説明

ボール搭載装置

【課題】吐出ヘッドから吐出したフラックスの到達位置精度を高くすることができるボール搭載装置を提供すること。
【解決手段】ワークとして基板Wの表面に設けられた複数の電極Tの上に導電性ボールBを搭載するボール搭載装置100は、基板Wを移動するワーク移動手段としての搬送ステージ2と、電極Tに対し液状のフラックスを吐出するフラックス吐出手段としてのフラックス吐出装置10とを有し、フラックス吐出装置10は、ボール搭載装置100に対して固定位置とされ、搬送ステージ2は、基板Wを、電極Tがフラックス吐出装置10のフラックスの到達位置に位置するように移動することとしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボール搭載装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
基板に半導体デバイスを実装する際の電気的な接続を得るために、基板の電極部に半田ボール等の導電性ボールを搭載し、この搭載された導電性ボールを溶融することで、電極部と半導体デバイスとの電気的接続を得ることが行われる。このように、半田ボールを介して半導体デバイスを基板に実装する際には、半田と基板の電極部との接合面部における酸化皮膜除去するために、半田ボールの搭載に先立って、電極部にフラックスを塗布する。そして、このフラックスの塗布を吐出ヘッドを用いて行うフラックス塗布装置が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されるフラックス塗布装置においては、吐出ヘッドを基板に対して移動しながら所定位置でフラックスを吐出し電極部にフラックスの塗布を行っている。
【0003】
【特許文献1】特開2001−168509号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のように吐出ヘッドを移動しながらフラックスを吐出すると、吐出されたフラックスも吐出ヘッドの移動方向に移動しながら基板に向かって飛翔する。そのため、吐出されたフラックスに風圧が作用し、基板に到達する位置の精度が低下する問題がある。また、吐出ヘッドを移動させる際の振動によってもフラックスが基板に到達する位置の精度が低下する問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、吐出ヘッドから吐出したフラックスの到達位置精度を高くすることができるボール搭載装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を解決するため、本発明は、ワークの表面に設けられた複数の電極の上に導電性ボールを搭載するボール搭載装置において、ワークを移動するワーク移動手段と、電極に対し液状のフラックスを吐出するフラックス吐出手段とを有し、フラックス吐出手段は、ボール搭載装置に対して固定位置とされ、ワーク移動手段は、ワークを、電極がフラックス吐出手段から吐出されたフラックスの到達位置に位置するように移動することとする。
【0007】
上述の発明に加えて、ワーク移動手段は、ワークを、ワークが搬送テーブルに搭載されるワーク搭載位置からワークに導電性ボールが搭載されるボール搭載位置に搬送するワーク搬送手段であることが好ましい。
【0008】
上述の発明に加えて、フラックス吐出手段は、ワーク搭載位置とボール搭載位置との間に配置されることが好ましい。
【0009】
上述の発明に加えて、フラックス吐出手段には、複数のフラックスの吐出口が設けられ、複数の吐出口は、ワーク搭載位置からボール搭載位置への搬送方向に直交する方向に配置されていることが好ましい。
【0010】
上述の発明に加えて、フラックス吐出手段は、導電性ボールを電極に搭載するボール実装手段のワーク搭載位置側の縁部に配置されていることが好ましい。
【0011】
上述の課題を解決するため、本発明は、導電性ボールをボール配列用マスクの微小開口を通してワークの表面に設けられた複数の電極に搭載するボール搭載装置において、ボール配列用マスクの上方に配置され、ボール配列用マスクの微小開口を通して、電極に対し液状のフラックスを吐出するフラックス吐出手段を備えることとする。
【0012】
上述の発明に加えて、フラックス吐出手段は、ボール配列用マスク上を一方から他方に移動しながら、電極に対しフラックスを吐出し、フラックス吐出手段に追従してボール搭載ヘッドを移動させて導電性ボールを微小開口に通すことが好ましい。
【0013】
上述の発明に加えて、ボール搭載装置は、フラックス吐出手段に対して固定された位置に、ワークまたはボール配列用マスクに設けられるマークを撮影するためのカメラを備えることとするのが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、吐出されたフラックスの到達位置の精度を高くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(第1の実施の形態)
(ボール搭載装置の全体構成)
図1は、本発明の第一の実施形態にかかるボール搭載装置100の全体の構成を概略的に示すもで、ボール搭載装置100を上方から見た平面図である。このボール搭載装置100は、ワークとしての基板Wに設けられている複数の電極T(図4参照)にフラックスを塗布すると共に、フラックスが塗布された電極Tの上に導電性ボールB(図5参照)を搭載するための装置である。なお、以下の各実施の形態では、ワークを電子デバイスが実装される基板としているが、ワークとしては、半導体ウエハ等を対象とすることができる。
【0016】
基板Wの電極T上に搭載される導電性ボールBは、基板Wに実装される電子デバイスと電極Tとの電気的な接続を得るために機能するものである。導電性ボールBは、その直径が、例えば1mm以下、具体的には、10〜500μm程度の微小な球体であり、150μm以下のものについてはマイクロボールとも称されるものである。導電性ボールBには、半田からなるボール、金あるいは銀等の金属製のボール、さらに、セラミックス製のボールあるいはプラスチック製のボールに導電性のメッキ等の処理が施されたものが含まれる。本例では、導電性ボールBとして、例えば、直径90μmの半田ボールを用いているものとする。
【0017】
ボール搭載装置100は、位置決めの基準となるシャーシ1を有し、このシャーシ1の上面に、ワーク搬送手段としての搬送ステージ2と、ローダ3と、アンローダ4と、アライナ5と、基板移動装置6等が備えられている。
【0018】
搬送ステージ2は、X方向搬送機構7およびY方向搬送機構8を有し、このX方向搬送機構7およびY方向搬送機構8とにより、搬送ステージ2は、図中に示すX軸方向、Y軸方向に移動可能な構成となっている。また、搬送ステージ2は、図示を省略するθ方向回転機構とZ方向搬送機構とを備える。そして、θ方向回転機構により搬送ステージ2がX−Y平面に沿う回転、すなわちZ軸の周りへの回転が可能な構成となっている。また、とZ方向搬送機構によりZ軸方向に移動可能な構成となっている。したがって、搬送ステージ2は、X方向搬送機構7、Y方向搬送機構8により、搬送ステージ2に搭載された基板Wを、シャーシ1の面に沿った所定の位置に搬送することができる。さらに、搬送ステージ2は、θ方向回転機構により搬送ステージ2に搭載された基板WをX−Y平面に沿う面内で回転させることができる。加えて、搬送ステージ2は、Z方向搬送機構により搬送ステージ2に搭載された基板WをZ方向、すなわち上下方向に移動することができる。また、搬送ステージ2には、搬送ステージ2の上面を減圧吸引する図示を省略する減圧吸引機構が備えられている。したがって、搬送ステージ2の上面に搭載された基板Wを、搬送ステージ2の上面に吸引することができる。
【0019】
基板移動装置6は、ローダ3に収容されている基板Wを、搬送ステージ2上に搭載すると共に、搬送ステージ2に搭載されている基板Wをアンローダ4に収容することができる。基板移動装置6は、基板Wを、ローダ3から搬送ステージ2上に搭載する際には、基板Wを、一旦、アライナ5の上方に移動し、アライナ5で基板Wの粗位置合わせ(プリアライメント)を行った後、搬送ステージ2に搭載する。
【0020】
ボール搭載装置100は、さらに、基板Wの反りを矯正するための矯正装置9と、基板Wの複数の電極Tにフラックスを塗布するためのフラックス吐出手段としてのフラックス吐出装置10と、ボール配列用マスク11を介して基板Wの電極Tに導電性ボールBを搭載するためのボール実装装置12と、これらの各装置の他、ボール搭載装置100を構成する種々の装置の動作を制御するための制御部13等を有する。この制御部13は、図示を省略するマイクロコンピュータやCPU等を用いて構成され、図示を省略するメモリには、制御用のプログラムが記憶されている。
【0021】
矯正装置9、フラックス吐出装置10、ボール実装装置12は、図中X方向(図1において左右方向)に並んで配置されている。そして、搬送ステージ2は、基板Wを搭載した状態で、これらの装置の間を移動する。つまり、搬送ステージ2は、図1に示す基板搭載位置P1と、図2に示すフラックス塗布位置Q1と、図3に示すボール実装位置R1とに移動することができる。基板搭載位置P1は、基板移動装置6により基板Wを搬送ステージ2に搭載することができる位置であり、フラックス塗布位置Q1は、フラックス吐出装置10により、搬送ステージ2に搭載されている基板Wの電極Tに対してフラックスを塗布することができる位置である。そして、ボール実装位置R1は、搬送ステージ2に搭載されている基板Wの電極T上に導電性ボールBを搭載することができる位置である。
【0022】
続いて、図1から図3を参照しながらボール搭載装置100の動作について説明する。
【0023】
(基板Wの搬送ステージ2への搭載)
ボール搭載装置100は、ボール搭載動作を開始する初期状態では、搬送ステージ2が、図1に示す基板搭載位置P1に配置させられている。ボール搭載装置100は、先ず、図1に示すように、基板移動装置6によりローダ3から基板Wを取り出し、この基板Wを、基板搭載位置P1に配置されている搬送ステージ2上に搭載する。なお、基板移動装置6は、ローダ3から取り出した基板Wを搬送ステージ2上に搭載する際に、ローダ3から取り出した基板Wについてアライナ5において粗位置合わせを行い、粗位置合わせが行われた基板Wを搬送ステージ2に搭載する。
【0024】
搬送ステージ2上に基板Wが搭載されると、減圧吸引機構(図示省略)により、基板Wは搬送ステージ2の上面側に吸着される。そして、矯正装置9は、搬送ステージ2に搭載された基板Wを搬送ステージ2の上面に押さえ付け、基板Wの反りを矯正する。つまり、基板Wは、矯正装置9により反りが矯正されている状態で、減圧吸引装置(図示省略)により上面に吸引されることになる。減圧吸引装置は、矯正装置9による押し付け力が解除された後も、基板Wの吸引動作を継続する。したがって、搬送ステージ2に搭載されている基板Wは、矯正装置9による押し付け力が解除された後も、反りが矯正された状態が保持されたまま搬送ステージ2上に搭載されている。
【0025】
(フラックス塗布)
次に、フラックス吐出装置10により基板Wの電極Tにフラックスを塗布するための構成について説明する。
【0026】
図1に示す基板搭載位置P1において基板Wの搭載が行われた搬送ステージ2は、基板Wを、図2に示すフラックス塗布位置Q1に搬送する。そして、このフラックス塗布位置Q1において、フラックス吐出装置10により、電極Tへのフラックスの塗布が行われる。
【0027】
フラックス吐出装置10は、X方向に配置される2つの吐出ヘッド14,14を有する。この吐出ヘッド14,14はシャーシ1に対し支持柱15等により支持されている。支持柱15は、シャーシ1に対して固定されている。すなわち、フラックス吐出装置10(吐出ヘッド14,14)は、シャーシ1、すなわちボール搭載装置100に対して固定された位置とされている。なお、支持柱15には、吐出ヘッド14,14をZ方向(上下方向)に移動するための図示を省略する吐出ヘッド昇降機構が備えられている。この吐出ヘッド昇降機構により、基板Wへのフラックスの塗布に先立ち、基板Wと吐出ヘッド14,14との間の上下方向についての位置調整等を行うことができる。吐出ヘッド14は、本実施の形態では、例えば、圧電素子であるピエゾ素子を駆動することにより液体状のフラックを吐出口から吐出する、いわゆるオンデマンド型の液体吐出ヘッドを用いている。なお、吐出ヘッド14については、オンデマンド型の液体吐出ヘッドに換えて、デマンド型の液体吐出ヘッドを用いることもできる。
【0028】
電極Tへのフラックスの塗布は、ボール搭載装置100に固定されているフラックス吐出装置10に対して搬送ステージ2を移動し、フラックス吐出装置10(吐出ヘッド14,14)から吐出されたフラックスの到達位置(着弾位置、塗布位置)に電極Tを位置させることで行う。つまり、搬送ステージ2は、基板Wを、電極Tがフラックスの到達位置に位置するように移動するためのワーク移動手段としての機能を有する。
【0029】
上述のように、フラックス吐出装置10をボール搭載装置100に固定し不動のものとしておくことで、吐出されるフラックスの到達位置の変化を少なくすることができる。つまり、フラックス吐出装置10を移動する構成とした場合には、移動時の振動等によりフラックス吐出装置10から吐出したフラックスの到達位置が吐出毎に変化してしまう虞がある。また、フラックス吐出装置10を移動させながらフラックスを吐出する場合には、吐出されたフラックスはフラックス吐出装置10の移動方向に移動しながら飛翔することになる。そのため、飛翔するフラックスには、フラックス吐出装置10の移動方向と反対方向に向かって風圧が作用し、この風圧により到達位置が変化してしまう虞がある。したがって、本実施の形態のように、フラックス吐出装置10については、ボール搭載装置100に対して固定位置とし、フラックスが塗布される基板Wの側を移動して、吐出されたフラックスの到達位置に電極Tが位置するようにすることで、吐出されるフラックスの到達位置の変化を少なくすることができ、フラックスの塗布位置の精度を高くすることができる。なお、フラックス吐出装置10は、フラックスの塗布時(フラックスの吐出時)おいてボール搭載装置100に対して不動であればよく、フラックスの塗布時以外のときには、移動可能な構成としても良い。このように、フラックス吐出装置10をフラックスの塗布時以外のときに移動可能な構成とすることで、フラックス吐出装置10のシャーシ1への取り付け位置の変更を行うことができる。
【0030】
また、ボール搭載装置100では、フラックスの塗布を行う際の基板Wの移動を行うワーク移動手段を、搬送ステージ2としている。これにより、ボール搭載装置100は、電極Tにフラックスの塗布を行うための構成として、フラックス吐出装置10を移動する構成を個別に設けていない構成となっている。このため、ボール搭載装置100の小型化とコスト低下を図ることができる。
【0031】
また、フラックス吐出装置10は、基板搭載位置P1とボール実装位置R1との間に配置されている。つまり、基板搭載位置P1とフラックス塗布位置Q1とボール実装位置R1とがX方向に沿う直線上に配置されることで、ボール搭載装置100の奥行き、すなわちY方向について小型化(薄型化)を図ることができる。基板搭載位置P1とフラックス塗布位置Q1とボール実装位置R1とをX方向に配置することで、ボール搭載装置100をメンテナンスする際の作業効率を向上させることもできる。つまり、操作者(オペレータ)は、Y方向の一方の側から、基板搭載位置P1、フラックス吐出装置10、ボール実装位置R1にアクセスすることができるため、メンテナンスの作業効率の向上を図ることができる。
【0032】
例えば、フラックス塗布位置Q1が、基板搭載位置P1とボール実装位置R1とが配置される線上から、Y方向後側に外れた位置に配置された場合には、操作者は、フラックス塗布位置Q1のメンテナンスを行う際に、ボール搭載装置100の背後に回りこむ必要が余儀なくされる場合がある。これに対して、フラックス塗布位置Q1を、基板搭載位置P1とボール実装位置R1とが配置される線上に配置することで、ボール搭載装置100のメンテナンス性を向上させることができる。
【0033】
ところで、例えば、図4に概略的に示されるように、基板Wには、実装される電子デバイス毎に複数の電極Tが格子状に配列された電極群Tmとして設けられることが多い。本実施の形態に示される基板Wは、例えば、図4に示されるように、1枚の基板Wに8つの電子デバイスを実装する構成であり、電極群Tmが、X方向に列X1,列X2の2列、Y方向に列Y1,列Y2,列Y3,列Y4の4列の合計8つ形成されている。本実施の形態では、X方向の列X1,列X2に対応するように、2つの吐出ヘッド14,14がX方向に並設されている。つまり、左側にある吐出ヘッド14は、列X1に配置される電極Tに対しフラックスを吐出し、右側にある吐出ヘッド14は、列X2に配置される電極Tに対しフラックスを吐出する。なお、フラックス吐出装置10に備えられる吐出ヘッド14の数は、2つに限らない。本実施の形態では、X方向に2列に電極群Tmが配列されているため、吐出ヘッド14を2つとしているが、列数がこれより多い場合には、列数に対応した数としたり、あるいは列数より多く、あるいは列数より少ない数の吐出ヘッド14を備えるようにしてもよい。
【0034】
フラックス吐出装置10には、2台のカメラ16,16が備えられている。つまり、カメラ16,16は、吐出ヘッド14,14に対して固定された位置に備えられている。一方、基板Wには、電極Tとの位置関係が予め特定されているマーク部M1が設けられている。フラックスの塗布を行うのに先立ち、カメラ16,16でマーク部M1を検出し、この検出結果に基づいて、電極Tと吐出ヘッド14,14の吐出口との位置関係を制御部13において演算する。そして、この演算結果に基づいて、電極Tがフラックスの到達位置に位置するように搬送ステージ2により基板Wを移動し、フラックス吐出装置10から吐出されたフラックスが電極Tに塗布されるようにする。このようにして、電極Tに対してフラックスの塗布が行われる。カメラ16,16は、フラックス吐出装置10に取り付けられ、吐出ヘッド14,14に対して固定された位置となっているため、電極Tと吐出ヘッド14,14の吐出口との位置関係を制御部13において演算するためのマーク部M1の位置(座標位置)を精度よく検出することができる。
【0035】
(ボールの実装)
上述のようにして電極Tにフラックスが塗布された基板Wは搬送ステージ2により、図3に示すようにボール実装位置R1に搬送される。ボール実装装置12は、ボール配列用マスク11と、ボール配列用マスク11を保持するマスクホルダ17と、2つのボール実装ヘッド18,18と、このボール実装ヘッド18,18を支持する支持部材19と、支持部材19を介してボール実装ヘッド18,18をボール配列用マスク11の表面に沿って任意の方向に移動することができるヘッド移動装置20等とを有する。
【0036】
ボール配列用マスク11は、ボール配列用マスク11を保持するマスクホルダ17に対してX方向およびY方向に張力が発生させられた状態で保持されている。ボール配列用マスク11には、基板Wがボール実装位置R1に搬送されたときに、基板Wに設けられる複数の電極Tの各々に対向することができる微小開口21(図5参照)が形成されている。また、ヘッド移動装置20は、X方向に配置されるボールねじ機構22およびY方向に配置されるボールねじ機構23等を有している。つまり、ボール実装ヘッド18,18は、ボールねじ機構22,23により、ボール配列用マスク11の表面、すなわちX−Y平面上の所定の位置に移動することができる。
【0037】
ボールねじ機構23には、ボールねじ機構22を支持する支持部材60が取り付けられ、支持部材60は、ボールねじ機構23によりY方向に移動可能な構成となっている。したがって、ボール実装ヘッド18,18は、ボールねじ機構23により支持部材60およびボールねじ機構22と共にY方向に移動可能な構成となっている。ボールねじ機構22は、支持部材60上に設けられ、ボール実装ヘッド18,18は、支持機構19を介してボールねじ機構22によりX方向に移動することができる構成となっている。ボールねじ機構22およびボールねじ機構23はそれぞれ、制御部13の制御を受けるモータ24,24により駆動される構成となっている。
【0038】
ボール実装位置R1は、ボール配列用マスク11の下側の位置となっている。ボール配列マスク11と基板Wの位置合せは、搬送ステージ2に備えられる2台のカメラ61,61と、ボール実装装置12のボール配列用マスク11の下側であって基板搭載位置P1側の端部にY方向に沿って配置される図示を省略する2台のカメラを用いて行う。ボール実装装置12に配設された2台のカメラで基板Wに設けられたマーク部M1の位置(座標)を検出し、そして搬送ステージ2に配設された2台のカメラ61,61で、ボール配列用マスク11の裏面に設けられたマーク部M2の位置(座標)を検出する。そして、これら4台のカメラで検出した4個の座標データに基づいて、基板Wが、ボール配列用マスク11に対して所定の位置となるボール実装位置R1に搬送されているかどうかを制御部13において演算し判断する。基板Wとボール配列用マスク11が平行でない場合、搬送ステージのθ方向回転機構で基板Wを回転し、その後、X方向搬送機構7およびY方向搬送機構8によりX方向とY方向の位置を合わせる。基板Wがボール実装位置R1に搬送された状態では、ボール配列用マスク11の微小開口21と、基板Wに設けられる複数の電極TとはZ方向(上下方向)において、一対一に対向する。また、2台のカメラ25,25により、必要に応じて、ボール配列用マスク11の微小開口21を介して基板Wの電極Tを撮影することで、基板Wと微小開口21との位置合わせを行う。
【0039】
上記のように基板Wをボール実装位置R1に配置した後、図5に示すように、ボール実装ヘッド18,18により導電性ボールBを微小開口21を通して電極Tに搭載する。ボール実装ヘッド19は、図5に示すように、スキージ26を回転させながらボール配列用マスク11の表面を移動させることで、スキージ26内に充填されている導電性ボールBを微小開口21を通して電極T側に落とし込み、電極Tに導電性ボールBを搭載することができる。
【0040】
スキージ26は、ボール配列用マスク11上の導電性ボールBを掃き集めることができるように構成されている。また、スキージ26は、ボール配列用マスク11の表面を傷つけることなく柔らかく接しながら、微小開口21に入ったボールを掻き出さない程度の弾性を備える。スキージ26としては、例えば、ボール配列用マスク11の上面に接するように曲げられたワイヤー、ボール配列用マスク11の上面に接するような形状のゴムプレートあるいはスポンジのような弾性部材、ボール配列用マスク11の上面に接する程度に伸びた無数のワイヤー等を利用することができる。
【0041】
スキージ26は、図示を省略するモータにより回転されるシャフト27により回転可能とされている。また、シャフト27に設けられる中空部28を通して、図示を省略するボールストッカから導電性ボールBがスキージ26の内部に供給される。そして、スキージ26の内部に導電性ボールBが供給された状態で、スキージ26を回転しながらボール配列用マスク11の表面を移動させることで、微小開口21から入った導電性ボールBが電極T上に搭載される。
【0042】
このようにして基板Wの全電極Tに導電性ボールBが搭載された後、搬送ステージ2は基板Wを基板搭載位置P1に搬送する。基板Wがボール実装位置R1から基板搭載位置P1に搬送されると、減圧吸引機構(図示省略)は、基板Wの吸引動作を停止する。そして、基板移動装置6は、基板Wを、搬送ステージ2上からアンローダ4に収納する。
【0043】
図6は、図1から図5を参照しながら説明したボール搭載装置100の動作の流れを示すフローチャートであり、図7は、図6に示す各動作時におけるボール搭載装置100の動きを簡略的に示すものである。図7は、ボール搭載装置100を、X方向に沿ってボール実装位置R1から基板搭載位置P1に向かって見た図である。
【0044】
先ず、基板搭載位置P1(図1参照)に配置されている搬送ステージ2上に、基板移動装置6によりローダ3から取り出した基板Wを搭載する(ステップS110)。図7の(A)に示すように、搬送ステージ2には、搬送ステージ2の上面から上方に突出する位置と上面から下方に退避する位置とに、図示を省略する駆動機構により、変位することができるピン29が備えられている。基板移動装置6が基板Wを搬送ステージ2上に搭載する際には、ピン29を上方に変位させておき、上方に変位しているピン29上に基板Wを載置する。そして、ピン29上に基板Wを載置した後、ピン29を下方に変位させ基板Wを搬送ステージ2に搭載する。なお、ピン29は、基板Wの下面を3点以上の複数の位置で支持できるように複数設けられ、基板Wを安定的に支持することができるように構成されている。
【0045】
基板移動装置6のアーム30に保持した基板Wを、大きな振動を与えることなく、アーム30から、直接、搬送ステージ2に搭載するためには、アーム30を傾斜させる動作を行う必要がある等、アーム30の駆動制御が複雑なものとなる。これに対し、上方に変位しているピン29上に、基板Wを一旦載置し、基板Wが載置されたピン29を下方に静かに変位させるという比較的簡単な構成と動作で、大きな振動を与えることなく搬送ステージ2上に基板Wを搭載することができる。ピン29に基板Wを載置する際に、ピン29を上方に変位させておくことで、搬送ステージ2とピン29の上端との間隔Hに基板移動装置6のアーム30を配置することができ、基板Wをピン29の上に載せ易い構成となっている。
【0046】
そして、図7の(B)に示すように、基板Wが搬送ステージ2に搭載された状態で、減圧吸引機構(図示省略)を動作させ、搬送ステージ2に形成される吸引孔31を介して基板Wを搬送ステージ2の上面に吸引する(ステップS120)。
【0047】
続いて、図7の(C)に示すように、矯正装置9により、搬送ステージ2に搭載された基板Wを搬送ステージ2の上面に押さえ付け、基板Wの反りを矯正する(ステップS130)。減圧吸引機構(図示省略)は、矯正装置9による押し付け力が解除された後も吸引動作を継続する。したがって、搬送ステージ2に搭載されている基板Wは、矯正装置9による押し付け力が解除された後も、反りが矯正された状態が保持されたまま搬送ステージ2上に搭載されている。
【0048】
次に、搬送ステージ2は、フラックス塗布位置Q1(図1参照)に移動する。そして、図7の(D)に示すようにフラックス吐出装置10から基板Wの電極Tに対してフラックスが吐出され、電極Tへのフラックスの塗布が行なわれる(ステップS140)。フラックス吐出装置10は、シャーシ1側、すなわちボール搭載装置100側に固定されている。そのため、搬送ステージ2を移動し、電極Tを、フラックス吐出装置10から吐出されるフラックスの到達位置(着弾位置)に移動することで、電極Tにフラックスが塗布される。このように、フラックス吐出装置10を固定位置とし、基板W側を移動することで、電極Tに位置精度よくフラックスを塗布することができる。
【0049】
電極Tへのフラックスの塗布工程が終了したあと、搬送ステージ2は、基板Wをボール実装位置R1に搬送する。つまり、図7の(E)に示すように、搬送ステージ2は、基板W側に設けられるマーク部M1とボール配列用マスク11側に設けられるマーク部M2とが対向する位置であるボール実装位置R1に基板Wを配置する(ステップS150)。
【0050】
そして、上記のように基板Wをボール実装位置R1に配置した後、図7の(F)に示すように、ボール実装ヘッド18,18により導電性ボールBを微小開口21を通して電極Tに搭載する(ステップS160)。
【0051】
このようにして基板Wの全電極Tに導電性ボールBが搭載された後、搬送ステージ2は基板Wを基板搭載位置P1に搬送する。そして、図7の(G)に示すように、ピン29を上方に変位させ、導電性ボールBが搭載された基板Wと搬送ステージ2との間に間隔Hを形成し、この間隔Hの間に基板移動装置6のアーム30(図1参照)を挿入し、基板Wをアーム30に保持する。そして、基板移動装置6は、基板Wをアンローダ4に収納し(ステップS170)、一枚の基板Wについて一連のボール搭載動作を終了する。
【0052】
なお、ピン29を固定し、ピン29に対して搬送ステージ2をZ方向搬送機構(図示省略)により上下させる構成として、基板Wと搬送ステージ2の上面との間隔Hを形成するようにしてもよい。このように構成することで、ピン29を駆動するための駆動機構を設ける必要がなくなり、ボール搭載装置100の小型化を図ることができる。
【0053】
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態に係るボール搭載装置200の構成について、図8から図10を参照しながら説明する。図8は、基板Wが、基板搭載位置P1に配置されている状態を示し、図9は、基板Wがフラックス塗布位置Q2に配置されている状態を示す。そして図10は、基板Wが、ボール実装位置R1に配置されている状態を示す。なお、図8から図10は、ボール実装装置200を上方から見た平面図であり、第1の実施の形態に係るボール搭載装置100と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0054】
ボール搭載装置200は、基板Wを、図8に示すように、基板搭載位置P1に配置している状態で、第1の実施の形態に係るボール搭載装置100と同様に、基板移動装置6により、ローダ3から取り出さした基板Wを搬送ステージ2上に搭載する。ローダ3から基板Wを搬送ステージ2に搭載する動作については、第1の実施の形態に係るボール搭載装置100と同様である。
【0055】
ボール搭載装置200においては、フラックス吐出手段としてのフラックス吐出装置41が、ボール実装装置12の左側、すなわち、ボール実装装置12の基板搭載位置P1の側の縁部に固定されている。フラックス吐出装置41は、Y方向に配置される4つの吐出ヘッド14,14,14,14を有し、これらの吐出ヘッド14,14,14,14がボール実装装置12の基板搭載位置P1側の縁部に固定された状態で取り付けられている。これらの吐出ヘッド14,14,14,14は、搬送ステージ2に搭載されている基板W上にY方向に配置される電極群Tmに対応して設けられている。本実施の形態では、基板WにはY方向に4列の電極群Tmが設けられている。したがって、吐出ヘッド14,14,14,14は、Y方向に4列で配置される電極群Tmに対応して配置されている。
【0056】
基板搭載位置P1において基板Wが搭載された搬送ステージ2は、基板Wを図8に示すフラックス塗布位置Q2に搬送する。そして、フラックス塗布位置Q2において、搬送ステージ2が固定位置にあるフラックス吐出装置41に対して移動し、吐出ヘッド14,14,14,14から吐出されたフラックスの到達位置(着弾位置)に電極Tを位置させることで、電極Tにフラックスが塗布される。つまり、搬送ステージ2は、基板Wを、電極Tがフラックスの到達位置に位置するように移動するためのワーク移動手段としての機能を有する。
【0057】
なお、フラックス吐出装置41には、2台のカメラ42,42が備えられている。
つまり、カメラ42,42は、吐出ヘッド14,14,14,14に対して固定された位置に備えられている。カメラ42,42は、フラックスの塗布を行うのに先立ち、マーク部M1を検出し、電極Tと吐出ヘッド14,14,14,14の吐出口との位置関係を制御部13において演算する。そして、この演算結果に基づいて、電極Tがフラックスの到達位置に位置するように、搬送ステージ2を移動する。カメラ42,42は、フラックス吐出装置41に取り付けられ、吐出ヘッド14,14,14,14に対して固定された位置となっているため、電極Tと吐出ヘッド14,14,14,14の吐出口との位置関係を制御部13において演算するためのマーク部M1の位置(座標位置)を精度よく検出することができる。
【0058】
フラックス吐出装置41が、ボール実装装置12の左側(ボール実装装置12の基板搭載位置の側)の縁部に配置されることで、基板移動装置6とボール実装装置12との配置間隔を狭めることができる。これにより、ボール搭載装置200のX方向における大きさの小型化を図ることができる。また、ボール実装装置12は、ボール搭載装置200に対して固定された状態で設けられ、ボール実装装置12に取り付けられているフラックス吐出装置41は、ボール搭載装置200に対して固定位置とされている。したがって、フラックス吐出装置41が移動する構成とした場合に比べて、移動時の振動等により吐出ヘッド14,14,14,14から吐出したフラックスの到達位置が変化してしまう虞が少ない。また、フラックス吐出装置41を移動しながらフラックスを吐出した場合のように、フラックス吐出装置41を移動させることによりフラックスに作用する風圧も発生しない。そのため、吐出されるフラックスの到達位置の変化を少なくすることができ、フラックスの塗布位置の精度を高くすることができる。なお、フラックス吐出装置41は、フラックスの塗布時(フラックスの吐出時)おいてボール実装装置12(ボール搭載装置200)に対して不動であればよく、フラックスの塗布時以外のときには、移動可能な構成としても良い。このように、フラックス吐出装置40をフラックスの塗布時以外のときに移動可能な構成とすることで、フラックス吐出装置40のボール実装装置12への取り付け位置の変更を行うことができる。
【0059】
さらに、基板Wを移動する手段を搬送ステージ2とすることにより、フラックス吐出装置41と基板Wの電極Tとの相対位置を変えるための構成を個別に設けていない構成となっている。そのため、ボール搭載装置200の小型化とコスト低下を図ることができる。フラックス吐出装置41は、基板搭載位置P1とボール実装位置R1との間に配置されている。つまり、基板搭載位置P1とフラックス塗布位置Q1とボール実装位置R1とがX方向に沿う直線上に配置されることで、ボール搭載装置200の奥行き、すなわちY方向について小型化(薄型化)を図ることができる。また、基板搭載位置P1とフラックス塗布位置Q2とボール実装位置R1とをX方向に配置することで、ボール搭載装置200をメンテナンスする際の作業効率を向上させることができる。
【0060】
4つの吐出ヘッド14,14,14,14は、基板WにY方向に4列に配列された電極群Tmに対応して配置される。すなわち、吐出ヘッド14,14,14,14は、基板Wが搬送される方向と直交する方向に複数配置されている。このように、基板Wの搬送方向に直交する方向配列される電極群Tmの列に対応して吐出ヘッド14,14,14,14を備えることで、吐出口が複数設けられることにより、また、これらの複数の吐出口は、基板Wが搬送される方向と直交する方向に配置されている。これにより、搬送ステージ2のY方向への移動量を少なくすることができ、フラックスの塗布時間を短縮することができる。
【0061】
なお、各吐出ヘッド14,14,14,14の各々に、Y方向に配列される複数の吐出口を設けることで、搬送ステージ2のY方向への移動量をさらに少なくすることができ、フラックスの塗布時間を短縮することができる。また、フラックス吐出装置41に備えられる吐出ヘッド14の数は、基板Wの電極群Tmの列数が4列より多い場合には、列数に対応した数としたり、あるいは列数より多くすることが好ましい。なお、列数より少ない数としてもよい。
【0062】
本実施の形態では、フラックス吐出装置41をボール実装装置12の左側(ボール実装装置12の基板搭載位置の側)の縁部に固定して設けているが、ボール実装装置12への固定に換えて、シャーシ1に対して支持部材等を介して固定するようにしてもよい。この場合であっても、フラックス吐出装置41をボール実装装置12の左側の縁部に近接して設けることで、ボール搭載装置200のX方向における小型化を図ることができる。
【0063】
搬送ステージ2は、フラックス塗布位置Q1において電極Tへのフラックスの塗布が行われた基板Wを、図10に示すボール実装位置R1に搬送する。そして、第1の実施の形態におけるボール搭載装置100と同様に、ボール実装装置12により、複数の電極Tのそれぞれに導電性ボールBが搭載される。全電極Tに導電性ボールBが搭載された基板Wは、搬送ステージ2により基板搭載位置P1に搬送され、基板移動装置6によりアンローダ4に収納される。
【0064】
図11は、図8、図9、図10を参照しながら説明したボール搭載装置100の動作の流れを示すフローチャートであり、図12は、図11に示す各動作時におけるボール搭載装置100の動きを簡略的に示すものである。ボール搭載装置200は、フラックス吐出装置41の構成がボール搭載装置100のフラックス吐出装置10と構成が異なるのみで他の構成はボール搭載装置100と同一である。したがって、ステップS210からS230およびS250からS270は、それぞれ、図5のステップS110からS130およびS150からS170と同一である。また、図12の(A)から(C)および(E)から(G)は、それぞれ、図7の(A)から(C)および(E)から(G)と同様である。ステップS240および図12の(D)については、フラックス吐出装置41の塗布動作に対応したものとなる。図12は、ボール搭載装置200を、X方向に沿ってボール実装位置R1から基板搭載位置P1に向かって見た図である。
【0065】
(第3の実施の形態)
次に本発明の第3の実施の形態に係るボール搭載装置300の構成について、図13、図14を参照しながら説明する。図13は、基板Wが、基板搭載位置P1に配置されている状態を示し、図14は、基板Wが、フラックス塗布・ボール実装位置(以下、塗布・実装位置と記載する)QR3に配置されている状態を示す。なお、図13,14は、ボール実装装置300を上方から見た平面図であり、第1の実施の形態に係るボール搭載装置100と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0066】
ボール搭載装置300は、基板Wを、図13に示すように、基板搭載位置P1に配置している状態で、第1の実施の形態に係るボール搭載装置100と同様に、基板移動装置6により、ローダ3から取り出さした基板Wを搬送ステージ2上に搭載する。ローダ3から基板Wを搬送ステージ2に搭載する動作については、第1の実施の形態に係るボール搭載装置100と同様である。
【0067】
ボール搭載装置300においては、フラックス吐出手段としてのフラックス吐出装置51が、ボール実装装置12の上方(Z方向上方)、すなわちボール配列用マスク11の上方に配置されている。また、フラックス吐出装置51は、X方向に配置される2つの吐出ヘッド14,14を有している。フラックス吐出装置51は、ボール実装ヘッド18,18のY方向前方に配置されている。フラックス吐出装置51(吐出ヘッド14,14)は、支持部材52に支持され、また、吐出ヘッド移動機構53によりX方向およびY方向に移動可能とされている。
【0068】
吐出ヘッド移動機構53は、ボール実装ヘッド18,18をY方向に移動するボールねじ機構23と、ボールねじ機構54を有している。支持部材52は、ボールねじ機構23に取り付けられ、ボールねじ機構23によりY方向に移動可能な構成になっている。つまり、フラックス吐出装置51は、支持部材52と共にY方向に移動可能な構成となっている。ボールねじ機構54は、支持部材52上に設けられている。そして、フラックス吐出装置51は、ボールねじ機構54により支持部材52上をX方向に移動することができる構成となっている。以上のように、フラックス吐出装置51は、ボールねじ機構23とボールねじ機構54とにより、X方向およびY方向に移動することができる。なお、ボールねじ機構54の駆動は制御部13による制御を受けるモータ55により行われる。
【0069】
基板搭載位置P1において基板Wが搭載された搬送ステージ2は、基板Wを図14に示す塗布・実装位置QR3に搬送する。ボール実装位置QR3は、ボール配列用マスク11の下側の位置となっている。ボール配列マスク11と基板Wの位置合せは、上述のボール搭載装置100,200と同様に、搬送ステージ2に備えられる2台のカメラ61,61と、ボール実装装置12のボール配列用マスク11の下側であって基板搭載位置P1側の端部にY方向に沿って配置される図示を省略する2台のカメラを用いて行う。つまり、ボール実装装置12に配設された2台のカメラで基板Wに設けられたマーク部M1の位置(座標)を検出し、そして搬送ステージ2に配設された2台のカメラ61,61で、ボール配列用マスク11の裏面に設けられたマーク部M3の位置(座標)を検出する。そして、これら4台のカメラで検出した4個の座標データに基づいて、基板Wが、ボール配列用マスク11に対して所定の位置となるボール実装位置QR3に搬送されているかどうかを制御部13において演算し判断する。基板Wとボール配列用マスク11が平行でない場合、搬送ステージのθ方向回転機構で基板Wを回転し、その後、X方向搬送機構7およびY方向搬送機構8によりX方向とY方向の位置を合わせる。基板Wがボール実装位置R1に搬送された状態では、ボール配列用マスク11の微小開口21と、基板Wに設けられる複数の電極TとはZ方向(上下方向)において、一対一に対向する。なお、マーク部M3は、ボール配列用マスク11の上方から見えるように構成してもよい。また、2台のカメラ56,56により、必要に応じて、ボール配列用マスク11の微小開口21を介して基板Wの電極Tを撮影することで、基板Wと微小開口21との位置合わせを行う。
【0070】
基板W側のマーク部M1と電極Tとの位置関係は、予め特定されている。また、フラックス吐出装置51においては、フラックス吐出装置51のX−Y平面上における位置を、ボール配列用マスク11の側のマーク部M3を基準にして検出することができるように構成されている。例えば、フラックス吐出装置51の初期位置とマーク部M3との位置関係を予め特定しておくことで、ボールねじ機構23とボールねじ機構54の駆動量等に基づき、制御部13において、吐出ヘッド14,14の吐出口のマーク部M3に対するX−Y平面上における位置関係を演算することができる。したがって、吐出ヘッド14,14の吐出口(フラックス吐出装置51)と電極Tとの位置関係についても制御部13において演算することができる。
【0071】
なお、2台のカメラ56,56は、フラックス吐出装置51に備えられている。つまり、カメラ56,56は、吐出ヘッド14,14に対して固定された位置に備えられている。カメラ56,56は、フラックス吐出装置51に取り付けられ、吐出ヘッド14,14に対して固定された位置となっているため、基板Wと微小開口21との位置合わせを精度よく行うことができる。
【0072】
フラックス吐出装置51は、塗布・実装位置QR3に搬送された基板Wの電極Tに対してフラックスの塗布を行う。吐出ヘッド14,14の吐出口の電極Tに対する位置は、マーク部M3を基準にして制御部13において演算することができる。つまり、ボール搭載装置300では、フラックス吐出装置51(吐出ヘッド14,14)から吐出されたフラックスの到達位置が基板Wの電極Tの位置となるように、フラックス吐出装置51を移動することで、基板Wの各電極Tにフラックスが塗布されるように構成されている。なお、ボール搭載装置300では、フラックス吐出装置51はY方向については、ボール搭載装置300の後方(図13,14においてY方向紙面上側)から前方(図13,14においてY方向紙面下側)に向かって移動しながら、フラックスの塗布動作を行うように構成されている。また、基板Wとフラックス吐出装置51との間には、ボール配列用マスク11が配置されている。そのため、フラックス吐出装置51から吐出したフラックスは、基板Wの電極Tと一対一の関係でZ方向において対向しているボール配列用マスク11の微小開口21を通過して、電極Tに塗布される。
【0073】
フラックスが塗布された電極Tに対して、ボール実装ヘッド18,18により導電性ボールBを実装する。ボール実装ヘッド18,18は、フラックス吐出装置51の後方に配置され、ボール実装ヘッド18,18とフラックス吐出装置51とは、Y方向については、同一のボールねじ機構23に取り付けられ、ボール実装ヘッド18,18は、Y方向にフラックス吐出装置51と一体に移動する。つまり、ボール実装ヘッド18,18は、Y方向についてはフラックス吐出装置51に追従して移動し、フラックスが塗布された電極Tに対して順次、導電性ボールBを搭載していく。
【0074】
以上のようにして、基板Wの全電極Tにフラックスの塗布および導電性ボールBの搭載が行われた後、搬送ステージ2は、基板Wを基板搭載位置P1に搬送する。そして、基板搭載位置P1に搬送された基板Wは、基板移動装置6によりアンローダ4に収納される。なお、ボール実装ヘッド18,18の後方にフラックス吐出装置51を配置するように構成してもよい。このように構成した場合には、フラックス吐出装置51は前方から後方に向かって移動しながら電極Tへのフラックスの塗布動作を行う。そして、ボール実装ヘッド18,18は、Y方向については前方から後方に移動するフラックス吐出装置51に追従して移動し、フラックスが塗布された電極Tに対して順次、導電性ボールBを搭載していく。
【0075】
第3の実施の形態に係るボール搭載装置300では、フラックス吐出装置51をボール実装装置12の上方に配置している。このように構成することで、ボール搭載装置300のX方向およびY方向の大きさを小型化することができる。なお、ボール搭載装置300においては、フラックス吐出装置51をY方向に移動する機構をボール実装ヘッド18,18を移動するボールねじ機構23と共用している。このように、フラックス吐出装置51の移動機構をボール実装ヘッド18,18を移動するヘッド移動装置20の一部と共用することで、ボール搭載装置300の小型化を図ることができる。
【0076】
なお、吐出ヘッド14,14をボール実装ヘッド18,18を支持する支持手段19に取り付けた場合には、フラックス吐出装置10の吐出ヘッド移動機構53をヘッド移動装置20と同一のものとすることになり、ボール搭載装置300の小型化をさらに図ることができる。また、フラックス吐出装置10をY方向に移動する機構とX方向に移動する機構を、それぞれ、ヘッド移動装置20とは個別に設け、吐出ヘッド14,14の移動をボール実装ヘッド18,18の移動と独立に行えるようにしてもよい。
【0077】
図15は、図13、図14を参照しながら説明したボール搭載装置300の動作の流れを示すフローチャートであり、図16は、図15に示す各動作時におけるボール搭載装置100の動きを簡略的に示すものである。図16は、ボール搭載装置300を、X方向に沿って塗布・実装位置QR3から基板搭載位置P1に向かって見た図である。ボール搭載装置300は、フラックス吐出装置51の構成がボール搭載装置100のフラックス吐出装置10と構成が異なるのみで他の構成はボール搭載装置100と同一である。したがって、ステップS310からS330およびS390は、それぞれ、図6のステップS110からS130およびS170と同一である。また、図16の(A)から(C)および(E)は、それぞれ、図7の(A)から(C)および(G)と同様である。
【0078】
ボール搭載装置300は、基板Wの反りの矯正(ステップS330)を行った後、図16の(D)に示すように、基板Wを塗布・実装位置QR3に搬送する(ステップS340)。つまり、搬送ステージ2は、基板Wを、マーク部M1とマーク部M3とが対向する位置であるボール実装位置QR1に配置する(ステップS340)。ボール搭載装置300は、基板Wを塗布・実装位置QR3に移動した後、フラックスの塗布を開始する(ステップS350)。そして、フラックスが塗布された電極Tに対して順に導電性ボールBの実装を開始し、フラックスの塗布を行いながら導電性ボールBの実装を行う(ステップS360)。そして、基板W上の全て電極Tに対してフラックスの塗布が完了したときにフラックス吐出装置51からのフラックスの吐出を停止し(ステップS370)、さらに、基板W上の全て電極Tに対して導電性ボールBの搭載が完了したときに導電性ボールBの搭載を停止する(ステップS380)。このようにして基板Wの全電極Tに導電性ボールBが搭載された後、搬送ステージ2は、基板Wを基板搭載位置P1に搬送する。そして、図16の(E)に示すように、ピン29を上方に変位させ、導電性ボールBが搭載された基板Wと搬送ステージ2との間隔Hに基板移動装置6のアーム30(図1参照)を挿入し、基板Wをアーム30に保持する。そして、基板移動装置6は、基板Wをアンローダ4に収納し(ステップS390)、一枚の基板Wについて一連のボール搭載動作を終了する。
【0079】
上述の各実施の形態では、例えば、図4に示すように、電極Tの直径Aが80μmであり、隣接する電極Tの配置ピッチである中心間隔Bが160μmの基板Wを対象として、フラックスの塗布と導電性ボールBの搭載を行うこととする。そして、電極Tに搭載する導電性ボールは、直径が90μmのものを使用することとする。このような場合には、例えば、ボール配列用マスク11は、隣接する微小開口21の配置ピッチである中心間隔を160μm、また微小開口21の直径を100μmとしたものを用いる。
【0080】
図17、図18は、吐出ヘッド14の概略的な構成を示している。図17は、吐出ヘッド14を側面からみた側面図であり、ボール搭載装置100およびボール搭載装置300においては、Y方向から見た側面図となっている。ボール搭載装置200においては、X方向から見た側面図となっている。図18は、吐出ヘッド14を基板Wに対向する側から見た底面図である。上述のような直径と配置ピッチの電極Tが配置される基板Wに対しては、吐出ヘッド14の吐出口14Hの中心間隔Cは160μmに形成されているものを用いることが好ましい。
【0081】
つまり、吐出口14Hの中心間隔Cを電極Tの配置ピッチと同一とした場合には、ボール搭載装置100,200においては、搬送ステージ2の移動ピッチを電極Tの配置ピッチとすることにより、吐出口14Hと電極Tとを対向させた状態で、搬送ステージ2の移動を行うことができる。このように、吐出口14Hと電極Tとを対向させた状態で搬送ステージ2の移動を行うことで、フラックス吐出装置10,41から吐出したフラックスの到達位置に電極Tを位置させ易くなる。
【0082】
また、ボール搭載装置300においては、フラックス吐出装置51の移動ピッチを電極Tの配置ピッチとすることにより、吐出口14Hと電極Tとを対向させた状態で、フラックス吐出装置51の移動を行うことができる。このように、吐出口14Hと電極Tとを対向させた状態でフラックス吐出装置51の移動を行うことで、フラックス吐出装置51から吐出したフラックスの到達位置に電極Tを位置させ易くなる。
【0083】
なお、吐出口14Hの中心間隔Cを160μmの整数倍の320μm、480μm等としたものを用いても良い。吐出口14Hの中心間隔Cを、電極Tの配置ピッチの整数倍とした場合でも、搬送ステージ2あるいはフラックス吐出装置51を電極Tの配置ピッチ単位で移動することで、吐出口14Hと電極Tとを対向させた状態で、搬送ステージ2あるいはフラックス吐出装置51の移動を行うことができる。なお、電極Tの直径A、電極Tの配置ピッチは上記のものに限らず、適宜のものを使用することができ、導電性ボールBの直径、ボール配列用マスク11の微小開口21の配置ピッチや、微小開口21の直径、さらに、吐出ヘッド14の吐出口14Hの中心間隔C等は、電極Tの大きさ、配置ピッチ等に応じて適宜のものを使用する。
【0084】
吐出ヘッド14の吐出口14Hは、図19に示すように千鳥状に配置してもよい。このように配置することで、吐出口14H毎に設けられるピエゾ素子等の構造体の干渉を避けながら、吐出口14Hから吐出されるフラックスの到達位置の間隔を小さくすることができ、配置ピッチの狭い電極Tに対してもフラックスの塗布を行うことができる。また、図20に示すように、吐出ヘッド14の吐出口形成部14MをX−Y平面と平行な面に沿って台座部14Dに対して回転可能な構成とすることで、回転角に応じて吐出口14Hの中心間隔を小さくすることができる。
【0085】
フラックスは例えば、1〜10mPa・sの粘度(20℃)のものを用いることができ、好ましくは、3〜6mPa・sの粘度(20℃)のものを用いることで、電極Tに搭載された導電性ボールBを、電極T上に安定的に保持することができる。また、1つの電極T上に塗布されるフラックスの量は、2〜10μリットルとすることができ、好ましくは、4〜6μリットルとすることで、電極Tに搭載された導電性ボールBを、電極T上に安定的に保持することができる。
【0086】
上述の実施の形態において、ワークとして基板Wの表面に設けられた複数の電極Tの上に導電性ボールBを搭載するボール搭載装置100(200)は、基板Wを移動するワーク移動手段としての搬送ステージ2と、電極Tに対し液状のフラックスを吐出するフラックス吐出手段としてのフラックス吐出装置10(41)とを有し、フラックス吐出装置10(41)は、ボール搭載装置100(200)に対して固定位置とされ、搬送ステージ2は、基板Wを、電極Tがフラックス吐出装置10(41)から吐出されたフラックスの到達位置に位置するように移動することとしている。
【0087】
ボール搭載装置100(200)をこのように構成することで、基板Wをフラックス吐出装置10(41)に対して移動することにより、フラックスの到達位置、すなわち塗布位置の精度を高いものとすることができる。
【0088】
ボール搭載装置100(200)において、搬送ステージ2は、基板Wを、電極Tがフラックス吐出装置10(41)のフラックスの到達位置に位置するように移動すると共に、基板搭載位置P1からボール搭載位置R1に搬送するものとすることが好ましい。
【0089】
ボール搭載装置100(200)をこのように構成することで、フラックス吐出装置10(41)を移動するための構成を備える必要がなく、ボール搭載装置100(200)のコンパクト化を図ることができる。
【0090】
ボール搭載装置100(200)において、フラックス吐出装置10(41)は、基板搭載位置P1とボール搭載位置R1との間に配置されることが好ましい。
【0091】
ボール搭載装置100(200)をこのように構成することで、基板Wが基板搭載位置P1からボール搭載位置R1への搬送される間にフラックス吐出装置10(41)が配置されることになり、ボール搭載装置100(200)の大型化を抑えることができる。
【0092】
ボール搭載装置100(200)において、フラックス吐出装置10(41)には、複数のフラックスの吐出口が設けられ、複数の吐出口は、基板搭載位置P1からボール実装位置R1への搬送方向に直交する方向に配置されていることが好ましい。
【0093】
ボール搭載装置100(200)をこのように構成することで、フラックスを基板Wの電極Tに対して吐出する際に、基板Wの搬送方向に対して直交する方向への搬送ステージ2の移動量が少なくすことができ、フラックスを電極Tに塗布する時間を短くすることができる。
【0094】
ボール搭載装置200において、フラックス吐出装置41は、導電性ボールBを電極Tに搭載するボール実装手段としてのボール実装装置12の基板搭載位置P1側の縁部に配置されていることが好ましい。
【0095】
ボール搭載装置200をこのように構成することで、ボール実装位置R1と基板搭載位置P1との間隔を狭くすることができるため、ボール搭載装置200の小型化を図ることができる。
【0096】
導電性ボールBをボール配列用マスク11の微小開口21を通して基板Wの表面に設けられた複数の電極Tに搭載するボール搭載装置300において、フラックス吐出装置51は、ボール配列用マスク11の上方に配置され、ボール配列用マスク11の微小開口21を通して、電極Tに対し液状のフラックスを吐出することとする。
【0097】
ボール搭載装置300をこのように構成することで、フラックス吐出装置51がボール配列用マスク11の上方に配置されるため、ボール搭載装置300の小型化を図ることができる。
【0098】
ボール搭載装置300において、フラックス吐出装置51は、ボール配列用マスク11上を一方から他方に移動しながら、電極Tに対しフラックスを吐出し、フラックス吐出装置51に追従してボール搭載ヘッド18,18を移動させて導電性ボールBを微小開口21に通すこととすることが好ましい。
【0099】
ボール搭載装置300をこのように構成することで、電極Tへのフラックスの吐出と導電性ボールBの搭載とを同時進行で行えるため、作業時間を短縮することができる。
【0100】
ボール搭載装置100,200,300において、フラックス吐出装置10,41,51(吐出ヘッド14)に対して固定された位置に、基板14に設けられるマーク部M1,M2,M3またはボール配列用マスク11の微小開口21を電極Tを撮影するためのカメラ16,16,42,42,56,56を備えることが好ましい。
【0101】
ボール搭載装置100,200,300をこのように構成することで、基板Wの位置の検出を精度よく行うことができる。
【0102】
なお、ボール搭載装置100,200において、フラックス吐出装置10,41をX方向とY方向に移動する移動機構を配設し、吐出ヘッド14をフラックスの塗布位置へ移動できるようにしても良い。このことにより、搬送ステージ2と吐出ヘッド14の双方を移動させるこことが可能となり、フラックス塗布時間を短縮できる。
【0103】
更に、導電性ボールBを電極Tに搭載した後、基板Wを基板搭載位置P1に搬送する際、アンローダ4に収納する前、すなわちボール搭載装置100においては図6のS160とS170の間、また、ボール搭載装置200においては、図11のS260とS270の間において、フラックス吐出装置10,41により、基板Wに搭載された導電性ボールBの上へフラックスを塗布しても良い。導電性ボールBが微小となると、電極T上に塗布するフラックスの量が少なく且つ厚みが薄くなり、電極Tや導電性ボールBに形成された酸化物を除去できなくなる。導電性ボールBの上にフラックスを塗布することにより、半田の濡れ性を向上させることができる。特に、マイクロボールの場合、フラックスの厚みが、ボール径に凡そ比例して薄くなり、フラックスの必要限界に近づくので、酸化膜が厚いと半田が濡れ難くなる。又、フラックスがマスク印刷されたワーク上に搭載された導電性ボールに上から吐出装置でフラックスを塗布することも本発明に属する。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るボール搭載装置の全体の構成を概略的に示す平面図であり、基板が基板搭載位置に位置している状態を示す図である。
【図2】図1示すボール搭載装置において、基板がフラックス塗布位置に位置している状態を示す図である。
【図3】図1に示すボール搭載装置において、基板がボール実装位置に位置している状態を示す図である。
【図4】基板の概略の構成を示す図である。
【図5】図1から図3に示すボール実装装置の一部の概略の構成を示す図である。
【図6】図1から図3に示すボール実装装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】図6に示す各動作時におけるボール搭載装置の動きを簡略的に示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るボール搭載装置の全体の構成を概略的に示す平面図であり、基板が基板搭載位置に位置している状態を示す図である。
【図9】図8示すボール搭載装置において、基板がフラックス塗布位置に位置している状態を示す図である。
【図10】図8に示すボール搭載装置において、基板がボール実装位置に位置している状態を示す図である。
【図11】図8から図10に示すボール実装装置の動作を示すフローチャートである。
【図12】図11に示す各動作時におけるボール搭載装置の動きを簡略的に示す図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係るボール搭載装置の全体の構成を概略的に示す平面図であり、基板が基板搭載位置に位置している状態を示す図である。
【図14】図13示すボール搭載装置において、基板がフラックス塗布・ボール実装位置に位置している状態を示す図である。
【図15】図13から図14に示すボール実装装置の動作を示すフローチャートである。
【図16】図15に示す各動作時におけるボール搭載装置の動きを簡略的に示す図である。
【図17】吐出ヘッドの側面図である。
【図18】吐出ヘッドの底面図である。
【図19】吐出ヘッドの変形例を示す図である。
【図20】吐出ヘッドの変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0105】
W ・・・基板(ワーク)
T ・・・電極
B ・・・導電性ボール
P1 ・・・基板搭載位置(ワーク搭載位置)
Q1 ・・・フラックス塗布位置
R1 ・・・ボール搭載位置
3 ・・・搬送ステージ(ワーク移動手段、ワーク搬送手段)
4H ・・・吐出口
11 ・・・ボール配列用マスク
12 ・・・ボール実装手段
10,41,51 ・・・フラックス吐出装置(フラックス吐出手段)
21 ・・・微小開口
100,200,300 ・・・ボール搭載装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークの表面に設けられた複数の電極の上に導電性ボールを搭載するボール搭載装置において、
上記ワークを移動するワーク移動手段と、
上記電極に対し液状のフラックスを吐出するフラックス吐出手段と、
を有し、
上記フラックス吐出手段は、上記ボール搭載装置に対して固定位置とされ、
上記ワーク移動手段は、上記ワークを、上記電極が上記フラックス吐出手段から吐出された上記フラックスの到達位置に位置するように移動する、
ことを特徴とするボール搭載装置。
【請求項2】
請求項1に記載のボール搭載装置において、
前記ワーク移動手段は、前記ワークを、前記ワークが搬送テーブルに搭載されるワーク搭載位置から前記ワークに前記導電性ボールが搭載されるボール搭載位置に搬送するワーク搬送手段であることを特徴とするボール搭載装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のボール搭載装置において、
前記フラックス吐出手段は、前記ワーク搭載位置と前記ボール搭載位置との間に配置されることを特徴とするボール搭載装置。
【請求項4】
請求項3に記載のボール搭載装置において、
前記フラックス吐出手段には、複数のフラックスの吐出口が設けられ、上記複数の吐出口は、前記ワーク搭載位置から前記ボール搭載位置への搬送方向に直交する方向に配置されていることを特徴とするボール搭載装置。
【請求項5】
請求項4に記載のボール搭載装置において、
前記フラックス吐出手段は、前記導電性ボールを前記電極に搭載するボール実装手段の前記ワーク搭載位置側の縁部に配置されていることを特徴とするボール搭載装置。
【請求項6】
導電性ボールをボール配列用マスクの微小開口を通してワークの表面に設けられた複数の電極に搭載するボール搭載装置において、
上記ボール配列用マスクの上方に配置され、上記ボール配列用マスクの微小開口を通して、上記電極に対し液状のフラックスを吐出するフラックス吐出手段を備えることを特徴とするボール搭載装置。
【請求項7】
請求項6に記載のボール搭載装置において、
前記フラックス吐出手段は、前記ボール配列用マスク上を一方から他方に移動しながら、前記電極に対し前記フラックスを吐出し、
前記フラックス吐出手段に追従してボール搭載ヘッドを移動させて前記導電性ボールを前記微小開口に通すこと、
を特徴とする前記ボール搭載装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1に記載のボール搭載装置において、
上記フラックス吐出手段に対して固定された位置に、前記ワークまたは前記ボール配列用マスクに設けられるマークを撮影するためのカメラを備えることを特徴とするボール搭載装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate


【公開番号】特開2010−114124(P2010−114124A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−282978(P2008−282978)
【出願日】平成20年11月4日(2008.11.4)
【出願人】(592141488)アスリートFA株式会社 (96)
【Fターム(参考)】