ボーナスゲームにおいて付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易いゲーミングマシン及びそのプレイ方法
【課題】ボーナスゲームにおいて付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易いようにする。
【解決手段】ベーシックゲームに対して独立して実行されるボーナスゲームに勝利した場合に、選択された配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当が決定されて、この配当がプレーヤに付与される。これにより、ボーナスゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくる。
【解決手段】ベーシックゲームに対して独立して実行されるボーナスゲームに勝利した場合に、選択された配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当が決定されて、この配当がプレーヤに付与される。これにより、ボーナスゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボーナスゲームにおいて付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易いゲーミングマシン及びそのプレイ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スロットマシンでは、所定額をベットすることにより遊技が開始され、ディスプレイに表示された複数のシンボル列のスクロールを開始し、所定時間経過後に、複数のシンボル列のスクロールを停止する。その結果、停止表示されたシンボルの組合せに基づいて、賞を付与するものが知られている。
【0003】
このようなスロットマシンでは、例えば、特許文献1或いは特許文献2に開示されているように、ウイニングライン上に停止表示されたシンボルが所定の組み合わせである場合に、所定数の遊技媒体が払い出される。さらに、ウイニングラインとは関係なく、スキャッタシンボルと呼ばれるシンボルがディスプレイに表示された数に応じて、所定数の遊技媒体が払い出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,604,999号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2002/0065124号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のスロットマシンにおいては、ベーシックゲームにおいて所定の条件が成立すると、ベーシックゲームよりもプレーヤに有利なボーナスゲームが行われる。しかしながら、このようなボーナスゲームは、ベーシックゲームのゲーム方法を踏襲したフリーゲームのように、配当の付与に関する配当ルールが単一であった。そのため、ボーナスゲームにおいて付与される配当に対するプレーヤの期待感に限界があった。
【0006】
本発明は、新たなエンターテイメント性を備えたゲーミングマシン及びそのプレイ方法を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、ボーナスゲームにおいて付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易いゲーミングマシン及びそのプレイ方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、配当を付与する配当付与装置と、前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、以下(a1)〜(a5)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、を備える。(a1)通常ゲームを実行し、(a2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、(a3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、(a4)前記特別ゲームにおいて、前記複数の配当ルールのいずれかをランダムに選択し、(a5)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに基づいた配当を前記配当付与装置により付与させる。
【0009】
上記の構成によれば、通常ゲームに対して独立して実行される特別ゲームに勝利した場合に、選択された配当ルールに基づいた配当がプレーヤに付与される。よって、特別ゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくるから、特別ゲーム(ボーナスゲーム)において付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易い。
【0010】
本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、配当を付与する配当付与装置と、前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、画像を表示する画像表示装置と、以下(b1)〜(b6)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、を備える。(b1)通常ゲームを実行し、(b2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、(b3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、(b4)前記特別ゲームにおいて、前記複数の配当ルールのいずれかをランダムに選択し、(b5)選択した配当ルールに応じた画像を前記画像表示装置に表示させ、(b6)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに基づいた配当を前記配当付与装置により付与させる。
【0011】
上記の構成によれば、通常ゲームに対して独立して実行される特別ゲームに勝利した場合に、選択された配当ルールに基づいた配当がプレーヤに付与される。よって、特別ゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくるから、特別ゲーム(ボーナスゲーム)において付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易い。
【0012】
また、選択された配当ルールに応じた画像が画像表示装置に表示されるから、どの配当ルールに基づいて配当が決定されるのかがプレーヤに把握され易い。
【0013】
本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、配当を付与する配当付与装置と、前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、前記配当ルール毎に設けられ、対応する配当ルールに応じた配当を決定する際に用いられる複数の配当テーブルを記憶する配当テーブル記憶装置と、以下(c1)〜(c6)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、を備える。(c1)通常ゲームを実行し、(c2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、(c3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、(c4)前記特別ゲームにおいて、前記複数の配当ルールのいずれかをランダムに選択し、(c5)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて前記配当を決定し、(c6)決定した配当を前記配当付与装置により付与させる。
【0014】
上記の構成によれば、通常ゲームに対して独立して実行される特別ゲームに勝利した場合に、選択された配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当が決定されて、この配当がプレーヤに付与される。よって、特別ゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくるから、特別ゲーム(ボーナスゲーム)において付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易い。
【0015】
本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、配当を付与する配当付与装置と、前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、各配当ルールに対応付けられた確率を記憶する確率記憶装置と、前記配当ルール毎に設けられ、対応する配当ルールに応じた配当を決定する際に用いられる複数の配当テーブルを記憶する配当テーブル記憶装置と、画像を表示する画像表示装置と、以下(d1)〜(d7)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、を備える。(d1)通常ゲームを実行し、(d2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、(d3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、(d4)前記特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、前記複数の配当ルールのいずれかを選択し、(d5)選択した配当ルールに応じた画像を前記画像表示装置に表示させ、(d6)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて前記配当を決定し、(d7)決定した配当を前記配当付与装置により付与させる。
【0016】
上記の構成によれば、通常ゲームに対して独立して実行される特別ゲームに勝利した場合に、選択された配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当が決定されて、この配当がプレーヤに付与される。よって、特別ゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくるから、特別ゲーム(ボーナスゲーム)において付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易い。
【0017】
また、選択された配当ルールに応じた画像が画像表示装置に表示されるから、どの配当ルールに基づいて配当が決定されるのかがプレーヤに把握され易い。
【0018】
また、特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、複数の配当ルールのいずれかが選択される。これにより、特定の配当ルールに対応付けられた確率が変更されると、特定の配当ルールが選択され易く、又は、選択され難くなるから、特別ゲームに変化を生じさせ易い。
【0019】
本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、配当を付与する配当付与装置と、前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、特定の配当ルールに対応付けられた特定の確率、および、他の配当ルールに対応付けられた、前記特定の確率よりも高い他の確率を記憶する確率記憶装置と、前記配当ルール毎に設けられ、対応する配当ルールに応じた配当を決定する際に用いられる複数の配当テーブルを記憶する配当テーブル記憶装置と、画像を表示する画像表示装置と、以下(e1)〜(e7)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、を備える。(e1)通常ゲームを実行し、(e2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、(e3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、(e4)前記特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、前記複数の配当ルールのいずれかを選択し、(e5)選択した配当ルールに応じた画像を前記画像表示装置に表示させ、(e6)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて前記配当を決定し、(e7)決定した配当を前記配当付与装置により付与させる。
【0020】
上記の構成によれば、通常ゲームに対して独立して実行される特別ゲームに勝利した場合に、選択された配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当が決定されて、この配当がプレーヤに付与される。よって、特別ゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくるから、特別ゲーム(ボーナスゲーム)において付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易い。
【0021】
また、選択された配当ルールに応じた画像が画像表示装置に表示されるから、どの配当ルールに基づいて配当が決定されるのかがプレーヤに把握され易い。
【0022】
また、特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、複数の配当ルールのいずれかが選択されるとともに、特定の配当ルールに対応付けられた特定の確率が他の配当ルールに対応付けられた他の確率よりも低くされている。これにより、特定の配当ルールが選択され難いから、特別ゲームに変化を生じさせ易い。
【0023】
本発明は、ゲーミングマシンのプレイ方法であり、前記ゲーミングマシンのプレイ方法は、(f1)通常ゲームを実行するステップと、(f2)前記通常ゲームに勝利した場合に、配当付与装置により配当を付与させるステップと、(f3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、特別ゲームを実行するステップと、(f4)前記特別ゲームにおいて、前記特別ゲームにおける前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールのいずれかをランダムに選択するステップと、(f5)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに基づいた配当を前記配当付与装置により付与させるステップと、を含む。
【0024】
上記の構成によれば、通常ゲームに対して独立して実行される特別ゲームに勝利した場合に、選択された配当ルールに基づいた配当がプレーヤに付与される。よって、特別ゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくるから、特別ゲーム(ボーナスゲーム)において付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易い。
【発明の効果】
【0025】
以上の構成によれば、新たなエンターテイメント性を備えたゲーミングマシン及びそのプレイ方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】ゲーミングマシンのプレイ方法を示す説明図である。
【図2】ゲーミングマシンの機能フローを示す図である。
【図3】ゲーミングマシンのプレイ方法を示すフローチャートである。
【図4】ゲーミングマシンを含むゲームシステムを示す図である。
【図5】ゲーミングマシンの全体構成を示す図である。
【図6】ゲーミングマシンの内部構成を示すブロック図である。
【図7】ゲーミングマシンのリールの周面に描かれたシンボルの配列を示す図である。
【図8】配当ルール決定テーブルを示す図である。
【図9A】オールスキャッタ用の配当テーブルを示す図である。
【図9B】9ライン用の配当テーブルを示す図である。
【図9C】20ライン用の配当テーブルを示す図である。
【図10】表示状態を示す図である。
【図11】表示状態を示す図である。
【図12】表示状態を示す図である。
【図13】表示状態を示す図である。
【図14】ゲーミングマシンのメイン制御処理のフローチャートを示す図である。
【図15】ゲーミングマシンのコイン投入・スタートチェック処理のフローチャートを示す図である。
【図16】ゲーミングマシンのジャックポット関連処理のフローチャートを示す図である。
【図17】ゲーミングマシンのインシュランス関連処理のフローチャートを示す図である。
【図18】ゲーミングマシンのシンボル抽籤処理のフローチャートを示す図である。
【図19】ゲーミングマシンのシンボル表示制御処理のフローチャートを示す図である。
【図20】ゲーミングマシンの払出数決定処理のフローチャートを示す図である。
【図21】ゲーミングマシンのインシュランスチェック処理のフローチャートを示す図である。
【図22】ゲーミングマシンのボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図23】ゲーミングマシンのインシュランス選択処理のフローチャートを示す図である。
【図24】配当ルール決定テーブルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0028】
(ゲーミングマシンの概要)
本発明に係るゲーミングマシン(スロットマシン)は、(a)通常ゲームを実行し、(b)通常ゲームに勝利した場合に、配当付与装置により配当を付与させ、(c)通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、(d)特別ゲームにおいて、配当の付与に関するルールである複数の配当ルールのいずれかを、各配当ルールに対応付けられた確率で選択し、(e)選択した配当ルールに応じた画像を画像表示装置に表示させ、(f)特別ゲームに勝利した場合に、配当ルール毎に設けられ、対応する配当ルールに応じた配当を決定する際に用いられる複数の配当テーブルのうち、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当を決定し、(g)決定した配当を配当付与装置により付与させる。
【0029】
即ち、ゲーミングマシンは、配当を付与する配当付与装置と、前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、各配当ルールに対応付けられた確率を記憶する確率記憶装置と、前記配当ルール毎に設けられ、対応する配当ルールに応じた配当を決定する際に用いられる複数の配当テーブルを記憶する配当テーブル記憶装置と、画像を表示する画像表示装置と、以下(a1)〜(a7)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、を有している。
【0030】
ゲーミングマシン1のコントローラが実行するステップ(a1)〜(a7)の内容について説明すると、ステップ(a1)は、通常ゲームを実行する処理である。ステップ(a2)は、通常ゲームに勝利した場合に、配当付与装置により配当を付与させる処理である。ステップ(a3)は、通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行する処理である。ステップ(a4)は、特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、複数の配当ルールのいずれかを選択する処理である。ステップ(a5)は、選択した配当ルールに応じた画像を画像表示装置に表示させる処理である。ステップ(a6)は、特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当を決定する処理である。ステップ(a7)は、決定した配当を配当付与装置により付与させる処理である。
【0031】
ここで、『通常ゲーム』とは、遊技価値のベットを条件として実行されるベーシックゲームを意味する。本実施の形態では、ベーシックゲームは、オールスキャッタゲームである。オールスキャッタゲームは、後述するように、マトリクス状のシンボル表示領域4において複数種類のシンボル180がスキャッタシンボルとして配置された際に、同一種類のシンボルがシンボル表示領域4に所定数(例えば3個)以上表示された場合に、配当が付与されるように構成されている。
【0032】
『遊技価値』とは、コイン、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報(クレジット)である。尚、本発明における遊技価値は、特に限定されるものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネー、チケット等の遊技媒体であってもよい。チケットは、特に限定されるものではなく、例えば、後述のバーコード付きチケット等であってもよい。
【0033】
『配置』とは、シンボル180が外部のプレーヤに対して目視により確認可能な状態であることを意味する。即ち、図10に示すように、シンボル180がシンボル表示領域4に表示された状態である。尚、シンボル180の配置を解除した後、再び配置することを『再配置』と称する。
【0034】
『所定の条件』とは、「A」のシンボル180がシンボル表示領域4に4個以上表示されることである。
【0035】
『特別ゲーム』とは、ベーシックゲームよりもプレーヤに有利なボーナスゲームを意味する。本実施の形態では、ボーナスゲームは、フリーゲームである。フリーゲームは、遊技価値をベットすることなく複数回の単位ゲームを行うことができるゲームである。
【0036】
『配当ルール』とは、配当をプレーヤに付与する際に適用されるルールを意味する。本実施の形態では、配当ルールは、オールスキャッタ、9ライン、および、20ラインである。オールスキャッタは、ベーシックゲームと同様に、同一種類のシンボルがシンボル表示領域4に所定数(例えば3個)以上表示された場合に、配当が付与されるルールである。9ラインは、後述するように、各ビデオリール3a,3b,3c,3d,3eのいずれかの段を横切るペイラインを9個設け、いずれかのペイライン上に同一種類のシンボルが所定数(例えば3個)以上連続して並んで表示された場合に、配当が付与されるルールである。20ラインは、後述するように、各ビデオリール3a,3b,3c,3d,3eのいずれかの段を横切るペイラインを20個設け、いずれかのペイライン上に同一種類のシンボルが所定数(例えば3個)以上連続して並んで表示された場合に、配当が付与されるルールである。
【0037】
なお、配当ルールはこれらに限定されず、ペイライン上に並んだ複数種類のシンボルが所定の組み合わせである場合に、配当が付与されるルールであってもよい。また、予め設定された複数のペイラインのうち、一部のペイラインがランダムに有効ラインとして決定され、有効ライン上に同一種類のシンボルが所定数(例えば3個)以上並んで表示された場合に、配当が付与されるルールであってもよい。
【0038】
このような構成を有したゲーミングマシン1は、通常ゲーム(ベーシックゲーム)とは独立して実行される特別ゲーム(フリーゲーム)において、図1に示すように、単位ゲーム毎に配当ルールを選択し、選択した配当ルールに基づいた配当を付与するゲーム方法を実現している。
【0039】
ゲーミングマシン1のコントローラは、通常ゲームを実行する第1ステップと、前記通常ゲームに勝利した場合に、配当付与装置により配当を付与させる第2ステップと、通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行する第3ステップと、特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、複数の配当ルールのいずれかを選択する第4ステップと、選択した配当ルールに応じた画像を画像表示装置に表示させる第5ステップと、特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当を決定する第6ステップと、決定した配当を配当付与装置により付与させる第7ステップと、を実行する。
【0040】
具体的には、特別ゲーム(フリーゲーム)において、オールスキャッタが配当ルールとして選択された場合には、図11に示すように、オールスキャッタに応じた画像161が画像表示装置に表示される。そして、同一種類のシンボルがシンボル表示領域4に所定数(例えば3個)以上表示された場合に、配当が付与される。
【0041】
また、特別ゲーム(フリーゲーム)において、9ラインが配当ルールとして選択された場合には、図12に示すように、9ラインに応じた画像162が画像表示装置に表示される。そして、9個のペイラインのうち、いずれかのペイライン上に同一種類のシンボルが所定数(例えば3個)以上連続して並んで表示された場合に、配当が付与される。
【0042】
また、特別ゲーム(フリーゲーム)において、20ラインが配当ルールとして選択された場合には、図13に示すように、20ラインに応じた画像163が画像表示装置に表示される。そして、20個のペイラインのうち、いずれかのペイライン上に同一種類のシンボルが所定数(例えば3個)以上連続して並んで表示された場合に、配当が付与される。
【0043】
このように、ゲーミングマシンのプレイ方法によれば、通常ゲームに対して独立して実行される特別ゲームに勝利した場合に、選択された配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当が決定されて、この配当がプレーヤに付与される。従来は、配当の付与に関する配当ルールが単一であったので、ボーナスゲームにおいて付与される配当に対するプレーヤの期待感に限界があった。しかし、本実施形態によれば、ボーナスゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくるから、ボーナスゲームにおいて付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易い。
【0044】
また、選択された配当ルールに応じた画像が画像表示装置に表示されるから、どの配当ルールに基づいて配当が決定されるのかがプレーヤに把握され易い。
【0045】
また、特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、複数の配当ルールのいずれかが選択される。これにより、特定の配当ルールに対応付けられた確率が変更されると、特定の配当ルールが選択され易く、又は、選択され難くなるから、特別ゲームに変化を生じさせ易い。
【0046】
以上の構成によれば、新たなエンターテイメント性を備えたゲーミングマシン及びそのプレイ方法を提供することができる。
【0047】
(機能フロー図の説明)
図2を参照して、本実施形態に係るゲーミングマシン1の基本的な機能について説明する。
【0048】
ゲーミングマシン1は、BETボタン部601と、スピンボタン部602と、ディスプレイ部614と、記憶部624と、を有していると共に、これらを制御するコントローラ630を有している。尚、BETボタン部601とスピンボタン部602とは、インプットデバイスの一種である。
【0049】
上記のBETボタン部601は、単位ゲーム毎に、プレーヤの操作によりベット額を受け付ける機能と、単位ゲーム毎に、プレーヤの操作により所定のインシュランス加入額を受け付ける機能と、を有している。スピンボタン部602は、プレーヤの操作、即ち、スタート操作により通常ゲーム等のゲームの開始を受け付ける機能を有している。
【0050】
ここで、『単位ゲーム』とは、ベットの受付開始から賞成立となり得る状態までの一連の動作である。例えば、通常ゲームの単位ゲームは、ベットを受け付けるベットタイムと、停止されたシンボル180を再配置するゲームタイムと、配当を付与する払出処理の払出タイムとを、それぞれ1回含む状態である。
【0051】
ディスプレイ部(画像表示装置)614は、各種のシンボル180や数値、記号等の静止画情報及び演出映像等の動画情報を表示する機能を有している。さらに、ディスプレイ部614は、インプットデバイスとしてタッチパネルを有し、プレーヤの押圧動作による各種の指令を受付可能な機能を有している。ディスプレイ部614は、シンボル表示領域614aと映像表示領域614bとを有している。図1に示すように、シンボル表示領域614aは、シンボル180を表示する。映像表示領域614bは、配当ルールに応じた画像や、ゲーム進行中に実行される各種の演出映像情報を動画や静止画により表示する。
【0052】
記憶部(配当ルール記憶装置、確率記憶装置、配当テーブル記憶装置)624は、複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶領域624a、各配当ルールに対応付けられた確率を記憶する確率記憶領域624b、および、各配当ルールに対応付けられた配当テーブルを記憶する配当テーブル記憶領域624cを有している。
【0053】
コントローラ630は、コイン投入・スタートチェック部603と、通常ゲーム実行部605と、特別ゲーム実行部607と、シンボル決定用乱数値抽出部615と、ミステリーボーナス用乱数値抽出部623と、シンボル決定部612と、演出用乱数値抽出部616と、演出内容決定部613と、スピーカ部617と、ランプ部618と、入賞判定部619と、払い出し部620と、を有している。
【0054】
コイン投入・スタートチェック部603は、単位ゲーム毎にBETボタン部601が受け付けたベット額および所定のインシュランス加入額を入賞判定部619に出力する機能と、単位ゲーム毎に、ジャックポット額に蓄積する額(累積額)を算出し、外部制御装置(サーバ)200へ送信する機能と、を有している。外部制御装置200は、各ゲーミングマシン1から送信されてきた累積額をジャックポット額に累積していく。
【0055】
通常ゲーム実行部605は、BETボタン部601の操作を条件として通常ゲーム(ベーシックゲーム)を実行する機能を有している。
【0056】
特別ゲーム実行部607は、スピンボタン部602の操作だけでフリーゲームを複数のゲーム数で繰り返す特別ゲーム(ボーナスゲーム)を実行する機能を有している。
【0057】
シンボル決定用乱数値抽出部615は、単位ゲーム毎に、シンボル決定用の乱数値を抽出する。ミステリーボーナス用乱数値抽出部623は、単位ゲーム毎に、ミステリーボーナス用の乱数値を抽出する。
【0058】
シンボル決定部612は、シンボル決定用乱数値抽出部615からの乱数値を用いて、再配置の対象となるシンボル180を決定する機能と、決定したシンボル180をディスプレイ部614のシンボル表示領域614aに再配置する機能と、シンボル180の再配置情報を入賞判定部619に出力する機能と、シンボル180の再配置の状態に基づいて演出指定信号を演出用乱数値抽出部616に出力する機能と、を有している。
【0059】
演出用乱数値抽出部616は、シンボル決定部612から演出指令信号を受けたときに、演出用乱数値を抽出する機能と、演出用乱数値を演出内容決定部613に出力する機能とを有している。演出内容決定部613は、演出用乱数値を用いて演出内容を決定する機能と、決定した演出内容の映像情報をディスプレイ部614の映像表示領域614bに出力する機能と、決定した演出内容の音声・発光情報をスピーカ部617及びランプ部618に出力する機能と、を有している。
【0060】
入賞判定部619は、通常ゲームにおいては、ディスプレイ部614において再配置された表示状態であるシンボル180の再配置情報が得られたときに、配当ルール記憶領域624aが記憶するオールスキャッタの配当ルールを用いて、入賞の有無を判定する機能を有している。また、入賞判定部619は、特別ゲームにおいては、配当ルール記憶領域624aが記憶する複数の配当ルールのいずれかを、確率記憶領域624bが記憶する確率で選択し、その後、ディスプレイ部614において再配置された表示状態であるシンボル180の再配置情報が得られたときに、配当テーブル記憶領域624cが記憶する複数の配当テーブルのうち、選択した配当ルールに対応する配当テーブルを用いて、入賞の有無を判定する機能を有している。また、入賞判定部619は、入賞したと判定したときに、配当ルールに対応する配当テーブルを用いて払い出し量を算出する機能と、払い出し量に基づいた払い出し信号を払い出し部620に出力する機能と、を有している。
【0061】
また、入賞判定部619は、ディスプレイ部614において再配置された表示状態であるシンボル180の再配置情報が得られたときに、所定の条件(ボーナスゲームトリガー)が成立したか否かを判定する機能と、所定の条件が成立したと判定したときに、次回の単位ゲームから特別ゲームを実行するように特別ゲーム実行部607に処理を移行する機能を有している。
【0062】
また、入賞判定部619は、ミステリーボーナス用乱数値抽出部623からの乱数値に基づいて、ミステリーボーナスを成立させるか否かを抽籤により決定する機能と、ミステリーボーナスが成立したときに、予め定められた額に基づいた払い出し信号を払い出し部620に出力する機能と、を有している。
【0063】
また、入賞判定部619は、BETボタン部601が所定のインシュランス加入額を受け付けた旨の信号をインシュランス用トリガー信号発信部621に送信する機能を有している。
【0064】
また、入賞判定部619は、ディスプレイ部614において再配置された表示状態であるシンボル180の再配置情報が得られたときに、ジャックポットトリガーが成立したか否かを判定する機能と、ジャックポットトリガーが成立したと判定したときに、ジャックポットトリガーが成立した旨の信号をジャックポット用トリガー信号発信部622に送信する機能と、を有している。
【0065】
インシュランス用トリガー信号発信部621は、BETボタン部601が所定のインシュランス加入額を受け付けた旨の信号を受信したときに、遊技回数をカウントする機能と、ボーナスゲームなどによる多額の払い出しが行われることなく、カウントした遊技回数が予め定められた回数に達したか否かを判定する機能と、カウントした遊技回数が予め定められた回数に達したと判定したときに、インシュランス用に設定された額に基づいた払い出し信号を払い出し部620に出力する機能と、を有している。
【0066】
ジャックポット用トリガー信号発信部622は、ジャックポットトリガーが成立した旨の信号を受信したときに、ジャックポットトリガーが成立したゲーミングマシンを特定する信号を外部制御装置(サーバ)200へ送信する機能を有している。外部制御装置200は、ジャックポットトリガーが成立したゲーミングマシンの払い出し部620に対して、ジャックポット額に基づいた払い出し信号を出力する。
【0067】
払い出し部(配当付与装置)620は、コインやメダル、クレジット等の形態で遊技価値をプレーヤに払い出す機能を有している。
【0068】
(ゲーミングマシン1の動作)
上記の機能ブロックで構成されたゲーミングマシン1の動作を図3のフローチャートを用いて説明する。ゲーミングマシン1は、遊技処理(A1)〜(A11)を実行する。具体的には、まず、ゲーミングマシン1は、通常ゲーム(ベーシックゲーム)を実行する(A1)。これにより、以下の一連の動作が実行される。
【0069】
(コイン投入・スタートチェック)
まず、ゲーミングマシン1は、BETボタン部601がプレーヤにより押されたか否かをチェックし、続いて、スピンボタン部602がプレーヤにより押されたか否かをチェックする。
【0070】
(シンボル決定)
次に、ゲーミングマシン1は、スピンボタン部602がプレーヤにより押されると、シンボル決定用乱数値を抽出し、ディスプレイ部614上に表示する複数のビデオリールのそれぞれに応じて、シンボル列のスクロールを停止させたときにプレーヤに表示するシンボル180を決定する。
【0071】
(シンボル表示)
次に、ゲーミングマシン1は、図10に示すように、各ビデオリール3a〜3eのシンボル列のスクロールを開始させ、決定されたシンボル180がプレーヤに表示されるようにスクロールを停止させる。
【0072】
(入賞判定)
次に、ゲーミングマシン1は、各ビデオリール3a〜3eのシンボル列のスクロールが停止されると、プレーヤに表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものであるか否かを判定する(A2)。
【0073】
(払い出し)
次に、ゲーミングマシン1は、プレーヤに表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものであるとき(A2,YES)、そのシンボルの組合せの種類に応じた特典をプレーヤに与える(A3)。例えば、ゲーミングマシン1は、コインの払い出しに係るシンボルの組合せが表示されたとき、そのシンボルの組合せに応じた数のコインをプレーヤに払い出す。
【0074】
また、ゲーミングマシン1は、ジャックポットトリガーが成立した場合に、ジャックポット額をプレーヤに払い出す。ジャックポットは、各ゲーミングマシン1においてプレーヤが消費したコインの一部をジャックポット額として累積していき、ジャックポットトリガーが成立したゲーミングマシンがあったとき、そのゲーミングマシンに対して、累積したジャックポット額を払い出す機能をいう。
【0075】
また、ゲーミングマシン1には、上記特典のほか、ミステリーボーナスや、インシュランスといった特典が設けられている。ミステリーボーナスは、専用の抽籤に当籤することによって、予め定められた額の払い出しが行われるものである。
【0076】
インシュランスは、ボーナスゲームが長期間行われていない状況からプレーヤを救済することを目的として設けられる機能である。本実施形態では、インシュランスを有効とするか否かは、プレーヤが任意に選択可能となっている。インシュランスを有効にする場合、所定のインシュランス加入額と引き換えになる。
【0077】
また、ゲーミングマシン1は、プレーヤに表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものでないとき(A2,NO)、または、A3の後に、所定の条件(ボーナスゲームトリガー)が成立したか否かを判定する(A4)。ゲーミングマシン1は、所定の条件が成立していない場合に(A4,NO)、A1に戻る。一方、ゲーミングマシン1は、所定の条件が成立した場合に(A4,YES)、特別ゲーム(ボーナスゲーム)を実行する(A5)。なお、本実施形態では、ボーナスゲームとして、コインを消費することなく、前述の停止予定シンボルの決定に係る抽籤が所定回数にわたって行われるゲーム(フリーゲーム)が行われる。
【0078】
ゲーミングマシン1は、特別ゲームにおいて、単位ゲーム毎に、各配当ルールに対応付けられた確率で、複数の配当ルールのいずれかを選択する(A6)。
【0079】
(演出の決定)
ゲーミングマシン1は、ディスプレイ部614による画像の表示、ランプ部618による光の出力、及びスピーカ部617による音の出力によって演出を行う。ゲーミングマシン1は、演出用乱数値を抽出し、抽籤により決定されたシンボルなどに基づいて、演出の内容を決定する。
【0080】
ゲーミングマシン1は、特別ゲームにおいて、選択された配当ルールに応じた画像を、ディスプレイ部614の映像表示領域614bに表示させる(A7)。
【0081】
ゲーミングマシン1は、各ビデオリール3a〜3eのシンボル列のスクロールが停止されると、プレーヤに表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものであるか否かを判定する(A8)。
【0082】
次に、ゲーミングマシン1は、プレーヤに表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものであるとき(A8,YES)、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当を決定する(A9)。例えば、ゲーミングマシン1は、配当ルールが9ラインである場合に、9ラインに対応する配当テーブルに基づいて配当を決定する。そして、ゲーミングマシン1は、決定した配当に応じた数のコインをプレーヤに払い出す(A10)。
【0083】
次に、ゲーミングマシン1は、プレーヤに表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものでないとき(A8,NO)、または、A10の後に、特別ゲームを終了するか否かを判定する(A11)。ゲーミングマシン1は、特別ゲームを終了しないと判定した場合に(A11,NO)、A5から再実行する。一方、ゲーミングマシン1は、特別ゲームを終了すると判定した場合に(A11,YES)、A1から再実行する。
【0084】
以上のように、ゲーミングマシン1は、遊技処理(A1)〜(A11)を実行する。そして、通常ゲーム(ベーシックゲーム)に対して独立して実行される特別ゲーム(ボーナスゲーム)に勝利した場合に、選択された配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当が決定されて、この配当がプレーヤに付与される。これにより、ボーナスゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくるから、ボーナスゲームにおいて付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易い。
【0085】
また、選択された配当ルールに応じた画像が画像表示装置に表示されるから、どの配当ルールに基づいて配当が決定されるのかがプレーヤに把握され易い。
【0086】
また、特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、複数の配当ルールのいずれかが選択される。これにより、特定の配当ルールに対応付けられた確率が変更されると、特定の配当ルールが選択され易く、又は、選択され難くなるから、特別ゲームに変化を生じさせ易い。
【0087】
(ゲームシステムの全体)
次に、図4を参照して、ゲーミングマシン1を含むゲームシステムについて説明する。
【0088】
ゲームシステム300は、複数のゲーミングマシン1と、各ゲーミングマシン1と通信回線301を介して接続された外部制御装置200とを備えている。
【0089】
外部制御装置200は、複数のゲーミングマシン1を制御するものである。本実施形態において、外部制御装置200は、複数のゲーミングマシン1を有する遊技施設に設置されているいわゆるサーバである。各ゲーミングマシン1にはそれぞれ固有の識別番号が付されており、外部制御装置200は、識別番号により、各ゲーミングマシン1から送られてくるデータの出所を判別している。また、外部制御装置200からゲーミングマシン1にデータを送信する場合にも、識別番号を用いて送信先を指定している。
【0090】
なお、ゲームシステム300は、カジノ等の様々な遊技を行うことが可能な1つの遊技施設内に構築されてもよいし、複数の遊技施設間に構築されてもよい。また、1つの遊技施設内に構築される場合には、遊技施設のフロアやセクションごとにゲームシステム300が構築されてもよい。通信回線301は、有線であっても無線であってもよく、専用回線又は交換回線等を採用することが可能である。
【0091】
(ゲーミングマシンの全体構造)
次に、図5を参照して、ゲーミングマシン1の全体構造について説明する。
【0092】
ゲーミングマシン1では、遊技媒体として、コイン、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報が用いられる。また、本実施形態では、後述するバーコード付きチケットも用いられる。なお、遊技媒体はこれらに限定されるものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネーなどを採用することもできる。
【0093】
ゲーミングマシン1は、キャビネット11と、キャビネット11の上側に設置されたトップボックス12と、キャビネット11の前面に設けられたメインドア13とを備えている。
【0094】
メインドア13の中央には、下側画像表示パネル141(シンボル表示領域614a)が設けられている。下側画像表示パネル141は、液晶パネルからなり、ディスプレイを構成する。下側画像表示パネル141は、シンボル表示領域4を有する。シンボル表示領域4には、5つのビデオリール3(3a,3b,3c,3d,3e)が表示される。
【0095】
本実施形態において、ビデオリールとは、複数のシンボルがその周面に描かれた機械式リールの回転及び停止の動作を映像により表現するものである。各ビデオリール3には、予め定められた複数(本実施形態では22個)のシンボルからなるシンボル列が割り当てられている(後述の図7を参照)。
【0096】
シンボル表示領域4では、各ビデオリール3に割り当てられたシンボル列がそれぞれスクロールされ、所定時間の経過後、停止する。その結果、それぞれのシンボル列の一部(本実施形態では連続する3個のシンボル)がプレーヤに表示される。
【0097】
シンボル表示領域4には、各ビデオリール3に応じて、上段151a、中段151b、及び、下段151cの3つの領域にそれぞれ1個のシンボルが表示される。つまり、シンボル表示領域4には、5列×3個の15個のシンボルが表示される。
【0098】
本実施形態では、ベーシックゲームは、オールスキャッタゲームである。オールスキャッタゲームは、マトリクス状のシンボル表示領域4において複数種類のシンボル180がスキャッタシンボルとして配置された際に、同一種類のシンボルがシンボル表示領域4に所定数(例えば3個)以上表示された場合に、配当が付与されるように構成されている。
【0099】
また、本実施形態では、ボーナスゲームは、複数の配当ルールのいずれかに基づいて行われる。具体的には、ボーナスゲームにおいては、単位ゲーム毎に、オールスキャッタ、9ライン、および、20ラインのいずれかが配当ルールとして選択される。オールスキャッタは、ベーシックゲームと同様に、同一種類のシンボルがシンボル表示領域4に所定数(例えば3個)以上表示された場合に、配当が付与されるルールである。9ラインは、各ビデオリール3a,3b,3c,3d,3eのいずれかの段を横切るペイラインを9個設け、いずれかのペイライン上に同一種類のシンボルが所定数(例えば3個)以上連続して並んで表示された場合に、配当が付与されるルールである。20ラインは、各ビデオリール3a,3b,3c,3d,3eのいずれかの段を横切るペイラインを20個設け、いずれかのペイライン上に同一種類のシンボルが所定数(例えば3個)以上連続して並んで表示された場合に、配当が付与されるルールである。
【0100】
また、下側画像表示パネル141は、クレジット数表示領域142及びペイアウト数表示領域143を有する。クレジット数表示領域142には、プレーヤが所有するコインであってゲーミングマシン1内部に預けられたコインの数(以下、クレジット数)が表示される。また、ペイアウト数表示領域143には、入賞が成立したときにプレーヤに払い出されるコインの数(以下、払出数)が表示される。
【0101】
また、下側画像表示パネル141には、タッチパネル114が内蔵されている。プレーヤは下側画像表示パネル141に触れることで各種の指示を入力することができる。
【0102】
下側画像表示パネル141の下方には、コントロールパネル30に配された各種ボタンをはじめ、プレーヤによる操作の対象となる各種装置が配されている。
【0103】
スピンボタン31(スピンボタン部602)は、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールを開始する際に用いられるものである。チェンジボタン32は、遊技施設の係員に両替を要求する際に用いられるものである。CASHOUTボタン33は、ゲーミングマシン1内部に預けられているコインをコイントレイ15(払い出し部620)に払い出す際に用いられるものである。
【0104】
1−BETボタン34及び最大BETボタン35(BETボタン部601)は、ゲーミングマシン1内部に預けられているコインから遊技に用いるコインの数(以下、BET数)を決定するためのものである。1−BETボタン34は、上記BET数を1枚単位で決定する際に用いられるものである。最大BETボタン35は、上記BET数を規定上限数とする際に用いられるものである。
【0105】
コイン受入口36は、コインを受け入れるために設けられている。紙幣識別器115は、紙幣を受け入れるために設けられている。紙幣識別器115は、紙幣が適正であるか否かを選別し、適正な紙幣をキャビネット11内に受け入れる。なお、紙幣識別器115は、後述するバーコード付チケット175を読み取ることができるように構成されていてもよい。
【0106】
トップボックス12の前面には、上側画像表示パネル131(映像表示領域614b)が設けられている。上側画像表示パネル131は、液晶パネルからなり、ディスプレイを構成する。上側画像表示パネル131には、演出にかかる画像や、遊技の内容の紹介やルールの説明を示す画像が表示される。また、ボーナスゲームにおいては、上側画像表示パネル131に、配当ルールに応じた画像が表示される。また、トップボックス12には、スピーカ112及びランプ111が設けられている。ゲーミングマシン1では、画像の表示、音の出力及び光の出力によって演出が実行される。
【0107】
上側画像表示パネル131の下方には、チケットプリンタ171と、カードスロット176と、データ表示器174と、キーパッド173とが設けられている。
【0108】
チケットプリンタ171は、クレジット数や日時やゲーミングマシン1の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット175として出力するものである。プレーヤは、バーコード付チケット175をゲーミングマシン1に読み取らせて遊技を行ったり、バーコード付チケット175を遊技施設の所定箇所(例えばカジノ内のキャッシャ)で紙幣等に交換したりすることができる。
【0109】
カードスロット176は、所定のデータが記憶されているカードを挿入するためのものである。例えば、カードには、プレーヤを識別するためのデータ、プレーヤが行った遊技の履歴に関するデータが記憶されている。
【0110】
カードスロット176に挿入されたカードは、後述のカードリーダ172によってデータの読み取り及びデータの書き込みが行われる。なお、カードには、コイン、紙幣又はクレジットに相当するデータが記憶されることとしてもよい。
【0111】
データ表示器174は、蛍光ディスプレイやLED等からなり、例えば、カードリーダ172が読み取ったデータや、プレーヤによってキーパッド173を介して入力されたデータを表示するものである。キーパッド173は、チケット発行等に関する指示やデータを入力するためのものである。
【0112】
(ゲーミングマシンが備える回路の構成)
次に、図6を参照して、ゲーミングマシン1が備える回路の構成について説明する。
【0113】
ゲーミングボード50は、内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM52及びブートROM53と、メモリカード54に対応したカードスロット55と、GAL(Generic Array Logic)56に対応したICソケット57とを備えている。
【0114】
メモリカード54は、不揮発性メモリからなり、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを記憶している。ゲームプログラムには、遊技進行に係るプログラム、抽籤プログラム、画像や音による演出を実行するためのプログラムが含まれている(例えば後述の図14〜図23を参照)。また、上記ゲームプログラムには、各ビデオリール3に割り当てられたシンボル列の構成を規定するデータ(図7を参照)が含まれている。
【0115】
抽籤プログラムは、各ビデオリール3の停止予定シンボルを抽籤により決定するためのプログラムである。停止予定シンボルは、シンボル列を構成する22個のシンボルのうち、シンボル表示領域4により表示する3個のシンボルを決定するためのデータである。本実施形態のゲーミングマシン1は、シンボル表示領域4の各ビデオリール3に応じた3つの領域のうち、所定の領域(例えば、上段の領域)に表示するシンボルを、停止予定シンボルとして決定する。
【0116】
上記抽籤プログラムには、シンボル決定データが含まれている。シンボル決定データは、各ビデオリール3に応じて、シンボル列を構成する22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)のそれぞれが均等の確率(つまり、1/22)で決定されるように乱数値を規定するデータである。
【0117】
22個のシンボルのそれぞれが決定される確率は基本的に均等である。ただし、22個のシンボルの中に含まれる各種シンボルの個数が異なるので、各種シンボルが決定される確率は異なる(つまり、重みが生じる)。例えば、図7を参照すると、第1ビデオリール3aのシンボル列には、シンボル「JACKPOT7」は1個含まれているのに対して、シンボル「10」は4個含まれている。したがって、前者は「1/22」の確率で決定されるのに対して、後者は「4/22」の確率で決定されることになる。
【0118】
なお、本実施の形態では、各ビデオリール3のシンボル列を構成するシンボルの個数が同じとなるようにデータが規定されているが、各ビデオリール3に応じて、シンボル列を構成するシンボルの個数が異なるようにしても良い。例えば、第1ビデオリール3aのシンボル列は22個のシンボルから構成される一方で、第2ビデオリール3bのシンボル列は30個のシンボルから構成されるようにしても良い。これにより、各ビデオリール3に応じて各種シンボルが決定される確率を設定する際の自由度が増す。
【0119】
また、カードスロット55は、メモリカード54を挿抜可能なように構成されており、IDEバスによってマザーボード70に接続されている。
【0120】
GAL56は、OR固定型アレイ構造を有するPLD(Programmable Logic Device)の一種である。GAL56は、複数の入力ポートと出力ポートとを備えており、入力ポートに所定の入力があると、対応するデータを出力ポートから出力する。
【0121】
また、ICソケット57は、GAL56を着脱可能なように構成されており、PCIバスによってマザーボード70に接続されている。メモリカード54を別のプログラムが書き込まれたものに差し替えるか、又は、メモリカード54に書き込まれたプログラムを別のものに書き換えることによって、ゲーミングマシン1で行われる遊技の内容を変更することができる。
【0122】
内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM52及びブートROM53は、PCIバスによってマザーボード70に接続されている。PCIバスは、マザーボード70とゲーミングボード50との間の信号伝達を行うとともに、マザーボード70からゲーミングボード50への電力供給を行う。
【0123】
ROM52には、認証プログラムが記憶される。ブートROM53には、予備認証プログラム及びCPU51が予備認証プログラムを起動するためのプログラム(ブートコード)等が記憶されている。
【0124】
認証プログラムは、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを認証するためのプログラム(改竄チェックプログラム)である。予備認証プログラムは、上記認証プログラムを認証するためのプログラムである。認証プログラム及び予備認証プログラムは、対象となるプログラムが改竄されていないことの認証を行う手順(認証手順)に沿って記述されている。
【0125】
マザーボード70は、メインCPU71(コントローラ630)と、ROM72と、RAM73と、通信インターフェイス82とを備えている。
【0126】
ROM72は、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなり、メインCPU71により実行されるBIOS等のプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。メインCPU71によってBIOSが実行されると、所定の周辺装置の初期化処理が行われる。また、ゲーミングボード50を介して、メモリカード54に記憶されているゲームプログラム及びゲームシステムプログラムの取込処理が開始される。
【0127】
RAM73(記憶部624)には、メインCPU71が動作する際に用いられるデータやプログラムが記憶される。例えば、前述のゲームプログラム及びゲームシステムプログラムや認証プログラムの取込処理を行った際、これらを記憶することができる。また、RAM73には、上記プログラムを実行する際の作業用の領域が設けられている。例えば、遊技回数、BET数、払出数、クレジット数などを管理するカウンタを記憶する領域や、抽籤により決定したシンボル(コードナンバー)を記憶する領域、配当ルールを記憶する領域などが設けられている。
【0128】
通信インターフェイス82は、通信回線301を介して、サーバ等の外部制御装置200との通信を行うためのものである。また、マザーボード70には、後述するドアPCB(Printed Circuit Board)90及び本体PCB110が、それぞれUSBによって接続されている。さらに、マザーボード70には、電源ユニット81が接続されている。
【0129】
電源ユニット81からマザーボード70に電力が供給されると、マザーボード70のメインCPU71が起動するとともに、PCIバスを介してゲーミングボード50に電力が供給されてCPU51が起動される。
【0130】
ドアPCB90及び本体PCB110には、スイッチやセンサなどの入力装置や、メインCPU71により動作が制御される周辺装置が接続されている。
【0131】
ドアPCB70には、コントロールパネル30、リバータ91、コインカウンタ92C及び冷陰極管93が接続されている。
【0132】
コントロールパネル30には、前述の各ボタンに対応して、スピンスイッチ31S、チェンジスイッチ32S、CASHOUTスイッチ33S、1−BETスイッチ34S及び最大BETスイッチ35Sが設けられている。各スイッチは、対応するボタンがプレーヤによって押されたことを検出し、メインCPU71に対して信号を出力する。
【0133】
コインカウンタ92Cは、コイン受入口36に入れられたコインが材質や形状等が適正であるか否かを選別し、適正なコインを検出したとき、メインCPU71に対して信号を出力する。また、適正でないコインは、コイン払出口15Aから排出される。
【0134】
リバータ91は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて動作するものであり、コインカウンタ92Cによって選別された適正なコインを、ホッパー113又はキャッシュボックス(図示せず)に振り分ける。ホッパー113がコインで満たされていない場合はホッパー113に、ホッパー113がコインで満たされている場合はキャッシュボックスに振り分けられる。
【0135】
冷陰極管93は、上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141の背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて点灯する。
【0136】
本体PCB110には、ランプ111、スピーカ112、ホッパー113、コイン検出部113S、タッチパネル114、紙幣識別器115、グラフィックボード130、チケットプリンタ171、カードリーダ172、キースイッチ173S及びデータ表示器174が接続されている。
【0137】
ランプ111は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて点灯する。スピーカ112は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいてBGM等の音を出力する。
【0138】
ホッパー113は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて動作し、指定された払出数のコインをコイン払出口15Aからコイントレイ15に払い出す。コイン検出部113Sは、ホッパー113により払い出されるコインを検出し、メインCPU71に対して信号を出力する。
【0139】
タッチパネル114は、下側画像表示パネル141上でプレーヤの指などが触れた位置を検出し、その検出した位置に対応した信号をメインCPU71に対して出力する。紙幣識別器115は、適正な紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額に応じた信号をメインCPU71に対して出力する。
【0140】
グラフィックボード130は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141のそれぞれにより行う画像の表示を制御する。下側画像表示パネル141のシンボル表示領域4には、5つのビデオリール3が表示され、各ビデオリール3が有するシンボル列のスクロール及びその停止の動作が表示される。グラフィックボード130は、画像データを生成するVDPや、VDPによって生成される画像データを記憶するビデオRAM等を備えている。下側画像表示パネル141のクレジット数表示領域142には、RAM73に記憶されているクレジット数が表示される。下側画像表示パネル141のペイアウト数表示領域143には、コインの払出数が表示される。
【0141】
また、グラフィックボード130は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAM等を備えている。なお、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、メモリカード54から読み出されてRAM73に記憶されたゲームプログラム内に含まれている。
【0142】
チケットプリンタ171は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、RAM73に記憶されたクレジット数、日時やゲーミングマシン1の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット175として出力する。
【0143】
カードリーダ172は、カードスロット176に入れられたカードについて、記憶されているデータを読み取ってメインCPU71へ送信したり、メインCPU71からの制御信号に基づいてデータの書き込みを行ったりする。
【0144】
キースイッチ173Sは、キーパッド173に設けられており、キーパッド173がプレーヤによって操作されたとき、所定の信号をメインCPU71へ出力する。
【0145】
データ表示器174は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、カードリーダ172が読み取ったデータや、プレーヤによってキーパッド173を介して入力されたデータを表示する。
【0146】
(ビデオリールのシンボル列)
次に、図7を参照して、ゲーミングマシン1のビデオリール3が有するシンボル列の構成について説明する。
【0147】
第1ビデオリール3a、第2ビデオリール3b、第3ビデオリール3c、第4ビデオリール3d及び第5ビデオリール3eにはそれぞれ、コードナンバー「00」〜「21」に対応する22個のシンボルから構成されるシンボル列が割り当てられている。
【0148】
シンボルの種類には、「JACKPOT 7」、「10」、「J」、「Q」、「K」、「A」、「THUNDER」、「SUN」及び「MOON」が設けられている。
【0149】
(配当ルール決定テーブル)
次に、図8を参照して、ボーナスゲーム中の単位ゲーム毎に、配当ルールを決定するための配当ルール決定テーブルについて説明する。この配当ルール決定テーブルは、マザーボード70のRAM73に記憶されている。
【0150】
配当ルール決定テーブルにおいては、各種の配当ルールと、確率とが対応付けられている。具体的には、オールスキャッタの配当ルールには、34%の確率が対応付けられており、9ラインの配当ルールには、33%の確率が対応付けられている。また、20ラインの配当ルールには、33%の確率が対応付けられている。そして、各種の配当ルールが、対応する確率で選択されることにより、ボーナスゲーム中の単位ゲームにおける配当ルールが決定される。なお、配当ルールに対応付けられた確率は、これらに限定されず、書き換え可能である。
【0151】
(配当テーブル)
次に、図9A、図9B、図9Cを参照して、各種の配当ルールに応じた配当を決定する際に用いられる配当テーブルについて説明する。この配当テーブルは、マザーボード70のRAM73に記憶されている。
【0152】
配当テーブルにおいては、シンボルの種類と、配当とが対応付けられている。図9Aに示すように、オールスキャッタ用の配当テーブルにおいては、同一種類のシンボルがシンボル表示領域4に3個以上表示された場合に、配当が付与される。例えば、「10」のシンボルがシンボル表示領域4に3個表示された場合の1ベット当たりの配当は、「2」であり、「10」のシンボルがシンボル表示領域4に4個表示された場合の1ベット当たりの配当は、「5」であり、「10」のシンボルがシンボル表示領域4に5個以上表示された場合の1ベット当たりの配当は、「30」である。
【0153】
また、「A」のシンボル180がシンボル表示領域4に4個以上表示された場合に、ボーナストリガーが成立する。また、「JACKPOT 7」のシンボル180がシンボル表示領域4に5個以上表示された場合に、ジャックポットトリガーが成立する。
【0154】
図9Bに示すように、9ライン用の配当テーブルにおいては、各ビデオリール3a,3b,3c,3d,3eのいずれかの段を横切る9個のペイラインのうち、いずれかのペイライン上に同一種類のシンボルが3個以上連続して並んで表示された場合に、配当が付与される。例えば、「10」のシンボルがいずれかのペイライン上に3個連続して表示された場合の1ベット当たりの配当は、「5」であり、「10」のシンボルがいずれかのペイライン上に4個連続して表示された場合の1ベット当たりの配当は、「20」であり、「10」のシンボルがいずれかのペイライン上に5個連続して表示された場合の1ベット当たりの配当は、「100」である。
【0155】
また、「A」のシンボル180がいずれかのペイライン上に4個連続して表示された場合に、ボーナストリガーが成立する。また、「JACKPOT 7」のシンボル180がいずれかのペイライン上に5個連続して表示された場合に、ジャックポットトリガーが成立する。
【0156】
図9Cに示すように、20ライン用の配当テーブルにおいては、各ビデオリール3a,3b,3c,3d,3eのいずれかの段を横切る20個のペイラインのうち、いずれかのペイライン上に同一種類のシンボルが3個以上連続して並んで表示された場合に、配当が付与される。例えば、「10」のシンボルがいずれかのペイライン上に3個連続して表示された場合の1ベット当たりの配当は、「5」であり、「10」のシンボルがいずれかのペイライン上に4個連続して表示された場合の1ベット当たりの配当は、「10」であり、「10」のシンボルがいずれかのペイライン上に5個連続して表示された場合の1ベット当たりの配当は、「50」である。
【0157】
また、「A」のシンボル180がいずれかのペイライン上に4個連続して表示された場合に、ボーナストリガーが成立する。また、「JACKPOT 7」のシンボル180がいずれかのペイライン上に5個連続して表示された場合に、ジャックポットトリガーが成立する。
【0158】
なお、コインの払い出しは、コイン払出口15Aから実際にコインを排出するか、クレジット数に加算するか、又はバーコードチケットを発行することによって行われる。
【0159】
(表示状態)
上記のゲーミングマシン1の動作過程における上側画像表示パネル131および下側画像表示パネル141の表示状態の一例を具体的に説明する。
【0160】
(ベーシックゲーム画面)
ベーシックゲームにおいては、図10に示すように、単位ゲーム毎に、下側画像表示パネル141のシンボル表示領域4において、各ビデオリール3a〜3eのシンボル列のスクロールが開始され、その後、スクロールが停止される。その後、図11に示すように、上側画像表示パネル131に、ベーシックゲームの配当ルールであるオールスキャッタを表す関連画像161が表示される。この関連画像161には、5列3行のマトリクス画像191が含まれており、ベーシックゲームに勝利した場合には、マトリクス画像191を構成する15個のセル画像191a〜191oのうち、3個以上の同一種類のシンボルの位置に対応するセル画像が、他のセル画像と異なる態様で表示される。図11においては、7個のセル画像191a,191b,191d,191e,191h,191k,191oが、他のセル画像と異なる態様で表示されている。また、3個以上の同一種類のシンボルが複数ある場合には、一のシンボルの位置に対応するセル画像と、他のシンボルの位置に対応するセル画像とが、互いに異なる態様で表示される。図11においては、「10」のシンボルの位置に対応する3個のセル画像191a,191d,191hと、「MOON」のシンボルの位置に対応する4個のセル画像191b,191e,191k,191oとが、互いに異なる態様で表示されている。これにより、ベーシックゲームに勝利したことがプレーヤに把握され易い。
【0161】
また、関連画像161には、単位ゲームのゲーム結果を示す結果画像192が表示される。結果画像192は、「10」のシンボルが3個再配置されており、「MOON」のシンボルが4個再配置されていることを表している。これにより、単位ゲームのゲーム結果がプレーヤに把握され易い。
【0162】
(ボーナスゲーム画面)
ボーナスゲームにおいては、図10に示すように、単位ゲーム毎に、下側画像表示パネル141のシンボル表示領域4において、各ビデオリール3a〜3eのシンボル列のスクロールが開始され、その後、スクロールが停止される。その後、上側画像表示パネル131に、ボーナスゲームの配当ルールを表す関連画像が表示される。オールスキャッタが配当ルールとして選択された場合、図11に示すように、上側画像表示パネル131に、配当ルールであるオールスキャッタを表す関連画像161が表示される。関連画像161については、上述したとおりである。
【0163】
また、ボーナスゲームにおいて、9ラインが配当ルールとして選択された場合、図12に示すように、上側画像表示パネル131に、配当ルールである9ラインを表す関連画像162が表示される。この関連画像162には、5列3行のマトリクス画像193と、9個のペイラインを示すライン画像194a〜194iとが含まれており、ボーナスゲームに勝利した場合には、3個以上の同一種類のシンボルが連続して並んだペイラインに対応するライン画像が、他のライン画像と異なる態様で表示される。図12においては、6番目のペイラインに対応するライン画像194fが、他のライン画像と異なる態様で表示されている。これにより、ボーナスゲームに勝利したことがプレーヤに把握され易い。
【0164】
また、関連画像162には、単位ゲームのゲーム結果を示す結果画像195が表示される。結果画像195は、「10」のシンボルが6番目のペイライン上に3個連続して表示されていることを表している。これにより、単位ゲームのゲーム結果がプレーヤに把握され易い。
【0165】
また、ボーナスゲームにおいて、20ラインが配当ルールとして選択された場合、図13に示すように、上側画像表示パネル131に、配当ルールである20ラインを表す関連画像163が表示される。この関連画像163には、5列3行のマトリクス画像196と、20個のペイラインを示すライン画像197a〜197tとが含まれており、ボーナスゲームに勝利した場合には、3個以上の同一種類のシンボルが連続して並んだペイラインに対応するライン画像が、他のライン画像と異なる態様で表示される。図13においては、6番目のペイラインに対応するライン画像197fが、他のライン画像と異なる態様で表示されている。これにより、ボーナスゲームに勝利したことがプレーヤに把握され易い。
【0166】
また、関連画像163には、単位ゲームのゲーム結果を示す結果画像198が表示される。結果画像198は、「10」のシンボルが6番目のペイライン上に3個連続して表示されていることを表している。これにより、単位ゲームのゲーム結果がプレーヤに把握され易い。
【0167】
(プログラムの内容)
次に、図14〜図23を参照して、ゲーミングマシン1により実行されるプログラムについて説明する。
【0168】
(メイン制御処理)
まず、図14を参照して、メイン制御処理について説明する。
【0169】
はじめに、ゲーミングマシン1に電源が投入されると、メインCPU71は、ゲーミングボード50を介して、メモリカード54から認証したゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを読み出し、RAM73に書き込む(ステップ(以下、Sと略記する)11)。
【0170】
次に、メインCPU71は、1ゲーム終了時初期化処理を行う(S12)。例えば、BET数や抽籤により決定されたシンボルなど、RAM73の作業領域において1回の遊技ごとに不要となるデータがクリアされる。
【0171】
次に、メインCPU71は、後で図15を参照して説明するコイン投入・スタートチェック処理を行う(S13)。この処理では、BETスイッチやスピンスイッチの入力のチェックなどが行われる。
【0172】
次に、メインCPU71は、後で図18を参照して説明するシンボル抽籤処理を行う(S14)。この処理では、シンボル決定用乱数値に基づいて停止予定シンボルが決定される。
【0173】
次に、メインCPU71は、ミステリーボーナス抽籤処理を行う(S15)。この処理では、ミステリーボーナストリガーを成立させるか否かを決定する抽籤が行われる。例えば、メインCPU71は、「0〜99」の範囲からミステリーボーナス用乱数値を抽出し、抽出された乱数値が「0」である場合に、ミステリーボーナストリガーを成立させる。
【0174】
次に、メインCPU71は、演出内容決定処理を行う(S16)。メインCPU31は、演出用乱数値を抽出し、予め定められた複数の演出内容の何れかを抽籤により決定する。
【0175】
次に、メインCPU71は、後で図19を参照して説明するシンボル表示制御処理を行う(S17)。この処理では、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールが開始され、S14のシンボル抽籤処理において決定された停止予定シンボルが所定の位置(例えば、シンボル表示領域4における上段の領域)に停止される。つまり、停止予定シンボルを含む3つのシンボルがシンボル表示領域4内に表示される。例えば、停止予定シンボルがコードナンバー「10」のシンボルであり、これを上段の領域に表示する場合であれば、コードナンバー「11」、「12」の各シンボルがシンボル表示領域4内の中段、下段のそれぞれに表示される。
【0176】
次に、メインCPU71は、後で図20を参照して説明する払出数決定処理を行う(S18)。この処理では、シンボル表示領域4に表示された同一種類のシンボルの数に基づいて払出数が決定され、RAM73に設けられた払出数カウンタに格納される。
【0177】
次に、メインCPU71は、ボーナスゲームトリガーが成立したか否かを判別する(S19)。メインCPU71は、ボーナスゲームトリガーが成立したと判別したときには、後で図22を参照して説明するボーナスゲーム処理を行う(S20)。
【0178】
次に、メインCPU71は、S20の処理の後、又はS19においてボーナスゲームトリガーが成立していないと判別したときには、ミステリーボーナストリガーが成立したか否かを判別する(S21)。メインCPU71は、ミステリーボーナストリガーが成立したと判別したときには、ミステリーボーナス処理を行う(S22)。この処理では、ミステリーボーナス用に設定された払出数(例えば300)がRAM73に設けられた払出数カウンタに格納される。
【0179】
メインCPU71は、S22の処理の後、又はS21においてミステリーボーナストリガーが成立していないと判別したときには、後で図21を参照して説明するインシュランスチェック処理を行う(S23)。この処理では、インシュランスによる払い出しを行うか否かがチェックされる。
【0180】
次に、メインCPU71は、払出処理を行う(S24)。メインCPU71は、払出数カウンタに格納されている値をRAM73に設けられているクレジット数カウンタに加算する。なお、CASHOUTスイッチ33Sの入力に基づいてホッパー113の駆動を制御し、払出数カウンタに格納されている値に応じたコインをコイン払出口15Aから排出するようにしても良い。また、チケットプリンタ171の駆動を制御し、払出数カウンタに格納されている値が記録されたバーコード付チケットを発行するようにしても良い。この処理が行われた後、S12に移る。
【0181】
(コイン投入・スタートチェック処理)
次に、図15を参照して、コイン投入・スタートチェック処理について説明する。
【0182】
はじめに、メインCPU71は、コインカウンタ92Cによりコインの投入を検出したか否かを判別する(S41)。メインCPU71は、コインの投入を検出したと判別したときには、クレジット数カウンタを加算する(S42)。なお、コインの投入に加えて、紙幣識別器115により紙幣の投入を検出したか否かを判別し、紙幣の投入を検出したと判別したときに、紙幣に応じた値をクレジット数カウンタに加算するようにしても良い。
【0183】
メインCPU71は、S42の後、又はS41においてコインの投入を検出していないと判別したときには、クレジット数カウンタは0であるか否かを判別する(S43)。メインCPU71は、クレジット数カウンタは0ではないと判別したときには、BETボタンの操作受付を許可する(S44)。
【0184】
次に、メインCPU71は、BETボタンの操作を検出したか否かを判別する(S45)。メインCPU71は、BETボタンがプレーヤによって押されたことをBETスイッチにより検出したときは、BETボタンの種別に基づいて、RAM73に設けられているBET数カウンタを加算し、クレジット数カウンタを減算する(S46)。
【0185】
次に、メインCPU71は、BET数カウンタは最大であるか否かを判別する(S47)。メインCPU71は、BET数カウンタは最大であると判別したときには、BET数カウンタの更新を禁止する(S48)。メインCPU71は、S48の後、又はS47においてBET数カウンタは最大ではないと判別したときには、スピンボタンの操作受付を許可する(S49)。
【0186】
メインCPU71は、S49の後、S45においてBETボタンの操作を検出していないと判別したとき、又はS43においてクレジット数カウンタは0であると判別したときには、スピンボタンの操作を検出したか否かを判別する(S50)。メインCPU71は、スピンボタンの操作を検出していないと判別したときには、S41に移る。
【0187】
メインCPU71は、スピンボタンの操作を検出したと判別したときには、後で図16を参照して説明するジャックポット関連処理を行う(S51)。この処理では、ジャックポット額に累積する額が算出され、外部制御装置200に送信される。
【0188】
次に、メインCPU71は、後で図17を参照して説明するインシュランス関連処理を行う(S52)。この処理では、インシュランスによる払い出しが行われる契機となる遊技回数のカウントが行われる。この処理が行われると、コイン投入・スタートチェック処理を終了する。
【0189】
(ジャックポット関連処理)
次に、図16を参照して、ジャックポット関連処理について説明する。
【0190】
はじめに、メインCPU71は、累積額を算出する(S71)。メインCPU71は、BET数カウンタの値と予め設定された累積割合との積をもとめ、ジャックポット額への累積額を算出する。
【0191】
次に、メインCPU71は、算出された累積額を外部制御装置200に対して送信する(S72)。外部制御装置200は、累積額を受信すると、ジャックポット額を更新する。この処理が行われると、ジャックポット関連処理を終了する。
【0192】
(インシュランス関連処理)
次に、図17を参照して、インシュランス関連処理について説明する。
【0193】
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判別する(S91)。インシュランス有効フラグは、後で図23を参照して説明するインシュランス選択処理において、プレーヤによりインシュランスを有効にする指示が入力されたときにオンにセットされる。
【0194】
メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判別したときには、インシュランス関連処理を終了する。一方で、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであると判別したときには、RAM73に設けられているインシュランス用遊技回数カウンタを更新する(S92)。インシュランス用遊技回数カウンタは、インシュランスによる払い出しが行われるまでの遊技回数を管理するためのカウンタである。S92の処理において、メインCPU31は、インシュランス用遊技回数カウンタに1を加算する。この処理が行われると、インシュランス関連処理を終了する。
【0195】
(シンボル抽籤処理)
次に、図18を参照して、シンボル抽籤処理について説明する。
【0196】
はじめに、メインCPU71は、シンボル決定用の乱数値を抽出する(S111)。次に、メインCPU71は、各ビデオリール3の停止予定シンボルを抽籤により決定する(S112)。メインCPU71は、各ビデオリール3に応じて抽籤を行い、22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)の何れかを停止予定シンボルとして決定する。このとき、22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)のそれぞれは均等の確率(つまり、1/22)で決定される。
【0197】
次に、メインCPU71は、決定した各ビデオリール3の停止予定シンボルをRAM73に設けられているシンボル格納領域に格納する(S113)。次に、メインCPU71は、シンボル組合せテーブル(図7)を参照し、シンボル格納領域に基づいて入賞役を判定する(S114)。メインCPU31は、各ビデオリール3により入賞ライン上に表示されるシンボルの組合せと、シンボル組合せテーブルに規定されているシンボルの組合せとが一致するか否かを判定し、入賞役を決定する。この処理が行われると、シンボル抽籤処理を終了する。
【0198】
(シンボル表示制御処理)
次に、図19を参照して、シンボル表示制御処理について説明する。
【0199】
はじめに、メインCPU71は、下側画像表示パネル141のシンボル表示領域4に表示した各ビデオリール3のシンボル列のスクロールを開始する(S131)。次に、メインCPU71は、前述のシンボル格納領域に基づいて、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールを停止する(S132)。この処理が行われると、シンボル表示制御処理を終了する。
【0200】
(払出数決定処理)
次に、図20を参照して、払出数決定処理について説明する。
【0201】
はじめに、メインCPU71は、入賞役はジャックポットであるか否かを判別する(S151)。メインCPU71は、入賞役はジャックポットではないと判別したときには、入賞役に対応する払出数を決定する(S152)。例えば、入賞役が「10」であるとき、1ベット当たりの払出数が決定される(図9A,9B,9Cを参照)。なお、ハズレのときは払出数として「0」が決定される。次に、メインCPU71は、決定した払出数を払出数カウンタに格納する(S153)。この処理が行われると、払出数決定処理を終了する。
【0202】
メインCPU71は、入賞役はジャックポットであると判別したときには、ジャックポットの入賞があった旨を外部制御装置200に対して通知する(S154)。なお、外部制御装置200は、通知を受けると、それまでに更新してきたジャックポット額をゲーミングマシン1に対して送信する。このとき、ジャックポット額の一部(例えば80パーセント)を払い出しの対象とし、残り(例えば20パーセント)を次回のジャックポットトリガー成立時に備えて繰り越すようにしても良い。
【0203】
次に、メインCPU71は、外部制御装置200よりジャックポット額を受信する(S155)。次に、メインCPU71は、受信したジャックポット額を払出数カウンタに格納する(S156)。この処理が行われると、払出数決定処理を終了する。
【0204】
(インシュランスチェック処理)
次に、図21を参照して、インシュランスチェック処理について説明する。
【0205】
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判別する(S171)。メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判別したときには、インシュランスチェック処理を終了する。
【0206】
メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであると判別したときには、所定の入賞役が成立したか否かを判別する(S172)。本実施形態では、所定の入賞役として「ボーナスゲームトリガー」、「ジャックポット」及び「ミステリーボーナス」を対象としている。
【0207】
メインCPU71は、所定の入賞役が成立していないと判別したときには、インシュランス用遊技回数カウンタが所定回数(例えば300)に達したか否かを判別する(S173)。メインCPU71は、インシュランス用遊技回数カウンタが所定回数に達していないと判別したときには、インシュランスチェック処理を終了する。
【0208】
メインCPU71は、インシュランス用遊技回数カウンタが所定回数に達したと判別したときには、インシュランス額に基づいて払出処理を行う(S174)。メインCPU31は、インシュランス額として予め定められた額(例えば200)をクレジット数カウンタに加算する。
【0209】
メインCPU71は、S174の後、又はS172において所定の入賞役が成立したと判別したときには、インシュランス用遊技回数カウンタをリセットする(S175)。次に、メインCPU71は、インシュランス有効フラグをオフにする(S176)。この処理が行われると、インシュランスチェック処理を終了する。
【0210】
(ボーナスゲーム処理)
次に、図22を参照して、ボーナスゲーム処理について説明する。
【0211】
はじめに、メインCPU71は、ボーナスゲーム数を決定する(S191)。メインCPU71は、ボーナスゲーム数決定用乱数値を抽出し、例えば「50」、「70」及び「100」といった複数種類のボーナスゲーム数の何れかを抽籤により決定する。
【0212】
次に、メインCPU71は、決定したボーナスゲーム数をRAM73に設けられているボーナスゲーム数カウンタに格納する(S192)。
【0213】
次に、メインCPU71は、図14を参照して説明したS12の処理と同様に、1ゲーム終了時初期化処理を行う(S193)。次に、メインCPU71は、図18を参照して説明したシンボル抽籤処理を行う(S194)。次に、メインCPU71は、図14を参照して説明したS16の処理と同様に、演出内容決定処理を行う(S195)。次に、メインCPU71は、図19を参照して説明したシンボル表示制御処理を行う(S196)。
【0214】
次に、メインCPU71は、配当ルール決定処理を行う(S197)。メインCPU71は、図8を参照して説明した配当ルール決定テーブルを用いて、オールスキャッタ、9ラインおよび20ラインのいずれかを配当ルールとして決定する。
【0215】
次に、メインCPU71は、関連画像表示処理を行う(S198)。メインCPU71は、決定された配当ルールに対応する関連画像を上側画像表示パネル131に表示させる。メインCPU71は、関連画像を表示する指令をグラフィックボード130に対して送信する。グラフィックボード130は、その指令に基づいて、関連画像を生成し、上側画像表示パネル131に表示する。
【0216】
次に、メインCPU71は、図20を参照して説明した払出数決定処理を行う(S199)。払出数は、図9A、図9B、および、図9Cを参照して説明した配当テーブルのうち、配当ルールに対応する配当テーブルを用いて決定される。
【0217】
次に、メインCPU71は、ボーナスゲームトリガーが成立したか否かを判別する(S200)。メインCPU71は、ボーナスゲームトリガーが成立したと判別したときには、追加するボーナスゲーム数を決定する(S201)。前述のS191の処理と同様に、ボーナスゲーム数の決定が行われる。次に、メインCPU71は、決定したボーナスゲーム数をボーナスゲーム数カウンタに加算する(S202)。
【0218】
メインCPU71は、S202の処理の後、又はS200においてボーナスゲームトリガーが成立していないと判別したときには、払出処理を行う(S203)。この払出処理では、メインCPU71は、前述のS199の払出数決定処理にて格納された払出数カウンタの値をボーナス用払出数カウンタに加算する。ボーナス用払出数カウンタは、ボーナスゲーム中に決定された払出数の合計を管理するためのものである。
【0219】
そして、ボーナスゲーム処理が終了すると、メインCPU71は、図14を参照して説明したS24の払出処理にて、ボーナス用払出数カウンタに格納されている値をRAM73に設けられているクレジット数カウンタに加算する。つまり、ボーナスゲームにおいて決定された払出数の合計がまとめて払い出されることになる。なお、コイン払出口15Aからコインを排出するようにしても良いし、バーコード付チケットを発行するようにしても良い。
【0220】
次に、メインCPU71は、ボーナスゲーム数カウンタを1減算する(S204)。次に、メインCPU71は、ボーナスゲーム数カウンタは0であるか否かを判別する(S205)。メインCPU71は、ボーナスゲーム数カウンタは0ではないと判別したときには、S193の処理に移る。一方で、ボーナスゲーム数カウンタは0であると判別したときには、ボーナスゲーム処理を終了する。ボーナスゲーム処理が終了すると、図14を参照して説明したS21の処理に移る。
【0221】
このように、ベーシックゲームに対して独立して実行されるボーナスゲームに勝利した場合に、選択された配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当が決定されて、この配当がプレーヤに付与される。これにより、ボーナスゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくるから、ボーナスゲームにおいて付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易い。
【0222】
また、選択された配当ルールに応じた関連画像が上側画像表示パネル131に表示されるから、どの配当ルールに基づいて配当が決定されるのかがプレーヤに把握され易い。
【0223】
また、ボーナスゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、複数の配当ルールのいずれかが選択される。これにより、特定の配当ルールに対応付けられた確率が変更されると、特定の配当ルールが選択され易く、又は、選択され難くなるから、ボーナスゲームに変化を生じさせ易い。
【0224】
(インシュランス選択処理)
次に、図23を参照して、インシュランス選択処理について説明する。
【0225】
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判別する(S221)。メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判別したときには、インシュランス無効画像を表示する(S222)。メインCPU71は、インシュランス無効画像を表示する指令をグラフィックボード130に対して送信する。グラフィックボード130は、その指令に基づいて、インシュランス無効画像を生成し、下側画像表示パネル141に表示する。
【0226】
インシュランス無効画像としては、例えば、「INSURANCE BET $1.00 TOUCH TO BET」を示す画像が表示される。この画像は、インシュランスを有効にするか否かの選択をプレーヤに促すとともに、インシュランスを有効にするために必要な額をプレーヤに知らせるための画像である。プレーヤは、タッチパネル114上の所定箇所に触れることによって、インシュランスを有効にする旨の指示を入力することができる。
【0227】
続いて、メインCPU71は、インシュランス有効指示入力が有るか否かを判別する(S223)。メインCPU71は、インシュランス有効指示入力がないと判別したときには、インシュランス有効フラグはオフのまま、S221に移る。その一方で、メインCPU71は、インシュランス有効指示入力が有ると判別したときには、インシュランス有効フラグをオンにする(S224)。
【0228】
次に、メインCPU71は、クレジット数カウンタからインシュランス加入値を減算する(S225)。本実施形態では、例えば1ドルに相当する値がクレジット数カウンタから減算される。メインCPU71は、S225の後、又はS221においてインシュランス有効フラグはオンであると判別したときには、インシュランス有効画像を表示する(S226)。
【0229】
インシュランス有効画像としては、例えば、「INSURANCE継続中 WIN 200 CREDIT」を示す画像が表示される。この画像は、インシュランスが有効である旨、及びインシュランスの条件が満たされると「200」の値がクレジット数カウンタに加算される旨をプレーヤに知らせる画像である。この処理が行われると、S221に移る。
【0230】
(本実施形態の変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0231】
例えば、上述の実施形態においては、図8に示したように、各配当ルールに対応付けられた確率は、ほとんど同じである。しかし、図24に示すように、特定の配当ルール(オールスキャッタ)に対応付けられた特定の確率が、他の配当ルールに対応付けられた他の確率よりも低くされていてもよい。これにより、特定の配当ルールが選択され難いから、ボーナスゲームに変化を生じさせ易い。なお、特定の配当ルールはオールスキャッタに限定されない。また、各配当ルールに対応付けられた確率が、大、中、小となるように、それぞれ異なっていてもよい。
【0232】
また、配当ルールの種類は3つに限定されず、4つ以上であってもよい。配当ルールの種類が多いほど、ボーナスゲームに変化を生じさせ易い。
【0233】
また、上述の実施形態において、配当ルールは1の単位ゲーム毎に選択される構成にされているが、ランダムに決定された数の単位ゲームが行われる毎に配当ルールが選択される構成にされていてもよい。これにより、配当ルールが不規則に変わるので、ボーナスゲームに変化を生じさせ易い。
【0234】
また、上述の実施形態においては、ベーシックゲームの配当ルールであるオールスキャッタが、ボーナスゲームにおいて配当ルールとして選択される構成にされているが、ベーシックゲームの配当ルールと、ボーナスゲームにおいて選択される配当ルールとが異なる構成にされていてもよい。この場合、ボーナスゲームの内容がベーシックゲームの内容と異なるので、ボーナスゲームがプレーヤに与える興趣が高まる。
【0235】
以上の詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明したが、本発明は、以上の詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は可能な限り広く解釈されるべきである。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされるべきである。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的な公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判断し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌することが望まれる。
【0236】
以上の詳細な説明は、コンピュータ又はコンピュータネットワーク上で実行される処理を含むものである。以上の説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップや、所定の処理機能を備えたブロックは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップや各ブロックでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップや各ブロックにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップや各ブロックにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップや各ブロックのために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【符号の説明】
【0237】
1 ゲーミングマシン(スロットマシン)
3a,3b,3c,3d,3e ビデオリール
4 シンボル表示領域
71 メインCPU
131 上側画像表示パネル
141 下側画像表示パネル
161,162,163 関連画像
180 シンボル
200 外部制御装置
300 ゲームシステム
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボーナスゲームにおいて付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易いゲーミングマシン及びそのプレイ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スロットマシンでは、所定額をベットすることにより遊技が開始され、ディスプレイに表示された複数のシンボル列のスクロールを開始し、所定時間経過後に、複数のシンボル列のスクロールを停止する。その結果、停止表示されたシンボルの組合せに基づいて、賞を付与するものが知られている。
【0003】
このようなスロットマシンでは、例えば、特許文献1或いは特許文献2に開示されているように、ウイニングライン上に停止表示されたシンボルが所定の組み合わせである場合に、所定数の遊技媒体が払い出される。さらに、ウイニングラインとは関係なく、スキャッタシンボルと呼ばれるシンボルがディスプレイに表示された数に応じて、所定数の遊技媒体が払い出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,604,999号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2002/0065124号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のスロットマシンにおいては、ベーシックゲームにおいて所定の条件が成立すると、ベーシックゲームよりもプレーヤに有利なボーナスゲームが行われる。しかしながら、このようなボーナスゲームは、ベーシックゲームのゲーム方法を踏襲したフリーゲームのように、配当の付与に関する配当ルールが単一であった。そのため、ボーナスゲームにおいて付与される配当に対するプレーヤの期待感に限界があった。
【0006】
本発明は、新たなエンターテイメント性を備えたゲーミングマシン及びそのプレイ方法を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、ボーナスゲームにおいて付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易いゲーミングマシン及びそのプレイ方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、配当を付与する配当付与装置と、前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、以下(a1)〜(a5)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、を備える。(a1)通常ゲームを実行し、(a2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、(a3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、(a4)前記特別ゲームにおいて、前記複数の配当ルールのいずれかをランダムに選択し、(a5)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに基づいた配当を前記配当付与装置により付与させる。
【0009】
上記の構成によれば、通常ゲームに対して独立して実行される特別ゲームに勝利した場合に、選択された配当ルールに基づいた配当がプレーヤに付与される。よって、特別ゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくるから、特別ゲーム(ボーナスゲーム)において付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易い。
【0010】
本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、配当を付与する配当付与装置と、前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、画像を表示する画像表示装置と、以下(b1)〜(b6)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、を備える。(b1)通常ゲームを実行し、(b2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、(b3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、(b4)前記特別ゲームにおいて、前記複数の配当ルールのいずれかをランダムに選択し、(b5)選択した配当ルールに応じた画像を前記画像表示装置に表示させ、(b6)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに基づいた配当を前記配当付与装置により付与させる。
【0011】
上記の構成によれば、通常ゲームに対して独立して実行される特別ゲームに勝利した場合に、選択された配当ルールに基づいた配当がプレーヤに付与される。よって、特別ゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくるから、特別ゲーム(ボーナスゲーム)において付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易い。
【0012】
また、選択された配当ルールに応じた画像が画像表示装置に表示されるから、どの配当ルールに基づいて配当が決定されるのかがプレーヤに把握され易い。
【0013】
本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、配当を付与する配当付与装置と、前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、前記配当ルール毎に設けられ、対応する配当ルールに応じた配当を決定する際に用いられる複数の配当テーブルを記憶する配当テーブル記憶装置と、以下(c1)〜(c6)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、を備える。(c1)通常ゲームを実行し、(c2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、(c3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、(c4)前記特別ゲームにおいて、前記複数の配当ルールのいずれかをランダムに選択し、(c5)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて前記配当を決定し、(c6)決定した配当を前記配当付与装置により付与させる。
【0014】
上記の構成によれば、通常ゲームに対して独立して実行される特別ゲームに勝利した場合に、選択された配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当が決定されて、この配当がプレーヤに付与される。よって、特別ゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくるから、特別ゲーム(ボーナスゲーム)において付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易い。
【0015】
本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、配当を付与する配当付与装置と、前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、各配当ルールに対応付けられた確率を記憶する確率記憶装置と、前記配当ルール毎に設けられ、対応する配当ルールに応じた配当を決定する際に用いられる複数の配当テーブルを記憶する配当テーブル記憶装置と、画像を表示する画像表示装置と、以下(d1)〜(d7)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、を備える。(d1)通常ゲームを実行し、(d2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、(d3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、(d4)前記特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、前記複数の配当ルールのいずれかを選択し、(d5)選択した配当ルールに応じた画像を前記画像表示装置に表示させ、(d6)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて前記配当を決定し、(d7)決定した配当を前記配当付与装置により付与させる。
【0016】
上記の構成によれば、通常ゲームに対して独立して実行される特別ゲームに勝利した場合に、選択された配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当が決定されて、この配当がプレーヤに付与される。よって、特別ゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくるから、特別ゲーム(ボーナスゲーム)において付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易い。
【0017】
また、選択された配当ルールに応じた画像が画像表示装置に表示されるから、どの配当ルールに基づいて配当が決定されるのかがプレーヤに把握され易い。
【0018】
また、特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、複数の配当ルールのいずれかが選択される。これにより、特定の配当ルールに対応付けられた確率が変更されると、特定の配当ルールが選択され易く、又は、選択され難くなるから、特別ゲームに変化を生じさせ易い。
【0019】
本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、配当を付与する配当付与装置と、前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、特定の配当ルールに対応付けられた特定の確率、および、他の配当ルールに対応付けられた、前記特定の確率よりも高い他の確率を記憶する確率記憶装置と、前記配当ルール毎に設けられ、対応する配当ルールに応じた配当を決定する際に用いられる複数の配当テーブルを記憶する配当テーブル記憶装置と、画像を表示する画像表示装置と、以下(e1)〜(e7)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、を備える。(e1)通常ゲームを実行し、(e2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、(e3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、(e4)前記特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、前記複数の配当ルールのいずれかを選択し、(e5)選択した配当ルールに応じた画像を前記画像表示装置に表示させ、(e6)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて前記配当を決定し、(e7)決定した配当を前記配当付与装置により付与させる。
【0020】
上記の構成によれば、通常ゲームに対して独立して実行される特別ゲームに勝利した場合に、選択された配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当が決定されて、この配当がプレーヤに付与される。よって、特別ゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくるから、特別ゲーム(ボーナスゲーム)において付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易い。
【0021】
また、選択された配当ルールに応じた画像が画像表示装置に表示されるから、どの配当ルールに基づいて配当が決定されるのかがプレーヤに把握され易い。
【0022】
また、特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、複数の配当ルールのいずれかが選択されるとともに、特定の配当ルールに対応付けられた特定の確率が他の配当ルールに対応付けられた他の確率よりも低くされている。これにより、特定の配当ルールが選択され難いから、特別ゲームに変化を生じさせ易い。
【0023】
本発明は、ゲーミングマシンのプレイ方法であり、前記ゲーミングマシンのプレイ方法は、(f1)通常ゲームを実行するステップと、(f2)前記通常ゲームに勝利した場合に、配当付与装置により配当を付与させるステップと、(f3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、特別ゲームを実行するステップと、(f4)前記特別ゲームにおいて、前記特別ゲームにおける前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールのいずれかをランダムに選択するステップと、(f5)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに基づいた配当を前記配当付与装置により付与させるステップと、を含む。
【0024】
上記の構成によれば、通常ゲームに対して独立して実行される特別ゲームに勝利した場合に、選択された配当ルールに基づいた配当がプレーヤに付与される。よって、特別ゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくるから、特別ゲーム(ボーナスゲーム)において付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易い。
【発明の効果】
【0025】
以上の構成によれば、新たなエンターテイメント性を備えたゲーミングマシン及びそのプレイ方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】ゲーミングマシンのプレイ方法を示す説明図である。
【図2】ゲーミングマシンの機能フローを示す図である。
【図3】ゲーミングマシンのプレイ方法を示すフローチャートである。
【図4】ゲーミングマシンを含むゲームシステムを示す図である。
【図5】ゲーミングマシンの全体構成を示す図である。
【図6】ゲーミングマシンの内部構成を示すブロック図である。
【図7】ゲーミングマシンのリールの周面に描かれたシンボルの配列を示す図である。
【図8】配当ルール決定テーブルを示す図である。
【図9A】オールスキャッタ用の配当テーブルを示す図である。
【図9B】9ライン用の配当テーブルを示す図である。
【図9C】20ライン用の配当テーブルを示す図である。
【図10】表示状態を示す図である。
【図11】表示状態を示す図である。
【図12】表示状態を示す図である。
【図13】表示状態を示す図である。
【図14】ゲーミングマシンのメイン制御処理のフローチャートを示す図である。
【図15】ゲーミングマシンのコイン投入・スタートチェック処理のフローチャートを示す図である。
【図16】ゲーミングマシンのジャックポット関連処理のフローチャートを示す図である。
【図17】ゲーミングマシンのインシュランス関連処理のフローチャートを示す図である。
【図18】ゲーミングマシンのシンボル抽籤処理のフローチャートを示す図である。
【図19】ゲーミングマシンのシンボル表示制御処理のフローチャートを示す図である。
【図20】ゲーミングマシンの払出数決定処理のフローチャートを示す図である。
【図21】ゲーミングマシンのインシュランスチェック処理のフローチャートを示す図である。
【図22】ゲーミングマシンのボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図23】ゲーミングマシンのインシュランス選択処理のフローチャートを示す図である。
【図24】配当ルール決定テーブルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0028】
(ゲーミングマシンの概要)
本発明に係るゲーミングマシン(スロットマシン)は、(a)通常ゲームを実行し、(b)通常ゲームに勝利した場合に、配当付与装置により配当を付与させ、(c)通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、(d)特別ゲームにおいて、配当の付与に関するルールである複数の配当ルールのいずれかを、各配当ルールに対応付けられた確率で選択し、(e)選択した配当ルールに応じた画像を画像表示装置に表示させ、(f)特別ゲームに勝利した場合に、配当ルール毎に設けられ、対応する配当ルールに応じた配当を決定する際に用いられる複数の配当テーブルのうち、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当を決定し、(g)決定した配当を配当付与装置により付与させる。
【0029】
即ち、ゲーミングマシンは、配当を付与する配当付与装置と、前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、各配当ルールに対応付けられた確率を記憶する確率記憶装置と、前記配当ルール毎に設けられ、対応する配当ルールに応じた配当を決定する際に用いられる複数の配当テーブルを記憶する配当テーブル記憶装置と、画像を表示する画像表示装置と、以下(a1)〜(a7)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、を有している。
【0030】
ゲーミングマシン1のコントローラが実行するステップ(a1)〜(a7)の内容について説明すると、ステップ(a1)は、通常ゲームを実行する処理である。ステップ(a2)は、通常ゲームに勝利した場合に、配当付与装置により配当を付与させる処理である。ステップ(a3)は、通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行する処理である。ステップ(a4)は、特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、複数の配当ルールのいずれかを選択する処理である。ステップ(a5)は、選択した配当ルールに応じた画像を画像表示装置に表示させる処理である。ステップ(a6)は、特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当を決定する処理である。ステップ(a7)は、決定した配当を配当付与装置により付与させる処理である。
【0031】
ここで、『通常ゲーム』とは、遊技価値のベットを条件として実行されるベーシックゲームを意味する。本実施の形態では、ベーシックゲームは、オールスキャッタゲームである。オールスキャッタゲームは、後述するように、マトリクス状のシンボル表示領域4において複数種類のシンボル180がスキャッタシンボルとして配置された際に、同一種類のシンボルがシンボル表示領域4に所定数(例えば3個)以上表示された場合に、配当が付与されるように構成されている。
【0032】
『遊技価値』とは、コイン、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報(クレジット)である。尚、本発明における遊技価値は、特に限定されるものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネー、チケット等の遊技媒体であってもよい。チケットは、特に限定されるものではなく、例えば、後述のバーコード付きチケット等であってもよい。
【0033】
『配置』とは、シンボル180が外部のプレーヤに対して目視により確認可能な状態であることを意味する。即ち、図10に示すように、シンボル180がシンボル表示領域4に表示された状態である。尚、シンボル180の配置を解除した後、再び配置することを『再配置』と称する。
【0034】
『所定の条件』とは、「A」のシンボル180がシンボル表示領域4に4個以上表示されることである。
【0035】
『特別ゲーム』とは、ベーシックゲームよりもプレーヤに有利なボーナスゲームを意味する。本実施の形態では、ボーナスゲームは、フリーゲームである。フリーゲームは、遊技価値をベットすることなく複数回の単位ゲームを行うことができるゲームである。
【0036】
『配当ルール』とは、配当をプレーヤに付与する際に適用されるルールを意味する。本実施の形態では、配当ルールは、オールスキャッタ、9ライン、および、20ラインである。オールスキャッタは、ベーシックゲームと同様に、同一種類のシンボルがシンボル表示領域4に所定数(例えば3個)以上表示された場合に、配当が付与されるルールである。9ラインは、後述するように、各ビデオリール3a,3b,3c,3d,3eのいずれかの段を横切るペイラインを9個設け、いずれかのペイライン上に同一種類のシンボルが所定数(例えば3個)以上連続して並んで表示された場合に、配当が付与されるルールである。20ラインは、後述するように、各ビデオリール3a,3b,3c,3d,3eのいずれかの段を横切るペイラインを20個設け、いずれかのペイライン上に同一種類のシンボルが所定数(例えば3個)以上連続して並んで表示された場合に、配当が付与されるルールである。
【0037】
なお、配当ルールはこれらに限定されず、ペイライン上に並んだ複数種類のシンボルが所定の組み合わせである場合に、配当が付与されるルールであってもよい。また、予め設定された複数のペイラインのうち、一部のペイラインがランダムに有効ラインとして決定され、有効ライン上に同一種類のシンボルが所定数(例えば3個)以上並んで表示された場合に、配当が付与されるルールであってもよい。
【0038】
このような構成を有したゲーミングマシン1は、通常ゲーム(ベーシックゲーム)とは独立して実行される特別ゲーム(フリーゲーム)において、図1に示すように、単位ゲーム毎に配当ルールを選択し、選択した配当ルールに基づいた配当を付与するゲーム方法を実現している。
【0039】
ゲーミングマシン1のコントローラは、通常ゲームを実行する第1ステップと、前記通常ゲームに勝利した場合に、配当付与装置により配当を付与させる第2ステップと、通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行する第3ステップと、特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、複数の配当ルールのいずれかを選択する第4ステップと、選択した配当ルールに応じた画像を画像表示装置に表示させる第5ステップと、特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当を決定する第6ステップと、決定した配当を配当付与装置により付与させる第7ステップと、を実行する。
【0040】
具体的には、特別ゲーム(フリーゲーム)において、オールスキャッタが配当ルールとして選択された場合には、図11に示すように、オールスキャッタに応じた画像161が画像表示装置に表示される。そして、同一種類のシンボルがシンボル表示領域4に所定数(例えば3個)以上表示された場合に、配当が付与される。
【0041】
また、特別ゲーム(フリーゲーム)において、9ラインが配当ルールとして選択された場合には、図12に示すように、9ラインに応じた画像162が画像表示装置に表示される。そして、9個のペイラインのうち、いずれかのペイライン上に同一種類のシンボルが所定数(例えば3個)以上連続して並んで表示された場合に、配当が付与される。
【0042】
また、特別ゲーム(フリーゲーム)において、20ラインが配当ルールとして選択された場合には、図13に示すように、20ラインに応じた画像163が画像表示装置に表示される。そして、20個のペイラインのうち、いずれかのペイライン上に同一種類のシンボルが所定数(例えば3個)以上連続して並んで表示された場合に、配当が付与される。
【0043】
このように、ゲーミングマシンのプレイ方法によれば、通常ゲームに対して独立して実行される特別ゲームに勝利した場合に、選択された配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当が決定されて、この配当がプレーヤに付与される。従来は、配当の付与に関する配当ルールが単一であったので、ボーナスゲームにおいて付与される配当に対するプレーヤの期待感に限界があった。しかし、本実施形態によれば、ボーナスゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくるから、ボーナスゲームにおいて付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易い。
【0044】
また、選択された配当ルールに応じた画像が画像表示装置に表示されるから、どの配当ルールに基づいて配当が決定されるのかがプレーヤに把握され易い。
【0045】
また、特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、複数の配当ルールのいずれかが選択される。これにより、特定の配当ルールに対応付けられた確率が変更されると、特定の配当ルールが選択され易く、又は、選択され難くなるから、特別ゲームに変化を生じさせ易い。
【0046】
以上の構成によれば、新たなエンターテイメント性を備えたゲーミングマシン及びそのプレイ方法を提供することができる。
【0047】
(機能フロー図の説明)
図2を参照して、本実施形態に係るゲーミングマシン1の基本的な機能について説明する。
【0048】
ゲーミングマシン1は、BETボタン部601と、スピンボタン部602と、ディスプレイ部614と、記憶部624と、を有していると共に、これらを制御するコントローラ630を有している。尚、BETボタン部601とスピンボタン部602とは、インプットデバイスの一種である。
【0049】
上記のBETボタン部601は、単位ゲーム毎に、プレーヤの操作によりベット額を受け付ける機能と、単位ゲーム毎に、プレーヤの操作により所定のインシュランス加入額を受け付ける機能と、を有している。スピンボタン部602は、プレーヤの操作、即ち、スタート操作により通常ゲーム等のゲームの開始を受け付ける機能を有している。
【0050】
ここで、『単位ゲーム』とは、ベットの受付開始から賞成立となり得る状態までの一連の動作である。例えば、通常ゲームの単位ゲームは、ベットを受け付けるベットタイムと、停止されたシンボル180を再配置するゲームタイムと、配当を付与する払出処理の払出タイムとを、それぞれ1回含む状態である。
【0051】
ディスプレイ部(画像表示装置)614は、各種のシンボル180や数値、記号等の静止画情報及び演出映像等の動画情報を表示する機能を有している。さらに、ディスプレイ部614は、インプットデバイスとしてタッチパネルを有し、プレーヤの押圧動作による各種の指令を受付可能な機能を有している。ディスプレイ部614は、シンボル表示領域614aと映像表示領域614bとを有している。図1に示すように、シンボル表示領域614aは、シンボル180を表示する。映像表示領域614bは、配当ルールに応じた画像や、ゲーム進行中に実行される各種の演出映像情報を動画や静止画により表示する。
【0052】
記憶部(配当ルール記憶装置、確率記憶装置、配当テーブル記憶装置)624は、複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶領域624a、各配当ルールに対応付けられた確率を記憶する確率記憶領域624b、および、各配当ルールに対応付けられた配当テーブルを記憶する配当テーブル記憶領域624cを有している。
【0053】
コントローラ630は、コイン投入・スタートチェック部603と、通常ゲーム実行部605と、特別ゲーム実行部607と、シンボル決定用乱数値抽出部615と、ミステリーボーナス用乱数値抽出部623と、シンボル決定部612と、演出用乱数値抽出部616と、演出内容決定部613と、スピーカ部617と、ランプ部618と、入賞判定部619と、払い出し部620と、を有している。
【0054】
コイン投入・スタートチェック部603は、単位ゲーム毎にBETボタン部601が受け付けたベット額および所定のインシュランス加入額を入賞判定部619に出力する機能と、単位ゲーム毎に、ジャックポット額に蓄積する額(累積額)を算出し、外部制御装置(サーバ)200へ送信する機能と、を有している。外部制御装置200は、各ゲーミングマシン1から送信されてきた累積額をジャックポット額に累積していく。
【0055】
通常ゲーム実行部605は、BETボタン部601の操作を条件として通常ゲーム(ベーシックゲーム)を実行する機能を有している。
【0056】
特別ゲーム実行部607は、スピンボタン部602の操作だけでフリーゲームを複数のゲーム数で繰り返す特別ゲーム(ボーナスゲーム)を実行する機能を有している。
【0057】
シンボル決定用乱数値抽出部615は、単位ゲーム毎に、シンボル決定用の乱数値を抽出する。ミステリーボーナス用乱数値抽出部623は、単位ゲーム毎に、ミステリーボーナス用の乱数値を抽出する。
【0058】
シンボル決定部612は、シンボル決定用乱数値抽出部615からの乱数値を用いて、再配置の対象となるシンボル180を決定する機能と、決定したシンボル180をディスプレイ部614のシンボル表示領域614aに再配置する機能と、シンボル180の再配置情報を入賞判定部619に出力する機能と、シンボル180の再配置の状態に基づいて演出指定信号を演出用乱数値抽出部616に出力する機能と、を有している。
【0059】
演出用乱数値抽出部616は、シンボル決定部612から演出指令信号を受けたときに、演出用乱数値を抽出する機能と、演出用乱数値を演出内容決定部613に出力する機能とを有している。演出内容決定部613は、演出用乱数値を用いて演出内容を決定する機能と、決定した演出内容の映像情報をディスプレイ部614の映像表示領域614bに出力する機能と、決定した演出内容の音声・発光情報をスピーカ部617及びランプ部618に出力する機能と、を有している。
【0060】
入賞判定部619は、通常ゲームにおいては、ディスプレイ部614において再配置された表示状態であるシンボル180の再配置情報が得られたときに、配当ルール記憶領域624aが記憶するオールスキャッタの配当ルールを用いて、入賞の有無を判定する機能を有している。また、入賞判定部619は、特別ゲームにおいては、配当ルール記憶領域624aが記憶する複数の配当ルールのいずれかを、確率記憶領域624bが記憶する確率で選択し、その後、ディスプレイ部614において再配置された表示状態であるシンボル180の再配置情報が得られたときに、配当テーブル記憶領域624cが記憶する複数の配当テーブルのうち、選択した配当ルールに対応する配当テーブルを用いて、入賞の有無を判定する機能を有している。また、入賞判定部619は、入賞したと判定したときに、配当ルールに対応する配当テーブルを用いて払い出し量を算出する機能と、払い出し量に基づいた払い出し信号を払い出し部620に出力する機能と、を有している。
【0061】
また、入賞判定部619は、ディスプレイ部614において再配置された表示状態であるシンボル180の再配置情報が得られたときに、所定の条件(ボーナスゲームトリガー)が成立したか否かを判定する機能と、所定の条件が成立したと判定したときに、次回の単位ゲームから特別ゲームを実行するように特別ゲーム実行部607に処理を移行する機能を有している。
【0062】
また、入賞判定部619は、ミステリーボーナス用乱数値抽出部623からの乱数値に基づいて、ミステリーボーナスを成立させるか否かを抽籤により決定する機能と、ミステリーボーナスが成立したときに、予め定められた額に基づいた払い出し信号を払い出し部620に出力する機能と、を有している。
【0063】
また、入賞判定部619は、BETボタン部601が所定のインシュランス加入額を受け付けた旨の信号をインシュランス用トリガー信号発信部621に送信する機能を有している。
【0064】
また、入賞判定部619は、ディスプレイ部614において再配置された表示状態であるシンボル180の再配置情報が得られたときに、ジャックポットトリガーが成立したか否かを判定する機能と、ジャックポットトリガーが成立したと判定したときに、ジャックポットトリガーが成立した旨の信号をジャックポット用トリガー信号発信部622に送信する機能と、を有している。
【0065】
インシュランス用トリガー信号発信部621は、BETボタン部601が所定のインシュランス加入額を受け付けた旨の信号を受信したときに、遊技回数をカウントする機能と、ボーナスゲームなどによる多額の払い出しが行われることなく、カウントした遊技回数が予め定められた回数に達したか否かを判定する機能と、カウントした遊技回数が予め定められた回数に達したと判定したときに、インシュランス用に設定された額に基づいた払い出し信号を払い出し部620に出力する機能と、を有している。
【0066】
ジャックポット用トリガー信号発信部622は、ジャックポットトリガーが成立した旨の信号を受信したときに、ジャックポットトリガーが成立したゲーミングマシンを特定する信号を外部制御装置(サーバ)200へ送信する機能を有している。外部制御装置200は、ジャックポットトリガーが成立したゲーミングマシンの払い出し部620に対して、ジャックポット額に基づいた払い出し信号を出力する。
【0067】
払い出し部(配当付与装置)620は、コインやメダル、クレジット等の形態で遊技価値をプレーヤに払い出す機能を有している。
【0068】
(ゲーミングマシン1の動作)
上記の機能ブロックで構成されたゲーミングマシン1の動作を図3のフローチャートを用いて説明する。ゲーミングマシン1は、遊技処理(A1)〜(A11)を実行する。具体的には、まず、ゲーミングマシン1は、通常ゲーム(ベーシックゲーム)を実行する(A1)。これにより、以下の一連の動作が実行される。
【0069】
(コイン投入・スタートチェック)
まず、ゲーミングマシン1は、BETボタン部601がプレーヤにより押されたか否かをチェックし、続いて、スピンボタン部602がプレーヤにより押されたか否かをチェックする。
【0070】
(シンボル決定)
次に、ゲーミングマシン1は、スピンボタン部602がプレーヤにより押されると、シンボル決定用乱数値を抽出し、ディスプレイ部614上に表示する複数のビデオリールのそれぞれに応じて、シンボル列のスクロールを停止させたときにプレーヤに表示するシンボル180を決定する。
【0071】
(シンボル表示)
次に、ゲーミングマシン1は、図10に示すように、各ビデオリール3a〜3eのシンボル列のスクロールを開始させ、決定されたシンボル180がプレーヤに表示されるようにスクロールを停止させる。
【0072】
(入賞判定)
次に、ゲーミングマシン1は、各ビデオリール3a〜3eのシンボル列のスクロールが停止されると、プレーヤに表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものであるか否かを判定する(A2)。
【0073】
(払い出し)
次に、ゲーミングマシン1は、プレーヤに表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものであるとき(A2,YES)、そのシンボルの組合せの種類に応じた特典をプレーヤに与える(A3)。例えば、ゲーミングマシン1は、コインの払い出しに係るシンボルの組合せが表示されたとき、そのシンボルの組合せに応じた数のコインをプレーヤに払い出す。
【0074】
また、ゲーミングマシン1は、ジャックポットトリガーが成立した場合に、ジャックポット額をプレーヤに払い出す。ジャックポットは、各ゲーミングマシン1においてプレーヤが消費したコインの一部をジャックポット額として累積していき、ジャックポットトリガーが成立したゲーミングマシンがあったとき、そのゲーミングマシンに対して、累積したジャックポット額を払い出す機能をいう。
【0075】
また、ゲーミングマシン1には、上記特典のほか、ミステリーボーナスや、インシュランスといった特典が設けられている。ミステリーボーナスは、専用の抽籤に当籤することによって、予め定められた額の払い出しが行われるものである。
【0076】
インシュランスは、ボーナスゲームが長期間行われていない状況からプレーヤを救済することを目的として設けられる機能である。本実施形態では、インシュランスを有効とするか否かは、プレーヤが任意に選択可能となっている。インシュランスを有効にする場合、所定のインシュランス加入額と引き換えになる。
【0077】
また、ゲーミングマシン1は、プレーヤに表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものでないとき(A2,NO)、または、A3の後に、所定の条件(ボーナスゲームトリガー)が成立したか否かを判定する(A4)。ゲーミングマシン1は、所定の条件が成立していない場合に(A4,NO)、A1に戻る。一方、ゲーミングマシン1は、所定の条件が成立した場合に(A4,YES)、特別ゲーム(ボーナスゲーム)を実行する(A5)。なお、本実施形態では、ボーナスゲームとして、コインを消費することなく、前述の停止予定シンボルの決定に係る抽籤が所定回数にわたって行われるゲーム(フリーゲーム)が行われる。
【0078】
ゲーミングマシン1は、特別ゲームにおいて、単位ゲーム毎に、各配当ルールに対応付けられた確率で、複数の配当ルールのいずれかを選択する(A6)。
【0079】
(演出の決定)
ゲーミングマシン1は、ディスプレイ部614による画像の表示、ランプ部618による光の出力、及びスピーカ部617による音の出力によって演出を行う。ゲーミングマシン1は、演出用乱数値を抽出し、抽籤により決定されたシンボルなどに基づいて、演出の内容を決定する。
【0080】
ゲーミングマシン1は、特別ゲームにおいて、選択された配当ルールに応じた画像を、ディスプレイ部614の映像表示領域614bに表示させる(A7)。
【0081】
ゲーミングマシン1は、各ビデオリール3a〜3eのシンボル列のスクロールが停止されると、プレーヤに表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものであるか否かを判定する(A8)。
【0082】
次に、ゲーミングマシン1は、プレーヤに表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものであるとき(A8,YES)、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当を決定する(A9)。例えば、ゲーミングマシン1は、配当ルールが9ラインである場合に、9ラインに対応する配当テーブルに基づいて配当を決定する。そして、ゲーミングマシン1は、決定した配当に応じた数のコインをプレーヤに払い出す(A10)。
【0083】
次に、ゲーミングマシン1は、プレーヤに表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものでないとき(A8,NO)、または、A10の後に、特別ゲームを終了するか否かを判定する(A11)。ゲーミングマシン1は、特別ゲームを終了しないと判定した場合に(A11,NO)、A5から再実行する。一方、ゲーミングマシン1は、特別ゲームを終了すると判定した場合に(A11,YES)、A1から再実行する。
【0084】
以上のように、ゲーミングマシン1は、遊技処理(A1)〜(A11)を実行する。そして、通常ゲーム(ベーシックゲーム)に対して独立して実行される特別ゲーム(ボーナスゲーム)に勝利した場合に、選択された配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当が決定されて、この配当がプレーヤに付与される。これにより、ボーナスゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくるから、ボーナスゲームにおいて付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易い。
【0085】
また、選択された配当ルールに応じた画像が画像表示装置に表示されるから、どの配当ルールに基づいて配当が決定されるのかがプレーヤに把握され易い。
【0086】
また、特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、複数の配当ルールのいずれかが選択される。これにより、特定の配当ルールに対応付けられた確率が変更されると、特定の配当ルールが選択され易く、又は、選択され難くなるから、特別ゲームに変化を生じさせ易い。
【0087】
(ゲームシステムの全体)
次に、図4を参照して、ゲーミングマシン1を含むゲームシステムについて説明する。
【0088】
ゲームシステム300は、複数のゲーミングマシン1と、各ゲーミングマシン1と通信回線301を介して接続された外部制御装置200とを備えている。
【0089】
外部制御装置200は、複数のゲーミングマシン1を制御するものである。本実施形態において、外部制御装置200は、複数のゲーミングマシン1を有する遊技施設に設置されているいわゆるサーバである。各ゲーミングマシン1にはそれぞれ固有の識別番号が付されており、外部制御装置200は、識別番号により、各ゲーミングマシン1から送られてくるデータの出所を判別している。また、外部制御装置200からゲーミングマシン1にデータを送信する場合にも、識別番号を用いて送信先を指定している。
【0090】
なお、ゲームシステム300は、カジノ等の様々な遊技を行うことが可能な1つの遊技施設内に構築されてもよいし、複数の遊技施設間に構築されてもよい。また、1つの遊技施設内に構築される場合には、遊技施設のフロアやセクションごとにゲームシステム300が構築されてもよい。通信回線301は、有線であっても無線であってもよく、専用回線又は交換回線等を採用することが可能である。
【0091】
(ゲーミングマシンの全体構造)
次に、図5を参照して、ゲーミングマシン1の全体構造について説明する。
【0092】
ゲーミングマシン1では、遊技媒体として、コイン、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報が用いられる。また、本実施形態では、後述するバーコード付きチケットも用いられる。なお、遊技媒体はこれらに限定されるものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネーなどを採用することもできる。
【0093】
ゲーミングマシン1は、キャビネット11と、キャビネット11の上側に設置されたトップボックス12と、キャビネット11の前面に設けられたメインドア13とを備えている。
【0094】
メインドア13の中央には、下側画像表示パネル141(シンボル表示領域614a)が設けられている。下側画像表示パネル141は、液晶パネルからなり、ディスプレイを構成する。下側画像表示パネル141は、シンボル表示領域4を有する。シンボル表示領域4には、5つのビデオリール3(3a,3b,3c,3d,3e)が表示される。
【0095】
本実施形態において、ビデオリールとは、複数のシンボルがその周面に描かれた機械式リールの回転及び停止の動作を映像により表現するものである。各ビデオリール3には、予め定められた複数(本実施形態では22個)のシンボルからなるシンボル列が割り当てられている(後述の図7を参照)。
【0096】
シンボル表示領域4では、各ビデオリール3に割り当てられたシンボル列がそれぞれスクロールされ、所定時間の経過後、停止する。その結果、それぞれのシンボル列の一部(本実施形態では連続する3個のシンボル)がプレーヤに表示される。
【0097】
シンボル表示領域4には、各ビデオリール3に応じて、上段151a、中段151b、及び、下段151cの3つの領域にそれぞれ1個のシンボルが表示される。つまり、シンボル表示領域4には、5列×3個の15個のシンボルが表示される。
【0098】
本実施形態では、ベーシックゲームは、オールスキャッタゲームである。オールスキャッタゲームは、マトリクス状のシンボル表示領域4において複数種類のシンボル180がスキャッタシンボルとして配置された際に、同一種類のシンボルがシンボル表示領域4に所定数(例えば3個)以上表示された場合に、配当が付与されるように構成されている。
【0099】
また、本実施形態では、ボーナスゲームは、複数の配当ルールのいずれかに基づいて行われる。具体的には、ボーナスゲームにおいては、単位ゲーム毎に、オールスキャッタ、9ライン、および、20ラインのいずれかが配当ルールとして選択される。オールスキャッタは、ベーシックゲームと同様に、同一種類のシンボルがシンボル表示領域4に所定数(例えば3個)以上表示された場合に、配当が付与されるルールである。9ラインは、各ビデオリール3a,3b,3c,3d,3eのいずれかの段を横切るペイラインを9個設け、いずれかのペイライン上に同一種類のシンボルが所定数(例えば3個)以上連続して並んで表示された場合に、配当が付与されるルールである。20ラインは、各ビデオリール3a,3b,3c,3d,3eのいずれかの段を横切るペイラインを20個設け、いずれかのペイライン上に同一種類のシンボルが所定数(例えば3個)以上連続して並んで表示された場合に、配当が付与されるルールである。
【0100】
また、下側画像表示パネル141は、クレジット数表示領域142及びペイアウト数表示領域143を有する。クレジット数表示領域142には、プレーヤが所有するコインであってゲーミングマシン1内部に預けられたコインの数(以下、クレジット数)が表示される。また、ペイアウト数表示領域143には、入賞が成立したときにプレーヤに払い出されるコインの数(以下、払出数)が表示される。
【0101】
また、下側画像表示パネル141には、タッチパネル114が内蔵されている。プレーヤは下側画像表示パネル141に触れることで各種の指示を入力することができる。
【0102】
下側画像表示パネル141の下方には、コントロールパネル30に配された各種ボタンをはじめ、プレーヤによる操作の対象となる各種装置が配されている。
【0103】
スピンボタン31(スピンボタン部602)は、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールを開始する際に用いられるものである。チェンジボタン32は、遊技施設の係員に両替を要求する際に用いられるものである。CASHOUTボタン33は、ゲーミングマシン1内部に預けられているコインをコイントレイ15(払い出し部620)に払い出す際に用いられるものである。
【0104】
1−BETボタン34及び最大BETボタン35(BETボタン部601)は、ゲーミングマシン1内部に預けられているコインから遊技に用いるコインの数(以下、BET数)を決定するためのものである。1−BETボタン34は、上記BET数を1枚単位で決定する際に用いられるものである。最大BETボタン35は、上記BET数を規定上限数とする際に用いられるものである。
【0105】
コイン受入口36は、コインを受け入れるために設けられている。紙幣識別器115は、紙幣を受け入れるために設けられている。紙幣識別器115は、紙幣が適正であるか否かを選別し、適正な紙幣をキャビネット11内に受け入れる。なお、紙幣識別器115は、後述するバーコード付チケット175を読み取ることができるように構成されていてもよい。
【0106】
トップボックス12の前面には、上側画像表示パネル131(映像表示領域614b)が設けられている。上側画像表示パネル131は、液晶パネルからなり、ディスプレイを構成する。上側画像表示パネル131には、演出にかかる画像や、遊技の内容の紹介やルールの説明を示す画像が表示される。また、ボーナスゲームにおいては、上側画像表示パネル131に、配当ルールに応じた画像が表示される。また、トップボックス12には、スピーカ112及びランプ111が設けられている。ゲーミングマシン1では、画像の表示、音の出力及び光の出力によって演出が実行される。
【0107】
上側画像表示パネル131の下方には、チケットプリンタ171と、カードスロット176と、データ表示器174と、キーパッド173とが設けられている。
【0108】
チケットプリンタ171は、クレジット数や日時やゲーミングマシン1の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット175として出力するものである。プレーヤは、バーコード付チケット175をゲーミングマシン1に読み取らせて遊技を行ったり、バーコード付チケット175を遊技施設の所定箇所(例えばカジノ内のキャッシャ)で紙幣等に交換したりすることができる。
【0109】
カードスロット176は、所定のデータが記憶されているカードを挿入するためのものである。例えば、カードには、プレーヤを識別するためのデータ、プレーヤが行った遊技の履歴に関するデータが記憶されている。
【0110】
カードスロット176に挿入されたカードは、後述のカードリーダ172によってデータの読み取り及びデータの書き込みが行われる。なお、カードには、コイン、紙幣又はクレジットに相当するデータが記憶されることとしてもよい。
【0111】
データ表示器174は、蛍光ディスプレイやLED等からなり、例えば、カードリーダ172が読み取ったデータや、プレーヤによってキーパッド173を介して入力されたデータを表示するものである。キーパッド173は、チケット発行等に関する指示やデータを入力するためのものである。
【0112】
(ゲーミングマシンが備える回路の構成)
次に、図6を参照して、ゲーミングマシン1が備える回路の構成について説明する。
【0113】
ゲーミングボード50は、内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM52及びブートROM53と、メモリカード54に対応したカードスロット55と、GAL(Generic Array Logic)56に対応したICソケット57とを備えている。
【0114】
メモリカード54は、不揮発性メモリからなり、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを記憶している。ゲームプログラムには、遊技進行に係るプログラム、抽籤プログラム、画像や音による演出を実行するためのプログラムが含まれている(例えば後述の図14〜図23を参照)。また、上記ゲームプログラムには、各ビデオリール3に割り当てられたシンボル列の構成を規定するデータ(図7を参照)が含まれている。
【0115】
抽籤プログラムは、各ビデオリール3の停止予定シンボルを抽籤により決定するためのプログラムである。停止予定シンボルは、シンボル列を構成する22個のシンボルのうち、シンボル表示領域4により表示する3個のシンボルを決定するためのデータである。本実施形態のゲーミングマシン1は、シンボル表示領域4の各ビデオリール3に応じた3つの領域のうち、所定の領域(例えば、上段の領域)に表示するシンボルを、停止予定シンボルとして決定する。
【0116】
上記抽籤プログラムには、シンボル決定データが含まれている。シンボル決定データは、各ビデオリール3に応じて、シンボル列を構成する22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)のそれぞれが均等の確率(つまり、1/22)で決定されるように乱数値を規定するデータである。
【0117】
22個のシンボルのそれぞれが決定される確率は基本的に均等である。ただし、22個のシンボルの中に含まれる各種シンボルの個数が異なるので、各種シンボルが決定される確率は異なる(つまり、重みが生じる)。例えば、図7を参照すると、第1ビデオリール3aのシンボル列には、シンボル「JACKPOT7」は1個含まれているのに対して、シンボル「10」は4個含まれている。したがって、前者は「1/22」の確率で決定されるのに対して、後者は「4/22」の確率で決定されることになる。
【0118】
なお、本実施の形態では、各ビデオリール3のシンボル列を構成するシンボルの個数が同じとなるようにデータが規定されているが、各ビデオリール3に応じて、シンボル列を構成するシンボルの個数が異なるようにしても良い。例えば、第1ビデオリール3aのシンボル列は22個のシンボルから構成される一方で、第2ビデオリール3bのシンボル列は30個のシンボルから構成されるようにしても良い。これにより、各ビデオリール3に応じて各種シンボルが決定される確率を設定する際の自由度が増す。
【0119】
また、カードスロット55は、メモリカード54を挿抜可能なように構成されており、IDEバスによってマザーボード70に接続されている。
【0120】
GAL56は、OR固定型アレイ構造を有するPLD(Programmable Logic Device)の一種である。GAL56は、複数の入力ポートと出力ポートとを備えており、入力ポートに所定の入力があると、対応するデータを出力ポートから出力する。
【0121】
また、ICソケット57は、GAL56を着脱可能なように構成されており、PCIバスによってマザーボード70に接続されている。メモリカード54を別のプログラムが書き込まれたものに差し替えるか、又は、メモリカード54に書き込まれたプログラムを別のものに書き換えることによって、ゲーミングマシン1で行われる遊技の内容を変更することができる。
【0122】
内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM52及びブートROM53は、PCIバスによってマザーボード70に接続されている。PCIバスは、マザーボード70とゲーミングボード50との間の信号伝達を行うとともに、マザーボード70からゲーミングボード50への電力供給を行う。
【0123】
ROM52には、認証プログラムが記憶される。ブートROM53には、予備認証プログラム及びCPU51が予備認証プログラムを起動するためのプログラム(ブートコード)等が記憶されている。
【0124】
認証プログラムは、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを認証するためのプログラム(改竄チェックプログラム)である。予備認証プログラムは、上記認証プログラムを認証するためのプログラムである。認証プログラム及び予備認証プログラムは、対象となるプログラムが改竄されていないことの認証を行う手順(認証手順)に沿って記述されている。
【0125】
マザーボード70は、メインCPU71(コントローラ630)と、ROM72と、RAM73と、通信インターフェイス82とを備えている。
【0126】
ROM72は、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなり、メインCPU71により実行されるBIOS等のプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。メインCPU71によってBIOSが実行されると、所定の周辺装置の初期化処理が行われる。また、ゲーミングボード50を介して、メモリカード54に記憶されているゲームプログラム及びゲームシステムプログラムの取込処理が開始される。
【0127】
RAM73(記憶部624)には、メインCPU71が動作する際に用いられるデータやプログラムが記憶される。例えば、前述のゲームプログラム及びゲームシステムプログラムや認証プログラムの取込処理を行った際、これらを記憶することができる。また、RAM73には、上記プログラムを実行する際の作業用の領域が設けられている。例えば、遊技回数、BET数、払出数、クレジット数などを管理するカウンタを記憶する領域や、抽籤により決定したシンボル(コードナンバー)を記憶する領域、配当ルールを記憶する領域などが設けられている。
【0128】
通信インターフェイス82は、通信回線301を介して、サーバ等の外部制御装置200との通信を行うためのものである。また、マザーボード70には、後述するドアPCB(Printed Circuit Board)90及び本体PCB110が、それぞれUSBによって接続されている。さらに、マザーボード70には、電源ユニット81が接続されている。
【0129】
電源ユニット81からマザーボード70に電力が供給されると、マザーボード70のメインCPU71が起動するとともに、PCIバスを介してゲーミングボード50に電力が供給されてCPU51が起動される。
【0130】
ドアPCB90及び本体PCB110には、スイッチやセンサなどの入力装置や、メインCPU71により動作が制御される周辺装置が接続されている。
【0131】
ドアPCB70には、コントロールパネル30、リバータ91、コインカウンタ92C及び冷陰極管93が接続されている。
【0132】
コントロールパネル30には、前述の各ボタンに対応して、スピンスイッチ31S、チェンジスイッチ32S、CASHOUTスイッチ33S、1−BETスイッチ34S及び最大BETスイッチ35Sが設けられている。各スイッチは、対応するボタンがプレーヤによって押されたことを検出し、メインCPU71に対して信号を出力する。
【0133】
コインカウンタ92Cは、コイン受入口36に入れられたコインが材質や形状等が適正であるか否かを選別し、適正なコインを検出したとき、メインCPU71に対して信号を出力する。また、適正でないコインは、コイン払出口15Aから排出される。
【0134】
リバータ91は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて動作するものであり、コインカウンタ92Cによって選別された適正なコインを、ホッパー113又はキャッシュボックス(図示せず)に振り分ける。ホッパー113がコインで満たされていない場合はホッパー113に、ホッパー113がコインで満たされている場合はキャッシュボックスに振り分けられる。
【0135】
冷陰極管93は、上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141の背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて点灯する。
【0136】
本体PCB110には、ランプ111、スピーカ112、ホッパー113、コイン検出部113S、タッチパネル114、紙幣識別器115、グラフィックボード130、チケットプリンタ171、カードリーダ172、キースイッチ173S及びデータ表示器174が接続されている。
【0137】
ランプ111は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて点灯する。スピーカ112は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいてBGM等の音を出力する。
【0138】
ホッパー113は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて動作し、指定された払出数のコインをコイン払出口15Aからコイントレイ15に払い出す。コイン検出部113Sは、ホッパー113により払い出されるコインを検出し、メインCPU71に対して信号を出力する。
【0139】
タッチパネル114は、下側画像表示パネル141上でプレーヤの指などが触れた位置を検出し、その検出した位置に対応した信号をメインCPU71に対して出力する。紙幣識別器115は、適正な紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額に応じた信号をメインCPU71に対して出力する。
【0140】
グラフィックボード130は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141のそれぞれにより行う画像の表示を制御する。下側画像表示パネル141のシンボル表示領域4には、5つのビデオリール3が表示され、各ビデオリール3が有するシンボル列のスクロール及びその停止の動作が表示される。グラフィックボード130は、画像データを生成するVDPや、VDPによって生成される画像データを記憶するビデオRAM等を備えている。下側画像表示パネル141のクレジット数表示領域142には、RAM73に記憶されているクレジット数が表示される。下側画像表示パネル141のペイアウト数表示領域143には、コインの払出数が表示される。
【0141】
また、グラフィックボード130は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAM等を備えている。なお、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、メモリカード54から読み出されてRAM73に記憶されたゲームプログラム内に含まれている。
【0142】
チケットプリンタ171は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、RAM73に記憶されたクレジット数、日時やゲーミングマシン1の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット175として出力する。
【0143】
カードリーダ172は、カードスロット176に入れられたカードについて、記憶されているデータを読み取ってメインCPU71へ送信したり、メインCPU71からの制御信号に基づいてデータの書き込みを行ったりする。
【0144】
キースイッチ173Sは、キーパッド173に設けられており、キーパッド173がプレーヤによって操作されたとき、所定の信号をメインCPU71へ出力する。
【0145】
データ表示器174は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、カードリーダ172が読み取ったデータや、プレーヤによってキーパッド173を介して入力されたデータを表示する。
【0146】
(ビデオリールのシンボル列)
次に、図7を参照して、ゲーミングマシン1のビデオリール3が有するシンボル列の構成について説明する。
【0147】
第1ビデオリール3a、第2ビデオリール3b、第3ビデオリール3c、第4ビデオリール3d及び第5ビデオリール3eにはそれぞれ、コードナンバー「00」〜「21」に対応する22個のシンボルから構成されるシンボル列が割り当てられている。
【0148】
シンボルの種類には、「JACKPOT 7」、「10」、「J」、「Q」、「K」、「A」、「THUNDER」、「SUN」及び「MOON」が設けられている。
【0149】
(配当ルール決定テーブル)
次に、図8を参照して、ボーナスゲーム中の単位ゲーム毎に、配当ルールを決定するための配当ルール決定テーブルについて説明する。この配当ルール決定テーブルは、マザーボード70のRAM73に記憶されている。
【0150】
配当ルール決定テーブルにおいては、各種の配当ルールと、確率とが対応付けられている。具体的には、オールスキャッタの配当ルールには、34%の確率が対応付けられており、9ラインの配当ルールには、33%の確率が対応付けられている。また、20ラインの配当ルールには、33%の確率が対応付けられている。そして、各種の配当ルールが、対応する確率で選択されることにより、ボーナスゲーム中の単位ゲームにおける配当ルールが決定される。なお、配当ルールに対応付けられた確率は、これらに限定されず、書き換え可能である。
【0151】
(配当テーブル)
次に、図9A、図9B、図9Cを参照して、各種の配当ルールに応じた配当を決定する際に用いられる配当テーブルについて説明する。この配当テーブルは、マザーボード70のRAM73に記憶されている。
【0152】
配当テーブルにおいては、シンボルの種類と、配当とが対応付けられている。図9Aに示すように、オールスキャッタ用の配当テーブルにおいては、同一種類のシンボルがシンボル表示領域4に3個以上表示された場合に、配当が付与される。例えば、「10」のシンボルがシンボル表示領域4に3個表示された場合の1ベット当たりの配当は、「2」であり、「10」のシンボルがシンボル表示領域4に4個表示された場合の1ベット当たりの配当は、「5」であり、「10」のシンボルがシンボル表示領域4に5個以上表示された場合の1ベット当たりの配当は、「30」である。
【0153】
また、「A」のシンボル180がシンボル表示領域4に4個以上表示された場合に、ボーナストリガーが成立する。また、「JACKPOT 7」のシンボル180がシンボル表示領域4に5個以上表示された場合に、ジャックポットトリガーが成立する。
【0154】
図9Bに示すように、9ライン用の配当テーブルにおいては、各ビデオリール3a,3b,3c,3d,3eのいずれかの段を横切る9個のペイラインのうち、いずれかのペイライン上に同一種類のシンボルが3個以上連続して並んで表示された場合に、配当が付与される。例えば、「10」のシンボルがいずれかのペイライン上に3個連続して表示された場合の1ベット当たりの配当は、「5」であり、「10」のシンボルがいずれかのペイライン上に4個連続して表示された場合の1ベット当たりの配当は、「20」であり、「10」のシンボルがいずれかのペイライン上に5個連続して表示された場合の1ベット当たりの配当は、「100」である。
【0155】
また、「A」のシンボル180がいずれかのペイライン上に4個連続して表示された場合に、ボーナストリガーが成立する。また、「JACKPOT 7」のシンボル180がいずれかのペイライン上に5個連続して表示された場合に、ジャックポットトリガーが成立する。
【0156】
図9Cに示すように、20ライン用の配当テーブルにおいては、各ビデオリール3a,3b,3c,3d,3eのいずれかの段を横切る20個のペイラインのうち、いずれかのペイライン上に同一種類のシンボルが3個以上連続して並んで表示された場合に、配当が付与される。例えば、「10」のシンボルがいずれかのペイライン上に3個連続して表示された場合の1ベット当たりの配当は、「5」であり、「10」のシンボルがいずれかのペイライン上に4個連続して表示された場合の1ベット当たりの配当は、「10」であり、「10」のシンボルがいずれかのペイライン上に5個連続して表示された場合の1ベット当たりの配当は、「50」である。
【0157】
また、「A」のシンボル180がいずれかのペイライン上に4個連続して表示された場合に、ボーナストリガーが成立する。また、「JACKPOT 7」のシンボル180がいずれかのペイライン上に5個連続して表示された場合に、ジャックポットトリガーが成立する。
【0158】
なお、コインの払い出しは、コイン払出口15Aから実際にコインを排出するか、クレジット数に加算するか、又はバーコードチケットを発行することによって行われる。
【0159】
(表示状態)
上記のゲーミングマシン1の動作過程における上側画像表示パネル131および下側画像表示パネル141の表示状態の一例を具体的に説明する。
【0160】
(ベーシックゲーム画面)
ベーシックゲームにおいては、図10に示すように、単位ゲーム毎に、下側画像表示パネル141のシンボル表示領域4において、各ビデオリール3a〜3eのシンボル列のスクロールが開始され、その後、スクロールが停止される。その後、図11に示すように、上側画像表示パネル131に、ベーシックゲームの配当ルールであるオールスキャッタを表す関連画像161が表示される。この関連画像161には、5列3行のマトリクス画像191が含まれており、ベーシックゲームに勝利した場合には、マトリクス画像191を構成する15個のセル画像191a〜191oのうち、3個以上の同一種類のシンボルの位置に対応するセル画像が、他のセル画像と異なる態様で表示される。図11においては、7個のセル画像191a,191b,191d,191e,191h,191k,191oが、他のセル画像と異なる態様で表示されている。また、3個以上の同一種類のシンボルが複数ある場合には、一のシンボルの位置に対応するセル画像と、他のシンボルの位置に対応するセル画像とが、互いに異なる態様で表示される。図11においては、「10」のシンボルの位置に対応する3個のセル画像191a,191d,191hと、「MOON」のシンボルの位置に対応する4個のセル画像191b,191e,191k,191oとが、互いに異なる態様で表示されている。これにより、ベーシックゲームに勝利したことがプレーヤに把握され易い。
【0161】
また、関連画像161には、単位ゲームのゲーム結果を示す結果画像192が表示される。結果画像192は、「10」のシンボルが3個再配置されており、「MOON」のシンボルが4個再配置されていることを表している。これにより、単位ゲームのゲーム結果がプレーヤに把握され易い。
【0162】
(ボーナスゲーム画面)
ボーナスゲームにおいては、図10に示すように、単位ゲーム毎に、下側画像表示パネル141のシンボル表示領域4において、各ビデオリール3a〜3eのシンボル列のスクロールが開始され、その後、スクロールが停止される。その後、上側画像表示パネル131に、ボーナスゲームの配当ルールを表す関連画像が表示される。オールスキャッタが配当ルールとして選択された場合、図11に示すように、上側画像表示パネル131に、配当ルールであるオールスキャッタを表す関連画像161が表示される。関連画像161については、上述したとおりである。
【0163】
また、ボーナスゲームにおいて、9ラインが配当ルールとして選択された場合、図12に示すように、上側画像表示パネル131に、配当ルールである9ラインを表す関連画像162が表示される。この関連画像162には、5列3行のマトリクス画像193と、9個のペイラインを示すライン画像194a〜194iとが含まれており、ボーナスゲームに勝利した場合には、3個以上の同一種類のシンボルが連続して並んだペイラインに対応するライン画像が、他のライン画像と異なる態様で表示される。図12においては、6番目のペイラインに対応するライン画像194fが、他のライン画像と異なる態様で表示されている。これにより、ボーナスゲームに勝利したことがプレーヤに把握され易い。
【0164】
また、関連画像162には、単位ゲームのゲーム結果を示す結果画像195が表示される。結果画像195は、「10」のシンボルが6番目のペイライン上に3個連続して表示されていることを表している。これにより、単位ゲームのゲーム結果がプレーヤに把握され易い。
【0165】
また、ボーナスゲームにおいて、20ラインが配当ルールとして選択された場合、図13に示すように、上側画像表示パネル131に、配当ルールである20ラインを表す関連画像163が表示される。この関連画像163には、5列3行のマトリクス画像196と、20個のペイラインを示すライン画像197a〜197tとが含まれており、ボーナスゲームに勝利した場合には、3個以上の同一種類のシンボルが連続して並んだペイラインに対応するライン画像が、他のライン画像と異なる態様で表示される。図13においては、6番目のペイラインに対応するライン画像197fが、他のライン画像と異なる態様で表示されている。これにより、ボーナスゲームに勝利したことがプレーヤに把握され易い。
【0166】
また、関連画像163には、単位ゲームのゲーム結果を示す結果画像198が表示される。結果画像198は、「10」のシンボルが6番目のペイライン上に3個連続して表示されていることを表している。これにより、単位ゲームのゲーム結果がプレーヤに把握され易い。
【0167】
(プログラムの内容)
次に、図14〜図23を参照して、ゲーミングマシン1により実行されるプログラムについて説明する。
【0168】
(メイン制御処理)
まず、図14を参照して、メイン制御処理について説明する。
【0169】
はじめに、ゲーミングマシン1に電源が投入されると、メインCPU71は、ゲーミングボード50を介して、メモリカード54から認証したゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを読み出し、RAM73に書き込む(ステップ(以下、Sと略記する)11)。
【0170】
次に、メインCPU71は、1ゲーム終了時初期化処理を行う(S12)。例えば、BET数や抽籤により決定されたシンボルなど、RAM73の作業領域において1回の遊技ごとに不要となるデータがクリアされる。
【0171】
次に、メインCPU71は、後で図15を参照して説明するコイン投入・スタートチェック処理を行う(S13)。この処理では、BETスイッチやスピンスイッチの入力のチェックなどが行われる。
【0172】
次に、メインCPU71は、後で図18を参照して説明するシンボル抽籤処理を行う(S14)。この処理では、シンボル決定用乱数値に基づいて停止予定シンボルが決定される。
【0173】
次に、メインCPU71は、ミステリーボーナス抽籤処理を行う(S15)。この処理では、ミステリーボーナストリガーを成立させるか否かを決定する抽籤が行われる。例えば、メインCPU71は、「0〜99」の範囲からミステリーボーナス用乱数値を抽出し、抽出された乱数値が「0」である場合に、ミステリーボーナストリガーを成立させる。
【0174】
次に、メインCPU71は、演出内容決定処理を行う(S16)。メインCPU31は、演出用乱数値を抽出し、予め定められた複数の演出内容の何れかを抽籤により決定する。
【0175】
次に、メインCPU71は、後で図19を参照して説明するシンボル表示制御処理を行う(S17)。この処理では、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールが開始され、S14のシンボル抽籤処理において決定された停止予定シンボルが所定の位置(例えば、シンボル表示領域4における上段の領域)に停止される。つまり、停止予定シンボルを含む3つのシンボルがシンボル表示領域4内に表示される。例えば、停止予定シンボルがコードナンバー「10」のシンボルであり、これを上段の領域に表示する場合であれば、コードナンバー「11」、「12」の各シンボルがシンボル表示領域4内の中段、下段のそれぞれに表示される。
【0176】
次に、メインCPU71は、後で図20を参照して説明する払出数決定処理を行う(S18)。この処理では、シンボル表示領域4に表示された同一種類のシンボルの数に基づいて払出数が決定され、RAM73に設けられた払出数カウンタに格納される。
【0177】
次に、メインCPU71は、ボーナスゲームトリガーが成立したか否かを判別する(S19)。メインCPU71は、ボーナスゲームトリガーが成立したと判別したときには、後で図22を参照して説明するボーナスゲーム処理を行う(S20)。
【0178】
次に、メインCPU71は、S20の処理の後、又はS19においてボーナスゲームトリガーが成立していないと判別したときには、ミステリーボーナストリガーが成立したか否かを判別する(S21)。メインCPU71は、ミステリーボーナストリガーが成立したと判別したときには、ミステリーボーナス処理を行う(S22)。この処理では、ミステリーボーナス用に設定された払出数(例えば300)がRAM73に設けられた払出数カウンタに格納される。
【0179】
メインCPU71は、S22の処理の後、又はS21においてミステリーボーナストリガーが成立していないと判別したときには、後で図21を参照して説明するインシュランスチェック処理を行う(S23)。この処理では、インシュランスによる払い出しを行うか否かがチェックされる。
【0180】
次に、メインCPU71は、払出処理を行う(S24)。メインCPU71は、払出数カウンタに格納されている値をRAM73に設けられているクレジット数カウンタに加算する。なお、CASHOUTスイッチ33Sの入力に基づいてホッパー113の駆動を制御し、払出数カウンタに格納されている値に応じたコインをコイン払出口15Aから排出するようにしても良い。また、チケットプリンタ171の駆動を制御し、払出数カウンタに格納されている値が記録されたバーコード付チケットを発行するようにしても良い。この処理が行われた後、S12に移る。
【0181】
(コイン投入・スタートチェック処理)
次に、図15を参照して、コイン投入・スタートチェック処理について説明する。
【0182】
はじめに、メインCPU71は、コインカウンタ92Cによりコインの投入を検出したか否かを判別する(S41)。メインCPU71は、コインの投入を検出したと判別したときには、クレジット数カウンタを加算する(S42)。なお、コインの投入に加えて、紙幣識別器115により紙幣の投入を検出したか否かを判別し、紙幣の投入を検出したと判別したときに、紙幣に応じた値をクレジット数カウンタに加算するようにしても良い。
【0183】
メインCPU71は、S42の後、又はS41においてコインの投入を検出していないと判別したときには、クレジット数カウンタは0であるか否かを判別する(S43)。メインCPU71は、クレジット数カウンタは0ではないと判別したときには、BETボタンの操作受付を許可する(S44)。
【0184】
次に、メインCPU71は、BETボタンの操作を検出したか否かを判別する(S45)。メインCPU71は、BETボタンがプレーヤによって押されたことをBETスイッチにより検出したときは、BETボタンの種別に基づいて、RAM73に設けられているBET数カウンタを加算し、クレジット数カウンタを減算する(S46)。
【0185】
次に、メインCPU71は、BET数カウンタは最大であるか否かを判別する(S47)。メインCPU71は、BET数カウンタは最大であると判別したときには、BET数カウンタの更新を禁止する(S48)。メインCPU71は、S48の後、又はS47においてBET数カウンタは最大ではないと判別したときには、スピンボタンの操作受付を許可する(S49)。
【0186】
メインCPU71は、S49の後、S45においてBETボタンの操作を検出していないと判別したとき、又はS43においてクレジット数カウンタは0であると判別したときには、スピンボタンの操作を検出したか否かを判別する(S50)。メインCPU71は、スピンボタンの操作を検出していないと判別したときには、S41に移る。
【0187】
メインCPU71は、スピンボタンの操作を検出したと判別したときには、後で図16を参照して説明するジャックポット関連処理を行う(S51)。この処理では、ジャックポット額に累積する額が算出され、外部制御装置200に送信される。
【0188】
次に、メインCPU71は、後で図17を参照して説明するインシュランス関連処理を行う(S52)。この処理では、インシュランスによる払い出しが行われる契機となる遊技回数のカウントが行われる。この処理が行われると、コイン投入・スタートチェック処理を終了する。
【0189】
(ジャックポット関連処理)
次に、図16を参照して、ジャックポット関連処理について説明する。
【0190】
はじめに、メインCPU71は、累積額を算出する(S71)。メインCPU71は、BET数カウンタの値と予め設定された累積割合との積をもとめ、ジャックポット額への累積額を算出する。
【0191】
次に、メインCPU71は、算出された累積額を外部制御装置200に対して送信する(S72)。外部制御装置200は、累積額を受信すると、ジャックポット額を更新する。この処理が行われると、ジャックポット関連処理を終了する。
【0192】
(インシュランス関連処理)
次に、図17を参照して、インシュランス関連処理について説明する。
【0193】
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判別する(S91)。インシュランス有効フラグは、後で図23を参照して説明するインシュランス選択処理において、プレーヤによりインシュランスを有効にする指示が入力されたときにオンにセットされる。
【0194】
メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判別したときには、インシュランス関連処理を終了する。一方で、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであると判別したときには、RAM73に設けられているインシュランス用遊技回数カウンタを更新する(S92)。インシュランス用遊技回数カウンタは、インシュランスによる払い出しが行われるまでの遊技回数を管理するためのカウンタである。S92の処理において、メインCPU31は、インシュランス用遊技回数カウンタに1を加算する。この処理が行われると、インシュランス関連処理を終了する。
【0195】
(シンボル抽籤処理)
次に、図18を参照して、シンボル抽籤処理について説明する。
【0196】
はじめに、メインCPU71は、シンボル決定用の乱数値を抽出する(S111)。次に、メインCPU71は、各ビデオリール3の停止予定シンボルを抽籤により決定する(S112)。メインCPU71は、各ビデオリール3に応じて抽籤を行い、22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)の何れかを停止予定シンボルとして決定する。このとき、22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)のそれぞれは均等の確率(つまり、1/22)で決定される。
【0197】
次に、メインCPU71は、決定した各ビデオリール3の停止予定シンボルをRAM73に設けられているシンボル格納領域に格納する(S113)。次に、メインCPU71は、シンボル組合せテーブル(図7)を参照し、シンボル格納領域に基づいて入賞役を判定する(S114)。メインCPU31は、各ビデオリール3により入賞ライン上に表示されるシンボルの組合せと、シンボル組合せテーブルに規定されているシンボルの組合せとが一致するか否かを判定し、入賞役を決定する。この処理が行われると、シンボル抽籤処理を終了する。
【0198】
(シンボル表示制御処理)
次に、図19を参照して、シンボル表示制御処理について説明する。
【0199】
はじめに、メインCPU71は、下側画像表示パネル141のシンボル表示領域4に表示した各ビデオリール3のシンボル列のスクロールを開始する(S131)。次に、メインCPU71は、前述のシンボル格納領域に基づいて、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールを停止する(S132)。この処理が行われると、シンボル表示制御処理を終了する。
【0200】
(払出数決定処理)
次に、図20を参照して、払出数決定処理について説明する。
【0201】
はじめに、メインCPU71は、入賞役はジャックポットであるか否かを判別する(S151)。メインCPU71は、入賞役はジャックポットではないと判別したときには、入賞役に対応する払出数を決定する(S152)。例えば、入賞役が「10」であるとき、1ベット当たりの払出数が決定される(図9A,9B,9Cを参照)。なお、ハズレのときは払出数として「0」が決定される。次に、メインCPU71は、決定した払出数を払出数カウンタに格納する(S153)。この処理が行われると、払出数決定処理を終了する。
【0202】
メインCPU71は、入賞役はジャックポットであると判別したときには、ジャックポットの入賞があった旨を外部制御装置200に対して通知する(S154)。なお、外部制御装置200は、通知を受けると、それまでに更新してきたジャックポット額をゲーミングマシン1に対して送信する。このとき、ジャックポット額の一部(例えば80パーセント)を払い出しの対象とし、残り(例えば20パーセント)を次回のジャックポットトリガー成立時に備えて繰り越すようにしても良い。
【0203】
次に、メインCPU71は、外部制御装置200よりジャックポット額を受信する(S155)。次に、メインCPU71は、受信したジャックポット額を払出数カウンタに格納する(S156)。この処理が行われると、払出数決定処理を終了する。
【0204】
(インシュランスチェック処理)
次に、図21を参照して、インシュランスチェック処理について説明する。
【0205】
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判別する(S171)。メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判別したときには、インシュランスチェック処理を終了する。
【0206】
メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであると判別したときには、所定の入賞役が成立したか否かを判別する(S172)。本実施形態では、所定の入賞役として「ボーナスゲームトリガー」、「ジャックポット」及び「ミステリーボーナス」を対象としている。
【0207】
メインCPU71は、所定の入賞役が成立していないと判別したときには、インシュランス用遊技回数カウンタが所定回数(例えば300)に達したか否かを判別する(S173)。メインCPU71は、インシュランス用遊技回数カウンタが所定回数に達していないと判別したときには、インシュランスチェック処理を終了する。
【0208】
メインCPU71は、インシュランス用遊技回数カウンタが所定回数に達したと判別したときには、インシュランス額に基づいて払出処理を行う(S174)。メインCPU31は、インシュランス額として予め定められた額(例えば200)をクレジット数カウンタに加算する。
【0209】
メインCPU71は、S174の後、又はS172において所定の入賞役が成立したと判別したときには、インシュランス用遊技回数カウンタをリセットする(S175)。次に、メインCPU71は、インシュランス有効フラグをオフにする(S176)。この処理が行われると、インシュランスチェック処理を終了する。
【0210】
(ボーナスゲーム処理)
次に、図22を参照して、ボーナスゲーム処理について説明する。
【0211】
はじめに、メインCPU71は、ボーナスゲーム数を決定する(S191)。メインCPU71は、ボーナスゲーム数決定用乱数値を抽出し、例えば「50」、「70」及び「100」といった複数種類のボーナスゲーム数の何れかを抽籤により決定する。
【0212】
次に、メインCPU71は、決定したボーナスゲーム数をRAM73に設けられているボーナスゲーム数カウンタに格納する(S192)。
【0213】
次に、メインCPU71は、図14を参照して説明したS12の処理と同様に、1ゲーム終了時初期化処理を行う(S193)。次に、メインCPU71は、図18を参照して説明したシンボル抽籤処理を行う(S194)。次に、メインCPU71は、図14を参照して説明したS16の処理と同様に、演出内容決定処理を行う(S195)。次に、メインCPU71は、図19を参照して説明したシンボル表示制御処理を行う(S196)。
【0214】
次に、メインCPU71は、配当ルール決定処理を行う(S197)。メインCPU71は、図8を参照して説明した配当ルール決定テーブルを用いて、オールスキャッタ、9ラインおよび20ラインのいずれかを配当ルールとして決定する。
【0215】
次に、メインCPU71は、関連画像表示処理を行う(S198)。メインCPU71は、決定された配当ルールに対応する関連画像を上側画像表示パネル131に表示させる。メインCPU71は、関連画像を表示する指令をグラフィックボード130に対して送信する。グラフィックボード130は、その指令に基づいて、関連画像を生成し、上側画像表示パネル131に表示する。
【0216】
次に、メインCPU71は、図20を参照して説明した払出数決定処理を行う(S199)。払出数は、図9A、図9B、および、図9Cを参照して説明した配当テーブルのうち、配当ルールに対応する配当テーブルを用いて決定される。
【0217】
次に、メインCPU71は、ボーナスゲームトリガーが成立したか否かを判別する(S200)。メインCPU71は、ボーナスゲームトリガーが成立したと判別したときには、追加するボーナスゲーム数を決定する(S201)。前述のS191の処理と同様に、ボーナスゲーム数の決定が行われる。次に、メインCPU71は、決定したボーナスゲーム数をボーナスゲーム数カウンタに加算する(S202)。
【0218】
メインCPU71は、S202の処理の後、又はS200においてボーナスゲームトリガーが成立していないと判別したときには、払出処理を行う(S203)。この払出処理では、メインCPU71は、前述のS199の払出数決定処理にて格納された払出数カウンタの値をボーナス用払出数カウンタに加算する。ボーナス用払出数カウンタは、ボーナスゲーム中に決定された払出数の合計を管理するためのものである。
【0219】
そして、ボーナスゲーム処理が終了すると、メインCPU71は、図14を参照して説明したS24の払出処理にて、ボーナス用払出数カウンタに格納されている値をRAM73に設けられているクレジット数カウンタに加算する。つまり、ボーナスゲームにおいて決定された払出数の合計がまとめて払い出されることになる。なお、コイン払出口15Aからコインを排出するようにしても良いし、バーコード付チケットを発行するようにしても良い。
【0220】
次に、メインCPU71は、ボーナスゲーム数カウンタを1減算する(S204)。次に、メインCPU71は、ボーナスゲーム数カウンタは0であるか否かを判別する(S205)。メインCPU71は、ボーナスゲーム数カウンタは0ではないと判別したときには、S193の処理に移る。一方で、ボーナスゲーム数カウンタは0であると判別したときには、ボーナスゲーム処理を終了する。ボーナスゲーム処理が終了すると、図14を参照して説明したS21の処理に移る。
【0221】
このように、ベーシックゲームに対して独立して実行されるボーナスゲームに勝利した場合に、選択された配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて配当が決定されて、この配当がプレーヤに付与される。これにより、ボーナスゲームのゲーム結果が同じであっても、選択された配当ルールによって、プレーヤに付与される配当が異なってくるから、ボーナスゲームにおいて付与される配当に対するプレーヤの期待感が高まり易い。
【0222】
また、選択された配当ルールに応じた関連画像が上側画像表示パネル131に表示されるから、どの配当ルールに基づいて配当が決定されるのかがプレーヤに把握され易い。
【0223】
また、ボーナスゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、複数の配当ルールのいずれかが選択される。これにより、特定の配当ルールに対応付けられた確率が変更されると、特定の配当ルールが選択され易く、又は、選択され難くなるから、ボーナスゲームに変化を生じさせ易い。
【0224】
(インシュランス選択処理)
次に、図23を参照して、インシュランス選択処理について説明する。
【0225】
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判別する(S221)。メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判別したときには、インシュランス無効画像を表示する(S222)。メインCPU71は、インシュランス無効画像を表示する指令をグラフィックボード130に対して送信する。グラフィックボード130は、その指令に基づいて、インシュランス無効画像を生成し、下側画像表示パネル141に表示する。
【0226】
インシュランス無効画像としては、例えば、「INSURANCE BET $1.00 TOUCH TO BET」を示す画像が表示される。この画像は、インシュランスを有効にするか否かの選択をプレーヤに促すとともに、インシュランスを有効にするために必要な額をプレーヤに知らせるための画像である。プレーヤは、タッチパネル114上の所定箇所に触れることによって、インシュランスを有効にする旨の指示を入力することができる。
【0227】
続いて、メインCPU71は、インシュランス有効指示入力が有るか否かを判別する(S223)。メインCPU71は、インシュランス有効指示入力がないと判別したときには、インシュランス有効フラグはオフのまま、S221に移る。その一方で、メインCPU71は、インシュランス有効指示入力が有ると判別したときには、インシュランス有効フラグをオンにする(S224)。
【0228】
次に、メインCPU71は、クレジット数カウンタからインシュランス加入値を減算する(S225)。本実施形態では、例えば1ドルに相当する値がクレジット数カウンタから減算される。メインCPU71は、S225の後、又はS221においてインシュランス有効フラグはオンであると判別したときには、インシュランス有効画像を表示する(S226)。
【0229】
インシュランス有効画像としては、例えば、「INSURANCE継続中 WIN 200 CREDIT」を示す画像が表示される。この画像は、インシュランスが有効である旨、及びインシュランスの条件が満たされると「200」の値がクレジット数カウンタに加算される旨をプレーヤに知らせる画像である。この処理が行われると、S221に移る。
【0230】
(本実施形態の変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0231】
例えば、上述の実施形態においては、図8に示したように、各配当ルールに対応付けられた確率は、ほとんど同じである。しかし、図24に示すように、特定の配当ルール(オールスキャッタ)に対応付けられた特定の確率が、他の配当ルールに対応付けられた他の確率よりも低くされていてもよい。これにより、特定の配当ルールが選択され難いから、ボーナスゲームに変化を生じさせ易い。なお、特定の配当ルールはオールスキャッタに限定されない。また、各配当ルールに対応付けられた確率が、大、中、小となるように、それぞれ異なっていてもよい。
【0232】
また、配当ルールの種類は3つに限定されず、4つ以上であってもよい。配当ルールの種類が多いほど、ボーナスゲームに変化を生じさせ易い。
【0233】
また、上述の実施形態において、配当ルールは1の単位ゲーム毎に選択される構成にされているが、ランダムに決定された数の単位ゲームが行われる毎に配当ルールが選択される構成にされていてもよい。これにより、配当ルールが不規則に変わるので、ボーナスゲームに変化を生じさせ易い。
【0234】
また、上述の実施形態においては、ベーシックゲームの配当ルールであるオールスキャッタが、ボーナスゲームにおいて配当ルールとして選択される構成にされているが、ベーシックゲームの配当ルールと、ボーナスゲームにおいて選択される配当ルールとが異なる構成にされていてもよい。この場合、ボーナスゲームの内容がベーシックゲームの内容と異なるので、ボーナスゲームがプレーヤに与える興趣が高まる。
【0235】
以上の詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明したが、本発明は、以上の詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は可能な限り広く解釈されるべきである。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされるべきである。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的な公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判断し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌することが望まれる。
【0236】
以上の詳細な説明は、コンピュータ又はコンピュータネットワーク上で実行される処理を含むものである。以上の説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップや、所定の処理機能を備えたブロックは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップや各ブロックでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップや各ブロックにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップや各ブロックにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップや各ブロックのために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【符号の説明】
【0237】
1 ゲーミングマシン(スロットマシン)
3a,3b,3c,3d,3e ビデオリール
4 シンボル表示領域
71 メインCPU
131 上側画像表示パネル
141 下側画像表示パネル
161,162,163 関連画像
180 シンボル
200 外部制御装置
300 ゲームシステム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
配当を付与する配当付与装置と、
前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、
以下(a1)〜(a5)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、
を備える。
(a1)通常ゲームを実行し、
(a2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、
(a3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、
(a4)前記特別ゲームにおいて、前記複数の配当ルールのいずれかをランダムに選択し、
(a5)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに基づいた配当を前記配当付与装置により付与させる。
【請求項2】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
配当を付与する配当付与装置と、
前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、
画像を表示する画像表示装置と、
以下(b1)〜(b6)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、
を備える。
(b1)通常ゲームを実行し、
(b2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、
(b3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、
(b4)前記特別ゲームにおいて、前記複数の配当ルールのいずれかをランダムに選択し、
(b5)選択した配当ルールに応じた画像を前記画像表示装置に表示させ、
(b6)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに基づいた配当を前記配当付与装置により付与させる。
【請求項3】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
配当を付与する配当付与装置と、
前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、
前記配当ルール毎に設けられ、対応する配当ルールに応じた配当を決定する際に用いられる複数の配当テーブルを記憶する配当テーブル記憶装置と、
以下(c1)〜(c6)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、
を備える。
(c1)通常ゲームを実行し、
(c2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、
(c3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、
(c4)前記特別ゲームにおいて、前記複数の配当ルールのいずれかをランダムに選択し、
(c5)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて前記配当を決定し、
(c6)決定した配当を前記配当付与装置により付与させる。
【請求項4】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
配当を付与する配当付与装置と、
前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、
各配当ルールに対応付けられた確率を記憶する確率記憶装置と、
前記配当ルール毎に設けられ、対応する配当ルールに応じた配当を決定する際に用いられる複数の配当テーブルを記憶する配当テーブル記憶装置と、
画像を表示する画像表示装置と、
以下(d1)〜(d7)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、
を備える。
(d1)通常ゲームを実行し、
(d2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、
(d3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、
(d4)前記特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、前記複数の配当ルールのいずれかを選択し、
(d5)選択した配当ルールに応じた画像を前記画像表示装置に表示させ、
(d6)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて前記配当を決定し、
(d7)決定した配当を前記配当付与装置により付与させる。
【請求項5】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
配当を付与する配当付与装置と、
前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、
特定の配当ルールに対応付けられた特定の確率、および、他の配当ルールに対応付けられた、前記特定の確率よりも高い他の確率を記憶する確率記憶装置と、
前記配当ルール毎に設けられ、対応する配当ルールに応じた配当を決定する際に用いられる複数の配当テーブルを記憶する配当テーブル記憶装置と、
画像を表示する画像表示装置と、
以下(e1)〜(e7)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、
を備える。
(e1)通常ゲームを実行し、
(e2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、
(e3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、
(e4)前記特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、前記複数の配当ルールのいずれかを選択し、
(e5)選択した配当ルールに応じた画像を前記画像表示装置に表示させ、
(e6)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて前記配当を決定し、
(e7)決定した配当を前記配当付与装置により付与させる。
【請求項6】
ゲーミングマシンのプレイ方法であり、
前記ゲーミングマシンのプレイ方法は、
(f1)通常ゲームを実行するステップと、
(f2)前記通常ゲームに勝利した場合に、配当付与装置により配当を付与させるステップと、
(f3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、特別ゲームを実行するステップと、
(f4)前記特別ゲームにおいて、前記特別ゲームにおける前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールのいずれかをランダムに選択するステップと、
(f5)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに基づいた配当を前記配当付与装置により付与させるステップと、
を含む。
【請求項1】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
配当を付与する配当付与装置と、
前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、
以下(a1)〜(a5)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、
を備える。
(a1)通常ゲームを実行し、
(a2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、
(a3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、
(a4)前記特別ゲームにおいて、前記複数の配当ルールのいずれかをランダムに選択し、
(a5)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに基づいた配当を前記配当付与装置により付与させる。
【請求項2】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
配当を付与する配当付与装置と、
前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、
画像を表示する画像表示装置と、
以下(b1)〜(b6)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、
を備える。
(b1)通常ゲームを実行し、
(b2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、
(b3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、
(b4)前記特別ゲームにおいて、前記複数の配当ルールのいずれかをランダムに選択し、
(b5)選択した配当ルールに応じた画像を前記画像表示装置に表示させ、
(b6)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに基づいた配当を前記配当付与装置により付与させる。
【請求項3】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
配当を付与する配当付与装置と、
前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、
前記配当ルール毎に設けられ、対応する配当ルールに応じた配当を決定する際に用いられる複数の配当テーブルを記憶する配当テーブル記憶装置と、
以下(c1)〜(c6)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、
を備える。
(c1)通常ゲームを実行し、
(c2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、
(c3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、
(c4)前記特別ゲームにおいて、前記複数の配当ルールのいずれかをランダムに選択し、
(c5)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて前記配当を決定し、
(c6)決定した配当を前記配当付与装置により付与させる。
【請求項4】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
配当を付与する配当付与装置と、
前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、
各配当ルールに対応付けられた確率を記憶する確率記憶装置と、
前記配当ルール毎に設けられ、対応する配当ルールに応じた配当を決定する際に用いられる複数の配当テーブルを記憶する配当テーブル記憶装置と、
画像を表示する画像表示装置と、
以下(d1)〜(d7)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、
を備える。
(d1)通常ゲームを実行し、
(d2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、
(d3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、
(d4)前記特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、前記複数の配当ルールのいずれかを選択し、
(d5)選択した配当ルールに応じた画像を前記画像表示装置に表示させ、
(d6)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて前記配当を決定し、
(d7)決定した配当を前記配当付与装置により付与させる。
【請求項5】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
配当を付与する配当付与装置と、
前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールを記憶する配当ルール記憶装置と、
特定の配当ルールに対応付けられた特定の確率、および、他の配当ルールに対応付けられた、前記特定の確率よりも高い他の確率を記憶する確率記憶装置と、
前記配当ルール毎に設けられ、対応する配当ルールに応じた配当を決定する際に用いられる複数の配当テーブルを記憶する配当テーブル記憶装置と、
画像を表示する画像表示装置と、
以下(e1)〜(e7)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、
を備える。
(e1)通常ゲームを実行し、
(e2)前記通常ゲームに勝利した場合に、前記配当付与装置により前記配当を付与させ、
(e3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記通常ゲームに対して独立した特別ゲームを実行し、
(e4)前記特別ゲームにおいて、各配当ルールに対応付けられた確率で、前記複数の配当ルールのいずれかを選択し、
(e5)選択した配当ルールに応じた画像を前記画像表示装置に表示させ、
(e6)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに対応する配当テーブルに基づいて前記配当を決定し、
(e7)決定した配当を前記配当付与装置により付与させる。
【請求項6】
ゲーミングマシンのプレイ方法であり、
前記ゲーミングマシンのプレイ方法は、
(f1)通常ゲームを実行するステップと、
(f2)前記通常ゲームに勝利した場合に、配当付与装置により配当を付与させるステップと、
(f3)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、特別ゲームを実行するステップと、
(f4)前記特別ゲームにおいて、前記特別ゲームにおける前記配当の付与に関するルールである複数の配当ルールのいずれかをランダムに選択するステップと、
(f5)前記特別ゲームに勝利した場合に、選択した配当ルールに基づいた配当を前記配当付与装置により付与させるステップと、
を含む。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2011−4819(P2011−4819A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−149046(P2009−149046)
【出願日】平成21年6月23日(2009.6.23)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月23日(2009.6.23)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】
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