説明

ペダル反力制御システム

【課題】 ドライバによる踏み込み操作時のペダル反力を制御する機能を持つペダル反力制御システムにおいて、より確実にシステム異常を検出できるようにすること。
【解決手段】本発明は、制御手段からの指令に応じて、ペダルに対して該ペダルの中立位置に戻る方向に反力を付与する反力付与手段と、ペダルの変位を検出するペダル変位検出手段とを備え、電源投入時に、前記制御手段から所定の指令を出して前記反力付与手段によりペダルに反力を付与させる初動作を行い、該初動作時のペダル変位態様に基づいてシステム異常を判定することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作者による踏み込み操作時のペダル反力を制御する機能を持つペダル反力制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、この種のペダル反力制御システムおいて、操作者(典型的にはドライバ)の好みや、路面状態、運転状態等に応じてペダル反力特性を変化させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平5−231194号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上述の種のペダル反力制御は、ペダル及びその反力付与手段(典型的には、電気モータ)等からなるシステムの状態(初期設定)が正常であることを前提として成立するものである。従って、ペダル反力を適正に制御できなくなるようなシステム異常は、確実に検出され、適切な対処がなされる必要がある。
【0004】
そこで、本発明は、操作者による踏み込み操作時のペダル反力を制御する機能を持つペダル反力制御システムにおいて、より確実にシステム異常を検出できるようにすることをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明の一局面によれば、操作者による踏み込み操作時のペダル反力を制御する機能を持つペダル反力制御システムにおいて、
制御手段からの指令に応じて、ペダルに対して該ペダルの中立位置に戻る方向に反力を付与する反力付与手段と、
ペダルの変位を検出するペダル変位検出手段とを備え、
電源投入時に、前記制御手段から所定の指令を出して前記反力付与手段によりペダルに反力を付与させる初動作を行い、該初動作時のペダル変位態様に基づいてシステム異常を判定することを特徴とする、ペダル反力制御システムが提供される。
【0006】
本局面において、前記初動作後のペダル位置をペダル初期位置として記憶する記憶手段を備えてよい。前記反力付与手段は、ペダルに反力を付与する電気モータを含み、前記電源投入時に該電気モータを流れるモータ電流の変化態様と、同電源投入時におけるペダル変位態様とに基づいてシステム異常を判定してよい。前記反力付与手段は、ペダルに反力を付与する電気モータを含み、前記初動作時に該電気モータを流れるモータ電流が所期の増加傾向を示さない場合、及び/又は、同初動作時にペダルの位置が所定基準以上の変化を示す場合、システム異常があると判定してよい。
【0007】
また、本発明のその他の一局面によれば、操作者による踏み込み操作時のペダル反力を制御する機能を持つペダル反力制御システムにおいて、
制御手段からの指令に応じて、ペダルの位置を、操作者にとって遠い側の位置である下端位置まで変化させるペダル位置変化手段と、
ペダルの変位を検出するペダル変位検出手段とを備え、
電源投入時に、前記制御手段から所定の指令を出して前記ペダル位置変化手段によりペダルを下端位置まで移動させる初動作を行い、該初動作時のペダル変位態様に基づいてシステム異常を判定することを特徴とする、ペダル反力制御システムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、操作者による踏み込み操作時のペダル反力を制御する機能を持つペダル反力制御システムにおいて、より確実にシステム異常を検出できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を各実施例に基づいて行う。
【実施例1】
【0010】
図1は、本発明によるペダル反力制御システムの実施例1を示す概略的な構成図である。ペダル反力制御システムは、電子制御装置(ECU)10(以下、反力制御ECU10)を中心に構成される。反力制御ECU10は、図示しないバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、及びRAM等からなるマイクロコンピュータとして構成されている。ROMには、CPUが実行するプログラムやデータが格納されている。
【0011】
反力制御ECU10は、ペダルに反力を付与するアクチュエータを含む反力付与装置を制御する。ペダルは、操作者による踏み込み操作されるものであり、通常的な車両には、ドライバにより操作されるアクセルペダルとブレーキペダルがある。本実施例では、ペダルとは、特に車両の加速度を変化させるために操作されるアクセルペダルを指すが、本発明は、車両の減速度を変化させるために操作されるブレーキペダルや、他の用途(車両以外の他の用途を含む)の操作部材(例えば車両の加速度及び減速度の双方を変化させるために操作される特殊なペダル)にも適用可能である。尚、ペダルは、非操作時(及び電源不投入時)に中立位置(典型的には、ドライバにとって近い側の上端位置)に来るように、リターンスプリング等により機械的に付勢されてよい。
【0012】
本実施例の反力付与装置は、電気モータ22(図5参照)を含む。電気モータ22は、ペダル回動機構に対して、ペダルの回動軸に対して回転トルクを付与するように設けられる。即ち、電気モータ22は、その回転軸の回転力がペダルの回動軸に伝わるようにペダル回動機構に接続される。
【0013】
反力制御ECU10には、CAN(controller area network)などの適切なバスを介して、上記の制御デバイスの他、車両内の各種の電子部品(アクセルセンサ、車速センサのような各種センサや各種ECU)が接続される。特に、反力制御ECU10には、アクセルペダルの踏み込みストローク量に応じた電気信号(以下、「アクセル開度信号」という)を発生するアクセルセンサ12が接続される。アクセルセンサ12は、リンクレスタイプ等を含む如何なる種類のセンサであってもよい。例えば、アクセルセンサ12は、ホール素子を用いた電子式のポジションセンサであり、アクセルペダルの踏み込みストローク量の変化に応じて変化する磁界の角度を、アクセル開度信号として反力制御ECU10に向けて出力する。
【0014】
反力制御ECU10は、アクセル開度に対する目標反力値を定める所与の反力特性マップ(図示せず)に基づいて、アクセル開度に応じた目標反力値の演算を行い、この目標反力値に基づいて制御信号が電気モータ22に対して出力される。この反力特性マップは、複数種予め設定・記憶されていてよく、特定のセンサ検出値又はECUによる制御値に応じて選択的に用いられてよい。電気モータ22は、反力制御ECU10からの指令信号に応答して、ペダルの回動軸に目標反力値を与えるよう駆動する。
【0015】
尚、本発明は、特に反力制御ECU10による反力制御態様の詳細により限定されるものでなく、如何なる反力制御態様に対しても適用でき、また、以下で詳説するように制御信号に応答してペダルに反力を付与できるものであれば、如何なる反力付与装置の構成・動作に対しても適用可能である。例えば、電気モータ22は、如何なるタイプのモータであってもよく、例えばステップモータの場合、ステップモータの各回転位置に応じて、ペダル反力を形成するリターンスプリングの変形量が変化するように構成することで、ペダル反力の可変制御が実現される。或いは、モータ自身の回転トルクがペダル反力を形成するサーボモータの場合、サーボの回転トルクを例えばディーティ制御することによりペダル反力の可変制御が実現される。
【0016】
次に、図2及び図3を参照して、実施例1の反力制御ECU10の特徴的な構成について説明する。図2は、実施例1の反力制御ECU10により実現される特徴的な処理流れを示すフローチャートである。実施例1の反力制御ECU10は、上述のようなペダル反力制御システムのシステム異常を適切且つ確実に検出するため、図2に示す処理を実行する。
【0017】
先ずステップ100で、例えばイグニッションスイッチがオンとされるのに応じて電源(+B)が投入され、反力制御ECU10は、ステップ110において、現時点のアクセル開度信号Aを取得する。
【0018】
続くステップ120では、反力制御ECU10は、電気モータ22の初期駆動を行う。このとき、反力制御ECU10は、電気モータ22に対して所定の指令信号を供給し、ペダルが中立位置に戻る方向に対応した回転方向で電気モータ22のロータを回転させる。以下、上述の如く電源投入時に電気モータ22のロータを所定態様で回転させる動作を“初動作”という。この初動作中、反力制御ECU10は、電気モータ22を流れるモータ電流の大きさを表すモータ電流信号を取得する(ステップ130)。
【0019】
本ステップ120及び130において、システムが正常状態である場合、電気モータ22のロータがロックされて実質的に回転できないので、図3(B)にて実線で示すように、モータ電流が所定値Icまで上昇することになる。一方、システム異常が生じた場合、電気モータ22のロータがロックされずに回転するので、図3(B)にて破線で示すように、モータ電流が所定値Icまで上昇しない。かかる兆候が現れるシステム異常としては、ギアの緩み等の機械的な異常による空回りなどが代表例として挙げられる。或いは、電気モータ22の駆動ラインに地絡(ショート)が生じた場合にも同様の症状が発生する。
【0020】
従って、反力制御ECU10は、続くステップ140において、所定値Ic以下の適切な閾値を用いて、初動作時のモータ電流が閾値を上回る場合には、ステップ150に進む。一方、初動作時のモータ電流が閾値を下回る場合には、システム異常であると判断して(ステップ200)、ステップ210に進む。
【0021】
ステップ150では、反力制御ECU10は、初動作後のアクセル開度信号Bを取得し、当該アクセル開度信号Bを、アクセル開度のゼロ点(ノミナル位置)を表すゼロ点信号として記憶する。尚、この記憶されたアクセル開度のゼロ点は、続くステップ160を介したステップ200においてシステム異常であると判断されない限り、以後の上述のペダル反力制御などに利用されることになる。
【0022】
ステップ160では、反力制御ECU10は、初動作後のアクセル開度信号Bと、初動作前のアクセル開度信号A(上記ステップ110にて取得)に基づいて、システムに異常があるか否かを再度判断する。
【0023】
ここで、再度、図3を参照するに、システムが正常状態である場合、電源が投入されて車両電源と共にモータ電流が正常に立ち上がった場合でも、ペダルが大きく変位することがなく、従って、図3(C)にて実線で示すように、アクセル開度が大きく変動することが無い。一方、システム異常が生じた場合、図3(C)にて破線で示すように、ペダルに変位が生ずる(即ち、アクセル開度に変動が生ずる)。かかる兆候が現れるシステム異常としては、リターンスプリングの故障などによる戻り不良や、アクセルセンサ12の電気的な故障などが代表例として挙げられる。
【0024】
従って、反力制御ECU10は、本ステップ160において、初動作前後のアクセル開度の差、即ち|B−A|が所定閾値より小さい場合、システムが正常であると判断して(ステップ170)、ステップ180に進む。ステップ180では、システムが正常である故になんら処理が実行されなくてよく、或いは、例えばシステムが正常であることを示す正常フラグが設定されてもよい。
【0025】
一方、初動作前後のアクセル開度の差が所定閾値を上回る場合には、上記ステップ140での否定判定時と同様、システム異常であると判断して(ステップ200)、ステップ210に進む。ステップ210では、反力制御ECU10は、反力制御を停止し、また、例えばシステム異常であることを示す異常フラグを設定し、例えばメータやディスプレイ装置を介した警告出力を要求する。
【0026】
このように本実施例によれば、電源投入時における乗員によるペダル操作が行われない状況下で、初動作として、ペダル位置をその中立位置(正規位置)まで押す方向にペダル反力を増加させることで、システムの初期状態での異常を確実且つ容易に検出することができる。また、ペダル反力を増加させた際のアクセル開度をゼロ点として記憶することで、精度の高いゼロ点に基づく反力制御を含む各種制御が可能となり、信頼性の高い制御を実現することができる。
【0027】
尚、本実施例において、上記の初動作は、乗員によるペダル操作が行われない状況下で実行されればよく、特にかかる観点から電源投入時が好適であるが、他の適切な状況下で実行されてもよい。この場合、例えば電源投入前の状態を形成するために、一旦電気モータ22によりペダルに付与する反力をゼロにしてから上述のステップ110以後の処理が実行されればよい。
【0028】
また、本実施例において、初動作前後のアクセル開度の差に代えて、初動作中のアクセル開度の変化態様(ひいてはそれに対応するスロットル開度の変化態様)に基づいて、システム初期状態での異常を検出することとしてもよい。
【実施例2】
【0029】
実施例2に係るペダル反力制御システムの構成要素につき、上述の実施例1と同一又は類似の構成要素については同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0030】
本実施例のペダルは、最も踏み込まれた状態での位置、即ち車両前方側に引き込まれた位置(以下、「下端位置」という)まで電気モータ22の駆動により移動可能に構成されている。即ち、ペダルは、正逆回転可能な電気モータ22により、最も手前の位置(即ち実施例1の中立位置に相当し、以下、「上端位置」という)と下端位置との間で、電気モータ22の回転角に応じて位置変化可能とされている。
【0031】
図4は、実施例1の反力制御ECU10により実現される特徴的な処理流れを示すフローチャートである。実施例2の反力制御ECU10は、上述のようなペダル反力制御システムのシステム異常を適切且つ確実に検出するため、図4に示す処理を実行する。
【0032】
先ずステップ100で、例えばイグニッションスイッチがオンとされるのに応じて電源が投入される。
【0033】
続くステップ110及び130では、反力制御ECU10は、電気モータ22の初期駆動を行う。即ち、反力制御ECU10は、電気モータ22に対して所定の指令信号を供給し、ペダルが上端位置に向かう回転方向(以下、「正方向」ともいう)で電気モータ22のロータを回転させ(ステップ110)、次いで、電気モータ22のロータを逆方向に回転させて、図5に示すように、ペダルを上端位置から下端位置まで変位させる(ステップ130)。以下、実施例2において、上述の如く電源投入時に電気モータ22のロータを所定態様で正回転及び逆回転させる動作を“初動作”という。尚、この初動作中は、アクセル開度が変化するにも拘らずエンジン出力としてはアイドル状態が維持される。
【0034】
この初動作時、反力制御ECU10は、ペダルが上端位置にあるときのアクセル開度信号A、即ち上述の如く電気モータ22のロータを正方向に回転させた後に生成されるアクセル開度信号Aを取得し(ステップ120)、更に、ペダルを下端位置に移動させたときのアクセル開度信号B1、即ち上述の如く電気モータ22のロータを逆方向に回転させた後に生成されるアクセル開度信号B1を取得する(ステップ140)。他言すると、反力制御ECU10は、初動作としてペダルを上端位置側に付勢した後に、上端位置から下端位置へと走査し、この際の上端位置及び下端位置でのアクセル開度信号A、B1をそれぞれ取得する。
【0035】
ここで、図6を参照するに、上述のように電源が投入されると、図6(A)に示すように、車両電源が電源投入と同時に立ち上がり、それと同時に上述の初動作が行われ、図6(B)に示すように、モータ電流が電気モータ22の正逆の回転方向に応じて増減(反転)する。この際、システムが正常状態であれば、電気モータ22の正回転時、ペダルは、その初期位置である上端位置から実質的に移動せず、従って、図6(C)に実線にて示すように、アクセル開度についても変動しない。また、電気モータ22の逆回転時、ペダルは、上端位置から下端位置まで所定長さのストロークで変位し、これに応じて、アクセル開度についても、図6(C)に実線にて示すように、所定の変化幅で変化することになる。
【0036】
一方、システム異常が生じた状態では、図6(C)に破線にて示すように、電気モータ22の逆回転時、ペダルは、上端位置から下端位置まで所定長さのストロークで変位せず、これに応じて、アクセル開度についても、図6(C)に実線にて示すように、所定の変化幅で変化しない。かかる兆候が現れるシステム異常としては、機械的な機構への異物の噛み込みなどによるストローク不良や、電気モータ22の空回り、アクセルセンサ12の電気的な故障などが代表例として挙げられる。
【0037】
従って、反力制御ECU10は、ステップ150において、上記ステップ120及び140でそれぞれ取得したアクセル開度の差が所定範囲内にある場合、即ちE1<|B1−A|<E2の場合、システムが正常であると判断して(ステップ170)、ステップ180に進む。尚、所定範囲を画成する上限及び下限閾値E1、E2は、図6(C)に示すアクセル開度の変化幅に対応して適切に決定される。ステップ180では、システムが正常である故になんら処理が実行されなくてよく、或いは、例えばシステムが正常であることを示す正常フラグが設定されてもよい。
【0038】
一方、ペダル走査前後のアクセル開度の差(|B1−A|)が所定範囲外にある場合には、システム異常であると判断して(ステップ200)、ステップ210に進む。ステップ210では、反力制御ECU10は、反力制御を停止し、また、例えばシステム異常であることを示す異常フラグを設定し、例えばメータやディスプレイ装置を介した警告出力を要求する。
【0039】
このように本実施例によれば、電源投入時における乗員によるペダル操作が行われない状況下で、初動作として、ペダル位置をその上端位置から下端位置まで走査するように位置制御することで、システム異常を確実且つ容易に検出することができる。
【0040】
尚、本実施例において、上記の初動作は、乗員によるペダル操作が行われない状況下で実行されればよく、特にかかる観点から電源投入時が好適であるが、他の適切な状況下で実行されてもよい。また、本実施例は、上述の実施例1と組み合わせて実現することも可能である。この場合、上記ステップ110におけるモータ電流の上昇態様及びそのときのアクセル開度の変化態様に基づいて、上述の実施例1の異常判定が実行されてよい。
【0041】
また、本実施例において、初動作前後のアクセル開度の差に代えて、初動作中のアクセル開度の変化態様(ひいてはそれに対応するスロットル開度の変化態様)に基づいて、システム異常を検出することとしてもよい。
【0042】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明によるペダル反力制御システムの実施例1を示す概略的な構成図である。
【図2】実施例1の反力制御ECU10により実現される特徴的な処理流れを示すフローチャートである。
【図3】電源投入時(及びそれに伴う初動作時)の車両電源、モータ電流及びアクセル開度の波形(変化態様)を時系列に示すタイミングチャートである。
【図4】実施例2の反力制御ECU10により実現される特徴的な処理流れを示すフローチャートである。
【図5】実施例2における初動作の説明図である。
【図6】電源投入時(及びそれに伴う初動作時)の車両電源、モータ電流及びアクセル開度の波形(変化態様)を時系列に示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0044】
10 反力制御ECU
12 アクセルセンサ
22 電気モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者による踏み込み操作時のペダル反力を制御する機能を持つペダル反力制御システムにおいて、
制御手段からの指令に応じて、ペダルに対して該ペダルの中立位置に戻る方向に反力を付与する反力付与手段と、
ペダルの変位を検出するペダル変位検出手段とを備え、
電源投入時に、前記制御手段から所定の指令を出して前記反力付与手段によりペダルに反力を付与させる初動作を行い、該初動作時のペダル変位態様に基づいてシステム異常を判定することを特徴とする、ペダル反力制御システム。
【請求項2】
前記初動作後のペダル位置をペダル初期位置として記憶する記憶手段を備える、請求項1に記載のペダル反力制御システム。
【請求項3】
前記反力付与手段は、ペダルに反力を付与する電気モータを含み、
前記電源投入時に該電気モータを流れるモータ電流の変化態様と、同電源投入時におけるペダル変位態様とに基づいてシステム異常を判定する、請求項1に記載のペダル反力制御システム。
【請求項4】
前記反力付与手段は、ペダルに反力を付与する電気モータを含み、
前記初動作時に該電気モータを流れるモータ電流が所期の増加傾向を示さない場合、及び/又は、同初動作時にペダルの位置が所定基準以上の変化を示す場合、システム異常があると判定する、請求項1に記載のペダル反力制御システム。
【請求項5】
操作者による踏み込み操作時のペダル反力を制御する機能を持つペダル反力制御システムにおいて、
制御手段からの指令に応じて、ペダルの位置を、操作者にとって遠い側の位置である下端位置まで変化させるペダル位置変化手段と、
ペダルの変位を検出するペダル変位検出手段とを備え、
電源投入時に、前記制御手段から所定の指令を出して前記ペダル位置変化手段によりペダルを下端位置まで移動させる初動作を行い、該初動作時のペダル変位態様に基づいてシステム異常を判定することを特徴とする、ペダル反力制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−213125(P2006−213125A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−26381(P2005−26381)
【出願日】平成17年2月2日(2005.2.2)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】