説明

ライブモバイルカメラシステム

【課題】 リアルタイムのデジタルマルチメディアデータをより少ない伝送遅延と低い誤り率で送信し、異なるネットワークの複数のサーバ間で通信負荷を均衡化する。
【解決手段】 可変セグメントサイズの通信プロトコルと2層のサーバクラスタを備えたライブモバイルカメラシステムを提供する。可変セグメントサイズ通信プロトコルは、アプリケーション層においてデジタルデータをセグメントに区分し、インターネットプロトコル層においてこれらのセグメントをパケット化する。一態様において、この通信プロトコルは無線リンクで用いられ、UDP(UserDatagram Protocol)と呼ばれるインターネットのプロトコルを使用する。2層のサーバクラスタは第1層に属する複数のサーバを含み、この第1層サーバの各々は1以上の第2層サーバを管理し、これら第2層サーバは他の第1層サーバの配下に再割り当てしても良い。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、概して電子ネットワークに関し、特にクライアントとサーバ間の通信に関する。
【0002】
【従来の技術】クライアント−サーバ間のネットワーク化技術の発達により、数多くの通信アプリケーションが利用可能になったが、現在のネットワーキングアプリケーションの殆どは限られた機能しか具備していない。典型的なアプリケーションは、1以上の独立したサーバと通信する数個のクライアントから成る。サーバはアクセス可能なデータをクライアントからのリクエストにより記憶するので、一般にアプリケーションサーバまたはデータベースサーバと呼ばれている。
【0003】有用性のより大きいネットワーキングアプリケーションとしては、ライブモバイルカメラシステムがある。通常、ライブモバイルカメラシステムにはネットワークに接続されたモバイルクライアントが含まれている。このモバイルクライアントは通常無線リンクを介してネットワークに接続されているため、ネットワークとの有線接続を行わなくても場所から場所へ自由に移動できるようになっている。このモバイルクライアントは自機周辺の領域の視覚画像を取得するためのカメラに加え、自機の地理的位置を検索するためのGPS受信機をさらに備えている。つまり、モバイルクライアントは、視覚画像および地理情報をアプリケーションサーバに返送することが可能である。一方、ブラウザクライアントは、サーバシステムを介してモバイルクライアントに対してコマンドを送信することにより、モバイルクライアントの一定の機能を制御することが可能である。また、ブラウザクライアントは、特定のモバイルクライアントまたは複数のモバイルクライアントのグループをある領域の指定された地域において監視することもできる。ライブモバイルカメラシステムは、自動車交通量のライブレポート、店舗や銀行の監視、タクシーの追跡や警察活動の記録など多種の用途に適用し得る。
【0004】一般に、ライブモバイルカメラシステムに用いられるネットワークはインターネットプロトコルを用いたインターネット網である。サーバシステムとモバイルクライアント間の通信にインターネットを用いる利点としては、現存のネットワークアプリケーションとの互換性が維持できる点である。また、標準化されたネットワーキングの装置を使うことができるので、インターネットを利用することにより、ライブモバイルカメラシステムをより容易に、安価に、そして迅速に実行することができる。
【0005】しかしながら、ライブモバイルカメラシステムにインターネットを用いるにあたっての問題点として、現行のインターネットプロトコルはリアルタイムのデジタルマルチメディアデータを低誤り率で送信するには適していない点が挙げられる。周知のインターネットプロトコルには、TCP(Transmission Control Protocol)と呼ばれるものがあり、このTCPはデータを低い誤り率で確実に送信することができる。しかしながら、リアルタイムのデジタルマルチメディアデータを送信する際に無線リンクに依存するライブモバイルカメラシステムにこのTCPを用いた場合、大きな伝送遅延が頻繁に発生する。この遅延の原因は、TCPが、有線の送信リンクと比較して伝送品質が不良である場合が多い無線システムで利用するように設計されたものではないことに拠る。むしろTCPは、伝送誤りはすべてネットワークの輻輳が原因で発生すると仮定しており、送信リンクの低品質が原因で発生するデータ損失を想定していない。結果として、TCPは伝送の過程において損失または破損したデータパケットを繰り返し再送信するため著しい伝送遅延を招くことになる。
【0006】別のインターネットプロトコルで既知のものとしては、UDP(User Datagram Protocol)と呼ばれるものがある。UDPは、そのデフォルト設定の処理手順において、損失または破損したパケットをすべて無視するようになっているためTCPに比べ速くデータを伝送することができる。しかしながら、UDPは信頼性の低いプロトコルであるため、高い誤り率が許容されないライブモバイルカメラシステムのようなアプリケーションには通常適していない。このように、リアルタイムのデジタルマルチメディアデータをより少ない伝送遅延と低い誤り率で送信する方法が求められている。
【0007】また、ライブモバイルカメラシステムは、送信されたリアルタイムのマルチメディアデータを受信するデータサーバ側にも重い負荷をかけてしまう。従来からのクライアント−サーバ間のネットワークにおいては、多数のクライアントと通信するために単数のサーバが用いられる。大量の通信負荷が予測される場合には、バックアップサーバを備えることにより、メインサーバの混雑時やメインサーバ全体がオフラインになった際に通信の一部または全部をバックアップサーバが処理できるようにしている場合もある。
【0008】しかしながら、従来型のサーバネットワークは、異なるネットワークにおいて数個のサーバ間で通信負荷を均衡化することができない。複数のサーバ間での負荷の均衡化は多くのネットワーキングアプリケーションにおいて有用であるが、特にライブモバイルカメラシステムでは大きな通信負荷が予測され且つ高い信頼性が必要とされるのでこのようなアプリケーションにおいては特に重要である。つまり、異なるネットワークの複数のサーバ間で通信負荷を均衡化するサーバクラスタが必要とされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、以上説明した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、リアルタイムのデジタルマルチメディアデータをより少ない伝送遅延と低い誤り率で送信する方法および異なるネットワークの複数のサーバ間で通信負荷を均衡化するサーバクラスタを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本発明に係るライブモバイルカメラシステムは、無線リンクに特に好適な通信プロトコル、および異なるネットワークにおける1以上のサーバ間の通信負荷を均衡化するためのサーバクラスタを提供する。
【0011】本発明に係る通信プロトコルは、アプリケーション層においてリアルタイムのデジタルマルチメディアデータをセグメントに区分し、インターネットプロトコル層においてパケット化する。このセグメントのサイズは、セグメントの伝送中に発生するパケット誤りに応じて可変である。また、インターネットプロトコル層としてはUDP(User Datagram Protocol)を用いるのが好ましい。
【0012】本発明の実施の一態様において、上記通信プロトコルは、第1のアプリケーション層においてデジタルデータをセグメントに区分し、第1のインターネットプロトコル層において前記セグメントをパケット化し、第2のインターネットプロトコル層において前記パケットを再組み立てし、第2のアプリケーション層において前記セグメントを再組み立てることを特徴としている。好ましくは、パケット化と前記パケットの再組み立ての過程の間に、無線リンクを介して前記パケットを送受信する過程を有する。
【0013】別の好ましい態様において、前記パケットに誤りがあるか否か検査し、前記パケット検査の結果に応じて前記セグメントサイズを変更する。この場合、前記パケット検査により前記デジタルデータにパケット誤りが検出されなかった場合、前記セグメントサイズを拡大し、前記パケット検査により前記デジタルデータにパケット誤りが検出された場合、前記セグメントサイズを縮小させる。このセグメントサイズは、下限と上限の間で変更されるようにしても良い。さらに、前記パケット検査によりデジタルデータにパケット誤りが検出されず且つ前記セグメントサイズが前記上限である場合、前記セグメントサイズは変更されず、前記パケット検査によりデジタルデータにパケット誤りが検出されず且つ前記セグメントサイズが前記上限ではない場合、前記セグメントサイズを拡大し、前記パケット検査によりデジタルデータにパケット誤りが検出され且つ前記セグメントサイズが下限の場合、前記セグメントサイズは変更されず、前記パケット検査によりデジタルデータにパケット誤りが検出され且つ前記セグメントサイズが下限ではない場合、前記セグメントサイズを縮小する。
【0014】さらに別の好ましい態様において、本発明に係る通信プロトコルは、前記パケットに誤りがあるか否かを検査し、パケット誤りを有しないセグメントは再送信せず、パケット誤りを有するセグメントのみを再送信することを特徴としている。好ましくは、前記パケット検査の結果に応じて前記セグメントの少なくとも1を、前記第1のインターネットプロトコル層からではなく前記第1のアプリケーション層から再送信する。また、モバイルクライアント周辺の視覚環境のデジタル化画像である前記デジタルデータはライブモバイルカメラシステムにおいて生成するのが好ましい。さらに、前記パケット化と前記パケットの再組み立てとの過程の間に、無線リンクを介して前記パケットを送受信する過程を有するようにしてもよい。
【0015】本発明に係るサーバクラスタは、第1層サーバおよび第2層サーバを有する。第1層サーバの各々は、1以上の第2層サーバを管理する。第2層サーバに対する通信負荷は、他の第2層サーバより負荷が少ない第2層サーバに通信接続を転送することにより均衡化される。また、第1層サーバは、第2層サーバを他の第1層サーバの配下に再割り当てすることにより第1層サーバのダウンタイムや他の負荷不均衡の問題に対応してもよい。
【0016】本発明の実施の一態様において、上記サーバクラスタは、第1層および第2層を有するサーバクラスタであって、前記第1層および前記第2層の各々は少なくとも1のサーバを有し、前記第1層は前記第2層を管理し、前記第1層は通信接続を求める要求を受信し、前記第2層に前記要求を送信することにより、前記第2層が前記要求に応答することを特徴としている。好ましくは、前記第2層は、少なくとも2のサーバを有することを特徴とする。各第2層サーバは前記要求に応答し、最初の第2層サーバが応答すると通信接続が設定される。
【0017】さらに別の好ましい態様において、前記第1層は少なくとも2のサーバから成り、前記第1層サーバの各々は少なくとも2の第2層サーバを管理するようにしてもよい。この場合、前記複数の第1層サーバの1のサーバは自身が管理する前記複数の第2層サーバの1のサーバを前記複数の第1層サーバの他の1のサーバの配下に再割り当てしてもよい。この再割り当てにおいて、前記再割り当てを行う第1層サーバは、前記複数の第2層サーバの前記1のサーバの受け入れを求めるメッセージを前記複数の第1層サーバの前記他の1のサーバに送信し、前記複数の第1層サーバの前記他の1のサーバは、前記要求メッセージを受け付けると、前記複数の第2層サーバの前記1のサーバの管理を行うように設定することができる。
【0018】好ましくは、前記第1層サーバの少なくとも2のサーバが、インターネットプロトコルを用いて互いに通信し、前記少なくとも2のサーバは異なるサーバネットワークである。
【0019】さらに別の好ましい態様におけるサーバクラスタでは、要求者が前記通信接続を求める要求を送信し、前記要求者は前記要求の送信先のデフォルトサーバとして前記複数の第1層サーバのいずれかの識別情報を記憶するようにしてもよい。この場合、前記要求者は記憶した前記複数の第1層サーバの識別情報を更新し、前記要求者は前記要求の送信先として前記複数の第1層サーバのいずれかを選択することができる。好ましくは、前記第1層は、インターネットプロトコルを用いて前記第2層と通信し、前記第1層と前記第2層は異なるサーバネットワークである。この場合、前記第2層の少なくとも2のサーバは、異なるサーバネットワークとしてもよい。
【0020】さらに別の態様において、無線リンクが前記要求された通信接続に連結されてもよい。また、ライブモバイルカメラシステムはカメラ付のモバイルクライアントを有し、前記カメラにより前記モバイルクライアント周辺の視覚画像を撮影し、前記画像は前記通信接続を介して送信されるようにしてもよい。
【0021】なお、本発明に係るライブモバイルカメラシステムは、上記諸態様を挙げた通信プロトコルおよびサーバクラスタを様々な組み合わせにおいて含む種々の態様を取り得ることは、本願明細書に開示された本発明の実施方法とを検討することにより、当業者にとって明らかであろう。
【0022】
【発明の実施の形態】添付図のうち特に図1を参照しながら、ライブモバイルカメラシステム10について説明する。ライブモバイルカメラシステム10により、ユーザは、モバイルクライアント16周辺の視覚環境およびモバイルクライアント16の地理的位置を監視することが可能になる。一般的に、ユーザはデータサーバクラスタ20、データベースサーバ22、地図サーバ24、ウェブサーバ26を含むサーバシステムおよびブラウザクライアント28を介してモバイルクライアント16と通信する。
【0023】ライブモバイルカメラシステム10は、本願明細書で説明されている構成要素をすべて含む形態であっても、一部のみを含む形態であっても良い。また、本願明細書に説明されていない他の構成要素を含む形態も取り得る。一般に、ライブモバイルカメラシステム10はモバイルクライアント16を含む。このモバイルクライアント16は標準のラップトップ型PCでも良いが、自動車に実装されるかモニター局に収容された特化型コンピュータが好ましい。モバイルクライアント16は自機周辺の視覚環境のリアルタイムのデジタルマルチメディアデータを受け取るためのカメラ12に接続されている。また、モバイルクライアント16は、自機の地理的位置のデータを取得するためのGPS(Global Positioning System)受信機に接続されている。
【0024】ブラウザクライアント28は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)を用いるデータサーバクラスタ20、データベースサーバ22、地図サーバ24、ウェブサーバ26を含むサーバシステムを介してモバイルクライアント16を監視する。モバイルクライアント16は、地上電話線などの各種通信接続を介してこのサーバシステムに接続されてもよい。しかしながら、無線リンクを用いた方がモバイルクライアント16の自由度が向上するのでより好ましい。また、以下に説明するが、無線リンクによるリアルタイムのデジタルマルチメディアデータ通信の信頼性と効率的なスループットを向上させるために、可変セグメントサイズ通信プロトコル70が用いられる。
【0025】データサーバクラスタ20は、モバイルクライアント16からデータを受信する他、ブラウザクライアント28からモバイルクライアント16にデータを送信する。後に説明するが、信頼性およびデータサーバクラスタ20の設備能力を向上させる目的で、データサーバクラスタ20を2層に構成して設けている。また、データサーバクラスタ20は、モバイルクライアント16が位置し得る地理的位置の典型例として複数の地図を格納する地図サーバ24に接続されている。
【0026】データベースサーバ22および地図サーバ24は、ブラウザクライアント28からコマンドを受け取るウェブサーバ26に接続されており、要求されたデータをブラウザクライアント28に送信する。ブラウザクライアント28は、データサーバクラスタ20、データベースサーバ22、地図サーバ24、ウェブサーバ26を含むサーバシステムとの通信が可能で、ユーザからの入力の受付ができ、要求されたデータの表示が可能であればいずれの種類のコンピュータでもよい。
【0027】上記から明らかなように、ライブモバイルカメラシステム10は、ユーザが、離れた位置から、ある場所を視覚的に監視したい場合、各種適用例において有用である。また、ライブモバイルカメラシステム10により、ユーザはモバイルクライアント16が収集した視覚画像の地理的な位置を監視することが可能になる。さらに、モバイルクライアント16とサーバシステム(データサーバクラスタ20、データベースサーバ22、地図サーバ24、ウェブサーバ26を含む)間で無線リンクを用いると、更なる自由度が可能となり、モバイルクライアント16が複数の場所間を移動できようになり、ユーザがこれらの複数の場所を監視するのが容易になる。
【0028】次に図2を参照して、可変セグメントサイズ通信プロトコル70について説明する。一般的に、通信プロトコル70は、リアルタイムのデジタルマルチメディアデータがインターネットプロトコル層においてパケット化される前にこのデジタルデータを小部分にセグメント化する。このセグメントの大きさは、無線リンクの品質に応じて後のステップで変更可能である。可変セグメントサイズ通信プロトコル70は、UDP(User Datagram Protocol)という標準インターネットプロトコル層と共に用いる。一般に、UDPはTCP(Transmission Control Protocol)に比べ伝送速度が速い。何故なら、UDPにおいては、デジタルデータフレームからデータパケットが損失または損傷した場合に自動的にデータを再送信する構成になっていないからである。従って、アプリケーション層は、損失または損傷パケットを含むセグメントのみを再送信することにより、無線リンクにおける送信効率が向上するようになっている。
【0029】可変セグメントサイズ通信プロトコル70はまず、リアルタイムのデジタルマルチメディアデータフレームの生成手順から開始される(S40)。各種のリアルタイムのデジタルマルチメディアデータを可変セグメントサイズ通信プロトコル70に用いることができるが、モバイルクライアント16がライブモバイルカメラシステム10において生成したリアルタイムのデジタルマルチメディアデータは可変セグメントサイズ通信プロトコル70に特に適している。例えば、典型的なデジタルマルチメディアデータフレームのサイズは約10キロバイトである。このデジタルマルチメディアデータフレームは、アプリケーション層によって小部分つまりセグメントにセグメント化される(S42)。すなわち、デフォルトのセグメントサイズが例えば500バイトの場合、10キロバイトのデジタルデータフレームが20セグメント生成されることになる。尚、好ましくは、デフォルトのセグメントサイズは、アプリケーションシステムを設計する際に設定するのが良い。
【0030】次に、UDP層において、各セグメントは、ネットワーク上を送信可能な数個の離散的データパケットに分割される(S44)。リアルタイムのデジタルマルチメディアデータパケットを無線リンクを介して送信する場合はUDP層を用いるのが好ましい。何故なら、UDPはTCPに比べ、送信リンクの品質が劣悪な場合において伝送速度がかなり高速だからである。無線リンクを本発明に用いた場合、次に、データパケットがモバイルクライアントから送信される(S46)。
【0031】次に、無線データパケットは第2層サーバT2a、T2b、T2cのいずれか、または適当な受信機によって受信される(S48)。そして、データパケットは、元のセグメントに再組み立てされる(S50)。すなわち、前述の例において、データパケットは元の20セグメントに別個に再組み立てされる。次に、各セグメントを検査してセグメント内のデータパケットで損傷または損失しているものがあるか否かを判定する(S52)。セグメントに損傷または損失データパケットがあると判定された場合、モバイルクライアントに対してメッセージを返送し、損傷また損失データパケットを含む特定のデータセグメントを再送信するよう要求する(S47)。すべてのセグメントがデータパケットの損傷または損失なしに送信された場合、セグメントは原データフレームに再組み立てされる(S54)。
【0032】次に、セグメントサイズを検査して、次のリアルタイムのデジタルマルチメディアデータフレーム送信のためのセグメントサイズを最適化する。送信リンクの品質が劣悪な場合には、パケット誤りの可能性を最小化し且つ再送信が必要になった場合のセグメントのサイズを小さくするために、セグメントサイズは小さい方がよい。一方、ネットワークが目的地にセグメントをルーティングする際に用いられるヘッダを各セグメントに個々に付加する必要があるので、セグメントを小さくすると伝送効率が低下することになる。従って、送信リンクの品質が良い場合には、大きめのセグメントサイズが良い。
【0033】従って、最初のリアルタイムのデジタルマルチメディアデータフレームのデータパケットで送信中に損傷または損失したものがない場合、セグメントサイズは許容可能と判断されるか、あるいは小さすぎると判断される。そして、送信システムに適していると考えられているセグメントサイズの最大値を示す限界値と、現在のセグメントサイズの値が比較される(S56)。現在のセグメントサイズがすでに上限に達しているのであれば、セグメントサイズは変更されず、許容最大値のまま据え置かれる(S58)。一方、現在のセグメントサイズが上限に達していない場合、セグメントサイズを10%拡大する。
【0034】同様に、最初のリアルタイムのデジタルマルチメディアデータフレームのデータパケットで送信中に損傷または損失したものが存在した場合、セグメントサイズが大きすぎると判断される。そして、現在のセグメントサイズの値が、送信システムに適していると考えられるセグメントサイズの最小値を示す限界値と比較される(S62)。現在のセグメントサイズがすでに下限に達している場合、セグメントサイズは許容最小値のまま設定される(S64)。しかしながら、現在のセグメントサイズが下限に達していない場合、セグメントサイズは10%縮小される(S66)。
【0035】次に、新セグメントサイズはモバイルクライアント16に返送されて次のリアルタイムのデジタルマルチメディアデータフレームで使用される(S68)。このように、セグメントサイズはデジタルデータフレームの送信の度に検査され、上限と下限の範囲内でセグメントの最適なサイズを判定する。すなわち、可変セグメントサイズ通信プロトコル70により、無線リンクに特に好適な迅速かつ信頼性の高い送信が可能となることは明白である。
【0036】図1、3、4を参照しながら、2層データサーバクラスタ20について説明する。2層データサーバクラスタ20は、第1層サーバT1a、T1bと、この第1層サーバに管理される第2層サーバT2a、T2b、T2c、T2d、T2e、T2fとを有する。2層のサーバ間の関係、および2層データサーバクラスタ20とライブモバイルカメラシステム10との関係の概要は図1に示すとおりである。従って、通信接続の要求は第1層サーバであるT1aに受信される。通常、1以上の第1層サーバT1a、T1bが設けられ、各第1層サーバT1a、T1bは多くの第2層サーバT2a、T2b、T2c、T2d、T2e、T2fを管理している。
【0037】第1層サーバであるT1aのアドレスは通常モバイルクライアント16において通信相手のデフォルト第1層サーバT1aとして記憶される。また、モバイルクライアント16の設定は、バックアップの第1層サーバT1bのアドレスに変更してもよいし、あるいは、デフォルトの第1層サーバT1aを代替第1層サーバT1bに変更して主要第1層サーバT1aのダウンタイムを吸収したり、他の負荷不均衡の問題に対処するようにしてもよい。
【0038】第1層サーバT1aが通信接続の要求を受信すると、第1層サーバT1aは該要求と要求者の識別情報を第1層サーバT1aが管理する第2層サーバT2a、T2b、T2cの各々に送信する。図3に示すとおり、第2層サーバT2a、T2b、T2cの各々はモバイルクライアント16に応答することにより、通信接続のための各サーバの可用性を示し、第2層サーバT2a、T2b、T2c各々の各アドレスを提供する。第2層サーバT2a、T2b、T2c各々の通信負荷とその他可用性状況の結果、第2層サーバT2cが他の第2層サーバT2a、T2bより前に該通信接続要求に応答する。そして、モバイルクライアント16は、最初に応答した第2層サーバT2cとの通信接続を設定し、後で応答した第2層サーバT2a、T2bとの通信を終了する。次に、通信接続を設定した第2層サーバT2cは、受信したデータをデータベースサーバ22、地図サーバ24、ウェブサーバ26に送信することにより、モバイルクライアント16とブラウザクライアント28間のリンクを提供する。
【0039】図4は、第1層サーバT1a、T1bと第2層サーバT2a、T2b、T2c、T2d、T2e、T2f間の管理/被管理の関係が、第1層サーバのダウンタイム吸収やその他負荷均衡化などの目的で変化した場合を示している。第1層サーバT1aが今にも停止しそうな場合、サーバT1aは配下にある第2層サーバT2a、T2b、T2cを他の第1層サーバT1bの配下に再配置する。つまり、停止を間近に控えた第1層サーバT1aは、第1層サーバT1bに対して、第2層サーバT2aを配下に置いて管理するようにとの要求を送信する。停止予定の第1層サーバT1aと再配置された第2層サーバT2aの管理/被管理関係はここで終了する。停止予定の第1層サーバT1aは、配下の第2層サーバの残りのT2b、T2cが再配置されるまで、他の第1層サーバに要求を送信することにより、再配置処理を繰り返す。
【0040】以上の点より、2層データサーバクラスタ20において、より負荷の少ない他のサーバに通信接続を転嫁することにより、多数のサーバ間の負荷均衡を保つことが可能になることは明らかである。データサーバクラスタ20が通信負荷を均衡させることが可能なので、従来型のサーバシステムに比べより高い負荷の総トラフィックを処理することが可能になる。従って、処理速度のより速い高価なサーバが現在処理しているトラフィック許容荷重と同じ処理量を、より小型で安価なサーバを使って達成することができる。また、この2層データサーバクラスタ20では、第1層サーバと第2層サーバ間の通信および第1層サーバ間の通信に標準のインターネット通信プロトコルを用いることができる。つまり、第1層サーバと第2層サーバは互いに異なる離散的ネットワークであっても良いことになる。同様に、第1層サーバの各々の配下に配置されるグループ内の第2層サーバの各々も、別個の離散的サーバネットワークであってもよい。
【0041】本発明の好ましい実施形態を説明してきたが、本発明はこの実施形態に限定されず、発明から逸脱しない範囲内で修正が可能である。発明の範囲は付記された請求項に定義され、請求項の意味の範囲内に該当する装置はすべて、文字通りであるか均等物であるかにかかわらず、該請求項に包含される。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るライブモバイルカメラシステムによれば、リアルタイムのデジタルマルチメディアデータをより少ない伝送遅延と低い誤り率で送信することができ、また、異なるネットワークの複数のサーバ間で通信負荷を均衡化することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
本発明は、その構成と動作方法を含み、添付図中において大方にして図示されている。
【図1】 ライブモバイルカメラシステムのブロック図である。
【図2】 通信プロトコルのフローチャートである。
【図3】 ライブモバイルカメラシステムのブロック図であり、移動局が第2層サーバと通信接続を設定する場合を示している。
【図4】 サーバクラスタのブロック図であり、第1層サーバが第2層サーバを他の第1層サーバの配下に再割り当てする場合を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1のアプリケーション層においてデジタルデータをセグメントに区分し、第1のインターネットプロトコル層において前記セグメントをパケット化し、第2のインターネットプロトコル層において前記パケットを再組み立てし、第2のアプリケーション層において前記セグメントを再組み立てすることを特徴とする通信プロトコル。
【請求項2】 前記パケットに誤りがあるか否か検査し、前記パケット検査の結果に応じて前記セグメントサイズを変更することを特徴とする請求項1に記載の通信プロトコル。
【請求項3】 前記パケット検査により前記デジタルデータにパケット誤りが検出されなかった場合、前記セグメントサイズを拡大し、前記パケット検査により前記デジタルデータにパケット誤りが検出された場合、前記セグメントサイズを縮小させることを特徴とする請求項2に記載の通信プロトコル。
【請求項4】 前記セグメントサイズは、下限と上限の間で変更されることを特徴とする請求項2に記載の通信プロトコル。
【請求項5】 前記パケット検査によりデジタルデータにパケット誤りが検出されず且つ前記セグメントサイズが前記上限である場合、前記セグメントサイズは変更されず、前記パケット検査によりデジタルデータにパケット誤りが検出されず且つ前記セグメントサイズが前記上限ではない場合、前記セグメントサイズを拡大し、前記パケット検査によりデジタルデータにパケット誤りが検出され且つ前記セグメントサイズが下限の場合、前記セグメントサイズは変更されず、前記パケット検査によりデジタルデータにパケット誤りが検出され且つ前記セグメントサイズが下限ではない場合、前記セグメントサイズを縮小することを特徴とする請求項4に記載の通信プロトコル。
【請求項6】 前記パケット化と前記パケットの再組み立ての過程の間に、無線リンクを介して前記パケットを送受信する過程を有することを特徴とする請求項1に記載の通信プロトコル。
【請求項7】 前記パケットに誤りがあるか否かを検査し、パケット誤りを有しないセグメントは再送信せず、パケット誤りを有するセグメントのみを再送信することを特徴とする請求項1に記載の通信プロトコル。
【請求項8】 前記パケットに誤りがあるか否かを検査し、前記パケット検査の結果に応じて前記セグメントの少なくとも1を、前記第1のインターネットプロトコル層からではなく前記第1のアプリケーション層から再送信することを特徴とする請求項1に記載の通信プロトコル。
【請求項9】 前記パケットに誤りがあるか否かを検査し、前記パケット検査の結果に応じて前記セグメントのサイズを変更し、前記パケット検査の結果に応じて前記セグメントの少なくとも1を、前記第1のインターネットプロトコル層からではなく、前記第1のアプリケーション層から再送信することを特徴とする請求項1に記載の通信プロトコル。
【請求項10】 前記パケット検査により前記デジタルデータにパケット誤りが検出されなかった場合は前記セグメントサイズを拡大し、前記パケット検査により前記デジタルデータに誤りが検出された場合は前記セグメントサイズを縮小し、前記セグメントサイズは下限と上限の範囲で変更され、パケット誤りを有する前記セグメントのみが再送信され、パケット誤りを有しない前記セグメントは再送信されないことを特徴とする請求項9に記載の通信プロトコル。
【請求項11】 前記パケット化と前記パケットの再組み立てとの過程の間に、無線リンクを介して前記パケットを送受信する過程を有し、前記インターネットプロトコル層はユーザデータグラムプロトコルであることを特徴とする請求項10に記載の通信プロトコル。
【請求項12】 モバイルクライアント周辺の視覚環境のデジタル化画像である前記デジタルデータをライブモバイルカメラシステムにおいて生成することを特徴とする請求項1または11に記載の通信プロトコル。
【請求項13】 前記パケットに誤りがあるか否か検査し、前記パケット検査の結果に応じて前記セグメントのサイズを変更し、前記パケット化と前記パケットの再組み立てとの過程の間に、無線リンクを介して前記パケットを送受信する過程を有することを特徴とする請求項1に記載の通信プロトコル。
【請求項14】 前記インターネットプロトコル層はユーザデータグラムプロトコルであることを特徴とする請求項1または13に記載の通信プロトコル。
【請求項15】 第1層および第2層を有するサーバクラスタであって、前記第1層および前記第2層の各々は少なくとも1のサーバを有し、前記第1層は前記第2層を管理し、前記第1層は通信接続を求める要求を受信し、前記第2層に前記要求を送信することにより、前記第2層が前記要求に応答することを特徴とするサーバクラスタ。
【請求項16】 前記第2層は、少なくとも2のサーバを有することを特徴とする請求項15に記載のサーバクラスタ。
【請求項17】 各第2層サーバは前記要求に応答し、最初の第2層サーバが応答すると通信接続が設定されることを特徴とする請求項16に記載のサーバクラスタ。
【請求項18】 前記第1層は少なくとも2のサーバから成り、前記第1層サーバの各々は少なくとも2の第2層サーバを管理することを特徴とする請求項15に記載のサーバクラスタ。
【請求項19】 前記複数の第1層サーバの1のサーバは自身が管理する前記複数の第2層サーバの1のサーバを前記複数の第1層サーバの他の1のサーバの配下に再割り当てすることを特徴とする請求項18に記載のサーバクラスタ。
【請求項20】 前記再割り当てにおいて、前記再割り当てを行う第1層サーバは、前記複数の第2層サーバの前記1のサーバの受け入れを求めるメッセージを前記複数の第1層サーバの前記他の1のサーバに送信し、前記複数の第1層サーバの前記他の1のサーバは、前記要求メッセージを受け付けると、前記複数の第2層サーバの前記1のサーバの管理を行うように設定することを特徴とする請求項19に記載のサーバクラスタ。
【請求項21】 前記第1層サーバの少なくとも2のサーバが、インターネットプロトコルを用いて互いに通信し、前記少なくとも2のサーバは異なるサーバネットワークであることを特徴とする請求項18に記載のサーバクラスタ。
【請求項22】 要求者が前記通信接続を求める要求を送信し、前記要求者は前記要求の送信先のデフォルトサーバとして前記複数の第1層サーバのいずれかの識別情報を記憶することを特徴とする請求項18に記載のサーバクラスタ。
【請求項23】 前記要求者は記憶した前記複数の第1層サーバの識別情報を更新し、前記要求者は前記要求の送信先として前記複数の第1層サーバのいずれかを選択することを特徴とする請求項22に記載のサーバクラスタ。
【請求項24】 前記第1層は、インターネットプロトコルを用いて前記第2層と通信し、前記第1層と前記第2層は異なるサーバネットワークであることを特徴とする請求項15に記載のサーバクラスタ。
【請求項25】 前記第2層の少なくとも2のサーバは、異なるサーバネットワークであることを特徴とする請求項24に記載のサーバクラスタ。
【請求項26】 無線リンクが、前記要求された通信接続に連結されることを特徴とする請求項15に記載のサーバクラスタ。
【請求項27】 ライブモバイルカメラシステムはカメラ付のモバイルクライアントを有し、前記カメラにより前記モバイルクライアント周辺の視覚画像を撮影し、前記画像は前記通信接続を介して送信されることを特徴とする請求項15に記載のサーバクラスタ。
【請求項28】 各第2層サーバは前記要求に応答し、最初の第2層サーバが応答すると通信接続が設定され、前記第1層は少なくとも2のサーバから成り、これにより前記複数の第1層サーバの各々は、少なくとも2の第2層サーバを管理し、前記複数の第1層サーバの1のサーバは、自身が管理する前記第2層サーバの1のサーバを、前記複数の第1層サーバの他の1のサーバの配下に再割り当てし、前記少なくとも2の第1層サーバは、インターネットプロトコルを用いて互いに通信し、前記少なくとも2の第1層サーバは異なるサーバネットワークであり、前記第1層はインターネットプロトコルを用いて前記第2層と通信し、前記第1層サーバと前記第2層サーバは異なるサーバネットワークであることを特徴とする請求項16に記載のサーバクラスタ。
【請求項29】 前記再割り当てにおいて、前記再割り当てを行う第1層サーバは、前記複数の第2層サーバの前記1のサーバの受け入れを求めるメッセージを前記複数の第1層サーバの前記他の1のサーバに送信し、前記複数の第1層サーバの前記他の1のサーバは、前記要求メッセージを受け付けると、前記複数の第2層サーバの前記1のサーバの管理を行うように設定し、要求者が前記通信接続を求める要求を送信し、前記要求者は前記要求の送信先のデフォルトサーバとして前記複数の第1層サーバのいずれかの識別情報を記憶し、前記要求者は記憶した前記複数の第1層サーバの識別情報を更新し、前記要求者は前記要求の送信先として前記複数の第1層サーバのいずれかを選択し、無線リンクが前記要求された通信接続に連結され、ライブモバイルカメラシステムはカメラ付のモバイルクライアントを有し、前記カメラにより前記モバイルクライアント周辺の視覚画像を撮影し、前記画像は前記通信接続を介して送信されることを特徴とする請求項28に記載のサーバクラスタ。
【請求項30】 前記第1層は少なくとも2のサーバから成り、前記第1層サーバの各々は少なくとも2の第2層サーバを管理し、要求者は前記通信接続を求める要求を送信し、前記要求者は前記要求の送信先のデフォルトサーバとして前記複数の第1層サーバのいずれかの識別情報を記憶し、前記要求者は記憶した前記複数の第1層サーバの識別情報を更新し、前記要求者は前記要求の送信先として前記第1層サーバのいずれかを選択し、無線リンクが前記要求された通信接続に連結され、ライブモバイルカメラシステムはカメラ付のモバイルクライアントを有し、前記カメラにより前記モバイルクライアント周辺の視覚画像を撮影し、前記画像は前記通信接続を介して送信されることを特徴とする請求項16に記載のサーバクラスタ。
【請求項31】 前記複数の第1層サーバの1のサーバは自身が管理する前記複数の第2層サーバの1のサーバを前記複数の第1層サーバの他の1のサーバの配下に再割り当てし、前記再割り当てにおいて、前記再割り当てを行う第1層サーバは、前記複数の第2層サーバの前記1のサーバの受け入れを求めるメッセージを前記複数の第1層サーバの前記他の1のサーバに送信し、前記複数の第1層サーバの前記他の1のサーバは、前記要求メッセージを受け付けると、前記複数の第2層サーバの前記1のサーバの管理を行うように設定し、前記第1層サーバの少なくとも2のサーバが、インターネットプロトコルを用いて互いに通信し、前記少なくとも2のサーバは異なるサーバネットワークであり、要求者は前記通信接続を求める要求を送信し、前記要求者は前記要求の送信先のデフォルトサーバとして前記複数の第1層サーバのいずれかの識別情報を記憶し、前記要求者は記憶した前記複数の第1層サーバの識別情報を更新し、前記要求者は前記要求の送信先として前記複数の第1層サーバのいずれかを選択し、前記第1層は、インターネットプロトコルを用いて前記第2層と通信し、前記第1層と前記第2層は異なるサーバネットワークであることを特徴とする請求項30に記載のサーバクラスタ。
【請求項32】 リアルタイムな周囲の視覚画像を生成するカメラ付のモバイルクライアントと、前記画像を送信する無線リンクと、前記無線リンクを受信するサーバクラスタとを具備し、前記無線リンクにおいて、第1のアプリケーション層においてデジタルデータをセグメントに区分し、第1のインターネットプロトコル層において前記セグメントをパケット化し、第2のインターネットプロトコル層において前記パケットを再組み立てし、第2のアプリケーション層において前記セグメントを再組み立てする通信プロトコルに従って、前記画像が前記無線リンクを介して送信され、前記サーバクラスタは第1層および第2層を有し、前記第1層は少なくとも1のサーバ、前記第2層は少なくとも2のサーバを有し、前記第1層は第2層を管理し、前記第1層は通信接続を求める要求を受信し前記第2層に前記要求を送信することにより前記第2層が前記要求に応答することを特徴とするライブモバイルカメラシステム。
【請求項33】 前記通信プロトコルは前記パケットに誤りがあるか否か検査し、前記パケット検査の結果に応じて前記セグメントのサイズを変更し、前記インターネットプロトコル層はユーザデータグラムプロトコルであることを特徴とする請求項32に記載のライブモバイルカメラシステム。
【請求項34】 前記パケット検査により前記デジタルデータにパケット誤りが検出されなかった場合は前記セグメントサイズを拡大し、前記パケット検査により前記デジタルデータに誤りが検出された場合は前記セグメントサイズを縮小し、前記セグメントサイズは下限と上限の範囲で変更され、前記通信プロトコルは、パケット誤りを有しない前記セグメントは再送信せずパケット誤りを有する前記セグメントのみを再送信し、前記パケット検査の結果に応じて少なくとも1の前記セグメントを前記第1のインターネットプロトコル層からは再送信せず前記第1のアプリケーション層から再送信することを特徴とする請求項33に記載のライブモバイルカメラシステム。
【請求項35】 各第2層サーバは前記要求に応答し、最初の第2層サーバが応答すると通信接続が設定され、前記第1層は少なくとも2のサーバから成り、これにより前記複数の第1層サーバの各々は、少なくとも2の第2層サーバを管理し、前記要求の送信先のデフォルトサーバとして前記複数の第1層サーバのいずれかの識別情報を記憶することを特徴とする請求項32に記載のライブモバイルカメラシステム。
【請求項36】 前記複数の第1層サーバの1のサーバは自身が管理する前記複数の第2層サーバの1のサーバを前記複数の第1層サーバの他の1のサーバの配下に再割り当てし、前記再割り当てにおいて、前記再割り当てを行う第1層サーバは、前記複数の第2層サーバの前記1のサーバの受け入れを求めるメッセージを前記複数の第1層サーバの前記他の1のサーバに送信し、前記複数の第1層サーバの前記他の1のサーバは、前記要求メッセージを受け付けると、前記複数の第2層サーバの前記1のサーバの管理を行うように設定し、前記複数の第1層サーバの少なくとも2のサーバが、インターネットプロトコルを用いて互いに通信し、前記少なくとも2のサーバは異なるサーバネットワークであり、要求者は前記通信接続を求める要求を送信し、前記要求者は前記要求の送信先のデフォルトサーバとして前記複数の第1層サーバのいずれかの識別情報を記憶し、前記モバイルクライアントは記憶した前記複数の第1層サーバの識別情報を更新し、前記モバイルクライアントは前記要求の送信先として前記複数の第1層サーバのいずれかを選択し、前記第1層は、インターネットプロトコルを用いて前記第2層と通信し、前記第1層と前記第2層は異なるサーバネットワークであることを特徴とする請求項35に記載のライブモバイルカメラシステム。
【請求項37】 前記通信プロトコルは、前記パケットに誤りがあるか否かを検査し、前記パケット検査の結果に応じて前記セグメントサイズを変更し、前記インターネットプロトコル層は、ユーザデータグラムプロトコルであり、各第2層サーバは前記要求に応答し、最初の第2層サーバが応答すると前記通信接続が設定され、前記第1層は少なくとも2のサーバから成り、これにより前記第1層サーバの各々は少なくとも2の第2層サーバを管理し、前記要求の送信先のデフォルトサーバとして前記複数の第1層サーバのいずれかの識別情報を記憶することを特徴とする請求項32に記載のライブモバイルカメラシステム。
【請求項38】 前記パケット検査により前記デジタルデータにパケット誤りが検出されなかった場合は前記セグメントサイズを拡大し、前記パケット検査により前記デジタルデータに誤りが検出された場合は前記セグメントサイズを縮小し、前記セグメントサイズは下限と上限の範囲で変更され、前記通信プロトコルは、パケット誤りを有しない前記セグメントは再送信せずパケット誤りを有する前記セグメントのみを再送信し、前記パケット検査の結果に応じて前記セグメントの少なくとも1を前記第1のインターネットプロトコル層からはではなく前記第1のアプリケーション層から再送信し、前記複数の第1層サーバの1のサーバは自身が管理する前記複数の第2層サーバの1のサーバを前記複数の第1層サーバの他の1のサーバの配下に再割り当てし、前記再割り当てにおいて、前記再割り当てを行う第1層サーバは、前記複数の第2層サーバの前記1のサーバの受け入れを求めるメッセージを前記複数の第1層サーバの前記他の1のサーバに送信し、前記複数の第1層サーバの前記他の1のサーバは、前記要求メッセージを受け付けると、前記複数の第2層サーバの前記1のサーバの管理を行うように設定し、前記第1層サーバの少なくとも2のサーバが、インターネットプロトコルを用いて互いに通信し、前記少なくとも2のサーバは異なるサーバネットワークであり、要求者は前記通信接続を求める要求を送信し、前記要求者は前記要求の送信先のデフォルトサーバとして前記複数の第1層サーバのいずれかの識別情報を記憶し、前記モバイルクライアントは記憶した前記複数の第1層サーバの識別情報を更新し、前記モバイルクライアントは前記要求の送信先として前記第1層サーバのいずれかを選択し、前記第1層は、インターネットプロトコルを用いて前記第2層と通信し、前記第1層と前記第2層は異なるサーバネットワークであることを特徴とする請求項37に記載のライブモバイルカメラシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2003−101518(P2003−101518A)
【公開日】平成15年4月4日(2003.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−156321(P2002−156321)
【出願日】平成14年5月29日(2002.5.29)
【出願人】(301077091)ドコモ コミュニケーションズ ラボラトリーズ ユー・エス・エー インコーポレーティッド (4)
【Fターム(参考)】