説明

二枚貝の検査方法及び検査装置

【課題】、二枚貝の検査を非破壊で行うにあたり、コンピュータ等の制御部で品質の判別を自動的に行うことが容易であるとともに、その処理が簡略化された二枚貝の検査方法及び検査装置を提供することを課題とする。
【解決手段】二枚貝に赤外線を含む光を照射し、照射した光の内で二枚貝を透過した透過光又は二枚貝から反射した反射光を受光し、受光した透過光又は反射光における1040乃至1140ナノメートルの範囲の所定波長成分の強度である第1強度と、前記受光部で受光した透過光又は反射光における1150乃至1370ナノメートルの範囲の所定波長成分の強度である第2強度とを比較することにより二枚貝の品質を検査する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、非破壊で検査が可能な二枚貝の検査方法及び検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、二枚貝の品質を検査するためには、二枚貝を開口させ、貝殻中の貝身を肉眼で直接確認したり、貝身に直接触れてみたりする方法が一般的であるが、この方法では、検査した二枚貝が商品にできなくなることがあるとう欠点がある他、二枚貝を開口させる処理(作業)が必要になるとう欠点がある。
【0003】
これらの欠点を改善したものとして、二枚貝に赤外線を含む光を照射し、照射した光の内で二枚貝を透過した透過光のスペクトルを検出し、該スペクトルの所定波長域での2次微分(2階微分)処理を行ない、該2次微分処理により得られた判別グラフが二枚貝の品質により異なる点に着目することにより、二枚貝の品質等の検査を非破壊で行う特許文献1に示す二枚貝の検査方法が公知になっている。
【特許文献1】特開平10−229776号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記文献の二枚貝の検査方法は、判別グラフを得るためにスペクトルにおける所定波長域での2次微分(2階微分)を行う必要があるため、処理が複雑化するという課題がある他、上記判別グラフをどのように用いて二枚貝の品質を識別するかが開示されてないため、上記判別グラフを作業者が直接見て二枚貝の品質を判別することはできても、この判別処理をパソコンやマイコン等のコンピュータで自動的に実行させようとする際には、課題が残る。
本発明は、上記課題を解決し、二枚貝の検査を非破壊で行うにあたり、コンピュータ等の制御部で品質の判別を自動的に行うことが容易であるとともに、その処理が簡略化された二枚貝の検査方法及び検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するため、第1に、二枚貝に赤外線を含む光を照射する照射部6と、照射した光の内で二枚貝を透過した透過光又は二枚貝から反射した反射光を受光する受光部7と、前記受光部7で受光した透過光又は反射光における1040乃至1140ナノメートルの範囲の所定波長成分強度である第1強度を検出する第1検出手段8と、前記受光部7で受光した透過光又は反射光における1150乃至1370ナノメートルの範囲の所定波長成分強度である第2強度を検出する第2検出手段9と、前記第1検出手段8及び第2検出手段9が入力側に接続される制御部11とを備え、制御部11が第1検出手段8からの第1強度と第2検出手段9からの第2強度を比較することにより二枚貝の品質を判別することを特徴としている。
【0006】
第2に、制御部11が前記第1強度と第2強度の比を算出することにより、二枚貝の内、貝殻中に貝身が無いものと、貝殻中に貝見が所定量詰まった良品貝と、貝殻中に泥が混入した泥貝とを判別することを特徴としている。
【0007】
第3に、第1検出手段8又は第2検出手段9が、所定波長の光を通過させるバントパスフィルタ36を備え、該バントパスフィルタ36を介して受光部7で受光した透過光又は反射光から所定波長成分を有する選択光を取出し、該選択光の強度を検知することにより、第1強度又は第2強度を検出することを特徴としている。
【0008】
第4に、二枚貝に赤外線を含む光を照射し、照射した光の内で二枚貝を透過した透過光又は二枚貝から反射した反射光を受光し、受光した透過光又は反射光における1040乃至1140ナノメートルの範囲の所定波長成分の強度である第1強度と、前記受光部で受光した透過光又は反射光における1150乃至1370ナノメートルの範囲の所定波長成分の強度である第2強度とを比較することにより二枚貝の品質を検査することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
以上のように構成される本発明の二枚貝の検査方法及び検査装置によれば、制御部が、透過光又は反射光における1040乃至1140ナノメートルの範囲の所定波長成分の強度である第1強度と、透過光又は反射光における1150乃至1370ナノメートルの範囲の所定波長成分の強度である第2強度とを比較することにより二枚貝の品質を判別するため、2次微分等の複雑な処理を行う必要がなく、処理が簡略化されるとともに、コンピュータ等の制御部で品質の判別を自動的に行うことが容易になるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の二枚貝の検査方法では、物質がその性質により所定波長域の光を良く吸収する特性を利用することにより、二枚貝の品質等の判別を行うものである。具体的には、二枚貝がどの波長域の光に対して高い透過率を示すかは、二枚貝に光を照射し、二枚貝を透過する透過光又は二枚貝から反射する反射光のスペクトルを分析することにより知ることができる。光源としては、ハロゲンランプ1(図5参照)を用いる。
【0011】
図1は、ハロゲンランプのスペクトルを示す特性グラフである。同図に示すようにハロゲンランプ1からの光は、可視光線の他に、赤外線を多く含んでいる。なお、同図の縦軸の強度は光量を示し、この強度が高いほど、その波長(周波数)を有する光を多く含んでいることを意味している
【0012】
このハロゲンランプ1からの光を、貝殻中に貝身がない二枚貝である空貝と、貝殻中に貝身が所定量(十分に)詰まった二枚貝である良品貝と、貝殻中に泥や泥水が混入した二枚貝である泥貝とに照射し、透過光のスペクトル分析を行う。なお、二枚貝としてはしじみを用いる。
【0013】
図2は、サイズが小さい空貝、良品貝及び泥貝にハロゲンランプを照射した場合におけるそれぞれの透過光のスペクトルを示す特性グラフであり、図3は、サイズが中くらいの空貝、良品貝及び泥貝にハロゲンランプを照射した場合におけるそれぞれの透過光のスペクトルを示す特性グラフであり、図4は、サイズが大きい空貝、良品貝及び泥貝にハロゲンランプを照射した場合におけるそれぞれの透過光のスペクトルを示す特性グラフである。
【0014】
サイズが異なる二枚貝は、貝殻の厚さや貝身の厚みが異なるので強度が異なる。一方、サイズが異なる二枚貝は、空貝の透過光は波長1100nm付近での強度に対して波長1300nm付近での強度がそれほど変わらないが、良品貝の透過光は波長1100nm付近での強度に対して波長1300nm付近での強度が大きく減少する点、泥貝の透過光の強度は波長成分によって強度があまり変化せずに全域で低くなるという点において、略同一の特性を示す。
【0015】
そして、図2〜4の特性グラフにおいて、1040〜1140nmの範囲の波長を第1波長λとし、1150〜1370nmの範囲の波長を第2波長λとした場合、透過光における第1波長成分の強度である第1強度Iと、透過光における第2波長成分の強度である第2強度Iとの比は、二枚貝のサイズに殆ど影響を受けることが無く、所定範囲内に収まることが、本願発明者らの鋭利検討の結果判明した。
【0016】
例えば、第1波長λを1080nm近傍に設定し、第2波長λを1280nm近傍に設定した場合、第1強度Iと第2強度Iとの比を示すI/Iの値が0.9よりも大きな場合には空貝であると判断することができるとともに、0.7よりも小さい場合には良品貝であると判断することができる他、1.0よりも大きいか又は第1強度Iが測定限界よりも小さい値の場合には泥貝であると判断することができる。本発明では、上記原理を用いて二枚貝が空貝であるか、良品貝であるか、泥貝であるかを識別して品質を判別することにより、二枚貝の検査を行う。
【0017】
ちなみに、以上のような特徴は、しじみにおける一対の貝殻の主成分である炭酸カルシウムが600〜2000nmの波長を有する光に対して高い透過率を示す点と、二枚貝における貝身の大部分を構成する水が980、1200,1450、1950nm近傍の波長を有する光を良く吸収する点とに起因するものであり、該2点の特徴はしじみ以外の二枚貝においても共通する特徴である。このため、しじみ以外の二枚貝の検査をする場合でも、同一の理論によって品質の判別を行うことが可能である。
【0018】
また、上記ハロゲンランプ1以外でも、900〜1600nmの範囲の波長成分において高い強度を示す光を照射可能な光源(例えば、赤外線ランプ,高輝度LED等)であれば、同様の効果が期待できる。
【0019】
さらに、二枚貝の透過光ではなく反射光のスペクトルを利用した場合でも、反射光の強度特性は二枚貝がどのような光を吸収するかに依存する点で透過光の強度特性と同様であるため、前述した効果と同様の効果が期待できる。
【0020】
以上により、本発明の二枚貝の検査方法は、二枚貝に赤外線を含む光を照射し、照射した光の内で二枚貝を透過した透過光又は二枚貝から反射した反射光を受光し、受光した透過光又は反射光における第1強度と第2強度とを比較することにより二枚貝の品質検査を行うものである。
【0021】
次に、図5乃至9に基づいて、上記特徴を利用して二枚貝の検査を行う検査装置について説明する。
図5は、本発明を適用した検査装置の簡略図である。本検査装置は、二枚貝を供給する供給装置(装置部)2と、二枚貝が載置される検査台3と、供給装置2から供給されてくる二枚貝を検査台3の所定箇所に確実に位置決めするガイド体4と、二枚貝の下面側から前述した条件を満たす光を照射する照射装置(照射部)6と、二枚貝を透過した透過光を受光する受光部7と、受光部7で受光した透過光から前述の第1波長を分光した後に該第1強度を検出する第1強度検出装置(第1検出手段,第1強度検出部)8と、受光部7で受光した透過光から前述の第2波長を分光した後に該第2強度を検出する第2強度検出装置(第2検出手段,第2強度検出部)9と、上記第1強度検出装置8及び第2強度検出装置9が入力側に接続されて二枚貝の品質判別を自動的に実行するマイコンやパソコン等のコンピュータからなる制御装置(制御部)11と、制御装置11の判別結果に基づいて空貝や泥貝等の不良品を不良品箱(不良品収容部)12に排出する排出装置13と、良品貝等の良品を収容する良品箱(良品収容部)14とを備えている。
【0022】
上記供給装置2は、図5及び6に示すように、二枚貝を複数同時に投入可能なホッパー16と、ホッパー16からの二枚貝を下流側に搬送する供給レール17と、供給レール17からの二枚貝を搬送方向に一列に並べながら検査台3に搬送する搬送レール(一列化レール)18と、供給レール17及び搬送レール18にそれぞれ設置される振動モータ(搬送モータ)19,21とを有している。
【0023】
供給レール17は、搬送方向に向かって下方傾斜している。振動モータ19は固定部材22によって供給レール17下面側に取付固定されており、振動モータ19により常時回転駆動される回転体23によって搬送方向の振動が供給レール17に加えられる。上記傾斜及び振動により二枚貝が下流側に搬送される。
【0024】
搬送レール18は、搬送方向に向かって下方傾斜している。振動モータ21は固定部材22によって搬送レール18下面側に取付固定されており、振動モータ21により常時回転駆動される回転体23によって搬送方向の振動が搬送レール18に加えられる。上記傾斜及び振動により二枚貝が下流側に搬送される。
【0025】
また、搬送レール18は供給レール17と比較して幅が狭くなるとともに搬送方向に対して直交(交差)方向に下方傾斜するように形成されている。このため、二枚貝は、搬送過程で一列にされながら検査台3側に搬送される。
【0026】
上記検査台3は、図5に示すように、平面視略円形に形成されており、中心に設置されたステッピングモータ(検査台駆動手段,検査台用モータ)24によって回転駆動される。円形の検査台3上面は略水平に形成され、該上面の周縁部には等間隔に二枚貝載置用の載置皿26が複数設置固定されている。なお、この載置皿26の上面は、二枚貝が位置決め可能になるように凹状形成されている。
【0027】
検査台用モータ24は、検査台3を図5における時計回りに断続的に回転駆動させることにより、照射装置6により光を照射する照射位置に載置皿26を一時的に停止させる停止パターンと、該載置皿に隣接する次の載置皿26を上記照射位置に移動させる移動パターンとを交互に繰返すように構成されている。なお、この制御は制御装置11により実行される。
【0028】
上記ガイド体4は、図5及び7に示すように、平面視略円形の板フレーム27と、板フレーム27の下面中心から下方且つ外方に一体的に延設されるガイド羽28とを備えており、ステッピングモータ(ガイド体駆動手段,ガイド体用モータ)29によって回転駆動される。ガイド羽28は、等間隔で複数設けられており、隣接するガイド羽28同士が平面視楔状をなすように構成されている。そして、搬送レール18からの二枚貝を、2枚のガイド羽28によって、検査台3の載置皿26に案内する。
【0029】
ガイド体用モータ29は、上記検査台用モータ24の停止パターンに連動して駆動を停止することにより搬送レール18から送られてくる1個の二枚貝を載置皿26にガイドするとともに、上記検査台用モータ24の移動パターンに連動して駆動をされることにより該二枚貝の次に送られてくる二枚貝を次の載置皿26にガイド可能なように状態切換を行う。なお、このタイミング制御は制御装置11により実行される。
【0030】
上記照射装置6は、前述したハロゲンランプ1又はそれに準ずる光源と、ハロゲンランプ1等からの光を上記照射箇所まで導光する導光線31と備え、順次送られてくる二枚貝に光を照射するように構成されている。なお、導光線31は光ファイバーを複数束ねることにより形成されている。
【0031】
上記受光部7は、図5及び図8に示すように、前述の導光線31と略同一構成の導光線32の一端側に形成される。載置皿26の下面側に位置する照射箇所からの光は、載置皿26に形成された上下方向の照射孔26aを介して、直接又は二枚貝を透過して、受光部7から導光線32に入射され、導光線32の他端側に設けられた第2強度検出装置8及び第2強度検出装置9側に配光される。
【0032】
上記第1強度検出装置8と第2強度検出装置9は、図5及び8に示すように、それぞれ、導光線32の他端側から拡散した光を直線状に配光する配光レンズ33と、配光レンズ33によって配光された光を集光する集光レンズ34と、集光された光から所定波長の光をフィルタリングするバンドパスフィルタ(分光手段,分光部,フィルタ)36と、バンドパスフィルタ36のフィルタリングにより取出された選択光を受光するフォトダイオード(受光素子)37とを備えている。
【0033】
なお、第1強度検出装置8のバンドパスフィルタ36は第1波長(本実施例では1080nm)を有する選択光を取出し、第2強度検出装置9のバンドパスフィルタ36は第2波長(本実施例では1280nm)を有する選択光を取出す。くわえて、フォトダイオード37は、選択光の強度に応じた電圧を出力するように構成されている。この電圧信号が選択光の強度を示す強度信号であり、この強度信号はオペアンプ(増幅器)38によって増幅されて制御装置11側に送られる。
【0034】
排出装置13は、図5に示すように、エアを噴出すノズル(射出部)39と、コンプレッサ41と、コンプレッサ41からノズル39へのエアの流路の途中に設置されるソレノイドバルブ(排出装置駆動手段)42とを備えている。ソレノイドバルブ42は、制御装置11が上記不良品の判別をした際に制御装置11によって開作動され、照射箇所から送られてくる載置皿26上の二枚貝に向かってノズル39からエアを射出し、不良品レール43側に不良品を吹飛ばす。不良品レール43上の二枚貝は、不良品レール43上を滑り落ちて不良品箱12内に収容される。
【0035】
ノズル49の射出箇所を通過した載置皿26上の二枚貝(良品)は、ガイドプレート44によって、良品レール46に案内される。良品レール46上の二枚貝は、良品レール46上を滑り落ちて良品箱14内に収容される。
【0036】
上記制御装置11は、図5及び図9に示すように、第1強度検出装置8及び第2強度検出装置9からのアナログ信号である強度信号をそれぞれデジタル値に変換するADコンバータ47と、上記2つのステッピングモータ24,29を制御する2つのモータドライバ48,49及びソレノイドバルブ42を作動させるリレー回路(作動回路)51が接続されるIOポート52とを備えている。すなわち、制御装置11の入力側に第1強度検出装置8、第2強度検出装置9が接続される一方で、出力側に上記2つのステッピングモータ24,29及びソレノイドバルブ42が接続されている。
【0037】
そして、入力側からの第1強度及び第2強度の値から、前述の方法に基づき、二枚貝に品質判別を実行し、この判別結果に基づいて排出装置13を制御する。くわえて、検査台3やガイド体4に対しては、上記2つのステッピングモータ24,29を介して、前述したような断続駆動制御が常時実行される。ちなみに、制御装置11は、照射箇所に二枚貝が無い場合にも品質判別処理を行ない、入力される第1強度及び第2強度が減衰していないことを検出することにより、照射箇所に二枚貝が無いことを識別するように構成されている。
【0038】
なお、照射箇所近傍に制御装置11のIOポート52(入力側)に接続される通過センサ(通過検出手段)53を設置し、該通過センサ53によって照射箇所に二枚貝がある場合にのみ、上記判別処理を行うように制御装置11を構成してもよい。
【0039】
次に、本発明の二枚貝の検査装置における別実施形態について、前述した例と異なる部分を説明する。
本発明の二枚貝の検査装置の別実施形態を示す簡略図である。照射箇所を二枚貝の上方側に形成し、二枚貝からの反射光によって第1強度及び第2強度を検出し、この検出値に基づいて、二枚貝の品質判別処理を行ってもよい。
【0040】
次に、本発明の二枚貝の検査装置における別実施形態について、前述した例と異なる部分を説明する。
図11(A)及び(B)は、それぞれ本発明の二枚貝の検査装置の別実施形態を示す簡略図である。同図(A)に示すように、二枚貝の搬送方向に向かって下方傾斜した搬送路54上に照射装置6の照射箇所を形成するとともに、受光部7は配置してもよい。そして、照射箇所の下流側にノズル39を、上流側に通過センサ53を配置し、二枚貝の検査を実行してもよい。この場合には、搬送路54を滑り落ちる二枚貝が良品になり、エアによって吹飛ばされる二枚貝が不良品になる。このようにして、検査台3やガイド体4を省き、検査装置をシンプルに構成することもできる。
【0041】
また、同図(B)に示すように、前述の搬送レール18上に、同図(A)の略同一配置の照射装置6、受光部7、ノズル39、通過センサ53を配することにより、検査装置を構成を構成してもよい。なお、この場合に、搬送最下流側に良品箱14を設けてもよい
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】ハロゲンランプのスペクトルを示す特性グラフである。
【図2】サイズが小さい空貝、良品貝及び泥貝にハロゲンランプを照射した場合におけるそれぞれの透過光のスペクトルを示す特性グラフである。
【図3】サイズが中くらいの空貝、良品貝及び泥貝にハロゲンランプを照射した場合におけるそれぞれの透過光のスペクトルを示す特性グラフである。
【図4】サイズが大きい空貝、良品貝及び泥貝にハロゲンランプを照射した場合におけるそれぞれの透過光のスペクトルを示す特性グラフである。
【図5】本発明を適用した検査装置の簡略図である。
【図6】(A)は供給装置2の斜視図であり、(B)及び(A)は振動モータの正面図及び側面図である。
【図7】ガイド体の構成を示す要部斜視図である。
【図8】第2強度検出装置及び第2強度検出装置の構成を示す概念図である。
【図9】制御装置の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の二枚貝の検査装置の別実施形態を示す簡略図である。
【図11】(A)及び(B)は、それぞれ本発明の二枚貝の検査装置の別実施形態を示す簡略図である。
【符号の説明】
【0043】
6 照照射装置(照射部)
7 受光部
8 第1強度検出装置(第1検出手段,第1強度検出部)
9 第2強度検出装置(第2検出手段,第2強度検出部)
11 制御装置(制御部)
36 バンドパスフィルタ(分光手段,分光部,フィルタ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二枚貝に赤外線を含む光を照射する照射部(6)と、照射した光の内で二枚貝を透過した透過光又は二枚貝から反射した反射光を受光する受光部(7)と、前記受光部(7)で受光した透過光又は反射光における1040乃至1140ナノメートルの範囲の所定波長成分強度である第1強度を検出する第1検出手段(8)と、前記受光部(7)で受光した透過光又は反射光における1150乃至1370ナノメートルの範囲の所定波長成分強度である第2強度を検出する第2検出手段(9)と、前記第1検出手段(8)及び第2検出手段(9)が入力側に接続される制御部(11)とを備え、制御部(11)が第1検出手段(8)からの第1強度と第2検出手段(9)からの第2強度を比較することにより二枚貝の品質を判別する二枚貝の検査装置。
【請求項2】
制御部(11)が前記第1強度と第2強度の比を算出することにより、二枚貝の内、貝殻中に貝身が無いものと、貝殻中に貝見が所定量詰まった良品貝と、貝殻中に泥が混入した泥貝とを判別する請求項1の二枚貝の検査装置。
【請求項3】
第1検出手段(8)又は第2検出手段(9)が、所定波長の光を通過させるバントパスフィルタ(36)を備え、該バントパスフィルタ(36)を介して受光部(7)で受光した透過光又は反射光から所定波長成分を有する選択光を取出し、該選択光の強度を検知することにより、第1強度又は第2強度を検出する請求項1又は2の二枚貝の検査装置。
【請求項4】
二枚貝に赤外線を含む光を照射し、照射した光の内で二枚貝を透過した透過光又は二枚貝から反射した反射光を受光し、受光した透過光又は反射光における1040乃至1140ナノメートルの範囲の所定波長成分の強度である第1強度と、前記受光部で受光した透過光又は反射光における1150乃至1370ナノメートルの範囲の所定波長成分の強度である第2強度とを比較することにより二枚貝の品質を検査する二枚貝の検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−271020(P2009−271020A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−124107(P2008−124107)
【出願日】平成20年5月10日(2008.5.10)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 発行者 社団法人計測自動制御学会中国支部 刊行物名 第16回計測自動制御学会中国支部 学術講演会論文集 発行年月日 平成19年11月10日
【出願人】(504237050)独立行政法人国立高等専門学校機構 (656)
【出願人】(000177704)山陰建設工業株式会社 (10)
【Fターム(参考)】