説明

光伝送モジュール、並びにその製造装置及び製造方法

【課題】半導体レーザと光導波路の位置合わせを簡易な操作にて高精度に調整可能な光伝送モジュール、その製造装置、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】光伝送モジュールは、サブマウントに固定された半導体レーザ、光入射面及び光出射面を有する光導波路部を備え、光導波路部にサブマウントが接着された構造を有する。光導波路部は、光入射面から光出射面に向かって延在する光導波路と、光入射面に露出する複数の反射部を有し、光入射面で見たとき、光導波路と複数の反射部のうちの第1の2つの反射部は同一直線上に配列されており、光導波路及び複数の反射部のうちの前記2つの反射部とは異なる第2の2つの反射部は直線とは異なる同一直線上に配列されている。4つの反射部の位置から光導波路の位置を検出し、また、4つの反射部によって反射される半導体レーザの光量バランスから、半導体レーザと光導波路部の相対傾きを最小に設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱アシスト磁気記録装置のヘッドジンバルアセンブリ等に適用可能な光伝送モジュール、その製造装置、及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、1Tb/in2以上の記録密度を実現する記録方式として、熱アシスト磁気記録方式が提案されている(非特許文献1)。従来の磁気記録では、記録密度が1Tb/in2以上になると、熱揺らぎによる記録情報の消失が問題となる。これを防ぐには、磁気記録媒体の保磁力を上げる必要があるが、記録ヘッドから発生させることができる磁界の大きさには限りがあるため、保磁力を上げすぎると媒体に記録ビットを形成することが不可能となる。この問題を解決するために、熱アシスト磁気記録方式では、記録の瞬間、磁気記録媒体を光で加熱し保磁力を低下させる。これにより、高保磁力媒体への記録が可能となり、1Tb/in2以上の記録密度が実現可能となる。
【0003】
この熱アシスト磁気記録において、照射する光のスポット径は、記録ビットと同程度の大きさ(数10nm)にする必要がある。なぜなら、光スポット径がそれよりも大きいと、隣接トラックの情報を消去してしまうからである。このような微小な領域を加熱するためには、近接場光を用いる。近接場光は、光波長以下の微小物体近傍に存在する局在した電磁場(波数が虚数成分を持つ光)であり、径が光波長以下の微小開口や金属の散乱体を用いて発生させる。例えば、高効率な近接場光発生素子として三角形の形状をした金属散乱体を用いることが提案されている(非特許文献2)。金属散乱体に光を入射すると、金属散乱体中にプラズモン共鳴が励起され、三角形の頂点に強い近接場光が発生する。この近接場光発生素子を用いることにより、光を数10nm以下の領域に高効率に集めることが可能になる。すなわち熱アシスト磁気記録ヘッドでは、近接場発生器まで光を効率的に導く光伝送モジュールが必要となる。
【0004】
このような光伝送モジュールとして、特許文献1には、電磁コイル素子に対して磁気ヘッドの積層方向に近接した位置に光導波路が設けられた磁気ヘッド部を有するスライダと、このスライダとは別の光源支持基板に光源が設けられた光源ユニットとを備える熱アシスト磁気記録ヘッドが開示されている。この構成においては、光源の出射光を光導波路内に導入し、媒体対向面内にある光導波路の光出射面から出射させて、磁気記録媒体を局所的に加熱することができる。
【0005】
また、特許文献2では、スライダと光源ユニットの位置合わせ(アライメント)用にスライダ内に複数の光導波路と光吸収層を作り込み、アライメント時にスライダの媒体対向面に光量モニタを配置し逐次受光量をチェックすることで、半導体レーザとスライダの平面方向での高精度な位置合わせを実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−185548号公報
【特許文献2】特開2009−54206号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Jpn. J. Appl. Phys. 38, Part 1, p.1839 (1999)
【非特許文献2】Technical Digest of 6th international conference on near field optics and related techniques, the Netherlands, Aug. 27-31, 2000, p.55
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ここで、特許文献1に記載された光伝送モジュールを作成するには、光源ユニットを、スライダの媒体対向面と反対側の面(背面)に重ねた後に保持する必要がある。この場合、磁気ヘッド部を有するスライダと光源ユニットとをそれぞれ独立に試験した上で、良品であるスライダと光源ユニットを保持し、光伝送モジュールを歩留まり良く製造できる。また、この場合、光源を媒体対向面から離れた位置でかつスライダの近傍に設けることができるので、光の伝搬効率の低下や装置全体の構成の複雑化等はほとんど問題とならない。しかしながら、上記のようにスライダと光源ユニットとを別々に作製する場合には、スライダと光源ユニットとを固定する際の光源と光導波路とのアライメントを精度良く行うことが必要となるが、その為の光伝送モジュールの構造、組み立て方法に対する具体的な記述がない。
【0009】
一方で、特許文献2では、アライメントの為に磁気ヘッド作製時の製膜プロセスにおいて同一層となるように複数の光導波路を形成し、その複数の光導波路の前後の製膜で光吸収層を形成する具体的な光伝送モジュールの構造が示されている。上記構造を用いることにより、半導体レーザ(特許文献2における光源)とスライダの高精度な位置合わせが可能となる。しかしながら、特許文献2には半導体レーザとスライダの相対傾きを調整する機構がない。特許文献2のように、半導体レーザからの光をスライダに設けた光導波路に入射させる際に対物レンズ等を用いない構造では、十分な光量をスライダに設けた光導波路に入射させるために半導体レーザとスライダの距離を数μm程度に近接させる必要がある。半導体レーザの構造は、出射側の一辺が数百μm程度の四角形形状であり、半導体レーザがスライダに対し数度傾くと、スライダに設けた光導波路に入射できる光量が減少するだけでなく、最悪の場合には半導体レーザとスライダが物理的に接触し、いずれかの素子が破損してしまう。また、上記文献では、組立を容易にするために、半導体レーザをスライダに保持する前に、半導体レーザを別工程にて光源支持基板に取り付けている。しかし、この光源支持基板をスライダに接着するとき、接着剤の塗布ムラ、硬化条件の位置依存等により、接着剤の硬化収縮時に部品間で微小な傾きが発生するが、その傾きをモニタする機構がない。つまり特許文献2では、部品間の位置、又は傾きのいずれにより検出光量低下が生じたのか判別することが難しい。
【0010】
アライメント方法以外の課題として、光源支持基板の追加がある。光源支持基板を加えた分だけ光伝送モジュール全体の重量が増す為に、スライダを安定して飛行させるのが困難となる。また、光源支持基板の厚み分だけ熱アシスト磁気記録ヘッドの高さが大きくなるため、複数のディスク及びヘッドを格納する磁気ディスク装置においては、体積当たりの記録容量が減少する。
【0011】
そこで本発明は、光源支持基板がない構造にて半導体レーザと光導波路部の調整を位置だけでなく傾きまで調整できる機構を提供し、半導体レーザと光導波路の位置合わせを簡易な操作にて高精度に調整可能な光伝送モジュール、その製造装置、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の光伝送モジュールは、サブマウントに保持された半導体レーザと、光入射面及び光出射面を有する光導波路部とを備え、光導波路部に前記サブマウントが固定された光伝送モジュールであって、光導波路部は、光入射面が前記半導体レーザと対向するように配置され、光入射面から光出射面に向かって延在する光導波路と、光入射面に露出する複数の反射部を有し、光入射面で見たとき、光導波路と複数の反射部のうちの第1の2つの反射部は第1の直線上に配列されており、光導波路と複数の反射部のうちの前記2つの反射部とは異なる第2の2つの反射部は第1の直線とは異なる第2の直線上に配列されており、半導体レーザはサブマウントを介して光導波路部に接着保持されている。
【0013】
複数の反射部は、光入射面から光出射面まで前記光導波路に沿って形成されていてもよい。第1の2つの反射部を光導波路の層とは異なる第1の層に形成し、第2の2つの反射部を光導波路及び第1の層とは異なる第2の層に形成することにより、4つの反射部を光導波路部作製時に2回の製膜プロセスで簡易に作製することができる。また、好ましくは、4つの反射部は光導波路を中心とし、光伝送モジュールに用いる半導体レーザの光スポットにおける輝度の等高線となる楕円軌道上に配置することにより、半導体レーザの出射点が光導波路の延長軸と一致し、かつ半導体レーザと光導波路部の相対傾きが0°、すなわち平行となるときに、4つの反射部からの反射光量を等しくすることができるため、組み立て時に4つの反射部からの反射光量をモニタすることにより組み立て精度を向上することが可能となる。
【0014】
本発明に係る光伝送モジュール製造装置は、サブマウントを保持する第1の保持部と、第1の保持部に設けられた光源と、光導波路部を保持する第2の保持部と、第2の保持部の位置及び角度を調整可能な微調整移動部と、光源及び半導体レーザからの光をモニタするための第1の光検出器と、第1の光検出器の位置及び角度を調整可能な移動部と、光源の出力をモニタするための第2の光検出器と、半導体レーザによる光導波路部からの反射光をモニタするための第3の光検出器と、第1の光検出器の位置及び角度を移動部によって調整して取得した輝度分布データを用いて光源と半導体レーザの相対位置及び相対傾き情報を算出する第1の計算部と、第1の保持部によって保持された半導体レーザを駆動しながら第2の保持部に保持した光導波路部を微調整移動部によって移動し、第2の光検出器で取得した輝度分布データを用いて、光源に対する光導波路部に設けた複数の反射部の位置情報を取得し、当該位置情報から光導波路部に形成された光導波路の位置を算出する第2の計算部と、第1の保持部によって保持された半導体レーザを駆動しながら第3の光検出器にて複数の反射部からの反射光量を検出し、複数の反射部からの反射光量間の関係から半導体レーザと光導波路部の相対角度を最小にするための第2の保持部の角度を算出する第3の計算部とを有し、第1の計算部で得られた情報及び第2の計算部で得られた情報を用いて半導体レーザの発光点が光導波路の延長軸と一致するように光導波路部を微調整移動部にて移動させた後、第3の計算部で得られた情報をもとに微調整移動部を用いて光導波路部と半導体レーザの相対傾きを補正することにより、光導波路部と半導体レーザの相対傾きが所望角度以下、好ましくは2゜以下になった光伝送モジュールを製造する。
【0015】
第1の保持部に設けられた光源はコリメート光源とすることができる。また、第1の光検出器は撮像素子とすることができる。第2の光検出器は光源に備えられているフォトダイオードとすることができ、第3の光検出器は、4つのフォトダイオードと、4つのフォトダイオードの検出信号を演算する信号演算回路を備えるものとすることができる。
【0016】
本発明に係る光伝送モジュール製造方法は、半導体レーザが固定されたサブマウントを第1の保持部で保持し、第1の保持部に設けられたコリメート光源と半導体レーザを駆動し、第1の光検出器で検出した輝度分布データをもとにコリメート光源と半導体レーザの相対位置及び相対傾きを算出する第1のステップと、コリメート光源を駆動し、コリメート光源の下方で第2の保持部に保持された光導波路部を2次元移動しながらコリメート光源の出力を第2の光検出器でモニタすることにより光導波路部に設けられた複数の反射部の位置を検出し、複数の反射部に対して既知の位置関係にある光導波路の位置を算出する第2のステップと、第1及び第2のステップで取得した情報に基づき半導体レーザの発光点が光導波路部に設けられた光導波路の延長軸と一致するように第2の保持部の位置と角度を調整し、光導波路部に設けられた複数の反射部による半導体レーザの反射光を第3の光検出器で検出し、複数の反射部からの反射光がバランスするように第2の保持部により光導波路部の傾きを調整する第3のステップと、その状態で光導波路部にサブマウントを接着して固定する第4のステップとを有する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、光伝送モジュール、また、その光伝送モジュールの製造装置及び製造方法を提供することができる。
上記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】ハードディスク装置の構成例を示す概略図。
【図2】光伝送モジュールの構成例を示す斜視模式図。
【図3】光伝送モジュールの構成例を示す断面摸式図。
【図4】半導体レーザ対向面から見た、光伝送モジュール用スライダの摸式図。
【図5】サブマウントに固定された半導体レーザの模式図。
【図6】光伝送モジュール製造装置の構成例を示すブロック図。
【図7】光伝送モジュール製造装置による第1の処理の説明図。
【図8A】第1の処理の一工程で検出された光量分布を示す図。
【図8B】第1の処理の一工程で検出された光量分布を示す図。
【図8C】第1の処理の一工程で検出された光量分布を示す図。
【図9】光伝送モジュール製造装置による第2の処理の説明図。
【図10】第2の処理で検出された光量分布を示す図。
【図11】光伝送モジュール製造装置による第3の処理の説明図。
【図12】第3の処理における光検出器の構成例を示す図。
【図13】第3の処理時におけるスライダ表面での光量分布シミュレーション結果を示す図。
【図14】第3の処理の際、x方向にスライダを傾けたときの検出器の検出信号を示す図。
【図15】第3の処理の際、y方向にスライダを傾けたときの検出器の検出信号を示す図。
【図16】作製された光伝送モジュールの傾きばらつきを示す図。
【図17】光伝送モジュールの他の構成例を示す摸式図。
【図18】光伝送モジュール製造装置の他の構成例を示す図。
【図19】作製された光伝送モジュールの傾きばらつきを示す図。
【図20】光伝送モジュール製造方法の第1の処理を示すフローチャート。
【図21】光伝送モジュール製造方法の第2の処理を示すフローチャート。
【図22】光伝送モジュール製造方法の第3の処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。なお、図面において、同一要素又は同一機能を有する要素には同じ符号を用いることとし、重複する説明は省略する。また、図面中の構成要素内及び構成要素間の寸法比は、図面の見やすさのため、それぞれ任意となっている。
【0020】
以下では光伝送モジュールの製造方法について説明する。実施形態1には、熱アシスト磁気記録ヘッドに利用する光伝送モジュールの例を示し、実施形態2には、光源集積型光ファイバとして利用する光伝送モジュールの例を示す。なお、本実施形態1で用いた光導波路部は、光導波路に加え電磁変換素子を備えた磁気ヘッド部となるので、実施形態1では、光導波路部を磁気ヘッドとして説明する。
【0021】
[実施形態1:熱アシスト磁気記録ヘッド]
[1]ヘッドジンバルアセンブリ及びハードディスク装置の構成
まず、図1を参照して、ハードディスク装置の構成について説明する。半導体レーザ搭載スライダ1はサスペンション3に保持し、ボイスコイルモータ4からなるアクチュエータによって磁気ディスク2上の所望トラック位置に位置決めされる。ヘッド表面には浮上用パッドを形成し、磁気ディスク2の上を浮上量10nm以下で浮上させた。磁気ディスク2は、モータによって回転駆動されるスピンドル5に保持し回転される。半導体レーザの駆動ドライバは、回路基板の上に配置した。この回路基板には、磁気ヘッド用のドライバも搭載した。記録信号は、信号処理用LSI6で発生し、記録信号及び半導体レーザ用電源は、FPC(フレキシブルプリントサーキット)を通して半導体レーザ用ドライバに供給した。記録の瞬間、半導体レーザ搭載スライダ1中に設けたコイルにより磁界を発生すると同時に、半導体レーザを発光させ、記録マークを形成した。磁気ディスク2上に記録されたデータは、半導体レーザ搭載スライダ1中に形成された磁気再生素子(GMR又はTMR素子)で再生した。再生信号の信号処理は信号処理回路により行った。
【0022】
ヘッドジンバルアセンブリ(HGA)としては、サスペンション3の先端部に半導体レーザ搭載スライダ1となる光伝送モジュールが装着されている構成となっている。
【0023】
[2]光伝送モジュールの構成
続いて、図2〜図5を参照して、光伝送モジュールの構成について説明する。図2に示されるように、光伝送モジュールは、スライダ基板10及びデータ信号の書き込み及び読み出しを行う磁気ヘッド部9を有するスライダと、半導体レーザ7及び半導体レーザ7を保持するサブマウント8を有する光源ユニットを備える。スライダ基板10ないし、磁気ヘッド部9とサブマウント8は、UV硬化型エポキシ樹脂やUV硬化型アクリル樹脂等の接着剤11によって固着される。
【0024】
[2.1]スライダ
スライダ基板10は、図3に示されるように、板状である。スライダ基板10の媒体対向面Sは、熱アシスト磁気記録ヘッドが適切な浮上量を得ることができるよう、所定形状に加工されている。スライダ基板10は、導電性のアルティック(Al23・TiC)等によって形成することができる。スライダの媒体対向面S近傍に磁気ディスクの記録層部分を加熱するための近接場光を発生させる近接場光発生素子13を配置し、図示はされていないが、近接場光発生素子13の近傍に電磁変換素子が設けられている。電磁変換素子は、単磁極ヘッドからなる記録素子と、CPP/GMR型センサ素子からなる再生素子が積層されて構成されている。スライダの媒体対向面Sとは反対側の背面Fには、光発生・導入素子(光源)としてサブマウント8に固定された波長780nmの光を発する半導体レーザ7が接着剤硬化物11’を介してスライダに搭載されており、半導体レーザ7から出た光は光導波路12を通して近接場光発生素子13に照射される。光導波路12は、波長780nmの光に対してシングルモードになるように、長辺が500nm、短辺が300nm、屈折率が2.18のTa25のコアの周りを、屈折率1.5のSiO2でできたクラッドが覆っている構造である。この光導波路12では導波光のモード径は、ほぼ導波路コアのサイズと同じである。すなわち、導波される光のエネルギーは実質的にコア内に閉じ込められている。
【0025】
光導波路12は、図3に示されるように、読取ヘッド部と記録ヘッド部との間に配置されており、集積面と平行となるように媒体対向面Sから背面Fまで延在している。従って、光導波路12の媒体対向面S側の端面は媒体対向面Sに露出しており、背面F側の端面は半導体レーザ7のレーザ光出射面と正対している。なお、背面Fは、媒体対向面Sと略平行とされている。本実施形態では、光導波路12のコアの材料としてTa25(屈折率=2.18)、クラッドの材料としてSiO2(屈折率=1.5)を利用したが、コアの屈折率がクラッドの屈折率よりも大きければコア及びクラッドの材料は他の材料でもよく、例えばSiO2(屈折率=1.5)のクラッドに対して、コアをAl23(屈折率=1.6)、TiO2(屈折率=2.4)などにしてもよい。また、クラッドの材質を、屈折率がSiO2よりも小さなMgF2(屈折率=1.4)にしてもよい。また、コアの材質として、Geなど他の材料をドープしたSiO2を用いてもよい。
【0026】
近接場光発生素子13は二等辺三角柱の形状をした金(Au)でできており、底辺は100nm、斜辺は130nm、高さは200nmである。二等辺三角柱の頂点の部分は曲率半径約10nmの円弧状に加工されており、発生する近接場光のスポット直径は25nm程度となる。半導体レーザ7からの光が光導波路12に入射される際の結合効率を向上させるために、スポット径変換機構などをレーザダイオードユニット直下に形成しておくのがよい。光導波路12に結合された光の照射によって、近接場光発生素子13はプラズモン共鳴などの原理により、磁気ディスク表面に近接場光を発生させ、媒体表面の温度が上昇するが、本実施形態の近接場光発生素子13に照射される光のパワーが約10mWのとき、媒体磁性膜の局所温度は約200℃に上昇する。その際同時に、近接場光発生素子13の温度も150度程度上昇し、近接場光発生素子13の抵抗が熱散乱の影響で増大する。
【0027】
光導波路12から100〜200μm離れたところに4つの反射部14が設けられている。ただし、図3は断面図なので、図3には2つしか表示されていない。4つの反射部14は、周りの領域に比べ反射率が高いことが必要であるため、周りの領域が光導波路12のクラッドと同材料になるとき、4つの反射部14の材料として光導波路12のコア材料を用いた。これ以外の材料として、近接場光発生素子13に用いられる高反射率金属、スライダ内の配線等で用いるCu、あるいはコイル等を形成するための金属材料を使用すると、製膜プロセスの面で簡易に反射部を作製することができる。
【0028】
図4は、半導体レーザ対向面から見たスライダの模式図である。図4を用いて、光導波路と4つの反射部の配置について説明する。半導体レーザ対向面(図3におけるF)からスライダの磁気ヘッド部9を見ると、光導波路12を中心とした、4つの反射部14a〜14dが楕円軌道EO上に配置されている。各反射部の大きさは、長さ10μm、幅1μmとした。幅方向は磁気ヘッド部を形成するときの製膜時に厚みに相当する方向であり、製膜プロセス上この値を大きくすることは難しいが、アライメント時にCCD等の撮像素子を用いて検出するときの光学分解能を考慮し1μmと設計した。このとき、4つの反射部のうちの2つの反射部14a,14cが、光導波路12を間に置いて相対するように直線Line2上に配置されている。また、他の2つの反射部14b,14dは、光導波路12を間に置いて相対するようにLine2とは異なる直線Line1上に配置されている。さらに、4つの反射部のうちの2つの反射部14a,14bは、磁気ヘッド作製時に反射層L1として同時に形成されており、残りの2つの反射部14c,14dは、反射層L1とは異なる反射層L2として形成されている。
【0029】
[2.2]光源ユニット
図5に示すように、光源ユニットは、サブマウント8の上に半導体レーザ7が固定されており、半導体レーザ7は略直方体の形状をしている。サブマウント8は、アルティック(Al23・TiC)等によって形成された導電体である。半導体レーザ7は、光情報記録媒体に用いられる多重量子井戸構造を持つ半導体レーザと同様のものを使用できる。これらの半導体レーザは、多層構造の劈開面の前後に、全反射による発振を励起するためのSiO2やAl23等からなる反射膜15が成膜されている。そして、一方の反射膜には活性層に対応する位置に開口が設けられており、反射膜15が成膜されている面のうち開口に対応する領域が、レーザ光が放射される発光点16となる。このような半導体レーザ7においては、膜厚方向に電圧が印加されることにより、発光点16からレーザ光が出射される。半導体レーザ7は、GaAlAs系等、他の半導体材料を用いた他の構成のものであってもよい。メタライズ層18は、半導体レーザ7をサブマウント8に物理的に固定すると共に半導体レーザの底面と電気的なコンタクトを形成する為に設けられており、AuSn等の半田材料を用いることができる。
【0030】
なお、半導体レーザ7は、劈開等の作業精度によりチップ化されサブマウント8上に実装されるため、断面観察したときに長方形ではなく、平行四辺形ないし、平行四辺形の角が丸まった形状となることが多い。そのため、半導体レーザ7の外形やエッジを基準として発光点16を探すのは困難である。そこで、アライメント時には、半導体レーザ7の発光点16を探すために、半導体レーザ7に形成された凹となるメサ構造17を基準として、設計パラメータであるメサ構造17と発光点16の相対位置を参照することで容易に発光点16を探すことができる。出射されるレーザ光の波長λは、例えば780nm〜850nm程度である。ただし、近接場光発生素子13の金属材料に応じた適切な励起波長が存在し、かつ光導波路の設計波長に留意しなければならない。例えば、本実施形態では光導波路の設計波長に合わせλ=780nmとしたが、この波長はAuを用いた近接場光発生素子13でも動作することを確認している。
【0031】
半導体レーザ7の大きさとしては、例えば、幅200μm〜350μm、長さ200μm〜400μm、厚み60μm〜200μm程度に設定することができる。ここで、半導体レーザ7の幅は、電流阻止層の対向端の間隔を下限として、例えば、100μm程度までに小さくすることができる。ただし、半導体レーザ7の長さは、電流密度と関係する量であり、それほど小さくすることはできない。いずれにしても、半導体レーザ7に関しては、搭載の際のハンドリングを考慮して、相当の大きさが確保されることが好ましい。ただし、特に半導体レーザの長さはスライダ全体の厚みを決めるパラメータとなり、また、サブマウント以外の光源支持基板を用いない本実施形態において400μm以上に大きくすることは、スライダの浮上特性の観点から難しい。本実施形態では、幅200μm、長さ250μm、厚み100μmの半導体レーザ7を用いた。
【0032】
[3]光伝送モジュールの製造装置及び製造方法
続いて、図6〜図16、及び図20〜図22を参照して、光伝送モジュールの製造装置及び製造方法について説明する。まず、上述の構成を有する磁気ヘッド部を含むスライダと、上述の構成を有するサブマウントに固定された半導体レーザとを製造する。続いて、磁気ヘッド部と半導体レーザとの位置合わせを下記の光伝送モジュールの製造装置及び、図20から図22に示した光伝送モジュール製造方法にて行う。
【0033】
図6のブロック図に示すように、光伝送モジュールの製造装置は、サブマウントを保持する第1の保持部19にて、サブマウント8に固定された半導体レーザ7を保持する。また、この第1の保持部19には、保持部付属光源ユニット21と第2の光検出器が搭載されている。本実施形態では、保持部付属光源ユニット21及び第2の光検出器として、コリメータレンズとビーム整形プリズムを組み合わせたバックモニタ付き半導体レーザを使用した。コリメータレンズは、半導体レーザから出た広がりを有する出射光を平行光とするための光学素子であり、ビーム整形プリズムは、原理上半導体レーザの反射層に平行な方向と垂直な方向で異なるビーム広がり角度を同一にする光学素子である。バックモニタは、半導体レーザの近傍に配置されたフォトダイオードである。バックモニタを用いることにより、半導体レーザからの出射光量をモニタすることができる。
【0034】
磁気ヘッド部を保持する第2の保持部25は、第2の保持部25の角度及び位置を調整する微調整移動部24と微調整移動部制御装置を備えている。本装置では、上記バックモニタ及び微調整移動部を利用することで、磁気ヘッド部に形成された4つの反射部の位置を検出できる。
【0035】
また、本装置は、保持部付属光源ユニット21及び半導体レーザ7の光をモニタするための第1の光検出器23を備えており、第1の光検出器23の位置を調整する移動部22と移動部制御装置を備えている。本実施形態では、第1の光検出器23としてCCD等の撮像素子を使用した。撮像素子を使用することで、保持部付属光源ユニット21及び半導体レーザ7の光スポット位置、光スポット形状を観察することが可能となり、観察結果を解析することで保持部付属光源ユニット21と半導体レーザ7の相対位置、傾きを検出することが可能となる。
【0036】
更に、半導体レーザ7による磁気ヘッド部からの反射光をモニタするための第3の光検出器を備えており、本実施形態では、4つのフォトダイオード及び信号演算回路を用いた。
【0037】
これら、第1から第3の光検出器の信号を演算し、組み立てのために各移動部制御装置をコントロールするのが制御PCであり、制御PCには、第1から第3の計算部がソフトウェアとして組み込まれている。第1の計算部では、第1の保持部19に保持された半導体レーザ7のスポットと光源ユニット21のスポットを第1の光検出器23で検出する。また、移動部22を用いて半導体レーザ7を保持した第1の保持部19を走査する。こうして、第1の光検出器23にて取得した各々の輝度分布データを用いて、光源ユニット21と半導体レーザ7の相対位置及び相対傾き情報を算出する。第2の計算部では、微調整移動部24を用いて磁気ヘッド部を走査し、第2の光検出器にて取得した各位置での輝度データを用いて保持部付属光源ユニット21に対する磁気ヘッド部に設けた4つの反射部14a〜14dの位置情報を算出する。そして、4つの反射部14a〜14dに対する既知の位置関係から、磁気ヘッド部に備えた光導波路12の位置を推定する。第3の計算部では、半導体レーザ7を駆動し、第3の光検出器にて4つの反射部14a〜14dからの反射光量を取得し、計算した光量バランス信号を用いて半導体レーザ7に対し磁気ヘッド部の相対角度を最小にする。
【0038】
実施形態1では、上記光伝送モジュールの製造装置を用いて、下記第1から第3の処理にて、半導体レーザに対し磁気ヘッド部の相対角度を小さくした光伝送モジュールを製造した。その製造方法を以下で詳しく述べる。
【0039】
[3.1]第1の処理
図20に示す第1の処理は、図7に示すように、第2の保持部25を退避させた状態で行われる。
【0040】
第1の保持部19に保持された半導体レーザ7及び、第1の保持部19に固定された保持部付属光源ユニット21の両者に、移動部22を用いて第1の光検出器23である撮像素子を近接させた(S11)。これは、制御PCから移動部制御装置に指示し、その指示に従って移動部制御装置が移動部22を駆動することによって実行される。続いて、制御PCは、レーザドライバを駆動し、光源ユニット21と半導体レーザ7を同時に点灯する(S12)。それにより第1の光検出器23は、半導体レーザ7及び光源ユニット21の光スポットを検出し、第1の光検出器は検出した輝度分布データを制御PCに送信する(S13)。制御PCは、図8Aから図8Cに示す手順により、第1の計算部で、半導体レーザ7と光源ユニット21の相対位置、相対傾きを検出する(S14)。
【0041】
まず、図8Aに示すように、初期状態で光源ユニット21及び半導体レーザ7を点灯したときの第1の光検出器23上での光量分布を取得する。第1の光検出器23上で、光源ユニット21の光スポットS1と、半導体レーザ7の光スポットS2が観察される。装置校正により、初期状態での第1の光検出器23と光源ユニット21の相対位置・傾きは管理されている。光源ユニット21としてビーム整形を行ったコリメート光源を用いているため、図8Aに示すように、光源ユニット21の光スポットS1の形状は真円であり、輝度分布は輝度ピーク点を中心として点対称となる。一方で、半導体レーザ7の光スポットS2の形状は、原理上半導体レーザの反射層に平行な方向と垂直な方向でビーム広がり角度が異なるため、第1の光検出器23で観察されるスポット形状は楕円形状となっている。また、半導体レーザ7は、半導体レーザの外形寸法ばらつきにより第1の保持部19でのハンドリング状態が異なることを受け、通常、第1の光検出器23の受光面に対し若干の傾きを持っている。そのため、半導体レーザ7の光スポットS2の輝度分布は、輝度ピーク点を中心として点対称ではなく、傾斜をもった分布として観察される。この状態で制御PCの第1の計算部は、光源ユニット21の光スポットS1と半導体レーザ7の光スポットS2の相対位置Δx,Δyを検出することができる。
【0042】
続いて、図8Bに示すように、半導体レーザ7の光スポットS2が第1の光検出器23の受光面中心に来るように移動部22を走査した。その上で、図8Cに示すように、第1の光検出器23の受光面の傾きを移動部22を用いてΔθx,Δθyだけ動かすことで、半導体レーザ7の光スポットS2の輝度分布を、輝度ピーク点を中心として点対称となるよう調整することができる。このとき、光源ユニット21の光スポットS1と半導体レーザ7の光スポットS2の相対傾きは、−Δθx,−Δθyと検出することができる。
【0043】
その後、制御PCは、検出した光源ユニットと半導体レーザの相対位置及び相対傾きの情報をメモリに格納して保存し(S15)、移動部制御装置に指示し、移動部22を駆動して第1の光検出器23を退避する(S16)。
【0044】
[3.2]第2の処理
図21に示す第2の処理は、図9に示すように、第1の光検出器23を退避させた状態で行われる。
【0045】
微調整移動部24を用いて第2の保持部25により保持されたスライダ(光導波路部)10を、第1の保持部19に固定された光源ユニット21に近接させる(S21)。これは、制御PCから微調整移動部制御装置に指示し、その指示に従って微調整移動部制御装置が微調整移動部24を駆動して第2の保持部25を移動することによって実行される。続いて、制御PCは、レーザドライバを駆動し、光源ユニット21のみを点灯させる(S22)。そして、光源ユニット21に組み込まれた第2の光検出器にて光源ユニット21の出射光量を取得する。引き続き、微調整移動部24を用いて第2の保持部25に保持したスライダ10を移動させながら、光源ユニット21に組み込まれた第2の光検出器で取得した輝度データを制御PCに送信する。こうして、制御PCは、図10に示すような検出光量分布を取得する(S23)。
【0046】
図10に示すように、検出光量分布では、4箇所の検出光量が低下する領域が検出される。制御PCの第2の計算部は、それら4箇所の領域の中心座標(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3),(x4,y4)を、光源ユニットを原点とした基準でみたときの4つの反射部14a〜14dの位置座標として取得する。上記検出光量が低下する領域の中心座標が、4つの反射部14a〜14dの位置座標に対応する理由について、以下に述べる。
【0047】
バックモニタにて検出される光量は、あくまで光源ユニット21が備える半導体レーザより出射される光量を反映したものであるが、半導体レーザはそれ自身から出た光が素子に戻るとレーザ発振が不安定となり、同一駆動電流制御にて発光する半導体レーザの場合には発光パワーが低下する。本実施形態では、光源ユニット21への戻り光が大きくなるとき、すなわち、微調整移動部24を動かし、光源ユニット21と各反射部14a〜14dの座標が一致したときに検出パワーの低下が確認できた。なお、半導体レーザを同一駆動パワー制御にて発光させる場合には、戻り光があるときに逆に検出光量が大きくなる。いずれにしても、上述の測定を行うことにより、光源ユニット21を原点とした基準でみたときの4つの反射部14a〜14dの位置座標(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3),(x4,y4)を取得できる。この4つの反射部で囲まれた中心位置に光導波路12が存在するため、制御PCの第2の計算部は、光導波路12の座標(x,y)を下記のように算出する(S24)。
(X,Y)=((x1,y1)+(x2,y2)+(x3,y3)+(x4,y4))/4
制御PCは、算出された光導波路12の座標(x,y)の情報を、メモリに格納して保存する(S25)。
【0048】
[3.3]第3の処理
図22に示す第3の処理は、図11に示すように、第1の光検出器23を退避した状態で行われる。
【0049】
最初に、第1の処理、第2の処理で得た情報をもとに、半導体レーザ7とスライダ10の傾きを合わせた状態にて、半導体レーザ7の発光点が磁気ヘッド部に設けた光導波路12の延長軸と一致するよう配置する。そのために、制御PCは、第1の処理で取得した光源ユニット21と半導体レーザ7の相対位置及び相対傾き情報を用い、微調整移動部制御装置に指示して微調整移動部24を駆動させ、第2の保持部25の位置及び傾きを調整することにより、半導体レーザ7とスライダ10の位置及び傾きを補正する(S31)。また、制御PCは、第2の処理で取得した光導波路12の位置情報を用い、微調整移動部制御装置に指示して微調整移動部24を駆動させ、半導体レーザ7と光導波路12の位置合わせを行う(S32)。
【0050】
次に、制御PCは、微調整移動部制御装置に指示して微調整移動部24を駆動させ、第2の保持部25に保持されたスライダ10を、第1の保持部19に保持された半導体レーザ7に近接させる(S33)。そして、制御PCは、レーザドライバを駆動することにより、半導体レーザ7のみを点灯させる(S34)。
【0051】
ここで、第3の光検出器は、図12に示すように、4つのフォトダイオード27a〜27d、及び信号演算処理部28にて構成されている。4つのフォトダイオード27a〜27dは、半導体レーザ7がスライダの磁気ヘッド部に設けた4つの反射部14a〜14dからの反射光を検出できる位置に配置されており、各々のフォトダイオード27a〜27dで得た信号A,B,C,Dは信号演算処理部28に渡され、信号演算処理部28にて下式による光量バランス信号BSを計算する。式中、Avarage(A:D)は、4つのフォトダイオード27a〜27dによる取得信号A〜Dの平均値を意味する。
【0052】
【数1】

【0053】
光量バランス信号BSのデータは、第3の光検出器から制御PCに送信される。制御PCは、微調整移動部制御装置に指示し、微調整移動部24を駆動させて、第2保持部25に保持しているスライダをx方向及びy方向に微小角度傾けながら、それぞれの角度において光量バランス信号BSを取得する(S35)。制御PCの第3の計算部は、光量バランス信号BSの角度依存性を元に、磁気ヘッド部と半導体レーザの相対傾きを数°以下、好ましくは2°以下とするための第2の保持部25のx方向及びy方向の回転角度を求める(S36)。次に、制御PCは微調整移動部制御装置に指示し、微調整移動部24を駆動させて、第2保持部25を第3の計算部で求めた角度に設定する(S37)。
【0054】
図13に、磁気ヘッド部とスライダの相対傾きがないときの第3の処理におけるスライダ表面での光量分布シミュレーション結果を示す。図中のスライダ表面のPD1,PD2,PD3,PD4の領域において、半導体レーザからの出射光が、磁気ヘッド部に設けた反射部14a〜14dにより反射され、各々に対応したフォトダイオードにて検出される。本実施形態では、光導波路と4つの反射部を、光導波路を中心とし、熱アシスト磁気記録ヘッドに用いる半導体レーザの光スポットにおける輝度の等高線となる楕円軌道上に配置しているため、磁気ヘッド部とスライダの相対傾きがないときは、PD1,PD2,PD3,PD4での輝度は図13に示すように同じ値となる。それゆえに、アライメント時に光量バランス信号BSが一番小さくなる傾き条件が、磁気ヘッド部と半導体レーザの相対傾きがないこととなる。
【0055】
続いて、レーザドライバを駆動して半導体レーザ7のみを点灯させ、微調整移動部24を用いて磁気ヘッド部(スライダ)の相対傾きθx,θyを走査したときに、第3の光検出器にて検出される光量バランス信号BSを図14、図15に示す。図14は、ダウントラック方向(x方向)に磁気ヘッド部を傾けたときの光量バランス信号BSを示す図であり、図15は、クロストラック方向(y方向)に磁気ヘッド部を傾けたときの光量バランス信号BSを示す図である。図の横軸はθx又はθy、縦軸は規格化した信号強度である。
【0056】
図14、図15ともに、上記のように磁気ヘッド部と半導体レーザ7の相対傾きがゼロとなる点にて、光量バランス信号BSが最小となった。一方で、図14に比べ、図15の方が、各フォトディテクタの検出信号A,B,C,D及び光量バランス信号BSの傾きが小さかった。これは、半導体レーザ7のビーム広がり角に依存していると考えられる。また、各フォトディテクタの検出信号A,B,C,Dが最大となるのは、磁気ヘッド部と半導体レーザの相対傾きがゼロではなく、ある程度傾けた角度になっていた。これは、半導体レーザが傾くことにより、図13で示す輝度ピーク点がいずれかのフォトディテクタに近づく為である。図14、図15のいずれのケースにせよ、光量バランス信号BSがそれ自身の最大値に比べ10%となる領域では、磁気ヘッド部と半導体レーザの相対傾きは数°以下となることが分かった。
【0057】
このようにして半導体レーザと磁気ヘッド部の相対傾き、位置が特定されると、図3に示したように、スライダ基板10の背面とサブマウント8の接着面に、硬化することによって接着剤11となるUV硬化型接着剤を塗布した。UV硬化型接着剤としては、UV硬化型エポキシ樹脂やUV硬化型アクリル樹脂等が挙げられる。
【0058】
そして、近接場光発生素子13に設けた温度検出素子にて光導波路12から近接場光発生素子13に入射する光量をモニタし、その検出光量が最大となるように、すなわち半導体レーザ7の発光点が光導波路12と重なるように、磁気ヘッド部と半導体レーザとの位置合わせの微調整を行い、その位置で、スライダ基板10の背面とサブマウントの接着面とを重ね合わせた。その後、外部からUV硬化型接着剤に紫外線を照射することによりUV硬化型接着剤を硬化させ、スライダ基板10とサブマウント8とを接着した。その後、従来の光伝送モジュールと同様にフレクシャ部やサスペンションを追加することにより、熱アシスト磁気記録ヘッドジンバルアセンブリが形成されることとなる。
【0059】
図16に、製造された熱アシスト磁気記録ヘッドジンバルアセンブリ20品に対し、断面SEM(SEM:走査型電子顕微鏡)観察を行い、半導体レーザと磁気ヘッド部の相対傾きを調べた結果を示す。本実施形態では、半導体レーザと磁気ヘッド部の相対傾きを2°以下にすることができた。半導体レーザと磁気ヘッド部の相対傾きが、クロストラック方向(y方向)よりもダウントラック方向(x方向)の方が大きくなったのは、光量バランス信号BSの傾きがダウントラック方向(x方向)の方が小さかったため、傾き調整が難しくなったためである。
【0060】
[4]作用
続いて、本実施形態に係る光伝送モジュールの作用について説明する。
書き込み又は読み出し動作時には、光伝送モジュールは、回転する磁気ディスクの表面上において流体力学的に所定の浮上量をもって浮上する。この際、読取ヘッド部及び記録ヘッド部の媒体対向面S側の端が磁気ディスクと微小なスペーシングを介して対向することによって、データ信号磁界の感受による読み出しと、データ信号磁界の印加による書き込みとが行われる。ここで、図3に示すように、データ信号の書き込みの際、半導体レーザ7から光導波路12を通って伝播してきたレーザ光が近接場光発生素子13に到達し、近接場光発生素子13から近接場光が発生する。この近接場光によって、熱アシスト磁気記録を行うことが可能となる。そして、熱アシスト磁気記録方式を採用することにより、高保磁力の磁気ディスクに垂直磁気記録用の薄膜磁気ヘッドを用いて書き込みを行い、記録ビットを極微細化することによって、例えば、1Tb/in2級の記録密度を達成することが可能となる。
【0061】
以上、本発明を熱アシスト磁気記録ヘッドに適用した実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記した態様に限定されるものではない。例えば、本実施形態では近接場光発生素子13が三角形状をしていたが、凹形状や、台形状としてもよく、また、三角形状又は台形状の板を、その頂点同士又は短辺同士が所定距離離間して対向するように一対配置した、ボウタイ型と呼ばれる構造でもよい。また、近接場光発生素子13は、レーザ光の波長よりも小さい開口とすることもできる。本実施形態では電磁変換素子は、単磁極ヘッドからなる記録素子と、CPP/GMR型センサ素子からなる再生素子が積層された構成とした。しかし、記録素子は、様々な構造とすることができる。1層の薄膜コイル、あるいは2層以上の薄膜コイルを設けてもよく、更には、ヘリカルコイルとしてもよい。同様に、再生センサは、磁気抵抗変化率の高い巨大磁気抵抗効果を利用したGMR(Giant Magneto Resistive)素子、異方性磁気抵抗効果を利用したAMR(Anisotropy Magneto Resistive)素子、トンネル接合で生じる磁気抵抗効果を利用したTMR(Tunnel Magneto Resistive)素子、CPP(Current Perpendicular to Plane)−GMR素子等を利用してもよい。また、光を利用して再生してもよい。記録ビットからの戻り光の偏光の回転を検出することで、記録ビットの磁化の向きが検出可能である。本実施形態で用いた半導体レーザの駆動ドライバ、磁気ヘッドドライバは、信号処理用LSIと共にICチップ化しサスペンションの途中に装着してもよい。
【0062】
本実施形態では、光伝送モジュール製造装置における光源ユニットをコリメータレンズとビーム整形プリズムを組み合わせた半導体レーザとしたが、コリメートレンズ付ファイバ光源を用いてもよい。また、第2の光検出器として半導体レーザに備えたバックモニタを用いたが、第1の保持部に検出用のフォトディテクタを配置してもよい。本実施形態では、移動部及び微調整移動部を用いて、第1の光検出器及びスライダを移動させたが、第1の保持部と第2の保持部の相対位置、傾きを調整できれば、移動部や微調整移動部は第1の保持部にあってもよい。ただし、第1の保持部では半導体レーザ等へ電流注入を行う必要があるため、できれば移動部等は本実施形態のように第1の保持部には設けない方が好ましい。本実施形態では、半導体レーザの輝度分布に注目して光導波路12と4つの反射部14の位置を楕円軌道EO上になるよう配置にしたが、予め各地点での反射光量をシミュレーション等の計算で求めておき、その値を制御PCに格納し、第3の計算部にて補正計算を行うことによっても、同様の半導体レーザと磁気ヘッド部の相対傾きを補正光量バランス信号にて見積もることが可能である。本実施形態では、磁気ヘッド部と半導体レーザとの位置合わせの微調整を近接場光発生素子13に設けた温度検出素子を用いたが、スライダに光検出用の光導波路を造り込み、外部光検出器を用いてもよい。
【0063】
[実施形態2:光源集積型光ファイバ]
実施形態2では、光導波路部に光ファイバを用いた光源集積型光ファイバの例を示す。一般的な光源集積型光ファイバでは、半導体レーザ及び光ファイバに加え、半導体レーザの光を光ファイバへ集光するための集光レンズが必要であり、これら3つの部品のアライメント作業が必要であった。また、集積化されたときの素子サイズも大きくなってしまっていた。本発明を用いることにより、集光レンズがなくても光伝送モジュールが簡易に製造できるため、光伝送モジュールの低コスト化、小型化が実現できる。
【0064】
図17を参照して、光伝送モジュールの構成について説明する。図17に示されるように、光伝送モジュールは、光ファイバ29、光ファイバ被覆部30、及び反射部31を有する光導波路部32と、半導体レーザ7と、半導体レーザ7を保持するサブマウント8からなる光源ユニットを備える。光導波路部である光ファイバ被覆部30ないし反射部31とサブマウント8は、UV硬化型エポキシ樹脂やUV硬化型アクリル樹脂等の接着剤11によって固着される。半導体レーザ7に関しては実施形態1と構成上違いがないので説明を省略する。もちろん、実施形態1の半導体レーザと異なる波長であってもよいし、サイズ等が異なるものであってもよい。光導波路部32の光入射面において、光ファイバ29とその周囲に配置された複数の反射部31は、既知の位置関係を有する。
【0065】
続いて、図18を参照して、実施形態2における光伝送モジュールの製造装置及び製造方法ついて説明する。製造装置、製造方法共に実施形態1と共通の部分については説明を省略する。
【0066】
まず、反射部31を有し、光ファイバ29を含む光導波路部32と、サブマウント8に固定された半導体レーザ7とを製造する。続いて、光導波路部32と半導体レーザ7との位置合わせを、実施形態1と同様に,光伝送モジュール製造装置を用いて第1から第3の処理によって行った。なお、図18に示すように、光導波路部32は実施形態1のスライダとは異なり光導波路の長さが長いため、第2の保持部25は光ファイバ被覆部の外周をつかむ構造とした。
【0067】
図19に、製造された光源集積型光ファイバ20品に対し、断面SEM観察を行い、半導体レーザと光導波路部の相対傾きを調べた結果を示す。本実施形態では、半導体レーザと光導波部の相対傾きを1°以下にすることができた。実施形態1に比べ、相対傾きの大きさが小さくなったのは、小型な磁気ヘッド部と異なり実施形態2では大きな光ファイバ被覆部に大面積の反射部を距離を離して配置したため、わずかな傾きが生じたときでもバランス信号BSの変化を大きく検出できたためである。
【0068】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0069】
1 半導体レーザ搭載スライダ
2 磁気ディスク
3 サスペンション
4 ボイスコイルモータ
5 スピンドル
6 信号処理用LSI
7 半導体レーザ
8 サブマウント
9 熱アシスト磁気記録ヘッド
10 スライダ基板
11 接着剤
11’接着剤硬化物
12 光導波路
13 近接場光発生素子
14a〜14d 反射部
15 反射膜
16 発光点
17 メサ構造
18 メタライズ層
19 第1の保持部
20 半導体レーザ
21 光源ユニット
22 移動部
23 第1の光検出器
24 微調整移動部
25 第2の保持部
27a〜27d フォトダイオード
28 信号演算処理部
29 光ファイバ
30 光ファイバ被覆部
31 反射部
32 光導波路部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブマウントに保持された半導体レーザと、光入射面及び光出射面を有する光導波路部とを備え、前記光導波路部に前記サブマウントが固定された光伝送モジュールであって、
前記光導波路部は、前記光入射面が前記半導体レーザと対向するように配置され、前記光入射面から前記光出射面に向かって延在する光導波路と、前記光入射面に露出する複数の反射部を有し、
前記光入射面で見たとき、前記光導波路と前記複数の反射部のうちの第1の2つの反射部は第1の直線上に配列されており、前記光導波路と前記複数の反射部のうちの前記2つの反射部とは異なる第2の2つの反射部は前記第1の直線とは異なる第2の直線上に配列されており、
前記半導体レーザは前記サブマウントを介して前記光導波路部に接着保持されていることを特徴とする光伝送モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載の光伝送モジュールにおいて、
前記複数の反射部は、前記光入射面から前記光出射面まで前記光導波路に沿って形成されていることを特徴とする光伝送モジュール。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の光伝送モジュールにおいて、
前記第1の2つの反射部は前記光導波路の層とは異なる第1の層に形成されており、前記第2の2つの反射部は前記光導波路及び前記第1の層とは異なる第2の層に形成されていることを特徴とする光伝送モジュール。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の光伝送モジュールにおいて、
前記光入射面で見たとき、前記複数の反射部は、前記光導波路を中心とし、前記半導体レーザの光スポットにおける輝度の等高線となる楕円軌道上に配置されていることを特徴とする光伝送モジュール。
【請求項5】
光導波路が形成された光導波路部に、半導体レーザを保持するサブマウントが固定され、前記半導体レーザから発生されたレーザ光が前記光導波路部の前記光導波路に入射される光伝送モジュールの製造装置において、
前記サブマウントを保持する第1の保持部と、
前記第1の保持部に設けられた光源と、
前記光導波路部を保持する第2の保持部と、
前記第2の保持部の位置及び角度を調整可能な微調整移動部と、
前記光源及び前記半導体レーザからの光をモニタするための第1の光検出器と、
前記第1の光検出器の位置及び角度を調整可能な移動部と、
前記光源の出力をモニタするための第2の光検出器と、
前記半導体レーザによる前記光導波路部からの反射光をモニタするための第3の光検出器と、
前記第1の光検出器の位置及び角度を前記移動部によって調整して取得した輝度分布データを用いて前記光源と前記半導体レーザの相対位置及び相対傾き情報を算出する第1の計算部と、
前記第1の保持部によって保持された前記半導体レーザを駆動しながら前記第2の保持部に保持した前記光導波路部を前記微調整移動部によって移動し、前記第2の光検出器で取得した輝度分布データを用いて、前記光源に対する前記光導波路部に設けた複数の反射部の位置情報を取得し、当該位置情報から前記光導波路部に形成された光導波路の位置を算出する第2の計算部と、
前記第1の保持部によって保持された前記半導体レーザを駆動しながら前記第3の光検出器にて前記複数の反射部からの反射光量を検出し、前記複数の反射部からの反射光量間の関係から前記半導体レーザと前記光導波路部の相対角度を最小にするための前記第2の保持部の角度を算出する第3の計算部とを有し、
前記第1の計算部で得られた情報及び前記第2の計算部で得られた情報を用いて前記半導体レーザの発光点が前記光導波路の延長軸と一致するように前記光導波路部を前記微調整移動部にて移動させた後、前記第3の計算部で得られた情報をもとに前記微調整移動部を用いて前記光導波路部と前記半導体レーザの相対傾きを補正することにより、前記光導波路部と前記半導体レーザの相対傾きが所望角度以下になった光伝送モジュールを製造することを特徴とする光伝送モジュール製造装置。
【請求項6】
請求項5に記載の光伝送モジュール製造装置において、
前記第1の保持部に設けられた光源はコリメート光源であることを特徴とする光伝送モジュール製造装置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の光伝送モジュール製造装置において、
前記第1の光検出器は、撮像素子であることを特徴とする光伝送モジュール製造装置。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれか1項に記載の光伝送モジュール製造装置において、
前記第2の光検出器は、前記光源に備えられているフォトダイオードであることを特徴とする光伝送モジュール製造装置。
【請求項9】
請求項5〜8のいずれか1項に記載の光伝送モジュール製造装置において、
前記第3の光検出器は、4つのフォトダイオードと、前記4つのフォトダイオードの検出信号を演算する信号演算回路を備えることを特徴とする光伝送モジュール製造装置。
【請求項10】
請求項5〜9のいずれか1項に記載の光伝送モジュール製造装置において、前記所望角度は2°であることを特徴とする光伝送モジュール製造装置。
【請求項11】
半導体レーザが固定されたサブマウントを第1の保持部で保持し、前記第1の保持部に設けられたコリメート光源と前記半導体レーザを駆動し、第1の光検出器で検出した輝度分布データをもとに前記コリメート光源と前記半導体レーザの相対位置及び相対傾きを算出する第1のステップと、
前記コリメート光源を駆動し、前記コリメート光源の下方で第2の保持部に保持された光導波路部を2次元移動しながら前記コリメート光源の出力を第2の光検出器でモニタすることにより前記光導波路部に設けられた複数の反射部の位置を検出し、前記複数の反射部に対して既知の位置関係にある光導波路の位置を算出する第2のステップと、
前記第1及び第2のステップで取得した情報に基づき前記半導体レーザの発光点が前記光導波路部に設けられた前記光導波路の延長軸と一致するように前記第2の保持部の位置と角度を調整し、前記光導波路部に設けられた複数の反射部による前記半導体レーザの反射光を第3の光検出器で検出し、前記複数の反射部からの反射光がバランスするように前記第2の保持部により前記光導波路部の傾きを調整する第3のステップと、
その状態で前記光導波路部に前記サブマウントを接着して固定する第4のステップと、
を有することを特徴とする光伝送モジュールの製造方法。
【請求項12】
請求項11に記載の光伝送モジュールの製造方法において、
前記第1の光検出器は撮像素子であり、
初期状態で前記コリメート光源と前記第1の光検出器の相対位置及び相対傾きが構成されており、
前記第1のステップでは、前記コリメート光源と前記半導体レーザの相対位置を取得するために前記半導体レーザの輝度中心が前記第1の光検出器の中心に位置するように前記第1の光検出器を平行移動し、続いて前記コリメート光源と前記半導体レーザの相対傾きを取得するために前記半導体レーザの輝度分布が輝度ピーク点を中心として点対称となるように前記第1の光検出器の傾きを調整することを特徴とする光伝送モジュール製造方法。
【請求項13】
請求項11に記載の光伝送モジュールの製造方法において、
前記第2のステップでは、前記反射部からの戻り光が前記コリメート光源に入射することより前記第2の光検出器によってモニタされる前記コリメート光源の出力が変化することを利用して前記反射部の位置を検出することを特徴とする光伝送モジュール製造方法。
【請求項14】
請求項11に記載の光伝送モジュールの製造方法において、
前記第3のステップでは、前記第3の光検出器にて検出された4つの前記反射部からの反射光量をA,B,C,Dとし、反射光量A〜Dの平均値をAvarage(A:D)とするとき、下式の光量バランス信号BSが最小になるように前記光導波路部の傾きを調整することを特徴とする光伝送モジュール製造方法。
【数1】


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2013−4148(P2013−4148A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−135180(P2011−135180)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成20年度、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、超高密度ナノビット磁気記録技術の開発(グリーンITプロジェクト)委託事業、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】