説明

ホイール溶接ライン

【課題】 フルフェイスホイールとコンベンショナルホイールに共用可能な、ホイール溶接ラインの提供。
【解決手段】 溶接トーチ11を有する溶接ステーション10と、
仮付け溶接されたフルフェイスホイール2A用リム・ディスクまたは本嵌入されたコンベンショナルホイール2B用リム・ディスクからなるワーク2を溶接ステーション10に向かって送る搬入ライン40および溶接ステーション10で溶接されたリム・ディスクからなるワーク2を溶接ステーションから送り出す搬出ライン45と、
ワークを搬入ラインから溶接ステーション10に搬入し溶接済のワークを溶接ステーションから搬出ライン45に搬出し、傾斜、回転が可能な軸芯を有するロボットハンド21を備えた汎用ロボット20と、
ロボットハンド21に取り付けられワーク2を掴むチャッキング機構30と、
を備えた、フルフェイスホイールとコンベンショナルホイールに共用可能な、ホイール溶接ライン。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フルフェイスホイール(フルフェイスディスクと片側フランジレスリムとを全周溶接したホイール)とコンベンショナルホイール(リムと該リムに嵌入したディスクをピッチ溶接したホイール)に共用可能な、ホイール溶接ラインに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、フルフェイスホイールとコンベンショナルホイールとは、別々の溶接ラインにて溶接されていた。
〔フルフェイスホイール〕
フルフェイスホイール(特開平5−58106号公報)では、上下機構のみを有したトーチと、ワークの傾斜・回転機構を有するポジショナーにて、ディスクとリムとを全周溶接していた。溶接ステーションにて、ディスクとリムは各々位置決めを必要とし、作業者により、ディスクとリムをセットすると同時に位置決めを行っていた。
ディスクの位置決めはボルト穴基準で治具のディスク受け面に設けてある位置決めピンに、ボルト穴をセットすることにより行う。リムの位置決めはバルブ穴基準で行われ、ディスクの特定位置にバルブ穴がセットされるよう、バルブ穴位置決めピンをバルブ穴に挿入し、リムをセットする。したがって、ディスクを先に治具にセットし、その上からリムを位置決めしながらセットする。セットは人力であり、半自動方式である。
〔コンベンショナルホイール〕
コンベンショナルホイールでは、嵌入ステーションでリムをセットし、そのリムの中にディスクを挿入し、嵌入装置にて嵌入し、次工程でピッチ溶接される。
【特許文献1】特開平5−58106号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来のホイール溶接ラインには、つぎの問題がある。
1.フルフェイスホイールの場合、ディスク中心とリム中心とを同心にセッティングし、保持するのが困難である。コンベンショナルホイールではリムにディスクが嵌入された状態でワークが溶接ステーションに搬送されてくるので、ディスクとリムとは同心で保持された状態にあり、溶接ステーションにてディスク中心とリム中心とを同心にセッティングして保持する必要がないので、リム・ディスクの同心出し・保持が必要でないコンベンショナルホイールの溶接装置を、リム・ディスクの同心出し・保持が必要なフルフェイスホイールの溶接に利用することはできない。
2.フルフェイスホイールとコンベンショナルホイールとを同一設備で溶接することができないため、従来は別々に溶接ラインを設けていた。そのため、設備費、設備設置スペースが増大していた。
3.フルフェイスホイールの溶接では、ディスク中心とリム中心とを同心にセッティングし、保持するのが困難であるため、自動化が困難であり、作業者が行っていた。
4.フルフェイスホイールの溶接では、人手によるディスク中心とリム中心とを同心にセッティングする時間が必要になるため、サイクルタイムが長く、生産性が悪い。
5.作業者による芯出しセッティングを必要とする半自動設備のため、ワークの種類が変わった場合の段取り時間が長くなる。したがって、生産性が悪い。
【0004】
本発明の目的は、フルフェイスホイールとコンベンショナルホイールに共用可能な、ホイール溶接ラインを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 溶接トーチを有する溶接ステーションと、
仮付け溶接されたフルフェイスホイール用リム・ディスクまたは本嵌入されたコンベンショナルホイール用リム・ディスクからなるワークを溶接ステーションに向かって送る搬入ラインおよび溶接ステーションで溶接されたリム・ディスクからなるワークを溶接ステーションから送り出す搬出ラインと、
ワークを搬入ラインから溶接ステーションに搬入し溶接済のワークを溶接ステーションから搬出ラインに搬出し、傾斜、回転が可能な軸芯を有するロボットハンドを備えた汎用ロボットと、
前記ロボットハンドに取り付けられワークをチャッキングするチャッキング機構と、
を備えた、フルフェイスホイールとコンベンショナルホイールに共用可能な、ホイール溶接ライン。
(2) 前記ワーク搬入ラインの前工程に、フルフェイスホイール用リム・ディスクの仮付け溶接ステーションが設けられている(1)記載のホイール溶接ライン。
(3) 前記ワーク搬入ラインの前工程に、コンベンショナルホイール用リム・ディスクの嵌入ステーションが設けられている(1)記載のホイール溶接ライン。
(4) 前記溶接トーチは溶接ステーションで固定されており、ワークの方が前記ロボットにより傾斜、回転される(1)記載のホイール溶接ライン。
(5) 前記チャッキング機構が、ディスクと接触するワーク受け座部材と、ワークのハブ穴に挿入されてワークをチャックするコレットチャックと、コレットチャックに接触しロボットハンドに向かって径が小さくなる逆テーパコーンと、を有し、逆テーパコーンをロボットハンド側に引いて逆テーパコーンでコレットチャックを開拡する時にワークにロボットハンドに向かう力をかけワークをワーク受け座部材に密着させる(1)記載のホイール溶接ライン。
(6) 溶接ステーションへのワークの搬入ラインの溶接ステーションに近い側の端部には、ファイバーセンサーを有する位置決めステーションが設けられており、ワークがコンベンショナルホイールの場合に、バルブ穴基準でワークの周方向位置割り出しが可能となっている(1)記載のホイール溶接ライン。
【発明の効果】
【0006】
上記(1)〜(4)の何れかのホイール溶接ラインによれば、仮付け溶接されたフルフェイスホイール用リム・ディスクか、あるいは、本嵌入されたコンベンショナルホイール用リム・ディスクが搬入ライン上を送られてきて、それがロボット(汎用ロボット)により溶接ステーションに搬入されるので、溶接ステーションであらためてディスク中心とリム中心との同心セッティングと保持を行う必要がない。その後は、ロボットの第6軸の傾斜、回転によって、ワークを溶接トーチに対して傾斜、回転させることで、フルフェイスホイール用リム・ディスクの、あるいはコンベンショナルホイール用リム・ディスクの、溶接を行うことができる。したがって、本発明のホイール溶接ラインは、フルフェイスホイールとコンベンショナルホイールの両方の溶接に使用可能である。したがって、同一設備でフルフェイスホイールとコンベンショナルホイールの両方の溶接を行うことができ、設備費、設備設置スペースを低減することができる。
また、ロボットハンドにワークをチャッキングするチャッキング機構が取り付けられているので、ロボットの第6軸を傾斜させるとともに第6軸軸芯まわりに回転させることにより、チャッキング機構とそれによってチャッキングされたワークをトーチに対して回転させることができ、従来のワークの傾斜・回転機構を有するポジショナーをロボットに取り付ける必要がなく、従来のポジショナーをロボットに取り付ける場合に比べて、ロボット先端構造が簡素化され、かつロボットの可搬重量も抑えることができる。
上記(5)のホイール溶接ラインによれば、チャッキング機構が、ワーク受け座部材と、コレットチャックと、逆テーパコーンと、を有するので、ワークをワーク受け座部材に密着させることができ、溶接電流が十分流れて溶接ビードが安定化し、溶接品質が向上する。
上記(6)のホイール溶接ラインによれば、ファイバーセンサーが設けられているので、バルブ穴基準でワークの周方向位置割り出しが可能となり、コンベンショナルホイールにおいて、バルブ穴基準でピッチ溶接(間欠溶接)を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明のホイール溶接ラインを、図1〜図7を参照して、説明する。
本発明のホイール溶接ライン1は、(イ)溶接トーチ11を有する溶接ステーション10と、(ロ)仮付け溶接されたフルフェイスホイール2A用リム・ディスクまたは本嵌入されたコンベンショナルホイール2B用リム・ディスクからなるワーク2を溶接ステーション10に向かって送る搬入ライン40、および溶接ステーションで溶接されたリム・ディスクからなるワーク2を溶接ステーションから送り出す搬出ライン45と、(ハ)ワーク2を搬入ライン40から溶接ステーション10に搬入し溶接済のワーク2を溶接ステーション10から搬出ライン45に搬出し、傾斜、回転が可能な軸芯を有するロボットハンド21を備えた汎用ロボット20と、(ニ)ロボットハンド21に取り付けられワーク2をチャッキングするチャッキング機構30と、を備えており、フルフェイスホイール2Aとコンベンショナルホイール2Bに共用可能な、ホイール溶接ラインである。
【0008】
ホイールからなるワーク2は、互いに溶接されるリム3とディスク4とを有する。
フルフェイスホイール2A用リム・ディスクは、図5に示すように、フルデザインのディスク3と片側フランジレスリム4とを有し、ディスク3の意匠面の反対面と、片側フランジレスリム4のフランジレス側リム端部とをホイール全周にわたって溶接される。
コンベンショナルホイール2B用リム・ディスクは、図6、図7に示すように、両側にフランジがあるリム4とそれに嵌入されるディスク3とを有し、ディスクの嵌入端で、ホイール周方向に所定の長さにわたって間欠的に溶接(ピッチ溶接)される。図7はピッチ溶接における溶接部6を示す。
【0009】
溶接ステーション10は複数設けられ、搬入ライン40上を搬送されてくるワーク2は何れかの溶接ステーション10に搬入される。どの溶接ステーション10に配置されるかは制御装置によって制御される。図1は、6つの溶接ステーション10が設けられ、さらに3つの溶接ステーション10の追加が可能な配置例を示している。
各溶接ステーションに設けられた溶接トーチ11は、固定で、鉛直方向下方に向けられており、ワーク2のディスク3とリム4との溶接部に向けられており、TIG溶接などにより、溶接を行う。フルフェイスホイール2Aの場合は全周溶接を行い、コンベンショナルホイール2Bの場合はピッチ溶接を行う。
【0010】
ワーク搬入ライン40の前工程に、フルフェイスホイール用リム・ディスクの仮付け溶接ステーション41が設けられており、そこで、フルフェイスホイール2A用リム・ディスクは予めディスク3とリム4とが芯合わせされディスク3とリム4とが点付け溶接にて仮溶接される。
ワーク搬入ライン40の前工程に、コンベンショナルホイール用リム・ディスクの嵌入ステーション42が設けられており、そこで、コンベンショナルホイール用リム内にディスクが本嵌入される。
仮付け溶接ステーション41からの搬入ライン40Aと嵌入ステーション42からの搬入ライン40Bとの間にわたって、両搬入ライン間にわたって延びる中間ライン43が設けられており、搬入ライン40Aから搬入ライン40Bに、あるいは搬入ライン40Bから搬入ライン40Aに、ワーク2を自在に流すことができる。これによって、どの溶接ステーション10にもワーク2を配送することができる。
図1には、仮付け溶接ステーション41、嵌入ステーション42へのディスク3の供給ライン51、リム4の供給ライン52も示してある。
【0011】
図1に示すように、搬入ライン40で搬送されるワーク2がフルフェイスホイール2A用リム・ディスクである場合、そのフルフェイスホイール2A用リム・ディスクは予めディスク3とリム4とが芯合わせされディスク3とリム4とが点付け溶接にて仮溶接されたワークである。仮溶接された状態で、ロボット20によって溶接ステーション10に搬入される。
搬入ライン40で搬送されるワーク2がコンベンショナルホイール2B用リム・ディスクである場合、そのコンベンショナルホイール2B用リム・ディスクは予めディスク3がリム4に本嵌入されて同心に位置合わせされたワークであり、本嵌入された状態(溶接はされていない状態)で、ロボット20によって溶接ステーション10に搬入される。
【0012】
ロボット20は、市販の、6自由度をもつ関節型ロボットである。汎用ロボット20の基台は固定であるが、ロボットハンド21は、ロボットアームが走査できる範囲で自由な位置、姿勢をとり得る。ロボット20の第6軸(ロボットハンド21の軸)は、任意の角度に傾斜可能で、かつ、第6軸の軸芯まわりに回転可能である。ロボット20の第6軸が、傾斜されて、かつ、第6軸の軸芯まわりに回転されることにより、ロボットハンド21に取り付けられたチャッキング機構30とチャッキング機構30によってチャッキングされたワーク2とは傾斜した状態(たとえば、鉛直方向から約45度傾いた状態)で第6軸の軸芯まわりに回転される。
【0013】
チャッキング機構30は、ワーク2をディスク3のハブ穴でチャックする。チャッキング機構30は、コレットチャック31を有し、コレットチャック31がワーク2のディスク3のハブ穴に進入し、コレットチャック31が開拡されることによってハブ穴にてワーク2をチャックする。
搬入ライン40上では、ワーク2はディスク3が上、リム4が下の姿勢で搬送され、搬入ライン40先端の位置決めステーション44でワーク2が停止される。チャッキング機構30はワーク2に上方から近づいていき、コレットチャック31がワーク2のハブ穴に挿入され、ワーク2をチャックする。ロボット20はワーク2の姿勢を上下逆転させてディスク3が下でリム4が上になる姿勢でかつワークの軸芯が鉛直方向から45度傾いた姿勢にし、ワーク2の溶接すべき箇所を溶接トーチ11のすぐ下にもってくる。この状態でロボット20の第6軸の軸芯を回転させてワーク2を第6軸の軸芯まわりに回転させ、溶接を実行する。
【0014】
チャッキング機構30は、ワーク2のディスク3と接触するリング状のワーク受け座部材32と、ワーク2のディスク3のハブ穴5に嵌入され開拡されてワーク2をハブ穴5にてチャックするコレットチャック31と、コレットチャック31に接触しロボットハンド21に向かって径が小さくなる逆テーパコーン33と、を有する。逆テーパコーン33をロボットハンド21側に引いて逆テーパコーン33でコレットチャック31を開拡する時にワーク2にロボットハンド21に向かう力をかけ、ワーク2をワーク受け座部材32に密着させ、溶接時の電流を安定にし、溶接ビードを安定化させる。
【0015】
また、溶接ステーション10へのワークの搬入ライン40の溶接ステーション10に近い側の端部には、ファイバーセンサー46を有する位置決めステーション44が設けられており、ワーク2がコンベンショナルホイール2Bの場合に、ワークのバルブ穴基準でワーク2の周方向位置割り出しが可能となっている。コンベンショナルホイール2Bはピッチ溶接されるが、溶接の始点をバルブ穴基準で割り出されたワーク2の周方向位置によって決定する。
【0016】
リムとディスクとの溶接が完了したワーク2は、フルフェイスホイール2Aの場合も、コンベンショナルホイール2Bの場合も、ロボット20により溶接ステーション10から搬出ステーション45へ搬出され、搬出ステーション45に設けてある刻印装置47により刻印されてコンベアーにて搬出される。
【0017】
つぎに、本発明のホイール溶接ラインの作用・効果を説明する。
本発明のホイール溶接ライン1では、仮付け溶接ステーション41で仮付け溶接されたフルフェイスホイール2A用リム・ディスクか、あるいは、嵌入ステーション42で本嵌入されたコンベンショナルホイール2B用リム・ディスクが搬入ライン40上を送られてきて、位置決めステーション44で位置決めされ、そのワーク2がロボット20(汎用ロボット)により溶接ステーション10に搬入されるので、溶接ステーション10であらためてディスク中心とリム中心との同心セッティングと保持を行う必要がない。(従来はフルフェイスホイール用リム・ディスクの場合ディスク中心とリム中心との同心セッティングと保持を人手で行っていたが、この作業が自動化される。)その後は、ロボット20の第6軸の傾斜(鉛直方向から45度に傾けて、鉛直方向下方に向かって延びるトーチが溶接すべき部位を狙いやすくするための傾斜)、回転(溶接トーチ11が固定でワーク2の方を1周回転させる)によって、ワーク2を溶接トーチ11に対して傾斜、回転させることで、フルフェイスホイール2A用リム・ディスクの全周溶接、あるいはコンベンショナルホイール2B用リム・ディスクの、ピッチ溶接を行うことができる。したがって、本発明のホイール溶接ラインは、フルフェイスホイール2Aとコンベンショナルホイール2Bの両方の溶接に使用可能である。したがって、同一設備でフルフェイスホイール2Aとコンベンショナルホイール2Bの両方の溶接を行うことができ、設備費、設備設置スペースを低減することができる。
【0018】
また、ロボットハンド21にワーク2をチャッキングするチャッキング機構30が取り付けられているので、ロボット2の第6軸を傾斜させるとともに第6軸軸芯まわりに回転させることにより、チャッキング機構30とそれによってチャッキングされたワーク2を溶接トーチ11に対して回転させることができ、従来のワークの傾斜・回転機構を有するポジショナー(駆動機構等の複雑な構造を有し重量物である)をロボットに取り付ける必要がなく、従来のポジショナーをロボットに取り付ける場合に比べて、ロボット先端構造が簡素化され、かつロボットの可搬重量も抑えることができる。
【0019】
また、チャッキング機構30が、ワーク受け座部材32と、コレットチャック11と、逆テーパコーン33と、を有するので、逆テーパコーン33をワーク受け座部材32側に引いた時にワーク2をワーク受け座部材32に密着させることができ、溶接電流が十分流れて溶接ビードが安定化し、溶接品質が向上する。
【0020】
ファイバーセンサー46が設けられているので、ワーク2を回転させながらワーク2に光をあてバルブ穴を通してくる光をファイバーセンサー46にて検出することによりバルブ穴の位置を検出することができ、バルブ穴基準でワークの周方向位置割り出しが可能となる。そのため、コンベンショナルホイール2Bにおいて、バルブ穴基準でピッチ溶接(間欠溶接)の始点を決定することができ、バルブ穴に対して相対的に位置が決定されたピッチ溶接を行うことができる。これらの制御は外部制御装置にて行われる。外部制御装置には、予め溶接条件が設定されている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明のホイール溶接ラインの配置を示す平面図である。
【図2】本発明のホイール溶接ラインの溶接ステーションとその近傍の平面図である。
【図3】本発明のホイール溶接ラインの溶接ステーションとその近傍の正面図である。
【図4】本発明のホイール溶接ラインのロボットのロボットハンドとそれに取り付けられたチャッキング機構の断面図である。
【図5】本発明のホイール溶接ラインのチャッキング機構とそれにチャックされたフルフェイスホイールからなるワークの断面図である。
【図6】本発明のホイール溶接ラインで流されるコンベンショナルホイールの断面図である。
【図7】図6のコンベンショナルホイールの背面図である。
【符号の説明】
【0022】
1 ホイール溶接ライン
2 ワーク
2A フルフェイスホイール
2B コンベンショナルホイール
3 ディスク
4 リム
5 ハブ穴
6 ピッチ溶接部
10 溶接ステーション
11 溶接トーチ
20 ロボット
21 ロボットハンド
30 チャッキング機構
31 コレットチャック
32 ワーク受け座部材
33 逆テーパコーン
40、40A、40B 搬入ライン
41 仮付け溶接ステーション
42 嵌入ステーション
43 中間ライン
44 位置決めステーション
45 搬出ライン
46 ファイバーセンサー
47 刻印装置
51 ディスク供給ライン
52 リム供給ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶接トーチを有する溶接ステーションと、
仮付け溶接されたフルフェイスホイール用リム・ディスクまたは本嵌入されたコンベンショナルホイール用リム・ディスクからなるワークを溶接ステーションに向かって送る搬入ラインおよび溶接ステーションで溶接されたリム・ディスクからなるワークを溶接ステーションから送り出す搬出ラインと、
ワークを搬入ラインから溶接ステーションに搬入し溶接済のワークを溶接ステーションから搬出ラインに搬出し、傾斜、回転が可能な軸芯を有するロボットハンドを備えた汎用ロボットと、
前記ロボットハンドに取り付けられワークをチャッキングするチャッキング機構と、
を備えた、フルフェイスホイールとコンベンショナルホイールに共用可能な、ホイール溶接ライン。
【請求項2】
前記ワーク搬入ラインの前工程に、フルフェイスホイール用リム・ディスクの仮付け溶接ステーションが設けられている請求項1記載のホイール溶接ライン。
【請求項3】
前記ワーク搬入ラインの前工程に、コンベンショナルホイール用リム・ディスクの嵌入ステーションが設けられている請求項1記載のホイール溶接ライン。
【請求項4】
前記溶接トーチは溶接ステーションで固定されており、ワークの方が前記ロボットにより傾斜、回転される請求項1記載のホイール溶接ライン。
【請求項5】
前記チャッキング機構が、ディスクと接触するワーク受け座部材と、ワークのハブ穴に挿入されてワークをチャックするコレットチャックと、コレットチャックに接触しロボットハンドに向かって径が小さくなる逆テーパコーンと、を有し、逆テーパコーンをロボットハンド側に引いて逆テーパコーンでコレットチャックを開拡する時にワークにロボットハンドに向かう力をかけワークをワーク受け座部材に密着させる請求項1記載のホイール溶接ライン。
【請求項6】
溶接ステーションへのワークの搬入ラインの溶接ステーションに近い側の端部には、ファイバーセンサーを有する位置決めステーションが設けられており、ワークがコンベンショナルホイールの場合に、バルブ穴基準でワークの周方向位置割り出しが可能となっている請求項1記載のホイール溶接ライン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−142336(P2006−142336A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−336007(P2004−336007)
【出願日】平成16年11月19日(2004.11.19)
【出願人】(000110251)トピー工業株式会社 (255)
【Fターム(参考)】