説明

低粘度、粒子状物質高含有分散体

本発明は、粒子状物質および溶媒を任意の分散剤と共に含む分散体に関する。溶媒は低誘電率を有し、粒子状物質は高含有レベルで存在する。得られる分散体は、高粒子状物質含有においてさえも安定であり、低粘度を有することが見出されてきた。これらの分散体に対する種々の用途もまた開発されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒子状物質および溶媒を含む低粘度分散体に関する。
【背景技術】
【0002】
顔料は、一般に、単独では液体ビヒクル中に容易に分散しない、細粒で不溶性の固形粒子である。安定な顔料分散体を提供することができる多様な技術が開発されてきた。例えば、分散剤は、特定の媒体中のその分散性を改善するために顔料に添加することができる。分散剤の例には、水溶性ポリマーおよび界面活性剤が挙げられる。
【0003】
分散剤の選択は、顔料の形態的および化学的性質、および顔料が中で分散されようとする液体ビヒクルのタイプ(樹脂または結合剤および/または溶媒)を含む多様な因子に応じて決まる。しかし、分散剤は、多くの場合、着色および粘度などの性質に負の影響を与えることができる。これは、特に、10%を超える顔料などの高顔料含有(loading)であてはまる。例えば、高表面積顔料は、一般に、高レベルの分散剤なしで分散することは困難であるが、しかし、こうした高レベルの分散剤は、多くの場合、分散体粘度の許容できない増加をもたらす。従って、分散剤の量は、良好な全体特性を有する分散体組成物を得るために用いられる成分用に調整されなければならない。
【0004】
改善された特性を有するインクおよび塗料などの分散性顔料組成物を提供する改質有色顔料を含む改質顔料が、開発されてきた。例えば、米国特許第5,851,280号明細書には、例えば有機基がジアゾニウム塩の一部である、ジアゾニウム反応を介しての結合を含む顔料上への有機基の結合に対する方法が開示されている。得られる表面改質顔料は、インク、インクジェットインク、塗料、トナー、プラスチック、およびゴムなどの多様な用途において用いることができる。米国特許第5,885,335号明細書には、水性および非水性インクおよび塗料組成物における特定レベルでイオンおよび/またはイオン化基を結合した改質顔料の使用が記載されている。また、米国特許第5,713,988号明細書および第5,698、0916号明細書には、非水性インクおよび塗料中に用いることができる種々のタイプの結合基を有する改質顔料が記載されている。さらに、PCT国際公報第WO01/51566号明細書には、第1化学基と第2化学基を反応させることにより改質顔料を製造して、第3の化学基を結合した顔料を形成する方法が記載されている。第1化学基は少なくとも一つの求核電子を含み、第2化学基は少なくとも一つの求電子物質を含み、逆も同様である。この方法は、例えば、インク組成物および、特にインクジェットインク組成物中において用いることができる高分子基を結合した改質顔料を調製するために用いることが可能である。
【0005】
しかし、これらの方法は、種々のタイプの非水性組成物中に分散することができるイオン性改質顔料を製造するために用いることができるが、一方で、これらの組成物が非水性溶媒中で特に高含有(loading)レベルにおいて高粘度を有するであろうことは期待されるであろう。これに対する理由は、顔料に結合された荷電可能基が、非水性系中で荷電することは期待されないであろうし、従って、互いに相互作用し、それによって粘度を上げるであろうことである。こうした高粘度系は一部の用途において有用であることが可能であるが、一方で、より低い粘度では、一般に、例えば、それらが加工し易く、インクジェット印刷、浸漬塗装などを含む多技術を用いて塗布することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、これらの方法は結合基を有する改質顔料を含む顔料の分散体を提供するが、一方で、顔料分散体、特に、粘度などの改善された性能特性を有し、それによって、前述の改質顔料に対する有利な代替案を提供する高含有顔料を有するものに対する必要性が残ったままである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、粒子状物質および溶媒を含む分散体に関する。粒子状物質は分散体全体質量に対して≧25質量%の量で存在し、溶媒は≦50の誘電率を有し、分散体は≦50cPの粘度を有する安定な分散体である。
【0008】
本発明は、さらに、粒子状物質、分散剤、および溶媒を含む分散体に関する。分散体は、粒子状物質、分散剤、および溶媒を任意の順番で混合することにより調製することができる。粒子状物質は、分散体の全体質量に対して≧10質量%の量で存在し、溶媒は≦50の誘電率を有し、分散体は≦50cPの粘度を有する安定な分散体である。好ましくは、i)粒子状物質は少なくとも一つの陰性基または陰性化基を結合した顔料を含む改質顔料であり、分散剤は少なくとも一つの陽性基または陽性化基を含むか;ii)粒子状物質は少なくとも一つの陽性基または陽性化基を結合した顔料を含む改質顔料であり、分散剤は少なくとも一つの陰性基または陰性化基を含むか;またはiii)粒子状物質は少なくとも一つの陰性基または陰性化基を結合した顔料を含む改質顔料であり、分散剤は少なくとも一つの陰性基または陰性化基である。
【0009】
前述の一般説明および以下の詳細説明の両方は代表例であり、説明用のみであり、クレームされるように本発明のさらなる説明を提供するように意図されていることは理解されるべきである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、溶媒中の粒子状物質の分散体に関する。分散体は、高含有レベルの粒子状物質においてさえも安定であり、低粘度を有する。好ましくは、分散体の粘度は≦50cPであり、技術上公知の任意の方法を用いて測定することができる。
【0011】
本発明の分散体中で用いられる粒子状物質は、有機、無機、または両方の組合せであることが可能である。例えば、粒子状物質は、ブルー、ブラック、ブラウン、シアン、グリーン、ホワイト、バイオレット、マゼンタ、レッド、オレンジ、またはイエロー顔料を含む顔料を包含する炭素質顔料および有機顔料などの、インク、および塗料業界の当業者により従来から用いられているあらゆるタイプの顔料であることが可能である。各種顔料の混合物も、また、用いることができる。適する炭素質顔料の例には、グラファイト、グラフェン、カーボンブラック、ガラス質カーボン、カーボンファイバー、活性炭(activated charcoal)、活性炭(activated carbon)およびカーボンナノチューブなどのカーボン製品が挙げられる。炭素は結晶タイプまたは非晶質タイプからなることが可能である。上記の詳細に分類された形態は好ましい;また、異なる炭素の混合物を利用することは可能である。
【0012】
炭素質顔料の代表的な例には、チャネルブラック、ファーネスブラックおよびランプブラックなどの種々のカーボンブラック(顔料ブラック7)が挙げられると共に、例えば、キャボット(Cabot Corporation)からリーガル(Regal)(登録商標)、ブラックパールズ(BlackPearls)(登録商標)、エルフテックス(Elftex)(登録商標)、モナーク(Monarch)(登録商標)、ムガル(Mogul)(登録商標)、およびバルカン(Vulcan)(登録商標)商品名で市販されているカーボンブラックが挙げられる(ブラックパールズ(登録商標)2000、ブラックパールズ(登録商標)1400、ブラックパールズ(登録商標)1300、ブラックパールズ(登録商標)1100、ブラックパールズ(登録商標)1000、ブラックパールズ(登録商標)900、ブラックパールズ(登録商標)880、ブラックパールズ(登録商標)800、ブラックパールズ(登録商標)700、ブラックパールズ(登録商標)L、エルフテックス(登録商標)8、モナーク(登録商標)1400、モナーク(登録商標)1300、モナーク(登録商標)1100、モナーク(登録商標)1000、モナーク(登録商標)900、モナーク(登録商標)880、モナーク(登録商標)800、モナーク(登録商標)700、ムガル(登録商標)L、リーガル(登録商標)330、リーガル(登録商標)400、バルカン(登録商標)Pなど)。有機着色顔料の適するクラスには、例えば、アントラキノン、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジアゾ、モノアゾ、ピランソロン、ペリレン、複素環式イエロー、キノロノキノロン、キナクリドン、および(チオ)インジゴイドが挙げられる。こうした顔料は、BASF社、エンゲルハード社(Enelhard Corporation)およびサン・ケミカル社(Sun Chemical Corporation)を含む多くの供給源から粉末またはプレスケーキ形態のいずれかで入手できる。他の適する着色顔料の例は、Colour Index,3rd edition(The Society of Dyers and Colourists,1982)に記載されている。
【0013】
粒子状物質は、また、表面上にイオンおよび/またはイオン化基を導入するために酸化剤を用いて酸化されたカーボンブラックなどの炭素質材料であることが可能である。上述の任意のカーボンブラックは用いることができる。このように調製される酸化カーボンブラックなどの酸化炭素質顔料は、表面上により程度の高い酸素を含む基を有することが見出されてきた。酸化剤には、酸素ガス、オゾン、過酸化水素などの過酸化物、ナトリウム、カリウム、またはアンモニウム過硫酸塩、次亜塩素酸ナトリウムなどの次亜ハロゲン酸塩、硝酸などの酸化性酸、および過マンガン酸塩、4酸化オスミウム、酸化クロム、または硝酸セリウムアンモニウムなどの酸化剤を含む遷移金属が挙げられるがそれらに限定されない。酸素およびオゾンなどのガス状酸化物の特定の混合物としての、酸化剤の混合物も、また、用いることが可能である。加えて、塩素化および硫酸化などの顔料表面上へのイオンまたはイオン化基を導入するために他の表面改質法を用いて調製されるカーボンブラックなどの炭素質顔料も、また、用いることが可能である。
【0014】
粒子状物質は、また、有機基が少なくとも一つのイオン基、少なくとも一つのイオン化基、またはそれらの混合物を含む場合に、少なくとも一つの有機基を結合した顔料を含む改質顔料であることが可能である。改質顔料の顔料は、上述のそれらの任意のものであることが可能である。好ましくは、有機基は直接結合される。改質顔料は、有機化学基が顔料に結合することができるように、当業者に公知のあらゆる方法を用いて調製することが可能である。例えば、改質顔料は、それらの詳細全体が本明細書において参考のため包含される米国特許第5,554,739号明細書、第5,707,432号明細書、第5,837,045号明細書、第5,851,280号明細書、第5,885,335号明細書、第5,895,522号明細書、第5,900,029号明細書、第5,922,118号明細書、および第6,042,643号明細書、PCT特許公報第WO99/23174号明細書に記載されている方法を用いて調製することができる。こうした方法は、例えば、ポリマーおよび/または界面活性剤を用いる分散剤タイプ法に較べて顔料上への基の一層安定した結合を提供する。改質顔料を調製するための他の方法は、利用可能な官能基を有する顔料を、有機基を含む試薬と反応させることを含む。こうした改質顔料は、上に包含された参考文献中に記載される方法を用いて調製することが可能である。加えて、官能基を含む改質カーボンブラックは、また、それらそれぞれの全体が本明細書において参考のため包含される、米国特許第6,831,194号明細書および第6,660,075号明細書、米国特許出願第2003−0101901号明細書および米国特許出願第2001−0036994号明細書、カナダ特許出願第2,351,162号明細書、欧州特許出願第1394221号明細書、およびPCT特許公報第WO04/63289号明細書により調製することが可能である。
【0015】
結合有機基は、特定タイプの溶媒ならびに分散体の使用目的を含む多様な因子に応じて選択される。これは、改質顔料分散体の特性を調整することにより大きな柔軟性(フレキシビリティ)を可能とする。有機基は、少なくとも一つのイオン基、少なくとも一つのイオン化基、または少なくとも一つのイオン基および少なくとも一つのイオン化基の混合物を含む。イオン基は陰イオンか陽イオンのいずれかであると共に、Na+、K+、Li+、NH4+,NR’4+、酢酸塩、NO3-、SO4-2、OH-、およびCl-などの無機または有機対イオンを含む反対荷電の対イオンに関連し、ここでR’が水素または、置換または非置換アリールおよび/またはアルキル基などの有機基を表す。イオン化基は、水中のイオン基を形成することができるものであり、ある程度は、添加剤が対イオンを分解するために用いられない限り、低極性の媒体中でのその対イオンに関連する。陰イオン化基は、陰イオンを形成し、陽イオン化基は陽イオンを形成する。従って、有機基は有機イオン基またはイオン化基である。こうした基には、その詳細内容が完全に本明細書において参考のため包含される米国特許第5,698,016号明細書に記載されているものが挙げられる。
【0016】
例えば、改質顔料は負荷電イオン基である少なくとも一つの陰性基を結合した顔料を含むことが可能である。陰性基は、酸性置換基などの陰イオンを形成することができるイオン化置換基を有する基から発生することが可能であるか、または、イオン化置換基の塩中の陰イオンであることが可能である。陰イオングループの代表例には、−COO-、−SO3-、−OSO3-、−HPO3-、−OPO3-2、および−PO3-2が挙げられる。陰イオン化基の代表的な例には、−COOH、−SO3H、PO32、−R’OH、および−SO2NHCOR’が挙げられ、ここでR’が水素、または置換または非置換アリールおよび/またはアルキル基などの有機基を表す。好ましくは、結合基は、カルボン酸基、スルホン酸基、硫酸塩の基、またはそれらの塩を含む。例えば、結合基は、ベンゼンカルボン酸基、ベンゼンジカルボン酸基、ベンゼントリカルボン酸基、ベンゼンスルホン酸基、またはそれらの塩などの有機基であることが可能である。特定の有機イオン基は、−C64−CO2H、−C64SO3Hであるか、またはそれらの塩である。結合有機基は、また、これらの任意の置換誘導体であることが可能である。
【0017】
別の例として、改質顔料は、プロトン化アミンなどの陽イオン(陽イオン化基)を形成することができるイオン化置換基から発生することが可能である正電気を帯びた有機イオン基である少なくとも一つの陽性基を結合した顔料を含むことが可能である。例えば、アルキルまたはアリールアミンは酸性媒体中でプロトン化されて、R’が置換または非置換アリールおよび/またはアルキル基などの有機基を表す、アンモニウム基−NR’2+を形成することが可能である。陽性基は、また、正電気を帯びた有機イオン基であることが可能である。例には第4級アンモニウム基(−NR’3+)および第4級ホスホニウム基(−PR’3+)が挙げられる。ここで、R’は水素、または置換または非置換アリールおよび/またはアルキル基などの有機基を表す。好ましくは、結合基はアルキルアミン基またはその塩またはアルキルアンモニウム基を含む。
【0018】
結合基の量は、溶媒および分散体の望ましい性質に応じて変わることができる。一般に、結合有機基の量は、顔料の平方メートル表面積当り有機基約0.001〜約10.0マイクロモルである(表面積は、例えば、窒素吸着により測定される)。好ましくは、結合有機基の量は、約0.1〜約5.0マイクロモル/m2間、さらに好ましくは約0.1〜約4.0マイクロモル/m2間、最も好ましくは約0.5〜約3.0マイクロモル/m2間にある。結合量は、特定結合基に応じて変わることができ、例えば、結合基のサイズまたはイオン基の官能基に応じて調整することができる。さらに、最善の全体性能を提供するため、改質顔料上に非イオン性または非帯電性基、とりわけ追加の立体安定化を提供することができるものなどの1以上のタイプの結合基を有することも、また、本発明の範囲内である。このケースにおいて、イオンまたはイオン化基の量は、好ましくは、非イオン基の量よりも大きい(モルベースで)。
【0019】
改質顔料または酸化炭素質材料などの粒子状物質は、濾過、遠心分離、または二つの方法の組合せなどの洗浄により精製して、未反応原料、副生成物塩、および他の反応不純物を除去することが可能である。製品は、また、例えば、噴霧乾燥またはトレイ乾燥を含む蒸発により単離することが可能であるか、または、それは当業者に公知の技術を用いて濾過および乾燥により回収することが可能である。加えて、改質顔料または酸化炭素質材料などの粒子状物質は精製して、それらを調製するために用いられる未反応処理剤などのあらゆる望ましくない遊離化学種を除去することができる。膜またはイオン交換を用いる限外濾過/ダイアフィルトレーションの公知の技術は、粒子状物質を精製し、存在する場合に、実質的な量の遊離イオンおよび望ましくない化学種を除去するために用いることが可能である。また、対イオンの随意的な交換は、粒子状物質が改質顔料または酸化炭素質材料である場合に用いることができ、それによって、改質または酸化顔料の一部を形成する対イオンが、限外濾過、逆浸透、およびイオン交換カラムなどの公知のイオン交換技術を利用する代替対イオン(例えば、両親媒性イオンを含む)と交換するかまたは置換することができる。交換することができる対イオンの特定例には、Na+、K+、Li+、NH4+、Ca2+、Mg2+、Cl-、NO3-、NO2-、酢酸塩、およびBr-が挙げられるがそれらに限定されない。
【0020】
本発明の分散体において用いられる粒子状物質は、粒子状物質を含む分散体の望ましい性質に応じて、窒素吸着により測定される広範囲のBET表面積を有することができる。当業者には公知のように、より高い表面積はより小さい粒径に対応する。カーボンブラックに対して、この粒径は、分散することができるカーボンブラックの最小単位である集合体粒径である。好ましくは、粒子状物質は約10m2/g〜約1500m2/g間、さらに好ましくは約20m2/g〜約600m2/g間、最も好ましくは約50m2/g〜約300m2/g間のBET表面積を有する顔料である。粒子状物質の望ましい表面積が望ましい用途用にすぐに利用可能でない場合、粒子状物質が、必要ならば物質をより小さい粒径に縮めるために、媒体、ボールまたはジェットミルまたは音波処理などの従来型の粉砕または細分化技術を受けることが可能であることも、また、当業者により十分に認識されている。また、粒子状物質は技術上公知の多様な粒径を有することができる。例えば、粒子状物質は、約10nm〜約80nmおよび約15nm〜約50nmを含む約5nm〜約100nm間の一次粒径を有する顔料であることが可能である。加えて、粒子状物質は、顔料の構造または分岐の測定値である広範囲のジブチルフタレート吸着(DBP)値を有する顔料であることが可能である。例えば、顔料は、約30〜200mL/100gおよび約50〜150mL/100gを含む、約25〜400mL/100gのDBP値を有するカーボンブラックであることが可能である。また、顔料は、約10〜100mL/100gおよび約20〜80mL/100gを含む、約5〜150mL/100gの油吸着値(ISO787T5に記載されているように)を有する有機着色顔料であることが可能である。
【0021】
本発明の分散体は、さらに、≦50の誘電率を有する少なくとも一つの溶媒を含む。適する例には、アルコール、グリコール、エーテル(テトラヒドロフランまたはジエチルエーテルなど)、ケトン(アセトンまたはメチルエチルケトンなど)、酢酸塩(酢酸エチルなど)、アミド(ジメチルホルムアミドなど)、スルホキシド(ジメチルスルホキシドなど)、炭化水素、エステル(プロピオン酸ブチルなど)、およびそれらの混和性混合物が挙げられる。溶媒は、また、モノマーであることが可能である。モノマーの適する例には、アクリレート(単官能基、2官能基、または高次官能基アクリレートなど)、メタクリレート(単官能基、2官能基、または高次官能基アクリレートなど)、スチレン(スチレン、スチレンの置換誘導体、ジビニルベンゼン、アルファメチルスチレン、およびアルファメチルスチレンの置換誘導体)、エステル、ジオール(ヘキサンジオールなど)、エポキシド、ラクトン(カプロラクトンなど)、およびそれらの混和性混合物が挙げられる。上述のものなどのモノマーおよび溶媒の混合物は、また、用いることが可能である。溶媒は、また、さらに水を含むことが可能である。しかし、溶媒の誘電率が低いので、溶媒は、従って、水単独でもなく、50質量%を超える水を含む混合物でもない。従って、溶媒は非水性溶媒であり、さらに、≦40%、≦30%、≦20%、または≦10質量%水などの50質量%未満の水を含むことが可能である。
【0022】
本発明の分散体中に存在する粒子状物質の量は、例えば、粒子状物質のタイプおよび溶媒のタイプに応じて変わることができる。しかし、本発明の分散体は、一般に、高含有分散体と呼ばれる。「高い」とは、粒子状物質の量が分散体の全体質量に対して≧10質量%であることを意味する。例えば、粒子状物質の含有レベルは、分散体の全体質量に対して≧10%、≧15%、≧20%、≧25%、または≧30質量%であることが可能である。好ましくは、一部の用途に対して、分散体は≧20%または、さらに好ましくは、≧25質量%粒子状物質を含む。
【0023】
本発明の一つの実施形態において、分散体は、さらに、粒子状物質に対する強い親和性を有する少なくとも一つの基、および溶媒に対する強い親和性を有する少なくとも一つの基を保持する化合物である少なくとも一つの分散剤を含む。従って、用いられる分散剤のタイプは、粒子状物質のタイプおよび溶媒のタイプに応じて決められる。適する分散剤のクラスの例には、ポリアルキレンオキシド(ポリエチレンオキシドまたはポリプロピレンオキシドなど)、ポリエステル(ポリカプロラクトン、ポリバレロラクトン、ポリ(ヒドロキシステアリン酸)、またはポリ(ヒドロキシオレイン酸)など)、ポリカプロラクタムなどのポリアミド、ポリアクリレート、ポリスチレン、および疎水性および親水性両方の基を有するブロックコポリマーが挙げられるがそれらに限定されない。好ましい例には、アミンまたは酸官能基を含むアミン官能化またはアミン末端ポリアルキレンオキシドまたはアクリルポリマーなどの、これらのアミン官能化誘導体(ポリアミン、第3アミン、または第4級アンモニウム官能化誘導体など)または酸官能化誘導体(カルボン酸またはホスホン酸官能化誘導体など)が挙げられる。他の適する分散剤は当業者に公知である。分散剤は、また、溶媒中で関連構造を形成するものであることが可能である。「関連構造」とは、逆ミセルなどの分散剤基の相互作用から生じる分散剤分子の組織的配置を意味する。こうした分散剤は、その臨界ミセル濃度(CMC)を超えて溶媒に分散剤を添加し、逆ミセルなどの関連構造が形成されたかどうかを測定することにより識別することができるであろう。これらの分散剤は溶媒中で関連構造を形成し、また、分散剤それ自体中に、すなわち、粒子状物質の存在下でこうした構造を形成することが可能である。当業者に公知の光散乱法などの技術は、溶媒中または分散体中いずれかにおいてこうした構造の存在を検出するために用いることができる。
【0024】
この実施形態に対して、特定分散剤は、粒子状物質のタイプおよび分散体の望ましい全体特性に基づき選択することができる。例えば、粒子状物質が少なくとも一つの有機基を結合した顔料を含む改質顔料である場合、分散剤は、好ましくは、顔料に結合した有機基のタイプ用に選択される少なくとも一つの官能基を含む。例えば、改質顔料が少なくとも一つの陰性基または陰性化基を結合した顔料を含む場合、少なくとも一つの陽性官能基または陽性化官能基を含む分散剤が、好ましくは、本発明の分散剤を製造するために用いることができることが見出されてきた。特定の組合せは、少なくとも一つのカルボン酸塩の基または少なくとも一つのスルホン酸塩の基、および少なくとも一つのアミン基を含む分散剤を結合した改質顔料を含む。しかし、カルボン酸基などの少なくとも一つの陰性官能基または陰性化官能基を含む分散剤により本発明の分散体を製造することも、また、このタイプの改質顔料に対して可能である。さらに、粒子状物質が少なくとも一つの陽性基または陽性化基を結合した顔料を含む改質顔料である場合、カルボン酸基などの少なくとも一つの陰性官能基または陰性化官能基を含む分散剤が、好ましくは、本発明の分散体を製造するために用いることができることが見出されてきた。結局、少なくとも一つの非イオン性官能基(ポリエーテル基など)を含む分散剤が、少なくとも一つのイオン基、少なくとも一つのイオン化基、またはそれらの混合物を結合した顔料を改質顔料が含む場合、本発明の分散体を製造するために用いることができることも、また、見出されてきた。
【0025】
分散剤の量は、粒子状物質、溶媒のタイプ、および粒子状物質の含有レベルに応じて変わることができる。一般に、分散剤量対顔料量の比率は約0.01対1〜約2.5対1間であることができ、好ましくは、約0.1対1〜約1対1間である。分散剤の使用は任意であるが、一方で、上述のものなどの分散剤は、本発明の高含有分散体に、安定性および低粘度などの改善された性質を付与することができる。これも、また、分散剤のレベルが高い場合においてさえ当てはまる。
【0026】
従って、本明細書において記載されるように、本発明は、粒子状物質のレベルが高く、分散体の粘度が低い場合での、任意の分散剤による粒子状物質および低誘電率溶媒を含む分散体に関する。「分散体」とは、液相全体を通して均質に分配される、約500nm以下、好ましくは約300nm以下、さらに好ましくは約200nm以下、最も好ましくは約150nm以下の平均粒径を有する細粒を含む2相系を意味する。これらの分散体は、また、安定な分散体であることが見出されてきた。「安定な」とは、分散体の性質が経時的に、および/または温度などの特定条件の変化により、感知できるほどに変化しないことを意味する。粒子状物質の分散体は分散体のまま残存する。従って、例えば、分散体中の粒子状物質の平均粒径は、500nm未満、好ましくは300nm未満、さらに好ましくは200nm未満、最も好ましくは150nm未満であることができると共に、この粒径は、数週間にわたるなど経時的に、または約70℃を超え、80℃を超え、または90℃を超えることを含む上昇温度などの温度変化により、感知できるほどに変化しない。好ましくは、平均粒径の変化は、1週間にわたり70℃を超える温度で、約10%未満であり、さらに好ましくは約5%未満である。これは、驚くことに、上述の高粒子状物質含有レベルにおいてさえ当てはまる。上で検討したように、粒子状物質がカーボンブラック系顔料である場合、粒径は集合体粒径に対応するであろう。別の例として、本発明の分散体は、経時的に高レベルの沈殿物を発生しない。従って、分散体の固形物レベルは本質的に変わらないままである。固形物レベルが、室温で4週間にわたるか、または70℃を超える温度で2週間にわたって約10%を超えて、および好ましくは約5%未満しか変化しないことが見出されてきた。
【0027】
従って、驚くことに、粒子状物質の安定な高含有分散体が低誘電率溶媒(≦50など)中に形成することができることが見出されてきた。さらに、こうした安定な分散体が、≧10質量%を含む粒子状物質含有レベルが高い場合においてさえ、≦40cP、≦30cP、≦20cP、およびなお≦10cPを含む≦50cPである粘度を有して形成することができることが見出されてきた。例えば、本発明の特定の好ましい分散体は、非水性溶媒中約20〜30質量%の粒子状物質含有で約10cP以下の粘度を有することを見出してきたし、安定であることを見出してきた。これは、粒子状物質が酸化炭素質材料などのイオン的改質粒子、または少なくとも一つのイオン基またはイオン化基を結合した顔料を含む改質顔料である本発明の実施形態に対して特に驚くべきことである。上述のように、顔料に結合した荷電可能基が非水性系中で荷電することは期待できないであろうから、これらの組成物が、非水性溶媒中、特に高含有レベルで、高粘度を有するであろうことは期待されるであろう。これらの顔料は、従って、互いに相互作用を行うことが期待されるであろうし、それによって、特に経時的に分散体の粘度を増大させる。代わりに、これらの分散体の粘度が低く、この粘度が経時的に感知できるほどには変わらないことが見出されてきた。さらに、本発明の分散体は、用いられる溶媒の粘度と実質的に同じものである粘度を有する。従って、分散体の粘度は、溶媒の粘度よりも大きく、約10%未満、好ましくは約5%未満、さらに好ましくは1%未満であることが見出されてきた。
【0028】
本発明の分散体は、技術上公知の任意の方法を用いて調製することができる。好ましくは、分散体は、粒子状物質、溶媒、および用いられる場合に分散剤を任意の順番で混合することにより調製される。例えば、粒子状物質および溶媒は、攪拌により混合して安定な分散体を製造することが可能であり、用いられる場合に、分散剤は添加することが可能である。また、粒子状物質が水中で分散性である場合、粒子状物質のこの分散体の水性溶媒は、分散体の溶媒と交換することが可能である。溶媒交換法の例には、ダイアフィルトレーション/限外濾過および水性溶媒の蒸発の間の溶媒の添加が挙げられる。あるいは、分散剤が用いられる場合、これは粒子状物質と混合することができ、得られる組合せは、次に、溶媒と混合することができる。顔料、分散剤、および溶媒は、媒体またはボール、または他の高剪断混合装置などの技術上公知のあらゆる装置中で混合することが可能である。種々の従来型ミリング媒体は用いることができる。本発明の分散体を形成するための他の方法は当業者に公知である。
【0029】
本発明の分散体は、さらに、精製するかまたは分級して、製造過程の結果として分散体中に共存することができる不純物および他の望ましくない遊離化学種を除去することが可能である。例えば、分散体は、実質的に約1.0ミクロンを超えるサイズを有する粒子を除去するために、濾過、精密濾過、または遠心分離などの分級段階にかけることができる。分散体からの不純物の除去も、また、例えば、インク組成物、塗料組成物、またはブラックマトリクスを調製するために用いられる組成物を含む種々の用途において用いられる場合に、これら分散体の性能を改善することが可能である。
【0030】
従って、本発明は、さらに、本発明の分散体を含む組成物に関する。例えば、分散体はプラスチック組成物、非水性インクまたは塗料、ゴム組成物、紙組成物および織物組成物において用いることが可能である。特に、これらの顔料は、例えば、自動車および工業用塗料、導電性塗料、画像化物品の調製におけるマスクまたは仮マスクを調製するための塗料組成物、ペンキ、トナー、接着剤、および工業用インクジェット用途を含む非水性インクジェットインク組成物などのインクを含む非水性組成物中で用いることが可能である。
【0031】
例えば、本発明は、さらに、本発明の分散体を含む非水性インクジェットインク組成物などの非水性インク組成物に関する。用いられる分散体の量は、顔料などの粒子状物質が、インクの性能に悪影響を与えなくて、望ましい画像品質(例えば、光学密度)を提供するために有効な量でインク組成物中に存在するようなあらゆる量であることができる。一般的に、分散体は、インクの質量に対して粒子状物質が約0.1質量%、好ましくは0.5質量%ほどに低く、約30質量%、好ましくは25質量%ほどに高い量で存在する。適する添加剤は、また、分散体および得られるインク組成物の安定性を保持しながら、多くの望ましい特性を付与するために包含することが可能である。例えば、従来型の界面活性剤および/または分散剤、湿潤剤、乾燥促進剤、浸透剤、共溶媒、および結合剤、ならびに技術上公知の他の添加剤は添加することが可能である。特定添加剤の量は多様な因子に応じて変わるが、しかし、一般に、インク組成物の全体質量に対して0%〜40質量%間の範囲にある。各種粒子状物質、ならびに本発明の分散体と粒子状物質の従来型分散体の混合物を含む本発明の分散体の混合物を用いることも、また、本発明の範囲内である。
【0032】
本発明は、また、さらに、本発明の分散体を含む硬化性塗料組成物などの非水性塗料組成物に関する。一つの実施形態において、こうした塗料組成物は、例えば、液晶ディスプレイデバイスのカラーフィルタにおいて用いることができるブラックマトリクス、特に以下に詳細に説明される本発明のブラックマトリクスを調製するために用いることが可能である。また、特定の材料が有機着色顔料を含む場合、塗料組成物はカラーフィルタそれ自体を調製するために用いることが可能である。塗料組成物は、好ましくは、さらに硬化性樹脂などの樹脂を含む。また、酢酸ブチル、エチルセロソルブ、酢酸エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸ブチルセロソルブ、エチルカービトール、酢酸エチルカービトール、ジエチレングリコール、シクロヘキサノン、プロピレングリコール・モノメチルエーテル、プロピレングリコール・モノメチルエーテルアセテート、ラクテートエステル、およびそれらの混合物などの従来型の共溶媒は、また、添加することが可能である。例えば、水および水溶性アルコールを含む水性溶媒も、また、添加することが可能であるが、しかし、水の量は50質量%未満である。
【0033】
硬化性樹脂は技術上公知のあらゆる樹脂であることが可能である。例えば、樹脂はエポキシビスフェノールA樹脂またはエポキシノボラック樹脂であることが可能である。樹脂は、また、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース、またはゼラチンであることが可能である。樹脂は熱的に、または例えば、赤外線または紫外線照射などのあらゆる放射源により硬化することが可能であるものである。従って、硬化性塗料組成物は感光性である(すなわち、照射により硬化することが可能である)か、または感熱性(すなわち、加熱などの温度を変えることにより硬化することが可能である)であることが可能である。樹脂が照射により硬化性である場合に、硬化性塗料組成物は、さらに、それぞれの顔料による光吸収の際にラジカルを発生する光開始剤を含むことが可能である。また、アクリレート、メタクリレート、エポキシド、またはスチレン系などのモノマーは含むことが可能である。
【0034】
硬化性塗料組成物は最小の追加成分(添加剤および/または共溶媒)および加工段階により形成することができる。しかし、界面活性剤および共溶媒などの添加剤も、また、含むことが可能である。例えば、エポキシビスフェノールAまたはエポキシノボラックなどの感光性樹脂が用いられる場合に、光開始剤も、また、加えることができる。モノマーおよび/またはオリゴマーも、また、添加することが可能である。
【0035】
塗料組成物は、例えば、液晶ディスプレイデバイスにおけるカラーフィルタ用に用いることができるブラックマトリクスを調製するために用いることができる。従って、本発明は、さらに、本発明の分散体を含むブラックマトリクス組成物に関する。ブラックマトリクスは技術上公知のあらゆる方法を用いて形成することができる。例えば、ブラックマトリクスは、改質顔料を含むブラックマトリクス組成物を基材上に塗布し、得られる硬化性塗料をイメージ通りに硬化し、現像し、硬化塗料を乾燥することにより形成することが可能である。
【0036】
本発明は、それ自体代表的な例であるように意図されている以下の実施例により、さらに明快にされる。
【実施例】
【0037】
実施例1〜13は本発明の分散体の調製を説明する。
実施例1:
【0038】
20.0gの改質着色顔料(Cab−O−Jet(登録商標)250C着色顔料分散体を乾燥することにより調製される、キャボット(Cabot Corporation)から市販されているスルホン酸塩の基を結合したシアン顔料を含む改質顔料の水性分散体)、6gのディスパービク(Disperbyk)BYK163(BYKケミエ(Chemie)から市販されているアミン官能化分散剤)、13gのジョンクリル(Joncryl)611(ジョンソン・ポリマー(Johnson Polymer,Inc.)から市販されているアクリルコポリマー)、および溶媒としての61gの酢酸ブチルを計量して容器中に入れた。これに2mmガラスビーズを加え、およびスカンデックス(Skandex)ミキサーを用いて混合することにより分散体を調製した。ペイント濾過器を用いてガラスビーズを除去した。分散体の粘度(20%顔料含有)は、ブルックフィールド粘度計(スピンドル000)を用いて測定し、100RPMで5.4cPであると認められた。分散体中で粒子状物質の平均体積粒径(mV)を、マイクロトラック(Microtrac)(登録商標)粒径分析器を用いて測定し、0.67μmであると認められた。アクリルコポリマーを含むこの分散体は、非水性塗料組成物として用いることができた。
実施例2:
【0039】
15.0gの改質着色顔料(Cab−O−Jet(登録商標)250C着色顔料分散体を乾燥することにより調製される、キャボットから市販されているスルホン酸塩の基を結合したシアン顔料を含む改質顔料の水性分散体)、6gのディスパービクBYK163(BYKケミエから市販されているアミン官能化分散剤)、15gのジョンクリル611(ジョンソン・ポリマーから市販されているアクリルコポリマー)、および溶媒としての64gの酢酸ブチルを計量して容器中に入れた。これに2mmガラスビーズを加え、およびスカンデックスミキサーを用いて混合することにより分散体を調製した。ペイント濾過器を用いてガラスビーズを除去した。分散体の粘度(15%顔料含有)は、ブルックフィールド粘度計(スピンドル000)を用いて測定し、100RPMで7.2cPであると認められた。分散体中で粒子状物質の平均体積粒径(mV)を、マイクロトラック(登録商標)粒径分析器を用いて測定し、0.17μmであると認められた。アクリルコポリマーを含むこの分散体は、非水性塗料組成物として用いることができた。
実施例3:
【0040】
15.0gの改質着色顔料(2.4mモル/gのスルファニル酸、亜硝酸ナトリウムの化学量論量、および顔料レッド254を用い、
得られる水性改質顔料分散体のpHを、水酸化ナトリウムを添加することにより8〜10に調整し、分散体をふいて乾かして調製される)、6gのディスパービクBYK163(BYKケミエから市販されているアミン官能化分散剤)、15gのジョンクリル611(ジョンソン・ポリマーから市販されているアクリルコポリマー)、および溶媒としての64gの酢酸ブチルを計量して容器中に入れた。これに2mmガラスビーズを加え、およびスカンデックスミキサーを用いて混合することにより分散体を調製した。ペイント濾過器を用いてガラスビーズを除去した。分散体の粘度(15%顔料含有)は、ブルックフィールド粘度計(スピンドル000)を用いて測定し、100RPMで1.7cPであると認められた。分散体中で粒子状物質の平均体積粒径(mV)を、マイクロトラック(登録商標)粒径分析器を用いて測定し、0.19μmであると認められた。アクリルコポリマーを含むこの分散体は、非水性塗料組成物として用いることができた。
実施例4:
【0041】
15.0gの改質着色顔料(Cab−O−Jet(登録商標)554B着色顔料分散体を乾燥することにより調製される、キャボットから市販されているスルホン酸塩の基を結合したバイオレット顔料を含む改質顔料の水性分散体)、6gのディスパービクBYK163(BYKケミエから市販されているアミン官能化分散剤)、15gのジョンクリル611(ジョンソン・ポリマーから市販されているアクリルコポリマー)、および溶媒としての64gの酢酸ブチルを計量して容器中に入れた。これに2mmガラスビーズを加え、およびスカンデックスミキサーを用いて混合することにより分散体を調製した。ペイント濾過器を用いてガラスビーズを除去した。分散体の粘度(15%顔料含有)は、ブルックフィールド粘度計(スピンドル000)を用いて測定し、100RPMで1.5cPであると認められた。分散体中で粒子状物質の平均体積粒径(mV)を、マイクロトラック(登録商標)粒径分析器を用いて測定し、0.23μmであると認められた。アクリルコポリマーを含むこの分散体は、非水性塗料組成物として用いることができた。
実施例5:
【0042】
スルホン酸塩の基を結合したカーボンブラックを含む28.8gの改質顔料(6μモル/m2のスルファニル酸、亜硝酸ナトリウムの化学量論量、およびリーガル(登録商標)250カーボンブラックを用い、得られる水性改質顔料分散体のpHを、水酸化ナトリウムを添加することにより8〜10に調整し、分散体をふいて乾かして調製される)、15.0gのゾルスパース(Solsperse)32500(ノベオン(Noveon)から市販されているアミン官能化分散剤)、溶媒としての94gのダウアノール(Dowanol)PM(ダウ(Dow)から市販されている)、7.5gのジアクリル酸トリ(プロピレングリコール)、および15gのトリアクリル酸ペンタエリスリトールを計量して容器中に入れた。これに2mmガラスビーズを加え、およびスカンデックスミキサーを用いて混合することにより分散体を調製した。ペイント濾過器を用いてガラスビーズを除去した。分散体の粘度(18%顔料含有)は、ブルックフィールド粘度計(スピンドル18)を用いて測定し、100RPMで6.48cPであると認められた。分散体中で粒子状物質の平均体積粒径(mV)を、マイクロトラック(登録商標)粒径分析器を用いて測定し、0.074μmであると認められた。硬化性モノマーを含むこの分散体は、工業用インクジェット印刷用の硬化性インク組成物として用いることができた。
実施例6:
【0043】
スルホン酸塩の基を結合したカーボンブラックを含む8.8gの改質顔料(6μモル/m2のスルファニル酸、亜硝酸ナトリウムの化学量論量、およびリーガル(登録商標)330カーボンブラックを用い、得られる水性改質顔料分散体のpHを、水酸化ナトリウムを添加することにより8〜10に調整し、分散体をふいて乾かして調製される)、4.5gのゾルスパース32500(ノベオンから市販されているアミン官能化分散剤)、溶媒としての28.9gのダウアノールPM(ダウから市販されている)、2.3gのジアクリル酸トリ(プロピレングリコール)、および4.5gのトリアクリル酸ペンタエリスリトールを計量して容器中に入れた。これに2mmガラスビーズを加え、およびスカンデックスミキサーを用いて混合することにより分散体を調製した。ペイント濾過器を用いてガラスビーズを除去した。分散体の粘度(18%顔料含有)は、ブルックフィールド粘度計(スピンドル18)を用いて測定し、100RPMで6.48cPであると認められた。分散体中で粒子状物質の平均体積粒径(mV)を、マイクロトラック(登録商標)粒径分析器を用いて測定し、0.074μmであると認められた。硬化性モノマーを含むこの分散体は、工業用インクジェット印刷用の硬化性インク組成物として用いることができた。
実施例7:
【0044】
スルホン酸塩の基を結合したカーボンブラックを含む20gの改質顔料(6μモル/m2のスルファニル酸、亜硝酸ナトリウムの化学量論量、およびリーガル(登録商標)330カーボンブラックを用い、得られる水性改質顔料分散体のpHを、水酸化ナトリウムを添加することにより8〜10に調整し、分散体をふいて乾かして調製される)、4gのゾルスパース20000(ノベオンから市販されているアミン官能化分散剤)、および溶媒としての100gのメタノールを計量して容器中に入れた。これに2mmガラスビーズを加え、およびスカンデックスミキサーを用いて混合することにより分散体を調製した。ペイント濾過器を用いてガラスビーズを除去した。分散体の粘度(16%顔料含有)は、ブルックフィールド粘度計(スピンドルS00)を用いて測定し、100RPMで18.0cPであると認められた。試料を50℃で36時間にわたり加速養生にかけ、加速養生後の粘度は19.0cPであると認められた。
実施例8:
【0045】
スルホン酸塩の基を結合したカーボンブラックを含む9.98gの改質顔料(6μモル/m2のスルファニル酸、亜硝酸ナトリウムの化学量論量、およびリーガル(登録商標)250カーボンブラックを用い、得られる水性改質顔料分散体のpHを、水酸化ナトリウムを添加することにより8〜10に調整し、分散体をふいて乾かして調製される)、2.12gのタージトール(Tergitol)L−61(ノベオンから市販されている非イオン性ポリエーテルポリオール分散剤)、および溶媒としての100gのメタノールを計量して容器中に入れた。これに2mmガラスビーズを加え、およびスカンデックスミキサーを用いて混合することにより分散体を調製した。ペイント濾過器を用いてガラスビーズを除去した。分散体の粘度(9%顔料含有)は、ブルックフィールド粘度計(スピンドルS00)を用いて測定し、100RPMで2.5cPであると認められた。エチレングリコール溶媒が除かれる場合に類似の特性が得られた。従って、顔料の量がこの処方で10%含有に増大する場合、類似の結果もまた観察されるであろうことが期待されるであろう。
実施例9:
【0046】
スルホン酸塩の基を結合したカーボンブラックを含む8.88gの改質顔料(6μモル/m2のスルファニル酸、亜硝酸ナトリウムの化学量論量、およびリーガル(登録商標)250カーボンブラックを用い、得られる水性改質顔料分散体のpHを、水酸化ナトリウムを添加することにより8〜10に調整し、分散体をふいて乾かして調製される)、0.82gのゾルスパース20000(ノベオンから市販されているアミン官能化分散剤)、および溶媒としての40.84gのメタノールおよび49.5gのエチレングリコールを計量して容器中に入れた。これに2mmガラスビーズを加え、およびスカンデックスミキサーを用いて混合することにより分散体を調製した。ペイント濾過器を用いてガラスビーズを除去した。分散体中で粒子状物質(9%顔料含有)の平均体積粒径(mV)を、マイクロトラック(登録商標)粒径分析器を用いて測定し、0.015μmであると認められた。試料を50℃で3日間にわたり加速熱養生にかけ、平均体積径粒径は0.015μmであると認められた。類似の特性はエチレングリコール溶媒が除かれる場合に得られた。従って、顔料の量がこの処方で10%含有に増大する場合、類似の結果もまた観察されるであろうことが期待されるであろう。
実施例10:
【0047】
スルホン酸基を結合したイエロー顔料を含む20.1gの改質着色顔料(Cab−O−Jet(登録商標)270Y着色顔料分散体を乾燥することにより調製される、キャボットから市販されているスルホン酸塩の基を結合したイエロー顔料を含む改質顔料の水性分散体)、13.5gのディスパービクBYK163(BYKケミエから市販されているアミン官能化分散剤)、および溶媒としての100gのプロピオン酸n−ブチルを計量して容器中に入れた。これに2mmガラスビーズを加え、およびスカンデックスミキサーを用いて混合することにより分散体を調製した。ペイント濾過器を用いてガラスビーズを除去した。分散体の粘度(15%顔料含有)は、ブルックフィールド粘度計(スピンドル18)を用いて測定し、100RPMで18cPであると認められた。分散体中で粒子状物質の平均体積粒径(mV)を、マイクロトラック(登録商標)粒径分析器を用いて測定し、0.37μmであると認められた。試料を50℃で3日間にわたり加速熱養生にかけ、平均体積径粒径は0.37μmであると認められた。
実施例11:
【0048】
カルボン酸塩の基を結合したマゼンタ顔料を含む19.9gの改質着色顔料(0.7mモル/gのp−アミノ安息香酸、亜硝酸ナトリウムの化学量論量、および顔料レッド122を用い、得られる水性改質顔料分散体をふいて乾かして調製される)、13.2gのディスパービクBYK163(BYKケミエから市販されているアミン官能化分散剤)、および溶媒としての101gのプロピオン酸n−ブチルを計量して容器中に入れた。これに2mmガラスビーズを加え、およびスカンデックスミキサーを用いて混合することにより分散体を調製した。ペイント濾過器を用いてガラスビーズを除去した。分散体の粘度(15%顔料含有)は、ブルックフィールド粘度計(スピンドル18)を用いて測定し、60RPMで11cPであると認められた。
実施例12:
【0049】
10.8gの改質着色顔料(Cab−O−Jet(登録商標)740着色顔料分散体を乾燥することにより調製される、キャボットから市販されているスルホン酸塩の基を結合したイエロー顔料を含む改質顔料の水性分散体)、3.8gのアンチ−テラ(Anti−Terra)U(BYKケミエから市販されている不飽和ポリアミンアミドおよび低級分子酸の塩)、および溶媒としての60gの1−メトキシ−2−プロパノールを計量して容器中に入れた。これに2mmガラスビーズを加え、およびスカンデックスミキサーを用いて混合することにより分散体を調製した。ペイント濾過器を用いてガラスビーズを除去した。分散体の粘度(14%顔料含有)は、ブルックフィールド粘度計(スピンドル18)を用いて測定し、60RPMで11cPであると認められた。
実施例13:
【0050】
スルホン酸塩の基を結合したカーボンブラックを含む30gの改質顔料(6μモル/m2のスルファニル酸、亜硝酸ナトリウムの化学量論量、およびリーガル(登録商標)250カーボンブラックを用い、得られる水性改質顔料分散体のpHを、水酸化ナトリウムを添加することにより8〜10に調整し、分散体をふいて乾かして調製される)、15gのディスパービク163(BYKケミエから市販されているアミン官能化分散剤)、および溶媒としての55gのメチルエチルケトンを計量して容器中に入れた。これに2mmガラスビーズを加え、およびスカンデックスミキサーを用いて混合することにより分散体を調製した。ペイント濾過器を用いてガラスビーズを除去した。分散体中で(9%顔料含有)粒子状物質の平均体積粒径(mV)を、マイクロトラック(登録商標)粒径分析器を用いて測定し、0.15μmであると認められた。試料を70℃で7日間にわたり加速熱養生にかけ、平均体積径粒径は0.15μmであると認められた。
比較実施例1:
【0051】
17gのリーガル(登録商標)250カーボンブラック(キャボットから市販されている)、3.06gのタージトールL−61(ノベオンから市販されている非イオン性ポリエーテルポリオール)、および溶媒としての100gのエチレングリコールを計量して容器中に入れた。これに2mmガラスビーズを加え、および混合すると、ペーストを形成した。従って、含有レベルは実施例1〜12のそれ(14%顔料含有)に類似であるが、一方で、低粘度を有する分散体は結果として全く見られなかった。
【0052】
本発明の好ましい実施形態のこれまでの説明は、説明および解説目的用に提供されてきた。それは網羅的であるかまたは本発明を開示される正確な形態に限定するようには意図されてない。修正および変形は上記教示に照らして可能であるか、または本発明の実行から得られることが可能である。実施形態は、本発明の原則、および当業者が本発明を種々の実施形態において利用することを可能とするその実際的な適用を説明するために、および熟慮された特定用途に適する種々の修正により選択し、記載された。本発明の範囲がそれに添付されたクレームおよびそれらの同等物により定義されることは意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子状物質、分散剤、および溶媒を任意の順番で混合することにより調製される分散体であって、
a)溶媒が≦50の誘電率を有し、
b)分散体が≦50cPの粘度を有する安定な分散体であり、および
c)粒子状物質が分散体の全体質量に対して≧10質量%の量で存在すると共に、
i)粒子状物質が少なくとも一つの陰性基または陰性化基を結合した顔料を含む改質顔料であり、分散体が少なくとも一つの陽性基または陽性化基を含むか、
ii)粒子状物質が少なくとも一つの陽性基または陽性化基を結合した顔料を含む改質顔料であり、分散体が少なくとも一つの陰性基または陰性化基を含むか、または
iii)粒子状物質が少なくとも一つの陰性基または陰性化基を結合した顔料を含む改質顔料であり、分散体が少なくとも一つの陰性基または陰性化基を含む、
分散体。
【請求項2】
粒子状物質が分散体の全体質量に対して≧20質量%の量で存在する、請求項1に記載の分散体。
【請求項3】
顔料が炭素質顔料または有機着色顔料である、請求項1に記載の分散体。
【請求項4】
顔料がブルー顔料、ブラック顔料、ブラウン顔料、シアン顔料、グリーン顔料、ホワイト顔料、バイオレット顔料、マゼンタ顔料、レッド顔料、イエロー顔料、オレンジ顔料、またはそれらの混合物を含む、請求項1に記載の分散体。
【請求項5】
有機基が少なくとも一つのカルボン酸基、少なくとも一つのスルホン酸基、またはそれらの塩を含む、請求項1に記載の分散体。
【請求項6】
有機基が−C64−COOH基、−C64−SO3H基、またはそれらの塩である、請求項1に記載の分散体。
【請求項7】
粒子状物質が少なくとも一つの陰性基を結合した顔料を含む改質顔料であり、分散剤が少なくとも一つの陽性化基を含むと共に、陰性基がカルボン酸塩の基またはスルホン酸塩の基であり、陽性化基がアミン基である、請求項1に記載の分散体。
【請求項8】
粒子状物質が少なくとも一つの陽性基を結合した顔料を含む改質顔料であり、分散剤が少なくとも一つの陰性化基を含むと共に、陽性基が第4級アミン基であり、陰性化基がカルボン酸である、請求項1に記載の分散体。
【請求項9】
粒子状物質が少なくとも一つの陰性基を結合した顔料を含む改質顔料であり、分散剤が少なくとも一つの陰性化基を含むと共に、陰性基がカルボン酸塩の基であるか、またはスルホン酸塩の基であり、陰性化基がカルボン酸基である、請求項1に記載の分散体。
【請求項10】
溶媒がアルコール、エーテル、ケトン、エステル、アミド、スルホキシド、炭化水素、またはそれらの混和性混合物である、請求項1に記載の分散体。
【請求項11】
溶媒が、さらに、≦20質量%の水を含む、請求項1に記載の分散体。
【請求項12】
溶媒がモノマーである、請求項1に記載の分散体。
【請求項13】
請求項1に記載の分散体を含む塗料組成物。
【請求項14】
請求項1に記載の分散体を含むインク組成物。
【請求項15】
インク組成物が非水性インクジェットインク組成物である請求項14に記載のインク組成物。
【請求項16】
請求項1に記載の分散体を含むブラックマトリクス組成物。
【請求項17】
粒子状物質および溶媒を含む分散体であって、
a)粒子状物質が分散体の全体質量に対して≧25質量%量で存在し、
b)溶媒が≦50の誘電率を有し、および
c)分散体が≦50cPの粘度を有する安定な分散体である、
分散体。
【請求項18】
粒子状物質が、ブルー顔料、ブラック顔料、ブラウン顔料、シアン顔料、グリーン顔料、ホワイト顔料、バイオレット顔料、マゼンタ顔料、レッド顔料、イエロー顔料、オレンジ顔料、またはそれらの混合物を含む請求項17に記載の分散体。
【請求項19】
粒子状物質が酸化炭素質材料である請求項17に記載の分散体。
【請求項20】
粒子状物質が少なくとも一つの有機基を結合した顔料を含む改質顔料であり、有機基が少なくとも一つのイオン基、少なくとも一つのイオン化基、またはそれらの混合物を含む、請求項17に記載の分散体。
【請求項21】
顔料が炭素質顔料または有機着色顔料である、請求項20に記載の分散体。
【請求項22】
顔料が、ブルー顔料、ブラック顔料、ブラウン顔料、シアン顔料、グリーン顔料、ホワイト顔料、バイオレット顔料、マゼンタ顔料、レッド顔料、イエロー顔料、オレンジ顔料、またはそれらの混合物を含む、請求項20に記載の分散体。
【請求項23】
有機基が少なくとも一つのカルボン酸基、少なくとも一つのスルホン酸基、またはそれらの塩を含む、請求項20に記載の分散体。
【請求項24】
有機基が−C64−COOH基、−C64−SO3H基、またはそれらの塩である、請求項20に記載の分散体。
【請求項25】
粒子状物質が少なくとも一つの陰性基を結合した顔料を含む改質顔料であり、分散体が、さらに、少なくとも一つの陽性化官能基を含む分散剤を含む、請求項17に記載の分散体。
【請求項26】
陰性基がカルボン酸塩の基またはスルホン酸塩の基であり、陽性化基がアミン基である、請求項25に記載の分散体。
【請求項27】
粒子状物質が少なくとも一つの陽性基を結合した顔料を含む改質顔料であり、分散体が、さらに、少なくとも一つの陰性化官能基を含む分散剤を含む、請求項17に記載の分散体。
【請求項28】
陽性基が第4級アミン基であり、陰性化基がカルボン酸である、請求項27に記載の分散体。
【請求項29】
粒子状物質が少なくとも一つの陰性基を結合した顔料を含む改質顔料であり、分散体が、さらに、少なくとも一つの陰性化官能基を含む分散剤を含む、請求項17に記載の分散体。
【請求項30】
陰性基がカルボン酸塩の基またはスルホン酸塩の基であり、陰性化基がカルボン酸基である、請求項29に記載の分散体。
【請求項31】
溶媒がアルコール、エーテル、ケトン、エステル、アミド、スルホキシド、炭化水素、またはそれらの混和性混合物である、請求項17に記載の分散体。
【請求項32】
溶媒が、さらに、≦20質量%の水を含む、請求項17に記載の分散体。
【請求項33】
溶媒がモノマーである、請求項17に記載の分散体。
【請求項34】
請求項17に記載の分散体を含む塗料組成物。
【請求項35】
請求項17に記載の分散体を含むインク組成物。
【請求項36】
インク組成物が非水性インクジェットインク組成物である、請求項35に記載のインク組成物。
【請求項37】
請求項17に記載の分散体を含むブラックマトリクス組成物。

【公表番号】特表2009−537663(P2009−537663A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−511046(P2009−511046)
【出願日】平成19年5月16日(2007.5.16)
【国際出願番号】PCT/US2007/011704
【国際公開番号】WO2007/136643
【国際公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(391010758)キャボット コーポレイション (164)
【氏名又は名称原語表記】CABOT CORPORATION
【Fターム(参考)】