説明

光学式変位センサ

【課題】 センサヘッドと専用のデータ処理装置(アンプユニット)の接続が可能であるとともに、専用のデータ処理装置を切り離したセンサヘッド単体でも汎用のデータ処理装置に容易に接続可能な光学式変位センサを提供することを目的とする。
【解決手段】 センサヘッド3は汎用インターフェース5を介して専用のデータ処理装置(アンプユニット)7だけでなく汎用のデータ処理装置8にも接続可能であるように設けられているので、センサヘッド3と専用のデータ処理装置7の接続だけでなく、専用のデータ処理装置7と切り離したセンサヘッド3単体でも汎用インターフェース5を用いて汎用のデータ処理装置8に容易に接続でき、センサヘッド3単体から汎用のデータ処理装置8へ受光データまたは変位データを出力するという簡易な接続が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定対象物に光を照射する投光素子と、照射された光の測定対象物からの反射光を受光する受光素子とを有して、測定対象物の変位量を検出する光学式変位センサに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、測定対象物の変位量を検出して、例えば測定対象物までの距離を得る光学式変位センサは、センサヘッドと専用のデータ処理装置(アンプユニット)とを有する。センサヘッドは、測定対象物に光を照射する投光素子と、照射された光の測定対象物からの反射光を受光するイメージセンサのような受光素子とを持ち、受光データまたはこの受光データに基づいて例えば三角測距方式で演算した変位データを検出する。専用アンプユニットは、センサヘッドから出力された変位データなどの表示の処理およびデータ変換などの処理を行う。測定対象物Mの変位量は例えば測定対象物Mの厚みや高さなどの寸法測定に利用される。
【0003】
前記三角測距方式は、図3に示すように、投光素子1から出射された光を投光レンズL1を通して測定対象物Mに照射し、測定対象物Mからの反射光を受光レンズL2を通してリニアイメージセンサ2で受光し、このイメージセンサ2への反射光の受光スポット位置に基づき測定対象物Mまでの距離を検出するようになっている。例えば、測定対象物Mがセンサに近づくと集光点は画素番号0側の方向に移動し、遠ざかると画素番号N側の方向に移動するので、その反射光の受光スポット位置の変化に基づき測定対象物Mまでの距離を検出することができる。図4は、リニアイメージセンサ2に入射した反射光の受光量分布の一例を示す図である。この受光量分布に基づいて最大受光量を示す集光点が受光スポット位置となる。
【0004】
従来から、この光学式変位センサにおいて特に高精度で、データ変換処理や各種演算などが可能な高機能のものとして、センサヘッドと専用アンプユニットとが別々に構成されて、この2つを専用の信号線で接続したものが知られている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−14417号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の光学式変位センサは、センサヘッドと専用アンプユニットの組合せでセンサ機能を有するように構成されているため、専用アンプユニットと切り離したセンサヘッド単体とプログラマブルロジックコントロール(PLC)のような汎用のデータ処理装置との接続ができなかった。このため、ユーザーによっては、センサヘッドと専用アンプユニットを接続して高機能を得るだけでなく、専用アンプユニットを接続することなく市販のPC等によりセンサヘッド単体だけを用いて簡易に受光データまたは変位データを取得したい場合もあり、従来の光学式変位センサではかかる要望に対応することが困難であった。
【0006】
本発明は、前記の問題点を解決して、センサヘッドと専用のデータ処理装置(アンプユニット)の接続が可能であるとともに、専用のデータ処理装置を切り離したセンサヘッド単体でも汎用のデータ処理装置に容易に接続可能な光学式変位センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明に係る光学式変位センサは、測定対象物に光を照射する投光素子、照射された光の測定対象物からの反射光を受光する受光素子、およびセンサヘッド全体の制御を行うヘッド制御手段を有し、検出した受光データまたは変位データを出力するセンサヘッドと、前記センサヘッドからの前記データを伝送する汎用のシリアル接続のインターフェースとを備え、前記センサヘッドと専用のデータ処理装置の組合せからなり、前記センサヘッドが前記汎用インターフェースを介して専用のデータ処理装置に接続可能なものと、前記専用のデータ処理装置を有しない前記センサヘッド単体からなり、前記センサヘッドが前記汎用インターフェースを介して汎用のデータ処理装置に直接接続可能なものとが、選択可能に設けられている。
【0008】
この構成によれば、前記センサヘッドは前記汎用インターフェースを介して専用のデータ処理装置だけでなく汎用のデータ処理装置にも接続可能に設けられているので、センサヘッドと専用のデータ処理装置の接続だけでなく、専用のデータ処理装置と切り離したセンサヘッド単体でも汎用インターフェースを用いて汎用のデータ処理装置に容易に接続でき、センサヘッド単体から汎用のデータ処理装置へ受光データまたは変位データを出力するという簡易な接続が可能となる。
【0009】
好ましくは、前記専用のデータ処理装置が、少なくとも前記センサヘッドから出力された変位データの表示およびデータ変換の処理を行う専用アンプユニットである。したがって、センサヘッド単体での接続のほかに、センサヘッドと専用アンプユニットを用いてデータ変換処理などの複雑な処理を行うことができる。
【0010】
好ましくは、前記センサヘッドは、前記センサヘッドと前記専用アンプユニットの接続時にそのデータ伝送速度を、前記センサヘッド単体と前記汎用のデータ処理装置の接続時のデータ伝送速度から変更する伝送速度変更手段を備えている。したがって、センサヘッドと専用アンプユニットの接続時に、センサヘッド単体接続時における汎用のデータ処理装置のデータ伝送速度よりも高速のデータ伝送速度に変更することができる。
【0011】
好ましくは、前記センサヘッドは、前記センサヘッド単体と前記汎用のデータ処理装置の接続時には通信表示を行い、前記センサヘッドと前記専用アンプユニットの接続時には測定対象物までの距離表示を行うLEDからなる表示手段を備えている。したがって、光学式変位センサの動作状態を容易に把握できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る光学式変位センサを示す構成図である。図1(A)に示すように、本センサは、測定対象物Mに光を図示しない投光レンズを通して照射する投光素子(半導体レーザー)1、照射された光の測定対象物Mからの反射光を図示しない受光レンズを通して受光する受光素子2、およびセンサヘッド全体の制御を行うヘッド制御手段10を有して、検出した測定対象物Mの変位データを出力するセンサヘッド3と、センサヘッド3からの変位データを専用のデータ処理装置7または汎用のデータ処理装置8へ伝送する汎用のシリアル接続のインターフェース5とを備えている。前記測定対象物Mの変位データ(変位量)に基づいて得られる例えば測定対象物Mまでの距離は、測定対象物Mの厚みや高さ等の寸法測定などに利用される。
【0013】
前記専用のデータ処理装置7は例えば専用アンプユニットからなり、センサヘッド3から出力された変位データの表示およびデータ変換などの処理を行う。前記汎用のデータ処理装置8は、例えばプログラマブルロジックコントロール(PLC)、パーソナルコンピュータ(PC)およびADコンバータ(A/D)などからなる。
【0014】
この例では、投光素子1から照射された光の測定対象物Mの反射光を受光素子2で受光した受光データに基づいて、ヘッド制御手段10の演算により変位データを得て、当該変位データを出力しているが、変位データに代えて、受光データそのものを出力するようにしてもよい。また、センサヘッド3が複数台(3台)設けられているが、1台だけ設けられてもよい。
【0015】
本センサは、図1(A)のように、センサヘッド3と専用アンプユニット7の組合せからなるものであって、センサヘッド3が汎用インターフェース5を介して専用アンプユニット7に接続可能に設けられるとともに、図1(B)のように、専用アンプユニット7を有しないセンサヘッド3単体からなるものであって、センサヘッド3が汎用のデータ処理装置8に直接接続可能に設けられている。つまり、センサヘッド3と専用アンプユニット7の接続と、センサヘッド3単体の使用であるセンサヘッド3単体と汎用のデータ処理装置8の接続とが選択可能に設けられている。図1(A)では、専用アンプユニット7に汎用のデータ処理装置8が接続されているが、必要に応じて汎用のデータ処理装置8を省略してもよい。
【0016】
図1(A)の投光素子1には、例えばレーザー駆動回路4で駆動される半導体レーザーダイオード(LD)が使用される。受光素子2としてはリニアイメージセンサやPSD(位置検出素子)等が挙げられるが、この例ではリニアイメージセンサが用いられる。リニアイメージセンサ2としては、複数の画素に蓄積された信号電荷をシフトレジスタに一括伝送した後に順次出力するCCDタイプのイメージセンサや、複数の画素で蓄積される信号電荷を逐次伝送して出力するタイプのイメージセンサなどが用いられる。
【0017】
汎用インターフェース5には、汎用のシリアル接続のRS422、RS485、RS232Cなどが使用される。この例では、RS422が、センサヘッド3のRS422トランシーバ5aと専用アンプユニット7のRS422トランシーバ5b間でツイストペア構造通信ケーブルのような汎用ケーブル9を介して受光データを伝送する。このツイストペア構造通信ケーブルは、2本のケーブルをより合せることにより磁束を打ち消し合いノイズを軽減することができるので、高速伝送時のノイズによるデータ伝送速度の低下を軽減することができる。
【0018】
センサヘッド3から出る汎用ケーブル9は1系統のみであり、センサヘッド3と専用アンプユニット7とは上述したように接続されるとともに、センサヘッド3と汎用のデータ処理装置8とは、センサヘッド3のRS422トランシーバ5aから、汎用ケーブル9を介して、汎用のデータ処理装置8に設けられたインターフェース入力部に接続される。
【0019】
前記専用アンプユニット7は、センサヘッド3が設定できる低速から高速までのすべてのデータ伝送速度(ボーレート(baud rate))に対応できるように設けられているが、前記PLCやPC等のような汎用のデータ処理装置8は、必ずしもセンサヘッド3が設定できるすべてのデータ伝送速度に対応できるとは限らない。
【0020】
そこで、図1(A)のセンサヘッド3は、センサヘッド3と専用アンプユニット7の接続時にそのデータ伝送速度を、センサヘッド3単体と汎用のデータ処理装置8の接続時のデータ伝送速度から変更する伝送速度変更手段12を備えている。この伝送速度変更回路12は、センサヘッド3と専用アンプユニット7とが汎用インターフェース5を介して接続したことを検出する接続検出部と、この接続検出に基づいて汎用のデータ処理装置8のデータ伝送速度よりも高速のデータ伝送速度(ボーレート)に自動的に変換するボーレート変換部とを備えている。このデータ伝送速度の変更は、専用アンプユニット7のRSトランシーバ5bへの汎用ケーブル9の接続検出に基づきアンプ制御手段20からの汎用ケーブル9を介した各センサヘッド3へのコマンド送信に基づいて行われる。
【0021】
この場合、専用アンプユニット7と切り離したセンサヘッド3単体で接続する時のデータ伝送速度は、例えば、すべての汎用のデータ処理装置8に対応可能な低速(9600bpsなど)に自動設定され、センサヘッド3と専用アンプユニット7の接続時に、センサヘッド3が設定できる、例えば最高速のデータ伝送速度に自動的に変換される。なお、専用アンプユニット7では、周囲のノイズ状況や通信ケーブルなどの条件によって、後述するユーザーインターフェース26で他のデータ伝送速度に設定することが可能であり、汎用のデータ処理装置8では、ユーザーが当該装置の通信仕様などの条件により、任意のデータ伝送速度に再設定することが可能である。
【0022】
これにより、センサヘッド3単体で接続する時のデータ伝送速度を、汎用のデータ処理装置8に対応可能に自動設定できるとともに、センサヘッド3と専用アンプユニット7の接続時に、センサヘッド3単体接続時における汎用のデータ処理装置8のデータ伝送速度よりも高速のデータ伝送速度に自動的に変更することができる。
【0023】
前記センサヘッド3は、センサヘッド3単体での接続時には通信表示を行い、センサヘッド3と専用アンプユニット7の接続時には測定対象物Mまでの距離表示を行うLED(発光ダイオード)からなる表示手段(表示部)13を備えている。例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)の3つのLEDにより、通信表示ではどの程度データ伝送が実行されているかの表示を、距離表示では遠、中、近の距離表示を行う。したがって、本センサの動作状態を容易に把握できる。
【0024】
図2に示すように、ヘッド制御手段(ヘッドコントロール回路)3は、さらに、受光量分布取得手段15、測定値平均化手段16、感度調整手段(シャッタ制御手段)17および閾値調整手段18を有する。受光量分布取得手段15は、リニアイメージセンサ2の各画素の受光量分布データを取得する。この受光量分布データは、測距データの他に、本センサの設置場所における受光状態の確認や、閾値調整手段18の閾値の可変に使用される。測定値平均化手段16は、受光データについて例えば移動平均法を用いた演算を行って平均化する。この平均化により所望の分解能や応答速度などが得られる。
【0025】
ヘッド制御手段3は、受光データを得るためにリニアイメージセンサ2の全画素の蓄積電荷を読み出す時間を制御するサンプリング制御を行うが、前記感度調整手段17は、測定対象物Mの光の反射率の大きさに応じてリニアイメージセンサ2に対するシャッタの開度を自動調節する制御を行って、感度を調整する。これにより、測定対象物Mの光の反射率の大きさに応じてリニアイメージセンサ2に対するシャッタ制御を行うので、測定対象物Mの種類の変化に対して、サンプリング周期を一定にしながらシャッタ開時間を変化させることにより、投光パワー、投光時間だけでなくサンプリング周期を一定にしながら、測定対象物Mの種類にかかわらず一定の受光レベルが得られる。
【0026】
前記閾値調整手段18は、受光レベルの閾値に基づいてリニアイメージセンサ2の受光レベル分布のピーク位置を判定するピーク位置判定部と、リニアイメージセンサ2の受光量の大きさに基づいて閾値を調整して設定する閾値設定部とを備えている。閾値設定部では、リニアイメージセンサ2の受光量の大きさに基づいて、例えば受光量分布取得手段15から得られたリニアイメージセンサ2の各画素の受光量の総和に基づいて、受光レベルの閾値を調整して設定したとき、その設定された閾値に基づいて、ピーク位置判定部がリニアイメージセンサ2の受光レベル分布のピーク位置を判定する。例えばピーク位置判定部は、従来と同様に、受光レベル分布における閾値に等しい2つの座標の中間位置をピーク位置と判定する。そして、受光レベル分布がピーク位置に対して左右非対称な波形であっても、比較的高い特定の受光レベル以上の頭部側の分布部分のみを抽出すればピーク位置に対しほぼ左右対称の波形となる。これにより、この抽出したピーク位置は実際のピーク位置に近く、これに基づいて正確に距離を測定できる。
【0027】
図1(A)の専用アンプユニット7は、センサヘッド3から出力された変位データの表示およびデータ変換や各種演算などの複雑な処理を行うので、センサヘッド3と専用アンプユニット7を組み合わせることにより、高機能センサを実現することができる。
【0028】
図1(A)の専用アンプユニット7では、汎用のデータ処理装置8としてプログラマブルロジックコントロール(PLC)に接続される場合には制御入出力部21が接続され、パーソナルコンピュータ(PC)等に接続される場合にはパーソナルコンピュータ(PC)等インターフェース(RS232C、USB)22が接続され、ADコンバータ(A/D)に接続される場合にはアナログインターフェース23が接続される。その他にユーザー接続に供するユーザーインターフェース26が設けられている。
【0029】
アンプ制御手段(アンプコントロール回路)20は、専用アンプユニット7全体を制御するもので、センサヘッド3にて各制御を行わせるコマンドを生成する。この生成された各コマンドがヘッド制御手段(ヘッドコントロール回路)10に送信されて、前記した変位データまたは受光データの出力の切り替え、データ伝送速度の変更、および前記した各手段15〜18の処理などを含むセンサヘッド3における制御が行われる。
【0030】
このように、専用アンプユニット7からのコマンドに基づいてセンサヘッド3が制御されるので、センサヘッド3には切換スイッチが設けられておらず、仮に切換スイッチを設けた場合における開口部からセンサヘッド3内への浸水等のおそれがないことから、防水効果を有する。
【0031】
図1(B)は、センサヘッド3が汎用インターフェース5を介して、専用アンプユニット7を接続することなくセンサヘッド3単体を、PLCやPC等の汎用のデータ処理装置8に直接接続したものである。その他のセンサヘッド3の構成は図1(A)と同様である。
【0032】
センサヘッド3のRS422トランシーバ5aと汎用のデータ処理装置8とは、各インターフェース入力部に汎用ケーブル9を介して接続される。汎用のデータ処理装置8のうち例えばPLCでは、インターフェース入力用端子台が設けられて、汎用ケーブル9と接続可能になっている。また、例えばPCでは、RS422コネクタではなく他のRS232Cコネクタが設けられている場合には、RS422−RS232C変換接続用コネクタのような各汎用インターフェース間の変換接続手段を用いて接続される。こうして、汎用インターフェース5は、センサヘッド3単体の接続時、およびセンサヘッド3と専用アンプユニット7の接続時にもそれぞれ共通して接続することができる。
【0033】
図1(B)のセンサヘッド3単体の接続では、図1(A)に示された専用アンプユニット7のアンプ制御手段20からではなく、PLCやPC等のような汎用のデータ処理装置8内で予めコマンドが生成されてヘッド制御手段(ヘッドコントロール回路)10へ送られる。こうして、ユーザー側では汎用ケーブル9の接続を専用アンプユニット7からPLCやPC等の汎用のデータ処理装置8へ差し替えるだけで、変位データまたは受光データを容易に得ることができる。
【0034】
このように、本発明では、センサヘッド3は汎用インターフェース5を介して専用のデータ処理装置(アンプユニット)7だけでなく汎用のデータ処理装置8にも接続可能であるように設けられているので、センサヘッド3と専用のデータ処理装置7の接続だけでなく、専用のデータ処理装置7と切り離したセンサヘッド3単体でも汎用インターフェース5を用いて汎用のデータ処理装置8に容易に接続でき、センサヘッド3単体から汎用のデータ処理装置8へ受光データまたは変位データを出力するという簡易な接続が可能となる。
【0035】
これにより、変位データや受光データの取得のような高機能を必要としないユーザーはセンサヘッド3単体のみを接続するので、汎用のデータ処理装置8を用いた安価なシステムを構築できる。また、データ変換処理や各種演算処理などの高機能を必要とする場合には、センサヘッド3と専用アンプユニット7を組み合わせることにより実現できる。
【0036】
なお、この実施形態では、センサヘッド3と専用アンプユニット7の接続と、センサヘッド3単体と汎用のデータ処理装置8の接続とが選択可能に設けられているが、センサヘッド3と汎用のデータ処理装置8のみを接続するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】(A)、(B)は、本発明の一実施形態に係る光学式変位センサを示すブロック構成図である。
【図2】同光学式変位センサのヘッド制御手段を示すブロック構成図である。
【図3】三角測距方式を示す側面図である。
【図4】受光量分布の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1:投光素子(LD)
2:受光素子(リニアイメージセンサ)
3:センサヘッド
5:汎用インターフェース(RS422等)
7:専用のデータ処理装置(アンプユニット)
8:汎用のデータ処理装置(PLC等)
9:汎用ケーブル
10:ヘッド制御手段(ヘッドコントロール回路)
12:伝送速度変更回路
13:表示手段(表示部)
15:受光量分布取得手段
16:測定値平均化手段
17:感度調整手段
18:閾値調整手段
20:アンプ制御手段(アンプコントロール回路)
M:測定対象物


【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象物に光を照射する投光素子、照射された光の測定対象物からの反射光を受光する受光素子、およびセンサヘッド全体の制御を行うヘッド制御手段を有して、検出した受光データまたは変位データを出力するセンサヘッドと、
前記センサヘッドからの前記データを伝送する汎用のシリアル接続のインターフェースとを備え、
前記センサヘッドと専用のデータ処理装置の組合せからなり、前記センサヘッドが前記汎用インターフェースを介して専用のデータ処理装置に接続可能なものと、前記専用のデータ処理装置を有しない前記センサヘッド単体からなり、前記センサヘッドが前記汎用インターフェースを介して汎用のデータ処理装置に直接接続可能なものとが、選択可能に設けられている、光学式変位センサ。
【請求項2】
請求項1において、
前記専用のデータ処理装置が、少なくとも前記センサヘッドから出力された変位データの表示およびデータ変換の処理を行う専用アンプユニットである、光学式変位センサ。
【請求項3】
請求項2において、
前記センサヘッドは、前記センサヘッドと前記専用アンプユニットの接続時にそのデータ伝送速度を、前記センサヘッド単体と前記汎用のデータ処理装置の接続時のデータ伝送速度から変更する伝送速度変更手段を備えた、光学式変位センサ。
【請求項4】
請求項2において、
前記センサヘッドは、前記センサヘッド単体と前記汎用のデータ処理装置の接続時には通信表示を行い、前記センサヘッドと前記専用アンプユニットの接続時には測定対象物までの距離表示を行うLEDからなる表示手段を備えた、光学式変位センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−196877(P2008−196877A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−30091(P2007−30091)
【出願日】平成19年2月9日(2007.2.9)
【出願人】(392023751)ジック オプテックス株式会社 (17)
【Fターム(参考)】