説明

充電装置及び端末装置並びにプログラム

【課題】端末装置の載置状況をユーザに対して適切に認識させることができるようにする。
【解決手段】充電装置2は、その載置面2a上に携帯電話機(端末装置)1が載置された場合に、その載置された位置に応じて発光対象となる発光体LED(1)、発光体LED(2)を選択して発光させる。この場合、充電装置2は、発光対象として選択した発光体LED(1)に対応した位置に配設されている発光体LED(2)を更に発光対象として選択して発光させる。携帯電話機1は、その充電状況に基づいて特定した発光色で発光体LED(0)を発光させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の端末装置への充電が可能な充電装置及びその端末装置並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機などの端末装置への充電を行う充電装置としては、複数の端末装置を同時に充電することが可能なものが実用化されている。例えば、充電用の一次コイルを備えた充電シート状の充電器を用いて、複数の被充電機器を充電するようにした無接点充電システムが開示されている(特許文献1参照)。この種の充電装置にあっては、充電シート上に端末装置を載置する際に、厳密な位置に載置する必要がないため、比較的自由に載置することが可能となるというメリットを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−006440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、複数の端末装置を同時に充電可能な充電装置にあっては、1台の端末装置のみ充電可能な充電装置に比べて、様々な状況において端末装置がどの位置に載置されているか、正常に載置されたのか、どのような順序で載置されているのか、などの載置状況をユーザに対して適切に認識させる必要がある。例えば、周囲が暗い状況では、既に載置されている端末装置や自己が載置した端末装置の載置状況をユーザに対して認識させることは重要なことである。
【0005】
本発明の課題は、端末装置の載置状況をユーザに対して適切に認識させることができるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために請求項1記載の発明は、複数の端末装置への充電が可能な充電装置であって、当該充電装置に前記端末装置が載置された場合に、その載置された位置を検出する位置検出手段と、この位置検出手段によって検出された載置位置に基づいて、前記端末装置の載置位置を明示するように制御する制御手段と、を具備したことを特徴とする。
【0007】
請求項1に従属する発明として、複数の発光体を有する第1発光手段と、この第1発光手段を構成する複数の発光体のうち、前記位置検出手段によって検出された載置位置に応じて発光対象となる発光体を選択する第1選択手段と、を更に備え、前記制御手段は、前記第1選択手段によって選択された発光体を発光させることによって、前記端末装置の載置位置を明示するように制御する、ようにしたことを特徴とする請求項2記載の発明であってもよい。
【0008】
請求項2に従属する発明として、当該充電装置に前記端末装置が載置された場合に、既に載置されている他の端末装置の台数を検出する台数検出手段と、この台数検出手段によって検出された台数に基づいて、前記第1発光手段を構成する発光体の発光色を特定する第1特定手段と、を更に備え、前記制御手段は、前記第1選択手段によって選択された発光体を、前記第1特定手段によって特定された発光色で発光させるように制御する、ようにしたことを特徴とする請求項3記載の発明であってもよい。
【0009】
請求項2に従属する発明として、前記第1発光手段とは異なる複数の発光体を有する第2発光手段と、前記第1選択手段によって選択された発光体に基づいて、前記第2発光手段を構成する複数の発光体の中から発光対象となる発光体を選択する第2選択手段と、を更に備え、前記制御手段は、前記第1選択手段によって選択された第1発光手段の発光体を発光させると共に、前記第2選択手段によって選択された第2発光手段の発光体を発光させるように制御する、ようにしたことを特徴とする請求項4記載の発明であってもよい。
【0010】
請求項4に従属する発明として、当該充電装置に前記端末装置が載置された場合に、既に載置されている他の端末装置の台数を検出する台数検出手段と、この台数検出手段によって検出された台数に基づいて、前記第1発光手段を構成する発光体の発光色を特定する第1特定手段と、この第1特定手段によって特定された発光色に基づいて、前記第2発光手段を構成する発光体の発光色を特定する第2特定手段と、を更に備え、前記制御手段は、前記第2発光手段を構成する発光体を、前記第2特定手段によって特定された発光色で発光させるように制御する、ようにしたことを特徴とする請求項5記載の発明であってもよい。
【0011】
請求項2に従属する発明として、前記第1発光手段とは異なる複数の発光体を有する第2発光手段と、当該充電装置に前記端末装置が載置された場合に、既に載置されている他の端末装置の台数を検出する台数検出手段と、前記第2発光手段を構成する複数の発光体のうち、前記台数検出手段によって検出された台数に応じて発光対象となる発光体を選択する第3選択手段と、を更に備え、前記制御手段は、前記第1選択手段によって選択された第1発光手段の発光体を発光させると共に、前記第3選択手段によって選択された第2発光手段の発光体を発光させるように制御する、ことを特徴とする請求項6記載の発明であってもよい。
【0012】
請求項6に従属する発明として、前記台数検出手段によって検出された台数に基づいて、前記第1発光手段を構成する発光体の発光色を特定する第1特定手段と、この第1特定手段によって特定された発光色に基づいて、前記第2発光手段を構成する発光体の発光色を特定する第2特定手段と、を更に備え、前記制御手段は、前記第2発光手段を構成する発光体を、前記第2特定手段によって特定された発光色で発光させるように制御する、ようにしたことを特徴とする請求項7記載の発明であってもよい。
【0013】
請求項4、請求項6いずれかに従属する発明として、前記第1発光手段を構成する複数の発光体は、前記端末装置が載置される載置面にそれぞれ配設し、前記第2発光手段を構成する複数の発光体は、前記載置面とは異なる面にそれぞれ配設した、ことを特徴とする請求項8記載の発明であってもよい。
【0014】
請求項2、請求項4、請求項6いずれかに従属する発明として、前記端末装置の充電状況を検出する充電検出手段と、この充電検出手段によって検出された充電状況に基づいて前記発光体の発光色を特定する第3特定手段と、を更に備え、前記制御手段は、前記選択された発光体を前記第3特定手段によって特定された発光色で発光させるように制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項9記載の発明であってもよい。
【0015】
請求項2、請求項4、請求項6いずれかに従属する発明として、前記端末装置の充電状況を検出する充電検出手段と、この充電検出手段によって検出された充電状況に基づいて前記発光体の点滅パターンを特定する第4特定手段と、を更に備え、前記制御手段は、前記選択された発光体を前記第4特定手段によって特定された点滅パターンで発光させるように制御する、ようにしたことを特徴とする請求項10記載の発明であってもよい。
【0016】
また、上述した課題を解決するために請求項11記載の発明は、複数の端末装置への充電が可能な充電装置によって充電される端末装置であって、前記充電装置に載置された場合に、既に載置されている他の端末装置の台数を検出する検出手段と、この検出手段によって検出された台数に基づいて、前記他の端末装置の台数を明示するように制御する制御手段と、を具備したことを特徴とする。
【0017】
請求項11に従属する発明として、発光体を有する発光手段と、前記検出手段によって検出された台数に基づいて、前記発光手段の発光体の発光色を特定する第1特定手段と、を更に備え、前記制御手段は、前記第1特定手段によって特定された発光色で前記発光体を発光させるように制御する、ようにしたことを特徴とする請求項12記載の発明であってもよい。
【0018】
請求項12に従属する発明として、当該端末装置の充電状況を検出する充電検出手段と、この充電検出手段によって検出された充電状況に基づいて前記発光体の発光色を特定する第2特定手段と、を更に備え、前記制御手段は、前記発光体を前記第2特定手段によって特定された発光色で発光させるように制御する、ようにしたことを特徴とする請求項13記載の発明であってもよい。
【0019】
請求項12に従属する発明として、前記端末装置の充電状況を検出する充電検出手段と、この充電検出手段によって検出された充電状況に基づいて前記発光体の点滅パターンを特定する第3特定手段と、を更に備え、前記制御手段は、前記発光体を前記第3特定手段によって特定された点滅パターンで発光させるように制御する、ようにしたことを特徴とする請求項14記載の発明であってもよい。
【0020】
また、上述した課題を解決するために請求項15記載の発明は、コンピュータに対して、複数の端末装置への充電が可能な充電装置に前記端末装置が載置された場合に、その載置された位置を検出する機能と、前記検出された載置位置に基づいて、前記端末装置の載置位置を明示するように制御する機能と、を実現させるためのプログラムを特徴とする。
【0021】
また、上述した課題を解決するために請求項16記載の発明は、コンピュータに対して、複数の端末装置への充電が可能な充電装置に前記端末装置が載置された場合に、既に載置されている他の端末装置の台数を検出する機能と、前記検出された台数に基づいて、前記他の端末装置の台数を明示するように制御する機能と、を実現させるためのプログラムを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、端末装置の載置状況をユーザに対して適切に認識させることができ、利便性を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】端末装置として適用した携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図。
【図2】携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】充電装置2の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図4】携帯電話機1及び充電装置2の外観図。
【図5】(1)、(2)は、充電装置2を構成する筐体の載置面2a及び一側面2bに配設されている発光体LED(1)、LED(2)などの配設状態を示し外観図。
【図6】(1)、(2)は、携帯電話機1側の発光方法特定情報記憶部M14及び充電装置2側の発光方法特定情報記憶部M23を説明するための図。
【図7】携帯電話機1側の載置状況記憶部M15を説明するための図。
【図8】(1)、(2)は、充電装置2側のLED選択情報記憶部M24を説明するための図。
【図9】充電装置2側の載置状況記憶部M25を説明するための図。
【図10】電源投入に伴って実行開始される携帯電話機1側の全体動作の概要を示したフローチャート。
【図11】電源投入に伴って実行開始される充電装置2側の全体動作の概要を示したフローチャート。
【図12】携帯電話機1側及び充電装置2側で実行される通信処理(図10のステップA5、図11のステップB4)を詳述するためのフローチャート。
【図13】充電装置2側で実行される発光体LED(1)選択処理(図11のステップB5)を詳述するためのフローチャート。
【図14】充電装置2側で実行される発光体LED(2)選択処理(図11のステップB6)を詳述するためのフローチャート。
【図15】発光色特定処理(図10のステップA6、図11のステップB7)を詳述するためのフローチャート。
【図16】点滅パターン特定処理(図10のステップA11、図11のステップB10)を詳述するためのフローチャート。
【図17】充電装置2側で実行される発光色変更処理(図11のステップB14)を詳述するためのフローチャート。
【図18】第2実施形態において、充電装置2の側面2bを正面から見た場合の外観図。
【図19】第2実施形態における発光方法特定情報記憶部M14、M23を説明するための図。
【図20】第2実施形態における充電装置2側のLED選択情報記憶部M24を説明するための図。
【図21】第2実施形態において、充電装置2側で実行される発光体LED(2)選択処理(図11のステップB6)を詳述するためのフローチャート。
【図22】第2実施形態において、図16の点滅パターン特定処理(図10のステップA11、図11のステップB10)に代わって実行され、図15の発光色特定処理(図10のステップA6、図11のステップB7)とは異なる発光色特定処理を示したフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(実施形態1)
【0025】
以下、図1〜図17を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
本実施形態は、端末装置として携帯電話機に適用した場合を例示したもので、図1は、この携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図である。
携帯電話機1は、例えば、2つの筐体(操作部筐体、表示部筐体)が開閉可能に取り付けられた折り畳み自在なもので、この折り畳みタイプの携帯電話機1には音声通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)などを備え、この携帯電話機1への充電は、充電装置2に載置することによって行うようにしている。
【0026】
充電装置2は、複数の携帯電話機1を同時に充電可能なもので、例えば、商用電源などに電源ケーブル3を介して接続されている。携帯電話機1は、最寄りの基地局4A、交換機4Bから無線通信網(移動体通信網)4に接続されると、この無線通信網4を介して他の携帯電話機(図示省略)との間で通話可能な状態となる。また、携帯電話機1は、無線通信網4を介してインターネット5に接続されると、電子メールの送受信が可能となったり、Webページを閲覧可能となったりする。
【0027】
図2は、携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
中央制御部11は、二次電池(図示省略)を備えた電池部12からの電力供給によって動作し、記憶部13内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話機1の全体動作を制御する中央演算処理装置やメモリ(図示省略)などを有している。電池部12は、携帯電話機(自機)1が充電装置2に載置されている状態において、充電装置2との間で非接触充電方式(例えば、電磁誘導方式)によって充電を行うもので、充電用二次コイルCOL(2)を有する構成となっている。記憶部13には、プログラム記憶部M11、各種情報一時記憶部M12、端末識別情報記憶部M13、発光方法特定情報記憶部M14、載置状況記憶部M15などが設けられている。なお、記憶部13は、例えば、SDカード、ICカードなど、着脱自在な可搬型メモリ(記録メディア)を含む構成であってもよく、図示しない所定の外部サーバ上にあってもよい。
【0028】
プログラム記憶部M11は、後述する図10、図12(1)、図15、図16に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するための基本プログラムやアプリケーションプログラム、それに必要な情報などを記憶する。各種情報一時記憶部M12は、フラグ情報(後述する載置フラグなど)、タイマ情報、画面情報など、携帯電話機1が動作するために必要な各種の情報を一時的に記憶するワーク領域である。端末識別情報記憶部M13は、自機を識別するための端末識別情報(例えば、電話番号や製造番号などのように携帯電話機1を識別可能な任意の識別情報)を記憶するもので、充電装置2に対して送信される。なお、発光方法特定情報記憶部M14、載置状況記憶部M15については、後述するものとする。
【0029】
無線通信部14は、図示しない無線部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、例えば、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能などの動作時に、最寄りの基地局2Aとの間でデータの送受信を行うもので、通話機能の動作時にはベースバンド部の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調したのち、音声信号処理部15を介して通話用スピーカSPから音声出力させ、また、通話用マイクMCからの入力音声データを音声信号処理部15から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化したのち、ベースバンド部の送信側に与えてアンテナAN1から発信出力させる。
【0030】
表示部16は、高精細液晶や有機ELを使用し、例えば、待受画像、アイコン、日時情報のほか、テキストデータ、メール、Webページなどを表示するもので、折り畳みタイプの携帯電話機1の折り畳みを開いた状態で露出するメイン表示部16aのほかに、サブ表示部16bを有している。なお、表示部16は携帯電話機1に備えられている表示部としたが、外部モニタなど、任意の外部表示装置であってもよい。操作部17は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを入力するもので、中央制御部11は、この操作部17からの入力操作信号に応じた処理を実行する。RTC(リアルタイムクロックモジュール)18は、時計部を構成するもので、中央制御部11は、RTC18から現在日時を取得する。
【0031】
報知部19は、サウンドスピーカSNS、発光体LED(0)、振動モータVIMを備え、着信時に駆動されて着信報知を行うほか、アラーム報知時、充電時にも駆動される。更に、発光体LED(0)は、携帯電話機(自機)1が充電装置2に載置されている状態においてその載置状況を報知する報知手段としても利用可能なもので、例えば、赤、緑、青の三原色のLED(発光ダイオード)群を使用することによって多色表示が可能な構成となっている。非接触通信部20は、携帯電話機1が充電装置2に載置されている状態において、充電装置2との間で非接触通信によってデータの送受信を、アンテナAN2を介して行うもので、例えば、非接触ICカード、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信などの非接触タイプの近距離通信手段によって構成されている。
【0032】
図3は、充電装置2の基本的な構成要素を示したブロック図である。
充電装置2は、中央制御部21を中核とするもので、商用電源(図示省略)などから電源ケーブル接続部22を介して供給される電力によって動作する。中央制御部21は、記憶部23内の各種のプログラムに応じてこの充電装置2の全体動作を制御するもので、中央演算処理装置やメモリ(図示省略)などを有している。この記憶部23には、プログラム記憶部M21、各種情報一時記憶部M22、発光方法特定情報記憶部M23、LED選択情報記憶部M24、載置状況記憶部M25などが設けられている。
【0033】
プログラム記憶部M21は、後述する図11、図12(2)、図13〜図17に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムやそれに必要な情報などを記憶する。各種情報一時記憶部M22は、フラグ情報など、充電装置2が動作するために必要な各種の情報を一時的に記憶するワーク領域である。なお、発光方法特定情報記憶部M23、LED選択情報記憶部M24、載置状況記憶部M25については、後述するものとする。
【0034】
充電部24は、携帯電話機1が充電装置2に載置されている状態において、携帯電話機1との間で非接触充電方式(例えば、電磁誘導方式)によって充電を行うもので、複数の充電用一次コイルCOL(1)を有する構成となっている。非接触通信部25は、携帯電話機1が充電装置2に載置されている状態において、携帯電話機1との間で非接触通信によってデータの送受信を、アンテナAN3を介して行うもので、例えば、非接触ICカード、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信などの非接触タイプの近距離通信手段によって構成されている。
【0035】
位置検出部26は、携帯電話機1が載置される充電装置2の載置面において、その各所に配設された複数の接触センサTOSを有し、この接触センサTOSの検出結果に応じて携帯電話機1がどの位置に載置されたのかを示す載置位置を検出するようにしている。操作部27は、電源オン/オフキーなどを有し、中央制御部21は、操作に応じた処理を行う。発光部28は、携帯電話機1が充電装置2に載置された際に、その載置状況を報知するために発光するもので、充電装置2の各所に配設されている発光体LED(1)と、この発光体LED(1)の配設位置とは異なる各所に配設されている発光体LED(2)とを有する構成で、各発光体LED(1)、発光体LED(2)は、例えば、赤、緑、青の三原色のLED(発光ダイオード)群を使用することによって多色表示が可能な構成となっている。
【0036】
図4は、携帯電話機1及び充電装置2の外観図を示である。
折り畳みタイプの携帯電話機1において図示の例は、携帯電話機1を折り畳んで各筐体を閉じた状態を示し、この閉じた状態においてもサブ表示部16b及び発光体LED(0)をユーザが視認可能な状態となる。充電装置2は、その筐体全体が長方形状の薄型箱体を成し、その上面は携帯電話機1への充電時に携帯電話機1が載置される載置面2aとなっている。この載置面2aには、発光部28を構成する複数の発光体LED(1)がマトリクス状(2行×8列)に配設されている。この16個の発光体LED(1)は、載置面2aの全体に亘って等間隔に配設されたもので、各発光体LED(1)の発光領域は円形を成している。
【0037】
また、充電装置2の一側面(正面)2bには、4個の発光体LED(2)が等間隔に配設されている。この4個の発光体LED(2)は、側面2bの全体に亘って等間隔に配設されたもので、各発光体LED(2)の発光領域は横長の楕円を成し、発光体LED(1)の発光領域に対してその4倍程度の大きさとなっている。なお、図4では図示省略したが、充電装置を構成する筐体内においてその載置面2aの下方には、充電部24を構成する複数の充電用一次コイルCOL(1)が配設されている。
【0038】
図5は、充電装置2を構成する筐体の載置面2a及び一側面2bに配設されている発光体LED(1)、LED(2)などの配設状態を示すと共に、更に、図5(1)は、充電装置2の載置面2aを上から見た場合の外観図、(2)は、充電装置2の側面2bを正面から見た場合の外観図である。
充電装置2を構成する筐体の上面を携帯電話機1が載置される載置面2aにおいて、図中、“丸型の図形”は、発光体LED(1)を示し、“四角形の図形”は、位置検出部26を構成する接触センサTOSを示し、“環状の破線”は、充電部24を構成する充電用一次コイルCOL(1)を示している。ここで、図示の例において、マトリクス状に配設されている16個の発光体LED(1)は、図中、左側グループと右側グループの2つのグループに分けられている。図中、横方向を列方向、縦方向を行方向とすると、各グループのLED(1)は、2行×4列の構成で、左側グループ内の各発光体LED(1)は、符号A〜Hによって示され、右側グループ内の各発光体LED(1)は、符号I〜Pによって示されている。
【0039】
そして、各グループにおいてその奇数列目と偶数列目の発光体LED(1)との間、例えば、左側グループ内では“A”と“C”との間、“B”と“D”との間、“E”と“G”との間、“F”と“H”との間には、接触センサTOSが一つずつ配設されている。また、左側グループ内の接触センサTOSは、符号a〜dによって示され、右側グループ内の接触センサTOSは、符号e〜hによって示されている。また、グループ毎に各発光体LED(1)を結ぶような環状線に沿って、充電部24を構成する充電用一次コイルCOL(1)がそれぞれ配設されている。そして、載置面2a上の各発光体LED(1)は、携帯電話機1が載置された位置に応じて選択的に発光される。すなわち、位置検出部26によって携帯電話機1がどの位置に載置されたのかが検出されると、16個の各発光体LED(1)のうち、その載置位置に応じた発光体LED(1)が発光対象として選択されて発光されるようにしている。
【0040】
また、充電装置2の一側面2bにおいて横一列に等間隔に配設されている4個の発光体LED(2)は、複数の発光体LED(1)に対応した位置に配設されているもので、図中、右側グループと左側グループの2つのグループに分けられている。この左側グループ内の各発光体LED(2)は、符号W、Xによって示され、右側グループ内の各発光体LED(2)は、符号Y、Zによって示されている。この4個の発光体LED(2)のうち、発光対象として選択した発光体LED(1)に対応する位置の発光体LED(2)を発光対象として選択するようにしている。すなわち、充電装置2は、携帯電話機1を載置した位置に基づいて、載置面2a側の発光体LED(1)を発光対象として選択すると共に、選択した発光体LED(1)に対応した位置に配設されている側面2b側の発光体LED(2)を更に発光対象として選択することによって、携帯電話機1の載置位置に基づいて複数の発光体として発光体LED(1)及び発光体LED(2)を選択して発光させるようにしている。
【0041】
図6は、携帯電話機1側の発光方法特定情報記憶部M14及び充電装置2側の発光方法特定情報記憶部M23を説明するための図である。
この第1実施形態においては、携帯電話機1側の発光方法特定情報記憶部M14と充電装置2側の発光方法特定情報記憶部M23とは同一内容となっており、携帯電話機1が充電装置2に載置させた際に、充電装置2は、自己の発光方法特定情報記憶部M23の内容を携帯電話機1に対して送信することによって携帯電話機1側の発光方法特定情報記憶部M14にコピー記憶させるようにしている。
【0042】
携帯電話機1は、充電装置2からの発光方法特定情報を受信して自己の発光方法特定情報記憶部M14にそのままコピー記憶させるようにしているが、これに限らず、例えば、発光方法特定情報記憶部M14、M23は、携帯電話機1と充電装置2とは無関係に別個独立したものであってもよい。また、後述するが、携帯電話機1側に発光方法特定情報記憶部M14を設けずに、充電装置2側のみに発光方法特定情報記憶部M23を設けるようにしてもよい。
【0043】
発光方法特定情報記憶部M14、M23は、発光体の発光方法(発光色、点滅パターン)を特定するための情報を記憶するもので、図6(1)は、台数に関する発光色特定情報を示し、図6(2)は、充電状況に関する点滅パターン特定情報を示している。すなわち、図6(1)に示した発光方法特定情報記憶部M14、M23は、発光体LED(0)又は、発光体LED(1)及び発光体LED(2)を何色で発光させるかの発光色特定情報を記憶するもので、自機の載置が何台目であるかを示す台数に対応して、発光体LED(0)又は、発光体LED(1)及び発光体LED(2)を発光させる際の発光色を記憶する構成となっている。この場合、携帯電話機1、充電装置2は、台数に基づいて発光色特定情報を検索して、対応する発光色を特定するようにしている。なお、図示の例は、台数に対応する発光色の情報として、1台目には“オレンジ”、2台目には“黄”、3台目には“緑”、4台目には“柴”、…が記憶されている場合を示している。
【0044】
また、図6(2)に示した発光方法特定情報記憶部M14、M23は、発光体LED(0)又は、発光体LED(1)及び発光体LED(2)の点滅パターン特定情報を記憶するもので、携帯電話機1の充電状況に対応して、発光体LED(0)又は、発光体LED(1)及び発光体LED(2)を点滅させる際の点滅パターンを記憶する構成となっている。この場合、携帯電話機1、充電装置2は、充電状況に基づいて点滅パターン特定情報を検索して、対応する点滅パターンを特定するようにしている。なお、図示の例は、充電状況に対応する点滅パターンとして、充電中(正常充電)の場合には“点灯”、充電終了後の場合には“低速点滅”、充電異常の場合には“高速点滅”、…が記憶されている場合を示している。また、ユーザ操作によって発光方法特定情報記憶部M14、M23の内容を任意に設定可能としてもよい。
【0045】
図7は、携帯電話機1側の載置状況記憶部M15を説明するための図である。
載置状況記憶部M15は、携帯電話機1を充電装置2に載置した際の載置状況を記憶するもので、現在、今回載置した携帯電話機1は何台目であるかを示す台数と、現在の発光方法(発光色、点滅パターン)を載置状況として記憶する構成となっている。ここで、図示の例は、現在の載置状況として“2台目”、“黄色”、“点灯”が記憶されている場合を示している。
【0046】
図8は、充電装置2側のLED選択情報記憶部M24を説明するための図である。
図8(1)に示すLED選択情報記憶部M24は、発光体LED(1)を選択するための選択情報を記憶するもので、発光部28を構成する各発光体LED(1)、つまり、載置面2a上に配設されている各発光体LED(1)のうち、位置検出部26の接触センサTOSによって検出された帯電話機1の載置位置に基づいて、どの発光体を発光対象として選択するかを示すLED(1)選択情報を記憶する構成となっている。
【0047】
すなわち、図8(1)のLED選択情報記憶部M24は、載置された「位置(接触センサ)」と、発光させる「発光体LED(1)」とを対応付けて記憶する構成となっている。例えば、図5に示すように、携帯電話機1が載置されたことを検出した接触センサTOSが符号“a”で示される接触センサTOSあれば、発光対象として発光体LED(1)として“A”と“B”を選択し、携帯電話機1の載置を検出した接触センサTOSが“h”であれば、発光させる発光体LED(1)として“O”と“P”を選択して発光させるようにしている。つまり、中央制御部21は、帯電話機1の載置位置に基づいて発光部28を制御して、携帯電話機1が載置された位置又はその近傍の発光体LED(1)を発光させるようにしている。
【0048】
図8(2)に示すLED選択情報記憶部M24は、発光体LED(2)を選択するための選択情報を記憶するもので、発光部28を構成する各発光体LED(2)、つまり、側面2b上に配設されている各発光体LED(2)のうち、載置面2a上のどの発光体LED(1)が発光対象として選択されたかによって、発光させる発光体LED(2)を選択するための選択情報を記憶する構成となっている。すなわち、図8(2)のLED選択情報記憶部M24は、発光対象として選択された「発光体LED(1)」と、発光させる「発光体LED(2)」とを対応付けて記憶する構成となっている。例えば、図5に示すように、“A”〜“D”のいずれかの発光体LED(1)が発光されたときには、発光させる発光体LED(2)として“W”を選択し、“M”〜“P”のいずれかの発光体LED(1)が発光されたときには、発光させる発光体LED(2)として“Z”を選択して発光させるようにしている。
【0049】
図9は、充電装置2側の載置状況記憶部M25を説明するための図である。
載置状況記憶部M25は、携帯電話機1が載置されている場合に、載置されている携帯電話機1毎にその載置状況を記憶するもので、「端末識別情報」、「台数」、「位置」、「発光体LED(1)」、「発光体LED(2)」、「発光色」、「点滅パターン」を載置状況として記憶する構成となっている。「端末識別情報」は、携帯電話機1を識別するための情報として、例えば、電話番号や製造番号などのように、携帯電話機1を識別可能な情報である。
【0050】
「台数」は何台目の載置であるかを示し、「位置」は、携帯電話機1が載置された載置位置又はその近傍の接触センサTOSを示し、携帯電話機1の載置位置は、図5の符号a〜hで示している。「発光体LED(1)」は、携帯電話機1の載置位置に応じて発光されている発光体LED(1)を示し、「発光体LED(2)」は、発光体LED(1)の発光に応じて発光されている発光体LED(2)を示している。「発光色」は、何台目の載置であるかの台数に基づいて特定された発光色を示し、「点滅パターン」は、携帯電話機1への充電状況に応じた点滅パターンを示している。
【0051】
次に、第1実施形態における携帯電話機1の動作概念を図10〜図17に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、ネットワークなど伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。このことは後述する他の実施形態においても同様であり、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用して本実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0052】
図10は、電源投入に伴って実行開始される携帯電話機1側の全体動作の概要を示したフローチャートである。図11は、電源投入に伴って実行開始される充電装置2側の全体動作の概要を示したフローチャートである。
先ず、携帯電話機1側において中央制御部11は、電源を投入する電源オン操作が行われると(図10のステップA1でYES)、充電装置2に載置されたことを検出したかを調べたり(ステップA2)、携帯電話機1が充電装置2に載置中であることを示す載置フラグが“1”であるかを調べたり(ステップA7)、充電装置2との載置が外れたかを調べたり(ステップA12)、電話着信を検出したかを調べたり(ステップA16)、電源オフ操作が行われたかを調べたり(ステップA18)、その他の操作が行われたかを調べたりする(ステップA20)。
【0053】
ここで、電話着信を検出すると(ステップA16でYES)、通話可能状態とする通話処理を行った後(ステップA17)、上述のステップA2に戻る。また、電源オフ操作が行われると(ステップA18でYES)、電源オフ処理を行った後(ステップA19)、このフローの終了となるが、その他の操作が行われたときには(ステップA20でYES)、その操作に応じた処理として、例えば、発信処理などを行った後(ステップA21)、上述のステップA2に戻る。
【0054】
一方、充電装置2側において中央制御部21は、電源を投入する電源オン操作が行われると(図11のステップB1でYES)、携帯電話機1の載置を検出したかを調べたり(ステップB2)、携帯電話機1から電池残量情報を受信したかを調べたり(ステップB8)、載置されている携帯電話機1が外されたかを調べたり(ステップB11)、電源オフ操作が行われたかを調べたり(ステップB15)、その他の操作が行われたかを調べたりする(ステップB17)。いま、電源オフ操作が行われると(ステップB15でYES)、電源オフ処理を行った後(ステップB16)、このフローの終了となるが、その他の操作が行われたときには(ステップB17でYES)、その操作に応じた処理を行った後(ステップB18)、上述のステップB2に戻る。
【0055】
いま、携帯電話機1側において、携帯電話機1の載置を検出すると、つまり、携帯電話機1側の電池部12と充電装置2側の充電部24との間において、電磁誘導作用による起電力が所定値よりも大きくなって、携帯電話機1が充電装置2に載置されたことを検出したときには(図10のステップA2でYES)、充電装置2に載置中であることを示すために載置フラグを“1”とする(ステップA3)。そして、電池部12に備えられている二次電池への充電を開始させると共に(ステップA4)、携帯電話機1側の非接触通信部20と充電装置2側の非接触通信部25との間での通信処理を開始させる(ステップA5)。
【0056】
また、充電装置2側においても、携帯電話機1側と同様に、携帯電話機1が載置されたことを検出すると、つまり、携帯電話機1側の電池部12と充電装置2側の充電部24との電磁誘導作用によって充電装置2に載置されたことを検出すると(図11のステップB2でYES)、携帯電話機1側への充電を開始させると共に(ステップB3)、携帯電話機1側の非接触通信部20と充電装置2側の非接触通信部25との間での通信処理を開始させる(ステップB4)。
【0057】
図12は、携帯電話機1側及び充電装置2側で実行される通信処理(図10のステップA5、図11のステップB4)を詳述するためのフローチャートで、図12(1)は、携帯電話機1側での通信処理(図10のステップA5)、図12(2)は、充電装置2側での通信処理(図11のステップB4)を示している。
先ず、携帯電話機1側では、端末識別情報記憶部M13から自機の端末識別情報を読み出して(図12(1)のステップC1)、非接触通信部20から充電装置2に対して送信した後(ステップC2)、充電装置2から送信されて来る発光方法特定情報の受信待ち状態となる(ステップC3)。
【0058】
ここで、充電装置2側では、携帯電話機1から端末識別情報を受信すると(図12(2)のステップC11)、この端末識別情報を載置状況記憶部M25に追加記憶した後(ステップC12)、発光方法特定情報記憶部M23の内容、つまり、図6(1)の発光色特定情報及び図6(2)の点滅パターン特定情報を読み出して(ステップC13)、非接触通信部25を介して携帯電話機1へ送信する(ステップC14)。そして、今回の携帯電話機1の載置は何台目であるかの台数を検出すると共に(ステップC15)、その台数を載置状況として載置状況記憶部M25に記憶させた後(ステップC16)、非接触通信部25を介して携帯電話機1へ送信する(ステップC17)。ここで、今回の携帯電話機1の載置は何台目であるかの台数を検出する場合に、載置状況記憶部M25を参照し、その最新の「台数(最大値)」に“1”を加算することによって、今回の携帯電話機1の載置を含めた合計載置台数を求めるようにしているが、その台数の検出の仕方は任意であり、後述する検出方法であってもよい。
【0059】
携帯電話機1側では、充電装置2側から非接触通信部20を介して発光方法特定情報を受信すると(図12(1)のステップC3でYES)、この受信情報を自機の情報として発光方法特定情報記憶部M14に記憶させた後(ステップC4)、充電装置2から送信されて来る台数の受信待ち状態となる(ステップC5)。ここで、充電装置2から非接触通信部20を介して送信されて来た台数を受信すると(ステップC5でYES)、この台数を載置状況記憶部M15に記憶させる(ステップC6)。
【0060】
上述のような通信処理(図10のステップA5)が終わると、携帯電話機1側では、発光色特定処理(図10のステップA6)を実行した後、点滅パターン特定処理に移る(ステップA11)。一方、充電装置2側において、上述のような通信処理(図11のステップB4)が終わると、発光体LED(1)選択処理(図11のステップB5)、発光体LED(2)選択処理(ステップB6)及び発光色特定処理(ステップB7)を実行した後、点滅パターン特定処理に移る(ステップB10)。
ここで、上述の発光体LED(1)選択処理(図11のステップB5)、発光体LED(2)選択処理(図11のステップB6)、発光色特定処理(図10のステップA6、図11のステップB7)、点滅パターン特定処理(図10のステップA11、図11のステップB10)について順次説明するものとする。
【0061】
図13は、充電装置2側で実行される発光体LED(1)選択処理(図11のステップB5)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部21は、位置検出部26を構成する各接触センサTOSのうち、どの接触センサTOSが携帯電話機1の載置を検出したかによって載置位置を検出する(ステップD1)。この場合、複数の接触センサTOSが携帯電話機1の載置を検出した場合には、つまり、複数の接触センサTOSの上に携帯電話機1が載置された場合には、複数の接触センサTOSの中点を載置位置として検出する。これによって載置位置(接触センサ)が検出されると、この載置位置に基づいてLED選択情報記憶部M24を検索し、LED(1)選択情報(図8(1)参照)の中から当該載置位置に対応付けられている発光体LED(1)を読み出し(ステップD2)、この発光体LED(1)を載置面2a側の発光対象として選択した後(ステップD3)、この発光対象の発光体LED(1)を上述の載置位置と共に載置状況記憶部M25に記憶させる(ステップD4)。
【0062】
図14は、充電装置2側で実行される発光体LED(2)選択処理(図11のステップB6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部21は、上述の発光体LED(1)選択処理によって発光対象として選択された載置面2a側の発光体LED(1)を載置状況記憶部M25から読み出し(ステップE1)、この発光対象の発光体LED(1)に基づいてLED選択情報記憶部M24を検索し、発光体LED(2)選択情報(図8(2)参照)の中から発光体LED(1)に対応付けられている発光体LED(2)を読み出し(ステップE2)、この発光体LED(2)を側面2b側の発光対象として選択した後(ステップE3)、この発光対象の発光体LED(2)を載置状況記憶部M25に記憶させる(ステップE4)。
【0063】
図15は、携帯電話機1側及び充電装置2側で実行される発光色特定処理(図10のステップA6、図11のステップB7)を詳述するためのフローチャートである。なお、携帯電話機1側の発光色特定処理(図10のステップA6)と充電装置2側の発光色特定処理(図11のステップB7)とは同一内容となっているため、携帯電話機1側の処理について説明し、充電装置2側の処理につてはその説明を省略するものとする。
先ず、中央制御部11は、載置状況記憶部M15から「台数」を読み出す(図15のステップF1)。そして、読み出した「台数」に基づいて発光方法特定情報記憶部M14を参照し、発光色特定情報(図6(1)参照)の中から当該「台数」に該当する「発光色」を読み出す(ステップF2)。これによって「発光色」が特定されると(ステップF3)、この「発光色」を載置状況記憶部M15に記憶させる(ステップF4)。
【0064】
図16は、点滅パターン特定処理(図10のステップA11、図11のステップB10)を詳述するためのフローチャートである。なお、携帯電話機1側の点滅パターン特定処理(図10のステップA11)と充電装置2側の点滅パターン特定処理(図11のステップB10)とは基本的に同一内容となっているために、携帯電話機1側の処理について詳述し、充電装置2側の処理につてはその特徴部分のみを説明するものとする。
先ず、中央制御部11は、充電中、充電終了後、充電異常などの現在の充電状況を検出した後(図16のステップG1)、検出した充電状況に基づいて発光方法特定情報記憶部M14を参照し、点滅パターン特定情報(図6(2)参照)の中から当該充電状況に該当する「点滅パターン」を読み出す(ステップG2)。これによって「点滅パターン」が特定されると(ステップG3)、この「点滅パターン」を載置状況記憶部M15に記憶させる(ステップG4)。なお、充電異常とは、電池部12が所定の温度より高温になるなどしてこれ以上充電を継続させるのが危険であると判断される状態のことを指す。
【0065】
そして、上述のようにして特定した発光色及び点滅パターンで発光体を発光させる(ステップG5)。この場合、携帯電話機1側においては、発光体LED(0)を、上述のように特定した発光色及び点滅パターンで発光させる。その結果、載置状況記憶部M15の内容が図7に示すような場合には、発光体LED(0)が“黄色”で点灯されることになる。また、充電装置2側においては、上述の発光体LED(1)選択処理によって選択された載置面側の発光体LED(1)と、上述の発光体LED(2)選択処理によって選択された側面側の発光体LED(2)とを上述のようにして特定した発光色及び点滅パターンでそれぞれ発光させる。その結果、載置状況記憶部M25の内容が図9に示すような場合には、2台目の載置時には、“M”、“N”、“O”、“P”の発光体LED(1)と“Z”の発光体LED(2)が“黄色”で“点灯”発光されることになる。
【0066】
このようにして携帯電話機1側において、上述の発光色特定処理(図10のステップA6)及び点滅パターン特定処理(ステップA11)が終了すると、上述のステップA2に戻る。
同様に、充電装置2側においても、発光色特定処理(図11のステップB7)及び点滅パターン特定処理(ステップB10)が終了すると、上述のステップB2に戻る。
【0067】
ここで、携帯電話機1側において、載置フラグが“1”の場合(図10ステップA7でYES)、つまり、携帯電話機1を充電装置2に載置している場合には、所定のタイミング(例えば、1秒)毎に、以下の処理を実行する(図10のステップA8〜A11)。先ず、電池部12の電池残量と充電異常を検出して(ステップA8)、自己の端末識別情報と共に、この電池残量情報(充電異常の有無を含む)を非接触通信部20から充電装置2に対して送信した後(ステップA9)、検出した電池残量に応じて充電の継続あるいは充電終了を制御する(ステップA10)。すなわち、電池残量が満充電状態でなければ、充電をそのまま継続させるが、満充電の状態や充電異常の状態であれば、その時点で充電を終了させる。
そして、上述した点滅パターン特定処理に移る(ステップA11)。この場合、点滅パターン特定処理において充電継続中であれば、発光体LED(0)を特定した発光色で点灯させるが、満充電状態で充電を終了させたときには、発光体LED(0)を特定した発光色で低速点滅させ、充電異常で充電を終了させたときには、発光体LED(0)を特定した発光色で高速点滅させる。
【0068】
また、充電装置2側において、携帯電話機1側から非接触通信部25を介して電池残量情報を受信すると(図11のステップB8でYES)、この電池残量情報に応じて充電の継続あるいは充電終了を制御する(ステップB9)。この場合、電池残量が満充電状態でなければ、充電をそのまま継続させるが、満充電状態や充電異常状態であれば、充電を終了させる。そして、上述した点滅パターン特定処理に移る(ステップB10)。ここで、充電継続中であれば、発光体LED(1)及び発光体LED(2)を特定した発光色で点灯させるが、満充電状態で充電を終了であれば、発光体LED(1)及び発光体LED(2)を特定した発光色で低速点滅させ、充電異常で充電を終了であれば、発光体LED(1)及び発光体LED(2)を特定した発光色で高速点滅させる。
【0069】
一方、携帯電話機1側において、充電装置2への載置が外れたことを検出すると(図10のステップA12でYES)、電池部12への充電を終了させると共に(ステップA13)、発光体LED(0)を消光させる(ステップA14)。そして、載置フラグを“0”とした後(ステップA15)、上述のステップA2に戻る。
また、充電装置2側において、携帯電話機1の載置が外れたことを検出すると(図11ステップB11でYES)、携帯電話機1への充電を終了させると共に(ステップB12)、発光体LED(1)及び発光体LED(2)を消光させる(ステップB13)。そして、発光色変更処理を実行した後(ステップB14)、上述の点滅パターン特定処理に移る(ステップB10)。
【0070】
図17は、充電装置2側で実行される発光色変更処理(図11のステップB14)を詳述するためのフローチャートである。この発光色変更処理は、一つの携帯電話機1が外れることによって、まだ、載置中の携帯電話機1の台数が変更されるが、この台数の変更に応じて発光色を変更する処理である。
先ず、中央制御部21は、載置状況記憶部M25から、今回外された携帯電話機1に関する載置状況を消去した後(図17のステップH1)、現在、載置されている携帯電話機1の台数を変更する(ステップH2)。例えば、3台目に載置された携帯電話機1が外された場合には、それまで4番目であった台数を3番目に変更し、5番目であった台数を4番目に変更するなど、外された携帯電話機1以降の台数を変更する。
【0071】
これによって変更した台数を、対応する端末識別情報で示される携帯電話機1宛に非接触通信部25を介して送信する(ステップH3)。この場合、台数が変更された全ての携帯電話機1に対して、変更後の新たな台数を送信する。携帯電話機1側では、図12−1で示した通信処理の場合と同様に、充電装置2側からの台数を受信すると、これを載置状況記憶部M15に記憶させてその台数を変更する処理を行う。次に、充電装置2側では、載置状況記憶部M25を参照し、発光色に関する特定情報(図6(1)参照)の中から当該変更台数に該当する「発光色」を読み出すことで(ステップH4)、該当する「発光色」を特定して(ステップH5)、載置状況記憶部M25に記憶させる(ステップH6)。
【0072】
以下、同様に、携帯電話機1が充電装置2に載置される毎に(図10のステップA2、図11のステップB2でYES)、上述の動作が繰り返される(図10のステップA3〜A6、A11、図11のステップB3〜B7、B10)。また、携帯電話機1が充電装置2から外される毎に(図10のステップA12、図11のステップB11でYES)、上述の動作が繰り返される((図10のステップA13〜A15、図11のステップB10、B12〜B14)。
【0073】
以上のように、第1実施形態において充電装置2は、その載置面2a上に携帯電話機1が載置された場合に、その載置された位置を明示するようにしたので、載置位置をユーザに分かりやすく適切に認識させることができると共に、正常に載置されたのか(正常に充電されているか)を知ることができるなど、特段に有益なものとなり、利便性を高めることが可能となる。
【0074】
充電装置2は、携帯電話機1が載置された場合に、その載置位置に応じて発光対象となる発光体を選択して発光させるようにしたので、携帯電話機1が載置された位置を発光体によって強調して(目立たせて)報知することができると共に、発光による報知のためにユーザにあっては暗闇など、様々な状況において携帯電話機1がどの位置に載置されているかを知ることができる。
【0075】
充電装置2は、携帯電話機1が載置された場合に、既に載置されている携帯電話機1の台数に基づいて発光体LED(1)の発光色を特定して、その発光色で発光させるようにしたので、何番目に載置させたかに応じて発光色を変えることができ、複数の携帯電話機1が載置されている状態で、携帯電話機1が載置された順番をユーザに分かりやすく適切に認識させることができると共に、何番目の載置であるかを知らせることで充電状況の推測にも役立てることが可能となる。
【0076】
充電装置2は、複数の発光体LED(1)に対応した位置に配設されている複数の発光体LED(2)のうち、発光対象として選択した発光体LED(1)に対応した位置の発光体LED(2)を更に発光対象として選択して発光させるようにしたので、携帯電話機1を載置した位置に応じて発光体LED(1)と共に発光体LED(2)を選択して発光させることができる。これによって、異なる位置に配設されている複数の発光体によって携帯電話機1が載置された位置を報知することができ、ユーザに適切にその位置を認識させることが可能となる。
【0077】
充電装置2は、携帯電話機1が載置された場合に、既に載置されている携帯電話機1の台数に基づいて発光体LED(1)の発光色を特定して、その発光色で発光させると共に、この発光体LED(1)の発光色に基づいて、発光体LED(2)の発光色を特定して、その発光色で発光させるようにしたので、載置面2aの発光体LED(1)の発光色に対応した色で側面2bの発光体LED(1)を発光させることができる。
【0078】
充電装置2は、複数の発光体LED(1)を携帯電話機1の載置面にそれぞれ配設し、発光体LED(2)をこの載置面とは異なる面にそれぞれ配設するようにしたので、異なる面に配設されている発光体LED(1)及び発光体LED(2)によって携帯電話機1の載置位置や載置された順番をユーザに適切に認識させることができる。
【0079】
充電装置2は、携帯電話機1への充電状況に基づいて特定した点滅パターンで発光させるようにしたので、携帯電話機1の充電状況をユーザに適切に認識させることができる。
【0080】
携帯電話機1は、充電装置2に載置された場合に、既に載置されている他の携帯電話機1の台数に基づいて、その載置台数を明示するようにしたので、充電装置2に載置された順番をユーザに分かりやすく適切に認識させることができる。この場合、充電装置2側に特別な報知手段を設けなくても、載置された順番をユーザに認識させることができると共に、何番目の載置であるかを知らせることで充電状況の推測に役立てることも可能となる。
【0081】
携帯電話機1は、携帯電話機1の台数に基づいて、発光体の発光色を特定して、発光させるようにしたので、ユーザにあっては暗闇など、様々な状況において充電装置2に載置された順番を知ることができる。
【0082】
携帯電話機1は、その充電状況に基づいて特定した点滅パターンで発光させるようにしたので、携帯電話機1の充電状況をユーザに適切に認識させることができる。
【0083】
なお、上述した第1実施形態において携帯電話機1は、充電装置2に載置された際に、充電装置2側の発光方法特定情報記憶部M23の内容を受信して、携帯電話機1側の発光方法特定情報記憶部M14として記憶(コピー)するほか、充電装置2側で検出された台数を受信して、載置状況記憶部M15に記憶するようにしたが、充電装置2側では、検出台数に基づいて発光方法特定情報記憶部M23を検索し、検出台数に対応する発光方法特定情報(発光色)を携帯電話機1に送信し、携帯電話機1側では、充電装置2からの発光方法特定情報(発光色)を受信して載置状況記憶部M15に記憶するようにしてもよい。同様に、充電装置2側で検出した充電状況に基づいて発光方法特定情報記憶部M23を検索し、充電状況に対応する発光方法特定情報(点滅パターン)を携帯電話機1に送信し、携帯電話機1側では、充電装置2からの発光方法特定情報(点滅パターン)を受信して載置状況記憶部M15に記憶するようにしてもよい。この場合、携帯電話機1側の発光方法特定情報記憶部M14を設けずに、充電装置2側のみに発光方法特定情報記憶部M23を設ければよく、また、充電装置2側で検出された台数の送受信も不要となる。
【0084】
上述した第1実施形態においては、充電状況に対応する発光方法特定情報(点滅パターン)として、充電中(正常充電)の場合には“点灯”、充電終了後の場合には“低速点滅”、充電異常の場合には“高速点滅”を示したが、これに限らず、例えば、充電終了間際を点滅表示で報知するなど、任意の点灯方法や点滅パターンであってもよい。
また、上述した第1実施形態においては、充電状況に対応する発光方法特定情報として、点滅パターンを示したが、これに限らず、輝度の変化であってもよい。
【0085】
(実施形態2)
以下、この発明の第2実施形態について図18〜図22を参照して説明する。
なお、上述した第1実施形態においては、何台目の載置であるかに応じて発光色を特定すると共に、充電状況に応じて点滅パターンを特定するようにしたが、この第2実施形態においては、何台目の載置であるかに応じて発光色を特定するほか、充電状況に応じて発光色を特定するようにしたものである。すなわち、現在の充電状況が充電中であれば、第1実施形態と同様に、何台目の載置であるかに応じて発光色を特定し、充電中以外(例えば、充電終了後など)であれば、その充電状況に応じて発光色を特定するようにしたものである。
【0086】
また、上述した第1実施形態においては、携帯電話機1が載置された載置位置に基づいて発光対象となる発光体LED(1)と共に、発光体LED(2)を選択して発光させるようにしたが、この第2実施形態においては、複数の発光体LED(2)の中から携帯電話機1の台数に基づいて発光体LED(2)を選択して発光させるようにしたものである。つまり、筐体の側面2bに横一列に配設されている複数の発光体LED(2)を台数に基づいて発光させることによって何台目の載置であるかを報知するようにしたものである。
ここで、両実施形態において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第2実施形態の特徴部分を中心に説明するものとする。
【0087】
図18は、第2実施形態において、充電装置2の側面2bを正面から見た場合の外観図である。
上述した第1実施形態と同様に、4個の発光体LED(2)が横一列に等間隔に配設されており、各発光体LED(2)に付された符号“W”、“X”、“Y”、“Z”に対応して、充電装置2の側面2bには、何番目に載置されたかの順番を示す数字“1”、“2”、“3”、“4”が印刷形成されている。図示の例では、符号“W”、“X”、“Y”、“Z”と数字“1”、“2”、“3”、“4”とを対応付けた場合を示している。なお、第2実施形態においても載置面2a上に配設されている発光体LED(1)などは、上述した第1実施形態と同様である。
【0088】
図19は、第2実施形態における発光方法特定情報記憶部M14、M23を説明するための図である。
第2実施形態の発光方法特定情報記憶部M14、M23は、上述した第1実施形態で示した点滅パターン特定情報に代わって、発光色特定情報を記憶する構成となっている。すなわち、図6(1)で示した発光色特定情報は、自機の載置が何台目であるかの台数に基づいて発光色を特定する際に使用されるもので、第1実施形態と同様の内容となっている。図19は、図6(2)で示した点滅パターン特定情報に代わる発光色特定情報を示したもので、第2実施形態においては、2種類の発光色特定情報を使用するため、以下、図6(1)に示した情報を“発光色特定情報A”、図19に示した情報を“発光色特定情報B”と呼称するものとする。
【0089】
図示の例において、発光色特定情報Bは、充電状況に対応する発光色として、充電中の場合には“台数に対応する発光色”が記憶され、充電終了後の場合には“青”
が記憶され、充電異常の場合には“赤”、…が記憶されている。なお、“台数に対応する発光色”とは、充電中であれば、何台目の載置かに応じて図6(1)の“発光色特定情報A”を参照することによって特定された台数対応の発光色を示している。なお、この第2実施形態においても発光方法特定情報記憶部M14、M23の内容をユーザ操作によって任意に設定可能としてもよい。
【0090】
図20は、第2実施形態において充電装置2側のLED選択情報記憶部M24を説明するための図である。
第2実施形態のLED選択情報記憶部M24は、発光体LED(2)を選択するための選択情報として、上述した第1実施形態で示したLED選択情報(図8(2)参照)に代わって、図20のLED選択情報を記憶するものである。なお、発光体LED(1)を選択するための選択情報は、上述した第1実施形態と同様の内容となっている(図8(1)参照)。図20のLED選択情報記憶部M24は、何台目の載置であるかを示す「台数」と、発光させる「発光体LED(2)」を記憶する構成となっている。なお、図示の例では、台数に対応する発光体として、1台目の場合には“W”を選択し、2台目の場合には“X”を選択し、3台目の場合には“Y”を選択し、4台目の場合には“Z”を選択するようにした場合を示している。
【0091】
図21は、第2実施形態において、充電装置2側で実行される発光体LED(2)選択処理(図11のステップB6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部21は、上述の通信処理(図11のステップB4)によって載置状況記憶部M25に記憶させた台数を読み出し(図21のステップI1)、この台数に基づいてLED選択情報記憶部M24を検索し、発光体LED(2)選択情報(図20参照)から台数に対応付けられている発光体LED(2)を読み出し(ステップI2)、この発光体LED(2)を側面2b側の発光対象として選択した後(ステップI3)、この発光対象の発光体LED(2)を載置状況記憶部M25に記憶させる(ステップI4)。
【0092】
図22は、図16の点滅パターン特定処理(図10のステップA11、図11のステップB10)に代わって実行され、かつ、図15の発光色特定処理(図10のステップA6、図11のステップB7)とは異なる発光色特定処理を示したフローチャートである。なお、図16の点滅パターン特定処理(図10のステップA11、図11のステップB10)に代わって実行される図22の発光色特定処理と、図15の発光色特定処理(図10のステップA6、図11のステップB7)とを区別するために、この第2実施形態では、図15の処理を“発光色特定処理A”、また、図21の処理を“発光色特定処理B”と呼称するものとする。なお、携帯電話機1側の発光色特定処理Bと充電装置2側の発光色特定処理Bとは基本的に同一内容となっているために、携帯電話機1側の処理について詳述し、充電装置2側の処理につてはその特徴部分のみを説明するものとする。
【0093】
先ず、中央制御部11は、充電中、充電終了後、充電異常などの現在の充電状況を検出する(図22のステップJ1)。そして、この充電状況に基づいて充電中(正常充電中)であるかを調べ(ステップJ2)、充電中であれば(ステップJ2でYES)、上述した発光色特定情報Aを参照することによって特定された台数対応の発光色で発光体を発光(点灯)させる(ステップJ3)。この場合、携帯電話機1側においては、発光体LED(0)を、特定した発光色で発光(点灯)させる。また、充電装置2側においては、図13の発光体LED(1)選択処理によって選択された載置面2a側の発光体LED(1)と、図21の発光体LED(2)選択処理によって選択された側面2b側の発光体LED(2)とを、特定した発光色でそれぞれ発光(点灯)させる。
【0094】
一方、充電状況が満充電状態で充電終了後、充電異常状態で充電終了後などのように充電中以外であれば(ステップJ2でNO)、検出した充電状況に基づいて、図19の発光方法特定情報記憶部M14を参照し、発光色特定情報B(図19参照)の中から当該充電状況に該当する「発光色」を読み出す(ステップJ4)。これによって発光色Bが特定されると(ステップJ5)、この発光色Bを載置状況記憶部M15に記憶させる(ステップJ6)。このようにして特定した発光色で発光体を発光(点灯)させる(ステップJ7)。この場合、満充電状態で充電終了後の場合には発光色として青色が発光され、充電異常の場合には赤色が発光される。また、携帯電話機1側においては、発光体LED(0)を、上述のように特定した発光色で発光(点灯)させる。また、充電装置2側においては、上述の発光体LED(1)選択処理によって選択された載置面2a側の発光体LED(1)と、上述の発光体LED(2)選択処理によって選択された側面2b側の発光体LED(2)とを上述のようにして特定した発光色でそれぞれ発光(点灯)させる。
【0095】
以上のように、第2実施形態において充電装置2は、携帯電話機1が載置された場合に、充電装置2の側面2a側に配設されている複数の発光体LED(2)のうち、携帯電話機1の台数に応じて発光対象となる発光体を選択して発光するようにしたので、載置された順番をユーザに適切に認識させることができる。
【0096】
充電装置2は、携帯電話機1が載置された場合に、既に載置されている携帯電話機1の台数に基づいて発光体LED(1)の発光色を特定して、その発光色で発光させると共に、この発光体LED(1)の発光色に基づいて、発光体LED(2)の発光色を特定して、その発光色で発光させるようにしたので、載置面2aの発光体LED(1)の発光色に対応した色で側面2bの発光体LED(1)を発光させることができる。
【0097】
充電装置2は、携帯電話機1が載置された場合に、既に載置されている携帯電話機1の台数に基づいて発光体LED(1)の発光色を特定して、その発光色で発光させると共に、この発光体LED(1)の発光色に基づいて、発光体LED(2)の発光色を特定して、その発光色で発光させるようにしたので、載置面2aの発光体LED(1)の発光色に対応した色で側面2bの発光体LED(1)を発光させることができる。
【0098】
充電装置2は、複数の発光体LED(1)を携帯電話機1の載置面にそれぞれ配設し、発光体LED(2)をこの載置面とは異なる面にそれぞれ配設するようにしたので、異なる面に配設されている発光体LED(1)と発光体LED(2)で携帯電話機1の載置位置や載置された順番をユーザに適切に認識させることができる。
【0099】
充電装置2は、携帯電話機1への充電状況に基づいて特定した発光色で発光させるようにしたので、携帯電話機1の充電状況をユーザに適切に認識させることができる。
【0100】
携帯電話機1は、その充電状況に基づいて特定した発光色で発光体LED(0)を発光させるようにしたので、携帯電話機1の充電状況をユーザに適切に認識させることができる。
【0101】
なお、上述した第2実施形態において携帯電話機1は、充電装置2に載置された際に、充電装置2側の発光方法特定情報記憶部M23の内容を受信して、携帯電話機1側の発光方法特定情報記憶部M14として記憶(コピー)するほか、充電装置2側で検出された台数を受信して、載置状況記憶部M15に記憶するようにしたが、充電装置2側では、検出台数に基づいて発光方法特定情報記憶部M23を検索し、検出台数に対応する発光色特定情報Aを携帯電話機1に送信し、携帯電話機1側では、充電装置2からの発光色特定情報Aを受信して載置状況記憶部M15に記憶するようにしてもよい。同様に、充電装置2側で検出した充電状況に基づいて発光方法特定情報記憶部M23を検索し、充電状況に対応する発光色特定情報Bを携帯電話機1に送信し、携帯電話機1側では、充電装置2からの発光色特定情報Bを受信して載置状況記憶部M15に記憶するようにしてもよい。この場合、携帯電話機1側の発光方法特定情報記憶部M14を設けずに、充電装置2側のみに発光方法特定情報記憶部M23を設けるようにすればよく、また、充電装置2側で検出された台数の送受信も不要としてもよい。
【0102】
また、上述した各実施形態においては、携帯電話機1と充電装置2との間での電磁誘導方式によって充電を行う場合を示したが、電磁共鳴方式などの任意の方式によって非接触充電を行うようにしてもよく、また、任意の方式によって接触充電を行うようにしてもよい。
【0103】
また、図10のステップA2及び図11のステップB2では、携帯電話機1と充電装置2との間での電磁誘導作用による起電力が所定値よりも大きいことを条件に載置を検出するようにしたが、電磁共鳴作用が所定値よりも大きいことを条件に載置を検出するようにしてもよく、また、接触センサなどの任意の検出方法で載置を検出するようにしてもよい。
【0104】
上述した各実施形態において、充電装置2は、今回の携帯電話機1の載置は何台目であるかの台数を検出する際に、載置状況記憶部M25を参照して、その最新の「台数(最大値)」に“1”を加算することによって、今回の携帯電話機1の載置を含めた合計の載置台数を求めるようにしているが、今回の載置を含めず、既に載置中の携帯電話機1の台数を求めるようにしてもよい。この場合、載置面2aに多数のセンサを配設することによって載置中の携帯電話1は何台あるかを実際に検出するようにしてもよい。
【0105】
上述した各実施形態においては、携帯電話機1及び充電装置2側に配設した発光体として、LEDを示したが、着色型蛍光管など、任意の発光体であってもよい。
上述した各実施形態においては、携帯電話機1の載置位置を発光体によって明示するようにしたが、例えば、液晶表示部などを利用した文字やマークによる明示、音声による明示など、載置位置をユーザが認識可能な任意の明示方法であってもよい。
上述した各実施形態においては、既に載置されている携帯電話機1の台数を発光体の色を変えることによって明示するようにしたが、例えば、液晶表示部などを利用した文字やマークによる明示、音声による明示など、載置台数をユーザが認識可能な任意の明示方法であってもよい。
【0106】
上述した各実施形態においては、位置検出部26を接触センサで構成することによって接触位置を載置位置とする検出方法を示したが、これに限らず、例えば、重さセンサ、明るさセンサなどを利用することによって載置位置を検出するなど、任意の検出方法であってもよい。
【0107】
また、上述した各実施形態において、“載置”とは充電装置2の上に携帯電話機1を載せる場合に限らず、例えば、携帯電話機1の上に充電装置2を載せたり、横向き状態の携帯電話機1と充電装置2とを近接させたり、その他、立てかけ式の充電装置2では、携帯電話機1を吊したりする場合など、携帯電話機1への充電が可能となるように、携帯電話機1と充電装置2とを任意の方向から接続することも含めるようにしてもよい。この場合、充電装置2の筐体の全体形状も矩形の箱体に限らず、任意である。
【0108】
上述した各実施形態においては、折り畳みタイプの携帯電話機に適用したが、ストレートタイプ、スライドタイプ、スピントップタイプなど任意の筐体構造であってもよい。また、上述した実施形態においては、端末装置として携帯電話機を例示したが、これに限らず、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA、デジタルカメラ、音楽プレイヤー、それらの複合機など、任意の端末装置であってもよい。
【0109】
上述した各実施形態において示した“装置”や“機”とは、機能別に複数の筐体に分離されていてもよく、単一の筐体に限らない。また、上述したフローチャートに記述した各ステップは、時系列的な処理に限らず、複数のステップを並列的に処理したり、別個独立して処理したりするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0110】
1 携帯電話機
2 充電装置
2a 載置面
2b 側面
3 無線通信網
11、21 中央制御部
12 電池部
13、23 記憶部
16 表示部
17、27 操作部
20 非接触通信部
24 充電部
25 非接触通信部
26 位置検出部
28 発光部
LED(0)、LED(1)、LED(2) 発光体
TOS 接触センサ
M11、M21 プログラム記憶部
M14、M23 発光方法特定情報記憶部
M15、M25 載置状況記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端末装置への充電が可能な充電装置であって、
当該充電装置に前記端末装置が載置された場合に、その載置された位置を検出する位置検出手段と、
この位置検出手段によって検出された載置位置に基づいて、前記端末装置の載置位置を明示するように制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする充電装置。
【請求項2】
複数の発光体を有する第1発光手段と、
この第1発光手段を構成する複数の発光体のうち、前記位置検出手段によって検出された載置位置に応じて発光対象となる発光体を選択する第1選択手段と、
を更に備え、
前記制御手段は、前記第1選択手段によって選択された発光体を発光させることによって、前記端末装置の載置位置を明示するように制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の充電装置。
【請求項3】
当該充電装置に前記端末装置が載置された場合に、既に載置されている他の端末装置の台数を検出する台数検出手段と、
この台数検出手段によって検出された台数に基づいて、前記第1発光手段を構成する発光体の発光色を特定する第1特定手段と、
を更に備え、
前記制御手段は、前記第1選択手段によって選択された発光体を、前記第1特定手段によって特定された発光色で発光させるように制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の充電装置。
【請求項4】
前記第1発光手段とは異なる複数の発光体を有する第2発光手段と、
前記第1選択手段によって選択された発光体に基づいて、前記第2発光手段を構成する複数の発光体の中から発光対象となる発光体を選択する第2選択手段と、
を更に備え、
前記制御手段は、前記第1選択手段によって選択された第1発光手段の発光体を発光させると共に、前記第2選択手段によって選択された第2発光手段の発光体を発光させるように制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の充電装置。
【請求項5】
当該充電装置に前記端末装置が載置された場合に、既に載置されている他の端末装置の台数を検出する台数検出手段と、
この台数検出手段によって検出された台数に基づいて、前記第1発光手段を構成する発光体の発光色を特定する第1特定手段と、
この第1特定手段によって特定された発光色に基づいて、前記第2発光手段を構成する発光体の発光色を特定する第2特定手段と、
を更に備え、
前記制御手段は、前記第2発光手段を構成する発光体を、前記第2特定手段によって特定された発光色で発光させるように制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項4記載の充電装置。
【請求項6】
前記第1発光手段とは異なる複数の発光体を有する第2発光手段と、
当該充電装置に前記端末装置が載置された場合に、既に載置されている他の端末装置の台数を検出する台数検出手段と、
前記第2発光手段を構成する複数の発光体のうち、前記台数検出手段によって検出された台数に応じて発光対象となる発光体を選択する第3選択手段と、
を更に備え、
前記制御手段は、前記第1選択手段によって選択された第1発光手段の発光体を発光させると共に、前記第3選択手段によって選択された第2発光手段の発光体を発光させるように制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の充電装置。
【請求項7】
前記台数検出手段によって検出された台数に基づいて、前記第1発光手段を構成する発光体の発光色を特定する第1特定手段と、
この第1特定手段によって特定された発光色に基づいて、前記第2発光手段を構成する発光体の発光色を特定する第2特定手段と、
を更に備え、
前記制御手段は、前記第2発光手段を構成する発光体を、前記第2特定手段によって特定された発光色で発光させるように制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項6記載の充電装置。
【請求項8】
前記第1発光手段を構成する複数の発光体は、前記端末装置が載置される載置面にそれぞれ配設し、
前記第2発光手段を構成する複数の発光体は、前記載置面とは異なる面にそれぞれ配設した、
ことを特徴とする請求項4、請求項6いずれか記載の充電装置。
【請求項9】
前記端末装置の充電状況を検出する充電検出手段と、
この充電検出手段によって検出された充電状況に基づいて前記発光体の発光色を特定する第3特定手段と、
を更に備え、
前記制御手段は、前記選択された発光体を前記第3特定手段によって特定された発光色で発光させるように制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項2、請求項4、請求項6いずれか記載の充電装置。
【請求項10】
前記端末装置の充電状況を検出する充電検出手段と、
この充電検出手段によって検出された充電状況に基づいて前記発光体の点滅パターンを特定する第4特定手段と、
を更に備え、
前記制御手段は、前記選択された発光体を前記第4特定手段によって特定された点滅パターンで発光させるように制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項2、請求項4、請求項6いずれか記載の充電装置。
【請求項11】
複数の端末装置への充電が可能な充電装置によって充電される端末装置であって、
前記充電装置に載置された場合に、既に載置されている他の端末装置の台数を検出する検出手段と、
この検出手段によって検出された台数に基づいて、前記他の端末装置の台数を明示するように制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【請求項12】
発光体を有する発光手段と、
前記検出手段によって検出された台数に基づいて、前記発光手段の発光体の発光色を特定する第1特定手段と、
を更に備え、
前記制御手段は、前記第1特定手段によって特定された発光色で前記発光体を発光させるように制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項11記載の端末装置。
【請求項13】
当該端末装置の充電状況を検出する充電検出手段と、
この充電検出手段によって検出された充電状況に基づいて前記発光体の発光色を特定する第2特定手段と、
を更に備え、
前記制御手段は、前記発光体を前記第2特定手段によって特定された発光色で発光させるように制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項12記載の端末装置。
【請求項14】
前記端末装置の充電状況を検出する充電検出手段と、
この充電検出手段によって検出された充電状況に基づいて前記発光体の点滅パターンを特定する第3特定手段と、
を更に備え、
前記制御手段は、前記発光体を前記第3特定手段によって特定された点滅パターンで発光させるように制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項12記載の端末装置。
【請求項15】
コンピュータに対して、
複数の端末装置への充電が可能な充電装置に前記端末装置が載置された場合に、その載置された位置を検出する機能と、
前記検出された載置位置に基づいて、前記端末装置の載置位置を明示するように制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項16】
コンピュータに対して、
複数の端末装置への充電が可能な充電装置に前記端末装置が載置された場合に、既に載置されている他の端末装置の台数を検出する機能と、
前記検出された台数に基づいて、前記他の端末装置の台数を明示するように制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate


【公開番号】特開2011−55669(P2011−55669A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−203905(P2009−203905)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】