説明

ボンド磁石およびその製造方法

【課題】樹脂量を0.5〜1.0質量%と低減させた原料粉末を高圧力の下で成形してもクラックの発生し難い健全な圧粉体を得ることにより、密度の高いボンド磁石を提供する。
【解決手段】磁石粉末を樹脂で結着したボンド磁石であって、中空部を有する筒形状を有し、中空部の軸方向の両端部もしくは一方の端部に樹脂量が1.5〜2.0質量%の第1層P11が設けられているとともに、残部に樹脂量が0.5〜1.0質量%の第2層P12が設けられ、密度が6.4Mg/m以上である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁石粉末を樹脂で結着したボンド磁石およびその製造方法に関し、特に、磁石の密度を6.4Mg/m以上とした筒形状を有するボンド磁石およびその製造方法に係る。
【背景技術】
【0002】
磁石粉末を樹脂で結着したボンド磁石は、形状自由度が高く、また、磁石粉末としてネオジウム磁石等の希土類磁石材料を用いることで、高い磁束密度と強い磁力を発揮できることから、各種小型モータやセンサへの使用を代表とし、一般家電製品、自動車部品、音響機器、医療機器、一般産業機器等、幅広い分野で使用されている。
【0003】
ボンド磁石は、成形工程により製品形状が付与される。成形工程は、製品形状が付与された金型内に、磁石粉末を可塑性の原料とともに射出して成形する射出成形法(特許文献1等)と、金型のキャビティに磁石粉末と樹脂を含む原料粉末を充填し、上下パンチで圧縮成形する圧縮成形法(特許文献2等)に大別される。これらの成形方法は用途に応じて使い分けられる。
【0004】
上記の各種機器においては、近年の小型化・軽量化の要求の下、ボンド磁石に対して、磁束密度や最大エネルギー積(BH)max等の磁気特性向上の要求が大きくなってきている。この点で、射出成形法は、形状自由度は高いものの、原料に可塑性を与える必要があるため、原料に占める磁石粉末の量が制限され、磁束密度や最大エネルギー積(BH)max等の磁気特性向上の要求に応えることが難しい。一方、圧縮成形法においては、形状の自由度が射出成形法に比して低いものの、磁石粉末の含有量を多くすることができるため、優れた磁束密度および最大エネルギー積(BH)maxを有するボンド磁石を得ることができる。
【0005】
図1は、中空部を有する円筒形状のボンド磁石の圧粉体を圧縮成形法により成形するための一般的な成形工程を示すものである。図1に示す金型装置は、圧粉体の外周および底面を形成する型孔1aを有するダイ1と、圧粉体の中空部を形成するコアロッド2と、圧粉体の上面を形成する上パンチ4とを備えている。圧粉体の底面形成側には、成形後の圧粉体を押し出すためのエジェクトピン31が円周方向等間隔に配置されている。このような金型装置を用い、図1(a)に示すように、ダイ1の型孔1aとコアロッド2とでキャビティを形成し、このキャビティにフィーダ5等の粉末供給手段により原料粉末Mを充填する。次いで、図1(b)に示すように、上パンチ4を降下させて、キャビティ内に充填された原料粉末Mを上パンチ4で圧縮成形して圧粉体Cとする。この後、図1(c)に示すように、上パンチ4を上方に移動させて待機位置まで復帰させるとともに、エジェクトピン31を上方に移動させ、圧粉体Cをダイ1の型孔1aから押し出す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−137138号公報
【特許文献2】特開2009−099580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
圧縮成形法は、射出成形法に比して、原料粉末中の磁石粉末の含有量を多くすることができるため、磁束密度に優れたボンド磁石を得易いものの、近年では、より一層の磁束密度の向上が望まれている。ボンド磁石の磁束密度および最大エネルギー積(BH)maxの向上には、磁石粉末の含有量を増加させるとともに、原料粉末を高密度に成形してボンド磁石の密度比を高める必要がある。したがって、ボンド磁石の成形に際しては、原料粉末の樹脂量を低減して磁石粉末の割合を高めるとともに、この原料粉末を高圧力で成形することが必要となる。
【0008】
そこで、本発明者等は、原料粉末中の樹脂量を0.5〜1.0質量%として従来よりも低減させて、ボンド磁石の圧粉体の成形を行った。成形は、図1に示すような片押し成形によって1960MPaの高い成形圧力の下で行い、上記原料粉末を円筒形状に圧縮成形した。しかしながら、図2に示すように、得られた圧粉体Cの上端面からtの位置に、内周面から上端面に向かうクラックが発生した。この圧粉体の上端面は上パンチ4で押圧した面である。このクラックは次のようにして発生したと考えられる。すなわち、原料粉末中の磁石粉末は硬くかつほとんど塑性変形しないため、上パンチ4からの加圧によって、上パンチ4に接した磁石粉末およびその近傍の磁石粉末が弾性変形する。このとき、上パンチ4からの加圧力は、軸方向のみではなく軸方向に対して直交する方向、すなわちコアロッド2をその外周面から圧縮する方向に働き、コアロッド2が半径方向外方に弾性変形した状態で圧縮成形が行われる。この後、上パンチ4からの加圧力が除荷される際に、コアロッド2が弾性復帰して圧粉体Cの上端面近傍の内周面にクラックが発生するものと考えられる。
【0009】
したがって、本発明は、樹脂量を0.5〜1.0質量%と低減させた原料粉末を高圧力の下で成形してもクラックの発生し難い健全な圧粉体を得ることにより、密度の高いボンド磁石を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のボンド磁石は、磁石粉末を樹脂で結着したボンド磁石であって、中空部を有する筒形状を有し、中空部の軸方向の両端部もしくは一方の端部に樹脂量が1.5〜2.0質量%の第1層が設けられているとともに、残部に樹脂量が0.5〜1.0質量%の第2層が設けられ、密度が6.4Mg/m以上であることを特徴とする。
【0011】
本発明では、ボンド磁石の中空部の軸方向の両端部もしくは一方の端部に、樹脂量が1.5〜2.0質量%の第1層が設けられているため、圧縮成形時の端部の変形能が高い。このため、端部成形後のコアロッドの弾性復帰による変形を吸収して、端部のクラックの発生を防止することができる。また、残部に、樹脂量を0.5〜1.0質量%と低減させた第2層が設けられているため、ボンド磁石の密度比を80%以上として、磁束密度を高くすることができる。
【0012】
第1層における樹脂量は、1.5〜2.0質量%とする。樹脂量が1.5質量%に満たないと、コアロッドの弾性復帰の際に、変形を吸収できずクラックが発生し易くなる。一方、樹脂量が2.0質量%を超えると、原料粉末中の磁石粉末の量の低下の影響が大きくなり、所望の磁気特性を得難くなる。また、第1層を上記の樹脂量に設定することで、第2層の樹脂量を0.5〜1.0質量%まで低減しても、圧縮成形時に端部にクラックが発生するのを防止することができる。第2層の樹脂量は、少なすぎると成形が困難となるため、0.5質量%以上が必要となる。一方、樹脂量が1.0質量%を超えると、磁石の密度が低下して6.4Mg/mを下回ってしまう。
【0013】
本発明のボンド磁石においては、その軸方向において、第1層の高さが1〜3mmであり、第2層の高さが9mm以上であることを好ましい態様とする。第1層の高さが1mm未満であると、圧縮成形時の変形能が十分得られないため、端部のクラックの発生を防止し難くなる。そして、第1層の高さが1〜3mmであれば、上記効果が十分に得られ、端部のクラックの発生を確実に防止することができる。また、第2層の軸方向の高さが9mm未満であると、ボンド磁石の密度比が低くなり、磁気特性が低下する。このため、第2層の高さは大きいほど良く、9mm以上が好ましい。
【0014】
なお、本発明のボンド磁石における、中空部を有する筒形状は、中空部の断面形状が円形、楕円形、他角形等や、これらの複合形状を含み、これらにキー溝等の凹条あるいは凸条が、1つもしくは複数形成された形状も含む。また、外周形状についても、円形、楕円形、他角形等や、これらの複合形状を含み、あるいはキー等の凹条あるいは凸条が、1つもしくは複数形成された形状も含む。
【0015】
本発明の第1のボンド磁石の製造方法は、型孔を有するダイと、コアロッドと、コアロッドおよび型孔と摺動自在に嵌合する上パンチおよび下パンチとからなる金型装置を用い、ダイの型孔と、コアロッドと、下パンチにより形成されるキャビティに、樹脂の添加量が0.5〜1.0質量%の磁石粉末を含む第2原料粉末を充填する第1充填工程と、第2原料粉末の上に、樹脂の添加量が1.5〜2.0質量%の磁石粉末を含む第1原料粉末を充填して積層する第2充填工程と、上パンチにより、成形圧力1470〜2450MPaで、第1、第2原料粉末を片押し成形で圧縮成形する圧縮成形工程と、得られた圧粉体を押し出す押し出し工程と、圧粉体を加熱して磁石粉末を樹脂で結着する熱処理工程とを行うことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の第2のボンド磁石の製造方法は、型孔を有するダイと、コアロッドと、コアロッドおよび型孔と摺動自在に嵌合する上パンチおよび下パンチとからなる金型装置を用い、ダイの型孔と、コアロッドと、下パンチにより形成されるキャビティに、樹脂の添加量が1.5〜2.0質量%の磁石粉末を含む第3原料粉末を充填する第1充填工程と、第3原料粉末の上に、樹脂の添加量が0.5〜1.0質量%の磁石粉末を含む第2原料粉末を充填して積層する第2充填工程と、第2原料粉末の上に、樹脂の添加量が1.5〜2.0質量%の磁石粉末を含む第1原料粉末を充填して積層する第3充填工程と、上パンチおよび下パンチにより、成形圧力1470〜2450MPaで、第1、第2、第3原料粉末を両押し成形で圧縮成形する圧縮成形工程と、得られた圧粉体を押し出す押し出し工程と、圧粉体を加熱して磁石粉末を樹脂で結着する熱処理工程とを行うことを特徴とする。
【0017】
本発明の第1および第2のボンド磁石の製造方法によると、原料粉末の圧縮成形を1回行えばよいため、製造コストを低減することができる。また、樹脂の添加量の多い原料粉末をボンド磁石の端部に用いているため、端部のクラックの発生を防止しながら、成形圧力を高くすることができる。このため、ボンド磁石の密度を高くし、磁束密度を向上することができる。
【0018】
本発明の第1および第2のボンド磁石の製造方法においては、第1原料粉末および第3原料粉末の充填深さが、圧縮成形後に1〜3mmとなる深さであること、第2原料粉末の充填深さが、圧縮成形後に9mm以上となる深さであることを好ましい態様とする。また、第1〜3原料粉末が、樹脂を磁石粉末の表面に被覆して与えた樹脂被覆磁石粉末からなることを好ましい態様とする。なお、本発明においては、第1〜3原料粉末で用いる樹脂および磁石粉末は同じものでも良く、異なっていても良い。例えば、第1および第3原料粉末を同じ材料から構成し、第2原料粉末を異なる材料から構成しても良い。
【0019】
圧縮成形時の成形圧力は、1470MPaを下回ると、原料粉末を十分に緻密化できず、ボンド磁石の密度を6.4Mg/m以上にすることができない。一方、2450MPaを超えて圧縮成形しても、ボンド磁石の密度向上の割合が小さく、金型破損が生じ易くなる。このため成形圧力は、1470〜2450MPaとする。
【0020】
圧粉体の加熱は、樹脂により磁石粉末を結着するために行う。加熱により樹脂を硬化させるとともに磁石粉末を結着させてボンド磁石の強度を向上させる。加熱温度は、樹脂の硬化温度以上であり、また、熱分解が生じると強度が低下するとともに、磁石粉末の絶縁が不良となるため、樹脂の分解温度未満とする。
【0021】
樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられ、1種または2種以上用いる。なお、必要に応じてそれぞれの樹脂に適合した硬化剤を併用しても良い。樹脂は粉末の形態で磁石粉末に添加しても良いが、樹脂を溶剤によって溶解させて乾燥させることによって、磁石粉末の表面に被覆して用いることが好ましい。
【0022】
また、磁石粉末としては、希土類磁石粉末やフェライト磁石粉末等の公知の磁石粉末を単独又は混合して使用することができる。例えば、希土類磁石粉末としては、Nd−Fe−B系磁石粉末、Sm−Co系磁石粉末、Sm−Fe−N系磁石粉末等が挙げられる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、樹脂量を0.5〜1.0質量%と低減させた原料粉末を高圧力の下で成形してもクラックの発生し難い健全な圧粉体を得ることができ、成形体密度の高いボンド磁石を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】従来のボンド磁石の製造方法における成形工程の一例を示す模式図であり、(a)は原料粉末の充填工程、(b)は原料粉末の圧縮成形工程、(c)は圧粉体の押し出し工程である。
【図2】従来のボンド磁石の製造方法において発生するクラックの状況を示す模式図である。
【図3】本発明の第1実施形態のボンド磁石を示す模式図である。
【図4】本発明の第1のボンド磁石の製造方法における成形工程を説明する模式図であり、(a−1)および(a−2)は原料粉末の第1および第2充填工程、(b)は原料粉末の圧縮成形工程、(c)は圧粉体の押し出し工程である。
【図5】本発明の第2実施形態のボンド磁石を示す模式図である。
【図6】本発明の第2のボンド磁石の製造方法における成形工程を説明する模式図であり、(a−1)〜(a−3)は原料粉末の第1〜3充填工程、(b)は原料粉末の圧縮成形工程、(c)は圧粉体の押し出し工程である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
(1)第1実施形態
本発明の第1実施形態のボンド磁石を図3に示す。本発明の第1実施形態のボンド磁石Pは、中空部を有する筒形状を有し、上端面側(図の上側)に樹脂量が1.5〜2.0質量%の第1層P11が設けられ、残部には、樹脂量が0.5〜1.0質量%の第2層P12が本体として設けられて構成されている。
【0026】
通常、樹脂量が多いボンド磁石は、応力が加わった際に、樹脂が変形することでクラック等の発生が防止される。しかしながら、樹脂量が多いボンド磁石においては、相対的に磁石粉末の量が減少する結果、ボンド磁石の密度比が低下する。このことから、本発明の第1実施形態のボンド磁石Pにおいては、上端面側は樹脂量を多くして応力を吸収する能力を付与し、金型のコアロッドの弾性復帰に際して、応力を吸収してクラックの発生を防止する層として第1層P11を設けている。このため、第1層P11は、樹脂量が多く磁石粉末の量が少ない。第1層P11の高さdは、上端面からのクラックの発生位置t(図2(b)参照)よりも大きく設定すればよい。具体的には1mm以上の高さとすることが推奨される。
【0027】
一方、ボンド磁石の高さHは、製品の仕様から決定されるものであり、第1層P11の高さdが増加すると、その分、本体である第2層P12の高さhが減少して、ボンド磁石全体に占める磁石粉末の量が減少することとなり、磁気特性が低下する。このため、第1層P11の高さdは3mm以下に止めることが推奨される。また、ボンド磁石製品全体の密度比を大きくするためには、高さhは大きいほどよく、9mm以上とすることが推奨される。
【0028】
第1層P11を上記の樹脂量および高さに設定することで、本体である第2層P12の樹脂量を0.5〜1.0質量%まで低減しても、圧縮成形時にクラックが発生するのを防止することができる。このため、ボンド磁石全体の密度比を80%以上に高めることができる。
【0029】
以上の本発明の第1実施形態のボンド磁石Pは、加圧成形が上パンチ4からの片押し成形の場合のものであり、第1層P11を上パンチ4と当接する側の端面に設けている。
【0030】
上記の第1実施形態のボンド磁石Pは、例えば図4のようにして成形される。すなわち、図4に示す金型装置は、圧粉体の外周を形成する型孔1aを有するダイ1と、圧粉体の中空部を形成するコアロッド2と、圧粉体の下面を形成する下パンチ3と、圧粉体の上面を形成する上パンチ4とを備えている。
【0031】
このような金型装置を用い、図4(a−1)に示すように、ダイ1の型孔1a、コアロッド2および下パンチ3とでキャビティを形成し、このキャビティにフィーダ52等の粉末供給手段により、樹脂量が0.5〜1.0質量%の原料粉末Mを充填する(第1充填工程)。
【0032】
次いで、図4(a−2)に示すように、下パンチ3を降下させて、先に充填された原料粉末Mの上にダイ1の型孔1aとコアロッド2とで新たにキャビティを形成するとともに、このキャビティにフィーダ51により、樹脂量が1.5〜2.0質量%の原料粉末Mを充填する(第2充填工程)。このように原料粉末を充填することで、キャビティ内に樹脂量が0.5〜1.0質量%の原料粉末Mと、樹脂量が1.5〜2.0質量%の原料粉末Mを、積層することができる。
【0033】
次いで、図4(b)に示すように、上パンチ4を降下させて、キャビティ内に積層充填された原料粉末MおよびMを上パンチ4で成形圧力1470〜2450MPaにおいて圧縮成形して圧粉体Cとする(圧縮成形工程)。このとき、原料粉末MおよびMは一体に成形される。
【0034】
上記のようにして原料粉末を圧縮成形した後、図4(c)に示すように、上パンチ4を上方に移動させて待機位置まで復帰させるとともに、下パンチ3を上昇させて圧粉体Cをダイ1の型孔1aから押し出す(押し出し工程)。圧粉体Cには、上パンチ4に当接する端面側に第1層P11となる層が形成されている。このため、上パンチ4の加圧力を除荷した際にコアロッド2が弾性復帰する変形を吸収できるため、クラックを生じさせずに圧粉体Cを押し出すことができる。この圧粉体Cを所定の温度に加熱することにより(熱処理工程)、本発明のボンド磁石Pを得る。なお、本体である第2層P12と第1層P11は一体となっている。
【0035】
上記の原料粉末MおよびMは、その充填深さが第2層P12の高さh、および第1層P11の高さdとなるように調整して充填される。ここで、原料粉末MおよびMは、同時に一体として圧縮されることから、両粉末とも圧縮比は等しい。したがって、原料粉末Mの充填深さと原料粉末Mの充填深さの比を、所望の第2層P12の高さhと第1層P11の高さdの比と等しくして充填すればよい。したがって、原料粉末Mの充填深さは、上記のように、成形後に1〜3mmとなるよう、また、原料粉末Mの充填深さは、上記のように、成形後に9mm以上となるよう調整する。
【0036】
なお、第1実施形態においては、ダイ1の位置を固定して、下パンチ3を移動制御したが、下パンチ3を固定してダイ1の位置を制御するようにしてもよい。また、原料粉末の加圧を上パンチ4で行ったが、下パンチ3で加圧してもよく、その場合は原料粉末MとMの充填の順序を入れ替えて、原料粉末を直接加圧するパンチの側に、樹脂量が多く磁石粉末の量が少ない原料粉末Mが配置されるように充填すればよい。
【0037】
(2)第2実施形態
以上の本発明の第1実施形態のボンド磁石および本発明の第1のボンド磁石の成形方法においては、片押し成形を行う場合の形態であるが、ボンド磁石の成形は、上パンチと下パンチの両方のパンチで原料粉末を圧縮成形する両押し成形とする場合が多い。すなわち、片押し成形では、金型構成が簡素となり制御し易いという利点はあるが、原料粉末を圧縮する圧力は一方のパンチからのみ与えられ、この圧力が原料粉末を通して減衰しながら他方のパンチに伝播し、この圧力の反力が他方のパンチの加圧力となる。したがって、直接加圧される端面に対し他方の端面が緻密化し難いという欠点を有している。一方、上パンチと下パンチと両方のパンチから直接原料粉末へ圧力を加えれば、両端面とも緻密化し、ボンド磁石の密度を高めることが容易となる。しかしながら、両押し成形とした場合には、下パンチ側でもコアロッドの弾性変形が生じるため、下端面近傍にもクラックが発生し易い。
【0038】
本発明の第2実施形態のボンド磁石は、上記の両押し成形に対応するものであり、図5に示すように、両端面側(図の上下側)に樹脂量が1.5〜2.0質量%の第1層P21、第3層P23が設けられ、残部は、樹脂量が0.5〜1.0質量%の第2層P22が本体として構成されている。すなわち、本発明の第2実施形態のボンド磁石Pは、下パンチ3側にも、樹脂量が多く磁石粉末の量が少ない層が配置されており、圧縮成形時の下パンチ3側のクラックの発生を防止されたものである。
【0039】
本発明の第2実施形態のボンド磁石Pは、例えば図6のようにして成形される。金型装置は、上記の第1実施形態のボンド磁石の製造方法で用いたものと同じである。ただし、上記の第1実施形態のボンド磁石の製造方法においては、ダイ固定として説明したが、本実施形態においては、粉末成形で一般的なウイズドロアル法(下パンチ固定)を適用した場合について説明する。
【0040】
上記の金型装置を用い、まず、図6(a−1)に示すように、ダイ1の型孔1a、コアロッド2および下パンチ3とでキャビティを形成し、このキャビティにフィーダ53により、樹脂量が1.5〜2.0質量%の原料粉末Mを充填する(第1充填工程)。
【0041】
次いで、図6(a−2)に示すように、ダイ1を上昇させて、先に充填された原料粉末Mの上にダイ1の型孔1aとコアロッド2とで新たにキャビティを形成するとともに、このキャビティにフィーダ52により、樹脂量が0.5〜1.0質量%の原料粉末Mを充填する(第2充填工程)。
【0042】
この後、さらに、図6(a−3)に示すように、ダイ1をさらに上昇させて、直前に充填された原料粉末Mの上にダイ1の型孔1aとコアロッド2とで、再度、新たにキャビティを形成するとともに、このキャビティにフィーダ51により、樹脂量が1.5〜2.0質量%の原料粉末Mを充填する(第3充填工程)。なお、原料粉末M〜Mにおいて用いる樹脂および磁石粉末は同じものでも良く、異なっていても良い。
【0043】
このように原料粉末を充填することで、キャビティ内に、下から、原料粉末M、原料粉末M、原料粉末Mの順に原料粉末を積層し、樹脂量が多く磁石粉末の量が少ない原料粉末M、Mを両端に、樹脂量が少なく磁石粉末の量が多い原料粉末Mを中間に配置して積層充填することができる。
【0044】
そして、図6(b)に示すように、上パンチ4を降下させるとともに、ダイ1を降下させて、キャビティ内の原料粉末を上パンチ4および下パンチ3で成形圧力1470〜2450MPaにおいて圧縮成形して圧粉体Cとする(圧縮成形工程)。すなわち、本実施形態においては、ダイ1を降下させることにより、相対的に下パンチ3が上昇することとなり、上パンチ4と下パンチ3の両パンチより原料粉末を加圧して両押し成形としている。このとき、原料粉末M、Mは両端部に、原料粉末Mは本体として一体に成形される。
【0045】
上記のようにして原料粉末を圧縮成形した後、図6(c)に示すように、上パンチ4を上方に移動させて待機位置まで復帰させるとともに、ダイ1を、ダイ1の上面が下パンチ3の上端面と一致するまで下降させて、圧粉体Cをダイ1の型孔1aから押し出す(押し出し工程)。圧粉体Cは、上パンチ4および下パンチ3に当接する端面に第1層P21および第3層P23となる層が形成されている。このため、上パンチ4および下パンチ3の加圧力を除荷した際にコアロッド2が弾性復帰する変形を吸収できるため、クラックを生じさせずに圧粉体Cを押し出すことができる。この圧粉体Cを所定の温度に加熱することによって、本発明のボンド磁石Pを得ることができる。なお、第1層P21および第3層P23は両端部に、第2層P22は中間部に配置されて一体に成形されている。
【0046】
以上の本発明の第2のボンド磁石の製造方法において、原料粉末Mおよびその両端に配置される原料粉末M、Mの充填深さは、本発明の第1のボンド磁石の製造方法と同様に設定すればよい。また、成形圧力についても、本発明の第1のボンド磁石の製造方法と同様にして設定すればよい。なお、第2の実施形態においては、ウイズドロアル法を用いており、下パンチ3の位置を固定して、ダイ1を移動制御したが、ダイ1を固定して下パンチ3の位置を制御するようにしてもよい。
【0047】
樹脂被覆磁石粉末は、例えば、樹脂を有機溶媒に溶解した溶液を磁石粉末に混練し、この樹脂溶液と混練された磁石粉末を必要に応じて加熱するなどして、有機溶媒成分を揮発させて得ることができる。すなわち、磁石粉末に混合された樹脂溶液は、磁石粉末の表面に濡れて、これを覆うが、この状態から溶液中の有機溶媒成分を揮発させて除去することで、樹脂成分のみが磁石粉末の表面に被膜として残留する。
【実施例】
【0048】
[第1実施例]
メルトスピニング法で得られたNd8.6Pr0.1Fe84.46.0Ti0.9原子%組成の急冷合金薄帯を粉砕、熱処理して得たTi含有ナノコンポジット磁石粉末を用意した。また、ビスフェノールA型エポキシ樹脂および硬化剤を用意し、表1に示す割合で磁石粉末と樹脂の添加量を変えて混練して、成形後に第2層P12を形成する原料粉末Mを調整するとともに、磁石粉末に、樹脂1.5質量%を添加し混合して、成形後に第1層P11を形成する原料粉末Mを調整した。
【0049】
上記のようにして調整した原料粉末MおよびMを用い、原料粉末Mを充填深さ21.6mmとして充填した上に、原料粉末Mを充填深さ2.4mmとして積層充填し、成形圧力1960MPaで、上パンチによる片押し成形を行った。そして、外径25mm、内径17mm、高さ12mmであり、原料粉末Mにより形成される第2層P12の高さが10.8mm、原料粉末Mにより形成される第1層P11の高さが1.2mmの円筒形状圧粉体を成形し、試料番号01〜06の圧粉体試料を作製した。
【0050】
これらの圧粉体試料について、目視で圧粉体の内径上部を観察し、クラックの有無を調査した。また、クラックが認められない圧粉体試料について、窒素ガス雰囲気中180℃で2時間加熱して熱処理を行った後、アルキメデス法にてボンド磁石としての密度を測定した。これらの結果を表1に併せて示す。
【0051】
【表1】

【0052】
表1より、原料粉末Mが樹脂を含有しない試料番号01においては、原料粉末Mが固まらず、押し出し後の圧粉体においてクラックが発生した。一方、樹脂を0.5質量%以上含有する原料粉末Mを用いた試料番号02〜06の試料では、樹脂が磁石粉末に滑りを与えて磁石粉末再配列を促すとともに、樹脂が磁石粉末を結着したため、クラックを発生させることなく成形することができた。また、原料粉末Mの樹脂量が0.5〜2.0質量%の範囲において、樹脂量が0.5質量%の試料番号02の試料の密度が最も高く、樹脂量の増加にしたがい密度が低下する傾向を示している。そして、原料粉末M中の樹脂量が1.0量%を超える試料番号05、06では、密度が6.4Mg/mを下回り低かった。
【0053】
以上のことから、第2層P12を形成する原料粉末Mに樹脂を含有させ、その樹脂量を0.5〜1.0質量%の範囲とすることで、クラックを発生させることなく、密度が6.4Mg/m以上の高い密度のボンド磁石を得られることが確認された。
【0054】
[第2実施例]
第1実施例と同じ磁石粉末および樹脂を用い、磁石粉末に、樹脂0.5質量%を添加し混練して、成形後に第2層P12を形成する原料粉末Mを調整するとともに、表2に示す割合で磁石粉末と樹脂粉末の添加量を変えて混練して、第1層P11を形成する原料粉末Mを調整した。
【0055】
これらの原料粉末を用いて、第1実施例と同様にして、円筒形状圧粉体を成形し、試料番号07〜11の圧粉体試料を作製した。これらの圧粉体試料について、第1実施例と同様にして、クラックの調査を行うとともに、クラックが認められない圧粉体試料について、第1実施例と同様にして熱処理を行った後、ボンド磁石としての密度の測定を行った。これらの結果を表2に併せて示す。なお、表2には、第1実施例の試料番号02の試料の各測定値を併せて示す。
【0056】
【表2】

【0057】
表2より、第1層P11を形成する原料粉末Mの樹脂量を1.5質量%未満とした試料番号07、08の試料は、圧粉体の端部にクラックが発生した。一方、原料粉末Mの樹脂量を1.5質量%以上とした試料番号02、09〜11の試料では、端部にクラックが発生することなく良好な圧粉体を得ることができた。また、原料粉末Mの樹脂量が1.5〜2.5質量%の範囲において、樹脂量が1.5質量%の試料番号02の試料の密度が最も高く、樹脂量の増加にしたがい密度が低下する傾向を示している。そして、原料粉末M中の樹脂量が2.0質量%を超える試料番号11の試料では密度が6.4Mg/mを下回り低くなった。
【0058】
以上のことから、第1層P11を形成する原料粉末Mに樹脂を含有させ、この樹脂量を1.5〜2.0質量%の範囲とすることで、クラックを発生させることなく、密度が6.4Mg/m以上の高い密度のボンド磁石を得られることが確認された。
【0059】
[第3実施例]
第1実施例と同じ磁石粉末および樹脂を用い、磁石粉末に、樹脂0.5質量%を添加し混練して、第2層P12を形成する原料粉末Mを調整するとともに、磁石粉末に、樹脂粉末1.5質量%を添加し混練して、第1層P11を形成する原料粉末Mを調整した。
【0060】
これらの原料粉末を用いて、表3に示すように、原料粉末MとMの充填深さを変えて充填し、他の成形条件は第1実施例と同様にして成形して試料番号12〜16の圧粉体試料を作製した。これらの圧粉体試料について、第1実施例と同様にして、クラックの調査クラックの調査を行うとともに、クラックが認められない圧粉体試料について、第1実施例と同様にして熱処理を行った後、ボンド磁石としての密度の測定を行った。これらの結果を表3に併せて示す。なお、表3には、第1実施例の試料番号02の試料の各測定値を併せて示す。
【0061】
【表3】

【0062】
表3より、本体である第2層P12を形成する原料粉末Mのみ(第1層P11無し)の試料番号12の試料は、圧粉体の端部にクラックが発生した。一方、第1層P11を形成する原料粉末Mの充填深さを2.0mm以上として第1層P11の高さを1.0mm以上とした試料番号02、13〜16の試料では、端部にクラックが発生することがなく、良好な圧粉体を得ることができた。また、第1層P11の高さが1.0〜3.0mmの範囲において、第1層P11の高さが1.0mmの試料番号13の試料の密度が最も高く、第1層P11の高さの増加にしたがい密度が低下する傾向を示している。そして、第1層P11の高さが3mmを超える試料番号16の試料では密度が6.4Mg/mを下回り低くなった。
【0063】
以上のことから、第1層P11を第2層P12の端部に設けるとともに、第1層P11の高さを1.0〜3.0mmの範囲とすることで、クラックを発生させることなく、密度が6.4Mg/m以上の高い密度のボンド磁石を得られることが確認された。
【0064】
[第4実施例]
第1実施例と同じ磁石粉末および樹脂を用い、磁石粉末に、樹脂0.5質量%を添加し混練して、本体である第2層P12を形成する原料粉末Mを調整するとともに、磁石粉末に、樹脂1.5質量%を添加し混練して、第1層P11を形成する原料粉末Mを調整した。
【0065】
これらの原料粉末を用いて、表4に示すように、成形圧力を変え、他の成形条件は第1実施例と同様にして成形して試料番号17〜22の圧粉体試料を作製した。これらの圧粉体試料について、第1実施例と同様にして、クラックの調査クラックの調査を行うとともに、クラックが認められない圧粉体試料について、第1実施例と同様にして熱処理を行った後、ボンド磁石としての密度の測定を行った。これらの結果を表4に併せて示す。なお、表4には、第1実施例の試料番号02の試料の各測定値を併せて示す。
【0066】
【表4】

【0067】
表4より、成形圧力が1470MPaに満たない試料番号17の試料では、密度が6.4Mg/mを下回り低くなった。一方、成形圧力が1470〜2450MPaの試料番号02、18〜21の試料では、密度が6.4Mg/mを超える高い値となった。成形圧力が増加するにしたがい、密度が増加するが、成形圧力が1960MPaを超えると、成形圧力の増加の割に密度の増加の割合が小さくなってきている。そして、成形圧力が2450MPaを超える試料番号22の試料では、成形圧力が過大となり圧粉体にクラックが発生している。
【0068】
以上のことから、成形圧力が1470〜2450MPaの範囲でクラックを発生させることなく、密度が6.4Mg/m以上の高い密度のボンド磁石を得られることが確認できた。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明のボンド磁石は、高い密度を得ることによって高い磁束密度と最大エネルギー積(BH)maxを有し、機器の小型化・軽量化に貢献できるものであり、各種小型モータやセンサへの使用を代表とし、一般家電製品、自動車部品、音響機器、医療機器、一般産業機器等、幅広い分野で利用可能である。
【符号の説明】
【0070】
1…ダイ、1a…型孔、2…コアロッド、3…下パンチ、31…エジェクトピン、4…上パンチ、5、51、52、53…フィーダ、M…原料粉末、M…第1原料粉末、M…第2原料粉末、M…第3原料粉末、C、C、C…圧粉体、P、P…ボンド磁石、P11、P21…第1層、P12、P22…第2層、P23…第3層、d…第1層および第3層の高さ、h…第2層の高さ、H…圧粉体高さ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁石粉末を樹脂で結着したボンド磁石であって、中空部を有する筒形状を有し、前記中空部の軸方向の両端部もしくは一方の端部に樹脂量が1.5〜2.0質量%の第1層が設けられているとともに、残部に樹脂量が0.5〜1.0質量%の第2層が設けられ、密度が6.4Mg/m以上であることを特徴とするボンド磁石。
【請求項2】
前記第1層の軸方向の高さが1〜3mmであることを特徴とする請求項1に記載のボンド磁石。
【請求項3】
前記第2層の軸方向の高さが9mm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のボンド磁石。
【請求項4】
型孔を有するダイと、コアロッドと、前記コアロッドおよび型孔と摺動自在に嵌合する上パンチおよび下パンチとからなる金型装置を用い、
前記ダイの型孔と、前記コアロッドと、前記下パンチにより形成されるキャビティに、 樹脂の添加量が0.5〜1.0質量%の磁石粉末を含む第2原料粉末を充填する第1充填工程と、
前記第2原料粉末の上に、樹脂の添加量が1.5〜2.0質量%の磁石粉末を含む第1原料粉末を充填して積層する第2充填工程と、
前記上パンチにより、成形圧力1470〜2450MPaで、第1、第2原料粉末を片押し成形で圧縮成形する圧縮成形工程と、
得られた圧粉体を押し出す押し出し工程と、
前記圧粉体を加熱して磁石粉末を樹脂で結着する熱処理工程とを行うことを特徴とするボンド磁石の製造方法。
【請求項5】
型孔を有するダイと、コアロッドと、前記コアロッドおよび型孔と摺動自在に嵌合する上パンチおよび下パンチとからなる金型装置を用い、
前記ダイの型孔と、前記コアロッドと、前記下パンチにより形成されるキャビティに、 樹脂の添加量が1.5〜2.0質量%の磁石粉末を含む第3原料粉末を充填する第1充填工程と、
前記第3原料粉末の上に、樹脂の添加量が0.5〜1.0質量%の磁石粉末を含む第2原料粉末を充填して積層する第2充填工程と、
前記第2原料粉末の上に、樹脂の添加量が1.5〜2.0質量%の磁石粉末を含む第1原料粉末を充填して積層する第3充填工程と、
前記上パンチおよび下パンチにより、成形圧力1470〜2450MPaで、第1、第2、第3原料粉末を両押し成形で圧縮成形する圧縮成形工程と、
得られた圧粉体を押し出す押し出し工程と、
前記圧粉体を加熱して磁石粉末を樹脂で結着する熱処理工程とを行うことを特徴とするボンド磁石の製造方法。
【請求項6】
前記第1原料粉末の充填深さが、圧縮成形後に1〜3mmとなる深さであることを特徴とする請求項4または5に記載のボンド磁石の製造方法。
【請求項7】
前記第3原料粉末の充填深さが、圧縮成形後に1〜3mmとなる深さであることを特徴とする請求項5に記載のボンド磁石の製造方法。
【請求項8】
前記第2原料粉末の充填深さが、圧縮成形後に9mm以上となる深さであることを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載のボンド磁石の製造方法。
【請求項9】
前記第1〜3原料粉末が、樹脂を磁石粉末の表面に被覆して与えた樹脂被覆磁石粉末からなることを特徴とする請求項4〜8のいずれかに記載のボンド磁石の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−209484(P2012−209484A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−75151(P2011−75151)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000233572)日立粉末冶金株式会社 (272)
【出願人】(000005083)日立金属株式会社 (2,051)
【Fターム(参考)】