説明

ロボットシステム

【解決手段】ターンテーブルの回転軸から離れた位置にある軸を中心にして回転させることができるように、ターンテーブル上に軸回転可能に取り付けられているアームを有する、回転させることのできるターンテーブルを含んでいるロボットシステム。アームの回転軸は、ターンテーブルを基部上に支持する軸受よりも、ターンテーブルの回転軸の近くに配置されている。アームは、ターンテーブルの下方に位置する、アームの回転軸を横断する方向に伸張する部分を有している。ターンテーブルは、基部の上に、共通平面に位置する部分を有する単一の軸受によって支持されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットシステムは、対象物を巧みに操作し、また他の仕事を実行するために広く使用されている。1つの一般的な型式のロボットシステムとしては、米国特許第6,491,491号に記載されているようなSCARA(選択合致アセンブリロボットアーム)システムがある。例えば、米国特許第6,491,491号の図7から図10に示すように、ロボットは、ターンテーブル22を含んでおり、その上には、第1アーム31と第2アーム32を有する移送部3が、軸回転可能に取り付けられている。移送部3は、この実施形態では、半導体ウェーハを操作するために使用されるハンド部4を支持している。第1アーム31は、ターンテーブル22の回転軸1aからオフセットしている第1回転軸2aを中心に回転可能になっている。
【特許文献1】米国特許第6,491,491号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の発明人は、ある種の用途では、標準的なSCARAロボット構成が、ロボットアームに適する支持を提供していないことを理解している。結果的に、ある種の用途では、特にアームが迅速な運動を行う時、及び/又は比較的重い質量を支持する時には、ロボットアームを正確且つ繰り返し位置決めするのが難しいこともある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の1つの態様では、SCARA型ロボットシステムは、ロボットアームの堅固な支持に強化された剛性を提供する。1つの実施形態では、ロボットシステムは、基部と、基部に対して第1軸を中心にして回転させることのできるターンテーブルを含んでいる。ターンテーブルは、第1軸から第1距離だけ間隔を空けた位置で基部と接触する軸受を含んでいる。アームは、ターンテーブルに軸回転可能に取り付けられており、第1軸から第1距離より短い第2距離だけ間隔を空けて配置されている第2軸を中心にして回転させることができる。継手は、アームに支持されており、ロボット工具、ハンド、又は把持、液体試料の取扱、対象物の巧みな操作などの様な少なくとも1つの機能を実行するために配置されている他の装置と係合させることができるようになっている。この実施形態によれば、アームを軸受支持部よりターンテーブルの回転軸に近い地点で軸旋回可能に取り付けることにより、ターンテーブルがターンテーブル及び/又はアームの運動の間に撓む能力は、低減又は削除される。而して、アームに提供されている支持剛性は、他の類似のシステムと比較して強化される。例えば、幾つかの実施形態では、アームの回転軸を軸受よりターンテーブルの回転軸の近くに配置すると、アームを支持しているターンテーブルの片持ち梁部分が存在しなくなる。その代わり、アームを支持しているターンテーブルのその部分は、それ自体、アームの反対(直径方向反対)側、及びターンテーブルの回転軸上に位置する基部上の2つ(又はそれ以上)の支持地点によって効果的に支持されることになる。
【0005】
本発明の別の態様では、SCAR型ロボットのアーム(例えば、前アーム)の半径方向に伸張している部分は、支持するターンテーブルの下方に位置している。例えば、1つの実施形態では、ロボットシステムは、基部と、第1軸を中心にして基部に対して回転させることのできるターンテーブルを含んでいる。ターンテーブルは、第1軸から第1距離だけ間隔を空けた位置で基部と接触する軸受を含んでいる。アームは、ターンテーブルに軸回転可能に取り付けられており、第1軸から間隔を空けて平行に配置されている第2軸を中心にして回転させることができる。少なくともアームの一部分、例えば第2軸に垂直な半径方向に伸張している部分は、ロボットの使用中には、軸受の下に位置している。継手は、アームによって支持されており、工具、ハンド、又は少なくとも1つの機能を実行するように配置されている他の装置と係合させることができるようになっている。ターンテーブル及びその支持軸受に対してアームを逆に配置すると、ロボットアームを短くすることができ、それでも、ターンテーブルの回転軸の真下に位置している比較的大きい作業領域で対象物を巧みに操作することができる。
【0006】
本発明の別の態様では、SCARA型ロボットは、基部に対してターンテーブルを支持する単一の軸受のみを含んでいる。例えば1つの実施形態では、ロボットシステムは、基部と、第1軸を中心にして基部に対して回転させることのできるターンテーブルを含んでいる。単一の軸受は、ターンテーブルを基部上に、x方向、y方向、及びz方向に、そして第1軸を中心としてターンテーブルを回転させることができるように、支持している。アームは、ターンテーブルに軸回転可能に取り付けられており、第1軸から間隔を空けて平行に配置されている第2軸を中心にして回転させることができる。継手は、アームによって支持されており、工具、ハンド、又は少なくとも1つの機能を実行するように配置されている他の装置と係合させることができるようになっている。ターンテーブルと基部の間に単一の軸受のみを設けることにより、ロボットをより容易に取り付けることができ、ロボットの製造時の公差を低減することができる。1つの実施形態では、軸受は、ターンテーブルの周辺部付近でターンテーブルと係合する環状又は輪状の形状を有している。
【0007】
本発明の上記及びこの他の態様は、以下の説明及び特許請求の範囲の内容から明白となるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の態様を添付図面を参照しながら説明してゆくが、各図中、同じ番号は類似の要素を表している。
本発明は、その適用において、以下の説明で記述し又は図面で図解している詳細な構造及び部品の配置に限定されるものではない。本発明は、他の実施形態も可能であり、様々な方法で具体化し、又は実施することができる。例えば、本発明の例示的実施形態は、液体を取り扱う環境での使用に関して、以下に説明されている。しかしながら、本発明の態様は、どの様な適した用途のためのロボットシステムにおいても使用することができるものと理解されたい。
【0009】
図1は、ロボットシステム1の例示的実施形態を示しており、このシステムは、作業面7の上方の基部2の上部を支持するため1つ又はそれ以上の垂直脚部3を有している基部2を含んでいる。基部2は、概ね垂直な軸を中心にして基部2に対して回転できるように配置されているターンターブル8(図2参照)を支持している。本発明の1つの態様によれば、ターンテーブル8は、一部分がターンテーブル8の下方に位置する状態で軸回転可能に取り付けられているアーム4を有している。この実施形態では、アーム4は、ターンテーブル8の下方で半径方向に伸張している部分、即ち、アームがターンテーブル8に対して回転する中心軸を横断する方向に伸張している部分、を有している。その様な配置は、ターンテーブルに取り付けられているアームが、通常はターンテーブルの上方に配置されているSCARA型ロボットでは通常見られないものである。本発明の態様によるこの逆転配置により、アーム4は、比較的短い半径方向に伸張する部分を有しながらも、比較的大きい作業面7に効果的にサービスを提供できるようになる。即ち、米国特許第6,491,491号に記載されたものと同様に構成されたCARA型ロボットは、ターンテーブルの周囲に位置する作業領域(例えば、環状形状の作業領域)の中の工作物と係合するように配置されている。対照的に、図1に示すような配置は、ターンテーブル8の下方の円形形状の作業領域で作動させることができる。而して、米国特許第6,491,491号のようなロボット構成は、本発明のこの態様に従って構成されたロボットシステムと比較して、所与の大きさの作業面と相互作用できるようにするためには比較的長い前アームを必要とする。
【0010】
アーム4は、把持、ピペット採取、又は他の材料取扱の機能の様な1つ又はそれ以上の機能を実行できるようになっている工具5と取り外し可能に係合する継手6を含んでいる。継手6は、アーム4が工具5を切り離し、例えば、異なる機能を実行するため、別の工具5と取り替えることができるように配置されている。継手6は、垂直方向に工具5と係合させることができ、即ち、継手6は、工具5と係合し又はこれを切り離すために垂直方向に動かすことができ、工具に対して、物理的支持を、更には工具5を制御し及び工具5に電力を供給するための電気的及びその他の接続を、供給することもできる。しかしながら、継手6は、より永続的な接続を提供して、工具5の容易な交換ができないようにしてもよい。ターンテーブル8を回転さ、アーム4をターンテーブルに対して軸回転させ、及び/又はアーム4を垂直方向に伸張させることによって、工具5を巧みに操作し、作業面7上の1つ又はそれ以上の工作物に対してどの様な適した作業でも実行させることができる。例えば、例示的実施形態における作業面7は、1つ又はそれ以上のマイクロタイターウェルプレート又は他の試料ホルダが配置されている複数の凹部領域を含んでいる。更に、図1に示すように、アーム4は、工具5が作業面7の外側に配置されるように、動かすこともできる。これにより、工具5を使って、作業面7の外側に位置している対象物を持ち上げ又は置き、或いは、工具5を別のものに取り替える様な他の所望の操作を実行させることもできるようになる。
【0011】
本発明の1つの態様では、アームは、ターンテーブルに軸回転可能に取り付けられており、ターンテーブルの回転中心軸から間隔を空けて概ね平行に配置されている軸を中心にして回転可能である。アームの回転軸とターンテーブルの回転軸の間の距離は、ターンテーブルの回転軸と、基部上でターンテーブルを支持している軸受の間の距離より短い。図2に示すように、ターンテーブル8は、ターンテーブル駆動装置81の制御の下に概ね垂直な第1軸11を中心にして回転可能である。ターンテーブル駆動装置81は、1つ又はそれ以上のモータ、ギヤ、変速機、回転エンコーダ、又は他の位置検出装置、などを含んでいる。要約すると、ターンテーブル駆動装置81は、ターンテーブル8を所望の方法で第1軸11を中心にして回転させるための、どの様な適した構成要素を含んでいてもよい。この例示的実施形態では、ターンテーブル8は、基部2に対して高度に位置制御された状態で第1軸11を中心にして回転する。更に、アーム4は、第1軸11と概ね平行に、第1軸11から間隔を空けて配置されている第2軸12を中心にしてターンテーブル8に対して回転可能である。アーム4は、アーム回転駆動装置41で第2軸12を中心にして回転させることができ、このアーム回転駆動装置は、ターンテーブル駆動装置81と同様に、1つ又はそれ以上のモータ、クラッチ、変速機、位置エンコーダ、などの様な、どの様な適した構成要素を含んでいてもよい。
【0012】
図2から分かるように、第2回転軸12は、基部2の上にターンテーブルを支持している軸受9よりも第1軸11の近くに配置されている。この例示的実施形態では、軸受9は、それぞれ基部2の上のフランジ21とターンテーブル8の周辺部付近に接合されている、一対の環帯又は輪状のレースを含んでいる。しかしながら、軸受は、どの様な数の部品を含んでいても、及び/又は別々の部分、例えば基部2に対してターンテーブル8を一体となって支持する2つ又はそれ以上の弓状の部分を有していてもよいものと理解されたい。この実施形態では、軸受9は、ターンテーブルを、水平面内(x及びy方向)に、及び垂直方向(z方向)に支持し、且つターンテーブル8が、第1軸11を中心にして回転できるようにしている。第2回転軸12を軸受9より第1回転軸11近くに配置することにより、アーム4は、ターンテーブル8によって非常に高い剛性で支持されることになる。従来式のSCARA型ロボットシステムでは、アームの回転軸は、ターンテーブル8を支持するために使用されている1つ又はそれ以上の軸受よりも第1回転軸11から更に遠い地点に配置されている。(この点に関し、ターンテーブルの回転軸からの距離は、軸からの垂直方向の距離である。)結果として、従来式のSCARA型ロボットでは、ターンテーブル8の片持ち梁の部分が、アーム4を支持するのに使用されている。この片持ち梁式の配置は、場合によっては、アーム及び/又はターンテーブル8の運動の間に、片持ち梁の部分の好ましくない撓み又は他の運動を許容してしまうこともある。対照的に、図2に示すような本発明の態様による実施形態は、アーム4を支持するターンテーブルの片持ち梁の部分を無くすことができる。代わりに、アーム4を支持するターンテーブル8の部分は、2つの相対する支持点の間に、例えば、ターンテーブルの回転軸とアームの回転軸が共に軸受部分の間に配置されるように軸受9の直径方向反対側にある部分の間に、配置することができる。
【0013】
図2に示している本発明の別の態様は、ターンテーブルが、基部に対して単一の軸受だけで支持されているロボットシステムである。(単一の軸受によって、ターンテーブルの回転軸に沿う共通の平面に配置されている単一の軸受アセンブリが、ターンテーブルを支持しているということを意味している。「単一の」軸受は、ターンテーブルを支持するために一平面内で一体となって機能する複数の軸受部品又は部分の使用を排除するものではない。)例えば、この例示的実施形態では、軸受9だけが、基部2上にターンテーブル9を支持するのに使用されている。上に述べたように、軸受9は、ターンテーブル8をx方向、y方向及びy方向に支持しながら、ターンテーブル8が回転できるようにしている。その様な配置では、1つの軸受9だけを取り付けて基部2に対して整列させればよいので、ロボットのアセンブリを簡素化することができる。対照的に、ターンテーブルの回転軸に沿って軸方向に2つ(またはそれ以上)の軸受を設置する必要のあるシステムでは、基部上の軸受の相対的な取り付け位置においてより正確な整列が必要になり、そうしなければ、過度の軸受磨耗が生じる可能性がある。この例示的実施形態では、軸受9は、両レースの間に配置された複数の球状の球軸受を介して互いに係合する一対の適切に配置されたレースを含んでいる。しかしながら、軸受9は、他の適した方法で配置してもよいものと理解されたい。例えば、軸受9は、実際、ある種の実施形態では、ターンテーブルをz方向に支持するのに使用されるスラスト型軸受とターンテーブルをxy面内で支持するジャーナル軸受の様な2つ又はそれ以上の別個の部品を有している。
【0014】
この例示的実施形態では、アーム4は、ターンテーブル8の底部を垂直方向に貫通して軸受9の上方に伸張している管44を含む上部を有している。しかしながら、アーム4の水平方向又は半径方向に伸張している部分は、常に軸受9の下方に配置されている。管44は、アーム4を第2軸12に沿って垂直方向に動かせるように、ターンテーブル8に取り付けられている。これにより、アーム4は、工具5を、必要に応じて作業表面に対し、近付く方向にそして離れる方向に動かせるようになる。管44は、垂直アーム駆動装置42によって垂直方向に動かすことができ、この駆動装置は、1つ又はそれ以上のモータ又は他の作動装置、案内路、軸受又はターンテーブル8に対する管44の運動を案内するための他の装置、1つ又はそれ以上の直線エンコーダ又は他の位置検出装置、又は他の適した構成要素含んでいてもよい。例えば、垂直アーム駆動装置42は、リードスクリューを回転するように駆動するモータを含んでいてもよい。ボール、ナット、又はリードスクリューと係合する他の装置は、管44を、リードスクリューの回転に基づいて垂直方向に動くように駆動する。勿論、当業者には理解頂けるように、リニアモータ、ラックアンドピニオン式駆動システムなどの様な他の駆動装置も可能である。アーム4は、工具5を回転させ、及び/又は垂直方向に動かせるように作られた工具駆動システム43を含んでいてもよい。継手6は、当技術では知られているように、アーム4と工具5の間に、空圧的、電気的、機械的、又は他の接続を提供する。取り換え用の又は他の工具5を、テーブル51又は他の支持部の上に配置し、アーム4を動かして、必要に応じて工具5を切り離し、代りの工具5を取り上げることができるように配置してもよい。
【0015】
図3と図4は、アーム4が第2軸12に沿ってターンテーブル8から離れる方向に伸張している構成におけるターンテーブル8とアーム4を示している。図3と図4は、更に、基部2に固定され、ターンテーブル駆動装置81に物理的な支持を提供する上部支持部22を示している。この例示的実施形態では、基部2とターンテーブル8の間に空圧的且つ電気的な連結を提供するように構成されているコネクタ23も示している。その様な連結は、駆動装置41、42及び/又は43に動力を供給し、工具5の様々な部品に動力を供給し、ロボット構成要素に対する制御信号の授受を行うため等に使用することができる。この実施形態では、コネクタ23は、基部2とターンテーブル8の間の電気的、空圧的、又は他の接続を維持したままで、ターンテーブル8を上部支持部22に対して回転させることができるような柔軟性を有している。コネクタ23は、接続地点82でターンテーブル8に固定的に取り付けられたままの状態で、ターンテーブル8が上部支持部22に対して回転する際にはターンテーブル8の上部の周りに巻き付く。この実施形態では、ターンテーブル8は、約360度又はそれ以上に亘って回転させることができる。しかしながら、当業者には理解頂けるように、この例示的実施形態のターンテーブル8は、一方向に無限に回転できるわけではない。それは、コネクタ23が有限の長さを有しているからである。代わりの実施形態では、例えば、スリップリング、又は360度回転できるようにしながら所望の電気的又は他の連結を維持する他の連結部を提供することにより、ターンテーブル8を上部支持部22に対して無限に回転できるようにしている。
【0016】
本発明の或る態様によるもう1つの特徴は、ロボットシステム1の多くの構成要素が、ターンテーブル8の最上部に配置されているということである。更に、比較的大きい寸法のターンテーブル8は、ターンテーブル8の最上部に、様々なロボット構成要素のための比較的大きい空間を提供している。これにより、各構成要素をターンテーブル8の最上部に配置することで、組立工が容易にアクセスできるようになり、同時に、比較的大きい空間が設けられることで、組立工が作業するための、及び構成要素同士を干渉させること無く配置することのできる、大きな空間が生まれることによって、ロボットシステム1を容易にアセンブリできるようになる。
【0017】
ここで説明した発明の様々な態様は、単独で、又は本発明の1つ又はそれ以上の他の態様と組合せて使用することができるものと理解されたい。而して、例えば、ロボットシステムのターンテーブルと基部の間に単一の軸受を使用することに関わる本発明の態様は、アーム又は水平方向に伸張するアームの少なくとも一部分が、ターンテーブルの上方に配置された配置関係で使用することもできる。同様に、本発明の態様は、ここで説明した本発明の他の態様によって制限を課されるものではない。例えば、アームの回転軸を軸受支持部よりもターンテーブル軸の近くに配置することに関わる本発明の態様による実施形態では、ターンテーブルを、2つ又はそれ以上の軸方向に分離された(即ち、ターンテーブルの回転軸に沿って別の平面内に位置している)軸受によって基部上に支持してもよい。而して、本発明のこの態様は、逆転構造(半径方向に伸張するアーム部分がターンテーブルの下方に位置している)又は単一の軸受で使用することに限定されてはいない。
【0018】
以上、本発明の幾つかの態様について説明してきたが、当業者には様々な変更、修正及び改良が想起されるであろうことを理解されたい。その様な、変更、修正及び改良は、本開示の一部分であり、本発明の精神及び範囲内にあるものと意図している。従って、ここでの説明及び図面は、例示的なものであり、制限を課すものではない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の態様によるロボットシステムの斜視図である。
【図2】図1に示すロボットシステムの断面図である。
【図3】図1のロボットシステムのターンテーブルとアームの上面斜視図である。
【図4】図3に示すターンテーブルとアームの底面斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットシステムにおいて、
基部(2)と、
第1軸(11)を中心にして前記基部に対して回転させることのできるターンテーブル(8)であって、前記第1軸から第1距離だけ間隔を空けた位置で前記基部と接触している軸受(9)を含んでいるターンテーブルと、
前記第1軸に概ね平行な第2軸(12)を中心にして回転させることのできる、前記ターンテーブルに軸回転可能に取り付けられているアーム(4)であって、前記第2軸は、前記第1軸から、前記第1距離より短い第2距離に配置されている、アームと、
前記アームによって支持されており、少なくとも1つの機能を実行するために配置されている工具と係合できるようになっている継手と、を備えているシステム。
【請求項2】
ロボットシステムにおいて、
基部(2)と、
第1軸(11)を中心にして前記基部に対して回転させることのできるターンテーブル(8)であって、前記第1軸から第1距離だけ間隔を空けた位置で前記基部と接触している軸受(9)を含んでいるターンテーブルと、
前記第1軸から間隔を空け且つ前記第1軸に概ね平行に配置されている第2軸(12)を中心にして回転させることのできる、前記ターンテーブルに軸回転可能に取り付けられているアーム(4)であって、前記アームの少なくとも一部分は、使用中には前記軸受の下方に位置している、アームと、
前記アームによって支持されており、少なくとも1つの機能を実行するために配置されている工具と係合できるようになっている継手と、を備えているシステム。
【請求項3】
前記第2軸は、前記第1軸から、前記第1軸と前記軸受の間の最小距離より短い距離だけ間隔を空けて配置されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
単一の軸受が、前記ターンテーブルを前記基部の上に、x方向、y方向及びz方向に、そして前記第1軸を中心に回転させることができるように支持している、請求項1から3の何れかに記載のシステム。
【請求項5】
前記アームの少なくとも一部分は、使用中には、前記ターンテーブルの下方に位置している、請求項1から4の何れかに記載のシステム。
【請求項6】
前記アームの一部分は、前記第2軸を横断する方向に伸張している、請求項1から5の何れかに記載のシステム。
【請求項7】
前記継手と係合されている工具(5)は、前記アームの下方に位置する工作物と係合するように配置されている、請求項1から6の何れかに記載のシステム。
【請求項8】
前記軸受は、前記基部と係合する環状部を含んでいる、請求項1から7の何れかに記載のシステム。
【請求項9】
前記アームは、前記第2軸に沿って動かすことができる、請求項1から8の何れかに記載のシステム。
【請求項10】
前記アームの一部分は、前記軸受の上方に伸張し、前記アームの別の部分は、前記軸受の下方に位置している、請求項1から9の何れかに記載のシステム。
【請求項11】
前記基部は、前記ターンテーブルを支持する上部(22)を含んでおり、少なくとも1つの脚部(3)が前記上部の下方に伸張しており、前記少なくとも1つの脚部は、少なくとも部分的には前記ターンテーブルの下方に位置している、請求項1から10の何れかに記載のシステム。
【請求項12】
前記上部は、前記軸受で前記ターンテーブルと係合している、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記アームの少なくとも一部分は、前記第2軸を横断する方向に前記少なくとも1つの脚部を越えた位置まで伸張させることができる、請求項11又は12に記載のシステム。
【請求項14】
前記基部は、上部(22)を含んでおり、複数の脚部(3)が、前記上部の下方に伸張し、前記ターンテーブルの下方に位置している作業領域(7)の上方に前記上部を支持しており、前記上部は、前記軸受で前記ターンテーブルと係合している、請求項1から13の何れかに記載のシステム。
【請求項15】
前記アームは、前記継手と係合している工具が前記作業領域に位置している工作物を操作することができるように、前記第2軸に沿って前記作業領域に向けて動かすことができる、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記継手(6)は、複数の工具(5)と取り外し可能に係合させることができるようになっており、前記複数の工具は、それぞれ、他の工具と比較して独自の機能を実行できるようになっている、請求項1から15の何れかに記載のシステム。
【請求項17】
前記ターンテーブルとアームを前記第1及び第2軸に対してそれぞれ動かすためのターンテーブルとアームの駆動装置(81、41、42)を更に備えている、請求項1から16の何れかに記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−524529(P2009−524529A)
【公表日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−552361(P2008−552361)
【出願日】平成19年1月23日(2007.1.23)
【国際出願番号】PCT/US2007/001752
【国際公開番号】WO2007/087295
【国際公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【出願人】(503220129)プロテダイン・コーポレーション (9)
【Fターム(参考)】