説明

体脂肪低下機能性ラクトバシラスプランタルムとこれを含有した食品(LACTOBASILLUSPLANTARUMWITHBODY−FATREDUCINGACTIVITYANDTHEFOODSCONTAININGTHEM)

本発明は体脂肪減少機能を有する乳酸菌に関するもので、ラクトバシラスプランタルムPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62) KCCM‐10655Pを提供する。
本発明の菌株は体脂肪低下機能性食品として直接使用するかまたは体脂肪低下機能性食品の添加剤として使用することができ、体脂肪低下機能性発酵食品の発酵種菌としても使用することができ、本菌株が生産する体脂肪抑制物質を分離して使用することもできる。
また、本菌株を利用して発酵食品を製造する場合、最大の体脂肪低下効果を得られる条件を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は体脂肪低下機能性ラクトバシラスプランタルムとこれを含有した食品に関する。
【0002】
本発明は体脂肪低下機能を有する乳酸菌を提供する。
【0003】
また、本発明は本乳酸菌の生菌、死菌、破砕された細胞壁分劃、培養液、培養液乾燥物、体脂肪減少効果を有するCLAを含む培養液抽出物らとこれらを含む体脂肪低下機能性食品と食品添加剤を提供する。
【0004】
また、本発明は体脂肪低下効果を有する乳酸菌を種菌または添加剤として用いた体脂肪低下機能性飲食料を提供する。
【0005】
また、本発明は本乳酸菌を含有した体脂肪低下効果の服用剤を提供する。
【背景技術】
【0006】
現代社会で肥満は癌より完治率が低い疾病であって、これ因る各種の成人病は勿論これに因る死亡率が増加している。米国では“肥満との戦争”を宣布する程度の深刻な問題を惹き起こしている。肥満の予防および治療の効果があると主張されている物質には色々なものがあるが、現在まではピブル酸とconjugated linoleic acid(CLA)だけが科学的な根拠でその効能が立証されている(Lenz TL,Hamilton WR.Supplemental products used for weight loss.2004.J Am Pharm Assoc((Wash DC)44:59‐67)。CLAの体脂肪減少機転には脂肪細胞の自殺機転誘導で脂肪細胞数の減少、脂肪細胞の大きさ減少、エネルギーと飲食摂取減少、脂肪生産減少、エネルギー消費増加、脂肪分解増加、脂肪酸化増加などが提案されている(Chardigny JM,Hasselwander O,Genty M,Kraemer K,Ptock A,Sebedio JL.2003.Effect of conjugated FA on feed intake,body composition,and liver FA in mise.Lipids.38(9):895‐902)。
【0007】
CLA(C9t11‐octadecadienoic acid,t10c12‐octadecadienoic acid)はlinoleic acid(LA,C18:2 cis9cis12)のisomerization過程を経て形成される。CLAは二重結合の位置によって抗酸化効果、コレステロール低下効果、成長促進効果、抗癌効果を有するものと知られており、最近には人体血漿脂質と体脂肪減少効果などを有しているのが知られている。これらは動物の肉と乳酸菌発酵油などに含まれているものと報告されている。CLAの異性質体重で特にc9,t11‐CLAの体脂肪減少効果は動物実験と臨床実験で既に立証されている。最も理想的にはc9t11とt10c12が同量生産されるのが最も好ましい。
【0008】
CLAを生産する微生物のうち最初に発見されたのは牛のような反芻動物から分離された嫌気性微生物であるButyrivibrio fibriosolventsでLAのbiohydrogenation時に2段階を経てtrans‐11‐octadecenoic acidを生産する。Linoleic acid isomeraseの作用でcis‐9,trans‐11‐octadecadienoic acidを生産し、続いて生産されたconjugated acidのhydrogenationでtrans‐11‐octadecenoic acidを生産する。
【0009】
最近2004年のノルウェーの研究結果によれば(Gaullier JM,Halse J,Hoye K,Kristiansen K,Fagertun H,Vik H,Gudmundsen O.2004.Conjugated linoleic acid supplementation for 1y reduces body fat mass in healthy overweight humans.Am J Clin Nutr.79(6):1118‐1125)、CLAを1年間180人の過体重である人に1年間投与した結果、副作用なしに4〜10%の体重減少を起こした。
【0010】
本発明では体脂肪減少効果を有しているt10c12を過量生産する韓国型乳酸菌を選別して同定し、この菌株の腸定着性などのプロバイオチックとしての性質を確認し、この菌株がCLAを最大に生産し得る条件、この菌株で動物実験を行い体重減少を確認して体脂肪減少効果を有している乳酸菌を開発した。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従って、本発明はCLAを生産する菌株を提供することを目的とする。
【0012】
本菌株はラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)であって、この乳酸菌は韓国微生物保存センター(Korean Culture Center of Microorganisms)に2005年5月9日付KCCM‐10655Pで菌株が寄託されている。
【0013】
また、本発明は体脂肪を減少し得る乳酸菌を提供することを目的とする。
【0014】
また、本発明は体脂肪減少を誘導することにより各種の成人病を予防または治療することを目的とする。
【0015】
また、本発明は体脂肪減少効果を有するCLA生産を極大化する条件を提供することを目的とする。
【0016】
また、本発明は体脂肪減少効果を有すると共に腸付着性、耐酸耐胆汁性の優れた菌株を提供することを目的とする。
【0017】
また、本発明はプロバイオチックであって抗生剤耐性転移がなく、人体に安全な乳酸菌を提供することを目的とする。
【0018】
乳酸菌は各種の組成物で精製化することができ、望ましくはこの組成物はカプセル・錠剤および粉末などの組成物形態と各種の食品添加に容易な形態も好ましい。このような製剤は公知された方法により製造上許容される担体・賦形剤・溶媒または補助剤を用いて製造することができる。このような方法および成分は良く知られており、標準テキストおよびマニュアル、例えば本願に参考用として含まれる文献(Remington.1995.The Science and Practice of Pharmacy.Mack Publising Co.Easton,PA 18042,USA)に詳細に記載されている。
【0019】
また、当業界に一般的に良く知られた方法により定着性乳酸菌食品に製造することもできる。
【0020】
また、当業界に一般的に良く知られた方法により発酵乳製品を含む発酵食品の種菌または添加剤として用いて体脂肪減少効果を有する飲食料製造に用いることができる。
【0021】
また、本発明で提示した条件を用いて体脂肪効果を最大に有する発酵食品を生産することができる。
【課題を解決するための手段】
【0022】
前記の目的を達成するために、本発明は体脂肪減少機能性食品を提供する。
【0023】
また、本発明は体脂肪減少のためのラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62) KCCM‐10655Pを提供する。
【0024】
また、本発明は体脂肪減少効果を利用して成人病の予防と治療のためにラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL52)が1×106〜1×1011CFU/g含まれた体脂肪減少機能食品を提供する。
【0025】
また、本発明はラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)を含む飲食料添加剤を提供する。
【0026】
また、本発明はラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus platarum Strain PL62)を利用した発酵食品で最大の体脂肪効果を得られる条件を提供する。
【0027】
以下、本発明の理解を助けるために望ましい実施例を提示する。しかし、下記の実施例は本発明をより容易に理解させるために提供されるものであるのみ本発明が下記の実施例に限定されるのではない。
【発明の効果】
【0028】
本発明のラクトバシラスプランタルムストレインPL62(L.plantarum Strain PL62)は体脂肪減少効果を有しているため、肥満による疾患を予防または治療することができる。
【0029】
また、本発明のL.plantarum Strain PL62の乾燥物とL.plantarum Strain PL62菌株培養余液と培養余液乾燥物は各種の飲食料の添加剤として用いられて体脂肪の予防および治療の用途に用いることができるので、全ての肥満関連疾患の予防および治療の目的に用いることができる。また、本L.plantarum Strain PL62を利用した発酵食品は体脂肪減少効果による肥満の予防および治療の目的に用いることができる。
【0030】
また、本発明では発見したCLA最大生産のためにLAが含有された培地で先培養をしなければならなく、L.platarum Strain PL62を利用した発酵食品が最大の体脂肪減少効果を有するためにはLAは100〜1000ppm、Tween‐80は0.01〜1%、炭水化物気質は果糖と砂糖が適合である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
実施例1:Conjugated Linoleic Acid(以下、CLAと略称する)の生産機能を有する乳酸菌の検索
CLAを生産する菌株を選抜するためにCLAの気質であるLAが含有された培地で成長する乳酸菌を選別し、このうちからCLA生産に関与する酵素であるisomerase酵素の発現を確認した。
【0032】
<材料および方法>
リノール酸(LA)が添加された培地で成長する乳酸菌を1次的に選抜し、これら乳酸菌のうちからCLAを生産する乳酸菌を選抜する。これのためにisomerase assay(Ogawa J, Matsumura K,Kishino S,Omura Y,and Shimizu S.2001.Conjugated linoleic acid accumulation via 10‐Hydroxy‐12‐octadecaenoic acid during microaerobic transformation of linoleic acid by Lactobacillus acidophilus,Appl Envir.Microbiol.67:1246‐1252;T.Y.Lin,C.W.Lin,Y.J.Wang.2002.Linoleic acid isomerase activity in enzyme extracts from Lactobacillus acidophilus and Propionibacterium freudenreichii ssp.Shermanii.J Food Sci.67(4):1502‐1505)を利用して大量の乳酸菌からCLA生産菌株を容易に選抜し出す。先ず、0.1%LAが含まれたMRS培地で成長する乳酸菌を1次に選抜し出す。次に、これら乳酸菌をMRS brothで二度継代培養した後、10mlの0.1%のLAが含まれたMRS brothに2日間培養する。培養液のうち5mlを8,000rpm、10min間遠心分離してcellを集め、これを0.1M potassium phosphate緩衝溶液(pH 7.0)で2回洗浄する。更に、0.1M potassium phosphate buffer(pH 7.0) 1.0mlを添加した後、超音波破砕機を利用して3分ずつ冷蔵状態で破砕し遠心分離してcrude enzyme solutionを得る。気質溶液(0.1ml LA,2.7ml 0.1M potassium phosphate buffer,0.2ml 1.3‐propanediol)に準備されたcrude enzyme solutionを添加し、233nmで吸光度を測定する。
【0033】
<結果および考察>
總200余種以上の乳酸菌のうちisomerase assayを利用してCLAを生産する乳酸菌を選別した。
【0034】
実験例1:ガスクロマトグラフィーを利用したCLAの生産確認
isomerase酵素を発現する乳酸菌が実際にCLAを幾ら生産するかを確認するためにガスクロマトグラフィーを利用してCLAの生産された量を測定した。
【0035】
<材料および方法>
LAが含有されたMRS液体培地で候補乳酸菌を接種した後、37℃で24〜48時間培養した。4日間培養した培養培地をHeptadecanoic acidとchloroform:methanolで抽出した。sodium sulfateを処理して試料の水分を除去しevaporationさせる。準備された試料に1N sodium hydroxide(in methanol)を添加した後、100℃で15分間saponificationさせる。次に、4%のHCl(in methanol)を添加してメチル化させる。メチル化されたサンプルにhexane:water(1:1,v/v)を添加して混合した後に遠心分離する。有機溶媒層を窒素ガスで全部飛散させ、更にこれを1ml hexaneに溶かして準備する。
【0036】
本発明で酸化物の除去前と後に夫々の試料に含有されたCLAの含量は火炎イオン化検出器(FID dector)が装着されたガスクロマトグラフィー(Hewlett Packard 5890 Series II GC)を用い、コラム(DB FFAP capillary column)の長さ30m、内径0.25μm、フィルム厚さ0.25μmの毛細管コラムを用いた。コラムをGCに装着した後GCのオーブン温度は210℃、検出器の温度は270℃にし、注入部(injector)の温度は250℃にし、運搬用気体はヘリウム(1ml/min)を用い、分解費(spilt ratio)は50:1にした。試料の注入量は2μlであり、各ピークの面積は機器に連結された積分計(3395,Hewlett Packard)を利用して求めた。CLAの同定は標準物質の停留時間と比較して確認し、CLAの含量を計算するために内部標準物質にHeptadecanoic asidを利用した(Lin,T.Y.2000.Conjugated linoleic acid concentration as affected by lactic cultures and additives,Food Chemistry 69.27‐31)。
【0037】
<結果および考察>
図1のガスクロマトグラムの結果に現れている通り、分離された乳酸菌はCLAのc9t11とt10c12の形態を全て生産していた。体脂肪効果を有しているt10c12の生産能力をppmに換算したとき43.22ppmで、これは既存にCLAを生産するものと報告されたL.reuteriの30ppm(Lee SO,Kim CS,Cho SK,Choi HJ,Ji GE,Oh DK.2003.Bioconversion of linoleic acid into conjugated linoleic acid during fermantation and by washed cells of Lactobacillus reuteri.Biotechnol Lett.25(12)):935‐938)、Propionibacterium freudenreichii ssp.freudenreichiiの26.5ppmと比較して越等に優れた生産能力を備えていた(Jiang J,Bjorck L,Fonden R.1998.Production of conjugated linoleic acid by dairy starter cultures.J Appl Microbiol.85(1):95‐102)。
【0038】
実験例2:乳酸菌の同定:グラム染色、API kitを利用した同定、16S rRNA塩基序列分析、multiplex PCR
CLA生産有産菌を同定するためにグラム染色時にグラム陽性棒菌、カタラーゼ陰性を確認し、API kitを利用して各種の生化学・生理的検査を行い、16S rRNA塩基序列を分析して同定した。また,近縁種間の分類のためにgroup‐specific primerを利用したmultiplex PCRで菌を同定した。
【0039】
1.グラム染色
スライドに細菌を塗抹し熱固定させた後、crystal violet溶液を加えて約1分間反応させた。Iodine溶液を処理して過量の染料を洗浄し、更にiodineを加えて1分間処理した。95%のエタノールで30秒間脱色させた。水で2〜3秒洗浄した後に吸紙で水分を除去した。対応染色のためにSafranin O溶液を約10〜30秒処理した。染料がそれ以上溶け出ないときまで用心深く水で洗浄し、吸紙で乾かした後に油浸オイルを1滴落として顕微鏡下で観察した(×1,000)。
【0040】
<結果および考察>
図2に示された通り、CLAを生産する乳酸菌はグラム陽性棒菌と現われた。
【0041】
2.API kitを利用した生化学・生理的特性検査
菌株が純粋分離されたかを課確認し、MRS培地で30℃または37℃で24時間培養した。MRS培地でコロニーを分離する前にMRS brothで2回以上継代培養した後に用いた。Suspension mediumアンプルを開封し、綿棒を利用して非常に濁度が高い溶液(heavy suspension)を準備した。Suspension medium 5mlに準備された菌液を数滴落して濁度をMcFarland 2に合わせた。前記の通り準備された菌が含有されたAPI 50 CHL培地をストリップのチューブに分株し、30℃または37℃で48時間好気的に培養した。API kitは酸が生成されると培地に含まれているbromocresol purpul指示薬により培地の色が黄色に変わる。Esculin test(Tube No.25)は紫色から黒色に変われば陽性である。
【0042】
<結果および考察>
表1に示された通り、API 50CH kitを用いた結果、ラクトバシラスプランタルム(L.plantarum)(99.3%)と判定された。
【0043】
【表1】

【0044】
3.16S rRNA塩基序列分析を利用した同定
Genomic DNAを分離して16S ribosomal DNA部分を増幅し増幅されたDNA断片を電気泳動で確認した。DNA断片をQiagen PCR purification kit(Giagen,Hilden,Germany)で精製してd‐Rhodamine dye‐labeling dd‐NTPを含む反応液と混合してsequencing PCRをした後、得られたDNAをEthanol/Sodium acetate沈澱法を利用して精製した。精製したDNAをTSR(Template Suppression Reagent)に溶けてABI prism 310 Genetic Analyzer(PE Applied Biosystems,U.S.A)で分析し、分析された塩基序列はGenebank(http://www.Ncbi.nlm.nih.gov/)を利用して同定した。
【0045】
<結果および考察>
CLA生産乳酸菌の塩基序列を分析した結果(図3)、ラクトバシラスプランタルム(Lactobacillus plantarum) 823/823 (100%)と確認された。
【0046】
実験例3:ラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)の腸定着性
プロバイオチックとしては耐酸耐胆汁性が強く腸細胞定着性が優れなければならなく、これを人体身体実験により腸定着性を確認しなければならない。
【0047】
1.耐酸性実験
選抜菌株の生存性に対するpHの影響を知るためにMRS(DeMan-Rogosa-Sharpe)培地を10N HClを利用してpHを7.0、4.8、4.5に調整した後に使用した。MRS培地に活性化された菌液(O.D=2.0)を2%水準で接種し、37℃で24時間培養した後、吸光度を600nmで測定した吸光度によりpHが選抜菌株の成長に及ぼす影響を知った。pH 7.0のO.Dは1/10に稀釈して計った後に記録する(Conway PL,Gorback SL,Goldin BR.1987.Survival of lactic acid bacteria in the human stomach and adhesion to intestinal cells,J.Dairy Sci.70:1‐12)。
【0048】
<結果および考察>
低酸性での生存性を実験した結果、表2の通り、24時間処理にも生存性を見せたため耐酸性の強いのが分かった。
【0049】
【表2】

【0050】
2.耐胆汁性実験
選抜菌株の成長に及ぼす胆汁の影響を知るためにMRS(DeMan‐Rogosa‐Sharpe)培地にox‐gall(OXOID)を0.125%、0.25%濃度で添加した後に滅菌して、活性化された菌液(O.D=2.0)を2%水準で接種し、37℃で24時間経過後に吸光度を600nmで測定した。 Bile 0%でのO.Dは1/10に稀釈して計った後に記録した(Ibrahim SA,Bezkorovainy A.1993.Survival of bifidobacteria in the presence of bile salt.J.Sci.Food Agric.62:351‐354)。
【0051】
<結果および考察>
正常人の小腸の胆汁濃度は0.06%であるが、これに比べて濃度がずっと高い0.250%の胆汁でも生存性を見せているので、耐胆汁性が非常に強いものと現われた。
【0052】
【表3】

【0053】
3.腸付着性実験
人体の腸に付着する能力があるかを知るために人体の腸表皮細胞由来の細胞株であるCaco‐2細胞に付着させて見た。これのためにCaco‐2細胞株を2.7g/Lのソジウムバイカーボネート、20%(v/v) fetal bovine serum(FBS)およびアンチバイオチックスアンチマイコチックスを含むDMEM培地(pH 7.0)で培養した。30mm培養皿に3×105細胞を2mlの培養培地に接種して単一層に培養した。培地は2日に一度交換した。6日間培養した後2mlの燐酸緩衝溶液(PBS)で細胞単一層を2回洗浄した。1×107細胞の乳酸菌を培養培地2mlに懸濁させて培養皿に添加し、37℃、5% CO2‐95%空気条件で培養した。60〜90分間培養した後、細胞を滅菌PBSで2回洗浄し、メタノールで10分間固定させた。グラム染色後光学顕微鏡下で観察した。定量的測定のために100倍の顕微鏡上で20個のフィールドを観察し、付着された菌数を数えてCaco‐2細胞100個当たり付着された菌数を表記した(Bibiloni R,Perez PF,DeAntoni GL.1999.Anaerobe 5,483‐485;Edited by R.Fuller(1997) Probiotics 2,10‐22)。
【0054】
<結果および考察>
図5に示された通り、ラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)はCaco‐2細胞に付着能力が非常に優れている。これを20個のフィールドで各フィールド当たり付着された細菌数を計数してフィールド当たり付着された細菌数の平均を計算すればフィールド当たり8.49±0.98の乳酸菌が付着されたのである。
【0055】
これは培養皿当たり1000個以上の乳酸菌が細胞に付着したもので、既存の知られた乳酸菌より腸定着性が優れたものと現れた。
【0056】
4.人体腸の定着性実験
実際に人が乳酸菌を服用したとき腸に定着するか否かを確認するために毎日一度ラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus platarum Strain PL62)1010CFUを8日間経口投与し、翌日採便してMRS(with 1% bromo phenol blue,30μg/ml vancomycin)を用いて培養した。48時間培養後に観察された類似colonyを全てグラム染色で観察しsubcultureして純粋分離されたcolonyを利用してSpecies‐specific PCRを行った。
【0057】
<結果および考察>
図5から見られる通り、乳酸菌を摂取して1日後から乳酸菌が検出され、服用禁止後5日まで検出された。検出された乳酸菌の集落はspecies‐specific PCRでラクトバシラスプランタルム(L.plantarum)と確認された(図6)。これはラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)が腸に定着されることを見せてくれる証拠であり、特に、図6から見られる通り、ラクトバシラスプランタルムストレインPL52(Lactobacillus plantarum Strain PL62)を服用した後から腸内の細菌叢が単純になることから推して整腸作用もあるのが分かった。
【0058】
実験例4:乳酸菌の安全性実験
人体服用のために乳酸菌の安全性を実験しなければならない。これのためにアンモニア・インドル・溶血毒素などの有害物質が生産されるか否かと有害酵素が存在するか否かを確認した。
【0059】
1.溶血現象検査
Sheep blood Agar培地にラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)を接種して、37℃で24時間培養したとき、α‐hemolysisだけあり、β‐hemolysisは観察されなかった。
【0060】
2.ゼラチン液化反応検査
MRS gelatin培地(0.3g beef extract,0.5g peptone,12g gelatin,100ml MRS broth)で4面培地を作り、ラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain Pl62)を接種し、35℃で6週間培養する。接種しなかった対象区と共に4℃で4時間程度冷却してゼラチンが液化されたか否かを確認したとき、液化が見えないので、ゼラチン分解酵素がないのが確認された。
【0061】
3.アンモニア生成確認
Urea agar培地(20g urea,5g NaCl,2g KH2PO4,1g peptone,1g glucose,12mg phenol red,100ml蒸留水)を濾過滅菌した後、寒天15gを蒸留水900mlに溶かして湿潤滅菌し混ぜて總嵩を1Lに合わせる(pH 6.9)。ここにラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)を接種し、37℃で12時間程度培養して培地の色の変化を確認した。L.Plantarum PL62は培地の色が黄色を帯びた陰性でアンモニアを生成しないものと判明された。
【0062】
4.インドル生成確認
0.1%のTryptoneが含有されたMRS agarにラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus platarum Strain PL62)を接種し、18時間程度培養する。ここにKovac's reagent(10g p‐dimethylaminobenzaldehyde,150ml buthanol,50ml hydrocholic acid)を5滴程度加えて色の変化を観察したとき、色の変化がないので、インドルが生成されないことを確認することができた。
【0063】
5.フェニールアラニン脱アミン調査
MRS培地にD,L‐phenylalanine 0.2%添加してラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)を接種し、24時間程度培養した。ここに5〜10滴の10% ferric chlorideを落し4面培地上に流れ下るようにして、1〜5分内に色の変化を観察する。陽性である場合には生成されたphenylpyruvic acidに10%のferric chlorideと反応されて緑色に変わる。ラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)は陰性に現われた。
【0064】
6.β‐glucuronidase確認検査
p‐nitrophenyl‐β‐D‐Glucuronideを0.1M sodium phosphate buffer,pH6.0で0.2%になるように溶解させた。ラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)をAb600=4でphosphate bufferに良く浮遊させて懸濁液を作り、200μl懸濁液に気質があるbuffer 200μlを添加して、37℃で16時間処理する。培養液の色が黄色に変わり陽性に判読したときに陰性であり、遠心分離して上澄液を405nmで測定したとき0.078と現われた。
【0065】
7.Nitroreductase activity確認検査
MRS液体培地で一夜培養されたラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)を3,000×gで10分間遠心分離して菌体を集め5分間sonication(超音波分解)させた。上澄液に4‐nitrobenzoic acid(final conc.30μg/ml)とtrichloroacetic acid(final conc.0.21%)を添加して37℃で1時間処理し、sodium nitrite(final conc.0.007%)を添加し室温で20分間処理した。Ammonium sulfamate(final conc.0.04%)を添加し室温で3分間処理する。NEDD(N‐(1‐naphtyl) ethylenediamine dihydrochiolide)(final conc.0.35%)を添加し、4℃で発色させて540nm spectrophotometerでしたとき陰性に現われた。
【0066】
この際、陽性反応は1μg/ml 4‐aminobenzoic acidを添加して比較した。
【0067】
8.抗生剤耐性
プロバイオチックは抗生剤に耐性が強いほど腸内生存性が高くなるので抗生剤耐性が強いほど良い。しかし、これら耐性が伝達される場合、耐性問題を惹き起こすことがあるため他の菌への耐性転移を確認した。
【0068】
【表4】

【0069】
9.抗生剤耐性の転移確認
抗生剤耐性の転移を確認するためにfilter binding assayを行った(Givers,D.,G.Huys,and J.Swings.2003.In vitro conjugal transfer of tetracycline resistance from lactobacillus isolates to other Gram‐positive bacteria.FEMS Microb.Letters 225:125‐130)。ラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)をmid‐exponential phase(略4〜5時間)まで培養し、この1mlと1mlのE.faecalis CCARM 5110を混合して滅菌されたcellulose acetate filterに濾過させ、PPS(peptone physiological saline solution)で洗浄した。濾過紙をnon‐selective agar medium上に上げて37℃で16時間培養する。濾過紙に成長した菌体を2mlのPPSで洗浄して落し、これを更に稀釈して夫々の抗生剤が含有されたEnterococcosal選択培地に接種し、37℃で24〜48時間培養して耐性E.faecalisを確認したが、耐性E.faecalisは発見されなかったので、耐性が転移されないことを確認した。
【0070】
実施例2:CLA生産のための最適条件
CLAを最大に生産するためのLAの濃度と気質の種類を知り出した。
【0071】
1.CLAを最大に生産するためのLAの濃度
高濃度のLAは菌自体の成長を抑制するため、高濃度で培地に添加することができない(Jenkins JK,Courtney PD,2003.Lactobacillus growth and membrane composition in the presence of linoleic or conjugated linoleic acid.Can J Microbiol.2003 49(1):51‐57)。また、培地に所用されるLAを節約するために最大生産を得られるLAの濃度を確認した。
【0072】
<材料および方法>
Skim milk培地とMRS培地に夫々の濃度になるよう水溶性LA esterを添加し、一夜培養して培地内に生産されたCLAの量を確認した。これのために培養液内の脂質を抽出してメチル化させた後、GCを利用して測定した。このために20ml培養液にheptadecanoic acid 1000ppmとchloroform:methanol(2:1) 200mlを添加し、glass beadを添加して5分間強く振り5分間均質化させる。これを6,000rpmで15分間(4℃)遠心分離して二つの層を分離する。有機溶媒層の水分除去のためにsodium sulfateで処理しevaporationして有機溶媒を飛散させ窒素ガスで乾燥する。乾燥された試料に1N sodium hydroxide(methanol)を3ml添加した後、100℃で15分間saponification(鹸化)させる。この際、テプロン処理されたscrew‐capped test tubeを用いparafilmで蓋を良く包む。ここに4%のHCl(methanol)を6ml添加した後、20分間メチル化させる。メチル化された試料に2mlのhexane:water(1:1,v/v)を混ぜて約10分程度強く混合した後、8,000rpm,4℃で15分間遠心分離する。有機溶媒層を取った後、窒素ガスを利用して全て乾燥させて1ml hexaneに溶解させる。
【0073】
<結果および考察>
標準物質であるheptodecanoic acidのpeak areaを100にしたときのpeak areaを計算すると、少なくとも100ppm以上のLAが培地に添加されたときにCLAの生産が充分に発生した(表5)。また,1000ppmと500ppm添加された場合、CLAの生産量に大した差異がなかった。即ち、CLAを生産するためにはLAを100〜1000ppm添加するのが望ましく、費用と効率面では500ppmが最も適合であった。
【0074】
【表5】

【0075】
2.LA最大生産のための乳化剤添加条件
乳化剤を添加して培地内のLAが培養液と良く混合されるようにすればCLAの生産が増加するのかを実験して見た。これのためにSkim milk培地とMRS培地にLAの濃度が0.1%になるように添加した。この際、添加されるLAをLA,LA salt形態,LAとTween‐80(0.2%)の三つの形態で添加し、一夜培養してラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)のCLA生産能力を確認した。CLAの量は前記の方法を用いて培養液内の脂質を抽出してメチル化させた後、GCを利用して測定した。
【0076】
<結果および考察>
培地に添加されたLAの溶解度を高めるためにTween‐80を添加した場合がsalt形態のLAを添加した場合に比べて3倍以上のt10c12のCLAを生産した(表6)。これは培地にLAを添加するときに乳化剤を添加してLAの溶解度を高めるのが重要であることを明かし出した。
【0077】
【表6】

【0078】
3.CLA生産誘導のための先培養時の乳化剤添加条件
ラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)を直接服用するか、種菌形態または添加剤として用いて服用即時最大にCLAを生産するようにするための場合、培養培地にLAを入れて培養した場合と前記のCLA生産条件のようなTween‐80添加でLAの溶解度を増加させた条件が効率的であるかを比較確認した。これのために種菌の先培養時のLA salt添加培地、LAとTween‐80 0.01%、LAとTween‐80 0.1%、LAとTween‐80 0.2%、LAとTween‐80 0.5%を添加した。このように先培養されたラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus platarum Strain Pl62)をCLA生産培地(0.1%のLAが含有されたskim milk)で培養して生産されたCLAの量を測定した。
【0079】
<結果および考察>
商業目的の大量培養に用いられるskim milk培地(フェイ培地)でCLAを最大に生産するためにはラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)を先ず0.1%のLAとこれを培地に良く混合されるようにTween‐80が0.1〜0.5%含有されたskim milkで培養してCLAの生産能力を誘導した場合がCLAの生産能力が最も良かった(表7)。0.2%のTween‐80が添加された場合、0.5%添加された場合よりCLAの生産能力が高いのは0.5%のTween‐80による乳酸菌成長抑制のためであると思われた。
【0080】
【表7】

【0081】
3.CLA最大生産のための糖添加条件
CLA生産を最大にするための糖の種類を探し出した。これのために0.1%のLAが添加されたskim milk培地に果糖・砂糖・乳糖を夫々6%になるよう培地に添加してCLAの生産程度を測定した。
【0082】
<結果および考察>
果糖を添加した場合に最もCLAの生産が高く、次が砂糖と乳糖であり、glucoseとlactose添加の場合にはCLAの生産が却って減少した(表8)。
【0083】
【表8】

【0084】
実施例3:CLAを生産するラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactonacillus plantarum Strain PL62)を投与した鼠の体重および臓器の重量変化
1.CLA生産ラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)を投与した鼠の体重変化
高脂肪食餌を投与しながら0.1%のLAと0.2%のTween‐80が添加された培地で培養されたラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)をskim milkを賦形剤に用いて凍結乾燥させたものを匹当たり109CFU/1日と107CFU/1日投与して体重の変化を観察した。
【0085】
<材料および方法>
C57BL/6N(Charles river laboratory animal facility USA)を4匹ずつ1群を形成して実験した。第1群は普通の食餌(Purina rodent chow #5057(3.28cal/g))を投与した群、第2群は高脂肪食餌(Research diet 45% high fat diet D12451(5.252cal/g))を投与した群、第3群は高脂肪食餌と賦形剤であるskim milkを投与した対照群、第4群は高脂肪食餌とラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)を高濃度で投与した群(109CFU/day)、第5群は高脂肪食餌とラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)を低濃度で投与した群(107CFU/day)に分けて実験した。3週齢の鼠に高脂肪食餌と水を自由に食べるようにして、毎日体重の変化、給与された食餌の量を測定した。9週目に解剖して内蔵の脂肪と各主要臓器の重量を測定した。
【0086】
<結果および考察>
表9にはラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)を投与した鼠の体重変化を示したもので、ラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)を高濃度で投与した群(109CFU/day)は4週目に統計的に有意的ではないがcontrolに比べて3g以上体重の増加が少なく、8週目には統計的に有意性を見せるように体重の増加が少なかった(表9、図8、図9)。表9の資料の通り、4週目の一般食餌投与群の平均体重は22.3g、高脂肪食餌群の平均体重は25.5g、賦形剤であるskim milk投与群の場合には25.7gであったが、ラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobasillus plantarum Strain PL62)の高濃度投与群の場合には22.5g、低濃度投与群の場合には23.8gであった。これは高濃度投与群が高脂肪食餌群に比べて3.2g体重増加が少なく、これは12.4%ほど体重増加が少ないことに該当する。低濃度投与群の場合も高脂肪食餌群に比べて1.9g体重増加が少ないもので、これは7.3%ほど体重増加が少ないことに該当する。8週目には賦形剤であるskim milk投与群の平均体重が34gであるのに比べて高濃度投与群は30.5gで3.5gの減少(10.2%)を、低濃度投与群の平均体重は30.2gで3.8g(11.1%)の体重減少を見せた。
【0087】
【表9】

【0088】
2.CLA生産ラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)を投与した鼠の臓器重量の変化
8週投与後に鼠を解剖して内蔵の脂肪と各臓器の変化を観察した結果を表10に表記した。腎臓・脾臓・脳・肝などの主要臓器の重量は対照群と差異がなかった。これに反し、腎臓周辺、鼠けい部、副睾丸などの内蔵脂肪が蓄積される臓器の重量は乳酸菌投与群で確実に減少された。即ち、腎臓周辺の場合は0.83gから0.63gと0.62gに0.2g(25%)減少され、鼠けい部も亦1.4gから1.17gが1.16gに0.23g(16.43%)の減少を見せた。副睾丸の場合は1.77gから1.63gと1.47gに0.14g(7.9%)と0.3g(16.9%)が減少されてラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)の体重減少が内臓脂肪の減少によるのがわかった。
【0089】
【表10】

【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明のラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)は体脂肪減少効果があるため、肥満による疾患を予防または治療することができる。また、本発明のラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)の乾燥物とラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus platarum Strain PL62)の菌株培養余液および培養余液乾燥物は各種の飲食料の添加剤として用いられて体脂肪の予防および治療の用途に使用することができるため、全ての肥満関連疾患の予防および治療の目的に使用することができる。また、本ラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)を利用した発酵食品は体脂肪減少効果による肥満の予防および治療の目的に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】図1はラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)のCLA生産を確認したガスクロマトグラムを示したものである。
【図2】図2はラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)の顕微鏡写真図である。
【図3】図3はラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)の16S rRNA塩基序列である。
【図4】図4はラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)のCaco‐2細胞付着実験結果を示したものである。
【図5】図5はラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)の人体腸定着性実験結果を示したものである。
【図6】図6はラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)の人体経口投与後分離された集落のPCR結果を示したものである。
【図7】図7はラクトバシラスプランタルムストレインpl62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)を投与した鼠の体重変化を示したものである。
【図8】図8はラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)を9週目投与後に各群の鼠の体重を比較したグラフである。
【図9】図9はラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62)を9週目投与後に各群の鼠の臓器重量を比較したグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LA(linoleic acid)をCLA(conjugated linoleic acid)に変換させるラクトバシラスプランタルム(Lactobacillus plantarum)菌株。
【請求項2】
前記菌株はラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62) KCCM‐10655Pであることを特徴とする請求項1記載のラクトバシラスプランタルム(Lactobacillus plantarum)菌株。
【請求項3】
前記菌株は生菌または乾燥菌であることを特徴とする請求項1または2記載のラクトバシラスプランタルム(Lactobacillus plantarum)菌株。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れ1項の菌株を含むことを特徴とするCLA生産用組成物。
【請求項5】
請求項1乃至3の何れ1項の菌株を先培養することを特徴とするラクトバシラスプランタルム(Lactobacillus Plantarum)菌株を利用したCLAの大量生産方法。
【請求項6】
菌株の先培養培地に0.01〜1.0%のLAまたは紅花の種油を添加することを特徴とする請求項5記載のラクトバシラスプランタルム(Lactobacillus plantarum)菌株を利用したCLAの大量生産方法。
【請求項7】
菌株の先培養培地に0.01〜1.0%のTween‐80を添加することを特徴とする請求項6記載のラクトバシラスプランタルム(Lactobacillus plantarum)菌株を利用したCLAの大量生産方法。
【請求項8】
菌株の先培養培地に炭水化物気質として果糖または砂糖あるいは乳糖を添加することを特徴とする請求項7記載のラクトバシラスプランタルム(Lactobacillus plantarum)菌株を利用したCLAの大量生産方法。
【請求項9】
請求項1乃至3の何れ1項の菌株を添加剤として含むことを特徴とする体脂肪低下機能性食品。
【請求項10】
食品はヨーグルト、乳製品、チーズ、キムチ、唐辛子味噌、味噌を含む発酵食品や健康補助食品であることを特徴とする請求項9記載の体脂肪低下機能性食品。
【請求項11】
ラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62) KCCM‐10655P菌株を種菌として用い製造されることを特徴とする乳製品。
【請求項12】
ラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62) KCCM‐10655P菌株を発酵種菌として用い製造されることを特徴とする穀物発酵食品。
【請求項13】
ラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62) KCCM‐10655P菌株の生菌または乾燥菌あるいは前記菌株の培養余液を含むことを特徴とする肥満関連疾病の予防または治療用服用剤。
【請求項14】
服用剤の適量は平均体重が60kgの人がラクトバシラスプランタルムストレインPL62(Lactobacillus plantarum Strain PL62) KCCM‐10655P菌株を1日1〜2回1回に1×106〜1×1011CFUを摂取することを特徴とする請求項13記載の肥満関連疾病の予防または治療用服用剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−511312(P2008−511312A)
【公表日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−529665(P2007−529665)
【出願日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【国際出願番号】PCT/KR2005/002067
【国際公開番号】WO2006/025643
【国際公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(507035927)ピーエル バイオ カンパニー リミテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】PL BIO CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】570−1, Sillim−dong, Gwanak−gu, Seoul 151−010, Republic of Korea
【出願人】(507421681)シージェイ チェイルジェダン コーポレーション (24)
【Fターム(参考)】