説明

ポンプ装置及びポンプゲート装置

【課題】 製造工程を容易にでき、案内羽根による整流作用を妨げずにポンプ効率の低下を抑制できるポンプ装置の案内羽根及びポンプ装置を提供する。
【解決手段】ケーシング内にモータ本体部16をと案内羽根19を収容したポンプ装置であって、前記案内羽根19は上流側が羽根車からの流体の流れに沿い、且つ、下流側がポンプ軸心に沿う滑らかな翼面に形成された圧力面19Aと、上流側と下流側の中間部で翼厚が厚くなるように滑らかな曲面で形成された負圧面19Bを備え、前記中間部19Cに前記ケーシングから前記モータ本体に貫通する少なくとも一本の貫通路28a,28b,28c,33が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプ装置及びポンプゲート装置に関し、例えば、水路境界部に設置される開閉自在な止水ゲート扉体等に取り付けられるポンプ装置及びポンプゲート装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水路境界部に設置される開閉自在な止水ゲート扉体等に取り付けられた軸流ポンプとして、特許文献1には、ケーシングと、ケーシングに囲繞されたモータ本体部と、前記モータ本体部の駆動軸に装着された羽根車とを備え、前記モータ本体部がその周囲に配置された複数の案内羽根を介してケーシングに支持されるとともに、前記モータ本体部とケーシングとの相互間に形成された空間を吐出流路とするポンプ装置が提案されている。
【0003】
上述のポンプ装置には、ポンプ本体にオイル室 、浸水溜まり室、及び、配線室が形成され、オイル室にはその上部にオイル供給用の貫通路が設けられるとともに下部に下向きのドレン用の貫通路が設けられ、浸水溜まり室と配線室にはそれぞれ下部に下向きのドレン用の貫通路が設けられ、また、配線室へ電源ケーブルを配線するためのケーブル導入管が配置されている。
【0004】
【特許文献1】特開2004−218439号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のポンプ装置では、一般に羽根車により旋回流となった流体が案内羽根により直線流に整流されることで、羽根車により与えられた旋回エネルギーが圧力エネルギーに変換されるのであるが、案内羽根による整流作用が乱されると、旋回エネルギーの圧力エネルギーへの変換効率が低下するため、ポンプ効率が低下してしまう。
【0006】
図7(b)に示すように、上述した貫通路やケーブル導入管33を、前記案内羽根19の間隙に配置する場合には、吐出流路における整流作用が阻害され、流体抵抗が増してポンプ効率が低下するばかりか、部品点数の増加や製造工程の複雑化を招き、流体に混入した異物が絡み付くという様々な不都合が生じる。そのため、図7(a)に示すように、ケーシングからモータ本体に連通する貫通路19Dを薄肉の案内羽根19に貫通形成していた。
【0007】
しかし、上述の案内羽根であっても、通常、貫通路の径は案内羽根の幅方向の厚みより大きく、案内羽根の幅方向厚みが貫通路の形成部分で局部的に厚くなる突出部19Eが翼面に形成されるため、その突出部で流体の流線(図中、一点差線で示す)が乱されて剥離流が生じ、ポンプ効率を低下させてしまうという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、上述の問題点に鑑み、製造工程を容易にでき、案内羽根による整流作用を妨げずにポンプ効率の低下を抑制できるポンプ装置及びポンプゲート装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するため、本発明によるポンプ装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、ケーシング内にモータ本体部と案内羽根を収容したポンプ装置であって、前記案内羽根は上流側が羽根車からの流体の流れに沿い、且つ、下流側がポンプ軸心に沿う滑らかな翼面に形成された圧力面と、上流側と下流側の中間部で翼厚が厚くなるように滑らかな曲面で形成された負圧面を備え、前記中間部に前記ケーシングから前記モータ本体に貫通する少なくとも一本の貫通路が形成されている点にある。
【0010】
上述の構成によると、羽根車の回転により旋回エネルギーが流体に与えられ発生する旋回流に対して、滑らかな曲線からなる圧力面と負圧面で構成される案内羽根により、翼面で剥離流が生じることなく直線流に変換し整流することができる。整流することで流体に与えられた旋回エネルギーは圧力エネルギーに変換され、ポンプ吐出圧が高くなるのでポンプ効率の低下を防ぐことができる。滑らかな翼面に形成された前記案内羽根の内部に貫通路を形成することで、吐出流路に設けられた前記案内羽根の間に前記モータ本体に連通させる貫通路を別途設ける必要も無く、従って、流体に混入した異物が絡み付くという不都合も、部品点数の増加や製造工程の複雑化という不都合も解消することができるのである。
【0011】
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、前記案内羽根の貫通路が前記モータ本体部のオイル室、浸水溜まり室、配線室の何れかに連通している点にある。
【0012】
上述の構成によれば、前記案内羽根に形成された前記貫通路を、オイル室へのオイル供給管またはオイル室からのドレン管、浸水溜まり室や配線室からのドレン管、さらには、配線室へのケーブル導入管に好適に用いることができる。
【0013】
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一または第二の特徴構成に加え、翼厚の異なる複数の案内羽根が、前記モータ本体部の周囲に各圧力面が略等間隔となるよう配置されている点にある。
【0014】
案内羽根に貫通形成される貫通路の径は用途により区々であり、また全てに貫通路を貫通形成する必要は無い。また、個々の案内羽根の翼厚を最大径の貫通路に対応した厚さに統一すると却って吐出流路の断面積が小さくなるという不都合が生じる。そこで、翼厚の異なる複数の案内羽根を設けることとする場合に、如何に配置すればポンプ効率を確保できるかという問題が生じるが、上述したように、モータ本体部の周囲に各案内羽根の圧力面が略等間隔となるよう配置することにより最大のポンプ効率を得られることが判明したのである。
【0015】
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、第一から第三の何れかの特徴構成に加え、前記ポンプ装置は、前記羽根車の上流側にその先端が前記ポンプ軸心に対して斜め下方姿勢となるように、湾曲形成した筒状の吸込みカバーを備え、前記モータ本体部は上流側が下流側よりも断面積が小さな略円錐台形状の傾斜面を備え、前記ポンプ軸心と前記傾斜面がなす角度θと、前記ポンプ軸心上であって、前記吸込みカバーの湾曲開始点と前記吸込みカバーの先端開口部の中心を結ぶ線と前記ポンプ軸心がなす角度θとに|θ−θ|≦20°となる関係が満たされている点にある。
【0016】
上述の特徴構成によれば、|θ1−θ|≦20°となる関係を満たすことで、前記吸込みカバー22から吸い込まれた水流の方向を大きく変えることなくポンプ内を通過させることができるため、ポンプの回転数が高く設定され吸込流速が早い場合であっても、ポンプ効率を低下させること無く稼動することができる。
【0017】
本発明によるポンプゲート装置の第一の特徴構成は、同請求項5に記載した通り、第一から第四の何れかに記載のポンプ装置を開閉自在な止水ゲート扉体に取付けた点にある。
【0018】
同第二の特徴構成は、同請求項6に記載した通り、第一特徴構成に加え、前記ケーシングは前記案内羽根を介してモータ本体部と接続された第一ケーシングと、前記止水ゲート扉体に取付けられた第二ケーシングからなり、第一ケーシングと第二ケーシングが着脱可能に構成されている点にある。
【0019】
上述の特徴構成によれば、第二ケーシングを予め止水ゲート扉体に取付けておくことができ、さらに、前記モータ本体部と一体化した第一ケーシングを着脱できるようになっているため、この部分の重量が軽減され、その取り扱いが容易になり、メンテナンス性が向上する。
【発明の効果】
【0020】
以上説明した通り、本発明によれば、製造工程を容易にでき、案内羽根による整流作用を妨げずにポンプ効率の低下を抑制できるポンプ装置及びポンプゲート装置を提供することができるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に本発明によるポンプ装置の案内羽根及びポンプ装置を軸流ポンプに適用した場合を説明する。図3に示すように、第一水路1(例えば支流河川)と第二水路2(例えば本流河川)の合流地点である境界部に本発明によるポンプ装置が組み込まれたポンプゲート3が設置されている。
【0022】
図1から図3に示すように、前記ポンプゲート3は、境界部に立設された水門柱4(4b)と水路の底部に横設された床部材4cと昇降機構7を支承するコンクリート製床盤4(4a)に、鋼板製の止水ゲート扉体6が昇降機構7により開閉操作自在に支持されている。
【0023】
前記昇降機構7は、継手7bを介して前記止水ゲート扉体6に固定された一対のラック棒7aと、前記水門柱4(4a)の上部に配置されたギヤボックス7c内のピニオンギヤを正転または逆転駆動する電動モータ7fと、手動操作ハンドル7dと、一方のギヤボックス7c側に駆動連結された前記電動モータ7fにより他方のギヤボックス7c側を連動して駆動する駆動連結機構7e等を備えて構成され、電動モータ7fまたは手動操作ハンドル7dによりピニオンギヤを回動させてラック棒7aに支持された前記止水ゲート扉体6を昇降作動可能に構成されている。
【0024】
前記止水ゲート扉体6の中央部には、両水路1、2間を連通させる左右一対の貫通孔が形成され、夫々の貫通孔には、前記止水ゲート扉体6が下降した止水姿勢において前記第一水路1から前記第二水路2に排水する案内羽根を備えた軸流ポンプ11が設置されている。
【0025】
前記軸流ポンプ11は、図4に示すように、ポンプ軸心P1が水平姿勢となるように設置され、内部空間が吐出流路となる断面が円形筒状のゲート内パイプで構成される第二ケーシング20bと、第二ケーシング20bにポンプ軸心P1が一致するように収容され、周方向に配置された5枚の案内羽根19からなる整流機構を介して支持されたモータ本体部16と、前記モータ本体部16から突出した主軸17の先端部に装着された羽根車18とを備えて構成してある。
【0026】
ポンプケーシング20は、前記案内羽根19を介して、上流側が下流側よりも断面積が小さな略円錐台形状のモータ本体部16と接続されるとともに、その外周形状に沿って下流側ほど先広がりに形成された第一ケーシング20aと、その下流側にフランジ接続された径が一定の第二ケーシング20bとで構成され、第一ケーシング20aの上流端には吸込みカバー22がフランジ接続され、第二ケーシング20bの下流端には前記吐出流路を閉塞可能なフラップ弁機構12がフランジ接続されている。尚、第二ケーシング20bは前記止水ゲート扉体6に取付けられており、前記軸流ポンプ11のモータ本体部16を収容するように構成されて、前記モータ本体部16と一体化した第一ケーシング20aを着脱するよう構成されている。
【0027】
前記吸込みカバー22は、断面円形の筒状体を前記羽根車の上流側にその先端がポンプ軸心P1に対して斜め下方姿勢となるように湾曲形成してあり、空気吸込み渦の発生を回避しながら低水位まで安定して吸込み可能なように、先端部にラッパ管状に拡径形成された先端開口部22aを設けている。また、その上部が前記ポンプ軸心P1と略同高さで略水平姿勢となるように、またその下部が水路底と略垂直となるように形成されている。ここで、前記先端開口部22aの上部を略水平姿勢とすることで、水面から生じる吸込渦の発生を抑止している。また、先端開口部22aの下部を水路底と略垂直とすることで、水路底から生じる渦の発生を抑制している。
【0028】
また、前記吸込みカバー22は、前記ポンプ軸心P1と前記モータ本体部16の略円錐台形状の傾斜面がなす角度θと、前記ポンプ軸心P1上であって前記吸込みカバー22の湾曲開始点Oと前記吸込みカバー22の先端開口部22aの中心P2とを結ぶ線と前記ポンプ軸心P1がなす角度θ1とに、|θ1−θ|≦20°となる関係が満たされるように湾曲形成されている。このような関係にすることで、前記吸込みカバー22から吸い込まれた水流の方向が大きく変わることなくスムーズにポンプ内を通過させることができるため、ポンプ効率を高く維持することができる。これらの構成は、特にポンプの回転数が高く設定され吸込流速が早いポンプにおいて高いポンプ効率を実現するのに有効である。
【0029】
さらに、前記吸込みカバー22の内周部のうち、前記羽根車18との対向面には、前記吸込みカバー22より硬質金属でなるリング状のケーシングライナ21が設けられ、前記ケーシングライナ21の内周面に溝21aを設けて異物の詰まりを回避するように構成されている。
【0030】
前記フラップ弁機構12は、一端側が第二ケーシング20bとフランジ接続される筒状部12aの他端側に水平軸心周りに揺動可能に軸支された弁体12bを備えて構成され、前記軸流ポンプ11の作動時には前記吸込みカバー22から吸込まれた水の吐出し圧力により開放姿勢に揺動し、前記軸流ポンプ11の停止時には自重により閉塞姿勢に揺動して逆流を防止する。前記筒状部12a端部には前記弁体12bが開放姿勢にあるのか閉塞姿勢にあるのかを検出するべく、前記筒状部12aの外側下部にスイッチ12cが設けられている。
【0031】
前記羽根車18は、前記主軸17に回転自在に取り付けられた羽根ボス18aと、前記羽根ボス18aにボルト締着された複数の翼18bでなり、前記翼18bは、その吸込み側前縁が後退翼となるように形成されている。
【0032】
前記モータ本体部16は、前記羽根車18側にメカニカルシール26を具備したオイル室16aを備えると共に、吐出口方向に浸水溜まり室16b、第一モータ室16c、第二モータ室16dを順次備え、前記第一モータ室16cと前記第二モータ室16dの間に電動モータMが配置されている。
【0033】
前記整流機構は、前記羽根車18により旋回流となった水流を前記主軸17に沿う直線流に整流する5枚の案内羽根19で構成され、何れかの案内羽根19は、図5に示すように、上流側が前記羽根車18からの流体の流れに沿い、且つ、下流側がポンプ軸心P1に沿う滑らかな翼面に形成された圧力面19Aと、上流側と下流側の中間部で翼厚が厚くなる滑らかな曲面に形成された負圧面19Bを備え、前記中間部19Cに前記ポンプケーシング20から前記モータ本体部16に貫通する少なくとも一本の貫通路19Dが形成され、前記貫通路19Dが前記モータ本体部16のオイル室16c、浸水溜まり室16bの何れかに連通されている。
【0034】
詳述すると、前記案内羽根19は、図6(a)から(c)に示すように、ケーブル導入管33とオイル給油路28cとを備えた案内羽根19aと、オイル抜流路28aと水抜流路29bとを備えた案内羽根19bと、油フロー確認用管路29を備えた案内羽根19cと、貫通路19Dを備えていない2枚の案内羽根19dの5枚で構成され、夫々の案内羽根19の翼厚は互いに異なっている。
【0035】
前記オイル抜流路28と前記オイル給油路はオイル室16aに連通するように構成され、さらに前記オイル室16aのオイルのフローを確認するための前記オイルフロー確認用管路29も前記オイル室16aに連通するように構成されている。また、前記水抜流路28bは浸水留まり室16bに連通するように構成され、ケーブル導入管33は浸水溜まり室16bに連通するように構成され、浸水溜まり室16bから配線室である第一モータ室16cに配線されるように構成されている。尚、案内羽根19の配置によっては、ケーブル導入管33が第一モータ室16cに連通するように構成されるものであってもよい。
【0036】
前記オイル抜流路28a及び水抜流路28bの下端部にはオイルドレンプラグ30、点検プラグとしての浸入水ドレンプラグ31がそれぞれ着脱自在に装着されている。
【0037】
また、前記ポンプケーシングの第一ケーシング20aには、前記電動モータMへの給電線PLや前記スイッチ12cの信号線等を保護するケーブル保護ゴム32が支持され、前記ケーブル保護ゴム32を経由した給電線PL等が前記案内羽根19の一部に形成されたケーブル導入管33、浸水留まり室16bを介して前記第一モータ室16cに導かれている。
【0038】
各案内羽根19は、前記モータ本体部16側(ボス側)から、前記ポンプケーシングの第一ケーシング20aと前記モータ本体部16の中間部、さらに、前記ポンプケーシングの第一ケーシング20a側にかけて夫々断面形状が異なり、ボス側に近いほど反りが大きくなるよう構成されている。ボス側に近いほど旋回流の旋回エネルギーが高いため反りを大きくとることで効率よく直線流に整流することができる。
【0039】
また、貫通路19Dが形成されている案内羽根19は、従来の案内羽根よりも、幅があり強度が高いため、ポンプケーシングの第二ケーシング20bにおいても電動モータMを支えなくとも、第一ケーシング20aの部分で、ポンプ本体部と羽根車を安定して支える。
【0040】
さらに、翼厚の異なる5枚の案内羽根19a,19b,19c,19dは、最大のポンプ効率を得るべく、前記モータ本体部16の周囲に各圧力面19Aが略等間隔となるよう配置されている。
【0041】
以下に別実施形態を説明する。上述した実施形態では、整流機構は5枚の案内羽根で構成されるものを説明したが、案内羽根の枚数は特に限定されるものではなく、所期の効果を奏する範囲において適宜設定されるものである。また、翼厚が異なる三種類の案内羽根を含む5枚の案内羽根を前記モータ本体部の周囲に各圧力面が略等間隔となるよう配置するものを説明したが、案内羽根の翼厚は特に限定されるものではなく、また、少なくとも翼厚が異なる二種類の案内羽根を含む整流機構に関して、各圧力面が略等間隔となるよう配置することにより、ポンプ効率の低下を解消することができる。
【0042】
上述した実施形態では、本発明によるポンプ装置の案内羽根をポンプゲートに使用される横軸軸流ポンプ装置に適用したものを説明したが、コラム形の軸流ポンプのように貯水池から揚水する縦軸の軸流ポンプ装置に適用することも可能であり、また斜流ポンプ装置に適用することも可能である。
【0043】
上述した実施形態で説明した各部の具体的構造、材質、寸法等は、特に限定されるものではなく、本発明による作用効果を奏する範囲において適宜設計されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明によるポンプゲートの正面図
【図2】本発明によるポンプゲートの裏面図
【図3】(a)本発明によるポンプゲートの上面図、(b)本発明によるポンプゲートの要部平断面図
【図4】本発明による軸流ポンプ断面図
【図5】本発明による案内羽根の説明図
【図6】(a)本発明による軸流ポンプにおける案内羽根の要部説明図、(b)本発明による軸流ポンプの正面図、(c)本発明による軸流ポンプにおける案内羽根のA−A´、B−B´及びC−C´断面図
【図7】従来の案内羽根の説明図
【符号の説明】
【0045】
1:第一水路
2:第二水路
3:ポンプゲート
4:ゲート
4a:水門柱
4b:床部材
4コンクリート製床盤
6:止水ゲート扉体
7:昇降機構
7a:ラック棒
7b:継手
7c:ギヤボックス
7d:手動操作ハンドル
7e:駆動連結機構
11:軸流ポンプ
12:フラップ弁機構
16:モータ本体部
16a:オイル室
16b:浸水留まり室
16c:モータ室1
16d:モータ室2
17:主軸
18:羽根車
18a:羽根ボス
18b:翼
19:案内羽根
19A:圧力面
19B:負圧面
19D:貫通路
20:ケーシング
20a:第一ケーシング
20b:第二ケーシング(ゲート内パイプ)
21:ケーシングライナ
21a:溝
22:吸込みカバー
22a:先端開口部
26:メカニカルシール
28a(19D):オイル抜流路(貫通路)
28b(19D):水抜流路(貫通路)
28c(19D):オイル給油路(貫通路)
29(19D):油フロー確認用管路(貫通路)
30:オイルドレンプラグ
31:浸水ドレンプラグ
32:ケーブル保護ゴム
33(19D):ケーブル導入管(貫通路)
M:電動モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシング内にモータ本体部と案内羽根を収容したポンプ装置であって、
前記案内羽根は上流側が羽根車からの流体の流れに沿い、且つ、下流側がポンプ軸心に沿う滑らかな翼面に形成された圧力面と、上流側と下流側の中間部で翼厚が厚くなるように滑らかな曲面で形成された負圧面を備え、前記中間部に前記ケーシングから前記モータ本体に貫通する少なくとも一本の貫通路が形成されているポンプ装置。
【請求項2】
前記案内羽根の貫通路が前記モータ本体部のオイル室、浸水溜まり室、配線室の何れかに連通している請求項1に記載のポンプ装置。
【請求項3】
翼厚の異なる複数の案内羽根が、前記モータ本体部の周囲に各圧力面が略等間隔となるよう配置されている請求項1または請求項2に記載のポンプ装置。
【請求項4】
前記ポンプ装置は、前記羽根車の上流側にその先端が前記ポンプ軸心に対して斜め下方姿勢となるように、湾曲形成した筒状の吸込みカバーを備え、前記モータ本体部は上流側が下流側よりも断面積が小さな略円錐台形状の傾斜面を備え、前記ポンプ軸心と前記傾斜面がなす角度θと、前記ポンプ軸心上であって、前記吸込みカバーの湾曲開始点と前記吸込みカバーの先端開口部の中心を結ぶ線と前記ポンプ軸心がなす角度θとに|θ−θ|≦20°となる関係が満たされた請求項1から請求項3の何れかに記載のポンプ装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4の何れかに記載のポンプ装置を開閉自在な止水ゲート扉体に取付けたポンプゲート装置。
【請求項6】
前記ケーシングは前記案内羽根を介してモータ本体部と接続された第一ケーシングと、前記止水ゲート扉体に取付けられた第二ケーシングからなり、第一ケーシングと第二ケーシングが着脱可能に構成されている請求項5に記載のポンプゲート装置。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−255354(P2007−255354A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−82569(P2006−82569)
【出願日】平成18年3月24日(2006.3.24)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】