付勢された暫定ファスナー
少なくとも2つの加工対象物を暫定的に固定するための、付勢された見えない側での暫定ファスナーに関する。この2つの加工対象物のそれぞれには、暫定ファスナーの少なくとも外端部分が通過しうる穴が形成されている。本発明の暫定ファスナーを使用することにより、少なくとも2つの加工対象物を、暫定的ではあるが、確実に結び付けることができ、ここで、ファスナー内の付勢部材が、ファスナーの末梢部分間またはファスナーの2つの部材の端部間に、締め付け力を発生させ、これらの部分または端部のそれぞれが、1つの加工対象物を他に圧縮してこれと係合する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
付勢された暫定ファスナーは、少なくとも1つの加工対象物(通常は、パネル型の材料)を、もう1つ別の加工対象物と合わせて見えない側で保持するために主に用いられている。これらの加工対象物のそれぞれは、共に位置合わせされた穴を少なくとも1つ有していて、暫定ファスナーが少なくとも部分的にこの穴を通過する。2つ以上の加工対象物がこのように位置合わせされ維持された後に、これらの加工対象物に対して、続く材料加工、例えば、溶接、永続的な固定が行われる。これらの暫定ファスナーが通常使用される環境の例としては、航空宇宙分野および自動車産業分野が含まれる。
【背景技術】
【0002】
この種の暫定ファスナーの一般的な形態は、「クレコ(CLECO)」ファスナーである。この例は特許文献1中に見られる。このような暫定ファスナーでは、静止した中央の突起部分(この突起部分は、暫定ファスナーの容器の対向する壁の部分にしっかり固定されている)が、暫定ファスナーの作用領域中で突起の周りを軸上で平行移動する一対の脚部を分離させる。プランジャーを押圧することにより、脚部が突起に沿って平行移動し、脚部の先端が突起を越えるまで平行移動し続け、これによってこれらの脚部の先端部分が互いに向かって倒れこみ、先端の外径を効果的に変更することができる。バネがプランジャーと容器と接触面を形成していて、プランジャーの押圧に抗している。脚部はプランジャーに連結していて、これゆえに、バネがその囲いの限界内で完全に伸張することができる時に、初期状態の状態として締め付けられた状態となる。
【0003】
この型の暫定ファスナーは、特定の状況(例えば、許容誤差の小さい材料加工など)では適切であるかもしれないが、一方で、脚部は、最も良い場合でも、部分的に半球状であるのみであり、暫定ファスナーにより圧縮されて共に保持されているときに、加工対象物間の横方向の遊びの問題に対処することはできない。さらに、このような暫定ファスナーは、機械的に互いに連結されていない3つ以上の部材が関与する際には、加工対象物の回転に対して負の作用をする可能性が大きい。(全ての部品間で、突起に対して相対的な脚部の平行移動を可能にする意図的な「浮き」が存在するが、この浮きが突起面中ではほとんど抑制を受けない可能性が高い。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第4537542号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、少なくとも2つの加工対象物を見えない側で暫定的に固定するための、付勢された暫定ファスナーに関するものである。この2つの加工対象物のそれぞれには、暫定ファスナーの少なくとも1部分が通過しうるアパチャー、孔、穴またはオリフィス(以下では、別途特定しない場合、これらをまとめて「穴」と称する)が形成されている。本発明は、暫定ファスナーの実施形態を作り、使用するための方法にも向けられている。本発明の暫定ファスナーを使用することにより、少なくとも2つの加工対象物を、暫定的ではあるが、確実に結び付けることができ、ここで、暫定ファスナー内の付勢部材は、暫定ファスナーの先端部分間または暫定ファスナーの2つの部材の端部間に、締め付け力を発生させ、これらの部分または端部のそれぞれが、1つの加工対象物を他に圧縮させつつこれと係合する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の暫定ファスナーの第1の実施形態は、細長い中空の容器を有し、この容器は、全体的に円筒状のコレット体および付勢手段をほぼ収納するため、ならびに、内端(この内端は、ウェブ部材により上述の容器の内端部分と連結されている)を有する中央ロッドを少なくとも部分的に収納するためのものである。本発明の暫定ファスナーの第1の実施形態は、さらにプランジャーを有し、このプランジャーが、固有の締め付け付勢力に暫定的に打ち勝って、これにより暫定ファスナーを加工対象物の穴の中に挿入させることができる。ここで、このプランジャーは、ウェブ部材を通過して実質的に平行移動することができるように形成されている。全体的に円筒状のコレット体を使用することにより、穴またはオリフィスから鍵穴を合わせたように加工対象物を高度に位置合わせすることができ、多くの場合、結果として、暫定ファスナーのコレット体と加工対象物の穴またはオリフィスとの間の、任意の穴の半径方向における全隙間の大きさを、0.001”未満にすることができる。
【0007】
本発明の暫定ファスナーの第2の実施形態は、細長い中空の容器を有し、この容器は、複数の締め付け脚部および付勢手段をほぼ収納するため、ならびに、内端(この内端は、ウェブ部材により上述の容器の内端部分と連結されている)を有する中央ロッドを少なくとも部分的に収納するためのものである。本発明の暫定ファスナーの第2の実施形態は、さらにプランジャーを有し、このプランジャーが、固有の締め付け付勢力に暫定的に打ち勝って、これにより暫定ファスナーを加工対象物の穴の中に挿入させることができる。ここで、このプランジャーは、ウェブ部材を通過して実質的に平行移動することができるように形成されている。
【0008】
本発明の暫定ファスナーの第1の実施形態におけるコレット体の構成および機能は、国際公開第03/069971号パンフレット(出願番号PCT/US03/02925号)に開示された内容と類似している。この文献の開示は本願中に組み込まれる。要約すると、本発明の暫定ファスナーの実施形態によるコレット体は、軸を有し、外径を有する外側表面と、内径を有する内側表面と、先端を有し第1開口部を有する先端部分と、内端を有し第2開口部を有する内端部分とを有し、上述の先端部分は、柔軟性を有する複数のフィンガーを有し、これらのフィンガーは、その先端部分が、コレット体の先端を形成し、少なくとも部分的には第1開口部を有し、さらに、その外側表面から半径方向に伸張している把持部分を有する。
【0009】
上述の柔軟性を有する複数のフィンガーに関しては、多くの発明の実施形態が、半径方向に収束する付勢力を持ったフィンガーを有するが、これにより、フィンガーの先端部分が半径方向に収束し、コレット体の先端において内側表面の径が小さくなっている(先細形状)。以下により詳細に説明するように、この小さくなった内側表面の径は中央ロッドの外側表面の径未満である。
【0010】
上で参照したコレット体の把持部分は、先導面と後続面とを有し、後続面は、加工対象物の面を圧縮してこれと接触する作用面を構成し、コレット体の軸に対してほぼ直交している。各先導面と後続面との収束により、周辺縁または周辺部分が形成されるが、この周辺縁または周辺部分は、他の任意の把持部分を鑑みて考慮すると、コレット体が全体的に円筒形状(先細りでない形状)である際、その場所におけるコレット体の最大径を表している。
【0011】
コレット体のフィンガーが半径方向に収束状態にある際には、把持部分におけるフィンガーの外側表面の最大径は、コレット体の作用部分のいずれの径よりも小さいことに留意すべきである。(ここで用いられるコレット体の作用部分とは、実施形態の暫定ファスナーの操作時すなわちコレット体を打った時に、容器の外側にありうるコレット体の部分のことである。)このように外側表面径を限定することにより、コレット体の先端は、加工対象物の各穴を貫通して、把持部分が、加工対象物の対向する表面に達することができる。以下により詳細に説明するように、この限定により、ある発明の実施形態の製造をより容易にすることができる。
【0012】
全体に円筒状の容器は、本発明の実施形態に係る暫定ファスナーの部材のうちの少なくとも一部分を収納するための筐体として機能する。この容器は、初期状態では、主に付勢手段とコレット体を取り囲む。この容器は、外径を有する外側表面と、コレット体を受容するのに十分な寸法である内径を有する内側表面と、第1開口部を有する先端と、第2開口部を有する内端とを有する。この両端は、本体部分により隔てられている。
【0013】
選択した暫定ファスナーの実施形態に関しては、以下により詳細に説明するように、この容器は、ある実施形態の部材を平行移動させてガイドするのに加えて、直接的にまたは間接的に、加工対象物と作用する表面と、その先端における保持手段(これは、より小さい内側表面径を有する部分の形態を有する)との両方を提供する。前者では、その先端の外側表面は、実施形態の暫定ファスナーの使用時に、加工対象物に対して当接する際の作用表面として機能する。後者では、先端(内側径が小さくなっている部分)において、またはこの付近において、内側表面の最小径は、コレット体の少なくとも作用部分がこれを通って平行移動することができるような寸法であるが、しかし、好ましくは、コレット体の先端の把持部分が先細り状態ではないか、またはより広がっている状態である際には、この把持部分の平行移動ができるほど大きくはない寸法になっている。
【0014】
ロッドは、コレット体の往復移動用のガイドとして機能し、このロッドが操作状態または初期状態にある間に、コレット体のフィンガーを半径方向に外側に変位させるための構造部として機能する。このロッドは、外側表面を有し、本体部分により隔てられた先端と内端とを有する。従来技術と同様、このロッドは、本発明の様々な実施形態の装置が操作される際には、軸上でほぼ静止し続けている。しかし、暫定ファスナーの第1の実施形態に関しては、このロッドは、その内端を容器の内端部分と固定することにより、先端にあるまたは見えない側の加工対象物と係合するための完全に円筒状の手段を提供する。このようにして、ロッド全体を取り囲むコレット体は、ロッドの内端からロッドの先端まで自由に往復移動をするが、組み立てられた際には、容器はこの往復運動の程度を機能的に限定する。
【0015】
付勢手段はしばしば圧縮バネであるが、これは、容器の領域内部にほぼ保持され、容器とコレット体とに係合している。多くの実施形態では、この付勢手段は、容器の第1端部で径が小さくなっている部分に対して作用し、コレット体の内端における径が大きくなっている部分に対して作用する。このような配置にした結果、コレット体の先端が、容器の径が小さくなっている部分に向かって移動する際には、付勢手段により抵抗がかけられる。この抵抗は弾性的な性質を有し、コレット体が初期状態の位置から変位する際に、コレット体の先端と容器の径が小さくなっている部分との間に復元力を発生させる。
【0016】
初期状態では、容器(これは、機械的な接地として作用する)とコレット体との間に少なくともいくらかの付勢がかけられ、これにより、コレット体の先端は容器の先端と圧縮されていることが好ましい。このようにすることにより、並外れて非常に薄い加工対象部にでさえも、暫定ファスナーの締め付け効果が掛けられる。この初期状態では、付勢手段の全ての力が存在していることが好ましい。
【0017】
プランジャーは、プランジャーの圧縮力が付勢手段の付勢を上回った際に、コレット体を平行移動させる部材である。したがって、プランジャーにより与えられた圧縮力が付勢手段の復元力に打ち勝った際に、コレット体の先端が、ロッドの先端の方向へと平行移動させられる。周囲環境にさらされたロッドの長さに応じて、コレット体の先端が、ある点において、ロッドの先端を通過して移動し、これにより、コレット体フィンガー中の半径方向の収縮付勢が、フィンガーを半径方向に収束させる。この状態で、コレット体の把持部材における最大径は、コレット体の作用部分における外径以下となる。もちろん、当業者は以下の点を理解できるであろう。すなわち、フィンガーが完全に倒れこんでいない場合でも、把持部材の先導面(これは、コレット体の軸に対して先が鋭くなっている)に対して与えられる挿入力が、さらなる半径方向の収束力を与え、これにより、さらなる半径方向の収束を引き起こし、所望の径を小さくする効果を機能的に達成するということを理解できるであろう。
【0018】
付勢手段が、容器とコレット体との間になくてはならず、かつ、プランジャーがコレット体に直接的にまたは間接的に作用せねばならないので、プランジャーがコレット体に作用する一方で、ロッドが容器の機械的接地に連結して実質的に軸上で静止することができる方法が存在せねばならない。本発明の実施形態では、ロッドの内端と容器の内端とに1つのウェブ部材を設けることによりこれに対する解決方法を提供する。このウェブ部材は、複数の開口を有し、この開口を通って、これに合うプランジャーのフィンガーが通過しうる。これにより、本発明のプランジャーは、外径を有する外側表面と、内径を有する内側表面と、第1開口部を有する先端を有する先端部分と、ヘッド部分を有する内端を有する内端部分とを有し、ここで、先端部分が複数のフィンガーを有し、これらのフィンガーの先端部分が、少なくとも部分的に第1開口部を有し、これらのフィンガーの横方向の面が複数のスロットを有し、2つの各スロットが、円周方向で各フィンガーに隣接している。横方向の面は、好ましくは、ウェブ部材中の対応する構造部間の距離を上回らない距離だけ、互いに隔てられていて、従って、フィンガーが、ウェブ開口の領域内で軸上に移動することができる。
【0019】
ウェブ部材は、容器またはロッドの一部分であってもよいし、本発明のこれらの特徴を持つ暫定ファスナーの組み立て時に導入される個別の部品であってもよい。好ましくは、ウェブ部材は、ホイール上に半径方向に位置合わせされた複数の輪留めのようなアームを有し、ここで、ハブはロッドであり、ホイールが容器の内側表面となる。周囲が不連続であることにより、すなわち、容器の内側表面が円弧部分内にむき出しになっていることにより、プランジャーの外側表面径は、容器の内側表面径にぴったり合うことができ、精密な嵌合の関係により、以下に説明するような利点があり、さらに、コレット体とより良好に係合することができる。いずれにせよ、ウェブ部材は少なくとも暫定的に、容器およびロッドに固定的に付けられる。
【0020】
プランジャーのフィンガーが意図せず外れてしまうことを防ぐために、多くの発明の実施形態では、フィンガーは、半径方向に広がるフランジを有する。このフランジは、ロックリングまたはワッシャーと干渉する。このロックリングまたはワッシャーは、プランジャーのフィンガーが挿入された後に、ウェブ部材に挿入される。このロックリングまたはワッシャーはその後2つの目的に役立つ。第1の目的は、プランジャーのフィンガーの先端が、ウェブ部材の開口を介して容器の内側から外れてしまうことを防ぐことである。2つ目の目的は、ウェブ部材が(したがって、ロッドも)、容器の内側から外れてしまうことを防ぐことである。
【0021】
プランジャーのストロークは、コレット体のストロークに比例しているので、このストロークは、プランジャーの外径に比較してかなりの大きさでありえる。プランジャーの部分が容器内に入るまでは、プランジャーがロッドを取り囲み始めない(かつ、暫定ファスナーの操作時には、ロッドが平行移動という点で実質的に固定されている)という点を思い起こせば、平行移動のガイドは、容器の内端で、ロッドが容器中に平行移動するときに初めて生じうる。これゆえに、プランジャー軸が、ロッドの軸と同軸であり続けることができないという可能性に関して考慮されうる(以下、「傾いた」関係と称する)。それである発明の実施形態では、スプライン係合または同様の噛み合い係合を、プランジャーと、ロッドおよび/または容器との間に設けることが望ましい。
【0022】
ストロークの適切な方向付けを容易にするためのこれらの位置調整手段は、プランジャーに直接接触する任意の部材上に形成されうる。従って、プランジャーの外側表面は、陸地および/または溝を有することができ、この陸地および/または溝が、容器の内側表面に形成された機能的に補完的な構造部と作用する、または、プランジャーが通過する容器に連結されたブッシングと作用する。同様に、プランジャーの内側表面も陸地および/または溝を有することができ、この陸地および/または溝が、ロッドの外側表面に形成された機能的に補完的な構造部と作用する。さらに、プランジャーの複数のフィンガーを有する区分面は、容器の内側表面中に形成されたランド、または、ある一連の発明の実施形態中にあるような、容器の内端にあるウェブ部材と作用しうる。もちろん、最も単純な位置合わせ手段の形態は、少なくともプランジャーおよび/またはロッドの一部分中で、滑らかな円筒状のロッドの外側表面と滑らかな円筒状のプランジャーの内側表面との間に存在する精密嵌合の関係である。もちろん当業者は、上述の複数の概念の可能な組み合わせが無数にあること、および、このような置換が本発明の変形の枠内にあるものとして考慮されることを理解したであろう。
【0023】
本特許の目的としては、本願中で例示的に使用された可能性がある「領域」「境界」「部品」「部分」「表面」および「ゾーン」などの用語ならびにこれらの用語の類義語およびその複数形は、説明される物品および/またはプロセスに関する説明的な言及または目標物を提供するという意図の元で用いられた。これらの用語および類似または等価の用語は、それらの用語が使用された、いくつかの図面および/または文脈で特定的に言及されるあるいはここから外見的に明らかでない場合には、言及された物品の部材および/またはプロセスを限定または定義をする意図があるのではなく、そのように推測されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の暫定ファスナーの第1実施形態の正面図であり、ここで容器は透視して図示され、暫定ファスナーが初期状態であるところを図示した図である。
【図2】図1の実施形態の正面図であるが、暫定ファスナーが部分的に作動状態にあるところを示す図である。
【図3】図1の実施形態の正面図であるが、暫定ファスナーが完全に作動状態にあるところを示す図である。
【図4】図1の暫定ファスナーの部品を分解して示した正面図である。
【図5】図1の暫定ファスナーを、約90度回転させたところを示す拡大正面図である。
【図6】図5の暫定ファスナーの内端の部分拡大断面図である。
【図7】図5の暫定ファスナーの内端を分解して示した部品斜視図である。
【図8a】図7に示した部分を組み立てた状態にして示す図であり、とりわけ、ウェブ開口部中でのプランジャーフィンガーの平行移動噛合を強調した部分斜視図である。
【図8b】図8aの実施形態の別の方向からみた部分斜視図である。
【図9a】図8aの実施形態の完全に組み立てた状態を示す部分斜視図である。
【図9b】図9aの実施形態の別の方向からみた部分斜視図である。
【図10a】第1実施形態に係る暫定ファスナーの組み立て順序aを示した正面図である。
【図10b】同暫定ファスナーの組み立て順序bを示した正面図である。
【図10c】同暫定ファスナーの組み立て順序cを示した正面図である。
【図10d】同暫定ファスナーの組み立て順序dを示した正面図である。
【図10e】同暫定ファスナーの組み立て順序eを示した正面図である。
【図10f】同暫定ファスナーの組み立て順序fを示した正面図である。
【図11】第1実施形態に係る暫定ファスナーを示す正面図であり、この暫定ファスナーが2つの加工対象物の位置調整された穴中に挿入され、プランジャーが押されて、コレット体の内端がロッドの先端を通過して平行移動している正面図である。
【図12】プランジャーの解放後、締め上げ状態にある図11の実施形態を示す正面図である。
【図13】本発明の暫定ファスナーの第2実施形態の分解斜視図である。
【図14a】図13の実施形態に係る暫定ファスナーが、初期状態にある場合の斜視図である。
【図14b】同暫定ファスナーが、部分的な作動状態にある場合の斜視図である。
【図14c】同暫定ファスナーが、完全に作動状態にある場合の斜視図である。
【図14d】同暫定ファスナーが、完全に作動状態にある場合の斜視図である。
【図14e】同暫定ファスナーが、部分的な作動状態にある場合の斜視図である。
【図14f】同暫定ファスナーが、初期状態の状態にある場合の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図面において各符号の先端に指し示すものは、本明細書中に記載した構造物またはプロセス等に関連するものであり、かつこれらを代表して特定するものである。係る構造物またはプロセスは、明細書中に特段の記載がない限り、また図面から明白でない限り、あるいは文脈から明白でない限り、なんらの幅もなくこれらに限定することを意図するものではなく、またこれらに限定するものと断定されるべきではない。本願の全ての用語および図で表されたものは、明細書中に特段の記載がない限り、また図面から明白でない限り、あるいは文脈から明白でない限り、本願の開示内容に一致する一般的な商業的意味または技術的意味が与えられるものとする。
【0026】
以上のことを念頭において、以下の説明では、当業者が、特許請求された発明を作り、使用することが可能であるように開示されている。記述された実施形態の様々な変更は、当業者には容易に明らかでありえる。本明細書中に開示された全般的な原理は、添付の請求項に定義されているように、本発明の精神および範囲から離れることなく、本発明の他の実施形態およびその応用に適用することが可能であろう。したがって、特許請求される発明は、開示されたおよび/または記載された実施形態に限定されるように意図しているのではなく、またこれに限定されるべきではなく、本願中に開示された原理および特徴に一貫した最も広い範囲が許容されるべきである。
【0027】
ここでいくつかの実施形態について述べるが、図面中で共通して使用されている符号は共通する部品を示している。とりわけ、図1〜図4は、第1実施形態に係る暫定ファスナー20を示している。ここで、特に図4に注意を向けると、暫定ファスナー20は、以下の主な部材を有する。すなわち、コレット体30、容器50、ロッド70、ブッシング100、プランジャー130およびロックリング120である。ここで、図1〜図3に戻ると、コレット体30は外側表面32と(そして暗示的に内側表面と)、先端36と、内端44とを有することがわかる。コレット体30の先端には、複数のフィンガー38が、概してスロット42により有されている。フィンガー38は、さらに把持部材40を有し、この把持部材40が、図11および図12から最もよくわかるように、先端にある加工対象物に対して対処するための鋭い案内面または面取り面、および、連続面を有する。
【0028】
コレット体30は部分的にロッド70を取り囲んでいるが、このロッド70は、外側表面72と、先端74と、第2端78とを有する。先端74は、コレット体の先端36がロッドを通過して平行移動する際にフィンガー38が半径方向で容易に伸縮できるように面取り面76を有する。以下により詳細に説明するように、内端78は、容器50と係合し、容器50に対するロッド70の相対的な軸上移動を軽減または回避する手段となる。
【0029】
暫定ファスナー20が図1で示す初期状態にある場合に、コレット体30の大部分とロッド70とを囲むのは、バネ160の形態を有する付勢手段であり、これらの部材全てを取り囲むのは容器50である。容器50は、外側表面52と内側表面54と有する。容器50の境界は、先端58と内端64とであり、これらの間に本体部分56がある。先端58は、折り返しまたはリップ部分60を有し、この部分60でもって、この部分においてより小さい内側表面径のオリフィスができる。この折り返しまたはリップ部分は、内側台座62aを有し、この台座62aが、バネ160の先端162を収容し、かつ、内端位置にある加工対象物に対して作用するための外側迫台表面62bを有する(この点は、図11および12に最もわかりやすく示されている)。容器50の内端64は、より広がっている部分66を含むが、このより広がっている部分66が、後述するウェブ部材80の台座68を有している。この点は、図6および7に最もわかりやすく示されている。
【0030】
暫定ファスナー20の最後の主要な部材はプランジャー130である。好ましくはポリマー材料から構成されているプランジャー130は、外側表面132と、内側表面134と、先端136と、これに対して軸上ないし縦方向に対向する位置にある内端150とを有する。ポリマー材料を使用することにより、コストを下げることができるのに加えて、この材料は通常ある所定の弾力性を有するので、工具の寿命を延ばすことができ、有益である。すなわち、プランジャー130に対する横方向からの衝撃などにより、永続的な変形が生じず、したがって機能が損なわれることもない。内端150はヘッド152を有するが、このヘッド152は、使用を考慮した際に必要とされるように形成され、先端136は以下に説明するウェブ部材80との接触面としての考慮が必要である。ウェブ部材80の精確な性質に係わらず、プランジャーの先端136は、複数のフィンガー138の先端を有し、これらのフィンガー138の先端は、本体部分144に形成されたスロット142により有されている。各スロット142は、その区分面140により境界付けられ、後述するように、ウェブ部材の区分面と協働して、プランジャー130がウェブ部材中に適切に容易に位置合わせされる。さらに、プランジャーの先端136は、環状リング区分146を有し、この環状リング区分146が、ブッシング100を圧縮するように接触するための先端面148aと、ロックリング120を圧縮するように接触するための内端面148bとを有する(図7参照)。
【0031】
図1〜図4には、随意選択可能なブッシング100も図示されている。この部材は、位置合わせ部品として機能し、その先端表面104において、コレット体の内端44の環状リング46の適切な台座を提供し(図6)、かつ、内端表面106において、フィンガー138の先端表面148a用の適切な台座を提供している(図7)。周囲表面108aは、この周囲表面108aがロッド70に沿って容器50の先端58に向かって平行移動する際にプランジャー120とロッド70とのさらなる位置支持部を提供する。他方、周囲面108bは、プランジャー130の先端136におけるフィンガー138の位置支持部を提供する。
【0032】
とりわけ図7〜図9bを見ると、フィンガー138が、アーム90(これはウェブ部材80を形成する)により形成された開口内に合うような寸法で、かつより広がっている部分66の内側表面54により限定されているのがわかる。フィンガー(またはウェブ部材80)がより広がっている部分66から意図せず外れてしまわないように、ロックリング120(このロックリングの外側周辺表面上には、針または鋸歯ねじが形成されてうる)が、プランジャー130が暫定ファスナー20に入れられた後に挿入される。図9aおよび図9bに最もわかりやすく示されているように、ロックリング120は、一端置かれると、環状リング区分146の内端表面148bおよびウェブ部材80の内端表面84を閉塞するように接触し、これにより、この双方の表面を容器50の領域内部に保持する。
【0033】
図10a〜図10fは、暫定ファスナー20を組み立てる方法を図示していて、図11および図12は、本発明の暫定ファスナーを用いて、2つの加工対象物を圧縮して結合する方法を図示している。最後に、図13および図14a〜図14fは、本発明の暫定ファスナーの代替となる実施形態を図示している。
【技術分野】
【0001】
付勢された暫定ファスナーは、少なくとも1つの加工対象物(通常は、パネル型の材料)を、もう1つ別の加工対象物と合わせて見えない側で保持するために主に用いられている。これらの加工対象物のそれぞれは、共に位置合わせされた穴を少なくとも1つ有していて、暫定ファスナーが少なくとも部分的にこの穴を通過する。2つ以上の加工対象物がこのように位置合わせされ維持された後に、これらの加工対象物に対して、続く材料加工、例えば、溶接、永続的な固定が行われる。これらの暫定ファスナーが通常使用される環境の例としては、航空宇宙分野および自動車産業分野が含まれる。
【背景技術】
【0002】
この種の暫定ファスナーの一般的な形態は、「クレコ(CLECO)」ファスナーである。この例は特許文献1中に見られる。このような暫定ファスナーでは、静止した中央の突起部分(この突起部分は、暫定ファスナーの容器の対向する壁の部分にしっかり固定されている)が、暫定ファスナーの作用領域中で突起の周りを軸上で平行移動する一対の脚部を分離させる。プランジャーを押圧することにより、脚部が突起に沿って平行移動し、脚部の先端が突起を越えるまで平行移動し続け、これによってこれらの脚部の先端部分が互いに向かって倒れこみ、先端の外径を効果的に変更することができる。バネがプランジャーと容器と接触面を形成していて、プランジャーの押圧に抗している。脚部はプランジャーに連結していて、これゆえに、バネがその囲いの限界内で完全に伸張することができる時に、初期状態の状態として締め付けられた状態となる。
【0003】
この型の暫定ファスナーは、特定の状況(例えば、許容誤差の小さい材料加工など)では適切であるかもしれないが、一方で、脚部は、最も良い場合でも、部分的に半球状であるのみであり、暫定ファスナーにより圧縮されて共に保持されているときに、加工対象物間の横方向の遊びの問題に対処することはできない。さらに、このような暫定ファスナーは、機械的に互いに連結されていない3つ以上の部材が関与する際には、加工対象物の回転に対して負の作用をする可能性が大きい。(全ての部品間で、突起に対して相対的な脚部の平行移動を可能にする意図的な「浮き」が存在するが、この浮きが突起面中ではほとんど抑制を受けない可能性が高い。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第4537542号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、少なくとも2つの加工対象物を見えない側で暫定的に固定するための、付勢された暫定ファスナーに関するものである。この2つの加工対象物のそれぞれには、暫定ファスナーの少なくとも1部分が通過しうるアパチャー、孔、穴またはオリフィス(以下では、別途特定しない場合、これらをまとめて「穴」と称する)が形成されている。本発明は、暫定ファスナーの実施形態を作り、使用するための方法にも向けられている。本発明の暫定ファスナーを使用することにより、少なくとも2つの加工対象物を、暫定的ではあるが、確実に結び付けることができ、ここで、暫定ファスナー内の付勢部材は、暫定ファスナーの先端部分間または暫定ファスナーの2つの部材の端部間に、締め付け力を発生させ、これらの部分または端部のそれぞれが、1つの加工対象物を他に圧縮させつつこれと係合する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の暫定ファスナーの第1の実施形態は、細長い中空の容器を有し、この容器は、全体的に円筒状のコレット体および付勢手段をほぼ収納するため、ならびに、内端(この内端は、ウェブ部材により上述の容器の内端部分と連結されている)を有する中央ロッドを少なくとも部分的に収納するためのものである。本発明の暫定ファスナーの第1の実施形態は、さらにプランジャーを有し、このプランジャーが、固有の締め付け付勢力に暫定的に打ち勝って、これにより暫定ファスナーを加工対象物の穴の中に挿入させることができる。ここで、このプランジャーは、ウェブ部材を通過して実質的に平行移動することができるように形成されている。全体的に円筒状のコレット体を使用することにより、穴またはオリフィスから鍵穴を合わせたように加工対象物を高度に位置合わせすることができ、多くの場合、結果として、暫定ファスナーのコレット体と加工対象物の穴またはオリフィスとの間の、任意の穴の半径方向における全隙間の大きさを、0.001”未満にすることができる。
【0007】
本発明の暫定ファスナーの第2の実施形態は、細長い中空の容器を有し、この容器は、複数の締め付け脚部および付勢手段をほぼ収納するため、ならびに、内端(この内端は、ウェブ部材により上述の容器の内端部分と連結されている)を有する中央ロッドを少なくとも部分的に収納するためのものである。本発明の暫定ファスナーの第2の実施形態は、さらにプランジャーを有し、このプランジャーが、固有の締め付け付勢力に暫定的に打ち勝って、これにより暫定ファスナーを加工対象物の穴の中に挿入させることができる。ここで、このプランジャーは、ウェブ部材を通過して実質的に平行移動することができるように形成されている。
【0008】
本発明の暫定ファスナーの第1の実施形態におけるコレット体の構成および機能は、国際公開第03/069971号パンフレット(出願番号PCT/US03/02925号)に開示された内容と類似している。この文献の開示は本願中に組み込まれる。要約すると、本発明の暫定ファスナーの実施形態によるコレット体は、軸を有し、外径を有する外側表面と、内径を有する内側表面と、先端を有し第1開口部を有する先端部分と、内端を有し第2開口部を有する内端部分とを有し、上述の先端部分は、柔軟性を有する複数のフィンガーを有し、これらのフィンガーは、その先端部分が、コレット体の先端を形成し、少なくとも部分的には第1開口部を有し、さらに、その外側表面から半径方向に伸張している把持部分を有する。
【0009】
上述の柔軟性を有する複数のフィンガーに関しては、多くの発明の実施形態が、半径方向に収束する付勢力を持ったフィンガーを有するが、これにより、フィンガーの先端部分が半径方向に収束し、コレット体の先端において内側表面の径が小さくなっている(先細形状)。以下により詳細に説明するように、この小さくなった内側表面の径は中央ロッドの外側表面の径未満である。
【0010】
上で参照したコレット体の把持部分は、先導面と後続面とを有し、後続面は、加工対象物の面を圧縮してこれと接触する作用面を構成し、コレット体の軸に対してほぼ直交している。各先導面と後続面との収束により、周辺縁または周辺部分が形成されるが、この周辺縁または周辺部分は、他の任意の把持部分を鑑みて考慮すると、コレット体が全体的に円筒形状(先細りでない形状)である際、その場所におけるコレット体の最大径を表している。
【0011】
コレット体のフィンガーが半径方向に収束状態にある際には、把持部分におけるフィンガーの外側表面の最大径は、コレット体の作用部分のいずれの径よりも小さいことに留意すべきである。(ここで用いられるコレット体の作用部分とは、実施形態の暫定ファスナーの操作時すなわちコレット体を打った時に、容器の外側にありうるコレット体の部分のことである。)このように外側表面径を限定することにより、コレット体の先端は、加工対象物の各穴を貫通して、把持部分が、加工対象物の対向する表面に達することができる。以下により詳細に説明するように、この限定により、ある発明の実施形態の製造をより容易にすることができる。
【0012】
全体に円筒状の容器は、本発明の実施形態に係る暫定ファスナーの部材のうちの少なくとも一部分を収納するための筐体として機能する。この容器は、初期状態では、主に付勢手段とコレット体を取り囲む。この容器は、外径を有する外側表面と、コレット体を受容するのに十分な寸法である内径を有する内側表面と、第1開口部を有する先端と、第2開口部を有する内端とを有する。この両端は、本体部分により隔てられている。
【0013】
選択した暫定ファスナーの実施形態に関しては、以下により詳細に説明するように、この容器は、ある実施形態の部材を平行移動させてガイドするのに加えて、直接的にまたは間接的に、加工対象物と作用する表面と、その先端における保持手段(これは、より小さい内側表面径を有する部分の形態を有する)との両方を提供する。前者では、その先端の外側表面は、実施形態の暫定ファスナーの使用時に、加工対象物に対して当接する際の作用表面として機能する。後者では、先端(内側径が小さくなっている部分)において、またはこの付近において、内側表面の最小径は、コレット体の少なくとも作用部分がこれを通って平行移動することができるような寸法であるが、しかし、好ましくは、コレット体の先端の把持部分が先細り状態ではないか、またはより広がっている状態である際には、この把持部分の平行移動ができるほど大きくはない寸法になっている。
【0014】
ロッドは、コレット体の往復移動用のガイドとして機能し、このロッドが操作状態または初期状態にある間に、コレット体のフィンガーを半径方向に外側に変位させるための構造部として機能する。このロッドは、外側表面を有し、本体部分により隔てられた先端と内端とを有する。従来技術と同様、このロッドは、本発明の様々な実施形態の装置が操作される際には、軸上でほぼ静止し続けている。しかし、暫定ファスナーの第1の実施形態に関しては、このロッドは、その内端を容器の内端部分と固定することにより、先端にあるまたは見えない側の加工対象物と係合するための完全に円筒状の手段を提供する。このようにして、ロッド全体を取り囲むコレット体は、ロッドの内端からロッドの先端まで自由に往復移動をするが、組み立てられた際には、容器はこの往復運動の程度を機能的に限定する。
【0015】
付勢手段はしばしば圧縮バネであるが、これは、容器の領域内部にほぼ保持され、容器とコレット体とに係合している。多くの実施形態では、この付勢手段は、容器の第1端部で径が小さくなっている部分に対して作用し、コレット体の内端における径が大きくなっている部分に対して作用する。このような配置にした結果、コレット体の先端が、容器の径が小さくなっている部分に向かって移動する際には、付勢手段により抵抗がかけられる。この抵抗は弾性的な性質を有し、コレット体が初期状態の位置から変位する際に、コレット体の先端と容器の径が小さくなっている部分との間に復元力を発生させる。
【0016】
初期状態では、容器(これは、機械的な接地として作用する)とコレット体との間に少なくともいくらかの付勢がかけられ、これにより、コレット体の先端は容器の先端と圧縮されていることが好ましい。このようにすることにより、並外れて非常に薄い加工対象部にでさえも、暫定ファスナーの締め付け効果が掛けられる。この初期状態では、付勢手段の全ての力が存在していることが好ましい。
【0017】
プランジャーは、プランジャーの圧縮力が付勢手段の付勢を上回った際に、コレット体を平行移動させる部材である。したがって、プランジャーにより与えられた圧縮力が付勢手段の復元力に打ち勝った際に、コレット体の先端が、ロッドの先端の方向へと平行移動させられる。周囲環境にさらされたロッドの長さに応じて、コレット体の先端が、ある点において、ロッドの先端を通過して移動し、これにより、コレット体フィンガー中の半径方向の収縮付勢が、フィンガーを半径方向に収束させる。この状態で、コレット体の把持部材における最大径は、コレット体の作用部分における外径以下となる。もちろん、当業者は以下の点を理解できるであろう。すなわち、フィンガーが完全に倒れこんでいない場合でも、把持部材の先導面(これは、コレット体の軸に対して先が鋭くなっている)に対して与えられる挿入力が、さらなる半径方向の収束力を与え、これにより、さらなる半径方向の収束を引き起こし、所望の径を小さくする効果を機能的に達成するということを理解できるであろう。
【0018】
付勢手段が、容器とコレット体との間になくてはならず、かつ、プランジャーがコレット体に直接的にまたは間接的に作用せねばならないので、プランジャーがコレット体に作用する一方で、ロッドが容器の機械的接地に連結して実質的に軸上で静止することができる方法が存在せねばならない。本発明の実施形態では、ロッドの内端と容器の内端とに1つのウェブ部材を設けることによりこれに対する解決方法を提供する。このウェブ部材は、複数の開口を有し、この開口を通って、これに合うプランジャーのフィンガーが通過しうる。これにより、本発明のプランジャーは、外径を有する外側表面と、内径を有する内側表面と、第1開口部を有する先端を有する先端部分と、ヘッド部分を有する内端を有する内端部分とを有し、ここで、先端部分が複数のフィンガーを有し、これらのフィンガーの先端部分が、少なくとも部分的に第1開口部を有し、これらのフィンガーの横方向の面が複数のスロットを有し、2つの各スロットが、円周方向で各フィンガーに隣接している。横方向の面は、好ましくは、ウェブ部材中の対応する構造部間の距離を上回らない距離だけ、互いに隔てられていて、従って、フィンガーが、ウェブ開口の領域内で軸上に移動することができる。
【0019】
ウェブ部材は、容器またはロッドの一部分であってもよいし、本発明のこれらの特徴を持つ暫定ファスナーの組み立て時に導入される個別の部品であってもよい。好ましくは、ウェブ部材は、ホイール上に半径方向に位置合わせされた複数の輪留めのようなアームを有し、ここで、ハブはロッドであり、ホイールが容器の内側表面となる。周囲が不連続であることにより、すなわち、容器の内側表面が円弧部分内にむき出しになっていることにより、プランジャーの外側表面径は、容器の内側表面径にぴったり合うことができ、精密な嵌合の関係により、以下に説明するような利点があり、さらに、コレット体とより良好に係合することができる。いずれにせよ、ウェブ部材は少なくとも暫定的に、容器およびロッドに固定的に付けられる。
【0020】
プランジャーのフィンガーが意図せず外れてしまうことを防ぐために、多くの発明の実施形態では、フィンガーは、半径方向に広がるフランジを有する。このフランジは、ロックリングまたはワッシャーと干渉する。このロックリングまたはワッシャーは、プランジャーのフィンガーが挿入された後に、ウェブ部材に挿入される。このロックリングまたはワッシャーはその後2つの目的に役立つ。第1の目的は、プランジャーのフィンガーの先端が、ウェブ部材の開口を介して容器の内側から外れてしまうことを防ぐことである。2つ目の目的は、ウェブ部材が(したがって、ロッドも)、容器の内側から外れてしまうことを防ぐことである。
【0021】
プランジャーのストロークは、コレット体のストロークに比例しているので、このストロークは、プランジャーの外径に比較してかなりの大きさでありえる。プランジャーの部分が容器内に入るまでは、プランジャーがロッドを取り囲み始めない(かつ、暫定ファスナーの操作時には、ロッドが平行移動という点で実質的に固定されている)という点を思い起こせば、平行移動のガイドは、容器の内端で、ロッドが容器中に平行移動するときに初めて生じうる。これゆえに、プランジャー軸が、ロッドの軸と同軸であり続けることができないという可能性に関して考慮されうる(以下、「傾いた」関係と称する)。それである発明の実施形態では、スプライン係合または同様の噛み合い係合を、プランジャーと、ロッドおよび/または容器との間に設けることが望ましい。
【0022】
ストロークの適切な方向付けを容易にするためのこれらの位置調整手段は、プランジャーに直接接触する任意の部材上に形成されうる。従って、プランジャーの外側表面は、陸地および/または溝を有することができ、この陸地および/または溝が、容器の内側表面に形成された機能的に補完的な構造部と作用する、または、プランジャーが通過する容器に連結されたブッシングと作用する。同様に、プランジャーの内側表面も陸地および/または溝を有することができ、この陸地および/または溝が、ロッドの外側表面に形成された機能的に補完的な構造部と作用する。さらに、プランジャーの複数のフィンガーを有する区分面は、容器の内側表面中に形成されたランド、または、ある一連の発明の実施形態中にあるような、容器の内端にあるウェブ部材と作用しうる。もちろん、最も単純な位置合わせ手段の形態は、少なくともプランジャーおよび/またはロッドの一部分中で、滑らかな円筒状のロッドの外側表面と滑らかな円筒状のプランジャーの内側表面との間に存在する精密嵌合の関係である。もちろん当業者は、上述の複数の概念の可能な組み合わせが無数にあること、および、このような置換が本発明の変形の枠内にあるものとして考慮されることを理解したであろう。
【0023】
本特許の目的としては、本願中で例示的に使用された可能性がある「領域」「境界」「部品」「部分」「表面」および「ゾーン」などの用語ならびにこれらの用語の類義語およびその複数形は、説明される物品および/またはプロセスに関する説明的な言及または目標物を提供するという意図の元で用いられた。これらの用語および類似または等価の用語は、それらの用語が使用された、いくつかの図面および/または文脈で特定的に言及されるあるいはここから外見的に明らかでない場合には、言及された物品の部材および/またはプロセスを限定または定義をする意図があるのではなく、そのように推測されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の暫定ファスナーの第1実施形態の正面図であり、ここで容器は透視して図示され、暫定ファスナーが初期状態であるところを図示した図である。
【図2】図1の実施形態の正面図であるが、暫定ファスナーが部分的に作動状態にあるところを示す図である。
【図3】図1の実施形態の正面図であるが、暫定ファスナーが完全に作動状態にあるところを示す図である。
【図4】図1の暫定ファスナーの部品を分解して示した正面図である。
【図5】図1の暫定ファスナーを、約90度回転させたところを示す拡大正面図である。
【図6】図5の暫定ファスナーの内端の部分拡大断面図である。
【図7】図5の暫定ファスナーの内端を分解して示した部品斜視図である。
【図8a】図7に示した部分を組み立てた状態にして示す図であり、とりわけ、ウェブ開口部中でのプランジャーフィンガーの平行移動噛合を強調した部分斜視図である。
【図8b】図8aの実施形態の別の方向からみた部分斜視図である。
【図9a】図8aの実施形態の完全に組み立てた状態を示す部分斜視図である。
【図9b】図9aの実施形態の別の方向からみた部分斜視図である。
【図10a】第1実施形態に係る暫定ファスナーの組み立て順序aを示した正面図である。
【図10b】同暫定ファスナーの組み立て順序bを示した正面図である。
【図10c】同暫定ファスナーの組み立て順序cを示した正面図である。
【図10d】同暫定ファスナーの組み立て順序dを示した正面図である。
【図10e】同暫定ファスナーの組み立て順序eを示した正面図である。
【図10f】同暫定ファスナーの組み立て順序fを示した正面図である。
【図11】第1実施形態に係る暫定ファスナーを示す正面図であり、この暫定ファスナーが2つの加工対象物の位置調整された穴中に挿入され、プランジャーが押されて、コレット体の内端がロッドの先端を通過して平行移動している正面図である。
【図12】プランジャーの解放後、締め上げ状態にある図11の実施形態を示す正面図である。
【図13】本発明の暫定ファスナーの第2実施形態の分解斜視図である。
【図14a】図13の実施形態に係る暫定ファスナーが、初期状態にある場合の斜視図である。
【図14b】同暫定ファスナーが、部分的な作動状態にある場合の斜視図である。
【図14c】同暫定ファスナーが、完全に作動状態にある場合の斜視図である。
【図14d】同暫定ファスナーが、完全に作動状態にある場合の斜視図である。
【図14e】同暫定ファスナーが、部分的な作動状態にある場合の斜視図である。
【図14f】同暫定ファスナーが、初期状態の状態にある場合の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図面において各符号の先端に指し示すものは、本明細書中に記載した構造物またはプロセス等に関連するものであり、かつこれらを代表して特定するものである。係る構造物またはプロセスは、明細書中に特段の記載がない限り、また図面から明白でない限り、あるいは文脈から明白でない限り、なんらの幅もなくこれらに限定することを意図するものではなく、またこれらに限定するものと断定されるべきではない。本願の全ての用語および図で表されたものは、明細書中に特段の記載がない限り、また図面から明白でない限り、あるいは文脈から明白でない限り、本願の開示内容に一致する一般的な商業的意味または技術的意味が与えられるものとする。
【0026】
以上のことを念頭において、以下の説明では、当業者が、特許請求された発明を作り、使用することが可能であるように開示されている。記述された実施形態の様々な変更は、当業者には容易に明らかでありえる。本明細書中に開示された全般的な原理は、添付の請求項に定義されているように、本発明の精神および範囲から離れることなく、本発明の他の実施形態およびその応用に適用することが可能であろう。したがって、特許請求される発明は、開示されたおよび/または記載された実施形態に限定されるように意図しているのではなく、またこれに限定されるべきではなく、本願中に開示された原理および特徴に一貫した最も広い範囲が許容されるべきである。
【0027】
ここでいくつかの実施形態について述べるが、図面中で共通して使用されている符号は共通する部品を示している。とりわけ、図1〜図4は、第1実施形態に係る暫定ファスナー20を示している。ここで、特に図4に注意を向けると、暫定ファスナー20は、以下の主な部材を有する。すなわち、コレット体30、容器50、ロッド70、ブッシング100、プランジャー130およびロックリング120である。ここで、図1〜図3に戻ると、コレット体30は外側表面32と(そして暗示的に内側表面と)、先端36と、内端44とを有することがわかる。コレット体30の先端には、複数のフィンガー38が、概してスロット42により有されている。フィンガー38は、さらに把持部材40を有し、この把持部材40が、図11および図12から最もよくわかるように、先端にある加工対象物に対して対処するための鋭い案内面または面取り面、および、連続面を有する。
【0028】
コレット体30は部分的にロッド70を取り囲んでいるが、このロッド70は、外側表面72と、先端74と、第2端78とを有する。先端74は、コレット体の先端36がロッドを通過して平行移動する際にフィンガー38が半径方向で容易に伸縮できるように面取り面76を有する。以下により詳細に説明するように、内端78は、容器50と係合し、容器50に対するロッド70の相対的な軸上移動を軽減または回避する手段となる。
【0029】
暫定ファスナー20が図1で示す初期状態にある場合に、コレット体30の大部分とロッド70とを囲むのは、バネ160の形態を有する付勢手段であり、これらの部材全てを取り囲むのは容器50である。容器50は、外側表面52と内側表面54と有する。容器50の境界は、先端58と内端64とであり、これらの間に本体部分56がある。先端58は、折り返しまたはリップ部分60を有し、この部分60でもって、この部分においてより小さい内側表面径のオリフィスができる。この折り返しまたはリップ部分は、内側台座62aを有し、この台座62aが、バネ160の先端162を収容し、かつ、内端位置にある加工対象物に対して作用するための外側迫台表面62bを有する(この点は、図11および12に最もわかりやすく示されている)。容器50の内端64は、より広がっている部分66を含むが、このより広がっている部分66が、後述するウェブ部材80の台座68を有している。この点は、図6および7に最もわかりやすく示されている。
【0030】
暫定ファスナー20の最後の主要な部材はプランジャー130である。好ましくはポリマー材料から構成されているプランジャー130は、外側表面132と、内側表面134と、先端136と、これに対して軸上ないし縦方向に対向する位置にある内端150とを有する。ポリマー材料を使用することにより、コストを下げることができるのに加えて、この材料は通常ある所定の弾力性を有するので、工具の寿命を延ばすことができ、有益である。すなわち、プランジャー130に対する横方向からの衝撃などにより、永続的な変形が生じず、したがって機能が損なわれることもない。内端150はヘッド152を有するが、このヘッド152は、使用を考慮した際に必要とされるように形成され、先端136は以下に説明するウェブ部材80との接触面としての考慮が必要である。ウェブ部材80の精確な性質に係わらず、プランジャーの先端136は、複数のフィンガー138の先端を有し、これらのフィンガー138の先端は、本体部分144に形成されたスロット142により有されている。各スロット142は、その区分面140により境界付けられ、後述するように、ウェブ部材の区分面と協働して、プランジャー130がウェブ部材中に適切に容易に位置合わせされる。さらに、プランジャーの先端136は、環状リング区分146を有し、この環状リング区分146が、ブッシング100を圧縮するように接触するための先端面148aと、ロックリング120を圧縮するように接触するための内端面148bとを有する(図7参照)。
【0031】
図1〜図4には、随意選択可能なブッシング100も図示されている。この部材は、位置合わせ部品として機能し、その先端表面104において、コレット体の内端44の環状リング46の適切な台座を提供し(図6)、かつ、内端表面106において、フィンガー138の先端表面148a用の適切な台座を提供している(図7)。周囲表面108aは、この周囲表面108aがロッド70に沿って容器50の先端58に向かって平行移動する際にプランジャー120とロッド70とのさらなる位置支持部を提供する。他方、周囲面108bは、プランジャー130の先端136におけるフィンガー138の位置支持部を提供する。
【0032】
とりわけ図7〜図9bを見ると、フィンガー138が、アーム90(これはウェブ部材80を形成する)により形成された開口内に合うような寸法で、かつより広がっている部分66の内側表面54により限定されているのがわかる。フィンガー(またはウェブ部材80)がより広がっている部分66から意図せず外れてしまわないように、ロックリング120(このロックリングの外側周辺表面上には、針または鋸歯ねじが形成されてうる)が、プランジャー130が暫定ファスナー20に入れられた後に挿入される。図9aおよび図9bに最もわかりやすく示されているように、ロックリング120は、一端置かれると、環状リング区分146の内端表面148bおよびウェブ部材80の内端表面84を閉塞するように接触し、これにより、この双方の表面を容器50の領域内部に保持する。
【0033】
図10a〜図10fは、暫定ファスナー20を組み立てる方法を図示していて、図11および図12は、本発明の暫定ファスナーを用いて、2つの加工対象物を圧縮して結合する方法を図示している。最後に、図13および図14a〜図14fは、本発明の暫定ファスナーの代替となる実施形態を図示している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも先端部分が通過しうる穴を有した少なくとも2つの加工対象物を、見えない側で結合させるための付勢された暫定ファスナーであって、
この暫定ファスナーを、
外径を有する外側表面と、内径を有する内側表面と、先端を有し第1開口部を有する先端部分と、内端を有し第2開口部を有する内端部分とを有するコレット体であって、前記コレット体の先端部分は柔軟性を有する複数のフィンガーを有し、前記フィンガーの先端部分は、前記コレット体の先端を形成し、かつ少なくとも部分的には前記第1開口部を有し、さらに、前記コレット体の前記外側表面から半径方向に伸張している把持部分を有する、コレット体と、
外径を有する外側表面と、前記コレット体を受容するのに十分な寸法である内径を有する内側表面と、先端を有し第1開口部を有する先端部分と、内端を有し第2開口部を有する内端部分とを有する全体的に円筒形の容器であって、前記両端が本体部分により隔てられていて、前記先端が、より小さい内径部分を有し、かつ加工対象物と接触する部分を有する、容器と、
ロッドであって、少なくとも一部分が前記コレット体内で平行移動できるような寸法である外径を有する外側表面と、先端と、内端とを有するロッドと、
外径を有する外側表面と、内径を有する内側表面と、第1開口部を有する先端と、ヘッド部分を有する内端とを有するプランジャーであって、先端部分が複数のフィンガーを有し、前記フィンガーの先端部分が、前記第1開口部を少なくとも部分的に有し、前記フィンガーの横方向の断面が複数のスロットを有する、プランジャーと、
前記容器の先端ではない位置で、前記ロッドを前記容器に連結するためのウェブ部材であり、複数の開口部を有し、前記開口部の少なくともいくつかが前記プランジャーのフィンガーと対応して、前記フィンガーを少なくとも部分的に通過させて平行移動させうる、ウェブ部材と、
前記容器内に入り、前記コレット体を前記容器に対して相対的に平行移動させる付勢手段とを有したものとして、
組み立て状態では、前記プランジャーの前記容器の先端の方向への平行移動は、前記付勢手段に打ち勝って行われ、前記コレット体の内端を前記容器の先端の方向へ平行移動させる暫定ファスナー。
【請求項2】
前記ウェブ部材は、前記容器の内端に位置づけられ、前記容器の前記内端を、前記ロッドの前記内端に連結させる請求項1に記載の暫定ファスナー。
【請求項3】
前記付勢手段が、前記容器の前記先端を、前記コレット体の前記内端に機械的に連結させる請求項1に記載の暫定ファスナー。
【請求項1】
少なくとも先端部分が通過しうる穴を有した少なくとも2つの加工対象物を、見えない側で結合させるための付勢された暫定ファスナーであって、
この暫定ファスナーを、
外径を有する外側表面と、内径を有する内側表面と、先端を有し第1開口部を有する先端部分と、内端を有し第2開口部を有する内端部分とを有するコレット体であって、前記コレット体の先端部分は柔軟性を有する複数のフィンガーを有し、前記フィンガーの先端部分は、前記コレット体の先端を形成し、かつ少なくとも部分的には前記第1開口部を有し、さらに、前記コレット体の前記外側表面から半径方向に伸張している把持部分を有する、コレット体と、
外径を有する外側表面と、前記コレット体を受容するのに十分な寸法である内径を有する内側表面と、先端を有し第1開口部を有する先端部分と、内端を有し第2開口部を有する内端部分とを有する全体的に円筒形の容器であって、前記両端が本体部分により隔てられていて、前記先端が、より小さい内径部分を有し、かつ加工対象物と接触する部分を有する、容器と、
ロッドであって、少なくとも一部分が前記コレット体内で平行移動できるような寸法である外径を有する外側表面と、先端と、内端とを有するロッドと、
外径を有する外側表面と、内径を有する内側表面と、第1開口部を有する先端と、ヘッド部分を有する内端とを有するプランジャーであって、先端部分が複数のフィンガーを有し、前記フィンガーの先端部分が、前記第1開口部を少なくとも部分的に有し、前記フィンガーの横方向の断面が複数のスロットを有する、プランジャーと、
前記容器の先端ではない位置で、前記ロッドを前記容器に連結するためのウェブ部材であり、複数の開口部を有し、前記開口部の少なくともいくつかが前記プランジャーのフィンガーと対応して、前記フィンガーを少なくとも部分的に通過させて平行移動させうる、ウェブ部材と、
前記容器内に入り、前記コレット体を前記容器に対して相対的に平行移動させる付勢手段とを有したものとして、
組み立て状態では、前記プランジャーの前記容器の先端の方向への平行移動は、前記付勢手段に打ち勝って行われ、前記コレット体の内端を前記容器の先端の方向へ平行移動させる暫定ファスナー。
【請求項2】
前記ウェブ部材は、前記容器の内端に位置づけられ、前記容器の前記内端を、前記ロッドの前記内端に連結させる請求項1に記載の暫定ファスナー。
【請求項3】
前記付勢手段が、前記容器の前記先端を、前記コレット体の前記内端に機械的に連結させる請求項1に記載の暫定ファスナー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図9a】
【図9b】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図10d】
【図10e】
【図10f】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14a】
【図14b】
【図14c】
【図14d】
【図14e】
【図14f】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図9a】
【図9b】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図10d】
【図10e】
【図10f】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14a】
【図14b】
【図14c】
【図14d】
【図14e】
【図14f】
【公表番号】特表2012−523537(P2012−523537A)
【公表日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−505881(P2012−505881)
【出願日】平成22年4月13日(2010.4.13)
【国際出願番号】PCT/US2010/001098
【国際公開番号】WO2010/134946
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(509262840)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月13日(2010.4.13)
【国際出願番号】PCT/US2010/001098
【国際公開番号】WO2010/134946
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(509262840)
【Fターム(参考)】
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