説明

中空複合空洞部品

本発明は中空複合チャンバ部品に関し、これは、少なくとも、金属またはプラスチックで作られているワンピースもしくはマルチプルピース中空外形部材と前記中空外形部材の中に位置していて金属またはプラスチックで作られている任意のワンピースもしくはマルチプルピース支持要素を含んで成る。熱可塑性材料によって前記支持要素と前記中空外形部材を確実な様式で連結させそして/または前記中空外形部材を確実な様式で相互連結させる。前記熱可塑性材料を上にスプレーしている時に少なくとも1個の中空外形部材を可塑的に変形させることで前記中空外形部材を相互連結させそして/または前記支持要素を前記中空外形部材と連結させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は金属もしくはプラスチックで作られている少なくとも1つのワンパート(one−part)もしくはマルチパート(multi−part)中空セクション(hollow section)と場合により前記中空セクションの中に位置していて金属もしくはプラスチックで作られているワンパートもしくはマルチパート支持要素(support element)で構成されていて前記支持要素および前記中空セクションおよび/または中空セクションパーツ(hollow section parts)が熱可塑性材料によって互いに確実に結合している(positively bonded)双壁複合部品(twin−wall composite componet)を提供するものである。本発明は、また、前記双壁複合部品を製造する方法も提供する。
【背景技術】
【0002】
そのような種類の双壁複合部品が例えば特許文献1に開示されている。ハーフシェル(half−shell)をカバリングシート(covering sheet)またはトップシェル(top−shell)と結合させる目的でモールドオンさせた(moulded−on)熱可塑性材料を用いている。その目的で、例えば、前記ハーフシェルおよびカバリングシートの周囲縁に開口部を与えて、その開口部の中に例えばモールドオンさせたプラスチックで作られたリベット接合部を取り付けている。別法としてか或は加うるに、また、ビード(beads)も与え、そのビードの所に、また、モールドオンさせたプラスチック材料によって耐せん断性の確実な結合を生じさせることも可能である。加うるに、成形部品(moulded parts)を結合させる目的で、2つ以上の成形部品を結合させる他の方法、例えば溶着、糊付け、端形成、折り曲げ、リベット留めなどを個別または組み合わせて用いることも可能であることが特許文献1に開示されている。
【0003】
高い機械的応力に耐え得る軽量双壁部品が例えば自動車の建造などで用いられている。
【特許文献1】DE 198 48 516
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、成形部品が高い接合精度で一緒に結合している双壁複合部品を提供する目的が基になっている。そのような双壁複合部品を非常に簡潔な方法で製造することを意図したものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、金属もしくはプラスチックで作られている少なくとも1つのワンパートもしくはマルチパート中空セクションと場合により前記中空セクションの中に位置していて金属もしくはプラスチックで作られているワンパートもしくはマルチパート支持要素で構成されていて前記支持要素および前記中空セクションおよび/または中空セクションパーツが熱可塑性材料によって互いに確実に結合している双壁複合部品を提供するものであり、この双壁複合部品は、前記熱可塑性材料のモールドオン中に少なくとも1つの中空セクションパートが可塑的に変形を起こすことによって前記支持要素が前記中空セクションおよび/または中空セクションパーツと結合したものであることを特徴とする。
【0006】
本発明に従う双壁複合部品は金属もしくはプラスチックで作られているワンパートもしくはマルチパート中空セクションを有する。前記中空セクションは開放型、例えばハーフシェルもしくはロールセクション(roll section)などの形態であってもよ
いか、或は密封型、例えば任意の断面、例えば円形または長方形断面などを有する管などの形態であってもよい。ワンパート中空セクションは例えば管などであり得る。マルチパート中空セクションは、例えば2個のハーフシェルまたは1個のハーフシェルと1個のカバリングシートなどで構成されている。そのような中空セクションに持たせる三次元形状は如何なる形状であってもよい。加うるに、数個の中空セクションを互いに結合させてもよく、従って、複雑な三次元中空構造物、例えば分岐を有する三次元中空構造物などを生じさせることも可能である。そのような中空セクションを数個のパートで構成させる場合、モールドオンさせる熱可塑性材料で前記中空セクションパーツ、例えば2個のハーフシェルなどを一緒に確実に結合させる。
【0007】
本発明に従う中空セクションの中に、場合により、金属もしくはプラスチックで作られている少なくとも1つの支持要素を位置させてもよい。モールドオンさせるプラスチック材料によって、そのような支持要素を前記中空セクションと確実に結合させる。そのような支持要素はワンパートまたはマルチパート構造物であってもよい。また、そのような支持要素を固形構造物としてか或は空洞部、通路などを有する構造物として生じさせることも可能である。そのような支持要素に持たせる実際の形態、例えばそれに持たせる断面が十字形状の場合などでは、結果として、その支持要素によって中空セクションを数個の通路に分割することができ、そのような通路を例えばケーブルダクトまたは空気ダクトなどとして用いることができる。そのような支持要素のいくつかまたは全部が前記中空セクションの内側壁に隣接するようにしてもよい。
【0008】
それを用いて例えば前記中空セクションがモールドオンさせるプラスチック材料の注入圧力に耐えるようにそれを支えてもよい、と言うのは、さらなる成形部品をモールドオンしている時にか或は中空セクションに重ね塗り(overspraying)を受けさせている時に望ましくない可塑的変形が起こる可能性があるからである。そのような場合、支持要素が隣接して位置する内側壁の領域が好適にはさらなる成形部品を外部から前記中空セクションにモールドオンする領域または前記中空セクションに重ね塗りを受けさせる領域のみであるようにする。そのような支持要素の形態(geometry)をこれが前記中空セクションの中でプラスチック材料の注入圧力に対抗する支持機能を及ぼすように選択する。しかしながら、そのような支持要素を用いてまた前記中空セクションの剛性および強度を向上させることも可能である。
【0009】
本発明に従い、熱可塑性材料をモールドオンすることによって起こさせる少なくとも1つの中空セクションパートの可塑的変形によって、前記支持要素および中空セクションおよび/または中空セクションパーツが一緒になってもたらす耐せん断性の確実な結合を達成する。前記中空セクションが数個のパーツを有していて例えば2個のハーフシェルまたは1個のハーフシェルと1個のカバリングシートなどで構成されている場合、前記中空セクションパーツを互いに結合させる領域を、例えば前記2個のセクションパーツが相互に積み重なっている領域または並んで位置する端領域などにする。そのような場合、前記セクションパーツの中の一方の端領域に開口部および/またはビードを持たせて、それをもう一方のセクションパートの端領域が覆うようにする。同様に、前記セクションパーツの中の一方または他方に開口部および/またはビードを交互に持たせてもよく、それらの各々がもう一方のセクションパートが覆うようにする。前記熱可塑性材料をモールドオンしている間に生じる注入圧力の結果として、前記開口部を覆っている開口部領域の前記セクションパートが前記開口部の中に押し込まれることで可塑的な変形を起こす。前記プラスチックの注入圧力を金属もしくはプラスチックで作られているセクションパートが注入点(injection point)領域の中で変形を起こすに充分なほど高くする。この目的で、注入用成形型の中の型空洞部(mould cavity)にある空洞部(cavity)を持たせて、それをモールドオンさせるプラスチックが入り込むことができない開口部領域の中に位置させる。可塑的な変形が起こる結果として、2つのセクショ
ンパーツの間に耐せん断性の確実な結合が生じる。
【0010】
従って、好適な態様では、前記中空セクションに2つのパーツを持たせそしてその2つの中空セクションパーツが端領域の中で互いに並んで位置するようにし、前記中空セクションパーツの中の一方の端領域に開口部および/またはビードを存在させそして前記熱可塑性材料をモールドオンすることによってもう一方の中空セクションパートが前記開口部および/またはビード領域の中で可塑的変形を起こすようにする。
【0011】
本発明に従う複合部品では、中空セクションパートが金属もしくは金属合金で作られている場合、厚みが2mm以下のオーダーの壁厚を用いることができる。複合部品がプラスチックで作られている場合、厚みが4mmに及ぶオーダーの壁厚にすることさえ可能である。加うるに、また、注入圧力が高くて2000バールに及ぶ大きさでありそして/または成形部品が比較的薄く、例えば厚みが0.4から1mmの鋼板で作られている場合などでは、その2つの成形部品に開口部および/またはビードを与えることなく、その2つの成形部分の端領域を相互に積み重ねるか或は互いに並べて位置させ一緒に可塑的に変形させることも可能である。
【0012】
前記支持要素と中空セクションの結合も同様な様式で起こさせることができる。この場合、可塑的変形を起こさせる領域の中では前記支持要素は前記中空セクションの内側壁と隣接して位置させないで、例えば、支持要素に通路、凹部などの形態の中空空洞部を持たせる。プラスチック材料を外側からモールドオンする時、前記中空セクションが前記凹部などの中に押し込まれることによって、前記中空セクションが前記支持要素の中の凹部領域で可塑的変形を起こす。
【0013】
射出成形によって、本発明に従う中空セクションと支持要素を一緒にある程度または完全に包み込むことができる。そして、前記支持要素は前記中空セクションをプラスチックをモールドオンしている時に起こる崩壊または意図しない変形から保護する。
【0014】
成形部品に好適な金属は鋼、ニッケル、クロム、鉄、銅、亜鉛、チタン、アルミニウムおよびマグネシウムばかりでなくこのような金属の合金である。
【0015】
成形部品に好適なプラスチックは、非補強、補強および/または充填材含有熱可塑性材料、例えばポリカーボネート(PC)、熱可塑性ポリウレタン(PU)、ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、シンジオタクティックポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリスルホン(PSO)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミド(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)またはこれらのプラスチックの混合物などである。
【0016】
成形部品を一緒に確実に結合させるに適した熱可塑性材料には、特に、ポリアミド(PA)、ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリスチレン(PS)、シンジオタクティックポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、熱可塑性ポリウレタン(PU)、ポリオレフィン、特にポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリスルホン(PSO)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)またはこれらのプラスチックの混合物などが基になった非補強、補強および/または充填材含有熱可塑性材料が含まれる。
【0017】
本発明は、また、少なくとも金属もしくはプラスチックで作られているワンパートもしくはマルチパート中空セクションと場合により前記中空セクションの中に位置していて金属もしくはプラスチックで作られているワンパートもしくはマルチパート支持要素で構成されていて前記支持要素および前記中空セクションおよび/または中空セクションパーツが熱可塑性材料によって一緒に確実に結合している双壁複合部品を製造する方法を提供し、この方法は、前記熱可塑性材料のモールドオン中に少なくとも1つの中空セクションパートが可塑的に変形を起こすようにすることで前記支持要素を前記中空セクションおよび/または中空セクションパーツと結合させることを特徴とする。
【0018】
前記支持要素および前記中空セクションおよび/または中空セクションパーツを一緒に確実に結合させることを好適には1つ以上の成形部品を前記中空セクションにモールドオンすることを伴う1工程段階で実施する。このように、本方法のそのような態様では、さらなる成形部品の確実な結合とモールドオンの両工程段階を一工程段階で実施する。双壁複合部品の上に成形(moulded−onto)してもよいさらなる成形部品を好適にはプラスチック材料、例えば非補強、補強および/または充填材含有熱可塑性材料、例えばポリカーボネート(PC)、熱可塑性ポリウレタン(PU)、ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、シンジオタクティックポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリスルホン(PSO)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミド(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)またはこれらのプラスチックの混合物など、または金属、例えば鋼、ニッケル、クロム、鉄、銅、亜鉛、チタン、アルミニウムおよびマグネシウムばかりでなくこれらの金属の合金などで構成させる。
【0019】
本発明に従う双壁複合部品は、接合位置を互いに関して調整する必要がないように成形部品を高い精度および再現性で一緒に結合させると言った利点を有する。その精度は、個別の接合技術、例えば溶着またはリベット留め操作などを用いた時よりも高い。双壁複合部品を製造するに適した本発明に従う方法は、また、セクションパートを一緒に結合させることと支持要素を中空セクションと結合させることとまたさらなる成形部分をモールドオンすることを1つの作業段階で実施すると言った利点も有する。そのような支持要素は同時に中空セクションをプラスチック材料を射出成形することで包み込みを行っている間またはさらなる成形部分をモールドオンしている間に望ましくなく起こる可塑的変形から保護することから、中空セクションが変形を起こさないようにする他の予防策、例えば中空セクションを支える目的で固形コア(solid core)[モールドオン工程後に再び除去する必要がある]を挿入することなどを行う必要もない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に添付図を参照して本発明を例としてより詳細に説明する。
【0021】
図1に、2個のハーフシェル1、1’で作られている中空セクション10の細部を示すが、前記2個のハーフシェルは金属、例えば鋼、ニッケル、クロム、鉄、銅、亜鉛、チタン、アルミニウムおよびマグネシウムなどまたはこれらの金属の合金、または非補強、補強および/または充填材含有熱可塑性材料、例えばポリカーボネート(PC)、熱可塑性ポリウレタン(PU)、ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、シンジオタクティックポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリスルホン(PSO)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミド(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)またはこれらのプラスチックの混合物など
で作られている。前記ハーフシェル1、1’に湾曲した端領域2、2’を持たせる。前記ハーフシェルの一方1’の端領域2’に開口部3を存在させる。熱可塑性材料4を用いてモールドオンを行ないそして前記端を包み込む時、ハーフシェル1が注入圧力の結果として開口部3の中に押しやられかつまたビード6も同様な様式で可塑的変形を起こす。このようにして、前記2個のハーフシェルが耐せん断様式で一緒に確実に結合する。
【0022】
図2(同じまたは同様な構成要素に同じ参照番号を与える)に、2個のハーフシェル1、1’と中空セクション10’の中に位置する支持要素5で構成されている双壁複合部品10’を示す。前記ハーフシェル1、1’を例えば金属、例えば鋼、ニッケル、クロム、鉄、銅、亜鉛、チタン、アルミニウムおよびマグネシウムなどまたはこれらの金属の合金、または非補強、補強および/または充填材含有熱可塑性材料、例えばポリカーボネート(PC)、熱可塑性ポリウレタン(PU)、ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、シンジオタクティックポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリスルホン(PSO)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミド(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)またはこれらのプラスチックの混合物などで構成させる。前記支持要素5を例えば金属、例えば鋼、ニッケル、クロム、鉄、銅、亜鉛、チタン、アルミニウムおよびマグネシウムなどまたはこれらの金属の合金、または非補強、補強および/または充填材含有熱可塑性材料、例えばポリカーボネート(PC)、熱可塑性ポリウレタン(PU)、ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、シンジオタクティックポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリスルホン(PSO)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミド(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)またはこれらのプラスチックの混合物などで構成させる。
【0023】
ハーフシェル1、1’の可塑的変形9、9’によって支持要素5と中空セクション10’を耐せん断様式で確実に結合させる。熱可塑性材料8を用いて中空セクション10’の重ね塗りを行っている時に熱可塑的変形9、9’を起こさせる。この態様では、支持要素5に通路7を持たせる。プラスチック材料8を外側からモールドオンしている時に通路7の領域では支持要素5が注入圧力に対抗する圧力を内側から与えることはなく、その結果として、領域9、9’ではハーフシェル1、1’が通路7の中に押しやられる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】端領域が一緒に確実に結合している2個のハーフシェルで作られた本発明に従う双壁複合部品を貫く断面の細部。
【図2】2個のハーフシェルと支持構造物で作られていて前記支持構造物が前記中空セクションと確実に結合している本発明に従う双壁複合部品を貫く断面の細部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属もしくはプラスチックで作られているワンパートもしくはマルチパート中空セクションと場合により前記中空セクションの中に位置していて金属もしくはプラスチックで作られているワンパートもしくはマルチパート支持要素で構成されていて前記支持要素および前記中空セクションおよび/または中空セクションパーツが熱可塑性材料によって互いに確実に結合している双壁複合部品であって、前記熱可塑性材料のモールドオン中に少なくとも1つの中空セクションパートが可塑的に変形を起こすことによって前記支持要素が前記中空セクションおよび/または中空セクションパーツと結合したものであることを特徴とする双壁複合部品。
【請求項2】
前記中空セクションが2つのパートで構成されていて前記2つの中空セクションパートが端領域の中で互いに並んで位置し、前記中空セクションパートの中の一方が前記端領域に開口部および/またはビードを有しそしてもう一方の中空セクションパートが前記熱可塑性材料のモールドオンによって前記開口部および/またはビードの領域の中で可塑的に変形を起こしたものであることを特徴とする請求項1記載の双壁複合部品。
【請求項3】
前記中空セクションおよび/または前記支持要素が独立して金属、好適には鋼、ニッケル、クロム、鉄、銅、亜鉛、チタン、アルミニウム、マグネシウムまたはこれらの金属の合金で構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の双壁複合部品。
【請求項4】
前記中空セクションおよび/または前記支持要素が独立して非補強、補強および/または充填材含有熱可塑性材料、好適にはポリカーボネート(PC)、熱可塑性ポリウレタン(PU)、ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、シンジオタクティックポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリスルホン(PSO)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミド(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)またはこれらのプラスチックの混合物で構成されていることを特徴とする請求項1−3のいずれか1項記載の双壁複合部品。
【請求項5】
少なくとも金属もしくはプラスチックで作られているワンパートもしくはマルチパート中空セクションと場合により前記中空セクションの中に位置していて金属もしくはプラスチックで作られているワンパートもしくはマルチパート支持要素で構成されていて前記支持要素と前記中空セクションおよび/または中空セクションパーツが熱可塑性材料によって一緒に確実に結合している双壁複合部品を製造する方法であって、前記熱可塑性材料のモールドオン中に少なくとも1つの中空セクションパートが可塑的に変形を起こすようにすることで前記支持要素を前記中空セクションおよび/または中空セクションパーツと結合させることを特徴とする方法。
【請求項6】
前記支持要素および前記中空セクションおよび/または中空セクションパーツを一緒に確実に結合させることを1つ以上の成形部品を前記中空セクションにモールドオンすることを伴う1工程段階で実施することを特徴とする請求項5記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2006−524158(P2006−524158A)
【公表日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−504982(P2006−504982)
【出願日】平成16年4月3日(2004.4.3)
【国際出願番号】PCT/EP2004/003556
【国際公開番号】WO2004/091999
【国際公開日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(504469581)ランクセス・ドイチユラント・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング (7)
【Fターム(参考)】