説明

人を支持および監視する装置のためのセンサー制御

【課題】人支持装置の開発
【解決手段】人支持装置は、フレームおよび人を支持するためにフレームと協働する支持面を含む。人支持装置はまた、フレームおよび支持面のうちの一に結合されたセンサーを有する。センサーは、人に関連する少なくとも1つの特徴を検出する。制御装置は、センサーに結合される。制御装置は、フレームの状態、支持面の状態、人の位置、または人の状態の少なくとも1つに応じて、センサーのゲインを変えること、およびセンサーからの信号がフィルターされる手法を変えることのうち少なくとも1つによってセンサーを制御するよう動作する。場合によっては、制御装置はセンサーをオフにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、米国特許法第119条(e)(35 U.S.C. § 119(e))により、米国仮出願第61/243,714号、第61/243,741号、第61/243,806号および第61/243,825号(いずれも2009年9月18日出願)に基づく優先権を主張し、これらはいずれも参照として本明細書に援用される。
【0002】
本願は、本願と同時に出願された「人を支持し、状態を監視する装置」(代理人整理番号7175-213829)なる名称の米国出願第(不明)号に関する。
【0003】
[技術分野]
本開示は、病院用ベッドなどの人支持装置に関連する。より詳細には、本開示は、人の、または装置の1つまたは複数の状態を検出するセンサーを有する人支持装置に関する。
【背景技術】
【0004】
人支持装置は、ベッド、椅子、ストレッチャー、座席、マットレス、治療用の表面素材、家具など、または人を支持する他の装置を含む。病院用ベッドおよびストレッチャー、病院用マットレス、並びに車椅子も、このような人を支持する装置の例である。家庭用ベッド、椅子および家具もまた、このような人支持装置の例であり、乗物、企業および会場用の座席も同様である。
【0005】
生命徴候モニターは、体温、脈拍数、心拍数、血圧および呼吸数などの人の1つまたは複数の生理学的パラメーターのほかにも、呼気終末CO2、SpO2(動脈血流中の酸素の飽和)などの他の体の徴候、並びに、人の生理学的状態の他の指標を監視する。位置および動き検出システムは、人の位置および/または動きを監視して、支持装置を離れようと試みているかどうかを判定する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
種々の人支持装置が開発されてきたが、なおも開発の余地がある。従って、この技術領域におけるさらなる貢献が依然として必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、添付の特許請求の範囲に詳述した特徴および/または以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み、これらは単独で、または任意の組み合わせで、特許可能な対象を含み得る。
【0008】
人支持装置は、フレームおよび人を支持するようフレームと協働する支持面を含み得る。また、人支持装置は、フレームおよび支持面のうちの1つに結合されたセンサーを有してもよく、センサーは、人に関連する少なくとも1つの特徴を検出する。制御装置はセンサーに結合されてもよい。制御装置は、フレームの状態、支持面の状態、人の位置、または人の状態のうちの少なくとも1つに応じて、センサーのゲインを変えること、およびセンサーからの信号をフィルターする様式を変えることのうち少なくとも1つによってセンサーを制御するように動作し得る。
【0009】
また、制御装置は、センサーをオン/オフするようにも動作可能である。センサーは、複数のセンサーを含んでいてもよく、制御装置は、複数のセンサーのそれぞれのゲインを変えること、および複数のセンサーのそれぞれからの信号をフィルターする手法を変えることのうち少なくとも1つによって複数のセンサーのそれぞれを制御するように動作し得る。制御装置は、複数のセンサーのいくつかをオフにし、複数のセンサーのうちの他をオンにするように動作してもよい。どのセンサーをオフにしてよいか、およびどのセンサーをオンにしてもよいかに関する制御装置による決定は、支持面に対する、またはフレームに対する人の位置に基づいてもよい。あるいは、または加えて、どのセンサーをオフにしてよいか、およびどのセンサーをオンにしてもよいかに関する制御装置による決定は、フレームの第2の部分に対するフレームの第1の部分の動きに基づいてもよい。
【0010】
制御装置は、高域フィルター、低域フィルター、および帯域フィルターのうち少なくとも1つを、ソフトウェアを介して実行するように動作可能としてもよく、ならびに/または、制御装置は、センサーを、高域フィルター、低域フィルター、および帯域フィルターに結合されていることのいずれかに選択的に切り替えるように動作可能としてもよい。制御装置は、支持面に関連する第1の電子部品およびフレームに関連する第2の電子部品のうち少なくとも1つに関連するノイズをフィルター除去するように動作可能でもよい。制御装置は、電子医療記録(EMR)システムから受ける情報に基づいて人の部屋の中の別々の医療器具に関連するノイズをフィルター除去するように動作可能でもよい。
【0011】
センサーは、フレームに結合された力感知ロードセルもしくは支持面に結合された圧力感知ストリップまたは両方を含んでいてもよい。支持面は、膨張式ブラダー(袋)を有してもよいマットレスを含んでいてもよく、センサーは、ブラダーのうち少なくとも1つにおける圧力を測定する圧力センサーを含んでいてもよい。センサーは、人の重さ、心拍数、呼吸数および体温の少なくとも1つを感知してもよい。人に関連し、センサーによって感知されうる少なくとも1つの特徴は、力プロファイル、ブラダー内の圧力、および生理学的特徴のうち少なくとも1つを含む。
【0012】
制御装置は、フレームおよび支持面のうちの1つに対する人の第1の位置と、フレームおよび支持面のうちの1つに対する人の第2の位置との間の差の関数として、センサーのゲインを調整してもよい。制御装置は、センサーからの信号の信号強度および明瞭度のうちの少なくとも1つに基づいて、使用者が人支持装置の所定の機能にアクセスするのを防止するように動作可能でもよい。
【0013】
センサーは、複数のセンサーを含んでいてもよく、制御装置は、複数のセンサーのそれぞれの出力信号の信号強度が実質的に等しいよう複数のセンサーのそれぞれのゲインを制御してもよい。センサーは、第1のセンサーおよび第2のセンサーを含んでいてもよく、制御装置は、第1のセンサーからの信号の信号強度が第2のセンサーからの信号強度に満たないとき、第1のセンサーからの信号を増幅するように動作してもよい。あるいは、または加えて、第1のセンサーからの信号の明瞭度が第2のセンサーからの信号の明瞭度に満たないとき、第1のセンサーからの信号はフィルターされてもよい。
【0014】
本開示によれば、システムは、人支持面上の人の位置、支持面流体ブラダー内の圧力、第1のセンサーの信号強度および/または明瞭度と第2のセンサーの信号強度および/または明瞭度との間の差、並びに人支持装置のステータス情報のうち少なくとも1つに基づいて、第1のセンサーと第2のセンサーといずれかを選択するように構成してもよい。また、本開示によれば、システムは、第1のセンサーの信号強度および/または明瞭度と第2のセンサーの信号強度および/または明瞭度との間の差、人支持面上の人の位置、支持面流体ブラダー内の圧力、第1のセンサーと第2のセンサーの間の比較、並びに人支持装置のステータス情報のうちの少なくとも1つの関数として、第1のセンサーからの信号を増幅し、および/またはフィルターするように構成してもよい。
【0015】
追加的な特徴は、単独で、または上に挙げたもの、特許請求の範囲に挙げたもの、および以下に詳細に記述したものを含むその他の任意の特徴と組み合わせて、特許可能な対象を含んでいてもよい。その他にも、現在認められる本発明を実施するベストモードを例証する例示態様の以下の詳細な説明を考慮することにより、当業者に明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】1つの例示態様に従った人支持装置の態様の斜視図である。
【図2】その中に組み込まれたセンサーを見せるべく部分的に切り取られた1つの例示態様に従った図1の人支持面の斜視図である。
【図3】1つの例示態様に従った図1の人支持装置の上部フレームの斜視図である。
【図4】1つの例示態様に従った図1の人支持装置のための制御システムの線図である。
【図5】他の例示態様に従った図1の人支持装置のための制御システムの線図である。
【図6】1つの例示態様に従ったブラダーにわたって結合された圧力センサーと共に図2の人支持面の中の流体ブラダーを示す平面図である。
【図7】他の例示態様に従ったブラダーに沿って結合された圧力センサーと共に図2の人支持面の中の流体ブラダーを示す平面図である。
【図8】更なる他の例示態様に従ったブラダーに組み込まれた圧力センサーと共に図2の人支持面の中の流体ブラダーを示す平面図である。
【図9】1つの例示態様に従った図4および/または図5の制御システムによって実行されうる手順についてのフローチャートである。
【図10】1つの例示態様に従った図1の人支持面に対して第1の位置にある人の部分図である。
【図11】図1の人支持面に対して第2の位置にある人の部分図である。
【図12】1つの例示態様に従った図4および/または図5の制御システムによって実行されうる手順についてのフローチャートである。
【図13】1つの例示態様に従った図4および/または図5の制御システムによって実行されうる手順についてのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここで、図示の実例を参照するが、全ての図面にわたり、同様の数字は、同じまたは同様の要素を表す。
【0018】
本開示は、多くの異なる形態をとることができるが、開示の原理の理解を容易にするために、ここでは、図示された態様を参照するものとし、これらを説明するために特定の文言を用いるものとする。これによる開示の範囲の限定は、意図されない。本明細書に記述したような、種々の修正、記載した態様のさらなる変更および開示の原理の任意のさらなる適用が想定される。
【0019】
本開示の1つの例示態様は、支持面上の人の位置、支持面流体ブラダーの圧力、第1のセンサーの信号強度および/または明瞭度と第2のセンサーの信号強度および/または明瞭度との間の差、並びに人支持装置の状況情報の少なくとも1つに基づいて第1のセンサーと第2のセンサーとの間を選択するように構成されたシステムを含む。もう一つの例示態様は、第1のセンサーの信号強度および/または明瞭度と第2のセンサーの信号強度および/または明瞭度との間の差、人支持面上の人の位置、支持面流体ブラダーの圧力、第1のセンサーと第2のセンサーとの間の比較、並びに人支持装置の状況情報の少なくとも1つの関数として、第1のセンサーからの信号を増幅し、および/またはフィルターするように構成されたシステムを含む。
【0020】
図1中、本開示の例示的な態様による人支持装置1010を示す。人支持装置10は、人の頭部および胴の一部(図示せず)を置くことができる頭部部分H1と、人の足(図示せず)を置くことができる足部部分F1とを含む。人支持装置1010は、下部フレーム1012もしくはベース1012、上部フレーム1014、複数のサポート1016、流体供給源1018および制御システム1020を含む。いくつかの態様では、人支持装置1010は、サポート1016を1つだけ含む。下部フレーム1012は、図1に示すようにキャスター1022によって支えられる少なくとも1つの下部フレーム部分を含む。
【0021】
人支持装置1010は、図1、図2、並びに図6乃至図8に示すように上部フレーム1014上で人支持面1024またはマットレス1024を支える。人支持面1024は、複数の関節位置において人(図示せず)を支えるように構成される。人支持面1024は、背中部分B1および主部分M1を含む。人支持面1024は、フォーム(発泡体)および/または流体ブラダー(袋)1028を有する1つまたは複数の支持部分および/または層を包むカバー1026またはティッキング1026を含む。人支持面1024は、例えば、流体ブラダー1028を順次に膨張/収縮させること、流体ブラダー1028内の流体の圧力を迅速に変化させること、および/または人支持面1024に流体を通すことなどにより、人に治療を施すように構成される。例えば、支持面1024の1つまたは複数の部分は、圧切替セラピー、連続ローテーション(continuous lateral rotation)セラピー、ローエアロス(low air loss)セラピー、ブースト支援、パーカッション/バイブレーション・セラピーおよび/または他の療法を容易にする。いくつかの想定された態様において、人支持面1024は、他の人支持面1024の上に被さり、その上で支持される人に対して療法を施すように構成されるベッドカバー(図示せず)を含む。
【0022】
サポート1016は、上部フレーム1014および下部フレーム1012に結合され、図1に示すように下部フレーム1012と上部フレーム1014とが互いに平行であるとき、実質的に垂直に下部フレーム1012および上部フレーム1014を通って延在する垂直軸Z1を定める。図示の例において、サポート1016は、下部フレーム1012に対して上部フレーム1014を上昇させ、および/または、下降させるために、昇降機構1016を膨張させ、および/または、収縮させる昇降ドライバ(図示せず)を備えた昇降機構1016である。いくつかの態様において、サポート1016は、少なくとも1つの伸縮タワー、シザーリフト、回転リフト、油圧リフトもしくはアクチュエータ、空気リフトもしくはアクチュエータ、リニアアクチュエータ、電子アクチュエータ、チェーンリフトまたはその他の昇降機構を含む。いくつか態様において、サポート1016は、少なくとも1つの固定されたカラム(図示せず)を含む。いくつかの態様によれば、サポート1016は、上部フレーム1014をトレンデレンブルグ/逆トレンデレンブルグ位に移動し、および/または、下部フレーム1012に対して左右に上部フレーム1014を回転させる。
【0023】
上部フレーム1014は、図1および図3に示すように、上部フレーム1014の側面の中心に沿って頭部端H1および足部端F1を通って少なくとも人支持装置1010の長さに亘って延在する縦軸X1、並びに、縦軸X1に対して垂直であり、上部フレーム1014の長手方向中央を通って少なくとも人支持装置1010の幅に亘って延在する横軸Y1を定める。上部フレーム1014は、デッキ1030、中間フレーム1032、ならびに、デッキ1030および中間フレーム1032を支えるサポート1016に結合された上部フレームベース1034を含む。いくつかの態様において、上部フレーム1014はまた、中間フレーム1032によって支持されたフットボードFB、ヘッドボードHBおよび/またはサイドレールSRを含む。いくつかの態様において、上部フレーム1014は、デッキ1030のみを含む。デッキ1030は、頭部デッキ部分HD、座部デッキ部分SDおよび足部デッキ部分FDなどの複数の部分を有し、これらは、互いにおよび/またはデッキ1030に旋回可能に結合し、横軸Y1回りに関節式に接合している。
【0024】
流体供給源1018は、導管C1を介して人支持面1024に結合され、図3に示すように人支持面1024の流体ブラダー1028に流体を供給するように構成される。いくつかの態様において、流体供給源1018はまた、ベッドカバー(図示せず)に流体を供給する。いくつかの態様において、流体供給源1018は、人支持面1024に気体を供給する。流体供給源1018は、送風機(図示せず)または空気圧縮機(図示せず)などの流体源(図示せず)を含む。流体供給源1018は、ユーザーインタフェース(図示せず)および/または人からのまたは制御システム1020などの制御システムからの入力に応じて流体源の動作を制御する制御装置(図示せず)を含む。
【0025】
制御システム1020は、図5および図6に示すように複数のセンサー1036および制御モジュール1038を含む。いくつかの態様において、制御システム1020は、人支持装置1010の種々の機能を制御するように構成され、機能は、例えば、中間フレーム1032に対してデッキ1030を関節式につなぐこと、人支持装置1010上で支持される人に対して療法を施すこと、人が人支持装置1010から離れているときに介護者に警告すること、人が人支持面1024に対して所望の位置にないときに介護者に警告すること、制御システム1020によって処理された情報をディスプレイ(図示せず)に出力すること、等を含むが、これらに限定されない。制御システム1020は、場合によっては上部フレーム1014に結合される。他の例において、制御システム1020は、下部フレーム1012、サポート1016、サイドレールおよび/または人支持装置1010上の他の場所に結合される。さらなる態様において、制御システム1020は、人支持面1024内に組み込まれ、または結合される。いくつかの態様において、制御モジュール1038は、グラフィカルユーザーインタフェース(図示せず)に組み込まれる。他の態様において、制御システム1020は、人支持装置1010と通信する病院ネットワークなどの外部ネットワーク(図示せず)に組み込まれる。
【0026】
センサー1036は、制御モジュール1038に動作可能に結合され、種々のパラメーターを感知するように構成され、これらのパラメーターは、例えば、人の生理学的情報、人支持装置1010および/または人支持面1024上の人の位置、人支持面1024の中のブラダー1028内の流体の圧力、または他の種々のパラメーターを含むが、これらに限定されない。いくつかの態様において、図5および図6に示すように、センサー1036は、上部フレーム1014に結合され、上部フレーム1014上の力を測定するように構成された力センサー1040を含む。いくつかの態様において、センサー1036は、上部フレーム1014上の力を測定するように構成され、中間フレーム1032およびデッキ1030を上部フレームベース1034に結合するよう中間フレーム1032と上部フレームベース1034との間に位置する力センサー1040である。
【0027】
いくつかの想定される態様において、センサー1036は、人支持面1024に組み込まれ、図2に示すように人支持面1024上の力の変化を測定するように構成された力センサー1040である。いくつかの態様において、力センサー1040は、サポート1016および/または下部フレーム1012に結合される。さらなる態様において、センサー1036は、キャスター1022に組み込まれ、および/またはキャスター1022によって係合される。センサー1036がティッキング1026の層の間にあることなど、ティッキング1026に組み込まれることは、本開示の範囲内である。いくつかの態様において、力センサー1040は、中間フレーム1032の角に近接して結合されたロードセル1040である。いくつかの態様において、力センサー1040は、圧電センサーおよび/または細長いセンサーストリップもしくはアレイである。その他の態様において、力センサー1040は、他のタイプの力センサー1040であり、上部フレーム1014上の他の位置に、および/または人支持面1024内に位置する。
【0028】
いくつかの態様において、図6乃至図8に示すように、センサー1036は、人支持面1024に組み込まれ、人支持面1024の流体ブラダー1028内/間の圧力を測定するように構成された圧力センサー1042である。いくつかの態様において、圧力センサー1042は、これらが隣接するブラダー1028の間の通信を可能とするように、ブラダー1028間に結合される。いくつかの態様において、圧力センサーは、ブラダー1028の内に置かれ、ブラダー1028内の圧力を測定する。
【0029】
本開示によるいくつかの態様において、図2に示すように、センサー1036は、人支持面1024に組み込まれ、人支持面1024上に支持される人の1つまたは複数の生理学的パラメーターを測定するように構成された生理学的センサー1044である。例えば、いくつかの態様において、1つまたは複数の力センサー1040と1つまたは複数の圧力センサー1042は、異なる生理学的パラメーターを検出する。いくつかの態様において、生理学的センサー1044は、人支持面1024上で支持される人の心拍数および/または呼吸数を感知するのに用いられる。あるいは、または加えて、1つまたは複数の生理学的センサー1044が人の体温を検出する。生理学的センサー1044が人支持面1024上の人の動きおよび/または重さを感知するように構成されることもまた本開示によって想定されている。いくつかの態様において、1つまたは複数の生理学的センサー1044は、人支持面1024上の組織の相対湿度を感知するように構成される。いくつかの態様において、生理学的センサー1044は、横軸Y1に平行な軸に沿って、および/または、縦軸X1に平行な軸に沿って流体ブラダー1028上に配置された圧力ストリップセンサーである。
【0030】
制御モジュール1038は、例示されている例においては、それぞれが異なった動作を行うように構成されている。しかし、いくつかの態様においては、単一の制御モジュール1038が複数の異なる動作を行うように構成される。いくつかの態様において、単一の制御モジュール1038が、独立して、または少なくとも1つの他の制御モジュール1038とともに動作を行うように構成される。いくつかの態様において、人位置監視モジュール1046(PPM)などの第1の制御モジュール1038は、人支持装置1010上の人の位置を検出するように構成される。いくつかのこのような態様において、療法制御モジュール1048などの第2の制御モジュール1038は、流体ブラダー1028内の圧力を感知し、および/または変更するように構成される。さらなるこのような態様において、生理学的パラメーター監視モジュール1050などの第3の制御モジュール1038は、人の生理学的情報を検出するように構成される。
【0031】
いくつかの態様において、図4および図5に示すように、制御モジュール1038は、ネットワーク1052を介して、動作上結合される。ネットワーク1052は、ネットワーク1052に接続された種々のモジュールおよび/または設備間の通信を容易にする。いくつかの態様において、ネットワーク1052は、人支持装置1010上のCANネットワークである。あるいは、または加えて、ネットワーク1052は、病院ネットワーク(図示せず)を含む。いくつかの態様において、ネットワーク1052は、2つ以上のデバイス間の通信を容易にする他のタイプのネットワークまたは通信プロトコルを含む。本開示では、必要に応じて、モジュール1038がワイヤレスでネットワーク1052に接続するように構成されうることが想定されている。いくつかの態様において、制御モジュール1038は、ネットワークノードとなるようネットワーク1052と交渉する。いくつかの態様において、制御モジュール1038は、ネットワーク1052上の任意のノードに、もしくはノード上に位置し、および/または、ネットワーク1052上の複数ノードに亘って分散される。
【0032】
制御モジュール1038は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアを使用して実施される。いくつかの態様において、制御モジュール1038は、ソフトウェアにおいて実施され、図4および図5に示すように1つまたは複数の動作を行うように構成される。いくつかの態様において、モジュール1038は、1つのモジュールからの情報を受信側モジュールのメモリアドレスに送るメモリメールボックスを介して通信するように構成される。他の態様において、ソフトウェアモジュールは、ソフトウェアモジュールがサブスクライブしている情報について制御モジュール1038が監視または定期的にチェックしているスタックなどの記憶域に、情報をプッシュするように構成される。
【0033】
いくつかの態様において、制御モジュール1038は、ハードウェアを用いて実施される。いくつかのこのような態様において、制御モジュール1038は、図4および図5に示すように、制御装置1054またはプロセッサ1054と、メモリ1056とを含む。制御装置1054は、単一の構成要素または動作上結合されたひとまとまりの構成要素として提供され、デジタル回路、アナログ回路またはこれらの型の両方のハイブリッドの組み合わせからなる。多要素の構成形態のとき、制御装置1054は、場合によっては、他の構成要素に対して遠隔に位置する1つまたは複数の構成要素を有する。制御装置1054は、例えば、パイプライン処理配置、並列処理配置、および/または当業者であれば想到する異なる配置で、独立して動作するように配置された複数の処理装置を含む。いくつかの態様において、プロセッサ1054は、1つまたは複数の処理装置およびメモリを含む固体集積回路型のプログラム可能なマイクロプロセッシングデバイスである。制御装置1054が、1つまたは複数の信号調整装置、変調器、復調器、演算論理装置(ALU)、中央処理装置(CPU)、リミッタ、発振器、制御クロック、増幅器、信号調整装置、フィルター、フォーマット変換器、通信ポート、クランプ、遅延装置、記憶装置および/または所望の通信を行うために当業者が想到するであろう異なる回路または機能部品を含むことは、本開示の範囲内である。いくつかの態様において、制御装置1054は、所望であれば、種々のシステム構成要素および/または図示のシステムに含まれない構成要素間での通信用のコンピュータネットワークインタフェースを含む。列挙された例は、制御装置1054の範囲内である構造を網羅的に列挙したものであることを意図したものではなく、代わりに、これらが実施され、および/または動作する方法において実質的な相違点を有し得る構造を網羅的でなく列挙したものにすぎない。
【0034】
制御装置1054は、センサー1036と動作上結合され、センサー1036から情報を受信する。いくつかの態様において、センサー1036のうちの1つまたは複数は、ネットワーク1052に動作上結合され、制御装置1054は、ネットワーク1052を介して、センサー1036から情報および他のモジュール1038からの出力を受信する。いくつかの態様において、センサー1036のうちの1つまたは複数は、アナログデータ信号を生成するように構成され、制御装置1054に直接接続される。あるいは、または加えて、センサー1036のうちの1つまたは複数は、デジタルデータ信号(例えばシリアルデジタルデータ信号)を生成し、これがネットワーク1052(例えば、シリアルペリフェラルインタフェース(SPI)ネットワーク1052)に送信されて、制御装置1054と通信するよう構成される。信号は、制御装置1054と動作上結合されたメモリ1056に記憶される。いくつかの態様において、メモリ1056は、制御装置1054に組み込まれる。
【0035】
図9、図12および図13に示すように、制御装置1054は、種々の制御、管理および/または調整機能を定める動作ロジック1058を実行するように構成される。いくつかの態様において、ソフトウェアで実施されるモジュールは、動作ロジック1058を含む。動作ロジック1058は、ソフトウェア、ファームウェアおよび/または専用ハードウェアの形態であり、これには例えば、一つ以上の汎用もしくは特殊目的のコンピュータ、プロセッサ、他の制御回路、またはネットワーク上で実行される、汎用もしくは特殊目的のプログラム言語もしくはプログラムを使用する一連のプログラム命令、コード、電子ファイル、もしくはコマンド、ハードワイヤード・ステートマシン、ならびに/または、当業者が想到しうる異なる形態をとることができる。
【0036】
いくつかの態様において、制御モジュール1038のうちの1つは、患者位置監視(PPM)モジュール1046である。制御装置1054のメモリ1056は、参照ロードセル1040分布に対する患者の動き、もうすぐ人支持面1024から離れようとしていること、および/または、そこから離れていくことについて監視するために、制御装置1054によって実行される多数のソフトウェアアルゴリズムを有する動作ロジック1058および他のデータを含む。いくつかの態様において、このような機能を管理する動作ロジック1058は、図5によれば、統合されたフローチャートおよび/またはステートマシンの形態である。動作ロジック1058は、参照ロードセル1040分布に対する患者の動き、もうすぐマットレス1024から離れようとしていること、および/または、マットレス1024から離れることについて監視するために、例えば200ミリ秒毎に一回、制御装置1054によって定期的に実行される。図5を参照するに、動作ロジック1058は、制御装置1054が、人位置監視モジュール1046が動作準備(armed)されているかどうか、すなわち、人位置監視モジュール1046の電源が最後に切られる前に、患者モニタリングモードのうちの1つが作動中であったかどうかを判定することから始まる。
【0037】
患者モニタリングモードは、PMロードセル閾値データの定義済みセットに対する4つのロードセル1040のうちの2つまたは3つの間の重さ分布を監視することによってマットレス1024上の患者の動きを監視するよう人位置監視モジュール1046が動作可能である患者動き(PM)モードと、PEロードセル閾値データの定義済みセットに対する4つのロードセル1040の重さ分布を監視することによって患者がもうすぐマットレス1024から離れようとしていることについて監視するよう人位置監視モジュール1046が動作可能である患者離床(PE)モードと、動作準備時の患者の重さに対する4つのロードセル1040上に分布した患者の重さを監視することによって人位置監視モジュール1046がマットレス1024から患者が離れることを監視するよう動作可能である患者ベッド外(OOB)モードを含み、以下詳述するように、作動準備時の重さは、患者モニタリングモードが作動準備されたときに4つのロードセル1040にわたって分布する患者の重さに対応する。いずれの場合も、最後にシステムの電源が切られる前に人位置監視モジュール1046が作動準備されていなかったと制御装置1054が判定した場合、動作ロジック1058の実行により、制御装置1054はステートマシン前処理ルーチンを実行する。そうでなく、最後にシステムの電源が切られる前に人位置監視モジュール1046が作動準備されていたと制御装置1054が判定した場合、動作ロジック1058の実行は、最後にシステムの電源が切られていた時に作動準備されていた患者モニタリングモードの動作を再開するためにステートマシンの「PM Active State」に進む前に、患者の重さが定義された作動準備した範囲内に含まれるか否かを判定するために患者の重さを処理するステートマシンの「Arming From Power Up Transition State」へ進む。このようなシステムの一例は、2007年8月7日に発行されたBhaiに対する米国特許第7,253,366号に記載されている。
【0038】
いくつかの態様において、制御装置1054は、その上にある重さの重心を決定することによって、人支持装置1010への人の出入り(ingress/egress)を検出する。このようなシステムの一例は、1994年1月4日に発行されたTravisに対する米国特許第5,276,432号に記載されている。さらにもう一つの例示態様において、制御装置1054は、上部フレーム1014をそれが水平面に配置されているかのように扱い、各ロードセル1040によって測定される重さの値から患者の重さを表す部分を抽出し、抽出された部分を用いて面における患者の重心の位置を算出し、重心の位置が面の一部である所定の領域の内側または外側にあるかどうかを判定し、重心が所定の領域の外側に位置することが認識されたときに警報を開始させる。このようなシステムの一例は、米国特許第5,276,432号に記載されている。
【0039】
いくつかの態様において、PPMモジュール1046の制御装置1054は、例えば図9のフローチャートに示すように、手順1060の形の動作ロジック1058を含む。手順1060は、ブロック1062、1064、1066、1068、1070および1072に示す動作/条件分岐を含む。手順1060は、以下の式によって表されるような、最後に感知された力の値(LSFV)と新しく感知された力の値(NSFV)の差の関数として、表面1024についての力プロファイル(force profile:FP)の変化の値を求める。

【0040】
手順1060は、いくつかの態様において、イベントおよび力の量のうち少なくとも1つを表す電子データ信号を力センサー1040がネットワーク1052にポストするブロック1062の動作から始まる。いくつかの態様において、力センサー1040は、連続的におよび/または所定の間隔でデータ信号をポストする。あるいは、または加えて、力センサー1040は、PPMモジュール1046からのクエリに応じてデータ信号をポストする。いくつかの態様において、データ信号は、どの操作および/または制御モジュール1038によってデータが利用されうるかを識別する情報を含む。また、ポストするとは、ネットワーク上にデータを送出することを意味し得ることも理解されるべきである。いくつかの態様において、センサー1036は特定の制御モジュール1038に直接的に動作上結合され、例えば、力センサー1040はPPMモジュール1046に動作上結合され、圧力センサー1042は療法制御モジュール1048に動作上結合され、生理学的センサー1044は生理学的パラメーター監視モジュール1050に動作上結合される。
【0041】
ブロック1064の条件分岐において、PPMモジュール1046は、力センサー1040によってネットワーク1052上にポストされたデータ信号を調べ、データを入力として利用する任意の動作をPPMモジュール1046が行うか否かを判定し、すなわちPPMモジュール1046がデータ信号にサブスクライブするか否かを判定する。療法制御モジュール1048および/または生理学的パラメーター監視モジュール1050などの他の制御モジュール1038もまた、力センサー1040のデータ信号にサブスクライブし、データを入力として受信し、一方、データにサブスクライブしない制御モジュール1038は、データを無視し、サブスクライブしているデータ信号がポストされるのを待つ。
【0042】
ブロック1066の動作において、PPMモジュール1046の制御装置1054は、入力としてデータを利用する制御ロジック1058にデータを入力する。PPM制御ロジック1058において、制御装置1054は、ポストされたデータをメモリ1056に格納し、以前にポストされたデータと新しい入力データを比較して、表面1024上の人の力プロファイルの変化を決定し、すなわち人が表面1024に対して動いたか否か、およびどこへ動いたかを決定する。
【0043】
ブロック1068の条件分岐において、制御装置1054は、力プロファイルの変化が所定の閾値より大きいかどうかを判定する。力プロファイルの変化は、望まれる位置よりも、人が表面1024上でより高く(すなわち人支持装置1010の頭部端H1の方に)位置すること、または望まれる位置よりも、人が表面1024上でより低く(すなわち人支持装置1010の足部端F1の方に)位置することを潜在的に示すことができる。図10および図11を参照されたい。いくつかの態様において、力プロファイルの変化は、人が表面1024の側方に動いたかどうか、および/または人が表面1024に対してどの程度動いたかを決定するために使用される。このような決定は、人が人支持装置1010から離床しようとしているどうかを予測し、人が起き始めたときは動きについて補償するためにセンサー1036の感度を調整すること、および/または、新しい/現在の位置における持続的な療法が望ましいかどうかを予測すること、または種々の他の状況を予測するのに役立つ。
【0044】
ブロック1070の条件分岐では、制御装置1054がブロック1068の条件分岐において力プロファイルの変化が所定の閾値を上回ったと判定した場合、制御装置1054は、PPMシステムが動作準備されたか否か、すなわちPPMモジュール1046が人支持装置1010上の人の位置を監視するようにセットされているか否かの判定を進める。いくつかの態様において、介護者および/または人支持装置1010上の人は、人支持装置1010上の介護者インタフェースを介して局所的に、または遠隔的に、PPMシステムを始動および停止する。PPMシステムが動作準備されている場合、制御装置1054は、ブロック1072の動作において、人支持装置1010上の人が人支持装置1010から離れようとしていることを介護者に警告する警告信号を生成する。いくつかの態様において、制御装置1054はまた、人が人支持装置1010に対して動いた量を伝える。制御装置1054は、ワイヤレスで、または病院ネットワークもしくはHill-Rom Company, Inc.によって販売されるNavicare(登録商標)システムなどの悪条件警報システムを通じて、介護者ステーション、モバイルページング機器、携帯電話機、ペンダント、インターカムを通じて、または他の介護者通知方法および装置を介して警告信号を伝達する。PPMシステムが動作準備されていない場合、制御装置1054は、ブロック1062の動作に戻る。いくつかの態様において、制御装置1054は、イベント(例えば人が頭部部分H1の方へ動いたこと)、および/または人が人支持装置1010に対して動いた量を示す信号を生成し、他の制御モジュール1038がPPMモジュール1046の出力にサブスクライブすることができるので、動作1062に戻る前に信号をネットワーク1052上に再びポストする。いくつかの態様において、制御装置1054は、人支持面1024上の人の動き/位置に基づいて人がユーザーインタフェース(図示せず)上の特定の機能にアクセスすることを防止する。
【0045】
いくつかの態様において、制御モジュール1038のうちの1つは、療法制御モジュール1048である。療法制御モジュール1048は、圧力センサー1042および流体供給源1018に動作上結合される。いくつかの態様において、療法制御モジュール1048は、ローテーション・セラピー、パーカッション/バイブレーション・セラピー、ローエアロス・セラピーまたは他の療法などの人に施される種々の療法を制御する。療法制御モジュール1048は、例えば図12のフローチャートに示すように、手順1074の形の動作ロジック1058を含む。手順1074は、ブロック1076、1078、1080、1082および1084の動作/条件分岐を含む。手順1074は、以下の式によって表されるような、最後に検出された圧力値(LSPV)と新しく検出された圧力値(NSPV)の差の関数として、表面1024についての圧力プロファイル(PP)の変化の値を求める。

【0046】
手順1074は、いくつかの態様において、圧力センサー1042がイベントおよび量のうち少なくとも1つを表す電子データ信号をネットワーク1052上にポストするブロック1076の動作で始まる。ブロック1078の条件分岐において、療法制御モジュール1048は、圧力センサー1042によってネットワーク1052上にポストされたデータ信号を調べて、療法制御モジュール1048が入力としてデータを利用する任意の動作を行うか否か、すなわち療法制御モジュール1048がデータ信号にサブスクライブするか否かを判定する。
【0047】
ブロック1080の動作において、療法制御モジュール1048の制御装置1054は、入力としてデータを利用する制御ロジックにデータを入力する。いくつかの態様において、療法制御モジュール1048の制御装置1054は、療法制御ロジック1058にデータを入力する。療法制御ロジック1058において、制御装置1054は、ポストされたデータをメモリ1056に格納し、以前にポストされたデータと新しい入力データとを比較して、表面1024上の人の力プロファイルの変化を決定し、すなわち人が表面1024に対して動いたかどうか、どこで、どれだけ動いたかを決定する。
【0048】
ブロック1082の条件分岐において、制御装置1054は、力プロファイルの変化が所定の閾値よりも大きいかどうかを判定する。圧力プロファイルの変化は、望まれる位置よりも、人が表面1024上でより高く(すなわち人支持装置1010の頭部端H1の方に)位置すること、または望まれる位置よりも人が表面1024上においてより低く(すなわち人支持装置1010の足部端F1の方に)位置することを潜在的に示すことができる。いくつかの態様において、圧力プロファイルの変化は、人が表面1024の側方へ動いたかどうか、および/または、表面1024に対してどの程度動いたかを決定するために用いられる。このような判定は、人が人支持装置1010を離れようとしているかどうか、および/または、新たな位置もしくは現在の位置における療法が望ましいかどうかを予測するのに役立つ。
【0049】
ブロック1084の動作において、制御装置1054がブロック1082の条件分岐において力プロファイルの変化が所定の閾値を上回ったと判定した場合、制御装置1054は、支持面1024の種々の特徴を変更するように流体供給源1018と協働する。いくつかの態様において、制御装置1054は、流体ブラダー1028内の流体の圧力を動きの関数として調整するよう流体供給源1018と協働する。いくつかの態様において、流体ブラダー1028内の圧力は、人の動きについて補償するために、いくつかのブラダー1028内の圧力を低下させ、他のブラダー1028内の圧力を上昇させることによって、人の快適なレベルを維持するように変更される。いくつかの態様において、制御装置1054は、動きの関数として、連続ローテーション・セラピー、パーカッション/バイブレーション・セラピーまたは他の療法などの療法について調整を行うように、流体供給源1018と協働する。いくつかの態様において、療法は、完全に、または少なくとも人が以前の位置の所定の範囲内に戻るまで停止される。いくつかの態様において、制御装置1054は、例えば表面1024に対する人の動きを潜在的に示しうる圧力プロファイルが変わったことといったイベント、および/または、圧力が上昇した量もしくは圧力プロファイルが変化した量を示す信号を生成し、場合によっては他の制御モジュール1038が療法制御モジュール1048の出力にサブスクライブするため、動作1076に戻る前にネットワーク1052上に再び信号をポストする。
【0050】
いくつかの態様において、制御モジュール1038のうちの1つまたは複数は、生理学的パラメーター監視モジュール1050である。生理学的パラメーター監視モジュール1050は、生理学的センサー1044と動作上結合される。生理学的パラメーター監視モジュール1050は、手順1086の形の動作ロジック1058を含む。いくつかの態様において、手順1086は、第1の生理学的センサー1044がより望ましい信号を提供するかもしれないかどうか、および第2の生理学的センサー1044の代わりに使用されるべきであるかどうかを決定するために、表面1024についての生理学的センサー信号の強度および/または明瞭度(PS)の変化の値を求める。従って、本開示によれば、どのセンサーが最も高い質のデータ信号を有するか、または有すると予想されるかに応じて、いくつかのセンサー1044のうちの1つまたは複数がオンにされ、他の1つまたは複数がオフにされる。人支持装置のPPMシステムからの情報は、例えば、患者の位置が装置の左半分の方に寄っていることに基づいて、装置の左半分のセンサー1044がオンにされるべきであり、右半分のセンサー1044がオフにされるべきであると判定するために、またはその逆であると判定するために使用されてもよい。例えば、患者が体を起こしている可能性が高いことをPPMシステムが示す場合に、座部のセンサーをオンにし、一方、人支持装置のうちもはや人を支持していないゾーンまたは部分のセンサーをオフにするといった、他の状況において、センサーの他のサブセットがオン/オフとされてもよい。
【0051】
いくつかの態様において、手順1086は、以下の式によって表されるように、第1の生理学的センサー信号の強度および/または明瞭度(FPS)と第2の生理学的センサー信号の強度および/または明瞭度(SPS)の差の関数として、PSの変化の値を求める。

【0052】
他の態様において、手順1086は、ネットワーク1052上のデータにサブスクライブして、データを使用し、最も望ましい生理学的な信号を得るために、どのセンサー1036またはセンサーアレイ1036、すなわち生理学的なセンサー1044またはセンサーアレイ1044を作動すべきか、またはオンにするべきであるかを決定する。いくつかの態様において、手順1086は、表面1024に対する人の位置に関してPPMモジュール1046からの出力信号にサブスクライブし、生理学的パラメーター監視モジュール1050を作動させ、および/または、異なるセンサー1036からの入力信号を人の位置の関数として受信させる。いくつかの態様において、手順1086は、頭部デッキ部分HDの関節接合の角度に対応するネットワーク1052上のデータにサブスクライブし、生理学的パラメーター監視モジュール1050を作動させ、および/または、異なるセンサー1036からの入力信号を頭部デッキ部分HDの関節接合の角度の関数として受信させる。例えば、頭部デッキ部分HDの関節接合の角度に応じて、生理学的パラメーター監視モジュール1050は、頭部デッキ部分HDの関節接合の角度が第1の角度よりも小さいとき、作動し、および/または第1のセンサーから入力信号を受信し、頭部デッキ部分HDの関節接合の角度が第2の角度以上のとき、作動し、および/または第2のセンサーから入力信号を受信する。いくつかの態様において、角度は、約30°である。
【0053】
本開示によれば、手順1086は、図13のフローチャートに示すように、ブロック1088、1090、1092、1094、1096および1098の動作/条件分岐を含む。手順1086は、動作1088から始まり、いくつかの態様においては、第1の生理学的センサー1044がイベントおよび量のうち少なくとも1つを表す電子データ信号をネットワーク1052上にポストする。ブロック1090の条件分岐において、制御装置1054は、第1の生理学的センサー1044によってポストされたデータ信号を調べ、生理学的パラメーター監視モジュール1050が、データを入力として利用する任意の動作を実行するか否か、すなわち生理学的パラメーター監視モジュール1050がデータ信号にサブスクライブするか否かを決定する。モジュール1050がデータにサブスクライブすると制御装置が決定した場合、第1の信号はメモリ1056に記憶される。
【0054】
ブロック1092の動作において、制御装置1054は、第1の生理学的センサー1044を停止し、第2の生理学的センサー1044を作動させる。場合によっては第1の生理学的センサー1044および第2の生理学的センサー1044の両方が作動状態であり得る。本開示の範囲においてセンサーを停止またはオフにすることは、センサーから情報を受信するがそれを使用しないこと、センサーとの通信を遮断および/もしくは中断すること、ならびに/またはセンサーへの電力を切断することのうちの少なくとも1つを含む。第2の生理学的センサー1044は、場合によっては、イベントおよび量の少なくとも1つを表す電子データ信号をネットワーク1052上にポストする。
【0055】
ブロック1094の条件分岐において、制御装置1054は、第2の生理学的センサー1044によってポストされたデータ信号を調べ、生理学的パラメーター監視モジュール1050がデータ信号にサブスクライブするか否かを判定する。モジュール1050がデータにサブスクライブすると制御装置1054が判定した場合、第1の信号はメモリ1056に記憶される。ブロック1096の条件分岐において、制御装置1054は、第1の感知された信号を第2の感知された信号と比較する。
【0056】
ブロック1098の操作において、第1の生理学的センサー1044からの信号が第2の生理学的センサー1044によって生成された信号よりも高い信号強度、すなわち振幅、および/または明瞭度を有すると制御装置1054が判定した場合、制御装置は、第2の生理学的センサー1044を停止し、第1の生理学的センサー1044を再び作動させる。場合によっては両方の生理学的センサー1044が同時に作動状態である。第1の生理学的センサー1044からの信号が第2の生理学的センサー1044によって生成された信号よりも低い信号強度および/または明瞭度を有すると制御装置1054が判定した場合、制御装置1054は、いくつかの態様において第2の生理学的センサー1044からの信号を受信し続ける。いくつかの態様において、第1の生理学的センサー1044からの信号が第2の生理学的センサー1044によって生成された信号よりも低い信号強度および/または明瞭度を有すると制御装置1054が判定した場合、制御装置1054は、第1の生理学的センサー1044によって生成される信号を増幅および/またはフィルターして、第1の生理学的センサー1044の信号強度および/または明瞭度を高める。
【0057】
ブロック1100の条件分岐において、制御装置は、第1の生理学的センサー信号強度および/または明瞭度と第2の生理学的センサー信号強度および/または明瞭度との差が所定の閾値より大きいかどうかを判定する。差が所定の閾値よりも大きい場合、制御装置1054は、介護者に警告するために操作1102において警告信号を生成する。いくつかの態様において、制御装置1054はまた、生理学的センサー1044の値を伝え、ネットワーク1052上に値をポストして戻す。いくつかの態様において、制御装置1054は、ワイヤレスで、または病院ネットワークもしくはHill-Rom Company, Inc.によって販売されるNavicare(登録商標)システムなどの悪条件警報システムを通じて、介護者ステーション、モバイルページング機器、携帯電話、ペンダント、インターカムを通じて、またはその他の介護者通知方法およびデバイスを介して警告信号を伝える。第1の生理学的センサー信号強度および/または明瞭度と第2の生理学的センサー信号強度および/または明瞭度との間の差が顕著でない場合、制御装置1054は、ブロック1088の動作に戻る。
【0058】
いくつかの態様において、制御装置1054は、第1の生理学的センサー信号強度および/または明瞭度と第2の生理学的センサー信号強度および/または明瞭度との間の差を示す信号を生成し、場合によっては他の制御モジュール1038が生理学的パラメーター監視モジュール1050の出力にサブスクライブするので、ブロック1088の動作に戻る前にネットワーク1052上に信号をポストして戻す。いくつかの態様において、制御装置1054は、人支持面1024上の人の第1の生理学的センサー信号強度および/または明瞭度と第2の生理学的センサー信号強度および/または明瞭度に基づいて、人がユーザーインタフェース(図示せず)上の特定の機能にアクセスすることを防止する。
【0059】
上述したように、センサー1040、1042、1044などのセンサーからの信号の感度は、その信号強度および/または明瞭度を改善するように調整される。これを達成する1つの方法は、センサー1040、1042、1044のゲインを変化させることである。1つのゲイン変化技術は、センサー1040、1042、1044からの信号が入力されるそれぞれの演算増幅器回路のフィードバックループの種々の並列抵抗器を選択的に開回路または閉回路とするように、トランジスタまたはマイクロスイッチなどのスイッチを使用することである。従って、このような態様における演算増幅器回路は、センサーの一部であると考えられる。センサー1040、1042、1044からの信号を高域フィルター、低域フィルターおよび/または帯域フィルターなどの1つまたは複数のフィルターに結合するために選択的に作動される、または停止されるトランジスタまたはマイクロスイッチの使用もまた本開示によって想定される。高域フィルター、低域フィルターおよび/または帯域フィルターのうちの1つまたは複数を実施するためのプログラム可能なデジタル信号処理装置もまた本開示の範囲内である。
【0060】
本開示によれば、人支持装置1010に含まれ、ゲイン変化およびそれに関連したフィルタリング能力を有するセンサーの一例は、いくつか挙げると、湿度センサー、音響センサー、流速センサー、温度センサー、力センサーおよび圧力センサーを含む。センサー1040、1042、1044の信号からフィルターされる周波数は、例えば、装置1010の一の部分を他の部分に対して移動させるモーター(例えば、リニアアクチュエータまたはリフトシステムモーターなどのデッキ関節接合モーター)に関連したもの、装置1010の通気システムの構成要素(例えば、マットレス1024を膨張させるために使用される送風機または圧縮機)に関連したもの、屋内換気装置またはファンに関連したもの、機械騒音(例えば、デッキ関節接合を治す軸受けノイズ)に関連したもの、および患者の換気装置、IVポンプ、受動運動機械等などの別々の医療機器に関連したものに関するものを含む。
【0061】
いくつかの態様において、装置1010の制御システム1020は、リモートコンピュータから情報を受信し、このようなコンピュータは、どのタイプの別々の医療設備が特定の使用者に使用されているかを決定するために電子医療記録(EMR)システムに関連付けられる。その情報に基づいて、システム1020は、センサー1040、1042、1044のうちの1つまたは複数からの信号からフィルターされる適切な周波数を決定する。例えばルックアップテーブルは、装置1010上で支持される使用者に一般に使用される種々のタイプの医療機器に関連付けられる「ノイズ」周波数のリストと共に、制御システム1020のメモリ内に提供される。あるいは、または加えて、システム1020は、特定の構成要素または設備の一部が動作もしくは作動を開始する前および後にセンサー1040、1042、1044からの信号の独自の解析を行い、次いで構成要素または設備の動作の結果として信号に導入されるノイズの周波数を決定する。その後、センサー1040、1042、1044からの信号から適切な周波数がフィルターされる。あるいは、または加えて、システム1020は、設備の特定の構成要素または一部が使用されているかどうかに応じて介護者に警告を送るための閾値の基準を調整する。
【0062】
いくつかの態様において、制御システム1020は、人支持装置1010の状態、並びに/または、人支持装置1010に結合され、および/もしくは人支持装置1010上で支持される使用者に結合された装置(図示せず)の状態に基づいて、その動作特性が変化するように構成される。一つの例において、制御装置1054は、デッキの頭部部分の角度が変わったことを示す入力を受け取る。この例において、制御装置1054は、頭部部分に結合されたセンサーからの入力信号の受信を止め、座席部分のセンサーから信号を受信し始め、帯域、低域および/または高域フィルターなどの種々のフィルターを入力信号に適用して、望まれないノイズを除去するように構成され、または頭部部分の角度の関数としてセンサーのゲインを増加/減少させる。場合によっては、頭部部分に結合されたセンサーは停止され、座席部分のセンサーが作動する。いくつかの態様において、制御装置は、ルックアップテーブル内のデバイスを調べ、および/または信号の状態の変化前の信号を状態の変化後の信号と比較して、適用する適切なフィルターを決定するために、状態の変化がどのノイズを信号に導入した可能性があるかを決定する。
【0063】
もう一つの例において、制御装置1054は、人支持装置1010によって連続ローテーション(continuous lateral rotation)・セラピーが施されていることを示す入力を受け取る。連続ローテーション・セラピーは、褥瘡性潰瘍を発症するリスクを減少させるのを補助するために、使用者を左右に回転させるために用いられる。いくつかの態様において、連続横ローテーションは、マットレス内の流体ブラダーの膨張および/もしくは収縮を介して、並びに/または縦軸X1回りに上部フレームを回転させることによって実施される。この例において、制御装置1054は、人支持装置の一方の側面に結合されたセンサーからの入力信号の受信を停止し、人支持装置の他方の側面に結合されたセンサーからの信号を受信し始めるように構成され、帯域、低域および/または高域フィルターなどの種々のフィルターを入力信号に適用し、望まれないノイズを除去し、および/または、横ローテーションの関数としてセンサーのゲインを増加/減少させる。従って、一方の側面に結合または隣接するセンサーは停止され、他方の側面に結合または隣接するセンサーは作動する。本開示によれば、作動/停止、フィルタリング、および/またはゲイン増大/減少は、1つ以上のセンサーが制御装置に信号を伝えているセンサーアレイの個々のセンサーに適用される。
【0064】
もう一つの例において、制御装置1054は、人支持装置および/または人支持装置上の使用者に結合された装置の状態を示す入力を受け取る。別の装置が使用者および/または人支持装置に結合されているという情報は、時にはEMRから入手可能であり、または時には介護者により入力される。場合によっては、装置は、人支持装置1010と、無線または有線通信などの電子通信をするものである。本例では、制御装置1054は、帯域、低域および/または高域フィルターなどの種々のフィルターを入力信号に適用して、望まれないノイズを除去し、および/または装置の関数としてセンサーのゲインを変化させる。上述のように、制御装置は、ルックアップテーブル中でデバイスに関する必要な情報を調べて、および/または信号の状態の変化前の信号を状態の変化後の信号と比較して、適用する適切なフィルターを決定するために、状態の変化がどのノイズを信号に導入した可能性があるかを決定する。また、制御装置1054は、PPMなどの人支持装置上で作動した任意の警報についてのパラメーターを調整する。いくつかの態様において、制御装置1054は、単一のセンサーまたはセンサーアレイにおける個々のセンサーの動作を変更する。
【0065】
本明細書に示したいずれの理論、動作メカニズム、証拠または所見も、原理の理解を更に深めることを意味し、いかなる意味においても本開示をこのような理論、動作メカニズム、例示態様、証拠または所見に依存的なものとすることを意図したものではない。上記の記述における、好ましい、好ましくは、または望ましいなどの語の使用は、記述された特徴がより望ましいことを示すが、それにもかかわらず、必要なものではなく、これを欠いている態様は、本開示の範囲内にある考えることができると理解されるべきであり、その範囲は、添付の特許請求範囲によって定義される。
【0066】
特許請求の範囲を読む際、単数形(原文で「a」/「an」)、「少なくとも1つの」、「少なくとも一部」などの語が使用されているときは、請求項においてそうではないと明示されない限り、請求項を1つの事項のみに限定することは意図されない。「少なくとも一部」および/または「一部」が使われるとき、その事項には、そうでないという具体的な記載のない限り、その事項の一部および/または全部を含むことができる。
【0067】
開示の態様は、図面および前述の記述において例示され、詳述されているが、これらは、例示的であり、特徴が限定的ではないものと考えられるべきであり、選択された態様のみが図示され、説明されていること、並びに本明細書に、または以下の特許請求の範囲のいずれかによって定義されるような開示の趣旨にあるすべての変化、変更および均等物の保護が望まれることが理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム、および人を支持するよう前記フレームと協働する支持面と、
前記フレームおよび前記支持面のうちの1つに結合され、前記人に関連する少なくとも1つの特徴を検出するセンサーと、
前記センサーに結合される制御装置とを含み、
前記制御装置は、前記フレームの状態、前記支持面の状態、前記人の位置、および前記人の状態のうち少なくとも1つに応じて、前記センサーのゲインを変えること、および前記センサーからの信号がフィルターされる手法を変えることのうち少なくとも1つによって前記センサーを制御するよう動作する、人支持装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記センサーをオン/オフするようにも動作可能である、請求項1に記載の人支持装置。
【請求項3】
前記センサーは、複数のセンサーを含み、前記制御装置は、前記複数のセンサーのそれぞれのゲインを変えること、および前記複数のセンサーのそれぞれからの信号がフィルターされる手法を変えることのうち少なくとも1つによって前記複数のセンサーのそれぞれを制御するよう動作する、請求項1に記載の人支持装置。
【請求項4】
前記センサーは、複数のセンサーを含み、前記制御装置は、前記複数のセンサーのうちのいくつかをオフにするよう動作し、前記制御装置は、前記複数のセンサーのうちの他をオンにするよう動作する、請求項1に記載の人支持装置。
【請求項5】
どのセンサーがオフにされ、どのセンサーがオンにされるかに関する前記制御装置による決定は、前記支持面に対する前記人の位置に基づく、請求項4に記載の人支持装置。
【請求項6】
どのセンサーがオフにされ、どのセンサーがオンにされるかに関する前記制御装置による決定は、前記フレームに対する前記人の位置に基づく、請求項4に記載の人支持装置。
【請求項7】
どのセンサーがオフにされ、どのセンサーがオンにされるかに関する前記制御装置による決定は、前記フレームの第2の部分に対する前記フレームの第1の部分の動きに基づく、請求項4に記載の人支持装置。
【請求項8】
前記制御装置は、高域フィルター、低域フィルターおよび帯域フィルターのうち少なくとも1つを、ソフトウェアを介して実行するよう動作可能である、請求項1に記載の人支持装置。
【請求項9】
前記制御装置は、前記支持面に関連する第1の電子部品および前記フレームに関連する第2の電子部品のうち少なくとも1つに関連するノイズをフィルター除去するように動作可能である、請求項1に記載の人支持装置。
【請求項10】
前記制御装置は、電子医療記録(EMR)システムから受ける情報に基づいて前記人の部屋の中の別々の医療機器に関連するノイズをフィルター除去するよう動作可能である、請求項1に記載の人支持装置。
【請求項11】
前記制御装置は、前記センサーを、高域フィルター、低域フィルターおよび帯域フィルターに結合されていることのいずれかに選択的に切り替えるよう動作可能である、請求項1に記載の人支持装置。
【請求項12】
前記センサーは、前記フレームに結合された力感知ロードセルおよび前記支持面に結合された圧力感知ストリップのうちの1つを含む、請求項1に記載の人支持装置。
【請求項13】
前記支持面は、膨張式ブラダーを有するマットレスを含み、前記センサーは、前記ブラダーのうち少なくとも1つの圧力を測定する圧力センサーを含む、請求項1に記載の人支持装置。
【請求項14】
前記制御装置は、前記フレームおよび前記支持面のうちの1つに対する前記人の第1の位置と、前記フレームおよび前記支持面のうちの1つに対する前記人の第2の位置との間の差の関数として、前記センサーのゲインを調整する、請求項1に記載の人支持装置。
【請求項15】
前記センサーは、前記人の重さ、心拍数、呼吸数、および体温のうち少なくとも1つを感知する、請求項1に記載の人支持装置。
【請求項16】
前記制御装置は、前記センサーからの信号の信号強度および明瞭度のうちの少なくとも1つに基づいて、使用者が前記人支持装置の所定の機能にアクセスするのを防止するよう動作可能である、請求項1に記載の人支持装置。
【請求項17】
前記センサーは、複数のセンサーを含み、前記制御装置は、前記複数のセンサーのそれぞれの出力信号の信号強度が実質的に等しいよう前記複数のセンサーのそれぞれのゲインを制御する、請求項1に記載の人支持装置。
【請求項18】
前記センサーは、第1のセンサーおよび第2のセンサーを含み、前記制御装置は、前記第1のセンサーからの信号の信号強度が前記第2のセンサーからの信号の信号強度に満たないとき、前記第1のセンサーからの信号を増幅するように動作する、請求項1に記載の人支持装置。
【請求項19】
前記センサーは、第1のセンサーおよび第2のセンサーを含み、前記第1のセンサーからの信号の明瞭度が前記第2のセンサーからの信号の明瞭度に満たないとき、前記第1のセンサーからの信号はフィルターされる、請求項1に記載の人支持装置。
【請求項20】
前記人に関連する少なくとも1つの特徴は、力プロファイル、ブラダー内の圧力、および生理学的特徴のうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載の人支持装置。
【請求項21】
人支持装置およびその上で支持される人のうち少なくとも1つの第1の特徴に対応する第1の信号を生成することと、
前記人支持装置およびその上で支持される前記人のうち少なくとも1つの第2の特徴に対応する第2の信号を生成することと、
前記第1の信号を前記第2の信号と比較して、前記第1の信号の信号強度および明瞭度のうち少なくとも1つが前記第2の信号よりも大きいかどうかを決定することと、
前記第1の信号と前記第2の信号との間の前記信号強度および明瞭度のうち少なくとも1つの差の関数として、前記センサーの感度を調整することと、を含む方法。
【請求項22】
人支持面およびその上で支持される人のうち少なくとも1つの第1の特徴に対応する第1の信号を生成することと、
前記人支持面およびその上で支持される前記人のうち少なくとも1つの第2の特徴に対応する第2の信号を生成することと、
前記第1の信号を前記第2の信号と比較して、前記第1の信号の信号強度および明瞭度のうち少なくとも1つが前記第2の信号よりも大きいかどうかを決定することと、
前記第1の信号と前記第2の信号との間の前記信号強度および明瞭度のうち少なくとも1つの差の関数として、前記センサーの感度を調整することと、を含む方法。
【請求項23】
人支持装置上の人の第1の生理学的特徴を少なくとも1つのセンサーで感知し、それに対応する第1の信号を生成することと、
前記人支持装置上の前記人の第2の力プロファイルを少なくとも1つのセンサーで感知し、それに対応する第2の信号を生成することと、
前記第1の信号を前記第2の信号と比較して、前記第1の信号の信号強度および明瞭度のうち少なくとも1つが前記第2の信号よりも大きいかどうかを決定することと、
第1の信号と第2の信号との間の信号強度および明瞭度の少なくとも1つにおける差の関数として、センサーの感度を調整することとを含む、方法。
【請求項24】
人支持装置上の人の第1の力プロファイルを少なくとも1つのセンサーで感知することと、
前記人支持装置上の前記人の第2の力プロファイルを前記少なくとも1つのセンサーでj感知することと、
前記第1の力プロファイルと前記第2の力プロファイルを比較して、前記人が前記人支持装置に対して動いたかどうかを決定することと、
前記動きの関数として、前記センサーの感度を調整することと、を含む方法。
【請求項25】
人支持面上の人の第1の生理学的な特徴を少なくとも1つのセンサーで感知し、それに対応する第1の信号を生成することと、
人支持面上の人の第2の力プロファイルを前記少なくとも1つのセンサーで感知し、それに対応する第2の信号を生成することと、
前記第1の信号を前記第2の信号と比較して、前記第1の信号の信号強度および明瞭度のうちの少なくとも1つが前記第2の信号よりも大きいかどうかを決定することと、
前記第1の信号と前記第2の信号との間の前記信号強度および明瞭度のうちの少なくとも1つの差の関数として、前記センサーの感度を調整することと、を含む方法。
【請求項26】
人支持面上の人の第1の力プロファイルを少なくとも1つのセンサーで感知することと、
前記人支持面上の前記人の第2の力プロファイルを前記少なくとも1つのセンサーで感知することと、
前記第1の力プロファイルを前記第2の力プロファイルと比較して、前記人が前記人支持面に対して動いたかどうかを決定することと、
前記動きの関数として、前記センサーの感度を調整することと、を含む方法。
【請求項27】
人支持装置に沿ってすべっている人を検出する方法であって、
前記人の初期位置をセンサーで感知することと、
前記人の第2の位置を前記センサーで感知することと、
前記初期位置と前記第2の位置との間の差が所定の閾値よりも大きいかどうかを判定することと、
イベントおよび動きの量のうち少なくとも1つをネットワーク上にポストすることとを含む方法。
【請求項28】
人支持装置の機能を調整する方法であって、
前記人支持装置に対する人の初期位置をセンサーで感知することと、
前記人支持装置に対する前記人の第2の位置を前記センサーで感知することと、
前記初期位置と前記第2の位置を比較して、前記人支持装置に対する前記動きの量および方向のうち少なくとも1つを決定することと、
前記人支持装置の少なくとも1つの機能を動きの関数として制御することとを含む方法。
【請求項29】
制御システムを調整する方法であって、
人支持装置上で支持される人の前記人支持装置に対する初期位置を第1のセンサーで感知することと、
前記人の前記人支持装置に対する第2の位置を前記第1のセンサーで感知することと、
前記初期位置と前記第2の位置との間の差が所定の閾値よりも大きいかどうかを決定することと、
前記第1のセンサーを停止することと、
第2のセンサーを始動することと、
前記人の前記支持装置に対する第3の位置を前記第2のセンサーで検出することとを含む方法。
【請求項30】
制御システムの機能を調整する方法であって、
人支持装置上で支持される人の前記人支持装置に対する初期位置を第1のセンサーで感知し、初期位置信号を生成することと、
前記初期位置信号を記憶場所に格納することと、
前記第1のセンサーを停止することと、
第2のセンサーを始動することと、
前記人の前記人支持装置に関するその後の位置を前記第2のセンサーで感知し、その後の位置信号を生成することと、
前記初期位置信号を前記その後の位置信号と比較して、前記初期位置信号が、前記その後の位置信号よりも強いこと及び明瞭であることのうち少なくとも1つであるかどうかを決定することと、
前記初期位置信号および前記その後の位置信号のうちより強いおよびより明瞭なもののうち少なくとも1つに基づいて、前記第1のセンサーおよび前記第2のセンサーのうち1つを始動することとを含む方法。
【請求項31】
制御システムの機能を調整する方法であって、
人支持装置上で支持される人の前記人支持装置に対する初期の特徴を第1のセンサーで感知し、初期特徴信号を生成することと、
前記初期特徴信号を記憶場所に格納することと、
前記第1のセンサーを停止することと、
第2のセンサーを始動することと、
前記人の前記人支持装置に対するその後の特徴を第2のセンサーで感知し、その後の特徴信号を生成することと、
前記初期特徴信号を前記その後の特徴信号と比較して、前記初期特徴信号が前記その後の特徴信号よりも強いことおよびより明瞭であることのうち少なくとも1つの信号であるかどうかを決定することと、
前記初期特性信号および前記その後の特性信号のうちより強いおよびより明瞭な少なくとも1つに基づいて、前記第1のセンサーおよび前記第2のセンサーのうちの1つを始動することとを含む方法。
【請求項32】
人支持装置の機能を調整する方法であって、
人支持装置に対する人の初期位置を第1のセンサーおよび第2のセンサーのうち少なくとも1つで感知することと、
人支持装置に対する人の第2の位置を前記第1のセンサーおよび前記第2のセンサーのうち少なくとも1つで感知することと、
前記初期位置を前記第2の位置と比較することと、
前記第1の位置および前記第2の位置の関数として、前記第1のセンサーおよび前記第2のセンサーのうち少なくとも1つの感度を調整することとを含む方法。
【請求項33】
人支持装置上で支持される人がいつ人支持装置を離れるかを予測する方法であって、
前記人支持装置上の前記人の位置、並びに前記人の心拍数および呼吸数のうち少なくとも1つの変化を感知することと、
前記人の位置、心拍数および呼吸数の変化の少なくとも1つが所定の閾値を上回るかどうかを決定することと、
人ステータス信号をネットワークにポストすることとを含む方法。
【請求項34】
前記人支持装置は、下部フレームおよび少なくとも1つのサポートによって前記下部フレーム上に支持される中間フレームを含み、前記中間フレームはセンサーを含む、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項35】
前記センサーは、ロードセルである、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項36】
前記センサーは、圧力ストリップである、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項37】
前記人支持装置は、フレームおよび前記フレーム上に支持された支持面を含み、前記支持面は前記センサーを含む、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項38】
前記支持面は、流動化されたブラダーを含むマットレスであり、前記センサーは、前記ブラダー内の圧力の変化を測定する圧力センサーである、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項39】
前記支持面は、マットレスであり、前記センサーは、圧力ストリップ上の圧力の変化を測定する圧力ストリップである、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項40】
前記圧力ストリップは、所定の圧力の量よりも大きい圧力がそれに対して及ぼされると「オン」信号を返し、所定の圧力の量よりも小さい圧力がそれに対して及ぼされると「オフ」信号を返す、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項41】
前記圧力ストリップは、前記マットレス上の前記人の前記位置を表すアナログ値を返すように構成される、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項42】
前記初期位置と前記第2の位置との間の差の関数として、前記第2のセンサーの感度を調整することを含む、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項43】
前記第1のセンサーおよび前記第2のセンサーの少なくとも1つは、前記初期位置と前記第2の位置との間の差の関数として調整される、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項44】
前記ネットワークは前記人支持装置に統合されており、前記人支持装置に結合され、前記ネットワークと電気的に結合された制御装置は、前記人ステータス信号を読み込んで、前記人支持装置に機能を行わせる、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項45】
前記センサーは、前記人支持面に組み込まれる、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項46】
前記センサーは、前記人支持装置に結合される、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項47】
前記センサーは、前記人支持装置上で支持される人の特徴を感知するように構成される、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項48】
人の特徴は、前記人の重さ、心拍数、呼吸数、および体温のうち少なくとも1つを含む、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項49】
前記制御装置は、前記第1のセンサーおよび前記第2のセンサーのうち少なくとも1つの信号強度および明瞭度のうち少なくとも1つに基づいて使用者が前記人支持装置の所定機能にアクセスするのを防止することができる、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項50】
前記人支持装置は、フレームおよび前記フレームに旋回可能に結合された少なくとも1つの支持デッキ部分を含み、前記少なくとも1つの支持デッキ部分は、動きの関数として、前記フレームに対して第1の角度ないし第2の角度を形成するように関節でつながれる、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項51】
前記人支持装置は、その上で支持される人に療法を提供するように構成され、前記療法は、前記動きの関数として調節される、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項52】
前記第1のセンサーの出力は、前記第1のセンサーの信号強度が前記第2のセンサーの信号強度に満たないときに増幅される、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項53】
前記第1のセンサーの出力は、前記第1のセンサーの信号の明瞭度が前記第2のセンサーの信号明瞭度に満たないときにフィルターされる、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項54】
前記第1の特徴および前記第2の特徴のうち少なくとも1つは、力プロファイル、ブラダー内の圧力、および生理学的特徴のうち少なくとも1つを含みうる、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。
【請求項55】
前記信号強度および前記明瞭度のうち少なくとも1つの低いほうを有する前記第1のセンサーおよび前記第2のセンサーのうちの1つが停止されうる、本願の請求項のうちいずれかのシステム、方法および/または装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−136145(P2011−136145A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−207041(P2010−207041)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(501453167)ヒル−ロム サービシーズ,インコーポレイティド (54)
【Fターム(参考)】