説明

ポータブルデジタル装置の制御

【解決手段】 音声および/または画像データの記録機能またはキャプチャ機能(12)を有するポータブルデジタル装置(14)の使用を制御するためのシステム。前記データ記録またはキャプチャ機能の動作は、前記ポータブルデジタル装置が特定の地理的位置または地域(10)にある場合に阻止される。通信ネットワークにおけるポータブルデジタル装置の使用を制御する方法についても説明する。この方法は、前記ネットワーク上で前記装置において信号を受信する工程と、前記装置において前記信号を分析し、当該装置の使用を制御すべきかどうかを決定する工程と、前記分析の結果に従って前記装置の使用を制御する工程とを含む。この方法は、また、前記アプリケーションの制御が制限される位置の一覧を提供する工程と、前記装置の位置に関する情報を前記一覧の位置と比較する工程と、前記一覧に前記装置の位置が存在する場合、前記装置の使用が制御されることを示す結果を生成する工程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポータブルデジタル装置、前記装置の制御方法、前記装置を組み込むシステム、および前記装置で使用するソフトウェアに関する。「ポータブルデジタル装置」という用語は、多くの異なるポータブルデータ記録装置および/またはストレージ装置を広く含むものとして用いられ、例えば、携帯(セルラー)電話(カメラ付き電話およびビデオ電話を含む)、インターネット対応イメージング装置(例えばGPRS(Global Packet Radio Service:グローバル・パケット・ラジオ・サービス)、PDA(Personal Digital Assistants:パーソナル・デジタル・アシスタント)、デジタルカメラ、ビデオカメラ、またはカメラモジュール付きMP3プレーヤーまたはカメラモジュール無しのMP3プレーヤーなどがこれに当たる。このような装置は、GPRS(グローバル・パケット・ラジオ・サービス)、Bluetooth、WLAN、GSM、CDMA、UMTS、赤外線およびSIMアップデート、WAP、3Gなどやそれらの組み合わせを通信方法として用いる場合がある。
【背景技術】
【0002】
ポータブルデジタル装置に格納可能なデータ量の急速な増加に伴い、データ転送速度は増し続けており、セキュアでないPCまたは端末から無断且つ不正にダウンロードするために敷地を訪れる訪問者が大幅に増えている。さらに、例えば2.5Gおよび3G(および次世代の)技術などコミュニケーションの継続的開発により、現在の「ブロードバンド」技術に匹敵する極めて高速のデータ転送速度(通常144b/秒〜2Mb/秒)をモバイルユーザーも使えるようになるものである。これにより、多くの新しいアプリケーションの可能性が開かれることになり、携帯(セルラー)電話の機能性と、静止画または動画に対応するカメラの機能性とを組み合わせた統合装置が使われるようになると予測される。これは、数多くの機会を創出すると同時にある程度のリスクをもたらす。例えば、優良な静止画または動画および/または音声記録のキャプチャおよび伝送能力があり、且つ広く入手可能な装置を製造するためには、多くのアプリケーションにおいてはセキュリティをある程度犠牲にしなくてはならない。例えば、商業用敷地を合法に訪れた訪問者は、例えば文書、建築物フロアプラン、工業プロセスの画像など慎重に扱うべき静止画または動画を不正に録画して伝送することがあり得る。また、美術館、劇場、コンサートホールなど公共の敷地を訪れた訪問者が、そのような場所が担う契約義務や著作権法に違反した方法で静止画または動画または音楽演奏などを不正にキャプチャして伝送することがあり得る。また、ロッカー室などで子供または大人を隠し撮りした画像の可能性もすでに懸念されており、人の映像を無断で撮ることに宗教上の理由で反対する人もいる。前記技術による問題を回避するために、そのサービスプロバイダおよびメーカーはこのような懸念に対処する必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、発明者らは、特定の場所で電話などのポータブルデジタル装置の使用を制御する必要があると認識した。
【0004】
1つの観点において、本発明は、データ記録機能またはキャプチャ機能を有するポータブルデジタル装置の使用を制御する方法を提供するものであり、この方法は、前記ポータブルデジタル装置が特定の地理的位置または地域にあるときに前記データ記録機能またはキャプチャ機能の動作を阻止する工程を有する。
【0005】
記録またはキャプチャされたデータが音声、画像、またはビデオデータである第1のタイプのシステムでは、禁止ゾーン内でセキュリティ局が阻止信号または無効化信号を断続的にブロードキャストすることが可能であり、この信号の受信によって少なくとも前記ポータブルデジタル装置の音声録音および/または撮像装置が無効化する。前記ポータブルデジタル装置は、前記禁止ゾーン外に出ると前記音声録音/撮像装置の前記機能が回復するように設定されるのが好ましい。これは、例えば、前記セキュリティ局からの無効化信号の受信後、前記撮影機能が一定期間阻止され、無効化信号が引き続き受信されなければ当該機能が戻るように前記装置を設定することによって実現することができる。このシステムにおいて、前記ポータブルデジタル装置の位置を決めをする必要はない。
【0006】
別の実施形態では、定置されたセキュリティ局ではなくポータブル装置(例えば特別に設定された電話)を用いて前記阻止または無効化信号を(断続的に)伝送/ブロードキャストすることができる。従って、特定の制限された地理的位置または地域を、ポータブル阻止装置周囲の一定の半径として定義することが可能である。前記ポータブル阻止装置は人が持ち運びおよび起動する(よって「パーソナル・ワイヤレス・プライバシー・ゾーンを提供する)ことも、輸送手段で運ぶ/取り付けることも可能である。1若しくはそれ以上のポータブル阻止装置を使用することの別の効果は、追当該装置を加的ノード/リピータとして用いることにより、定置セキュリティ局による信号のブロードキャスト範囲を強化/拡張できる点である。
【0007】
別の実施形態において、前記方法は、前記ポータブルデジタル装置の地理的位置を監視する工程と、監視位置を禁止ゾーンと比較する工程と、前記禁止ゾーンでの前記音声録音/撮像装置の動作を阻止する工程とを含む。
【0008】
前記地理的位置の監視方法は数多くある。1実施例では、前記ポータブルデジタル装置は例えばGPS+GSM、GPRS、CDMA、UTMS、および3Gのようなナビゲーションモジュールまたは機能を有する。あるいは、前記ポータブルデジタル装置がセルラーネットワーク内で動作する場合、前記ポータブルデジタル装置の位置は、2若しくはそれ以上のセルラー基地局からの信号を三角測量することによって決定される。このシステムでは、全体的な受信能力を増すためにローカルトランスミッタを利用することができる。選択されたエントリポイントからのみアクセス可能な場所に前記禁止ゾーンがある場合、各エントリポイントは、ポータブルデジタル装置が前記エントリポイントを通じて前記禁止ゾーンに入ったときに当該装置を検出するよう設計された誘導ループまたはその他の検出器を有する。その他の検出手段には、赤外線信号の発信およびWLAN、Wi−fi、Bluetoothのような短距離無線システムが含まれる。上記各システムは、前記ポータブルデジタル装置の存在だけでなく、携帯電話番号など前記ポータブルデジタル装置を一意に識別するためのアドレス情報も検出することが好ましい。GPSは見通線が必要なため建物の中では通常は機能しないものと理解され、従って、GPSシステムは飛行場など屋外の大きな禁止ゾーンにより適切である。建物内で使用する場合は前記システムを改良することが可能であり、例えば前記建物の上にGPSアンテナを取り付けることにより前記建物の位置を決定し、前記建物内の対象となる部屋に無効化信号を伝達し、次に、例えば赤外線または無線送信機によってブロードキャストすることができる。
【0009】
あるいは、禁止ゾーンに存在するポータブルデジタル装置の存在、または当該ゾーンへの進入をアクティブに監視する代わりに、ポータブルデジタル装置の禁止ゾーンへの進入を間接的に推定することができる。例えば、禁止ゾーンにいる従業員各自が、磁気ストライプまたは「スマート」カードチップ内に含まれた一意の情報を有するIDカードを携帯する場合である。この場合、職場に到着した従業員が各自のカードを差し込むと、前記システムによって、カードの所有者に属するものとしてログされた1若しくはそれ以上のポータブルデジタル装置が阻止される。
【0010】
前記方法は、さらに、特定の地理的位置/地域(または「禁止ゾーン」)に存在するとして検出された装置に関するデータを格納する工程と、前記存在する装置にデータを伝送する工程とを含む。例えば、前記データは、写真撮影が許可されていない場所に前記装置のユーザーが進入したことを示すメッセージを含むことができ、若しくは、そのエリアが例えば店舗やショッピングモールである場合は、前記データはマーケティングに関する情報を含むことができる。
【0011】
前記音声録音/撮像装置の動作の阻止に至るまでの工程の一部を前記ポータブルデジタル装置またはセキュリティ監視局で実行することができる。即ち、一部の方法において、前記ポータブルデジタル装置は当該装置の位置を決定し、(先の呼び出しを含んだ、あるいは含まない)当該情報を前記セキュリティ監視局に伝送することができる。このセキュリティ監視局において、前記情報が比較され、前記ポータブルデジタル装置が前記禁止ゾーンにある場合は、当該セキュリティ監視局は当該ポータブルデジタル装置に信号を返信して前記音声録音/撮像装置の動作を阻止することができる。あるいは、前記セキュリティ監視装置自体が前記ポータブルデジタル装置の存在を検出し、その音声録音/撮像装置の動作を阻止する信号を伝送することが可能である。
【0012】
この阻止動作は、ソフトウェア命令として行うことが可能であり、例えば前記ポータブルデジタル装置が音声ファイル/ストリーム、静止画または動画を電子メールに添付して伝送する場合は、例えば電子メールまたは添付ファイル付き電子メールの送信を防止するなど、当該動作における必須工程の1つを防止することによって前記阻止が行われる。あるいは、前記音声録音/撮像装置を無効化することによって動作を阻止することができる。この阻止動作は、意味情報の伝送を防止することによって行われるので、場合によっては単に画像または音声データを「スクランブル」するのみの場合もある。別の実施形態においては、前記阻止動作によって前記ポータブルデジタル装置自体が無効化される。
【0013】
予め定められた時間の間、前記動作を阻止し、再び当該動作を有効化することができる。この方法は、前記装置のメモリ/記憶装置を何らかの方法で(例えばクッキーファイルの保存、若しくはメモリ内にフラグを設定することによって)修正し、前記阻止動作が起動したことを示す工程と、前記データ記録機能またはキャプチャ機能へのアクセスの許可が行われる前に、前記方法で前記メモリ/記憶装置が修正されたかを確認する工程とを含む。
【0014】
前記阻止動作は様々な方法で前記ポータブルデジタル装置に通信される。例えば、SMSテキスト・メッセージング・システムの使用、またはネットワークオペレータによってダウンロードされるソフトウェア変更すなわち「SIMアップデート」といった方法が可能である。あるいは、前記動作を阻止するための前記ポータブルデジタル装置への信号を、1若しくはそれ以上の無線周波数で伝送することができる。例えば、GSM、GPRS、3G、I−Mode、UTMS、超広帯域(UWB)ワイヤレスデータ標準規格および/またはCDMAなどの1若しくはそれ以上によって支持される周波数を使って前記信号を送信することが可能である。このようにして、前記方法は複数のネットワークで機能することが可能になる。前記1若しくはそれ以上の周波数としては、「ライセンスフリー周波数」および/またはFM/AM無線周波数が含まれる。前記信号を伝送するために用いられる前記1若しくはそれ以上の周波数を周期的に変更することにより、セキュリティを改善することができる。さらに、前記信号は音声信号/信号音の形式で、通常、正常人の聴力範囲外の周波数で伝送される。前記信号音を暗号化することも可能であり、必要に応じて当該装置で復号化することができる。前記信号を例えば赤外線周波数、紫外線周波数など1若しくはそれ以上の(固定または変調)光周波数で伝送することが可能である。 当該装置に光レシーバが提供されている場合があり、この光レシーバは前記装置と一体化していてもよいし、個別のものでもよい。
【0015】
前記方法はさらに、前記装置の使用を制御するために前記装置にコードをインストールする工程を含む。この使用制御コードは、前記装置内のメモリ、プロセッサ、または別のコンポーネント(例えばSIMカード)に含まれる形でインストールできる。当該方法はさらに、前記使用制御コードを有効化する工程を含み、例えば、要求に応じて当該コードをSIMカードから前記装置のプロセッサに転送することによって有効化を行うことができる。前記使用制御コードは、「無線(Over the Air)」技術および/またはWi−fi「ホットスポット」を使って前記装置に伝送することができる。
【0016】
場合によっては、前記データ記録動作または転送動作を永久に阻止するよう少なくとも試みることが望ましい。従って、前記方法はさらに、前記動作に関連する装置内のコードを修正または削除する工程および/または前記装置がそのようなコードを実行/格納することを防止する工程を含むことが可能である。
【0017】
前記方法は、ネットワークから前記装置が切断されたことを検出する工程と、キャプチャされたデータに関連する通常の格納動作および/または通常の伝送動作を前記切断と同時に防止および/または修正する工程とを含む。
【0018】
前記方法は、前記データ記録機能またはキャプチャ機能の動作の試み(通常、前記ポータブルデジタル装置が特定の地理的位置または地域にある場合)を検出する工程と、キャプチャされたデータに関連する通常の格納動作および/または通常の伝送動作を防止する工程とを含む。
【0019】
「通常の格納動作」は、前記装置が前記データをメモリに格納するために通常実行する工程を含み、これによりユーザーは前記装置を使って前記データをレビューおよび/または操作することができる。「通常の伝送動作」は、例えばピクチャメッセージング、電子メール、またはBluetooth(商標)リンクによって前記装置からのデータを別のエンティティに伝送するために前記装置が通常実行する工程を含む。
【0020】
前記方法は、前記キャプチャされたデータを前記装置から削除する工程を含む。当該方法はさらに、前記キャプチャされたデータを、例えば(携帯電話ネットワークまたはインターネット・サービス・プロバイダのような)ネットワークオペレータ、警察/警備会社、および/または地理的地域/位置の管轄当局(例えば、職場の場合は雇用主または人事部)といったセキュリティエンティティに伝送する工程を含む。前記データのキャプチャを試みた装置/ユーザーの詳細(例えば携帯電話番号)も前記セキュリティエンティティに伝送される。従って、当該方法によって阻止されたデータは、言わば「押収された」ものと考えることができ、前記ユーザーは関係当局へ報告される。
【0021】
当該方法はさらに、その特定の地理的位置または地域で送信元識別信号をブロードキャストする工程を含む。送信元識別信号は音声信号音を有し、通常この信号音は人には聞こえない周波数を有する。代わりに、または追加的に、前記送信元識別信号は、一連の光信号またはその他の光学的特性を有する信号を含む。従って、この送信元識別信号は、当該位置または地域におけるその他の音/画像と共にキャプチャされる、一種の音声/視覚的「目印」と考えることができ、これにより、キャプチャされたデータが特定の地理的位置/地域から発信されたことを特定することができる。この検出工程は、ネットワーク上で伝送されたデータに前記送信元識別信号が記録されているかどうかを確認する工程を含む。従って、キャプチャされたデータをネットワークを使って伝送する試みが行われた場合に、当該伝送を防止/阻止し、当該データをセキュリティエンティティに伝送することができる。
【0022】
さらに別の観点において、本発明はデータ記録機能またはキャプチャ機能を有するポータブルデジタル装置の使用を制御する方法を提供するものであり、この方法は、前記データ記録機能またはキャプチャ機能の動作を検出する工程と、キャプチャされたデータに関連する通常の格納動作および/または通常の伝送動作を防止および/または修正する工程とを有する。場合によっては、この検出工程を、前記ポータブルデジタル装置が特定の地理的位置または地域にある場合にのみ実行することができる。
【0023】
さらに別の観点において、本発明は、通信ネットワークを使ったデータ伝送を制御する方法を提供するものであり、この方法は、特定の地理的位置または地域に対して送信元識別信号をブロードキャストする工程と、前記ネットワークを使って前記送信元識別信号を含むデータを伝送する試みを検出する工程と、前記送信元識別信号を含むデータ伝送の試みを防止および/または修正する工程とを有する。
【0024】
さらに別の観点において、本発明は、特定の地理的位置/地域に存在すること(あるいは存在していたこと)が検出された装置に関するデータを格納し、前記存在する装置にデータを伝送する方法を提供する。
【0025】
さらに別の観点において、本発明は、通信ネットワークに接続可能なポータブルデジタル装置のデータキャプチャ機能を無効化する方法を提供するものであり、この方法は、前記ネットワークから前記装置が切断されたことを検出する工程と、前記切断と同時に、キャプチャされたデータに関連する通常の格納動作および/または通常の伝送動作を防止および/または修正する工程とを含む。この検出された切断は、装置/ネットワークの機能異常(またはネットワーク範囲外への移動)による場合もあれば、ユーザーが自らの意思で切断したことによる場合もある。
【0026】
また、本発明は、音声録音および/または撮像装置を含むポータブルデジタル装置も含み、且つ、予め定められた地理的位置または地域に前記ポータブルデジタル装置がある場合および/または外的に生成された阻止信号への応答として、前記音声録音および/または撮像装置の動作を阻止する手段も含む。
【0027】
本発明はさらに、セキュリティ監視局、および1若しくはそれ以上の上記ポータブルデジタル装置を含む通信システムを含む。
【0028】
さらに、本発明は、上述したように前記システムに使用するためのセキュリティ監視局を含み、前記セキュリティ監視局は禁止ゾーンにあるポータブルデジタル装置の存在を検出し、前記撮像装置の動作を阻止する信号を前記ポータブルデジタル装置に伝送するよう動作可能である。
【0029】
前記データ記録/キャプチャ装置が、例えば数字/文字データまたはソフトウェアプログラムなど画像/ビデオデータ以外のデータをキャプチャする場合は、前記システムは、上述の撮像装置に使われるものと類似の様々な方法でこのデータ記録/キャプチャ動作を阻止するよう動作可能である。
【0030】
現在、一部の国ではカメラ付き携帯電話のような装置を禁止しているので、それらの国では、前記データ記録/キャプチャ機能が最初から無効化されている電話が供給されている。しかし、当該電話を国外に持ち出したときなどに、当該機能を有効化できることが望ましい。さらに別の観点において、本発明は、通常無効化されているデータ記録機能またはキャプチャ機能を有するポータブルデジタル装置の使用を制御する方法を提供するものであり、この方法は、前記ポータブルデジタル装置が予め定められた地理的位置または地域の中にある(または外にある)場合に、前記データ記録機能またはキャプチャ機能の動作を有効化する工程を有する。
【0031】
ポータブルデジタル装置の機能が増すと、当該装置は高価なものとなり、盗難の対象となりやすい結果となる。また、このような装置のストレージ容量が増すということは、当該装置を損失したり、若しくは盗まれたときにユーザーが受ける打撃が非常に大きいことを意味する。さらに、このような技術がより広く普及するにつれ、撮影機能を有するポータブルデジタル装置を持つ子供の年齢が低年齢化している。
【0032】
発明者らは、上記のような場合に、静止画または動画をキャプチャして中央局に返送する設備を提供し、損失若しくは盗まれたポータブルデジタル装置の回収を支援し、裁判所で使用するための盗難のデジタル証拠を提供し、また、親や保護者などの認可ユーザーが子供の居所を追跡するのを支援することによってセキュリティを強化できることを認識した。
【0033】
従って、この観点において、撮像装置を含むポータブルデジタル装置に関するセキュリティ情報をキャプチャする方法が提供され、この方法は、中央局からの呼び出しまたは有効化信号への応答として前記撮像装置の動作を有効化する工程を有する。
【0034】
この観点において、前記中央局が受信する画像データは後の分析のために格納されるか、あるいはセルラーネットワークまたはインターネットを通して別の認可ユーザーに再ルーティングされる。
【0035】
前記撮像装置の動作を有効化する信号は、SMS信号またはSIMアップデートまたは本明細書に挙げたその他の様々な方法など、様々な形式の信号が可能である。これにより、前記ポータブルデジタル装置を、静止画または動画をキャプチャして中央局または第三者ユーザーに返送するようプログラムまたは制御することが可能となる。
【0036】
さらに別の観点において、本発明は、飛行機の機上に持ち込まれた多機能ポータブルデジタル装置によって引き起こされる問題の解決に取り組むものである。これらの多機能ポータブルデジタル装置は、例えば、GSMまたはGPRSのような移動体通信またはBluetooth短距離無線通信などの無線送信機の一形式を含む。このような装置は飛行機の機上のワイヤシステムに干渉し安全を脅かす可能性があるが、乗客全員が当該装置の電源を切ったことを乗務員が確認するのは現実的でない。
【0037】
従って、この観点において、本発明は、飛行機などの輸送手段に配置されたセキュリティ局を有し、これにより携帯電話や多機能装置のようなパーソナルデジタル装置に組み込まれた通信装置の動作を阻止する無効化信号を伝送するシステムを提供する。
【0038】
前記パーソナルデジタル装置は、無線通信を伴わない機能を維持することによって、ユーザーが前記装置のその他の機能を使うことができるように設定することが好ましい。
【0039】
本明細書で説明してきた方法のいくつかは、別のエンティティおよび/または遠隔のエンティティを用いて実施可能である。本発明の範囲は、このような協働エンティティを個別および集合として包含する。
【0040】
ポータブルデジタル装置に関する様々な懸念があるが、中でも特にカメラのようなアプリケーションについての懸念は大きく、このようなアプリケーションの使用を外部から制御する何らかの方法が望まれる。このような制御を可能にするには、通常、前記アプリケーションの機能の少なくとも一部を制限することが行われるが、例えば、動作モードの変更など、別のタイプの制御方法が用いられることもある。前記装置を介し若しくは前記装置上で利用可能なカメラアプリケーションのようなアプリケーションは、通常この方法で制御されるが、例えば可聴リングのようなその他のタイプの機能は前記装置を「サイレント」プロファイルにすることによって制御される場合がある。
【0041】
本発明の1つの観点に従い、通信ネットワークでのポータブルデジタル装置の使用を制御する方法を提供する。
【0042】
この方法は、
前記ネットワーク上で前記装置において信号を受信する工程と、
前記装置において前記信号を分析し、前記装置の使用を制御すべきかどうかを決定する工程と、
前記分析の結果に従って前記装置の使用を制御する工程とを含む。
【0043】
前記信号は、例えば基地局などのネットワークコンポーネントによって伝送される実質的に標準の信号である。前記信号特性を分析し、前記装置の位置を決定することができる。
【0044】
あるいは、前記方法は、前記ネットワークに追加的な送信機を提供する工程を含み、前記送信機は、実質的に標準形式の信号を伝送するように設定され、前記装置で当該信号が受信されると前記装置の使用制御が起動される。
【0045】
この方法は、
前記アプリケーションの制御が制限される位置の一覧を提供する工程と、
前記装置の位置に関する情報を前記一覧上の位置と比較する工程と、
前記一覧に前記装置の位置が存在する場合、前記装置の使用が制御されることを示す結果を生成する工程とを含む。
【0046】
前記一覧は、少なくとも一時的に前記ポータブルデジタル装置に格納可能である。前記一覧に関係のあるデータは、前記ネットワーク上で前記装置に転送される。
【0047】
また、ポータブルデジタル装置、通信ネットワーク(および基地局などそのコンポーネント)、前記装置を制御するためのソフトウェア、および/または本明細書に実質的に記述されたネットワークコンポーネントもまた、本発明のさらなる観点に従って提供される。
【0048】
本発明の一部の実施形態において、1若しくはそれ以上の特定の特性を有する信号(通常、前記ポータブル装置に対応する移動体通信の標準規格に準拠した信号)を受信したことの応答として、ポータブル装置にインストールされたアプリケーションを制御することが可能である(通常、前記工程は前記アプリケーションの少なくとも一部の機能を有効化または無効化する工程を含む)。前記信号を基地局から伝送することにより、前記アプリケーションを地理的エリアにおいて適宜オンおよびオフに切り替えることができる。これら信号特性は、前記アプリケーションの切り替え信号として使われることを本来の目的とするものではない。既存ネットワーク信号を使用することによって、新しい基盤の開発の必要性を減らし、前記ポータブル装置および基盤設備の変更の必要性を制限し、低コストでの実施を確実にし、同一基盤システムの他の移動体装置に影響が及ばないことが確実になる。
【0049】
使用可能な前記信号特性として、BCCH上ですでに通常は伝送済みのセル識別(ID)が含まれる(従ってこのIDを特質とすることは、前記基地局によって伝送された信号を変える必要がないことを意味する)。この情報は、セルラーシステムの全てのポータブル装置/携帯電話で受信および記録可能である。前記アプリケーションの電源がオフになったエリアは、当該電話が接続する携帯電話システムの1若しくはそれ以上のセルのエリアである場合がある。前記ポータブル装置が短いメッセージによって更新されるセルの一覧を格納する場合、前記セルラー基地局から発信される信号に変更を加える必要はない。
【0050】
あるいは、前記セルIDが発信される制御チャネルに、前記アプリケーションをオン/オフのいずれに切り替えるべきかを示すよう設定可能なフラグを含めることが可能である。これにより、複数のアプリケーションの切り替えが可能となるが、この目的に使われる制御チャネルのビットが他の携帯電話の機能に影響を与えないようにすることが必要である。
【0051】
従来のネットワークセルより小さいセルを形成する新しい基地局(または基地局に類似するもの)のコンポーネントを提供することにより、比較的小さいエリアを制御することが可能である。この新しい基地局コンポーネントは、前記セルラー方式無線電話基盤に接続する必要がなく、送信機のみでよい。このような送信機は「ビーコン(beacon)」と呼ばれる。この場合、前記ビーコンは実質的に標準の信号を送信することができるが、前記セルIDおよび/または返信パスの欠如は、ポータブル装置/携帯電話が当該セルに加入できないことを意味する。ネットワーク内の全てのビーコンセルは同一の周波数とセルIDを使うことができるので、周波数帯の使用を最小限にし、制御対象である地理的エリアの数が多くても、前記ポータブル装置に保持するセルIDを1つのみしか必要としない。
【0052】
ビーコンをオフに切り替えることにより、前記ポータブル装置の他の設定を変えずにその除外エリアから特定のエリアを取り除くことができる。ビーコンのオン/オフ切り替えにより、前記ポータブル装置のアプリケーションを有効化すべきかどうかが決定される。前記ビーコンセルはネットワークの一部を成す必要はなく、(低電力レベルが可能である)前記1周波数を除いては、他のネットワーク設備との調整の問題はない。さらに、前記ビーコンを複数のネットワークが使用可能である。通常、前記ビーコンは、前記信号により制御が行われるアプリケーションを有するよう構成されていない他の携帯電話には影響を与えない。前記ポータブル装置上で制御されるアプリケーションは、通常、当該アプリケーションが属している(従来の基地局の)セルではなく前記ビーコンに反応する。標準規格の携帯電話は前記ビーコン伝送を検出することができ、前記ポータブル装置で動作するソフトウェア/ファームウェアは、例えば何らかの特定された信号レベルの閾値を超すビーコンセルIDが受信された場合に前記アプリケーションをオフに切り替える何らかの簡易ロジックを必要とする。前記ビーコンはネットワーク上でトラフィックを搬送するための受信機と伝送パスを必要とせず、ネットワークの他の部分とのインタラクションがないので、前記ビーコンのコストは完全な基地局のコストより安く抑えられる。実際、ビーコンが必要とするのはBCCHとして知られる固定シーケンスのビットを繰り返し送信することだけなので、単にRAMと固定周波数送信機をビーコンとすることが可能である。
【0053】
前記ビーコンはポータブル形式であってもよく、個人的な阻止装置として携帯することにより、写真撮影用アプリケーションのようなアプリケーションを個人の周辺において防止することが可能である(このようなアプリケーションは、前記目的のために周波数帯調整装置によって割り当てられた周波数を必要とする場合がある)。これらのビーコンは、個人の保護のために数メートルまで狭めたゾーンを設定することができる。
【0054】
最近、イギリスを含む世界中の多くの国々で、運転中の携帯電話の実際的な使用を制限する法案が作成されてきた。自動車のヘッドレスト、屋根、ハンドルまたはその他の部分から無効化/制御信号を発信することにより、運転者のヘッドセットを使った着信/発信通話を無効化し、前記通話をボイスメールに転送することができる。この無効化信号は、前記ヘッドセット内のソフトウェアによって識別することができる。このように、車両の運転者の座席エリア内に「無通話ゾーン」を設定することができる。例えば、通話の受信および送信は、前記ヘッドセットがダッシュボード上のハンズフリーキットに配置されているときのみに可能となる。ポータブルGSM(またはUMTS)ビーコンは、簡便、低コスト、低電力で比較的電池寿命の長い装置であると考えられる。前記ビーコンを用い、互換性のある携帯電話の、例えばカメラやリンガーなどの特定機能を制御するゾーンを設定することができる。前記ビーコンを車内にインストレーションすることによりゾーンを設定することが可能であり、電話がハンズフリー電話置き台にない状態の場合、受信通話をボイスメールに転送するように設定することができる。
【0055】
従来のネットワーク信号および前記ビーコンの両方を用いることによって、「ハイブリッド」スキームを作成することができる。これにより、大小の除外ゾーンを設定する機能性が提供される。前記ネットワーク信号とビーコン技術の両方を使うことにより、大小のカスタムメードの無効化ゾーンをコスト効率の優れた方法で確立することができる。GSMネットワーク信号の使用にはサービスを提供するセルの監視が必要な場合があり、ビーコンの使用には「近隣」セルの監視が必要な場合がある。前記移動体装置は、これら両方の方法に同時に対処し、このハイブリッドスキームを実現することができる。これにより、無効化ゾーンを識別するための最も適切なスキームを実行することができる。実際には、測定値が最も高い信号のセルIDが無効化ゾーン一覧にあるかどうかをチェックすることにより、ほとんどの場合正しい応答が与えられ、1つの測定方法のみが必要となる。
【0056】
さらに修正を加え、ビーコンを既存のGSMネットワークセル上に作成/インストールすることにより、前記ポータブル装置で単一の無効化/有効化方法のみを実施すればよいようにすることができる。この単一方法は、例えば、基地局無線からの追加的な「ビーコン」制御チャネルBCCHを伝送することによって達成することができる(このためにいくつかのタイムスロットが定義されるが、一般にBCCH信号は当該スロットを使わない)。このアプローチでは、アクティブな除外ゾーン全てについて単一のセルIDを使うことができるので、携帯電話でセル一覧をメンテナンスする必要がない。前記基地局無線の一部がパワーダウンした場合(より良い周波数再利用のための一般的手法)、これらの基地局無線を用いて追加的なBCCHを搬送し、追加的なビーコンを使用することなく阻止エリアのサイズをさらに制御することができる。
【0057】
当該システムは、2G、2.5G、3G並びにそれらの将来的標準規格(例えば4G)および「ライセンスなしの」帯域標準規格(IEEE802.11、Bluetoothなど)の全ての形式、およびそのような標準規格の組み合わせを用いたネットワークで機能するものと理解される。GSMのほかに、具体的には、前記システムはUMTS、CDMA、およびWCDMA(GSM/UMTS/CDMA/WCDMA)でも機能するように適応可能である。GSM基地局またはビーコンを使用するにはBCCHを使用する場合がある。UMTSもBCCHを使用するので、当該システムの当該バージョンを3Gに使うことが可能である。フレーム構造によってシステム間ハンドオーバー(3G TR25.922)WCDMAが可能になる。UMTSはBCCHを含む制御チャネルの測定値を基準にハンドオーバーをするので、当該バージョンを使用することによって2G/3Gの実施形態が実現可能である。
【0058】
強化された任意の適切な位置スキームを用いることによって、ネットワークオペレータによって一部定義された「禁止ゾーン」に移動体装置があるかどうかを決定することができる。このようなスキームの例としては、セルID、電子セルID、到来角、到来時刻、到来時差、強化観察時差、アシスト型グローバル・ポジショニング・システム(A−GPS)、信号強度、および「ハイブリッド」スキームが含まれるが、これらについては2004年6月/7月号「IEEE Communications Engineer」p34〜39に記載のK Raja、W.J.Buchanan、J.Munoz共著の論文で説明されている。
【0059】
カメラ付き携帯電話に変更を行うことなく移動体装置内のアプリケーション(例えばカメラなど)をオフに切り替えることができれば、理想的なソリューションとなる。しかしながら、既存の電話のカメラアプリケーションのオン/オフの切り替えは、その切り替えがステータス「フラグ」またはネットワーク信号によって条件付けられるものである場合、前記電話のソフトウェア/ファームウェアを修正する必要がある。前記カメラ付き携帯電話にインストールされたソフトウェアアプリケーションは2つのコンポーネント、すなわち前記カメラを有効化/無効化するソフトウェアスイッチ、および前記電話に前記カメラの無効化/有効化を行わせるステータス「フラグ」またはネットワーク信号の存在の有無を認識するソフトウェアを含む。前記ソフトウェアを電話にインストールする経路としては、無線(Over−the−Air)方式による前記ソフトウェアのダウンロードが好ましい。本出願のソフトウェアアプリケーションを前記カメラ付き携帯電話に「乗せる」ことによって、前記ネットワークのオペレータが監視できるようにすることができる。前記ソフトウェアはOEMまたは前記携帯電話の最初の販売者によって電話にインストールすることができる。このようなインストール方法が有利な点は、万一前記電話が「出荷時の設定」にリセットされた場合でも前記アプリケーションのインストールは維持されることである。
【0060】
GSM電話は一意のIMEIを有し、ネットワークオペレータが提供するSIMカードを必要とする。このカードは一意のIMSIを有し、前記オペレータはこのIMSIに電話番号を割り当て、移動電話加入者を識別する。SIMカードなしの電話を購入することは可能だが、SIMカードを挿入するまでは前記電話は通常、カメラを含めほとんどの機能にアクセスすることができない。従って、前記ネットワークオペレータは前記カメラアプリケーションを効果的に制御することができる。前記アプリケーションへのアクセスは、前記電話の位置に応じて「常時利用可能」から条件付アクセスに変更される。本出願のソフトウェアは、ソフトウェアとしては小さいものだが、前記SIM上ではなく前記電話にロードする方が好ましい。前記(SIMツールキットを介した)SIMを用いて、例えば禁止されたセルの識別情報、ヘッドセット表示の情報など、前記ソフトウェアを更新することができる。
【0061】
代替実施形態において、例えば前記電話をサイレントモードにする、若しくは位置相関SMSの伝送を開始するといった他の電話機能の切り替えは、「フラグ」を拡張することによって実現される。
【0062】
上述のように本発明について説明してきたが、本発明には上記または以下の説明に含まれる特徴の任意の進歩的組み合わせも含まれる。また、本明細書に記載の発明的特徴は、ソフトウェアおよびハードウェアの双方のアプリケーションで実施可能なものであることに特に注意すべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0063】
まず図1を参照すると、部屋の形式の禁止ゾーン10が示されており、この部屋において、ポータブルデジタル装置14のカメラまたはビデオ画像撮影装置12の動作を防止する必要がある。この実施形態の前記ポータブルデジタル装置14は、予め設定された信号の受信に応答して回路16が前記撮影装置12の動作を阻止するように設計されている。これは、画像撮影を全て防止することによって、或いは撮影された画像の伝送を防止することによって可能となる。この実施形態において、前記回路16は、前記禁止ゾーン10に入るドアのすぐ内側にある短距離送信機18から発信される禁止信号に応答する。この部屋の外へ出ると、前記回路16を有効化する更なる信号(図示せず)が送信されることによって、前記カメラ/ビデオ機能は回復される。この配置において、前記禁止ゾーンへは1つのアクセスポイントからのみアクセス可能であり、前記システムはその通信装置が前記ゾーン10に持ち込まれたか、あるいは持ち出されたかのみを知る必要があるので、前記ポータブルデジタル装置14の場所を決定する必要は一切ない。
【0064】
次に図2の第2の実施形態を参照すると、監視局20が検出器22に接続されており、この検出器はパーソナル通信装置24の前記禁止ゾーンへの進入を検出する。そのような進入を検出すると、前記監視局20が前記パーソナル通信装置24に阻止信号を伝送することにより、その阻止回路26がカメラ28の動作を阻止する。これら実施形態のいずれにおいても、前記阻止信号を使い、前記画像データのキャプチャの阻止に加えて、あるいはその代わりに、その他の非画像データのキャプチャを阻止することができる。
【0065】
図3の第3の実施形態を参照すると、前記ポータブルデジタル装置30は、GPSシステムを用いてその位置を決定することができるGPSモジュールを含む。その位置を決定すると、前記ポータブルデジタル装置はそのポジションを識別する情報を監視局32に伝送し、前記局は前記ポータブルデジタル装置30がその禁止ゾーン内にあるかどうかを決定する。禁止ゾーン内にある場合、前記監視局は図のカメラ/ビデオ34の動作を防止するために阻止信号を前記ポータブルデジタル装置30に伝送する。前記システムを改良することにより、前記ポータブルデジタル装置30自体が、前記装置が前記禁止ゾーン内にあるかどうかを決定し、前記禁止ゾーン内にある場合は、前記カメラ/ビデオ装置34の動作を阻止するか、そのネットワーク/システムプロバイダに信号を提供して前記電話を無効化させることができるようにすることも可能である。
【0066】
次に図4を参照すると、ポータブルデジタル装置42の紛失の報告を受けると、搭載されたカメラ/ビデオ装置40使用可能となるよう設計されたシステムが図示されている。この例では、前記ポータブルデジタル装置42の持ち主はそのネットワークプロバイダにアドバタイズし、前記プロバイダが前記ポータブルデジタル装置にカメラ有効化信号を発信することによって前記デジタル装置は画像データをキャプチャし、前記ネットワークプロバイダに伝送する。前記画像データとしては、1若しくはそれ以上の静止画像またはビデオクリップが可能である。前記ネットワークプロバイダはそれらを前記ポータブルデジタル装置の法的所有者および/または関係当局に転送するか、または前記ポータブルデジタル装置を追跡および/または回収することができる。また、このシステムを使い、同伴者のいない未成年者の追跡が可能である。
【0067】
図5を参照すると、この実施形態の装置は「Bluetooth」技術を採用して、携帯(セル式)電話の一部であるカメラモジュールの動作を阻止する。携帯電話商品は進化し続けているが、現時点でよく使われている典型的なカメラ付き携帯電話装置として、ノキア 3650,7650、ソニーエリクソン P800、サムソン SGH−V205、サムソン V200、サンヨー SCP−5300、シャープ GX10iが含まれる。この実施形態には、カメラ付き携帯電話カメラアプリケーションおよびPCアプリケーションという2つの主要コンポーネントがある。前記カメラ付き携帯電話カメラアプリケーションは単純な写真撮影アプリケーションであり、これは、Bluetoothのディスカバリルーチンの間に遠隔装置によって発見可能な「カメラ制限機能」と呼ばれるBluetoothの新しいサービスのアドバタイズも行う。前記PCアプリケーションは通常Windows(登録商標)アプリケーションであり(ただしその他のタイプのオペレーティングシステムを除外しない)、これは、範囲内のBluetooth装置を識別してBluetoothディスカバリルーチンの間に「カメラ制限機能」をアドバタイズするそれらの装置にメッセージを送信するために装置問い合わせを実行するBluetoothスタックプログラム製品群を使って前記写真撮影アプリケーションを無効化するWindows(登録商標)アプリケーションである。
【0068】
前記電話のカメラアプリケーションおよび前記PCアプリケーションは、Bluetoothを介してシリアル接続で通信する。前記PCアプリケーションはそのユーザーからの入力を必要とせず、前記PCの範囲内の前記Bluetooth装置に関する情報のみを表示し、前記「カメラ制限機能」サービスをアドバタイズ中のそれら装置に自動的に接続する。前記カメラアプリケーションを使うことによって、そのユーザーは写真を撮影することができる(ただしこれらの写真は前記装置に保管されない)。前記ユーザーは制限機能を調整しないが、(前記PCアプリケーションから無効化信号を受信することによって)前記カメラが制限されると、最後にいつ制限メッセージが受信されたか、およびその制限がいつ解除されるか(その時点で追加的メッセージが受信されないものと仮定して)を示すメッセージが表示される。
【0069】
図5の左上に図示する制限機能アプリケーションは、範囲内の全てのBluetooth装置およびそれらが提供するサービスを列挙するためのBluetoothスタック(典型的な例は、Windows(登録商標) XP Platform SDKに含まれるスタックまたはWidcommスタックである)を使用するWindows(登録商標)アプリケーションである。装置の検出が完了すると、前記アプリケーションは「カメラ制限機能」のサービスを返信としてアドバタイズする各装置に接続し、シンプルなシリアルメッセージを送信する。前記アプリケーションは、データを送信するというこれらのループ動作を継続的に行い、範囲内の装置を検出し、前記「カメラ制限機能」サービスをアドバタイズする装置群に接続する。前記制限機能アプリケーションは、制限されたエリア内の装置数を監視/報告する機能を有することが可能である。
【0070】
前記制限機能アプリケーションとのユーザーインターフェイスはインタラクションを一切許可せず、各装置に関する情報と共に装置一覧を表示するだけである。この特定の例において、各装置に関する以下の情報はその主要実行ループによってアレイに保存される。
・装置IDおよび名称
・装置タイプ
・アドバタイズされたカメラ制限機能サービス
・装置が最後に見られた時刻
・装置に対しシリアルメッセージが最後に送信された時刻(該当する場合)
予め定められた時間に装置が検出されない場合、装置はアレイから取り除かれ、従ってディスプレイに表示されなくなる。
【0071】
図5の右上の電話機に含まれるカメラアプリケーションを使い、前記携帯電話に埋蔵されたカメラを使ってユーザーは写真を撮影することができる。これは、メモリに写真を保存したりファインダプレビューを提供することのない簡易カメラアプリケーションである。前記カメラアプリケーションの始動と同時に、「カメラ制限機能」と呼ばれるBluetoothサービスのアドバタイズも行われる。前記「カメラ制限機能」サービスを使ってBluetoothが接続されると、シリアル接続が自動的に確立され、フラグが設定される。このフラグが設定されると、そのユーザーは写真撮影オプションを使うことができなくなる。代わりに、その電話が制限されたエリア内にあることを伝えるメッセージが表示される。するとタイマーが始動し、それが予め定められた値に達すると前記カメラの機能が修復する。しかし、「カメラ制限機能」サービスへの接続が引き続き受信されると、タイマーがリセットされ、前記カメラの機能は引き続き阻止される。
【0072】
上記の実施形態では、前記カメラアプリケーションが写真撮影機能を始動および有効化してから前記PCアプリケーションが前記「カメラ制限機能」サービスを検出して写真撮影機能を禁止するコマンドを送信するまでの時間が限られている可能性がある。従って改良においては、前記カメラアプリケーションを始動させてから完全に写真撮影が機能するまでの間を遅らせるように前記カメラアプリケーションを改良することが可能である。
【0073】
あるいは、前記カメラアプリケーションではなくその操作システムによって、前記「カメラ制限機能」サービスをアドバタイズして取り扱うことによって、カメラアプリケーションが実行される前に確実にカメラが無効化されるようにすることが可能である。
【0074】
前述の実施形態を用いることにより、前記PCのBluetoothアンテナの範囲内(通常10メートル程度)の複数の装置を取り扱うことができる。
【0075】
Bluetoothが永久に有効化されるように前記の携帯電話を調整することが好ましく、更に特定の装置からのBluetoothの要求を自動的に受け入れるように前記電話を設定することが好ましい。よって、この実施形態では、前記カメラ制限機能ソフトウェアを実行するPCからのBluetoothの要求を自動的に受け入れるように前記電話を設定することが好ましい。
【0076】
写真撮影が阻止されるエリアは比較的大きく、カバー範囲を拡張して何台かのPCをセットアップし、各PCが上述の方法と類似の方法で機能するように設定可能であることを評価すべきである。
【0077】
前記制限機能アプリケーションは、中央データベースへの適切なアップリンク(たとえばGSM)を用いて、前記制限機能アプリケーションの地理的位置を確認することができ、従ってその設定が阻止する装置の地理的位置を確認することができる。
【0078】
次に図6を参照すると、本発明に従った別の実施形態の概略が図示されている。
【0079】
この実施形態は、クライアントコンポーネントとサーバーコンポーネントという2つの要素から成る。
クライアントコンポーネント
このコンポーネントは、阻止される何らかのサービス(たとえばカメラ)を有する携帯装置で実行される。これは、前記サービスが阻止される地域内に電話があるかどうかを決定するためにサーバーコンポーネントとの通信を行うコンポーネントである。
サーバーコンポーネント
このコンポーネントは、サービスが制限されるオフィスあるいは一般的エリア内にある中央「サーバー」で実行されるか、或いは遠隔サーバー要素上で実行されるものでもよい(おそらくは接続あるいは非接続LANまたはWANまたはGSM、CDMA、または他の移動体通信ネットワークを介する)。このサーバーコンポーネントはクライアントコンポーネント、移動体ネットワークまたは他のシステムまたは装置、またはこれらの組み合わせから情報を受信する。この情報を基に、このコンポーネントは、クライアントコンポーネントを含む移動体装置内の1若しくはそれ以上のサービスまたは装置が阻止されるかどうかを決定する。このコンポーネントは、前記サービスが制限されるエリアにある前記装置の阻止ステータスを定期的にリフレッシュする。
【0080】
図7は、前記のポータブルデジタル装置で実行される機能制限ソフトウェアの実施形態によって実行可能な工程を図示する。理想的には、このソフトウェアは前記装置のカメラ機能にアクセスする唯一の方法であり、従って、前記装置の別のソフトウェアアプリケーションを用いて前記機能制限ソフトウェアをバイパスすることはできない。この例において、前記装置はBluetooth(商標)機能を有するカメラ付き携帯電話を有する。このプロセスは工程700で始まり、工程702で前記カメラは既知のBluetooth(商標)技術を用いて前記カメラ制限機能ソフトウェアで設定されたものであることをアドバタイズする。たとえば、前記カメラ制限機能ソフトウェアを、一意の識別子(UID)0x100513813を有するBluetooth(商標)シリアルポート・クラス・サービスとしてアドバタイズすることができる。このポートを介してキャラクタデータが受信される都度、前記ソフトウェアは前記装置を動作制限モードに切り替えることができる。
【0081】
704において、「カメラ制限」クッキーが前記装置のメモリに存在するかどうかが問われる。これは、カメラの使用が制限されているかどうかを前記装置が決定する方法の一例であって、当業者であれば、その他の方法でそのような決定が可能であることが理解されるであろう。この実施例では、動作制限モードに切り替えられる度、前記装置は空ファイル(たとえばC:¥restrictor.dat)を作り、保存する。このファイルは前記装置が制限モードにあることを示す「クッキー」として使用される。そのユーザーがこのソフトウェアを終了して再始動すると、このクッキーの存在によって、そのカメラ機能が前記制限モードで始動することが示される。これは、アクティブなBluetooth(商標)サービスを閉じることによって、ユーザーが前記カメラ制限ソフトウェアを回避しないようにするためである。工程704で問われた質問に対して肯定する答えが戻ってきた場合は、制御は工程706に移動し、前記電話のカメラ機能が無効化され、前記装置は写真の撮影も標示もできなくなる。前記ソフトウェアは、前記装置が制限エリアにあることを示すメッセージを画面に表示することができる。この工程後、工程708で「カメラアンロック」タイマー(たとえば45秒の継続時間)が始動し、工程710で前記タイマーのデクリメントが始まる。タイマーの残り時間(秒)を前記装置の画面に表示することができる。工程712で、前記「カメラアンロック」タイマーが時間切れになったかどうかが問われる。まだ時間切れになっていない場合は、制御は工程714に進み、時間切れになっていれば前記カメラ制限機能クッキーファイルは削除され、制御は工程716に進む。
【0082】
工程714で、前記カメラが制限付きゾーンに入ったかどうか(すなわち現在の「アンロック」タイマーが時間切れになる前に前記カメラが写真撮影禁止エリアに入ったかどうか)が問われる。この質問に対して否定的の回答が戻ってきた場合は、制御は工程710に戻り、その他の場合は制御は工程706に戻り、前記カメラは引き続き無効化され、「アンロック」タイマーが再始動する。
【0083】
工程704における質問に対する答えが否定的回答であれば、制御は工程716に進み、前記電話のカメラ機能は無効化される。工程720で、前記カメラのファインダは更新され、工程722で、前記カメラが制限付きゾーンに入ったかどうかが問われる。この問いへの回答が肯定的回答であれば、制御は工程706に進み、その他の場合は制御は工程724に進む。
【0084】
工程724で、写真撮影が行われたかどうかが問われる。否定的回答であれば、制御は工程720に戻り、その他の場合は制御は工程726に進み、その撮影された画像が前記電話に表示される。
【0085】
図8を参照すると、前記サーバーコンポーネントによって実行されるプロセスは工程800で始まり、工程802で前記サーバーはその制限付きゾーン内のBluetooth(商標)を検索する。工程804で、その検索が完了したかどうかの確認が行われる。未完了であれば、工程806で新しい装置が検出されたかどうかが問われる質問される。これに対する回答が否定的であれば、制御は工程804に戻る。工程806で新しい装置が検出された場合は、制御は工程808に進み、その検出された装置は前記のサーバーが保存する既知の装置一覧に追加される。その装置クラスに関するデータ、その装置ユーザー識別子、および装置に使用可能な名前を保存することができる。前記サーバーコンポーネントは、スプレッドシート形式の標準制御一覧として、この情報をセキュリティ監視局でユーザーに示すことができる。この方法において、前記ユーザーは範囲内の既知装置のリストをすばやく調べることが可能であり、どの装置がカメラ制限ソフトウェアであり、現在非アクティブであるもののうちどれが写真撮影不能かを見ることができる。工程802および808は、言わばこのプロセスの「発見サイクル」であり、残りの工程は言わば「制限サイクル」である。
【0086】
工程804における質問に対する回答が肯定的であれば、制御は工程810に進み、検出された各装置はここで順に処理される。工程812で、処理中の装置が前記のカメラ制限ソフトウェアで設定されているかどうかが問われる。このサーバープロセスで、前の発見サイクルで遭遇しなかった装置が検出されると、前記サーバープロセスはその装置が提供するBluetooth(商標)サービスの一覧を入手する。具体的には、前記サーバープロセスは、前記装置が前記カメラ制限ソフトウェアを実行中かどうかを決定する(たとえばBluetooth UID0x1000513813に基づく)。装置を一度接続し、そのセッションハンドルを記録するだけで、装置間の接続プロセスを迅速化することができる。よって、前記サーバープロセスは、オープンなセッションハンドルを有する全ての装置およびこのサイクル中に検出された全ての装置に前記制限コマンドを送信する。
【0087】
工程812における質問に対する回答が肯定的であれば、制御は工程814へ進み、前記サーバープロセスは制限信号をその制限機能ポートを通して前記装置に送信する。これは文字列(たとえば「restrict60000」)形式が可能であり、これによって前記装置の制限ソフトウェアが起動され、制限モード(図7の工程704)に切り替わる。この制限プロセスは通常ミリ秒単位で行われる。次に制御は工程810に戻り、追加的な装置があればそれらの処理が行われる。
【0088】
工程812における質問の回答が否定的であれば、制御は工程816に進む。この工程で、前記の一覧にある全ての装置が処理されたかどうかが問われる。処理されていなければ、制御は工程810に戻り、処理されていれば制御は工程802に戻る(すなわち前記のサーバープロセスはその発見サイクルに戻る)。
【0089】
タイミングと無線の条件によって、カメラを発見して無効化するための所要時間は上限約30秒まで変動する可能性がある。この30秒という概数は、任意の30秒間に、前記サーバープロセスが理想的な条件において2回の発見モードサイクルおよび最高8のサービス発見要求を実行可能であると仮定することにより導き出した数字である。よって、15秒未満で装置を無効化することが可能である。装置への接続が確立されたことを一旦前記サーバープロセスが発見すると、前記サーバープロセスは前記装置の更なるサービスの発見を実行する必要はない。これにより、既知装置におけるサービス発見サイクルの必要性がなくなるので、性能は向上する。用いられるBluetooth(商標)のタイミングは様々な無線条件に依存して変化する可能性があるため、これらのタイミング計算はあくまで例であることに注意すべきである。
【0090】
上述の実施形態では、適切に装備したPCでソフトウェアをアップロードすることが可能であるため、前記PCを保護エリアの基地局として動作することが可能であり、よって本発明には、基地局として動作するよう適宜設定されるよう制御するためのプログラムも含まれる。同様に、前記ワイヤレスゲートウェイも基地局として動作するように、前記ソフトウェアをワイヤレスゲートウェイにロードすることが可能である。適切なシステムソフトウェアを前記の携帯装置にロードする方法については、下記「ソフトウェア/ハードウェアをクライアントにインストールする方法」の項で説明する。
【0091】
前記のカメラまたはその他のデータ・キャプチャ・アプリケーションを無効化するためにクライアント装置(電話機、PDAなど)と通信するための方法
前記のポータブル装置のデータキャプチャ機能を無効化する信号の伝送を、図7および8のBluetooth(商標)を使った実施形態とは異なる方法で行うことも可能なものと理解されるべきである。これらには以下のものが含まれる。
無線送信−(GSM、GPRS、3G、I−Mode、UMTS、UWR、CDMAなど)。セル/ノードアンテナとクライアント間の通信は、国により異なるライセンス帯域で作動する前述の標準規格によって行うことができる。このコンセプトは、前記クライアントアンテナと無線電力によって決定される小規模或いは大規模なエリア内におけるクライアントとの通信を提供する「セル」またはノードアンテナの設置を含む。現在のGSMはクライアントとサーバー/ノード間で、900Mhz(メガヘルツ)から1.8Ghz(ギガヘルツ)の間の周波数で通信する。3Gはセルアンテナとクライアントの間で、約2Ghzで通信する。将来的に、より高いまたはより低い周波数で通信するものがその他の標準規格となる可能性がある。そのプライバシー地域が、その地域の全ての電話と通信するのであれば、そのノードまたはセルは異なるクライアントタイプの異なる周波数で全て通信する必要がある。
ライセンスフリー周波数での無線送信−このサーバー/ノードはライセンスフリー周波数を使ってクライアントと通信可能である。これらの信号は、セキュリティのための暗号化が必要な場合とそうでない場合がある。この実施形態は、スペクトル拡散技術を含む異なる変調技術を含む場合がある。これと似た方法として、たとえばApple社製「ipod」MP3プレーヤーのための「itrip」FM送信機で使用されているようなFMまたはAM無線信号の伝送がある。このアプリケーションは従来のFM無線で拾うことができる特定の周波数で通信し、ipodから前記無線に音楽を伝送する。本明細書に記述したシステムの特徴として、前記サーバー/ノードは類似した周波数で伝送し、そのクライアントと通信して前記のカメラまたはその他のアプリケーションの機能を無効化することができる。更に、前記サーバー/ノードをワイヤレスに管理するか、若しくはそのシステムのセキュリティを向上するために前記の特定の通信周波数を間隔を空けて変更することが可能である。
音声通信−前記サーバー/ノードは、クライアントのマイクロフォンおよび/または他の音声受信機が受信可能な特定の音声信号を発することによって、前記クライアント(電話機)と通信することができる。この音声通信は、通常の可聴帯域以外の周波数で行うことが可能である。この信号音は暗号化してもしなくても良い。
光通信−前記サーバー/ノードは、人の目に可視または不可視(赤外線または紫外線)の光周波数(固定周波数または変調周波数)でクライアントと通信することができる。前記クライアントの光受信機は独立しているか、或いはカメラであっても良い。
【0092】
クライアントにソフトウェア/ハードウェアをインストールする方法
無線「OTA(Over the Air)技術−当該システムのソフトウェアコンポーネントは、ネットワークプロバイダによりOTAシステムを介してクライアントに伝送およびインストールすることができる。無線(OTA)は、ワイヤレス通信システムでアプリケーション関係の情報の伝送および受信をするための標準的方法である。この標準にはノキア、SmartTrustなどが対応している。
【0093】
一般にショート・メッセージング・サービス(Short Messaging Service:SMS)と共にOTAを採用することにより、通常の目的で携帯電話を使いながら小さいテキストファイルを転送することができる。短いメッセージおよび小さい画像のほかに、そのようなファイルはサブスクリプションの有効化、金融取引、リングトーン、ワイヤレス・アクセス・プロトコル(Wireless Access Protpcol:WAP)設定のためのを含むことができる。OTAメッセージを暗号化することにより、ユーザーのプライバシーとデータのセキュリティを確保することができる。
【0094】
より最近では、OTAシステムがさらに進化したため、ネットワークプロバイダはより高度なアプリケーションをサブスクライバーのクライアントにインストールできるようになった。そのようなシステムであっても監視/レポーティング機能を提供可能である。
SIMカード−当該システムのソフトウェアをSIMカードに挿入し、そのSIMカードからクライアントのマイクロプロセッサにアップロードすることができる。
マイクロプロセッサ−当該システムのソフトウェアは、クライアントで使用されているマイクロプロセッサにインストール可能である。例として、Texas Instruments社のOMAPプロセッサ(中央マイクロプロセッサ用ARMプロセッサまたはたとえばCambridge Silicon Radio社製のBluetooth(商標)アプリケーションプロセッサ用のARMプロセッサ)がある。
オペレーティングシステム−当該システムのソフトウェアコンポーネントは、そのクライアントのオペレーティングシステム内で利用可能である。現時点では、例としてSymbian、Microsoft SmartphoneOS、およびメーカー特定のオペレーティングシステムが含まれる。
Hotspot(Wi−fi)−当該システムのソフトウェアコンポーネントは、地域的なワイヤレス「ホットスポット」を介してクライアントに伝送可能である。
【0095】
次に、当該システムのその他の実施形態について説明する。
【0096】
有効化能を保持した前記のカメラ機能の標準的無効化
上述の実施形態は、特定のエリアまたはゾーン内で撮影/データレコーディング機能を無効化することを中心とするものである。しかし、カメラ付き携帯電話自体を禁止する傾向が今日ますます高まっており、たとえばサウジアラビアではカメラ付き携帯電話は全国的に禁止されている。従って、当該システムは前記画像機能を標準として無効化しておき、特定のエリアまたはゾーンに入ったときにその機能を有効化することができる。その一例はサウジアラビアであり、同国では全てのカメラ付き携帯電話は(あらゆる公共の場所で)標準的に無効化されているが、特定のエリア(私有住居)に入ると前記機能が有効化する。この実施形態では、前記「有効化」エリアでノード/サーバーがインストールされることが要求される。
【0097】
機能性の完全な無効化
前記のカメラ機能を永久的に無効化する試みに対しては、ソフトウェアを使用して当該システムを改良することができる。今日、ほとんどのクライアントは内蔵カメラ付きで出荷するようになっており、この傾向はますます高まっている。質の高い万能機能を有するこうした高性能クライアントは、通常、大手企業を対象として販売されるものである。しかし、それらクライアントを購入する顧客である前記大手企業が、社内でのカメラを禁止する傾向が高まっている。そのような高性能電話はそのカメラ機能を永久に無効化するシステムを使用する意図を持ってそのような企業に販売されているのが実情である。
【0098】
追加的機能
更なる実施形態において、前記ノードのサーバー/ノードコンポーネントを携帯可能であるように作ることによって、1個人に対して「ワイヤレス・プライバシー・ゾーン」をその個人が位置する特定のエリア内に作り出す能力が与えられる。前記ノードを前記クライアントに含めることも、独立したハードウェアとすることも可能である。
【0099】
政治家や俳優など公共の目に触れる人たちは、カメラ付き携帯電話を使って不正に人物、画像、またはブランドの撮影をするマスコミや大衆の被害に遭っており、事態はますます悪化している。前述のコンセプトは、局所的に不正な画像の撮影を効果的に無効化するものである。また、自動車事故や鉄道事故を含む大事故の現場で大衆がカメラ/ビデオ電話で画像を撮影するケースもある。そのような画像がインターネットに流れることは、被害者にとっては当然のことながら、被害者の友人および家族にとっても大きな懸念となっている。そこで、緊急時に使われる車両(救急車、パトカー、消防車)内で使用するポータブルノード、若しくは緊急対応要員が使用できるポータブルノードを使う機能によって、事故現場の不正な撮影を無効化する。
【0100】
追加的ノード/リピータとしてのクライアント(電話機)
関連ソフトウェア/ハードウェアを有するクライアントを、追加的ノードまたはリピータとして用いることにより、前記無効化信号を強化することができる。この状況では、レジャーセンターのような公共の場に多数のノードをインストールし、その特定の場所で使用されている平均クライアント数の撮影機能を無効化することができる。1年のある特定の時期には、通常より多くの人が前記レジャーセンターを訪れ、それに応じて電話機の数も増えるため、既存のノードではそれらを十分に無効化できない可能性がある。たとえば、そのセンターのメインホールで大規模なミュージックコンサートを開催するような場合である。この実施形態では、そのゾーンに入る追加的クライアントはそれぞれリピータノードとして働いて前記の信号を強化するので、クライアントの数が増すほど前記信号は強化され、よって前記のカメラまたはその他の機能を無効化する確率が高まる。
【0101】
当該システムの「ワイヤレス・プライバシー・ゾーン」で使用される当該システムに準じない電話機
当該システムに準じない電話機(すなわち本明細書に記述した当該システムの実施のためのソフトウェアの一部若しくは全部を持たない電話機)を使って、保護エリア(すなわちノードを設置して作られたセキュアなゾーン)で不正な画像撮影が行われる場合がある。この状況では、セキュリティ対策一式を追加することができる。これらの対策では、撮影された画像を押収する試み、およびネットワーク(たとえばGSMネットワークおよび/またはISP(インターネットで送信される場合))を介してそれを転送する試みがなされる。画像にフィルタをかけて押収するように前記ネットワークを設定し、関係当局者(たとえば雇用主、警察など)に警告するように設定することができる。当該システムは音声および/または視覚技術を使用することができる。音声形式では、前記のノードは、そのデータレコーディング中に、人の耳には聞こえない暗号化されたトーンまたは「目印」を発信する。GSMまたはインターネットを介して一旦送信されると、関連フィルタは、その音声ファイルが指定セキュアゾーンで不正に録音されたことを認識し、「それを引き戻す」か或いは押収する。この段階で、そのネットワークプロバイダまたはISPは、ある特定の電話番号を持つ人物が前記指定セキュアゾーンで特定の時刻に特定の録音をしたことを、そのセキュアゾーンのコーディネータに報告することができる。
【0102】
視覚形式では、前記ノードは一連の光信号またはその他の光学的特徴を発信することができるか、若しくはそのプライバシーゾーンは特定の光学的特徴を有することができる。これらの特徴は前述のシステムによりフィルタにかけられ、加害者を法的に裁くことが可能となる。これら光学的特徴を、機密文書および機密の工場および機械の中に「透かし方式」を含めることによって使用することも可能であり、たとえば自動車メーカーが開発中の車のナットに特別な印として付けることができる。
【0103】
当該システムに準ずる音声/視覚的透かし方式の認識
電話が前記関連無効化機能を有するが、前記のGSM、Bluetooth、またはその他の通信方法に不良がある場合、当該システムはその画像の送信を止めるための第2の方法を採用する必要がある場合がある。当該システムは透かしを付けた画像および/または音声を押収/削除し、場合によってはそのネットワークプロバイダに連絡する能力を有することが必要である。
【0104】
特定エリアでクライアントにメッセージを通信するために使用されるノード基盤
当該システムの基盤は、当該システムに準ずるクライアントと通信するためのノードを使用する。これにより、特定のエリア内にワイヤレスネットワークが作り出される。このネットワークをさらに活用し、前記クライアントを使用している個人に特定の情報を伝えることができる。その1つの例は、あるオフィスで、次回の避難訓練アラームの時刻のような関係情報を、関係する最寄の非常口の詳細と共に前記クライアントに送信する場合である。同様に、前記のネットワークを直接的なマーケティングツールとしてショッピングモールで使い、前記クライアントがそのショッピングエリアまたはゾーンに入ったところで、店舗の場所および特別販売促進情報を前記クライアントに伝達することができる。その他の例として、映画館の玄関でフィルムクリップを流す場合が含まれる。
【0105】
電話がオフに切り替わるときのカメラ機能
たとえばHandspring Treoなど一部の高性能電話機は、その主通信方法(たとえばGSM)が遮断されても写真撮影をすることができる。この状況において、当該システムを様々な方法でさらに強化することが可能である。第1に、当該ソフトウェアは、GSM機能が遮断されても、前記のカメラの使用を無効化するためのその他の通信方法(たとえばBluetooth(商標)、赤外線、Wi−Fiなど)を利用可能にする。第2に、前記システムおよびそれに対応するソフトウェアは、無線通信のスイッチがオフになった時点で前記カメラの機能を標準として強制的に無効化することができる。第3に、前記システムを前記のクライアントソフトウェアに組み込むことが可能であり、そうすることによって、前記カメラに写真添付物がある場合、それがプライバシーゾーンにある間はその送信が無効化される。
【0106】
MP3プレーヤーおよびUSBポータブルドライブ
近年では一層、「ipod」などのMP3プレーヤーおよびその他のポータブルドライブが画像保存および音声録音機能を有するようになっている。前述のシステムは、これらの装置に適用可能であり、保護された場所での記録を停止することができる。
【0107】
音声録音
2Gおよび3G電話機は、両方ともかなりの量の音声データを記録する機能を有する。当業者であれば、カメラの無効化すなわちたとえば画像撮影の防止をする代わりに(あるいはそれに加えて)、音声を捉えるマイクロフォンに上述の例を適用して前記マイクロフォンを無効化することができる。
【0108】
本発明の産業上の利用方法
本発明は、通信ネットワーク分野において、産業上の利用性を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【0109】
本発明は様々な方法で実施可能であり、添付の図を参照することにより、本発明の実施形態をあくまでも例示的に以下に説明する。
【図1】図1は、ポータブルデジタル装置のカメラ/ビデオの動作を阻止するために設計されたシステムの第1の実施形態の概略図である。
【図2】図2は、ポータブルデジタル装置のカメラ/ビデオの装置の動作を阻止するために設計されたシステムの第2の実施形態の概略図である。
【図3】図3は、ポータブルデジタル装置のカメラ/ビデオの装置の動作を阻止するために設計されたシステムの第3の実施形態の概略図である。
【図4】図4は、ポータブルデジタル装置の紛失または盗難の報告を受けて前記装置のカメラまたはビデオが有効化された前記ポータブルデジタル装置の概略図である。
【図5】図5は、本発明の第5の実施形態の概略図である。
【図6】図6は、クライアント/サーバー装置に基づいた本発明の第6の実施形態の概略図である。
【図7】図7は、クライアントベース処理の1実施形態で実行される工程を示すフロー図である。
【図8】図8は、サーバーベース処理の1実施形態で実行される工程を示すフロー図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークにおいてポータブルデジタル装置の使用を制御する方法であって、
前記ネットワーク上で前記装置において信号を受信する工程と、
前記装置において前記信号を分析し、当該装置の使用を制御すべきかどうかを決定する工程と、
前記分析の結果に従って前記装置の使用を制御する工程と
を含む方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、この方法は、さらに、
前記信号は、例えば基地局などのネットワークコンポーネントによって伝送される実質的に標準の信号であることを特徴とするものである。
【請求項3】
請求項1または2記載の方法であって、この方法は、さらに、
前記信号の特性を分析して前記装置の位置を決定することを特徴とするものである。
【請求項4】
上記請求項のいずれかに記載の方法であって、この方法は、さらに、
前記ネットワークに追加的な送信機を提供する工程を含むことを特徴とし、前記送信機は、実質的に標準形式の信号を伝送するように設定され、前記装置で当該信号が受信されると、当該装置の使用制御が起動されるようなっていることを特徴とするものである。
【請求項5】
上記請求項のいずれかに記載の方法であって、この方法は、さらに、
前記アプリケーションの制御が制限される位置の一覧を提供する工程と、
前記装置の位置に関する情報を前記一覧上の位置と比較する工程と、
前記一覧に前記装置の位置が存在する場合、前記装置の使用が制御されることを示す結果を生成する工程と、
を含むことを特徴とするものである。
【請求項6】
請求項5記載の方法であって、この方法は、さらに、
前記一覧は少なくとも一時的に前記ポータブルデジタル装置に格納されることを特徴とするものである。
【請求項7】
請求項5記載の方法であって、この方法は、さらに、
前記一覧に関するデータは、前記ネットワーク上で前記装置に転送されることを特徴とするものである。
【請求項8】
方法であって、1若しくはそれ以上の特定の特性を有する信号(通常、ポータブル装置に対応する移動体通信(mobile telecommunication)の標準規格に準拠した信号)を受信したことの応答として、ポータブル装置にインストールされたアプリケーションを制御すること(前記工程は通常、前記アプリケーションの機能の少なくとも一部を有効化または無効化する工程を含む)が可能な方法。
【請求項9】
請求項8記載の方法であって、この方法は、さらに、
前記信号を基地局から伝送することにより、前記アプリケーションを地理的エリアにおいて適宜オンおよびオフに切り替え可能にすることを特徴とするものである。
【請求項10】
請求項8または請求項9記載の方法であって、この方法は、さらに、
前記1若しくはそれ以上の特定の特性は、本来、前記アプリケーションの切り替え信号として意図されたものではないことを特徴とするものである。
【請求項11】
請求項8〜10のうちのいずれか1つに記載の方法であって、この方法は、さらに、
使用される信号特性が、通常BCCH上で伝送済みであるセル識別(identity:ID)を含むことを特徴とするものである。
【請求項12】
請求項8〜11のうちのいずれか1つに記載の方法であって、この方法は、さらに、
セルラーシステム上の全てのポータブル装置/携帯電話により、前記情報を受信および記録することを特徴とするものである。
【請求項13】
請求項8〜12のうちのいずれか1つに記載の方法であって、この方法は、さらに、
前記アプリケーションがオフに切り替わるエリアは、前記電話が接続する前記携帯電話システムの1若しくはそれ以上のセルのエリアである可能性があることを特徴とするものである。
【請求項14】
請求項8〜13のうちのいずれか1つに記載の方法であって、この方法は、さらに、
前記セルIDが発信される制御チャネルが、前記アプリケーションをオン/オフのいずれに切り替えるべきかを示すよう設定可能なフラグを含むことを特徴とするものである。
【請求項15】
上記請求項のいずれかに記載の方法であって、この方法は、さらに、
従来のネットワークセルより小さいセルを形成する基地局(または基地局に類似した)コンポーネントを提供することにより、セルラー方式無線電話基盤に接続されておらず、且つビーコン送信機のみの可能性のある比較的小エリアを制御することを特徴とするものである。
【請求項16】
請求項15記載の方法であって、この方法は、さらに、
前記ビーコンは実質的に標準の信号を伝送するが、但し前記セルIDおよび/または返信パスの欠如は、ポータブル装置/携帯電話が当該セルに加入できないことを意味することを特徴とするものである。
【請求項17】
請求項15および16のうちのいずれか1つに記載の方法であって、この方法は、さらに、
ネットワーク内の全てのビーコンセルが同一の周波数およびセルIDを用いることにより、周波数帯の使用を最小限にし、制御対象である地理的エリアの数が多い場合でも、前記ポータブル装置に保持するセルIDを1つのみしか必要としないことを特徴とするものである。
【請求項18】
請求項15〜17うちのいずれか1つに記載の方法であって、この方法は、さらに、
ビーコン送信機をオフに切り替えることにより除外エリアから対象エリアを取り除くことが可能であり、且つ前記ポータブル装置のその他の設定を変更する必要はないことを特徴とするものである。
【請求項19】
請求項15〜18のうちのいずれか1つに記載の方法であって、この方法は、さらに、
ビーコン送信機のオン/オフに切り替えることにより、前記ポータブル装置のアプリケーションを有効化すべきかどうかを決定することができることを特徴とするものである。
【請求項20】
請求項15〜19のうちのいずれか1つに記載の方法であって、この方法は、さらに、
前記ビーコン送信機を複数のネットワークで使用可能であることを特徴とするものである。
【請求項21】
請求項15〜20のうちのいずれか1つに記載の方法であって、この方法は、さらに、
前記ビーコン送信機がポータブル形式であり、個人的な阻止装置として携帯することにより、写真撮影用アプリケーションのようなアプリケーションを個人の周辺において防止することを特徴とするものである(このようなアプリケーションにおいては、周波数帯調整装置より周波数を割り当てることが必要となる)。
【請求項22】
上記請求項のいずれかに記載の方法であって、この方法は、さらに、
移動体装置がこれら両方の方法に同時に対処できることにより、ハイブリッドスキームを実現できることを特徴とするものである。
【請求項23】
請求項15〜22のうちのいずれか1つに記載の方法であって、この方法は、さらに、
ビーコン送信機が既存のGSM(Global System for Mobile Communications)ネットワークセル上に作成/インストールされるため、前記ポータブル装置上に1つの無効化/有効化方法を実装するのみでよいことを特徴とするものである。
【請求項24】
請求項23記載の方法であって、この方法は、さらに、
基地局無線から追加的「ビーコン」制御チャネルBCCH(Broadcast Control Channel:報知チャネル)を伝送することによって達成されることを特徴とするものである(このためにいくつかのタイムスロットが定義されるが、一般にBCCH信号は当該スロットを使わない)。
【請求項25】
前述のように、ポータブルデジタル装置の使用を実質的に制御する方法。
【請求項26】
前述のように、前記方法若しくは各方法に従って制御される通信ネットワーク。
【請求項27】
前述のように、ポータブル装置にインストールされる若しくはインストール可能な可制御アプリケーション。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2008−515309(P2008−515309A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−534079(P2007−534079)
【出願日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【国際出願番号】PCT/GB2005/003742
【国際公開番号】WO2006/035231
【国際公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
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【出願人】(507101691)レイフ コミュニケーションズ エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】