説明

モバイル・ネットワーク環境における複数のデバイスに渡ったシームレスなマルチメディア・セッションのハンドオフ

ソース・デバイスにおいて、ネットワークでこのソース・デバイスからターゲット・デバイスにメディア・セッションをハンドオフする方法が提供される。ターゲット・デバイスに対し、メディア・セッションのハンドオフが行われようとしていることが通知される。ハンドオフに備えて、セッション状態情報がターゲット・デバイスに送信される。ハンドオフに先立って、ソース・デバイスおよびターゲット・デバイスの両方に共通なルータに関し、ソース・デバイスが認証される。ハンドオフが行われると、ターゲット・デバイスに代わって、ソース・デバイス上でのメディア・セッションの実行が停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークに関し、より具体的には、ネットワーク環境における複数のデバイスに渡ったメディア・セッションのハンドオフ(切り替え)のための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
(モバイルまたは固定の)複数のデバイスに渡ってマルチメディア・セッションを確立することが可能であると有益である場合がある。例えば、このような機能は、マルチメディア・セッションの連続性を維持したままユーザが移動することが可能なモバイル環境において特に有用である。残念ながら、既存の解決法は、複数の異なるネットワークに渡って単一のモバイル・デバイス上でのセッションの連続性を維持する際の問題のみを取り扱うものである。
【0003】
従って、ネットワーク環境における複数のデバイスに渡ってメディア・セッションをハンドオフするための方法およびシステムを有することが望ましく、非常に有益である。
【発明の開示】
【0004】
(発明の概要)
本発明の上述した問題および従来技術のその他の事項に関する問題は、ネットワーク環境における複数のデバイスに渡ってメディア・セッションをハンドオフするための方法およびシステムに関する本発明によって解決される。
【0005】
本発明の一態様によれば、ネットワークにおいてソース・デバイスからターゲット・デバイスにメディア・セッションをハンドオフする方法が提供される。ターゲット・デバイスに対し、メディア・セッションのハンドオフが行われようとしていることが通知される。このハンドオフに備えて、セッション状態情報がターゲット・デバイスに送信される。ハンドオフに先立って、通常、ソース・デバイスおよびターゲット・デバイスの両方に共通のルータを介してソース・デバイスが認証される。ハンドオフの後、ターゲット・デバイスに代わって、ソース・デバイス上のメディア・セッションの実行が停止される。
【0006】
本発明の別の態様によれば、ネットワークにおいてソース・デバイスからターゲット・デバイスにメディア・セッションをハンドオフする方法が提供される。メディア・セッションの前記ターゲット・デバイスへのハンドオフが行われようとしている旨の通信が受信される。ハンドオフに備えて、ソース・デバイスからのセッション状態情報が受信される。通常、ソース・デバイスおよびターゲット・デバイスの両方に共通のルータを介してターゲット・デバイスが認証される。ソース・デバイスに代わって、ターゲット・デバイス上でメディア・セッションが実行される。
【0007】
本発明のさらに別の態様によれば、ネットワークにおいてソース・デバイスからターゲット・デバイスにメディア・セッションをハンドオフする方法が提供される。ソース・デバイスからターゲット・デバイスへのメディア・セッションのハンドオフが行われようとしていることに関し、ソース・デバイスおよびターゲット・デバイスが認証される。ソース・デバイスおよびターゲット・デバイスの少なくとも一方からセッションに関する情報が得られる。ソース・デバイスからターゲット・デバイスにセッションがリダイレクトされる。
【0008】
本発明のこれらの特徴および利点、さらに、その他の特徴および利点は、以下の好ましい実施の形態の詳細な説明を添付の図面と併せて読むことによって、明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、ネットワーク環境における複数のデバイスに渡ってメディア・セッションをハンドオフするための方法およびシステムに関する。
【0010】
本発明は、複数のデバイスに渡ってメディア・セッションをシームレスに移すことを可能にする。従って、例えば、ユーザが移動している間、現在のビデオ・セッションをモバイル・ユーザのPDA(Personal Digital Assistant)からユーザの近くの単一のデバイス(例えば、近くのプロジェクタ)または複数のデバイスに移行させることができる。
【0011】
このようなスキームを成功裏に実施するために、本発明は、有益に、マルチメディア・セッションのパケット・フローを意図するデバイスにリダイレクトする高機能(インテリジェント)ネットワークを使用する。セッションが切り替えられる各デバイスは、互いに協働してセッションの状態を移行させ、メディア・ストリームの表示をシームレスに再開する。
【0012】
本発明が単一のメディアのアプリケーションにも、複数のメディア(マルチメディア)のアプリケーションにも使用できることが理解できよう。さらに、本発明は、モバイル・デバイス、固定された(据え置き式の)デバイス、また、これらのデバイスを組み合わせたものにも利用できることが理解されよう
【0013】
本発明は、ハードウエア、ソフトウエア、ファームウエア、特定用途のプロセッサ、または、これらを組み合わせた形態で実施できることが理解できよう。好ましくは、本発明は、ハードウエアおよびソフトウエアを組み合わせて実施することができる。さらに、好ましくは、ソフトウエアは、プログラム・ストレージ・ユニットに実行可能に格納されるアプリケーション・プログラムとして具体的な形態で実施される。アプリケーション・プログラムは、適切なアーキテクチャからなるマシンにアップロードされ、このマシンによって実行されるようにしてもよい。好ましくは、このマシンは、1つ以上の中央処理装置(CPU)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、入出力(I/O)インターフェースを有するコンピュータ・プラットフォーム上で実施される。また、コンピュータ・プラットフォームは、オペレーティング・システムおよびマイクロインストラクション・コードを含むようにしてもよい。本明細書中で開示される様々な処理および機能は、マイクロインストラクション・コードの一部を構成するものでもよいし、アプリケーション・プログラムの一部を構成するものであってもよいし、これらを組み合わせたものであってもよいし、オペレーティングによって実行されるものであってもよい。さらに、付加的なデータ・ストレージ・デバイスや印刷機等、コンピュータ・プラットフォームに様々な他の周辺機器を結合するようにしてもよい。
【0014】
添付図面に示すシステムの構成要素および方法のステップの幾つかをソフトウエアの形態によって実施してもよいため、システムの構成要素(または処理ステップ)間の実際の結合は、本発明を実施するためのプログラムの方法によって異なる場合があることが理解できよう。本明細書の開示する内容に基づいて、関連する技術に関して通常の技術を有するものであれば、本明細書中に開示された実施の形態または構成を理解し、さらに、類似した実施の形態または構成を考えることができるであろう。
【0015】
上述したように、本発明は、マルチメディア・セッションの連続性を維持したまま、セッションを一方のデバイスから他方のデバイスに移行させる場合を取り扱うものである。このようなセッションは、必須ではないが、モバイル・デバイスから開始され、ネットワーク上でサーバからストリームされることが多い。このようなシームレスなセッションの切り替え(hand over)は、特に、普及した/ユビキタスなコンピューティング環境において魅力的であり、モバイル・ユーザは、いつでもどこでも周囲に存在するデバイス(無線または有線)を活用することができ、最良のユーザ・エクスペリエンスを得ることができる。使用目的に鑑み、モバイル・ハンドヘルド・デバイスは、一般的に、ディスプレイのサイズが小さく、処理能力が低く、バッテリの電力も限られている。これらの制約により、ユーザ・エクスペリエンスが、特に、ストリーミング・マルチメディアのアプリケーションにおいて制限される場合がある。この制限に鑑み、ハンドヘルド・デバイスは、近傍に存在する固定された各デバイスを利用することができ、処理や表示のために、これらの固定されたデバイスに対し、ストリーミング・マルチメディアの流れをシームレスにハンドオフする。例えば、EDA(Entertainment Digital Assistant)を有するモバイル・ユーザが自己のEDA上でネットワーク・ストリーミング・ビデオ・セッションを開始する場合を考えてみる。ユーザが(EDAと比較して)大型のディスプレイを有するコンピュータ・デバイスに近寄ると、セッションがより高品質な大型のディスプレイに自動的に切り替わる。ユーザが移動している間、ビデオ・セッションは、ユーザに追従し、様々なデバイスに移ることが可能であり、最終的に、ユーザが固定された各ディスプレイ・デバイスから離れると、ビデオ・セッションは、EDAに戻る。この結果、単に小さなハンドヘルド・デバイスをモバイル・ネットワーク環境で使用することによって、より良好なユーザ・エクスピリエンスが得られる。
【0016】
図1は、本発明の例示的な実施の形態に従って、本発明が用いられる環境100を示す図である。ユーザは、現在、デバイス(例えば、EDA)上でストリーミング・マルチメディア・セッションを実行しているものとする。
【0017】
環境100は、共通のルータ120と、このルータ120内の少なくとも1つのマルチメディア・サーバ(以下、「マルチメディア・サーバ」)125とを有するアクセス・ネットワーク110を含む。共通のルータ120から第1のデバイス(「ソース・デバイス」とも呼ぶ)140へのオリジナル・データの流れの経路130が図示されている。第2のデバイス(「ターゲット・デバイス」とも呼ばれる)150は、セッション状態トランスファー(session state transfer)160を受信する。従って、共通のルータ120からターゲット・デバイス150へのリダイレクトされた流れの経路170が図示されている。
【0018】
ソース・デバイス140およびターゲット・デバイス150の各々は、メディアおよびその他の情報の送受信を行うトランシーバ198を備える。ソース・デバイス140およびターゲット・デバイス150の各々は、モデム197を備える。さらに、ソース・デバイス140およびターゲット・デバイス150の各々は、他のデバイスの位置を検出し、他のデバイスによって位置が検出される検出デバイス(locating device)199を備える。さらに、ルータ120もまた、トランシーバ198およびモデム197を備えることが理解できよう。
【0019】
本発明が前述した各要素に限定されるものではないことが理解できよう。従って、本発明の精神を逸脱することなく、他の要素を使用することもできる。さらに、本発明は前述したサブ要素(例えば、トランシーバ198、モデム197など)に限定されるものではないことが理解できよう。従って、本発明の精神を逸脱することなく、他の要素を使用することもできる。
【0020】
図2は、本発明の例示的な実施の形態に従って、ネットワーク環境において第1のデバイスから第2のデバイスにメディア・セッションをハンドオフするための方法を示す流れ図である。
【0021】
以下の方法には、セッションの連続性を維持したまま、メディア・セッションを別のデバイスにシームレスに移す各ステップが記載されている。
【0022】
本明細書において使用されている表現「ソース・デバイス」は、メディア・セッションを現在実行している/ホストしているデバイスを意味し、表現「ターゲット・デバイス」は、ソース・デバイスとの間で現在のメディア・セッションの切り替えが行われるデバイスを意味する。さらに、ソース・デバイスは、1つ以上のマルチメディア・サーバ(以下「マルチメディア・サーバ」)からメディア・セッションのためのメディアを受信する。ソース・デバイスおよびターゲット・デバイスは、モバイル・デバイスでもよく、固定されたデバイスでもよく、これらを組み合わせたデバイスでもよい。例示的な目的のため、図1の例において記載されているソース・デバイスは、モバイル・デバイスである。
【0023】
まず、ターゲット・デバイス150が識別される(ステップ210)。識別は、アクセス・ネットワーク110の側から開始されてもよく、ソース・デバイス140自体から開始されてもよい。
【0024】
ネットワーク110がターゲット・デバイス150を識別した後、このネットワーク110は、限定するものではないが、三角法(triangulation)技術、GPS(Global Positioning System)、BLUETOOTHなどを含む、公知の技術、装置、および/またはシステムを用いてターゲット・デバイス150のトラッキングを行うことができる。三角法技術は、3つの無線アクセス・ポイントから情報を収集することによって、ターゲット・デバイスの位置を判定するために使用される。さらに、ネットワーク110は、ターゲット・デバイスとして機能することが可能な固定されたデバイスのリストを保持する。モバイル・ユーザが固定されたデバイスの1つの近傍にいることをネットワーク110が判定すると、このようなデバイスの存在がユーザに通知される。
【0025】
ターゲット・デバイス150がソース・デバイス140自体によって識別される場合、限定するものではないが、ソース・デバイス140にBluetoothインターフェースなどの短距離の検出機構を設けてもよい。Bluetooth機構が設けられた近傍のデバイスは、ソース・デバイスが接近すると、自動的に検出される。
【0026】
ソース・デバイス140からターゲット・デバイス150へのハンドオフに関し、ソース・デバイス140は、直接(例えば、Bluetoothインターフェースを介して)またはネットワーク110を介してターゲット・デバイス150と接触する(ステップ220)。
【0027】
ターゲット・デバイス150は、ソース・デバイス140からのハンドオフに備えて、アクセス制御機能を実行する(ステップ230)。アクセス制御機能には、限定するものではないが、以下のものが含まれる。ターゲット・デバイス150は、現在セッションを受け入れるのに十分なキャパシティを有するかどうかを判定する(例えば、ディスプレイが完全に他のセッションによって完全に占有されていないかどうか)。さらに、ターゲット・デバイス150は、ユーザを認証し、ユーザが確実に、第1に、ターゲット・デバイスを使用する権利を有するようにする。さらに、ターゲット・デバイス150は、ユーザがサービスに対する支払いを行わなければならない場合、ユーザが十分なクレジットを有するかどうかを判定することができる。
【0028】
セッション状態情報は、ソース・デバイス140がアクセス制御をパスすると、ソース・デバイス140からターゲット・デバイス150に転送される(ステップ240)。セッション状態情報はアプリケーションに依存することが理解できるであろう。セッション状態情報の一例として、例えば、ターゲット・デバイス150が正しいセッション・フローを受けることができるようにするための、セッションの送信先ポート番号が挙げられる。セッション状態情報の別の例として、例えば、マルチメディア・サーバのアドレスおよびポート番号が挙げられる。セッション状態情報のさらに別の例として、例えば、ターゲット・デバイス150が正しい位置からセッションを再開できるようにするための、セッションの開始フレーム・シーケンス番号が挙げられる。本発明が上述したタイプのセッション状態情報に限定されるものではなく、所与の特定のアプリケーションにおいて、本発明の精神を逸脱することなく、本発明に従って、他のタイプのセッション状態情報を使用することも、関連技術分野の当業者であれば容易に想定されよう。
【0029】
ソース・デバイス140およびターゲット・デバイス150の各々は、アクセス・ネットワーク110の共通のルータ(例えば、ルータ120)に接触し、それぞれが自己を認証する(ステップ250)。例えば、両方のデバイスがマルチメディア・サーバ125にパケットを送信したとき、共通のルータ120は、第1のクロスオーバ・ルータとして識別される。
【0030】
ソース・デバイス140およびターゲット・デバイス150の両方が同一のサブネットワークに接続されていると、サブネットワークのルータが共通のルータとなる。両方のソース・デバイス140およびターゲット・デバイス150がアクセス・ネットワーク110内のそれぞれの経路をクロスオーバせず、マルチメディア・サーバ125がアクセス・ネットワーク110の外部で検出される場合には、アクセス・ネットワーク110のためのインターネットに対するゲートウエイ・ルータは、共通のルータである。
【0031】
ソース・デバイス140およびターゲット・デバイス150が同一のネットワークに存在しない場合(例えば、ソース・デバイス140が第3世代(3G:Third Generation)携帯電話インターフェースを使用し、ターゲット・デバイス150がダイアルアップまたはケーブルのインターネット接続を使用する場合)、または、ソース・デバイス140、ターゲット・デバイス150、およびマルチメディア・サーバ125が同一のサブネットワークに存在する場合には、ルータ120を使用せずに、このルータ120に関して本明細書で説明した各機能をマルチメディア・サーバ125によって実行することができるであろう。ソース・デバイス140、ターゲット・デバイス150、マルチメディア・サーバ125、およびルータ120の前述の構成例に鑑み、これらの、さらに関連する要素を含む他の構成も、本発明の精神を逸脱することなく、本発明に関し、容易に想定し、実施することができるであろう。
【0032】
共通のルータ120は、ステップ250においてソース・デバイス140およびターゲット・デバイス150の両方を認証すると、ソース・デバイス140およびターゲット・デバイス150の少なくとも一方からセッション情報を取得する(ステップ260)。セッション情報に基づいて、共通のルータ120は、適切なパケット・フィルタリングをセットアップし、メディア・セッションをソース・デバイス140からターゲット・デバイス150にリダイレクトする(ステップ270)。例えば、共通のルータ120は、パケット・フィルタリングをセットアップし、リダイレクトを実行することにより、このセッションで(ソース・デバイス140によって)受信されるパケットにおける送信先のIPアドレスがターゲット・デバイス150のIPアドレスに上書きされ、このセッションで(ターゲット・デバイス150から)送信されるパケットにおける送信元IPアドレスがソース・デバイス140のIPアドレスに上書きされる(従って、マルチメディア・サーバ125がオリジナルのデバイス140ともはや通信していないことを気づくことがなく、セッションが終了しない)。
【0033】
ターゲット・デバイス150は、セッションが適切にターゲット・デバイス150に移ると、マルチメディア・サーバ125とネゴシエートして、セッションの品質をアップグレード/ダウングレードすることが可能である(ステップ280)。例えば、セッションが小型のモバイル・デバイスから大型のディスプレイ・デバイスに移ると、品質は大幅に向上する。
【0034】
添付図面を参照して本明細書中で例示的な実施の形態について説明したが、本発明がこれらの実施の形態に厳格に限定されるものではなく、関連技術に関して通常の技術を有する者であれば、本発明の範囲または精神を逸脱することなく、様々な変更、改変を施すことが可能であることが理解できるであろう。このような変更、改変は、全て、添付の請求の範囲に定義されたような本発明の範囲に含まれるべきものと解釈するべきである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1は、本発明の例示的な実施の形態に従って、本発明が用いられる環境100を示す図である。
【図2】図2は、本発明の例示的な実施の形態に従って、ネットワーク環境において、第1のデバイスから第2のデバイスにメディア・セッションをハンドオフする方法を示す流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークにおいてソース・デバイスからターゲット・デバイスにメディア・セッションをハンドオフする方法であって、
前記メディア・セッションのハンドオフが行われようとしていることを前記ターゲット・デバイスに通知するステップと、
前記ハンドオフに備えてセッション状態情報を前記ターゲット・デバイスに送信するステップと、
前記ハンドオフに先立って前記ソース・デバイスを認証するステップと、
前記ハンドオフの後、前記ターゲット・デバイスに代わって、メディア・セッションの実行を停止するステップと、を含む方法。
【請求項2】
複数の候補となる可能性のあるターゲット・デバイスの中から前記ターゲット・デバイスを識別するステップをさらに含む方法。
【請求項3】
前記通知するステップが、前記ソース・デバイスと前記ターゲット・デバイスとが直接接触するステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記通知するステップが、前記ネットワークを介して前記ソース・デバイスと前記ターゲット・デバイスとが接触するステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記セッション状態情報が、送信先ポート番号、マルチメディア・サーバ・アドレス、および開始フレーム・シーケンス番号の少なくとも1つを含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ソース・デバイスおよび前記ターゲット・デバイスの一方がモバイル・デバイスであり、前記ソース・デバイスおよび前記ターゲット・デバイスの他方が固定されたデバイスである請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ソース・デバイスおよび前記ターゲット・デバイスの一方が無線デバイスであり、前記ソース・デバイスおよび前記ターゲット・デバイスの他方が有線デバイスである請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ソース・デバイスおよび前記ターゲット・デバイスが共通のサブネットワーク上に存在し、前記方法は、前記サブネットワーク内のルータを共通のルータとして識別するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ソース・デバイスおよび前記ターゲット・デバイスから送信されるパケットが前記ネットワーク内でクロスしない経路を有し、前記ソース・デバイスが前記ネットワークの外部に位置するマルチメディア・サーバから前記メディア・セッションのためのメディアを受信し、前記ネットワークがインターネットへのゲートウエイ・ルータを有し、前記方法は、前記ゲートウエイ・ルータを共通のルータとして識別するステップをさらに含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ネットワークにおいてソース・デバイスからターゲット・デバイスにメディア・セッションをハンドオフする方法であって、
前記メディア・セッションの前記ターゲット・デバイスへのハンドオフが行われようとしている旨の通信を受信するステップと、
前記ハンドオフに備えて前記ソース・デバイスからのセッション状態情報を受信するステップと、
前記ターゲット・デバイスを認証するステップと、
前記ソース・デバイスに代わって、前記ターゲット・デバイス上で前記メディア・セッションを実行するステップと、を含む方法。
【請求項11】
前記メディア・セッションのハンドオフが行われようとしている旨の通信を受信するステップに応答してアクセス制御機能を実行するステップをさらに含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ターゲット・デバイスが前記メディア・セッションを取り扱うのに十分なキャパシティを有するかどうかを判定するステップを前記実行ステップが含む請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記ソース・デバイスのユーザを認証して前記ユーザが前記ターゲット・デバイスを使用するようにも認証されるかどうかを判定するステップを前記実行ステップが含む請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記セッションのためのセッション・メディアが最初にマルチメディア・サーバから前記ソース・デバイスに提供され、前記方法は、前記マルチメディア・サーバとネゴシエートして前記セッション・メディアの品質を変更するステップをさらに含む請求項10に記載の方法。
【請求項15】
ネットワークにおいてソース・デバイスからターゲット・デバイスにメディア・セッションをハンドオフする方法であって、
前記ソース・デバイスから前記ターゲット・デバイスへのメディア・セッションのハンドオフが行われようとしていることに関し、前記ソース・デバイスおよび前記ターゲット・デバイスを認証するステップと、
前記ソース・デバイスおよび前記ターゲット・デバイスの少なくとも一方からセッションに関する情報を取得するステップと、
前記ソース・デバイスから前記ターゲット・デバイスに前記セッションをリダイレクトするステップと、を含む方法。
【請求項16】
前記ソース・デバイスおよび前記ターゲット・デバイスがルータを有する共通のサブネットワーク上に存在する請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ソース・デバイスおよび前記ターゲット・デバイスから送信されるパケットが前記ネットワーク内でクロスしない経路を有し、前記ソース・デバイスが前記ネットワークの外部に位置するマルチメディア・サーバからの前記メディア・セッションのためのメディアを受信する場合、前記ルータが、前記ネットワークに対応するインターネットへのゲートウエイ・ルータである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ネットワークにおいて複数のデバイスに渡ってメディア・セッションをハンドオフするシステムであって、
前記メディア・セッションに対応するセッション・メディアを最初に受信するソース・デバイスと、
前記メディア・セッションのハンドオフに備えて前記ソース・デバイスからセッション状態情報を受信するターゲット・デバイスと、
最初に前記セッション・メディアを前記ソース・デバイスに提供し、前記ハンドオフに関し、前記ソース・デバイスおよび前記ターゲット・デバイスを認証し、前記ソース・デバイスおよび前記ターゲット・デバイスの少なくとも一方からのセッションに関する情報を受信し、前記セッション・メディアを前記ターゲット・デバイスにリダイレクトする共通のルータとを含み、
前記セッション・メディアが前記ターゲット・デバイスにリダイレクトされるとき、前記ソース・デバイスに代わって、前記ターゲット・デバイスが前記メディア・セッションを実行するシステム。
【請求項19】
前記ソース・デバイスが複数の候補となる可能性のあるターゲット・デバイスから前記ターゲット・デバイスを検出するための検出デバイスを含む請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記ターゲット・デバイスが前記ソース・デバイスの近傍に位置する際、前記ソース・デバイスによって発見される手段を含む請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
前記ソース・デバイスおよび前記ターゲット・デバイスの一方がモバイル・デバイスであり、前記ソース・デバイスおよび前記ターゲット・デバイスの他方が固定されたデバイスである請求項18に記載のシステム。
【請求項22】
ネットワークにおいてソース・デバイスからターゲット・デバイスにメディア・セッションをハンドオフするネットワークであって、
前記メディア・セッションのハンドオフが行われようとしていることをターゲット・デバイスに通知する手段と、
前記ハンドオフに備えてセッション状態情報を前記ターゲット・デバイスに送信する手段と、
前記ハンドオフに先立って前記ソース・デバイスおよび前記ターゲット・デバイスの少なくとも一方を認証する手段と、
前記ハンドオフの後、前記ターゲット・デバイスに代わって、前記メディア・セッションの実行を停止する手段と、を含むネットワーク。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2008−512043(P2008−512043A)
【公表日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−529799(P2007−529799)
【出願日】平成16年9月3日(2004.9.3)
【国際出願番号】PCT/US2004/028953
【国際公開番号】WO2006/028456
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(501263810)トムソン ライセンシング (2,848)
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing 
【住所又は居所原語表記】46 Quai A. Le Gallo, F−92100 Boulogne−Billancourt, France
【Fターム(参考)】