説明

リモート操作によるかご操作システム及びそのかご操作方法

【課題】簡単な操作で乗りかごを点検作業の実施できる状態に設定する。
【解決手段】保守要員を表す認証用データ、通常・点検運転モードの選択データ及び乗り込み階データを送信するかごリモート操作用端末16と、安全スイッチ11及び点検スイッチ12を上部に有する乗りかご6と、端末16から受信される認証用データと予め記憶される認証に関するデータとを比較し、真正な保守要員と判断したときに保守要員の認証用データを登録し、その後に点検運転モードの選択データを受信したとき点検運転モードに切替えて運転するとともに、乗り込み階データのもとに保守要員の待機する乗り込み階に乗りかごを走行させて停止する運行制御処理部32を有するエレベータ制御盤3とを備えたリモート操作によるかご操作システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、エレベータの点検時に利用されるリモート操作によるかご操作システム及びそのかご操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
保守要員は、エレベータの点検時、通常は乗りかご上部に乗ったり、或いはピット内に入るなどし、予め決められた作業手順に従って点検作業を実施している。
【0003】
ところで、従来、保守要員が乗りかご上部に乗り込む際、機械室に設置されるエレベータ制御盤に設けられた運転モード切替スイッチを操作して点検運転モード(INS)に設定し、乗りかごを必要な階(例えば作業階)まで降下させ、かご上部に乗り込んでいる。
【0004】
また、保守要員は、ピットの点検時、通常運転モード(NOR)に設定し、適宜な階から乗場呼びボタンを操作し、乗りかごに乗り込んで最下階に移動し、当該最下階より少し上位置で停止させ、一般利用者が乗りかごに乗り込めないようにする一方、保守要員がピット内に入れる程度の隙間を形成する。ここで、保守要員は、乗りかごから乗場に出た後、隙間を通ってピット内に入り、ピット内の点検作業を実施している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−130355号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、保守要員は、通常の点検作業に際し、機械室に入って点検運転モードに切替え、また乗りかごを点検作業上必要な階床まで下げて乗りかご上部に乗り込んで昇降路内を移動し、各種の設備機器や構成体を点検するが、移動点検が容易でない場合には通常の点検作業とは異なる手順で行うこともあった。
【0007】
また、保守要員は、ピット内の点検に際し、(最)上位階から階段を利用して最下階まで降りる場合もあるが、階床が多い時にはエレベータを通常運転モードに設定し、乗りかごを上位階まで上げた後、乗りかごに乗り込んで最下階に移動することもあった。
【0008】
何れにせよ、前述したようにエレベータの点検作業を実施する場合、点検作業を開始するまで、非常に手順が複雑になる等の操作が多かった。
【0009】
本発明の実施形態としては、以上のような問題を解決するためになされたもので、簡単な操作で乗りかごを点検作業の実施できる状態に設定するリモート操作によるかご操作システム及びそのかご操作方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の1つの実施形態によれば、保守要員による操作指示のもとに、真正な保守要員を表す認証用データ、通常・点検運転モードの選択データ及び乗り込み階データを無線送信するかごリモート操作用端末と、上部に安全スイッチ及び点検スイッチを設けた乗りかごと、前記かごリモート操作用端末から送信されてくるデータを受信する無線送受信部、認証に関するデータを記憶する保守管理テーブル、前記無線送受信部を介して受信される前記認証用データと前記認証に関するデータとを比較し、真正な保守要員と判断したときに前記保守要員の認証用データを登録し、その後に前記点検運転モードの選択データを受信したとき当該点検運転モードに切替えて運転するとともに、前記乗り込み階データのもとに前記保守要員の待機する乗り込み階に前記乗りかごを走行させて停止する運行制御処理部を有するエレベータ制御盤とを備えたリモート操作によるかご操作システムである。
【0011】
また、本発明の他の実施形態によれば、かごリモート操作用端末から無線送信されてくる点検な必要なデータに基づいて、エレベータ制御盤が乗りかごを点検作業の開始可能状態に位置設定するリモート操作によるかご操作方法において、
前記かごリモート操作用端末から真正な保守要員を表す認証用データを送信する第1のステップと、エレベータ制御盤において前記かごリモート操作用端末から前記認証用データを受信すると、予め記憶される認証に関するデータと比較し、真正な保守要員と判断したときに前記保守要員の認証用データを登録する第2のステップと、前記かごリモート操作用端末から点検運転モード選択データ及び乗り込み階データを送信する第3のステップと、前記エレベータ制御盤において点検運転モード選択データを受信すると、通常運転モードから点検運転モードに切替えて乗りかごを運転し、かつ、乗り込み階データに従って前記保守要員の待機する乗り込み階に走行し停止させる第4のステップとを有するリモート操作によるかご操作方法である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明のリモート操作によるかご操作システムの一実施形態を説明する構成図。
【図2】保守管理テーブルのデータ配列例図。
【図3】かごリモート操作用端末の操作パネルを示す図。
【図4】かごリモート操作用端末とエレベータ制御盤との連携処理の一例を説明する図。
【図5】かごリモート操作用端末のリモート操作のもとに液晶表示部に表示される表示画面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は本発明のリモート操作によるかご操作システムの一実施形態を説明する構成図である。
【0015】
かご操作システムは、昇降路1上部の機械室2内にエレベータの運行制御を司るエレベータ制御盤3及びエレベータ制御盤3からの運行制御指令に従って回転駆動する巻上機4が設置される。巻上機4にはメインロープ5が巻き掛けられ、そのロープ5の一端部には乗りかご6が吊下げられ、当該ロープ5の他端部にはそらせシーブ7を介してつり合いおもり8が吊下げられている。6aはかごドア、9は乗場ドアである。
【0016】
乗りかご6上部にはかご上安全スイッチ11、かご上点検スイッチ12及びブザー13が設けられている。かご上安全スイッチ11は、保守要員が点検作業中に乗りかご6の昇降を強制的に停止させるために使用されるスイッチである。かご上点検スイッチ12は、保守要員が点検作業開始時に乗りかご6の通常運転モードNORを点検運転モードINSに切り替え、また、通常運転モードNORに復帰させるスイッチである。ここで、通常運転モードNORは、乗りかご6が呼び登録に応じて高速運転可能な運転モードである。点検運転モードINSは、乗りかご6が保守要員の手動操作のもとに点検速度で走行する運転モードである。ブザー13は、例えば乗りかご6が点検運転モードから通常運転モードに切り替える際に鳴動される。
【0017】
さらに、乗りかご6とエレベータ制御盤3は、エレベータ制御盤3から乗りかご6への電力供給及び相互に必要な情報のやり取りを行うためのテールコード14で結ばれている。
【0018】
エレベータ制御盤3は、保守要員15が所持するかごリモート操作用端末16から無線送信されてくる点検開始に必要なデータを受信する無線送受信部31と、この無線送受信部31による受信内容に応じて必要な処理を実行する運行制御処理部32と、内部または着脱可能に装着される記憶部33とで構成される。
【0019】
記憶部33には、少なくとも通常運転モードに係る通常運転制御用プログラム及び点検運転モードに係る点検運転制御用プログラムが記憶され、さらに、保守管理テーブル33a(図2参照)が設けられている。保守管理テーブル33aには真正な保守要員として認証するためのデータ{保守要員識別データ、保守要員が所持する端末識別データ(例えば機器番号)、その他の認証させるデータ(例えば保守要員氏名、保守担当地域データ等)}が格納される。
【0020】
運行制御処理部32は、通常運転制御用プログラムのもとに乗りかご6を通常運転モードに従って運行制御する他、かごリモート操作用端末16から送信される認証用データのもとに保守要員の認証及び受付け登録等を行う手段、かごリモート操作用端末16から送信される点検運転モードの選択データを受けると、点検運転モードに切替え変更するとともに、保守要員の乗り込み階(待機階)に向かって乗りかご6を走行させ停止する手段、乗りかご6を乗り込み階に停止させる際、保守要員がかご上部に乗りやすい位置に停止しエレベータドアを開放する手段及び保守要員に対して、エレベータドアの開放後、点検作業の開始できる状態に安全スイッチや点検スイッチを設定させる手段を有する。
【0021】
かごリモート操作用端末16は、図3に示すように、データ入力キー部16aと液晶表示部16bが設けられている。データ入力キー部16aには、数字・文字等のデータを入力するデータキー16aaの他、点検運転モードINSと通常運転モードNORとを選択入力する運転モード選択キー16ab、選択された運転モードのオン・オフを設定するオン・オフキー16ac、安全回路CCを入れるか(ON)入れないか(OFF)を指示する安全回路入り切りキー16ad、乗りかご6の上昇指示を入力するキー16ae、乗りかご6の下降指示を入力するキー16af等が設けられている。
【0022】
液晶表示部16bには、例えば保守要員15の操作内容や手順等が表示される。例えば通常運転モードNORの運転状態、データキー16aaにて点検のために待機する乗り込み階(3F)を入力指示したとき、その乗り込み階を含む所定情報3FFF、保守要員15を表す認証用データA0126等が表示されている。
【0023】
次に、以上のように構成されたリモート操作によるかご操作システムの動作及びそのかご操作方法の操作手順について、図4を参照して説明する。
【0024】
先ず、保守要員15は、かごリモート操作用端末16を所持し、点検作業を実施する建物のエレベータ設置場所となる適宜な乗り込み階または機械室2に行き、かごリモート操作用端末16の動作を開始させる。
【0025】
保守要員15は、かごリモート操作用端末16のデータ入力キー部16aを操作し、真正な保守要員15であることを表す認証用データ(例えば保守要員識別データA0126)を入力し送信する(S1)。
【0026】
このとき、エレベータ制御盤3は、通常運転モードNORのもとに通常運転制御を実施している(S11)。ここで、エレベータ制御盤3の無線送受信部31がかごリモート操作用端末16から送信されてくる認証用データを受信すると、運行制御処理部32に渡す。
【0027】
運行制御処理部32は、受け取った認証用データを記憶部33に一時的に記憶した後、保守管理テーブル33aを参照し、一致する認証に関するデータがあれば真正な保守要員15であると判断し、記憶部33の所要とする受付け登録領域に受付け年月日・時刻とともに真正な保守要員識別データA0126を登録する(S12)。なお、ここで、運行制御処理部32は、真正な保守要員15であれば、かごリモート操作用端末16に対して受付け完了を通知するようにしてもよい。
【0028】
保守要員15は、認証用データの送信後、少なくとも最初に点検作業を行うかご乗り込み階17で、かごリモート操作用端末16の運転モード選択キー16abを点検運転モードINS側に操作指示した後、オン・オフキー16acをオンに設定し、点検運転モードINSの選択指示を入力する(S2)。
【0029】
引き続き、保守要員15は、現在のかご乗り込み階17が例えば3階であることの階情報を含む点検必要データを入力すると、かごリモート操作用端末16の液晶表示部16bには、運転状態:INS、パルス値:3FFF、保守要員:A0126が表示される(S3)。保守要員15は、その表示内容を確認した後、その点検開始に必要なデータとしてエレベータ制御盤3に送信する(S4)。
【0030】
運行制御処理部32は、無線送受信部31を介して点検開始に必要なデータを受け取り、受付け登録領域に登録された真正な保守要員であることを確認した後、受付け登録領域に追加的に点検開始に必要なデータを登録した後、点検運転モードINSの選択指示データに基づき自動的に点検運転モードINSに切替える(S13)。
【0031】
さらに、運行制御処理部32は、かご乗り込み階17であるパルス値:3FFF(例えば3階)に基づき、現在の乗りかご6の位置からかご乗り込み階17の点検開始位置までのパルス到達値:3618を取得し、無線送受信部31を介してかごリモート操作用端末16に送信する(S14)。
【0032】
かごリモート操作用端末16は、図5に示すように受け取ったパルス到達値:3618を点検運転モードINS及び点検要員識別データとともに表示する(S5)。
【0033】
運行制御処理部32は、かご乗り込み階17の点検開始位置に関するパルス到達値を送信した後、を記憶部33の受付け登録領域に登録されたパルス値3FFFに基づき、乗りかご6をかご乗り込み階(位置)17まで乗りかご6を下げていくが、このとき移動距離に応じてパルスをカウントアップしそのパルス計数値をかごリモート操作用端末16に送信する(S15)。
【0034】
その結果、かごリモート操作用端末16の液晶表示部16bには、図5に示すようにかご乗り込みパルスが更新されていく。そして、かご乗り込みパルスがパルス到達値に達したとき(S6)、運行制御処理部32が例えば乗りかご6上部のブザー13を鳴動させるか、或いはかごリモート操作用端末16が内蔵ブザーを鳴動させる。ここで、保守要員は、OFFボタンを操作し、OFF操作信号をエレベータ制御盤3に送信する(S6)。
【0035】
運行制御処理部32は、OFF操作信号を受け取って乗りかご6を停止させるか、或いは自らかご乗り込みパルスとパルス到達値が一致してブザー13を鳴動させた後、乗りかご6を停止させた後、エレベータドアを開放する(S16)。
【0036】
このとき、乗りかご6上部のかご上安全スイッチ11及びかご上点検スイッチ12がかご乗り込み階17の保守要員15の手の届く乗場位置まで下がっている。
【0037】
そこで、保守要員15は、かご上安全スイッチ11をカットして乗りかご6を移動可能にするとともに、かご上点検スイッチ12をオンし、保守要員17の手動操作のもとに点検速度で走行するように設定した後(S17、S18)、乗りかご6上部に乗り込む。
【0038】
そして、保守要員15は、乗りかご6上部に乗った後、機器の点検の他、かごリモート操作用端末16のUPボタンまたはDNボタンを操作し、エレベータ制御盤3の運行制御処理部32に送信しながら、乗りかご6を点検速度で昇降移動させ、昇降路1内の各種の設備機器や構成体の点検作業を実施する。
【0039】
なお、点検作業を行うに当っては、かごリモート操作用端末16に搭載される作業手順及び各作業手順の項目を液晶表示部16bに表示し、作業項目終了後にチェックを入れ、点検作業状態を記憶する。
【0040】
従って、以上のような実施形態によれば、エレベータ制御盤3に真正な保守要員であることを登録した後、かご上乗り込み階17にてかごリモート操作用端末16を操作し、点検開始に必要なデータを送信し、乗りかご6を点検運転モードに切替えるようにしたので、乗りかご6を保守要員のかご乗り込み階17に速やかに走行させて停止させることができる。
【0041】
また、乗りかご6がかご乗り込み階17に停止したとき、乗りかご6上部のかご上安全スイッチ11及びかご上点検スイッチ12が保守要員15の手の届く位置にあるので、これらのスイッチ11,12を操作して点検開始に必要な準備を設定することができる。
【0042】
また、かごリモート操作用端末16の操作のもとに、昇降路1内を自在に点検速度で昇降移動可能であるので、点検作業を円滑に進めることができ、点検時間の短縮にも大きく貢献する。
【0043】
さらに、かごリモート操作用端末16の液晶表示部16bに作業手順を表示可能とすることにより、点検漏れを防ぐことができ、かつ、作業項目終了後にチェックを入れて点検作業状態を記憶するようにすれば、後に作業状況を容易に把握できる。
【0044】
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。さらに、上記実施の形態には種々の上位,下位段階の発明が含まれており、開示された複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得るものである。例えば問題点を解決するための手段に記載される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されうることで発明が抽出された場合には、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
【符号の説明】
【0045】
1…昇降路、2…機械室、3…エレベータ制御盤、6…乗りかご、6a…かごドア、8…つり合いおもり、9…乗場ドア、11…かご上安全スイッチ、12…かご上点検スイッチ、13…ブザー、14…テールコード、15…保守要員、16…かごリモート操作用端末、16a…データ入力キー部、16b…表示部、31…無線送受信部、32…運行制御処理部、33…記憶部、33a…保守管理テーブル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保守要員による操作指示のもとに、真正な保守要員を表す認証用データ、通常・点検運転モードの選択データ及び乗り込み階データを無線送信するかごリモート操作用端末と、
上部に安全スイッチ及び点検スイッチを設けた乗りかごと、
前記かごリモート操作用端末から送信されてくるデータを受信する無線送受信部、認証に関するデータを記憶する保守管理テーブル、及び前記無線送受信部を介して受信される前記認証用データと前記認証に関するデータとを比較し、真正な保守要員と判断したときに前記保守要員の認証用データを登録し、その後に前記点検運転モードの選択データを受信したとき当該点検運転モードに切替えて運転するとともに、前記乗り込み階データのもとに前記保守要員の待機する乗り込み階に前記乗りかごを走行させて停止する運行制御処理部を有するエレベータ制御盤とを備えたことを特徴とするリモート操作によるかご操作システム。
【請求項2】
請求項1に記載のリモート操作によるかご操作システムにおいて、
前記運行制御処理部は、前記乗りかごを停止させる際、前記乗り込み階に待機する前記保守要員が前記乗りかご上部に乗り込み可能な位置まで当該乗りかごを走行させて停止し、エレベータドアを開放することを特徴とするリモート操作によるかご操作システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のリモート操作によるかご操作システムにおいて、
前記運行制御処理部は、前記かごリモート操作用端末から送られてくる乗り込み階データと現在の乗りかごの位置とから乗り込み停止位置までのパルス到達値を取得して前記かごリモート操作用端末に送信し、かつ、当該乗りかごの移動距離に従ってカウントアップするパルス計数値を前記かごリモート操作用端末に送信するとともに、このパルス計数値と前記パルス到達値とが一致したときにかご停止指示を出力することを特徴とするリモート操作によるかご操作システム。
【請求項4】
請求項3に記載のリモート操作によるかご操作システムにおいて、
前記エレベータドアの開放後、前記かご上部の前記安全スイッチ及び前記点検スイッチが前記保守要員による点検作業の開始可能状態に操作可能な位置に停止設定されていることを特徴とするリモート操作によるかご操作システム。
【請求項5】
かごリモート操作用端末から無線送信されてくる点検開始に必要なデータに基づいて、エレベータ制御盤が乗りかごを点検作業の開始可能状態に位置設定するリモート操作によるかご操作方法において、
前記かごリモート操作用端末から真正な保守要員を表す認証用データを送信する第1のステップと、
エレベータ制御盤において、前記かごリモート操作用端末から前記認証用データを受信すると、予め記憶される認証に関するデータと比較し、真正な保守要員と判断したときに前記保守要員の認証用データを登録する第2のステップと、
前記かごリモート操作用端末から点検運転モード選択データ及び乗り込み階データを送信する第3のステップと、
前記エレベータ制御盤において、点検運転モード選択データを受信すると、通常運転モードから点検運転モードに切替えて乗りかごを運転し、かつ、乗り込み階データに従って前記保守要員の待機する乗り込み階に走行し停止させる第4のステップとを有することを特徴とするリモート操作によるかご操作方法。
【請求項6】
請求項5に記載のリモート操作によるかご操作方法において、
前記エレベータ制御盤が前記乗りかごを停止する際、前記かご乗り込み階に待機する前記保守要員が前記乗りかご上部に乗り込み可能な位置まで当該乗りかごを走行させて停止し、エレベータドアを開放することを特徴とするリモート操作によるかご操作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−256006(P2011−256006A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−131493(P2010−131493)
【出願日】平成22年6月8日(2010.6.8)
【出願人】(390025265)東芝エレベータ株式会社 (2,543)
【Fターム(参考)】