ロッカーシステム
【課題】複数のロケーションに配置したロッカー装置からなるロッカーシステムにおいて、空きロッカーボックスやそのロッカー装置の場所を容易に確認できるようにし、利便性を高める。
【解決手段】ロッカー装置1,2を無線LANシステム3でネットワーク接続する。各ロッカー装置1,2の利用状況の利用情報を通信により相互に送受信し、他のロッカー装置の利用状況を把握しておく。LCD表示器11a、21aに「空きロッカー案内」のボタンを表示し、そのボタンを押下することで、LCD表示器11a、21aに他のロッカー装置の配置図と、「○」、「×」、「△」等のマークにより利用状況を表示する。LCD表示器11a、21a上のロッカー装置の位置をタッチすると、そのロッカー装置の詳細な利用状況やレイアウトを表示する。他のロッカー装置の空きロッカーボックスを予約したり、預け入れたロッカー装置を検索してもよい。
【解決手段】ロッカー装置1,2を無線LANシステム3でネットワーク接続する。各ロッカー装置1,2の利用状況の利用情報を通信により相互に送受信し、他のロッカー装置の利用状況を把握しておく。LCD表示器11a、21aに「空きロッカー案内」のボタンを表示し、そのボタンを押下することで、LCD表示器11a、21aに他のロッカー装置の配置図と、「○」、「×」、「△」等のマークにより利用状況を表示する。LCD表示器11a、21a上のロッカー装置の位置をタッチすると、そのロッカー装置の詳細な利用状況やレイアウトを表示する。他のロッカー装置の空きロッカーボックスを予約したり、預け入れたロッカー装置を検索してもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば駅構内に設置され、複数の利用者にロッカーボックスを利用可能としたロッカーシステム、ゴルフ場、スポーツジム、ホテルあるいは病院等の各種の施設で利用者が利用するロッカーボックス(貴重品ボックス)からなるロッカーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、駅構内等に配置される貸しロッカーは広く普及しており、例えば特許第3658019号広報(特許文献1)に開示されたものがある。この特許文献1のものは、電源装置(制御装置)に対して複数のケーシング装置(ロッカーボックス)を双方向信号線で接続し、各ケーシング装置は電源装置からの指示により、電源装置に対してステイタスデータを出力し、ロッカーの空き状態、ロッカーの使用状態、投入されるコインのコインカウントのデータ等を、電源装置で把握できるようにしたものである。
【0003】
また、貸しロッカーとしてICカード等により電子マネーで利用できるものが、例えば特開2005−314944号公報(特許文献2)に開示されている。この特許文献2のものは、集中制御装置とICカードとで通信して、ICカードから料金を差し引き、ロッカーボックスを利用できるようにしたものである。
【0004】
ところで、貸しロッカーは、特許文献1のようなコインロッカーでも特許文献2のような電子マネー対応機でも、空きロッカーが無い状態のときは荷物の預け入れができない。そのとき、他のロッカー装置(他のロケーション)との相互接続もないためどこに行けば空きロッカーがあるのか解らない。したがって、利便性が悪いという問題がある。
【0005】
これに対して、ロッカー装置、データベース、及び端末装置をネットワークで接続し、端末装置を介して貸しロッカーの利用状況の情報の提供を受けて、その端末装置からロッカーを予約できるようにしたものが、例えば特開2002−259519号公報(特許文献3)に開示されている。
【0006】
また、ゴルフ場、スポーツジム、ホテルあるいは病院等の各種の施設で利用者が利用する貴重品ボックスとして、特開2006−219921号公報(特許文献4)に開示されたものがある。
【特許文献1】特許第3658019号公報
【特許文献2】特開2005−314944号公報
【特許文献3】特開2002−259519号公報
【特許文献4】特開2006−219921号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来、貸しロッカーを利用した場合、利用者は荷物を預け入れたロッカーボックスがどこのロッカー装置であったか戸惑うことがあり、利便性の点で改良の余地がある。
【0008】
また、前記特許文献3のように、貸しロッカーの利用状況を把握できれば利用者は予約を入れることにより、予約したロッカーボックスを利用できる。しかしながら、この特許文献3の技術は、ネットワークを利用した予約システムあるいはその課金システムであって、システム自体が大がかりなものとなる。また、端末装置を操作しなければ予約ができないので、ロッカーを急に利用したい場合に即座に対応することは不可能である。特に、貸しロッカーを利用するのは多くの場合、荷物の持ち歩きが困難となった場合であり、予定外の利用となることが多い。しかしながら、このような場合に、端末装置で予め予約しておくものでは実質的に対応できない。
【0009】
また、前記特許文献4のような貴重品ボックスにおいても、1つの施設に複数台のロッカー装置が横並びに設置されている場合があり、このような場合、利用者が貴重品を預け入れたロッカー装置を間違えると預かっていない旨の表示やエラー表示になり、利便性が悪いという問題がある。
【0010】
本発明は、一つの駅構内等に複数のロッカー装置を設けたロッカーシステム、あるいは貴重品ボックス等の複数のロッカー装置を設けたロッカーシステムにおいて、預け入れたロッカー装置を容易に確認できたり、一つのロケーションのロッカー装置で例えば空きロッカーが無くなった場合でも、他のロケーションのロッカー装置を容易に利用できるようにし、利便性の高いロッカーシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1のロッカーシステムは、複数のロッカーボックスからなるロッカー装置をネットワークで複数個接続したロッカーシステムであって、前記各ロッカー装置は、複数のロッカーボックスを管理する制御手段と、該制御手段に接続された操作ディスプレイと、前記ネットワークを介して他のロッカー装置との間で情報の通信を行う通信手段とを備え、前記各ロッカー装置が、当該ロッカー装置の前記操作ディスプレイの操作により、他のロッカー装置に関する案内情報を表示することを特徴とする。
【0012】
請求項2のロッカーシステムは、請求項1に記載のロッカーシステムであって、前記各ロッカー装置が、前記案内情報として他のロッカー装置の配置図を表示することを特徴とする。
【0013】
請求項3のロッカーシステムは、請求項2に記載のロッカーシステムであって、前記各ロッカー装置は、前記通信手段により他のロッカー装置における利用情報を取得し、利用中のロッカーボックスに対応するロッカーID情報が入力されると、前記操作ディスプレイに、該ロッカーID情報に対応するロッカーボックスを含むロッカー装置の位置を案内表示することを特徴とする。
【0014】
請求項4のロッカーシステムは、請求項1に記載のロッカーシステムであって、前記各ロッカー装置が、前記通信手段により他のロッカー装置における利用情報を取得し、当該ロッカー装置の前記操作ディスプレイに、該利用情報により他のロッカー装置の利用状況を表示することを特徴とする。
【0015】
請求項5のロッカーシステムは、請求項4に記載のロッカーシステムであって、前記ロッカー装置は、前記操作ディスプレイに前記利用状況として各ロッカーボックスの詳細利用状況を表示し、該表示された詳細利用状況の中から空きロッカーボックスの利用が予約されると、当該ロッカー装置から該予約されたロッカーボックスに対応するロッカー装置に対して予約情報を通知し、該通知されたロッカー装置が該予約された空きロッカーボックスを一時的に予約状態とすることを特徴とする。
【0016】
請求項6のロッカーシステムは、請求項5に記載のロッカーシステムであって、前記ロッカー装置は、利用者ID情報の入力により前記空きロッカーボックスを一時的に予約状態とし、該予約状態とされたロッカーボックスに対応するロッカー装置は、予約状態で該利用者ID情報が入力されると該ロッカーボックスの予約状態を解除することを特徴とする。
【0017】
請求項7のロッカーシステムは、複数のロッカーボックスと、該ロッカーボックスに対応して登録されたID情報と入力されたID情報とを照合して該ロッカーボックスを解錠制御する制御手段とを備えたロッカー装置が一つの施設に複数備えられ、該複数のロッカー装置を接続したロッカーシステムであって、前記各ロッカー装置は、情報を出力する出力手段と、前記ネットワークを介して他のロッカー装置との間で情報の通信を行う通信手段とを備え、前記各ロッカー装置は、前記通信手段により他のロッカー装置に登録されたID情報を取得し、当該ロッカー装置に登録されているID情報が入力されると該ID情報に対応するロッカーボックスを解錠し、他のロッカー装置に登録されているID情報が入力されると、該ID情報に対応するロッカーボックスを含むロッカー装置を前記出力手段により案内することを特徴とする。なお、出力手段は表示により案内するものでもよいし、音声等により案内するものでもよい。
【発明の効果】
【0018】
請求項1のロッカーシステムによれば、ロッカー装置の操作ディスプレイを操作することにより、他のロッカー装置に関する案内情報が表示されるので、この案内情報によりロッカーシステム全体の利便性が高まる。
【0019】
請求項2のロッカーシステムによれば、請求項1の効果に加えて、ロッカー装置の操作表示部に案内情報として他のロッカー装置の配置図が表示されるので、該ロッカーシステムの各ロケーションの位置を知ることができ、さらに利便性が高まる。
【0020】
請求項3のロッカーシステムによれば、請求項2の効果に加えて、ICカードのID情報やロッカーのキーに対応付けられたID情報などのロッカーID情報を入力すると、該ロッカーID情報に対応するロッカーボックスを含むロッカー装置の位置が案内表示されるので、利用者が使用中のロッカーボックスすなわち預け入れたロッカーボックスがどこのロケーションのロッカー装置であるかを確認できるので、さらに利便性が向上する。
【0021】
請求項4のロッカーシステムによれば、請求項1の効果に加えて次の効果が得られる。例えば駅構内にある複数のロッカー装置は、それぞれが互いにロッカー情報を交換して他のロッカー装置の利用状況を把握し、操作ディスプレイに他のロッカー装置の利用状況が表示されるので、空きロッカーが無いときでも、その表示された利用状況により他のロッカー装置の空きロッカーの状況がわかるので、利用者の利便性が向上する。
【0022】
請求項5のロッカーシステムによれば、請求項4の効果に加えて、利用者は、空きロッカーボックスを予約する操作を行ったロッカー装置から、その空きロッカーボックスのあるロッカー装置まで移動する間に、他の利用者に利用されることなく確実に利用することができる。
【0023】
請求項6のロッカーシステムによれば、請求項5の効果に加えて、一つのロッカー装置において、ICカード等の利用者ID情報で他のロッカー装置のロッカーボックスを予約することができ、他のロッカー装置でもそのICカード等により予約したロッカーボックスを利用することができ、さらに利便性が高まる。また、この場合、ロッカー装置の制御により、一人の利用者が(一つのICカードで)複数(多数)のロッカーボックスを予約することを防止することもできる。
【0024】
請求項7のロッカーシステムによれば、請求項3と同様に、生体認証情報や暗証番号などのID情報を入力すると、他のロッカー装置に登録したものであれば、そのID情報に対応するロッカーボックスを含むロッカー装置が案内されるので、利用者が使用中のロッカーボックスすなわち預け入れたロッカーボックスがどのロッカー装置であるかを確認できるので、利便性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
次に、本発明のロッカーシステムの実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態のロッカーシステムの構成例を示すブロック図、図2は実施形態のロッカーシステムにおける第1タイプのロッカー装置1の外観正面図、図3は実施形態のロッカーシステムにおける第2タイプのロッカー装置2の外観正面図である。このロッカーシステムは、第1タイプのロッカー装置1,1,…、第2タイプのロッカー装置2,2,…、無線LANシステム3とで構成されている。
【0026】
図2に示す第1タイプのロッカー装置1はICカードCdによりロッカーを利用できる電子マネー対応機であり、制御ユニット11を有しその両側及び下側にそれぞれ複数のロッカーボックス12が配置されている。また、本発明の特徴としてロッカー装置1の上部にはLANコンバータ13が配設されている。制御ユニット11内には、利用者に情報を表示するLCD表示器11a、ICカードCdからの電波を受信してICカードCdに対してデータの読み書きを行うカードリーダ/ライター11bを備えており、この集中制御装置11の前面には、LCD表示器11aの表示画面11a1、ICカードCdをタッチするカード操作部11b1が配設されている。また、硬貨を投入するための硬貨投入口111、硬貨により利用したときに暗証番号を記したレシートを排出するためのレシート出口112等が配設されている。各ロッカーボックス12は、ロッカー扉121の内部に制御ユニット11からの制御信号に基づいてロッカー扉121を施解錠する錠装置12a等を備えている。
【0027】
図3に示す第2タイプのロッカー装置2は硬貨のみでロッカーを利用するいわゆるコインロッカーを一部改造したものであり、複数のロッカーボックス22を配置したものである。各ロッカーボックス22は錠装置22aを備えており、この錠装置22aは、コインの投入によりキーを回動してロッカー扉221を解錠するものである。なお、このロッカー装置2の各キーには、対応するロッカーボックス22のロッカー番号と共に当該ロッカー装置2が設置されている場所(ロケーション)に対応するロケーション番号が記されている。ロッカー装置2はコンピュータ21を備えており、各錠装置22aはこのコンピュータ21に接続されている。また、ロッカー装置2の略中央位置にはコンピュータ21に接続されたLCD表示器21aが配設されている。さらに、本発明の特徴としてロッカー装置2の上部にはLANコンバータ23が配設されている。なお、コンピュータ21は各ロッカーボックス22における空き状態、使用状態、コインカウントのデータを管理する。
【0028】
図1に示すように、第1タイプのロッカー装置1において、制御ユニット11には、LCD表示器11a、データ通信部11c、LANコンバータ13、各ロッカーボックス12の各錠装置12aがそれぞれ接続されている。前記カードリーダ/ライター11bはデータ通信部11cを介して制御ユニット11に接続されている。なお、データ通信部11cは無線電話回線を介し管理センター等との間でデータの授受を行うこともできる。
【0029】
制御ユニット11は、LCD表示器11aへの表示データの出力と、このLCD表示器11aのタッチパネルの操作状態の検出を行う。また、制御ユニット11は、カードリーダ/ライター11bからのデータの入力及び出力を行う。また、制御ユニット11は、錠装置12aの施解錠の制御を行う。さらに、制御ユニット11は、LANコンバータ13を介して無線LANシステム3のアクセスポイント31との間で無線通信を行い各種のデータの授受を行う。そして、制御ユニット11は後述の制御プログラムに基づいてロッカー装置1の制御を行う。
【0030】
第2タイプのロッカー装置2において、コンピュータ21には、LCD表示器21a、LANコンバータ23、各ロッカーボックス22の各錠装置22aがそれぞれ接続されている。コンピュータ21は、LCD表示器21aへの表示データの出力と、このLCD表示器21aのタッチパネルの操作状態の検出を行う。また、コンピュータ21は、錠装置22aにおける施解錠の状態を検出し、各ロッカーボックス22の利用状況を管理する。さらに、コンピュータ21は、LANコンバータ23を介して無線LANシステム3のアクセスポイント31との間で無線通信を行い各種のデータの授受を行う。
【0031】
無線LANシステム3は複数のアクセスポイント31を有し、各アクセスポイント31間で無線でデータの授受を行う。また、各ロッカー装置1,2の各LANコンバータ13,23には、それぞれ固有のIPアドレスが設定されている。これにより各ロッカー装置1,2の間で送信元を認識しながらデータの授受を行うことができる。また、図1に省略して図示した第2タイプのロッカー装置2のようにそのコンピュータ(図示せず)を無線LANシステム3のハブ32に有線で接続してデータの授受を行うこともできる。
【0032】
第1タイプのロッカー装置1の制御ユニット11、第2タイプのロッカー装置2のコンピュータ21は、自機のロケーション番号を有している。そして、各ロッカーボックス12,22の利用状況(利用中、空き)を管理し、この利用状況のデータを記憶するとともに、他のロッカー装置1,2の利用状況を示す利用情報もそのロケーション番号と共に記憶している。また、自機の利用状況が変化すると、その変化した利用状況を示す利用情報を送信する。さらに、他のロッカー装置1,2に対する予約が発生すると予約情報を送信する。予約情報をを受信したロッカー装置1,2は、予約情報により予約されたロッカーボックスを予約状態とするとともに、この予約状態を含む利用状況の利用情報を他のロッカー装置1,2に送信する。このように、各制御ユニット11、コンピュータ21は、自機の状態が変化すると逐一その利用情報を他のロッカー装置1,2に送信する。
【0033】
ここで、第1タイプのロッカー装置1において、ロッカーボックス12が空き状態のときは、該ロッカーボックス12の錠装置12aは解錠状態となっており、このロッカーボックス12に荷物を預け入れてロッカー扉121を閉めると、錠装置12aは仮施錠状態となる。そして、ICカードCdをカード操作部11b1にタッチしてそのID情報(利用者ID情報)の認証と料金の引き落としが行われると、錠装置12aは本施錠される。また、第2タイプのロッカー装置2は、ロッカーボックス22が空き状態のときは、錠装置22aはキー操作できる状態となっており、所定の料金(コイン)を投入してキー操作すると錠装置22aが施錠できるようになっている。
【0034】
そこで、前記のようにロッカーボックスを予約状態とするとき、例えば次のようにする。第1タイプのロッカー装置1においては、予約情報を受信したときから予約されたロッカーボックス12に対応する錠装置12aを一定時間だけ仮施錠状態とする。そして、カード操作部11b1でICカードがタッチされ、そのID情報(利用者ID情報)が予約したときのID情報と一致した場合に、その錠装置12aの仮施錠を解除し、そのロッカーボックス12を利用可能とする。
【0035】
また、第2タイプのロッカー装置2においては、予約情報を受信したときから予約されたロッカーボックス22に対応する錠装置22aで一定時間だけキー操作ができない状態とする。そして、LCD表示器21aのタッチパネルの操作により、ICカードCdのID情報(カードに記されているID情報)が入力され、そのID情報が予約したときのID情報と一致した場合に、その錠装置22aをキー操作ができる状態とし、、そのロッカーボックス22を利用可能とする。
【0036】
また、このような予約したロッカーボックスの利用時の手順等は、予約したロッカー装置1においてそのガイダンスを表示するようにしてもよい。なお、予約状態は所定時間(例えば5分等)が経過すると解除される。
【0037】
図4〜図6は第1タイプのロッカー装置1におけるLCD表示器11aの画面の表示例を示す図であり、第2タイプのロッカー装置2におけるLCD表示器21aの表示も略同様である。図4は待機状態の画面であり、図4(A) は通常の待機画面の例を示し、図4(B) はロッカーボックス12の空き無し状態の画面の例を示している。この待機画面では、「預け入れ」、「取り出し」、「残高照会」、「ご利用案内」、「空きロッカー案内」とそれぞれ記された画面ボタンB1、B2、B3、B4、B5が表示される。図4(B) のように空き無しの場合には、「預け入れ」のボタンB1には「空きなし」と表示され、このボタンB1の操作は無効となる。
【0038】
図4の待機画面で、「空きロッカー案内」のボタンB5を操作すると、図5(A) の案内図画面に切り替わる。この案内図画面には、当該ロッカーシステムが設置されている駅構内等の施設の案内地図MP1が表示される。なお、この例では、当該表示を行っているロッカー装置1が施設の2階に配置されているので、この2階の案内地図MP1が表示される。さらに、この案内図画面では、現在地マークP1、ロッカー装置1,2の位置を示すロッカーマークR1,R2,R3が表示される。そして、このロッカーマークR1,R2,R3の脇にそのロッカー装置の利用状況を示す「○」、「×」、「△」の利用状況マークRS1,RS2,RS3が表示される。この利用状況マークRS1の「○」は「充分空き有り」、利用状況マークRS2の「×」は「空き無し」、利用状況マークRS3の「△」は「少し空き有り」の各利用状況を示している。なお、駐車場のように「満」、「空」で表示してもよい。
【0039】
すなわち、現在操作しているロッカー装置1は空き無しの状態であり、現在地マークP1と共に利用状況マークRS1により空き無しの状態で表示されている。そこで、ロッカーマークR2またはR3の位置を指で触ると(タッチすると)、図5(B) の詳細利用状況画面に切り替わる。この詳細利用状況画面では、対応するロッカー装置1または2(この例ではロッカー装置1)のロッカーボックスの口数分のレイアウトを示す略図とともに、利用状態を示すロッカーガイド図GRが表示される。また、このロッカーガイド図GRの下には個々のロッカーボックスの利用状態、「使用中」、「使用中別途保管対称」、「空き」及び「利用不可」を色等で区別する索引欄Tが表示され、さらに、その下に、「戻る」、「予約」とそれぞれ記された画面ボタンB10、B11が表示される。「戻る」の画面ボタンB10が押下されると図5(A) の画面に戻り、「予約」の画面ボタンB11が押下されると、指定したロッカーボックスの予約を行うことができる。
【0040】
また、図5(A) の案内地図MP1の下には、「終了」、「1階」、「3階」、「検索」とそれぞれ記された画面ボタンB6、B7、B8、B9が表示される。「終了」の画面ボタンB6が押下されると図4の画面(待機状態)に戻り、「1階」の画面ボタンB7または「3階」の画面ボタンB8が押下されると、それぞれ1階または3階の案内図画面に切り替わる。また、「検索」の画面ボタンB9は利用者が預け入れたロッカーを検索する時に操作するものであり、この画面ボタンB9を押下すると、図6(A) の画面に切り替わる。
【0041】
この図6(A) では、「ICカードをタッチして下さい。」、「又はロケーション番号を入力して下さい。」の案内が表示されるとともに、「取消」、「ロケーション番号」とそれぞれ記された画面ボタンB12、B13が表示される。そしてICカードCdを前記カード操作部11b1にタッチすると、そのID情報が読み取られ、当該ロッカーシステムにおいて正規に預け入れられたものと判断されると、例えば図6(B) の案内図画面が表示される。この例では、預け入れたロッカーが第1タイプのロッカー装置1であって、そのロッカー装置1の場所を、案内地図MP1とロッカーマークを「○」印で囲った案内マークGMにより案内し、さらにメッセージMにより案内している。また、第2タイプのロッカー装置2に荷物を預け入れた利用者は、「ロケーション番号」の画面ボタン13を押下し、所定の入力画面によりキーに記されているロケーション番号を入力する。この場合、正規のロケーション番号であれば図6(B) と同様な別のロッカー装置2を案内する案内図画面が表示される。
【0042】
次に図7のフローチャートに基づいて、第1タイプのロッカー装置1における制御ユニット11の制御動作を説明する。先ず、ステップS1で待機状態とする。この待機状態では図4の画面を表示する。次に、ステップS2で、「空きロッカー案内」のボタンB5が押下されたか判定し、押下されなければステップS3で、預け入れや取り出し、利用情報の送信等のその他の処理を行ってステップS1に戻る。「空きロッカー案内」のボタンB5が押下されると、ステップS4で、例えば図5(A) のような現在のフロアの案内図画面を表示し、ステップS5に進む。
【0043】
以下、ステップS5、S6、S7、S8は図5(A) における画面操作に応じた処理であり、ステップS5で、案内図画面上で希望ロッカー位置(R1,R2,R3等)がタッチされると、ステップS5a以降の処理を行い、ステップS6で他のフロアの選択(例えば「1階」のボタンB7、「3階」のボタンB8の押下)があればステップS6a以降の処理を行う。また、ステップS7で「検索」のボタンB9の押下があれば、ステップS71以降の処理を行う。さらに、ステップS8、ステップS8aの処理で所定時間内に「終了」のボタンB6が押下されまでは、図5(A) の画面表示を続け、所定時間内に何の操作もなければステップS1に戻る。
【0044】
ステップS5で案内図画面上で希望ロッカー位置がタッチされれると、ステップS5aで、例えば図5(B) のような詳細利用状況画面を表示し、ステップS5bに進む。ステップS5bでは、例えば図5(B) の画面でロッカーボックスが選択されて「予約」のボタンB11が押下されたか判定し、押下されれば、ステップS5cでICカードCdのタッチを促す表示を行う。そして、ステップS5d及びステップS5eの処理で所定時間内にICカードCdのタッチがあれば、ステップS5fで予約対象の該当するロッカー装置に対して予約情報を送信し、ステップS5gに進む。この予約情報を受信したロッカー装置は、一定時間内は、予約により登録されたICカード以外ではその予約されたロッカーボックスへの預けいれを不可とする。また、所定時間内にICカードCdのタッチが無ければ、ステップS1に戻る。なお、ステップS5b、ステップS5g及びステップS5hの処理で所定時間内に、「予約」のボタンB11の押下、または図示しない「終了」のボタンの押下が無ければステップS1に戻る。
【0045】
ステップS6で他のフロアが選択されると、ステップS61で図5(A) と同様な他のフロアの案内図画面を表示し、ステップS5に戻る。
【0046】
ステップS7で「検索」のボタンB9が押下されると、ステップS7aで、図6(A) の表示を行って、ICカードCdのタッチを促す表示及びロケーション番号の入力を促す表示を行う。そして、ステップS7b及びS7cで所定時間内にICカードCdのタッチ、またはロケーション番号の入力があれば、ステップS7dに進む。所定時間内にICカードCdのタッチかロケーション番号の入力が無ければステップS1に戻る。
【0047】
ステップS7dでは、ICカードCdから読み取ったID情報(ロッカーID情報)または入力されたロケーション番号(ロッカーID情報)に対応するロッカー装置を検索し、ステップS7eで該当するロッカー装置が有ったかを判定する。該当するロッカー装置が有れば、ステップS7fでそのロッカー装置に対応して例えば図6(B) のように案内図とロッカー装置の位置を表示し、一定時間後にステップS1に戻る。該当するロッカー装置が無ければ、ステップS7gで「荷物は預かっていません」等のエラーメッセージを表示し、ステップS1に戻る。
【0048】
図8は第2タイプのロッカー装置2におけるコンピュータ21の制御動作を示すフローチャートである。このフローチャートは、ステップS5aからステップS5に戻る点、ステップS7a、S7b、S7dにおいてICカードに対する処理を行わない点で、図7の処理と異なり、その他の点は図7の処理(第1タイプのロッカー装置1の処理)と同様である。すなわち、図示は省略するが、第2タイプのLCD表示器21aにおける表示例は図4〜図6と略同様である。図4に対応する待機画面ではボタンB1〜B4は表示されない。また、図5に対応する画面では、「予約」のボタンB11は表示されない。さらに、図6に対応する画面ではICカードに対応する表示は行われない。その他は第1タイプのロッカー装置1と同様である。
【0049】
以上の実施形態では、制御ユニット11、コンピュータ21が「制御手段」に相当し、LCD表示器11a,21aが「操作ディスプレイ」に相当する。また、無線LANシステム3が「ネットワーク」に相当し、LANコンバータ13,23が「通信手段」に相当する。
【0050】
また、図5(A) に示す案内図画面の案内地図MP1及びロッカーマークR1,R2,R3が「他のロッカー装置の配置図」に相当し、「○」、「×」、「△」の利用状況マークRS1,RS2,RS3が「他のロッカー装置の利用状況」に相当する。なお、この実施形態では「他のロッカー装置の配置図」と「他のロッカー装置の利用状況」とを、共に関連付けて表示しているので、きわめて解りやすい表示となっているが、、他のロッカー装置の利用状況は表示しないで他のロッカー装置の配置図(例えば案内地図MP1とロッカーマークR1,R2,R3)だけを表示するようにしてもよい。また、他のロッカー装置の配置図は表示しないて、文章等により他のロッカー装置の利用状況だけを表示するようにしてもよい。また、音声での案内を付加させてもよい。
【0051】
また、図5(B) に示すロッカーガイド図GRが「ロッカーボックスの詳細利用状況」(請求項5)に相当する。また、ICカードCdのID情報、キーに記されたロケーション番号が、「利用中のロッカーボックスに対応するロッカーID情報」(請求項3)に相当する。そして、このID情報またはロケーション番号により、預け入れたロッカーボックスの場所(ロケーション)を容易に確認できるので、利便性がきわめて高くなる。特に、他のロッカー装置で予約した場合、預け入れたロッカーボックスのロケーションは覚えにくいので、そのロッカー装置の配置図を確認できることできわめて利便性が高いシステムとなる。
【0052】
また、複数のロケーションに配置されている任意のロッカー装置において、他のロッカー装置の空きロッカーボックスの有無とそのロッカー装置の場所を容易に確認することができるので、利便性がきわめて高いシステムとなる。
【0053】
また、実施形態では、例えば図5(B) 詳細利用状況画面においてロッカーボックスの配置(レイアウト)とロッカーボックスのサイズをそのまま表示しているので、空きロッカーボックスが上段、中段、下段のどこにあるのか、どのサイズのロッカーボックスが空いているのかが一目で確認できる。ただし、表示画面のサイズによっては、空きロッカーボックスの個数を数字等で表示するだけでも、ある程度の詳細は把握することができる。
【0054】
また、実施形態では、預け入れたロッカー装置の場所も確認することができるので、迷わず荷物を取り出すことができる。
【0055】
さらに、実施形態では、ICカードにより空きロッカーボックスを所定時間予約できるので、見つけた空きロッカーボックスの位置に行くまでに他者に利用されてしまうことを防止できる。
【0056】
以上の実施形態では、第1タイプのロッカー装置1と第2タイプのロッカー装置2とを混在させたシステムについて説明したが、空きロッカーボックスを表示して容易に確認できるような機能については、何れか一方のタイプのみでもよい。
【0057】
また、実施形態では、ロッカー装置で利用状況が変化した時に利用情報を通信するようにしているが、各ロッカー装置が定期的に通信を行って利用情報を取得するものでもよい。
【0058】
また、ネットワークが無線LANの場合について説明したが、有線のLANであってもよい。
【0059】
また、実施形態では、ID情報入力手段としてリーダ/ライターを使用しているので、使用ロッカーボックスのID情報をICカードに書き込ませる方式でもよい。この場合は、ネットワーク接続されていない異なるロケーションにても該当ロッカーボックスを案内することができる。
【0060】
図9は本発明の第2の実施形態のロッカーシステムのロッカー装置の外観正面図である。このロッカー装置100は貴重品ボックスの例であり、例えばゴルフ場などの施設に複数設置されるものである。また、この実施形態ではID情報として手の中指の静脈パターンを用いるものである。このロッカー装置100は、中央の操作部4とその周囲に複数のロッカーボックス5を配置したものである。
【0061】
操作部4には、制御手段としての制御ユニット10、ボックス番号を入力するためのテンキー20、利用者等に入力指示や案内等を表示する出力手段としてのLCD表示器30、利用者が手を当てることで中指の静脈パターンを入力して静脈パターンを認証するための静脈認証装置40が配設されている。また、各ロッカーボックス5は、ロッカー扉5aの内部に制御ユニット10からの制御信号に基づいてロッカーボックス5を施解錠する錠装置51を備えている。
【0062】
図10は第2の実施形態のロッカーシステムの要部ブロック図であり、このロッカーシステムは2台のロッカー装置100,100を接続したものである。制御ユニット10には、前記のテンキー20、LCD表示器30、静脈認証装置40、錠装置51がそれぞれ接続されている。また、2台のロッカー装置の各制御ユニット10は通信手段としてのインターフェース10aを備えており、このインターフェース10aを介して互いにRS232C等の有線で接続されている。そして、各制御ユニット10に登録された静脈パターン(ID情報)を違いに送受信して両者で共有するようになっている。なお、各ロッカー装置100は自機のロッカー装置番号を有している。
【0063】
以上の構成により次のように利用する。使用中のロッカーボックスはLED等が点灯しているので、点灯していないロッカーボックスを選び、ロッカー扉5aに明示されているボックス番号をテンキー20から入力し、静脈認証装置40に手(中指)を当てて静脈パターンを登録する。このとき、静脈認証装置40は静脈パターンを読み取り制御ユニット10はその静脈パターンを入力されたボックス番号に対応させて記憶(登録)する。
【0064】
静脈パターン及びボックス番号が登録されると、そのロッカーボックスのロッカー扉が解錠されるので、利用者は貴重品等を預け入れ、ロッカー扉を閉めるとその錠装置51が施錠される。また、制御ユニット10は、この登録が済むと、その静脈パターンとボックス番号及び当該ロッカー装置の番号の情報を一組にして、他のロッカー装置の制御ユニット10に通信する。他のロッカー装置で登録が行われた場合には、静脈パターンとボックス番号及び当該ロッカー装置の番号の情報の組が送信されてくるので、この情報を他のロッカー装置における情報として記憶する。
【0065】
取り出すときは、静脈認証装置40から静脈パターンを入力すると、制御ユニット10は静脈認証装置40で読み取った静脈パターンに当該ロッカー装置に登録されているものかを判断し、登録されているものであれば対応するボックス番号の錠装置51を解錠する。読み取った静脈パターンが当該ロッカー装置に登録されたものでなければ、他のロッカー装置に登録されたものであるかを判断する。他のロッカー装置に登録されたものでれば、LCD表示器30に、例えば「別のロッカー装置に預けてあります。」等の表示を行って該当のロッカー装置番号を案内する。また、他のロッカー装置に登録されたものでもなければ、エラー表示等を行う。なお、この取り出し時にはボックス番号は入力しなくてもよい。
【0066】
図11は第2の実施形態における制御ユニット10の制御に係るフローチャートである。制御ユニット10は、先ず、ステップS11で、LCD表示器30に「取り出し及び預け入れ時の操作をガイドする表示を行い、ステップS12,S13で、預け入れ時のボックス番号の入力と取り出し時の静脈パターンの入力の有無を監視する。そして、ボックス番号の入力があればステップS14以降で預け入れ及び登録の処理を行い、静脈パターンの入力があればステップS21以降で取り出しの処理を行う。
【0067】
ステップS12でボックス番号が入力されると、ステップS14で、入力されたボックス番号のロッカーボックスが空きであるか否かを判定し、空きでなければステップS15で「使用中です」等のエラー表示を行ってステップS11に戻る。空きでなければ、ステップS16で静脈パターンの入力を受け付け、静脈パターンが入力されると、ステップS17でその静脈パターンとボックス番号を対応付けて当該ロッカー装置に登録し、ステップS18でボックス番号に対応するロッカーボックスの錠装置51を解錠し、ステップS19でロッカーボックスの扉の開閉動作を監視する。扉が開閉されれば、ステップS20で錠装置51を施錠してステップS26に進む。そして、ステップS26で、新たに登録された静脈パターンの情報を当該ロッカー装置のロッカー装置番号と共に登録情報として他のロッカー装置100に送信する。
【0068】
ステップS13で静脈パターンが入力されると(認識されると)、ステップS21で、入力された静脈パターンが当該ロッカー装置のものとして登録されているかを判定し、登録されていなければステップS27に進み、登録されていれば、ステップS22でその静脈パターンに対応するロッカーボックスの錠装置51を解錠し、ステップS23でロッカーボックスの扉の開閉動作を監視する。扉が開閉されれば、ステップS24で錠装置51を施錠するとともに、ステップS25でそのロッカーボックスの登録情報(ボックス番号及び静脈パターンの情報)を削除し、ステップS26に進む。ステップS26では、登録を削除した情報を新たな登録情報として他のロッカー装置100に送信する。
【0069】
ステップS21で、入力された静脈パターンが当該ロッカー装置のものとして登録されていなければ、ステップS27で、その静脈パターンが他のロッカー装置のものとして登録されているを判定し、他のロッカー装置のものとして登録されていれば、ステップS28で、「他のロッカー装置に預かっています」等の他のロッカー装置への案内を表示し、ステップS11に戻る。他のロッカー装置にも登録されていなければ、ステップS29で「預かっておりません」等のエラー表示を行ってステップS11に戻る。
【0070】
以上の実施形態では、静脈パターンをID情報として利用しているが、暗証番号をID情報として用いるようにしてもよい。この場合には、利用開始時にボックス番号の後に暗証番号を入力することで、ボックス番号と暗証番号が対応つけて登録される。また、この場合も、暗証番号とボックス番号及び当該ロッカー装置の番号の情報を一組にして、複数のロッカー装置で授受を行い、この登録情報を共有することにより、他のロッカー装置に預けたものであれば、案内をすることができる。
【0071】
また、この実施形態のロッカー装置(貴重品ボックス)でも、前記実施形態のようにICカードを利用してロッカーボックスを利用できるようにしてもよい。この場合は、ICカードのID情報をID情報として利用することができる。また、預け入れたロッカーボックスが他のロッカー装置の場合、音声等により案内するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の実施形態のロッカーシステムの構成例を示すブロック図である。
【図2】実施形態のロッカーシステムにおける第1タイプのロッカー装置の外観正面図である。
【図3】実施形態のロッカーシステムにおける第2タイプのロッカー装置の外観正面図である。
【図4】実施形態における待機状態の画面を示す図である。
【図5】実施形態における案内図画面及び詳細利用状況画面を示す図である。
【図6】実施形態における検索時の画面を示す図である。
【図7】実施形態における制御ユニットの処理の要部フローチャートである。
【図8】実施形態におけるコンピュータの処理の要部フローチャートである。
【図9】第2の実施形態のロッカーシステムにおけるロッカー装置の外観正面図である。
【図10】第2の実施形態のロッカーシステムの構成例を示すブロック図である。
【図11】第2の実施形態における制御ユニットの処理の要部フローチャートである。
【符号の説明】
【0073】
1 第1タイプのロッカー装置
2 第2タイプのロッカー装置
3 無線LANシステム
Cd ICカード
11 制御ユニット(制御手段)
11a LCD表示器(操作ディスプレイ)
11b カードリーダ/ライター
12 ロッカーボックス
12a 錠装置
13 LANコンバータ(通信手段)
21 コンピュータ(制御手段)
21a LCD表示器(操作ディスプレイ)
22 ロッカーボックス
22a 錠装置
23 LANコンバータ(通信手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば駅構内に設置され、複数の利用者にロッカーボックスを利用可能としたロッカーシステム、ゴルフ場、スポーツジム、ホテルあるいは病院等の各種の施設で利用者が利用するロッカーボックス(貴重品ボックス)からなるロッカーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、駅構内等に配置される貸しロッカーは広く普及しており、例えば特許第3658019号広報(特許文献1)に開示されたものがある。この特許文献1のものは、電源装置(制御装置)に対して複数のケーシング装置(ロッカーボックス)を双方向信号線で接続し、各ケーシング装置は電源装置からの指示により、電源装置に対してステイタスデータを出力し、ロッカーの空き状態、ロッカーの使用状態、投入されるコインのコインカウントのデータ等を、電源装置で把握できるようにしたものである。
【0003】
また、貸しロッカーとしてICカード等により電子マネーで利用できるものが、例えば特開2005−314944号公報(特許文献2)に開示されている。この特許文献2のものは、集中制御装置とICカードとで通信して、ICカードから料金を差し引き、ロッカーボックスを利用できるようにしたものである。
【0004】
ところで、貸しロッカーは、特許文献1のようなコインロッカーでも特許文献2のような電子マネー対応機でも、空きロッカーが無い状態のときは荷物の預け入れができない。そのとき、他のロッカー装置(他のロケーション)との相互接続もないためどこに行けば空きロッカーがあるのか解らない。したがって、利便性が悪いという問題がある。
【0005】
これに対して、ロッカー装置、データベース、及び端末装置をネットワークで接続し、端末装置を介して貸しロッカーの利用状況の情報の提供を受けて、その端末装置からロッカーを予約できるようにしたものが、例えば特開2002−259519号公報(特許文献3)に開示されている。
【0006】
また、ゴルフ場、スポーツジム、ホテルあるいは病院等の各種の施設で利用者が利用する貴重品ボックスとして、特開2006−219921号公報(特許文献4)に開示されたものがある。
【特許文献1】特許第3658019号公報
【特許文献2】特開2005−314944号公報
【特許文献3】特開2002−259519号公報
【特許文献4】特開2006−219921号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来、貸しロッカーを利用した場合、利用者は荷物を預け入れたロッカーボックスがどこのロッカー装置であったか戸惑うことがあり、利便性の点で改良の余地がある。
【0008】
また、前記特許文献3のように、貸しロッカーの利用状況を把握できれば利用者は予約を入れることにより、予約したロッカーボックスを利用できる。しかしながら、この特許文献3の技術は、ネットワークを利用した予約システムあるいはその課金システムであって、システム自体が大がかりなものとなる。また、端末装置を操作しなければ予約ができないので、ロッカーを急に利用したい場合に即座に対応することは不可能である。特に、貸しロッカーを利用するのは多くの場合、荷物の持ち歩きが困難となった場合であり、予定外の利用となることが多い。しかしながら、このような場合に、端末装置で予め予約しておくものでは実質的に対応できない。
【0009】
また、前記特許文献4のような貴重品ボックスにおいても、1つの施設に複数台のロッカー装置が横並びに設置されている場合があり、このような場合、利用者が貴重品を預け入れたロッカー装置を間違えると預かっていない旨の表示やエラー表示になり、利便性が悪いという問題がある。
【0010】
本発明は、一つの駅構内等に複数のロッカー装置を設けたロッカーシステム、あるいは貴重品ボックス等の複数のロッカー装置を設けたロッカーシステムにおいて、預け入れたロッカー装置を容易に確認できたり、一つのロケーションのロッカー装置で例えば空きロッカーが無くなった場合でも、他のロケーションのロッカー装置を容易に利用できるようにし、利便性の高いロッカーシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1のロッカーシステムは、複数のロッカーボックスからなるロッカー装置をネットワークで複数個接続したロッカーシステムであって、前記各ロッカー装置は、複数のロッカーボックスを管理する制御手段と、該制御手段に接続された操作ディスプレイと、前記ネットワークを介して他のロッカー装置との間で情報の通信を行う通信手段とを備え、前記各ロッカー装置が、当該ロッカー装置の前記操作ディスプレイの操作により、他のロッカー装置に関する案内情報を表示することを特徴とする。
【0012】
請求項2のロッカーシステムは、請求項1に記載のロッカーシステムであって、前記各ロッカー装置が、前記案内情報として他のロッカー装置の配置図を表示することを特徴とする。
【0013】
請求項3のロッカーシステムは、請求項2に記載のロッカーシステムであって、前記各ロッカー装置は、前記通信手段により他のロッカー装置における利用情報を取得し、利用中のロッカーボックスに対応するロッカーID情報が入力されると、前記操作ディスプレイに、該ロッカーID情報に対応するロッカーボックスを含むロッカー装置の位置を案内表示することを特徴とする。
【0014】
請求項4のロッカーシステムは、請求項1に記載のロッカーシステムであって、前記各ロッカー装置が、前記通信手段により他のロッカー装置における利用情報を取得し、当該ロッカー装置の前記操作ディスプレイに、該利用情報により他のロッカー装置の利用状況を表示することを特徴とする。
【0015】
請求項5のロッカーシステムは、請求項4に記載のロッカーシステムであって、前記ロッカー装置は、前記操作ディスプレイに前記利用状況として各ロッカーボックスの詳細利用状況を表示し、該表示された詳細利用状況の中から空きロッカーボックスの利用が予約されると、当該ロッカー装置から該予約されたロッカーボックスに対応するロッカー装置に対して予約情報を通知し、該通知されたロッカー装置が該予約された空きロッカーボックスを一時的に予約状態とすることを特徴とする。
【0016】
請求項6のロッカーシステムは、請求項5に記載のロッカーシステムであって、前記ロッカー装置は、利用者ID情報の入力により前記空きロッカーボックスを一時的に予約状態とし、該予約状態とされたロッカーボックスに対応するロッカー装置は、予約状態で該利用者ID情報が入力されると該ロッカーボックスの予約状態を解除することを特徴とする。
【0017】
請求項7のロッカーシステムは、複数のロッカーボックスと、該ロッカーボックスに対応して登録されたID情報と入力されたID情報とを照合して該ロッカーボックスを解錠制御する制御手段とを備えたロッカー装置が一つの施設に複数備えられ、該複数のロッカー装置を接続したロッカーシステムであって、前記各ロッカー装置は、情報を出力する出力手段と、前記ネットワークを介して他のロッカー装置との間で情報の通信を行う通信手段とを備え、前記各ロッカー装置は、前記通信手段により他のロッカー装置に登録されたID情報を取得し、当該ロッカー装置に登録されているID情報が入力されると該ID情報に対応するロッカーボックスを解錠し、他のロッカー装置に登録されているID情報が入力されると、該ID情報に対応するロッカーボックスを含むロッカー装置を前記出力手段により案内することを特徴とする。なお、出力手段は表示により案内するものでもよいし、音声等により案内するものでもよい。
【発明の効果】
【0018】
請求項1のロッカーシステムによれば、ロッカー装置の操作ディスプレイを操作することにより、他のロッカー装置に関する案内情報が表示されるので、この案内情報によりロッカーシステム全体の利便性が高まる。
【0019】
請求項2のロッカーシステムによれば、請求項1の効果に加えて、ロッカー装置の操作表示部に案内情報として他のロッカー装置の配置図が表示されるので、該ロッカーシステムの各ロケーションの位置を知ることができ、さらに利便性が高まる。
【0020】
請求項3のロッカーシステムによれば、請求項2の効果に加えて、ICカードのID情報やロッカーのキーに対応付けられたID情報などのロッカーID情報を入力すると、該ロッカーID情報に対応するロッカーボックスを含むロッカー装置の位置が案内表示されるので、利用者が使用中のロッカーボックスすなわち預け入れたロッカーボックスがどこのロケーションのロッカー装置であるかを確認できるので、さらに利便性が向上する。
【0021】
請求項4のロッカーシステムによれば、請求項1の効果に加えて次の効果が得られる。例えば駅構内にある複数のロッカー装置は、それぞれが互いにロッカー情報を交換して他のロッカー装置の利用状況を把握し、操作ディスプレイに他のロッカー装置の利用状況が表示されるので、空きロッカーが無いときでも、その表示された利用状況により他のロッカー装置の空きロッカーの状況がわかるので、利用者の利便性が向上する。
【0022】
請求項5のロッカーシステムによれば、請求項4の効果に加えて、利用者は、空きロッカーボックスを予約する操作を行ったロッカー装置から、その空きロッカーボックスのあるロッカー装置まで移動する間に、他の利用者に利用されることなく確実に利用することができる。
【0023】
請求項6のロッカーシステムによれば、請求項5の効果に加えて、一つのロッカー装置において、ICカード等の利用者ID情報で他のロッカー装置のロッカーボックスを予約することができ、他のロッカー装置でもそのICカード等により予約したロッカーボックスを利用することができ、さらに利便性が高まる。また、この場合、ロッカー装置の制御により、一人の利用者が(一つのICカードで)複数(多数)のロッカーボックスを予約することを防止することもできる。
【0024】
請求項7のロッカーシステムによれば、請求項3と同様に、生体認証情報や暗証番号などのID情報を入力すると、他のロッカー装置に登録したものであれば、そのID情報に対応するロッカーボックスを含むロッカー装置が案内されるので、利用者が使用中のロッカーボックスすなわち預け入れたロッカーボックスがどのロッカー装置であるかを確認できるので、利便性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
次に、本発明のロッカーシステムの実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態のロッカーシステムの構成例を示すブロック図、図2は実施形態のロッカーシステムにおける第1タイプのロッカー装置1の外観正面図、図3は実施形態のロッカーシステムにおける第2タイプのロッカー装置2の外観正面図である。このロッカーシステムは、第1タイプのロッカー装置1,1,…、第2タイプのロッカー装置2,2,…、無線LANシステム3とで構成されている。
【0026】
図2に示す第1タイプのロッカー装置1はICカードCdによりロッカーを利用できる電子マネー対応機であり、制御ユニット11を有しその両側及び下側にそれぞれ複数のロッカーボックス12が配置されている。また、本発明の特徴としてロッカー装置1の上部にはLANコンバータ13が配設されている。制御ユニット11内には、利用者に情報を表示するLCD表示器11a、ICカードCdからの電波を受信してICカードCdに対してデータの読み書きを行うカードリーダ/ライター11bを備えており、この集中制御装置11の前面には、LCD表示器11aの表示画面11a1、ICカードCdをタッチするカード操作部11b1が配設されている。また、硬貨を投入するための硬貨投入口111、硬貨により利用したときに暗証番号を記したレシートを排出するためのレシート出口112等が配設されている。各ロッカーボックス12は、ロッカー扉121の内部に制御ユニット11からの制御信号に基づいてロッカー扉121を施解錠する錠装置12a等を備えている。
【0027】
図3に示す第2タイプのロッカー装置2は硬貨のみでロッカーを利用するいわゆるコインロッカーを一部改造したものであり、複数のロッカーボックス22を配置したものである。各ロッカーボックス22は錠装置22aを備えており、この錠装置22aは、コインの投入によりキーを回動してロッカー扉221を解錠するものである。なお、このロッカー装置2の各キーには、対応するロッカーボックス22のロッカー番号と共に当該ロッカー装置2が設置されている場所(ロケーション)に対応するロケーション番号が記されている。ロッカー装置2はコンピュータ21を備えており、各錠装置22aはこのコンピュータ21に接続されている。また、ロッカー装置2の略中央位置にはコンピュータ21に接続されたLCD表示器21aが配設されている。さらに、本発明の特徴としてロッカー装置2の上部にはLANコンバータ23が配設されている。なお、コンピュータ21は各ロッカーボックス22における空き状態、使用状態、コインカウントのデータを管理する。
【0028】
図1に示すように、第1タイプのロッカー装置1において、制御ユニット11には、LCD表示器11a、データ通信部11c、LANコンバータ13、各ロッカーボックス12の各錠装置12aがそれぞれ接続されている。前記カードリーダ/ライター11bはデータ通信部11cを介して制御ユニット11に接続されている。なお、データ通信部11cは無線電話回線を介し管理センター等との間でデータの授受を行うこともできる。
【0029】
制御ユニット11は、LCD表示器11aへの表示データの出力と、このLCD表示器11aのタッチパネルの操作状態の検出を行う。また、制御ユニット11は、カードリーダ/ライター11bからのデータの入力及び出力を行う。また、制御ユニット11は、錠装置12aの施解錠の制御を行う。さらに、制御ユニット11は、LANコンバータ13を介して無線LANシステム3のアクセスポイント31との間で無線通信を行い各種のデータの授受を行う。そして、制御ユニット11は後述の制御プログラムに基づいてロッカー装置1の制御を行う。
【0030】
第2タイプのロッカー装置2において、コンピュータ21には、LCD表示器21a、LANコンバータ23、各ロッカーボックス22の各錠装置22aがそれぞれ接続されている。コンピュータ21は、LCD表示器21aへの表示データの出力と、このLCD表示器21aのタッチパネルの操作状態の検出を行う。また、コンピュータ21は、錠装置22aにおける施解錠の状態を検出し、各ロッカーボックス22の利用状況を管理する。さらに、コンピュータ21は、LANコンバータ23を介して無線LANシステム3のアクセスポイント31との間で無線通信を行い各種のデータの授受を行う。
【0031】
無線LANシステム3は複数のアクセスポイント31を有し、各アクセスポイント31間で無線でデータの授受を行う。また、各ロッカー装置1,2の各LANコンバータ13,23には、それぞれ固有のIPアドレスが設定されている。これにより各ロッカー装置1,2の間で送信元を認識しながらデータの授受を行うことができる。また、図1に省略して図示した第2タイプのロッカー装置2のようにそのコンピュータ(図示せず)を無線LANシステム3のハブ32に有線で接続してデータの授受を行うこともできる。
【0032】
第1タイプのロッカー装置1の制御ユニット11、第2タイプのロッカー装置2のコンピュータ21は、自機のロケーション番号を有している。そして、各ロッカーボックス12,22の利用状況(利用中、空き)を管理し、この利用状況のデータを記憶するとともに、他のロッカー装置1,2の利用状況を示す利用情報もそのロケーション番号と共に記憶している。また、自機の利用状況が変化すると、その変化した利用状況を示す利用情報を送信する。さらに、他のロッカー装置1,2に対する予約が発生すると予約情報を送信する。予約情報をを受信したロッカー装置1,2は、予約情報により予約されたロッカーボックスを予約状態とするとともに、この予約状態を含む利用状況の利用情報を他のロッカー装置1,2に送信する。このように、各制御ユニット11、コンピュータ21は、自機の状態が変化すると逐一その利用情報を他のロッカー装置1,2に送信する。
【0033】
ここで、第1タイプのロッカー装置1において、ロッカーボックス12が空き状態のときは、該ロッカーボックス12の錠装置12aは解錠状態となっており、このロッカーボックス12に荷物を預け入れてロッカー扉121を閉めると、錠装置12aは仮施錠状態となる。そして、ICカードCdをカード操作部11b1にタッチしてそのID情報(利用者ID情報)の認証と料金の引き落としが行われると、錠装置12aは本施錠される。また、第2タイプのロッカー装置2は、ロッカーボックス22が空き状態のときは、錠装置22aはキー操作できる状態となっており、所定の料金(コイン)を投入してキー操作すると錠装置22aが施錠できるようになっている。
【0034】
そこで、前記のようにロッカーボックスを予約状態とするとき、例えば次のようにする。第1タイプのロッカー装置1においては、予約情報を受信したときから予約されたロッカーボックス12に対応する錠装置12aを一定時間だけ仮施錠状態とする。そして、カード操作部11b1でICカードがタッチされ、そのID情報(利用者ID情報)が予約したときのID情報と一致した場合に、その錠装置12aの仮施錠を解除し、そのロッカーボックス12を利用可能とする。
【0035】
また、第2タイプのロッカー装置2においては、予約情報を受信したときから予約されたロッカーボックス22に対応する錠装置22aで一定時間だけキー操作ができない状態とする。そして、LCD表示器21aのタッチパネルの操作により、ICカードCdのID情報(カードに記されているID情報)が入力され、そのID情報が予約したときのID情報と一致した場合に、その錠装置22aをキー操作ができる状態とし、、そのロッカーボックス22を利用可能とする。
【0036】
また、このような予約したロッカーボックスの利用時の手順等は、予約したロッカー装置1においてそのガイダンスを表示するようにしてもよい。なお、予約状態は所定時間(例えば5分等)が経過すると解除される。
【0037】
図4〜図6は第1タイプのロッカー装置1におけるLCD表示器11aの画面の表示例を示す図であり、第2タイプのロッカー装置2におけるLCD表示器21aの表示も略同様である。図4は待機状態の画面であり、図4(A) は通常の待機画面の例を示し、図4(B) はロッカーボックス12の空き無し状態の画面の例を示している。この待機画面では、「預け入れ」、「取り出し」、「残高照会」、「ご利用案内」、「空きロッカー案内」とそれぞれ記された画面ボタンB1、B2、B3、B4、B5が表示される。図4(B) のように空き無しの場合には、「預け入れ」のボタンB1には「空きなし」と表示され、このボタンB1の操作は無効となる。
【0038】
図4の待機画面で、「空きロッカー案内」のボタンB5を操作すると、図5(A) の案内図画面に切り替わる。この案内図画面には、当該ロッカーシステムが設置されている駅構内等の施設の案内地図MP1が表示される。なお、この例では、当該表示を行っているロッカー装置1が施設の2階に配置されているので、この2階の案内地図MP1が表示される。さらに、この案内図画面では、現在地マークP1、ロッカー装置1,2の位置を示すロッカーマークR1,R2,R3が表示される。そして、このロッカーマークR1,R2,R3の脇にそのロッカー装置の利用状況を示す「○」、「×」、「△」の利用状況マークRS1,RS2,RS3が表示される。この利用状況マークRS1の「○」は「充分空き有り」、利用状況マークRS2の「×」は「空き無し」、利用状況マークRS3の「△」は「少し空き有り」の各利用状況を示している。なお、駐車場のように「満」、「空」で表示してもよい。
【0039】
すなわち、現在操作しているロッカー装置1は空き無しの状態であり、現在地マークP1と共に利用状況マークRS1により空き無しの状態で表示されている。そこで、ロッカーマークR2またはR3の位置を指で触ると(タッチすると)、図5(B) の詳細利用状況画面に切り替わる。この詳細利用状況画面では、対応するロッカー装置1または2(この例ではロッカー装置1)のロッカーボックスの口数分のレイアウトを示す略図とともに、利用状態を示すロッカーガイド図GRが表示される。また、このロッカーガイド図GRの下には個々のロッカーボックスの利用状態、「使用中」、「使用中別途保管対称」、「空き」及び「利用不可」を色等で区別する索引欄Tが表示され、さらに、その下に、「戻る」、「予約」とそれぞれ記された画面ボタンB10、B11が表示される。「戻る」の画面ボタンB10が押下されると図5(A) の画面に戻り、「予約」の画面ボタンB11が押下されると、指定したロッカーボックスの予約を行うことができる。
【0040】
また、図5(A) の案内地図MP1の下には、「終了」、「1階」、「3階」、「検索」とそれぞれ記された画面ボタンB6、B7、B8、B9が表示される。「終了」の画面ボタンB6が押下されると図4の画面(待機状態)に戻り、「1階」の画面ボタンB7または「3階」の画面ボタンB8が押下されると、それぞれ1階または3階の案内図画面に切り替わる。また、「検索」の画面ボタンB9は利用者が預け入れたロッカーを検索する時に操作するものであり、この画面ボタンB9を押下すると、図6(A) の画面に切り替わる。
【0041】
この図6(A) では、「ICカードをタッチして下さい。」、「又はロケーション番号を入力して下さい。」の案内が表示されるとともに、「取消」、「ロケーション番号」とそれぞれ記された画面ボタンB12、B13が表示される。そしてICカードCdを前記カード操作部11b1にタッチすると、そのID情報が読み取られ、当該ロッカーシステムにおいて正規に預け入れられたものと判断されると、例えば図6(B) の案内図画面が表示される。この例では、預け入れたロッカーが第1タイプのロッカー装置1であって、そのロッカー装置1の場所を、案内地図MP1とロッカーマークを「○」印で囲った案内マークGMにより案内し、さらにメッセージMにより案内している。また、第2タイプのロッカー装置2に荷物を預け入れた利用者は、「ロケーション番号」の画面ボタン13を押下し、所定の入力画面によりキーに記されているロケーション番号を入力する。この場合、正規のロケーション番号であれば図6(B) と同様な別のロッカー装置2を案内する案内図画面が表示される。
【0042】
次に図7のフローチャートに基づいて、第1タイプのロッカー装置1における制御ユニット11の制御動作を説明する。先ず、ステップS1で待機状態とする。この待機状態では図4の画面を表示する。次に、ステップS2で、「空きロッカー案内」のボタンB5が押下されたか判定し、押下されなければステップS3で、預け入れや取り出し、利用情報の送信等のその他の処理を行ってステップS1に戻る。「空きロッカー案内」のボタンB5が押下されると、ステップS4で、例えば図5(A) のような現在のフロアの案内図画面を表示し、ステップS5に進む。
【0043】
以下、ステップS5、S6、S7、S8は図5(A) における画面操作に応じた処理であり、ステップS5で、案内図画面上で希望ロッカー位置(R1,R2,R3等)がタッチされると、ステップS5a以降の処理を行い、ステップS6で他のフロアの選択(例えば「1階」のボタンB7、「3階」のボタンB8の押下)があればステップS6a以降の処理を行う。また、ステップS7で「検索」のボタンB9の押下があれば、ステップS71以降の処理を行う。さらに、ステップS8、ステップS8aの処理で所定時間内に「終了」のボタンB6が押下されまでは、図5(A) の画面表示を続け、所定時間内に何の操作もなければステップS1に戻る。
【0044】
ステップS5で案内図画面上で希望ロッカー位置がタッチされれると、ステップS5aで、例えば図5(B) のような詳細利用状況画面を表示し、ステップS5bに進む。ステップS5bでは、例えば図5(B) の画面でロッカーボックスが選択されて「予約」のボタンB11が押下されたか判定し、押下されれば、ステップS5cでICカードCdのタッチを促す表示を行う。そして、ステップS5d及びステップS5eの処理で所定時間内にICカードCdのタッチがあれば、ステップS5fで予約対象の該当するロッカー装置に対して予約情報を送信し、ステップS5gに進む。この予約情報を受信したロッカー装置は、一定時間内は、予約により登録されたICカード以外ではその予約されたロッカーボックスへの預けいれを不可とする。また、所定時間内にICカードCdのタッチが無ければ、ステップS1に戻る。なお、ステップS5b、ステップS5g及びステップS5hの処理で所定時間内に、「予約」のボタンB11の押下、または図示しない「終了」のボタンの押下が無ければステップS1に戻る。
【0045】
ステップS6で他のフロアが選択されると、ステップS61で図5(A) と同様な他のフロアの案内図画面を表示し、ステップS5に戻る。
【0046】
ステップS7で「検索」のボタンB9が押下されると、ステップS7aで、図6(A) の表示を行って、ICカードCdのタッチを促す表示及びロケーション番号の入力を促す表示を行う。そして、ステップS7b及びS7cで所定時間内にICカードCdのタッチ、またはロケーション番号の入力があれば、ステップS7dに進む。所定時間内にICカードCdのタッチかロケーション番号の入力が無ければステップS1に戻る。
【0047】
ステップS7dでは、ICカードCdから読み取ったID情報(ロッカーID情報)または入力されたロケーション番号(ロッカーID情報)に対応するロッカー装置を検索し、ステップS7eで該当するロッカー装置が有ったかを判定する。該当するロッカー装置が有れば、ステップS7fでそのロッカー装置に対応して例えば図6(B) のように案内図とロッカー装置の位置を表示し、一定時間後にステップS1に戻る。該当するロッカー装置が無ければ、ステップS7gで「荷物は預かっていません」等のエラーメッセージを表示し、ステップS1に戻る。
【0048】
図8は第2タイプのロッカー装置2におけるコンピュータ21の制御動作を示すフローチャートである。このフローチャートは、ステップS5aからステップS5に戻る点、ステップS7a、S7b、S7dにおいてICカードに対する処理を行わない点で、図7の処理と異なり、その他の点は図7の処理(第1タイプのロッカー装置1の処理)と同様である。すなわち、図示は省略するが、第2タイプのLCD表示器21aにおける表示例は図4〜図6と略同様である。図4に対応する待機画面ではボタンB1〜B4は表示されない。また、図5に対応する画面では、「予約」のボタンB11は表示されない。さらに、図6に対応する画面ではICカードに対応する表示は行われない。その他は第1タイプのロッカー装置1と同様である。
【0049】
以上の実施形態では、制御ユニット11、コンピュータ21が「制御手段」に相当し、LCD表示器11a,21aが「操作ディスプレイ」に相当する。また、無線LANシステム3が「ネットワーク」に相当し、LANコンバータ13,23が「通信手段」に相当する。
【0050】
また、図5(A) に示す案内図画面の案内地図MP1及びロッカーマークR1,R2,R3が「他のロッカー装置の配置図」に相当し、「○」、「×」、「△」の利用状況マークRS1,RS2,RS3が「他のロッカー装置の利用状況」に相当する。なお、この実施形態では「他のロッカー装置の配置図」と「他のロッカー装置の利用状況」とを、共に関連付けて表示しているので、きわめて解りやすい表示となっているが、、他のロッカー装置の利用状況は表示しないで他のロッカー装置の配置図(例えば案内地図MP1とロッカーマークR1,R2,R3)だけを表示するようにしてもよい。また、他のロッカー装置の配置図は表示しないて、文章等により他のロッカー装置の利用状況だけを表示するようにしてもよい。また、音声での案内を付加させてもよい。
【0051】
また、図5(B) に示すロッカーガイド図GRが「ロッカーボックスの詳細利用状況」(請求項5)に相当する。また、ICカードCdのID情報、キーに記されたロケーション番号が、「利用中のロッカーボックスに対応するロッカーID情報」(請求項3)に相当する。そして、このID情報またはロケーション番号により、預け入れたロッカーボックスの場所(ロケーション)を容易に確認できるので、利便性がきわめて高くなる。特に、他のロッカー装置で予約した場合、預け入れたロッカーボックスのロケーションは覚えにくいので、そのロッカー装置の配置図を確認できることできわめて利便性が高いシステムとなる。
【0052】
また、複数のロケーションに配置されている任意のロッカー装置において、他のロッカー装置の空きロッカーボックスの有無とそのロッカー装置の場所を容易に確認することができるので、利便性がきわめて高いシステムとなる。
【0053】
また、実施形態では、例えば図5(B) 詳細利用状況画面においてロッカーボックスの配置(レイアウト)とロッカーボックスのサイズをそのまま表示しているので、空きロッカーボックスが上段、中段、下段のどこにあるのか、どのサイズのロッカーボックスが空いているのかが一目で確認できる。ただし、表示画面のサイズによっては、空きロッカーボックスの個数を数字等で表示するだけでも、ある程度の詳細は把握することができる。
【0054】
また、実施形態では、預け入れたロッカー装置の場所も確認することができるので、迷わず荷物を取り出すことができる。
【0055】
さらに、実施形態では、ICカードにより空きロッカーボックスを所定時間予約できるので、見つけた空きロッカーボックスの位置に行くまでに他者に利用されてしまうことを防止できる。
【0056】
以上の実施形態では、第1タイプのロッカー装置1と第2タイプのロッカー装置2とを混在させたシステムについて説明したが、空きロッカーボックスを表示して容易に確認できるような機能については、何れか一方のタイプのみでもよい。
【0057】
また、実施形態では、ロッカー装置で利用状況が変化した時に利用情報を通信するようにしているが、各ロッカー装置が定期的に通信を行って利用情報を取得するものでもよい。
【0058】
また、ネットワークが無線LANの場合について説明したが、有線のLANであってもよい。
【0059】
また、実施形態では、ID情報入力手段としてリーダ/ライターを使用しているので、使用ロッカーボックスのID情報をICカードに書き込ませる方式でもよい。この場合は、ネットワーク接続されていない異なるロケーションにても該当ロッカーボックスを案内することができる。
【0060】
図9は本発明の第2の実施形態のロッカーシステムのロッカー装置の外観正面図である。このロッカー装置100は貴重品ボックスの例であり、例えばゴルフ場などの施設に複数設置されるものである。また、この実施形態ではID情報として手の中指の静脈パターンを用いるものである。このロッカー装置100は、中央の操作部4とその周囲に複数のロッカーボックス5を配置したものである。
【0061】
操作部4には、制御手段としての制御ユニット10、ボックス番号を入力するためのテンキー20、利用者等に入力指示や案内等を表示する出力手段としてのLCD表示器30、利用者が手を当てることで中指の静脈パターンを入力して静脈パターンを認証するための静脈認証装置40が配設されている。また、各ロッカーボックス5は、ロッカー扉5aの内部に制御ユニット10からの制御信号に基づいてロッカーボックス5を施解錠する錠装置51を備えている。
【0062】
図10は第2の実施形態のロッカーシステムの要部ブロック図であり、このロッカーシステムは2台のロッカー装置100,100を接続したものである。制御ユニット10には、前記のテンキー20、LCD表示器30、静脈認証装置40、錠装置51がそれぞれ接続されている。また、2台のロッカー装置の各制御ユニット10は通信手段としてのインターフェース10aを備えており、このインターフェース10aを介して互いにRS232C等の有線で接続されている。そして、各制御ユニット10に登録された静脈パターン(ID情報)を違いに送受信して両者で共有するようになっている。なお、各ロッカー装置100は自機のロッカー装置番号を有している。
【0063】
以上の構成により次のように利用する。使用中のロッカーボックスはLED等が点灯しているので、点灯していないロッカーボックスを選び、ロッカー扉5aに明示されているボックス番号をテンキー20から入力し、静脈認証装置40に手(中指)を当てて静脈パターンを登録する。このとき、静脈認証装置40は静脈パターンを読み取り制御ユニット10はその静脈パターンを入力されたボックス番号に対応させて記憶(登録)する。
【0064】
静脈パターン及びボックス番号が登録されると、そのロッカーボックスのロッカー扉が解錠されるので、利用者は貴重品等を預け入れ、ロッカー扉を閉めるとその錠装置51が施錠される。また、制御ユニット10は、この登録が済むと、その静脈パターンとボックス番号及び当該ロッカー装置の番号の情報を一組にして、他のロッカー装置の制御ユニット10に通信する。他のロッカー装置で登録が行われた場合には、静脈パターンとボックス番号及び当該ロッカー装置の番号の情報の組が送信されてくるので、この情報を他のロッカー装置における情報として記憶する。
【0065】
取り出すときは、静脈認証装置40から静脈パターンを入力すると、制御ユニット10は静脈認証装置40で読み取った静脈パターンに当該ロッカー装置に登録されているものかを判断し、登録されているものであれば対応するボックス番号の錠装置51を解錠する。読み取った静脈パターンが当該ロッカー装置に登録されたものでなければ、他のロッカー装置に登録されたものであるかを判断する。他のロッカー装置に登録されたものでれば、LCD表示器30に、例えば「別のロッカー装置に預けてあります。」等の表示を行って該当のロッカー装置番号を案内する。また、他のロッカー装置に登録されたものでもなければ、エラー表示等を行う。なお、この取り出し時にはボックス番号は入力しなくてもよい。
【0066】
図11は第2の実施形態における制御ユニット10の制御に係るフローチャートである。制御ユニット10は、先ず、ステップS11で、LCD表示器30に「取り出し及び預け入れ時の操作をガイドする表示を行い、ステップS12,S13で、預け入れ時のボックス番号の入力と取り出し時の静脈パターンの入力の有無を監視する。そして、ボックス番号の入力があればステップS14以降で預け入れ及び登録の処理を行い、静脈パターンの入力があればステップS21以降で取り出しの処理を行う。
【0067】
ステップS12でボックス番号が入力されると、ステップS14で、入力されたボックス番号のロッカーボックスが空きであるか否かを判定し、空きでなければステップS15で「使用中です」等のエラー表示を行ってステップS11に戻る。空きでなければ、ステップS16で静脈パターンの入力を受け付け、静脈パターンが入力されると、ステップS17でその静脈パターンとボックス番号を対応付けて当該ロッカー装置に登録し、ステップS18でボックス番号に対応するロッカーボックスの錠装置51を解錠し、ステップS19でロッカーボックスの扉の開閉動作を監視する。扉が開閉されれば、ステップS20で錠装置51を施錠してステップS26に進む。そして、ステップS26で、新たに登録された静脈パターンの情報を当該ロッカー装置のロッカー装置番号と共に登録情報として他のロッカー装置100に送信する。
【0068】
ステップS13で静脈パターンが入力されると(認識されると)、ステップS21で、入力された静脈パターンが当該ロッカー装置のものとして登録されているかを判定し、登録されていなければステップS27に進み、登録されていれば、ステップS22でその静脈パターンに対応するロッカーボックスの錠装置51を解錠し、ステップS23でロッカーボックスの扉の開閉動作を監視する。扉が開閉されれば、ステップS24で錠装置51を施錠するとともに、ステップS25でそのロッカーボックスの登録情報(ボックス番号及び静脈パターンの情報)を削除し、ステップS26に進む。ステップS26では、登録を削除した情報を新たな登録情報として他のロッカー装置100に送信する。
【0069】
ステップS21で、入力された静脈パターンが当該ロッカー装置のものとして登録されていなければ、ステップS27で、その静脈パターンが他のロッカー装置のものとして登録されているを判定し、他のロッカー装置のものとして登録されていれば、ステップS28で、「他のロッカー装置に預かっています」等の他のロッカー装置への案内を表示し、ステップS11に戻る。他のロッカー装置にも登録されていなければ、ステップS29で「預かっておりません」等のエラー表示を行ってステップS11に戻る。
【0070】
以上の実施形態では、静脈パターンをID情報として利用しているが、暗証番号をID情報として用いるようにしてもよい。この場合には、利用開始時にボックス番号の後に暗証番号を入力することで、ボックス番号と暗証番号が対応つけて登録される。また、この場合も、暗証番号とボックス番号及び当該ロッカー装置の番号の情報を一組にして、複数のロッカー装置で授受を行い、この登録情報を共有することにより、他のロッカー装置に預けたものであれば、案内をすることができる。
【0071】
また、この実施形態のロッカー装置(貴重品ボックス)でも、前記実施形態のようにICカードを利用してロッカーボックスを利用できるようにしてもよい。この場合は、ICカードのID情報をID情報として利用することができる。また、預け入れたロッカーボックスが他のロッカー装置の場合、音声等により案内するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の実施形態のロッカーシステムの構成例を示すブロック図である。
【図2】実施形態のロッカーシステムにおける第1タイプのロッカー装置の外観正面図である。
【図3】実施形態のロッカーシステムにおける第2タイプのロッカー装置の外観正面図である。
【図4】実施形態における待機状態の画面を示す図である。
【図5】実施形態における案内図画面及び詳細利用状況画面を示す図である。
【図6】実施形態における検索時の画面を示す図である。
【図7】実施形態における制御ユニットの処理の要部フローチャートである。
【図8】実施形態におけるコンピュータの処理の要部フローチャートである。
【図9】第2の実施形態のロッカーシステムにおけるロッカー装置の外観正面図である。
【図10】第2の実施形態のロッカーシステムの構成例を示すブロック図である。
【図11】第2の実施形態における制御ユニットの処理の要部フローチャートである。
【符号の説明】
【0073】
1 第1タイプのロッカー装置
2 第2タイプのロッカー装置
3 無線LANシステム
Cd ICカード
11 制御ユニット(制御手段)
11a LCD表示器(操作ディスプレイ)
11b カードリーダ/ライター
12 ロッカーボックス
12a 錠装置
13 LANコンバータ(通信手段)
21 コンピュータ(制御手段)
21a LCD表示器(操作ディスプレイ)
22 ロッカーボックス
22a 錠装置
23 LANコンバータ(通信手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のロッカーボックスからなるロッカー装置をネットワークで複数個接続したロッカーシステムであって、
前記各ロッカー装置は、複数のロッカーボックスを管理する制御手段と、該制御手段に接続された操作ディスプレイと、前記ネットワークを介して他のロッカー装置との間で情報の通信を行う通信手段とを備え、
前記各ロッカー装置が、当該ロッカー装置の前記操作ディスプレイの操作により、他のロッカー装置に関する案内情報を表示することを特徴とするロッカーシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のロッカーシステムであって、
前記各ロッカー装置が、前記案内情報として他のロッカー装置の配置図を表示することを特徴とするロッカーシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のロッカーシステムであって、
前記各ロッカー装置は、前記通信手段により他のロッカー装置における利用情報を取得し、利用中のロッカーボックスに対応するロッカーID情報が入力されると、前記操作ディスプレイに、該ロッカーID情報に対応するロッカーボックスを含むロッカー装置の位置を案内表示することを特徴とするロッカーシステム。
【請求項4】
請求項1に記載のロッカーシステムであって、
前記各ロッカー装置が、前記通信手段により他のロッカー装置における利用情報を取得し、当該ロッカー装置の前記操作ディスプレイに、該利用情報により他のロッカー装置の利用状況を表示することを特徴とするロッカーシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のロッカーシステムであって、
前記ロッカー装置は、前記操作ディスプレイに前記利用状況として各ロッカーボックスの詳細利用状況を表示し、該表示された詳細利用状況の中から空きロッカーボックスの予約が選択されると、当該ロッカー装置から該予約されたロッカーボックスに対応するロッカー装置に対して予約情報を通知し、該通知されたロッカー装置が該予約された空きロッカーボックスを一時的に予約状態とすることを特徴とするロッカーシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のロッカーシステムであって、
前記ロッカー装置は、利用者ID情報の入力により前記空きロッカーボックスを一時的に予約状態とし、該予約状態とされたロッカーボックスに対応するロッカー装置は、予約状態で該利用者ID情報が入力されると該ロッカーボックスの予約状態を解除することを特徴とするロッカーシステム。
【請求項7】
複数のロッカーボックスと、該ロッカーボックスに対応して登録されたID情報と入力されたID情報とを照合して該ロッカーボックスを解錠制御する制御手段とを備えたロッカー装置が一つの施設に複数備えられ、該複数のロッカー装置を接続したロッカーシステムであって、
前記各ロッカー装置は、情報を出力する出力手段と、前記ネットワークを介して他のロッカー装置との間で情報の通信を行う通信手段とを備え、
前記各ロッカー装置は、前記通信手段により他のロッカー装置に登録されたID情報を取得し、当該ロッカー装置に登録されているID情報が入力されると該ID情報に対応するロッカーボックスを解錠し、他のロッカー装置に登録されているID情報が入力されると、該ID情報に対応するロッカーボックスを含むロッカー装置を前記出力手段により案内することを特徴とするロッカーシステム。
【請求項1】
複数のロッカーボックスからなるロッカー装置をネットワークで複数個接続したロッカーシステムであって、
前記各ロッカー装置は、複数のロッカーボックスを管理する制御手段と、該制御手段に接続された操作ディスプレイと、前記ネットワークを介して他のロッカー装置との間で情報の通信を行う通信手段とを備え、
前記各ロッカー装置が、当該ロッカー装置の前記操作ディスプレイの操作により、他のロッカー装置に関する案内情報を表示することを特徴とするロッカーシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のロッカーシステムであって、
前記各ロッカー装置が、前記案内情報として他のロッカー装置の配置図を表示することを特徴とするロッカーシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のロッカーシステムであって、
前記各ロッカー装置は、前記通信手段により他のロッカー装置における利用情報を取得し、利用中のロッカーボックスに対応するロッカーID情報が入力されると、前記操作ディスプレイに、該ロッカーID情報に対応するロッカーボックスを含むロッカー装置の位置を案内表示することを特徴とするロッカーシステム。
【請求項4】
請求項1に記載のロッカーシステムであって、
前記各ロッカー装置が、前記通信手段により他のロッカー装置における利用情報を取得し、当該ロッカー装置の前記操作ディスプレイに、該利用情報により他のロッカー装置の利用状況を表示することを特徴とするロッカーシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のロッカーシステムであって、
前記ロッカー装置は、前記操作ディスプレイに前記利用状況として各ロッカーボックスの詳細利用状況を表示し、該表示された詳細利用状況の中から空きロッカーボックスの予約が選択されると、当該ロッカー装置から該予約されたロッカーボックスに対応するロッカー装置に対して予約情報を通知し、該通知されたロッカー装置が該予約された空きロッカーボックスを一時的に予約状態とすることを特徴とするロッカーシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のロッカーシステムであって、
前記ロッカー装置は、利用者ID情報の入力により前記空きロッカーボックスを一時的に予約状態とし、該予約状態とされたロッカーボックスに対応するロッカー装置は、予約状態で該利用者ID情報が入力されると該ロッカーボックスの予約状態を解除することを特徴とするロッカーシステム。
【請求項7】
複数のロッカーボックスと、該ロッカーボックスに対応して登録されたID情報と入力されたID情報とを照合して該ロッカーボックスを解錠制御する制御手段とを備えたロッカー装置が一つの施設に複数備えられ、該複数のロッカー装置を接続したロッカーシステムであって、
前記各ロッカー装置は、情報を出力する出力手段と、前記ネットワークを介して他のロッカー装置との間で情報の通信を行う通信手段とを備え、
前記各ロッカー装置は、前記通信手段により他のロッカー装置に登録されたID情報を取得し、当該ロッカー装置に登録されているID情報が入力されると該ID情報に対応するロッカーボックスを解錠し、他のロッカー装置に登録されているID情報が入力されると、該ID情報に対応するロッカーボックスを含むロッカー装置を前記出力手段により案内することを特徴とするロッカーシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−20733(P2010−20733A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−200547(P2008−200547)
【出願日】平成20年8月4日(2008.8.4)
【出願人】(000170598)株式会社アルファ (433)
【出願人】(506226658)株式会社アルファロッカーシステム (39)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月4日(2008.8.4)
【出願人】(000170598)株式会社アルファ (433)
【出願人】(506226658)株式会社アルファロッカーシステム (39)
【Fターム(参考)】
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