説明

充填包装装置および方法

【課題】縦長の容器本体に内容物を充填し、蓋締めして、連続的に商品を製造する装置および方法を提供する。
【解決手段】多数のアタッチメント2を搬送しながら、該アタッチメント2に容器本体12を投入し、前記容器本体12内に内容物Mを充填し、前記容器本体12の上方の上端部12pにキャップ11を載置し、前記容器本体12上のキャップ11の姿勢が乱れている場合に、これを整え、その後、前記キャップ11を前記容器本体12の上端部12pに結合させて包装し、前記包装された商品1をアタッチメント2から排出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充填包装装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、縦長で有底筒形の容器本体に内容物を充填して包装する装置は、種々の装置が提案されている。
【特許文献1】特開平10−1119号公報(要約)
【特許文献2】実公昭61−4822号公報(第5図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
容器本体にキャップを結合させる場合、キャップを確実に結合させるのは難しい。しかし、前記特許文献には、キャップを結合させる手段について何ら開示されていない。
【0004】
したがって、本発明の目的は、縦長の容器本体に内容物を充填し、キャップを確実に蓋締めして、連続的に商品を製造することができる充填包装装置および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するために、本発明は、縦長で有底筒形の容器本体に内容物を充填した後、前記容器本体の上方の開口にキャップを結合させて包装する充填包装装置であって、 前記容器本体が倒れないように前記容器本体を周囲から支える多数のアタッチメントと、前記アタッチメントから下方に突出した容器本体の底部を支持する支持レールと、前記アタッチメントを所定の搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、前記搬送経路の所定の充填位置において前記容器本体内に、予め計数ないし計量した内容物を充填する充填手段と、前記内容物が充填された容器本体の上端部に、予め載せられたキャップを結合させて包装する蓋締手段と、前記包装された商品を前記アタッチメントから排出する排出手段とを備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、縦長の容器本体に内容物を充填し、蓋締めして、連続的に商品を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の好適な実施例においては、前記容器本体の上端部に載せられたキャップの姿勢を前記結合前に整える姿勢制御手段を更に備えている。
この実施例では、容器本体の上端部においてキャップが傾いている場合、このキャップの姿勢を整えるので、後の蓋締手段による結合が確実に行われる。
【0008】
前記容器本体が有底円筒形である場合、前記姿勢制御手段は、前記アタッチメント内の容器本体を前記アタッチメントに沿って回転させる回転手段で構成するのが好ましい。
振動を与えるよりも簡便な装置で実現できる上、騒音等の発生するおそれもない。
【0009】
本発明の別の好適な実施例においては、前記アタッチメントは前記容器本体が下方に突出するための貫通孔と、前記容器本体を周囲から支える筒支持部材とを備え、前記支持レールの上面から前記筒支持部材の上端までの高さが前記商品の高さよりも高いことを特徴とする。
この実施例では、容器本体にキャップを載せた際に、キャップがアタッチメントから外へ落下するのを防止できる。
【0010】
本発明の好適な実施例においては、前記充填手段と前記蓋締手段との間に、前記キャップを容器本体に載せるためのキャップ投入エリアが設けられ、前記キャップ投入エリアにおける前記アタッチメントの下端から前記支持レールの上面までの距離が、前記充填位置におけるそれよりも大きい。
この場合、キャップ投入エリアにおいては、支持レールの上面が下がっているので、容器本体が下方に下がった位置となるから、筒支持部材内にキャップが納まる。そのため、容器本体にキャップを置き易くなる。
一方、充填位置では支持レールの上面が高い位置にあるから、内容物が散乱した際に内容物を拾い易い。
【0011】
本発明の好適な実施例においては、前記充填手段と前記蓋締手段との間に、前記キャップを容器本体に載せるためのキャップ投入エリアが設けられ、前記キャップ投入エリアにおける前記アタッチメントの下端から前記支持レールの上面までの距離が、前記商品を排出する排出位置のそれよりも大きい。
この実施例ではキャップ投入エリアにおいては、支持レールの上面が下がっているので、容器本体が下方に下がった位置となるから、筒支持部材内にキャップが納まる。そのため容器本体にキャップを置き易くなる。
一方、排出位置では貫通孔からレール上面までの距離が小さいので、商品が貫通孔に引っ掛かるおそれがない。そのため、商品がアタッチメントから排出され易い。しだかって、スムースで確実な排出を期待できる。
【0012】
本発明の好適な実施例においては、前記排出手段は、前記アタッチメントが所定の回転経路において下方に向かって回転するのに伴い、前記回転経路に沿って前記アタッチメントから商品が飛び出すのを防止する飛び出し防止部を更に備えている。
この実施例では、商品の不用意な飛び出しを防止できるので、所定の排出位置において、かつ、所定の排出姿勢で商品を排出することができる。
【0013】
本発明の好適な実施例においては、前記充填手段は、上方からの内容物を受け取って前記容器本体の開口に向かって内容物を滑落させる傾斜シュートと、前記シュートの傾斜面に沿って進退し内容物を斜め下方に押し出すプッシャとを備えている。
この実施例では、内容物をプッシャで押すから、傾斜シュートの傾斜角度を小さくできるので、ブリッジの発生を防止できる。
【0014】
本発明の充填方法は、縦長で有底円筒形の容器本体が倒れないように前記容器本体を周囲から支える多数のアタッチメントを搬送する搬送工程と、前記アタッチメントに前記容器本体を投入する本体投入工程と、前記本体投入工程後に、前記容器本体内に内容物を充填する充填工程と、前記充填工程後に、前記容器本体の上方の上端部にキャップを載置するキャップ載置工程と、前記載置工程後に、前記容器本体上のキャップの姿勢が乱れている場合に、これを整える矯正工程と、前記矯正工程後に、前記キャップを前記容器本体の上端部に結合させて包装する結合工程と、前記包装された商品をアタッチメントから排出する排出工程とを備えている。
【0015】
この方法においては、縦長の容器本体に内容物を充填し、蓋締めして、連続的に商品を製造することができる。
容器本体の上端部においてキャップが傾いている場合、このキャップの姿勢を整えるので、後の結合が確実に行われる。
したがって、連続的に、かつ、確実な充填包装が可能となる。
【実施例1】
【0016】
以下、本発明の一実施例を図面にしたがって説明する。
本商品1は、後に詳細に説明する図3の本体投入工程、充填工程、キャップ載置工程、矯正工程、結合工程および排出工程を経て連続的に製造される。
【0017】
本充填包装装置は、図3に示すように、たとえば、ラムネ粒などの同一形状の内容物Mを容器本体12に充填した後、前記容器本体12の上方の開口12uにキャップ11を結合させて商品1を製造する。図3(c)に示すように容器本体12は、たとえば有底円筒形であり、前記開口12uにキャップ11を載置した後、上方からキャップ11を押し込むことにより、図3(d)の容器本体12にキャップ11の下部が挿入されて内容物Mが容器本体12内に密閉された商品1が製造される。
【0018】
図1に示す充填包装装置は、たとえば、2列分の充填包装作業を並行して行う機能を有しているが、以下の説明では、主として、1列分の包装充填装置について説明する。
【0019】
概略構成:
図1に示すように、本装置は、多数のアタッチメント2、支持レール3、搬送手段4、計数供給装置5、充填手段6A(6B)、蓋締手段7および排出手段8を備えている。
【0020】
アタッチメント2:
図2に示すように、アタッチメント2は、たとえばプレート20のような部材から概ね鉛直方向の上方に向って突設された4本の支持バー(筒支持部材の一例)21が前記プレート20に固着されている。前記支持バー21は、容器本体12が倒れないように容器本体12を周囲から支えるものであり、支持バー21の上方の端部21aは、上方に向ってテーパ状に開いており、これにより案内部21bが形成されている。前記案内部21bは図3の容器本体12およびキャップ11を落下投入する際にこれらを案内する。前記プレート20には、容器本体12の底部が下方に突出する貫通孔22が形成されている。図2に示すように、容器本体12は、その下部が前記貫通孔22を通り、該容器本体12の底面13が支持レール3上部の上面(摺動面)30に接触する。すなわち、前記支持レール3の上面30は容器本体12の底面1を支持する。
【0021】
搬送手段4:
各アタッチメント2のプレート20は、チェーン40を構成する各リンク41に固定されている。図1に示すように、本装置の両端部には、水平軸線のまわりに回転するスプロケット4a,4bが設けられており、無端状に形成された前記チェーン40は、両スプロケット4a,4b間にかけ渡されている。図示しない駆動手段により、前記スプロケット4a,4bが回転することにより、上側のチェーン40に固定された多数のアタッチメント2が搬送方向Xに向って移動される。したがって、前記駆動手段およびチェーン40は、アタッチメント2を所定の搬送経路に沿って搬送する搬送手段4を構成している。
【0022】
図1に示す本体投入エリアA1において、容器本体12は図3(a)に示す前記支持バー21間にオペレータにより投入されると、支持バー21により倒れないように保持されると共に、底面13がレール3の上面30に支持される。アタッチメント2に保持された容器本体12は、前記搬送手段4によって、前記充填手段6A(6B)に搬送される。
【0023】
計数供給装置5:
図1の計数供給装置5は、複数(多数)の内容物Mの計量を行うことにより所定個数の内容物Mを一まとめにして、図4のタイミングホッパ51に排出する。該タイミングホッパ51は一まとめの内容物Mを所定のタイミングで排出するまでの間、前記内容物Mを一時的に貯留する。なお、内容物Mは、概ね同一形状に形成されているので、内容物Mの単重を予め知った上で、複数の内容物Mの重量を計量することにより、所定個数の内容物Mを一まとめとすることができる。
【0024】
充填手段6A(6B):
図1の充填手段6A(6B)は搬送経路の所定の充填位置P1(P2)において、図4の容器本体12内に予め計数ないし計量した内容物Mを充填する。
図4に示すように、充填手段6A(6B)には、前記タイミングホッパ51から、予め計数され一まとめにされた内容物Mが充填手段6A(6B)の傾斜シュート61上に落下される。傾斜シュート61は上方のタイミングホッパ51から内容物Mを受け取って容器本体12の開口12uに向かって内容物Mを滑落させる。傾斜シュート61上の内容物Mは、該シュート61の下方に位置する容器本体12内に前記内容物Mを排出される。
【0025】
ここで、シュート61の傾斜角度が大きいと、瞬時に内容物Mが容器本体12内に流れ込もうとするため、内容物M同士が、充填手段6A(6B)の排出口や容器本体12の開口12uの近傍で互いに重なり合い、いわゆるブリッジが生じて容器本体12内に内容物Mが落下しないおそれがある。一方、シュート61の傾斜角度を小さくすると、内容物Mが容器本体12内に落下する時間が長くなる。
【0026】
そこで、本充填手段6A(6B)には、シュート61の傾斜面に沿って進退し、内容物Mを斜め下方に押し出すプッシャ62が設けられている。プッシャ62の進退動作には、たとえば、電磁弁やエアなどを用いることができる。
ここで、プッシャ62がシュート61に沿って内容物Mを斜め下方に押し出すことにより、シュート61の傾斜角度を小さくできるので、前記ブリッジの発生を防止して、確実に容器本体12内に内容物Mを送り込むことができると共に、充填のサイクルタイムを短くすることができる。
【0027】
支持レール3:
前記内容物Mが充填された容器本体12は、図1の蓋締手段7に供給される前に、キャップ投入エリアA2および姿勢制御エリアA3を通る。前記キャップ投入エリアA2は、オペレータがキャップ11を容器本体12に載せるためのエリアであり、一方、前記姿勢制御エリアA3は後述するようにキャップ11の姿勢を整えるエリアである。
【0028】
前記キャップ投入エリアA2、姿勢制御エリアA3および蓋締手段7における支持レール3の上面30のレベル(高さ)は、前記本体投入エリアA1から充填位置P1,P2における上面30のレベルや排出手段8における上面30のレベルよりも低い。すなわち、図3(c),(d)のキャップ載置工程、矯正工程および結合工程における支持レール3の上面30のレベルは、図3(a),(b)の本体投入工程および充填工程や排出工程(図8)における上面30のレベルよりも低い。
【0029】
このような高さに設定するためには、アタッチメント2の下端から支持レール3の上面30までの距離D1,D2について、前記キャップ載置工程、矯正工程および結合工程における距離D2が、前記本体投入工程、充填工程(充填位置P1,P2)および排出工程(図8)における距離D1よりも大きく設定される。
【0030】
前記のようなレベル設定により、本体投入工程および充填工程における支持レール3の上面30からアタッチメント2の上端までの高さH1が容器本体12の高さH2よりも高く設定されている。一方、前記キャップ載置工程、矯正工程および結合工程においては、 支持レール3の上面30から支持バー21の上端までの高さH3は、前記商品1の高さH4よりも高く設定されている。
【0031】
かかる距離D1,D2や高さH1〜H4設定により、内容物Mがレール3上にこぼれ落ちた際に拾い易く、一方、キャップ11の投入も容易になる。
【0032】
蓋締手段7:
図5はキャップ11と容器本体12の上部を示す。
図5(a)に示すように、キャップ11は容器本体12における上端部12pにオペレータにより載せられる。載せられたキャップ11は、図7の蓋締手段7の押込部材7Aまたは7Bにより下方に押され、図5(b)のようにキャップ11の下部の突部11aが、容器本体12上の円周溝12aに嵌まり込んで容器本体12に結合されて包装される。
【0033】
ここで、図7(a)のように、キャップ11の外周がスムースな円形である場合には、キャップ11が各支持バー21に均等に接するので、オペレータにより投入されたキャップ11の姿勢が乱れるおそれが少ない。しかし、図5および図7(b)のようにヒンジ11hなどの突出部がキャップ11の外周に存在する場合は、支持バー21間においてキャップ11が若干傾いたり、前記突出部が支持バー21に当接するなど乱れた姿勢でキャップ11が容器本体12上に載っている場合がある。
【0034】
姿勢制御手段9:
そこで、本装置は以下に説明する図6の姿勢制御手段9を備えている。
すなわち、該姿勢制御手段9は、前記容器本体12の開口12u(図5(a))に載せられたキャップ11の姿勢を前記結合前に整えるもので、本実施例の場合、前記アタッチメント2に支えられた容器本体12を概ね鉛直な軸線のまわりに回転させる回転手段からなる。
【0035】
容器本体12およびキャップ11がアタッチメント2内において回転されると、キャップ11はアタッチメント2のテーパ状の案内部21b内において回転し支持バー21に当接していたヒンジ11hが支持バー21,21間に移動して姿勢が矯正される。
【0036】
前記姿勢制御手段9を構成する回転手段の一例として、本実施例では、前記姿勢制御エリアA3においてのみ、支持レール3の上面30が搬送方向Xに直交する幅方向Yに傾斜しており、容器本体12の底面13(図3)の端13aが支持レール3の上面30に片当たりした状態となっている。そのため、容器本体12が搬送方向Xに搬送されると、容器本体12に回転モーメントが作用し、容器本体12およびキャップ11がアタッチメント2内で回転する。そのため、ヒンジ11hが支持バー21と支持バー21との間に納まる。
なお、支持レール3の上面30は、前記姿勢制御エリアA3以外については水平になっており、キャップ11に回転力が発生することはない。
【0037】
排出手段8:
図1の前記排出手段8は包装された商品1(図8)をアタッチメント2から排出するもので、搬送手段4の一方の端部に設けられている。図8に示すように、本実施例において、排出手段8はアタッチメント2を水平軸線のまわり(スプロケットのまわり)に回転させることにより、商品1を排出位置P3においてアタッチメント2から排出する。したがって、搬送手段4の一方の端部が排出手段8を構成する。
【0038】
本実施例の場合、前記排出手段8は飛び出し防止部80を備えている。該防止部80は前記アタッチメント2が所定の回転経路において下方に向かって回転するのに伴い、前記回転経路に沿って前記アタッチメント2から商品1が飛び出すのを防止するものである。この防止部80は、商品1を高速搬送しても、商品1を所定の排出位置P3において所定の排出姿勢で排出できるようにしている。
【0039】
なお、前記飛び出し防止部80は、たとえば、前記アタッチメント2の回転半径よりも若干大きい曲率半径を持つ防止プレートで形成されている。
また、排出工程においてはアタッチメント2内の商品1の底面13は、回路経路に沿って形成された端部支持レール3Aにより円周方向に案内される。
【0040】
つぎに、充填包装方法について説明する。
本商品1は、図1の多数のアタッチメント2で容器本体12(図2)の周囲を支えて容器本体12(図2)を一定の搬送速度で搬送しながら以下の各工程を実行する。
【0041】
オペレータは本体投入エリアA1において、図3(a)の前記アタッチメント2に前記容器本体12を投入して本体投入工程が実行される。
前記本体投入工程後に、図1の充填位置P1またはP2において充填手段6Aまたは6Bが前記容器本体12内に所定数の内容物Mを充填して、図3(b)の充填工程が実行される。
【0042】
前記内容物Mが充填された容器本体12は、図1のキャップ投入エリアA2に向かって搬送されるが、この間に支持レール3の上面30のレベルが若干下がり、図3(c)に示すように、容器本体12が下方に下がる。この後、オペレータにより前記容器本体12の上端部12pにキャップ11を載置するキャップ載置工程が実行される。
【0043】
前記載置工程後に、前記容器本体12上のキャップ11の姿勢が乱れている場合に、これを整える矯正工程が実行される。すなわち、図1の姿勢制御エリアA3において図6の支持レール3の上面30の傾斜した上部が容器本体12の底面13に接触し、搬送方向Xに容器本体12が搬送されるのに伴い容器本体12およびキャップ11が回転して、キャップ11の姿勢が矯正される。
【0044】
前記矯正工程後に、前記容器本体12は図1の前記姿勢制御エリアA3から蓋締手段7に搬送され、蓋締手段7は図7(a),(b)の押込部材7Aまたは7Bを下降させて前記キャップ11を前記容器本体12の上端部12pに押し込んで結合させて包装し、これにより、結合工程が実行される。
前記包装された商品1は図1の下流に搬送されアタッチメント2から排出されて排出工程が実行される。
【0045】
このように、図3の縦長の容器本体12に内容物Mを充填し、蓋締めして、連続的に商品を製造することができると共に確実な充填包装が可能となる。
【0046】
ところで、図7(a)のようにキャップ11の中央が突出している場合には、支持バー21と干渉しないよう押込部材7Aに切欠部71を設ける。これにより、キャップ11の上端の周囲を押すことができる。
一方、図7(b)のように、キャップ11の上面が傾斜している場合には、キャップ11の中央を押すことができるように、押込部材7Bの下面を球面に形成する。
【0047】
ところで、前記実施例では姿勢制御手段9の回転手段を支持レール3の上面30に形成したが、回転手段は容器本体12の側面に連続的に接触することで、容器本体12に回転力を付与する接触部材で形成してもよい。また、回転手段に代えて、容器本体12に振動を与えることでキャップ11の姿勢を矯正してもよい。
【0048】
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施例を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。
たとえば、断続的に搬送して停止中に各工程を行えるようにしてもよい。
また、アタッチメント2の筒支持部材を円筒管で形成してもよい。
計数供給装置5は内容物Mを計数せずに計量のみを行ってもよい。
キャップ11や容器本体12の投入を自動機で行ってもよい。
また、商品1の排出は移載機でアタッチメント2から商品1を取り出してもよい。
したがって、そのような変更および修正は、請求の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は縦長の容器本体がキャップで閉塞された充填包装に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の充填包装装置および方法の一実施例を示す概略正面図である。
【図2】アタッチメントを示す正面図である。
【図3】容器本体の投入から容器本体とキャップの結合に至るまでの方法を示す一部断面した正面図である。
【図4】充填方法を示す側面図である。
【図5】容器本体とキャップの結合状態を示す正面図である。
【図6】キャップの姿勢を整える方法を示す概略斜視図である。
【図7】蓋締手段の例を示す概略斜視図である。
【図8】排出手段を示す概略正面図である。
【符号の説明】
【0051】
1:商品
11:キャップ
12:容器本体
12p:上端部
12u:開口
2:アタッチメント
21:筒支持部材(支持バー)
22:貫通孔
3:支持レール
30:上面
4:搬送手段
6A,6B:充填手段
61:傾斜シュート
62:プッシャ
7:蓋締手段
8:排出手段
80:飛び出し防止部
9:姿勢制御手段(回転手段)
A1:本体投入エリア
A2:キャップ投入エリア
A3:姿勢制御エリア
M:内容物
P1:充填位置
P2:充填位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦長で有底筒形の容器本体に内容物を充填した後、前記容器本体の上方の開口にキャップを結合させて包装する充填包装装置であって、
前記容器本体が倒れないように前記容器本体を周囲から支える多数のアタッチメントと、
前記アタッチメントから下方に突出した容器本体の底部を支持する支持レールと、
前記アタッチメントを所定の搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、
前記搬送経路の所定の充填位置において前記容器本体内に、予め計数ないし計量した内容物を充填する充填手段と、
前記内容物が充填された容器本体の上端部に、予め載せられたキャップを結合させて包装する蓋締手段と、
前記包装された商品を前記アタッチメントから排出する排出手段とを備えた充填包装装置。
【請求項2】
請求項1において、前記容器本体の上端部に載せられたキャップの姿勢を前記結合前に整える姿勢制御手段を更に備えた充填包装装置。
【請求項3】
請求項2において、前記容器本体は有底円筒形であり、前記姿勢制御手段は、前記アタッチメント内の容器本体を前記アタッチメントに沿って回転させる回転手段からなる充填包装装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項において、前記アタッチメントは前記容器本体が下方に突出するための貫通孔と、前記容器本体を周囲から支える筒支持部材とを備え、前記支持レールの上面から前記筒支持部材の上端までの高さが前記商品の高さよりも高いエリアを有することを特徴とする充填包装装置。
【請求項5】
請求項1ないし3のいずれか1項において、前記充填手段と前記蓋締手段との間に、前記キャップを容器本体に載せるためのキャップ投入エリアが設けられ、前記キャップ投入エリアにおける前記アタッチメントの下端から前記支持レールの上面までの距離が、前記充填位置のそれよりも大きいことを特徴とする充填包装装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項において、前記充填手段と前記蓋締手段との間に、前記キャップを容器本体に載せるためのキャップ投入エリアが設けられ、前記キャップ投入エリアにおける前記アタッチメントの下端から前記支持レールの上面までの距離が、前記商品を排出する排出位置のそれよりも大きいことを特徴とする充填包装装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項において、前記排出手段は、前記アタッチメントが所定の回転経路において下方に向かって回転するのに伴い、前記アタッチメントから商品が飛び出すのを防止する飛び出し防止部を更に備えた充填包装装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項において、前記充填手段は、上方からの内容物を受け取って前記容器本体の開口に向かって内容物を滑落させる傾斜シュートと、前記傾斜シュートの傾斜面に沿って進退し内容物を斜め下方に押し出すプッシャとを備えた充填包装装置。
【請求項9】
縦長で有底円筒形の容器本体が倒れないように前記容器本体を周囲から支える多数のアタッチメントを搬送する搬送工程と、
前記アタッチメントに前記容器本体を投入する本体投入工程と、
前記本体投入工程後に、前記容器本体内に内容物を充填する充填工程と、
前記充填工程後に、前記容器本体の上方の上端部にキャップを載置するキャップ載置工程と、
前記載置工程後に、前記容器本体上のキャップの姿勢が乱れている場合に、これを整える矯正工程と、
前記矯正工程後に、前記キャップを前記容器本体の上端部に結合させて包装する結合工程と、
前記包装された商品をアタッチメントから排出する排出工程とを備えた充填包装方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2007−320646(P2007−320646A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−156011(P2006−156011)
【出願日】平成18年6月5日(2006.6.5)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】