説明

リスト表示装置及びリスト表示プログラム

【課題】 ユーザのとって望ましい順でリストを表示するリスト表示装置及びリスト表示プログラムを提供する。
【解決手段】 携帯電話機1には体温センサ13、心拍センサ14、血圧センサ15が備えられており、ユーザが電話番号表示の指示をするとこれらの生体センサの計測値が取得され、計測値に基づいてユーザ生体状態が決定される。そして、予めリスト項目順番パターンDBそのユーザ生体状態での順番として登録されている順番でアドレス情報のグループが表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リストを表示するリスト表示装置及びリスト表示プログラムに関するものであり、詳細には、ユーザにとって望ましい順でリストを表示するリスト表示装置及びリスト表示プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パーソナルコンピュータや携帯電話機、様々な装置、端末において、種々の情報が扱われており、これらの機器の画面への表示が行われている。この情報の表示を行う際には、ユーザは使いやすい順序に並べて表示させたり、ユーザが求めるデータをなるべく早く又は上の方に表示させたりしたいという要望がある。たとえば、携帯電話機のアドレス帳では、電話をかけようとしている相手のデータが一番先に表示されてほしい。そこで、データの名前、サイズ、更新日時、使用頻度などの条件を指定して表示する順番を入れ替える機能やキーワードによる検索機能などが用いられ、ユーザの求めるデータを表示させている。
【0003】
また、ユーザの求めるデータの順番は、ユーザの置かれている状況や周囲の状況により変化するものである。周囲の状況を取得するものとして、特許文献1に記載の発明の列車座席状況表示システムでは、列車の座席の空き状況を取得する為に、座席に圧力センサを取り付け、さらに切符を非接触ICカードとすることにより、切符を所持した人が座席に着席しているか否かの情報を収集する技術が提案されている。
【特許文献1】特開2003−4458公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、データの名前、サイズ、更新日時、使用頻度などの条件を指定して表示する順番を入れ替える機能やキーワードによる検索機能などでは、ユーザがいちいち操作をする必要があり、手間がかかるという問題点がある。
【0005】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、ユーザのとって望ましい順でリストを表示するリスト表示装置及びリスト表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明のリスト表示装置では、所定の情報であるリストを取得するリスト取得手段と、当該リスト取得手段により取得されたリスト情報を表示する表示手段とを備えたリスト表示装置であって、当該リスト表示装置の使用者の生体情報、当該リスト表示装置の周囲の状態、当該リスト表示装置の状態、又は、当該リスト表示装置の位置のうちの少なくとも1つを計測する1つ又は複数の計測手段と、当該計測手段により計測された計測結果に基づいて、当該リスト表示装置の使用者の生体の状態、当該リスト表示装置の存在する場所の環境の状態、又は、当該リスト表示装置の使用者の行動の状態のうちの少なくとも1つの状態を決定する状態決定手段と、当該状態決定手段により決定された状態に基づいて前記リスト取得手段により取得された前記リストから前記表示手段に表示するリストを生成するリスト生成手段と、当該リスト生成手段により生成された生成リストを前記表示手段に表示するリスト表示制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に係る発明のリスト表示装置では、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記計測手段は、当該リスト表示装置の周囲の光の強さを計測する光センサ、当該リスト表示装置の周囲の空気の温度を計測する温度センサ、当該リスト表示装置の周囲の水分量を計測することにより湿度を計測する湿度センサ、当該リスト表示装置の表面に触れているものの温度を計測する接触温度センサ、当該リスト表示装置の表面の水分量を計測することにより当該リスト表示装置に触れているものの発汗量を計測する発汗センサ、当該リスト表示装置に触れているものの基準時間内の接触部分の変化を計測することにより触れているものの脈拍数を計測する心拍センサ、当該リスト表示装置の表面に対する圧力の大きさを計測する感圧センサ、及び、当該リスト表示装置の加速度、振動、姿勢を計測する加速度センサのうちの少なくとも1つであり、前記状態決定手段は、前記光センサ、前記温度センサ、前記湿度センサ、前記接触温度センサ、前記発汗センサ、前記心拍センサ、及び、前記感圧センサのうちの少なくとも1つの計測結果に基づいて当該リスト表示装置の使用者の生体状態を決定する生体状態決定手段を備えていることを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に係る発明のリスト表示装置では、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記計測手段は、当該リスト表示装置の位置を示す情報である位置情報を取得する位置情報取得手段であり、前記位置情報に対応して当該リスト表示装置が存在する場所を特定する場所情報を記憶する場所情報記憶手段と、前記場所情報の示す前記場所内に設置されて設置箇所の状態を計測する周囲計測手段の種類を前記場所情報に対応して記憶する設置情報記憶手段とを備え、前記状態決定手段は、前記位置情報取得手段により得られる前記位置情報に基づいて当該リスト表示装置の存在する場所を前記場所記憶手段に記憶されている前記場所情報を用いて特定する場所特定手段と、前記周囲計測手段を前記設置情報記憶手段に記憶されている前記設置情報を用いて前記場所特定手段により特定された前記場所内に設置されている前記周囲計測手段を特定する周囲計測手段特定手段と、前記周囲計測手段特定手段により決定された前記周囲計測手段の計測結果を取得する計測結果取得手段と、当該計測結果取得手段により取得された計測結果に基づいて当該リスト表示装置の周囲の状態を決定する周囲状態決定手段と、当該周囲状態決定手段により決定された前記設置箇所の状態に基づいて当該リスト表示装置の存在する場所の環境状態を決定する場所環境状態決定手段とを備えていることを特徴とする。
【0009】
また、請求項4に係る発明のリスト表示装置では、請求項3に記載の発明の構成に加えて、前記周囲計測手段は、当該周囲計測手段の周囲の光の強さを計測する光センサ、当該周囲計測手段の周囲の空気の温度を計測する温度センサ、当該周囲計測手段の周囲の水分量を計測することにより湿度を計測する湿度センサ、当該周囲計測手段の表面に対する圧力の大きさを計測する感圧センサ、又は、当該周囲計測手段の周囲の音の大きさを計測する音センサのうちの少なくとも1つであることを特徴とする。
【0010】
また、請求項5に係る発明のリスト表示装置では、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記計測手段は、当該リスト表示装置の周囲に存在する無線タグと無線通信をおこない前記無線タグに記憶されている識別情報を読み出す識別情報取得手段と、前記無線タグの前記識別情報と前記無線タグが設置されている物とを対応させて記憶する無線タグ設置情報記憶手段と、当該識別情報取得手段により読み出された前記識別情報に基づいて当該リスト表示装置の周囲に存在する物の情報を取得する物情報取得手段とを備え、前記状態決定手段は、前記識別情報取得手段により読み出された前記識別情報に基づいて、当該無線タグが設置されている物を特定する設置物特定手段と、当該設置物特定手段に特定された物の組合せにより当該リスト表示装置の使用者の行動状態を決定する行動状態決定手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項6に係る発明のリスト表示装置では、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記計測手段は、当該リスト表示装置の周囲の光の強さを計測する光センサ、当該リスト表示装置の周囲の空気の温度を計測する温度センサ、当該リスト表示装置の周囲の水分量を計測することにより湿度を計測する湿度センサ、当該リスト表示装置の表面に触れているものの温度を計測する接触温度センサ、当該リスト表示装置の表面の水分量を計測することにより当該リスト表示装置に触れているものの発汗量を計測する発汗センサ、当該リスト表示装置に触れているものの基準時間内の接触部分の変化を計測することにより触れているものの脈拍数を計測する心拍センサ、当該リスト表示装置の表面に対する圧力の大きさを計測する感圧センサ、及び、当該リスト表示装置の加速度、振動、姿勢を計測する加速度センサのうちの少なくとも1つと、当該リスト表示装置の位置を示す情報である位置情報を取得する位置情報取得手段と、当該リスト表示装置の周囲に存在する無線タグと無線通信をおこない前記無線タグに記憶されている識別情報を読み出す識別情報取得手段と、前記無線タグの前記識別情報と前記無線タグが設置されている物とを対応させて記憶する無線タグ設置情報記憶手段と、当該識別情報取得手段により読み出された前記識別情報に基づいて当該リスト表示装置の周囲に存在する物の情報を取得する物情報取得手段とであり、前記位置情報に対応して当該リスト表示装置が存在する場所を特定する場所情報を記憶する場所情報記憶手段と、前記場所情報の示す前記場所内に設置されて設置箇所の状態を計測する周囲計測手段の種類を前記場所情報に対応して記憶する設置情報記憶手段とを備え、前記状態決定手段は、前記光センサ、前記温度センサ、前記湿度センサ、前記接触温度センサ、前記発汗センサ、前記心拍センサ、前記感圧センサ、及び、前記加速度センサのうちの少なくとも1つの計測結果に基づいて当該リスト表示装置の使用者の生体状態を決定する生体状態決定手段と、前記位置情報取得手段により得られる前記位置情報に基づいて当該リスト表示装置の存在する場所を前記場所記憶手段に記憶されている前記場所情報を用いて特定する場所特定手段と、前記周囲計測手段を前記設置情報記憶手段に記憶されている前記設置情報を用いて前記場所特定手段により特定された前記場所内に設置されている前記周囲計測手段を特定する周囲計測手段特定手段と、前記周囲計測手段特定手段により決定された前記周囲計測手段の計測結果を取得する計測結果取得手段と、当該計測結果取得手段により取得された計測結果に基づいて前記設置箇所の状態を決定する周囲状態決定手段と、当該周囲状態決定手段により決定された前記設置箇所の状態に基づいて当該リスト表示装置の存在する場所の環境状態を決定する場所環境状態決定手段と、前記識別情報取得手段により読み出された前記識別情報に基づいて、当該無線タグが設置されている物を特定する設置物特定手段と、当該設置物特定手段に特定された物の組合せにより当該リスト表示装置の使用者の行動状態を決定する行動状態決定手段とを備え、前記リスト生成手段は、前記生体状態決定手段により決定された前記生体状態、前記場所環境状態決定手段により決定された前記環境状態、及び、前記行動状態決定手段により決定された前記行動状態に基づいて前記リスト取得手段により取得された前記リストから前記表示手段に表示するリストを生成することを特徴とする。
【0012】
また、請求項7に係る発明のリスト表示装置では、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記リストは、所定のルールにしたがってグループ化されており、前記リスト生成手段は前記グループごとに前記リストを生成することを特徴とする。
【0013】
また、請求項8に係る発明のリスト表示装置では、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記リストは、少なくとも電話番号又は電子メールアドレスを氏名に対応させて記憶したアドレス帳であることを特徴とする。
【0014】
また、請求項9に係る発明のリスト表示装置では、請求項1乃至8のいずれかに記載の発明の構成に加えて、無線電話網に接続して通話する通話手段、又は、ネットワークに接続して電子メールを送受信する電子メール手段のうちのいずれかを備えた携帯電話機であることを特徴とする。
【0015】
また、請求項10に係る発明のリスト表示プログラムでは、請求項1乃至9のいずれかに記載のリスト表示装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させる。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る発明のリスト表示装置では、1つ又は複数の計測手段が、リスト表示装置の使用者の生体情報、リスト表示装置の周囲の状態、リスト表示装置の状態、又は、リスト表示装置の位置のうちの少なくとも1つを計測し、状態決定手段は、計測手段により計測された計測結果に基づいて、リスト表示装置の使用者の生体の状態、リスト表示装置の存在する場所の環境の状態、又は、リスト表示装置の使用者の行動の状態のうちの少なくとも1つの状態を決定し、リスト生成手段は、状態決定手段により決定された状態に基づいてリスト取得手段により取得されたリストから表示手段に表示するリストを生成し、リスト表示制御手段は、リスト生成手段により生成された生成リストを表示手段に表示することができる。したがって、リスト表示装置の使用者の生体情報、リスト表示装置の周囲の状態、リスト表示装置の状態、又は、リスト表示装置の位置により表示されるリストを変えることができるので、使用者の状態に好ましいリストを表示することができる。
【0017】
また、請求項2に係る発明のリスト表示装置では、請求項1に記載の発明の効果に加えて、光センサはリスト表示装置の周囲の光の強さを計測し、温度センサはリスト表示装置の周囲の空気の温度を計測し、湿度センサはリスト表示装置の周囲の水分量を計測することにより湿度を計測し、接触温度センサはリスト表示装置の表面に触れているものの温度を計測し、発汗センサはリスト表示装置の表面の水分量を計測することによりリスト表示装置に触れているものの発汗量を計測し、心拍センサはリスト表示装置に触れているものの基準時間内の接触部分の変化を計測することにより触れているものの脈拍数を計測し、感圧センサはリスト表示装置の表面に対する圧力の大きさを計測し、加速度センサは当該リスト表示装置の加速度、振動、姿勢を計測することができる。そして、計測手段は、光センサ、温度センサ、湿度センサ、接触温度センサ、発汗センサ、心拍センサ、感圧センサ及び加速度センサのうちの少なくとも1つを備えることができ、生体状態決定手段の状態決定手段は、光センサ、温度センサ、湿度センサ、接触温度センサ、発汗センサ、心拍センサ、感圧センサ及び加速度センサのうちの少なくとも1つの計測結果に基づいてリスト表示装置の使用者の生体状態を決定することができる。したがって、使用者の体温、発汗状況、心拍数、血圧や、使用者の周囲の明るさ、温度、湿度などにより、リスト表示装置の使用者の生体情報、リスト表示装置の周囲の状態、リスト表示装置の状態を決定することができ、その状態で使用者に好ましいリストを表示することができる。
【0018】
また、請求項3に係る発明のリスト表示装置では、請求項1に記載の発明の効果に加えて、計測手段である位置情報取得手段は、リスト表示装置の位置を示す情報である位置情報を取得することができ、場所情報記憶手段は、位置情報に対応してリスト表示装置が存在する場所を特定する場所情報を記憶し、設置情報記憶手段は、場所情報の示す場所内に設置されて設置箇所の状態を計測する周囲計測手段の種類を場所情報に対応して記憶することができる。また、状態決定手段の場所特定手段は、位置情報取得手段により得られる位置情報に基づいてリスト表示装置の存在する場所を場所記憶手段に記憶されている場所情報を用いて特定し、周囲計測手段特定手段は、周囲計測手段を設置情報記憶手段に記憶されている設置情報を用いて場所特定手段により特定された場所内に設置されている周囲計測手段を特定し、計測結果取得手段は、周囲計測手段特定手段により決定された周囲計測手段の計測結果を取得し、周囲状態決定手段は、計測結果取得手段により取得された計測結果に基づいてリスト表示装置の周囲の状態を決定し、場所環境状態決定手段は、周囲状態決定手段により決定された設置箇所の状態に基づいてリスト表示装置の存在する場所の環境状態を決定することができる。したがって、リスト表示装置が存在する場所、すなわち、リスト表示装置の使用者がいる場所を特定することができ、その場所の状態を決定することができるので、使用者がいる場所において使用者に好ましいリストを表示することができる。
【0019】
また、請求項4に係る発明のリスト表示装置では、請求項3に記載の発明の効果に加えて、周囲計測手段は、光センサは周囲計測手段の周囲の光の強さを計測し、温度センサは周囲計測手段の周囲の空気の温度を計測し、湿度センサは周囲計測手段の周囲の水分量を計測することにより湿度を計測し、感圧センサは周囲計測手段の表面に対する圧力の大きさを計測し、音センサは周囲計測手段の周囲の音の大きさを計測し、周囲計測手段は光センサ、温度センサ、湿度センサ、感圧センサ又は音センサのうちの少なくとも1つとすることができる。したがって、リスト表示装置が存在する場所、すなわち、リスト表示装置の使用者がいる場所の状態を、その場所の明るさ、温度、湿度、うるささ(静けさ)や、周囲計測手段に物が乗っていたり、触れていたりするか、また、物が乗っていたり触れていたりする力の強さにより決定することができるので、使用者がいる場所において使用者に好ましいリストを表示することができる。
【0020】
また、請求項5に係る発明のリスト表示装置では、請求項1に記載の発明の効果に加えて、計測手段の識別情報取得手段は、リスト表示装置の周囲に存在する無線タグと無線通信をおこない無線タグに記憶されている識別情報を読み出し、無線タグ設置情報記憶手段は、無線タグの識別情報と無線タグが設置されている物とを対応させて記憶し、物情報取得手段は、識別情報取得手段により読み出された識別情報に基づいてリスト表示装置の周囲に存在する物の情報を取得することができる。また、状態決定手段の設置物特定手段は、識別情報取得手段により読み出された識別情報に基づいて、無線タグが設置されている物を特定し、行動状態決定手段は、設置物特定手段に特定された物の組合せによりリスト表示装置の使用者の行動状態を決定することができる。したがって、リスト表示装置の周囲にある物により、使用者の行動状態を特定することができるので、使用者の状況にあったリストを表示することができる。
【0021】
また、請求項6に係る発明のリスト表示装置では、請求項1に記載の発明の効果に加えて、光センサはリスト表示装置の周囲の光の強さを計測し、温度センサはリスト表示装置の周囲の空気の温度を計測し、湿度センサはリスト表示装置の周囲の水分量を計測することにより湿度を計測し、接触温度センサはリスト表示装置の表面に触れているものの温度を計測し、発汗センサはリスト表示装置の表面の水分量を計測することによりリスト表示装置に触れているものの発汗量を計測し、心拍センサはリスト表示装置に触れているものの基準時間内の接触部分の変化を計測することにより触れているものの脈拍数を計測し、感圧センサはリスト表示装置の表面に対する圧力の大きさを計測し、加速度センサは当該リスト表示装置の加速度、振動、姿勢を計測することができる。そして、計測手段は、光センサ、温度センサ、湿度センサ、接触温度センサ、発汗センサ、前記心拍センサ、感圧センサ、及び、加速度センサのうちの少なくとも1つを備えることがきる。そして、計測手段の位置情報取得手段は、リスト表示装置の位置を示す情報である位置情報を取得し、そして、計測手段の識別情報取得手段は、リスト表示装置の周囲に存在する無線タグと無線通信をおこない無線タグに記憶されている識別情報を読み出すと、無線タグ設置情報記憶手段は、無線タグの識別情報と無線タグが設置されている物とを対応させて記憶し、物情報取得手段は、識別情報取得手段により読み出された識別情報に基づいてリスト表示装置の周囲に存在する物の情報を取得し、場所情報記憶手段は、位置情報に対応してリスト表示装置が存在する場所を特定する場所情報を記憶し、設置情報記憶手段は、場所情報の示す場所内に設置されて設置箇所の状態を計測する周囲計測手段の種類を場所情報に対応して記憶することができる。そして、状態決定手段の生体状態決定手段は、光センサ、温度センサ、湿度センサ、接触温度センサ、発汗センサ、前記心拍センサ、感圧センサ、及び、加速度センサのうちの少なくとも1つの計測結果に基づいてリスト表示装置の使用者の生体状態を決定し、場所特定手段は、位置情報取得手段により得られる位置情報に基づいてリスト表示装置の存在する場所を場所記憶手段に記憶されている場所情報を用いて特定し、周囲計測手段特定手段は、周囲計測手段を設置情報記憶手段に記憶されている設置情報を用いて場所特定手段により特定された場所内に設置されている周囲計測手段を特定し、計測結果取得手段は、周囲計測手段特定手段により決定された周囲計測手段の計測結果を取得し、周囲状態決定手段は、計測結果取得手段により取得された計測結果に基づいて設置箇所の状態を決定し、場所環境状態決定手段は、周囲状態決定手段により決定された設置箇所の状態に基づいてリスト表示装置の存在する場所の環境状態を決定し、設置物特定手段は、識別情報取得手段により読み出された識別情報に基づいて、無線タグが設置されている物を特定し、行動状態決定手段は、設置物特定手段に特定された物の組合せによりリスト表示装置の使用者の行動状態を決定することができる。また、リスト生成手段は、生体状態決定手段により決定された生体状態、場所環境状態決定手段により決定された環境状態、及び、行動状態決定手段により決定された行動状態に基づいてリスト取得手段により取得されたリストから表示手段に表示するリストを生成することができる。したがって、使用者の体温、発汗状況、心拍数、血圧や、使用者の周囲の明るさ、温度、湿度などにより、リスト表示装置の使用者の生体情報、リスト表示装置の周囲の状態、リスト表示装置の状態を決定することができ、リスト表示装置が存在する場所、すなわち、リスト表示装置の使用者がいる場所の状態を、その場所の明るさ、温度、湿度、うるささ(静けさ)や、周囲計測手段に物が乗っていたり、触れていたりするか、また、物が乗っていたり触れていたりする力の強さやリスト表示装置自体の動きにより決定することが、リスト表示装置の周囲にある物により、使用者の行動状態を特定することができる。よって、使用者自身の生体状態、使用者のいる場所の状態、及び、使用者の行動の状態を鑑みてその状況にあったリストを表示することができる。
【0022】
また、請求項7に係る発明のリスト表示装置では、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、リストは、所定のルールにしたがってグループ化されており、リスト生成手段はグループごとにリストを生成することを特徴とすることができる。したがって、リストをグループ分けしておくことにより、より効率的に好ましいリストを生成、表示することができる。
【0023】
また、請求項8に係る発明のリスト表示装置では、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明の効果に加えて、リストは、少なくとも電話番号又は電子メールアドレスを氏名に対応させて記憶したアドレス帳とすることができる。したがって、使用者自身の生体状態、使用者のいる場所の状態、使用者の行動の状態、又は、これらの全ての状態を鑑みて好ましい電話番号や電子メールアドレスを表示することができる。
【0024】
また、請求項9に係る発明のリスト表示装置では、請求項1乃至8のいずれかに記載の発明の効果に加えて、無線電話網に接続して通話する通話手段、又は、ネットワークに接続して電子メールを送受信する電子メール手段のうちのいずれかを備えた携帯電話機とすることができる。したがって、携帯電話機で使用される種々の情報のリストを使用者自身の生体状態、使用者のいる場所の状態、使用者の行動の状態、又は、これらの全ての状態を鑑みて好ましく表示することができる。
【0025】
また、請求項10に係る発明のリスト表示プログラムでは、請求項1乃至9のいずれかに記載のリスト表示装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の第1の実施の形態から第4の実施の形態までを図面を参照して説明する。第1の実施の形態では、本発明のリスト表示装置である携帯電話機1において、携帯電話機1の使用者の生体情報(体温、心拍数など)を取得して、使用者の生体の状態(緊張、眠いなど。以下、「ユーザ生体状態」とよぶ。)を推定し、そのユーザ生体状態に合わせた順序で電話番号のリストを表示する。第2の実施の形態では、本発明のリスト表示装置である携帯電話機100において、携帯電話機100が存在する周囲の状態(明るさ、湿度など。以下、周囲状態とよぶ。)計測し、周囲の環境の状態(仕事中、休憩中など。以下、「環境状態」とよぶ。)を推定し、その環境の状態に合わせた順序で電話番号のリストを表示する。
【0027】
第3の実施の形態では、本発明のリスト表示装置である携帯電話機200において、携帯電話機200の周囲に存在するものの種類から使用者の行動の状態(通勤中、会議中など。以下、「ユーザ行動状態」とよぶ。)を推定して、ユーザ行動状態に合わせた順序で電話番号のリストを表示する。なお、ものの種類の把握にはRFIDタグを利用する。第4の実施の形態では、本発明のリスト表示装置である携帯電話機300において、携帯電話機300の使用者の生体情報、周囲の状態を計測し、周囲にあるものの種類を取得して、使用者の生体の状態、周囲の環境の状態、使用者の行動の状態を推定して、その状態に合わせた順序で電話番号のリストを表示する。
【0028】
始めに、図1乃至図17を参照して、第1の実施の形態について説明するが、まず、図1乃至図3を参照して、ユーザ表示装置である携帯電話機1について説明する。図1は、携帯電話機1を開いた状態での外観図であり、図2は、携帯電話機1を閉じた状態での底面図であり、図3は、携帯電話機1の電気的構成を示すブロック図である。図1に示すように、携帯電話機1には、表示画面2と、テン・キー入力部3と、4方向のボタン及び決定ボタンを備えたマルチボタン4と、通話開始ボタン5と、通話終了ボタン6と、マイク7と、スピーカ8と、機能選択ボタン9,10と、アンテナ12(図2,3参照)とが設けられている。なお、テン・キー入力部3、マルチボタン4、通話開始ボタン5、通話終了ボタン6、機能選択ボタン9,10によりキー入力部38(図3参照)が構成される。
【0029】
また、図3に示すように、携帯電話機1には、携帯電話機1全体の制御を行う制御部20が設けられ、制御部20には、CPU21と、データを一時的に記憶するRAM22と、携帯電話機1を制御するプログラム(本発明の要部であるリスト表示プログラムを含む)を記憶したROM23と、時計機能部24とが内蔵されている。そして、制御部20には、文字等を入力するキー入力部38と、着信音を発生するメロディ発生器32と、表示画面2と、プログラムや各種情報を記憶したハードディスク30とが接続されている。なお、メロディ発生器32には、メロディ発生器32で発生した着信音を発声するスピーカ37が接続されている。さらに、制御部20には、マイク7からの音声信号の増幅及びスピーカ8から出力する音声の増幅等を行うアナログフロントエンド36と、アナログフロントエンド36で増幅された音声信号のデジタル信号化及びモデム部34から受け取ったデジタル信号をアナログフロントエンド36で増幅できるようにアナログ信号化する音声コーディック部35と、変復調を行うモデム部34と、アンテナ12から受信した電波の増幅及び検波を行い、また、キャリア信号をモデム部34から受け取った信号により変調し、増幅する送受信部33とが設けられている。
【0030】
また、制御部20には、生体センサである体温センサ13、心拍センサ14及び血圧センサ15を接続したセンサ回路48を接続したI/F回路41が接続されている。体温センサ13は、白金測温抵抗体、サーミスタ、熱電対などを用いている、所謂温度計であり、装置に触れている手のひらや指の温度を計測する。心拍センサ14は、所謂圧力センサであり、携帯電話機1の表面に設けられている。そして、血流の圧力を計測して触れている人の心拍(脈拍数)を計測する。血圧センサ15は、脈波伝播速度法により血圧を検出するセンサであり、心臓の収縮に伴い生じる電気的信号を検出する電極センサと脈波を検出する脈波センサとから成り、脈波と心臓の収縮による電気的信号との時差が血圧に比例することにより、時差から血圧を算出する。そして、これらの体温センサ13、心拍センサ14及び血圧センサ15は、図2に示すように、携帯電話機1を閉じた状態での底面の表面に設置されている。この場所は、使用者が携帯電話機1を握り、キー操作をする際に手のひらが当たる部分である。
【0031】
ここで、本実施の形態で使用されるデータについて説明する。図4は、ハードディスク30の構成を示す模式図である。そして、図5は、携帯電話機1で使用されるアドレス情報記憶エリア301の構成を示す模式図であり、図6は、リストの並び順を決定する際に使用される標準生体パラメータDB記憶エリア303の構成を示す模式図であり、図7は、リストの並び順を決定する際に使用されるユーザ生体状態DB記憶エリア304の構成を示す模式図であり、図8は、リストの並び順を決定する際に使用されるリスト項目順番パターンDB記憶エリア305の構成を示す模式図である。
【0032】
まず、図4に示すハードディスク30について説明する。ハードディスク30には、携帯電話機1で使用される情報を記憶する種々の記憶エリアが設けられている。たとえば、アドレス情報記憶エリア301,グループ情報記憶エリア302,標準生体パラメータDB記憶エリア303,ユーザ生体状態DB記憶エリア304,リスト項目順番パターンDB記憶エリア305等が設けられている。
【0033】
ここで、図5に示すアドレス情報記憶エリア301について説明する。アドレス情報記憶エリア301には、名前、電話番号等の情報が記憶されており、ユーザはこのアドレス情報記憶エリア301に記憶されている情報を呼び出して、電話番号を入力することなしに電話をかけることができる。図5に示すように、名前欄,読み欄,グループ欄,電話番号欄等が設けられている。名前欄には個人の名前や会社名等データを識別するための名称がセットされ、読み欄には名前欄に記憶されている名称の読みがセットされ、電話番号欄には名前欄に記憶されている名称の電話番号がセットされる。
【0034】
また、アドレス情報ではグループ分けを行うことができる。ハードディスク30のグループ情報記憶エリア302には、グループを識別する記号(グループコード)に対応してグループの名称が記憶されており、アドレス情報記憶エリア301のグループ欄には、グループ情報記憶エリア302のグループを識別する記号(グループコード)がセットされる。本第1の実施の形態では、A,B,C,D,E,Fの6つのグループコードが登録されており、各グループの名称はグループAが「家族」、グループBが「友人」、グループCが「会社上司」、グループDが「会社部下同僚」、グループEが「会社取引先」、グループFが「知人」となっている。なお、アドレス情報記憶エリア301には、これらの他に、各データの人物の顔写真等の画像データ,住所,電子メールアドレス,メモ等の情報を記憶するエリアが設けられていてもよい。また、電話番号は1つでなく、複数の番号を記憶するエリアが設けられていてもよい。
【0035】
図5に示す例では、氏名が「高津商事名古屋支店」、読みが「タカツシヨウジナゴヤ」、グループコードが「E」、電話番号が「052−123−1234」であるデータ、氏名が「鈴木晶子」、読みが「スズキアキコ」、グループコードが「B」、電話番号が「03−4321−9876」であるデータ、氏名が「父」、読みが「チチ」、グループコードが「A」、電話番号が「0533−98−7654」であるデータ等が記憶されている。なお、その他のデータは省略されている。
【0036】
次に、図6に示す標準生体パラメータDB記憶エリア303について説明する。標準生体パラメータDB記憶エリア303には、ユーザ生体状態を判断する際に基準となる標準の生体情報の値が記憶されている。本第1の実施の形態では、生体情報として心拍数,最高血圧,体温を使用する。そして、図6に示すようにそれぞれの標準値は、心拍数が分75回、最高血圧が120mmHg、体温が35℃とされている。
【0037】
次に、図7に示すユーザ生体状態DB記憶エリア304について説明する。ユーザ生体状態DB記憶エリア304には、ユーザの生体情報の値がどのような状態の時にどのような生体状態となるかを示す情報が記憶されている。本第1の実施の形態では、ユーザ生体状態として「緊張」、「眠い」、「緊急」、「通常」の4つの状態を扱うものとする。そして、それぞれの生体状態を示す値として、「緊張」は「1」、「眠い」は「2」、「緊急」は「3」、「通常」は「0」を用い、RAM22の記憶エリア(User−state1)に記憶される。本第1の実施の形態では、生体情報として心拍数,最高血圧,体温を使用しており、各生体状態に対応して各生体情報の状態が記憶されている。
【0038】
なお、生体情報の状態(以下、「比較状態」とよぶ。)としては、心拍数は、標準値の心拍数との差(計測値−標準値、RAM22の記憶エリアdHR)が第1の所定の値(たとえば、5回/分)より高い場合に「高い」、第2の所定の値(たとえば、−5回/分)より低い場合に「低い」、第2の所定の値以上、第1の所定の値以下である場合に「通常」としている。そして、その状態(心拍数比較状態)を示す値として「低い」は「1」、「通常」は「2」、「高い」は「3」を用いるものとし、RAM22の記憶エリア(HR)に記憶される。
【0039】
さらに、最高血圧は、標準値の最高血圧との差(計測値−標準値、RAM22の記憶エリアdSBP)が、第1の所定の値(たとえば、−30mmHg)よりも小さければ「非常に低い」、第1の所定の値以上、第2の所定の値(たとえば、−10mmHg)よりも小さければ「低い」、第2の所定の値以上、第3の所定の値(たとえば、10mmHg)以下ならば「通常」、第3の所定の値以上、第4の所定の値(たとえば、20mmHg)以下ならば「高い」、第4の所定の値より大きければ「非常に高い」とされる。そして、その状態(血圧比較状態)を示す値として「非常に低い」は「1」、「低い」は「2」、「通常」は「3」、「高い」は「4」、「非常に高い」は「5」を用いるものとし、RAM22の記憶エリア(SBP)に記憶される。
【0040】
さらに、体温は、標準体温との差(計測値−標準値、RAM22の記憶エリアdTem)が第1の所定の値(たとえば、−1℃)より小さければ「低い」、第1の所定の値以上、第2の所定の値(たとえば、1℃)以下であれば「通常」、第2の所定の値より大きければ「高い」とされる。そして、その状態(体温比較状態)を示す値として、「低い」は「1」、「通常」は「2」、「高い」は「3」を用いるものとし、RAM22の記憶エリア(Tem)に記憶される。
【0041】
図7に示すように、ユーザ生体状態DB記憶エリア304には、3種類の生体状態に対して、3つの生体情報を示す値がセットされている。生体状態が「緊張(1)」となるのは、心拍数が「高い(3)」、最高血圧が「高い(4)」、かつ、体温が「高い(3)」場合であり、生体状態が「眠い(2)」となるのは、心拍数が「低い(1)」、最高血圧がが「低い(2)」、かつ、体温が「低い(1)」場合であり、生体状態が「緊急(3)」となるのは、最高血圧が「非常に高い(5)」又は「非常に低い(1)」の場合である。なお、生体情報がこれら以外の場合には生体状態は「通常(0)」とされる。
【0042】
次に、図8に示すリスト項目順番パターンDB記憶エリア305について説明する。リスト項目順番パターンDB記憶エリア305には、それぞれの生体状態においてリスト(アドレス情報記憶エリア301に記憶されているアドレス情報)のうち、どのグループのアドレス情報のデータをどのような順番で表示するかの情報が記憶されている。
【0043】
図8に示す例では、生体状態が「通常(0)」の場合には、1番目にグループE(会社取引先)に属するアドレス情報のデータが表示され、2番目にグループC(会社上司)に属するアドレス情報のデータが表示され、3番目にグループD(会社部下同僚)に属するアドレス情報のデータが表示され、4番目にグループB(友人)に属するアドレス情報のデータが表示される。そして、生体状態が「緊張(1)」の場合には、1番目にグループC(会社上司)に属するアドレス情報のデータが表示され、2番目にグループE(会社取引先)に属するアドレス情報のデータが表示され、3番目にグループF(知人)に属するアドレス情報のデータが表示され、4番目にグループD(会社部下同僚)に属するアドレス情報のデータが表示される。そして、生体状態が「眠い(2)」の場合には、1番目にグループF(知人)に属するアドレス情報のデータが表示され、2番目にグループB(友人)に属するアドレス情報のデータが表示され、3番目にグループA(家族)に属するアドレス情報のデータが表示される。そして、生体状態が「緊急(3)」の場合には、1番目にグループA(家族)に属するアドレス情報のデータが表示され、2番目に電話番号が「119」であるデータ、すなわち「火事・救助・救急車への緊急通報」のデータが表示され、3番目に電話番号が「110」であるデータ、すなわち「警察の通信司令センターへの緊急通報」のデータが表示される。
【0044】
次に、本第1の実施の形態でのアドレス帳の電話番号を表示する処理について、図9乃至図11のフローチャートを参照して説明する。図9は、メイン処理のフローチャートであり、図10は、メイン処理の中で実施される比較処理のフローチャートであり、図11は、メイン処理の中で実施されるユーザ状態推定処理のフローチャートである。
【0045】
図9に示すメイン処理は、ユーザが携帯電話機1のテン・キー入力部3、マルチボタン4、機能選択ボタン9,10等を操作して、アドレス表示を指示することにより開始される。まず、体温センサ13,心拍センサ14,血圧センサ15の計測値が取得され、RAM22に記憶される(S1)。そして、比較処理が行われ(S2、図10参照)、取得された計測値が標準値と比較してどのような値であるか(比較状態)が決定される。
【0046】
図10のフローチャートに示すように、始めに標準生体パラメータDB記憶エリア303が開かれる(S21)。まず、RAM22に記憶されている心拍数の値から、標準生体パラメータDB記憶エリア303の心拍数の値が引かれ、心拍数の差dHRが算出される(S22)。そして、心拍数の差dHRが「−5」よりも小さい場合には(S23:YES)、心拍数比較状態HRは「1(低い)」とされる(S25)。また、心拍数の差dHRが「−5」よりも小さくなく(S23:NO)、心拍数の差dHRが「5」より大きければ(S24:YES)、心拍数比較状態HRは「3(高い)」とされる(S27)。また、心拍数の差dHRが「−5」以上「5」以下であれば(S23:NO,S24:NO)、心拍数比較状態HRは「通常(2)」とされる(S26)。
【0047】
次いで、RAM22に記憶されている最高血圧の値から、標準生体パラメータDB記憶エリア303の最高血圧の値が引かれ、最高血圧の差dSBPが算出される(S28)。そこで、最高血圧の差dSBPが「−10」より小さく(S29:YES)、さらに「−30」よりも小さい場合には(S30:YES)、最高血圧比較状態SBPは「非常に低い(1)」とされる(S33)。また、最高血圧の差dSBPが「−10」より小さく(S29:YES)、「−30」以上である場合には(S30:NO)、最高血圧比較状態SBPは「低い(2)」とされる(S34)。また、最高血圧の差dSBPが「−10」以上であり(S29:NO)、「10」以下である場合には(S31:NO)、最高血圧比較状態SBPは「通常(3)」とされる(S35)。また、最高血圧の差dSBPが「−10」以上であり(S29:NO)、「10」より大きく(S31:YES)、「20」より小さい(S32:NO)、すなわち、「10<dSBP<20」である場合には、最高血圧比較状態SBPは「高い(4)」とされる(S36)。そして、最高血圧の差dSBPが「−10」以上であり(S29:NO)、「10」より大きく(S31:YES)、「20」以上である(S32:YES)、すなわち「20≦dSBP」である場合には、最高血圧比較状態SBPは「非常に高い(5)」とされる(S37)。
【0048】
次いで、RAM22に記憶されている体温の値から、標準生体パラメータDB記憶エリア303の体温の値が引かれ、体温の差dTemが算出される(S38)。そこで、体温の差sTemが「−1」より小さい場合には(S39:YES)、体温比較状態Temは「低い(1)」とされる(S41)。体温の差sTemが「−1」以上であり(S39:NO)、「1」以下である場合には(S40:NO)、体温比較状態Temは「通常(2)」とされる(S42)。体温の差sTemが「1」より大きい場合には(S40:YES)、体温比較状態Temは「高い(3)」とされる(S43)。そして、比較処理は終了し、メイン処理へ戻る。
【0049】
そして、メイン処理では、ユーザ生体状態推測処理が行われる(S3、図11参照)。図11に示すように、まず、ユーザ生体状態DB記憶エリア304が開かれる(S51)。そして、現在のユーザ生体状態が1番目の生体状態である「緊張(1)」の条件に合致するか否かの判断が行われる(S52)。心拍数比較状態HRが「高い(3)」であり、最高血圧比較状態SBPが「高い(4)」であり、体温比較状態Temが「高い(3)」である場合には、「緊張(1)」の条件に合致すると判断され(S52:YES)、ユーザ生体状態が「緊張」であると決定され、RAM22のUser−state1に「1」がセットされる(S58)。
【0050】
また、ユーザ生体状態が1番目の生体状態である「緊張(1)」の条件に合致しない場合には(S52:NO)、ユーザ生体状態が2番目の生体状態である「眠い(2)」の条件に合致するか否かの判断が行われる(S53)。心拍数比較状態HRが「低い(1)」であり、最高血圧比較状態SBPが「低い(2)」であり、体温比較状態Temが「低い(1)」である場合には、「眠い(2)」の条件に合致すると判断され(S53:YES)、ユーザ生体状態が「眠い」であると決定され、RAM22のUser−state1に「2」がセットされる(S57)。
【0051】
また、ユーザ生体状態が2番目の生体状態である「眠い(2)」の条件にも合致しない場合には(S52:NO,S53:NO)、ユーザ生体状態が3番目の生体状態である「緊急(3)」の条件に合致するか否かの判断が行われる(S54)。最高血圧比較状態SBPが「非常に高い(5)」又は「非常に低い(1)」である場合には、「緊急(3)」の条件に合致すると判断され(S54:YES)、ユーザ生体状態が「緊急」であると決定され、RAM22のUser−state1に「3」がセットされる(S56)。
【0052】
また、ユーザ生体状態が3番目の生体状態である「緊急(3)」の条件にも合致しない場合には(S52:NO,S53:NO,S54:NO)、ユーザ生体状態は「通常」であると判断され、RAM22のUser−state1に「9」がセットされる(S55)。そして、ユーザ生体状態推測処理は終了し、メイン処理へ戻る。
【0053】
そして、メイン処理では、リスト項目順番パターンDB記憶エリア305からユーザ生体状態(User−state1にセットされている値)に対応したリスト項目順番が読み出される(S4)。そして、リスト項目順番をカウントするための変数iに初期値の「1」がセットされる(S5)。そして、リスト項目順番パターンDB記憶エリア305においてi番目(1番目)に記憶されているグループコードのグループ名がハードディスク30のグループ情報記憶エリア302から読み出され、表示画面2に表示される(S6)。この際に、表示画面2には「表示」及び「次グループ」の選択ボタンも表示されており、「表示」ボタンが選択されると(S7:YES)、アドレス情報記憶エリア301において、グループ欄にそのグループコードがセットされているアドレス情報(i番目(1番目)に属しているアドレス情報)が表示画面2に表示される(S9)。たとえば、生体状態が「通常(0)」である場合には、グループコード「E」が登録されているので、「会社取引先」と表示される。そして、S12へ進む。
【0054】
また、「表示」でなく「次グループ」が選択された場合には(S7:NO)、リスト項目順番パターンDB記憶エリア305にさらにグループが登録されているか否かの判断が行われる(S8)。変数iの値が登録グループ数よりも大きくない場合には(S8:NO)、まだ登録されているグループがあるので、変数iに「1」が加算されて「2」となり(S11)、S6へ戻る。そして、i番目(2番目)に記憶されているグループコードのグループ名がハードディスク30のグループ情報記憶エリア302から読み出され、表示画面2に表示される(S6)。たとえば、生体状態が「通常(0)」である場合には、グループコード「C」が登録されているので、「会社上司」と表示される。
【0055】
そして、「表示」ボタンが選択されると(S7:YES)、アドレス情報記憶エリア301において、グループ欄にそのグループコードがセットされているアドレス情報(i番目(2番目)に属しているアドレス情報)が表示画面2に表示される(S9)。また、「表示」でなく「次グループ」が選択された場合には(S7:NO)、リスト項目順番パターンDB記憶エリア305にさらにグループが登録されているか否かの判断が行われる(S8)。変数iの値が登録グループ数よりも大きくない場合には(S8:NO)、まだ登録されているグループがあるので、変数iに「1」が加算されて「3」となり(S11)、S6へ戻る。
【0056】
なお、図9に示すフローチャートには特記しないが、図8に示すリスト項目順番パターンDB記憶エリア305の生体状態が「緊急(3)」である場合の2番目及び3番目のようにグループコードでなく電話番号が記憶されている場合には、グループ名でなく電話番号と、「電話をかける」ボタン及び「次グループ」ボタンが表示される。ここで、「次グループ」ボタンが選択された場合には、グループ名が表示されている場合と同様にS8へ進むが、「電話をかける」ボタンが選択された場合には、メイン処理は終了されて、リスト項目順番パターンDB記憶エリア305に記憶されていた電話番号への通話処理(図示外)へ進み、その番号へのコールが開始される。
【0057】
そして、S6,S7:NO,S8:NO,S11の処理が繰り返され、変数iの値が登録グループ数よりも大きくなった場合には(S8:YES)、リスト項目順番パターンDB記憶エリア305に登録されていなかったグループに属さないアドレス情報のデータの一覧が表示される(S10)。たとえば、生体状態が「通常(0)」である場合には、リスト項目順番パターンDB記憶エリア305にグループコードE,C,D,Bが登録されているので、A,Fに属するアドレス情報のデータが、たとえば50音順で表示されることになる。なお、この残りのアドレス情報のデータの表示順は、50音順に限らず、グループA,Fの順で表示したり、最近使用したデータから順に表示したりしてもよい。そして、S12へ進む。
【0058】
そして、S12では、表示画面2においていずれかの電話番号が選択されたか否かの判断が行われる(S12)。電話番号が選択されれば(S12:YES)、図示外の通話処理へ進み、その番号へのコールが開始される。また、電話番号が選択されなければ(S12:NO)、「キャンセル」の操作が行われたか否かの判断がなされ(S13)、キャンセル操作が行われていなければ(S13:NO)、S12へ戻り、キャンセル操作が行われれば(S13:YES)、メイン処理は終了する。
【0059】
以上のようにして、第1の実施の形態では、携帯電話機1のユーザの生体情報から生体状態を決定して、その生体状態に合わせた順でアドレス情報(リスト)が表示される。
【0060】
なお、本第1の実施の形態において、表示画面2が「表示手段」に該当する。そして、体温センサ13,心拍センサ,14,血圧センサ15が「計測手段」に該当する。そして、図9のメイン処理のS2(図10に示す比較処理)及びS3(図11に示すユーザ生体状態推測処理)、の処理を実行するCPU21が「生体状態決定手段」に相当する。そして、図9のメイン処理のS9でアドレス情報記憶エリア301に記憶されているアドレス情報を読み出す処理を実行するCPU21が「リスト取得手段」に相当し、図9のメイン処理のS6の処理を実行するCPU21が「リスト生成手段」に相当し、S5〜S11の処理を実行するCPU21が「リスト表示制御手段」に相当する。
【0061】
次に、図12乃至図27を参照して、第2の実施の形態について説明する。まず、第2の実施の形態の携帯電話機100について説明する。図12は、携帯電話機100の電気的構成を示すブロック図である。なお、携帯電話機100について、第1の実施の形態において使用した携帯電話機1と同様の部材については同一の符号を用いるものとし、ここでは、第1の実施の形態の携帯電話機1とは異なる部分についてのみ説明する。また、携帯電話機100の外観は図1の携帯電話機1の外観と同様なので省略する。
【0062】
図12に示すように、携帯電話機100のI/F回路41には、体温センサ13,心拍センサ14,血圧センサ15の接続したセンサ回路42が接続しているのではなく、GPS衛星からの電波を受信するアンテナ45を備えたGPS用受信機44、及び、周囲に存在している複数の温度センサ51,湿度センサ52,光センサ53からの検出結果を受信するアンテナ43を備えたセンサデータ受信回路42が接続している。
【0063】
次に、図13乃至図23を参照して、携帯電話機100のRAM22及びハードディスク30の各記憶エリアについて説明する。図13は、ハードディスク30の構成を示す模式図であり、図14は、オフィスに設置されている環境センサや物体を座標表示したイメージ図である。そして、図15は、設置情報記憶エリア314の構成を示す模式図であり、図16は、環境情報DB記憶エリア315の構成を示す模式図であり、図17は、周囲状態DB記憶エリア316の構成を示す模式図であり、図18は、環境状態DB記憶エリア317の構成を示す模式図である。そして、図19は、リスト項目順番パターンDB記憶エリア318である。そして、図20は、RAM22の構成を示す模式図であり、図21は、環境センサ収集値記憶エリア222の構成を示す模式図であり、図22は、センサデータテーブル記憶エリア223の構成を示す模式図であり、図23は、センサデータマップ記憶エリア224の構成を示す模式図である。
【0064】
まず、図13を参照してハードディスク30について説明する。図13に示すように、ハードディスク30には、アドレス情報記憶エリア311,グループ情報記憶エリア312,場所情報記憶エリア313,設置情報記憶エリア314,環境情報DB記憶エリア315,周囲状態DB記憶エリア316,環境状態DB記憶エリア317,リスト項目順番パターンDB記憶エリア318等が設けられている。アドレス情報記憶エリア311及びグループ情報記憶エリア312は、第1の実施の形態のアドレス情報記憶エリア301及びグループ情報記憶エリア302と同様であり、アドレス情報記憶エリア311には名前、電話番号等の情報が記憶されており、グループ情報記憶エリア312にはグループを識別する記号(グループコード)に対応してグループの名称が記憶されている。
【0065】
また、場所情報記憶エリア313には、GPSにより取得された位置情報に基づいて、オフィス、応接室、会議室等の場所を示す情報が記憶されている。そして、設置情報記憶エリア314(図15参照)には、場所情報に登録されている場所ごとに、その場所に設置されている環境センサの種類、ID、その場所内での座標位置が記憶されている。そして、環境情報DB記憶エリア315(図16参照)は、その部屋に設置されているもの(以下、設置物とよぶ)の名称とその場所内での座標位置が記憶されている。設置物とは、たとえば、プリンタ,エアコン等の電気機器、窓,ドア等の部屋の構成物などである。そして、周囲状態DB記憶エリア316(図17参照)には、設置物の位置座標においてどのような温度、湿度、明るさである場合に、どのような設置物の状況(プリンタ稼動中、ドア開放中など)となるかが記憶されている。環境状態DB記憶エリア317(図18参照)は、設置物の状況がどのような場合に、携帯電話機100の存在する場所の状況(周囲状況)がどのようであるかが記憶されている。リスト項目順番パターンDB記憶エリア318は、周囲状態ごとにリスト(アドレス情報記憶エリア301に記憶されているアドレス情報)のうち、どのグループのアドレス情報のデータをどのような順番で表示するかの情報が記憶されている。
【0066】
ここで、図14乃至図16を参照して、設置情報記憶エリア314及び環境情報DB記憶エリア315について説明する。図14に示すように、たとえば、場所「オフィス」では10個×10個の100個の四角形に分割されて、図14における左上の角の四角形が基準座標(1,1)とされている。図14に示す例では、オフィスには、「ドア1」が座標位置(1,1),(2,1),(3,1)に設置されており、「PC1」が座標位置(2,5)に設置されており、「PC2」が座標位置(7,4)に設置されており、「プリンタ1」が座標位置(3,7)に設置されており、「コピー機1」が座標位置(7,7)に設置されており、「窓1」が座標位置(10,2),(10,3)に設置されており、「窓2」が座標位置(10,7)に設置されており、「エアコン1」が座標位置(4,10),(5,10),(6,10),(7,10)に設置されている。
【0067】
そして、IDが「1」である温度センサ、湿度センサ、光センサが座標位置(2,2)に設置されており、IDが「2」である温度センサ、湿度センサ、光センサが座標位置(5,2)に設置されており、IDが「3」である温度センサ、湿度センサ、光センサが座標位置(8,2)に設置されている。そして、IDが「4」である温度センサ、湿度センサ、光センサが座標位置(2,5)に設置されており、IDが「5」である温度センサ、湿度センサ、光センサが座標位置(5,5)に設置されており、IDが「6」である温度センサ、湿度センサ、光センサが座標位置(8,5)に設置されている。そして、IDが「7」である温度センサ、湿度センサ、光センサが座標位置(2,8)に設置されており、IDが「8」である温度センサ、湿度センサ、光センサが座標位置(5,8)に設置されており、IDが「9」である温度センサ、湿度センサ、光センサが座標位置(8,8)に設置されている。
【0068】
次に、図15を参照して設置情報記憶エリア314について説明する。図15に示すように、設置情報記憶エリア314には、場所欄、種類欄、センサID欄、センサ位置欄が設けられており、場所ごとに設置されている環境センサの種類、環境センサのID、その場所でのセンサ位置を(X,Y)座標で示している。図15に示す例は、図14に示すイメージ図のデータであり、場所「オフィス」において、座標位置(2,2)にIDが「1」である温度センサ、湿度センサ、光センサが設置されており、座標位置(5,2)にIDが「2」である温度センサ、湿度センサ、光センサが設置されており、座標位置(8,2)にIDが「3」である温度センサ、湿度センサ、光センサが設置されているとされており、その他の環境センサの情報については省略されている。
【0069】
次に、図16を参照して環境情報DB記憶エリア315について説明する。図16に示すように、環境情報DB記憶エリア315には場所欄、物体欄、物体位置欄が設けられており、場所ごとに設置されている物体及びその座標位置が記憶されている。なお、複数の座標位置にまたがって配置されているような物体については、存在する全ての座標位置が記憶されている。図16に示す例は、図14に示すイメージ図のデータであり、場所「オフィス」において、「ドア1」が座標位置(1,1)に設置されており、「ドア1」が座標位置(2,1)に設置されており、「ドア1」が座標位置(3,1)に設置されており、「PC1」が座標位置(2,5)に設置されており、「PC2」が座標位置(7,4)に設置されており、「プリンタ1」が座標位置(3,7)に設置されており、「コピー機1」が座標位置(7,7)に設置されており、「窓1」が座標位置(10,2)に設置されており、「窓1」が座標位置(10,3)に設置されており、「窓2」が座標位置(10,7)に設置されており、「エアコン1」が座標位置(4,10)に設置されており、「エアコン1」が座標位置(5,10)に設置されており、「エアコン1」が座標位置(6,10)に設置されており、「エアコン1」が座標位置(7,10)に設置されている。そして、その他の場所の情報については省略されている。
【0070】
次に、図17を参照して周囲状態DB記憶エリア316について説明する。図17に示すように、周囲状態DB記憶エリア316には、場所欄、周囲状態欄、温度差欄、湿度差欄、照度差欄が設けられており、場所ごとでの周囲状態に対して、その状態と判断される温度差、湿度差、照度差の条件が記憶されている。尚、温度差、湿度差、照度差は、各環境センサの平均値との差である。図17に示す例では、物体「コピー機」の座標位置において温度差が+2度以上でありかつ、照度差が+10lx以上である場合に、物体「コピー機」が活動中であるという状態が定義されている。そして、物体「PC1」の座標位置において、温度差が+2度以上である場合に、物体「PC1」が活動中であるという状態が定義されている。そして、物体「エアコン1」の座標位置において、温度差が3度以上あり、かつ、湿度差が5%以上ある場合に、物体「エアコン1」が活動中であるという定義がされている。そして、物体「窓1」の座標位置において、湿度差が5%以上あり、かつ、照度差が10lx以上ある場合に、物体「窓1」は開放中であるという定義がされている。
【0071】
次に、図18を参照して環境状態DB記憶エリア317について説明する。図18に示すように、環境状態DB記憶エリア317には、場所欄、環境状態欄、周囲状態欄が設けられており、場所ごとでの環境状態に対して、周囲状態の条件が記憶されている。図18に示す「○」は、活動中や開放中を示しており、「−」は休止中や閉鎖中を示している。図18に示すように、場所「オフィス」に設置されている物体の欄が物体欄に設けられており、それぞれの状態が示されている。図18に示す例では、ドア1が開放中であり、かつ、コピー機1が活動中であり、かつ、エアコン1が活動中である場合に周囲状態は「仕事前」であると定義されている。また、PC1,PC2,プリンタ1,コピー機1,エアコン1のすべてが活動中である場合に周囲状態は「仕事中」であると定義されている。また、ドア1,窓1,窓2が全て開放中であり、かつ、PC1,PC2,コピー機1の全てが活動中である場合に周囲状態は「休憩中」であると定義されている。また、全てが開放中又は活動中でない場合には周囲状態は「終業」であると定義されている。なお、その他の場所については省略されている。
【0072】
次に、図19を参照してリスト項目順番パターンDB記憶エリア318について説明する。図19に示すリスト項目順番パターンDB記憶エリア318は、第1の実施の形態のリスト項目順番パターンと類似の構造をしており、各場所において各環境状態となっている場合に表示されるグループの順番が記憶されている。
【0073】
図19に示す例では、オフィスにおいて環境状態が「仕事前」であれば、1番目にグループE(会社取引先)、2番目にグループC(会社上司)、3番目にグループD(会社部下同僚)、4番目にグループB(友人)に属するアドレス情報のデータが表示される。そして、オフィスにおいて環境状態が「仕事中」であれば、1番目にグループE(会社取引先)、2番目にグループC(会社上司)、3番目にグループF(知人)、4番目にグループD(会社部下同僚)に属するアドレス情報のデータが表示される。そして、オフィスにおいて環境状態が「休憩中」であれば、1番目にグループF(知人)、2番目にグループB(友人)、3番目にグループA(家族)に属するアドレス情報のデータが表示される。そして、オフィスにおいて環境状態が「終業」であれば、1番目にAグループ(家族)、2番目にB(友人)、3番目にグループF(知人)に属するアドレス情報のデータが表示される。なお、その他の環境状態については省略されている。
【0074】
次に、図20を参照してRAM22について説明する。図20に示すように、GPSデータ記憶エリア221,環境センサ収集値記憶エリア222,センサデータテーブル記憶エリア223,センサデータマップ記憶エリア224,センサ平均値記憶エリア225,センサ値差記憶エリア226,周囲状態記憶エリア227,環境状態記憶エリア228等が設けられている。GPSデータ記憶エリア221には、GPS用受信機44により衛星から取得した位置情報が記憶される。そして、環境センサ収集値記憶エリア222には、携帯電話機100の周囲に存在する環境センサである温度センサ51,湿度センサ52,光センサ53からセンサデータ受信回路42が取得した値が記憶される。
【0075】
また、センサデータテーブル記憶エリア223には、環境情報DB記憶エリア315に登録されている環境センサごとに、環境情報DB記憶エリア315からその位置情報がセットされ、環境センサ収集値記憶エリア222から各環境センサの値がセットされる。そして、環境センサ収集値記憶エリア222に値がセットされていないものについては、値が補間される。そして、センサデータマップ記憶エリア224には、携帯電話機100が存在する場所の座標ごとに、その温度、湿度、照度の値及びそこに存在する物体を示すコードがセットされる。センサ平均値記憶エリア225及びセンサ値差記憶エリア226は、周囲状態を決定する際に使用され、センサ平均値記憶エリア225には、各環境センサのその場所での平均値が記憶され、センサ値差記憶エリア226には、座標情報、物体を示すコードと共に各環境センサの値と平均値との差が記憶される。そして、周囲状態記憶エリア227には決定された周囲状態を示す値がセットされ、環境状態記憶エリア228には決定された環境状態を示す値がセットされる。
【0076】
次に、図21を参照して環境センサ収集値記憶エリア222について説明する。図21に示すように、環境センサ収集値記憶エリア222には、種類欄、センサID欄、センサ値欄が設けられており、センサデータ受信回路42が携帯電話機100の周囲に存在する環境センサ(温度センサ51,湿度センサ52,光センサ53)値を取得すると、そのセンサの種類及びIDと共にセンサ値が記憶される。図21に示す例では、センサID「1」の温度センサの値は25(℃)であり、センサID「1」の湿度センサの値は56(%)であり、センサID「1」の光センサの値は10(lx)であり、センサID「2」の温度センサの値は25(℃)であり、センサID「2」の湿度センサの値は57(%)であり、センサID「2」の光センサの値は11(lx)であり、センサID「4」の温度センサの値は28(℃)であり、センサID「4」の湿度センサの値は55(%)であり、センサID「4」の光センサの値は13(lx)であり、その他の情報は省略されている。なお、センサデータ受信回路42において、継続的にこれらの環境センサに無線通信にてポーリングをかけており、通信が成立してセンサ値が返信されたセンサについてのみこの環境センサ収集値記憶エリア222に値が記憶される。
【0077】
次に、図22を参照してセンサデータテーブル記憶エリア223について説明する。図22に示すように、センサデータテーブル記憶エリア223には、種類欄、センサID欄、センサ位置欄、センサ値欄が設けられている。ここには、環境情報DB記憶エリア315に登録されているすべてのセンサについてそのセンサ位置とセンサ値がセットされることになる。図22に示す例では、温度センサ51において、センサID「1」の座標位置は(2,2)で25℃であり、センサID「2」の座標位置は(5,2)で25℃であり、センサID「3」の座標位置は(8,2)で32℃であり、センサID「4」の座標位置は(2,5)で28℃であり、センサID「5」の座標位置は(5,5)で24℃であり、センサID「6」の座標位置は(8,5)で24℃であり、センサID「7」の座標位置は(2,8)で22℃であり、センサID「8」の座標位置は(5,8)で22℃であり、センサID「9」の座標位置は(8,8)で22℃であり、その他の情報は省略されている。
【0078】
次に、図23を参照してセンサデータマップ記憶エリア224について説明する。図23に示すように、センサデータマップ記憶エリア224では、場所内の座標位置に対応して、温度、湿度、照度の値及びそこに存在する物体を示すコードがセットされるようになっている。図23は、図14に示したイメージ図でのセンサデータマップであり、縦横10個、合計100個の領域について温度,湿度,照度の値、物体を示すコードがセットされるようになっている。
【0079】
次に、図24乃至図26のフローチャート、図27及び図28の座標イメージ図を参照して、本第2の実施の形態でのアドレス帳の電話番号を表示する処理について説明する。図24は、メイン処理のフローチャートであり、図25は、メイン処理の中で実施されるセンサデータ再構築処理のフローチャートであり、図26は、メイン処理の中で実施されるユーザ環境状況推定処理のフローチャートである。図27及び図28は、データ値を補間する際の座標イメージ図である。
【0080】
図24に示すメイン処理は、第1の実施の形態のメイン処理と同様に、ユーザが携帯電話機1のテン・キー入力部3、マルチボタン4、機能選択ボタン9,10等を操作して、アドレス表示を指示することにより開始される。まず、センサデータ再構築処理が行われる(S61、図25参照)。センサデータ再構築処理では、図25に示すように、まず、GPS用受信機44において、GPSによる位置情報が取得され、場所情報記憶エリア313に記憶されている場所情報において、取得された位置情報に対応する場所が特定される(S81)。
【0081】
そして、設置情報記憶エリア314に記憶されている設置情報において、その場所に設置されている環境センサの情報が取得され、センサデータテーブル(図22参照)が作成され、各環境センサのIDや座標位置がセットされる(S82)。そして、環境センサ収集値記憶エリア222から、現在取得されている環境センサの値が取得され、センサデータテーブルにセットされる(S83)。この時点で、センサデータテーブル記憶エリア223には、携帯電話機100の存在する場所に設置された環境センサが全て登録され、そのうちで携帯電話機100と通信された環境センサについてはセンサ値がセットされていることになる。
【0082】
次いで、S81で特定された場所でのセンサデータマップが作成され(図23参照)、そこにセンサデータテーブルにセットされているセンサ値がセットされる(S84)。そして、センサ値のセットされていない座標のセンサ値については、セットされているセンサ値からデータが補間される(S85)。具体的には、座標(4,3)の温度を補完する場合について、図27を参照して説明する。図27に示すように、座標(4,3)の右下の点Iを中心としてX方向及びY方向に平行な直線(X基準軸、Y基準軸とよぶこととする)で4つの領域に分割する。
【0083】
そして、自身の属する左上の領域から時計回りに第0区分、第1区分、第2区分、第3区分と呼ぶこととする。そして、各区分領域において座標(4,3)に最も近く、センサ値のセットされている座標がピックアップされる。ここでは、座標の1マスの一辺の長さを「1」とし、各座標領域の右下の点同士の距離を座標間の距離とする。第1区分の座標(5,2)との距離Aは√2、座標(8,2)との距離Bは√10であるので、座標(5,2)がピックアップされる。同様に計算して、第2区分では座標(5,5)、第3区分では座標(2,5)、第0区分では座標(2,2)がピックアップされる。
【0084】
そして、図28に示すように、第0区分でピックアップされた座標(2,2)の右下の点Eと第1区分でピックアップされた座標(5,2)の右下の点Fを結び、その線分EFについて、Y基準軸が分割する比を求める。点Gは、第0区分でピックアップされた座標の右下の点と第1区分でピックアップされた座標の右下の点を結んだ線分とY基準軸との交点である。「線分EG:線分GF=r:(1−r)」とすると、(4−2):(5−4)=r:(1−r)となりr=2/3となる。そして、第0区分でピックアップされた座標(2,2)のセンサ値をZ0、第1区分でピックアップされた座標(5,2)のセンサ値をZ1とし、補間係数ZX01を「r×Z0+(1−r)×Z1」で算出する。即ちZX01=2/3×25+1/3×25=25となる。
【0085】
また、同様にして、第2区分及び第3区分でピックアップされた座標についても保管係数ZX23を求める。ZX23=2/3×28+1/3×24=80/3≒26となる。
【0086】
次に、Y軸方向での補間係数ZYを求める。そこで、まず点GのY座標及び点HのY座標を求める。点Hは、第2区分でピックアップされた座標の右下の点Cと第3区分でピックアップされた座標の右下の点Dを結んだ線分CDとY基準軸との交点である。I(X,Y),E(X1,Y1),F(X2,Y2),C(X3,Y3),D(X4,Y4),点G(X’,Y’),点H(X”,Y”)とすると、「Y’=((X2−X)×Y1+(X−X1)×Y2)/(X2−X1)」、「Y”=((X3−X)×Y4+(X−X4)×Y3)/(X3−X4)」で算出される。図28に示す例で は、Y’=((5−4)×2+(4−2)×2)/(5−2)=2、Y”=((5−4)×5+(4−2)×5)/(5−2)=5と算出される。
【0087】
そして、座標(4,3)の右下の点Iが線分GHを分割する比を求める。「線分GI:線分IH=p:(1−p)」とすると、(Y−Y’):(Y”−Y)=p:(1−p)となりp=1/3となる。
【0088】
そして、座標(4,3)のセンサ補間値Zは「Z=p×ZX23+(1−p)×ZX01」で与えられる。図28に示す例では、Z=1/3×26+2/3×25=76/3≒25となる。
【0089】
また、センサ値を補間したい座標において第0区分から第3区分に領域を分割し、センサ値のセットされている領域が1つもない区分がある場合には、センサ値のセットされている座標のうち、補間したい座標との距離がもっとも短い座標のセンサ値をそのまま補間する。
【0090】
以上のようにして、全ての座標の各環境センサの値がセットされたら(S85,86)、環境情報DB記憶エリア315の環境情報(図16参照)から、その場所に設置されている物体の情報が読み出され、センサデータマップにセットされる(S87)。そして、センサデータ再構築処理は終了し、メイン処理へ戻る。
【0091】
そして、メイン処理では図24に示すように、環境状態推定処理が行われる(S62、図26参照)。図26に示すように、環境状態推定処理では、まず、センサデータマップに記憶されている各座標のセンサ値について、環境センサごとに合計され、座標数(10×10=100)で割ることにより、環境センサごとの平均値が算出されて、センサ平均値記憶エリア225に記憶される(S91)。そして、センサデータマップの物体欄に物体が存在していることを示すコードがセットされている座標について、環境センサごとにその平均値との差(センサ値−平均値)が算出され、センサ値差記憶エリア226に座標情報、物体を示すコードと共に記憶される(S92)。なお、本第2の実施の形態では、1つの物体が複数の座標に渡って存在する際には、それらの座標の重心を含む座標においてセンサ値差を算出することとする。また、重心が境界線上にある場合には、X座標の値の小さい座標とし、X座標が同じ場合にはY座標が小さい方の座標とする。
【0092】
次いで、周囲状態DB(図17参照)が開かれる(S93)。そして、センサ値差記憶エリア226に記憶されている物体ごとに、周囲状態DBに登録されている周囲状態の条件にセンサ値差が合致するものがあるか否かの判断がなされて、周囲状態は決定され、周囲状態記憶エリア227に物体を示すコードと共に記憶される(S94)。
【0093】
次いで、環境状態DB(図18参照)が開かれる(S95)。そして、周囲状態記憶エリア227に記憶されている物体の周囲状態の組み合わせについて、環境状態DBに登録されている環境状態の条件のうちで合致するものがあるか否かの判断がなされて、環境状態が決定され、環境状態記憶エリア228に環境状態を示すコードが記憶される(S96)。なお、いずれの環境状態にも合致しない場合には、「その他」という環境状態とされる。そして、環境状態推定処理は終了し、メイン処理へ戻る。
【0094】
そして、メイン処理では、図24に示すように、リスト項目順番パターンDB記憶エリア318から環境状態に対応したリスト項目順番が読み出される(S64)。そして、リスト項目順番をカウントするための変数iに初期値の「1」がセットされる(S65)。そして、リスト項目順番パターンDB記憶エリア318においてi番目(1番目)に記憶されているグループコードのグループ名がハードディスク30のグループ情報記憶エリア312から読み出され、表示画面2に表示される(S66)。この際に、表示画面2には「表示」及び「次グループ」の選択ボタンも表示されており、「表示」ボタンが選択されると(S67:YES)、アドレス情報記憶エリア311において、グループ欄にそのグループコードがセットされているアドレス情報(i番目(1番目)に属しているアドレス情報)が表示画面2に表示される(S69)。たとえば、場所が「オフィス」で環境状態が「仕事前」である場合には、グループコード「E」が登録されているので、「会社取引先」と表示される。そして、S72へ進む。
【0095】
また、「表示」でなく「次グループ」が選択された場合には(S67:NO)、リスト項目順番パターンDB記憶エリア318にさらにグループが登録されているか否かの判断が行われる(S68)。変数iの値が登録グループ数よりも大きくない場合には(S68:NO)、まだ登録されているグループがあるので、変数iに「1」が加算されて「2」となり(S71)、S66へ戻る。そして、i番目(2番目)に記憶されているグループコードのグループ名がハードディスク30のグループ情報記憶エリア312から読み出され、表示画面2に表示される(S66)。たとえば、場所が「オフィス」で環境状態が「仕事前」である場合には、グループコード「C」が登録されているので、「会社上司」と表示される。
【0096】
そして、「表示」ボタンが選択されると(S67:YES)、アドレス情報記憶エリア311において、グループ欄にそのグループコードがセットされているアドレス情報(i番目(2番目)に属しているアドレス情報)が表示画面2に表示される(S69)。また、「表示」でなく「次グループ」が選択された場合には(S67:NO)、リスト項目順番パターンDB記憶エリア318にさらにグループが登録されているか否かの判断が行われる(S68)。変数iの値が登録グループ数よりも大きくない場合には(S68:NO)、まだ登録されているグループがあるので、変数iに「1」が加算されて「3」となり(S611)、S66へ戻る。
【0097】
そして、S66,S67:NO,S68:NO,S71の処理が繰り返され、変数iの値が登録グループ数よりも大きくなった場合には(S68:YES)、リスト項目順番パターンDB記憶エリア318に登録されていなかったグループに属さないアドレス情報のデータの一覧が表示される(S70)。たとえば、場所が「オフィス」で環境状態が「仕事前」である場合には、リスト項目順番パターンDB記憶エリア318にグループコードE,C,D,Bが登録されているので、A,Fに属するアドレス情報のデータが、たとえば50音順で表示されることになる。なお、この残りのアドレス情報のデータの表示順は、50音順に限らず、グループA,Fの順で表示したり、最近使用したデータから順に表示したりしてもよい。そして、S72へ進む。
【0098】
そして、S72では、表示画面2においていずれかの電話番号が選択されたか否かの判断が行われる(S72)。電話番号が選択されれば(S72:YES)、図示外の通話処理へ進み、その番号へのコールが開始される。また、電話番号が選択されなければ(S72:NO)、「キャンセル」の操作が行われたか否かの判断がなされ(S73)、キャンセル操作が行われていなければ(S73:NO)、S72へ戻り、キャンセル操作が行われれば(S73:YES)、メイン処理は終了する。
【0099】
以上のようにして、第2の実施の形態では、携帯電話機100が存在する場所をGPSにより特定し、その場所の環境状態をその場所に設置されている各種環境センサにより特定して、環境状態に合わせた順でアドレス情報(リスト)が表示される。
【0100】
なお、上記第の実施の形態において、表示画面2が「表示手段」に該当する。そして、温度センサ51,湿度センサ52,光センサ53,GPS受信機44が「計測手段」に該当する。そして、GPS受信機44が「GPS位置情報取得手段」に該当し、場所情報記憶エリア313が「場所情報記憶手段」に該当し、設置情報記憶エリア314が「設置情報記憶手段」に該当する。
【0101】
そして、図25に示すセンサデータ再構築処理のS81の処理を実行するCPU21が「場所特定手段」に相当し、S82の処理を実行するCPU21が「周囲計測手段特定手段」に相当し、S83〜S85の処理を実行するCPU21が「計測結果取得手段」に相当する。そして、図26に示す環境状態推定処理のS91〜S94の処理を実行するCPU21が「周囲状態決定手段」に相当し、S95,S96の処理を実行するCPU21が「場所環境状態決定手段」に相当する。そして、図24のメイン処理のS69でアドレス情報記憶エリア311に記憶されているアドレス情報を読み出す処理を実行するCPU21が「リスト取得手段」に相当し、図24のメイン処理のS66の処理を実行するCPU21が「リスト生成手段」に相当し、図24のメイン処理のS65〜S71の処理を実行するCPU21が「リスト表示制御手段」に相当する。
【0102】
次に、図29乃至図35を参照して、第3の実施の形態について説明する。まず、第3の実施形態の携帯電話機200について説明する。図29は、携帯電話機200の電気的構成を示すブロック図である。なお、携帯電話機200について、第1の実施の形態において使用した携帯電話機1と同様の部材については同一の符号を用いるものとし、ここでは、第3の実施の形態の携帯電話機1とは異なる部分についてのみ説明する。また、携帯電話機200の外観は図1の携帯電話機1の外観と同様なので省略する。
【0103】
図29に示すように、携帯電話機200のI/F回路41には、アンテナ47を備えたRFID回路46が接続されている。このRFID回路46は、アンテナ47からRFIDタグ54を呼び出す呼出波を送信し、RFIDタグ54から返信される反射波を受信し、反射波に含まれるRFIDタグ54の識別コードを読み出すものである。制御部20は、RFID回路46に呼出波送信の指示を与えることにより、通信が成立した、すなわち、近隣に存在するRFIDタグ54の識別コードを取得することができる。このRFIDタグ54は、携帯電話機200のユーザの身の回りに存在する物に貼り付けられる。RFIDタグ54には他のRFIDタグと識別する為の識別コードが記憶されており、RFID回路46からの呼出波を受信すると、この識別コードを載せた反射波を出力する。したがって、識別コードと身の回り品(もの)との組み合わせを予め携帯電話機200に登録しておくことにより、携帯電話機200の周りになにが存在するかの情報を携帯電話機200は取得することができる。
【0104】
次に、図30乃至図33を参照して、携帯電話機200のハードディスク30の各記憶エリアについて説明する。図30は、ハードディスク30の構成を示す模式図であり、図31は、RFID情報記憶エリア323の構成を示す模式図であり、図32は、ユーザ行動状態DB記憶エリア324の構成を示す模式図であり、図33は、リスト項目順番パターンDB記憶エリア325の構成を示す模式図である。
【0105】
まず、図30を参照して、ハードディスク30について説明する。図30に示すように、ハードディスク30には、アドレス情報記憶エリア321,グループ情報記憶エリア322,RFID情報記憶エリア323,ユーザ行動状態DB記憶エリア324,リスト項目順番パターンDB記憶エリア325等が設けられている。アドレス情報記憶エリア321及びグループ情報記憶エリア322は、第1の実施の形態のアドレス情報記憶エリア301及びグループ情報記憶エリア302と同様であり、アドレス情報記憶エリア321には名前、電話番号等の情報が記憶されており、グループ情報記憶エリア322にはグループを識別する記号(グループコード)に対応してグループの名称が記憶されている。なお、本第3の実施の形態では、A,B,C,D,E,F,G,H,Iの6つのグループコードが登録されており、各グループの名称はグループAが「家族」、グループBが「友人」、グループCが「会社上司」、グループDが「会社部下同僚」、グループEが「会社取引先」、グループFが「知人」、グループGが「プロジェクトA」、グループHが「プロジェクトB」、グループIが「プロジェクトC」となっている。
【0106】
RFID情報記憶エリア323には、ユーザの身の回り品とRFIDタグ54の識別コードの組合せが記憶されており、ユーザ行動状態DB記憶エリア324には、ユーザ行動状態ごとに、その行動状態と判断される身の回り品の組合せの条件が記憶されている。リスト項目順番パターンDB記憶エリア325には、ユーザ行動状態ごとに表示されるグループの順番が記憶されている。
【0107】
まず、図31を参照して、RFID情報記憶エリア323について説明する。図31に示すように、RFID情報記憶エリア323には物欄及び識別コード欄が設けられており、身の回り品ごとにそこに貼り付けられているRFIDタグ54の識別コードが記憶されている。図31に示す例では、名刺ケースの識別コードは「A9TJ34OD」であり、書類ファイルA−1の識別コードは「KL3490JG」であり、書類ファイルA−2の識別コードは「MB0934J3」であり、書類ファイルBの識別コードは「ZJ0TQ3J2」であり、書類ファイルCの識別コードは「JARIT045」であり、定期券の識別コードは「B945K60Y」であり、財布の識別コードは「KJ596K4P」であり、上着の識別コードは「34890OER」であり、机の識別コードは「I50M3I5R」であり、その他の情報は省略されている。なお、図31では、わかりやすさの為にものの名称を記載しているが、RFID情報記憶エリア323において記憶される際には、ものを特定するコードが記憶されていればよい。
【0108】
次に、図32を参照して、ユーザ行動状態DB記憶エリア324について説明する。図32に示すように、ユーザ行動状態DB記憶エリア324には、ユーザ行動状態欄及び物組合せ欄が設けられており、ユーザ行動状態ごとにその行動状態と決定されるものの組合せが記憶されている。図32に示す例では、書類ファイルA−1,書類ファイルA−2及び名刺ケースが携帯電話機200の周囲に存在する場合にはユーザ行動状態が「プロジェクトA」となり、書類ファイルB及び名刺ケースが携帯電話機200の周囲に存在する場合にはユーザ行動状態が「プロジェクトB」となり、机が携帯電話機200の周囲に存在する場合にユーザ行動状態が「在席中」となり、財布及び上着が携帯電話機200の周囲に存在する場合にユーザ行動状態が「外出中」となり、その他のユーザ行動状態については省略されている。
【0109】
次に、図33を参照して、リスト項目順番パターンDB記憶エリア325について説明する。図33に示すように、リスト項目順番パターンDB記憶エリア325には、それぞれのユーザ行動状態において、リスト(アドレス情報記憶エリア321に記憶されているアドレス情報)のうち、どのグループのアドレス情報のデータをどのような順番で表示するかの情報が記憶されている。
【0110】
図33に示す例では、ユーザ行動状態が「プロジェクトA」であれば、1番目にグループG(プロジェクトA)、2番目にグループD(会社部下同僚)、3番目にグループE(会社取引先)、4番目にグループC(会社上司)が表示される。そして、ユーザ行動状態が「プロジェクトB」であれば、1番目にグループH(プロジェクトB)、2番目にグループD(会社部下同僚)、3番目にグループE(会社取引先)、4番目にグループC(会社上司)が表示される。そして、ユーザ行動状態が「在席中」であれば、1番目にグループD(会社部下同僚)、2番目にグループC(会社上司)、3番目にグループE(会社取引先)が表示される。そして、ユーザ行動状態が「外出中」であれば、1番目にグループA(家族)、2番目にグループB(友人)、3番目にグループF(知人)が表示される。
【0111】
次に、図34乃至図35のフローチャートを参照して、本第3の実施の形態でのアドレス帳の電話番号を表示する処理について説明する。図34は、メイン処理のフローチャートであり、図35は、メイン処理の中で実施されるRFID処理のフローチャートである。
【0112】
図34に示すメイン処理は、第1の実施の形態のメイン処理と同様に、ユーザが携帯電話機1のテン・キー入力部3、マルチボタン4、機能選択ボタン9,10等を操作して、アドレス表示を指示することにより開始される。まず、RFID処理が行われる(S101、図35参照)。RFID処理では、図35に示すように、まず、RFIDタグ54を呼び出すための呼出波が送信される(S121)。そして、所定時間(たとえば、3秒間)RFIDタグ54からの反射波の受信が行われ、受信された反射波に含まれる識別コードをRAM22に記憶される(S122)。RFID情報(図27参照)が参照されて、RAM22に記憶されている識別コードから携帯電話機200の周囲に存在するものが特定され、そのものを示すコードがRAM22に記憶される(S123)。
【0113】
そして、ユーザ行動状態DBが開かれる(S124)。そして、ユーザ行動状態DBが参照されて、RAM22に記憶されているものを示すコードの組合せに基づいて、ユーザ行動状態が決定され、RAM22のUser―state3に記憶される(S125)。そして、RFID処理は終了し、メイン処理へ戻る。
【0114】
メイン処理では、図34に示すように、リスト項目順番パターンDB記憶エリア325からユーザ行動状態(User−state3にセットされている値)に対応したリスト項目順番が読み出される(S104)。そして、リスト項目順番をカウントするための変数iに初期値の「1」がセットされる(S105)。そして、リスト項目順番パターンDB記憶エリア325においてi番目(1番目)に記憶されているグループコードのグループ名がハードディスク30のグループ情報記憶エリア322から読み出され、表示画面2に表示される(S106)。この際に、表示画面2には「表示」及び「次グループ」の選択ボタンも表示されており、「表示」ボタンが選択されると(S107:YES)、アドレス情報記憶エリア321において、グループ欄にそのグループコードがセットされているアドレス情報(i番目(1番目)に属しているアドレス情報)が表示画面2に表示される(S109)。たとえば、ユーザ行動状態が「プロジェクトA」である場合には、グループコード「G」が登録されているので、「プロジェクトA」と表示される。そして、S112へ進む。
【0115】
また、「表示」でなく「次グループ」が選択された場合には(S107:NO)、リスト項目順番パターンDB記憶エリア325にさらにグループが登録されているか否かの判断が行われる(S108)。変数iの値が登録グループ数よりも大きくない場合には(S108:NO)、まだ登録されているグループがあるので、変数iに「1」が加算されて「2」となり(S111)、S106へ戻る。そして、i番目(2番目)に記憶されているグループコードのグループ名がハードディスク30のグループ情報記憶エリア322から読み出され、表示画面2に表示される(S106)。たとえば、ユーザ行動状態が「プロジェクトA」である場合には、グループコード「D」が登録されているので、「会社部下同僚」と表示される。
【0116】
そして、「表示」ボタンが選択されると(S107:YES)、アドレス情報記憶エリア321において、グループ欄にそのグループコードがセットされているアドレス情報(i番目(2番目)に属しているアドレス情報)が表示画面2に表示される(S109)。また、「表示」でなく「次グループ」が選択された場合には(S107:NO)、リスト項目順番パターンDB記憶エリア325にさらにグループが登録されているか否かの判断が行われる(S108)。変数iの値が登録グループ数よりも大きくない場合には(S108:NO)、まだ登録されているグループがあるので、変数iに「1」が加算されて「3」となり(S111)、S106へ戻る。
【0117】
そして、S106,S107:NO,S108:NO,S111の処理が繰り返され、変数iの値が登録グループ数よりも大きくなった場合には(S108:YES)、リスト項目順番パターンDB記憶エリア325に登録されていなかったグループに属さないアドレス情報のデータの一覧が表示される(S110)。たとえば、ユーザ行動状態が「プロジェクトA」である場合には、リスト項目順番パターンDB記憶エリア325にグループコードG,D,E,Cが登録されているので、A,B,F,Hに属するアドレス情報のデータが、たとえば50音順で表示されることになる。なお、この残りのアドレス情報のデータの表示順は、50音順に限らず、グループA,B,F,Hの順で表示したり、最近使用したデータから順に表示したりしてもよい。そして、S112へ進む。
【0118】
そして、S112では、表示画面2においていずれかの電話番号が選択されたか否かの判断が行われる(S112)。電話番号が選択されれば(S112:YES)、図示外の通話処理へ進み、その番号へのコールが開始される。また、電話番号が選択されなければ(S112:NO)、「キャンセル」の操作が行われたか否かの判断がなされ(S113)、キャンセル操作が行われていなければ(S113:NO)、S112へ戻り、キャンセル操作が行われれば(S113:YES)、メイン処理は終了する。
【0119】
以上のようにして、第3の実施の形態では、携帯電話機200のユーザの身の回り品からユーザ行動状態を決定して、その行動状態に合わせた順でアドレス情報(リスト)が表示される。
【0120】
なお、上記第3の実施の形態において、表示画面2が「表示手段」に該当する。RFID回路46が「計測手段」に該当する。そして、RFID情報記憶エリア323が「無線タグ設置情報記憶手段」に該当し、図35に示すRFID処理のS121,S122の処理を実行するCPU21が「識別情報取得手段」に相当し、S123の処理を実行するCPU21が「物情報取得手段」及び「設置物特定手段」に相当し、S125の処理を実行するCPU21が「行動状態決定手段」に相当する。そして、図34のメイン処理のS109でアドレス情報記憶エリア321に記憶されているアドレス情報を読み出す処理を実行するCPU21が「リスト取得手段」に相当し、図34のメイン処理のS106の処理を実行するCPU21が「リスト生成手段」に相当し、図34のメイン処理のS105〜S111の処理を実行するCPU21が「リスト表示制御手段」に相当する。
【0121】
次に、図36乃至図38を参照して、第4の実施の形態について説明する。まず、第4の実施の形態の携帯電話機300について説明する。図36は、携帯電話機300の電気的構成を示すブロック図である。なお、携帯電話機300について、第1の実施の形態〜第3の実施の形態において使用した携帯電話機1,100,200と同様の部材については同一の符号を用いるものとし、ここでは、第1の実施の形態〜第3の実施の形態の携帯電話機1,100,200との共通部分以外についてのみ説明する。また、携帯電話機300の外観は図1の携帯電話機1の外観と同様なので省略する。
【0122】
図36に示すように、携帯電話機300のI/F回路41には、体温センサ13,心拍センサ14,血圧センサ15の接続したセンサ回路48が接続しており、さらに、GPS衛星からの電波を受信するアンテナ45を備えたGPS用受信機44、及び、周囲に存在している複数の環境センサ(温度センサ51,湿度センサ52,光センサ53)からの検出結果を受信するアンテナ43を備えたセンサデータ受信回路42が接続している。そして、アンテナ47を備えたRFID回路46が接続されている。
【0123】
したがって、携帯電話機300のユーザの生体情報を取得し、かつ、携帯電話機300の存在する場所の位置情報を取得し、かつ、携帯電話機300の周囲に存在する環境センサから周囲の情報を取得し、かつ、識別コードと身の回り品(もの)との組み合わせを予め携帯電話機300に登録しておくことにより、携帯電話機300の周りになにが存在するかの情報を携帯電話機300は取得することができる。
【0124】
次に、図37を参照して、ハードディスク30に記憶されているリスト項目順番パターンDB記憶エリア331について説明する。図37は、リスト項目順番パターンDB記憶エリア331の構成を示す模式図である。本第4の実施の形態では、ユーザの生体情報により決定されたユーザ生体状態、携帯電話機300の存在する場所に設置された環境センサ51,52,53の値により決定された環境状態、携帯電話機300の周囲に存在するものの組合せにより決定されたユーザ行動状態の組み合わせにより、どのグループのアドレス情報のデータをどのような順番で表示するかの情報が記憶されている。
【0125】
図37に示す例では、ユーザ生体状態が「通常」又は「眠い」であり、環境状態が「休憩中(オフィス)」であり、ユーザ行動状態が「在席中」である場合には、1番目にグループB(友人)、2番目にグループF(知人)、3番目にグループA(家族)が表示される。ユーザ生体状態が「緊急」であり、環境状態が「その他」であり、ユーザ行動状態が「外出中」である場合には、1番目にグループA(家族)、2番目に119番、3番目に110番が表示される。ユーザ生体状態が「眠い」であり、環境状態が「その他」であり、ユーザ行動状態が「通勤中」である場合には、1番目にグループA(家族)、2番目にグループB(友人)、3番目にグループF(知人)が表示される。環境状態が「会議中(会議室)」であり、ユーザ行動状態が「プロジェクトA」である場合には、1番目にグループD(会社部下同僚)、2番目にグループC(会社上司)、3番目にグループE(会社取引先)、4番目にグループG(プロジェクトA)が表示される。環境状態が「仕事中(オフィス)」であり、ユーザ行動状態が「プロジェクトA」である場合には、1番目にグループG(プロジェクトA)、2番目にグループE(会社取引先)、3番目にグループD(会社部下同僚)、4番目にグループC(会社上司)が表示される。そして、その他の状態の組み合わせについては省略されている。
【0126】
次に、図38のフローチャートを参照して、第4の実施の形態でのアドレス帳の電話番号を表示する処理について説明する。図38は、メイン処理のフローチャートである。図38に示すメイン処理は、第1の実施の形態のメイン処理と同様に、ユーザが携帯電話機1のテン・キー入力部3、マルチボタン4、機能選択ボタン9,10等を操作して、アドレス表示を指示することにより開始される。
【0127】
まず、ユーザ生体状態を決定する為に、体温センサ13,心拍センサ14,血圧センサ15の計測値が取得され、RAM22に記憶される(S301)。そして、比較処理が行われ(S302、図10参照)、取得された計測値が標準値と比較してどのような値であるか(比較状態)が決定される。この比較処理については、第1の実施の形態の比較処理と同様であるので、説明を省略する。そして、ユーザ生体情報推測処理が行われ(S303、図11参照)、ユーザの生体情報からユーザ生体状態が決定される。このユーザ生体状態推定処理についても第1の実施の形態のユーザ生体状態推定処理と同様であるので、説明を省略する。
【0128】
次いで、環境状態を決定するためにセンサデータ再構築処理(S304、図25参照)、及び、環境状態推定処理(S305、図26参照)が行われる。これらの処理については、第2の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0129】
次いで、ユーザ行動状態を決定するためにRFID処理が行われる(S306、図35参照)。この処理については、第3の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0130】
そして、リスト項目順番パターンDB記憶エリア331からユーザ生体状態(User−state1にセットされている値)、環境状態(環境状態記憶エリアにセットされている値)、ユーザ行動状態(User−state3にセットされている値)の組合せに対応したリスト項目順番が読み出される(S314)。
【0131】
そして、リスト項目順番をカウントするための変数iに初期値の「1」がセットされる(S315)。そして、リスト項目順番パターンDB記憶エリア331においてi番目(1番目)に記憶されているグループコードのグループ名がハードディスク30のグループ情報記憶エリア322から読み出され、表示画面2に表示される(S316)。この際に、表示画面2には「表示」及び「次グループ」の選択ボタンも表示されており、「表示」ボタンが選択されると(S317:YES)、アドレス情報記憶エリアにおいて、グループ欄にそのグループコードがセットされているアドレス情報(i番目(1番目)に属しているアドレス情報)が表示画面2に表示される(S319)。そして、S322へ進む。
【0132】
また、「表示」でなく「次グループ」が選択された場合には(S317:NO)、リスト項目順番パターンDB記憶エリア331にさらにグループが登録されているか否かの判断が行われる(S318)。変数iの値が登録グループ数よりも大きくない場合には(S318:NO)、まだ登録されているグループがあるので、変数iに「1」が加算されて「2」となり(S321)、S316へ戻る。そして、i番目(2番目)に記憶されているグループコードのグループ名がハードディスク30のグループ情報記憶エリアから読み出され、表示画面2に表示される(S316)。
【0133】
そして、「表示」ボタンが選択されると(S317:YES)、アドレス情報記憶エリアにおいて、グループ欄にそのグループコードがセットされているアドレス情報(i番目(2番目)に属しているアドレス情報)が表示画面2に表示される(S319)。また、「表示」でなく「次グループ」が選択された場合には(S317:NO)、リスト項目順番パターンDB記憶エリア331にさらにグループが登録されているか否かの判断が行われる(S318)。変数iの値が登録グループ数よりも大きくない場合には(S318:NO)、まだ登録されているグループがあるので、変数iに「1」が加算されて「3」となり(S321)、S316へ戻る。
【0134】
そして、S316,S317:NO,S318:NO,S321の処理が繰り返され、変数iの値が登録グループ数よりも大きくなった場合には(S318:YES)、リスト項目順番パターンDB記憶エリア331に登録されていなかったグループに属さないアドレス情報のデータの一覧が表示される(S320)。
【0135】
そして、S322では、表示画面2においていずれかの電話番号が選択されたか否かの判断が行われる(S322)。電話番号が選択されれば(S322:YES)、図示外の通話処理へ進み、その番号へのコールが開始される。また、電話番号が選択されなければ(S322:NO)、「キャンセル」の操作が行われたか否かの判断がなされ(S323)、キャンセル操作が行われていなければ(S323:NO)、S322へ戻り、キャンセル操作が行われれば(S323:YES)、メイン処理は終了する。
【0136】
以上のようにして、第4の実施の形態では、携帯電話機1のユーザの生体情報から生体状態を決定し、携帯電話機100が存在する場所をGPSにより特定し、その場所に設置されている各種環境センサによりその場所の環境状態を特定し、携帯電話機200のユーザの身の回り品からユーザ行動状態を決定して、ユーザ生体状態、環境状態、ユーザ行動状態の組み合わせに合わせた順でアドレス情報(リスト)が表示される。
【0137】
なお、上記第4の実施の形態において、表示画面2が「表示手段」に該当する。そして、体温センサ13,心拍センサ14,血圧センサ15,温度センサ51,湿度センサ52,光センサ53,GPS受信機44が「計測手段」に該当する。場所情報記憶エリア313が「場所情報記憶手段」に該当し、設置情報記憶エリア314が「設置情報記憶手段」に該当する。RFID回路46が「計測手段」に該当し、RFID情報記憶エリア323が「無線タグ設置情報記憶手段」に該当し、RFID情報記憶エリア323が「無線タグ設置情報記憶手段」に該当する。
【0138】
また、メイン処理のS302(図10に示す比較処理)及びS303(図11に示すユーザ生体状態推測処理)の処理を実行するCPU21が「生体状態決定手段」に相当する。GPS受信機44が「GPS位置情報取得手段」に該当し、図25に示すセンサデータ再構築処理のS81の処理を実行するCPU21が「場所特定手段」に相当し、S82の処理を実行するCPU21が「周囲計測手段特定手段」に相当し、S83〜S85の処理を実行するCPU21が「計測結果取得手段」に相当する。そして、図26に示す環境状態推定処理のS91〜S94の処理を実行するCPU21が「周囲状態決定手段」に相当し、S95,S96の処理を実行するCPU21が「場所環境状態決定手段」に相当する。図35に示すRFID処理のS121,S122の処理を実行するCPU21が「識別情報取得手段」に相当し、S123の処理を実行するCPU21が「物情報取得手段」及び「設置物特定手段」に相当し、S125の処理を実行するCPU21が「行動状態決定手段」に相当する。そして、図38のメイン処理のS319でアドレス情報記憶エリアに記憶されているアドレス情報を読み出す処理を実行するCPU21が「リスト取得手段」に相当し、図38のメイン処理のS316の処理を実行するCPU21が「リスト生成手段」に相当し、図38のメイン処理のS315〜S311の処理を実行するCPU21が「リスト表示制御手段」に相当する。
【0139】
なお、本発明のリスト表示装置及びリスト表示プログラムは、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。上記第1の実施の形態〜第4の実施の形態では、リスト表示装置として携帯電話機を用いたが、リスト表示装置は携帯電話気に限らず、携帯情報端末、公共の場所に設置されている情報提供端末、パーソナルコンピュータ等の装置であってもよく、表示装置を備えてリスト情報を表示するものであればよい。
【0140】
上記実施の形態では、リストとしてアドレス情報の電話番号を用いたがリストの情報内容はこれに限らないことは言うまでもない。たとえば、メールアドレスや住所、氏名等の個人情報や企業情報でもよく、音楽データの名称(曲名)や画像データの名称、ファイルの名称などでもよく、リスト表示装置で提供される情報や情報のインデックスとなるコードや名称等であってもよい。また、上記実施の形態では、アドレス情報のデータをグループ化しグループを順番に表示しているが、アドレス情報は必ずしもグループ化されている必要はなく、アドレス情報のデータが順に表示されるようにしてもよい。
【0141】
また、上記第1の実施の形態では、予めハードディスク30に標準生体パラメータDB、ユーザ生体状態DB、リスト項目順番パターンDBが記憶されているが、これらの情報をユーザが設定する標準生体パラメータ設定手段、ユーザ生体状態設定手段、順番設定手段を設けてもよい。たとえば、リスト表示装置の操作に「標準生体パラメータ設定」メニューを設ける。そして、ユーザは体調がよく、落ち着いている(しばらく安静にして息が上がっていない状態)で当該メニューを選択する。すると、リスト表示装置では、各生体センサからデータを収集しその値、又はその値に幅を持たせた値を標準生体パラメータとして標準生体パラメータDBに記憶する。
【0142】
また、ユーザ生体状態設定手段及び順番設定手段としては、「順番設定」メニューをリスト表示装置の操作に設け、ユーザ生体状態の名称、その状態での各生体センサの値の条件、その状態でのリストの表示順序の入力欄を設ける。そして、ユーザは自身の好みに合ったユーザ生体状態の名称、その状態での各生体センサの値の条件、その状態でのリストの表示順序を入力する。リスト表示装置は、入力を受け付けると、ユーザ生体状態DB及びリスト項目順番パターンDBに記憶する。
【0143】
また、上記第2の実施の形態では、予め場所情報、設置情報、環境情報DB、周囲状態DB、環境状態DB、リスト項目順番パターンDBが記憶されているが、ユーザがこれらの情報を設定する場所情報設定手段、環境センサ設置情報設定手段、物体設置情報設定手段、周囲状態設定手段、環境状態設定手段、順番設定手段を設けてもよい。たとえば、リスト表示装置の操作に「場所情報設定」メニューを設ける。ユーザは場所として設定したい場所においてこのメニューを実行し、場所の名称を入力する。すると、リスト表示装置はGPS位置情報を取得して、入力された場所とGPS位置情報を関連付けて場所情報記憶エリアに記憶する。なお、場所は広さがあるので、ユーザがその場所の4隅においてGPS位置情報を取得するような操作をさせてもよいし、場所のほぼ中央でGPSデータを取得させて、広さを数値で入力したり選択したりするようにさせてもよい。
【0144】
また、環境センサ設置情報設定手段では、リスト表示装置の操作に「環境センサ設置情報設定」メニューを設ける。リスト表示装置では、設定する場所を座標表示したイメージ模式図を表示する。そして、ユーザは環境センサを設置する場所の座標をイメージ模式図から選択し、さらに、環境センサの種類を入力又は選択する。また、物体設置情報設定手段ではリスト表示装置の操作に「物体設置情報設定」メニューを設ける。そして、「環境センサ設置情報設定」メニューと同様に、設定する場所を座標表示したイメージ模式図を表示し、ユーザは物体が置かれている場所の座標をイメージ模式図から選択し、さらに、物体の名称を入力又は選択する。
【0145】
また、周囲状態設定手段では、リスト表示装置の操作に「周囲状態設定」メニューを設ける。そして、物体ごとにその状態及び環境センサの平均値との差がどれくらいの場合にその状態となるかの情報が入力され、周囲状態DBに記憶される。また、環境状態設定手段では、リスト表示装置の操作に「環境状態設定」メニューを設ける。そして、環境状態名入力欄及び周囲状態組合せ入力欄が設ける。そして、ユーザは好ましい環境状態名及び周囲状態の組合せを入力する。そして、入力された情報は環境状態DBに記憶される。また、順番設定手段としては、「順番設定」メニューをリスト表示装置の操作に設け、環境状態の名称、その状態での各環境センサの値の条件、その状態でのリストの表示順序の入力欄を設ける。そして、ユーザは自身の好みに合った環境状態の名称、その状態での周囲状態の組合せの条件、その状態でのリストの表示順序を入力する。リスト表示装置は、入力を受け付けると、リスト項目順番パターンDBに記憶する。
【0146】
また、上記第3の実施の形態では、予めRFID情報、ユーザ行動状態DB、リスト項目順番パターンDBが記憶されているが、ユーザがこれらの情報を設定するRFID情報設定手段、ユーザ行動状態設定手段、順番設定手段を設けてもよい。RFID情報設定手段では、リスト表示装置の操作に「RFID情報設定」メニューを設ける。そして、RFIDタグ54を貼り付けるものの名称の入力欄及びRFIDタグの識別情報読み取りボタンを設ける。ユーザは、RFIDタグ54を貼り付けるものの名称を入力又は選択し、貼り付けたRFIDタグ54の近くにリスト表示装置を持って行き、識別情報読み取りボタンを選択する。すると、リスト表示装置では、貼り付けたRFIDタグ54の識別情報を読み取り、入力された名称とが関連付けられてRFID情報に記憶される。また、順番設定手段としては、「順番設定」メニューをリスト表示装置の操作に設け、ユーザ行動状態の名称、その状態での各環境センサの値の条件、その状態でのリストの表示順序の入力欄を設ける。そして、ユーザは自身の好みに合ったユーザ行動状態の名称、その状態でのRFIDの組合せの値の条件、その状態でのリストの表示順序を入力する。リスト表示装置は入力を受け付けると、リスト項目順番パターンDBに記憶する。
【0147】
また、上記第4の実施の形態でも、予め標準生体パラメータDB、ユーザ生体状態DB、リスト項目順番パターンDB、場所情報、設置情報、環境情報DB、周囲状態DB、環境状態DB、RFID情報、ユーザ行動状態DBが記憶されているが、これらについても第1の実施の形態,第2の実施の形態,第3の実施の形態の変形例と同様に各種の設定手段を設けて、ユーザが設定するようにしてもよい。
【0148】
また、上記第2の実施の形態において、センサ値を補間したい座標において第0区分から第3区分に領域を分割し、センサ値のセットされている領域が1つもない区分がある場合には、センサ値のセットされている座標のうち、補間したい座標との距離がもっとも短い座標のセンサ値をそのまま補間しているが、この場合の補間の方法はこれに限らない。たとえば、存在する環境センサへの距離の総和を求め、各環境センサへの距離とそのセンサ値を乗じたものの和を距離の総和で割った値を補間センサ値としてもよい。また、センサ値のセットされている領域が1つもない区分があるなしに係わらず、環境センサの設置されていない座標のセンサ値を補間する方法は上記方法に限らない。
【0149】
また、上記実施の形態では、生体センサとして体温センサ13,心拍センサ14,血圧センサ15を用い、環境センサとして温度センサ51,湿度センサ52,光センサ53を用いたが、計測手段として用いるセンサはこれに限らない。例えば、生体センサとして、光センサ、温度センサ、湿度センサ、発汗センサ、感圧センサ、音センサ、加速度センサなどを用いてもよく、環境センサとして、接触温度センサ、発汗センサ、心拍センサ、感圧センサ、音センサ、加速度センサなどを用いてもよい。
【0150】
また、上記実施の形態では、ユーザが携帯電話機1のテン・キー入力部3、マルチボタン4、機能選択ボタン9,10等を操作して、アドレス表示を指示することによりメイ処理(図9,24,34,38)が開始されて、センサ値に基づいたアドレス表示が行われるが、アドレス表示に複数のモードを備え、例えば、第1アドレス表示モードとして第1の実施の形態のモード、第2アドレス表示モードとして第2の実施の形態のモード、第3アドレス表示モードとして第3の実施の形態のモード、第4アドレス表示モードとして第4の実施の形態のモード、第5アドレス表示モードとして50音順に表示するモード、をユーザが設定可能に構成し、メイン処理開始時に、まず、現在設定されているモードがいずれのモードであるかを判断した後に、設定されているモードにしたがってアドレス表示を行っても良い。
【0151】
また、上記実施の形態では携帯電話機1の位置情報を取得する位置情報取得手段として、GPSを使用したが位置情報を取得する方法としてはGPSに限らずPHSによる位置情報の取得や、室内での無線LANと用いた位置情報の取得であってもよい。
【0152】
また、上記実施の形態ではアドレス情報を携帯電話機1のハードディスク30のアドレス情報記憶エリアに記憶しており、リスト取得手段としてはアドレス情報記憶エリアからデータを読み出すことによりリストを取得したが、アドレス情報が記憶されている場所は携帯電話機1(リスト表示装置)である必要はなく、ネットワークを介して接続可能な他の装置に記憶されており、他の装置からリストを取得してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0153】
本発明のリスト表示装置及びリスト表示プログラムは、表示画面に種々のリスト情報を表示する装置及びプログラムに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0154】
【図1】携帯電話機1を開いた状態での外観図である。
【図2】携帯電話機1を閉じた状態での底面図である。
【図3】携帯電話機1の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】ハードディスク30の構成を示す模式図である。
【図5】アドレス情報記憶エリア301の構成を示す模式図である。
【図6】標準生体パラメータDB記憶エリア303の構成を示す模式図である。
【図7】ユーザ生体状態DB記憶エリア304の構成を示す模式図である。
【図8】リスト項目順番パターンDB記憶エリア305の構成を示す模式図である。
【図9】メイン処理のフローチャートである。
【図10】メイン処理の中で実施される比較処理のフローチャートである。
【図11】メイン処理の中で実施されるユーザ状態推定処理のフローチャートである。
【図12】携帯電話機100の電気的構成を示すブロック図である。
【図13】ハードディスク30の構成を示す模式図である。
【図14】オフィスに設置されている環境センサや物体を座標表示したイメージ図である。
【図15】設置情報記憶エリア314の構成を示す模式図である。
【図16】環境情報DB記憶エリア315の構成を示す模式図である。
【図17】周囲状態DB記憶エリア316の構成を示す模式図である。
【図18】環境状態DB記憶エリア317の構成を示す模式図である。
【図19】リスト項目順番パターンDB記憶エリア318である。
【図20】RAM22の構成を示す模式図である。
【図21】環境センサ収集値記憶エリア222の構成を示す模式図である。
【図22】センサデータテーブル記憶エリア223の構成を示す模式図である。
【図23】センサデータマップ記憶エリア224の構成を示す模式図である。
【図24】メイン処理のフローチャートである。
【図25】メイン処理の中で実施されるセンサデータ再構築処理のフローチャートである。
【図26】メイン処理の中で実施されるユーザ環境状況推定処理のフローチャートである。
【図27】データ値を補間する際の座標イメージ図である。
【図28】データ値を補間する際の座標イメージ図である。
【図29】携帯電話機200の電気的構成を示すブロック図である。
【図30】ハードディスク30の構成を示す模式図である。
【図31】RFID情報記憶エリア323の構成を示す模式図である。
【図32】ユーザ行動状態DB記憶エリア324の構成を示す模式図である。
【図33】リスト項目順番パターンDB記憶エリア325の構成を示す模式図である。
【図34】メイン処理のフローチャートである。
【図35】メイン処理の中で実施されるRFID処理のフローチャートである。
【図36】携帯電話機300の電気的構成を示すブロック図である。
【図37】リスト項目順番パターンDB記憶エリア331の構成を示す模式図である。
【図38】メイン処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0155】
1 携帯電話機
2 表示画面
13 体温センサ
14 心拍センサ
15 血圧センサ
20 制御部
21 CPU
22 RAM
30 ハードディスク
42 センサデータ受信回路
44 GPS用受信機
45 アンテナ
46 RFID回路
47 アンテナ
48 センサ回路
51 温度センサ
52 湿度センサ
53 光センサ
54 RFIDタグ
100 携帯電話機
200 携帯電話機
221 GPSデータ記憶エリア
222 環境センサ収集値記憶エリア
223 センサデータテーブル記憶エリア
224 センサデータマップ記憶エリア
225 センサ平均値記憶エリア
226 センサ値差記憶エリア
227 周囲状態記憶エリア
228 環境状態記憶エリア
300 携帯電話機
301 アドレス情報記憶エリア
302 グループ情報記憶エリア
303 標準生体パラメータDB記憶エリア
304 ユーザ生体状態DB記憶エリア
305 リスト項目順番パターンDB記憶エリア
311 アドレス情報記憶エリア
312 グループ情報記憶エリア
313 場所情報記憶エリア
314 設置情報記憶エリア
315 環境情報DB記憶エリア
316 周囲状態DB記憶エリア
317 環境状態DB記憶エリア
318 リスト項目順番パターンDB記憶エリア
321 アドレス情報記憶エリア
322 グループ情報記憶エリア
323 RFID情報記憶エリア
324 ユーザ行動状態DB記憶エリア
325 リスト項目順番パターンDB記憶エリア
331 リスト項目順番パターンDB記憶エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の情報であるリストを取得するリスト取得手段と、当該リスト取得手段に記憶されているリスト情報を表示する表示手段とを備えたリスト表示装置であって、
当該リスト表示装置の使用者の生体情報、当該リスト表示装置の周囲の状態、当該リスト表示装置の状態、又は、当該リスト表示装置の位置のうちの少なくとも1つを計測する1つ又は複数の計測手段と、
当該計測手段により計測された計測結果に基づいて、当該リスト表示装置の使用者の生体の状態、当該リスト表示装置の存在する場所の環境の状態、又は、当該リスト表示装置の使用者の行動の状態のうちの少なくとも1つの状態を決定する状態決定手段と、
当該状態決定手段により決定された状態に基づいて前記リスト取得手段により取得された前記リストから前記表示手段に表示するリストを生成するリスト生成手段と、
当該リスト生成手段により生成された生成リストを前記表示手段に表示するリスト表示制御手段とを備えたことを特徴とするリスト表示装置。
【請求項2】
前記計測手段は、当該リスト表示装置の周囲の光の強さを計測する光センサ、当該リスト表示装置の周囲の空気の温度を計測する温度センサ、当該リスト表示装置の周囲の水分量を計測することにより湿度を計測する湿度センサ、当該リスト表示装置の表面に触れているものの温度を計測する接触温度センサ、当該リスト表示装置の表面の水分量を計測することにより当該リスト表示装置に触れているものの発汗量を計測する発汗センサ、当該リスト表示装置に触れているものの基準時間内の接触部分の変化を計測することにより触れているものの脈拍数を計測する心拍センサ、当該リスト表示装置の表面に対する圧力の大きさを計測する感圧センサ、及び、当該リスト表示装置の加速度、振動、姿勢を計測する加速度センサのうちの少なくとも1つであり、
前記状態決定手段は、前記光センサ、前記温度センサ、前記湿度センサ、前記接触温度センサ、前記発汗センサ、前記心拍センサ、及び、前記感圧センサのうちの少なくとも1つの計測結果に基づいて当該リスト表示装置の使用者の生体状態を決定する生体状態決定手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のリスト表示装置。
【請求項3】
前記計測手段は、当該リスト表示装置の位置を示す情報である位置情報を取得する位置情報取得手段であり、
前記位置情報に対応して当該リスト表示装置が存在する場所を特定する場所情報を記憶する場所情報記憶手段と、
前記場所情報の示す前記場所内に設置されて設置箇所の状態を計測する周囲計測手段の種類を前記場所情報に対応して記憶する設置情報記憶手段とを備え、
前記状態決定手段は、
前記位置情報取得手段により得られる前記位置情報に基づいて当該リスト表示装置の存在する場所を前記場所記憶手段に記憶されている前記場所情報を用いて特定する場所特定手段と、
前記周囲計測手段を前記設置情報記憶手段に記憶されている前記設置情報を用いて前記場所特定手段により特定された前記場所内に設置されている前記周囲計測手段を特定する周囲計測手段特定手段と、
前記周囲計測手段特定手段により決定された前記周囲計測手段の計測結果を取得する計測結果取得手段と、
当該計測結果取得手段により取得された計測結果に基づいて当該リスト表示装置の周囲の状態を決定する周囲状態決定手段と、
当該周囲状態決定手段により決定された前記設置箇所の状態に基づいて当該リスト表示装置の存在する場所の環境状態を決定する場所環境状態決定手段と
を備えていることを特徴とする請求項1に記載のリスト表示装置。
【請求項4】
前記周囲計測手段は、当該周囲計測手段の周囲の光の強さを計測する光センサ、当該周囲計測手段の周囲の空気の温度を計測する温度センサ、当該周囲計測手段の周囲の水分量を計測することにより湿度を計測する湿度センサ、当該周囲計測手段の表面に対する圧力の大きさを計測する感圧センサ、又は、当該周囲計測手段の周囲の音の大きさを計測する音センサのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項3に記載のリスト表示装置。
【請求項5】
前記計測手段は、
当該リスト表示装置の周囲に存在する無線タグと無線通信をおこない前記無線タグに記憶されている識別情報を読み出す識別情報取得手段と、
前記無線タグの前記識別情報と前記無線タグが設置されている物とを対応させて記憶する無線タグ設置情報記憶手段と、
当該識別情報取得手段により読み出された前記識別情報に基づいて当該リスト表示装置の周囲に存在する物の情報を取得する物情報取得手段とを備え、
前記状態決定手段は、
前記識別情報取得手段により読み出された前記識別情報に基づいて、当該無線タグが設置されている物を特定する設置物特定手段と、
当該設置物特定手段に特定された物の組合せにより当該リスト表示装置の使用者の行動状態を決定する行動状態決定手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のリスト表示装置。
【請求項6】
前記計測手段は、
当該リスト表示装置の周囲の光の強さを計測する光センサ、当該リスト表示装置の周囲の空気の温度を計測する温度センサ、当該リスト表示装置の周囲の水分量を計測することにより湿度を計測する湿度センサ、当該リスト表示装置の表面に触れているものの温度を計測する接触温度センサ、当該リスト表示装置の表面の水分量を計測することにより当該リスト表示装置に触れているものの発汗量を計測する発汗センサ、当該リスト表示装置に触れているものの基準時間内の接触部分の変化を計測することにより触れているものの脈拍数を計測する心拍センサ、当該リスト表示装置の表面に対する圧力の大きさを計測する感圧センサ、及び、当該リスト表示装置の加速度、振動、姿勢を計測する加速度センサのうちの少なくとも1つと、
当該リスト表示装置の位置を示す情報である位置情報を取得する位置情報取得手段と、
当該リスト表示装置の周囲に存在する無線タグと無線通信をおこない前記無線タグに記憶されている識別情報を読み出す識別情報取得手段と、
前記無線タグの前記識別情報と前記無線タグが設置されている物とを対応させて記憶する無線タグ設置情報記憶手段と、
当該識別情報取得手段により読み出された前記識別情報に基づいて当該リスト表示装置の周囲に存在する物の情報を取得する物情報取得手段とであり、
前記位置情報に対応して当該リスト表示装置が存在する場所を特定する場所情報を記憶する場所情報記憶手段と、
前記場所情報の示す前記場所内に設置されて設置箇所の状態を計測する周囲計測手段の種類を前記場所情報に対応して記憶する設置情報記憶手段とを備え、
前記状態決定手段は、
前記光センサ、前記温度センサ、前記湿度センサ、前記接触温度センサ、前記発汗センサ、前記心拍センサ、前記感圧センサ、及び、前記加速度センサのうちの少なくとも1つの計測結果に基づいて当該リスト表示装置の使用者の生体状態を決定する生体状態決定手段と、
前記位置情報取得手段により得られる前記位置情報に基づいて当該リスト表示装置の存在する場所を前記場所記憶手段に記憶されている前記場所情報を用いて特定する場所特定手段と、
前記周囲計測手段を前記設置情報記憶手段に記憶されている前記設置情報を用いて前記場所特定手段により特定された前記場所内に設置されている前記周囲計測手段を特定する周囲計測手段特定手段と、
前記周囲計測手段特定手段により決定された前記周囲計測手段の計測結果を取得する計測結果取得手段と、
当該計測結果取得手段により取得された計測結果に基づいて前記設置箇所の状態を決定する周囲状態決定手段と、
当該周囲状態決定手段により決定された前記設置箇所の状態に基づいて当該リスト表示装置の存在する場所の環境状態を決定する場所環境状態決定手段と、
前記識別情報取得手段により読み出された前記識別情報に基づいて、当該無線タグが設置されている物を特定する設置物特定手段と、
当該設置物特定手段に特定された物の組合せにより当該リスト表示装置の使用者の行動状態を決定する行動状態決定手段とを備え、
前記リスト生成手段は、
前記生体状態決定手段により決定された前記生体状態、前記場所環境状態決定手段により決定された前記環境状態、及び、前記行動状態決定手段により決定された前記行動状態に基づいて前記リスト取得手段により取得された前記リストから前記表示手段に表示するリストを生成することを特徴とする請求項1に記載のリスト表示装置。
【請求項7】
前記リストは、所定のルールにしたがってグループ化されており、前記リスト生成手段は前記グループごとに前記リストを生成することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のリスト表示装置。
【請求項8】
前記リストは、少なくとも電話番号又は電子メールアドレスを氏名に対応させて記憶したアドレス帳であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のリスト表示装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載のリスト表示装置は、無線電話網に接続して通話する通話手段、又は、ネットワークに接続して電子メールを送受信する電子メール手段のうちのいずれかを備えた携帯電話機であることを特徴とするリスト表示装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかに記載のリスト表示装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させるためのリスト表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【公開番号】特開2007−34495(P2007−34495A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−214408(P2005−214408)
【出願日】平成17年7月25日(2005.7.25)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】