説明

ムスカリンアゴニスト及びその使用方法

CDD−0304、即ちテトラ(エチレングリコール)(4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル)[3−(1−メチル−1,2,4,5−テトラヒドロピリダ−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル塩酸塩の類似体を形成する方法は、次の工程の内の1以上を含む:a)当該テトラヒドロピリジン部分を、キヌクリジン、[2.2.1]−エキソ−アザビシクロヘプタン、[2.2.1]−エンド−アザビシクロヘプタン及びテトラヒドロピリミジンを包含する複素環の内の一つで置換する工程;b)
当該連結基の長さを、当該テトラ(エチレン)グリコール部分を、エチレングリコール、ジ(エチレン)グリコール、ペンタ(エチレン)グリコール又はジエーテルジオールの内の一つで置換することにより変動させる工程、及び/又はc)当該1,2,5−チアジアゾール部分をエステルアイソスターで置換する工程。また、CCD−0304の非対称類似体のための方法は、少なくとも一つの部分をエステルアイソスターで置換し、少なくとも一つの別の部分をアンモニウムアイソスターで置換することを含む。また、そのような類似体化合物及びそれらの使用も開示される。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
背景技術
精神分裂病は、およそ2百万人のアメリカ人を悩ませている精神障害である。社会にとって患者のケアのための一年あたりの費用は、アメリカ合衆国だけで一年あたり230億ドルであると見積もられる。1999年には、およそ23億ドルが抗精神病薬物治療に費やされ、抗精神病薬市場は、2006年までに60億ドル超まで成長すると期待されている。
【0002】
精神分裂病の基礎となる原因は知られていないが、ドーパミンシナプスにおける活性の不均衡が、幻覚、妄想及び無秩序な思考パターン(disordered thought pattern)のような陽性症状において所定の役割を果たしていると提案された1,2。長年の間、ハロペリドール及びクロルプロマジンのようなドーパミンアンタゴニストは、精神分裂病の治療において広く用いられてきた。残念ながら、それらの古典的な抗精神病化合物の多くは、パーキンソン症候群、急性ジストニー及び静座不能のような望まれない副作用を生じる。それらの副作用は、主にドーパミン(D)レセプターの遮断によるものであるが、多くの抗精神病化合物は、他のGタンパク共役レセプターとも相互作用する。古典的な抗精神病薬は、精神分裂病の陽性症状を治療するのに効果的であるが、社会的ひきこもり及び感情鈍麻のような陰性症状の治療においてはあまり有用でなく、精神分裂病に関連した認知欠損を悪化させる。
【0003】
1980年代には、非定型抗精神病薬であるクロザピンが、精神分裂病の陽性症状及び陰性症状の両方を治療するのに有効であり、比較的低い錐体外路系副作用の発生率しか伴わないことが見出された。精神分裂病患者治療におけるその有効性にも関わらず、クロザピンの臨床的有用性は、小さなサブセットの患者(0.6%)における顆粒球減少の発生によって限定されている。オランザピン、リスペリドン及びクエチアピン(quetiapine)を包含する他の非定型抗精神病薬は、精神分裂病の陽性症状の治療においてクロザピンと同じくらい有効であり得、さらに、顆粒球減少を発生させない。過去10年に渡って、精神分裂病の治療に向けた治療アプローチは、より効果的であり、副作用が減少されたプロファイルを有する抗精神病化合物の開発に焦点を絞ってきた。
【0004】
多くの治療が、当該陽性及び陰性症状を治療するために利用可能であるが、比較的少ない努力しか、精神分裂病に関連した認知傷害を改善し得る化合物を開発することに集中されていない。作動記憶障害、注意障害及び実行機能障害を包含する認知欠損は、精神分裂病を有する患者に見出される長期の能力障害に強く関連付けられる。精神分裂病に関連した認知欠損は、製薬業界によって取り扱われたことのない、薬物開発のための重要な臨床上の標的を表す。
【0005】
精神分裂病のドーパミン仮説は、抗精神病薬の開発のための戦略に著しい効果を有した18。しかしながら、最近の非定型抗精神病薬でさえ、全ての精神分裂病症状を完全に除去することはできない19
【0006】
コリン作動性神経系及びその中のレセプターの理解が最近進歩しているが、現在利用可能な治療計画に悪影響を有さない組成物を開発する必要性が、未だ存在する。追求されている一つの達成方法は、細胞膜中に埋め込まれており化学物質アセチルコリンに応答するタンパク質であるコリン作動性レセプターに関与する。コリン作動性レセプターは、ニコチン様レセプターファミリーとムスカリン様レセプターに細分化され、ムスカリン様レセプターは、5つのサブタイプのファミリーを表す。
【0007】
ムスカリン様レセプターは、中枢及び末梢神経系において神経伝達物質アセチルコリンに対する種々の生理学的応答を媒介する。Mムスカリン様レセプターは、脳における学習及び記憶機能において所定の役割を果たし、胃における胃酸分泌を調節する。Mレセプターは、中枢神経系における神経伝達物質の放出を調節し、心筋収縮を制御する。アセチルコリンは、種々の組織において平滑筋収縮を刺激し、外分泌腺からの分泌を促進する。これらの作用は、Mレセプターによって媒介される。薬理学的には余りよく特徴づけされていないが、Mレセプターは、疼痛の知覚において所定の役割を果たしていると考えられ、Mレセプターは、脳におけるドーパミン作動性活性を制御し得る。
【0008】
従って、ムスカリン様レセプターは、精神分裂病の治療における重要な標的として考えられている。Mムスカリン様レセプターは、ドーパミン活性のバランスをとるのに重要な役割を果たしており、これは、精神病の治療におけるMアゴニストの潜在的な使用を示している20。Mレセプターについての役割も提案されている21
【0009】
//M/Mアゴニストプロファイルは、認知機能の向上を含む精神分裂病の広い範囲の症状領域における効力を提供し得るが14、選択的ムスカリンアゴニストの開発は、それら5つのレセプターサブタイプの間の高度のホモロジーによって妨げられてきた。
【0010】
グリコール酸エステルを包含する抗コリン作動薬は、ヒトにおいて精神異常作用を生じる。ムスカリンアンタゴニストは、ドーパミンアンタゴニスト活性を有する抗精神病薬の投与に伴うパーキンソン症候群を制御するために、精神分裂病患者において用いられてきたが、より高い投与量においては、ムスカリンアンタゴニストは、精神分裂病の症状を悪化させ、錯乱及び幻覚を生じる。対して、アセチルコリンのレベルを高めるコリンエステラーゼ阻害剤で治療されたアルツハイマー病患者は、興奮、幻覚及び精神病のような神経精神症状における改善を示す6−8。さらに、選択的M/Mムスカリンアゴニストであるキサノメリン(xanomeline)は、アルツハイマー患者における第II相臨床試験において幻覚のような精神医学症状を有意に改善した。残念ながら、キサノメリンは、唾液過多、下痢及び大量発汗を包含する、Mレセプターの活性化に関連する望まれない副作用を生じ、このことが、患者のコンプライアンスを制限した10。それらの副作用は、なお活性であるが非選択的であり限定された治療的有用性しか有さない化合物をもたらす、経口投与後のアルキルオキシ側鎖の急速な代謝に関連するものと考えられる。パッチ製剤を用いた第2の第II相臨床試験にも関わらず、キサノメリンのこの傾向は、その利益に勝っている。
【0011】
構造的に関連した化合物を用いた追跡前臨床研究は、M及びMレセプターにおける部分アゴニスト活性を示す(5R,6R)−6−(3−ブチルチオ−1,2,5−チアジアゾール−4−イル)−1−アザビシクロ[3.2.1]オクタン(BuTAC)における強い抗精神病活性を特定した11。キサノメリン及びBuTACのようなムスカリンアゴニストは、前頭皮質におけるドーパミンの放出を調節することによって、抗精神病作用を発揮し得る12−14。キサノメリン及びBuTACは、ハロペリドールのような古典的な抗精神病薬に関連する副作用(例えば、カタレプシー)を殆ど生じず、このことは、選択的ムスカリンアゴニストが、精神分裂病の症状の治療に対する有用な代替的治療アプローチを提供し得ることを示唆している。さらに、ムスカリンアゴニストは、精神分裂病患者において認知機能(記憶機能、言語使用及び構成実行(constructional praxis)を包含する)を改善するのに特に有用となり得る
【0012】
ムスカリン様レセプターノックアウトマウスの行動研究も、精神病の治療におけるM及びMアゴニストの有用性を示唆している14。例えば、Mレセプターは、Dドーパミンレセプターの刺激によって生じる歩行活動をモジュレートする。Mノックアウトマウスも、精神病のプレパルス刺激阻害モデルに対するPCPの作用に対する高められた感受性を示す。M及びMレセプターが認知及び記憶機能において所定の役割を果たすので15,16、M及びM活性を有するアゴニストは、精神分裂病に関連した記憶及び認知欠損を治療するのに特に有用であり得る3,14
【0013】
共同発明者の内の数人は、ムスカリンアゴニストを発見しており、そららは米国特許6,096,767;6,211,204B1;第6,376,675B2;6,369,081B1;及び6,602,891B2において特許請求されている。これらは、参照により明示的に本願明細書中に組み込まれる。
【0014】
選択的ムスカリンアゴニストを開発する努力は、それらムスカリンレセプターの結合ポケット内の高度のアミノ酸ホモロジーによって妨げられてきた。より大きいサイズと、ムスカリン様レセプターの細胞外ループと相互作用する官能基とを有する化合物は、独自のアミノ酸残基と相互作用することができ、そしてM及びMレセプターを選択的に活性化することができる。
【0015】
上記のことに鑑みると、ムスカリン様レセプターの選択的活性化をもたらすムスカリンアゴニストを提供することが望ましく、特に、そのために上記の状態の治療の間に副作用が最小化される。
【0016】
したがって、M、M及びMレセプターにおける活性を有し、次いでアルツハイマー病及び精神分裂病、及び他の認知欠損障害の治療において有用となるムスカリンアゴニストについての必要性がある。
【0017】
本発明の別の目的は、それぞれ、M、M及びMレセプターを活性化し、記憶機能を向上させ、ドーパミン機能をモジュレートする化合物を提供することである。
本発明の別の目的は、改善されたムスカリン様レセプター選択性プロファイル(具体的には、M、M及びMレセプターにおける)を有する化合物を提供することである。
【0018】
本発明の別の目的は、本発明の化合物を活性成分として含む医薬組成物を提供することである。
【発明の開示】
【0019】
発明の要旨
別の側面において、本発明は、強力なムスカリン様レセプターアゴニストであるCDD0304、テトラ(エチレングリコール)(4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル)[3−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリダ−3−イル]−1,2,5,チアジアゾール−4−イル]エーテル 塩酸塩の類似体に関する。
【0020】
別の側面において、本発明は、CDD−0304、即ち、テトラ(エチレングリコール)(4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル)[3−(1−メチル−1,2,4,5−テトラヒドロピリダ−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル 塩酸塩の類似体の形成方法に関し、少なくとも以下の工程の一つを含む:
a)当該テトラヒドロピリジン部分を、キヌクリジン、「2.2.1」−エキソ−アザビシクロへプタン、[2.2.1]−エンド−アザビシクロヘプタン及びテトラヒドロピリミジンを包含する複素環の内の一つで置換する工程;
b)当該連結基の長さを、当該テトラ(エチレン)グリコール部分をエチレングリコール、ジ(エチレン)グリコール、ペンタ(エチレン)グリコールまたはジエーテルジオールの内の一つで置換することによって変動させる工程;及び/又は
c)当該1,2,5−チアジアゾール部分を、エステルアイソスター(isostere)で置換する工程。
【0021】
別の側面において本発明は、テトラ(エチレングリコール)(4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル)[3−(1−メチル−1,2,4,5−テトラヒドロピリダ−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル 塩酸塩の非対称類似体のための方法に関し、この方法は、スキーム5において、A部分をエステルアイソスターで置換すること、及びB部分を種々のアンモニウムアイソスターで置換することを含む。
【0022】
本発明の種々の課題及び利点は、図面に照らして読めば、以下の好ましい態様の詳しい説明から、当業者に明らかとなるであろう。
【好ましい態様の詳しい説明】
【0023】
一つの側面において、本発明は、改善されたM/Mアゴニスト活性及び選択性、並びにCNS浸透を有する化合物に関する。それらの化合物は、化合物CDD−0304の構造的修飾に基づいてデザインされ、合成される。
【0024】
CDD−0304は、アゴニストファーマコフォア、即ち、エチレングリコールスペーザーを介して末端の3−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール環に連結されたキサノメリンからなる。キサノメリンは、テトラヒドロピリジン環においてN−酸化及びN−脱メチル化を受けることができ、このことが、それのムスカリンアゴニスト特性に影響を及ぼす。本発明の一つの側面によると、このN−酸化及びN−脱メチル化を防止するために、当該N−メチル基を環中に組み込み、かくして種々のアザ二環系及び三環系を与える。
【0025】
一つの側面において、本発明は、アゴニスト活性及び選択性を改善するために、当該テトラヒドロピリジン環の代わりに適するアンモニウムバイオアイソスターを有する、第一の組の化合物を形成する方法、及びそれにより形成されるそれら化合物に関する。
【0026】
別の側面において、本発明は、異なる連結基を有する第二の組の化合物を形成するための方法、及びそれにより形成されるそれら化合物に関する。当該連結基は、連結基の性質及び長さの両方の点で変動される。
【0027】
さらに別の側面において、本発明は、CDD−0304の末端チアジアゾール部分が種々の複素環で置換されたCCD−0304の類似体を形成するための方法に関する。それら類似体は、M,M及び/又はMアゴニスト活性及び選択性、並びにCNS浸透を改善する。
【0028】
さらに別の側面において、本発明は、M、M及びMアゴニスト活性及び選択性並びにCNS浸透を最適化する、アルツハイマー病及び精神分裂病のような種々の神経学的及び精神障害の治療のためのCDD−0304類似体に関する。
【0029】
一つの側面において、本明細書中に開示されるのは、ムスカリン様レセプターの活性を増大させる方法であって、当該レセプターを有効な量の少なくとも一種のCCD−0304類似体化合物に接触させることを含む方法である。
【0030】
別の側面において、本明細書中に開示されるのは、ムスカリン様レセプター関連障害を患う対象を治療する方法であって、それを必要とする対象を特定し、当該対象に、治療的に有効な量の少なくとも一種のCCD−0304類似体化合物を投与することを含む方法である。「ムスカリン関連障害」との用語により、ムスカリン様レセプターを活性化することによって症状が改善される障害が意味される。
【0031】
別の側面において、本明細書中に開示されるのは、対象におけるあらゆる起源の精神分裂病又は精神病を治療する方法であって、それを必要とする対象を特定し、当該対象に治療的に有効な量の少なくとも一種のCDD−0304類似体化合物を投与することを含む方法である。いくつかの態様においては、当該方法は、精神分裂病又は関連する精神病の陽性症状(幻覚及び妄想)、陰性症状(感情鈍麻、社会的ひきこもり、及び性快感消失)及び認知症状を制御する目的のために、薬理学的に活性な投与量の少なくとも一種のCDD−0304類似体化合物で対象を治療することを含む。
【0032】
別の態様において、本発明は、M、M及び/又はMムスカリン様レセプターの内の少なくとも一種の活性のレベルを増大させることが有益である症状の対象において、少なくとも一種の症状を改善する方法であって、M、M及び/又はMムスカリン様レセプターの内の少なくとも一種の活性のレベルの増大から当該対象が利益を得るであろうことを決定し;所定量の、少なくとも一種の、1,2,5,6−テトラヒドロピリジン化合物CDD−0304の類似体を投与することを含む方法に関し、当該類似体は、前記M、M及び/又はMムスカリン様レセプターの内の少なくとも一種の活性のレベルを増大させるのに治療的に有効であり、当該対象の前記少なくとも一種の症状を改善するのに治療的に有効である。
【0033】
特定の態様において、当該CDD−0304類似体化合物は、1日1回の投与で投与してもよく、又は総1日投与量が、複数回の投与として投与されてもよいことは(例えば、1日に2、3又は4回の分割された投与)、意図された発明の範囲内である。さらに、本発明のための化合物は、適する鼻内ビヒクルの局所使用を介した鼻内形態で、又は経皮ルートを介して、又は眼用製剤の局所使用を介して、又は当業者に周知である経皮皮膚パッチの形態を用いて投与されてもよい。
【0034】
種々の要素に従って投与計画が選択され得ることがさらに理解されるべきである。これらには、患者のタイプ、種、年齢、体重、性及び医学的状態;治療されるべき状態の重症度;投与経路;患者の腎臓及び肝臓の機能;及び用いられる特定の化合物が含まれる。通常の技術を有する医師は、治療されている疾患又は障害を予防し、その進行を押しとどめるか又は阻止するために必要とされる薬物の有効量を容易に決定し、処方することができる。例えば、製品の一日投与量は、成人1日あたり0.01〜1000mgの広い範囲にわたって変動し得る。薬物の有効量は、1日あたり約0.0001mg/kg体重〜約25mg/kg体重の投与量レベルで普通に供給される。好ましくは、その範囲は、1日あたり約0.001〜10mg/kg体重であり、特に1日あたり約0.001mg/kg体重〜1mg/kg体重である。化合物は、1〜4回/日の投与計画で投与されてもよい。
【0035】
最適な薬理学的効果を得てあらゆる潜在的な毒性又はそうでなければ望まれない効果を最小化するために、日常の試験によって規定された適切な投与量でCDD−0304類似体化合物が単独で用いられ得ることも、本発明の意図された範囲内である。さらに、当該CDD−0304類似体化合物は、知られている薬物と共に補助療法として用いられて、これらの伝統的な薬物に必要とされる投与量を減少させ、それによってそれらの副作用を減少させることができる。
【0036】
「治療的に有効な量」との用語は、示される生物学的又は医薬的応答を引き出す活性化合物又は医薬品の量を示すために用いられる。この応答は、研究者、獣医師、医師又は他の臨床家によって求められる探求されている組織、系、動物又はヒトにおいて生じ得、それには、治療されている疾患の症状の緩和が含まれる。
【0037】
「薬学的に許容可能な付加塩」との用語は、当該技術分野において薬学的プラクティスにおいて許容されうると知られている塩、例えば、塩酸塩、マレイン酸塩及びクエン酸塩のような酸付加塩のことをいう。薬学的に許容可能な酸付加塩には、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、亜リン酸などのような無機酸から誘導される塩、並びに脂肪族モノ及びジカルボン酸、フェニル置換アルカン酸、ヒドロキシアルカン酸、アルカン二酸、芳香族酸、脂肪族及び芳香族スルホン酸などのような有機酸から誘導される塩が含まれる。従って、そのような塩には、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、カプリル酸塩、イソ酪酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、フタル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩等が含まれる。さらに含まれるものは、アルギネート、グルコネート、ガラクツロネートなどのようなアミノ酸の塩である。
【0038】
「代謝物」との用語は、ヒト又は動物の体内で、投与された形態の薬物に対する体の作用によって得られる形態の化合物、例えば、メチル化化合物の投与の後に当該メチル化化合物に対する体の作用の結果として体内で得られる、メチル基を有する化合物の脱メチル化類似体のことをいう。
【0039】
「プロドラッグ」との用語は、ヒト又は動物の体への投与の後に当該体の中で生物学的活性を有する異なる化合物に化学的又は生物化学的に変換される形態の化合物のことをいう。プロドラッグ形態の化合物は、それ自体生物学的活性を有してもよい。
【0040】
本発明の態様の新規な化合物、及び本発明の態様に従って用いられ得る化合物は、少なくとも一つのキラル中心を有してもよく、従ってエナンチオマーとして存在してもよいし、又はエナンチオマーの混合物(例えば、ラセミ混合物)として存在してもよい。化合物が2以上のキラル中心を有する場合には、それらはさらにジアステレオマーとして存在してもよい。
【0041】
本発明のいくつかの態様においては、医薬組成物、及び医薬組成物の製造における一定の化合物の使用が提供される。そのような組成物は、経口投与(例えば、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、粉末剤又はビーズ剤)、系直腸投与、非経口投与、静脈内投与、皮内投与、皮下投与、経皮投与又は局所投与のための、或いは吸入又は鼻内スプレー、イオントフォレシス、バッカル、又は舌下舌投与による投与のための適切な形態をとることができる。そのような組成物は、単位投与形態であってもよい。本発明のいくつかの態様における一定の化合物は、非溶媒和形態並びに水和形態を包含する溶媒和形態で存在し得る。一般に、水和形態を包含する溶媒和形態は非溶媒和形態と等価であり、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
【実施例】
【0042】
次の記載は、本明細書中に記載される化合物を製造するための好ましい方法の詳細な例である。次の実施例は、本発明の範囲を限定することを意図するものでないことが理解される。
【0043】
本明細書中に記載される化合物は、図面中に示されるスキーム中記載されている通りに製造され得る。例えば、1,2,5,6−テトラヒドロピリジン化合物は、それらチアジアゾールを対応するn−(エチレングリコール)リンカー(nは、エチレングリコールユニットの数である)と合体させるWilliamsonエーテル形成法によって製造された。中間体3−(3−クロロ−1,2,5−チアジアゾール−4−イル)ピリジンは、公開されている手順を用いて合成された23。中間体5−クロロ−3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾールは、以前の手順を用いて製造された24
【0044】
図1は、示されている通りのエチレングリコールスペーサー(n=3、Rは1又は2)を有する1,2,5,6−テトラヒドロピリジン化合物CCD−0304の合成を示すスキーム1を示すものである。一般的方法:(i)NaH/THF、エチレングリコール、還流、(ii)NaH/THF、チアジアゾール部分、(iii)CHI、アセトン、室温、(iv)NaBH/MeOH、CHCl、0〜5℃、(v)HCl。
【0045】
実施例1−CDD−0304の合成
CDD−0304の合成のための一般的スキームが図1中に示されている。それらの方法は、CDD−0273のような二価ムスカリンアゴニストのために以前報告されたものから翻案した。
【0046】
実施例2−アンモニウムアイソスター
CDD−0304中に見出されるテトラヒドロピリジンが、図2に示されている様に、キヌクリジン、[2.2.1]−エキソ−アザビシクロヘプタン、[2.2.1]−エンド−アザビシクロヘプタン及びテトラヒドロピリミジンを包含する複素環の内の一つで置換される。適切な4−ブチルスルホニル−1,2,5−チアジアゾリル置換された複素環が、確立された方法に従って容易に合成され、その後のエチレングリコール連結基及びエステルアイソスターの合体のための出発物質として用いられる。
【0047】
実施例3−連結基
エチレングリコール誘導体を有する連結基の長さが変動される。例えば、エチレングリコール、ジ(エチレン)グリコール又はペンタ(エチレン)グリコールが、テトラ(エチレン)グリコールの代わりに合体される。図3に示されているように、13個の原子を有するが比較的剛直な特性を有するテトラ(エチレン)グリコールの類似の連結基であるジエーテルジオールも、用いられる連結基として有用である。
【0048】
実施例4−エステルアイソスター
図4に示されるように、N、S又はOから選択される1以上のヘテロ原子を有する5炭素及び6炭素のシクロアルキルを包含する広範なエステルアイソスターが、CDD−0304中に見出される1,2,5−チアジアゾール部分の代わりとして利用される。エステルアイソスターの例には、1,2,4−オキサジアゾ−ル、1,2,5−オキサジアゾ−ル、オキサゾール、イソアゾール、1,2,4−チアジアゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、テトラヒドロピリミジン及びピリジンが含まれる。M及びMレセプター上のアミノ酸残基での水素結合相互作用が最適化され、それによって選択性を向上する。
【0049】
実施例5−非対称類似体
二価リガンドアプローチのムスカリンアゴニスト特性をさらに開発するため、非対称類似体が図5に示されるように合成される。図5においては、Aが種々のエステルアイソスターの内の一つであり、Bが種々のアンモニウムアイソスターの内の一つであり、両方とも上記した通りである[テトラヒドロピリミジンについてR=CHであり、ピリジンについてR=Fである]。
【0050】
合成された化合物のリガンド結合親和性(pKi値)が測定され、それらが図6A〜6C中の表1a〜表1c中に示されている。M、M及びMムスカリン様レセプターにおけるそれらの新規な化合物の機能的特性は、ムスカリンン様レセプター媒介PI加水分解アッセイを用いて測定された。M及びMレセプターについては、リガンドは、それらのフォルスコリン刺激cAMP蓄積を阻害する能力について検討された。各アッセイにおいて、カルバコールがムスカリン様レセプター活性化のためのポジティブコントロールとして利用された(図7及び図8中の表2及び3中に示されている)。
【0051】
当業者は、臨床的治療における適用のための化合物の選択に多くの要素、例えば、意図される目的のための有効性、安全性、潜在的な副作用及び治療的インデックス、が影響を及ぼすことを理解するであろう。従って、当業者は、どのように「薬学的に許容可能な4級化合物」との表現を解釈すべきかを認識するであろう。この表現が本願明細書及び特許請求の範囲において用いられているように、当該化合物は、4級窒素原子を有する本発明の化合物から構造的に誘導される。
【0052】
本発明が好ましい態様を参照して説明されてきたが、本発明の本質的な範囲を逸脱することなく、種々の変更がなされ得、等価物がその要素を置換し得ることが、当業者に理解されるべきである。さらに、本発明の本質的な範囲を逸脱することなく特定の場面又は材料を本発明の教示に適合させるために、多くの修飾がなされ得る。
【0053】
従って、本発明は、本発明を実施するために意図された最良の形態として開示される特定の態様に限定されず、本発明には、特許請求の範囲内の全ての態様が含まれることが意図される。
【0054】
以下の文献は、図面も含めて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0055】
【表1A】

【0056】
【表1B】

【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】図1は、スキーム1を図示するものであり、テトラ(エチレングリコール)(4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル)[3−(1−メチル−1,2,4,5−テトラヒドロピリダ−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル 塩酸塩(CCD0303)の合成を示す。
【図2】図2は、スキーム2を図示するものであり、CCD−0304中に見出されるテトラヒドロピリジン部分を置換する種々の複素環を示す。
【図3】図3は、スキーム3を図示するものであり、連結基として有用なジエーテルジオールを示す。
【図4】図4は、スキーム4を図示するものであり、CCD−0304中の当該1,2,5−チアジアゾール部分を置換する種々のエステルを示す。
【図5】図5は、スキーム5を図示するものであり、ムスカリンアゴニストの非対称類似体を示す。
【図6A】図6Aは、表1aを示す。A9細胞中に発現されたヒトムスカリン様レセプターサブタイプへの[H]−(R)−QNBの結合の阻害に対するスペーサー長の効果。
【図6B】図6Bは、表1bを示す。A9細胞中に発現されたヒトムスカリン様レセプターサブタイプへの[H]−(R)−QNBの結合の阻害に対するメトキシポジショニング及びトリプロピレングリコールスペーサーの効果。
【図6C】図6Cは、表1cを示す。A9細胞中に発現されたヒトムスカリン様レセプターサブタイプへの[H]−(R)−QNBの結合の阻害に対する塩基性末端基の効果。
【図7】図7は、表2を示す。M、M及びMレセプターの活性化を通じたPI代謝の刺激、及びM及びMの活性化を通じたアデニリルシクラーゼ活性の阻害。
【図8】図8は、表3を示す。M、M及びMレセプターの活性化を通じたPI代謝の刺激、及びM及びMの活性化を通じたアデニリルシクラーゼ活性の阻害。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テトラ(エチレングリコール)(4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル)[3−(1−メチル−1,2,4,5−テトラヒドロピリダ−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル塩酸塩の類似体を形成するための方法であって、当該テトラヒドロピリジン部分を、キヌクリジン、[2.2.1]−エキソ−アザビシクロヘプタン、[2.2.1]−エンド−アザビシクロヘプタン及びテトラヒドロピリミジンを包含する複素環の内の一つで置換することを含む方法。
【請求項2】
テトラ(エチレングリコール)(4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル)[3−(1−メチル−1,2,4,5−テトラヒドロピリダ−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル塩酸塩の類似体を形成するための方法であって、当該連結基の長さを、当該テトラ(エチレン)グリコール部分を、エチレングリコール、ジ(エチレン)グリコール、ペンタ(エチレン)グリコール又はジエーテルジオールの内の一つで置換することにより変動させることを含む方法。
【請求項3】
テトラ(エチレングリコール)(4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル)[3−(1−メチル−1,2,4,5−テトラヒドロピリダ−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル塩酸塩の類似体を形成するための方法であって、当該1,2,5−チアジアゾール部分をエステルアイソスターで置換することを含む方法。
【請求項4】
N、S又はOから選択される1以上のヘテロ原子を有する5又は6炭素のシクロアルキルが当該エステルアイソスター中に含まれる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
当該エステルアイソスターが、1,2,4−オキサジアゾール、1,2,5−オキサジアゾール、オキサゾール、イソアゾール、1,2,4−チアジアゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、テトラヒドロピリミジン又はピリジンを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
テトラ(エチレングリコール)(4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル)[3−(1−メチル−1,2,4,5−テトラヒドロピリダ−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル塩酸塩の非対称類似体を形成するための方法であって、スキーム5において、A部分をエステルアイソスターで置換し、B部分を種々のアンモニウムアイソスターで置換することを含む方法。
【請求項7】
テトラ(エチレングリコール)(4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル)[3−(1−メチル−1,2,4,5−テトラヒドロピリダ−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル塩酸塩の類似体であって、当該テトラヒドロピリジン部分が、キヌクリジン、[2.2.1]−エキソ−アザビシクロヘプタン、[2.2.1]−エンド−アザビシクロヘプタン及びテトラヒドロピリミジンを包含する複素環の内の一つで置換されている類似体。
【請求項8】
テトラ(エチレングリコール)(4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル)[3−(1−メチル−1,2,4,5−テトラヒドロピリダ−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル塩酸塩の類似体であって、当該テトラ(エチレン)グリコール部分が、エチレングリコール、ジ(エチレン)グリコール、ペンタ(エチレン)グリコール又はジエーテルジオールの内の一つで置換されている類似体。
【請求項9】
テトラ(エチレングリコール)(4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル)[3−(1−メチル−1,2,4,5−テトラヒドロピリダ−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル塩酸塩の類似体であって、当該1,2,5−チアジアゾール部分がエステルアイソスターで置換されている類似体。
【請求項10】
当該エステルアイソスターが、N、S又はOから選択される1以上のヘテロ原子を有する5又は6炭素のシクロアルキルを含む、請求項9に記載の類似体。
【請求項11】
当該エステルアイソスターが、1,2,4−オキサジアゾール、1,2,5−オキサジアゾール、オキサゾール、イソアゾール、1,2,4−チアジアゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、テトラヒドロピリミジン又はピリジンを含む、請求項9に記載の類似体。
【請求項12】
テトラ(エチレングリコール)(4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル)[3−(1−メチル−1,2,4,5−テトラヒドロピリダ−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル塩酸塩の非対称類似体であって、スキーム5における当該化合物が、エステルアイソスターで置換されたA部分、及び種々のアンモニウムアイソスターで置換されたB部分を有する、非対称類似体。
【請求項13】
対象におけるM、M及び/又はMムスカリン様レセプターの内の少なくとも一種を活性化する方法であって、前記レセプターを請求項7、8、9、10、11又は12に記載の少なくとも一種の類似体と接触させることを含む方法。
【請求項14】
患者におけるM及び/又はMムスカリン様レセプターの少なくとも一種の活性のレベルを増大させることが有益である状態の少なくとも一種の症状を改善する方法であって、当該対象がM、M及び/又はMムスカリン様レセプターの少なくとも一種の活性のレベルの増大から利益を得るであろうことを決定し;前記M、M及び/又はMムスカリン様レセプターの内の少なくとも一種の活性のレベルを増大させるのに、及び対象の前記少なくとも一種の症状を改善するのに治療的に有効である、所定量の請求項7、8、9、10、11又は12に記載の少なくとも一種の類似体を投与することを含む、方法。
【請求項15】
当該対象が、幻覚、妄想、無秩序な思考、行動障害(behavioral disturbance)、攻撃性、自殺傾向、躁病、認知機能障害及び精神分裂病、並びに前記状態の内のいずれか2つ以上からなる群から選択される状態を患っている、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
有効な量の請求項7、8、9、10、11又は12に記載の少なくとも一種の類似体、及び少なくとも一種のそのための薬学的に許容可能な担体、希釈剤又は賦形剤を含む、精神分裂病を治療するための医薬組成物。
【請求項17】
精神分裂病を治療するための方法であって、それを必要とする患者に、有効な量の請求項7、8、9、10、11又は12に記載の類似体、若しくは薬学的に許容可能なその塩、又はその混合物若しくはその塩を投与することを含む方法。
【請求項18】
精神分裂病の症状を改善する方法であって、それを必要とする患者に、有効量の請求項7、8、9、10、11又は12に記載の類似体若しくは薬学的に許容可能なその塩、又はその混合物若しくは薬学的に許容可能なその塩を投与することを含む方法。
【請求項19】
当該対象がヒトである、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
さらに、前記対象を追加の治療剤と接触させることを含む、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項21】
請求項7に記載の化合物、その酸付加塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項22】
請求項8に記載の化合物、その酸付加塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項23】
請求項9に記載の化合物、その酸付加塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項24】
請求項10に記載の化合物、その酸付加塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項25】
請求項11に記載の化合物、その酸付加塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項26】
請求項12に記載の化合物、その酸付加塩、溶媒和物又は水和物。
【請求項27】
治療的に有効な量の請求項7に記載の化合物、及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物。
【請求項28】
治療的に有効な量の請求項8に記載の化合物、及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物。
【請求項29】
治療的に有効な量の請求項9に記載の化合物、及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物。
【請求項30】
治療的に有効な量の請求項10に記載の化合物、及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物。
【請求項31】
治療的に有効な量の請求項11に記載の化合物、及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物。
【請求項32】
治療的に有効な量の請求項12に記載の化合物、及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図6C】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公表番号】特表2009−521531(P2009−521531A)
【公表日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−548536(P2008−548536)
【出願日】平成18年12月8日(2006.12.8)
【国際出願番号】PCT/US2006/046840
【国際公開番号】WO2007/075297
【国際公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【出願人】(502409721)ザ・ユニバーシティ・オブ・トレド (13)
【Fターム(参考)】