説明

マルチヘッドを備えた精密ポンプ

一又は複数の異なる処理流体を取り扱うのに使用するポンプは、処理流体入口および処理流体出口を有した複数のポンピング室であって、処理流体出口が、ポンピング室を通じた処理流体の流れを選択的に防止および許容するように、各ポンピング室の処理流体弁に結合されていることと、作動流体の各作動流体室への流れを許容するために、作動流体室と流体連通する複数の作動流体室に作動流体を圧送する作動機構と、作動流体から処理流体を分離するために、関連した作動流体室から各ポンピング室を分離する少なくとも1つの隔膜とを備えている。作動機構の動作は、作動流体を変位させ、開いた処理流体弁を有した作動流体室の各々のみに作動流体を流入させて圧送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造などの分野で高精度に流体を計測するのに使用される装置に関する。
【背景技術】
【0002】
非常に小さな構造を持った集積回路、フォトマスク、および他の装置を製造するのに使用される多くの化学薬品は、腐食し、有毒で、高価である。その一例は、フォトレジストであり、それは、フォトリソグラフィ処理に使用される。そのような用途では、基板上に分注される液相(処理流体または「化学的材料」とも呼ばれる)における化学薬品の比率および量の両方は、化学薬品の均一な分注を保証し、無駄で不要な消費を回避するように非常に正確に制御されなければならない。さらに、処理流体の純度は、多くの場合重大である。処理流体を汚染する最も小さな異物でさえ、そのような処理中に形成される非常に小さな構造に欠陥を生じさせる。したがって、処理流体は、汚染を回避するように分注機構によって扱われなければならない。例えば、Semiconductor Equipment and Materials International、「SEMI E49.2−0298 半導体製造装置における高純度の脱イオン化水および化学的分配システムのためのガイド」(1998)参照。また、望ましくない取り扱いは、ガス気泡の導入に帰着し、化学的材料を損傷させることがある。これらの理由から、専用システムが、非常に小さな構造を持った装置の製造において使用されるフォトリソグラフィおよび他の処理における流体の格納および計測に必要である。
【0003】
したがって、これらの種類の用途のための科学的材料分配システムは、流体の良く制御された計測を可能にし、汚染および/または処理流体との反応を回避するように処理流体を圧送するための機構を採用しなければならない。一般に、ポンプは、分注点へのラインにおいて処理流体を加圧する。流体は、ボトルまたは他の容器などの流体を格納するソースから引き出される。分注点は、小さなノズルまたは他の開口であることができる。ポンプから製造ライン上の分注点までのラインは、弁で開閉される。弁は、分注点に配置されることができる。弁を開くことは、処理流体が分注点で流れることを可能にする。プログラマブル・コントローラは、ポンプおよび弁を動作させる。処理流体に触れる圧送機構、ライン、および弁内のすべての面は、処理流体と反応または処理流体を汚染してはならない。ポンプ、処理流体の容器、および関連した弁は、コントローラを収容するキャビネットに格納されることがある。
【0004】
これらの種類のシステムのためのポンプは、典型的には、容積式のポンプの或る形態であり、ポンピング室のサイズは、流体をポンピング室内に引き込むために拡大され、そして、それを押し出すために減少される。使用される種類の容積式ポンプは、流体作動式薄膜ポンプ、ベローズ式ポンプ、ピストン作動、回転薄膜ポンプ、および加圧リザーバ式ポンピング・システムを含んでいる。米国特許第4,950,134号(ベイリーら)は、典型的なポンプの例である。それは、入口、出口、ステッピング・モータ、および流体変位隔膜を有している。ポンプが分注するために電気的に命令を与えられたときに、出口弁が開き、モータが作動流体室内への変位または作動流体の流れを強制するために回転し、ポンピング室のサイズを低減するために隔膜が動く。隔膜の動作は、処理流体をポンピング室の外に出口弁を通じて出す。
【0005】
汚染に対する懸念によって、半導体製造業における現在の実務は、単一の種類の処理流体または「化学的材料」を圧送するためのみに、ポンプを使用することである。圧送される化学的材料を変更するためには、処理流体と接触する面をすべて変更しなければならな
い。ポンプの設計によって、これは、厄介且つ高価となる傾向があるか、または、単純に実現可能でない。今日の製造設備における最大50個のポンプを使用する処理システムを見ることは珍しくない。
【0006】
異なるソースからの処理化学薬品を供給する分注装置は、米国特許第6,797,063号(メキアス)において示されている。ここでは、分注装置は、制御室の内部に複数の処理室を有している。処理室の容積は、制御室に制御流体を加えることによって、または、制御室から制御流体を除去することによって増加または減少する。処理室の入口および出口での弁の使用は、制御室へのおよび制御室からの流体を制御する加圧流体リザーバとの組合せで、処理室を通じた分注流体の流れを制御する。
【0007】
このPCT出願は、2007年11月12日に出願された米国出願第11/938,408号の利益を請求するものであり、それは「マルチヘッドを備えた精密ポンプ」と題する2007年7月13日に出願された米国出願第11/778,002号の一部継続出願である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、概して、処理流体の腐食性による、および/または、汚染(例えば、他の流体、微粒子などからの)、泡および/または機械的応力に対する感度による取り扱いに制約を受ける用途における処理流体の分注に使用する高精度ポンプに関する。それは、半導体処理操作におけるポンプに特に有用である。
【0009】
そのような用途におけるポンプ(特に、高精度計測に使用されるもの)の典型的な展開に反して、本発明の好ましい実施形態の教示を採用した典型的なポンプは、処理流体と接触する面のクリーニングまたは変更を必要とせずに、複数種類の化学的材料または処理流体を圧送することができる。そのポンプは、複数のポンピング・ヘッドを採用し、その各々は、異なる種類の製造流体を取り扱うことができる。複数のポンピング・ヘッドは、共通作動機構を共有する。各ポンプは、単一ヘッドのポンプと比較して大きいことがあるが、ポンピング・ヘッドよりも少ない数の作動機構の利用は、多数のポンプを使用する、半導体構成要素を製造するのに使用されるもののような、混み合った処理設備における非常に価値のある空間を節約する。作動機構がポンプの最も複雑な部分で或る場合があるので、工場におけるより少ない数の作動機構は、お金および保守時間を節約する。
【0010】
マルチヘッド間で単一の作動機構を共有することは、特に流体計測用途に対しては望ましくないかも知れない。共有の作動機構を有することは、1つのポンピング・ヘッドだけが一度に作動されることがあることを典型的には意味している。しかしながら、1つの実施形態では、典型的なポンプは、ポンプ・ヘッド間の速く頻繁な切換えが可能である。速く切り換えることができるポンプ・ヘッド間の作動では、分注される比較的小さな量の流体により非常に短い分注サイクルを有した用途において、分注の要求と分注との間には殆ど遅れがない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の好ましい実施形態によれば、一又は複数の異なる処理流体を取り扱うのに使用するポンプが提供され、それは、複数のポンピング室を備え、各ポンピング室は、少なくとも1つの処理流体入口および少なくとも1つの処理流体出口を備えている。各ポンピング室の処理流体出口は、ポンピング室を通じた処理流体の流れを選択的に防止および許容するように、各ポンピング室の少なくとも1つの処理流体弁に結合されている。複数の作動流体室に作動流体を圧送する作動機構が提供され、それは、実質的に圧縮不可能な作動流体の各作動流体室への流れを許容するために、複数の作動流体室と流体連通して
いる。少なくとも1つの隔膜が設けられ、それは、作動流体から処理流体を分離するために、関連した作動流体室から各ポンピング室を分離する。作動流体を変位させる作動機構の動作は、開いた処理流体弁を有した複数の作動流体室の各々のみに作動流体を流入させて圧送する。
【0012】
好ましくは、作動機構への作動流体室からの作動流体の制限されない流れが提供される。作動機構は、ステッピング・モータによって回されるネジによって移動されるピストンであることが可能である。コントローラは、複数のポンピング室の各々が処理流体の流れを選択的に許容および停止するように結合された少なくとも1つの処理流体弁を選択的に動作させるために提供されることが可能である。少なくとも1つの処理流体弁は、処理流体出口に結合されたラインを選択的に開閉する制御可能な弁を備えることが可能である。ここでは、複数のポンピング室の各々の処理流体出口に結合された一方向逆止弁は、流体がポンピング室から一方向のみに流出することを可能にするために提供されることが可能であり、複数のポンピング室の各々の処理流体入口に結合された一方向逆止弁は、流体がポンピング室に一方向のみに流入することを可能にするために提供されることが可能である。複数のポンピング室の各々は、処理流体を分注する処理流体ノズルに結合されることが可能である。複数のポンピング室に結合された処理流体ノズルは、半導体ウェハ上に処理流体を分注するための処理ライン上に位置および配置されることが可能である。複数のポンピング室の各々の処理流体出口は、処理流体をろ過するフィルタと流体連通することが可能である。作動機構は、本体内に取り付けられることが可能であり、複数のポンピング室の各々は、本体上に支持された取り外し可能なポンプ・ヘッド構造によって少なくとも部分的に形成されることが可能である。複数のポンプ・ヘッド構造は、本体の周囲に配列されることが可能である。各ポンピング室の処理流体入口と処理流体出口との間の流れ経路は、泡除去を促進するように実質的に上りであることが可能である。
【0013】
本発明の第2の好ましい実施形態によれば、一又は複数の異なる処理流体を取り扱うのに使用するポンプが提供される。ポンプは、作動流体を圧送する作動機構と、複数対のポンピング室および作動流体室を形成する、複数のポンピング室および複数の同様の作動流体室とを備え、各対は、前記作動流体室のうちの1つに隣接する前記ポンピング室のうちの1つを有し、各ポンピング室は、少なくとも1つの処理流体入口および少なくとも1つの処理流体出口を備えている。各対に関連した隔膜が設けられ、それは、作動流体から処理流体を分離するために、ポンピング室と作動流体室との間に位置する。各作動流体室は、実質的に圧縮不可能な作動流体の前記作動流体室への流れを許容する作動機構と流体連通する。各ポンピング室の処理流体出口は、ポンピング室を通じた処理流体の流れを選択的に防止および許容するように、各ポンピング室に関連した少なくとも1つの処理流体弁に結合されている。作動流体を変位させる作動機構の動作は、開いた処理流体弁を有した複数の作動流体室の各々のみに作動流体を流入させて圧送する。
【0014】
作動機構への作動流体室からの作動流体の制限されない流れが提供されることが可能である。作動機構は、ステッピング・モータによって回されるネジによって移動されるピストンから構成されることが可能である。さらに、ポンプは、複数のポンピング室の各々が処理流体の流れを選択的に許容および停止するために結合される少なくとも1つの処理流体弁を選択的に動作させるコントローラを備えている。
【0015】
少なくとも1つの処理流体弁は、処理流体出口に結合されたラインを選択的に開閉する制御可能な弁を備えることが可能である。ここでは、複数のポンピング室の各々の処理流体出口に結合された一方向逆止弁は、流体がポンピング室から一方向のみに流出することを可能にするために提供されることが可能であり、複数のポンピング室の各々の処理流体入口に結合された一方向逆止弁は、流体がポンピング室に一方向のみに流入することを可能にするために提供されることが可能である。複数のポンピング室の各々は、処理流体を
分注する処理流体ノズルに結合されることが可能である。ここでは、複数のポンピング室に結合された処理流体ノズルは、半導体ウェハ上に処理流体を分注するための処理ライン上に位置および配置されることが可能である。
【0016】
複数のポンピング室の各々の処理流体出口は、処理流体をろ過するフィルタと流体連通することが可能である。作動機構は、本体内に取り付けられることが可能であり、複数のポンピング室の各々は、本体上に支持された取り外し可能なポンプ・ヘッド構造によって少なくとも部分的に形成されることが可能である。複数のポンプ・ヘッド構造は、本体の周囲に配列されることが可能である。
【0017】
本発明の別の実施形態では、一又は複数の異なる処理流体を同時に取り扱うのに使用するポンプが提供され、それは、実質的に圧縮不可能な作動流体を格納する中央リザーバであって、変位部材がリザーバへおよび該リザーバから作動流体を移動させるために配置されること、中央リザーバを囲む複数のポンピング室であって、各ポンピング室が少なくとも1つ処理流体入口および少なくとも1つの処理流体出口を備えていること、および、リザーバから作動流体を受ける複数の作動室を備えている。複数のポンピング室の各々は、隔膜を備え、該隔膜は、作動室の隣接した1つから各ポンピング室を分離し、ポンピング室内の処理流体から作動室内の作動流体を分離する。少なくとも1つのチャネルは、作動室と実質的に圧縮不可能な作動流体のリザーバとの間の流れを許容する。少なくとも1つの処理流体出口に結合された少なくとも1つの弁は、ポンピング室を通じた処理流体の流れを防止および許容するように結合される。作動流体を変位させる作動機構の動作は、開いた少なくとも1つの弁に結合された出口を持つポンピング室のみに流体を流入させる。
【0018】
各ポンピング室については、処理流体出口に結合された一方向逆止弁は、流体がポンピング室から一方向のみに流出することを可能にするために提供されることが可能であり、ポンピング室の各々の処理流体入口に結合された一方向逆止弁は、流体がポンピング室に一方向のみに流入することを可能にするために提供されることが可能である。
【0019】
ポンプは、複数の面をその上に形成された本体を有することが可能であり、各面は、ポンプ・ヘッド構造のうちの1つをその上に取り付けられている。各面は、複数の取り外し可能なポンプ・ヘッド構造のうちの1つと協働する。隣接した作動流体室は、本体上に位置することが可能である。各ポンピング室の隔膜は、複数のポンプ・ヘッド構造および本体の作動流体室のそれぞれ1つの間に取り付けられることが可能である。
【0020】
本発明の別の代替の実施形態では、一又は複数の異なる処理流体を取り扱うのに使用するポンプが提供され、それは、作動流体を圧送する作動機構と、複数対を形成する、複数のポンピング室および同様の複数の作動流体室とを備え、各対は、作動流体室のうちの1つに隣接したポンピング室のうちの1つを有し、各ポンピング室は、少なくとも1つの処理流体入口および少なくとも1つの処理流体出口を備えている。各対に関連した隔膜が提供され、作動流体から処理流体を分離するために、ポンピング室と作動流体室との間に位置している。各作動流体室は、実質的に圧縮不可能な作動流体の各作動流体室への流れを提供するように作動機構と流体連通している。ポンピング室のうちの第1の1つの処理流体入口は、処理流体のソースと連通し、ポンピング室のうちの第1の1つの処理流体出口は、ポンピング室のうちの第2の1つの処理流体入口と連通し、ポンピング室のうちの第2の1つの処理流体出口は、分注点と連通している。各ポンピング室は、ポンピング室を通じた処理流体の流れを選択的に防止および許容するように、各ポンピング室の少なくとも1つの処理流体弁に結合されている。作動流体を変位させる作動機構の動作は、開いた処理流体弁を有した複数の作動流体室の各々のみに作動流体を流入させて圧送する。
【0021】
ポンピング室のうちの第1の1つの処理流体出口は、処理流体を処理する流体処理ユニ
ットの入口と連通することが可能であり、ポンピング室のうちの第2の1つの処理流体入口は、流体処理ユニットの出口と連通することが可能であり、ポンピング室のうちの第2の1つの処理流体出口は、分注点と流体連通することが可能である。流体処理ユニットは、フィルタであることが可能である。
【0022】
作動機構とポンピング室のうちの第1の1つにおける作動流体室との間の弁、および、作動機構とポンピング室のうちの第2の1つにおける作動流体室の入口との間の弁が提供されることが可能である。ポンピング室のうちの第1の1つにおける作動流体室の出口と流体処理ユニットとの間に弁が提供されることが可能である。作動機構は、ステッピング・モータによって回されるネジによって移動されるピストンから構成されることが可能である。複数のポンピング室の各々が処理流体の流れを選択的に許容および停止するために結合される少なくとも1つの処理流体弁を選択的に動作させるコントローラが提供されることが可能である。少なくとも1つの処理流体弁は、処理流体出口に結合されたラインを選択的に開閉する制御可能な弁を備えることが可能である。複数のポンピング室の各々の処理流体出口に結合された一方向逆止弁は、流体がポンピング室から一方向のみに流出することを可能にするために提供されることが可能であり、複数のポンピング室の各々の処理流体入口に結合された一方向逆止弁は、流体がポンピング室に一方向のみに流入することを可能にするために提供されることが可能である。複数のポンピング室の各々は、処理流体を分注する処理流体ノズルに結合されることが可能である。複数のポンピング室に結合された処理流体ノズルは、半導体ウェハ上に処理流体を分注するための処理ライン上に位置および配置されることが可能である。複数のポンピング室の各々の処理流体出口は、処理流体をろ過するフィルタと流体連通することが可能である。ポンピング室のうちの第3の1つの処理流体入口は、処理流体の第2ソースと連通することが可能であり、ポンピング室のうちの第3の1つの処理流体出口は、ポンピング室のうちの第4の1つの処理流体入口と連通することが可能であり、ポンピング室のうちの第4の1つの処理流体出口は、分注点と流体連通することが可能である。
【0023】
作動機構は、本体内に取り付けられることが可能であり、複数のポンピング室の各々は、本体上に少なくとも部分的に形成されることが可能である。複数のポンプ・ヘッド構造が提供されることが可能であり、それらは、本体の周囲に配列される。作動機構は、可逆的であることが可能であり、処理流体弁は、内部吸い戻しを達成するように構成されることが可能である。外部吸い戻し弁は、分注点に隣接して位置することが可能である。
【0024】
本発明の別の実施形態では、作動流体を圧送する作動機構と、複数のポンピング室と、複数の作動室とを備えたポンプであって、各作動室が、作動室と作動機構との間の作動流体の流れを許容する少なくとも1つの流体連通チャネルを通じて作動機構と流体連通し、複数のポンピング室の各々が、少なくとも1つの処理流体入口および1つの処理流体出口を備えているポンプに対して、方法が提供される。本方法は、複数のポンピング室の各々に処理流体を入れること、作動機構を第1方向に作動させて、ソースからの処理流体で複数のポンピング室のうちの第1を満たすように弁を動作させること、作動機構を第2方向に作動させて、複数のポンピング室のうちの第1が流体処理ユニットに複数のポンピング室のうちの第1から処理流体を移動させるように弁を動作させること、作動機構を第1方向に作動させて、流体処理ユニットからの処理流体で複数のポンピング室のうちの第2を満たすように弁を動作させること、および、作動機構を第2方向に作動させて、複数のポンピング室のうちの第2が分注点に複数のポンピング室のうちの第2から処理流体を移動させるように弁を動作させることのステップを含んでいる。複数のポンピング室のうちの第1および第2は、異なる圧力で動作されることが可能である。
【0025】
最後に、上記の方法とは別の実施形態では、作動流体を圧送する作動機構と、複数のポンピング室と、複数の作動流体室とを備えるポンプであって、少なくとも1つの流体連通
チャネルを通じて作動機構と流体連通する各作動室が、作動室と作動機構との間の作動流体の流れを許容し、複数のポンピング室の各々は、少なくとも1つの処理流体入口および1つの処理流体出口を備えているポンプに対して、方法が提供される。本方法は、複数のポンピング室の各々に処理流体を入れること、作動機構を第1方向に作動させて、ソースからの処理流体で複数のポンピング室のうちの第1を満たすように弁を動作させること、複数のポンピング室のうちの少なくとも1つに対して処理流体を流すために少なくとも1つの出口弁を選択的に開くこと、および、すべての残りのポンピング室に対して少なくとも1つの出口弁を閉じて、関連した作動室に作動流体が流入することを防止するために、ポンピング室に処理流体の背圧を生成することのステップを含んでいる。作動流体は、開いた少なくとも1つの出口弁を有したポンピング室のみに流れ込み、関連したポンピング室から処理流体を変位させる。
【0026】
複数のポンピング室のうちの第1および第2は、異なる圧力で動作されることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1の好ましい実施形態にかかる高精度、高純度の流体分注機構の状況で示される単一段のマルチヘッド・ポンプの模式図。
【図2】図1のマルチヘッド・ポンプの分解等角図。
【図3】図2のマルチヘッド・ポンプの異なる角度から示した図1のマルチヘッド・ポンプの分解組立図。
【図4】組み立てられた図2および図3のポンプの側面図、正面図。
【図5】図4の断面線5−5に沿って得られた図4のポンプの断面図。
【図6】図4の断面線6−6に沿って得られた図4のポンプの断面図。
【図7】図4のポンプの等角図。
【図8】図4のポンプの正面図。
【図9】図4のポンプの後面図。
【図10】図2〜図9のポンプの用途の単純化した等角図。
【図10A】図10に示されるポンプ用途の代替の実施形態の部分等角図(3つの異なる半導体ウェハに流体を分注する3つの分注弁を有している)。
【図11A】図2〜図9のポンプ用のコントローラの典型的な分注処理を示すフローチャート。
【図11B】図2〜図9のポンプ用のコントローラの典型的な分注処理を示すフローチャート。
【図11C】図2〜図9のポンプ用のコントローラの典型的な分注処理を示すフローチャート。
【図12】本発明の第2の好ましい実施形態にかかるマルチヘッド・ポンプを利用した2段ポンピング・システムの模式図。
【図13】本発明の第3の好ましい実施形態にかかるマルチヘッド・ポンプを利用した代替の2段ポンピング・システムの模式図。
【図14】本発明の第4の好ましい実施形態にかかるマルチヘッド・ポンプを利用した2段ポンピング・システムの別の代替の実施形態の模式図。
【図15】本発明の第5の好ましい実施形態にかかる複数のマルチヘッド・ポンプを利用した2段ポンピング・システムの例の模式図。
【図16】入力逆止弁および出力弁を利用した内部吸い戻し有するように示した単一段のマルチヘッド・ポンプの模式図。
【図17】入力弁および出力弁を利用した内部吸い戻しを有するように示した単一段のマルチヘッド・ポンプの模式図。
【図18】入力および出力逆止弁を利用した外部吸い戻しを有するように示した単一段のマルチヘッド・ポンプの模式図。
【図18A】入力および出力逆止弁および1組の隔離弁を利用した外部吸い戻しを有するように示した単一段のマルチヘッド・ポンプの模式図。
【図19】入力および出力弁を利用した外部吸い戻し有するように示した単一段のマルチヘッド・ポンプの模式図。
【図20】その出力を3つの別個の出力に流体を供給するために分割するポンプの代替用途の単純化した等角図。
【図21】ろ過ユニットの追加と共に示された図20の代替の実施形態の単純化した等角図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、高純度用途における複数の異なる化学薬品を圧送する高精度、単一段のマルチヘッド分注ポンプの一例を模式的に示している。ポンピング・ヘッドは、他の可能な機能の中でも、処理流体にそれを移動させるために接触し、力を加えるポンプの一部である。高精度のマルチヘッド・ポンプでは、複数のポンピング・ヘッドが、共通作動機構によって作動される。図示の例では、マルチヘッド・ポンプは、3つの別個のソース101,103,105から3つの個別の分注点107,109,111の各々に化学薬品または処理流体をそれぞれ分注するのに使用される。各ソースおよび分注点は、ポンプ・ヘッド113,115,または117を通じて結合される。各ポンプ・ヘッド機能は、ソースから対応する分注点に所定量の流体を移動させる。各ポンプ・ヘッドは、独立して機能し、処理流体と接触する如何なる面も他のポンプとは共有しないので、各ソースは、異なる種類の化学薬品であることができる。出力弁119,121,123は、ポンプ・ヘッド113,115,または117間の出力ライン120,122,124をそれぞれそれらに対応する分注点107,109,111を開閉する。各々は、ポンプ動作と共に弁の開放を調整するコントローラ(図示せず)によって独立して制御される。図示のポンプは、半導体製造動作における特定の利点に採用可能であるので、化学薬品が半導体ウェハ上に分注するための分注点に圧送される場合、図示の例における出力弁119,121,123は、吸い戻し弁125,127,129に結合される。分注後に、吸い戻し弁125,127,129は、滴下を防止するために分注点107,109,111のノズルまたは同様の要素から流体を引き戻すために使用される。
【0029】
図示の例では、ポンプ・ヘッドは、ポンピング室(ポンプ・ヘッドと一体)に処理流体を引き、次に、処理流体を変位させることによって、処理流体を移動させる。容積式は、流体の正確な計測を必要とする用途には有利である。各ポンピング室の容積は、処理流体を吸収するために増加され、そして、それを押し出すために低減される。室容積を変更するのに使用される部材は、変位部材と呼ばれる。ポンピング室および変位部材は、多くの異なる方法で実施されることができる。一例は、シリンダ内で移動するピストンまたはピストン状装置を含んでいる。その例は、ポンピング室の壁と協働する変位部材として柔軟性のある隔膜の使用を意図している。隔膜を一方向に移動させることは、ポンピング室の容積を増加させ、隔膜を第2方向に移動させることは、ポンピング室の容積を減少させる。ポンプ・ヘッド113,115,および117用の隔膜は、要素131,133,135としてそれぞれ図中に模式的に示されている。
【0030】
多くの異なる配置が、ポンプ・ヘッド113,115,117を通じて一方向のみに流体が流れることを保証するのに使用されることができる。図示の例では、ポンプ・ヘッド113,115,117は、ソース101,103,または105のような処理流体ソースにポンプ・ヘッドを結合する入口(図示せず)と、分注点113,115,117のような分注点107,109,または111にポンプ・ヘッドを結合する出口(図示せず)とを備えている。各ポンプ・ヘッドにおけるポンピング室は、少なくとも1つの開口、好ましくは少なくとも2つの開口を有しており、一方は入口と連通し、他方は出口と連通している。流体は、入口開口を通じてポンピング室に引かれ、出口開口を通じて放出される
。これは、ポンピング室を通じた処理流体の概して一方向の流れの生成を可能にし、それは、ポンプ・ヘッドにおける処理流体の貯留、汚染材料の堆積を低減するのを支援することができる。各ポンプ・ヘッドの入口および出口は、弁を通じて結合され、少なくとも通常動作中に、流体を確実に、入口からのみポンピング室内に流れ、出口を通じてのみポンピング室から排出する。
【0031】
弁は、ポンピング室への開口の数および他の条件に部分的に応じて異なる構成を取ることができる。図示の例では、弁は、2つの弁から構成される。逆止弁137,137A,137Bは、ポンピング室への入口からの一方向流れを保証し、逆止弁139,139A,139Bは、出口を通じて室を出る処理流体の一方向流れを保証する。逆止弁は、自己作動または自己昇降し、それは、ポンプ・ヘッド113,115,117のポンプ作用とそれらの開口を同期させる機構を実施しなければならないことを回避することによって、複雑さを低減させる傾向がある。しかしながら、下に述べるような幾つかの状況において、その開口が独立して制御されることができる弁を組み込むことが有利で或る場合がある。さらに、逆止弁の使用は、幾つかの用途では適切ではない場合がある。ポンピング室が1つだけ開口を有している場合、適した弁の一例は、ポンプのストロークに依存して入口または出口のいずれかを開口に選択的に結合するか、あるいは、開口をすべて閉じる三方弁を備えている。他の種類の弁が、恐らくより複雑となることおよびより低い信頼度となることを犠牲にしてだが、同一の機能性を達成するために選択されることがある。
【0032】
ポンプ・ヘッド113,115,117の各々は、駆動モータおよびピストン・アセンブリによって図中に表わされた共通作動機構136を共有している。作動機構は、モータのような力生成構成要素およびその力を流体変位部材に伝える継手を含んでいる。これらの構成要素は、同一であることもある。作動機構136の例は、機械式、空気圧式、および流体式の機構、ならびにそれらの組合せを含んでいる。機械的なアクチュエータの一例は、変速機または他の機械的なリンクまたはピストンのような純粋に機械的なリンクを通じて隔膜に結合されたドライバ・モータである。リンクまたはピストンは、モータの出力を第1変位部材の変位に変換する。流体継手は、ピストンを移動させるモータと共に使用されることができ、それは、変位部材を押す圧液を同様に移動させる。純粋に空気圧式装置では、例えば、高圧下のガスは、変位部材を移動させるのに使用される。
【0033】
図示の例では、共通作動機構136によって生成された力は、ポンプ・ヘッド113,115,117の各々に直列ではなく並列に加えられる。並列に力を加えることは、ポンプ・ヘッドをすべて同時に作動させるが、力を直列に加えることの回避は、ポンプ・ヘッド間の作動力を選択的に加えるかまたは切り換える機構を回避することによって、その複雑さを低減する。複雑さは、コストを増加させ、信頼度を低下させる傾向がある。
【0034】
すべてのポンプ・ヘッド113,115,117の望ましくない同時作動を回避するが、単純さを維持するために、図示の例における作動機構136は、好ましくは、モータまたは他の力生成機構からの力を処理流体に伝える流体継手を利用する。図示の例における作動機構136のための駆動アセンブリは、作動流体を移動させる力を供給する駆動(ステッピング)モータ(図示せず)を備えている。駆動モータは、同様に、ポンプ・ヘッドを作動させるように流体を移動させる変位部材(例えば、ピストン)を移動させる。作動流体は、ポンピング室の反対の隔膜側の室を出入り移動する。変位された作動流体は、ポンプ・ヘッド内へ移動し、ポンピング室の容積を低下させ、流体を押し出す。変位部材の逆の移動は、作動流体をポンピング・ヘッドから流れさせ、ポンピング室の容積を増加させ、従って、処理流体を引き込む。流体が、少なくともポンプが機能する圧力で圧縮可能ではない場合(そのような流体は、圧縮不可能なものとしてここでは参照されている)であって、1つのポンピング室だけが開いている場合、アセンブリを作動させることによって変位される作動流体の量は、ポンピング室の内部から変位される処理流体の量に比例す
る。
【0035】
ポンプ・ヘッド113,115,117のポンピング室からの処理流体の流れをブロックすることは、事実上、ポンプ・ヘッドへの作動流体の流れをブロックし、したがって、異なるポンプ・ヘッドに流体を転送する内部弁なしに別のポンプ・ヘッドに作動流体を転送および流入させる。したがって、内部が使用されることはあるが、それは、1つのヘッドだけが一度に圧送していることを保証するためには必要ではない。この例では、出口での以前から存在する弁(そうでなければこの用途では存在する弁)は、十分であり、したがって、そうでなければ必要となる外部弁の数の対応する増加なしにポンプの複雑さおよびサイズの低減を可能にする。さらに、既存の外部弁は、ポンプ・ヘッドを通じた処理流体の流れをブロックするのに利用されることができる。自己作動の逆止弁を使用する図示の例では、出力弁119,121,123は、ポンプの作動中に圧送されるようには意図されていないポンプ・ヘッドからの流体の流れをブロックするように選択的に閉じられる。出力弁は、ポンプ・ヘッドから分注点まで流体を運ぶラインに沿った何処にでも位置することが可能である。制御可能な弁は、出力弁が利用可能でないか、または、出力弁を使用しない選択が或る場合、逆止弁の一方または両方の代わりに用いられるか、または、それらに加えて使用されることができる。しかしながら、これは、より多くのコストおよび複雑さを犠牲とするであろう。さらに、上述した3方弁のような、ポンプ・ヘッドを通じた処理流体の一方向流れを保証するのに使用される他の弁構成は、この目的に対しても使用されることができる。
【0036】
随意に、流体を計測するのに使用されるとき、ポンプは、1つのポンプ・ヘッド113,115,117だけが一度に作動状態となるように動作される。したがって、すべての作動流体は、作動状態のポンプ・ヘッド間のみを出入りするように仕向けられる。作動流体が一度に1つのポンプ・ヘッドからのみ流出することを可能にすることによって、圧送される処理流体の量は、作動機構内の変位部材の移動から決定されることが可能である。複数のポンプ・ヘッドが作動中に圧送すべく開かれる場合、質量流量計は、ポンプ・ヘッドから流出する処理流体の量を決定するためにポンプ・ヘッドに結合される。しかしながら、半導体製造のような用途では、分注サイクルは短く、特定の分注点からの分注の要求は一定ではなく、或る場合には比較的不定期である。作動流体を転送する内部弁の欠如およびポンプ・ヘッドを通じた処理流体の流れを制御する機構の単純さを与えられて、ポンプ・ヘッドの速い作動が可能であり、それによって、作動流体が事実上分注を過度に遅くすることなくポンプ・ヘッドに対して時分割多重化することを可能にする。
【0037】
さて、図2〜図9を参照して、典型的な単一段のポンプ200が、半導体製造におけるもののような高純度用途に適した図1に示されるマルチヘッド・ポンプ用の典型的な構造からなるものとして示されている。ポンプ200は、この例では、3つのポンピング・ヘッド構造202,204,および206を備え、それらは、それぞれのポンプ・ヘッドを形成するように中心体208と協働する。この例では、ポンピング・ヘッド構造202,204,206は、中心体208の周囲に配列される。他の好ましい実施形態では、ポンピング・ヘッド構造202,204,206は、中心体208の周囲に配列される必要はない。中心体208は、ポンピング・ヘッド構造202,204,206を支持し、さらに、好ましくは、各ポンプ・ヘッドに作動流体を供給する中心体208を通じたキャビティまたは通路の形態をなすチャネルを提供する。単一体ブロックの機械加工によってなど、本体の部分として流体通路を形成することによって、付加的な接続が回避されることができ、したがって、作動流体を漏れの虞を低減する。半導体製造のような高純度用途では、最も小さな漏れでさえ、非汚染環境を汚染し、したがって、非常に望ましいものではない。
【0038】
図示の例における中心体208は、4辺を持つ正方形断面を有している。4辺のうちの
3つに形成されているのは、ポンピング・ヘッド構造202,204,206が結合される面である。4番目の辺は、この例では、圧力センサ210を受容するのに使用される。圧力センサ210は、作動機構内の作動流体の圧力を測定するのに使用される。作動流体を供給するチャネルの少なくとも部分的に周囲にポンピング・ヘッド構造202,204,206を配列することは、例えば、ヘッドが線形に配置される構成と比較して、空間のより効率的な利用に帰着する傾向がある。しかしながら、これらの図に示された典型的なポンプの他の利点は、中心体208の周囲に配列されるポンピング・ヘッドなしで達成されることができる。例えば、ポンピング・ヘッド構造は、積み重ねた構成で配置されることができる。さらなるポンピング・ヘッド構造が、断面サイズを増加させることによって、中心体208の周囲に配置された面の数を増加させることによって、ポンピング・ヘッド構造202,204,206のサイズを低減することによって、および/または、その中心軸に沿って支持体208を延長することによって、中心体208に結合されることができる。ポンピング・ヘッド構造202,204,206のサイズは、各ポンピング・ヘッド構造内のポンピング室の望ましい容積に部分的に依存する。好ましくは、ポンピング室のサイズは、複数のインクリメント分注が、さらなる流体を引かなければならなくなる前に完了するようなものであり、ポンピング室内の処理流体の一部だけが分注サイクル中に分注される。面は平坦である必要はないが、もし望まれれば湾曲することができる。したがって、例えば、中心体208は、多角形または概して円形断面を有することができる。円形断面は、より少ない空間を占めるかも知れないが、平坦面は、より単純な製造およびポンピング・ヘッド構造202,204,206との接続という長所を持つ。
【0039】
中心体208は、好ましくは、この例示では、少なくとも1つの作動機構(例えば、流体作動機構)を収容する。作動機構は、変位要素と同様に作動流体のリザーバも備えている。図示の実施形態では、作動流体のリザーバは、ブロック形成体208の中心内に形成された円形断面のキャビティ207(図5参照)から構成され、変位要素は、ピストンとして機能する幾つかの要素から構成され、概して参照符号209によって設計される。中心体209に作動機構を配置することは、最も効率的な空間利用をなし、外部接続を回避する。しかしながら、作動機構のすべてまたは一部は、代わりに、支持体208の外側に位置し、例えば、流体的に、ポンピング・ヘッド構造202,204,206と結合され、コンパクトさの欠如およびより複雑になること、および、接続数の増加による漏れからの汚染の虞など、好ましい実施形態の或る利点の欠如を伴う。例えば、支持体208の軸方向長さが複数のブロックの結合によって延長される場合、作動機構は、ブロックのうちの1つに位置し、通路または外部ラインを通じて他のブロックと流体的に結合されることがある。
【0040】
図示の実施形態では、ポンピング・ヘッド構造202,204,および206は、支持体208の3つの側壁の各々に形成された面部211とそれぞれ結合される。
ポンピング・ヘッド構造202,204,206の各々では、隔膜212は、面部211を横切って延び、隔膜212の一側にポンピング室214(図5参照)を定義するようにポンピング・ヘッド構造202,204,206と協働し、隔膜212の反対の面に作動流体室218(図5参照)を定義するために、面部211で、支持体208に形成された窪み216(図5参照)と協働する。典型的なポンプ200のこの好ましい実施形態では、隔膜212は、ポンピング・ヘッド・アセンブリ202,204,または206を取り外すことによって容易に取外しおよび交換が可能である。隔膜212は、Oリング・シール220によって支持体208の協働する面部211に対して密閉される。板222は、支持体208の面部211に隔膜212を取り付ける。他の利点の中でも、板222で隔膜212を取り付けることは、ポンプ200が、ポンプ・ヘッド構造202,204,206が支持体208で組み立てられるのに先立って、造られ、作動流体(好ましくは、(少なくとも本用途で典型的に遭遇する圧力で)エチレングリコールのような実質的に非圧縮性の流体)をチャージすることを可能にする。隔膜212は、好ましくは、ポンピン
グ・ヘッド構造202,204,206を取り付ける前に作動流体内の任意の空気またはガス気泡の視覚的な識別を許容するために、半透明の材料から作られる。ポンピング・ヘッド構造202,204,206当たり1つの隔膜212が図示の実施形態では使用されているが、複数の隣接したポンピング・ヘッド構造202,204,206が、その代りに、シールまたは他の構造によって隔離される1つのより大きな隔膜212の異なる領域を使用することができ、その結果、処理流体は、ポンプ・ヘッド構造202,204,206間を漏れない。図2および図5に見られるように、通気ライン223は、空気が作動流体室218からパージされることを可能にする。通気ライン223は、図示されないプラグで密閉される。さらに、作動流体および/または処理流体のポンピング室、作動流体室218、キャビティ207、または流体を運ぶポンプ内のチャネルの任意のものにトラップされた空気は、処理流体でポンピング室214をチャージし、それらの各々を閉じて処理流体を外に流さず、作動流体を圧送し、圧力センサ210を使用して作動流体の圧力を監視することによって検出されることができる。気泡は圧縮可能であるので、測定された圧力は、実質的な量の空気が本システムでトラップされる場合、期待以下となるであろう。
【0041】
各ポンピング・ヘッド構造202,204,および206は、キャビティまたは窪み226を持ったポンピング室カバー224を備えたアセンブリである。カバー224は、ポンピング室214を形成するように隔膜212と協働する。Oリング225は、カバー224と隔膜212との間のシールを形成する。入口オリフィス228および出口オリフィス230は、それぞれ、ポンピング室214に対する処理流体の流れの出入りを許容するカバー224を通じて延びている。入口オリフィス228は、ポンプ200が出口オリフィス230に向かって正常な動作位置にあるときに流体が重力に対して上向きに流れるように、ポンピング室214の底の近傍に位置している。ポンピング室214のこの構成および伸長形態は、ポンピング室214内の処理流体の貯留を低減する傾向があり、パージを支援するように出口への泡の移動を促進する。窪み226の概して湾曲した形状およびポンピング室214内の真っ直ぐな面の交点での鈍角は、処理流体およびミクロの泡が集まり、パージするのが難しいことがある鋭いコーナを回避し、それによって、通常動作中の泡のエントレイメント(巻き込み)の虞をさらに低減する。
【0042】
ポンピング・ヘッド構造202,204,206の各々は、ポンピング・ヘッド構造202,204,206に処理流体を運び入れ、該構造から処理流体を運び出すラインを接続するコネクタを備えている。空間を節約するために、コネクタは、好ましくは、ポンピング室214および支持体208の長軸と概して平行な方向に向けられる。もし支持体208の軸に垂直なそれらの軸に向けられた場合、ポンプ200は、横方向により多くの空間を占領し、付加的な空間が、入口および出口コネクタに接続される処理流体ラインを収容するのに必要となる。入口継ぎ手232および出口継ぎ手234は、コネクタ・ブロック236に螺合される。図示の入口および出口継ぎ手232,234は、半導体製造において典型的なフレア形の継ぎ手の例である。それらは、概してポンプにラインを接続する継ぎ手を代表するように意図されている。他の種類の継ぎ手が、用途に依存して使用されることもできる。半導体業界において使用される高純度継ぎ手(fitting)の他の例は、日本ピラー工業株式会社のSuper Type Pillar Fitting(登録商標)およびSuper 300 Type Pillar Fitting(登録商標)、Entegris社からのFlowell(登録商標)flare fittings、Flaretek(登録商標)fittings、Parker社からの「Parflare」tube fittings、SMC Corporation社からのLQ,LQ1,LQ2,およびLQ3 fittings、Saint−Gobain
Performance Plastic Corporation社からのFuron(登録商標)Flare Grip(登録商標)fittingsおよびFuron(登録商標)Fuse−Bond Pipeを含んでいる。コネクタ・ブロック236およ
びカバー224は、この例では、別々に製造され、ポンピング・ヘッド・アセンブリ202,204,206に組み立てられる。しかしながら、アセンブリは、より少ないまたはより多くの構成要素を使用して製造されることができる。
【0043】
コネクタ・ブロック236は、ポンピング室214の入口オリフィス228に向かって入口継ぎ手232からコネクタ・ブロック236内に流体を運ぶ通路を備えている。この例では、通路は、ブロック236の面に形成されたチャネル238および協働ガスケット240によって形成される。さらに、ガスケット240は、コネクタ・ブロック236でポンピング室カバー224を密閉する。穴242は、ポンピング室カバー224を通じて定義されたチャネル244(図5参照)に流体が流入することを可能にする。チャネル244は、入口オリフィス228で終了している。
【0044】
図示の例(図3参照)では、一方向逆止弁246は、ポンピング室214に入口継ぎ手232からのみ流体が流れることを可能にするコネクタ・ブロック236に一体化されている。逆止弁246は、入口継ぎ手232と同一の孔に挿入されている。それは、オリフィス板248と、該オリフィス板248と協働する傘形弁250とから構成されている。弁軸は、弁250をオリフィス板248に取り付ける。弁250に向かう、オリフィス板248の穴を通じて圧力下で流れる流体は、弁250の中心が静止している間、弁250の縁をカールするかまたは持ち上げる傾向がある。弁250は、逆転した形状を有している。組み立てられるとき、軸は、オリフィス板248に対して弁250の縁を引っ張り、それによって、板248に対して弁250の周囲を押す着座力を生じさせる。これは、よいシールを形成する。この特定の種類の逆止弁に関するより詳細は、2006年12月18日に出願された同一出願人による米国特許出願第11/612,408号において見つけられることができ、それは、参照によってここに援用される。
【0045】
さらに、コネクタ・ブロック236は、ポンピング室214を出る流体を出口継ぎ手234に運ぶ通路を備えている。さらに、それは、出口コネクタの方向への流体の流れを許容する一方向逆止弁252を組み込んでいる。逆止弁252は、逆止弁246と実質的に同様である。それは、ポンピング室カバー224の後ろに形成された凹部255(図2参照)に着座するオリフィス板254を備えている。傘形弁256は、オリフィス板254に取り付けられている。流体は、出口オリフィス230を通じてポンピング室214から流れ出て、逆止弁252を通じて、出口継ぎ手234に接続する通路に流れる。通路は、部分的にチャネル258によって形成され、コネクタ・ブロック236および協働ガスケット240の1つの面に形成されている。通路の部分260(図6参照)は、出口継ぎ手234が螺合する孔に接続している。チャネル258の最初の部分は、好ましくは、弁252の縁の反り、および弁252の縁の周囲からの流体の流れをその流れを制限することなく収容するのに十分な容積を形成している。
【0046】
図5に見られるように、圧縮不可能な作動流体は、作動機構の中央室またはキャビティ207に格納される。変位要素209(ピストン)がキャビティ207内に移動するとき、通路263は、キャビティ207と、ポンピング・ヘッド202,204,および206の各々に関連した作動流体室218との間の流体を伝える。流体は、キャビティ207と各作動流体室218との間で平行に移動することができる。したがって、作動流体は、止められない限り、ピストンがキャビティ207から作動流体を変位させるときに各作動室218に流入する。同様に、作動流体は、止められない限り、ピストンが後退するときにポンピング・ヘッド構造202,204,206の各々に関連した作動流体室218から流れ出て、作動流体をキャビティ207に引き込む。
【0047】
ポンピング室214および対応する作動流体室218がガス、空気、または他の圧縮可能な物質を含まないとすれば、与えられた通路を通じた流体の流れは、隔膜212が移動
することを許容されるか否かによって図示の実施形態では制御される。それが変位することができない場合、作動流体は、キャビティ207と、その隔膜に関連した作動流体室218との間の通路を通じて何れかの方向に流れない傾向がある。隔膜212が変位するか否かは、作動流体室218からの作動流体の流出中に処理流体がポンピング室214に引き込まれるか否か、および、それがキャビティ207からの作動流体の流出中にポンピング室214から流れ出て作動流体室218に流入することができるか否かに依存する。処理流体が図示の実施形態のポンピング室214を通じて一方向のみに流れることができるとすれば、ポンピング室214からの処理流体用の出口流れ経路にある弁(これらの図では示されない)を開閉することは、したがって、隔膜212がポンピング室214内の処理流体を変位させるように移動されることができるか否かを決定し、それは、同様に、作動流体が与えられたポンピング・ヘッド構造202,204,206用の作動流体室218に流入するか否かを決定する。ポンピング・ヘッド構造202,204,206のうちの1つだけの出口弁を開くことによって、変位要素209(ピストン)の変位によって生じたすべての作動流体は、開いた出口弁を持ったポンピング・ヘッド構造202,204,206の作動流体室218のみに流入させられる。変位要素209(ピストン)の移動によって変位された作動流体の体積は、開いた出口を持ったポンプ・ヘッドの隔膜212によって変位された処理流体の体積と等しくなる。換言すれば、ピストンの移動と圧送された処理流体の体積との間に線形の関係がある。
【0048】
処理流体が、図示の実施形態ではポンピング室214の各々に流入することを常に許容されるとき、作動流体は、少なくとも隔膜212がフル稼働するまで、変位要素209(ピストン)の後退中に各作動流体室218から常に流出する。壁形成窪み216は、好ましくは、隔膜212がその後ろに十分な流体を有し、且つ、流れを許容することを保証するためのチャネル217を備え、隔膜が壁に貼りつくのを防止している。このように、ポンプ200の図示の実施形態は、より少ない数のポンピング・ヘッド構造202,204,206に関して、ポンプにおける各ポンピング室に同時に再チャージするかまたは並列再チャージする。
【0049】
変位要素209(ピストン)は、スライド・シール262を備えている。キャビティ207内のピストンの変位は、好ましくは、ステッピング・モータ264によって制御され、それは、駆動ネジ266を回す。クランプ268は、モータ264の出力軸270に駆動ネジを取り付ける。スラスト軸受272は、駆動ネジ266がモータの出力軸270に軸方向に負荷を与えるのを防止する。駆動ネジ266上のネジ山は、変位要素209(ピストン)の内側のネジ山と結合する。ピストンの角度位置は、ガイド274によって固定され、それは、ピストン(変位要素209)に留められ、ピストンの回転を防止するようにスロット276(図3参照)と協働する。駆動ネジ266を回すことは、ピストンを移動させる。しかしながら、ピストンを移動させる他の種類の機構で代用することができる。光学センサ278(図3参照)は、ガイド274およびしたがってピストン(変位要素209)が上昇中に所定の限界にあるときに検出する。これは、ポンプ200を較正するのに使用される。カバー280は、アセンブリおよびクリーニング用のキャビティ207へのアクセスを可能にする開口を密閉する。
【0050】
半導体および他の高純度用途に対して、処理流体と接触するポンプのすべての面は、非汚染または非反応材料から作られることが好ましい。そのような材料の一例は、ポリテトラフルオロエチレンであり、それは、商標「テフロン(登録商標)」でデュポンによって販売されている。
【0051】
マルチヘッド分注ポンプ200の典型的な用途は、図10によって示されている。この用途では、ポンプ200は、3つの異なる種類の処理流体を分注するのに使用され、半導体ウェハ300上への集積回路の製造に使用される。各処理流体は、容器302に格納さ
れる。それぞれの容器は、302a,302b,および302cと符号を付されている。各容器は、ポンピング・ヘッド構造202,204,または206のうちの1つに処理流体を供給する。この例では、容器302aは、供給ライン304aを通じてポンピング・ヘッド構造204に供給し、容器302bは、供給ライン304bを通じてポンピング・ヘッド構造202に供給し、容器302cは、供給ライン304cを通じてポンピング・ヘッド構造206に供給する。供給ラインの各々は、それが処理流体を供給するポンピング・ヘッド構造の入口継ぎ手232(図2参照)に接続される。
【0052】
ポンピング・ヘッド構造202,204,および206の各々の出口継ぎ手234(図2参照)は、それぞれ、出口ライン306b,306a,および306cに接続されている。この例では、各出口ラインは、フィルタ308a,308b,または308cのうちの別の1つと直列に接続される。勿論、3つのすべてのフィルタが必要だとは限らない。処理流体をろ過すること(または、そうでなければ処理すること)は、随意である。さらに、もし望まれれば、すべてよりも少ない処理流体がろ過されることもできる。フィルタの各々は、個別のパージ弁310a,310b,および310cにそれぞれ接続される。フィルタの出口は、分注弁312a、312bおよび312cにそれぞれ接続される。分注弁は、随意に、一体の吸い戻し弁を備えることが可能である。図10で最も良く見られるように、分注弁の各々の出口は、それぞれのノズルに接続され、そこから処理流体がウェハ300上に分注される。ポンプ200上のポンピング・ヘッド構造のすべてが、1つのウェハ300を使用可能にするために使用される必要はない。
【0053】
図10Aに示されるように、ポンピング・ヘッド構造200,202,204は、例えば、ウェハ300A,300B,300Cのうちの2つ以上に処理流体を供給するのにも使用される。
【0054】
ポンプ200および分注弁312の動作は、コントローラ314によって制御される。好ましくは、コントローラ314は、プログラム可能であり、マイクロプロセッサ・ベースであるが、任意の種類のアナログまたはデジタル論理回路を使用して実施されることができる。同一のコントローラは、複数のマルチヘッド・ポンプ200を制御するのに使用されることができる。コントローラ314は、典型的には、製造ラインからの分注信号の要求を受信し、ここでは、ウェハ300が処理される。しかしながら、制御処理は、ライン・コントローラまたは製造設備に関連した他の処理実体で実施されることができる。
【0055】
図11A、図11B、および図11Cは、図10および図1OAに示された用途に対して図2〜図9の典型的なマルチヘッド・ポンプ200の典型的な分注モード制御処理のための高レベルのフローチャートである。その処理は、コントローラが分注モードにあるときにコントローラ314内で生じる。この例では、コントローラ314は、そのインタフェースのうちの1つに送る信号の形態で分注の要求を受信する。この例では、ポンピング・ヘッド構造202,204,および206に対応して3つのインタフェースがある(図2〜図9参照)。各インタフェースは、物理的な通信インタフェースを備えることが可能である。それは、或る状態情報を格納することも可能である。これに代えて、インタフェースは、全体的に論理的にまたは仮想的に実施されることも可能である。例えば、コントローラ314は、アドレス可能なメッセージを使用して、一又は複数の共有される物理的な媒体上の一又は複数のトラックまたは他の処理実体と通信することが可能である。その信号は、論理的なポート、アドレス、またはコントローラが特定の分注ヘッドにマッピングすることができる他の識別子によってなど、分注ヘッドを直接的にまたは間接的に識別するメッセージから構成される。
【0056】
図11Aのステップ400から始めて、コントローラがブロック402,404,406によって示されるように、処理流体の分注のための要求を受信したとき、コントローラ
は、ポンプが使用中であると他のインタフェースに信号を送り、分注がそのインタフェースに対して作動中であることを示すフラグをセットする。このように、要求がインタフェース1上で受信された場合、コントローラは、ポンプが使用中であるとステップ408でインタフェース2および3に伝え、その結果、それと通信する製造トラックまたはラインは、分注が利用可能でないと知る。さらに、それは、格納されたフラグ(分注1、作動中)をステップ410でセットする。同様に、分注要求がインタフェース2上で受信される場合、ポンプ使用中信号または状態は、ステップ412でインタフェース1および3に伝えられ、分注2フラグがステップ414で作動中にセットされる。最後に、分注要求がインタフェース3で受信された場合、ポンプ使用中信号または状態は、ステップ416でインタフェース1および2に伝えられ、分注3フラグがステップ418で作動中にセットされる。
【0057】
判断ステップ420によって示されるように、コントローラは、そのインタフェースに対して設定またはプログラムされた随意の分注遅れがあるか否かを判断する。分注遅れでは、ステップ422,424,および426によって示されるように、作動中の分注フラグに対応する分注弁は、ポンプが作動される前に所定時間、開かれる。これは、例えば、分注速度が遅い速度で開始され、その後、増加するのが望ましい用途において使用されることが可能である。分注遅れがない場合、ポンプは、ステップ428で開始される。コントローラは、ステップ430,432,および434によって示されるように、直ちにまたは所定のもしくはプログラムされた遅れのいずれかの後、作動中の分注フラグに対応する分注弁を開くように設定またはプログラムされることができる。
【0058】
一旦分注弁が開かれ、ポンプが始動されると、ステップ436によって示されるように、コントローラは、プリセットされたまたはそうでなければ決定可能な量の処理流体が、所定の速度(速度は、時間および/もしくはもし望まれれば他のパラメータまたはこれらの関数によって変わることがある)で分注されるようにポンプを作動させる。図2〜図9に示された実施形態では、コントローラは、望ましい速度に対応した速度でステッピング・モータ264をステップ動作させる。ステップ数は、分注される処理流体の体積に対応する。一旦その体積が分注されると、ステップ442,444,446,448,450,および452によって示されるように、ポンプが止まり、作動中の分注フラグに対応する分注弁が閉じられる。分注弁の閉鎖は、随意に、ステップ438および440によって示されるように遅らせることができる。一旦、作動中の分注弁閉じられると、ステップ472および474によって示されるように、随意の遅れの後、ステップ454,456,458,460,462,464,466,468,および470によって示されるように、対応する吸い戻し弁が動作される。吸い戻しの状態は、ステップ456,462,および468によって示されるように、作動中の分注フラグに対応するインタフェースに伝えられる。
【0059】
一旦吸い戻しが完了すると、分注状態または信号の終端は、ステップ472,474,476,478,480,および482によって示されるように、作動中の分注フラグと共にインタフェースに伝えられる。その後、コントローラは、ステップ484,486,および488によって示されるように、分注を解放するためにインタフェースを待機する。解放は、トラックまたはライン・コントローラ信号が分注の終端を確認したときに生じる。
【0060】
インタフェースが分注を解放するとき、コントローラは、ステップ490ですべての分注フラグをクリアし、ポンプがステップ492で使用中であるとすべての分注インタフェースに伝え、ステップ494でポンプを再チャージする。ポンプを再チャージするために、ステッピング・モータは、各ポンプにおけるポンピング室が完全にチャージされるまで、分注のためにステップ動作した方向とは反対の方向にステップ動作される。図2〜図9
に示された実施形態では、光学センサ278は、ガイド274が完全に後退した位置にあるときを示している。これは、ポンプが望ましい量の処理流体をチャージされる作動流体室218の各々から十分な作動流体が吸い出される箇所にピストン209が後退されることを示している。典型的には、これは、隔膜212が、作動流体室を部分的に形成する窪み216の壁の近くに引かれるときである。ポンプはここで一杯になり、再び分注する準備ができている(ステップ496における「準備完了信号が送られた」)。その後、分注サイクルは、ステップ498で終了し、コントローラの状態は、ステップ400によって示される開始状態に戻り、ここでは、ポンプは、分注要求を待機する。
【0061】
さて、図12、13、14および15を参照して、図1〜図11に関して上で議論したもののような他のマルチヘッド・ポンプは、2段ポンピング・システムとして示されている。2段ポンピング・システムの4つの例500,502,504,および505が、図12、図13、図14、および図15においてそれぞれ示されている。図15の例505は、1つの共通作動機構を共有する第1段と、第2の共通作動機構を共有する第2段とを並列に配置した、2つの、2段のポンプ505を示している。便宜上、第2ポンプの様々な要素は、第2ポンプから第1ポンプを区別するのを支援するように図中において接尾辞「A」を付されている。例えば、第1ポンプのポンピング室506,508は、第2ポンプのポンピング室506A,508Aである。残りの例の各々は、単なる2段ポンピング・システムについてであり、両方の段が同一の作動機構を共有している。
【0062】
2段ポンピング・システムの例の各々では、ポンピング室506は、第1段として使用され、ポンピング室508は、第2段として使用される。各ポンピング室の容積は、隔膜、ベローズ、回転隔膜、筒状隔壁、または他の構成を使用して処理流体を引き込み、放出するように変更される。例500,502,および504では、ポンピング室506および508は、図2〜図9に記述されたもののようなマルチヘッド・ポンプの2つの異なるヘッドであることができる。2つの、2段ポンピング・システム505、それぞれの2段ポンプ・システムの第1段ポンピング室506は、本例では、同一のマルチヘッド・ポンプの異なるヘッドで実施される。同様に、これらの2つの、2段ポンピング・システムの第2段ポンピング室508は、第2マルチヘッド・ポンプの異なるヘッドによって実施される。各マルチヘッド・ポンプ上の付加的なヘッドは、もし望まれれば、3つ以上の2段ポンプの同一段を駆動するのに使用されることができる。
【0063】
ポンプの第1段は、ソース509から流体を引き、概してフィルタ510で表記されたフィルタのような流体処理ユニットにそれを押すのに使用される。第2段は、ろ過システムから流体を移動し、それを、例えば、ウェハ512上に計測して分注するのに使用される。充満弁513は、流体がソース509から第1段に引かれることを可能にするために開かれ、次に、第1段が圧送するときに閉じられる。充満弁は、代わりに、逆止弁として実施されることもできる。ろ過システムは、典型的には、弁514によってこれらの例では制御される通気口と、弁516によってこれらの例では制御される排出口とを備えている。さらに、例の各々は、分注を制御する分注弁518と、随意の吸い戻し弁520を備えている。例における2段ポンピング・システムの各々は、ポンピング室508からの処理流体の逆流を防止する弁522を備えている。逆止弁が好ましい。2方向および他の種類の弁が逆止弁の代わりに用いられることができるが、それらは、ポンピング・システムの動作に同期して開閉される必要があり、それによって、制御処理を複雑にする。各2段ポンピング・システムは、再循環弁523によって開閉される再循環ループ521を備えている。図15に示される2つの2段ポンピング・システム505は、示されるように、同一のステーションにおよび同一のウェハ上に異なる種類の処理流体を圧送するのに使用されることができ、その場合、処理流体ソース509は、異なる種類の処理流体を含む。2つのポンピング・システムは、複数の異なるステーションに処理流体を圧送するのに使用されることができる。
【0064】
さらに、図12および図15に示される2段ポンピング・システム500および505は、本システムの各々のフィルタ510と第2段ポンピング室508との間で直列なリザーバ524を備えている。リザーバは、随意であり、ろ過システムが第1段によって圧送される処理流体を受けるリザーバとしても作用することができない場合にのみ必要である。
【0065】
すべての例500,502,504,および505では、複数のポンピング室は、単一の作動機構によって駆動され、それは、これらの例では、ネジ528を回すステッピング・モータ526から構成され、それは、同様に、シリンダ530内のピストンの移動を生じさせる。2段ポンピング・システム500,502,および504では、各作動機構(ステッピング・モータ526、ネジ528、シリンダ530内のピストン)は、ポンピング室506および508と並列に結合される。図15に示される2段ポンピング・システム505では、第1段ポンピング室506は、共通作動機構(ステッピング・モータ526、ネジ528、シリンダ530内のピストン)によって駆動され、第2段ポンピング室508は、第2の共通作動機構によって駆動される。
【0066】
半導体および他の高純度用途に対しては、処理流体と接触するポンプのすべての面が非汚染または非反応材料で作られることが好ましい。そのような材料の一例は、ポリテトラフルオロエチレンであり、それは、商標「テフロン(登録商標)」でデュポンによって販売されている。他の例は、高密度ポリエチレンおよびポリプロピレンおよびPFA(ペルフルオロアルコキシ共重合体樹脂)を含んでいる。
【0067】
作動機構(ステッピング・モータ526、ネジ528、シリンダ530内のピストン)は、図1〜図9に関して記述された作動機構と実質的に同様に動作する。作動機構の作動は、下に述べるように、作動機構と2つのポンピング室の各々との間に延びる流体導管を通じて作動流体を流す。導管は、材料のブロックを通じた通路として形成される管、または、作動流体を伝えることができる他の構造、および、それらの組合せから構成可能である。作動流体と接触する面は、処理流体に必要なもののような、高純度を維持する種類である必要がない。
【0068】
図12、図13、および図15に示される2段ポンピング・システム500,502,および505では、それぞれ、作動機構(ステッピング・モータ526、ネジ528、シリンダ530内のピストン)は、弁532および534を通じてポンピング室に結合されている。弁532および534は、それが結合される2つのポンピング室の各々の作動機構間の作動流体の流れを制御するのに使用される。それらは、圧送機構が結合される複数のポンピング室のうちの1つのみに作動流体の流れを選択的に導くことを許容にする。単一の三方弁が、2つの弁532および534の代わりに用いられることもできる。弁532および534は、図14の2段ポンピング・システム504から省略されている。代わりに、第1段出力弁536が、ポンピング室の出口を選択的に開閉するのを許容するために挿入される。第1段ポンピング室を閉じることは、作動流体が第1段ポンピング室からの処理流体を変位させるのを防止し、それによって、作動に対してそれを有効に「ロック」し、したがって、弁532および534を利用することを不要にする。弁532および534を利用する継手は、システムのタイミングを複雑にすることがあるが、弁536がその必要があるように、弁は高純度用途に適する必要がない。したがって、それらはそれほど高価でなくなる。さらに、弁532および534は、分注の精度を向上させることが可能である。したがって、随意ではあるが、それらは、幾つかの用途に対して好ましいことがある。
【0069】
下に述べる2段ポンピング・システムの動作は、一又は複数のコントローラによって制
御され、様々な弁を開閉し、作動機構のモータの回転を生じさせるように、所定の制御ルーチンを実行する。
【0070】
さて、図12および13のみを参照して、2段ポンピング・システム500および502の各々の動作がまず記述される。各システムが完全に準備され、処理流体でチャージされていると仮定すると、すべての弁が閉じられ、ユニットは、第1ウェハを処理する準備ができている。分注弁518が開かれる。第2段用の作動流体弁534も開かれる。駆動モータ526は、駆動ネジ528を回し、シリンダ530内のピストンを移動させる。ピストンは、前進し、シリンダ530からの作動流体を押し出す。閉じた第1段作動流体弁532によってブロックされ、作動流体は、弁534を通じてポンピング室508内に移動し、或る種類の隔膜のような処理変位部材の移動を生じさせる。作動流体が進入すると、それは、処理流体の等しい体積を変位させる。処理流体は、ポンピング室508を出る。それは、逆止弁522によってブロックされ、したがって、それは、出力弁518を通じてウェハ512上に分注先端から流出する。その後、出力弁518は、分注が終了した後で閉じられる。モータ526は、逆転し、ピストンを引き戻し、同様に、それはシリンダ530内に作動流体を引き戻す。これは、処理流体変位部材(隔膜)を引き、その結果、ポンピング室の容積を増加させ、処理流体を引く。新しい処理流体は、分注量を補充するために、リザーバ524から、または、リザーバがない場合には、フィルタ510から引き出される。すべての弁が閉じられ、ユニットは休止状態に戻る。センサがリザーバにおける(またはリザーバがない場合にはフィルタにおける)低い流体量を検出するか、または、第1段は各分注の後にリザーバ(またはフィルタ)を自動的に補充する。いずれの場合も、第1段ポンピング室506は、処理流体で既にチャージされている。作動流体弁532が開かれ、モータ526は、ポンピング室506に作動流体を押し込むように作動される。これは、フィルタ510を通じてリザーバ524(もしあれば)内へと処理流体を強要する。流体は、任意の望ましい流量でフィルタを通じて押されることができる。一旦リザーバ524が、または、個別のリザーバがない場合にはフィルタがチャージされると、モータが逆転し、充満弁513を開き、新鮮な処理流体がポンピング室506に引き込まれると共に、ポンピング室の容積は、そこから引かれる作動流体によって増加する。ユニットはここで再チャージされ、次の分注の準備が完了する。
【0071】
もし望まれれば、処理流体は、再循環し、ろ過され、ソース・ボトルに戻されることができる。これをするために、弁523が開かれ、その結果、ライン521を通じて処理流体をソースに圧送し戻すことができる。再循環作用は、流体が停滞しないようにする。
【0072】
図14の2段ポンピング・システムは、図12および図13に示されるシステムと同様に機能する。しかしながら、弁532は、弁536と交換され、そして、分注中に閉じられる弁532の代わりに、弁536は、ポンピング室508の分注および再チャージ中に閉じられる。ポンピング室506が処理流体でチャージされ、両方の弁513および536が閉じられるので、作動流体は、ポンピング室506への流入およびポンピング室506からの流出を有効にブロックされ、ポンピング室508とシリンダ530との間でのみ作動流体を流れさせる。第1段ポンピング室506の作動中に、作動流体は、第2段ポンピング室を完全にチャージし、分注弁518を閉じることによって、第1段ポンピング室に流れること、および、第2段ポンピング室508から流れ去ることを強いられる。
【0073】
図15における2つの2段ポンピング・システム505の各々は、前の例のものと実質的に同様記載の方法で機能する。しかしながら、作動機構(ステッピング・モータ526,526A、ネジ528,528A、シリンダ530,530A内のピストン)の各々は、2段のうちの1つだけを駆動し、したがって、それらは、協調的な方法で動作されなければならない。一旦、作動機構が2つのポンピング・システム(それらはポンピング室506によってそれぞれ代表される)の第1段に結合されると、図12〜図13に関して上
述した方法で2つの第1段のいずれか一方を選択的に作動させる。同様に、第2作動機構は、記述した方法でポンピング室508のいずれかを選択的に作動させる。したがって、この構成は、ポンピング室よりも少ない数の作動機構を有するという利点を与えるが、2つの段が独立して動作されることを可能にする。もし望まれれば、3つ以上のポンプの段が、同一の作動機構によって駆動されることもできる。
【0074】
弁532および534は、作動機構の各々に対して随意であるが、それらは、より大きな制御性および精度を与えることができる。さらに、2つのポンピング・システムの各々の第1段が、2つのポンピング・システムの各々の第2段から独立して動作されるので、弁532および534が省略されるときには第1段ポンプの出口の弁536は、必要ではない。しかしながら、それぞれの2段ポンピング・システム505のリザーバまたはフィルタは、独立して満たされる必要がある場合、弁536のような出力弁は、ある方が望ましいであろう。
【0075】
本発明は、内部または外部吸い戻しに対して構成可能である。本発明の目的のために、「内部吸い戻し」は、分注サイクルの完了後の分注先端への流体の引戻しを参照している。これは、作動機構(例えば、ステッピング・モータ526、ネジ528、シリンダ530内のピストン)を逆にすることによってポンプの内部に達成される。用語「外部吸い戻し」は、外部弁および制御を使用し、それは典型的には可能な限り分注先端の近くに配置される。下に述べるように、両方記載の方法は、利点および不都合を持っている。
【0076】
ここでは、図16および図17を参照して、内部吸い戻し600を有したポンプが記述される。図16において模式的に示される内部吸い戻しポンプでは、入力逆止弁602および出力弁604が示されている。図17の内部吸い戻しポンプ600Aは、入力弁606(図16の逆止弁602ではなく)および出力弁604を有したシステムを示している。図16および図17のポンプは、略同一の有効性で動作する。
【0077】
なお、ここではこの明細書の全体に亘って様々な図において示されるポンプは、すべての内部吸い戻しポンプまたはすべての外部吸い戻しポンプのいずれかを図示している一方で、内部および外部吸い戻しポンプの混合は、有効に動作する。
【0078】
図16および図17に示されるように、作動機構608が示されている。作動機構608は、先の実施形態に関して前に記述されたものと同様であることが可能であり、例えば、ステッピング・モータ、ネジ、およびシリンダ内のピストンを備えることが可能である。詳細は、ここで繰り返されない。作動機構608のステッピング・モータは、駆動ネジを駆動する。駆動ネジは、駆動ネジ上のネジ山によって往復運動させられるピストンを移動させる。駆動ネジが回されると、駆動ネジのネジ山は、ピストンを後退させ、ピストンをそのシリンダ内に僅かに引き込み、それによって、隔膜610を移動させる。ポンピング室内の拡大する容積は、ソース612からポンピング室に流体を引き込む。流体は、入力逆止弁602(図16)を通過するか、または、随意に2方弁606(図17)を通過してポンピング室内に入る。ポンピング室が流体でチャージされたとき、すべての弁が閉じられ、本ユニットは、その「準備完了」状態で休止する。
【0079】
分注が要求されるときには、選択された出力弁604が開かれ、作動機構608のステッピング・モータは、逆方向に回転し、ピストンを変位方向に駆動させ、ポンピング室内の処理流体の体積を低減する。これは、ポンピング室から、その後、出力弁を通じて流体を分注先端614から出す。出力弁604の開口のタイミングは、望ましい処理結果を与えるように制御される。出力弁604は、作動機構608のステッピング・モータが分注を始めるために始動する前に僅かに開かれることができるか、または、それは、ステッピング・モータが動作し始めた後で望ましい点で開くように遅れらされることができる。こ
れは、ポンプが異なる分注特性に対する圧力を蓄積することを可能にする。
【0080】
一旦流体の望ましい必要な体積が分注されると、そして、内部吸い戻しが必要な場合には、もし選択されると、ポンプは、望ましい遅れ時間待機し、次に、ステッピング・モータの方向が逆転される。出力弁604は開かれたままであり、入力弁606は閉じられたままである(または、図16に示されるように逆止弁602が使用される場合には、吸い戻しは、逆止弁602のクラッキング圧よりも下の引く圧力を維持するようになされる)。ステッピング・モータが再チャージ方向にステップ動作されると、流体は、望ましい点まで分注先端614を引き戻し上げられるか、または、シリンダもしくはポンピング室内の与えられた容積に引き戻される。流体を引き戻すことは、流体が滴下および乾燥するのを防止支援し、その結果、分注先端614の下の新しく処理されたウェハ上の汚染を生じさせる。
【0081】
なお、図5に示される種類のポンプが使用される場合、傘形弁256は、内部吸い戻しが使用される場合、取り除かれなければならないか、または、適切な動作のための2方弁と交換されなければならない。
【0082】
次に、外部吸い戻しを有したポンプ700,700A(図18および図19参照)が記述される。外部吸い戻しは、「遠隔吸い戻し」と呼ばれることもあり、相互交換可能に使用される。外部吸い戻しは、図18のポンプ700に示されるように、または、図19のポンプ700Aに示されるように、2つの弁、入力弁706、出力弁708を備えた逆止弁702,704により達成されることができる。図18および図19に見られるように、吸い戻しおよびその制御は、単一段ポンプ(例えば、参照符号200として図2〜図10に示されるように)の外部のものとして達成される。しかしながら、同一の結果は、図16および図17に関して記述されるような内部吸い戻しで達成される。モータまたは他の機構(空気アクチュエータなど)は、遠隔のハウジング内の吸い戻しピストンを移動させる。
【0083】
図18Aは、図18および図19のポンプ700,700Aと同様である。図18Aは、同様の逆止弁、入力弁、出力弁などを使用して外部吸い戻しを有したポンプ900を図示している。しかしながら、ポンプ900は、3つの隔離弁902,904,906の追加を含んでいる。3つの隔離弁902,904,906は、隔膜908,910,912およびポンプ・ヘッド914,916,918が互いに使用される圧力に配慮しなくても良いようにする。例えば、3つの隔離弁902,904,905がすべて開いている場合、分注は、10psiで分注先端920でのポンプ・ヘッド914を使用してなされる。出力弁926は開いており、出力弁928および930は閉じられている。分注は、分注先端922,924を通じたポンプ・ヘッド916.918を使用してなされるようには意図されていない。この10psiの圧力は、閉じた出力弁928,930まで下の他の2つの未使用のポンプ・ヘッド916,918に同様に伝えられる。全体のシステムにおける圧力は10psiとなる。これは、未使用の出力逆止弁934,936と、出力弁928,930との間の配管の領域を含んでいる。勿論、処理流体は、現在使用中の出力逆止弁932を通じて流れる。分注先端920を通じた分注が完了したとき、出力弁928,930へと通じる未使用の出力逆止弁934,936での10psiの圧力が維持される。ここでは、本例は、分注点922からの望ましい3psi分注と共に続ける。上で説明したように、10psiの残留圧力があるので、出力弁928が開かれたときに10psiでの流体の小さな噴出がまずなされ、次に、圧力は要求される3psiまで低下する。必要であれば、コントローラによって適切な間隔で動作される隔離弁902,904,906の使用は、チャネル内のこの「クロストーク」を防止するために使用される。具体的には、駆動機構938を駆動する前に、未使用の隔離弁(本例では、隔離弁904,906)が閉じられる。したがって、作動流体は、未使用のポンプ・ヘッド(本例では、ポ
ンプ・ヘッド916,918)には作用しない。したがって、上述した望ましくない圧力は、有効に廃除される。
【0084】
最後に、上記の図および記述は、異なるポンピング・ヘッド構造(例えば、202,204,206、図7)を参照しており、各々は、単一のウェハ上の異なる化学的材料を圧送する。この構成は、望ましい化学的材料を選択するための単一のポンプの使用を提供する。図20および図21のポンプ800,800Aに示されるような別のオプションは、単一の化学的材料を有した単一のソース802を使用するものであり、ポンプ・アセンブリ804(例えば、米国特許第4,950,124号に示されるもの、その完全な参照は、ここでは参照によって完全に援用される)を利用して、異なるウェハ808A,808B,808C用の異なるノズル806A,806B,806Cに化学的材料を供給しなければならない。図20,21は、両方ともポンプ800,800Aを示し、図21がポンプ・アセンブリ804とマニホールド812との間にフィルタ810Aを追加するという点を除いては実質的に同一である。図20および図21に示されるポンプ・アセンブリ800,800Aは、単一のソースおよび単一の化学的材料を使用し、出力を複数の分注点(ノズル806A,806B,806C)に分割する。なお、ここでは、ポンプ・アセンブリは、先の実施形態でのように、複数のポンピング・ヘッド構造を必要としない。
【0085】
この構成の利点は、フィルタリングにおけるものである。フィルタは、比較的高価であり、定期的に交換されなければならない。しかしながら、フィルタのコストにも拘わらず、製造における欠陥の代償は、典型的にはこれよりも多くなる。したがって、フィルタは、それらがフィルタ負荷により問題を生じさせるのに先立って一度に交換される。ここでは、フィルタは、ポンプに関連したすべての分注点に対して一度に交換される。
【0086】
最後に、図20および図21に示されるような出力の分割は、示されるポンプの種類に必ずしも制限されるものではない。任意のポンプの出力は、2段ポンプのそれを含むこの記載の方法で分離されることが可能である。
【0087】
先の記述は、本発明の或る教示を少なくとも部分的に利用するマルチ分注ヘッド・ポンプの典型的で好ましい実施形態についてのものである。添付の特許請求の範囲によって定義される本発明は、記述された実施形態に限定されるものではない。開示された実施形態への変更および修正は、本発明から逸脱せずになされることが可能である。この明細書中で使用される用語は、そうでなければ明らかに述べられない限り、通常の慣習的な意味を持つものと意図され、図示の構造または開示された実施形態の詳細に限定されるようには意図されていない。本出願中の記述のいずれも、如何なる特定の要素、ステップ、または機能も請求の範囲に包含されなければならない必須要素であることを示唆するものとして解釈されるべきではない。特許される主題の範囲は、許可される特許請求の範囲によってのみ定義される。さらに、これらの特許請求の範囲のいずれも、「する手段(means
for)」または「するステップ(steps for)」という言葉そのものが分詞によって続かない限り35U.S.C.§112の第6段落を行使するようには意図されていない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一又は複数の異なる処理流体を取り扱うために使用するポンプであって、
複数のポンピング室であって、各ポンピング室が少なくとも1つの処理流体入口および少なくとも1つの処理流体出口を備え、各ポンピング室の前記少なくとも1つの処理流体出口が、前記ポンピング室を通じた処理流体の流れを選択的に防止および許容する各ポンピング室の少なくとも1つの処理流体弁に結合されることと、
複数の作動流体室に作動流体を圧送する作動機構において、該作動機構が、実質的に圧縮不可能な作動流体の各作動流体室への流入を許容する前記複数の作動流体室と流体連通する作動機構と、
作動流体から処理流体を分離するために、関連した作動流体室から各ポンピング室を分離する少なくとも1つの隔膜とを備える結果、作動流体を変位させる前記作動機構の動作は、開いた処理流体弁を有した前記複数の作動流体室の各々のみに作動流体を流入させることによって、圧送するポンプ。
【請求項2】
前記作動機構への前記作動流体室からの作動流体の制限されない流れが提供される請求項1記載のポンプ。
【請求項3】
前記作動機構は、ステッピング・モータによって回転されるネジによって移動されるピストンから構成されている請求項1記載のポンプ。
【請求項4】
前記複数のポンピング室の各々が処理流体の流れを選択的に許容および停止するように結合される前記少なくとも1つの処理流体弁を選択的に動作させるコントローラをさらに備える請求項1記載のポンプ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの処理流体弁は、前記処理流体出口に結合されたラインを選択的に開閉する制御可能な弁を備えている請求項1記載のポンプ。
【請求項6】
流体が前記ポンピング室から一方向のみに流出することを可能にする前記複数のポンピング室の各々の前記処理流体出口に結合された一方向逆止弁と、流体が前記ポンピング室に一方向のみに流入することを可能にする前記複数のポンピング室の各々の前記処理流体入口に結合された一方向逆止弁とをさらに備える請求項5記載のポンプ。
【請求項7】
前記複数のポンピング室の各々は、処理流体を分注する処理流体ノズルと結合されている請求項1記載のポンプ。
【請求項8】
複数のポンピング室に結合された前記処理流体ノズルは、半導体ウェハ上に処理流体を分注するための処理ライン上に位置および配置されている請求項7記載のポンプ。
【請求項9】
前記複数のポンピング室の各々の前記処理流体出口は、前記処理流体をろ過するフィルタと流体連通している請求項1記載のポンプ。
【請求項10】
前記作動機構は、本体内に取り付けられ、前記複数のポンピング室の各々は、前記本体上に支持された取り外し可能なポンプ・ヘッド構造によって少なくとも部分的に形成されている請求項1記載のポンプ。
【請求項11】
複数のポンプ・ヘッド構造をさらに備え、該複数のポンプ・ヘッド構造は、前記本体の周囲に配列されている請求項1記載のポンプ
【請求項12】
各ポンピング室の前記処理流体入口と前記処理流体出口との間の流れ経路は、泡除去を
促進するように実質的に上りである請求項1記載のポンプ。
【請求項13】
複数の隔離弁を備え、各隔離弁が、前記作動機構と一又は複数の選択された作動流体室との間の処理流体の流れを選択的に防止および許容する前記作動機構と前記複数の作動流体室のうちの1つとの間に位置する請求項1記載のポンプ。
【請求項14】
一又は複数の異なる処理流体を取り扱うために使用するポンプであって、
作動流体を圧送する作動機構と、
複数対のポンピング室および作動流体室を形成する、複数のポンピング室および複数の同様の作動流体室において、各対が前記作動流体室のうちの1つに隣接する前記ポンピング室のうちの1つを有し、各ポンピング室が少なくとも1つの処理流体入口および少なくとも1つの処理流体出口を備えている作動流体室と、
作動流体から処理流体を分離するために、前記ポンピング室と作動流体室との間に位置する各対に関連した隔膜とを備え、
各作動流体室は、実質的に圧縮不可能な作動流体の前記作動流体室への流れを許容する前記作動機構と流体連通し、かつ、
各ポンピング室の前記少なくとも1つの処理流体出口は、前記ポンピング室を通じた処理流体の流れを選択的に防止および許容するように、各ポンピング室に関連した少なくとも1つの処理流体弁に結合される結果、
作動流体を変位させる前記作動機構の動作は、開いた処理流体弁を有した前記複数の作動流体室の各々のみに作動流体を流入させることにより、圧送するポンプ。
【請求項15】
前記作動機構への前記作動流体室からの作動流体の制限されない流れが提供される請求項14記載のポンプ。
【請求項16】
前記作動機構は、ステッピング・モータによって回転されるネジによって移動されるピストンから構成されている請求項14記載のポンプ。
【請求項17】
前記複数のポンピング室の各々が処理流体の流れを選択的に許容および停止するように結合される前記少なくとも1つの処理流体弁を選択的に動作させるコントローラをさらに備える請求項14記載のポンプ。
【請求項18】
前記少なくとも1つの処理流体弁は、前記処理流体出口に結合されたラインを選択的に開閉する制御可能な弁を備えている請求項14記載のポンプ。
【請求項19】
流体が前記ポンピング室から一方向のみに流出することを可能にする前記複数のポンピング室の各々の前記処理流体出口に結合された一方向逆止弁と、流体が前記ポンピング室に一方向のみに流入することを可能にする前記複数のポンピング室の各々の前記処理流体入口に結合された一方向逆止弁とをさらに備える請求項18記載のポンプ。
【請求項20】
前記複数のポンピング室の各々は、処理流体を分注する処理流体ノズルと結合されている請求項14記載のポンプ。
【請求項21】
複数のポンピング室に結合された前記処理流体ノズルは、半導体ウェハ上に処理流体を分注するための処理ラインに位置および配置されている請求項14記載のポンプ。
【請求項22】
前記複数のポンピング室の各々の前記処理流体出口は、前記処理流体をろ過するフィルタと流体連通している請求項14記載のポンプ。
【請求項23】
前記作動機構は、本体内に取り付けられ、前記複数のポンピング室の各々は、前記本体
上に支持された取り外し可能なポンプ・ヘッド構造によって少なくとも部分的に形成されている請求項14記載のポンプ。
【請求項24】
複数のポンプ・ヘッド構造をさらに備え、該複数のポンプ・ヘッド構造は、前記本体の周囲に配列されている請求項14記載のポンプ
【請求項25】
複数の作動機構から構成され、前記複数のポンピング室の数は、前記作動機構の数を超えている請求項14記載のポンプ。
【請求項26】
複数の隔離弁を備え、各隔離弁は、前記作動機構と前記複数の作動流体室のうちの1つとの間に位置し、該複数の作動流体室のうちの1つは、前記作動機構と一又は複数の選択された作動流体室との間の処理流体の流れを選択的に防止および許容する請求項14記載のポンプ。
【請求項27】
一又は複数の異なる処理流体を取り扱うために使用するポンプであって、
実質的に圧縮不可能な作動流体を格納する中央リザーバにおいて、変位部材が作動流体を前記リザーバへおよび前記リザーバから移動させるように配置されている中央リザーバと、
前記中央リザーバを囲む複数のポンピング室において、各ポンピング室が少なくとも1つの処理流体入口および少なくとも1つの処理流体出口を備えているポンピング室と、
前記リザーバから作動流体を受ける複数の作動室とを備え、
前記複数のポンピング室の各々は、隔膜を備え、該隔膜は、前記作動室の隣接した1つから各ポンピング室を分離し、前記ポンピング室内の処理流体から前記作動室内の作動流体を分離し、
少なくとも1つのチャネルは、前記作動室と実質的に圧縮不可能な作動流体の前記リザーバとの間の流れを許容し、かつ、
少なくとも1つの弁は、前記ポンピング室を通じた処理流体の流れを防止および許容する前記少なくとも1つの処理流体出口に結合される結果、
作動流体を変位させる前記変位部材の動作は、開いた少なくとも1つの弁に結合された出口を持つポンピング室のみに流体を流入させるポンプ。
【請求項28】
各ポンピング室に対して、流体が前記ポンピング室から一方向のみに流出することを可能にする前記処理流体出口に結合された一方向逆止弁と、流体が前記ポンピング室に一方向のみに流入することを可能にする前記ポンピング室の各々の前記処理流体入口に結合された一方向逆止弁とをさらに備える請求項27記載のポンプ。
【請求項29】
前記ポンプは、その上に複数の面を形成された本体を有し、各面は、その上に前記ポンプ・ヘッド構造のうちの1つを取り付けられ、各面は、複数の前記取り外し可能なポンプ・ヘッド構造のうちの1つと協働し、前記隣接した作動流体室は、前記本体上に配置され、各ポンピング室の前記隔膜は、前記複数のポンプ・ヘッド構造および前記本体の前記作動流体室のそれぞれの1つの間に取り付けられている請求項27記載のポンプ。
【請求項30】
複数の隔離弁を備え、各隔離弁は、前記変位部材と前記複数の作動流体室のうちの1つとの間に位置し、該複数の作動流体室のうちの1つは、変位部材と一又は複数の選択された作動流体室との間の処理流体の流れを選択的に防止および許容する請求項27記載のポンプ。
【請求項31】
一又は複数の異なる処理流体を取り扱うために使用するポンプであって、
作動流体を圧送する作動機構と、
複数対を形成する複数のポンピング室および複数の作動流体室において、各対が前記作
動流体室のうちの1つに隣接する前記ポンピング室のうちの1つを有し、各ポンピング室が少なくとも1つの処理流体入口および少なくとも1つの処理流体出口を備えることと、
作動流体から処理流体を分離するために、前記ポンピング室と作動流体室との間に位置する各対に関連した隔膜とを備え、
各作動流体室は、実質的に圧縮不可能な作動流体の各作動流体室への流入を提供するように前記作動機構と流体連通し、
前記ポンピング室のうちの第1の1つの前記処理流体入口は、処理流体のソースと連通し、前記ポンピング室のうちの第1の1つの前記処理流体出口は、前記ポンピング室のうちの第2の1つの前記処理流体入口と連通し、前記ポンピング室のうちの第2の1つの前記処理流体出口は、分注点と流体連通し、かつ、
各ポンピング室は、前記ポンピング室を通じた処理流体の流れを選択的に防止および許容するように、各ポンピング室の少なくとも1つの処理流体弁に結合される結果、作動流体を変位させる前記作動機構の動作は、開いた処理流体弁を有した前記複数の作動流体室の各々のみに作動流体を流入させることによって、圧送するポンプ。
【請求項32】
前記ポンピング室のうちの第1の1つの前記処理流体出口は、処理流体を処理する流体処理ユニットの入口と連通し、前記ポンピング室のうちの第2の1つの前記処理流体入口は、前記流体処理ユニットの出口と連通し、前記ポンピング室のうちの第2の1つの前記処理流体出口は、分注点と流体連通している請求項31記載のポンプ。
【請求項33】
前記流体処理ユニットは、フィルタである請求項32記載のポンプ。
【請求項34】
作動機構と前記ポンピング室のうちの第1の1つにおける前記作動流体室との間の弁と、前記作動機構と前記ポンピング室のうちの第2の1つにおける前記作動流体室の入口との間の弁とを備える請求項31記載のポンプ。
【請求項35】
前記ポンピング室のうちの第1の1つにおける前記作動流体室の出口と前記流体処理ユニットとの間の弁を備える請求項31記載のポンプ。
【請求項36】
前記作動機構は、ステッピング・モータによって回されるネジによって移動されるピストンから構成されている請求項31記載のポンプ。
【請求項37】
前記複数のポンピング室の各々が処理流体の流れを選択的に許容および停止するように結合される前記少なくとも1つの処理流体弁を選択的に動作させるコントローラをさらに備える請求項31記載のポンプ。
【請求項38】
少なくとも1つの処理流体弁は、前記処理流体出口に結合されたラインを選択的に開閉する制御可能な弁を備えている請求項31記載のポンプ。
【請求項39】
流体が前記ポンピング室から一方向のみに流出することを可能にする前記複数のポンピング室の各々の前記処理流体出口に結合された一方向逆止弁と、流体が前記ポンピング室に一方向のみに流入することを可能にする前記複数のポンピング室の各々の前記処理流体入口に結合された一方向逆止弁とをさらに備える請求項38記載のポンプ。
【請求項40】
前記複数のポンピング室の各々は、処理流体を分注する処理流体ノズルと結合されている請求項31記載のポンプ。
【請求項41】
複数のポンピング室に結合された前記処理流体ノズルは、半導体ウェハ上に処理流体を分注するための処理ラインに位置および配置されている請求項40記載のポンプ。
【請求項42】
前記複数のポンピング室の各々の前記処理流体出口は、前記処理流体をろ過するフィルタと流体連通している請求項31記載のポンプ。
【請求項43】
前記ポンピング室のうちの第3の1つの前記処理流体入口は、処理流体の第2ソースと連通し、前記ポンピング室のうちの第3の1つの前記処理流体出口は、前記ポンピング室のうちの第4の1つの前記処理流体入口と連通し、前記ポンピング室のうちの第4の1つの前記処理流体出口は、分注点と流体連通している請求項31記載のポンプ。
【請求項44】
前記作動機構は、本体内に取り付けられ、前記複数のポンピング室の各々は、前記本体上に少なくとも部分的に形成されている請求項31記載のポンプ。
【請求項45】
複数のポンプ・ヘッド構造をさらに備え、該複数のポンプ・ヘッド構造は、前記本体の周囲に配列されている請求項31記載のポンプ
【請求項46】
複数のポンプ・ヘッド構造をさらに備え、該ポンプ・ヘッド構造は、前記本体から遠隔にある請求項31記載のポンプ。
【請求項47】
複数の作動機構から構成され、前記複数のポンピング室の数は、前記作動機構の数を超えている請求項31のポンプ。
【請求項48】
前記作動機構は、可逆的であり、処理流体弁は、内部吸い戻しを達成するように構成可能である請求項31記載のポンプ。
【請求項49】
前記分注点に隣接して位置する吸い戻し弁を備える請求項31記載のポンプ
【請求項50】
複数の隔離弁を備え、各隔離弁は、前記作動機構と前記複数の作動流体室のうちの1つとの間に位置し、該複数の作動流体室のうちの1つは、前記作動機構と一又は複数の選択された作動流体室との間の処理流体の流れを選択的に防止および許容する請求項31記載のポンプ。
【請求項51】
作動流体を圧送する作動機構と、複数のポンピング室と、複数の作動室とから構成されるポンプであって、各作動室が前記作動室と前記作動機構との間の作動流体の流れを許容する少なくとも1つの流体連通チャネルを通じて前記作動機構と流体連通し、前記複数のポンピング室の各々が少なくとも1つの処理流体入口および1つの処理流体出口を備え、方法は、
前記複数のポンピング室の各々に処理流体をチャージする工程と、
前記作動機構を第1方向に作動させ、ソースからの処理流体で前記複数のポンピング室のうちの第1を満たすように弁を動作させる工程と、
前記作動機構を第2方向に作動させ、前記複数のポンピング室のうちの第1が該複数のポンピング室のうちの第1から流体処理ユニットに処理流体を移動させるように弁を動作させる工程と、
前記作動機構を第1方向に作動させ、前記複数のポンピング室のうちの第2が前記流体処理ユニットからの処理流体で満たされるように弁を動作させる工程と、
前記作動機構を第2方向に作動させ、前記複数のポンピング室のうちの第2が分注点に前記複数のポンピング室のうちの第2から処理流体を移動するように弁を動作させる工程とを備える方法。
【請求項52】
前記複数のポンピング室のうちの第1および第2は、異なる圧力で動作する請求項51記載の方法。
【請求項53】
作動流体を圧送する作動機構と、複数のポンピング室と、複数の作動流体室とから構成されるポンプであって、各作動室が前記作動室と前記作動機構との間の作動流体の流れを許容する少なくとも1つの流体連通チャネルを通じて前記作動機構と流体連通し、前記複数のポンピング室の各々が少なくとも1つの処理流体入口および1つの処理流体出口を備え、方法は、
前記複数のポンピング室の各々に処理流体をチャージする工程と、
前記作動機構を第1方向に作動させ、ソースからの処理流体で複数のポンピング室のうちの第1を満たすように弁を動作させる工程と、
処理流体の流れに対して、前記複数のポンピング室のうちの少なくとも1つの少なくとも1つの出口を選択的に開く工程と、
作動流体が関連した作動室に流入するのを防止するように、前記ポンピング室における処理流体の背圧を生成するためにすべての残りのポンピング室の少なくとも1つの出口を閉じる工程とを備え、
作動流体は、開いた少なくとも1つの出口を有した前記ポンピング室のみに流入する結果、前記関連したポンピング室からの処理流体を変位させる方法。
【請求項54】
前記複数のポンピング室のうちの第1および第2は、異なる圧力で動作する請求項53記載の方法。
【請求項55】
前記作動機構と前記複数のポンピング室の各々との間に1つの隔離弁を設けることを含み、前記処理流体の流れに対して前記複数のポンピング室のうちの少なくとも1つの少なくとも1つの出口を選択的に開くステップは、前記ポンピング室に関連した前記隔離弁のうちの1つを開き、残りのポンピング室に関連した残りの隔離弁を閉じる工程を備える請求項53記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図10A】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図18A】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2010−533816(P2010−533816A)
【公表日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−517074(P2010−517074)
【出願日】平成20年7月8日(2008.7.8)
【国際出願番号】PCT/US2008/069434
【国際公開番号】WO2009/012083
【国際公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【出願人】(591033906)インテグレイテッド・デザインズ・リミテッド・パートナーシップ (2)
【氏名又は名称原語表記】INTEGRATED DESIGNS,L.P.
【住所又は居所原語表記】2853 Dickerson Parkway,Suite 114, Carrollton,Texas 75007,United States of America 
【Fターム(参考)】