説明

ロボット装置

【課題】 ギア直結型のアクチュエータ・モータにより頭部の関節自由度を実現し、頭部の小型化と可動範囲を考慮した関節アクチュエータの配置を行なう。
【解決手段】 ロボット装置は少なくとも頭部と胴体部で構成される。頭部は、互いに直交するピッチ軸及びヨー軸を中心にそれぞれ回動する少なくとも2つの関節自由度を備えている。頭部にはモータなどの動力源を持たず、関節可動軸から離間した場所に駆動源を配置する。また、頭部の2つ関節自由度を同時に駆動する機構を備えており、胴体部側の単一のモータだけでこれら2つの関節を同時に作動させる。2つの回転軸の回転角の比率を自由に設定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1以上の可動部を備えたロボット装置に係り、特に、各関節の自由度をアクチュエータ・モータにより実現したロボット装置に関する。
【0002】
さらに詳しくは、本発明は、頭部の関節自由度を実現したロボット装置に係り、特に、頭部の小型化と可動範囲を考慮した関節アクチュエータの配置を行なったロボット装置に関する。
【背景技術】
【0003】
電気的若しくは磁気的な作用を用いて人間の動作に似せた運動を行なう機械装置のことを「ロボット」という。ロボットの語源は、スラブ語の“ROBOTA(奴隷機械)”に由来すると言われている。わが国では、ロボットが普及し始めたのは1960年代末からであるが、その多くは、工場における生産作業の自動化・無人化などを目的としたマニピュレータや搬送ロボットなどの産業用ロボット(industrial robot)であった。
【0004】
最近では、ヒトやサルなどの2足直立歩行を行なう動物の身体メカニズムや動作を模した脚式移動ロボットに関する研究開発が進展し、実用化への期待も高まってきている(例えば、特許文献1を参照のこと)。2足直立による脚式移動は、クローラ式や、4足又は6足式などに比し不安定で姿勢制御や歩行制御が難しくなるが、不整地や障害物など作業経路上に凹凸のある歩行面や、階段や梯子の昇降など不連続な歩行面に対応することができるなど、柔軟な移動作業を実現できるという点で優れている。
【0005】
従来、ロボットの主な用途として、産業活動・生産活動等における各種の難作業の代行が挙げられる。例えば、原子力発電プラントや火力発電プラント、石油化学プラントにおけるメンテナンス作業、製造工場における部品の搬送・組立作業、高層ビルにおける清掃、火災現場その他における救助といったような危険作業・難作業の代行などである。この種の産業利用を主体としたロボットは、特定の用途若しくは機能を実現することが設計・製作上の命題であり、動物が本来持つ身体メカニズムや動作を機械装置として忠実に再現する必要は必ずしもない。例えば、特定用途を実現するために手先の自由度や動作機能を強化する一方で、用途には比較的関係が低いとされる頭部や腰部などの自由度を制限し又は省略される。
【0006】
最近では、ロボットの他の用途として、難作業の代行などの生活支援というよりも、生活密着型、すなわち人間との「共生」という用途が挙げられる。この種のロボットは、ヒトやサルなどの2足の直立歩行を行う動物が本来持つ、全身協調型の動作メカニズムを忠実に再現し、四肢を用いた動作の表現力が豊かであることが望ましい。例えば、産業用途では省略されることの多かった頭部は、生活密着型のロボットにおいては、さまざまなリアクションを表現する手段として機能することも可能であり、より親密でエンターテインメント性のあるものとなる。
【0007】
例えば、頭部に感情表現やその他のリアクションを表出するための目ランプ、角ランプを装備するとともに、CCDカメラなどの撮像装置を搭載し(例えば、特許文献2を参照のこと)、入力画像を基にユーザ認識や外部環境の変化の検出を行なって行動制御に反映させることができる。
【0008】
ロボットは、一般に、多数の関節自由度を備えている。例えば、人間形のロボットであれば32個又はその前後の自由度で構成することができる(例えば、特許文献1を参照のこと)。また、各関節の動きをアクチュエータ・モータで実現することができる。そして、各モータの回転位置、回転量などを取り出して、回転位置又は角速度の制御を行なうことにより、所望の動作パターンを再現するとともに、姿勢制御を行なうようになっている。
【0009】
脚式移動ロボットは一般に多数の関節で構成されている。したがって、関節自由度を構成するサーボ・モータを小型且つ高性能に設計・製作しなければならない。例えば、脚式移動ロボットの関節アクチュエータとして適用することができる、ギア直結型で且つサーボ制御系をワンチップ化してモータ・ユニットに内蔵したタイプの小型ACサーボ・モータなどが既に存在する(例えば、特許文献3を参照のこと)。ここで、アクチュエータ・モータの直結ギアとして低減速ギアを採用することにより、人間との物理的インタラクションを重視するタイプのロボットに求められている駆動系自身の受動的特性を得ることができる。
【0010】
ここで、直結ギアによるギアード・モータを用いて関節アクチュエータを構成する場合、アクチュエータを関節の可動軸の近傍に配置することが一般的である。
【0011】
ところが、頭部において自由度を実現しようとした場合、その関節アクチュエータを配置すると、頭部が重量物となり、これを駆動する首関節のアクチュエータの負荷が高くなり、首部アクチュエータを巨大化しなければならなくなる。
【0012】
また、小型ロボットにおいて小さい頭部を実現したい場合においても、頭部の関節アクチュエータを頭部に配置すると、小型化の障害となる。
【0013】
【特許文献1】特開平13−150371
【特許文献2】特開2003−71763
【特許文献3】特開2000−299970号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、各関節の自由度をアクチュエータ・モータにより実現した、優れたロボット装置を提供することにある。
【0015】
本発明のさらなる目的は、頭部の関節自由度を実現した、優れたロボット装置を提供することにある。
【0016】
本発明のさらなる目的は、頭部の小型化と可動範囲を考慮した関節アクチュエータの配置を行なった優れたロボット装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、少なくとも頭部と胴体部で構成されるロボット装置であって、前記頭部における、互いに直交する2軸を中心にそれぞれ回動する少なくとも2つの頭部関節自由度と、単一の駆動源に基づいて、前記2つの頭部関節自由度を同時に駆動する駆動手段とを具備することを特徴とするロボット装置である。
【0018】
本発明に係るロボット装置は少なくとも頭部と胴体部で構成される。そして、頭部は、互いに直交するピッチ軸及びヨー軸を中心にそれぞれ回動する少なくとも2つの関節自由度を備えている。頭部にはモータなどの動力源を持たず、関節可動軸から離間した場所、具体的には胴体側に駆動源としてもアクチュエータ・モータを配置する。すなわち、頭部のアクチュエータ配置を考慮し、モータなどの重量物をすべて胴体側に搭載することで、頭部の小型・軽量化を実現することができる。
【0019】
また、頭部の2つ関節自由度を同時に駆動する機構を備えており、胴体部側の単一のモータだけでこれら2つの関節を同時に作動させるようになっている。この駆動手段は、例えば、前記駆動源からの駆動力を前記ピッチ軸の頭部関節可動軸まで伝達するN段のギア列と、前記ギア列の最終段のピッチ軸回転をヨー軸回転に直交変換する傘歯車で構成することができる。
【0020】
ここで、上述したような2つの関節可動軸を同時に作動させる駆動手段を用いた場合、ピッチ軸を作動させて頭部のチルト回転を行なおうとした場合に、ヨー軸回りには固定させたくても、ピッチ軸回転に連動してヨー軸回りに首振り運動してしまう、という問題がある。
【0021】
これに対し、本発明では、これら2つの回転軸の回転角の比率を設定することができる。したがって、ピッチ軸回りの回転に対しヨー軸回りの回転がキャンセルするように、ピッチ軸回りのN段のギア列における合計の減速比と傘歯車における減速比の比率を設定すればよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ギア直結型のアクチュエータ・モータにより頭部の関節自由度を実現した、優れたロボット装置を提供することができる。
【0023】
本発明によれば、少なくとも頭部と胴体を備えたエンタテインメント・ロボットにおける頭部のアクチュエータ配置を考慮し、モータなどの重量物をすべて胴体側に搭載することで、頭部の小型・軽量化を実現することができる。また、1モータにより頭部2軸を駆動することができる。また、本体側の可動角が小さくても、頭部の撮像装置の視線方向に相当する部位を大きく動かすことができる。
【0024】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
【0026】
図1には、本発明の一実施形態に係るロボット装置の自由度構成を模式的に示している。ロボット装置111は、少なくとも頭部ユニット122と胴体部ユニット121を備えている。
【0027】
頭部ユニット122は、頭部関節部141と、首部関節部143で構成される。頭部関節部141は、頭部ヨー軸151と、頭部ピッチ軸152という、ヨー軸及びピッチ軸の各関節回転軸回りの関節自由度を備えている。また、首部関節部143は、首部ピッチ軸153というピッチ軸回りの関節自由度を備えている。
【0028】
参照番号161は、パン軸駆動用アクチュエータであり、連結部142を介してその駆動力が頭部関節部141に伝達され、頭部ヨー軸151を駆動する。また、参照番号162は、ピッチ軸駆動用アクチュエータであり、連結部142を介してその駆動力が頭部関節部141に伝達され、頭部ヨー軸151と頭部ピッチ軸152を同時に駆動することができる。本実施形態では、連結部142は、ピッチ軸駆動用アクチュエータ162からの駆動力を頭部ピッチ軸152まで伝達するN段のギア列と、パン軸駆動用アクチュエータ161からの駆動力を頭部ピッチ軸152まで伝達するN段のギア列と、このギア列の最終段のピッチ軸回転をヨー軸回転に直交変換して頭部ヨー軸151に伝達する傘歯車で構成で構成されるが、その詳細については後述に譲る。
【0029】
ここでは、ロボットの頭部ユニット122は、互いに直交するピッチ軸153及びヨー軸151を中心に回動する少なくとも2自由度の関節自由度を持ち、モータ(例えば、図2のピッチ軸モータ201、又は図3のヨー軸モータ213)などにより駆動する頭部関節部141を備えている、という点に十分留意されたい。
【0030】
図2及び図3には、本実施形態に係る頭部ユニット122における具体的な機構を図解している。
【0031】
図3を参照すると、ピッチ軸駆動用モータ213を回転させると、ピッチ軸初段ギア202が回り、順にピッチ軸2段ギア203、ピッチ軸3段ギア204、ピッチ軸4段ギア205、ピッチ軸5段ギア206と駆動力を伝達させる。ピッチ軸5段ギア206は部材223と連結されており、ピッチ軸5段ギアがピッチ軸周りに正転すると、部材223もピッチ軸回りに正転する。
【0032】
このとき、部材223に取り付けられているピッチ2軸初段ギア207は、部材211の先端のギアに噛み合いながら、ピッチ軸5段ギアの中心を回動する。部材211は、胴体部ユニット121(図1を参照のこと)に固定されているので、ピッチ2軸初段ギア207は遊星ギアのようにピッチ軸5段ギア206の中心を回転中心とし回りながら、自身の中心を回転中心とし回転している。
【0033】
この回転が順にピッチ2軸2段ギア208、ピッチ2軸3段ギア209に伝達される。図3に示すように、ピッチ2軸3段ギア209は部材224と連結されている。このような構成では、ピッチ軸5段ギア206がピッチ軸回りに正転すると、これに連動して、部材224もピッチ2軸3段ギア209の中心を回転中心としピッチ軸回りに正転する。
【0034】
図2からも判るように、ヨー軸駆動用モータ201を回転させると、ヨー軸初段ギア214が回り、これに応じて、ヨー軸2段ギア215、ヨー軸3段ギア216、ヨー軸4段ギア217、ヨー軸5段ギア218、ヨー軸6段ギア219、ヨー軸7段ギア220、第1のヨー軸マイタギア221、第2のヨー軸マイタギア222へと駆動力を順次伝達させる。第2のピッチ軸マイタギア2と頭部の外装などが繋がっており、ヨー軸駆動用モータ201が回動することにより頭部が回動する。このとき、ピッチ2軸3段ギア209の中心と、第1のヨー軸マイタギア221は同一直線状にある。
【0035】
本実施形態では、頭部のピッチ軸回りとヨー軸回りという2つの関節回転軸回りの動作を同時に実現させている。すなわち、頭部のピッチ軸回りの駆動を伝達するギア列の最終段であるピッチ2軸3段ギア209は、第1のヨー軸マイタギア221と回転軸を共有しており、さらにこの第1のヨー軸マイタギア221は、回転軸が直交する第2のヨー軸マイタギア222と噛み合っており、ピッチ軸回転がヨー軸回転に直交変換されるようになっている。このため、ピッチ1軸回りに回動させたとき、頭部に相当する部材224(図3を参照のこと)がピッチ2軸3段ギア209(図2を参照のこと)の中心を回転中心としピッチ2軸回りに回動する。
【0036】
これにより、部材224に載っている第2のヨー軸マイタギア222もピッチ2軸3段ギア209の中心と同一直線状にある第1のヨー軸マイタギア221の中心を回転中心としピッチ軸回りに回動する。ところが、このことは、ピッチ1軸及び2軸回りに回動させると勝手にヨー軸回りに頭部が回動してしまうことを意味する。すなわち、ピッチ軸を作動させて頭部のチルト回転を行なおうとした場合に、ヨー軸回りには固定させたくても、ピッチ軸回転に連動してヨー軸回りに首振り運動してしまう。
【0037】
本実施形態では、この点を解決するため、チルト1及びチルト2を同時に回動させるための機構を応用している。すなわち、ピッチ軸回りの回転に対しヨー軸回りの回転がキャンセルするように、部材223がピッチ1軸周りに回動することにより生じるピッチ2軸周りの回動の元となる減速比、つまり部材211の先端のギアからピッチ2軸3段ギア209までの減速比と、部材223がピッチ1軸周りに回動することにより生じるヨー軸周りの回転の元となる減速比、つまりヨー軸5段ギア218からヨー軸マイタギア222までの減速比を等しく設定し、しかも部材211からギア209までの段数とギア218からギア222までの段数をN段(Nは奇数)違いになるように設定している。
【0038】
ピッチ1軸及びピッチ2軸回りにだけ動かす場合には、図3に示すように、ピッチ軸モータ213を回動させると部材223がピッチ軸回りに回動する。その際、部材223は、ヨー軸5段ギア218とは連結されていない。このため、ヨー軸モータ201が回動していなければ、ヨー軸5段ギア218は動かない。しかし、ヨー軸6段ギア219は、部材223と一緒に動くため遊星ギアのようにヨー軸5段ギア218の中心を回転中心としながら、ピッチ軸回りに回動しつつ自身の中心回りでも回動する。この回転が順にヨー軸7段ギア220、第1のヨー軸マイタギア221、第2のヨー軸マイタギア222に伝わる。この結果、ピッチ軸回りに回動するときに起こる頭部がヨー軸周りに回動してしまうのを打ち消す方向に働くようになっている。
【0039】
図2及び図3に示したような機構を用いることにより、ロボット頭部において省スペースでの多自由度を実現することができる。
【0040】
この場合、頭部にアクチュエータなどの重量物がなくなるので、同じアクチュエータを用いてもその負荷が軽くなり、その分だけロボット装置は俊敏な動作が可能となるので、ロボットとしての表現力が向上する。
【0041】
また、頭部にアクチュエータなどの構造物がないので、それを動かす首部のアクチュエータの負荷を軽減でき結果小型なアクチュエータで駆動することができ、ロボット装置全体の小型化にも貢献する。
【0042】
また、頭部における構造物が少ないので、ロボット装置のデザインを妨げる物が少なく、デザインの自由度もあがる。
【0043】
また、1つのモータで2つの関節自由度(本実施形態ではピッチ軸1及びピッチ軸2)を駆動することにより、1つの可動角を多く取らなくてもその軸回りの可動角が大きくとることができるので、この意味でもロボットの表現力が増す。
【0044】
頭部又は撮像装置を取り付けた先端からハーネスを引き回す際、図2及び図3に示した構成によれば、部材223の中心にハーネスを通すことができるので、ハーネスを通すための余計なスペースが要らず、省スペース化を実現することができる。また、1モータで2つの関節自由度を可動するのでコストダウンになる。
【0045】
本発明をカメラなどの撮像装置に応用すれば、ピッチ軸の小さな回転角でもピッチ2軸の大きな回転角を得られるので、広い視野角と本体の小型化を実現できる。また、ピッチ軸とピッチ2軸の回転角の相対関係を任意に設定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
【0047】
本発明の要旨は、必ずしも「ロボット」と称される製品には限定されない。すなわち、電気的若しくは磁気的な作用を用いて人間の動作に似せた運動を行なう機械装置あるいはその他一般的な移動体装置であるならば、例えば玩具などのような他の産業分野に属する製品であっても、同様に本発明を適用することができる。
【0048】
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るロボット装置の自由度構成を模式的に示した図である。
【図2】図2は、頭部ユニット122における具体的な機構を示した図である。
【図3】図3は、頭部ユニット122における具体的な機構を示した図である。
【符号の説明】
【0050】
111…骨格部
121…胴体部ユニット
122…頭部ユニット
131…メイン・コントロール部
141…頭部関節部
142…連結部
143…首部関節部
151…頭部ヨー軸
152…頭部ピッチ軸
153…首部ピッチ軸
161…パン軸駆動用アクチュエータ
162…ピッチ軸駆動用アクチュエータ
201…ヨー軸モータ
202…ピッチ軸初段ギア
203…ピッチ軸2段ギア
204…ピッチ軸3段ギア
205…ピッチ軸4段ギア
206…ピッチ軸5段ギア
207…ピッチ2軸初段ギア
208…ピッチ2軸2段ギア
209…ピッチ2軸3段ギア
210…ピッチ角度センサ
211〜212…部材
213…ピッチ軸モータ
214…ヨー軸初段ギア
215…ヨー軸2段ギア
216…ヨー軸3段ギア
217…ヨー軸4段ギア
218…ヨー軸5段ギア
219…ヨー軸6段ギア
220…ヨー軸7段ギア
221…第1のヨー軸マイタギア
222…第2のヨー軸マイタギア
223〜224…部材
225…ヨー軸角度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも頭部と胴体部で構成されるロボット装置であって、
前記頭部における、互いに直交する2軸を中心にそれぞれ回動する少なくとも2つの頭部関節自由度と、
単一の駆動源に基づいて、前記2つの頭部関節自由度を同時に駆動する駆動手段と、
を具備することを特徴とするロボット装置。
【請求項2】
前記駆動源は、前記2つの頭部関節自由度の関節可動軸から離間した場所に配置される、
ことを特徴とする請求項1に記載のロボット装置。
【請求項3】
前記駆動源は、前記胴体側に配置される、
ことを特徴とする請求項1に記載のロボット装置。
【請求項4】
前記2つの頭部関節自由度は、互いに直交するピッチ軸及びヨー軸からなる、
ことを特徴とする請求項1に記載のロボット装置。
【請求項5】
前記駆動手段は、前記駆動源からの駆動力を前記ピッチ軸の頭部関節可動軸まで伝達するN段のギア列と、前記ギア列の最終段のピッチ軸回転をヨー軸回転に直交変換する傘歯車を備える、
ことを特徴とする請求項4に記載のロボット装置。
【請求項6】
前記ピッチ軸及びヨー軸の2つの頭部関節回転軸の回転角の比率を自由に設定する、
ことを特徴とする請求項5に記載のロボット装置。
【請求項7】
ピッチ軸回りの回転に対しヨー軸回りの回転がキャンセルするように、ピッチ軸回りのN段のギア列における合計の減速比と傘歯車における減速比の比率を設定する、
ことを特徴とする請求項6に記載のロボット装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−102898(P2006−102898A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−294899(P2004−294899)
【出願日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】