説明

光学定位装置及びその定位方法

【課題】光学定位装置の設置が簡単で、使用が容易となる光学定位装置及びその定位方法の提供。
【解決手段】光学定位装置は、被測定装置6の空間中における第一軸方向、第二軸方向、第三軸方向の座標位置を定位し、メインフレーム2、校正装置4を備え、メインフレーム2上には第一、第二光学感知ユニット8、10、処理ユニット14を設置し、光学定位方法は、第一、第二光学感知ユニット8、10は第一距離を隔て、第一、第二光学感知ユニット8、10は、校正装置4をそれぞれ感知し、処理ユニット14は、校正ステップを執行し、第一、第二光学感知ユニット8、10は、被測定装置6をそれぞれ感知し、処理ユニット14は定位ステップを執行し、これにより、光学定位装置は、固定距離を隔てる第一、第二光学感知ユニット8、10を使用し、校正装置4を経て校正後、視差原理を使用して、被測定装置6の座標を計算し、被測定装置6を定位する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は定位装置に関し、特に光学定位装置及びその定位方法に関する。
【背景技術】
【0002】
テレビゲーム、コンピューターゲームは、現代生活になくてはならないエンターテイメントであり、娯楽である。一般のコンピューターゲームを例とすれば、多くは、コンピューターのメインフレーム中にゲームソフトをインストールし、コンピューターの周辺機器であるマウス、キーボード、ジョイスティック、コントロールハンドルなどのインターフェースを通して、コンピューターゲームのコントロールを行なう。さらに、ディスプレー、スピーカーなどの出力装置を経て、ゲームの進行過程及びゲーム進行の情報を、プレーヤーに表示する。
【0003】
一方、この所のインタラクティブゲームの流行で、ゲームメーカーの製品トレンドは、徐々にインタラクティブゲームへと向かっている。よって、インタラクティブゲームと関連のある定位装置は、電子メーカー各社が先を争って進出する製品になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の主な目的は、使用が容易な光学定位装置及びその定位方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述目的を実現する為に、本発明は下記の光学定位装置及びその定位方法を提供する。
光学定位装置は、メインフレーム、校正装置を備え、
被測定装置の空間中における第一軸方向、第二軸方向、第三軸方向の座標を定位し、第一軸方向、第二軸方向、第三軸方向は相互に垂直で、
該メインフレームには、少なくとも第一光学感知ユニット、第二光学感知ユニット、及び該第一光学感知ユニット、該第二光学感知ユニットに電気的に連接する処理ユニットを設置し、該第一光学感知ユニットの第一軸方向における座標と、該第二光学感知ユニットの第一軸方向における座標は、相互に第一距離を隔て、第一距離の中間点を第一軸方向、第二軸方向、第三軸方向の原点に設定し、
該被測定装置は、該第一光学感知ユニット、該第二光学感知ユニットの感知範囲内に設置し、
該校正装置は、該第一光学感知ユニット、該第二光学感知ユニットの感知範囲内に設置し、該校正装置は第二軸方向の座標において、該第一光学感知ユニットの第二軸方向における座標と、該第二光学感知ユニットの第二軸方向における座標と、それぞれ第二距離を隔て、
該第一光学感知ユニットと該第二第一光学感知ユニットは、該校正装置をそれぞれ感知後、第一イメージを生じ、
該処理ユニットは、該校正装置の実際のサイズと第一イメージ中で該校正装置が示す画素を計算し、比率を求め、
光学定位方法は、測定装置の座標を定位可能で、そのステップは以下を含み、
先ず、メインフレーム上に第一光学感知ユニットと第二光学感知ユニットを設置し、該第一光学感知ユニットと該第二光学感知ユニットは、第一軸方向上において、相互に第一距離を隔て、
次に、校正装置を設置し、該校正装置の第二軸方向における座標と、該第一光学感知ユニットと該第二光学感知ユニットは、第二軸方向上の座標において、第二距離を隔て、
さらに、該第一光学感知ユニットと該第二光学感知ユニットは、該校正装置をそれぞれ感知し、第一イメージを取得し、
続いて、該校正装置の実際のサイズと第一イメージとの比率を計算し、
次に、該第一光学感知ユニットと該第二光学感知ユニットは、該被測定装置をそれぞれ感知し、第二イメージと第三イメージをそれぞれ発生し、
さらに、処理ユニットは、該被測定装置の第二イメージ中における第一座標と、該被測定装置の第三イメージ中における第二座標を計算し、
続いて、該処理ユニットは、比率、第二距離、第一座標を計算し、該被測定装置と該第一光学感知ユニットが構成する第一挟角を計算し、該処理ユニットは、比率、第二距離、第二座標を計算し、該被測定装置と該第二光学感知ユニットが構成する第二挟角を計算し、該処理ユニットは、比率、第二距離及び第一座標と第二座標の内の一つを計算し、該被測定装置と該第二軸方向が構成する第三挟角を計算し、
次に、該処理ユニットは、第一距離、第一挟角、第二挟角を計算し、該被測定装置の第一軸方向座標と第二軸方向座標を計算し、
続いて、該処理ユニットは、第一距離、第一挟角、或いは第二挟角の内の何れかを計算し、該被測定装置の第一軸方向座標を取得し、
最後に、該処理ユニットは、第三挟角と該被測定装置の第二軸方向座標を計算し、該被測定装置の第三軸方向座標を求め、
こうして該被測定装置の第一軸方向、第二軸方向、第三軸方向の座標を取得することができる。
【発明の効果】
【0006】
本発明光学定位装置は、間隔が第一距離に固定された第一光学感知ユニットと第二光学感知ユニットを使用し、校正装置を経て校正後に、視差原理を利用し、被測定装置の座標を計算することができる。よって、本発明光学定位装置は設置が簡単で、使用が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明光学定位装置第一実施例の模式図である。
【図2】本発明光学定位装置第一実施例において、メインフレームの機能を示すブロックチャートである。
【図3】本発明光学定位装置の視差原理の模式図である。
【図4】本発明光学定位装置の視差原理の模式図である。
【図5】本発明光学定位装置の被測定装置の模式図である。
【図6】本発明光学定位装置視差原理の別種の模式図である。
【図7】本発明光学定位装置視差原理の別種の模式図である。
【図8】本発明光学定位装置第二実施例の模式図である。
【図9】本発明光学定位装置第二実施例において、制御装置の機能を示すブロックチャートである。
【図10】本発明光学定位方法のステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明光学定位装置第一実施例の模式図である図1、本発明光学定位装置第一実施例において、メインフレーム2の機能を示すブロックチャートである図2に示すように、本発明光学定位装置には、メインフレーム2、校正装置4を設置し、被測定装置6の空間中における第一軸方向、第二軸方向、第三軸方向の座標を定位する。メインフレーム2には、第一光学感知ユニット8、第二光学感知ユニット10、制御ユニット12、処理ユニット14を設置する。
制御ユニット12は、第一光学感知ユニット8及び第二光学感知ユニット10と、処理ユニット14との間に設置する。これにより、第一光学感知ユニット8及び第二光学感知ユニット10を制御し、第一光学感知ユニット8及び第二光学感知ユニット10が発するデータを受け取り、そのデータを処理ユニット14に伝送する。こうして、光学定位装置は、被測定装置6の空間中における第一軸方向Xの座標、第二軸方向Zの座標、第三軸方向Yの座標を計算することができる。
【0009】
本発明光学定位装置の視差原理の模式図である図3、本発明光学定位装置の視差原理の模式図である図4に示すように、第一光学感知ユニット8及び第二光学感知ユニット10は、第一軸方向Xの座標と第二軸方向Zの座標が構成する水平面上に、水平に設置する。これにより、第一光学感知ユニット8の第一軸方向Xにおける座標と、第二光学感知ユニット10の第一軸方向Xにおける座標とは、第一距離Dfを開ける。第一光学感知ユニット8及び第二光学感知ユニット10は、相補性金属酸化膜半導体イメージセンサー(CMOS)と電荷結合素子イメージセンサー(CCD)の内の1種である。本実施例中では、第一距離Dfの中間点を第一軸方向X、第二軸方向Z、第三軸方向Yの原点と設定する。
【0010】
本発明光学定位装置の作動時には、先ず、光学定位装置を起動させる。次に、校正ステップを執行する。最後に、視差原理を利用し、定位ステップを執行する。校正ステップ中においては、先ず、校正装置4を第一光学感知ユニット8及び第二光学感知ユニット10の感知範囲内に設置する。これにより、校正装置4の第二軸方向Zにおける座標と、第一光学感知ユニット8及び第二光学感知ユニット10の第二軸方向Zにおける座標との間には、第二距離Dsを隔てる(図3では、校正装置4の第二軸方向Zにおける座標と、第一光学感知ユニット8との間の第二距離Dsのみを表示する)。
【0011】
図3に示すように、第一光学感知ユニット8及び第二光学感知ユニット10は、校正装置4をそれぞれ感知し、第一イメージ16を生じする。次に、処理ユニット14は、校正装置4の実際のサイズと第一イメージ中の校正装置が示す画素を計算し、比率を求める。本実施例中において、その比率を求める計算式は、以下の通りである。
比率=実際サイズ÷占める画素
本実施例中において、校正装置4は、若干の黒色ブロックと若干の白色ブロックが、相互に間隔を隔てて組成する校正板である。校正装置4の黒色ブロック5の高さは10mmで、第一イメージ中の黒色ブロックの高度は20画素(pixel)である。よって、上記した計算式に基づいて計算すれば、その比率は0.5(mm/pixel)である。
【0012】
図6に合わせて示すように、定位ステップ中では、先ず被測定装置6を、第一光学感知ユニット8及び第二光学感知ユニット10の感知範囲内に設置する。被測定装置6と第一光学感知ユニット8は、第一挟角θ1を構成し、被測定装置6と第二光学感知ユニット10は、第二挟角θrを構成し、被測定装置6と第一軸方向X及び第二軸方向Zが構成する水平面は、第三挟角θを構成する。
本実施例中において、被測定装置6の第一軸方向Xと第二軸方向Zにおける座標、第一光学感知ユニット8の第一軸方向Xと第二軸方向Zにおける座標、及び第二軸方向は、第一挟角θ1を構成する。被測定装置6の第一軸方向Xと第二軸方向Zにおける座標、第二光学感知ユニット10の第一軸方向Xと第二軸方向Zにおける座標、及び第二軸方向は、第二挟角θrを構成する。被測定装置6の第二軸方向Zと第三軸方向Yにおける座標、第一光学感知ユニット8の第二軸方向Zと第三軸方向Yにおける座標、及び第二軸方向は、第三挟角θを構成する。
【0013】
図4に示すように、第一光学感知ユニット8及び第二光学感知ユニット10は、被測定装置6をそれぞれ感知し、第二イメージ18と第三イメージ(図中では、第二イメージ18のみを表示)を生じる。処理ユニット14は、第二イメージ18中の被測定装置6が示す画素の第一座標と、第三イメージ中の被測定装置6が占める画素の第二座標を計算する。その後、処理ユニット14は逆三角関数計算式を利用し、比率、第二距離Dsと第一座標を計算し、第一挟角θ1の数値を得る。処理ユニット14は逆三角関数計算式を利用し、比率、第二距離Dsと第二座標を計算し、第二挟角θrの数値を得る。処理ユニット14は逆三角関数計算式を利用し、比率、第二距離Ds及び第一座標と第二座標の内の一つを計算し、第三挟角θの数値を得る。
【0014】
図5に示すように、本実施例中では、被測定装置6は、ハンドルである。ハンドルの前端には、発光源20を設置する。第一光学感知ユニット8及び第二光学感知ユニット10は、ハンドルの発光源20をそれぞれ感知する。第二イメージ18と第三イメージ中では、この発光源20は、光点とし、第二イメージ18の第一座標と第三イメージ中の第二座標に位置する。
本実施例中では、第二イメージ18と第三イメージは、VGA画質のイメージである。よって、第二イメージ18と第三イメージは、640×480画素を備え、各画素を座標点とすることができる。そのため、横方向座標は左から右へと順番に0から639で、縦方向座標は上から下へと順番に0から479である。第一光学感知ユニット8及び第二光学感知ユニット10は、第一軸方向Xと第二軸方向Zが構成する水辺面上に水平に設置するため、第一座標の縦方向座標と第二座標の縦方向座標は、相同である。
【0015】
本実施例中において、第一座標を(336、240)と仮定し、第二座標を(146、240)と仮定すると、その逆三角関数計算式は、以下の通りである。
挟角=arctan(座標×比率÷第二距離)
よって、上記した計算式を使用して、第一挟角θ1を計算する時、座標は、第一座標の横方向座標で、上記した計算式に基づけば、以下の通りとなる。
第一挟角θ1= arctan(336×0.5÷200)
よって、第一挟角θ1は40度である。
上記した計算式に基づけば、以下の通りとなる。
第二挟角θr= arctan(146×0.5÷200)
よって、第二挟角θrは20度である。
上記した計算式に基づけば、以下の通りとなる。
第三挟角θ= arctan(240×0.5÷200)
よって、第三挟角θは31度である。
【0016】
次に、処理ユニット14は、三角関数計算式を使用し、第一距離Df、第一挟角θ1、第二挟角θrを計算し、被測定装置6の第二軸方向Z座標Dzを求める。被測定装置6の第二軸方向Z座標Dzを計算する時には、第一光学感知ユニット8及び第二光学感知ユニット10の感知範囲は、3区域に区分される。第一光学感知ユニット8と第二光学感知ユニット10との間の空間は、第一区域Iで、第一光学感知ユニット8が第二光学感知ユニット10片側から離れた空間は、第二区域IIで、第二光学感知ユニット10が第一光学感知ユニット8片側から離れた空間は、第三区域IIIである。
【0017】
処理ユニット14は、先ず被測定装置6がどの区域に位置するかを判断する。本実施例中では、処理ユニット14は、第一座標の横方向座標と、第二座標の横方向座標を利用して、判断を行なう。被測定装置6が第一区域Iに位置する時には、三角関数計算式は以下の通りである。
【数1】

【0018】
被測定装置6が第二区域IIに位置する時には、三角関数計算式は以下の通りである。
【数2】

【0019】
被測定装置6が第三区域IIIに位置する時には、三角関数計算式は以下の通りである。
【数3】

【0020】
本実施例中において、被測定装置6が第一区域Iにあり、第一距離が300mmであると仮定すると、上記した計算式に基づき、以下のようになる。
【数4】

よって、被測定装置6の第二軸方向Z座標Dzは、249である。
【0021】
図7に合わせて示すように、さらに処理ユニット14は、三角関数計算式を利用し、第二軸方向Zの座標Dz、第一挟角θ1第一距離Dfを計算し、被測定装置6の第一軸方向X座標Dxを求める。本実施例における、三角関数計算式は以下の通りである。
第一軸方向座標DX =第二軸方向座標DZ ×tan(第一挟角θ1) - 第一距離/2
上記計算式に基づけば、以下のようになる。
第一軸方向座標DX =249 ×tan(40) - 300/2
よって、被測定装置6の第一軸方向X座標Dxは、59である。
【0022】
本実施例において、第一距離Dfの中間点を原点と設定し、しかも原点が第一光学感知ユニット8に向かった方向を、第一軸方向Xのマイナス方向に設定する。これに対応して、原点が第二光学感知ユニット10に向かった方向を、第一軸方向Xのプラス方向に設定する。よって、上記した計算式を得ることができる。
実際に実施する時には、第一軸方向のプラス方向とマイナス方向を、任意に設定することができ、三角関数計算式を利用し、被測定装置6の原点までの距離の偏移量を計算する。もし、偏移量がプラスであるなら、第一軸方向Xの座標はプラスで、偏移量がマイナスであるなら、第一軸方向Xの座標はマイナスである。
【0023】
最後に、処理ユニット14は、三角関数計算式を使用して、第三挟角θと被測定装置6の第二軸方向Zの座標を計算する。これにより、被測定装置6の第三軸方向Yの座標を求める。その三角関数計算式は、以下の通りである。
第三軸方向座標=第二軸方向座標 ×tan(第三挟角θ)
上記した計算式に基づけば、以下のようになる。
第三軸方向座標=249 ×tan(31)
よって、被測定装置6の第三軸方向Y座標は149である。
そのため、被測定装置6の座標は(59、249、149)である。
【0024】
本発明光学定位装置第二実施例の模式図である図8、本発明光学定位装置第二実施例において、制御装置の機能を示すブロックチャートである図9に示すように、本実施例中のメインフレーム2はさらに、第三光学感知ユニット22、第四光学探知ユニット24を備える。第一光学感知ユニット8と第二光学感知ユニット10は、第一組感知ユニットで、第三光学感知ユニット22と第四光学探知ユニット24は、第二組感知ユニットである。
第三光学感知ユニット22と第四光学探知ユニット24は、第一光学感知ユニット8と第二光学感知ユニット10の片側にそれぞれ設置する。第三光学感知ユニット22と第四光学探知ユニット24との間は、第一距離Dfを隔て、第一軸方向Xと第二軸方向Zが構成する水平面上に、水平に設置する。
【0025】
よって、第一光学感知ユニット8と第二光学感知ユニット10が構成する第一組感知ユニットと、第三光学感知ユニット22と第四光学探知ユニット24が構成する第二組感知ユニットとは、被測定装置6の第一組座標と第二組座標、及び毎秒30フレーム(Frame)の出力をそれぞれ提供することができる。よって、第一組感知ユニットと第二組感知ユニットは、正常な環境下では、毎秒60フレームの出力を提供することができる。環境が暗くなっても、毎秒30フレームの出力を提供可能で、これにより、被測定装置6の正確定位率を高めることができる。
別に、第一組感知ユニットと第二組感知ユニットは、毎秒60フレームの出力を提供可能であるため、被測定装置6のサンプル座標は、2倍に増加する。よって、光学定位装置は、被測定装置6の加速度を直接計算することができ、従来の技術では必須である加速センサーを省くことができる。第三光学感知ユニット22と第四光学探知ユニット24は、CMOSとCCDの内の一種である。
【0026】
第二実施例中において、制御ユニット12には、フェーズロック回路ユニット26、パルス発生ユニット28、並列直列転換ユニット30、緩衝ユニット32を設置する。フェーズロック回路ユニット26は、第一光学感知ユニット8、第二光学感知ユニット10、第三光学感知ユニット22、第四光学探知ユニット24にそれぞれ連接し、第一光学感知ユニット8と第二光学感知ユニット10、及び第三光学感知ユニット22と第四光学探知ユニット24を順番に作動させる。
【0027】
パルス発生ユニット28は、第一光学感知ユニット8、第二光学感知ユニット10、第三光学感知ユニット22、第四光学探知ユニット24にそれぞれ連接し、作動パルスを提供する。並列直列転換ユニット30は、第一光学感知ユニット8、第二光学感知ユニット10、第三光学感知ユニット22、第四光学探知ユニット24にそれぞれ連接し、第一光学感知ユニット8、第二光学感知ユニット10が発するデータ、及び第三光学感知ユニット22、第四光学探知ユニット24が発するデータを順番に受け取り、そのデータを、処理ユニット14へと伝送する。
【0028】
緩衝ユニット32は、並列直列転換ユニット30に連接し、並列直列転換ユニット30が受け取ったデータを一時的に保存する。これにより、並列直列転換ユニット30は、第一光学感知ユニット8、第二光学感知ユニット10、第三光学感知ユニット22、第四光学探知ユニット24のデータを、一度に処理ユニット14へと伝送することができる。本実施例において、制御ユニット12は、プログラム可能ゲートアレー(FPGA)である。
【0029】
本発明光学定位方法のステップを示すフローチャートである図10に示すように、本発明光学定位方法のステップは、以下を含む。
先ず、第一光学感知ユニット8と第二光学感知ユニット10を設置する。第一光学感知ユニット8と第二光学感知ユニット10は、第一軸方向X上において、相互に第一距離Dfを隔てる。
次に、校正装置4を設置する。校正装置4の、第二軸方向Z上の座標と、第一光学感知ユニット8及び第二光学感知ユニット10の、第二軸方向上の座標とは、第二距離Dsを隔てる。
さらに、第一光学感知ユニット8と第二光学感知ユニット10は、校正装置6をそれぞれ感知し、第一イメージ16を取得する。
続いて、処理ユニット14は、校正装置4の実際のサイズと第一イメージ16とを比較する。
【0030】
次に、第一光学感知ユニット8と第二光学感知ユニット10は、被測定装置6をそれぞれ感知し、第二イメージ18と第三イメージをそれぞれ発生する。
続いて、処理ユニット14は、被測定装置6の第二イメージ18中での第一座標と、被測定装置6の第三イメージ中での第二座標を計算する。
その後、処理ユニット14は、比率、第二距離Dsと第一座標を計算し、被測定装置6と第一光学感知ユニット8が構成する第一挟角θ1を求める。処理ユニット14は、比率、第二距離Dsと第二座標を計算し、被測定装置6と第二光学感知ユニット10が構成する第二挟角θrを求める。処理ユニット14は、比率、第二距離Ds及び第一座標と第二座標の内の一つを計算し、被測定装置6と第二軸方向Zが構成する第三挟角θを求める。
さらに、処理ユニット14は、第一距離Df、第一挟角θ1と第二挟角θrを計算し、被測定装置6の第二軸方向Z座標を求める。
続いて、処理ユニット14は、第一距離Df、第一挟角θ1、或いは第二挟角θrの内の一つを計算し、被測定装置6の第一軸方向X座標を求める。
最後に、処理ユニット14を使用し、第一挟角θと被測定装置6の第二軸方向Z座標を計算し、被測定装置6の第三軸方向Y座標を求める。上記したステップにより、被測定装置6の第一軸方向X、第二軸方向Z、第三軸方向Yの座標をそれぞれ求める。
【0031】
上記したように、本発明光学定位装置は、第一距離Dfを隔てる第一光学感知ユニット8と第二光学感知ユニット10を使用し、校正装置4を経て校正後に、視差原理を使用し、被測定装置6の空間中の三軸方向座標を算出する。これにより、本発明光学定位装置は、設置が簡単で、使用が容易となる。
別に、光学定位装置は、第一組感知ユニットと第二組感知ユニットを同時に使用可能で、毎秒60フレームの速度を提供することができる。これにより、加速センサーを省くことができ、被測定装置6の加速度を直接計算することができ、しかも、条件が劣る環境中においても、少なくとも毎秒30フレームの速度を提供することができるため、正確定位率を向上させることができる。
【符号の説明】
【0032】
2 メインフレーム
4 校正装置
6 被測定装置
8 第一光学感知ユニット
10 第二光学感知ユニット
12 制御ユニット
14 処理ユニット
16 第一イメージ
18 第二イメージ
20 発光源
22 第三光学感知ユニット
24 第四光学感知ユニット
26 フェーズロック回路ユニット
28 パルス発生ユニット
30 並列直列転換ユニット
32 緩衝ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定装置の空間中における第一軸方向、第二軸方向、第三軸方向の座標を定位し、第一軸方向、第二軸方向、第三軸方向は相互に垂直で、
メインフレーム、校正装置、制御ユニットを備え、
前記メインフレームには、少なくとも第一光学感知ユニット、第二光学感知ユニット、及び前記第一光学感知ユニット、前記第二光学感知ユニットに電気的に連接する処理ユニットを設置し、前記第一光学感知ユニットの第一軸方向における座標と、前記第二光学感知ユニットの第一軸方向における座標は、相互に第一距離を隔て、第一距離の中間点を第一軸方向、第二軸方向、第三軸方向の原点に設定し、
前記校正装置は、前記第一、第二光学感知ユニットの感知範囲内に設置し、前記校正装置は第二軸方向の座標において、前記第一光学感知ユニットの第二軸方向における座標と、前記第二光学感知ユニットの第二軸方向における座標と、それぞれ第二距離を隔て、
前記制御ユニットは、前記第一光学感知ユニットと前記第二光学感知ユニット及び前記処理ユニットとの間に電気的に連接し、前記第一光学感知ユニットと前記第二光学感知ユニットを制御し、前記第一光学感知ユニットと前記第二光学感知ユニットが発するデータを受け取り、さらに前記データを前記処理ユニットへと伝送することを特徴とする光学定位装置。
【請求項2】
請求項1記載の光学定位装置において、前記光学定位装置はさらに、前記処理ユニットにそれぞれ電気的に連接する第三光学感知ユニットと第四光学探知ユニットを備え、
前記第一、第二光学感知ユニットと前記処理ユニットとは、前記被測定装置の第一組座標を計算し、前記第三、第四光学感知ユニットと前記処理ユニットとは、前記被測定装置の第二組座標を計算することを特徴とする光学定位装置。
【請求項3】
請求項2記載の光学定位装置において、記制御ユニットは、前記第一光学感知ユニット、前記第二光学感知ユニット、前記第三光学感知ユニット、前記第四光学探知ユニットを制御し、前記第一光学感知ユニットから前記第四光学探知ユニットまでが送出するデータを受け取ることを特徴とする光学定位装置。
【請求項4】
請求項3記載の光学定位装置において、前記制御ユニットは、プログラム可能ゲートアレー(FPGA)であることを特徴とする光学定位装置。
【請求項5】
請求項4記載の光学定位装置において、前記制御ユニットには、フェーズロック回路ユニット、パルス発生ユニット、並列直列転換ユニット、緩衝ユニットを設置し、
前記フェーズロック回路ユニットは、前記第一から第四光学探知ユニットにそれぞれ連接し、前記第一、第二光学感知ユニットと前記第三、第四光学感知ユニットを順番に作動させ、
前記パルス発生ユニットは、前記第一から第四光学探知ユニットにそれぞれ連接し、作動パルスを前記第一から第四光学探知ユニットに提供し、
前記並列直列転換ユニットは、前記第一から第四光学探知ユニットにそれぞれ連接し、前記第一、第二光学感知ユニットが発するデータ、及び前記第三、第四光学探知ユニットが発するデータを順番に受け取り、前記第一から第四光学探知ユニットが発するデータを前記処理ユニットへと伝送し、
前記緩衝ユニットは、前記並列直列転換ユニットに連接し、前記並列直列転換ユニットが受け取ったデータを一時的に保存することを特徴とする光学定位装置。
【請求項6】
請求項1記載の光学定位装置において、前記被測定装置は、発光源であることを特徴とする光学定位装置。
【請求項7】
請求項5記載の光学定位装置において、前記第一光学感知ユニット、前記第二光学感知ユニット、前記第三光学感知ユニット、前記第四光学感知ユニットは、相補性金属酸化膜半導体イメージセンサー、或いは電荷結合素子イメージセンサーの内の1種であることを特徴とする光学定位装置。
【請求項8】
請求項1記載の光学定位装置において、前記校正装置は、若干の黒色ブロックと若干の白色ブロックが、相互に間隔を隔てて組成する校正板であることを特徴とする光学定位装置。
【請求項9】
被測定装置を空間中の第一軸方向、第二軸方向、第三軸方向の座標に定位し、第一軸方向、第二軸方向、第三軸方向は相互に垂直で、そのステップは以下を含み、
先ず、第一光学感知ユニットと第二光学感知ユニットを設置し、前記第一光学感知ユニットと前記第二光学感知ユニットは、第一軸方向上において、相互に第一距離を隔て、
次に、校正装置を設置し、前記校正装置の第二軸方向における座標と、前記第一光学感知ユニットと第二光学感知ユニットは、第二軸方向上の座標において、第二距離を隔て、 さらに、前記第一、第二光学感知ユニットは、前記校正装置をそれぞれ感知し、第一イメージを取得し、
続いて、前記校正装置の実際のサイズと第一イメージとの比率を計算し、
次に、前記第一、第二光学感知ユニットは、前記被測定装置をそれぞれ感知し、第二イメージと第三イメージをそれぞれ発生し、
続いて、前記被測定装置の第二イメージ中における第一座標と、前記被測定装置の第三座標中における第二座標を計算し、
さらに、比率、第二距離、第一座標を計算し、前記被測定装置と前記第一光学感知ユニットが構成する第一挟角を計算し、比率、第二距離、第二座標を計算し、前記被測定装置と前記第二光学感知ユニットが構成する第二挟角を計算し、比率、第二距離及び第一座標と第二座標の内の一つを計算し、前記被測定装置と前記第二軸方向が構成する第三挟角を計算し、
次に、第一距離、第一挟角、第二挟角を計算し、前記被測定装置の第一軸方向座標と第二軸方向座標を計算し、
最後に、第三挟角と前記被測定装置の第二軸方向座標を計算し、前記被測定装置の第三軸方向座標を求めることを特徴とする光学定位方法。
【請求項10】
請求項9記載の光学定位方法において、前記比率は、前記校正装置の実際のサイズと、前記校正装置の第一イメージ中で占める画素を計算して取得し、比率計算の方式は、比率=実際サイズ÷占めている画素であることを特徴とする光学定位方法。
【請求項11】
請求項9記載の光学定位方法において、前記第一座標は、横方向座標と縦方向座標を備え、計算式を使用して、比率、第二距離、第一座標の横方向座標を計算し、前記被測定装置の第一軸方向と第二軸方向における座標、前記第一光学感知ユニットの第一軸方向と第二軸方向における座標と、第二軸方向が構成する第一挟角を取得することを特徴とする光学定位方法。
【請求項12】
請求項9記載の光学定位方法において、前記第二座標は、横方向座標と縦方向座標を備え、計算式を使用して、比率、第二距離、第二座標の横方向座標を計算し、前記被測定装置の第一軸方向と第二軸方向における座標、前記第二光学感知ユニットの第一軸方向と第二軸方向における座標と、第二軸方向が構成する第二挟角を取得することを特徴とする光学定位方法。
【請求項13】
請求項11或いは請求項12記載の光学定位方法において、前記計算式は、挟角=arctan(横方向座標×比率÷第二距離)であることを特徴とする光学定位方法。
【請求項14】
請求項9記載の光学定位方法において、前記被測定装置の第二軸方向と第三軸方向における座標、前記第一光学感知ユニットの第二軸方向と第三軸方向における座標と、第二軸方向が構成する前記第三挟角は、計算式を使用して、比率、第二距離と第一座標の縦方向座標と第二座標の縦方向座標を計算して、前記第三挟角を取得し、その計算式は、挟角=arctan(縦方向座標×比率÷第二距離)であることを特徴とする光学定位方法。
【請求項15】
請求項9記載の光学定位方法において、前記第一軸方向座標の計算はさらに、以下を含み、
前記第一光学感知ユニットと前記第二光学感知ユニットとの間の空間を、第一区域と設定し、
前記第一光学感知ユニットが前記第二光学感知ユニット片側から離れた空間を、第二区域と設定し、
前記第二光学感知ユニットが前記第一光学感知ユニット片側から離れた空間を、第三区域と設定し、
前記被測定装置が、第一区域、第二区域、第三区域の何れに位置するかを判断し、
前記被測定装置の位置に基づき、計算式を使用して、前記被測定装置の第二軸方向座標を計算することを特徴とする光学定位方法。
【請求項16】
請求項9記載の光学定位方法において、前記被測定装置が第一区域に位置する時の計算式は、
【数1】

前記被測定装置が第二区域に位置する時の計算式は、
【数2】

前記被測定装置が第三区域に位置する時の計算式は、
【数3】

であることを特徴とする光学定位方法。
【請求項17】
請求項9記載の光学定位方法において、前記第一距離の中間点を、第一軸方向、第二軸方向、第三軸方向の原点とし、計算式を使用して、第一距離と第一挟角を計算し、前記被測定装置の第一軸方向座標を取得し、その計算式は、
被測定装置の第一軸方向座標=被測定装置の第二軸方向座標 × tan(第一挟角)-第一距離÷2
であることを特徴とする光学定位方法。
【請求項18】
請求項9記載の光学定位方法において、前記被測定装置の第三軸方向座標は、計算式を使用して、第三挟角と前記被測定装置の第二軸方向座標を計算して取得し、その計算式は、
被測定装置の第三軸方向座標=被測定装置の第二軸方向座標 × tan(第三挟角)
であることを特徴とする光学定位方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−27447(P2011−27447A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−170674(P2009−170674)
【出願日】平成21年7月22日(2009.7.22)
【出願人】(503386056)正▲うえ▼精密工業股▲ふん▼有限公司 (14)
【Fターム(参考)】