説明

ユーザ平面ベースの(userplane−based)ロケーションサービス(LCS)システム、方法および装置

【課題】ユーザ平面ベースのロケーションサービス(LCS)システム、方法および装置
【解決手段】ロケーションサービスを提供するためのシステム、方法および装置、これによって位置決定(130)および位置開示(120)は別個のそして独立した処理またはLCSセッションとして取り扱われる。位置決定は、移動局についての位置情報を得るために第1の組のネットワークエンティティ(256、218、260)を介して(必要なこととして)実行されることができる。位置情報は任意数のアプリケーションへの次の開示のためにキャッシュされることができる。位置開示は、位置情報を供給するために第2の組のネットワークエンティティ(256、218、216)を介して(要求された時には)実行されることができる。位置決定は認証および認可のためにそして位置決定用に使用される第1のセッションキーを得るために第1のセキュリティ手順を使用することができる。位置開示は認証および認可のためにそして位置開示用に使用される第2のセッションキーを得るために第2のセキュリティ手順を使用することができる。ローミング移動局について、位置決定はサービングネットワークを介して実行されることができ、そして位置開示はホームネットワークを介して実行されることができる。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
この出願は米国仮出願番号第60/452,358号、2003年3月5日提出、米国仮出願番号第60/452,914号、2003年3月7日提出、および米国仮出願番号第60/460,839号、2003年4月5日提出への優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
この発明は一般に通信に関し、そしてより詳しくは位置決定を実行し、そしてユーザ平面ベースのロケーションサービス(LCS)構造を介して位置情報を供給するためのシステム、方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
無線ユーザの位置を知ることは、しばしば望ましいことであり、そして時には必要なことである。例えば、連邦通信委員会(FCC)は、911呼が移動局から起こされる度毎に公共安全応答ポイント(Public Safety Answering Point)(PSAP)に提供されるべき移動局(例えば、セルラ電話機)の位置を必要とする強化911(E−9−1−1)無線サービスについての報告と指令(order)とを取り入れた。FCC指令(mandate)のほかに、ネットワークオペレータ/サービスプロバイダは、移動局の位置を提供することができるサービスである、ロケーションサービスを使用するいろいろなアプリケーションをサポートできる。そのようなアプリケーションは、例えば、位置感知ビリング(location sensitive billing)、資産追跡、資産モニタリングおよび回復、集団(fleet)および資源管理、個人ロケーションサービス、等を含んでもよい。個人ロケーションサービスのためのアプリケーションのいくつかの例は、(1)その位置に基づいてローカルマップを移動局に提供すること、(2)移動局の位置に基づいて施設(例えば、ホテルやレストラン)についての推奨を提供すること、および(3)その移動局の位置から推奨された施設までの方向を提供することを含む。
【0004】
多くの従前の無線通信ネットワークでは、移動局の位置の決定およびこの位置の使用は統合される。即ち、もしもアプリケーションが移動局の位置を必要とすれば、その時手順はこのアプリケーションによる使用のための移動局の位置を決定して報告する。この統合設計はいくつかの理由で望ましくない。第1に、もしも複数のアプリケーションが移動局の位置を必要とすれば、その時移動局の位置は、これらの各アプリケーションについて一度ずつ、複数回決定される必要がある可能性がある。これは高価なシステム資源の役に立たない使用という結果となる。第2に、決定を管理することおよび移動局の位置について報告することと共に示されたネットワークエンティティは、新しいアプリケーションがサービスプロバイダによって追加される時はいつでも再計画される必要がある可能性がある。
【0005】
したがって、より効率的に位置決定を実行しそして移動局についての位置情報を供給することができるシステム、方法、および装置についてこの分野には必要性がある。
【発明の開示】
【0006】
[発明の概要]
ロケーションサービスを効率的に提供できるシステム、方法および装置がここに記述される。システム、方法および装置は、それによって位置決定と位置開示とが別個のそして独立した処理として取り扱われるLCS構造に基づいている。位置決定は移動局についての位置情報の決定を指す。この位置情報は移動局についての位置概算、この位置概算における正確性または不確定性、その他の適切な情報、あるいはそれの組み合わせを有してもよい。位置開示は、位置情報を要請するアプリケーションへの位置情報の開示を指す。
【0007】
位置決定は第1の組のネットワークエンティティを介して“位置決定”層内のプロトコルおよび機構を使用して実行されることができる。いろいろな手順および呼フローは、以下に記述されるように、位置決定を実行するために使用されることができる。位置決定のために使用すべき特定の呼フローは(1)位置決定についての要求が移動局またはネットワークのいずれから生起するか、および(2)移動局の位置を決定するために使用される特定の方法(例えば、IS−801ベースの方法またはセルID法)による。位置決定を実行することから得られた位置情報は移動局内および/または将来の使用のためのネットワークエンティティ内にキャッシュされる(即ち、メモリユニット内に蓄積される)ことができる。
【0008】
位置開示は第2の組のネットワークエンティティを介して、位置決定層の上部にある“位置開示”層内のプロトコルおよび機構を使用して実行されることができる。同様に、いろいろな手順および呼フローは、位置開示を実行するために使用されることができる。位置開示のために使用すべき特定の呼フローは(1)位置開示についての要求が移動局またはネットワークのいずれから生起するか、および(2)位置情報がどこにキャッシュされるかに依存してもよい。
【0009】
位置決定は必需品として実行される可能性がある。これは、例えば、位置情報が必要となる時に、使用できる位置情報が陳腐であるかまたは要求に合っていないかどうか、等である可能性がある。一度得られると、位置情報は任意数のアプリケーションに開示されてもよい。このように、位置決定は一度だけ実行されればよいが、一方、位置開示は位相情報を複数のアプリケーションに供給するために複数回実行される可能性がある。呼詳細記録(CDR)は位置決定についての各要求に対して提供されることができ、そしてCDRはまた位置開示についての各要求に対しても提供されることができる。CDRは計算(accounting)、ビリング、および/またはその他の目的のために使用されることができる。
【0010】
位置決定は(1)認証および認可、および(2)第1のセッションキーを得るためにセッションキーセットアップのための第1のセキュリティ手順を使用できる。第1のセッションキーは位置決定のために交換されたメッセージを認証および/または暗号化するために使用されることができる。位置開示は(1)認証および認可、および(2)第2のセッションキーを得るためにセッションキーセットアップのための第2のセキュリティ手順を使用できる。第2のセッションキーは位置開示のために交換されたメッセージを認証および/または暗号化するために使用されることができる。第1および第2のセキュリティ手順は同一かまたは異なるセキュリティアルゴリズムを使用できる。例えば、第1のセキュリティ手順はMD−5アルゴリズムを使用することができ、そして第2のセキュリティ手順は認証およびキーアグリーメント(AKA)手順を使用することができる。それのホームネットワーク外でローム(roamed)した移動局について、位置決定はサービングネットワークを介して実行されることができ、そして位置開示はホームネットワークを介して実行されることができる。第1のセッションキーはサービングネットワーク内のネットワークエンティティと共に使用されることができ、そして第2のセッションキーはホームネットワーク内のネットワークエンティティと共に使用されることができる。
【0011】
この発明のいろいろな局面および実施形態はさらに詳細に下記される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の特徴、本質、および利点は、ここでおよび全体を通して付記される参照符号を有する図面とともに、下に述べる詳細説明からさらに明白になるであろう。
【0013】
語“例示的(exemplary)”はこの中では、“一例、事例、またはイラストとして機能すること”を意味するように使用される。この中で“例示的”として記述された任意の実施形態または構成は必ずしも他の実施形態または構成以上に好ましいとか有利であると解釈されるべきではない。さらに、以下の記述では、“ロケーション”と“ポジション”とは置き換え可能に使用される同義語である。
【0014】
図1Aはロケーションサービスをさらに効率的に提供できるユーザ平面ベースのロケーションサービス(LCS)構造100を示す。ユーザ平面は高位層アプリケーション用のデータを運ぶことができる機構である。ユーザ平面は、その全てがこの分野で周知である、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、伝送制御プロトコル(TCP)、およびインターネットプロトコル(IP)のような、いろいろなプロトコルで構成されることができる。ユーザ平面上のプロトコルは典型的に、正確に機能するために(より低位の)制御平面上の他のプロトコルを当てにする。
【0015】
LCS構造100はアプリケーション/コンテント層110、位置開示層120、および位置決定層130を含む。層110内のアプリケーションは位置従属(dependent)サービスを提供するために位置情報を使用する。位置情報は1つまたはそれ以上のLCS目標の各々についての位置評価、各位置評価についての正確性と不確定性、あるいはいくつかの他の適切な情報、またはそれの組み合わせを備えてもよい。LCS目標はそれの位置が探索されている移動局である。
【0016】
位置開示層120は目標移動局についての位置情報を開示する(即ち、供給する)ために使用されることができるプロトコルおよび機構を含む。層110内のアプリケーションは層120内のプロトコルおよび機構を援用することによって位置情報を要求することができる。これらのプロトコルおよび機構はその後位置情報を要求アプリケーションに引き渡すであろう。位置決定層130は目標移動局についての位置情報を決定する(即ち、得る)ために使用されることができるプロトコルおよび機構を含む。層130内のプロトコルおよび機構は、もしもそして位置情報を決定する必要がある時には、層120内のプロトコルおよび機構によって援用されることができる。層120および130内のプロトコルおよび機構は以下にさらに詳細に記述される。
【0017】
LCS構造100は位置決定および位置開示が切り離される(decoupled)ことができる2つの別々の手順であることを認めることに基礎を置く。LCS構造100についてのこの切り離された構成はいろいろな利点をもたらすことができる。第1に、LCS構造100は下にある位置開示および位置決定層を修正または再構成する必要性無しに新しいアプリケーションを容易にサポートすることができる。さらに、LCS構造100は、例えば、BREW(無線用バイナリランタイム環境)、WAP(無線アプリケーションプロトコル)、SMS(ショートメッセージサービス)、およびジャバ(Java(登録商標))アプリケーションのようないろいろなタイプのアプリケーションをサポートすることができる。第2に、位置情報はこの情報を別々にそして冗長的に得る要求無しに複数のアプリケーションに開示されることができる。第3に、別個の手順は、下に記述されるように、いろいろな利益を得るために位置決定および位置開示についての認証、認可、および計算(AAA)のために使用されることができる。
【0018】
図2はユーザ平面ベースのLCS構造100を実施するネットワーク200の図を示す。ネットワーク200はホームネットワーク210、サービングネットワーク250、および第三者ネットワーク290を含む。ホームネットワーク210は移動局280が登録した無線通信ネットワークである。(移動局はまたしばしば、端末、移動体、無線装置、ユーザ装置(UE)、または何か他の術語、とも呼ばれる。)サービングネットワーク250は、それを介して移動局280が現在サービスを受けている無線通信ネットワークである。サービングネットワーク250はもしも移動局280がローミングしてホームネットワーク210のカバレッジ外に移動したならば、ホームネットワーク210とは異なる。第三者ネットワーク290はホームネットワーク210またはサービングネットワーク250の部分ではない通信/データネットワークである。例えば、第三者ネットワーク290はインターネットサービスプロバイダによって維持されるデータネットワークであってもよい。
【0019】
ホームネットワーク210はIPネットワーク212を介して互いに通信するいろいろなネットワークエンティティを含む。ネットワークエンティティはネットワーク内の論理エンティティであり、特定の機能を実行するように指示される。同様に、サービングネットワーク250はIPネットワーク252を介して互いに通信するいろいろなネットワークエンティティを含む。IPネットワーク250および252はさらにインターネットIPネットワーク292に連結する。ホームネットワーク210、サービングネットワーク250、および第三者ネットワーク290内のネットワークエンティティはIPネットワーク212,252、および292を介して互いに通信することができる。
【0020】
ネットワーク200の内部で、“ロケーションクライアント”および“ロケーションサーバ”は位置情報を開示する目的で互いに相互作用する2つの機能である。ロケーションクライアントは1つまたはそれ以上のLCS目標についての位置情報を要求する。ロケーションサーバは位置情報を要求しているロケーションクライアントに供給する。ロケーションクライアントおよびロケーションサーバは各々移動局または何か他のネットワークエンティティ内に存してもよい。例えば、ロケーションクライアントは移動局280内に、LCSプロバイダ202aはホームネットワーク210内に、LCSプロバイダ202bはサービングネットワーク250内に、あるいはLCSプロバイダ202cは第三者ネットワーク290内に存してもよい。LCSプロバイダはロケーションサービスを提供するために位置情報を使用するネットワークエンティティである。ロケーションサーバは移動局280またはホームネットワーク210内のLCSサーバ216内に存してもよい。移動局280はロケーションクライアント、ロケーションサーバ、および/またはLCS目標として機能する。例えば、もしも移動局280内のアプリケーションが移動局280の位置を必要とするならば、その時移動局280はロケーションクライアントおよびLCS目標の両者として機能するであろう。簡単のため、移動局280は以下の記述においては、LCS目標である。
【0021】
ホームネットワーク210内では、LCSサーバ216は位置開示のためのロケーションサーバとして機能するように指示される。LCSサーバ216は位置開示のための認証および認可を実行するためにホーム認証、認可、および計算エンティティ(H−AAA)218と相互作用する。データベース222はホームネットワーク210の加入者(即ち、ユーザ)についての申込み情報を蓄積するために使用される。各ユーザはそれへのアクセスが望まれる各無線通信ネットワークについての“申込み”を有することを正規に要求される。申込みは、加入者/ユーザ識別情報、セキュリティ情報、等のような、指示された無線通信ネットワークをアクセスするのに必要な適切な情報から成る。各ユーザについての申込みはまた“加入者プロファイル”または“ユーザプロファイル”とも呼ばれる。データベース222内の申込み情報はLCS申込みマネージャ220によって更新され、そして認証、認可、および計算目的のためのH−AAA218によってアクセスされることができる。メッセージセンタ222は移動局についてのSMSメッセージを蓄積し、中継し、そして順方向転送する責任がある。ホームロケーションレジスタ(HLR)224はホームネットワーク210と共に登録した移動局についての登録情報を蓄積する。
【0022】
サービングネットワーク250内では、サービング移動体ポジショニングセンタ(SMPC)256は位置決定についてのサービングネットワーク250へのインターフェイスのポイントとして機能する。SMPC256は位置決定について認証および認可を実行するためにH−AAA218と相互作用する。SMPC256はまた移動局に位置決定についてサービング位置決定エンティティ(SPDE)260にアクセスさせる。SMPC256はオプションとして、移動局280が位置決定のための資源としてSPDE260を必要とする場合に移動局280の認証および認可を実行するために使用される。SPDE260は指定された位置サービス品質(PQoS)に従ってLCS目標の地理的位置を決定する。PQoSはLCS目標の位置の正確性を指定し、それは要求アプリケーションに負わされる可能性がある。種々のPQoS要求条件は、以下に記述されるように、種々の位置決定法の使用を必要とする可能性がある。ビジテッド認証、認可、および計算エンティティ(V−AAA)258はH−AAA218の代用として機能し、そして位置決定についての認証および認可をサポートすることができる。パケットデータサービングノード(PDSN)270はサービングネットワーク250内の移動局のためのデータセッションを確立、維持、および終了する責任がある。移動交換センタ(MSC)272はそのカバレッジエリア内の移動局について交換機能(例えば、メッセージおよびデータのルーチング)を実行する。基地局コントローラ(BSC)/パケット制御機能(PCF)274はPDSN270と移動局280が現在通信中の基地局との間のデータの伝送を制御する。ビジタロケーションレジスタ(VLR)(図2には図示しない)は、サービングネットワーク250と共に登録した移動局についての登録情報を蓄積する。
【0023】
領域名システム(DNS)サーバ222および262は領域名(例えば、www.domain−name.com)を、IPネットワークを介して互いに通信するためにネットワークエンティティによって必要とされるIPアドレス(例えば、204.62.131.129)に翻訳する。各DNSサーバは領域名のIPアドレスについて他のネットワークエンティティからDNS質問を受け、これらの領域名についてのIPアドレスを決定し、そしてこのIPアドレスを有するDNS応答を要求ネットワークエンティティに返送する。与えられたネットワーク内のDNSサーバ(例えば、DNSサーバ222)は必要なIPアドレスを得るために他のネットワーク内の他のDNSサーバ(例えば、DNSサーバ262)と情報を交換することができる。
【0024】
簡単のため、図2はホームネットワーク210内のネットワークエンティティのいくつかとサービングネットワーク250内のネットワークエンティティのいくつかのみを示す。ホームネットワーク210はまた典型的にホームネットワーク210と通信している移動局についての位置決定をサポートするネットワークエンティティ(例えば、PDEおよびMPC)をも含む。同様に、サービングネットワーク250はまた典型的にそれのホームネットワークがサービングネットワーク250である移動局についての位置開示をサポートするネットワークエンティティ(例えば、LCSサーバ216およびLCS申込みマネージャ220)をも含む。これらの追加のネットワークエンティティは簡単のため図2には示されない。さらに、ネットワーク210および250は各々複数の実例の各ネットワークエンティティを含んでもよい。例えば、サービングネットワーク250は複数のPDSNを含んでもよい。
【0025】
図2はネットワーク200の論理ビューを示し、それは特定の機能を実行するように指定されたいろいろなネットワークエンティティを含む。これらのネットワークエンティティはLCSプロバイダ202a、202b、および202c、LCSサーバ216、H−AAA218、SMPC256、SPDE260、等を含む。ネットワークエンティティはそれらのそれぞれの(ホーム、サービング、および第三者)ネットワークの論理的エンティティである。図2に示されたネットワークエンティティはいろいろな手法で実施されることができる。さらに、これらのネットワークエンティティは同じハードウェアユニット内で結合されてもよく、あるいは異なるハードウェアユニット内に存してもよい。
【0026】
図1Bは図2内に示されたネットワークエンティティを有するLCS構造100の1実施形態を示す。位置決定は移動局280についての位置情報を決定するために第1の組のネットワークエンティティによって実行されることができる。位置決定のために必要となり得るネットワークエンティティは移動局280、SPDE260、SMPC256、およびH−AAA218を含む。もしもそれの援助が位置決定のために必要ならば、SPDE260が包含されてもよい。もしもSPDE260からの援助が位置決定のために必要ならば、SMPC256はオプションとして包含されてもよい。もしも認証および認可が位置決定のために必要であれば、H−AAA218はオプションとして包含されてもよい。
【0027】
位置開示は移動局280についての位置情報を開示するために第2の組のネットワークエンティティによって実行されることができる。位置開示のために必要となり得るネットワークエンティティは移動局280、LCSサーバ216、SMPC256、およびH−AAA218を含む。SMPC256はオプションであり、そしてもしも位置情報がSMPC256内にキャッシュされる(即ち、蓄積される)ならば包含されてもよい。H−AAA218もまたオプションであり、そしてもしも認証および認可が位置開示のために必要ならば、包含されてもよい。
【0028】
図2に戻って参照すると、ネットワーク200内のネットワークエンティティは特に定義されたインターフェイスを介して互いに通信することができる。これらのインターフェイスのいくつかは下に記述される。
【0029】
位置決定は以下のインターフェイスを使用することができる。SPDE−MSインターフェイスは情報を移動局280と位置決定のためのSPDE260との間で交換するために使用される。SPDE−MSインターフェイスは、公的に使用可能である、文書TIA/EIA/IS−IS−801、タイトル“デュアルモードスペクトル拡散システムのための位置決定サービス標準(Position Determination Service Standards for Dual Mode Spread Spectrum Systems)”内に記述される。SMPC−HAAAインターフェイスは位置決定のための認証および認可情報を送出するために使用される。H−AAA218は加入者情報を認証目的のためのSMPC256に送ることができる。SMPC256はまた、下記されるように、トランザクション情報を計算およびビリング目的のためのH−AAA218に送ることもできる。SMPC−SPDEインターフェイスはSPDE260と位置決定のためのSMPC256の間で情報を交換するために使用される。SMPC−SPDEインターフェイスは、両方共公的に使用可能である、文書TIA/EIA/PN−4747、タイトル“ロケーションサービス・エンハンスメント(Location Services Enhancements)”内に、および文書J−036内に記述される。SMPC−MSインターフェイスは、位置決定が起こる前にいろいろな制御機能を実行するサービングネットワーク250をイネーブルにする。
【0030】
位置開示は以下のインターフェイスを使用することができる。ロケーションサーバ−ロケーションクライアント・インターフェイスは位置情報をロケーションサーバから位置開示のためのロケーションクライアントに送るために使用される。LCSサーバ−H−AAAインターフェイスは位置開示のための認証および認可情報を送るために使用される。H−AAA218は加入者プロファイルをLCSサーバ216に送ることができる。LCSサーバ216はまた計算情報をH−AAA218に送ることもできる。
【0031】
もしも移動局280がそれのホームネットワーク210から離れて位置し、そしてサービングネットワーク250と通信していれば、その時位置決定は(もしも必要ならば、ホームネットワーク210からの援助で)サービングネットワーク250を介して実行され、そして位置開示は(サービングネットワーク250を介して得られた位置情報を用いて)ホームネットワーク210によって実行される。もしも移動局280がそれのホームネットワーク210と通信していれば、その時位置決定はホームネットワーク210内のネットワークエンティティ(例えば、PDE、MPC)によって実行され、そして位置開示もホームネットワーク210によって実行される。
【0032】
ロケーションサービスは(1)それによって要求者が移動局280内に位置している移動体生起の(mobile-originated)または移動体開始の(mobile-initiated)ロケーションサービスおよび(2)それによって要求者がネットワーク210、250または290内に位置している移動体終結の(mobile-terminated)またはネットワーク開始のロケーションサービスを含む。表1はロケーションクライアントおよびロケーションサーバが移動体生起のおよび移動体終結のロケーションサービスについてどこに位置することができるかを示す。ロケーションサービスはロケーションクライアントによって生起され、クライアントは移動局280またはLCSプロバイダ202a、202bまたは202c内に位置してもよい。
【表1】

【0033】
移動体生起のLCS要求結果として移動局280上にあるアプリケーションとなり、あるいはネットワーク210、250、または290内にあるアプリケーションとなることができる。移動局280は位置情報を要求者に伝送するために(それ自身によりまたはネットワークの命令の下で)適切な制御を実行する。移動体生起のLCS要求のある例は下記を含む:
・移動局280についての位置情報のための要求−ロケーションクライアントは移動局280内に位置している;
・援助データについての自律要求−移動局280は位置決定の文脈外で援助データを要求する(援助データについてのLCS要求はこのように任意の特定のロケーションクライアントに結びつかない);そして
・第三者への位置情報の開示についての要求−位置情報は移動局280によって指定される第三者ロケーションクライアント(LCSプロバイダ202c)に送られる。
【0034】
移動体終結のLCS要求は結果としてネットワーク210、250または290内に位置しているアプリケーションとなることができる。LCSサーバ216は適切な制御(例えば、認証、サービス確認および認可、暗号化等)を実行する。移動体終結のLCS要求は、それによってロケーションサーバが移動局280内にある移動局280のための位置情報についての要求を含む。
【0035】
位置決定と位置開示とは別個の手順として取り扱われるので、種々の呼フローはこれら2つの手順について定義されて使用されることができる。呼フローは一定の結果を達成するために実行されることができる一連のステップである。呼フロー内の各ステップは特定の手順を援用することができる。例示的な呼フローは、(1)(ローミング基地局についての)SMPC256のIPアドレスの発見、(2)認証、認可、およびセッションキーセットアップ、(3)移動体生起の位置決定および位置開示、(4)移動体終結の位置決定および位置開示、および(5)他のLCS関連機能、について下に記述される。
【0036】
1.SMPC発見
SMPC発見スキームは、移動局に位置決定についてのSMPCのアドレスを動的に決定させるようにこの中に提供される。SMPCアドレスは移動局上に予め構成される必要がないので、このスキームは移動局についてのローミングをサポートする。
【0037】
図3AはSMPC256のIPアドレスを得るために移動局280についての例示的な呼フロー300を示す。移動局280はPDSN270とのPPP(ポイントツーポイントプロトコル)セッションをセットアップするためにデータ呼を開始する(ステップ312)。データ呼のIPCP(IP制御プロトコル)相の間、移動局280はDNSサーバ262のIPアドレスを受信する。
【0038】
移動局280はその後完全に適格とされた領域名(FQDN)を使用しているSMPC256についてのDNS質問を送る(ステップ314)。FQDNはすべての道を木の根元に伸ばし返す領域名である。いくつかの例として、位置決定のために使用されたFQDNは“pde.gpsone.<SID>.net.”、“<NID>.<SID>.mpc.net.”、“mpcgpsone.net.”、または“<SID>.mpcgpsone.net.”であってもよく、ここで“<NID>はネットワーク識別子であり、そして<SID>はシステム識別子である。FQDNは移動局280上に予め構成されるか、無線送信シグナリングを介して移動局280に送られてもよい。位置決定のためのFQDNはまたローミングをイネーブルにするように無線通信ネットワーク全域で標準化されてもよい。DNSサーバ262はFQDNをSMPC256のIPアドレスにマップして、このIPアドレスと共にDNS応答を移動局280に送る(ステップ316)。
【0039】
移動局はローミングしていてもよく、ビジテッドネットワークと通信していてもよく、そしてLCSサーバは、図2に示されるように、ホームネットワーク内にあってもよい。この場合には、LCSサーバはSMPCのIPアドレスを知る必要がある可能性がある。例えば、ローミング移動局についての位置情報はSMPC内にキャッシュされてもよく、そしてSMPCのIPアドレスはこの位置情報を得るために必要となるであろう。SMPC発見スキームはLCSサーバに位置開示についてのSMPCのアドレスを動的に決定させるようにこの中に提供される。
【0040】
図3BはSMPC256のIPアドレスを得るためにLCSサーバ216についての例示的な呼フロー350を示す。移動局280はPDSN270とのPPPセッションをセットアップするためにデータ呼を開始する(ステップ362)。データ呼のセットアップの間、PDSN270は移動局280のID(MS ID)およびSMPC256のIPアドレスの両者と共にアクセス要求(Access Request)メッセージをH−AAA218に送る(ステップ364)。SMPC256のIPアドレスはサービングネットワーク250の位相数学(topology)に従ってPDSN270内に予め構成されてもよい。1つのSMPC256が複数のPDSN270を取り扱うことができることは注目されねばならない。H−AAA218はアクセス要求メッセージをPDSN270から受信し、そしてアクセス受諾(Access Accept)メッセージを返すことによってそれを認める(ステップ366)。H−AAA218はその後移動局280のIDおよびSMPC256のIDアドレスをLCSサーバ216に送る(ステップ368)。LCSサーバ216は受信通知をH−AAA218に返す(ステップ370)。
【0041】
2.認証、認可、およびセッションキーセットアップ
上記されたように、位置決定および位置開示はLCS構造100によって別個の処理として取り扱われる。種々の認証、認可、およびセッションキーセットアップ手順はその時、下記されるように、いろいろな利益をもたらすようにこれら2つの処理のために使用されることができる。
【0042】
A.位置決定
位置決定について、移動体生起のおよび移動体終結のロケーションサービスの両者のために、SMPC256は要求者のアイデンティティに基づいて認証および認可を実行することができる。これらの手順は、例えば、(1)もしもSPDE260が位置決定で援助する必要があれば、(2)もしも位置決定のために使用された(“Session Key 1”と呼ばれる)セッションキーが必要とされるならば、(3)もしも現在のSession Key 1の寿命(lifetime)が尽きたならば、等で実行されることができる。Session Key 1の寿命はSession Key 1が有効である時限を示す。移動局280を成功裡に認証する時に、H−AAA218はセキュリティ情報をSMPC256に送ることができ、それはその後セキュリティ情報を移動局280に順方向転送することができる。セキュリティ情報は、例えば、新Session Key 1、Session Key 1の寿命、等を含むことができる。Session Key 1はその後移動局280とSMPC256との間あるいは移動局280と位置決定についてのSPDE260との間で使用されることができる。Session Key 1はメッセージを認証するためにおよび/またはそれらを暗号化するために使用されることができる。
【0043】
図4Aは位置決定についての認証、認可、およびセッションキーセットアップのための例示的な呼フロー400を示す。呼フロー400はネットワークに移動局280を認証するだけのためにMD−5メッセージダイジェスト・アルゴリズムを使用する。MD−5アルゴリズムはこの分野では周知であり、そしてアール・リベスト(R.Rivest)によって文書RFC1321、タイトル“MD5メッセージダイジェスト・アルゴリズム(MD5 Message−Digest Algorithm)”内に記述されており、それは公的に使用可能である。SMPC256とH−AAA218との間のメッセージングはEAP(拡大認証(Extensible Authentication)プロトコル)オーバUDPを介しており、そしてSMPC256と移動局280との間のメッセージングはUDPを介している。EAPオーバUDPはピー・エンゲルスタッド(P.Engelstad)によって文書、タイトル“EAPオーバUDP(EAPoUDP)”内に記述されており、それは公的に使用可能である。
【0044】
相互認証はまた移動局280からネットワークまでと、ネットワークから移動局280までとの両方を認証するためにも実行されることができる。もしも相互認証が必要であれば、その時は認証およびキーアグリーメント(AKA)手順かまたは何か他の機構がMD−5手順の代わりに使用されることができる。W−CDMAのためのAKA手順は文書3GPP TS33.102タイトル“3Gセキュリティ;セキュリティ構造”内に記述されており、それは公的に使用可能である。
【0045】
呼フロー400について、SMPC256は初めにH−AAA218にRADIUSアクセス要求パケットを送る(ステップ412)。RADIUS(遠隔認証ダイヤルインユーザサービス)は、クライアント(SPMC256)がサーバ(H−AAA218)とユーザ(移動局280)との間を中継する一連のチャレンジおよび応答を介して遠隔ユーザを認証するためにクライアント・サーバアプローチを使用するセキュリティシステムである。RADIUSアクセス要求パケットはEAP応答フィールドをさらに含むEAPメッセージを含む。EAP応答フィールドは移動局280についてのネットワークアクセス識別子(NAI)を含む。呼フロー400を実行するのに先立って、移動局280は(図4Aには示されない)PPPセッションを確立する。NAIはPPP認証の間(クライアントとして動作する)移動局280によって提出されたユーザID(例えば、“username(アットマーク)domain−name.com”)である。
【0046】
H−AAA218はRADIUSアクセス要求パケットをSMPC256から受信し、そしてRADIUSアクセスチャレンジパケットを返送することによって応答する。RADIUSアクセスチャレンジパケットはMD−5チャレンジ用のEAP要求フィールドをさらに含むEAPメッセージを含む(ステップ414)。MD−5チャレンジはSMPC256から受信されたNAIに基づいてH−AAA218によって発生された認証チャレンジである。[以前の文章は正しいか?]SMPC256はMD−5チャレンジ(オーバUDP)と共にEAP要求を移動局280に順方向転送する(ステップ416)。移動局280はEPA要求をSMPC256から受信し、そして認証チャレンジへの応答を決定する。移動局280はその後MD−5応答(オーバUDP)と共にEAP応答をSMPC256に送ることによって応答する(ステップ418)。
【0047】
SMPC256はその後それの原RADIUSアクセス要求パケットをH−AAA218に再提出し、このパケットは移動局280によって供給されたMD−5応答を含む(ステップ420)。H−AAA218はMD−5応答に基づいて移動局280を認証する。移動局280を成功裡に認証する時に、H−AAA218はRADIUSアクセス応答パケットを返送する(ステップ422)。このパケットはEAP成功フィールドをさらに含むEAPメッセージを含む。EAP成功フィールドは移動局280についてのユーザプロファイルを含み、それはデータベース222から得られる。H−AAA218はまたセキュリティ情報を返すことができる。セキュリティ情報は、例えば、新Session Key 1、Session Key 1ランダムナンバー(RAND)、およびSession Key 1寿命を含んでもよい。SMPC256はその後EAP成功(オーバUDP)を移動局280に送る(ステップ424)。SMPC256はまたH−AAA218から受信されたユーザプロファイルを検査することによって移動局280を認可する(ステップ426)。
【0048】
B.位置開示
位置開示について、移動体生起のおよび移動体終結のロケーションサービスの両者のために、ロケーションサーバはホームネットワーク内に(即ち、LCSサーバ216内に)位置している可能性がある。この場合に、LCSサーバ216は要求者のアイデンティティに基づいて認証および認可手順を実行することができる。これらの手順は、例えば、(1)もしも位置開示のために使用された(この中では“Session Key 2”と呼ばれる)セッションキーが必要とされれば、(2)もしも現在のSession Key 2の寿命が尽きたならば、等で実行されることができる。片道の認証(例えば、図4Aに示されるようにMD−5チャレンジを介して移動局280を認証すること)か相互認証(例えば、AKAまたは他の機構を使用すること)のどちらかが実行されることができる。
【0049】
図4Bは位置開示についての認証、認可、およびセッションキーセットアップのための例示的な呼フロー450を示す。呼フロー450は移動局280を認証するためのAKA手順を使用する。
【0050】
呼フロー450について、移動局280は初めにLCSサーバ216に位置開示セッションキー要求メッセージを送る(ステップ462)。このメッセージは位置開示用の新Session Key 2を要求し、そして移動局280についてのNAIを含む。LCSサーバ216はその後H−AAA218にRADIUSアクセス要求パケットを送る(ステップ464)。このパケットはNAIを有するEPA応答フィールドをさらに含むEPAメッセージを含む。H−AAA218はAKA手順を実行し、そしてランダムナンバー(RAND)および認証値(AUTN)を発生する(ステップ466)。H−AAA218はその後RADIUSアクセスチャレンジパケットを返送することによって応答する(ステップ468)。このパケットはEAP要求フィールドをさらに含むEAPメッセージを含む。EAP要求フィールドはH−AAA218によって発生されたAUTNおよびRANDを含むAKAチャレンジを運ぶ。SMPC256はH−AAA218からRADIUSアクセスチャレンジパケットを受信し、そしてAKAチャレンジ(オーバUDP)と共にEAP要求を移動局280に順方向転送する(ステップ470)。
【0051】
移動局280はEAP要求をSMPC256から受信し、AKA手順を実行し、そして受信されたAUTNを確かめる。もしも受信されたAUTNが検査されれば、その時移動局280は受信されたRANDに基づいて新Session Key 2およびRESを発生する(ステップ472)。移動局280はその後RESを含むAKA応答と共にEAP応答をSMPC256に送ることによって応答する(ステップ474)。
【0052】
SMPC256はその後それの原RADIUSアクセス要求パケットをH−AAA218に再提出する(ステップ476)。このパケットは移動局280によって供給されたRESを有するAKA応答を含む。H−AAA218はAKA応答に基づいて移動局280を認証する。RESを検査することによって移動局280を成功裡に認証する時に、H−AAA218はLCSサーバ216にRADIUSアクセス応答パケットを送る(ステップ478)。このパケットはEAP成功フィールドをさらに含むEAPメッセージを含む。EAP成功フィールドは移動局280についてのユーザプロファイルを含み、それはデータベース222から得られる。H−AAA218はまたセキュリティ情報をも返す。セキュリティ情報は、例えば、Session Key 2、Session Key 2 RAND、およびSession Key 2寿命を含んでもよい。
【0053】
SMPC256はRADIUSアクセス応答パケットをH−AAA218から受信し、そしてそれ自身の使用のためのユーザプロファイルとSession Key 2とを保存することができる。SMPC256はその後EAP成功(オーバUDP)を移動局280に送る(ステップ480)。SMPC256は次のユーザプロファイルを検査することによって移動局280を認可する(ステップ482)。SMPC256はその後移動局280にSession Key 2寿命を含む位置開示Session Key応答メッセージを送る(ステップ484)。
【0054】
図4Bに示されるように、移動局280を成功裡に認証する時に、H−AAA218はLCSサーバ216にセキュリティ情報(例えば、Session Key 2、Session Key 2寿命)を送ることができ、それはその後セキュリティ情報を移動局280に送る。Session Key 2は移動局280と位置開示のためのLCSサーバ216との間で使用されることができる。Session Key 2は以下の事象の間得られることができる:
・移動局280がLCSサーバ216にサービスを申し込む時;
・移動局280またはLCSサーバ216がSession Key 2寿命が尽きたことを検出する時;あるいは
・(ロケーションクライアントとして動作している)移動局280がLCSサーバ216から位置情報を要求する時。
【0055】
呼フロー400は位置決定についてのMD−5アルゴリズムの使用を示し、そして呼フロー450は位置開示についてのAKA手順の使用を示す。他のセキュリティアルゴリズムも位置決定および位置開示について使用されることができ、そしてこれはこの発明の範囲内にある。例えば、CAVE(セルラおよび音声暗号化)アルゴリズムはアクセス認証のために使用されることができる。CHAP(チャレンジハンドシェーク認証プロトコル)および移動体IPプロトコルはIP認証のために使用されることができる。CAVE、CHAP、および移動体IPプロトコルはこの分野では周知である。
【0056】
C.セキュリティおよびプライバシー
認証および認可
認証および認可は、上記されたように、位置決定および位置開示について独立して実行されることができる。位置決定についての認証および認可は、例えば、図4A内の呼フロー400を使用して実行されることができる。位置開示についての認証および認可は、例えば、図4B内の呼フロー450を使用して実行されることができる。
【0057】
暗号化
位置情報はユーザトラフィックとして送られ、そして公的に使用可能である、文書IS−2000.5−C、タイトル“cdma2000スペクトル拡散システムのための上位層(レイヤ3)シグナリング標準(Upper layer (Layer3) Signaling Standard for cdma2000 Spread Spectrum Systems)”に記述されたような、リンク層暗号化を使用して暗号化されることができる。位置情報はまた(呼フロー400または450内の手順を実行することによって得られる)セッションキーを使用して暗号化され、そしてエンドツーエンド暗号化を使用して送られることもできる。もしもエンドツーエンド暗号化が使用されると、その後H−AAA218は1ルートキー(例えば、“A Key”がルートキーとして使用されてもよい)から種々のセッションキーを発生することができる。これらの種々のセッションキーは位置情報の暗号化のための種々のネットワークエンティティに供給され、そしてそれによって使用されることができる。
【0058】
別個のセッションキーが位置決定および位置開示のために得られて、使用されることができる。別個のセッションキーの使用はLCS構造を単純化して、セキュリティリスクを減少させる。移動局280はホームネットワーク210内のネットワークエンティティ(例えば、LCSサーバ216)とのセキュリティ連合を維持する。この連合のためのセッションキー(Session Key 2)はホームネットワーク210外のどのネットワークエンティティにも開示されない。LCSサーバ216と移動局280との間の位置情報の交換はSession Key 2を使用してサインされ、および/または暗号化されることができる。
【0059】
ローミング移動局280はサービングネットワーク250内のネットワークエンティティ(例えば、SMPC256およびSPDE260)とのもう1つのセキュリティ連合を維持することができる。別個のセッションキー(Session Key 1)はサービングネットワーク250内のエンティティのために確立される。SPDE260と移動局280との間、あるいはSMPC256と移動局280との間の位置情報の交換は、Session Key 1を使用してサインされ、および/または暗号化されることができる。
【0060】
セッションキーはまたメッセージ認証および統合性検査のためにも使用されることができる。メッセージ認証/暗号化のためのセッションキーの使用および各セッションキーの寿命は操作パラメータ(operational parameter)によって決定されることができる。これらのパラメータはデータ特有の方針を考慮に入れてもよい。これはセキュリティ保護の程度が、保護されるべき情報の値に基づいて選択または調整されることを可能とする。
【0061】
3.移動体生起のロケーションサービス
移動体生起のロケーションサービスについて、ロケーションクライアントは移動局280内に位置し、そしてロケーションサーバは移動局280またはLCSサーバ216(図1参照)内に位置していてもよい。もしもロケーションサーバが移動局280内に位置していれば、その時ロケーションクライアントは位置情報を移動局280から要求する。
【0062】
A.位置決定
IS−801は位置決定のための多数の方法をサポートする。衛星ポジショニングシステム(SPS)ベースの方法は十分な数(典型的には4個)のSPS衛星から受信した信号に基づいて移動局についての正確な位置概算を提供することができる。ハイブリッド法は、十分な数のSPS衛星および基地局から受信された信号に基づいて移動局についての位置概算を、中間の精度で、提供することができる。進歩した順方向リンク三辺測量(Trilateration)(A−FLT)法は十分な数(典型的には3個またはそれ以上)の基地局から受信した信号に基づいて移動局についての位置概算を、低減された精度で、提供することができる。
【0063】
図5AはIS−801ベースの方法で移動体生起の位置決定を実行するための例示的な呼フロー500を示す。移動局280はPDSN270でPPPセッションをセットアップするためにデータ呼を開始する(ステップ512)。移動局280はその後移動局280についてのNAIを含む移動体生起のポジショニング要求メッセージをSMPC256に送る(ステップ514)。SMPC256はこのメッセージを受信し、そして認証および認可が移動局280について実行されることが必要かどうかを決定する。例えば、もしも認証および認可手順が以前に移動局280について実行され、そしてSession Key 1の寿命は尽きなかったためこれらの手順を介して得られたSession Key 1がなお有効であるならば、認証および認可は実行される必要がない。例えば、もしも認証および認可手順が以前に移動局280について実行されなかったならば、あるいはもしもSession Key 1の寿命が尽きたならば、認証および認可は実行される必要がある可能性がある。
【0064】
もしも認証および認可が実行される必要がないならば、その時はステップ516,518、および520はスキップされる。他方では、図4Aにおける呼フロー400が実行され、そしてSMPC256は新Session Key 1、新Session Key 1 RAND、および新Session Key 1寿命をH−AAA218から受信してもしなくてもよい(ステップ516)。もしもSMPC256がステップ516を実行することからH−AAA218からの新Session Key 1を受信しないならば、その時はステップ518および520はスキップされる。もしもSMPC256がステップ516を実行することからH−AAA218からの新Session Key 1を受信すれば、その時はSMPC256はSPDE260にこのSession Key 1を含むGEOPOSREQメッセージを送る(ステップ518)。SPDE260はその後geoposreqメッセージをSMPC256に送り返すことによって応答する(ステップ520)。GEOPOSREQおよびgeoposreqメッセージはTIA/EIA/PN4747内に記述される。ステップ516は呼フロー500について実行されてもされなくてもよく、そしてこれはステップ516の周囲のダッシュドボックス(dashed box)によって示される。ステップ518および520は実行されてもされなくてもよく、そしてこれもステップ518および520の周囲のダッシュドボックスによって示される。
【0065】
いずれの場合にも、SMPC256は移動体生起のポジショニング応答メッセージを移動局280に送る(ステップ522)。このメッセージは現在のSession Key 1 RANDを含み、それは(1)もしもこのRANDがステップ516における認証および認可手順を実行することの結果として得られるならば、H−AAA218から受信された新Session Key 1 RANDか、または(2)以前に認証および認可手順を実行していることから得られたSession Key 1 RANDのどちらかである。移動局280はSession Key 1を得るためにSMPC256からのSession Key 1 RANDを使用し、それはその後メッセージにサインするおよび/またはそれを暗号化するために使用される。
【0066】
IS−801位置決定セッションはその後移動局280の位置を決定するために移動局280とSPDE260との間で確立される(ステップ524)。このIS−801セッションの間の全IS−801メッセージはSession Key 1で認証および/または暗号化されることができる。移動局280はIS−801セッションの完了時に位置情報を得る。この位置情報は移動局280についての位置概算、この位置概算の正確性と不確定性、等を含んでもよい。もしも位置決定が移動局280の援助でSPDE260によって実行されれば、その後SPDE260は位置情報を移動局280に送ってもよい。
【0067】
IS−801セッションを成功裡に終了する時に、位置情報は将来の使用のために移動局280、LCSサーバ216、および/またはSMPC256内にキャッシュされる(即ち、メモリユニットに蓄積される)ことができる。もしも位置情報がLCSサーバ216内にキャッシュされるようであれば、その時移動局280は(Session Key 2で認証および/または暗号化されることができる)位置情報をLCSサーバ216に送る(ステップ526)。もしも位置情報がSMPC256内にキャッシュされるようであれば、その時移動局280は(Session Key 1で認証および/または暗号化されることができる)位置情報をSMPC256に送る(ステップ528)。ステップ526および528の各々は実行されてもされなくてもよく、そしてこれはこれらのステップの各々の周囲にダッシュドボックスによって示される。
【0068】
図5BはセルID法で移動体生起の位置決定を実行するための例示的な呼フロー550を示す。セルID法は移動局280が現在それと通信しているサービングセルのアイデンティティを提供する。セルID法について、移動局280はサービングセルと関連している指定された位置にあると思われる。指定された位置は、例えば、サービングセルについてのアンテナの位置、サービングセルについての基地局の位置、またはサービングセルのカバレッジエリア内の何か他の位置であってもよい。移動局280についての位置概算の正確性はサービングセルのサイズによる。
【0069】
呼フロー550について、移動局280はPDSN270でPPPセッションをセットアップするためにデータ呼を開始する(ステップ552)。移動局280はその後移動局280についてのNAIを含む移動体生起のポジショニング要求メッセージをSMPC256に送る(ステップ554)。SMPC256は次に移動局280が現在それと通信しているサービングセルのIDを決定する。SMPC256はその後SPDE260に、セルID法が使用されている表示と共にGEOPOSREQメッセージを送る(ステップ556)。SPDE260はSMPC256からこのメッセージを受信し、そして移動局280についての位置情報を含むgeoposreqメッセージを返送する。この位置情報は(サービングセルIDに基づいた)移動局についての位置概算、位置正確性または不確定性、等を含んでもよい。
【0070】
SMPC256はその後移動局280についての位置情報を含む移動体生起のポジショニング応答メッセージを移動局280に送る(ステップ560)。LCSサーバ216、SMPC256、および/または移動局280は将来の使用のためにこの位置情報をキャッシュすることができる。もしも位置情報がLCSサーバ216内にキャッシュされるようであれば、その時移動局280は(Session Key 2で認証および/または暗号化されることができる)位置情報をLCSサーバ216に送る(ステップ562)。
【0071】
B.位置開示
一度移動局280についての位置情報が位置決定を実行することによって得られると、この情報は将来の使用のためにキャッシュされることができる。この位置情報は移動局280、SMPC256、および/またはLCSサーバ216内にキャッシュされることができる。位置情報をどこにキャッシュすべきかは、例えば、サービスプロバイダの方針、ユーザの申込み、等のようないろいろなファクタに基づいて決定されることができる。
【0072】
移動体生起の位置開示について、ロケーションクライアントは移動局280内に位置し、そしてロケーションサーバは移動局280またはLCSサーバ216内に位置してもよい。表2は移動体生起の位置開示のための位置情報を供給するために使用されることができるいろいろな呼フローを記録する。位置開示のために使用すべき特定の呼フローはロケーションクライアントがどこに位置しているかおよび位置情報がどこにキャッシュされるかによる。
【表2】

【0073】
もしもロケーションサーバが移動局280内に位置し、そして位置情報も移動局280内にキャッシュされるならば、その時ロケーションサーバは位置情報をメモリから得ることができ、そしてそれを直接ロケーションクライアントに供給する。
【0074】
図6Aは位置開示を実行するための例示的な呼フロー600を示し、それによってロケーションサーバは移動局280内に位置し、そして位置情報はSMPC256内にキャッシュされる。移動局280はPDSN270でPPPセッションをセットアップするためにデータ呼を開始する(ステップ612)。(ロケーションクライアントとして働いている)移動局280はその後移動局280についてのNAIを含むロケーションサービス要求メッセージをSMPC256に送る(ステップ614)。SMPC256はこのメッセージを受信し、そして認証および認可が移動局280について実行されることが必要かどうかを決定する。もしも認証および認可が実行されることが必要であれば、その時は図4内の呼フロー400が新Session Key 1および新Session Key 1 RANDを得るために実行される(ステップ616)。他方では、ステップ616はスキップされる。ステップ616は呼フロー600について実行されてもされなくてもよく、そしてこれはステップ616の周囲にダッシュドボックスによって示される。SMPC256はサービングネットワーク250内に位置しているので、(呼フロー450の代わりに)呼フロー400が認証、認可およびセッションキーセットアップのために使用される。
【0075】
SMPC256はその後移動局280についてのキャッシュされていた位置情報を含むロケーションサービス応答メッセージを移動局280に送る(ステップ618)。もしもステップ616が実行されたならば、その時SMPC256はこのロケーションサービス応答メッセージ内に新Session Key 1 RANDを含むことができ、そしてまたステップ616から得られた新Session Key 1で位置情報にサインするおよび/またはそれを暗号化することもできる。もしもステップ616が実行されなかったならば、その時SMPC256は以前の認証および認可手順から得られたSession Key 1で、もしもこのSession Key 1寿命が尽きていなかったならば、位置情報にサインするおよび/またはそれを暗号化することができる。呼フロー600について、SMPC256はロケーションサーバの機能を効果的に実行する。
【0076】
図6Bは位置開示を実行するための例示的な呼フロー630を示し、それによってロケーションサーバはLCSサーバ216内に位置し、そして位置情報もLCSサーバ216内にキャッシュされる。移動局280はPDSN270でPPPセッションをセットアップするためにデータ呼を開始する(ステップ632)。(ロケーションクライアントとして働いている)移動局280はその後移動局280についてのNAIを含むロケーションサービス要求メッセージをLCSサーバ216に送る(ステップ634)。LCSサーバ216はこのメッセージを受信し、そして認証および認可が移動局280について実行されることが必要かどうかを決定する。もしも認証および認可が実行されることが必要であれば、その時は図4B内の呼フロー450が実行され、そして新Session Key 2および新Session Key 2寿命が得られる(ステップ636)。他方では、ステップ636はスキップされる。ステップ636は呼フロー630について実行されてもされなくてもよく、そしてこれはステップ636の周囲にダッシュドボックスによって示される。
【0077】
LCSサーバ216はその後移動局280についてキャッシュされていた位置情報を含むロケーションサービス応答メッセージを移動局280に送る(ステップ638)。もしもステップ636が実行されたならば、その時LCSサーバ216はまたこのロケーションサービス応答メッセージ内に新Session Key 2寿命を含むことができ、そして新Session Key 2で位置情報にサインするおよび/またはそれを暗号化することができる。もしもステップ636が実行されなかったならば、その時LCSサーバ216は以前の認証および認可手順から得られたSession Key 2で、もしもこのSession Key 2の寿命が尽きていなかったならば、位置情報にサインするおよび/またはそれを暗号化することもできる。
【0078】
図6Cは位置開示を実行するための例示的な呼フロー660を示し、それによってロケーションサーバはLCSサーバ216内に位置し、そして位置情報はSMPC256内にキャッシュされる。移動局280はPDSN270でPPPセッションをセットアップするためにデータ呼を開始する(ステップ662)。(ロケーションクライアントとして働いている)移動局280はその後移動局280についてのNAIを含むロケーションサービス要求メッセージをLCSサーバ216に送る(ステップ634)。LCSサーバ216はこのメッセージを受信し、そしてそれが移動局280についての、PQoS条件を満足する位置情報を持たないことを決定する。LCSサーバ216はその後SMPC256から移動局280についての位置情報を要求する。これはSMPC256にNAIを含むロケーションサービス要求メッセージを送ることによって達成される(ステップ666)。LCSサーバ216は図3B内の呼フロー350を実行することによってSMPC256のIPアドレスを得ることができる。SMPC256はLCSサーバ216から要求を受信し、そしてロケーションサービス応答メッセージを送り返す(ステップ668)。このメッセージは移動局280についてのSMPC256内にキャッシュされていた位置情報を含む。
【0079】
LCSサーバ216はその後認証および認可が移動局280について実行されることが必要かどうかを決定する。もしも認証および認可が実行されることが必要であれば、その時は図4B内の呼フロー450が実行され、そして新Session Key 2および新Session Key 2寿命が得られる(ステップ670)。他方では、ステップ670はスキップされる。ステップ670は呼フロー660について実行されてもされなくてもよく、そしてこれはステップ670の周囲にダッシュドボックスによって示される。
【0080】
LCSサーバ216はその後移動局280についての位置情報を含むロケーションサービス応答メッセージを移動局280に送る(ステップ672)。もしもステップ670が実行されたならば、その時LCSサーバ216はまたこのロケーションサービス応答メッセージ内に新Session Key 2寿命を含むことができ、そして新Session Key 2で位置情報にサインするおよび/またはそれを暗号化することができる。もしもステップ670が実行されなかったならば、その時LCSサーバ216は以前の認証および認可手順から得られたSession Key 2で、もしもこのSession Key 2の寿命が尽きていなかったなら、位置情報にサインするおよび/またはそれを暗号化することができる。
【0081】
4.移動体終結のロケーションサービス
移動体終結のロケーションサービスについて、ロケーションクライアントはLCSプロバイダ内に位置し、そしてロケーションサーバはホームネットワーク210(表1参照)内の移動局280またはLCSサーバ216内に位置してもよい。
【0082】
もしも(目標移動局である)移動局280が“always−on”データセッションを確立していて、既にLCSサーバ216からの位置要求を受信する準備ができていれば、移動局終結のLCSセッションはネットワークによって開始されることができる。移動局280がパワーオンされた後に、それはデータセッションを開始できる。この場合には、DNSサーバ262は移動局280のIPアドレスで更新されることができる。移動局280はLCSサーバ216でそのIPアドレスを登録することができ、そしてメッセージにサインするおよび/またはそれを暗号化することに用いるためのセッションキーを得るために認証および認可手順を実行することができる。このデータセッションは移動局280がパワーオンにある間は維持される。もしもLCSサーバ216が移動局280のIPアドレスについてDNS質問メッセージを送れば、その時、DNSサーバ262は既に移動局280のIPアドレスを持っているので、DNSサーバ262はDNS応答メッセージですぐに応答することができる。
【0083】
図7はもしも移動局280が常にオンでないならばそれのIPアドレスをセットアップするための例示的な呼フロー700を示す。呼フロー700は移動体生起のLCSセッションを開始するように移動局280をトリガするためにSMSメッセージングを使用する。移動局280のIPアドレスはその後移動体生起のLCSセッションの部分としてセットアップされる。
【0084】
呼フロー700について、LCSサーバ216はSMS伝送ポイントツーポイント援用(SMS Delivery Point-to-Point Invoke)(SMDPP)メッセージを、移動局280を取り扱うメッセージセンタ222に送る(ステップ712)。このSMDPPメッセージはプッシュノーティフィケ−ション(Push Notification)および移動局280のIMSIを含む。プッシュノーティフィケ−ションは、それのIPアドレスがセットアップされ得るようにデータ呼を開始するのに移動局280を援用するために使用される。IMSI(国際移動加入者識別)は移動局280を独特に識別することができる番号である。SMDPPメッセージの送出時に、LCSサーバ216はタイマを起動し、それはSMDPPメッセージについての応答を待つ時間をタイムアウトするために使用される。メッセージセンタ222はLCSサーバ216からSMDPPメッセージを受信し、そしてsmdpp応答結果を返送する(ステップ714)。
【0085】
メッセージセンタ222は移動局280について現在のサービングネットワークのSMSアドレスを知る必要がある。SMSアドレスはSMSメッセージを移動局280に送るために使用される。メッセージセンタ222はその後SMS要求援用(SMSREQ)メッセージをHLR224に送る(ステップ716)。もしもHLR224が(移動局280についての現在のサービングネットワークである)サービングネットワーク250のSMSアドレスを有するならば、その時HLR224はこのSMSアドレスを含むsmsreqメッセージで答える(ステップ718)。他方では、HLR224はSMSREQメッセージを(図7には示されない)サービングネットワーク250の方へ順方向転送する。
【0086】
サービングネットワーク250のSMSアドレスの受信時に、メッセージセンタ222はSMDPPメッセージをサービングネットワーク250内のMSC272に送る(ステップ720)。SMDPPメッセージはステップ718においてHLR224またはサービングネットワーク250から得られたSMSアドレスを使用して送られる。MSC272はSMDPPメッセージをメッセージセンタ222から受信し、そして移動局280を呼出しする。MSC272はまた受信されたSMDPPメッセージからプッシュノーティフィケーションを抽出し、SMS伝送要求(SMD−REQ)メッセージ内にプッシュノーティフィケーションを含み、そしてSMD−REQメッセージを無線で移動局280に送る(ステップ722)。移動局280はSMD−REQメッセージを受信し、そしてSMS伝送受取り通知(Delivery Acknowledge)(SMD−ACK)メッセージで応答する(ステップ724)。MSC274はSMD−ACKメッセージを移動局280から受信し、そしてsmdppメッセージをメッセージセンタ222に返送する(ステップ726)。
【0087】
プッシュノーティフィケーションは、データ呼を発生し、PDSN270でPPPセッションを確立し、そしてIPアドレスを得るために移動局280をトリガする(ステップ728)。この分野で既知であるIPCPまたは移動体IP手順は、移動局280についてのIPアドレスを供給するために使用されることができる。移動局280はその後LCSサーバ216で移動体生起のLCSセッションを始めさせる(ステップ730)。
【0088】
移動体終結のロケーションサービスについて、LCSサーバ216は呼フロー350内の手順を使用してSMPC256のIPアドレスを発見することができる。
【0089】
A.位置決定
もしも位置情報が移動局280またはLCSサーバ216内にキャッシュされるならば、その時は移動局280が位置決定セッションをトリガするであろうから、ネットワークのために位置決定を開始することは必要がない。もしも位置情報がSMPC256内にキャッシュされることを許されるならば、その時は移動体終結のLCSセッションはSMPC256によって開始されることができる。
【0090】
図8AはIS−801ベースの方法で移動体終結の位置決定を実行するための例示的な呼フロー800を示す。SMPC256は移動体終結のポジショニング要求メッセージを移動局280に送る(ステップ812)。移動局280はこのメッセージをSMPC256から受信し、そして移動局280についてのNAIを含む移動体終結のポジショニング応答メッセージを返送する(ステップ814)。呼フロー800内の残りのステップ816乃至828は、図5Aにおける呼フロー500内のステップ516乃至528と、異なるメッセージが使用されること以外は、同じものである。特に、移動体終結のポジショニング要求メッセージはステップ822の間使用され、これに反して移動体生起のポジショニング応答メッセージはステップ522の間使用される。
【0091】
図8BはセルID法で移動体終結の位置決定を実行するための例示的な呼フロー850を示す。呼フロー850は、それぞれ、図5Bにおける呼フロー550内のステップ556、558、560、および562に相当する、856、858、860、および862を含む。ステップ552および554は呼フロー850からは削除される。さらに、移動体終結のポジショニング要求メッセージはステップ860の間使用され、これに反して移動体生起のポジショニング応答メッセージはステップ560の間使用される。
【0092】
B.位置開示
移動体終結の位置決定について、ロケーションクライアントはLCSプロバイダ202x内に位置し、これは図2におけるホームネットワーク210内のLCSプロバイダ202a、サービングネットワーク250内のLCSプロバイダ202b、または第三者ネットワーク290内のLCSプロバイダ202cであってもよい。ロケーションサーバは移動局280内またはホームネットワーク210内のLCSサーバ216内に位置してもよい。位置情報はLCSサーバ216、SMPC256、または移動局280内にキャッシュされてもよい。表3は移動体終結の位置開示のための位置情報を得るのに使用されることができるいろいろな呼フローを記録する。位置開示のために使用すべき特定の呼フローはロケーションサーバがどこに位置しているかおよび位置情報がどこにキャッシュされるかによる。
【表3】

【0093】
もしもロケーションサーバが移動局280内に位置し、そして位置情報も移動局280内にキャッシュされていれば、その時ロケーションサーバはメモリから位置情報を得て、それをロケーションクライアントに直接供給することができる。
【0094】
図9Aは位置開示を実行するための例示的な呼フロー900を示し、それによってロケーションサーバはLCSサーバ216内に位置し、そして位置情報もLCSサーバ216内にキャッシュされる。(ロケーションクライアントとして働いている)LCSプロバイダ202xはLCSサーバ216にロケーションサービス要求メッセージを送る(ステップ912)。このメッセージは、目標移動局である移動局280についての位置情報を要求する。呼フロー900について、LCSサーバ216内にキャッシュされた位置情報はPQoS条件を満足することができると仮定される。LCSサーバ216は、簡単のため図9Aには示されない認証および認可手順を介してロケーションクライアント(即ち、LCSプロバイダ202x)を認証しそして認可することを必要とする可能性がある。
【0095】
移動局280についてのユーザプロファイルは、移動局280についての位置情報の各開示に先立ってユーザ検証が必要であることを示す可能性がある。この場合に、LCSサーバ216および移動局280は図4Bにおける呼フロー450を使用して相互認証を実行する(ステップ914)。LCSサーバ216はその後(ステップ914において得られたSession Key 2を使用してサインされおよび/または暗号化されることができる)ユーザ検証要求メッセージを移動局280に送る。移動局280は(それもステップ914において得られたSession Key 2を使用してサインされおよび/または暗号化されることができる)ユーザ検証応答メッセージを返送することによって応答する。このメッセージは移動局280についての位置情報の開示が許可されることを示す。ステップ914、916、および918は、ユーザプロファイル次第で、呼フロー900について実行されてもされなくてもよいので、これらのステップはダッシュドボックスによって囲まれる。LCSサーバ216はその後LCSプロバイダ202xに移動局280についての位置情報を含むロケーションサービス応答メッセージを送る(ステップ920)。
【0096】
図9Bは位置開示を実行するための例示的な呼フロー930を示し、それによってロケーションサーバはLCSサーバ216内に位置し、そして位置情報はSMPC256内にキャッシュされる。(ロケーションクライアントとして働いている)LCSプロバイダ202xはLCSサーバ216に移動局280についての位置情報のためのロケーションサービス要求メッセージを送る(ステップ932)。LCSサーバ216は、簡単のため図9Bには示されないが、ロケーションクライアントを認証しそして認可することを必要とする可能性がある。ステップ934、936、および938はその後、もしも移動局280についてのユーザプロファイルが、ユーザ検証は移動局280についての位置情報の各開示に先立って必要であることを示すならば、実行されてもよい。ステップ934、936、および938はそれぞれ、図9A内のステップ914、916、および918に相当する。
【0097】
移動局280についての位置情報はLCSサーバ216内にキャッシュされてもよい。しかしながら、この位置情報はPQoS条件を満足しないと仮定される。LCSサーバ216はその時移動局280についての位置情報をSMPC256から得ることを決定することができる。これはロケーションサービス要求メッセージをSMPC256に送ることによって達成される(ステップ940)。もしもSMPC256が移動局280についての要求された位置情報を持っていれば、その時それはこの位置情報をロケーションサービス応答メッセージ内のLCSサーバ216に返す(ステップ942)。他方では、SMPC256は位置情報を得るために(図8A内の呼フロー800または図8B内の呼フロー850を使用して)位置決定セッションを開始し、その後この情報はLCSサーバ216に返送される。LCSサーバ216はその後移動局280についての位置情報を含むロケーションサービス応答メッセージをLPCプロバイダ202xに送る(ステップ944)。
【0098】
図9Cは位置開示を実行するための例示的な呼フロー960を示し、それによってロケーションサーバはLCSサーバ216内に位置し、そして位置情報は(目標移動局である)移動局280内にキャッシュされる。(ロケーションクライアントとして働いている)LCSプロバイダ202xはLCSサーバ216に移動局280についての位置情報のためのロケーションサービス要求メッセージを送る(ステップ962)。LCSサーバ216は、簡単のため図9Cには示されないが、ロケーションクライアントを認証しそして認可することを必要とする可能性がある。移動局280についての位置情報はLCSサーバ216内にキャッシュされてもよい。しかしながら、この位置情報はPQoS条件を満足しないと仮定される。LCSサーバ216はその時は移動局280から位置情報を得ることを決定することができる。
【0099】
もしも移動局280についてのユーザプロファイルが位置情報の開示に先立ってユーザ検証が必要であることを示すならば、その時はLCSサーバ216と移動局280との間の相互認証が実行される(ステップ964)。LCSサーバ216はその後ロケーションサービス要求メッセージを移動局280に送る(ステップ966)。このメッセージは、もしもユーザ検証が必要であれば“1”に、そしてもしもユーザ検証が不要であれば“0”にセットされる要求ユーザ検証フィールド(User Verification Required field)を有する。移動局280はその後、要求ユーザ検証フィールドによって示されたように、もしもこれが要求されれば、ユーザを検証する。移動局280はその後LCSサーバ216に移動局280についての位置情報を含むロケーションサービス応答メッセージを送る(ステップ968)。ステップ966および968においてLCSサーバ216と移動局280との間で交換されたメッセージはステップ964において得られたSession Key 2を使用してサインされ、および/または暗号化されることができる。LCSサーバ216はその後移動局280についての位置情報を含むロケーションサービス応答をLCSプロバイダ202xに送る(ステップ970)。
【0100】
移動体生起のおよび移動体終結の両方の場合についての位置開示について、位置情報の“所有権”は、ロケーションサーバがどこに(即ち、移動局280内またはLCSサーバ216内のどちらに)存するかによって決定される。位置情報の所有者はその情報についての権威であり、そして情報を開示することについてそれ自身のルールと方針とを適用することができる。
【0101】
もしもロケーションサーバがLCSサーバ216内に位置していれば、その時LCSサーバ216は、ロケーションクライアントが位置している可能性がある所には無関係に位置情報の開示を制御する。LCSサーバ216は、もしも移動局280が位置開示に含まれるならば(例えば、もしも位置情報が移動局280内にキャッシュされるならば)、オプションとして認証および認可を実行することができる。
【0102】
もしもロケーションサーバが移動局280内に位置していれば、その時移動局280はロケーションクライアントが位置している可能性がある所には無関係に位置情報の開示を制御する。しかしながら、この位置情報について移動局280に全要求を送ることは特別な遅延を招く可能性がある。例えば、もしも移動局280が休止状態にある、ビジーである、またはまさに短時間の間カバレッジ外にあれば、特別な遅延が引き起こされる可能性がある。
【0103】
LCS代用(proxy)はホームネットワーク210内に提供され、そして位置開示について移動局280のための代用として使用されることができる。移動局280はそれの開示ルール/方針と同様にそれの位置情報をLSC代用に送ってもよい。移動局280に関する位置情報についての要求はその後LCS代用に向けられてもよく、それはこれらの要求を移動局280よりもさらに効率的に取り扱うことができる可能性がある。これらの要求の間、LCS代用は移動局280の代わりに動作し、そして移動局280の開示ルール/方針を適用する。LCS代用はまた、必要なこととして、移動局280からの更新された位置情報を要求できる。例えば、もしもロケーションクライアントからの要求が、多分陳腐であるかまたはPQoS条件と一致できないため、移動局280についての現在の位置情報で満足され得ないならば、更新された位置情報について移動局280に要求してもよい。
【0104】
5.計算およびビリング
計算およびビリングはホームネットワーク210内のLCSサーバ216および/またはサービングネットワーク250内のSMPC256内で実行されることができる。SMPC256は各位置決定要求について呼詳細記録(CDR)を発生することができる。同様に、LCSサーバ216は各位置決定要求についてCDRを発生することができる。CDRは計算、ビリング、および/または他の目的に使用されることができる。表4はCDR内に含まれることができるいろいろな項目を記録する。
【表4】

【0105】
図10AはLCSサーバ216によって受信された各位置開示要求についてのCDRを報告するための例示的な呼フロー1000を示す。ロケーションクライアント204はLCSサーバ216に目標移動局である移動局280についての位置情報のためのロケーションサービス要求メッセージを送る(ステップ1012)。ロケーションクライアント204は移動局280かあるいはLCSプロバイダ202a、202b、または202cであってもよい。位置情報がどこにキャッシュされているかによって、上記されたように、異なる呼フローが位置情報を得るために使用される。LCSサーバ216はその後ロケーションクライアント204に移動局280についての位置情報を含むロケーションサービス応答メッセージを送る(ステップ1014)。LCSサーバ216はロケーションクライアント204への位置情報の開示のためのCDRを発生する。LCSサーバ216はその後H−AAA218にCDRを含む計算要求メッセージを送る(ステップ1016)。CDRはH−AAA218によって蓄積され、そして計算、ビリング、および/または他の目的のために使用されることができる。H−AAA218は計算応答メッセージを返送することによって応答する(ステップ1018)。
【0106】
図10BはSMPC256によって受信された各位置決定要求についてのCDRを報告するための例示的な呼フロー1050を示す。移動局280はSMPC256に移動局280の位置を決定するために位置決定要求メッセージを送る(ステップ1052)。上記されたように、いろいろな手順が移動局280の位置を決定するために使用されることができる。SMPC256はその後移動局280についての位置情報を含む位置決定応答メッセージを送る(ステップ1054)。SMPC256は位置決定要求の間CDRを発生する。SMPC256はその後H−AAA218にCDRを含む計算要求メッセージを送る(ステップ1056)。CDRはH−AAA218によって蓄積され、そして計算、ビリング、および/または他の目的のために使用されることができる。H−AAA218は計算応答メッセージを返送することによって応答する(ステップ1058)。
【0107】
6.システム
図11はネットワーク200内のいろいろなエンティティのブロック図を示す。移動局280はセルラ電話機、無線モデム付きのコンピュータ、孤立した位置決定ユニット、あるいは何か他のユニットであってもよい。基地局274xは図2におけるBSC/PCF274の機能を実行することができる。簡単のため、1つのネットワークエンティティ1100のみが図11には示されている。ネットワークエンティティ1100は図2内に示されたネットワークエンティティの任意のもの(例えば、LCSサーバ216、SMPC256、SPDE260、LCSプロバイダ202a、202b、または202c、あるいは何か他のネットワークエンティティ)であってもよい。
【0108】
順方向リンク上では、基地局274xはそのカバレッジエリア内の移動局へのデータ、パイロット、およびシグナリングを送信する。これらのいろいろなタイプのデータは、順方向リンク変調信号を供給するために変調器/送信器(Mod/TMER)1120によって処理(例えば、符号化、変調、フィルタ、増幅、直交変調、およびアップコンバート)され、それはその後アンテナ1122を介して移動局に送信される。
【0109】
移動局280はアンテナ1152で、(基地局274xを含む)1つまたはそれ以上の基地局から順方向リンク変調信号を受信する。アンテナ1152からの受信器入力信号(それは多数の受信信号を含んでもよい)は受信器/復調器(RCVR/Demod)1154に供給される。RCVR/Demod1154はその後、位置決定および位置開示のために使用されることができるいろいろなタイプの情報を供給するために補足的な方法で受信器入力信号を処理する。例えば、RCVR/Demod1154は、(位置決定のために使用される可能性がある)受信信号の到着時刻、上述された呼フローのために使用された復号メッセージ、等を供給することができる。プロセッサ1160はいろいろな処理を実行して、移動局280についての機能を制御し、そしてメモリユニット1162はプログラム符号およびプロセッサ1160用のデータを蓄積する。
【0110】
逆方向リンク上では、移動局280は基地局274xへのデータ、パイロット、および/またはシグナリングを送信することができる。これらのいろいろなタイプのデータは、逆方向リンク変調信号を供給するために変調器/送信器(Mod/TMER)1164によって処理され、それはその後アンテナ1152を介して送信される。基地局274xはアンテナ1122で、移動局280から逆方向リンク変調信号を受信し、そしてアンテナ1122からの受信器入力信号は受信器/復調器(RCVR/Demod)1124に供給される。RCVR/Demod1124はその後、いろいろなタイプの情報を供給するために補足的な方法で受信器入力信号を処理し、それはその後プロセッサ1110に供給されることができる。プロセッサ1110はいろいろな処理を実行して、基地局274xについての機能を制御し、そしてメモリユニット1112はプログラム符号およびプロセッサ1110用のデータを蓄積する。通信(Comm)ポート1114は基地局274xに他のネットワークエンティティとのデータを交換させる。
【0111】
ネットワークエンティティ1100の内部では、通信ポート1136はエンティティ1100に他のネットワークエンティティとのデータを交換させる。プロセッサ1130はいろいろな処理を実行して、エンティティ1100についての機能を制御し、そしてメモリユニット1132はプログラム符号およびプロセッサ1130用のデータを蓄積する。データベース1134は適切な情報を蓄積するために使用されることができる。例えば、データベース1134は図2におけるデータベース222またはHLR224を実施することができる。
【0112】
位置決定について、移動局280内の位置決定機能(Det F)1172は位置決定を実行するためにネットワークエンティティ1100内の同等の位置決定機能1142と相互作用することができる。機能1142と1172とは位置決定の間上記された任意の呼フローを実施することができる。位置開示について、移動局280内の位置開示機能(Dis F)1174は位置開示を実行するためにネットワークエンティティ1100内の同等の位置開示機能1144と相互作用することができる。機能1144はロケーションクライアントまたはロケーションサーバを実施することができ、そして機能1174はロケーションクライアントまたはロケーションサーバあるいは両方を実施することができる。機能1144と1174とは位置開示について上記された任意の呼フローを実施することができる。
【0113】
この中に記述されたシステム、方法および装置は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれの組合わせ内のような、いろいろな手段によって実施されることができる。ハードウェア実施について、システム、方法および装置は、1つまたはそれ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、ディジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブル論理装置(PLD)、フィールドプログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、この中に記述された機能を実行するように設計された他の電子ユニット、またはそれらの組合わせの内部で実行されることができる。
【0114】
ソフトウェア実施について、この中に記述された方法は、この中に記述された機能を実行するモジュール(例えば、手順、機能、等)で実施されることができる。ソフトウェア符号はメモリユニット(例えば、図11内のメモリユニット1112、1132、または1162)内に蓄積され、そしてプロセッサ(例えば、プロセッサ1110、1130、または1160)によって実行されることができる。メモリユニットはプロセッサの内部で、またはプロセッサへの外部で実施されることができ、いずれの場合にも、この分野で知られているようないろいろな手段を介してプロセッサに通信的に連結されることができる。
【0115】
ヘディングは参考のためにこの中に含まれており、あるセクションの場所を示す手助けとなる。これらのヘディングはこの中に下記された概念の範囲を制限しようとせず、そしてこれらの概念は全体の明細書を通して他のセクションにおいて適応性を有することができる。
【0116】
図示された実施形態の前の説明は、この分野のいかなる技術者にも本発明を製造または使用することを可能とするように提供される。これらの実施形態へのいろいろな変更は、この分野の技術者にはたやすく明白であるだろうし、この中に定義された包括的な原理はこの発明の精神または範囲から逸脱すること無しに他の実施形態に適用されてもよい。従って、本発明はこの中に示された実施形態に限定されるつもりはなく、しかしむしろこの中に開示された原理および新規な特徴と矛盾しない最も広い範囲が許容されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1A】ユーザ平面ベースのLCS構造を示す図である。
【図1B】ユーザ平面ベースのLCS構造を示す図である。
【図2】図1におけるLCS構造を実施するネットワークを示す図である。
【図3A】SMPCのIPアドレスを得るために、それぞれ移動局およびLCSサーバについての呼フローを示す図である。
【図3B】SMPCのIPアドレスを得るために、それぞれ移動局およびLCSサーバについての呼フローを示す図である。
【図4A】それぞれ位置決定および位置開示についての認証、認可、およびセッションキーセットアップのための呼フローを示す図である。
【図4B】それぞれ位置決定および位置開示についての認証、認可、およびセッションキーセットアップのための呼フローを示す図である。
【図5A】それぞれIS−801ベースの方法およびセルID法で移動体生起の位置決定を実行するための呼フローを示す図である。
【図5B】それぞれIS−801ベースの方法およびセルID法で移動体生起の位置決定を実行するための呼フローを示す図である。
【図6A】ロケーションサーバで移動体生起の位置開示を実行するための呼フローおよび種々のエンティティ内に位置し、そしてキャッシュされている位置情報を示す図である。
【図6B】ロケーションサーバで移動体生起の位置開示を実行するための呼フローおよび種々のエンティティ内に位置し、そしてキャッシュされている位置情報を示す図である。
【図6C】ロケーションサーバで移動体生起の位置開示を実行するための呼フローおよび種々のエンティティ内に位置し、そしてキャッシュされている位置情報を示す図である。
【図7】常にオンでない移動局のIPアドレスをセットアップするための呼フローを示す図である。
【図8A】それぞれIS−801ベースの方法およびセルID法で移動体終結の位置決定を実行するための呼フローを示す図である。
【図8B】それぞれIS−801ベースの方法およびセルID法で移動体終結の位置決定を実行するための呼フローを示す図である。
【図9A】ロケーションサーバで移動体生起の位置開示を実行するための呼フローおよび種々のエンティティ内に位置し、そしてキャッシュされている位置情報を示す図である。
【図9B】ロケーションサーバで移動体生起の位置開示を実行するための呼フローおよび種々のエンティティ内に位置し、そしてキャッシュされている位置情報を示す図である。
【図9C】ロケーションサーバで移動体生起の位置開示を実行するための呼フローおよび種々のエンティティ内に位置し、そしてキャッシュされている位置情報を示す図である。
【図10A】それぞれ位置開示および位置決定についてのCDRを報告するための呼フローを示す図である。
【図10B】それぞれ位置開示および位置決定についてのCDRを報告するための呼フローを示す図である。
【図11】図2のネットワーク内のいろいろなエンティティを示すブロック図である。
【符号の説明】
【0118】
100…LCS構造、110…アプリケーション/コンテント層、120…位置開示層、130…位置決定層、200…ネットワーク、202…LCSプロバイダ、210…ホームネットワーク、212…IPネットワーク、216…LCSサーバ、218…H−AAA、220…マネージャ、250…サービングネットワーク、256…SMPC、260…SPDE、270…PDSN、272…移動交換センタ(MSC)、274x…基地局、280…移動局、290…第三者ネットワーク、1100…ネットワークエンティティ、1114,1136…通信(Comm)ポート、1120…変調器/送信器(Mod/
TMER)、1124…受信器/復調器(RCVR/Demod)、1130,1160…プロセッサ、1134データベース、1154…受信器/復調器(RCVR/Demod)、1112,1162…メモリユニット、1164…変調器/送信器(Mod/TMER)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロケーションサービス(LCS)を提供するための方法であって、
移動局についての位置情報を得るために第1の組の少なくとも1つのネットワークエンティティを介して位置決定を実行し、
前記移動局についての前記位置情報を供給するために第2の組の少なくとも1つのネットワークエンティティを介して位置開示を実行する
ことを具備する前記方法。
【請求項2】
第1のセキュリティ手順に基づいて位置決定についての認証および認可を実行し、
第2のセキュリティ手順に基づいて位置開示についての認証および認可を実行する
ことをさらに具備する請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第1のセキュリティ手順はMD−5アルゴリズムに基づき、前記第2のセキュリティ手順は認証およびキーアグリーメント(AKA)手順に基づく請求項2記載の方法。
【請求項4】
第1のセッションキーを得るために第1のセッションキーセットアップを実行し、
第2のセッションキーを得るために第2のセッションキーセットアップを実行することをさらに具備し、
前記第1の組の少なくとも1つのネットワークエンティティと交換されたメッセージの認証および暗号化のために使用され、
前記第2の組の少なくとも1つのネットワークエンティティと交換されたメッセージの認証および暗号化のために使用される
請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記位置決定および前記位置開示は2つの別個のLCSセッション中に実行される請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記移動局についての前記位置情報をキャッシュすることをさらに具備し、前記位置開示は前記移動局についての前記キャッシュされた位置情報を使用して実行される請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記第1の組の少なくとも1つのネットワークエンティティは前記移動局についてのサービングネットワーク内に位置しており、前記第2の組の少なくとも1つのネットワークエンティティは前記移動局についてのホームネットワーク内に位置している請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記位置開示はロケーションクライアントおよびロケーションサーバによって実行される請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記第2の組の少なくとも1つのネットワークエンティティはLCSプロバイダを含み、前記ロケーションクライアントは前記移動局または前記LCSプロバイダ内に位置している請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記第2の組の少なくとも1つのネットワークエンティティはLCSサーバを含み、前記ロケーションサーバは前記移動局または前記LCSサーバ内に位置している請求項8記載の方法。
【請求項11】
前記第1の組の少なくとも1つのネットワークエンティティは位置決定エンティティ(PDE)を含む請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記第1の組の少なくとも1つのネットワークエンティティはサービング移動体ポジショニングセンタ(SMPC)をさらに含む請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記第1の組の少なくとも1つのネットワークエンティティはホーム認証、認可、および計算エンティティ(H−AAA)をさらに含む請求項11記載の方法。
【請求項14】
前記第2の組の少なくとも1つのネットワークエンティティはLCSサーバを含む請求項1記載の方法。
【請求項15】
前記第2の組の少なくとも1つのネットワークエンティティはホーム認証、認可、および計算(H−AAA)エンティティをさらに含む請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記移動局についての前記位置情報は前記移動局についての位置概算を具備する請求項1記載の方法。
【請求項17】
前記移動局についての前記位置情報は前記移動局についての前記位置概算のための不確定性をさらに具備する請求項1記載の方法。
【請求項18】
移動局についての位置情報を得るために第1の組の少なくとも1つのネットワークエンティティを介して位置決定を実行するための手段と、
前記移動局についての前記位置情報を供給するために第2の組の少なくとも1つのネットワークエンティティを介して位置開示を実行するための手段と
を具備する装置。
【請求項19】
第1のセキュリティ手順に基づいて位置決定についての認証および認可を実行するための手段と、
第2のセキュリティ手順に基づいて位置開示についての認証および認可を実行するための手段と
をさらに具備する請求項18記載の装置。
【請求項20】
第1のセッションキーを得るために第1のセッションキーセットアップを実行するための手段と、
第2のセッションキーを得るために第2のセッションキーセットアップを実行するための手段とをさらに具備し、
前記第1のセッションキーは該第1の組の少なくとも1つのネットワークエンティティと交換されたメッセージの認証および暗号化のために使用され、
前記第2のセッションキーは前記第2の組の少なくとも1つのネットワークエンティティと交換されたメッセージの認証および暗号化のために使用される請求項18記載の装置。
【請求項21】
前記移動局についての前記位置情報をキャッシュすることをさらに具備し、前記位置開示は前記移動局についての前記キャッシュされた位置情報を使用して実行される請求項18記載の装置。
【請求項22】
移動局についての位置情報を得るために第1の機能を実行し、前記位置情報を得るために第2の機能を実行するように動作するプロセッサを具備し、
前記第1の機能は前記位置情報を得るために第1の組の少なくとも1つのネットワークエンティティ内に位置している少なくとも1つの同等の第1の機能と相互作用し、
前記位置情報を得るために第2の組の少なくとも1つのネットワークエンティティ内に位置している少なくとも1つの同等の第2の機能と相互作用する無線移動局。
【請求項23】
有形の蓄積媒体上で具体化されるプログラム製品であって、
前記プログラムは、
移動局についての位置情報を得るために第1の機能を実行し、
前記位置情報を供給するために第2の機能を実行するための実行可能な命令を具備し、
前記第1の機能は該位置情報を得るために第1の組の少なくとも1つのネットワークエンティティ内に位置している少なくとも1つの同等の第1の機能と相互作用し、
前記第2の機能は該位置情報を供給するために第2の組の少なくとも1つのネットワークエンティティ内に位置している少なくとも1つの同等の第2の機能と相互作用するプログラム製品。
【請求項24】
ロケーションサービス(LCS)を提供するための方法であって、
移動局についての位置情報を得るために第1のLCSセッションを介して位置決定を実行し、
前記移動局についての前記位置情報を供給するために第2のLCSセッションを介して位置開示を実行する
ことを具備する前記方法。
【請求項25】
前記第1および第2のLCSセッションは異なる時刻に実行される請求項24記載の方法。
【請求項26】
第1のセキュリティ手順に基づいて前記第1のLCSセッションについての認証および認可を実行し、
第2のセキュリティ手順に基づいて前記第2のLCSセッションについての認証および認可を実行することをさらに具備する請求項24記載の方法。
【請求項27】
第1のLCSセッションでの使用のための第1のセッションキーを得るために第1のセッションキーセットアップを実行し、
第2のLCSセッションでの使用のための第2のセッションキーを得るために第2のセッションキーセットアップを実行することをさらに具備する請求項24記載の方法。
【請求項28】
前記第1のLCSセッションについての第1の呼詳細記録(CDR)を供給し、
前記第2のLCSセッションについての第2のCDRを供給することをさらに具備する請求項24記載の方法。
【請求項29】
移動局についての位置情報を得るために第1のLCSセッションを介して位置決定を実行するための手段と、
前記移動局についての前記位置情報を供給するために第2のLCSセッションを介して位置開示を実行するための手段と
を具備する装置。
【請求項30】
ロケーションサービス(LCS)を提供するための方法であって、
移動局についての位置情報を得り、
前記位置情報を第1のアプリケーションに供給し、
前記位置情報を第2のアプリケーションに供給する
ことを具備する前記方法。
【請求項31】
前記位置情報は一度1つの位置決定セッションを介して位置決定を実行することによって得られ、
前記位置情報は2つの位置開示セッションを介して位置開示を二度実行することによって前記第1および第2のアプリケーションに供給される請求項30記載の方法。
【請求項32】
前記移動局またはネットワークエンティティ内に前記位置情報をキャッシュすることをさらに具備する請求項30記載の方法。
【請求項33】
前記位置情報を前記第1のアプリケーションに供給するための第1の呼詳細記録(CDR)を供給し、
前記位置情報を前記第2のアプリケーションに供給するための第2のCDRを供給することをさらに具備する請求項30記載の方法。
【請求項34】
前記第1のアプリケーションは第1のネットワーク内に位置しており、前記第2のアプリケーションは第2のネットワーク内に位置している請求項30記載の方法。
【請求項35】
移動局についての位置情報を得るための手段と、
前記位置情報を第1のアプリケーションに供給するための手段と、
前記位置情報を第2のアプリケーションに供給するための手段と
を具備する装置。
【請求項36】
ロケーションサービス(LCS)を提供するための方法であって、
移動局についての位置情報を得るためにサービングネットワーク内の少なくとも1つのネットワークエンティティを介して位置決定を実行し、
前記移動局についての前記位置情報を供給するためにホームネットワーク内の少なくとも1つのネットワークエンティティを介して位置開示を実行する
ことを具備する前記方法。
【請求項37】
第1のセッションキーを得るために第1のセッションキーセットアップを実行し、
第2のセッションキーを得るために第2のセッションキーセットアップを実行する
ことをさらに具備し、
前記第1のセッションキーは前記サービングネットワーク内の前記少なくとも1つのネットワークエンティティと交換されたメッセージの認証および暗号化のために使用され、
前記第2のセッションキーは前記ホームネットワーク内の前記少なくとも1つのネットワークエンティティと交換されたメッセージの認証および暗号化のために使用される請求項36記載の方法。
【請求項38】
前記サービングネットワーク内の前記少なくとも1つのネットワークエンティティはサービング移動体ポジショニングセンタ(SMPC)を含み、
前記方法は
前記SMPCのインターネットプロトコル(IP)アドレスを決定することをさらに具備する請求項36記載の方法。
【請求項39】
前記SMPCの前記IPアドレスは前記SMPCについての完全に適格とされた領域名を使用して決定される請求項38記載の方法。
【請求項40】
前記位置開示は前記SMPCを介して実行される請求項38記載の方法。
【請求項41】
位置決定を実行するためのLCSセッションを開始するように前記移動局をトリガするためにメッセージを前記移動局に送ることをさらに具備する請求項36記載の方法。
【請求項42】
前記移動局内の前記位置情報、前記サービングネットワーク内のネットワークエンティティ、前記ホームネットワーク内のネットワークエンティティ、またはそれらの組合わせをキャッシュすることをさらに具備する請求項36記載の方法。
【請求項43】
移動局についての位置情報を得るためにサービングネットワーク内の少なくとも1つのネットワークエンティティを介して位置決定を実行するための手段と、
前記移動局についての前記位置情報を供給するためにホームネットワーク内の少なくとも1つのネットワークエンティティを介して位置開示を実行するための手段と
を具備する装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【公表番号】特表2006−521767(P2006−521767A)
【公表日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509163(P2006−509163)
【出願日】平成16年3月4日(2004.3.4)
【国際出願番号】PCT/US2004/006737
【国際公開番号】WO2004/080096
【国際公開日】平成16年9月16日(2004.9.16)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】