説明

光半導体装置およびモバイル機器

【課題】簡単な構成で物体検出と周囲光の照度測定を行うことができる光半導体装置を提供する。
【解決手段】信号処理回路307は、タイミング生成回路308からのタイミング信号と、第1増幅回路(302,303)と第2増幅回路(305,306)の出力に基づいて、LED311から発光された光パルスに同期した受光信号が第1PD301,第2PD304で受光され、かつ、LED311が発光しないときに第1PD301,第2PD304で受光信号が受光されないとき、検出物312が有ると判別して、検出信号を出力すると共に、第1増幅回路(302,303)からの出力と第2増幅回路(305,306)からの出力の差に基づいて、照度を測定して照度信号を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、光半導体装置およびモバイル機器に関し、より詳しくは、携帯電話などのモバイル機器に好適な光半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、光半導体装置としては、携帯電話等に代表される画面付きモバイル機器に、画面の輝度を自動調整するために搭載された照度センサがある(例えば、特開平9−146073号公報(特許文献1)参照)。これは、モバイル機器の画面には、薄くて軽い特徴の液晶パネルが標準的に使用されているが、液晶パネルの消費電力を抑えバッテリーを長時間持たせる目的と、液晶パネルの原理上、液晶背後のバックライトを常時点灯して、液晶にてバックライトを透過/遮断の制御をしている。このため、暗い部屋では、液晶でバックライトを遮断しているにもかかわらず、漏れ光が無視できなく黒色が灰色に見え、コントラスト比が悪化するという問題を解決するため、モバイル機器には照度センサを搭載することが必須となっている。
【0003】
また、携帯電話では、タッチパネル機能付き画面が採用され、入力ヒューマンインターフェースが向上しているが、同時に通話中にタッチパネル機能が人の肌を検出するため、タッチパネル機能が誤作動する問題があり、人の肌(主に頬)を検出するセンサが必要である。このようなタッチパネル機能では、光学式のセンサも実現可能であり、光学式の物体検出センサが提案されている(例えば、特開昭62−85885号公報(特許文献2)参照)。
【0004】
このような物体検出センサと周囲光の照度を測定する照度センサは、いずれも光学的センサであるにもかかわらず、一般的に図1,図2で図示するように別々に構成されている。
【0005】
図1に示す物体検出センサは、PD(フォトダイオード)101と、増幅器102,103と、同期検出回路104と、発振器105と、LEDドライバ部106と、LED107とを備え、LED107から出射され、検出物108で反射した光をPD101により受光する。上記同期検出回路104は、LED107の発光タイミングに同期して検出物108の有無を検出し、その結果を検出信号として出力する。
【0006】
また、図2に示す照度センサは、PD201と、PD202と、増幅器203,204と、作動増幅器205と、照度信号を出力する出力回路206とを備えている。
【0007】
上記別々に構成された物体検出センサと照度センサの両方が搭載されるモバイル機器では、コストが高くつき、さらにシステム構成を複雑にする要因となっている。
【特許文献1】特開平9−146073号公報
【特許文献2】特開昭62−85885号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、この発明の課題は、簡単な構成で物体検出と周囲光の照度測定を行うことができる光半導体装置を提供すると共に、上記光半導体装置を用いることによりシステム構成を簡略化できるモバイル機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、この発明の光半導体装置は、
受光信号を電気信号に変換する受光素子と、
上記受光素子からの電気信号を増幅する増幅回路と、
クロック信号を出力する発振器と、
上記発振器からの上記クロック信号に基づいてタイミング信号を生成するタイミング生成回路と、
上記タイミング生成回路からの上記タイミング信号に基づいて駆動信号を出力する発光素子駆動回路と、
上記発光素子駆動回路から上記駆動信号に基づいて光パルスを発光する発光素子と、
上記タイミング生成回路からの上記タイミング信号に基づいて、上記増幅回路からの出力を信号処理する信号処理回路と
を備え、
上記発光素子の前方に検出物があるとき、上記発光素子から発光された上記光パルスが上記検出物で反射して上記受光素子に受光され、
上記信号処理回路は、
上記タイミング生成回路からの上記タイミング信号および上記増幅回路の出力に基づいて、上記発光素子から発光された上記光パルスに同期した受光信号が上記受光素子で受光され、かつ、上記発光素子が発光しないときに上記受光素子で受光信号が受光されないとき、上記検出物が有ると判別して、上記検出物が有ることを表す検出信号を出力すると共に、
上記発光素子が発光しないときの上記増幅回路からの出力に基づいて、照度を測定して照度信号を出力することを特徴とする。
【0010】
上記構成の光半導体装置によれば、簡単な構成で検出物の有無の検出と周囲光の照度の測定を1デバイスで実現して、コストを増大させることなく、小型で安価な光半導体装置を実現することができる。
【0011】
また、一実施形態の光半導体装置では、
上記タイミング生成回路は、上記発振器からの上記クロック信号に基づいて、上記タイミング信号としてタイミングが異なる第1,第2,第3タイミング信号を生成し、
上記信号処理回路は、
上記タイミング生成回路からの上記第1タイミング信号および上記増幅回路の出力に基づいて、上記発光素子から発光された上記光パルスに同期した上記受光信号が上記受光素子で受光され、かつ、上記第2,第3タイミング信号において上記受光素子で受信信号が受光されないとき、上記検出物が有ると判別して、上記検出物が有ることを表す検出信号を出力すると共に、
上記第2,第3タイミング信号における上記増幅回路からの出力に基づいて、上記照度を測定する。
【0012】
上記実施形態によれば、上記発振器のクロック信号に基づいて、時分割にて検出物の有無の判断と周囲光の照度の測定を別々に行うことにより、2つの動作が重なることがなく、物体検出信号と周囲光の照度信号を出力することが可能となる。
【0013】
また、一実施形態の光半導体装置では、
上記信号処理回路は、上記第1,第2,第3のタイミング信号に基づいて上記検出物の検出を行う信号処理において、上記第1タイミング信号にて上記受光素子の受信信号が受光され、次の上記第2,第3タイミング信号にて上記受光素子の受信信号が受光されないことが、連続して3回繰り返されたとき、上記検出物が有ると判別する。
【0014】
上記実施形態によれば、第1タイミング信号にて受光素子の受信信号が受光され、次の第2,第3タイミング信号にて受光素子の受信信号が受光されないことが、3回連続で起こったときに初めて、検出物が有ると判別することによって、例えば、蛍光灯ノイズが外乱光として入射されても、蛍光灯のインバータ周波数と発振器との周波数が合致しない限り、誤検出することがないと共に、突然入力されるスパイクノイズに対しても、ノイズ耐性を向上させることができる。
【0015】
また、一実施形態の光半導体装置では、
上記受光素子は、受光信号を電気信号に変換する第1受光素子と、上記第1受光素子と異なる分光感度特性で受光信号を電気信号に変換する第2受光素子であり、
上記増幅回路は、上記第1受光素子からの電気信号を増幅する第1増幅回路と、上記第2受光素子からの電気信号を増幅する第2増幅回路であり、
上記信号処理回路は、
上記タイミング生成回路からの上記タイミング信号と、上記第1増幅回路または上記第2増幅回路の少なくとも一方の出力に基づいて、上記検出物の有無を判別すると共に、
上記第1増幅回路からの出力と上記第2増幅回路からの出力の差に基づいて、上記照度を測定する。
【0016】
上記実施形態によれば、分光感度特性の異なる2つの第1,第2受光素子からの電気信号を増幅する第1,第2増幅回路からの出力の差をとることにより、総合的な分光感度を人間の視感度に容易に合わせ込むことが可能となり、人間の視感度に対応する照度を測定することができる。
【0017】
また、一実施形態の光半導体装置では、上記信号処理回路は、上記第1,第2増幅回路の出力に基づいて、上記検出物までの距離を検出する。
【0018】
上記実施形態によれば、単に検出物の有無を判別するだけでなく、第1,第2増幅回路の出力が表す受信光強度により検出物までの距離を測定することができ、より精度の高い測定をすることができる。
【0019】
また、一実施形態の光半導体装置では、上記信号処理回路は、上記第1増幅回路からの出力と上記第2増幅回路からの出力の比に基づいて、上記検出物の有無を判別する。
【0020】
上記実施形態によれば、上記第1増幅回路からの出力と第2増幅回路からの出力の比に基づいて、2つの第1,第2受光素子を用いて三角測量を行うことにより、検出物からの反射光強度に基づいて検出物の有無を判別する方法(検出物の反射率に左右される)よりも、検出物の有無を正確に判別することができる。
【0021】
また、一実施形態の光半導体装置では、上記信号処理回路は、上記第1増幅回路からの出力と上記第2増幅回路からの出力の比に基づいて、上記検出物までの距離を測定する。
【0022】
上記実施形態によれば、上記第1増幅回路からの出力と第2増幅回路からの出力の比に基づいて、2つの第1,第2受光素子を用いて三角測量を行うことにより、反射物からの光強度に基づいて距離を測定する方法(検出物の反射率に左右される)よりも、検出物までの距離を正確に測定することができる。
【0023】
また、一実施形態の光半導体装置では、上記第1受光素子と上記第2受光素子の分光感度特性に基づいて、上記第1増幅回路からの出力と上記第2増幅回路からの出力の比を補正する。
【0024】
上記実施形態によれば、2つの第1,第2受光素子の分光感度の違いを補正することにより、精度の高い距離測定を行うことができる。
【0025】
また、一実施形態の光半導体装置では、上記受光素子は、人間の視感度に略等しい分光感度特性を有する。
【0026】
上記実施形態によれば、光学系を可視光領域で設計でき、携帯電話等で使われているイルミネーション用可視光LEDを光源に共用できることにより低コスト化が図れる。また、赤外領域に感度を持たない人間の視感度に合わせ込んだ分光感度特性の受光素子を搭載できるので、照度測定時の精度を向上できる。
【0027】
また、一実施形態の光半導体装置では、上記信号処理回路は、上記発光素子が発光しないときの上記増幅回路からの出力に基づいて測定された上記照度が、予め設定された照度以上になると、上記検出物の有無を判別しない。
【0028】
上記実施形態によれば、周囲光の照度が高くなると増幅回路が飽和する可能性があり、物体検出の精度が保てなくなるので、予め設定された照度以上になったときに、検出物の有無を判別する機能を停止させることにより、誤動作を防止することができる。
【0029】
また、一実施形態の光半導体装置では、上記受光素子がフォトダイオードである。
【0030】
上記実施形態によれば、受光素子をフォトダイオードで構成することにより、安価で高精度な光半導体装置を提供することができる。
【0031】
また、一実施形態の光半導体装置では、
機能停止用の外部制御端子を有し、
上記外部制御端子に機能停止信号が入力されたとき、消費電流を略ゼロにする電源制御回路を備えた。
【0032】
上記実施形態によれば、外部制御端子に機能停止信号が入力されたとき、電源制御回路により消費電流を略ゼロにする機能停止(シャットダウン)機能を有することにより、機能停止により省エネルギー化が図れる。
【0033】
また、この発明のモバイル機器では、上記のいずれか1つの光半導体装置が搭載されたことを特徴とする。
【0034】
上記構成のモバイル機器によれば、簡単な構成で物体検出と周囲光の照度測定を行うことができる光半導体装置を用いることによって、システム構成を簡略化できる。
【0035】
また、一実施形態のモバイル機器では、
折り畳み可能な本体と、
上記本体が折り畳まれているかまたは開いているかを判別する判別部と
を備えた。
【0036】
上記実施形態によれば、本体が折り畳まれているかまたは開いているかを判別部により判別することによって、本体が開いているときのみ光半導体装置を用いて物体検出と周囲光の照度測定を行うことが可能となり、本体が折り畳まれた状態で光半導体装置の不必要な動作を防止できる。
【0037】
また、一実施形態のモバイル機器では、上記光半導体装置の上記信号処理回路は、上記検出物を検出したとき、照度を測定しない。
【0038】
上記実施形態によれば、上記光半導体装置の信号処理回路が検出物を検出したとき、照度を測定しないことによって、検出物に周囲光が遮られることによる照度の誤測定を防止できる。
【発明の効果】
【0039】
以上より明らかなように、この発明の光半導体装置およびモバイル機器によれば、簡単な構成で物体検出と周囲光の照度測定を行うことができる光半導体装置およびそれを用いてシステム構成を簡略化できるモバイル機器を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下、この発明の光半導体装置を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0041】
〔第1実施形態〕
図3はこの発明の第1実施形態の光半導体装置の具体的な構成を示すブロック図である。
【0042】
この第1実施形態の光半導体装置は、図3に示すように、受光信号を電気信号に変換する第1受光素子の一例としての第1PD(フォトダイオード)301と、受光信号を電気信号に変換する第2受光素子の一例としての第2PD(フォトダイオード)304と、上記第1PD301からの電気信号を増幅する第1増幅器302と第2増幅器303と、上記第2PD304からの電気信号を増幅する第3増幅器305と第4増幅器306と、クロック信号を出力する発振器309と、上記発振器309からのクロック信号に基づいて第1〜第3タイミング信号を生成するタイミング生成回路308と、上記タイミング生成回路308からの第1タイミング信号に基づいて駆動信号を出力するLEDドライバ部310と、上記LEDドライバ部310から駆動信号に基づいて光パルスを発光する発光素子の一例としてのLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)311と、上記タイミング生成回路308からの第1〜第3タイミング信号に基づいて、第2増幅器303からの出力と第4増幅器306からの出力を信号処理する信号処理回路307とを備えている。
【0043】
また、上記LEDドライバ部310の出力がベースに接続され、エミッタが接地されたトランジスタQ301のコレクタに、LED311のカソードが接続されている。上記LED311のアノードに抵抗R301を介して電源Vccが接続されている。上記LEDドライバ部310とトランジスタQ301と抵抗R310で発光素子駆動回路を構成している。
【0044】
上記光半導体装置は、発振器309からのクロック信号に基づいて、タイミング生成回路308により第1タイミング信号〜第3タイミング信号が生成される。第1タイミング信号はLED発光用の駆動信号を兼ねており、LEDドライバ部310に入力され、第1タイミング信号にてLED311が発光する。LED311の前方に検出物312がある場合、LED311から出力された光パルスは、検出物312において反射され、第1PD301および第2PD304で受光される。
【0045】
この発明では、受光素子の最良の形態はフォトダイオードである。これは、安価であると同時に高精度な測定を可能とするからである。また、検出されるべき物体がない場合は、第1PD301,第2PD304は、周囲の光に比例した電流を出力する。この場合の第1PD301,第2PD304からの出力は、微弱な信号であるため、それぞれ第1増幅器302,第2増幅器303と、第3増幅器305,第4増幅器306において信号が増幅される。上記第1増幅器302と第2増幅器303で第1増幅回路を構成し、第3増幅器305と第4増幅器306で第2増幅回路を構成している。
【0046】
図4は上記光半導体装置のタイミングチャートを示している。図4に示すように、タイミング生成回路308では、発振器309からのクロック信号を処理している。このタイミング生成回路308で生成された第2タイミング信号と第3タイミング信号は、照度測定のためのサンプルホールド(SH)のタイミングおよび物体検出の誤動作防止のためのタイミングとして使われている。
【0047】
図4(a)は検出物312の有無、図4(b)はクロック信号、図4(c)は第1タイミング信号、図4(d)は第2タイミング信号、図4(e)は第3タイミング信号、図4(f)は発光波形、図4(g)は第1PD301の受信波形、図4(h)は第2PD304の受信波形、図4(i)は検出信号図4(j)は第1PD_SH信号、図4(k)は第2PD_SH信号、図4(m)は照度信号を示している。
【0048】
(物体検出機能)
まず、上記光半導体装置の物体検出機能から説明する。
【0049】
上記信号処理回路307により、検出物312の有無はLED311から発光された光パルスが検出物312で反射して第1PD301により検出されるか、または、第2PD304により検出されるかで判別する。この物体検出の判断は、第1PD301のみの出力から判断してもよいし、第2PD304のみとしてもよい。あるいは、第1PD301,第2PD304の出力の論理積をとってもよい。
【0050】
第1,第2増幅器302,303で増幅された後の波形を受信波形(第1PD301)を図4(g)に、第2PD304の第3,第4増幅器305,306で増幅された後の波形を受信波形(第2PD304)を図4(h)に示している。信号処理回路307における物体検出の判断は、第1タイミング信号に同期した受信信号があるかどうか、また、第2タイミング信号および第3タイミング信号に同期した受信信号がないかどうかを判別している。第2タイミング信号、第3タイミング信号にて同期信号がないどうかを判別するのは、信号光以外の外乱光ノイズによる誤動作を防止するためである。
【0051】
また、上記光半導体装置は、第1タイミング信号にて受信信号が受光され、次の第2,第3タイミング信号にて受信信号が受光されないことが3回連続で起こった場合に初めて、検出物312の有無を判別する機能を付加することが望ましい。この場合、例えば、蛍光灯ノイズが外乱光として入射されても、蛍光灯のインバータ周波数と発振器309との周波数が合致しない限り、誤検出することはない。また、突然入力されるスパイクノイズに対しても、ノイズ耐性を向上させることができる。
【0052】
上記光半導体装置は、後述する周囲光の照度を測定する機能を備えているため、ある照度以上となった場合は、物体検出機能を停止した方が良い。これは高照度になれば、第1〜第4増幅器302,303,305,306の出力が飽和してしまい、物体を検出できなくなるためである。
【0053】
図5に第1実施形態の光半導体装置の距離に対するPD(フォトダイオード)の光量の一例を示している。図5において、横軸は検出物までの距離(任意目盛)を表し、縦軸は反射光強度(任意目盛)を表している。
【0054】
図5に示す特性に基づいて、ある光量でしきい値を決定し、その光相当の距離より近いか、遠いかの2値のデジタル信号で出力することもできる。さらにはアナログ信号のまま出力し、検出物までの略距離を測定してもよい。ただし、検出物の反射率により反射光強度は変化するので、概略の距離を測定する用途に限定される。
【0055】
また、構成される光学系にもよるが、通常は、距離=0の時は出力が0となり、物体を検出できない。図5より縦軸1つの光強度値に対し、2つの検出距離を持つことになり、距離測定としては一意性がない。したがって、距離=0から反射光強度がピークなる近距離部分はデバイスの不感部分とし、ピーク光量に対する距離から遠距離の距離を測定することが望ましい。
【0056】
(照度測定機能)
次に、周囲光の照度を測定する手順について、図6に各PDの分光感度特性を用いて説明する。図6において、横軸は波長(任意目盛)を表し、縦軸は相対強度(任意目盛)を表している。
【0057】
図6に示すように、第1PD301と第2PD304の分光感度特性のピーク波長が互いに異なることにより、
第1PD301−k×第2PD304 (ただし、kは定数)
を演算することにより、図6の点線のような第1PD301や第2PD304と異なる新しい分光感度特性を作り出すことができる。この点線の感度を人間の視感度に合わせ込むことにより、照度を測定することができる。
【0058】
信号処理のタイミングとしては、図4のタイミングチャートの第2タイミング信号と第3タイミング信号に同期した信号処理となり、LED311が発光する第1タイミング信号とは時間的に分割される。これは、周囲光の照度を高精度に測定するためであり、自発光であるLED光と周囲光との混信を避けるためである。
【0059】
物体検出時と共通の第1PD301,第2PD304からの出力の受信波形(第1PD301)、受信波形(第2PD304)をそれぞれの第2タイミング信号,第3タイミング信号にてサンプルホールドした波形が図4(i)に示す第1PD_SH信号、図4(j)に示す第2PD_SH信号である。この第1PD_SH信号、第2PD_SH信号の差を表す信号が照度信号であり、人間の視感度に合った照度出力となる。
【0060】
なお、照度信号は、第3タイミング信号で得られた信号レベルを、次の第3タイミング信号のパルスがくるまでサンプルホールドされることが望ましい。
【0061】
上記構成の光半導体装置によれば、簡単な構成で検出物312の有無の検出と周囲光の照度の測定を1デバイスで実現して、コストを増大させることなく、小型で安価な光半導体装置を実現することができる。なお、LED311から発光される光パルスは、赤外線であることが望ましく、その場合、第1PD301,第2PD304は、赤外領域に感度特性を有する。
【0062】
また、上記発振器309のクロック信号に基づいて、時分割にて検出物312の有無の判断と周囲光の照度の測定を別々に行うことにより、2つの動作が重なることがなく、物体検出信号と周囲光の照度信号を出力することが可能となる。
【0063】
また、分光感度特性の異なる2つの第1PD301,第2PD304からの電気信号を増幅して第1,第2増幅回路(302,303,305,306)からの出力の差により、分光感度を人間の視感度に容易に合わせ込むことが可能となり、人間の視感度に対応する照度を測定することができる。
【0064】
また、上記信号処理回路307は、LED311から発光された光パルスが検出物312から反射した受光信号を表す第1,第2増幅回路(302,303,305,306)の出力に基づいて、検出物312までの距離を検出することにより、単に検出物312の有無を判別するだけでなく、第1,第2増幅回路(302,303,305,306)の出力が表す受信光強度により検出物312までの距離を測定することができ、より精度の高い測定をすることができる。
【0065】
また、周囲光の照度が高くなると、第1,第2増幅回路(302,303,305,306)が飽和する可能性があり、物体検出の精度が保てなくなるので、予め設定された照度以上になったときに、検出物312の有無を判別する機能を停止させることにより、誤動作を防止することができる。
【0066】
通常の使用方法では、物体を検出している時は、検出物312の大きさにもよるが、周囲光は検出物312に遮断されていると考えられるので、検出物312を検出したときは、照度測定機能を停止することが好ましい。
【0067】
また、上記光半導体装置に機能停止用の外部制御端子と、各増幅器と電源の間、LEDドライバ部と電源の間に半導体スイッチを設けて、光半導体装置が使用されない場合は、外部制御端子に機能停止信号を入力することにより、電源制御回路(図示せず)により半導体スイッチをオフして、機能停止(シャットダウン)時の消費電流がほとんど流れない待機モードとなるが望ましい。
【0068】
〔第2実施形態〕
図7はこの発明の第2実施形態の光半導体装置の構成を示している。
【0069】
この第2実施形態の光半導体装置は、図7に示すように、LED311と、第1PD301と、第2PD304と、LED311と第1PD301と第2PD304を覆う透明樹脂モールド部700と信号処理部703を備えている。上記第1PD301と第2PD304は、LED311の出射方向に対して略直角方向に所定の間隔をあけて第1PD301を配置し、さらにその第1PD301よりも外側に第2PD304を配置している。上記LED311と第1PD301との間に遮光部702を配置している。
【0070】
上記透明樹脂モールド部700は、LED311の出射光を集光するレンズ部700aと、LED311から出射された光が検出物701で反射した反射光を第1PD301と第2PD304の受光面に集光するレンズ部700bとを備えている。
【0071】
この光半導体装置の回路構成は、第1実施形態の図3のブロック図に示す回路構成と同じ構成をしており、動作タイミングは図4の通りであり、図3,図4を援用する。ここでは、第1実施形態と違う部分について説明する。
【0072】
この第2実施形態では、三角測量を行うため、第1PD301と第2PD304の配置が重要となってくる。図7はその一例で検出物701が近い場合、検出物701からの反射光量は、第1PD301よりも第2PD304が多くなる。逆に、検出物701の距離が遠い場合、検出物701からの反射光量は、第2PD304よりも第1PD301が多くなる。信号の出力としては、第1PD301+第2PD304全光量に占める第1PD301の光量の比となり、これを距離別にプロットした図が図8である。図8において、横軸は検出物までの距離(任意目盛)を表し、縦軸は第1PD301/(第1PD301+第2PD304)出力(任意目盛)を表している(図8ではPD1/(PD1+PD2)出力で示す)。
【0073】
第1PD301/(第1PD301+第2PD304)出力をアナログ信号で出力することにより、一意に検出物701の距離を測定することができる。また、単に検出物701の有無を判別する用途では、第1PD301/(第1PD301+第2PD304)出力に要望のしきい値を決め、その距離より近くに、あるいは遠くに物体が有るか無いかを判別できる。
【0074】
ただし、この第2実施形態でも、第1実施形態と同様に周囲光の照度を測定するため、第1PD301と第2PD304の分光感度が異なる。三角測量による距離測定は、第1PD301/(第1PD301+第2PD304)の比が重要となってくるため、第1PD301と第2PD304の分光感度の違いを補正することが重要となってくる。図8は、この補正を行なった結果の第1PD301(第1PD301+第2PD304)出力である。
【0075】
上記第2実施形態の光半導体装置は、第1実施形態の光半導体装置と同様の効果を有する。
【0076】
また、上記第1増幅回路(302,303)からの出力と第2増幅回路(305,306)からの出力の比に基づいて、2つの第1PD301,第2PD304を用いて三角測量を行うことにより、検出物701からの反射光強度に基づいて検出物701の有無を判別する方法(検出物の反射率に左右される)よりも、検出物701の有無を正確に判別することができる。
【0077】
また、上記第1増幅回路(302,303)からの出力と第2増幅回路(305,306)からの出力の比に基づいて、2つの第1PD301,第2PD304を用いて三角測量を行うことにより、反射物701からの光強度に基づいて距離を測定する方法(検出物の反射率に左右される)よりも、検出物701までの距離を正確に測定することができる。
【0078】
また、2つの第1PD301,第2PD304の分光感度の違いを補正することにより、精度の高い距離測定を行うことができる。
【0079】
〔第3実施形態〕
図9はこの発明の第3実施形態の光半導体装置の具体的な構成を示すブロック図である。
【0080】
この第3実施形態の光半導体装置は、図9に示すように、受光信号を電気信号に変換する受光素子の一例としてのPD901と、上記PD901からの電気信号を増幅する増幅器902および増幅器903と、クロック信号を出力する発振器906と、上記発振器906からのクロック信号に基づいてタイミング信号を生成するタイミング生成回路905と、上記タイミング生成回路905からのタイミング信号に基づいて駆動信号を出力するLEDドライバ部907と、上記LEDドライバ部907からの駆動信号に基づいて光パルスを発光する発光素子の一例としてのLED908と、上記タイミング生成回路905からのタイミング信号に基づいて、増幅器903からの出力を信号処理する信号処理回路904とを備えている。上記増幅器902と増幅器903で増幅回路を構成している。
【0081】
上記LEDドライバ部907の出力がベースに接続され、エミッタが接地されたトランジスタQ901のコレクタに、LED908のカソードが接続されている。上記LED908のアノードに抵抗R901を介して電源Vccが接続される。上記LEDドライバ部907とトランジスタQ901と抵抗R901で発光素子駆動回路を構成している。
【0082】
この第3実施形態の光半導体装置は、可視光領域にて第1実施形態の測定を行う。したがって、PD901の分光感度は、人間の視感度(図6点線)相当の感度を有している。また、LED908は白色LEDが望ましい。この第3実施形態では、第1実施形態における第2PD304、第3タイミング信号の信号処理が省けるため、信号処理部分は簡素化できる。しかし、視感度の分光感度を持ったフォトダイオードは、光学フィルタをフォトダイオードに蒸着するか、視感度にバンドギャップがある物性材料を使用するため、通常はコスト高となる。
【0083】
また、上記PD901が人間の視感度に等しい分光感度特性を有することによって、光学系を可視光領域で設計でき、携帯電話等で使われているイルミネーション用可視光LEDを光源に共用できることにより低コスト化が図れる。また、赤外領域に感度を持たない人間の視感度に合わせ込んだ分光感度特性の受光素子を搭載できるので、照度測定時の精度を向上できる。
【0084】
〔第4実施形態〕
この発明の光半導体装置は携帯電話に搭載されることが望ましい。
【0085】
図10はこの発明の光半導体装置2が搭載されたモバイル機器の一例としての携帯電話1を示す図であり、図11は上記携帯電話1の構成を示す概略ブロック図である。
【0086】
図10,図11に示す携帯電話は、光半導体装置2と、上記光半導体装置2からの照度信号と検出信号(近接情報)を受けて、携帯電話1本体を制御する制御装置3とを備えている。
【0087】
この携帯電話機1に光半導体装置2を搭載することにより、携帯電話1の画面の輝度を周囲光の照度により自動調光することができる。また、操作者が通話中の場合、操作者の肌(頬や耳等)を検出物としてセンシングすることにより、画面のタッチパネル機能を停止することや画面のバックライトをオフすることができる。
【0088】
また、近年、携帯電話等では、折りたたみ式の携帯電話が流通しているが、この発明の光半導体装置を使用することで、検出物の近接情報あるいは距離情報と照度情報により、携帯電話が折り畳まれているか、折り畳まれていないかを判別することができる。例えば、検出物が検出されている状態で、照度が10ルクス以下の場合、携帯電話が折りたたまれていると判別することができる。本発明の光半導体装置で、折りたたみ式の携帯電話が折りたたまれているか否かを判別できることにより、現状メカ式スイッチで行なっている判別部を削減でき、部品点数を減らし、安価な携帯電話を実現する事ができる。
【0089】
なお、本体が折り畳まれているかまたは開いているかを判別する判別部を備えた携帯電話では、この発明の光半導体装置を用いて本体が開いているときのみ物体検出と周囲光の照度測定を行うことが可能となり、本体が折り畳まれた状態で光半導体装置の不必要な動作を防止できる。
【0090】
上記第1〜第4実施形態では、受光素子にフォトダイオードを用いたが、これに限らず、フォトトランジスタや他の受光素子を用いてもよい。
【0091】
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記第1〜第4実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】図1は従来の物体検出センサを概略的に示すブロック図である。
【図2】図2は従来の照度センサを概略的に示すブロック図である。
【図3】図3はこの発明の第1実施形態の光半導体装置を示すブロック図である。
【図4】図4は上記光半導体装置の信号処理のタイミングを示す図である。
【図5】図5は上記光半導体装置の受光素子の光量の距離特性を示す図である。
【図6】図6は上記光半導体装置の受光素子の分光感度を示す図である。
【図7】図7はこの発明の第2実施形態の光半導体装置を示す構成図である。
【図8】図8は上記光半導体装置の出力形態を示す図である。
【図9】図9はこの発明の第3実施形態の光半導体装置を示すブロック図である。
【図10】図10はこの発明の第4実施形態の光半導体装置が搭載された携帯電話を示す図である。
【図11】図11は上記携帯電話の構成を示す概略ブロック図である。
【符号の説明】
【0093】
1…携帯電話
2…光半導体装置
3…制御装置
301…第1PD
302…第1増幅器
303…第2増幅器
304…第2PD
305…第3増幅器
306…第4増幅器
307…信号処理回路
308…タイミング生成回路
309…発振器
310…LEDドライバ部
311…LED
312…検出物
700…透明樹脂モールド部
701…検出物
702…遮光部
703…信号処理部
901…PD
902…増幅器
903…増幅器
904…信号処理回路
905…タイミング生成回路
906…発振器
907…LEDドライバ部
908…LED

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受光信号を電気信号に変換する受光素子と、
上記受光素子からの電気信号を増幅する増幅回路と、
クロック信号を出力する発振器と、
上記発振器からの上記クロック信号に基づいてタイミング信号を生成するタイミング生成回路と、
上記タイミング生成回路からの上記タイミング信号に基づいて駆動信号を出力する発光素子駆動回路と、
上記発光素子駆動回路から上記駆動信号に基づいて光パルスを発光する発光素子と、
上記タイミング生成回路からの上記タイミング信号に基づいて、上記増幅回路からの出力を信号処理する信号処理回路と
を備え、
上記発光素子の前方に検出物があるとき、上記発光素子から発光された上記光パルスが上記検出物で反射して上記受光素子に受光され、
上記信号処理回路は、
上記タイミング生成回路からの上記タイミング信号および上記増幅回路の出力に基づいて、上記発光素子から発光された上記光パルスに同期した受光信号が上記受光素子で受光され、かつ、上記発光素子が発光しないときに上記受光素子で受光信号が受光されないとき、上記検出物が有ると判別して、上記検出物が有ることを表す検出信号を出力すると共に、
上記発光素子が発光しないときの上記増幅回路からの出力に基づいて、照度を測定して照度信号を出力することを特徴とする光半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載の光半導体装置において、
上記タイミング生成回路は、上記発振器からの上記クロック信号に基づいて、上記タイミング信号としてタイミングが異なる第1,第2,第3タイミング信号を生成し、
上記信号処理回路は、
上記タイミング生成回路からの上記第1タイミング信号および上記増幅回路の出力に基づいて、上記発光素子から発光された上記光パルスに同期した上記受光信号が上記受光素子で受光され、かつ、上記第2,第3タイミング信号において上記受光素子で受信信号が受光されないとき、上記検出物が有ると判別して、上記検出物が有ることを表す検出信号を出力すると共に、
上記第2,第3タイミング信号における上記増幅回路からの出力に基づいて、上記照度を測定することを特徴とする光半導体装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の光半導体装置において、
上記信号処理回路は、上記第1,第2,第3のタイミング信号に基づいて上記検出物の検出を行う信号処理において、上記第1タイミング信号にて上記受光素子の受信信号が受光され、次の上記第2,第3タイミング信号にて上記受光素子の受信信号が受光されないことが、連続して3回繰り返されたとき、上記検出物が有ると判別することを特徴とする光半導体装置。
【請求項4】
請求項1から3までのいずれか1つに記載の光半導体装置において、
上記受光素子は、受光信号を電気信号に変換する第1受光素子と、上記第1受光素子と異なる分光感度特性で受光信号を電気信号に変換する第2受光素子であり、
上記増幅回路は、上記第1受光素子からの電気信号を増幅する第1増幅回路と、上記第2受光素子からの電気信号を増幅する第2増幅回路であり、
上記信号処理回路は、
上記タイミング生成回路からの上記タイミング信号と、上記第1増幅回路または上記第2増幅回路の少なくとも一方の出力に基づいて、上記検出物の有無を判別すると共に、
上記第1増幅回路からの出力と上記第2増幅回路からの出力の差に基づいて、上記照度を測定することを特徴とする光半導体装置。
【請求項5】
請求項4に記載の光半導体装置において、
上記信号処理回路は、上記第1,第2増幅回路の出力に基づいて、上記検出物までの距離を検出することを特徴とする光半導体装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載の光半導体装置において、
上記信号処理回路は、上記第1増幅回路からの出力と上記第2増幅回路からの出力の比に基づいて、上記検出物の有無を判別することを特徴とする光半導体装置。
【請求項7】
請求項4から6までのいずれか1つに記載の光半導体装置において、
上記信号処理回路は、上記第1増幅回路からの出力と上記第2増幅回路からの出力の比に基づいて、上記検出物までの距離を測定することを特徴とする光半導体装置。
【請求項8】
請求項7に記載の光半導体装置において、
上記第1受光素子と上記第2受光素子の分光感度特性に基づいて、上記第1増幅回路からの出力と上記第2増幅回路からの出力の比を補正することを特徴とする光半導体装置。
【請求項9】
請求項1から3までのいずれか1つに記載の光半導体装置において、
上記受光素子は、人間の視感度に略等しい分光感度特性を有することを特徴とする光半導体装置。
【請求項10】
請求項1から9までのいずれか1つに記載の光半導体装置において、
上記信号処理回路は、上記発光素子が発光しないときの上記増幅回路からの出力に基づいて測定された上記照度が、予め設定された照度以上になると、上記検出物の有無を判別しないことを特徴とする光半導体装置。
【請求項11】
請求項1から10までのいずれか1つに記載の光半導体装置において、
上記受光素子がフォトダイオードであることを特徴とする光半導体装置。
【請求項12】
請求項1から11までのいずれか1つに記載の光半導体装置において、
機能停止用の外部制御端子を有し、
上記外部制御端子に機能停止信号が入力されたとき、消費電流を略ゼロにする電源制御回路を備えたことを特徴とする光半導体装置。
【請求項13】
請求項1から12までのいずれか1つに記載の光半導体装置が搭載されたことを特徴としたモバイル機器。
【請求項14】
請求項13に記載のモバイル機器において、
折り畳み可能な本体と、
上記本体が折り畳まれているかまたは開いているかを判別する判別部と
を備えたことを特徴としたモバイル機器。
【請求項15】
請求項13または14に記載のモバイル機器において、
上記光半導体装置の上記信号処理回路は、上記検出物を検出したとき、照度を測定しないことを特徴としたモバイル機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2010−32254(P2010−32254A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−192476(P2008−192476)
【出願日】平成20年7月25日(2008.7.25)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】