説明

交差点状況認識システム

【課題】障害物によって見通しが悪い交差点を自動車等の車両が通過する場合に、死角となる道路の状況把握を確実に行うことができる交差点状況確認システムを提供する。
【解決手段】交差点に進入しようとする車から死角となる方向を撮像部102で撮影し、撮影した映像を交差点に進入しようとする車へ送信する撮像装置101を見通しの悪い交差点付近に設置する。また、撮像装置101からの映像を受信し、表示装置111に表示する車載装置108を、交差点に進入しようとする車に設置する。車載装置108は、進入しようとする交差点に設置されている撮像装置101の撮像装置識別番号を検索して撮像装置101へ送信し、撮像装置101から交差点映像とともに受信した撮像装置識別番号と検索した撮像装置識別番号とが一致している場合にのみ、受信した交差点映像を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両を運転する際の安全確認を支援する交差点状況認識システムに係り、特に、見通しの悪い交差点やカーブの死角となる道路上における車両、人等の移動状況を認識することができる安全システムとしての交差点状況認識システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、見通しの悪いカーブや、T字路、十字路等の交差点には、自転車、バイク、自動車等の車両が安全に通過できるように、カーブミラーなどの視界の確保を補う安全装置が設けられている。
【0003】
また、自動車のフロントバンパーにカメラを埋め込み、このカメラによって死角となる道路を撮像して、車内のカーナビゲーション用のモニタ等に表示する安全確認装置が開発されている。この装置によれば、交差点のように自動車をある程度進入させなければ死角となる道路の状況が把握できない場合であっても、自動車のフロントバンパー部分を交差点に進入させさえすれば、予め死角となる道路を見通すことができる。
【0004】
また、自動車にカメラを埋め込むのではなく、交差点にカメラを設置し、自動車から死角となる道路を撮影し、その交差点を通行しようとする自動車に映像を無線通信で送るシステムも考案されている。これにより、交差点での自動車同士の衝突事故や、子供等の急な飛び出しによる人身事故を回避することが可能になる。
【特許文献1】特開2001−101566号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、カーブミラー等の安全装置では、走行中の自動車から見えづらい位置に設置してあったり、設置角度の問題で見えにくかったり、太陽光等の光の反射により道路状況を確認できないなどの問題が生じていた。
【0006】
また、自動車のフロントバンパーにカメラを埋め込んだ安全装置では、車内のモニタを見ればよいため道路状況の把握を行いやすいが、少なくともフロントバンパーを交差点に進入させなければならず、衝突事故等を完全に回避することはできないという問題が生じていた。
【0007】
特許文献1では、交差点に設置されたカメラからの映像を自動車が受信するため、自動車は交差点に進入せずとも道路状況を把握することが可能である。しかし、無数にある交差点のうち、どこの交差点に設置されているカメラからの映像を受信しているかを判定する方法が記載されていないため、これから進入しようとする交差点以外の道路の映像を受信している可能性がある。
【0008】
実際に進入しようとする交差点に、死角となる方向から他の自動車もしくは人が侵入しようとしているが、受信した映像が他の交差点の映像であり、車両や人が映っていなかった場合、運転者が安全と認識して交差点に進入してしまう。この場合、交通事故が発生する可能性が非常に高く、極めて危険である。
【0009】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、交差点を自動車等の車両が通過する場合に、死角となる道路の状況把握を確実に行うことができる交差点状況確認システムを提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明の交差点状況確認システムは、交差点付近に設置され、交差点に進入しようとする車から死角となる方向を撮影し、撮影した映像を交差点に進入しようとする車へ送信する撮像装置と、交差点に進入しようとする車に設置され、交差点付近に設置された撮像装置からの映像を受信して表示する車載装置とを備えている。
【0011】
車載装置は、自車の位置と進行方向とを検知する自車位置検知部と、自車位置検知部により検知された自車位置と進行方向とから、これから進入しようとする交差点を割り出し、割り出した交差点付近に設置されている撮像装置に対応した撮像装置識別番号を検索する撮像装置検索部と、撮像装置検索部により検索された撮像装置識別番号を交差点付近に設置された撮像装置へ送信する車載装置側送信部と、交差点付近に設置された撮像装置から送信された映像と撮像装置識別番号とを受信する車載装置側受信部と、車載装置側受信部により受信した撮像装置識別番号と撮像装置検索部により検索された撮像装置識別番号とを比較し、両撮像装置識別番号の一致を検出する車載装置側識別番号比較部と、車載装置側識別番号比較部により一致が検出された撮像装置識別番号に対応した撮像装置から受信した映像を表示する表示装置とを有している。
【0012】
また、撮像装置は、固有の撮像装置識別番号を設定する撮像装置識別番号設定部と、交差点状況を撮像する撮像部と、交差点に進入しようとする車に設置された車載装置から送信される撮像装置識別番号を受信する撮像装置側受信部と、撮像装置側受信部によって受信した撮像装置識別番号と自装置に設定されている固有の撮像装置識別番号とを比較し、両撮像装置識別番号の一致を検出する撮像装置側識別番号比較部と、撮像装置側識別番号比較部の一致検出結果に従って送信可否を判定する送信判定部と、両撮像装置識別番号が一致して送信判定部が送信可と判定したときに、撮像部により撮像した映像と固有の撮像装置識別番号とを交差点に進入しようとする車に設置された車載装置へ送信する撮像装置側送信部とを有する。
【0013】
この構成によれば、車両が交差点に進入する前に死角となる道路の状況を把握できるため、衝突事故又は人身事故が発生する可能性を大幅に低下させることができる。また、撮像装置に撮像装置識別番号を持たせるため、車両がこれから進入しようとする交差点に設置されている撮像装置を誤認識することなく特定することができるため、死角となる道路の状況を確実に把握することができる。
【0014】
上記構成の交差点状況確認システムにおいては、撮像装置検索部は、撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とを関連付けして予め記録していることが好ましい。
【0015】
この構成によれば、撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号を常時撮像装置から周囲に送信して、周囲を走行する車に設置された車載装置に知らせる必要がなく、車載装置側のみで、進入しようとする交差点に設置された撮像装置の識別番号を検索することができる。
【0016】
また、上記構成の交差点状況確認システムにおいては、撮像装置は、撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とからなる撮像装置設置情報を周囲に発信する発信部を有し、車載装置は、撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とからなる撮像装置設置情報を受信する撮像装置設置情報受信部を有することが好ましい。
【0017】
この構成によれば、交差点に撮像装置が新しく追加された場合でも、その撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とからなる撮像装置設置情報を、その交差点付近を走行するだけで車載装置が自動的に得ることができ、車載装置の撮像装置検索部における撮像装置設置情報のアップデートを定期的に車載装置メーカーや代理店に依頼したり、インターネット上で撮像装置情報をダウンロードして、そのデータで撮像装置検索部をアップデートしたりするといった手間をかける必要がない。
【0018】
また、上記構成の交差点状況確認システムにおいては、撮像装置検索部は、撮像装置設置情報受信部により受信した撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とを関連付けして記録することが好ましい。
【0019】
この構成によれば、一度その交差点を走行すれば、撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号をデータベースとして残すことができるので、交差点に進入するときに、交差点にある撮像装置の検索が速やかに行うことができる。
【0020】
また、上記構成の交差点状況確認システムにおいては、車載装置は、進入しようする交差点に複数の撮像装置が設置されている状態において、複数の撮像装置の撮像方向と車載装置が搭載された車の進行方向とに基づいて複数の撮像装置に優先度をつける優先度判定部を有し、車載装置側送信部は優先度判定部による複数の撮像装置の優先度を、撮像装置識別番号と関連付けして送信し、撮像装置側受信部は、交差点に進入しようとする車に設置された車載装置から撮像装置の優先度を受信し、撮像装置は、撮像装置側受信部により受信した撮像装置の優先度にしたがって交差点に進入しようとする車に設置された車載装置へ送信する映像の画質を決定する画質決定部と、画質決定部で決定した画質にしたがって撮像部で撮像した映像に画像処理を施す画像処理部をさらに有することが好ましい。
【0021】
この構成によれば、優先度の高い撮影方向の画像を高画質で表示し、優先度の低い画像を低画質で表示するので、交差点の状況をより的確に認識することが可能となり、交差点通過時の安全性を高めることができる。
【0022】
また、上記構成の交差点状況確認システムにおいては、優先度判定部は、車載装置が搭載された車に搭載されている経路案内装置の経路案内にしたがって優先度をつけることが好ましい。
【0023】
また、上記構成の交差点状況確認システムにおいては、優先度判定部は、車載装置が搭載された車の方向指示器の方向にしたがって優先度をつけることが好ましい。
【0024】
また、上記構成の交差点状況確認システムにおいては、車載装置は、固有の車載装置識別番号を設定する撮像装置識別番号設定部を有し、車載装置側送信部は固有の車載装置識別番号を交差点付近に設置された撮像装置に送信し、撮像装置側受信部は、交差点に進入しようとする車に設置された車載装置から送信される車載装置識別番号を受信し、撮像装置側送信部は、車載装置識別番号を交差点に進入しようとする車に設置された車載装置へ送信し、車載装置側受信部は、交差点付近に設置された撮像装置から送信された車載装置識別番号を受信し、車載装置側識別番号比較部は、車載装置側受信部により受信した車載装置識別番号と車載装置に固有の車載装置識別番号とを比較し、両車載装置識別番号の一致を検出し、表示装置は、車載装置側識別番号比較部により車載装置側受信部により受信した車載装置識別番号と車載装置に固有の車載装置識別番号との一致が検出されたときに、車載装置側識別番号比較部により一致が検出された撮像装置識別番号に対応した撮像装置から受信した映像を表示することが好ましい。
【0025】
この構成によれば、同じ交差点を通行する他の車に設置された車載装置に対して送信された画像を誤って表示することを回避することができる。
【0026】
また、上記構成の交差点状況確認システムにおいては、表示装置は、受信した映像を画面全体に表示することが好ましい。
【0027】
この構成によれば、交差点の映像を大きく表示できるので、交差点の状況の確認がしやすい。
【0028】
また、上記構成の交差点状況確認システムにおいては、表示装置は、画面を分割して、画面の一部に受信した映像を表示し、画面の残りの部分に他の画像を受信した映像と同時に表示することが好ましい。
【0029】
この構成によれば、表示装置を他の用途に有効に利用できる。
【0030】
また、上記構成の交差点状況確認システムにおいては、他の画像は経路案内を表示する画像であることが好ましい。
【0031】
この構成によれば、表示装置で経路案内を表示することができる。
【0032】
また、上記構成の交差点状況確認システムにおいては、表示装置は、画面に経路案内を表示し、受信した画像を、画面に経路案内と重畳して表示することが好ましい。
【0033】
この構成によれば、交差点画像の撮影方向を経路案内画面上で認識させることができる。
【0034】
また、上記構成の交差点状況確認システムにおいては、車載装置は、車載装置が設置された車が交差点に進入しようとするときに交差点付近に設置された撮像装置に対して交差点の画像を撮影することを要求し、撮像装置は、交差点に進入しようとする車に設置された車載装置からの要求があるときのみ撮影を行うことが好ましい。
【0035】
この構成によれば、車が通らない間は撮像を行わないようにできるので、消費電力を削減することができる。
【0036】
また、上記構成の交差点状況確認システムにおいては、撮像装置は、車載装置との間の通信速度を測定する通信速度測定部を有し、通信速度測定部による測定結果である通信速度に応じて、段階的に画像処理内容の変更、画像のビットレートの変更、および画像サイズの変更の何れか少なくともひとつを行うことが好ましい。
【0037】
この構成によれば、撮像装置と車載装置との間の通信速度が低下した場合でも、リアルタイムで交差点映像を撮像装置から車載装置へ送ることができる。
【0038】
本発明の撮像装置は、交差点付近に設置され、交差点に進入しようとする車から死角となる方向を撮影し、撮影した映像を交差点に進入しようとする車へ送信するものである。
【0039】
この撮像装置は、固有の撮像装置識別番号を設定する撮像装置識別番号設定部と、交差点状況を撮像する撮像部と、交差点に進入しようとする車に設置された車載装置から送信される撮像装置識別番号を受信する撮像装置側受信部と、撮像装置側受信部によって受信した撮像装置識別番号と自装置に設定されている固有の撮像装置識別番号とを比較し、両撮像装置識別番号の一致を検出する撮像装置側識別番号比較部と、撮像装置側識別番号比較部の一致検出結果に従って送信可否を判定する送信判定部と、両撮像装置識別番号が一致して送信判定部が送信可と判定したときに、撮像部により撮像した映像と固有の撮像装置識別番号とを交差点に進入しようとする車に設置された車載装置へ送信する撮像装置側送信部とを有する。
【0040】
この構成によれば、本発明の車載装置と組み合わせて、交差点状況確認システムを構成することにより、車両が交差点に進入する前に死角となる道路の状況を把握できるため、衝突事故又は人身事故が発生する可能性を大幅に低下させることができる。また、撮像装置に撮像装置識別番号を持たせるため、車両がこれから進入しようとする交差点に設置されている撮像装置を誤認識することなく特定することができるため、死角となる道路の状況を確実に把握することができる。
【0041】
上記本発明の撮像装置においては、撮像装置側受信部は、交差点に進入しようとする車に設置された車載装置から送信される車載装置識別番号を受信し、撮像装置側送信部は、車載装置識別番号を交差点に進入しようとする車に設置された車載装置へ送信することが好ましい。
【0042】
この構成によれば、同じ交差点を通行する他の車に設置された車載装置に対して送信された画像を誤って表示することを回避することができる。
【0043】
また、本発明の撮像装置においては、自装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とからなる撮像装置設置情報を周囲に発信する発信部を有することが好ましい。
【0044】
この構成によれば、交差点に撮像装置が新しく追加された場合でも、その撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とからなる撮像装置設置情報を、その交差点付近を走行するだけで車載装置が自動的に得ることができ、車載装置の撮像装置検索部における撮像装置設置情報のアップデートを定期的に車載装置メーカーや代理店に依頼したり、インターネット上で撮像装置情報をダウンロードして、そのデータで撮像装置検索部をアップデートしたりするといった手間をかける必要がない。
【0045】
また、本発明の撮像装置においては、撮像装置側受信部は、交差点に進入しようとする車に設置された車載装置から撮像装置の優先度を受信し、撮像装置側受信部により受信した撮像装置の優先度にしたがって交差点に進入しようとする車に設置された車載装置へ送信する映像の画質を決定する画質決定部と、画質決定部で決定した画質にしたがって撮像部で撮像した映像に画像処理を施す画像処理部をさらに有することが好ましい。
【0046】
この構成によれば、優先度の高い撮影方向の画像を高画質で表示し、優先度の低い画像を低画質で表示するので、交差点の状況をより的確に認識することが可能となり、交差点通過時の安全性を高めることができる。
【0047】
また、本発明の撮像装置においては、撮像装置は、交差点に進入しようとする車に設置された車載装置からの要求があるときのみ撮影を行うことが好ましい。
【0048】
この構成によれば、車が通らない間は撮像を行わないようにできるので、消費電力を削減することができる。
【0049】
また、本発明の撮像装置においては、車載装置との間の通信速度を測定する通信速度測定部を有し、通信速度測定部による測定結果である通信速度に応じて、段階的に画像処理内容の変更、画像のビットレートの変更、および画像サイズの変更の何れか少なくともひとつを行うことが好ましい。
【0050】
この構成によれば、撮像装置と車載装置との間の通信速度が低下した場合でも、リアルタイムで交差点映像を撮像装置から車載装置へ送ることができる。
【0051】
本発明の車載装置は、交差点に進入しようとする車に設置され、交差点付近に設置された撮像装置からの映像を受信して表示するものである。
【0052】
この車載装置は、自車の位置と進行方向とを検知する自車位置検知部と、自車位置検知部により検知された自車位置と進行方向とから、これから進入しようとする交差点を割り出し、割り出した交差点付近に設置されている撮像装置に対応した撮像装置識別番号を検索する撮像装置検索部と、撮像装置検索部により検索された撮像装置識別番号を交差点付近に設置された撮像装置へ送信する車載装置側送信部と、交差点付近に設置された撮像装置から送信された映像と撮像装置識別番号とを受信する車載装置側受信部と、車載装置側受信部により受信した撮像装置識別番号と撮像装置検索部により検索された撮像装置識別番号とを比較し、両撮像装置識別番号の一致を検出する車載装置側識別番号比較部と、車載装置側識別番号比較部により一致が検出された撮像装置識別番号に対応した撮像装置から受信した映像を表示する表示装置とを有する。
【0053】
この構成によれば、本発明の撮像装置と組み合わせて、交差点状況確認システムを構成することにより、車両が交差点に進入する前に死角となる道路の状況を把握できるため、衝突事故又は人身事故が発生する可能性を大幅に低下させることができる。また、撮像装置に撮像装置識別番号を持たせるため、車両がこれから進入しようとする交差点に設置されている撮像装置を誤認識することなく特定することができるため、死角となる道路の状況を確実に把握することができる。
【0054】
上記本発明の車載装置においては、撮像装置検索部は、撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とを関連付けして予め記録していることが好ましい。
【0055】
この構成によれば、撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号を常時撮像装置から周囲に送信して、周囲を走行する車に設置された車載装置に知らせる必要がなく、車載装置側のみで、進入しようとする交差点に設置された撮像装置の識別番号を検索することができる。
【0056】
上記本発明の車載装置においては、撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とからなる撮像装置設置情報を受信する撮像装置設置情報受信部を有することが好ましい。
【0057】
この構成によれば、交差点に撮像装置が新しく追加された場合でも、その撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とからなる撮像装置設置情報を、その交差点付近を走行するだけで自動的に得ることができ、撮像装置検索部における撮像装置設置情報のアップデートを定期的に車載装置メーカーや代理店に依頼したり、インターネット上で撮像装置情報をダウンロードして、そのデータで撮像装置検索部をアップデートしたりするといった手間をかける必要がない。
【0058】
上記本発明の車載装置においては、撮像装置検索部は、撮像装置設置情報受信部により受信した撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とを関連付けして記録することが好ましい。
【0059】
この構成によれば、一度その交差点を走行すれば、撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号をデータベースとして残すことができるので、交差点に進入するときに、交差点にある撮像装置の検索が速やかに行うことができる。
【0060】
上記本発明の車載装置においては、進入しようする交差点に複数の撮像装置が設置されている状態において、複数の撮像装置の撮像方向と自装置が搭載された車の進行方向とに基づいて複数の撮像装置に優先度をつける優先度判定部を有し、車載装置側送信部は優先度判定部による複数の撮像装置の優先度を、撮像装置識別番号と関連付けして送信することが好ましい。
【0061】
この構成によれば、車の進行方向に応じて優先度の高い撮像装置の映像を優先して表示できるので、交差点通過時の安全性を高めることができる。
【0062】
上記本発明の車載装置においては、優先度判定部は、自装置が搭載された車に搭載されている経路案内装置の経路案内にしたがって優先度をつけることが好ましい。
【0063】
上記本発明の車載装置においては、優先度判定部は、自装置が搭載された車の方向指示器の方向にしたがって優先度をつけることが好ましい。
【0064】
上記本発明の車載装置においては、固有の車載装置識別番号を設定する撮像装置識別番号設定部を有し、車載装置側送信部は固有の車載装置識別番号を交差点付近に設置された撮像装置に送信し、車載装置側受信部は、交差点付近に設置された撮像装置から送信された車載装置識別番号を受信し、車載装置側識別番号比較部は、車載装置側受信部により受信した車載装置識別番号と車載装置に固有の車載装置識別番号とを比較し、両車載装置識別番号の一致を検出し、表示装置は、車載装置側識別番号比較部により車載装置側受信部により受信した車載装置識別番号と車載装置に固有の車載装置識別番号との一致が検出されたときに、車載装置側識別番号比較部により一致が検出された撮像装置識別番号に対応した撮像装置から受信した映像を表示することが好ましい。
【0065】
この構成によれば、同じ交差点を通行する他の車に設置された車載装置に対して送信された画像を誤って表示することを回避することができる。
【0066】
上記本発明の車載装置においては、表示装置は、受信した映像を画面全体に表示することが好ましい。
【0067】
この構成によれば、交差点の映像を大きく表示できるので、交差点の状況の確認がしやすい。
【0068】
上記本発明の車載装置においては、表示装置は、画面を分割して、画面の一部に受信した映像を表示し、画面の残りの部分に他の画像を受信した映像と同時に表示することが好ましい。
【0069】
この構成によれば、表示装置を他の用途に有効に利用できる。
【0070】
上記本発明の車載装置においては、他の画像は経路案内を表示する画像であることが好ましい。
【0071】
この構成によれば、表示装置で経路案内を表示することができる。
【0072】
上記本発明の車載装置においては、表示装置は、画面に経路案内を表示し、受信した画像を、画面に経路案内と重畳して表示することが好ましい。
【0073】
この構成によれば、交差点画像の撮影方向を経路案内画面上で認識させることができる。
【0074】
上記本発明の車載装置においては、自装置が設置された車が交差点に進入しようとするときに交差点付近に設置された撮像装置に対して交差点の画像を撮影することを要求することが好ましい。
【0075】
この構成によれば、車が通らない間は撮像装置で撮像を行わないようにできるので、消費電力を削減することができる。
【発明の効果】
【0076】
本発明によれば、車両が交差点に進入する前に死角となる道路の状況を把握できるため、衝突事故又は人身事故が発生する可能性を大幅に低下させることができる。また、撮像装置に撮像装置識別番号を持たせるため、車両がこれから進入しようとする交差点に設置されている撮像装置を誤認識することなく特定することができるため、死角となる道路の状況を確実に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0077】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、以下で説明する実施の形態はあくまで一例であり、後述する改変例を含めて、様々な改変を行うことが可能である。
【0078】
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1における交差点状況認識システムの全体構成を示すブロック図である。
【0079】
本実施の形態1における交差点認識システムは、撮像装置101と車載装置108とから構成される。撮像装置101と車載装置108とはそれぞれ固有の識別番号(ID)を持っている。車載装置108と撮像装置101と間の通信には、光や電波等の無線通信が利用される。なお、識別番号という用語には、数字以外の記号あるいは数字と数字以外の記号との組合せで構成された識別コードも含む。
【0080】
撮像装置101は、レンズ、撮像素子、撮像した映像をデジタル撮像信号に変換するアナログフロントエンド等を備えた撮像部102と、撮像部102からの映像信号に所定の処理(色補正、YC処理、MPEG/JPEG圧縮等)を行う画像処理部103と、車載装置108から識別番号(ID)を受信する受信部107と、受信部107で受信したIDと自装置に設定されているIDとの比較を行うID比較部106と、ID比較部106の比較結果にしたがって車載装置108に映像を送信するか否かの判定を行う送信判定部104と、映像と自装置のIDとを送信する送信部105とから構成されている。
【0081】
車載装置108は、自車がどの位置をどの方角に向けて走行しているかを検出する自車位置検出部114と、これから進入しようとする交差点に設置されている撮像装置のIDを検索する撮像装置検索部113と、撮像装置検索部113で検索したIDを撮像装置101へ送信する送信部112と、撮像装置101から映像と撮像装置のIDを受信する受信部109と、受信した撮像装置のIDと自車が進入しようとしている交差点に設置されている撮像装置のIDを比較するID比較部110と、撮像装置から受信した映像を表示する表示装置111とから構成されている。撮像装置検索部113には全国に設置されている撮像装置の位置とIDが予め記録されている。
【0082】
図2は本実施の形態1における、交差点状況認識システムの全体フローを示している。まず、車載装置108の自車位置検出部114で自車がどの位置をどの方角に向けて走行しているかを検出する(自車位置検出ステップ201)。自車位置検出部114は本システム専用の装置を用いてもよいが、既存のカーナビゲーションシステムを用いればよい。自車位置と進行方向がわかると、これから進入しようとする交差点を割り出すことが可能となる。
【0083】
次に、撮像装置検索部113でこれから進入しようとする交差点に設置されている撮像装置101のIDを検索する(撮像装置検索ステップ202)。交差点に複数の撮像装置101が設置されている場合は、必要な撮像装置101のIDのみを検索する。例えば、自車が走行している道路を撮像している撮像装置101からの映像は必要ないので、検索対象外とする。
【0084】
IDの検索が終了すると、そのIDを撮像装置101に送信する(ID送信ステップ203)。
【0085】
撮像装置101がIDを受信する(ID受信ステップ213)と、自装置に設定されているIDと受信したIDを比較する(ID比較ステップ214)。ここで、IDを比較するのは、車載装置108が欲しがっている撮像装置101の映像のみを送信するためである。もし、車載装置108が欲しがっている撮像装置101の近隣の撮像装置がIDを受信してしまった場合、車載装置108には間違った映像が送信されてしまうからである。
【0086】
IDが一致すれば(ID一致215)、映像送信可能という情報を送信判定部104へ伝える。この際、撮像装置101は撮像(撮像ステップ211)と画像処理(画像処理ステップ212)を行っており、送信する映像を撮影している。
【0087】
次に、送信判定部104で送信可能かどうかを判定する(送信可否判定ステップ216)。ID比較部106でIDが一致していれば、送信可能である。送信可能であれば、自装置のIDと撮影した映像とを車載装置108へ送信する(映像、ID送信ステップ217)。
【0088】
車載装置108がIDと映像とを受信する(映像、ID受信ステップ204)と、受信したIDと検索したIDとが一致するかを撮像装置検索部113で比較する(ID比較ステップ205)。IDが一致すれば、一致したIDを表示装置111に表示する(表示ステップ206)。
【0089】
表示装置111は、本システム専用の表示装置を用いてもよいが、既存のカーナビゲーションシステムのモニタを用いればよい。
【0090】
表示の方法の例をいくつか示す。図3の交差点状況例をもとに説明を行う。図3は自車301が交差点に進入しようとしており、交差点の左方向は見通しがよいが、右方向に障害物302があり見通しが悪い状態である。その見通しが悪い道路の状況を撮像装置303が撮影しており、その道路には他車304が同交差点に進入しようとしている状況である。自車301は図2のフローで映像を受信し、表示装置に表示する。
【0091】
表示の例の1つ目として、表示装置の画面全体に映像を表示する方法がある。図4は全画面表示のときの表示イメージ図である。表示装置401の画面全体に受信した映像を表示している。符号402は図3の他車304に相当する他車を示し、符号403は同じく図3の障害物302に相当する障害物を示す。全画面表示をすることで死角の道路状況を詳細に確認することが可能である。
【0092】
2つ目の例は、表示装置の画面を例えば2分割して表示する方法である。図5は表示装置401で画面分割表示を行うときの表示イメージ図である。図5の表示装置401の画面右側半分に撮像装置からの受信映像502を表示し、表示装置401の画面左側半分にはカーナビゲーションシステム画像501を表示している。表示装置401の画面を分割して表示すると、受信した映像は小さく表示されてしまい全画面表示のときよりも見づらくなる。しかし、カーナビゲーションシステムの経路案内等も同時に表示することができるため便利である。この例では、表示装置401の画面右側半分に受信映像502を表示し、画面左側半分にカーナビゲーションシステム画像501を表示しているが、逆にしてもよい。もし、交差点の左方向を撮影した映像を受信した場合は、画面左側半分に受信映像502を表示するとよい。撮影している方向と表示の画面の左右を合わせることで、どの方向を撮影しているかが感覚的にもわかりやすくなる。ここでは左右分割を例に挙げたが、上下に分割してもよい。
【0093】
次に図6の交差点状況例を用いて説明する。図6の交差点状況は、図3の交差点状況に、さらに左側にも障害物601があり、見通しが悪くなっており、左側の道路状況を撮影する撮像装置602が交差点に設置されている状況である。この場合、自車は2つの撮像装置から映像を受信し表示する必要がある。
【0094】
図7は表示装置401の一つの表示画面に2つの映像を表示するときのイメージ図である。交差点右側映像702を表示装置401の画面右側半分に表示し、交差点左側映像701を表示装置401の画面左側半分に表示している。このときも、撮影している方向と表示の画面の左右を合わせることで、どの方向を撮影しているかが感覚的にわかりやすくなる。
【0095】
次の表示例は、表示装置401の表示画面全体にカーナビゲーションシステム画像を表示し、受信映像を重ね合わせて表示する方法である。図8を用いて説明する。表示装置401の画面全体にカーナビゲーションシステム画像803を表示し、表示装置401の画面の一部に受信した交差点左側映像801および交差点右側映像802をカーナビゲーションシステム画像803と重ね合わせて表示する。受信した映像はさらに小さくなるが、カーナビゲーションシステムの経路案内等も表示することができるし、交差点状況も確認することができて便利である。交差点左側映像801および交差点右側映像802を、カーナビゲーションシステム画像803上において、撮影している道路の部分に図示のように、重ね合わせて表示すると運転者にはさらにわかりやすくなってよい。
【0096】
[実施の形態2]
ここまでは、撮像装置検索部113に全国に設置されている撮像装置の位置とIDが予め記録されていることを前提にしていたが、ここでは予め記録されていない場合についての実施例を述べる。
【0097】
図9に本発明の実施の形態2における交差点状況認識システムの全体構成を示すブロック図である。前述の実施の形態1の全体構成である図1に、新たにブロックとして発信部901と撮像装置設置情報受信部902とを追加したものである。図1の撮像装置101に新たにブロックが追加されたものを撮像装置101Aとし、図1の車載装置108に新たにブロックが追加されたものを車載装置108Aとする。
【0098】
撮像装置101Aは、図1の撮像装置101に対して、自装置の位置情報と撮像する方向とIDとを周囲に発信する発信部901が追加されている。
【0099】
車載装置108Aは、図1の車載装置108に対して、撮像装置101Aが発信する撮像装置の位置情報と撮像方向とIDとを受信する撮像装置設置情報受信部902が追加され、受信した撮像装置設置情報は図1の撮像装置検索部103に代えて設けられた撮像装置検索部903に記憶されるという構成になっている。
【0100】
図10は撮像装置設置情報受信フローを示している。撮像装置101Aが自装置の設置位置、撮像方向、IDといった撮像装置設置情報を自装置周辺に発信する(位置情報、撮像する方向、IDを発信するステップ1001)。この撮像装置101Aの周辺を走行する車の車載装置108Aが、この撮像装置設置情報を受信する(撮像装置設置情報受信ステップ1011)と、撮像装置検索部903において記録済みの情報かどうかを判断する(記録済みの情報かの判断ステップ1012)。記録済みの情報でなければ撮像装置検索部903に記録する(撮像装置設置情報を撮像装置検索部に記録するステップ1013)。
【0101】
こうすることで、車載装置108Aの製造段階で撮像装置検索部903に撮像装置情報を予め記録する工程が必要なくなる。また、予め記録していても、新たな撮像装置101Aが設置された場合に、車載装置メーカーや代理店に撮像装置情報のアップデートを行ってもらったり、インターネット上で撮像装置情報をダウンロードして、そのデータで撮像装置検索部をアップデートしたりするといった手間をかける必要が実施の形態1ではあったが、この実施の形態2では必要がなくなる。
【0102】
[実施の形態3]
実施の形態1では、複数の撮像装置から映像を受信する場合、どの映像も同じように表示しているが、図11Aに示すような、障害物1104、1105がある交差点1106があり、2台の撮像装置1101、1102が設置されている場合に、自車1103がどの方向に進行するかによって映像の優先度が変わってくる場合がある。例えば図11Aにおいて、自車1103が交差点1106を直進したい場合と右折したい場合とは、左右どちらの映像も同じ優先度であるが、交差点1106を左折したい場合は、撮像装置1101で撮影した右側の道路の映像の方が、撮像装置1102で撮影した左側の道路の映像よりも優先度が高くなる。この場合、右側の映像を優先的に表示する方がよい。図11Bに交差点における自車の進行方向に対する左右の撮影方向の優先度の関係を示す。
【0103】
図12は本発明の実施の形態3における交差点状況認識システムの全体構成を示すブロック図である。前述の実施の形態1の全体構成である図1に、新たにブロックとして、優先度判定部1201と、画質決定部1204とを追加し、送信部112と受信部109とID比較部110と送信部105と受信部107と画像処理部103とを、送信部1201と受信部1207とID比較部1208と送信部1203と受信部1206と画像処理部1205とに置き換えたものである。図1の撮像装置101に新たにブロックが追加されたものを撮像装置101Bとし、図1の車載装置108に新たにブロックが追加されたものを車載装置108Bとする。
【0104】
車載装置108Bに、優先度判定部1201を追加し、送信部1202は、撮像装置検索部113で検索した撮像装置のIDだけでなく、優先度判定部1201で判定した優先度と、自装置のIDも同時に送信する構成となっている。また、受信部1207は、撮像装置のIDと映像だけでなく、車載装置のIDも受信し、ID比較部1208では撮像装置のIDだけでなく、車載装置のIDも比較する構成となっている。
【0105】
撮像装置101Bは、画質決定部1204を追加し、受信部1203で撮像装置のIDと車載装置のIDと優先度とを受信し、画像処理部1205は画質決定部1204の結果に従った画質の映像を作成し、送信部1206は映像と撮像装置のIDと車載装置のIDを送信する構成となっている。画像処理部1205は、優先度が「低」である場合、低画質の映像を作成し、優先度が「高」である場合、高画質の映像を作成する。
【0106】
ここで、車載装置のIDを比較する理由を、図13A、図13Bを用いて説明する。図13Aは、撮像装置1301と撮像装置1302が設置された交差点1307に、直進しようとする先行車1303と左折しようとする後続車1304とが進入しようとしている状況を示した図である。図13Bは、車の進行方向と撮影方向の優先度との関係を示した図である。
【0107】
先行車1303は交差点1307を直進しようとしているので、撮像装置1301と撮像装置1302の優先度は、図13Bに示すように、どちらとも「高」であるが、後続車1304は交差点1307を左折しようとしているので、撮像装置1301の優先度は「高」、撮像装置1302の優先度は「低」である。
【0108】
この状況で、撮像装置1302が後続車1304用に作成した低画質の映像を先行車1303が受信してしまった場合、先行車1303の表示装置には低画質の映像が表示されてしまい、道路状況を詳細に把握できない可能性があり危険である。よって、車載装置のIDを比較し、IDが一致しなければ画像を表示しないようにする必要がある。
【0109】
図14は本実施の形態3における、交差点状況認識システムの全体フローを示している。図2のフローに優先度判定と画質決定を追加したフローになっている。
【0110】
まず、車載装置108Bの自車位置検出部114で自車がどの位置をどの方角に向けて走行しているかを検出する(自車位置検出ステップ1401)。自車位置と進行方向がわかると、これから進入しようとする交差点を割り出すことが可能となる。
【0111】
次に、撮像装置検索部113でこれから進入しようとする交差点に設置されている撮像装置101BのIDを検索する(撮像装置検索ステップ1402)。
【0112】
IDの検索が終了すると、優先度判定部1201で優先度を決定する(優先度判定ステップ1403)。まず、カーナビゲーションシステムの経路案内や、車の方向指示器から進行方向を検出する。検出した進行方向にしたがって優先度を決定する。例えば図13Aにおいて、自車のカーナビゲーションシステムの経路案内が左折を示している場合、または、方向指示器が左を示している場合は、撮像装置1301を優先度「高」に設定し、撮像装置1302を優先度「低」に設定する。
【0113】
優先度の決定が終わると、決定した優先度と撮像装置検索部113で検索したIDと自装置(車載装置108B)に設定されているIDとを撮像装置101Bに送信する(ID、優先度送信ステップ1404)。
【0114】
撮像装置101Bの受信部1203がIDと優先度とを受信する(ID、優先度受信ステップ1411)と、自装置(撮像装置101B)に設定されているIDと受信した撮像装置のIDとを比較する(ID比較ステップ1412)。
【0115】
IDが一致すれば、映像送信可能という情報を送信判定部104へ伝えると同時に、受信した優先度を画質決定部1204に伝える(ID一致1413)。画質決定部1204では、受信した優先度にしたがって画質を決定する(画質決定ステップ1414)。画質決定の例として、優先度が「高」の場合は、ビットレートやフレームレート等を上げ、優先度が「低」の場合はビットレートやフレームレートを下げるなどが挙げられる。このとき、撮像部102では、撮像が行われている(撮像ステップ1415)。
【0116】
画質決定部1204で決定した画質に従って、画像処理部1205は画像処理を行う(画像処理ステップ1416)。
【0117】
次に送信判定部104で送信可能かどうかを判定する(送信可判定ステップ1417)。ID比較部106でIDが一致していれば、送信可能である。送信可能であれば、自装置(撮像装置101B)のIDと受信した車載装置108BのIDと撮影した映像とを送信部1206から車載装置108Bへ送信する(映像、ID送信ステップ1418)。
【0118】
車載装置の受信部1207がIDと映像を受信する(映像、ID受信ステップ1405)と、受信した撮像装置のIDと撮像装置検索部で検索したIDとが一致するかを比較し、受信した車載装置のIDと自装置(車載装置)のIDが一致するかを比較する(ID比較ステップ1406)。両方のIDが一致すれば(ID一致1407)、一致したIDを表示装置111に表示する(表示ステップ1408)。
【0119】
表示方法は、実施の形態1に記述したように画面分割表示や重ね合わせ表示をすることもできる。また、実施の形態2のように、撮像装置に、自装置(撮像装置)の位置情報と、撮像する方向と、IDを周囲に発信する発信部を追加し、車載装置に、撮像装置が発信する撮像装置の位置情報と、撮像方向と、IDを受信する撮像装置設置情報受信部を追加した構成としてもよい。
【0120】
[実施の形態4]
撮像装置と車載装置との間の通信速度が低下することによって、リアルタイム性が損なわれると、事故につながる可能性が高くなるため、非常に危険である。
【0121】
図15は本実施の形態4における交差点状況認識システムの全体構成を示すブロック図である。前述の実施の形態1の全体構成である図1に、新たにブロックとして、通信速度測定部1501を追加したものである。図1の撮像装置101に新たにブロックが追加されたものを撮像装置101Cとし、図1の車載装置108は図1と同じである。
【0122】
この実施の形態では、撮像装置101Cに、撮像装置101Cと車載装置108との間の通信速度を測定する通信速度測定部1501を備えていることを特徴としている。
【0123】
通信速度が一定以上の場合は、映像データを遅延することなく送信できると判断し、通常通りの処理を行う。
【0124】
通信速度が一定値を下回った場合、映像データの送信が遅延してしまいリアルタイム性が損なわれると判断し、画質を下げて映像のデータサイズの縮小を行ったり、あるいは撮像装置内での処理を削減したりするなどして、リアルタイム性の確保を行う。
【0125】
さらに通信速度が低下した場合は、画質調整と処理削減との両方を行うことで、処理をより軽くしてリアルタイム性を確保する。
【0126】
このように段階的な判断を行うことにより、リアルタイム性を確保しつつ、通信(転送)速度に合わせた見やすい映像を車載装置に送信することが可能となる。
【0127】
図16は、通信速度が低下した場合の処理の一例を示した図である。通信速度測定部1501で測定した通信速度が速度A(a Mbps以上)の場合、通信速度は十分であると判断し通常通りの処理を行う(通常処理)。
【0128】
測定した通信速度が速度B(b Mbps〜a Mbps)の場合、通信速度が下がり、通常通りの処理ではリアルタイム性が損なわれると判断し、映像データのビットレートを下げる処理を行う(処理1)。ビットレートを下げることで、映像の画質は低下するが、送信するデータサイズが小さくなるため、通信時間を短縮することができリアルタイム性を確保することができる。
【0129】
さらに通信速度が低下し、速度C(c Mbps〜b Mbps)になり、ビットレートを下げるだけでは処理が間に合わない場合は、ID比較部106でのID比較処理や、送信判定部104での送信判定を行わず、常に送信可能状態とする(処理2)。このように撮像装置101C内部での処理内容を削減し、送信処理を優先的に行うことによって送信速度を上げ、リアルタイム性の確保を行う。
【0130】
図16の例では3段階の処理を行っているが、さらに通信速度が低下した場合の処理を追加することももちろん可能である。この例はあくまでも一例であり、撮像装置内部の処理内容削減を先に行ってもよいし、ビットレートを下げるだけでなく、映像のサイズをVGAからQVGAに小さくするといった画像サイズの変更をすることも可能である。
【0131】
この実施の形態は、実施の形態1に通信速度測定部を追加した構成になっているが、実施の形態2、実施の形態3に通信速度測定部を追加することももちろん可能であり、上記実施の形態と同様の効果が得られる。
【0132】
この際、撮像装置は車載装置からIDや優先度を受信してから撮像を行うようにすれば、つまり車載装置が映像を要求してから撮影を行うようにすれば、車が通らない間は撮像を行わないようにできるので、消費電力を削減することができる。
【0133】
また、撮像装置の設置場所であるが、現在設置されているカーブミラーの支柱や、カーブミラーの上部に設置すれば、新たな支柱を設ける必要がなくなる。また、信号機に撮像装置を設置すれば、電源供給の心配をする必要はない。
【0134】
また、交差点に撮像装置が1台しか設置されていない場合には、優先度の情報を使用する必要はない。
【0135】
また、優先度情報を使用して、画質などを変える構成を採用しない場合には、車載装置から車載装置識別番号を送信する必要はない。
【産業上の利用可能性】
【0136】
本発明によって、交差点に進入することなく交差点の状況を確実に把握することができるため、少なくとも交通安全システムに利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】本発明の実施の形態1に係る交差点状況認識システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る交差点状況認識システムの全体フローを示す図である。
【図3】交差点状況の第1の例を示す概略図である。
【図4】全画面表示のときの表示イメージの例を示す図である。
【図5】画面分割表示のときの表示イメージの第1の例を示す図である。
【図6】交差点状況の第2の例を示す概略図である。
【図7】画面分割表示のときの表示イメージの第2の例を示す図である。
【図8】重ねあわせ表示のときの表示イメージの例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る交差点状況認識システムの全体構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係る交差点状況認識システムにおける撮像装置設置情報受信フローを示す図である。
【図11A】複数の撮像装置の優先度を説明するための交差点状況の例を示す図である。
【図11B】車の進行方向に対する複数の撮像装置の撮影方向の優先度の例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態3に係る交差点状況認識システムの全体構成を示すブロック図である。
【図13A】複数の車が同一交差点に進入する場合における複数の撮像装置の優先度を説明するための交差点状況の例を示す図である。
【図13B】複数の車が同一交差点に進入する場合における車の進行方向に対する複数の撮像装置の撮影方向の優先度の例を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態3に係る交差点状況認識システムの全体フローを示す図である。
【図15】本発明の実施の形態4に係る交差点状況認識システムの全体構成を示すブロック図である。
【図16A】本発明の実施の形態4に係る交差点状況認識システムにおける通信速度低下時の処理決定フローを示す図である。
【図16B】通信速度低下時の処理決定フローにおける通信速度と処理内容の関係を示す図である。
【符号の説明】
【0138】
101 撮像装置
102 撮像部
103 画像処理部
104 送信判定部
105 送信部
106 ID比較部
107 受信部
108 車載装置
109 受信部
110 ID比較部
111 表示装置
112 送信部
113 撮像装置検索部
114 自車位置検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交差点付近に設置され、交差点に進入しようとする車から死角となる方向を撮影し、撮影した映像を前記交差点に進入しようとする車へ送信する撮像装置と、
前記交差点に進入しようとする車に設置され、交差点付近に設置された撮像装置からの映像を受信して表示する車載装置とを備えた交差点状況確認システムであって、
前記車載装置は、
自車の位置と進行方向とを検知する自車位置検知部と、
前記自車位置検知部により検知された自車位置と進行方向とから、これから進入しようとする交差点を割り出し、割り出した交差点付近に設置されている撮像装置に対応した撮像装置識別番号を検索する撮像装置検索部と、
前記撮像装置検索部により検索された撮像装置識別番号を前記交差点付近に設置された撮像装置へ送信する車載装置側送信部と、
前記交差点付近に設置された撮像装置から送信された映像と撮像装置識別番号とを受信する車載装置側受信部と、
前記車載装置側受信部により受信した撮像装置識別番号と前記撮像装置検索部により検索された撮像装置識別番号とを比較し、両撮像装置識別番号の一致を検出する車載装置側識別番号比較部と、
前記車載装置側識別番号比較部により一致が検出された撮像装置識別番号に対応した撮像装置から受信した映像を表示する表示装置とを有し、
前記撮像装置は、
固有の撮像装置識別番号を設定する撮像装置識別番号設定部と、
交差点状況を撮像する撮像部と、
前記交差点に進入しようとする車に設置された車載装置から送信される撮像装置識別番号を受信する撮像装置側受信部と、
前記撮像装置側受信部によって受信した撮像装置識別番号と自装置に設定されている固有の撮像装置識別番号とを比較し、両撮像装置識別番号の一致を検出する撮像装置側識別番号比較部と、
前記撮像装置側識別番号比較部の一致検出結果に従って送信可否を判定する送信判定部と、
両撮像装置識別番号が一致して前記送信判定部が送信可と判定したときに、前記撮像部により撮像した映像と固有の撮像装置識別番号とを前記交差点に進入しようとする車に設置された車載装置へ送信する撮像装置側送信部とを有する交差点状況確認システム。
【請求項2】
前記撮像装置検索部は、撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とを関連付けして予め記録している請求項1に記載の交差点状況確認システム。
【請求項3】
前記撮像装置は、前記撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とからなる撮像装置設置情報を周囲に発信する発信部を有し、
前記車載装置は、前記撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とからなる撮像装置設置情報を受信する撮像装置設置情報受信部を有する請求項1に記載の交差点状況確認システム。
【請求項4】
前記撮像装置検索部は、前記撮像装置設置情報受信部により受信した撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とを関連付けして記録する請求項3に記載の交差点状況確認システム。
【請求項5】
前記車載装置は、進入しようする交差点に複数の撮像装置が設置されている状態において、前記複数の撮像装置の撮像方向と前記車載装置が搭載された車の進行方向とに基づいて前記複数の撮像装置に優先度をつける優先度判定部を有し、
前記車載装置側送信部は前記優先度判定部による前記複数の撮像装置の優先度を、撮像装置識別番号と関連付けして送信し、
前記撮像装置側受信部は、前記交差点に進入しようとする車に設置された車載装置から前記撮像装置の優先度を受信し、
前記撮像装置は、前記撮像装置側受信部により受信した撮像装置の優先度にしたがって前記交差点に進入しようとする車に設置された車載装置へ送信する映像の画質を決定する画質決定部と、前記画質決定部で決定した画質にしたがって前記撮像部で撮像した映像に画像処理を施す画像処理部をさらに有する請求項1に記載の交差点状況確認システム。
【請求項6】
前記優先度判定部は、前記車載装置が搭載された車に搭載されている経路案内装置の経路案内にしたがって優先度をつける請求項5に記載の交差点状況確認システム。
【請求項7】
前記優先度判定部は、前記車載装置が搭載された車の方向指示器の方向にしたがって優先度をつける請求項5に記載の交差点状況確認システム。
【請求項8】
前記車載装置は、固有の車載装置識別番号を設定する撮像装置識別番号設定部を有し、
前記車載装置側送信部は前記固有の車載装置識別番号を前記交差点付近に設置された撮像装置に送信し、
前記撮像装置側受信部は、前記交差点に進入しようとする車に設置された車載装置から送信される車載装置識別番号を受信し、
前記撮像装置側送信部は、車載装置識別番号を前記交差点に進入しようとする車に設置された車載装置へ送信し、
前記車載装置側受信部は、前記交差点付近に設置された撮像装置から送信された車載装置識別番号を受信し、
前記車載装置側識別番号比較部は、前記車載装置側受信部により受信した車載装置識別番号と前記車載装置に固有の車載装置識別番号とを比較し、両車載装置識別番号の一致を検出し、
前記表示装置は、前記車載装置側識別番号比較部により前記車載装置側受信部により受信した車載装置識別番号と前記車載装置に固有の車載装置識別番号との一致が検出されたときに、前記車載装置側識別番号比較部により一致が検出された撮像装置識別番号に対応した撮像装置から受信した映像を表示する請求項1に記載の交差点状況確認システム。
【請求項9】
前記表示装置は、受信した映像を画面全体に表示する請求項1に記載の交差点状況確認システム。
【請求項10】
前記表示装置は、画面を分割して、画面の一部に受信した映像を表示し、画面の残りの部分に他の画像を前記受信した映像と同時に表示する請求項1に記載の交差点状況確認システム。
【請求項11】
前記他の画像は経路案内を表示する画像である請求項10に記載の交差点状況確認システム。
【請求項12】
前記表示装置は、画面に経路案内を表示し、受信した画像を、前記画面に前記経路案内と重畳して表示する請求項1に記載の交差点状況確認システム。
【請求項13】
前記車載装置は、前記車載装置が設置された車が交差点に進入しようとするときに前記交差点付近に設置された撮像装置に対して交差点の画像を撮影することを要求し、
前記撮像装置は、前記交差点に進入しようとする車に設置された車載装置からの要求があるときのみ撮影を行う請求項1記載の交差点状況確認システム。
【請求項14】
前記撮像装置は、前記車載装置との間の通信速度を測定する通信速度測定部を有し、前記通信速度測定部による測定結果である通信速度に応じて、段階的に画像処理内容の変更、画像のビットレートの変更、および画像サイズの変更の何れか少なくともひとつを行う請求項1記載の交差点状況確認システム。
【請求項15】
交差点付近に設置され、交差点に進入しようとする車から死角となる方向を撮影し、撮影した映像を前記交差点に進入しようとする車へ送信する撮像装置であって、
固有の撮像装置識別番号を設定する撮像装置識別番号設定部と、
交差点状況を撮像する撮像部と、
前記交差点に進入しようとする車に設置された車載装置から送信される撮像装置識別番号を受信する撮像装置側受信部と、
前記撮像装置側受信部によって受信した撮像装置識別番号と自装置に設定されている固有の撮像装置識別番号とを比較し、両撮像装置識別番号の一致を検出する撮像装置側識別番号比較部と、
前記撮像装置側識別番号比較部の一致検出結果に従って送信可否を判定する送信判定部と、
両撮像装置識別番号が一致して前記送信判定部が送信可と判定したときに、前記撮像部により撮像した映像と固有の撮像装置識別番号とを前記交差点に進入しようとする車に設置された車載装置へ送信する撮像装置側送信部とを有する撮像装置。
【請求項16】
前記撮像装置側受信部は、前記交差点に進入しようとする車に設置された車載装置から送信される車載装置識別番号を受信し、
前記撮像装置側送信部は、車載装置識別番号を前記交差点に進入しようとする車に設置された車載装置へ送信する請求項15に記載の撮像装置。
【請求項17】
自装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とからなる撮像装置設置情報を周囲に発信する発信部を有する請求項15に記載の撮像装置。
【請求項18】
前記撮像装置側受信部は、前記交差点に進入しようとする車に設置された車載装置から前記撮像装置の優先度を受信し、
前記撮像装置側受信部により受信した撮像装置の優先度にしたがって前記交差点に進入しようとする車に設置された車載装置へ送信する映像の画質を決定する画質決定部と、前記画質決定部で決定した画質にしたがって前記撮像部で撮像した映像に画像処理を施す画像処理部をさらに有する請求項15に記載の撮像装置。
【請求項19】
前記撮像装置は、前記交差点に進入しようとする車に設置された車載装置からの要求があるときのみ撮影を行う請求項15記載の撮像装置。
【請求項20】
前記車載装置との間の通信速度を測定する通信速度測定部を有し、前記通信速度測定部による測定結果である通信速度に応じて、段階的に画像処理内容の変更、画像のビットレートの変更、および画像サイズの変更の何れか少なくともひとつを行う請求項15記載の撮像装置。
【請求項21】
交差点に進入しようとする車に設置され、交差点付近に設置された撮像装置からの映像を受信して表示する車載装置であって、
自車の位置と進行方向とを検知する自車位置検知部と、
前記自車位置検知部により検知された自車位置と進行方向とから、これから進入しようとする交差点を割り出し、割り出した交差点付近に設置されている撮像装置に対応した撮像装置識別番号を検索する撮像装置検索部と、
前記撮像装置検索部により検索された撮像装置識別番号を前記交差点付近に設置された撮像装置へ送信する車載装置側送信部と、
前記交差点付近に設置された撮像装置から送信された映像と撮像装置識別番号とを受信する車載装置側受信部と、
前記車載装置側受信部により受信した撮像装置識別番号と前記撮像装置検索部により検索された撮像装置識別番号とを比較し、両撮像装置識別番号の一致を検出する車載装置側識別番号比較部と、
前記車載装置側識別番号比較部により一致が検出された撮像装置識別番号に対応した撮像装置から受信した映像を表示する表示装置とを有する車載装置。
【請求項22】
前記撮像装置検索部は、撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とを関連付けして予め記録している請求項21に記載の車載装置。
【請求項23】
撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とからなる撮像装置設置情報を受信する撮像装置設置情報受信部を有する請求項21に記載の車載装置。
【請求項24】
前記撮像装置検索部は、前記撮像装置設置情報受信部により受信した撮像装置の位置情報と撮像方向と撮像装置識別番号とを関連付けして記録する請求項23に記載の車載装置。
【請求項25】
進入しようする交差点に複数の撮像装置が設置されている状態において、前記複数の撮像装置の撮像方向と自装置が搭載された車の進行方向とに基づいて前記複数の撮像装置に優先度をつける優先度判定部を有し、
前記車載装置側送信部は前記優先度判定部による前記複数の撮像装置の優先度を、撮像装置識別番号と関連付けして送信する請求項22に記載の車載装置。
【請求項26】
前記優先度判定部は、自装置が搭載された車に搭載されている経路案内装置の経路案内にしたがって優先度をつける請求項25に記載の車載装置。
【請求項27】
前記優先度判定部は、自装置が搭載された車の方向指示器の方向にしたがって優先度をつける請求項25に記載の車載装置。
【請求項28】
固有の車載装置識別番号を設定する撮像装置識別番号設定部を有し、
前記車載装置側送信部は前記固有の車載装置識別番号を前記交差点付近に設置された撮像装置に送信し、
前記車載装置側受信部は、前記交差点付近に設置された撮像装置から送信された車載装置識別番号を受信し、
前記車載装置側識別番号比較部は、前記車載装置側受信部により受信した車載装置識別番号と前記車載装置に固有の車載装置識別番号とを比較し、両車載装置識別番号の一致を検出し、
前記表示装置は、前記車載装置側識別番号比較部により前記車載装置側受信部により受信した車載装置識別番号と前記車載装置に固有の車載装置識別番号との一致が検出されたときに、前記車載装置側識別番号比較部により一致が検出された撮像装置識別番号に対応した撮像装置から受信した映像を表示する請求項21に記載の車載装置。
【請求項29】
前記表示装置は、受信した映像を画面全体に表示する請求項21に記載の車載装置。
【請求項30】
前記表示装置は、画面を分割して、画面の一部に受信した映像を表示し、画面の残りの部分に他の画像を前記受信した映像と同時に表示する請求項21に記載の車載装置。
【請求項31】
前記他の画像は経路案内を表示する画像である請求項30に記載の車載装置。
【請求項32】
前記表示装置は、画面に経路案内を表示し、受信した画像を、前記画面に前記経路案内と重畳して表示する請求項21に記載の車載装置。
【請求項33】
自装置が設置された車が交差点に進入しようとするときに前記交差点付近に設置された撮像装置に対して交差点の画像を撮影することを要求する請求項21記載の車載装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【公開番号】特開2010−55157(P2010−55157A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−216499(P2008−216499)
【出願日】平成20年8月26日(2008.8.26)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】