説明

リッドの取付構造

【課題】蓋体を突き出した状態で、収容部の車両側接続部材に対して、差し込まれる接続手段の差込離脱作業を容易化できるリッドの取付構造を提供する。
【解決手段】車体に形成された収容部と、収容部の底部に取付けられ給油ガンと接続可能な車両側接続部材と、収容部の開口16を開閉する蓋体17の一側端を収容筐体15に枢支するヒンジ部18と、ヒンジ部とは反対側に取付けられ蓋体17をロックする施錠装置19と、を備え、施錠装置は蓋体の閉鎖時に該蓋体に対して基部が枢支され係止位置P1に保持される可動フック片27と、該可動フック片のフック271を係止する係止部材とで形成され、フック271に一端が連結され他端がヒンジ部18の枢支位置より奥側の内壁部材に連結されると共に蓋体の開放に応じ可動フック片を係止位置P1より蓋体の裏面側に引き倒した退避位置P2に変位させる連結部材251とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の外側壁に形成された開口に開閉可能に装着されるリッドの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両は駆動源として内燃機関や電動機を用いており、駆動源の種類に応じて、例えば、燃料供給のための給油口や電力供給のための給電コネクタを収容する収容部を車体の外壁板材に凹接している。ここで、収容部は車体の外壁板材に設けた開口と、その開口の環状の周縁部の内側に先端が一体的に接合され、その内部の低壁に給油口や給電コネクタである車両側接続部材を配した収容筐体と、開口を開放可能に閉鎖する蓋体とを備える。
【0003】
収容筐体はその開口縁近傍位置に、蓋体の基端側を枢支するヒンジ部材の一端を支持し、向かい合う反対側位置に蓋体を開錠可能にロックする施錠装置を取り付けている。
なお、特許文献1には、給油口を収容するフューエルフィラーボックスと、その開口の一側部に枢支され開口を開閉可能なフューエルリッドと、そのフューエルリッドの回動端側部材の係止孔を開口縁近傍部材に支持されたロックピンに係合させることでロックする手段と、を備えた車両のフューエルリッド構造が記載される。
【0004】
一方、特許文献2には、アウタパネルに給油口を収容するよう形成された開口部と、開口部内側に取り付けられたインレットボックスと、インレットボックスの開口縁近傍に一体成形されたヒンジを介して枢支されたフューエルリッドと、フューエルリッドの回動端に一体成形されたフックと、フックが係合するインレットボックス側のロックピンと、を備える給油口構造が記載される。これら引用文献1、2のいずれでも、給油の際にはフューエルリッドを車外方向に突き出した状態に回動保持して、給油ガンのノズルを給油口に差込操作することとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−63388号公報
【特許文献2】実開平06−13924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、収容筐体の底部に配備の給油口や給電コネクタに対して、外部接続手段である給油ガンや給電ガンを接続するに当たり、蓋体のロック手段を開錠した上で、一側端のヒンジ部を基端として蓋体を車外方向に突き出した状態に開いて、外部接続手段である給油ガン等を収容部内に差し込み操作する。
この場合、収容部の開口の正面側領域は、車外方向に突き出した状態の蓋体によって開放される。この際、蓋体の裏面よりロック手段を成す可動フック片が開口の正面側領域に向けて突き出し、外部接続手段である給油ガンや給電ガンの差込操作において操作性を低減させる。
なお、車外方向に突き出した状態、即ち、ほぼ90度に開いた蓋体の開度を更に増すように操作すれば、可動フック片を開口の正面側領域側より退避させることができる。
【0007】
しかし、車両の外側壁である例えばリヤフェンダの前端の近傍に収容部を設けるレイアウトを採った場合、リヤフェンダの前側に位置するリヤドアの回動軌跡と収容部の蓋体との干渉を避ける必要があり、過度に開放保持することはできない。しかも、外部接続手段やこれを操作する給油作業者がリヤドアの回動軌跡側と接近することは給油操作性を低下することともなる。
このような理由より蓋体の開度を更に増すような構成を採ることには問題がある。以上の点を考慮した上で、蓋体を車外方向に突き出した状態のままで、可動フック片が接続手段である給油ガンや給電ガンに接触したり、差込操作において操作性を低減させることのないリッドの取付構造が望まれている。
【0008】
本発明は以上の課題を考慮し、蓋体を車外方向に突き出した状態において、収容部の車両側接続部材に対して、収容室に差し込まれる接続手段の差込離脱作業を容易化できる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願請求項1の発明は、車体の外側壁に凹設された収容部と、前記収容部の内壁部材の底部に取付けられ外部接続手段と接続可能な車両側接続部材と、前記収容部の開口を開閉する蓋体の一側端を前記外側壁の内側部材に枢支するヒンジ部と、前記内壁部材の前記ヒンジ部とは反対側の部位に取付けられると共に蓋体を開錠可能にロックする施錠装置と、を備え、前記施錠装置は前記蓋体の閉鎖時に該蓋体の内壁に対して基部が枢支され係止位置に保持される可動フック片と、該可動フック片の先端のフックを離脱可能に係止する前記内壁部材に突設された係止部材とで形成され、前記可動フック片のフック側に一端が連結され他端が前記ヒンジ部の枢支位置より奥側の前記内壁部材に連結されると共に蓋体の開放に応じ前記可動フック片を係止位置より蓋体の裏面側に引き倒した退避位置に変位させる連結部材と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
本願請求項2の発明は、請求項1記載のリッドの取付構造において、前記連結部材は剛体からなるリンク部材である、ことを特徴とする。
【0011】
本願請求項3の発明は、請求項1記載のリッドの取付構造において、前記連結部材は索体からなるリンク部材であり、前記可動フック片が係止位置に弾性付勢されている、ことを特徴とする。
【0012】
本願請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか一つに記載のリッドの取付構造において、前記収容部の開口は外部接続手段である給油ガンの差込離脱を容易化できる形状に形成され、前記車両側接続部材は前記給油ガンが差し込まれる給油口として形成された、ことを特徴とする。
【0013】
本願請求項5の発明は、請求項1乃至3のいずれか一つに記載のリッドの取付構造において、前記収容部の開口は外部接続手段である充電ガンの差込離脱を容易化できる形状に形成され、前記車両側接続部材は前記充電ガンの差し込み接続を可能とする充電コネクタとして形成された、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明は、収容部の開口を閉鎖する蓋体を開放変位させると、他端がヒンジ部より奥側の内壁部材に連結されている連結部材により係止位置にある可動フック片を蓋体の裏面側に引き倒すので、収容部の開口を開放する位置にある蓋体の裏側に接近する退避位置に変位するので、収容部の開口の正面側領域より可動フック片を退却させることができ、収容部の車両側接続部材に対する外部接続手段の差込離脱作業を容易化できる。
【0015】
請求項2の発明は、剛体からなるリンク部材により可動フック片を係止位置より退避位置に確実に変位させることができる。
【0016】
請求項3の発明は、可動フック片が係止位置に弾性付勢された状態より索体からなるリンク部材により可動フック片を係止位置より退避位置に確実に変位させて差込離脱作業を容易化でき、連結部材を設けるにあたりレイアウトの自由度を確保できる。
【0017】
請求項4の発明は、車両側接続部材に対して給油ガンの差し込み離脱操作をする際に、開口の正面側領域より可動フック片を退却させている点と、開口が充電ガンの着脱操作を容易化でき、給油時の作業性が良い。
【0018】
請求項5の発明は、車両側接続部材に対して充電ガンの差し込み離脱操作をする際に、開口の正面側領域より可動フック片を退却させている点と、開口が充電ガンの着脱操作を容易化でき、充電時の作業性が良い。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態としてのリッドの取付構造が適用された車両の概略側面図である。
【図2】図1の符号A−A線断面図である。
【図3】図1に示すリッドの取付構造の拡大平面図である。
【図4】図1に示すリッドの取付構造の蓋体の裏側拡大斜視図である。
【図5】第2実施形態としての電気自動車に取り付けられたリッドの取付構造の拡大平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態であるリッドの取付構造について説明する。
図1は本発明のリッドの取付構造を備えた車両の概略平面図である。ここで、車両1は不図示の車室を覆うルーフ2と、ルーフ2の前後に配備の不図示のフード及びバックドアと、車室の左右側部のフロント及びリヤドア4、5(左右一側のみ表示)と、フロント及びリヤドア4、5の前後方向Xで外側に位置し車輪6を収容する前後のフェンダ7、8(左右一側のみ表示)とを備える。
【0021】
車両1は不図示のエンジンを搭載し、そのエンジンに燃料供給する燃料供給系F(図2参照)を備える。図2に示すように、車両1の燃料供給系Fはその外側端部に給油パイプ11を備える。その給油パイプ11の外端部111はリヤフェンダ8に設けた収容部12内に突設されている。ここで、外端部111及び給油口14が車両側接続部材を形成している。給油口14は解除可能に締結される燃料キャップ13で常閉され、開放時において、開口16から挿入される外部接続手段である給油ガンGSのノズルを接続し、給油を可能とする。
【0022】
図1、2に示すように、収容部12は車体の外側壁であるリヤフェンダ8に設けられる。
収容部12はリヤフェンダ8に凹設される開口16と、開口16の内側に設けられる収容室121と、収容室121を囲む筐体状の収容筐体15と、開口16を開放可能に閉鎖する蓋体17と、収容室121内に配備される引き寄せ手段25とを備える。
リヤフェンダ8に設けられる開口16は、その前側端近傍であって、リヤドア5の回動端である後端側に近い位置に形成される。開口16の開口周縁部は車内側に屈曲した開口フランジ161を形成され、その裏側に収容筐体15の外端の環状の接合フランジ151が重なり、相互に溶着されている。
【0023】
収容筐体15は収容室121を囲むと共にその奥側の底部152に貫通孔153が形成され、そこに給油パイプ11の外端部111が嵌挿される。外端部111は先端の給油口14を収容室121に突き出した状態で、弾性体からなる環状シール材20を介して貫通孔153に挿通される。
収容筐体15はその開口16の近傍部に、蓋体17の基端側を枢支するヒンジ部材18の一端を支持する。しかも、向かい合う反対側位置に蓋体17を開錠可能にロックする施錠装置19を取り付けている。
【0024】
次に、収容部12の開口16を開閉する蓋体17は、図1に示すように略円形状を成し、図4に示すように、蓋本体171と、その裏面に重ねられて、互いにフランジ部f1、f2を介して溶着される裏板172と、で形成される。なお、裏板172の一端は後述する可動ヒンジ部材24を延出形成する。
図2に示すように、蓋体17はその前端側(一側端)をヒンジ部18を介してリヤフェンダ8の内壁に枢支され、ヒンジ部18とは反対側の後端側(他側端)を施錠装置19を介して開錠可能にロックされる。
【0025】
ヒンジ部18は、リヤフェンダ8の内壁側に溶着され、開口周縁部の前端裏面に重なる内側部材としての取付けブラケット21と、取付けブラケット21の一部として形成され縦向きの枢支ピン22を支持する基端ヒンジ部材23と、枢支ピン22を介して基部が枢支されると共に蓋体17の裏板172と一体形成される可動ヒンジ部材24(図4参照)とを備える。
更に、取付けブラケット21には、可動ヒンジ部材24とは上下方向で上側にオフセットされた位置に、後述の引き寄せ手段25の固定端ブラケット26を一体的に突設している。
【0026】
一方、施錠装置19は蓋体17の閉鎖時に蓋体の内壁に対して枢支ブラケット29を介して基部が枢支される可動フック片27と、可動フック片27の先端のフック271を離脱可能に係止する係止部28とで形成される。
可動フック片27は蓋体17の裏板172に溶着された枢支ブラケット29に基端がピン結合され、突端にフック271を形成される。図3に示すように、可動フック片27はその基端側の背面部を枢支ブラケット29に当接した状態で係止位置P1に保持され、傾斜する退避位置P2(図3中の2点鎖線参照)に揺動可能である。更に、可動フック片27の突端には後述の引き寄せ手段25の可動側ピン結合部31が形成される。
【0027】
図2に示すように、係止部28は収容筐体15の側部に溶着される取付け枠281と、取付け枠281に一体的に結合された電磁ソレノイドからなるアクチュエーター282と、スプリング284により突き出し付勢されると共にアクチュエーター282により退却方向に解除駆動される係止部材283とを備える。
なお、係止部材283はアクチュエーター282に支持され、アクチュエーター282のオフ時において、係止位置P1の可動フック片27から押圧された際に、図3中の2点鎖線で示すように、一旦、スプリング284の弾性力に抗して退却移動dして(破線参照)、再度突き出してフック271を係止するよう作動できる。
【0028】
更に、図2に示すアクチュエーター282は、運転席側の蓋開閉スイッチ30が乗員により操作され開放指令を受けることでオンし、可動フック片27を弾性力に抗して退却移動させる機能を備える。
図3に示すように、引き寄せ手段25は、可動フック片27の突端に設けた可動側ピン結合部31と、固定端ブラケット26の固定側ピン結合部261と、両結合部31、261にそれぞれピン結合される屈曲端部を備えたリンク状の連結部材251と、を備える。
【0029】
ここで、可動側ピン結合部31と固定側ピン結合部261とは共に縦向きの差込穴を備え、それぞれに鋼材で形成された丸棒状の連結部材251の屈曲端部が嵌挿されている。 連結部材251の長さ及び可動側ピン結合部31と固定側ピン結合部261の相対位置は次の状態を確保できるように適宜設定される。
【0030】
図2に示すように、固定側ピン結合部261は取付けブラケット21の他の一部の基端ヒンジ部材23に対して車内側に間隔tだけオフセットした位置に配備される。
このため基端ヒンジ部材23に対して蓋体17が揺動した際に、車内側に間隔tだけオフセットされている固定側ピン結合部261に一端が連結された連結部材251は可動側ピン結合部31を引き寄せられる(符号q1参照)。これに連動して、可動フック片27を係止位置P1より蓋体17の裏面に引き倒し、開口16の正面側領域Eより可動フック片27を退避位置P2に変位させる機能を保持する。
【0031】
即ち、図2に示すように、蓋体17を閉鎖位置C1に保持した状態において、係止部材283を係止位置P1に保持でき、しかも、蓋体17を車外方向に突き出した開放位置C2に保持する状態(図2に二点鎖線で示す状態)において、可動フック片27を傾斜する退避位置P2に保持するように機能する。
なお、可動フック片27を退避位置P2に保持した状態において、収容部12の開口16の正面側領域Eより可動フック片27を退却させる。これにより、可動フック片27に邪魔されずに、収容部12の車両側接続部材である給油パイプ11の給油口14に対する外部接続手段である給油ガンGSのノズルの差込離脱作業を容易化できる。
【0032】
このような、リッドの取付構造を装備した車両が給油のためガソリンスタンドに停車し、次いで、閉鎖位置C1の蓋体17の開放し、収容室121を開放するため、乗員によって蓋体17の開放指令を運転席側の蓋開閉スイッチ30の操作により行なうとする。
この前の時点で蓋体17は閉鎖位置C1に保持され、係止部材283が係止位置P1に保持されている。開放指令を受けたアクチュエーター282が駆動すると、施錠装置19側の係止部材283が退却移動し、これに連動して、可動フック片27が係止部材283より離脱し、蓋体17が開放作動し、開放位置C2に移動する。
【0033】
この際、図2に示すように、蓋体17は車外方向に突き出た開放位置C2に保持され、過度に前方側(図2で左側)に回動しないので、リヤドア5の回動軌跡Kより十分に離れる位置に保持される。このため、リヤドア5の開閉作動に注意を払うことなく給油作業者は給油ガンGSの操作を的確に行える。特に、蓋体17の開放作動に連動する引き寄せ手段25における連結部材251が、可動フック片27を係止位置P1より蓋体17の裏面に引き倒し、開口16の正面側領域Eより可動フック片27を退避位置P2に変位させる。このため、可動フック片27との干渉を気にせずに、給油ガンGSのノズルを正面側領域Eより開口16を通過して、その奥の給油口14にスムーズに差し込みでき、差込離脱作業を容易化でき、給油作業性が良い。
【0034】
上述のように、剛体からなるリンク部材である連結部材251により可動フック片27を係止位置P1より退避位置P2に確実に変位させることができ、蓋体17を閉鎖位置C1に保持する際に可動フック片27を係止位置P1に確実に保持できる。
上述のところで、連結部材251は鋼材で形成された丸棒状のリンク部材であったが、これに代えて、ロープ状の連結部材を用いた引き寄せ手段(不図示)に構成しても良い。 このロープ状の連結部材を用いた引き寄せ手段の場合、特に、ロープ状の連結部材の配置(レイアウト)上の自由度を確保できる。
【0035】
上述のところで、車両1は図示のエンジンの駆動力で走行するものとして説明したが、これに代えて、図5に示すように、電動機で駆動する電気自動車に本発明を同様に適用できる。
この場合、車両側接続部材は充電ガンGCの差し込み接続を可能とする充電コネクタ40として形成されるが、その他の構成は第1実施形態と同様に形成されるので、重複構成の説明は略す。
ここで、収容室121内を開放する蓋体17を閉鎖位置C1より開放位置C2に操作すると、引き寄せ手段25の連結部材251が、可動フック片27を係止位置P1より蓋体17の裏面に引き倒し、開口16の正面側領域Eより可動フック片27を退避位置P2に変位させる。
【0036】
この場合、収容部12の低壁152に車両側接続部材を成す充電コネクタ40が装着され、その充電コネクタ40は充電回路41より車内に搭載の高圧バッテリBTに接続されている。この充電コネクタ40は充電ガンGCの差し込み接続を可能とし、この充電ガンGCは給電装置ASより延びる給電ケーブルSKに接続されている。この給電ガンGCの差込時において、開放位置C2に達している蓋体17に支持された可動フック片27を退避位置P2に変位させている。このため、可動フック片27との干渉を気にせずに、充電ガンを正面側領域Eより開口16、その奥の充電コネクタ40にスムーズに差し込みでき、差込離脱作業を容易化でき、充電作業が容易化される。
【0037】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0038】
1 車両
11 給油パイプ
12 収容部
14 給油口(車両側接続部材)
15 収容筐体(内壁部材)
152 底部
16 収容部の開口
17 蓋体
18 ヒンジ部
19 施錠装置
21 取付けブラケット(内側部材)
251 連結部材
25 引き寄せ手段
26 固定端ブラケット
261 固定側ピン結合部
27 可動フック片
271 フック
281 係止部材
31 可動側ピン結合部
40 充電コネクタ
GC 充電ガン
GS 給油ガン(外部接続手段)
P1 係止位置
P2 退避位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の外側壁に凹設された収容部と、
前記収容部の内壁部材の底部に取付けられ外部接続手段と接続可能な車両側接続部材と、
前記収容部の開口を開閉する蓋体の一側端を前記外側壁の内側部材に枢支するヒンジ部と、
前記内壁部材の前記ヒンジ部とは反対側の部位に取付けられると共に蓋体を開錠可能にロックする施錠装置と、を備え、
前記施錠装置は前記蓋体の閉鎖時に該蓋体の内壁に対して基部が枢支され係止位置に保持される可動フック片と、該可動フック片の先端のフックを離脱可能に係止する前記内壁部材に突設された係止部材とで形成され、
前記可動フック片のフック側に一端が連結され他端が前記ヒンジ部の枢支位置より奥側の前記内壁部材に連結されると共に蓋体の開放に応じ前記可動フック片を係止位置より蓋体の裏面側に引き倒した退避位置に変位させる連結部材と、
を備えたことを特徴とするリッドの取付構造。
【請求項2】
前記連結部材は剛体からなるリンク部材である、ことを特徴とする請求項1記載のリッドの取付構造。
【請求項3】
前記連結部材は索体からなるリンク部材であり、前記可動フック片が係止位置に弾性付勢されている、ことを特徴とする請求項1記載のリッドの取付構造。
【請求項4】
前記収容部の開口は外部接続手段である給油ガンの差込離脱を容易化できる形状に形成され、
前記車両側接続部材は前記給油ガンが差し込まれる給油口として形成された、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のリッドの取付構造。
【請求項5】
前記収容部の開口は外部接続手段である充電ガンの差込離脱を容易化できる形状に形成され、
前記車両側接続部材は前記充電ガンの差し込み接続を可能とする充電コネクタとして形成された、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のリッドの取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−95335(P2013−95335A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−241550(P2011−241550)
【出願日】平成23年11月2日(2011.11.2)
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)
【Fターム(参考)】