説明

レオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂

架橋した直線状ポリ(ビニルアミド/重合可能なカルボン酸)コポリマーであるレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂は、高粘度及び長続きするカール保持力という有利なヘアケア特性を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘアケア組成物に関し、より詳細には当該組成物に用いられる架橋した直線状ポリ(ビニルアミド/重合可能なカルボン酸)コポリマーであるレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂に関する。
【背景技術】
【0002】
J. Shinの特許文献1には、脂肪族炭化水素溶媒中での沈殿重合によって、ビニルピロリドンモノマー、アクリル酸モノマー及びメタクリル酸ラウリルモノマーのターポリマーを製造する方法が記載されている。
【0003】
Frenz, Vの2002年4月25日公開の特許文献2には、アクリル酸モノマーをポリビニルピロリドンポリマー上に架橋剤の存在下で水中でグラフトすることによって製造される吸収材料が記載されている。生じた架橋グラフトコポリマーマトリックスには79.9〜99.9%のアクリル酸が含まれている。
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,015,708号明細書
【特許文献2】国際公開第02/32975号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の目的は、架橋した直線状ポリ(ビニルアミド/重合可能なカルボン酸)コポリマーであるレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂及び同樹脂の製造方法を提供することにある。
【0006】
本発明の別の目的は、特にヘアケア組成物に用いるのに好都合な架橋した直線状コポリマーを提供することにある。
【0007】
本発明のさらに別の目的は、高粘度で、かつ長続きするカール保持力を使用者のために示すヘアケア処方物を提供することにある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本明細書にて説明するのは、架橋した直線状ポリ(ビニルアミド/重合可能なカルボン酸)コポリマーであるレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂である。
【0009】
適したビニルアミドとしては、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−N−メチルアセトアミド及びそれらの混合物が挙げられ、好ましくはビニルピロリドンである。
【0010】
適した重合可能なカルボン酸としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸及びそれらの混合物が挙げられ、好ましくはアクリル酸である。
【0011】
適した架橋剤は、少なくとも2つのフリーラジカルの重合可能な基を分子中に有し、例えば、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート又はメチレンビスアクリルアミドである。
【0012】
本発明のレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂の組成物は、ビニルアミドを該組成物の1〜99重量%の量で、重合可能なカルボン酸を該組成物の1〜99重量%の量で、架橋剤をモノマーの総重量に基づいて0.2〜3%の量で含む。
【0013】
好ましくは、ビニルアミドモノマーは25〜80%の量で、重合可能なカルボン酸は20〜80重量%の量で、架橋剤はモノマーの総重量に基づいて0.4〜2%の量で含まれる。
【0014】
任意選択的に、レオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂は、1種又は複数の更なるモノマー、例えばラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリルアミド又はアルキル(メタ)アクリレートを含んでもよい。該アルキルは、C〜C30又はポリエチレンオキシドであってもよい。
【0015】
本発明の別の形態として、50〜95%、好ましくは75〜90%の非極性で除去可能な有機溶媒と、モノマーの総重量に基づいて0.1〜5%、好ましくは0.5〜2%のフリーラジカル開始剤の存在下で、5〜50重量%、好ましくは10〜25重量%のビニルアミドと、重合可能なカルボン酸と、架橋剤との混合物を沈殿重合することを含むレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂を製造する方法がある。
【0016】
本発明の更なる別の形態は、本発明のレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂を適切には組成物の0.1〜20重量%、好ましくは0.2〜10%、最も好ましくは0.5〜5%の量で含むパーソナルケア組成物、例えばヘアケア組成物の提供である。
【0017】
本発明の樹脂を含む典型的なヘアケア組成物は、約5〜9のpHにおける約30,000〜100,000cps、好ましくは40,000〜70,000cpsの有利に高い粘度と、90%RH及び26.7℃(80°F)で4時間に渡って95〜100%の長続きするカール保持力を有する。
【0018】
また、本発明のヘアケア組成物は、光沢、硬さ、クランチ(crunch)、5回目及び10回目の圧縮後の硬さ、カールの容易さ(curl snap)、櫛の抗力(comb drag)、櫛上への留まり(residue on comb)、管理可能性、髪の感触及び固定(static)など、その他の使用者に好都合な性質を示す。
【0019】
本発明の範囲を下記の表に示す。
【0020】
【表1】

【0021】
本発明のレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂を製造する方法は、適切には、重合後に容易に除去可能な非極性溶媒、例えば、ヘプタン、ベンゼン、イソプロピルアセテート又はシクロヘキサン中で、フリーラジカル開始剤の存在下で、40°〜150℃、好ましくは50°〜100℃の重合温度で、0〜10時間、好ましくは3〜5時間の2つの供給ラインにおけるモノマー供給時間で行われる。反応物質はモノマーと架橋剤である。生成物は架橋した直線状のビニルアミド、例えばビニルピロリドンと、重合可能なカルボン酸、例えばアクリル酸のコポリマーであり、該コポリマーは、適した架橋剤、例えば粉末の形態のペンタエリトリトールトリアリルエーテルで架橋されている。
【0022】
図1は、水中での1%の固形分のレベルにおける本発明の固定力を有する樹脂溶液における粘度対pHのグラフである。図示のように、溶液の粘度は約5〜9のpHにおいて約55,000cpsという望ましい高い値である。図2は、実施例1の樹脂を含む典型的なヘアケア処方物における樹脂の好都合で効力のあるカール保持特性を示す。典型的には、当該処方物において、4時間後でも95〜100%のカール保持力が達成される。
【0023】
また、本発明の樹脂の水溶液は、通常0.0001〜1Pa(10〜100,000ダイン/cm2)、好ましくは0.001〜0.1Pa(100〜10,000ダイン/cm2)の高い降伏応力の好都合な性質を有する。
【0024】
製造方法の実施例を以下の実施例において示す。
【実施例】
【0025】
(実施例1 ペンタエリトリトールトリアリルエーテル(PETE)で架橋された、架橋した直線状ポリ(N−ビニルピロリドン)(VP)/アクリル酸(AA)コポリマー)
2つの供給ポンプ、アンカー攪拌器(anchor agitator)、熱電対及びコンデンサーを備えた1リットルの四首のガラスケトルに、溶媒として500gのヘプタンを充填し、プロセスを通じて、窒素でパージしながら200rpmで攪拌した。次に、溶媒を、油浴で65℃に加熱し、その状態を30分間維持した。50gのN−ビニルピロリドン(VP)と1.0gのペンタエリトリトールトリアリルエーテル(PETE)を混合することによって供給溶液Iを用意した。50gのアクリル酸(AA)を瓶に量り取ることによって供給溶液IIを用意した。開始剤として200マイクロリットルのLuperox(登録商標)11M75をケトルに充填した。次に、供給溶液I及びIIを4時間に渡って一定の供給速度でケトルにポンプで同時に注入した。その後、生じた溶液を65℃で1時間保持し、反応温度を90℃まで上昇させた。次いで、100マイクロリットルのLuperox(登録商標)11M75を2時間ごとに4回さらに添加し、反応装置を、最後の分量のLuperox(登録商標)11M75を充填した後、さらに2時間、90℃で保持した。次に、内容物を冷却し、排出した。溶媒を100℃の温度のオーブンにて除去した。さらに、生じた樹脂粉末を100℃の真空オーブンで乾燥した。生成物はVP/AA/PETEの重量比が50/50/1であるPETEで架橋された、VPとAAの架橋した直線状コポリマーであった。
【0026】
【表2】

【0027】
(実施例11 ペンタエリトリトールトリアリルエーテルで架橋された、架橋した直線状ポリ(N−ビニルカプロラクタム)(VCL)/アクリル酸)コポリマー)
アンカー攪拌器(anchor agitator)、熱電対及びコンデンサーを備えた1リットルの四首のガラスケトルに、溶媒として500gのヘプタンを充填し、プロセスを通じて、窒素でパージしながら200rpmで攪拌した。次に、溶媒を、油浴で65℃に加熱し、その状態を30分間維持した。50gのN−ビニルカプロラクタム(VCL)と1.5gのペンタエリトリトールトリアリルエーテル(PETE)を混合することによって供給溶液Iを用意した。50gのアクリル酸(AA)を瓶に量り取ることによって供給溶液IIを用意した。次に、200マイクロリットルのt−ブチルペルオキシピバレート開始剤をケトルに充填した。供給溶液I及びIIを4時間に渡って一定の供給速度でケトルに同時に充填した。溶液を65℃で1時間保持し、温度を90℃まで上昇させた。次いで、200マイクロリットルのt−ブチルペルオキシピバレートを2時間ごとに4回さらに添加し、反応装置を、最後の分量のt−ブチルペルオキシピバレートを充填した後、さらに2時間、90℃で保持した。次に、内容物を冷却し、排出した。溶媒を100℃の温度のオーブンにて除去した。生じた樹脂粉末を100℃の真空オーブンでさらに乾燥した。生成物はVCL/AA/PETEの重量比が50/50/1.5であるPETEで架橋された、VCLとAAの架橋した直線状コポリマーであった。
【0028】
(実施例11A ペンタエリトリトールトリアリルエーテル(PETE)で架橋された、架橋した直線状ポリ(N−ビニルピロリドン)(VP)/アクリル酸(AA)/ステアリルメタクリレート(SM)三元重合体)
2つの供給ポンプ、アンカー攪拌器(anchor agitator)、熱電対及びコンデンサーを備えた1リットルの四首のガラスケトルに、溶媒として500gのヘプタンを充填し、プロセスを通じて、窒素でパージしながら200rpmで攪拌した。次に、溶媒を、油浴で65℃に加熱し、その状態を30分間維持した。60gのN−ビニルピロリドン(VP)と、15gのステアリルメタクリレート(SM)と、1.0gのペンタエリトリトールトリアリルエーテル(PETE)を混合することによって供給溶液Iを用意した。25gのアクリル酸(AA)を瓶に量り取ることによって供給溶液IIを用意した。開始剤として200マイクロリットルのLuperox(登録商標)11M75をケトルに充填した。その後、供給溶液I及びIIを4時間に渡って一定の供給速度でケトルに同時にポンプで注入した。次に、生じた溶液を65℃で1時間保持し、反応温度を90℃まで上昇させた。次いで、100マイクロリットルのLuperox(登録商標)11M75を2時間ごとに4回さらに添加し、反応装置を、最後の分量のLuperox(登録商標)11M75を充填した後でさらに2時間、90℃で保持した。次に、内容物を冷却し、排出した。溶媒を100℃の温度のオーブンにて除去した。生じた樹脂粉末を100℃の真空オーブンでさらに乾燥した。生成物はVP/AA/SM/PETEの重量比が600/25/15/1であるPETEで架橋された、VPとAAとSMの架橋した直線状三元重合体であった。
【0029】
【表3】

【0030】
(実施例15 ペンタエリトリトールトリアリルエーテルで架橋された、架橋した直線状ポリ(N−ビニルピロリドン)(VP)/メタクリル酸(MAA)コポリマー)
2つの供給ポンプ、アンカー攪拌器(anchor agitator)、熱電対及びコンデンサーを備えた1リットルの四首のガラスケトルに、溶媒として600gのヘプタンを充填し、プロセスを通じて、窒素でパージしながら300rpmで攪拌した。次に、溶媒を、油浴で70℃に加熱し、その状態を30分間維持した。50gのN−ビニルピロリドン(VP)と1.0gのペンタエリトリトールトリアリルエーテル(PETE)を混合することによって供給溶液Iを用意した。50gのメタクリル酸(MAA)を瓶に量り取ることによって供給溶液IIを用意した。300マイクロリットルのt−ブチルペルオキシピバレート開始剤をケトルに充填した。供給溶液I及び供給溶液IIを5時間に渡って一定の供給速度でケトルにポンプで同時に注入した。溶液を70℃で1時間保持し、溶液をステンレスの高圧反応装置に移した。次いで、0.5gのジ−t−ブチルペルオキシドをさらに添加した。反応装置の温度を130℃まで上昇させ、10時間保持した。次に、内容物を冷却し、排出した。溶媒を100℃の温度のオーブンにて除去した。生じた樹脂粉末を100℃の真空オーブンでさらに乾燥した。生成物はVP/MAA/PETEの重量比が50/50/1であるPETEで架橋された、VPとMAAの架橋した直線状コポリマーであった。
【0031】
本発明の樹脂を含む代表的なパーソナルケア処方物を以下に示す。
【0032】
【表4】

【0033】
(手順)
1.93.51部の蒸留水を適当な容器に充填する。
2.0.05部の前中和剤(pre-neutralizer)である2−アミノ−2−メチルプロパノール(AMP)を添加する。
3.中程度の速さで攪拌を開始する。
4.1.0部のポリマー粉末にゆっくりと撒く。もう一つの方法としては、粉末を、最終的にはそのまま全体にわたって分散するように「ダンプする」ことができる。
5.中程度の速さで30〜60分間混合して、完全に分散するようにし、白色の粒子が存在する場合、粒子が見えなくなるまで混合し続ける。ポリマーを「ダンプした」場合、混合時間を2倍にする。
6.0.44部の中和剤AMPと5部の蒸留水を予め混合し、メインのバッチに添加する。
7.回転数を下げて、過剰な空気混入を防ぐ。
8.30〜60分間混合して、均一なゲルを確保する。
9.生成物がpH6.7、10rpmにおける粘度RV TCが50,000cPsである透明なゲルとして生じる。
【0034】
【表5】

【0035】
【表6】

【0036】
【表7】

【0037】
【表8】

【0038】
【表9】

【0039】
【表10】

【0040】
【表11】

【0041】
【表12】

【0042】
【表13】

【0043】
【表14】

【0044】
【表15】

【0045】
【表16】

【0046】
【表17】

【0047】
【表18】

【0048】
【表19】

【0049】
【表20】

【0050】
【表21】

【0051】
【表22】

【0052】
【表23】

【0053】
【表24】

【0054】
【表25】

【0055】
【表26】

【0056】
【表27】

【0057】
【表28】

【0058】
【表29】

【0059】
(手順)
1.A相の成分を組み合わせ、混合する。
2.B相を組み合わせ、均一になるまで混合する。
3.B相をA相に添加し、混合する。
4.C相を添加する。
5.D相の成分を添加する。
6.E相を組み合わせ、透明になるまで混合する。
7.E相を添加し、混合する。
【0060】
【表30】

【0061】
(手順)
1.A相の成分を組み合わせ、混合する。
2.B相を組み合わせ、均一になるまで混合する。
3.B相をA相に添加し、混合する。
4.C相を添加する。
5.D相の成分を添加する。
6.E相を組み合わせ、透明になるまで混合する。
7.E相を添加し、混合する。
【0062】
【表31】

【0063】
(手順)
1.A相の成分を水中に分散させ、攪拌する。
2.最初の5種のB相の成分を組み合わせる。均一になるまで攪拌する。
3.B相をA相に添加し、室温で均質化する。均一になるまで攪拌する。
4.均一になったら、C相を添加する。
5.D相の成分を添加し、攪拌する。水の損失を定量分析する(QS for water loss)。
【0064】
【表32】

【0065】
(手順)
1.A相の成分を水中に分散させ、攪拌する。
2.最初の5種のB相の成分を組み合わせる。均一になるまで攪拌する。
3.B相をA相に添加し、室温で均質化する。均一になるまで攪拌する。
4.均一になったら、C相を添加する。
5.D相の成分を添加し、攪拌する。水の損失を定量分析する(QS for water loss)。
【0066】
【表33】

【0067】
(手順)
1.A相の成分を水に添加し、攪拌する。65℃に加熱する。
2.B相を組み合わせる。加熱し、P-151が溶解するまで攪拌する。
3.B相をA相に添加し、均質化する。
4.均一になったら、C相を添加し、均質化する。35℃に冷却する。
5.D相の成分を添加し、攪拌する。水の損失を定量分析する(QS for water loss)。
【0068】
本発明の樹脂は特にヘアケアに有用であるが、当然のことながら、スキンケアなどの他のパーソナルケア用途にも使用でき、またオムツなどの適当な用途における吸収材料としても使用できる。
【0069】
本発明の組成物は、品質改良剤、例えば水溶性、脂溶性及び水不溶性のUVフィルター、抗ラジカル剤、酸化防止剤、ビタミン及びプロビタミンなどの保護剤、固定剤、酸化剤、還元剤、染料、洗浄剤、アニオン性、カチオン性、非イオン性及び両性の界面活性剤、増粘剤、香料、パール光沢剤、安定剤、pH調整剤、フィルター、防腐剤、ヒドロキシ酸、カチオン性及び非イオン性のポリエーテル系ポリウレタン、本明細書に記載されているカチオン性ポリマー以外のポリマー、植物性油脂、鉱油、合成油、グリコール及びグリセロールなどのポリオール、シリコン、脂肪族アルコール、着色剤、漂白剤、ハイライト剤(highlighting agents)並びに金属イオン封鎖剤から選択される1種又は複数の化粧品として受容可能な添加剤をさらに含むことができる。これらの添加剤は、本発明による組成物中に、組成物の総重量に対して0〜20重量%の範囲内の割合で含まれる。各添加物の正確な量は、その性質及び機能に従って、当業者が容易に決定できる。
【0070】
品質改良剤として知られている如何なるものも、本発明の髪組成物に有用である。品質改良剤は、髪の美容上の特性、特に柔軟さ、厚さの増大、もつれ解消、感触及び静電気を改良する役割を果たし、オイル、ワックス又はガムなどの液体状、半固体状、又は固体状であってもよい。同様に、如何なる既知の皮膚調整剤(skin altering agents)も本発明の組成物に有用である。好ましい品質改良剤としては、カチオン性ポリマー、カチオン性界面活性剤及びカチオン性シリコンが挙げられる。
【0071】
品質改良剤は、合成油、鉱物油、植物性油脂、フッ素化又は過フッ素化オイル、天然又は合成のワックス、シリコン、カチオン性ポリマー、タンパク質及び加水分解したタンパク質、セラミド系化合物、カチオン性界面活性剤、脂肪アミン、脂肪酸及びそれらの誘導体並びにこれらの種々の化合物の混合物から選択されてもよい。
【0072】
合成油としては、ポリオレフィン、例えばポリブテン、ポリイソブテン及びポリデセンなどのポリ−α−オレフィンが挙げられる。ポリオレフィンを水素化してもよい。
【0073】
本発明の組成物への使用に適した鉱物油としては、ヘキサデカン及びパラフィンオイルが挙げられる。
【0074】
適した動物油及び植物性油脂としては、ヒマワリ油、トウモロコシ油、ダイズ油、アボカド油、ホホバ油、カボチャ油、レーズン種子油、ゴマ油、クルミ油、魚油、グリセロール・トリカプロカプリレート、ピュアセリンオイル(Purcellin oil)又は液体ホホバが挙げられる。
【0075】
適した天然油又は合成油としては、ユーカリ、ラベンダー、ベチベルソウ、リトシー・キュービバ、レモン、サンダルウッド、ローズマリー、カモミール、セイボリー、ナツメグ、シナモン、ヒソップ、キャラウェー、オレンジ、ゼラニウム、ケード及びベルガモットが挙げられる。
【0076】
適した天然及び合成ワックスとしては、カルナバワックス、カンデリラワックス、アルファワックス(alfa wax)、パラフィンワックス、オゾケライトワックス、オリーブワックス、コメワックス、硬化ホホバワックスなどの植物ワックス、クロフサスグリ・フラワー・ワックスなどのアブソリュート・フラワー・ワックス、ハチワックス、加工ハチワックス(cerabellina)などの動物ワックス、マリンワックス及びポリエチレンワックスなどのポリオレフィンワックスが挙げられる。
【0077】
本発明における品質改良剤として使用してもよいカチオン性ポリマーは、洗浄剤組成物で処理された髪の美容上の特性を改良することが知られているものである。本明細書にて使用される「カチオン性ポリマー」という表現は、カチオン基及び/又はカチオン基中のイオン性基を含む如何なるポリマーも示す。使用されるカチオン性ポリマーは、概して、約500〜5,000,000、好ましくは1000〜3,000,000の平均分子量を有する。
【0078】
好ましいカチオン性ポリマーは、主のポリマー鎖又は側鎖のいずれかの一部を形成し得る第1級、第2級、第3級及び/又は第4級アミン基を含む単位を含有するものの中から選択される。
【0079】
有用なカチオン性ポリマーとしては、既知のポリアミン、ポリアミノアミド及び第4級ポリアンモニウム系のポリマーが挙げられ、例えば、
(1)アクリルエステル、メタクリルエステル、アクリルアミド又はメタクリルアミド由来のホモポリマー及びコポリマー(コポリマーは、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトン・アクリルアミド、アクリルアミド及びメタクリルアミド、アクリル酸もしくはメタクリル酸もしくはそれらのエステル、ビニルピロリドンもしくはビニルカプロラクタムなどのビニルラクタム、並びにビニルエステルに由来する1種または複数の単位を含んでもよい。具体的な例としては、アクリルアミドと、硫酸ジメチル又はハロゲン化アルキルで4級化したジメチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマー;アクリルアミドと、塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムとのコポリマー;アクリルアミドとメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメトサルフェートとのコポリマー;International Specialty Products社によってGAFQUATの名の下で市販されている製品などのビニルピロリドン/任意選択的に4級化されている、ジアルキルアミノアルキルアクリレート又はジアルキルアミノアルキルメタクリレートのコポリマー;International Specialty Products社によってGAFFIX VC 713の名の下で市販されている製品などのジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドンの三元重合体;International Specialty Products社によってSTYLEZE CC 10の名の下で市販されているビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピルジメチルアミンのコポリマー;並びにInternational Specialty Products社によってGAFQUAT HS 100の名の下で市販されている製品などのビニルピロリドン/4級化ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドコポリマーが挙げられる。)、
(2)トリメチルアンモニウム基で置換したエポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロース第4級アンモニウムなどの第4級アンモニウム基を含むセルロースエーテルの誘導体、
(3)セルロースコポリマーなどのカチオン性セルロースの誘導体、又はメタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニムもしくはジメチルジアリルアンモニウムの塩でグラフトされたヒドロキシアルキルセルロース、及びヒドロキシメチル−、ヒドロキシエチル−もしくはヒドロキシプロピル−セルロースなどの米国特許第4,131,576号に記載されている水溶性の第4級アンモニウムモノマーでグラフトされたセルロースの誘導体、
(4)米国特許第3,589,578号、米国特許第4,031,307号に記載されているものなどのカチオン性多糖類、カチオン性トリアルキルアンモニウム基を含むグアールガム及び例えば2,3−エポキシプロプルトリメチルアンモニウムの塩化物といった塩で修飾されたグアールガム、
(5)できる限り酸素原子、硫黄原子、窒素原子又は芳香族環もしくは複素環によって割り込まれている直鎖もしくは分岐鎖を有する、ピペラジニル単位及びアルキレンもしくはヒロドキシアルキレンの二価のラジカルからなるポリマー、並びに当該ポリマーの酸化及び/又は四級化の生成物、
(6)酸化合物とポリアミンとの重縮合によって製造された水溶性ポリアミノアミド。これらのポリアミノアミド(これらのポリアミノアミドは網目状となっていてもよい)、
(7)ポリアルコイレンポリアミン(polyalcoylene polyamine)とポリカルボン酸との縮合後、二官能性剤によってアルコイレーション(alcoylation)することにより生じたポリアミノアミドの誘導体
(8)2つの第1級アミン基と少なくとも1つの第2級アミン基を含むポリアルキレンポリアミンとジグリコール酸及び3〜8の炭素原子を有する飽和ジカルボキシル脂肪族系酸の中から選択されるジオキシカルボキシル酸との反応によって得られたポリマー(当該ポリマーは米国特許第3,227,615号及び米国特許第2,962,347号に記載されている)、
(9)塩化ジメチルジアリルアンモニウムのホモポリマー及び塩化ジアリルジメチルアンモニウムとアクリルアミドとのコポリマーなどのアルキルジアリルアミン又はジアルキルジアリルアンモニウムのシクロポリマー、
(10)塩化ヘキサジメトリンなどの第4級ジアンモニウムポリマー(この種のポリマーは、特に、米国特許第2,273,780号、米国特許第2,375,853号、米国特許第2,388,614号、米国特許第2,454,547号、米国特許第3,206,462号、米国特許第2,261,002号、米国特許第2,271,378号、米国特許第3,874,870号、米国特許第4,001,432号、米国特許第3,929,990号、米国特許第3,966,904号、米国特許第4,005,193号、米国特許第4,025,617号、米国特許第4,025,627号、米国特許第4,025,653号、米国特許第4,026,945号及び米国特許第4,027,020号に記載されている)、
(11)第4級ポリアンモニウムポリマー(例えば、Miranol社によって市販されているMirapol(登録商標)A 15、、Mirapol(登録商標)AD1、、Mirapol(登録商標)AZ1及び、Mirapol(登録商標)175の製品が挙げられる)、
(12)BASF社によってLuviquat(登録商標)FC 905、FC 550、及びFC 370の名の下で市販されている製品などのビニルピロリドンとビニルイミダゾールの第4級ポリマー、
(13)第4級ポリアミン、
(14)本技術分野にて既知である網目状ポリマー、
などがある。
【0080】
本発明の脈絡の中で使用される他のカチオン性ポリマーは、カチオン性タンパク質または加水分解したカチオン性タンパク質、ポリエチレンイミンなどのポリアルキレンイミン、ビニルピリジン又はビニルピリジニウム単位を含むポリマー、ポリアミンとエピクロルヒドリンの縮合物、第4級ポリウレタン、及びキチンの誘導体である。
【0081】
好ましいカチオン性ポリマーは、第4級セルロースエーテルの誘導体、塩化ジメチルジアリルアンモニウムのホモポリマー及びコポリマー、ビニルピロリドンとビニルイミダゾールとの第4級ポリマー、並びにそれらの混合物である。
【0082】
品質改良剤は、当業者に品質改良剤として有用であることが知られている如何なるシリコンであってもよい。本発明においての使用に適するシリコンとしては、組成物に不溶であるポリオルガノシロキサンが挙げられる。シリコンは、オイル、ワックス、樹脂又はガムの状態であってもよい。該シリコンは、揮発性又は不揮発性であってもよい。シリコンは、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、シリコンガム及び樹脂、有機官能基によって変性したポリオルガノシロキサン、並びにそれらの混合物から選択してもよい。
【0083】
適したポリアルキルシロキサンとしては、末端のトリメチルシリル基又は末端のジメチルシラノール基(ジメチコノール)を有するポリジメチルシロキサン及びポリアルキル(C−C20)シロキサンが挙げられる。
【0084】
適したポリアルキルアリールシロキサンとしては、直線状又は分岐状のポリジメチルメチルフェニルシロキサン及びポリジメチルジフェニルシロキサンが挙げられる。
【0085】
本発明への使用に適したシリコンガムとしては、好ましくは200,000〜1,000,000の間の数平均分子量を有するポリジオルガノシロキサンが挙げられ、単独で使用されるか、又は溶媒と混合される。例として、ポリメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサン/メチルビニルシロキサンガム、ポリジメチルシロキサン/ジフェニルシロキサン、ポリジメチルシロキサン/フェニルメチルシロキサン及びポリジメチルシロキサン/ジフェニルシロキサン/メチルビニルシロキサンが挙げられる。
【0086】
適したシリコン樹脂としては、ジメチル/トリメチルシロキサン構造を有するシリコン及びトリメチルシロキシシリケート系の樹脂が挙げられる。
【0087】
本発明への使用に適した有機変性シリコンとしては、既に規定したもの及び炭化水素ラジカルを用いて付着させた1種又は複数の有機官能基を含むものなどのシリコン並びにグラフトしたシリコン化ポリマーが挙げられる。
【0088】
シリコンは、エマルジョン、ナノエマルジョン又はマイクロエマルジョンの状態で用いてもよい。
【0089】
品質改良剤は、タンパク質又は加水分解したカチオン性又は非カチオン性タンパク質であってもよい。これらの化合物の例としては、トリエチルアンモニウム基を有する加水分解コラーゲン、トリメチルアンモニウム基及び塩化トリメチルステアリルアンモニウム基を有する加水分解コラーゲン、トリメチルベンジルアンモニウム基を有する加水分解動物タンパク質(ベンジルトリモニウム・加水分解動物タンパク質)、少なくとも1つのC−C18アルキルを含む第4級アンモニウム基をポリペプチド鎖上に有する加水分解タンパク質が挙げられる。
【0090】
加水分解タンパク質としては、Croquat L(第4級アンモニウム基がC12アルキル基を含む)、Croquat M(第4級アンモニウム基がC10−C18アルキル基を含む)、Croquat S(第4級アンモニウム基がC18アルキル基を含む)、Crotein Q(第4級アンモニウム基が少なくとも1つのC−C18アルキル基を含む)が挙げられる。これらの製品はCroda社によって市販されている。
【0091】
品質改良剤には、ココジモニウム加水分解コムギタンパク質、ラウルジモニウム加水分解コムギタンパク質及びステアルジモニウム加水分解ゴムギタンパク質といった、コムギタンパク質、トウモロコシタンパク質又はダイズタンパク質などの植物性タンパク質を4級化したものが含まれてもよい。
【0092】
本発明において、品質改良剤は、セラミド、グリコセラミド、偽セラミド又はネオセラミドなどのセラミド系化合物であってもよい。これらの化合物は天然のものであっても合成のものであってもよい。セラミド系化合物は、例えば特許出願中の独国特許出願公開第4424530号明細書、独国特許出願公開第4424533号明細書、独国特許出願公開第4402929号明細書、独国特許出願公開第4420736号明細書、国際公開第95/23807号パンフレット、国際公開第94/07844号パンフレット、欧州特許出願公開第0646572号明細書、国際公開第95/16665号パンフレット、仏国特許出願公開第2673179号明細書、欧州特許出願公開第0227994号明細書、国際公開第94/07844号パンフレット、国際公開第94/24097号パンフレット及び国際公開第94/10131号パンフレットに記載されている。本発明において有用であるセラミド系化合物としては、2−N−リノレオイルアミノオクタデカン−1,3−ジオール、2−N−オレオイルアミノオクタデカン−1,3−ジオール、2−N−パルミトイルアミノオクタデカン−1,3−ジオール、2−N−ステアロイルアミノオクタデカン−1,3−ジオール、2−N−ベヘノイルアミノオクタデカン−1,3−ジオール、2−N−[2−ヒドロキシパルミトイル]アミノオクタデカン−1,3−ジオール、2−N−ステアロイルアミノオクタデカン−1,3,4−トリオール、N−ステアロイルフィトスフィンゴシン、2−N−パルミトイルアミノヘキサデカン−1,3−ジオール、ビス−(N−ヒドロキシエチル N−セチル)マロンアミド、セチル酸のN(2−ヒドロキシエチル)−N−(3−セトキシル−2−ヒドロキシプロピル)アミド、N−ドコサノイル N−メチル−D−グルカミン及び当該化合物の混合物が挙げられる。
【0093】
品質改良剤は、任意選択的にポリオキシアルキレン化した第1級、第2級又は第3級の脂肪族アミンの塩、第4級アンモニウム塩、イミダゾリンの誘導体又はアミンオキシドなどのカチオン性界面活性剤であってもよい。適した例としては、塩化物、メトサルフェート、トシレートなどのカウンターイオンを有するモノ−アルキル第4級アンモニウム化合物、ジ−アルキル第4級アンモニウム化合物、トリ−アルキル第4級アンモニウム化合物が挙げられ、塩化セトリモニウム、塩化ジセチルジモニウム、ベヘントリモニウムメトサルフェートなどが挙げられるがこれらに限定されない。上記のポリマーと共に第4級アンモニウム化合物が存在することによって、静電気が減少し、乾燥状態での髪のコーミングを促進する。ポリマーは、また、第4級アンモニウム化合物が髪の基質上に付着するのを促進し、それ故に髪の品質改良効果を増大させる。
【0094】
品質改良剤は、品質改良剤として有用であることが知られている如何なる脂肪族アミンであってもよく、例えば、ステアラミドプロピルジメチルアミンなどのドデシルアミン、セチルアミン又はステアリルアミンがある。
【0095】
品質改良剤は、品質改良剤として有用であることが知られている脂肪酸又はその誘導体であってもよい。適した脂肪酸としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸及びイソステアリン酸が挙げられる。脂肪酸の誘導体としては、モノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸を含むカルボキシルエステルの酸が挙げられる。
【0096】
品質改良剤は、フッ化オイル又はペルフルオロ化オイルであってもよい。フッ化オイルとしては、欧州特許出願公開第486135号明細書に記載されているペルフルオロポリエーテル及び国際公開第93/11103号パンフレットに記載されているフルオロ炭化水素化合物が挙げられる。また、フッ化オイルは、フルオラミン、例えばペルフルオロトリブチルアミンなどのフッ化炭素、ペルフルオロデカヒドロナフタレンなどのフッ素化炭化水素、フルオロエステル及びフルオロエーテルであってもよい。
【0097】
当然、2種又は3種以上の品質改良剤を用いてもよい。
【0098】
品質改良剤は、最終組成物の総量に基づいて0.001重量%〜20重量%、好ましくは0.01重量%〜10重量%、より好ましくは0.1重量%〜3重量%の量で含まれていてもよい。
【0099】
本発明の組成物は、ケラチン物質に対する固有の物理的な及び/又は化学的な攻撃の分解効果を防ぐか、又は制限する1種又は複数の保護剤を含んでもよい。
【0100】
保護剤は、水溶性、脂溶性及び水不溶性のUVフィルター、抗ラジカル剤、酸化防止剤、ビタミン及びプロビタミンから選択されてもよい。上記のカチオン性ポリマーは、これらの物質が髪又は皮膚の基質上に付着するのを促進し、それによって髪のUVダメージからの保護を増大させる。
【0101】
有機UVフィルター(紫外線をフィルターにかけることによって除去するシステム)は、シリコン化又は非シリコン化した水溶性又は脂溶性のフィルター及び表面が処理されたミネラル酸化物粒子の中から選択されてもよい。
【0102】
水溶性有機UVフィルターは、パラ−アミノ安息香酸及びその塩、アントラニル酸及びその塩、サリチル酸及びその塩、ヒドロキシ桂皮酸及びその塩、ベンゾチアゾール、ベンズイミジゾール、ベンズオキサゾールのスルホン誘導体及びそれらの塩、ベンゾフェノンのスルホン誘導体及びその塩、ベンジリデン・カンファーのスルホン誘導体及びその塩、第4級アミンによって置換されたベンジリデン・カンファーの誘導体及びその塩、フタリデンカンホスルホン酸の誘導体及びその塩、ベンゾトリアゾールのスルホン誘導体、並びにそれらの混合物から選択されてもよい。
【0103】
紫外線に対する光保護の性質を有する親水性ポリマーを使用してもよい。このようなものとしては、ベンジリデン・カンファー基及び/又はベンゾトリアゾール基を含有するポリマーが挙げられる。
【0104】
適した脂溶性有機UVフィルターとしては、パラ−アミノ安息香酸のエステル又はアミドなどのパラ−アミノ安息香酸の誘導体;サリチル酸の誘導体;ベンゾフェノンの誘導体;ジベンゾイルメタンの誘導体;ジフェニルアクリレートの誘導体;ベンゾフランの誘導体;1種又は複数のシリコ−有機残基を含有するUVフィルターポリマー;桂皮酸のエステル;カンファーの誘導体;トリアニリノ−s−トリアジンの誘導体;ウロカニン酸のエチルのエステル;ベンゾトリアゾール;ヒドロキシフェニルトリアジンの誘導体;ビス−レゾルシノール−ジアルキルアミノトリアジン;並びにそれらの混合物が挙げられる。
【0105】
本発明における脂溶性(又は脂肪親和性)の有機UVフィルターは、サリチル酸オクチル、;4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン;オクトクリレン;4−メトキシシンナメート、2−エチルヘキシル[2−エチルヘキシル 4−メトキシシンナメート];及び2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−[2−メチル−3−[1,3,3,3−テトラメチル−1−[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル]プロピニル]フェノールから選択されてもよい。
【0106】
本発明への使用に特に好ましい他のUVフィルターは、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノンの誘導体、ポリ ジメチル/メチル(3(4−(2,2−ビス−エトキシカルボニルビニル)−フェノキシ)−プロペニル)シロキサンなどのベンザルマロネートの誘導体、b−b’カンホスルホン[1−4 ジビニルベンゼン]酸などのベンジリデン・カンファーの誘導体、及び2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−スルホン酸などのベンズイミダゾールの誘導体である。
【0107】
水不溶性UVフィルターとしては、種々の無機物の酸化物が挙げられる。無機物の酸化物は、酸化チタン、酸化亜鉛、及び酸化セリウムの中から選択されてもよい。無機物の酸化物は超微細なナノ粒子の形態で使用することができる。
【0108】
好ましいUVフィルターとしては、Escalol HP-610(ジメチルpabaアミドプロピルラウルジモニウムトシル酸塩及びプロピレングリコールステアリン酸)及びCrodasorb HP(ポリクオタニウム 59)が挙げられる。
【0109】
酸化防止剤又は抗ラジカル剤は、BHA(tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール)、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール)、TBHQ(tert−ブチルヒドロキノン)などのフェノール、プロアントシアノディックオリゴマー、フラボノイドなどのポリフェノール、テトラアミノピペリジン、エリソルビン酸などの障害アミン、スペルミン、システイン、グルタチオン、スーパーオキシド・ジスムターゼ及びラクトフェリンなどのポリアミンから選択されてもよい。
【0110】
ビタミンは、アスコルビン酸(ビタミンC)、ビタミンE、ビタミンE酢酸塩、ビタミンEリン酸塩、B3及びB5などのB群ビタミン、ビタミンPP、ビタミンA及びそれらの誘導体から選択されてもよい。プロビタミンは、パンテノール及びレチノールから選択されてもよい。
【0111】
保護剤は、最終組成物の総重量の0.001%〜20重量%、好ましくは0.01%〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%の量で含まれてもよい。
【0112】
本発明の組成物は固定剤を含んでもよい。
【0113】
固定剤は、下記式:
【化1】

(式中、nは0〜10の整数であり、Aは、不飽和基の炭素原子又はnが1より大きい場合、酸素又は硫黄のようなヘテロ原子を用いて隣接するメチレン基に任意選択的に結合したメチレン基を示し、Rは水素原子、フェニル基又はベンジル基を示し、Rは水素原子、低級アルキル基又は低級カルボキシル基を示し、Rは水素原子、低級アルキル基、-CH2COOH基、フェニル基又はベンジル基を示す)の不飽和カルボキシル モノ−又はポリ酸に由来するカルボキシル単位を含むポリマー、及びビニルスルホン単位、スチレンスルホン単位、アクリルアミドアルキルスルホン単位のようなスルホン酸に由来する単位を含むポリマーから選択されるアニオン性ポリマーであってもよい。
【0114】
固定剤は、
a)窒素上でアルキルラジカルで置換されたアクリルアミド又はメタクリルアミドから選択される少なくとも1種のモノマー、
b)1種又は複数の反応性カルボキシル基を含む少なくとも1種の酸のコポリマー、
c)アクリル酸及びメタクリル酸の第1級、第2級、第3級及び第4級のアミノ置換基を有するエステル、並びにジメチルスルフェート又はジエチルスルフェートでジメチルアミノエチルメタクリレートを4級化した生成物などの少なくとも1種の塩基性のコモノマー
に由来する繰り返し単位を含むポリマーから選択される両性ポリマーであってもよい。
【0115】
固定剤は、ポリアルキルオキサゾリン;酢酸ビニルホモポリマー;酢酸ビニルとアクリル酸エステルとのコポリマー;酢酸ビニルとエチレンとのコポリマー;酢酸ビニルとマレイン酸エステルとのコポリマー;ポリエチレンと無水マレイン酸とのコポリマー;アルキルアクリレートのホモポリマー;アルキルメタクリレートのホモポリマー;アクリル酸エステルのコポリマー;アルキルアクリレートとアルキルメタクリレートとのコポリマー、アクリロニトリルと、ブタジエン及びアルキル(メタクリレート)の中から選択される非イオン性モノマーとのコポリマー;アルキルアクリレートとウレタンとのコポリマー;並びにポリアミドから選択される非イオン性ポリマーであってもよい。
【0116】
固定力を有するポリマーは、官能化又は非官能化のシリコン又は非シリコンのポリウレタンであってもよい。
【0117】
固定力を有するポリマーは、ポリシロキサン部分及び非シリコン有機鎖からなる部分を含み、2つの部分のうち1つがポリマーの主鎖を形成し、他方が前記主鎖上にグラフトされているグラフト化シリコン系のポリマーであってもよい。
【0118】
固定剤は、0.1〜10%、好ましくは0.5〜5%の相対重量濃度で組成物中に含まれていてもよい。
【0119】
本発明の組成物は酸化剤を含有してもよい。酸化剤は、過酸化水素、過酸化尿素、アルカリ金属の臭素酸塩、フェリシアン化物、過酸塩及び任意選択的にそれぞれの供与体又は補助因子を有する酸化還元酵素からなる群より選択されてもよい。特に好ましい実施態様において、酸化剤は過酸化水素である。酸化剤は力価が1〜40ボリュームの間にある過酸化水素水の溶液であってもよい。
【0120】
本発明の組成物は、組成物の総重量の0.01〜30重量%、好ましくは0.05〜20重量%の量で少なくとも1種の還元剤を含んでもよい。本発明の実施に有用な還元剤は、システインのようなチオール、チオグリコール酸、チオ乳酸、それらの塩及びそれらのエステル、システアミン、その塩又はその亜硫酸塩から選択されてもよい。脱色に向けられた組成物の場合、アスコルビン酸、その塩及びそのエステル、エリソルビン酸、その塩及びそのエステル、並びにヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウムのようなスルフィン酸塩を用いることができる。
【0121】
本発明の組成物は、中性の酸の又はカチオン性のニトロベンゼン染料、中性の酸の又はカチオン性のアゾ染料、キノン染料、中性の酸の又はカチオン性のアントラキノン染料、アジン染料、トリアリールメタン染料、ヨードアミン染料及び天然染料から選択される染料を含んでもよい。染料は、組成物の総重量に基づいて0.001〜20%、好ましくは0.005〜10重量%濃度で含まれていてもよい。
【0122】
本発明の組成物は、少なくとも1種の両性ポリマー又は上記のカチオン性ポリ(ビニルラクタム)とは異なるカチオン性ポリマーを含んでもよい。適したカチオン性ポリマーとしては、下記式(W):
【化2】


及び(U):
【化3】

に該当する繰り返し単位からなるポリ(第4級アンモニウム)が挙げられる。
【0123】
適した両性ポリマーとしては、少なくとも1種のアクリル酸とジメチルジアリルアンモニウム塩をモノマーとして含むコポリマーが挙げられる。カチオン性又は両性のポリマーは、組成物の総重量の0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%、より好ましくは0.1〜3重量%の量で含まれてもよい。
【0124】
さらに、本発明による組成物は、少なくとも1種の界面活性剤を含むのが好都合であり、該界面活性剤は組成物の総重量に基づいて0.1重量%〜60重量%、好ましくは1重量%〜40重量%、より好ましくは5重量%〜30重量%で含まれてもよい。界面活性剤は、アニオン性、両性又は非イオン性の界面活性剤、又はパーソナルケア組成物に有用であることが知られているそれらの混合物の中から選択されてもよい。
【0125】
増粘剤又は粘度増加剤を本発明の組成物にさらに含めてもよい。該増粘剤又は粘度増加剤としては、アセトアミドMEA;アクリルアミド/エタルコニウム(Ethalkonium)・クロライド・アクリレートコポリマー;アクリルアミド/エチルトリモニウム・クロライド・アクリレート/エタルコニウム(Ethalkonium)・クロライド・アクリレートコポリマー;アクリルアミドコポリマー;アクリルアミド/アクリル酸ナトリウムコポリマー;アクリルアミド/ナトリウム・アクリロイルジメチルタウレートコポリマー;アクリレート/アセトアセトキシエチルメタクリレートコポリマー;アクリレート/ベヘネス-25 メタクリレートコポリマー;アクリレート/C10-30アルキルアクリレート・クロスポリマー;アクリレート/セテス−20 イタコネートコポリマー;アクリレート/セテス−20 メタクリレートコポリマー;アクリレート/ラウレス−25 メタクリレートコポリマー;アクリレート/パルメス−25 アクリレートコポリマー;アクリレート/パルメス−25 イタコネートコポリマー;アクリレート/ステアレス−50 アクリレートコポリマー;アクリレート/ステアレス−20 イタコネートコポリマー;アクリレート/ステアレス−20 メタクリレートコポリマー;アクリレート/ステアリルメタクリレートコポリマー;アクリレート/ビニルイソデカノエート・クロスポリマー;アクリル酸/アクリロナイトロジェン(Acrylonitrogen)コポリマー;アジピン酸/メチルDEA・クロスポリマー;アガー;アガロース;アルカリゲン(Alcaligene)ポリ多糖;アルギン;アルギン酸;アーモンドアミド(Almondamide)DEA;アーモンドアミドプロピル(Almondamidopropyl)ベタイン;アルミニウム/マグネシウム・ヒドロキシド・ステアレート;アンモニウム・アクリレート/アクリロナイトロジェンコポリマー;アンモニウム・アクリレートコポリマー;アンモニウム・アクリロイルジメチルタウレート/ビニルホルムアミドコポリマー;アンモニウム・アクリロイルジメチルタウレート/VPコポリマー;アルギン酸アンモニウム;塩化アンモニウム;ポリアクリロイルジメチルタウリン酸アンモニウム;硫酸アンモニウム;アミロペクチン;アプリコットアミド(Apricotamide)DEA;アプリコットアミドプロピル(Apricotamidopropyl)ベタイン;アラキジルアルコール;アラキジルグリコール;Arachis Hypogaea(ピーナッツ)粉末;アスコルビルメチルシラノールペクチネート;Astragalus Gummiferゴム;アタパルガイト;Avena Sativa(カラスムギ)カーネル粉末;アボカドアミド(Avocadamide)DEA;アボカドアミドプロピル(Avocadamidopropyl)ベタイン;アゼルアミド(Azelamido)MEA;ババスアミド(Babassuamide)DEA;ババスアミドプロピル(Babassuamidopropyl)・ベタイン;ベヘンアミドDEA;ベヘンアミドMEA;ベヘンアミドプロピルベタイン;ベヘニルベタイン;ベントナイト;ブトキシキトサン;Caesalpinia Spinosaゴム;アルギン酸カルシウム;カルシウム・カルボキシメチルセルロース;カルシウム・カラゲナン;塩化カルシウム;カルシウム・カリウム・カルボマー;カルシウム・スターチ・オクテニルスクシネート;C20-40アルキルステアレート;カノールアミドプロピルベタイン;カプルアミドDEA;カプリル/カプルアミドプロピルベタイン;カルボマー;カルボキシブチルキトサン;カルボキシメチルセルロース・アセテート・ブチレート;カルボキシメチルキチン;カルボキシメチルキトサン;カルボキシメチルデキストラン;カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース;カルボキシメチルヒドロキシプロピルグアール;カルニチン;セルロース・アセテート・プロピオネート・カルボキシレート;セルロース・ガム;Ceratonia Siliquaゴム;セテアリルアルコール;セチルアルコール;セチル・ババスエート(Babassuate);セチルベタイン;セチルグリコール;セチル・ヒドロキシエチルセルロース;キミルアルコール;コレステロール/HDI/プルランコポリマー;コレステリルヘキシルジカルバメートプルラン;Citrus Aurantium Dulcis(オレンジ)皮抽出物;コカミドDEA;コカミドMEA;コカミドMIPA;コカミドエチルベタイン;コカミドプロピルベタイン;コカミドプロピルヒドロキシスルタイン;ココ−ベタイン;ココ−ヒドロキシスルタイン;ココナッツアルコール;ココ/オレアミドプロピルベタイン;ココ−スルタイン;ココイルサルコシンアミド DEA;コーンアミド(Cornamide)/コカミド DEA;コーンアミド DEA;クロスカルメロース;架橋Bacillus/グルコース/グルタミン酸ナトリウム発酵物;Cyamopsis Tetragonoloba(グアール)ガム;デシルアルコール;デシルベタイン;デヒドロキサンタンガム;デキストリン;ジベンジリデンソルビトール;ジエタノールアミノオレアミド DEA;ジグリコール/CHDM/イソフタレート/SIPコポリマー;ジヒドロアビエチルベヘネート;2水素化牛脂ベンジルモニウムヘクトライト;ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート;ジメチコン/PEG-10・クロスポリマー;ジメチコン/PEG-15・クロスポリマー;ジメチコンプロピルPG-ベタイン;ジメチルアクリルアミド/アクリル酸/ポリスチレンエチルメタクリレートコポリマー;ジメチルアクリルアミド/ナトリウム・アクリロイルジメチルタウレート・クロスポリマー;ジステアレス-100 IPDI;DMAPAアクリレート/アクリル酸/アクリロナイトロジェンコポリマー;エルカミドプロピルヒドロキシスルタイン;エチレン/アクリル酸ナトリウムコポリマー;ゼラチン;ジェランガム;グリセリル・アルギネート;グリシン・ダイズ粉末;グアール・ヒドロキシプロピルトリモニウム・クロライド;ヘクトライト;ヒアルロン酸;ケイ酸;水素化ジャガイモデンプン;硬化牛脂;硬化牛脂アミド DEA;硬化牛脂ベタイン;ヒドロキシブチルメチルセルロース;ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウム・アクリロイルジメチルタウレートコポリマー;ヒドロキシエチルセルロース;ヒドロキシエチルキトサン;ヒドロキシエチルエチルセルロース;ヒドロキシエチルステアルアミド−MIPA;ヒドロキシラウリル/ヒドロキシミリスチルベタイン;ヒドロキシプロピルセルロース;ヒドロキシプロピルキトサン;ヒドロキシプロピルエチレンジアミンカルボマー;ヒドロキシプロピルグアール;ヒドロキシプロピルメチルセルロース;ヒドロキシプロピルメチルセルロースステアロキシエーテル;ヒドロキシプロピルスターチ;ヒドロキシプロピルスターチ・リン酸塩;ヒドロキシプロピルキサンタンガム;ヒドロキシステアルアミド MEA;イソブチレン/マレイン酸ナトリウムコポリマー;イソステアルアミド DEA;イソステアルアミド MEA;イソステアルアミド MIPA;イソステアルアミドプロピルベタイン;ラクトアミド MEA;ラノリンアミド DEA;ラウリルアミド DEA;ラウリルアミド MEA;ラウリルアミド MIPA;ラウリルアミド/ミリストアミド DEA;ラウリルアミドプロピルベタイン;ラウリルアミドプロピルヒドロキシスルタイン;ラウリミノビスプロパンジオール;ラウリルアルコール;ラウリルベタイン;ラウリルヒドロキシスルタイン;ラウリル/ミリスチル・グリコール・ヒドロキシプロピル・エーテル;ラウリルスルタイン;レシチンアミド(Lecithinamide) DEA;リノレアミド DEA;リノレアミド MEA;リノレアミド MIPA;リチウム・マグネシウム・シリケート;リチウム・マグネシウム・ナトリウム・シリケート;Macrocystis Pyrifera(ケルプ);アルギン酸マグネシウム;マグネシウム/アルミニウム/ヒドロキシド/カーボネート;マグネシウム・アルミニウム・シリケート;マグネシウム・シリケート;マグネシウム・トリシリケート;メトキシPEG-22/ドデシルグリコールコポリマー;メチルセルロース;メチルエチルセルロース;メチルヒドロキシエチルセルロース;マイクロクリスタリン・セルロース;ミルクアミドプロピルベタイン;ミンクアミド(Minkamide) DEA;ミンクアミドプロピルベタイン;MIPA−ミリステート;モントモリロナイト;モロッコ溶岩クレイ;ミリストアミド DEA;ミリストアミド MEA;ミリストアミド MIPA;ミリストアミドプロピルベタイン;ミリストアミドプロピルヒドロキシスルタイン;ミリスチルアルコール;ミリスチルベタイン;納豆ガム;ノノキシニルヒドロキシエチルセルロース;オートアミド(Oatamide)MEA;オートアミドプロピル(Oatamidopropyl)ベタイン;オクタコサニルグリコールイソステアレート;オクタデセン/MAコポリマー;オレアミド DEA;オレアミド MEA;オレアミド MIPA;オレアミドプロピルベタイン;オレアミドプロピルヒドロキシスルタイン;オレイルベタイン;オリーブアミド(Olivamide)DEA;オリーブアミドプロピル(Olivamidopropyl)ベタイン;オリーブアミドMEA;パームアミド(Palmamide)DEA;パームアミド MEA;パームアミド MIPA;パームアミドプロピル(Palmamidopropyl)ベタイン;パルミトアミド DEA;パルミトアミド MEA;パルミトアミドプロピルベタイン;パームカーネルアルコール;パームカーネルアミド DEA;パームカーネルアミド MEA;パームカーネルアミド MIPA;パームカーネルアミドプロピルベタイン;ピーナッツアミド(Peanutamide)MEA;ピーナッツアミド MIPA;ペクチン;PEG-800;PEG-クロスポリマー;PEG-150/デシルアルコール/SMDIコポリマー;PEG-175ジイソステアレート;PEG-190ジステアレート;PEG-15グリセリルトリステアレート;PEG-140グリセリルトリステアレート;PEG-240/HDIコポリマー・ビス−デシルテトラ−デセス−20エーテル;PEG-100/IPDIコポリマー;PEG-180/ラウレス−50/TMMGコポリマー;PEG-10/ラウリルジメチコン・クロスポリマー;PEG-15/ラウリルジメチコン・クロスポリマー;PEG-2M;PEG-5M;PEG-7M;PEG-9M;PEG-14M;PEG-20M;PEG-23M;PEG-25M;PEG-45M;PEG-65M;PEG-90M;PEG-115M;PEG-160M;PEG-180M;PEG-120メチルグルコーストリオレエート;PEG-180/オクトキシノール−40/TMMGコポリマー;PEG-150ペンタエリトリチルテトラステアレート;PEG-4アブラナ種子アミド;PEG-150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー;Phaseolus Angularis種子粉末;Polianthes Tuberosa抽出物;ポリアクリレート−3;ポリアクリル酸;ポリシクロペンタジエン;ポリエーテル−1;ポリエチレン/イソプロピルマレエート/MAコポリオール;ポリグリセリル−3 ジシロキサン・ジメチコン;ポリグリセリル−3 ポリジメチルシロキシエチルジメチコン;ポリメタクリル酸;ポリクオタニウム−52;ポリビニルアルコール;アルギン酸カリウム;カリウム・アルミニウム・ポリアクリレート;カリウム・カルボマー;カリウム・カラゲナン;塩化カリウム;パーム脂肪酸カリウム(Pottasium Palmate);ポリアクリル酸カリウム;硫酸カリウム;加工ジャガイモデンプン;PPG-2コカミド;PPG-1ヒドロキシエチルカプリルアミド;PPG-2ヒドロキシエチルコカミド;PPG-2ヒドロキシエチルココ/イソステアルアミド;PPG-3ヒドロキシエチルソイアミド;PPG-14 ラウレス-60 ヘキシルジカルバメート;PPG-14 ラウレス-60 イソホリル(isophoryl)ジカルバメート;PPG-14 パルメス-60 ヘキシルジカルバメート;プロピレングリコール・アルギネート;PVP/デセンコポリマー;PVPモントモリロナイト;Pyrus Cydonia種子;Pyrus Malus(リンゴ)繊維;リゾビアンガム;ライスブランアミド(Ricebranamide)DEA;リシノールアミド DEA;リシノールアミド MEA;リシノールアミド MIPA;リシノールアミドプロピルベタイン;リシノール酸/アジピン酸/AEEAコポリマー;Rosa Multifloraフラワーワックス;スクレロチウムガム;セサミド(Sesamide)DEA;セサミドプロピル(Sesamidopropyl)ベタイン;アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウレートコポリマー;アクリル酸ナトリウム/アクロレインコポリマー;アクリル酸ナトリウム/アクリロナイトロジェンコポリマー;アクリル酸ナトリウム・コポリマー;アクリル酸ナトリウム・クロスポリマー;アクリル酸ナトリウム/ナトリウム・アクリルアミドメチルプロパン・スルホネート・コポリマー;アクリル酸ナトリウム/ビニルイソデカノエート・クロスポリマー;
アクリル酸ナトリウム/ビニルアルコール・コポリマー;ナトリウム・カルボマー;ナトリウム・カルボキシメチルキチン;ナトリウム・カルボキシメチルデキストラン;ナトリウム・カルボキシメチル・ベータ−グルカン;ナトリウム・カルボキシメチルスターチ;ナトリウム・カラゲナン;ナトリウム・セルロース・スルフェート;塩化ナトリウム;ナトリウム・シクロデキストリン・スルフェート;ナトリウム・ヒドロキシプロピル・スターチ・ホスフェート;ナトリウム・イソオクチレン/MAコポリマー;ナトリウム・マグネシウム・フルオロシリケート;オレイン酸ナトリウム;パルミチン酸ナトリウム;ナトリウム・パームカーネレート;ポリアクリル酸ナトリウム;ナトリウム・ポリアクリレート・スターチ;ナトリウム・ポリアクリロイルジメチルタウレート;ポリガンマ−グルタミン酸ナトリウム;ポリメタクリル酸ナトリウム;ナトリウム・ポリスチレン・スルホネート;ナトリウム・シリコアルミネート;ナトリウム・スターチ・オクテニルスクシネート;ステアリン酸ナトリウム;ナトリウム・ステアロキシPG−ヒドロキシエチルセルロース・スルホネート;ナトリウム・スチレン/アクリレートコポリマー;硫酸ナトリウム;牛脂脂肪酸ナトリウム;ナトリウム・タウリド(tauride)・アクリレート/アクリル酸/アクリロナイトロジェンコポリマー;ナトリウム・トコフェリル・ホスフェート;Solanum Tuberosum(ジャガイモ)デンプン;ソイアミド DEA;ソイアミドプロピルベタイン;スターチ/アクリレート/アクリルアミドコポリマー;スターチ・ヒドロキシプロピルトリモニウム・クロライド;ステアルアミド AMP;ステアルアミド DEA;ステアルアミド DEA−ジステアレート;ステアルアミド DIBA−ステアレート;ステアルアミド MEA;ステアルアミド MEA−ステアレート;ステアルアミド MIPA;ステアルアミドプロピルベタイン;ステアレス−60 セチルエーテル;ステアレス-100/PEG-136/HDIコポリマー;ステアリルアルコール;ステアリルベタイン;Sterculia Urensガム;合成金雲母;トールアミド DEA;牛脂アルコール;牛脂アミド DEA;牛脂アミド MEA;牛脂アミドプロピルベタイン;牛脂アミドプロピルヒドロキシスルタイン;牛脂アミンオキシド;牛脂ベタイン;牛脂ジヒドロキシエチルベタイン;Tamarindus Indica種子ガム;タピオカデンプン;TEA-アルギネート;TEA-カルボマー;TEA-ヒドロクロライド;トリデセス−2 カルボキシアミド MEA;トリデシルアルコール;トリエチレングリコールジベンゾエート;トリメチルペンタノールヒドロキシエチルエーテル;Triticum Vulgare(コムギ)胚芽粉末;Triticum Vulgare(コムギ)穀粒;Triticum Vulgare(コムギ)デンプン;トロメタミンアクリレート/アクリロナイトロジェンコポリマー;トロメタミン・マグネシウム・アルミニウム・シリケート;ウンデシルアルコール;ウンデシレンアミド DEA;ウンデシレンアミド MEA;ウンデシレンアミドプロピルベタイン;ウェランガム;コムギ胚芽油脂肪酸アミド DEA;コムギ胚芽油脂肪酸アミドプロピルベタイン;キサンタンガムの酵母ベータグルカン;酵母ポリ多糖及びZea Mays(コーン)デンプンなどがある。
【0126】
好ましい増粘剤又は粘度増加剤としては、例えば架橋アクリル酸、架橋ポリ(メチルビニルエーテル/無水マレイン酸)コポリマー、アクリルアミド、カルボキシメチルセルロースなどのカルボマー、アクリン(Aculyn)及びスタビリーゼ(Stabileze)が挙げられる。
【0127】
本発明による組成物を使用して、髪、皮膚、睫毛、眉、指の爪、唇及び有毛皮膚などのケラチン物質を洗浄し、かつ処理してもよい。
【0128】
本発明による組成物は、シャンプー、バスジェル及びバブルバスなどの洗浄剤組成物であってもよい。この形態において、組成物は、概して水溶性の洗浄基剤を含む。洗浄基剤を形成する界面活性剤は、単独又は混合した状態で、既知のアニオン性、両性又は非イオン性の界面活性剤から選択されてもよい。洗浄基剤の量および質は、満足な泡立ち及び/又は洗浄値を最終組成物に与えるのに充分なものであることが必須である。洗浄基剤は、最終組成物の総重量の4重量%〜50重量%、好ましくは6重量%〜35重量%、さらにより好ましくは8重量%〜25重量%であってもよい。
【0129】
ケラチン物質に塗布される組成物のpHは概して2から12の間である。pHは好ましくは3から8の間であり、ケラチン物質に塗布される組成物における先端技術において既知である酸性化剤又はアルカリ化剤を用いて望ましい値に調整してもよい。従って、本発明の組成物は少なくとも1種のアルカリ化剤又は酸性化剤を組成物の総重量の0.01〜30重量%の量で含んでもよい。
【0130】
アルカリ化剤は、アンモニア、アルカリ炭酸塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンのようなアルカノールアミン及びそれらの誘導体、ヒドロキシアルキルアミン及びエトキシル化されているか、かつ/又はプロポキシル化されたエチレンジアミン、ナトリウム又はカリウムの水酸化物並びに下記式(XIX):
【化4】

(式中、Rは任意選択的にヒドロキシル基又はC−Cアルキルラジカルで置換されたプロピレン残基であり;R38、R39、R40及びR41は同一または異なっており、水素原子、C−Cアルキルラジカル又はC−Cヒドロキシアルキルラジカルを示す)の化合物から選択されてもよい。
【0131】
酸性化剤は、塩酸、オルトリン酸、例えば酒石酸、クエン酸もしくは乳酸のようなカルボン酸又はスルホン酸およびその他同種類のもののような無機酸又は有機酸から選択されてもよい。
【0132】
生理的に及び化粧品として受容可能な媒体は、専ら水、化粧品として受容可能な溶媒、又は水と、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール、n−ブタノールといったC〜Cからなる低級アルコール、プロピレングリコールといったアルキレングリコール及びグリコールエーテルなどの化粧品として受容可能な溶媒との混合物のみから構成されてもよい。しかしながら、本発明の組成物は無水であってもよい。
【0133】
概して、本発明の化粧品組成物は、本技術分野で既知である簡単な混合手順によって製造される。
【0134】
本発明は、その目的のとおり、皮膚又は髪を含めたケラチン物質を処理する方法も含み、該方法は、上記の化粧品組成物を皮膚又はケラチン物質に塗布すること、
次に、最終的に水で該組成物をすすぐことからなることを特徴とする。したがって、本発明による方法は、ヘアースタイル、トリートメント、ケア、洗浄又は皮膚、髪及びその他のケラチン物質の化粧品の除去を維持することを可能にする。
【0135】
本発明による組成物は、パーマネント、矯正、ウェービング、染色もしくは脱色のために洗い流されているか、もしくは洗い流されていないシャンプー後の組成物の形態、または染色、脱色、パーマネント、矯正、リラクシング、ウェービングの前もしくは後、又はパーマネントもしくは矯正プロセスの2つの段階の間においてリンス組成物の形態であってもよい。
【0136】
本発明の組成物は、皮膚洗浄組成物の形態、特にバスもしくはシャワーの溶液又はゲル、あるいは化粧品除去製品の形態であってもよい。
【0137】
本発明の組成物は、皮膚及び/または髪のケア用の水溶液又は水アルコール溶液の形態であってもよい。
【0138】
本発明の組成物は熱スタイリング道具、より詳細にはカール用又は矯正用アイロンから熱を防ぐことを示した。本用途において、1カチオン性ポリマーによって、150℃までの温度のカール用アイロンに常時さらすことにより劣化しないか、又は白くならない連続したフィルムが髪上に与えられた。トリプトファンの測定によって保護が見られ、梳く力の減少が消費者によって認められた。
【0139】
本明細書に記載されている組成物は、ジェル、ローション、グレイズ、接着剤、ムース、スプレー、固定剤、シャンプー、コンデイショナー、2n1シャンプー、一時的な毛髪染料、半永久的な毛髪染料、永久的な毛髪染料、矯正剤、パーマネントウェーブ、リラクサー、クリーム、パテ、ワックス、ポマード、モイスチャー、マスカラ、リップクリーム、発泡増強剤を含むがこれらに限定されないパーソナルケア用製品に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0140】
【図1】図1は、本発明のレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂における粘度対pHのプロットである。
【図2】図2は、本発明の樹脂を含むヘアケア処方物におけるカール保持力対時間のプロットである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
架橋した直線状ポリ(ビニルアミド/重合可能なカルボン酸)コポリマーを含むレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂。
【請求項2】
前記ビニルアミドが、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−N−メチルアセトアミド及びそれらの混合物から選択される請求項1記載のレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂。
【請求項3】
前記ビニルアミドがビニルピロリドンである請求項2記載のレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂。
【請求項4】
前記重合可能なカルボン酸が、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸及びそれらの混合物から選択される請求項1記載のレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂。
【請求項5】
前記重合可能なカルボン酸がアクリル酸である請求項4記載のレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂。
【請求項6】
前記架橋剤が少なくとも2つのフリーラジカルの重合可能な基を分子中に有する請求項1記載のレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂。
【請求項7】
前記架橋剤が、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート及びメチレンビスアクリルアミドから選択される請求項6記載のレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂。
【請求項8】
前記ビニルアミドが1〜99重量%の量で、前記重合可能なカルボン酸が1〜99重量%の量で、前記架橋剤がモノマーの総重量に基づいて0.2〜3%の量で含まれている請求項1記載のレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂。
【請求項9】
前記ビニルアミドが20〜80%の量で、前記重合可能なカルボン酸が20〜80%の量で、前記架橋剤が0.4〜2%の量で含まれる請求項8記載のレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂。
【請求項10】
ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリルアミド及びアルキル(メタ)アクリレートから選択された任意のモノマーを含み、該アルキルは、C〜C30又はポリエチレンオキシドである請求項1記載のレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂。
【請求項11】
モノマーの総重量に基づいて、50〜95%の非極性で除去可能な有機溶媒中で、0.1〜5%のフリーラジカル開始剤の存在下で、総モノマーに基づいて、1〜99%のビニルアミドと、1〜99%の重合可能なカルボン酸と、0.2〜3%の架橋剤との5〜50重量%の反応混合物を沈殿重合し、溶媒を除去して、粉末状の樹脂を得ることからなる請求項1記載のレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂を製造する方法
【請求項12】
前記モノマーの混合物が20〜80%の前記ビニルアミドと、20〜80%の前記重合可能なカルボン酸と、0.4〜2%の前記架橋剤と、0.5〜2%の前記開始剤とを含む請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記反応混合物が10〜25%の前記モノマーと75〜90%の前記溶媒を含む請求項11記載の方法。
【請求項14】
請求項1記載のレオロジー調整剤/ヘアスタイリング樹脂を含むヘアケア組成物。
【請求項15】
0.1〜20重量%の前記樹脂を含む請求項14記載のヘアケア組成物。
【請求項16】
約5〜9のpH において約30,000〜100,000cpsの粘度を有する請求項14記載のヘアケア組成物。
【請求項17】
前記粘度が40,000〜70,000cpsである請求項16記載のヘアケア組成物。
【請求項18】
90%RH及び26.7℃(80°F)で4時間に渡って80〜100%のカール保持力を示す請求項14記載のヘアケア組成物。
【請求項19】
前記保持力が約90%である請求項18記載のヘアケア組成物。
【請求項20】
請求項1記載の樹脂を含むパーソナルケア組成物。
【請求項21】
スキンケア処方物である請求項20記載のパーソナルケア組成物。
【請求項22】
吸収剤組成物である請求項20記載のパーソナルケア組成物。
【請求項23】
増粘剤を含む請求項20記載のパーソナルケア組成物。
【請求項24】
前記増粘剤が架橋ポリアクリル酸又はそのコポリマーである請求項23記載のパーソナルケア組成物。
【請求項25】
前記増粘剤が架橋ポリ(メチルビニルエーテル/無水マレイン酸)コポリマーである請求項23記載のパーソナルケア組成物。
【請求項26】
0.0001〜1Pa(10〜100,000ダイン/cm2)の降伏応力値を有する請求項14記載の水溶性のヘアケア組成物。
【請求項27】
前記値が0.001〜0.1Pa(100〜10,000ダイン/cm2)である請求項26記載の組成物。
【請求項28】
髪固定剤、スタイリングジェル、クリーム、ムース又はスプレーである請求項1記載のレオロジー調整剤を含むヘアケア組成物。
【請求項29】
0.2〜10%の前記樹脂を含む請求項15記載のヘアケア組成物。
【請求項30】
0.5〜5%の前記樹脂を含む請求項29記載のヘアケア組成物

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−516950(P2008−516950A)
【公表日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−536731(P2007−536731)
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【国際出願番号】PCT/US2005/035695
【国際公開番号】WO2006/044193
【国際公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(596121138)アイエスピー インヴェストメンツ インコーポレイテッド (24)
【氏名又は名称原語表記】ISP INVESTMENTS INC.
【Fターム(参考)】