説明

リラクゼーション状態を促進するための組成物及び方法

マンダリン油、ラベンダー油、カモミール油、及び場合によってスィートアーモンド油の混合物を含む、皮膚に施用するとリラクゼーションを誘発する局所組成物、並びに、該組成物を局所的に施用することにより、睡眠及び/又はリラクゼーション状態を誘発する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、局所施用して睡眠又はリラクゼーション状態を誘発する方法及び組成物の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの人々が、特に、現代生活のプレッシャーにより、動揺・不安、ストレス及び不眠症に悩まされている。リラクゼーション又は睡眠の誘発を促進する様々な摂取可能物(ingestibles)が存在する。カモミールティーがリラクゼーションを促進し、睡眠を誘発することはよく知られている。さらに、この目的に有効であるハーブとビタミンも存在する。例えば、メラトニン、トケイソウ(Passion Flower)、バレリアン(カノコ草)抽出物及びセイヨウオトギリソウはリラクゼーション状態を誘発できることがよく知られている。その他の選択としては処方薬剤があるが、その多くは中毒性があり得、その他の悪影響を有する可能性がある。
【0003】
「ナチュラル」及び「オーガニック」が最近の傾向である。人々は、彼らにとって安全であるだけでなく、製品が生分解性であるか、環境に優しい原材料を含むか、あるいは、合成でない包装で販売されているという環境に優しい製品を使用したいと考えている。このことは、リラクゼーションを誘発するのに使用することができる製品について、特に望まれる。局所的に施用することができる製品及びリラクゼーション状態を提供する官能的品質を有することが最も望まれる。
【0004】
予期せずに、特定の植物油の混合物が、リラクゼーション状態及び睡眠を誘発すること、ストレスレベルの減少を引き起こすこと、リラクゼーションを促進すること、睡眠の質を改善すること、睡眠及び/又はリラクゼーション状態をより容易に達成することができるように、自身の緊張をほぐし、又は落ちるかせる一般能力を促進することに優れることが見出された。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、リラクゼーションを誘発し、ストレスレベルを減少させる、局所施用用の組成物を提供することである。
【0006】
本発明の別の目的は、睡眠を促進する局所施用用の組成物を提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、特定の植物油の混合物を含む組成物を局所的に施用することによる、リラクゼーション又は睡眠を誘発する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、一緒になって、約-1〜約-100の範囲の随伴陰性変動(CNV)値を有する複数の植物抽出物を含む、皮膚に施用してリラクゼーションを誘発するための局所組成物に関する。
【0009】
さらに、本発明は、マンダリン油、ラベンダー油、カモミール油、場合によってスィートアーモンド油の混合物を含む、皮膚に施用してリラクゼーションを誘発するための局所組成物にも関する。
【0010】
さらに、本発明はマンダリン油、ラベンダー油、カモミール油、場合によって、スィートアーモンド油の混合物を含む、リラクゼーションを誘発するための環境的香りの(environmentally scented)製品にも関する。
【0011】
さらに、本発明はマンダリン油、ラベンダー油、カモミール油、場合によって、スィートアーモンド油の混合物を含む組成物を局所的に施用することによる、睡眠を誘発する方法にも関する。
【0012】
さらに、本発明はマンダリン油、ラベンダー油、カモミール油、場合によって、スィートアーモンド油の混合物を含む組成物を局所的に施用することによる、リラクゼーションを誘発する方法にも関する。
【0013】
さらに、本発明はマンダリン油、ラベンダー油、カモミール油、場合によって、スィートアーモンド油の混合物を含む環境的香りの製品を提供することによる、リラクゼーションを誘発する方法にも関する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は「混合物」(以下に定義する)に曝露する前後にパネリストから回収した唾液試料の試験前後の結果を示す。
【図2】図2は混合物への曝露の結果としての唾液試料中のコルチゾールの減少を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
I.混合物
本発明の局所組成物のリラクゼーション及び睡眠を誘発する性質は、標準CNV試験プロトコル(The Psychophysiological Effects of Odors, Aromachology-Review of the Latest Researches on the Effects of Odors, Takasago International, November 1991に記載されている通りである)に従って試験すると、合わせて-1〜約-100のCNVを提供する特定の植物材料の混合物によるものである。具体的には、CNVは電極を頭皮に取り付け、被験者が特定の香料を嗅いだ前後の両方の脳波のシフトをモニターすることにより測定する。試験を繰り返し(例えば、10〜20回)行い、その後、結果を平均化する。CNVの減少(すなわち、より小さいゼロ未満のCNV値)を引き起こす香料の能力は、香料が鎮静作用を有することを意味する。CNVが増加する(すなわち、ゼロより大きい値を有する)場合、香料は刺激性である。特定の成分が、それ自体は正のCNVを提供し得るが、正又は負のCNVを有し得るその他の成分と組み合わせると、混合物が負のCNVを有する可能性がある。これが、CNV測定は、組成物へ組み込まれる混合物又は個々の成分を試験することにより決定するべきである理由である。負のCNV値を有する成分の組み合わせが、それぞれ、個々的に負のCNVを有していると推測することはできない。
【0016】
1つの好ましい実施形態において、好適な組成物はマンダリン油、ラベンダー油、カモミール油、場合によって、スィートアーモンド油を含む(「混合物」)。好ましくは、油は約1〜45%のマンダリン油、1〜45%のラベンダー油、1〜45%のカモミール油、存在する場合には、1〜45%のスィートアーモンド油の範囲である。油はマンダリンオレンジ、ラベンダー、カモミール及びアーモンドからの抽出により得られる。「混合物」の1つはTakasago Corporation(Rockleigh, New Jersey)から「RT-3347 Mod 1F」の商標名で購入することができ、マンダリン油、ラベンダー油、カモミール油及びスィートアーモンド油の混合物である。別の「混合物」はTakasago Corporationから「RU-1766」の商標名で購入することができ、マンダリン油、ラベンダー油及びカモミール油の混合物である。好ましくは、約0.01〜60%、さらに好ましくは、約0.05〜30%、最も好ましくは、約0.1〜25%の「混合物」が本発明の組成物中に使用される。本明細書中に記載されるパーセンテージは、特別に指定されない限り、全て重量%である。
【0017】
II組成物
油の混合物は、体、顔、唇、爪又は髪に局所的に施用することができる組成物に組み込まれる。組成物は無水形態又は水性ゲル若しくはエマルション形態であり得る。水性ゲル形態である場合、組成物は約0.1〜99.5%の水を含む。エマルション形態である場合、組成物は約0.5〜95%、好ましくは1〜85%、さらに好ましくは約5〜80%の水、及び約0.5〜95%、好ましくは約1〜85%、さらに好ましくは約5〜80%の油を含む油中水又は水中油型エマルションであり得る。
【0018】
A.油
好適な油としてはシリコーン油、天然植物油、有機油、炭化水素油等を挙げることができる。用語「油」は、好ましくは、室温(例えば、25℃)で注ぐことができる成分を意味する。
【0019】
1.シリコーン油
好適なシリコーン油には揮発性又は不揮発性シリコーンが含まれる。用語「揮発性」は、シリコーンが、20℃で、水銀柱約2mmより大きい蒸気圧を有することを意味する。用語「不揮発性」はシリコーンが、20℃で、水銀柱約2mm未満の蒸気圧を有することを意味する。好適な揮発性シリコーンは直鎖又は環状であり得る。揮発性直鎖シリコーンの例としては、ヘキサメチルジシロキサン(0.5センチストーク)、オクタメチルトリシロキサン(1.0センチストーク)、デカメチルテトラシロキサン(1.5センチストーク)及びドデカメチルペンタシロキサン(2.0センチストーク)がある。揮発性環状シリコーンの例としては、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルテトラシクロシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサン等がある。不揮発性シリコーンの例としてはジメチコン、フェニルジメチコン、フェニルトリメチコン、トリメチルシロキシフェニルジメチコン、セチルジメチコン等がある。存在する場合には、シリコーン油は約0.1〜85%の範囲であることができる。
【0020】
2.天然植物油
さらに、油成分として好適なのは、例えばヒマワリ、ベニバナ、ホホバ、オリーブ、ダイズ、ココナツ、キャスター(castor)、キャノーラ、ヤシ、ゴマ、マカダミア、マンゴー、コメ(rice)等の植物の果実、種子、根又はその他の部分からの油を始めとする1種以上の天然植物油である。存在する場合、かかる油は組成物の約0.5〜99%、好ましくは約1〜95%、さらに好ましくは約5〜85%の範囲であることができる。
【0021】
B.アルコール
さらに、本発明の組成物は1種以上の一価、二価又は多価アルコールを含むこともできる。存在する場合、その範囲は約0.1〜99%、好ましくは約0.5〜95%、さらに好ましくは約3〜90%であることができる。
【0022】
好適な一価アルコールとしては、C2-20脂肪族、又は芳香族のモノヒドロキシル置換されたアルコール、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、ビサボロール、ベンジルアルコール及びその混合物がある。
【0023】
好適な二価アルコールとしては、C2-6アルキレングリコール、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール及びその混合物がある。
【0024】
好適な多価アルコールとしては、グリセリン又は糖アルコール、例えば、エリトリトール、アラビトール、キシリトール、リビトール又はその混合物がある。
【0025】
C.脂肪酸
本発明の組成物は、脂肪族、芳香族、飽和又は不飽和であってもよい、1種以上のC6-30脂肪(fatty)カルボン酸を含むこともできる。かかる脂肪酸は室温で液体又は固体であり得、ステアリン酸、イソステアリン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、ラウリン酸、リノール酸、リノレン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、リシノール酸又はその混合物を挙げることができる。存在する場合、脂肪酸は組成物の約0.1〜40%、好ましくは約0.5〜35%、さらに好ましくは約0.5〜25%の範囲であることができる。
【0026】
D.脂肪族アルコール
さらに、本発明の組成物は、1種以上のC12-30脂肪族アルコール、例えば、セチル、ベヘニル、カプリル、セテアリル、ステアリル、イソステアリル、オレイル、リノレイル(linoleyl)、ラウリルアルコール及びその混合物を含むこともできる。存在する場合、脂肪族アルコールは組成物の約0.1〜65%、好ましくは約0.5〜60%、さらに好ましくは、約1〜50%の範囲であることができる。
【0027】
E.構造化(structuring)剤
さらに、本発明の組成物は、かかる組成物が水性形態である場合には、組成物の水相に対する増粘剤として機能できる、1種以上の構造化剤を含むこともできる。存在する場合、構造化剤は組成物の約0.1〜35%、好ましくは約0.5〜30%、さらに好ましくは約1〜25%の範囲であることができる。好適な構造化剤としては、アクリル酸、メタクリル酸若しくはそのC1-6単純アルキルエステル又はアクリルアミドのホモ又はコポリマーであり得る合成ポリマーがある。これらのポリマーは架橋されていてもよい。かかる剤の例としては、カルボマー(スクロース、ペンタエリトリトール又はプロピレンのアリルエーテルであり得る多官能性剤で架橋された、アクリル酸のホモポリマー)、アクリル酸C10-30アルキルクロスポリマー、アクリルアミドアクリル酸ナトリウムコポリマー、アクリルアミドアクリロイルジメチルタウリン酸(taurate)ナトリウムコポリマー、アクリレートメタクリレートステアレス(steareth)-20コポリマー、アクリルアミドコポリマー、アクリレートビニルネオデカノエートクロスポリマー等がある。
【0028】
同様に好適なのは、天然若しくは合成ゴム又は親水コロイドであり、寒天、アルギン、セルロース、キサンタンゴム、キチン及びその混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0029】
F.ポリオール又はアルキレングリコールのエステル
さらに、ポリオールエステル又はC2-4アルキレングリコールのエステルの形態である1種以上の乳化剤を含むことが望ましいことがあり得る。さらに好ましいのは、C12-30脂肪カルボン酸のC2-4アルキレングリコール又はポリオールエステルである。アルキレングリコールは、好ましくは、約2〜200の反復ユニットを有するエチレン又はプロピレングリコールであり得、脂肪カルボン酸はステアリン酸又はイソステアリン酸から選択される。最も好ましいのは、グリセリン等のポリオール及びエチレングリコール等のC2-4アルキレングリコールのエステルであり、ここで、脂肪カルボン酸はステアリン酸又はイソステアリン酸である。かかる成分の例としては、ステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、ステアリン酸又はイソステアリン酸PEG-2〜100等がある。最も好ましいのは、ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸PEG-100又はその混合物である。存在する場合、かかる乳化剤は組成物の約0.1〜40%、好ましくは約0.5〜35%、さらに好ましくは約0.5〜30%の範囲であることができる。
【0030】
G.アルコキシル化アルコール
さらに、本発明の組成物には種々のタイプのアルコキシル化アルコールを含ませることが望ましいこともあり得る。存在する場合、推奨される範囲は、組成物の約0.1〜30%、好ましくは約0.5〜25%、さらに好ましくは約1〜20%である。好適なアルコキシル化アルコールとしては、アルコキシ基(好ましくはエトキシ又はプロポキシ基)と反応し、約1〜200のエトキシ又はプロポキシ反復ユニットを有する、C6-30芳香族又は、不飽和若しくは飽和であり得る脂肪族(aliphatic fatty)アルコールがある。脂肪族アルコールの例としては、セチル、ステアリル、イソステアリル、ベヘニル、ミリスチル等がある。かかるアルコキシル化アルコールは、約1〜200の反復エトキシ又はプロポキシ基を有することができる。例として、反復エトキシ基の数が約2〜200の範囲である、セテアレス、ベヘネス、ステアレス、イソステアレス等がある。
【0031】
H.植物抽出物
本発明の組成物は植物の種子、果実、果肉、根又は葉由来の1種以上の植物抽出物を含むことができる。例としては、シーゲスベキア・オリエンタリス(Siegesbeckia Orientalis)、アクメラ・オレラセア(Acmella Oleracea)、カルナ(Calluna)、アスコフィルム(Ascophyllum)、ヘリアンサス(Helianthus)、トリチクム(Triticum)、オレア(Olea)、アストロカリウム(Astrocaryum)、イノノトゥス(Inonotus)、メニアンテス(Menyanthes)、クラドシフォン(Cladosiphon)、シリバム(Silybum)、ココス(Cocos)、カルタムス(Carthamus)属等からの抽出物がある。好適な抽出物のさらに具体的な例には、シーゲスベキア(Siegesbeckia)、カスタネア・サチバ(Castanea Sativa)、アクメラ(Acmella)、カルナ(Calluna)、アスコフィルム・ノドスム(Ascophyllum Nodosum)、ヘリアンサス・アヌス(Helianthus Annus)、トリチクム・ブルガレ(Triticum Vulgare)、オレア・エウロパ(Olea Europa)、アストロカリウム・ムルムル(Astrocaryum Murumuru)、イノノトゥス・オブリクス(Inonotus Obliquus)、メニアンテス・トリフォリアータ(Menyanthes Trifoliata)、クラドシフォン・オカムラヌス(Cladosiphon Okamuranas)、シリバム・マリアナム(Silybum Marianum)、ココス・ヌキフェラ(Cocos Nucifera)、カルタムス・ティンクトリウス(Carthamus Tinctorius)及びその混合物が含まれる。存在する場合、かかる植物抽出物は組成物の約0.001〜20%の範囲であることができる。
【0032】
I.ビタミン又は酸化防止剤
さらに、本発明の組成物は1種以上のビタミン又は酸化防止剤を含むこともできる。存在する場合、それらは組成物の約0.001〜10%の範囲であることができる。好適なビタミンにはビタミンE、C、A、K、D又はその誘導体が含まれる。例として、酢酸トコフェリル、マレイン酸トコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、リン酸アスコルビルマグネシウム又はその混合物がある。
【0033】
II.製品
本発明の組成物は、バス又はボディオイル、フェイシャル又はボディクリーム若しくはローション、ハンド又はボディローション、スプレー、アロマテラピー製品等の形態であることができる。
【0034】
例えば、1つの好ましい組成物は、入浴前に風呂水に注ぎ、風呂水中に存在する油と活性成分が皮膚を覆い、リラクゼーションを誘発するアロマを提供する使用のためのバスオイルである。バスオイルは、好ましくは無水であり、約5〜99%の油(好ましくは、天然由来の植物油)と約0.1〜20%の「混合物」を有する。
【0035】
別の好ましい組成物は、睡眠又はリラクゼーション状態の誘発の前に、顔に塗布するフェイシャルクリームである。かかるクリームは、好ましくは、約0.5〜95%、好ましくは1〜85%、さらに好ましくは約5〜80%の水、及び、約0.5〜95%、好ましくは約1〜85%、さらに好ましくは約5〜80%の油を含む、水と油のエマルションの形態である。油は、組成物について前記のいずれの油であってもよく、前記のパーセンテージであることができる。最も好ましいのは:
20〜95%の水、0.1〜20%の二価又は多価アルコール、0.1〜40%のジメチコン、0.01〜20%のカルボマー、0.1〜10%の脂肪酸、約0.01〜20%の植物抽出物を含むフェイシャルクリームである。
【0036】
別の好ましい組成物は、就寝又はリラクゼーション状態を誘発するのが望ましい時間の前に、顔と皮膚に塗布されるボディバームである。バームは、好ましくは、エマルション形態であり、約50〜95%の水、0.5〜15%の本明細書に記載されたアルキレングリコール又はポリオールと脂肪カルボン酸のエステル、0.1〜10%の「混合物」、約0.001〜20%のジメチコン、約0.01〜10%の1種以上の二価アルコール及び約0.1〜40%のアクリル酸、メタクリル酸若しくはその単純エステル又はアクリルアミドからなる合成ポリマーである水相構造化剤、又は、1種以上の親水コロイド(例えば、キサンタンゴム)を含む。
【0037】
組成物の別の種類は、スプリッツァー(spritzer)装置又は同様のものを使用して体に吹き付けるスプレーの形態であることができる。かかるスプレーは、一般に、水性ベースであり、約5〜99%の水、約5〜80%の1種以上の一価、二価又は多価アルコール及び「混合物」を含む。
【実施例】
【0038】
以下の好適な組成物のより具体的な例は、例示する目的のためのみに説明される。
【0039】
実施例1
【表1】



【0040】
製品は、成分を合わせ、よく混合することにより製造した。
【0041】
実施例2
ボディースプレー組成物を以下のように製造した。
【表2】

【0042】
組成物は、成分を合わせ、よく混合することにより調製した。
【0043】
実施例3
「混合物」の成分(マンダリン油、ラベンダー油、カモミール油及びスィートアーモンド油)の唾液中コルチゾール濃度を減少させる能力について試験を行った。コルチゾール値が減少することは、睡眠が改善されることに関連があることが知られている。唾液中コルチゾール濃度は血中コルチゾール濃度の指標となり、コルチゾール濃度が減少するにつれてリラクゼーションが改善されることに関連がある。
【0044】
試験の少なくとも1時間前に乳製品を摂取しないように勧告された5人のパネリストに「混合物」の試験を行った。唾液試料を午前9時に集めた。「混合物」(RT-3348 Mod 1Fとする)を、綿棒を使用して唇の上方に塗布した。15分後、第2唾液試料を集めた。唾液試料を-80℃で凍らせた。分析を行う前に、凍結した試料を解凍し、3000rpmで30分間遠心分離機にかけた。Salimetricsより購入した酵素免疫測定(唾液中コルチゾール分析キット, salimetrics.com)を、キットの説明書に従い、コルチゾールの存在について唾液の上澄みを分析するのに使用した。「混合物」への曝露前後のコルチゾール値のパーセンテージの差を計算した。香料曝露前後の結果を図1に示した。「混合物」(RT-3348 Mod 1F)への曝露の結果としての唾液中コルチゾールの減少%は図2に示す通りである。
【0045】
本発明の好ましい実施形態に関し記載してきたが、本発明の範囲を説明した特定の形態に限定する目的ではなく、その別の手段、変更品及び同等物も、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の趣旨及び範囲に含むことができるとして、含む目的である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
総合して、約-1〜約-100の範囲の随伴陰性変動(CNV)値を有する複数の植物抽出物を含む、皮膚に施用してリラクゼーションを誘発するための局所組成物。
【請求項2】
複数の植物抽出物がマンダリン油、ラベンダー油、カモミール油、及び場合によってスィートアーモンド油の混合物を含む、請求項1に記載の局所組成物。
【請求項3】
さらに、少なくとも1種の一価、二価又は多価アルコールを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
アルコールがエタノール、プロパノール若しくはブタノールから選択される一価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール等のC2-6アルキレングリコールから選択される二価アルコール;グリセリン、エリトリトール、アラビトール、キシリトール、リビトールから選択される多価アルコール又はその混合物である、請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
さらに、ジメチコンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
無水である、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
さらに、1種以上の追加の植物油を含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項8】
植物油がヒマワリ、ベニバナ、ホホバ、オリーブ、ココナツ、ダイズ又はその混合物に由来する、請求項6に記載の組成物。
【請求項9】
約0.001〜40%のマンダリン、ラベンダー、カモミール、及び場合によってスィートアーモンド油の混合物、約5〜99.99%の少なくとも1種の追加の植物油を含む入浴後用ボディオイルである、請求項7に記載の組成物。
【請求項10】
さらに、少なくとも1種のC6-30脂肪カルボン酸を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
さらに、少なくとも1種のC12-30脂肪族アルコールを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
さらに、多官能性剤で架橋された、アクリル酸、メタクリル酸又はその単純エステルのポリマーである増粘剤を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
増粘剤がカルボマーである、請求項11に記載の組成物。
【請求項14】
水と油のエマルションの形態である、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
さらに、少なくとも1種のC12-30脂肪カルボン酸のC2-4アルキレングリコール又はポリオールエステルを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
アルキレングリコールが、約2〜200の反復ユニットを有するエチレン又はプロピレングリコールであり、脂肪カルボン酸がステアリン酸又はイソステアリン酸から選択される、請求項14に記載の組成物。
【請求項17】
マンダリン油、ラベンダー油、カモミール油、及び場合によってスィートアーモンド油の混合物を含む組成物を局所的に施用することにより、睡眠を誘発する方法。
【請求項18】
組成物を就寝前に施用する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
組成物がフェイシャルクリーム、ボディクリーム、ボディオイル、バスオイル又は香料である、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
マンダリン油、ラベンダー油、カモミール油、及び場合によってスィートアーモンド油の混合物を含む組成物を局所的に塗布することを含む、リラクゼーション状態を誘発する方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−510513(P2012−510513A)
【公表日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−539536(P2011−539536)
【出願日】平成21年10月12日(2009.10.12)
【国際出願番号】PCT/US2009/060320
【国際公開番号】WO2010/065194
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(598100128)イーエルシー マネージメント エルエルシー (112)
【Fターム(参考)】