説明

光ファイバ用レーザ光入射光学装置

【課題】集光レンズ17によるレーザ光Lの集光点A付近での雰囲気ガスの電離によるエアーブレークダウンの発生を抑制する光ファイバ用レーザ光入射光学装置11を提供する。
【解決手段】遮蔽容器16内で、レーザ発振器12が出力したレーザ光Lを集光レンズ17で集光し、レーザ光Lの集光点Aより後方に配置した光ファイバ13の入射端面に、レーザ光Lを入射させる。遮蔽容器16内の雰囲気ガスを換気手段19で換気し、レーザ光Lの集光点A付近で電離が発生する雰囲気ガスを除去し、エアーブレークダウンの発生を抑制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ光を光ファイバに入射させる光ファイバ用レーザ光入射光学装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、レーザアブレーション、レーザ誘起蛍光分析、レーザピーニング等の分野で、ピークパワーが1MW以上となるジャイアントパルス発振方式で得られたレーザ光が使用されている。
【0003】
このようなパワーの大きいレーザ光の伝送には、コア径が1mm程度の石英材質のステップインデックス型の光ファイバが使われ、連続発振光であれば数kWまで1本の光ファイバで伝送が可能である。しかし、パルス幅数nsec程度の短パルスレーザでパルスエネルギが数十mJ以上になると、ピークパワーが数MW以上となり、連続発振光に対して3桁以上大きいため、レーザ光を光ファイバに入射した際には、ピークパワー密度が10-1〜GW/cm2オーダーと非常に高くなり、電子なだれ現象や多光子吸収による損傷が発生し、一瞬にして光ファイバが破壊され、レーザ光の伝送が困難となる(例えば、非特許文献1参照)。このため、レーザ光の光ファイバ伝送は、主に連続発振光が用いられており、数MW以上のピークパワーを持つ短パルスレーザ光は光ファイバ伝送には不向きである。
【0004】
従来の一般的な入射方式では、レーザ発振器から出たレーザ光を入射レンズにて光ファイバに入射しているが、その際には光ファイバの入射端面のコア径に対するレーザ光の空間的マッチングをとるために、コア径をオーバーしない入射口径でかつ光ファイバの入射NAをオーバーしないように光ファイバに対してレーザ光を集光して入射させている(例えば、非特許文献2参照)。
【0005】
石英ガラス材のパルスレーザ光による損傷しきい値は、パルス幅約5nsecで約100GW/cm2程度との報告があるが(例えば、非特許文献1参照)、空間的、時間的に分布を持つレーザ光の光ファイバでの実用的な限界はずっと低い。従来の入射方式では、パルス幅5nsec、発振繰り返し10HzのNd:YAGレーザ光をコア径φ1mmの光ファイバに入射した場合、パルスエネルギで30〜40mJ程度すなわちピークパワーで6〜8MW(コア径φ1mmに対するピークパワー密度としては0.76〜1.0GW/cm2)で光ファイバの特に内部に損傷が発生しており、10MW以上のレーザ光伝送を行うことができない。
【0006】
そこで、光ファイバの損傷を回避する1つの手段として、集光レンズによるレーザ光の集光点を光ファイバの手前で結ばせ、光ファイバに対しては発散したレーザ光を入射させることで、光ファイバの入射端面および内部で焦点を結ぶことによる光ファイバの損傷を防ぐ方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【非特許文献1】「レーザハンドブック」.レーザ学会 著.オーム社.p463、p473
【非特許文献2】「レーザ加工技術」.川澄博通 著.日刊工業新聞社.p34〜p37
【特許文献1】特開2005−242292号公報(第5頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、光ファイバの入射端面および内部での損傷を回避するために、集光レンズによるレーザ光の集光点を光ファイバの手前で結ばせる構成では、ピークパワーが数MW以上となるパルスレーザ光を集光レンズで集光してコア径φ1mm程度の光ファイバに入射させた場合、レーザ光の発振開始直後は安定したレーザ光伝送が可能であるが、時間の経過と共に序々に集光レンズによるレーザ光の集光点付近の空気が電離状態となり、エアーブレークダウンが頻発に発生し、エアーブレークダウンによって発生したプラズマの影響で、安定したレーザ光伝送ができなくなる問題がある。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、集光レンズによるレーザ光の集光点付近での雰囲気ガスの電離によるエアーブレークダウンの発生を抑制し、光ファイバによる安定したレーザ光伝送ができる光ファイバ用レーザ光入射光学装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、遮蔽容器と、この遮蔽容器内にレーザ光を出力するレーザ発振器と、前記遮蔽容器内に配置され、前記レーザ発振器が出力するレーザ光を集光する集光レンズと、前記遮蔽容器内で、前記集光レンズによるレーザ光の集光点より後方に光ファイバの入射端面を配置し、前記レーザ光を拡散性として光ファイバの入射端面に入射させる光ファイバ位置調整機構と、前記遮蔽容器内の雰囲気ガスを換気する換気手段とを具備しているものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、遮蔽容器内で、集光レンズによりレーザ発振器が出力したレーザ光を集光し、この集光レンズによるレーザ光の集光点より後方に配置された光ファイバの入射端面にレーザ光を拡散性として入射させ、さらに、遮蔽容器内の雰囲気ガスを換気手段で換気することにより、集光レンズによるレーザ光の集光点付近で電離が発生する雰囲気ガスを除去して雰囲気ガスを入れ換え、エアーブレークダウンの発生を抑制し、光ファイバによる安定したレーザ光伝送ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0012】
図1に示すように、光ファイバ用レーザ光入射光学装置11は、ピークパワーが1MW〜25MW程度のジャイアントパルス発振方式の固体レーザ発振器であるレーザ発振器12により発生されたパルスレーザ光であるレーザ光Lを、所定のコア径およびクラッド厚の光ファイバ13の入射端面14に、その光ファイバ13を損傷することなく、しかも光ファイバ13による安定したレーザ光伝送を可能に入射させるものである。なお、レーザ光Lのピークパワーが25MWより大きいと、コア径φ1mm程度の光ファイバ13が破壊されてしまうおそれがあるため、25MW程度以下が好ましい。
【0013】
この光ファイバ用レーザ光入射光学装置11は、遮蔽容器16を有し、この遮蔽容器16の一端には遮蔽容器16内にレーザ光Lを出力するレーザ発振器12が配設され、遮蔽容器16内にはレーザ発振器12から出力されたレーザ光Lを集光する集光レンズ17が配設され、遮蔽容器16の他端には集光レンズ17と光ファイバ13の入射端面14との位置関係を調整する光ファイバ位置調整機構18が配設され、さらに、遮蔽容器16には遮蔽容器16内の雰囲気ガスを入れ換える換気手段19が配設されている。
【0014】
遮蔽容器16は、この遮蔽容器16内への外部からの塵埃などの侵入を遮断できる構成であればよい。
【0015】
集光レンズ17は、凸レンズであり、レーザ発振器12から出射されたレーザ光Lが入射されることで生じる熱に耐える材質および形状であれば、特別な制限を受けない。なお、集光レンズ17は、必要に応じて2枚の薄肉レンズが組み合わせられた合成レンズであってもよい。
【0016】
光ファイバ位置調整機構18は、遮蔽容器16内で光ファイバ13の端部を保持し、集光レンズ17によって集光されるレーザ光Lの光軸に対して光ファイバ13の入射端面14の中心軸を合わせる調整をしたり集光レンズ17と光ファイバ13の入射端面14との対向間隔を調整する例えばXYZステージを有している。この光ファイバ位置調整機構18により、光ファイバ13は、光ファイバ13の入射端面14が集光レンズ17によるレーザ光Lの焦点位置つまり集光点Aより後方に所定距離だけ離れた位置に位置するように調整する。なお、光ファイバ位置調整機構18は、手動や、モータおよびギヤ機構等による移動機構などにより任意に調整可能としている。なお、光ファイバ13の入射端面14を集光レンズ17の焦点位置つまり集光点Aより後方に所定距離だけ離れた所定位置に配置することは、光ファイバ13の入射端面14に入射されるレーザ光Lを発散性とすることである。すなわち、光ファイバ13の入射端面14と集光レンズ17との間の距離を最適化して光ファイバ13の入射端面14に入射されるレーザ光Lを発散性とすることにより、光ファイバ13内に入射されたレーザ光Lが光ファイバ13内の特定の位置で収束し、その結果、光ファイバ13の特定の位置におけるピークパワーの密度が高くなり、光ファイバ13が損傷することが抑止される。
【0017】
換気手段19は、遮蔽容器16内に雰囲気ガスを導入する導入口21、遮蔽容器16内の雰囲気ガスを排気する排気口22を有し、これら導入口21と排気口22とが集光レンズ17によるレーザ光Lの集光点Aを介在して対向するように設けられている。導入口21および排気口22には、例えばHEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)フィルタなどの防塵フィルタ23が配設されている。導入口21には、雰囲気ガスを遮蔽容器16内へ送り込むファン24が配設されている。雰囲気ガスとしては、空気のほか、空気以外のガスを用いてもよい。
【0018】
ところで、光ファイバ13に対して適切な入射NAにてレーザ光Lを入射させる必要がある。光ファイバNAについては、NAが小さすぎると、光ファイバ13の内部でのレーザ光Lの収束を抑制できなくなり、逆に、NAが大きいと、光ファイバ13の出射角度が大きくなりすぎて出射光を対象物に照射する際に照射光学系が大きくなる(屈折率1.5程度のガラス材を用いて1以下の結像倍率で光ファイバ13の出口の像を対象物に1枚の平凸レンズで結像するためには光ファイバNAは約0.25rad以下であることが条件となる)ことや、クラッドとコアの屈折率差が大きくなることから機械的強度が低下する(光ファイバNAについては、コアの屈折率をn1,クラッドの屈折率をn2とするとNA=√[(n1)2−(n2)2]の関係があり、これよりNAを大きくするためにはクラッドの屈折率を下げる必要があり、このためにクラッド材にドープされているフッ素やホウ素の量を多くする必要があるが、そうすることでクラッドがもろく折れやすくなる)等の問題が生じる。
【0019】
そのため、光ファイバ入射光学系の全長をコンパクトにすること、および適切な入射NAである0.06〜0.22rad程度として入射するためには、焦点距離が50mm程度以下の比較的焦点距離が短い集光レンズ17を用いる必要がある。
【0020】
また、光ファイバ13の手前にレーザ光Lの集光点Aを位置させた場合、雰囲気ガスに塵や埃が多いと集光点A位置にてこれらが蒸発し、安定な伝送ができなくなる。そこで、遮蔽容器16内に集光レンズ17から光ファイバ13までの光路空間を含む光ファイバ入射系を配置することにより、塵埃から遮断できる。
【0021】
また、焦点距離の短い集光レンズ17を用いた場合、レーザ光Lの集光径が数十μmから100μmオーダー程度と小さくなってしまうため、パワー密度がエアーブレーク発生の閾値である100〜200GW/cm2程度となる。すると、レーザ発振開始直後は安定したレーザ光伝送が可能であるが、時間の経過と共に序々に集光レンズ17によるレーザ光Lの集光点A付近の雰囲気ガスが電離状態となり、エアーブレークダウンが頻発に発生し、エアーブレークダウンによって発生したプラズマの影響で、安定したレーザ光伝送ができなくなってしまう。
【0022】
そのため、換気手段19のファン24を作動させ、遮蔽容器16の導入口21から遮蔽容器16内に新たな雰囲気ガスを導入するとともに、遮蔽容器16の排気口22から遮蔽容器16内の雰囲気ガスを排気し、遮蔽容器16内の雰囲気ガスを入れ換えることにより、レーザ光Lの集光点A付近で発生する電離寸前の雰囲気ガスを排気し、エアーブレークダウンの発生を抑制でき、光ファイバ13による安定したレーザ光伝送ができる。特に、導入口21と排気口22とが集光レンズ17によるレーザ光Lの集光点Aを介在して対向するように設けられているため、集光レンズ17によるレーザ光Lの集光点Aの位置を雰囲気ガスが流れ、その集光点Aの位置を雰囲気ガスを確実に入れ換えることができる。
【0023】
さらに、雰囲気ガスを入れ換える際に、塵埃が混入することを防ぐ必要がある。そこで、導入口21に防塵フィルタ23を配設することにより、遮蔽容器16内に導入する雰囲気ガスのクリーン度を高くすることができる。また、排気口22にも防塵フィルタ23を配設することにより、換気手段19の停止時における塵埃の侵入を防止することができる。
【0024】
次に、光ファイバ用レーザ光入射光学装置11の具体的な実施例を示す。
【0025】
レーザ発振器12としてGP発振方式Nd:YAGレーザを、集光レンズ17としてf=40mmの平凸レンズを、光ファイバ13としてステップインデックス型石英材質光ファイバを、防塵フィルタ23としてHEPAフィルタを用いて、レーザパルス幅5nsec、パルスエネルギ110mJ(ピークパワー22MW=110mJ/5nsec)、ビーム直径6mmのジャイアントパルス発振方式Nd:YAGレーザ光を、光ファイバ13の入射端面14の5mm手前に集光点Aを位置させて、入射NA0.08radで入射することにより、ファイバ出射エネルギ100mJが得られた。
【0026】
次に、図2には、光ファイバ13へのレーザ光Lの入射位置を調整するレーザ光入射調整装置27を示す。
【0027】
このレーザ光入射調整装置27は、遮蔽容器16を外して作業するもので、レーザ発振器12と集光レンズ17との間に、レーザ光Lを減光する入射光量調整用のNDフィルタ28、および光ファイバ13の入射端面14で反射した反射レーザ光(戻りレーザ光)Rをレーザ発振器12から集光レンズ17に向かうレーザ光Lから分離する半透明鏡としてのビームスプリッタ(サンプリングミラー)29を配置する。
【0028】
ビームスプリッタ29で分離した反射レーザ光Rを結像レンズ30でCCDカメラ31の受光面に結像し、CCDカメラ31で撮影した映像をモニタ32に表示する。CCDカメラ31への光量調整はNDフィルタ28で実施する。
【0029】
そして、モニタ32にて光ファイバ13の入射端面14を観測しながら、光ファイバ位置調整機構18で光ファイバ13の入射端面14をレーザ光Lに合わせ込み、光ファイバ13へのレーザ光Lの入射位置を調整設定する。
【0030】
次に、図3には、光ファイバ用レーザ光入射光学装置11をレーザ誘起蛍光分析装置システムに用いた実施例を説明する。
【0031】
レーザ誘起蛍光分析装置41は、光ファイバ用レーザ光入射光学装置11、照射光学系42、蛍光導光光学系43、分光器44、CCDカメラ45、タイミング調整機構46、およびコンピュータ47等を有する。
【0032】
照射光学系42は、光ファイバ用レーザ光入射光学装置11で光ファイバ13に入射されてこの光ファイバ13の出射端面から出射するレーザ光Lを、試料Sの所定の範囲に集光して照射する。
【0033】
蛍光導光光学系43は、試料Sからの蛍光を捕獲し、この捕獲した蛍光を後段の分光器44に導くための光ファイバ48に入射させる。
【0034】
分光器44は、例えばグレーティング(回折格子)などにより試料Sの蛍光特性に合わせた波長検出範囲および波長分解能を有する。
【0035】
CCDカメラ45は、分光器44により抜き出された特定範囲の波長の光(蛍光)を受光して、それぞれの光の強度に対応する電気信号を出力する。
【0036】
タイミング調整機構46は、例えばパルス発生器またはレーザ誘起蛍光分析装置41の主制御装置であり、レーザ発振器12の図示しない電源装置に供給される駆動パルスの出力タイミングとCCDカメラ45の動作タイミング等を制御して、試料Sから発生される蛍光を、所定のタイミングで撮像させる。
【0037】
コンピュータ47は、CCDカメラ45から出力される画像あるいは分光スペクトル等を一時的に記憶し、予め記憶されている「元素同定プログラム」や「元素定量プログラム」もしくはCCDカメラ45から供給される画像データ等に所定の処理を加えるアルゴリズム等に従って、試料Sの特性を解析またはその前段階としてデータを処理する。
【0038】
そして、レーザ誘起蛍光分析装置41においては、タイミング調整機構46により、所定タイミングでレーザ発振器12を発振させ、ピークパワーが1MW〜25MWのジャイアントパルス発振方式のレーザ光Lをコア径φ1mm程度の光ファイバ13に入射させて伝送し、この光ファイバ13を伝送したレーザ光Lを照射光学系42から試料Sに照射する。
【0039】
照射光学系42にてレーザ光Lが数百μmの直径で試料Sに照射されると、照射パワー密度は数〜数十GW/cm2となり、試料Sは一瞬にしてプラズマ化される。このプラズマのエネルギを受けて試料S中に存在する各元素はそれぞれ固有の蛍光スペクトルを発光する。この発光スペクトルを蛍光導光光学系43で分光器44に導き、CCDカメラ45でスペクトル計測する。このとき、蛍光スペクトルはプラズマ発光から数μsec〜数百μsec遅れて発光するため、タイミング調整機構46にてCCDカメラ45の計測時間にディレイとゲートを設け、必要な蛍光スペクトルのみ計測できるようにする。計測結果をデータ収集用のコンピュータ47で収集して、試料S中に含まれる元素を分析する。
【0040】
このレーザ誘起蛍光分析では、ICP発光分析のような試料Sへの前処理がほとんど不要であり、迅速な測定が可能である。
【0041】
このとき、試料Sに対してレーザ光Lを自由に導光して照射でき、かつ装置を小型化できれば、工場等の現場に装置を持っていき、その場で分析が可能となり利点が大きい。
【0042】
レーザ誘起蛍光分析に必要となるピークパワーが1MW〜25MW程度の短パルスレーザ光を小型な光ファイバ用レーザ光入射光学装置11でコア径φ1mm程度の光ファイバ13に伝送させることが可能であるため、小型で、測定対象に自由にレーザ光Lを照射できるレーザ誘起蛍光分析装置41を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施の形態を示す光ファイバ用レーザ光入射光学装置の構成図である。
【図2】同上光ファイバ用レーザ光入射光学装置にレーザ光入射調整装置を適用した構成図である。
【図3】同上光ファイバ用レーザ光入射光学装置を適用したレーザ誘起蛍光分析装置の構成図である。
【符号の説明】
【0044】
11 光ファイバ用レーザ光入射光学装置
12 レーザ発振器
13 光ファイバ
16 遮蔽容器
17 集光レンズ
18 光ファイバ位置調整機構
19 換気手段
21 導入口
22 排気口
23 防塵フィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遮蔽容器と、
この遮蔽容器内にレーザ光を出力するレーザ発振器と、
前記遮蔽容器内に配置され、前記レーザ発振器が出力するレーザ光を集光する集光レンズと、
前記遮蔽容器内で、前記集光レンズによるレーザ光の集光点より後方に光ファイバの入射端面を配置し、前記レーザ光を拡散性として光ファイバの入射端面に入射させる光ファイバ位置調整機構と、
前記遮蔽容器内の雰囲気ガスを換気する換気手段と
を具備していることを特徴とする光ファイバ用レーザ光入射光学装置。
【請求項2】
レーザ発振器は、ピークパワーが1MW〜25MWとなるジャイアントパルス発振方式でレーザ光を出力する
ことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ用レーザ光入射光学装置。
【請求項3】
換気手段は、遮蔽容器内に雰囲気ガスを導入する導入口、遮蔽容器内の雰囲気ガスを排気する排気口、これら導入口および排気口に取り付けられた防塵フィルタを備えている
ことを特徴とする請求項1または2記載の光ファイバ用レーザ光入射光学装置。
【請求項4】
換気手段の導入口および排気口は、集光レンズによるレーザ光の集光点を介在して対向する
ことを特徴とする請求項3記載の光ファイバ用レーザ光入射光学装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−26456(P2008−26456A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−196715(P2006−196715)
【出願日】平成18年7月19日(2006.7.19)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(503382542)東芝電子管デバイス株式会社 (369)
【Fターム(参考)】