップの形態;
・ 棒状物の形態;
・ スプレー(噴射剤ガスを用いるスプレーまたはポンプアクションスプレー)またはエーロゾルの形態;
・ フォームの形態;または、
・ ペーストの形態;
で存在することができる。
【0064】
皮膚用の化粧品組成物として特に重要なものは、光防護調製物、例えば、サンミルク、ローション、クリーム、オイル、サンブロックもしくはトロピカル、日焼け前用調製物(pretanning preparation)または日焼け後用調製物(after-sun preparation)、さらに、皮膚日焼け用調製物(skin-tanning preparation)、例えば、セルフタンニングクリームである。特に興味深いのは、サンプロテクションクリーム、サンプロテクションローション、サンプロテクションオイル、サンプロテクションミルクおよびスプレーの形態にあるサンプロテクション調製物である。
【0065】
毛髪用の化粧品組成物として特に重要なものは、上記で記載したヘアトリートメント用の調製物、特に、シャンプーの形態にある毛髪洗浄調製物、ヘアコンディショナー、ヘアケア調製物、例えば、プレトリートメント調製物、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングゲル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、インテンシブヘアトリートメント、ヘアストレートニング調製物、液体ヘアセッティング調製物、ヘアフォームおよびヘアスプレーである。特に興味深いのは、シャンプーの形態にある毛髪洗浄調製物である。
【0066】
本発明による化粧品調製物は、該組成物の総重量に基づいて、0.1〜15重量%、好ましくは、0.5〜10重量%の、式(1)で表されるUV吸収剤を含むかまたはUV吸収剤と化粧品的に許容される補助剤の混合物を含む。
【0067】
該化粧品調製物は、慣習的な方法を用いて、例えば、個々の成分を単に一緒に撹拌することにより、該UV吸収剤(1種または複数種)を補助剤と物理的に混合させることによって調製することができる。
【0068】
本発明による化粧品調製物は、油中水型エマルションもしくは水中油型エマルションとして、アルコール中油型ローションとして、イオン性もしくは非イオン性の両親媒性脂質のベシクル分散液(vesicular dispersion)として、ゲル、固体棒状物として、または、エーロゾル製剤として、製剤化することができる。
【0069】
油中水型エマルションまたは水中油型エマルションとして、化粧品的に許容される補助剤は、好ましくは、5〜50%の油相、5〜20%の乳化剤および30〜90%の水を含む。該油相は、化粧品製剤に適する任意の油、例えば、1種以上の炭化水素油、蝋、天然油、シリコーン油、脂肪酸エステルまたは脂肪アルコールなどを含有することができる。好ましいモノオールまたはポリオールは、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセロールおよびソルビトールである。
【0070】
本発明による化粧品調製物に関して、慣習的に使用され得る任意の乳化剤、例えば、以下のものを使用することができる:天然の誘導体の1以上のエトキシル化エステル、例えば、硬化ヒマシ油のポリエトキシル化エステル、または、シリコーン油乳化剤、例えば、シリコーンポリオール;非エトキシル化脂肪酸石鹸もしくはエトキシル化脂肪酸石鹸;エトキシル化脂肪アルコール;非エトキシル化ソルビタンエステルもしくはエトキシル化ソルビタンエステル;エトキシル化脂肪酸;または、エトキシル化グリセリド。
【0071】
本発明による化粧品調製物は、太陽光の有害な効果に対してヒトの皮膚を極めて良好に保護する点で区別される。
【0072】
下記実施例において、百分率は重量に関するものである。使用するベンジリデンマロネート化合物の量は、その純粋な物質に関するものである。
【実施例】
【0073】
SPFの測定方法
太陽光線保護指数(SPF)のインビトロ測定を評価する方法
PMMAプレート(Helioplates(登録商標))の表面上への最終製品の塗布量 1.4mg/cm2
Labsphere UV-1000S Transmittance Analyser を用いたUV透過率の分析
【数1】

ここで、
Eλ=紅斑作用スペクトル(erythema action spectrum);
Sλ=太陽光スペクトル放射照度(solar spectral irradiance);および、
Tλ=サンプルのスペクトル透過率(spectral transmittance)。
【0074】
インビトロUVA保護因子(UVA PF)を評価する方法
PMMAプレート(Helioplates(登録商標))の表面上への最終製品の塗布量 1.2mg/cm2
Labsphere UV-1000S Transmittance Analyser を用いたUV透過率の分析
Atlas Suntest CPS+ のようなソーラーシミュレータによる前照射段階(日焼け防止用製品(sun care product)の光安定性を考慮に入れることを目的とする)
【数2】

ここで、
Tλ=波長λにおける日焼け止め剤製品の透過率;および、
T=UVA範囲内における透過率データの相加平均値。
【0075】
* 粒状有機フィルター 50-200nm、水性分散液、活性成分
** 粒状有機フィルター 50-200nm、カプセル化された活性成分
*** 粒状有機フィルター 10-200nm、活性成分
【表4】


【0076】
【表5】


【0077】
【表6】


【0078】
【表7】


【0079】
【表8】


【0080】
【表9】


【0081】
【表10】


【0082】
【表11】


【0083】
【表12】


【0084】
【表13】


【0085】
【表14】


【0086】
【表15】



【0087】
【表16】


【0088】
【表17】


【0089】
【表18】


【0090】
【表19】



【0091】
【表20】


【0092】
【表21】


【0093】
【表22】


【0094】
【表23】



【0095】
【表24】


【0096】
【表25】


【0097】
【表26】


【0098】
【表27】



【0099】
【表28】


【0100】
【表29】


【0101】
【表30】


【0102】
【表31】


【0103】
【表32】


【0104】
【表33】


【0105】
【表34】


【0106】
【表35】


【0107】
【表36】


【0108】
【表37】



【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a) 式(1)
【化1】

〔式中、
R1は、メチル;エチル;プロピル;または、n-ブチルであり;
R1がメチルである場合、
Rは、tert-ブチル;
【化2】

式(1a)
【化3】

で表される基;または、式(1b)
【化4】

で表される基であり;
ここで、
R2およびR3は、互いから独立して、水素;または、メチルであり;
R4は、メチル;エチル;または、n-プロピルであり;
R5およびR6は、互いから独立して、水素;または、C1-C3アルキルであり;
R1がエチル;プロピル;または、n-ブチルである場合、
Rは、イソプロピルである〕
で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;および、
(b) 以下の、
(b1) ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン;
(b2) ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
(b3) ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン;
(b4) エチルヘキシルトリアゾン;
(b5) ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート;
(b6) エチルヘキシルメトキシシンナメート;
(b7) エチルヘキシルサリチレート;
(b8) ホモサレート;
(b9) オクトクリレン;
(b10) 微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール;
(b11) フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸;
(b12) 二酸化チタン;
(b13) 微粉化トリス-ビフェニルトリアジン;
(b14) 微粉化(2-{4-[2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-ベンゾイル)-ベンゾイル]-ピペラジン-1-カルボニル}-フェニル)-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-フェニル)-メタノン;および、
(b15) 安息香酸,4,4'-[[3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[トリメチルシリル)オキシ]-1-ジシロキサニル]プロピル]アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル]ジイミノ]ビス-, ジブチルエステル;
から選択される第2のUVフィルター;
を含むUVフィルターの組合せのヒトおよび動物の毛および皮膚をUV線に対して保護するための使用であって、該UVフィルターの組合せが成分(b1)-(b14)のうちの少なくとも2種類のUVフィルターを含む、前記使用。
【請求項2】
式(1)において、
Rが、式
【化5】

で表される基であり;および、
R1が、メチルである;
請求項1に記載の使用。
【請求項3】
式(1a)において、R2またはR3のうちの少なくとも一方がメチルである、請求項1または2に記載の使用。
【請求項4】
式(1a)において、R2およびR3がメチルである、請求項1または2に記載の使用。
【請求項5】
R1が、エチル;プロピル;または、n-ブチルであり;および、
Rが、プロピルである;
請求項1に記載の使用。
【請求項6】
前記組合せが、成分(b1)-(b14)のうちの2種類を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
【請求項7】
前記UVフィルターの組合せが、
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b1)ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン;および、
(c) 第3のUVフィルター(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
を含む、請求項6に記載の使用。
【請求項8】
前記UVフィルターの組合せが、
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b10)微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール;および、
(c) 第3のUVフィルター(b1)ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンまたは(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
を含む、請求項6に記載の使用。
【請求項9】
前記UVフィルターの組合せが、
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート;および、
(c) 第3のUVフィルター(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
を含む、請求項6に記載の使用。
【請求項10】
前記UVフィルターの組合せが、
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b4)エチルヘキシルトリアゾンおよび/または(b15)安息香酸,4,4'-[[3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[トリメチルシリル)オキシ]-1-ジシロキサニル]プロピル]アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル]ジイミノ]ビス-、ジブチルエステル;および、
(c) 第3のUVフィルター(b10)微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノールまたは(b1)ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンまたは(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
を含む、請求項6に記載の使用。
【請求項11】
前記組合せが、成分(b1)-(b14)のうちの3種類を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
【請求項12】
前記UVフィルターの組合せが、
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b10)微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール;
(c) 第3のUVフィルター(b1)ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンまたは(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;および、
(d) 第4のUVフィルター(b4)エチルヘキシルトリアゾン;
を含む、請求項11に記載の使用。
【請求項13】
前記UVフィルターの組合せが、
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b1)ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン;
(c) 第3のUVフィルター(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;および、
(d) 第4のUVフィルター(b4)エチルヘキシルトリアゾン;
を含む、請求項11に記載の使用。
【請求項14】
前記UVフィルターの組合せが、
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート;
(c) 第3のUVフィルター(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;および、
(d) 第4のUVフィルター(b4)エチルヘキシルトリアゾン;
を含む、請求項11に記載の使用。
【請求項15】
前記組合せが、成分(b1)-(b15)のうちの4種類以上を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
【請求項16】
前記UVフィルターの組合せが、
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b1)ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン;
(c) 第3のフィルター(b10)微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェニルまたは(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
(d) 第4のフィルター(b4)エチルヘキシルトリアゾン;および、
(e) さらなるフィルター(b7)エチルヘキシルサリチレートおよび/または(b13)微粉化トリス-ビフェニルトリアジンおよび/または(b9)オクトクリレンおよび/または(b3)ジエチルヘキシルブタミドトリアゾンおよび/または(b11)フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸および/または(b12)二酸化チタンおよび/または(b8)ホモサレートおよび/または微粉化(2-{4-[2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-ベンゾイル)-ベンゾイル]-ピペラジン-1-カルボニル}-フェニル)-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-フェニル)-メタノンおよび/または(b15)安息香酸, 4,4'-[[3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[トリメチルシリル)オキシ]-1-ジシロキサニル]プロピル]アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル]ジイミノ]ビス-, ジブチルエステル;
を含む、請求項15に記載の使用。
【請求項17】
前記UVフィルターの組合せが、
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b10)微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール;
(c) 第3のフィルター(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
(d) 第4のフィルター(b4)エチルヘキシルトリアゾンおよび/または(b15)安息香酸, 4,4'-[[3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[トリメチルシリル)オキシ]-1-ジシロキサニル]プロピル]アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル]ジイミノ]ビス-, ジブチルエステル;および
(e) さらなるフィルター(b7)エチルヘキシルサリチレートおよび/または(b13)微粉化トリス-ビフェニルトリアジンおよび/または(b9)オクトクリレンおよび/または(b3)ジエチルヘキシルブタミドトリアゾンおよび/または(b11)フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸および/または(b12)二酸化チタンおよび/または(b8)ホモサレートおよび/または微粉化(2-{4-[2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-ベンゾイル)-ベンゾイル]-ピペラジン-1-カルボニル}-フェニル)-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-フェニル)-メタノン;
を含む、請求項15に記載の使用。
【請求項18】
前記UVフィルターの組合せが、
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b10)微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール;
(c) 第3のフィルター(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
(d) 第4のフィルター(b4)エチルヘキシルトリアゾンおよび/または(b15)安息香酸,4,4'-[[3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[トリメチルシリル)オキシ]-1-ジシロキサニル]プロピル]アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル]ジイミノ]ビス-、ジブチルエステル;および、
(e) さらなるフィルター(b7)エチルヘキシルサリチレートおよび/または(b13)微粉化トリス-ビフェニルトリアジンおよび/または(b9)オクトクリレンおよび/または(b3)ジエチルヘキシルブタミドトリアゾンおよび/または(b11)フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸および/または(b12)二酸化チタンおよび/または(b8)ホモサレートおよび/または微粉化(2-{4-[2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-ベンゾイル)-ベンゾイル]-ピペラジン-1-カルボニル}-フェニル)-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-フェニル)-メタノン;ならびに、
(a) 請求項1において定義される式(1)で表されるベンジリデンマロネートから選択される第1のUVフィルター;
(b) 第2のUVフィルター(b10)微粉化メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール;
(c) 第3のフィルター(b5)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートまたは(b2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン;
(d) 第4のフィルター(b15)ビス(ブチルベンゾエート)ジアミノトリアジンアミノプロピルシロキサン;および、
(e) さらなるフィルター(b7)エチルヘキシルサリチレートおよび/または(b13)微粉化トリス-ビフェニルトリアジンおよび/または(b9)オクトクリレンおよび/または(b3)ジエチルヘキシルブタミドトリアゾンおよび/または(b11)フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸および/または(b12)二酸化チタンおよび/または(b8)ホモサレートおよび/または微粉化(2-{4-[2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-ベンゾイル)-ベンゾイル]-ピペラジン-1-カルボニル}-フェニル)-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシ-フェニル)-メタノンおよび/または、ポリマーマトリックスの中にカプセル化されているビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニル;
を含む、請求項15に記載の使用。
【請求項19】
化粧品的に許容される担体または補助剤と一緒に請求項1〜18のいずれか1項に記載のUVフィルターの組合せを含む、化粧品調製物。

【公表番号】特表2012−532837(P2012−532837A)
【公表日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−518891(P2012−518891)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【国際出願番号】PCT/EP2010/059181
【国際公開番号】WO2011/003774
【国際公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】