説明

光学補償フィルム、偏光板及び液晶表示装置

【課題】生産性が良好で、且つ光学特性にも優れたプラスチックフィルム、及び液晶表示装置に適用した場合に、コントラストの低下を引き起こさず、液晶表示装置の視野角特性の改善に寄与する光学補償フィルムを提供する。
【解決手段】面内レターデーションが20〜150nmであり、厚さ方向のレターデーションが100〜300nmであり、内部ヘイズが0.6%以下であり、且つ表面ヘイズが0.05%以上であることを特徴とするプラスチックフィルム、及び少なくとも第1の光学異方性層及び第2の光学異方性層を含み、該第1の光学異方性層は面内レターデーションが0〜10nmであり、且つ厚さ方向のレターデーションが−400〜−80nmであって、該第2の光学異方性層が前記プラスチックフィルムであることを特徴とする光学補償フィルムである。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
面内レターデーションが20〜150nmであり、厚さ方向のレターデーションが100〜300nmであり、内部ヘイズが0.6%以下であり、且つ表面ヘイズが0.05%以上であることを特徴とするプラスチックフィルム。
【請求項2】
前記プラスチックフィルムが横一軸延伸法、縦一軸延伸法、同時二軸延伸法又は逐次二軸延伸法により延伸されてなるフィルムである請求項1に記載のプラスチックフィルム。
【請求項3】
前記プラスチックフィルムがセルロースアシレートフィルムであることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラスチックフィルム。
【請求項4】
前記プラスチックフィルムが、セルロースの水酸基をアセチル基及び炭素原子数が3以上22以下のアシル基で置換して得られたセルロースの混合脂肪酸エステルであるセルロースアシレートから実質的になるセルロースアシレートフィルムであって、アセチル基の置換度Aと、炭素原子数が3〜22のアシル基の置換度Bとが下記数式(I)及び(II)を満たすことを特徴とする請求項3に記載のプラスチックフィルム:
数式(I):2.0≦A+B≦3.0
数式(II):0.1≦A≦2.5。
【請求項5】
前記セルロースアシレートフィルムの炭素原子数が、3以上のアシル基がブタノイル基又はプロピオニル基である請求項4に記載のプラスチックフィルム。
【請求項6】
前記セルロースアシレートフィルムの炭素原子数が、3以上のアシル基の置換度Bが0.6〜1.0である請求項4又は5に記載のプラスチックフィルム。
【請求項7】
少なくとも第1の光学異方性層及び第2の光学異方性層を含み、
該第1の光学異方性層は面内レターデーションが0〜10nmであり、且つ厚さ方向のレターデーションが−400〜−80nmであって、
該第2の光学異方性層が請求項1〜6のいずれか1項に記載のプラスチックフィルムであることを特徴とする光学補償フィルム。
【請求項8】
前記第1の光学異方性層が、棒状液晶化合物を含有する組成物からなり、前記第1の光学異方性層中、該棒状液晶化合物の分子が層平面に対して実質的に垂直に配向した状態に固定されている請求項7に記載の光学補償フィルム。
【請求項9】
請求項7又は請求項8に記載の光学補償フィルムと、偏光層とを有する偏光板。
【請求項10】
前記光学補償フィルムと前記偏光層との間には実質的に等方的な接着剤層、及び/又は実質的に等方的な保護フィルムのみが含まれる請求項9に記載の偏光板。
【請求項11】
前記透明保護フィルムが、セルロースアシレート又は環状ポリオレフィンを含むフィルムであり、面内のレターデーションが0〜10nm、厚さ方向のレターデーションが−20〜20nmである請求項10に記載の偏光板。
【請求項12】
前記第1の光学異方性層、前記第2の光学異方性層、及び前記偏光層が、この順で積層されており、且つ、前記第2の光学異方性層の遅相軸の方向と前記偏光層の吸収軸の方向とが、実質的に直交している請求項9〜11のいずれか1項に記載の偏光板。
【請求項13】
前記第2の光学異方性層、前記第1の光学異方性層、及び前記偏光層が、この順で積層されており、且つ、前記第2の光学異方性層の遅相軸の方向と前記偏光層の吸収軸の方向とが、実質的に平行である請求項9〜11のいずれか1項に記載の偏光板。
【請求項14】
一対の基板と、該一対の基板に狭持された液晶分子が黒表示時に基板に対して実質的に平行に配向する液晶層とを有する液晶セル、及び請求項12に記載の偏光板を含み、該一対の基板の一方の基板の外側に該基板側から、第1の光学異方性層、第2の光学異方性層、及び偏光層がこの順となり、且つ該第2の光学異方性層の遅相軸と黒表示時の液晶分子の長軸方向とが実質的に平行になるように前記偏光板が配置され、及び他方の基板の外側にさらに第2の偏光層を有し、双方の偏光層の吸収軸が互いに直交している液晶表示装置。
【請求項15】
一対の基板と、該一対の基板に狭持された液晶分子が黒表示時に基板に対して実質的に平行に配向する液晶層とを有する液晶セル、及び請求項13に記載の偏光板を含み、該一対の基板の一方の基板の外側に該基板側から、第2の光学異方性層、第1の光学異方性層、及び偏光層がこの順となり、且つ該第2の光学異方性層の遅相軸と黒表示時の液晶分子の長軸方向とが実質的に直交するように前記偏光板が配置され、及び他方の基板の外側にさらに第2の偏光層を有し、双方の偏光層の吸収軸が互いに直交している液晶表示装置。
【請求項16】
前記第2の偏光層と前記基板との間には実質的に等方的な接着剤層、及び/又は実質的に等方的な透明保護フィルムのみが含まれる請求項14又は15に記載の液晶表示装置。
【請求項17】
前記透明保護フィルムはセルロースアシレート又は環状ポリオレフィンを含むフィルムであり、面内のレターデーションが0〜10nm、厚さ方向のレターデーションが−20〜20nmである請求項16に記載の液晶表示装置。
【請求項18】
ソルベントキャスティング法によってセルロースアシレートフィルムを製造する方法であって、セルロースアシレートの濃度が5〜35質量%の第1の液と、マット剤及びセルロースアシレートを少なくとも含有し、該セルロースアシレートの濃度が0.01〜5質量%未満の第2の液とをそれぞれ準備し、第1の液と第2の液とを混合した混合液Aを、表面に流延することを含むセルロースアシレートフィルムの製造方法。
【請求項19】
前記第2の液がさらにレターデーション発現剤の少なくとも一種を含有する請求項18に記載の方法。
【請求項20】
レターデーション発現剤及びセルロースアシレートを少なくとも含有し、セルロースアシレートの濃度が5〜35質量%の第3の液を準備し、前記第2及び第3の液を混合した後、前記第1の液を混合して混合液Aを調製することを含む請求項18に記載の方法。
【請求項21】
レターデーション発現剤及びセルロースアシレートを少なくとも含有し、セルロースアシレートの濃度が5〜35質量%の第3の液と、前記第1の液とを混合した混合液Bを準備し、該混合液Bを表面に流延した後、該流延膜の表面に前記混合液Aを流延する、又は前記混合液Aを表面に流延した後、該流延膜の表面に前記混合液Bを流延する、請求項18に記載の方法。

【公開番号】特開2007−279083(P2007−279083A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−101500(P2006−101500)
【出願日】平成18年4月3日(2006.4.3)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】