説明

光強度記録用検出器を備える照明システム

本発明は、マイクロリソグラフィー投影露光装置用の照明システムに関するものであって、その場合に照明システムが、射出瞳面(121)を照明するための、波長領域≦100nm、特にEUV波長領域内の光を放出する、光源、および射出瞳面(121)内で少なくとも1つの第1の照明(22)を第2の照明(24)へ変化させることができる素子と光を検出するための少なくとも1つの検出器(106.1、106.2)を有し、その場合に、照明システムが、検出器(106.1、106.2)の少なくとも1つの光強度信号を記録して、少なくとも記録した光強度信号に従って制御信号(166)を提供する装置(164)を有しており、前記制御信号によって、マイクロリソグラフィー投影露光装置の像面(221)内で感光性の物体のスキャン速度を調節することができることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、波長≦100nm用のマイクロリソグラフィー投影露光装置用の照明システム、特にEUV−波長領域内の照明システムに関するものであって、前記照明システムは、射出瞳面を照明するための光源と、射出瞳面内の照明を変化させるための少なくとも1つの素子とを有している。さらに、本発明は、マイクロリソグラフィー投影露光装置のセッティングとも称される、射出瞳面内の照明が変化される場合に、実質的に等しい光エネルギ、特にスキャンルートに沿って積分された光エネルギを調節する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子的な構成部品の構造幅を、特にサブミクロン領域内で、さらに減少させることができるようにするためには、マイクロリソグラフィー用に使用される光の波長を減少させることが、必要である。100nmより小さい波長を有する光の使用、ソフトなX線放射を有するリソグラフィー、いわゆるEUVリソグラフィーが、考えられる。
【0003】
EUVリソグラフィーに使用される波長は、好ましくは8と20nmの間、好ましくは11と14nmの間、特に13.5nmである。
【0004】
EUVリソグラフィーは、大いに期待の持てる未来のリソグラフィー技術の1つである。EUVリソグラフィーのための波長として、現在では、11−14nmの領域の、特に13.5nmの波長が、ウェファにおける0.2−0.3の数値アパーチャにおいて論議される。EUVリソグラフィーにおける像品質は、一方では、プロジェクション対物レンズによって、他方では照明システムによって定められる。照明システムは、構造を支持するマスク、いわゆるレチクルが配置されるフィールド平面のできる限り一様な照明を提供しなければならない。プロジェクション対物レンズは、感光性の物体が配置されている像面、いわゆるウェファ平面内に、フィールド平面を結像させる。一般に、EUVリソグラフィーのための投影露光装置は、反射的な光学素子を有する、いわゆるマイクロリソグラフィー投影露光装置として形成されている。プロジェクションシステムが、反射的な光学素子のみを有する場合には、それは、カトプトリックなプロジェクションシステムと称される。照明システムもプロジェクションシステムも、反射的な光学素子のみを有する場合には、マイクロリソグラフィー投影露光装置は、カトプトリックなマイクロリソグラフィー投影露光装置と称される。EUV投影露光装置の像面内のフィールドの形状は、典型的に、幅と弧の長さによって定められる、高いアスペクトレシオを有するリングフィールドの形状である。好ましくは、幅は、≧1mm、特に好ましくは≧2mmである。弧の長さは、特に≧22、好ましくは≧26mmである。投影露光装置は、通常、スキャニングモードで駆動される。EUV投影露光装置に関しては、以下の文書が指摘される:
US2005/0088760A
US6438199B
US6859328B
【0005】
瞳面内の照明、いわゆる結像セッティングないし照明の干渉性度を従来技術においては、瞳面内、あるいはその近傍ないしは共役の瞳面内に配置された絞りを用いての、EUVシステムにおける照明の調節が提案される。絞りを用いてセッティングないし照明を調節する場合に、たとえば、セッティングをσ=0.8からσ=0.5に変化させる場合に、幾何学的な光損失が発生し、それは、60%である。
【0006】
絞りによるセッティング調節の代わりに、US6658084は、二重に研磨された照明システム内で光チャネルの対応づけを変化させることによってセッティング調節を行うことを、提案している。2つの研磨された光学素子を有するカトプトリックな照明システムにおいて、第1の研磨された光学素子の第1のラスターエレメントが、第1のフェーセットミラーとして、第2の研磨された光学素子の第2のラスターエレメントが、第2のフェーセットミラーとして形成されている。そのために、たとえば、第1の研磨された光学素子、いわゆるフィールドフェーセットミラー、を交換することができる。もちろん、光学素子の交換も、照明システム内での透過の変化をもたらす。たとえば、第1の研磨された光学素子の交換は、幾何学的効率の変化をもたらす。というのは、通常、光源から提供される全部の光を利用できないからである。チャネル対応づけの変化を、第1の研磨された光学素子の交換によってではなく、たとえば第2の研磨された素子上でミラーを傾けることによって、調節する場合に、同様にシステム全体の透過の変化が生じる。というのは、EUV光を反射する、第2の研磨された光学素子のフェーセットミラーには、入射角に合わせて最適化された、マルチ層が設けられているからである。これらが傾けられると、反射性が減少し、ここでも照明システム内の透過の変化が生じる。
【0007】
照明システムの各透過変化が、マイクロリソグラフィープロジェクション老巧設備の物体面内で、ないしはその結果として像面内でも、照明すべきフィールドの領域内の光強さの変化をもたらすので、光強度のこの種の変動が、像面内に配置されている感光性の基板へ伝達される。
【0008】
しかし、不変の製造結果を得るためには、像面内に配置されている基板が、スキャンルートに沿って常に等しい、積分された光出力を供給されることが、必要である。
【0009】
従って、従来技術からは、フィールド平面内の光強度を測定し、ないしは調節することができる、照明システムが知られている。これに関しては、以下の文書が指摘される:
EP1291721A
EP1355194A
US2002/0190228A
WO2004/031854A
US6885432B
US2005/0110972A
【0010】
従来技術から知られているシステムの欠点は、たとえば、US2005/0110972Aに記載されているように、フィールド平面内で照明を調節するために、光源の光が絞られることである。これが、光損失の欠点を有している。
【0011】
発明の要約
光損失は、特に、投影露光装置のスキャン速度が比較的小さくなることをもたらす。というのは、感光層、たとえばフォトラッカー、を露光するために、常に所定の光量が必要とされるからである。たとえば光源の光パルスが絞られることによって、単位時間当たり少ない光しか提供されない場合には、必然的にマイクロリソグラフィー投影露光装置のスキャン速度が低下する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、本発明の課題は、射出瞳面内で照明を調節する場合−特に干渉性度が変化する場合、あるいはセッティングが変化する場合−でも、露光すべきウェファが配置されている像面内で、常に等しい光強度、特に積分された光強度が提供され、その場合に従来技術の欠点、特に光損失が最小限にされる、照明システムおよび方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明によれば、この課題は、照明システム内に、光源の光を検出する検出器が設けられていることによって、解決される。検出器は、射出瞳面内で照明を変化させる素子の前、素子に、あるいはその後ろに配置することができる。さらに、照明システムは、光強度信号を記録して、光強度信号に従って感光性の物体のスキャン速度のための制御信号を調節する装置を有している。この種の装置は、制御ユニットと称される。
【0014】
感光性の物体が配置されている平面内で、射出瞳面の様々な照明において、光強度をほぼ一定に維持することができるようにするために、本発明によれば、検出器によって記録される光強度信号が、上述した制御ユニットへ伝達される。セッティング調節ないし照明システムの干渉性度の調節による射出瞳面の照明の変化に基づいて、照明システムないしマイクロリソグラフィー投影露光装置の透過が変化した場合に、感光性の物体が配置されている平面内の光強度が変化する。しかし、感光性の物体が配置されている平面内の光強度は、光源強度の変動と光学的な面のデグラデーション効果によっても、変化することができる。少なくとも、変動に起因する光強度の変化は、検出器を用いて定めることができる。感光性の物体が配置されている平面内で、実質的に等しい光強度を提供するために、本発明によれば、制御ユニットによって、いわゆるスキャン速度、すなわち露光すべき物体、すなわち感光性のウェファが像面内で移動する速度が、変化され、ないしは調節される。その場合に、検出器によって記録された強度と場合によっては他の情報、たとえば瞳面内でたとえば絞りによってどの照明が調節されたか、が、制御ユニットによって考慮される。
【0015】
スキャンルートに沿ってウェファによって吸収される光量は、上述したように、照明システムの透過が変化した場合に、閉ループ制御ないし開ループ制御によって一定に維持することができる。
【0016】
本発明の第1の実施形態において、照明の変化は、射出瞳面内またはその近傍あるいは射出瞳面に対して共役の平面内に配置されている絞りによって行われる。
【0017】
代替的に、照明システムを、照明を変化させる素子が、交換可能な研磨された光学的な素子であり、ないしはフィールドフェーセットを備えた第1の研磨された素子と、瞳フェーセットを備えた第2の研磨された素子とを有する、二重に研磨された照明システムにおいて、US6658084に開示されているように、フィールドフェーセットを有する交換可能な第1の研磨された素子であるように、形成することができる。
【0018】
フィールドフェーセットを有する第1の研磨された素子を交換することによって、二重に研磨された照明システム内でフィールドフェーセットと瞳フェーセットの対応づけが変化され、従ってUS6658084に開示されているように、セッティングないし射出瞳面内の照明が変化される。代替的に、対応づけのこの種の変化とそれに伴って射出瞳面の照明の調節を、個々のフィールドフェーセットおよび/または瞳フェーセットが傾けられるように設計されていることによって、達成することができる。
【0019】
本発明の特に好ましい実施形態において、制御ユニット内に様々なセッティング調節のための制御量を有するテーブルが格納されている。テーブルは、好ましくは、様々な照明セッティングにおいて、たとえばフィールド平面および/または像面内で強度分布の測定を用いて得られる、較正値を有している。すなわち、たとえば、セッティングの第1の調節ないし第1のセッティング調節において、強度値100を、セッティングの第2の調節ないし第2のセッティング調節においては強度値50を求めることができる。照明が第1のセッティング調節から第2のセッティング調節に変化された場合に、スキャン速度が半減されて、それによって、両方のセッティング調節において像面内にほぼ等しい配量出力が当接することが、保証される。好ましくはマイクロリソグラフィー投影露光装置の連続的な駆動において、較正テーブルまたは検定カーブを用いて行われる制御は、2つより多い異なる照明ないしセッティングが実現される場合に、効果的である。システム内で2つのセッティング調節しか実現されない場合には、好ましくは連続的な駆動において、差測定を用いて開ループ制御ないし閉ループ制御を行うことができる。
【0020】
連続的な駆動とは、本出願において、感光性の物体の処理の間、特に感光性の物体の露光の間、制御が行われることを意味している。
【0021】
たとえば露光プロセスの間実際の光強度を定めるための検出器は、光路内で、射出瞳面内の照明を調節する装置の前または後ろに、好ましくは射出瞳面および/または射出瞳面に対して共役の平面内、あるいはその近傍に、および/または照明システムの像面および/または像面に対して共役の平面内、あるいはその近傍に配置することができる。検出器は、光路の内部に配置することも、あるいは外部に配置することもできる。検出器が、光源から像面への光路の外部に配置されている場合には、たとえば、光路内にミラーが配置され、そのミラーによって光の一部が光路から分離されて、検出器へ案内される。
【0022】
照明システムの他に、本発明は、この種の照明システムを有するマイクロリソグラフィー投影露光装置および像面内でスキャンルートに沿って実質的に等しい光エネルギ、あるいは積分された光エネルギを調節する方法を提供する。これは、本発明に基づく方法によって、様々な照明のために、スキャンルートに沿って常に実質的に同一の積分されたスキャンエネルギを調節することができることを、意味している。像面内でルートyに沿ったフィールド高さxの積分されたスキャンエネルギは、次のように定義される:
SE(x)=∫I(x、y)dy
その場合に、I(x、y)は、露光のために利用される光の強度、すなわち像面内の点x、yにおける、たとえば13.5nmの有効放射の強度である。換言すると、積分されたスキャンエネルギSEは、投影露光装置の像面内に配置されている、感光性基板上の点に、スキャンプロセスの推移において供給される、全光エネルギである。
【0023】
たとえば、照明の変化の前のスキャンルートに沿ったスキャンエネルギSEが、SE(a1)である場合に、本発明に基づく方法によって、照明の変化後の積分されたスキャンエネルギSE(a2)は、積分されたスキャンエネルギSE(a1)と実質的に一致し、すなわちSE(a1)≒SE(a2)が成立する。特に、投影露光装置の像面内で感光性の基板の各フィールド高さxにおいて、積分されたスキャンエネルギSE(a1)とSE(a2)について、これが成立すると、効果的である。
【0024】
本発明に基づく方法によれば、そのために、ある形態において、まず射出瞳面内で照明の変化前に光エネルギが測定され、その後、照明の変化後に生じる光エネルギと差信号が記録される。差信号は、また、照明が変化した場合でも、マイクロリソグラフィー投影露光装置の像面内で、実質的に等しい積分された光エネルギ、特に積分されたスキャンエネルギを提供するために、露光すべき物体および/または感光性の基板のスキャン速度がどのような強さで変化されなければならないか、を示す尺度でもある。
【0025】
差信号を記録する代わりに、較正値を制御ユニット内に格納することができる。較正値は、様々な照明ないし照明セッティングにおいて強度分布を測定することによって得られる。たとえば、較正値を較正テーブルまたは較正カーブに格納することができる。照明セッティングが変化された場合に、露光すべき感光性の基板のスキャン速度が、較正値として格納されている値に従って変化されて、それによって、異なるセッティング調節においても、像面内でほぼ等しい配量出力が当接することが、保証される。
【0026】
たとえば、US2005/0110972Aから知られたシステムに対する、本発明に基づくシステムの利点は、スキャン速度を制御するために光源の光を絞る必要がなく、従って投影露光装置のスキャン速度がより高くなることである。従って、本発明に基づく照明システムを有する投影露光装置の通過量も多くなる。それに対してUS2005/0110972Aに記載のシステムにおいては、光の一部が絞られて、従って像面内の感光性の物体ないしウェファの露光には提供されない。それに対して本発明に基づくシステムにおいては、光源のすべての光が利用される。本発明に基づくシステムの他の利点は、連続的な強度変化が可能なことである。それに対して、US2005/0110972Aに記載されているシステムにおいては、シャッターを介して全パルスを絞ることしかできない。
【0027】
従来技術において説明されるような、非連続的な方法とは異なり、本発明によれば、スキャン速度を連続的に各任意の値に調節することができ、いわゆる連続的な制御を達成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図を用いて本発明を例で説明する。
【0029】
図1には、フィールド平面内で照明されるフィールドが示されている。フィールドは、参照符号10で示されている。フィールドは、弧状の形状を有している。フィールド10の中央のフィールド点ZPとフィールド半径Rが、記入されている。フィールド半径Rは、プロジェクション対物レンズの光学軸HAに対する間隔から得られる。さらに、弧の長さsと、原点としてのフィールドの中央のフィールド点ZPにおけるローカルなx−、y−、z−座標系が記入されている。フィールド10は、x−方向とy−方向に張り渡されたフィールド平面によって形成される。像面内の照明は、物体面内で照明されたフィールドと、実質的に同じ形状を有している。物体面ないしフィールド平面内で照明されたフィールドは、プロジェクションシステムないしプロジェクション対物レンズによって像面内に結像される。プロジェクションシステムが、縮小システムである場合には、物体面内のフィールドが、縮小されて像面内に結合される。たとえば、4:1のプロジェクションシステムにおいては、オブジェクト平面またはフィールド平面内のフィールドが、4分の1に縮小されて像面に結像される。この実施例においては、マスクが物体面内で、かつ/または感光性の物体が像面内でy−方向に沿って移動される。従って、y−方向は、マイクロリソグラフィー投影露光装置の、いわゆるスキャン方向である。さらに、リングフィールドのスキャンスリット幅wが記入されており、それは、マイクロリソグラフィー投影露光装置の場合に像面内で、好ましくは≧1mm、特に好ましくは≧2mmである。像側のスキャンスリット大きさ、すなわちフィールド大きさは、たとえば1×22mmないし2×22mmである。
【0030】
図2aと2bに、マイクロリソグラフィー投影露光装置の瞳面における2つの異なる照明が示されている。図2aは、ラスター素子を備えた第2の研磨された素子、いわゆる瞳フェーセットミラーが円形に照明される場合において、瞳面ないし入射瞳内の値σ=0.4を有する第1の照明22を示しており、図2bは、リング形状の第2の照明24のための値σout/σin=0.8/0.4を有するアニュラーセッティングを示している。この種の照明は、照明システム内で、二重に研磨された照明システムの第2の研磨された素子のすぐ前またはその近傍に絞りを取り付けることによって、あるいはフィールドと瞳フェーセットの間の対応づけを、US6658084に記載されているように変化させることによって、調節することができる。
【0031】
図3には、射出瞳の照明を変化させる、すなわちセッティングを調節する素子が、第2の研磨された素子の近傍に設けられている、照明システムが示されている。図3に示す実施例において、これは、絞り130である。
【0032】
図3に示すマイクロリソグラフィー投影露光装置は、光源100を有しており、その光源は、所定の波長で、波長<100nmを有する光、たとえば、約8nmから20nmの範囲のEUV波長領域の光、特にたとえば13.5nmの波長の光を、放出する。光源から放出された光は、WO2002/27400に示されるコレクタに従って、かすり入射束コレクタとして構築されたコレクタ102によって集められる。
【0033】
光源から放出された放射は、アパーチャ絞り109と共にスペクトルフィルタ107を用いてフィルタリングされるので、アパーチャ絞りの後方には、たとえば13.5nmの有効放射のみが存在する。格子エレメントの形状のスペクトルフィルタが、格子エレメント上に当接する光を様々な方向に、たとえば−1次回折に回折させる。アパーチャ絞りは、−1次回折内で一次光源100の中間像111内あるいはその近傍に配置されている。投影露光装置は、さらに、カトプトリックシステムにおいて小さいフェーセットミラー114として形成されている、第1のフェーセット、いわゆるフィールドラスター素子を備えた、第1の研磨された光学素子113と、カトプトリックシステムにおいて同様にフェーセットミラー116として形成されている、第2のフェーセット、いわゆる瞳ラスター素子ないし瞳フェーセットを備えた、第2の光学素子115を有している。フィールドフェーセット114ないし瞳フェーセット116は、プレーンフェーセットとして形成して、図示するように支持体部材上に傾けて配置することができ、あるいは、その開示内容が全範囲で取り込まれる、US6198793に示すように、光学的な作用、たとえば正または負の屈折力を有するフェーセットとして形成することができる。フィールドフェーセットを有する、第1の光学素子113が、一次光源100から送出されるビーム117を、多数の光束118に分解する。各光束118は、合焦されて、瞳ラスター素子を備えた第2の光学的な、研磨された素子115が配置されている場所に、あるいはその近傍に二次光源119を形成する。
【0034】
図3に示すマイクロリソグラフィー投影露光装置において、照明システムの射出瞳が配置されている、射出瞳面121内の照明は、第2の研磨された素子、すなわち瞳フェーセット素子の前に絞り130が配置されていることによって調節され、その絞りによって選択的に所定の瞳フェーセット115、たとえば図示のように、瞳フェーセット115.1を絞ることができる。このようにして、様々な干渉性値、いわゆるσ値を有する照明を、極めて容易に調節することができる。代替的に、たとえば4極または2極照明のような、複雑な構造を形成するために、個々の瞳フェーセットを、第2の研磨された光学素子の前に配置されている、絞り配置130を用いて調節することができる。これは、セッティング調節とも称される。図示の絞り130を用いて干渉性度を調節する代わりに、フィールドフェーセット素子から瞳フェーセット素子への光チャネルの変化された対応づけを用いて調節を行うことも、可能である。
【0035】
このように変化された対応づけを用いて射出瞳面121内の照明を調節することが、US6658084に記載されている。
【0036】
本発明によれば、たとえば光源の変動に基づく、あるいは射出瞳面121内に照明を調節するための絞り130を挿入することによる、透過の変化が、少なくとも1つの検出器160.1を用いて記録される。検出器160.1は、図示の場合において、光路内で、瞳面内の照明を変化させる素子、ここでは絞り130、の後方に配置されている。具体的に、検出器160.1は、ここでは、後続のプロジェクション対物レンズ300の物体面200内に配置されている。この配置は、単なる例である。検出器160.1は、光源から物体面への光路内で、たとえば検出器160.2のように、照明を変化させる装置の前に、あるいは照明を変化させる装置に、配置することもできる。この例において、フィールドフェーセットから入射する光が、瞳フェーセット115.2で反射されて、光路内で第2の研磨された光学素子116の後方に位置する検出器160.1へ案内される。この実施例において、検出器160.2は、光源から像面への光路の内部に、ここでは第1の研磨された素子113から第2の研磨された素子116への光路内に、あるが、検出器160.1は、光源から像面への光路の外部に配置されている。検出器160.1のための光は、ここでは、分離ミラー173を介して光路から分離される。しかし、検出器160.1を光路の内部に配置することも、考えられる。また、検出器を、図示の箇所とは異なる箇所において使用し、特に、たとえば射出瞳面121に対して共役の平面あるいは、物体面200と一致するフィールド平面内に配置することも、可能である。さらに、測定は、ここに設けられた1つの検出器を用いて、あるいは複数の検出器を用いて行うことができる。それぞれ検出器がどこに位置決めされているかに従って、検出器によって異なる光信号が記録される。たとえば、検出器160.1が、光路内で絞り130の後方に、すなわちセッティング調節する装置の後方に、配置されている場合には、様々なセッティング調節のために様々な光信号が生じる。検出器160.1によって記録された光信号は、その後直接、セッティング調節に従ってスキャン速度を調節するための開ループ制御/閉ループ制御ユニット164のための開ループ制御信号または閉ループ制御信号162として使用することができる。それに対して検出器が光路内で、光路内でセッティング絞りの前に、あるいは検出器160.2のように、セッティング絞り自体上に配置されている場合には、単に、たとえば光源100の、強度変動のみを記録することができる。この種の信号によっては、たとえば露光すべき物体、たとえばウェファのための支持体168の、スキャン速度166のみを、この強度変動に適合させることができる。さらに、スキャン速度をセッティング調節に従って適合させようとする場合には、たとえばどのセッティング絞りが調節されているか、のような付加的な情報が存在しなければならない。その場合に、制御ユニット169は、この付加的な情報によって、光路内でセッティングを調節する装置の前に配置されている検出器160.2のためにも、種々のセッティング調節のために、スキャン速度をそれに応じて制御することができる。図示の実施例において、2つの検出器160.1、160.2が設けられており、その場合に第1の検出器160.1は、セッティング調節を検出するために、光路内でセッティング調節する装置の後方に配置されており、第2の検出器160.2は、たとえば光源の、強度変動を検出するために、光路内でセッティングする装置の前に配置されている。これら2つの検出器160.1、160.2の信号によって、スキャン速度が、強度変動とセッティング調節とに従って制御される。
【0037】
上述したように、光透過の変化は、たとえばセッティングがσ=0.8からσ=0.5に変化した場合に、60%の幾何学的な光損失をもたらす。この変化は、本発明によって補償することができ、それによって、像面内で露光すべき物体上に常に等しい光量が当接することを、保証することができる。これは、たとえば、検出器160.2および/または検出器160.1の記録された光信号と場合によっては付加的に記録された、たとえばセッティング絞り調節に関する情報に従って、ウェファ、すなわち像面内の露光すべき基板のスキャン速度が、プログラム対物レンズの像面内で露光すべき基板上に、常に実質的に等しい光量が当接するように調節されることによって、達成することができる。これが、露光プロセスの間にセッティング変化および/または光強度変動に基づいて透過が変化した場合でも、均一な露光が維持されることを、保証する。
【0038】
この実施例において、さらに、光路内で、第2の研磨された素子、瞳フェーセットミラー116の後方に、瞳フェーセットをプロジェクション対物レンズの入射瞳E内へ結像させるため、および物体面200内でフィールドを成形するために、2つのノーマル入射束ミラー170、172と2つのかすり入射束ミラー174が示されている。
【0039】
フィールドラスター素子が、照明すべきフィールドの形状を有している場合には、フィールド成形のためにミラーを設ける必要はない。
【0040】
照明システムの射出瞳面121内の射出瞳と一致する、プロジェクション対物レンズの入射瞳Eは、プロジェクション対物レンズの光学軸HAが、図1に示すフィールドの中央のフィールド点Zへ至る、レチクルで反射されたメインビームCRと交差する点によって得られる。
【0041】
マイクロリソグラフィー投影露光装置の物体面200内で、移送システム上にレチクルが配置されている。物体面200内に配置されているレチクルは、プロジェクション対物レンズ300によって感光性の基板220ないしウェファ上に結像される。ウェファないし基板は、実質的に、プロジェクション対物レンズの像面221内に配置されている。感光性の基板の均一な露光は、検出器160.1、160.2によって記録された光信号に従って、支持体システム502(その上にウェファが配置されている)のスキャン速度を調節する、制御ユニット164によって保証される。
【0042】
図示のプロジェクション対物レンズは、共通の光軸HAを中心にセンタリングして配置されている6つのミラー、第1のミラーS1、第2のミラーS2、第3のミラーS3、第4のミラーS4、第5のミラーS5および第6のミラーS6を有している。プロジェクション対物レンズ300は、正のフォーカルインターセプトを有する。これは、物体面内で物体201から反射される、中央のフィールド点へ至るメインビームCRが、物体201へ向いた方向でプロジェクション対物レンズ内へ延びることを、意味している。対物レンズの光軸HAが、レチクルで反射された、中央のフィールド点へ至るメインビームCRと交差する点が、入射瞳Eの位置をもたらし、それは、照明システムの射出瞳面121内に位置する、照明システムの射出瞳と一致する。絞り130ないしフィールドフェーセットと瞳フェーセットの可変の対応づけによって、射出瞳面内の、ないしはプロジェクション対物レンズの入射瞳E内の照明が変化され、すなわちそこのセッティングが調節される。好ましくは、プロジェクション対物レンズの入射瞳Eの領域内に、可変に形成することもできる、アパーチャ絞りBが配置されている。
【0043】
検出器160.2が、光路内でセッティング調節するための絞り130の後方に配置されている場合に、検出器160.2によって記録された光信号が、制御ユニット164へ伝達される。制御ユニット164内で、記録された光信号が、たとえば基準値ないし較正テーブルの較正値または検定カーブと比較されて、それに応じてスキャン速度が調節される。較正値は、たとえば、較正値を記録するために像面221内、すなわちウェファ平面内に配置することができる検出器を用いて記録することができる。種々のセッティング調節のために得られた値が、テーブルに記録される。駆動中に検出器160.2によって実際に測定された値が、較正値と比較されて、それに応じてスキャン速度が制御される。第1のセッティング調節のための値が100で、第2のセッティング調節のための値が50である場合に、第2のセッティング調節におけるスキャン速度v2が、第1のセッティング調節におけるスキャン速度v1の実質的に半分の大きさであると、像面内で、すなわちウェファ上で、等しい光量が提供される。代替的に、検出器160.1は、図3に示すように、直接セッティング絞り130上に、あるいは光路内でセッティング絞り130の前に配置することもできる。その場合には、セッティングに関係なく、検出器によって常に実質的に等しい光量が記録される。ただ、たとえば光源100の、強度変動のみが、強度信号に影響を与える。強度信号が制御ユニットに伝達される場合に、制御ユニットによって、スキャン速度を変化させることにより、検出器によって記録された強度変動を補償することができる。この種の構造において、セッティング絞りの調節のような、付加的な情報が提供される場合に、スキャン速度は、セッティング調節にも適合させることができる。後続の図4aから4bにおいて、スキャン速度の変化が、像面内で単位時間当たり当接する光強度にどのような作用を有するか、が説明されている。
【0044】
たとえば、US2005/0110972Aに記載されているような、クロックされる光源においては、単位時間当たり実質的に等しい数の光パルスが出力され、その場合に光パルス当たり等しい光強度が存在する。図4a1に示す実施例において、これは、たとえば4パルス/msである。図4a2に示す、1mmのスキャンスリット幅を有するスキャンスリット10001の像面内で、速度v1=1mm/msでy−方向に、すなわちスキャン方向10002に、位置10003.1から位置10003.2へ移動される場合に、4つの光パルス1000が像面内の露光すべき物体上に当接する。図4a1に示す実施例のために、セッティング調節に基づいて求められた較正値は、たとえば50である。セッティング調節が変化されて、図4b1と4b2に示す場合について、較正値が100である場合に、図4a1と4a2におけるのと同一の光量が当接するようにするためには、像面上に当接する光パルスの数が半減されなければならない。これは、スキャン速度がv2mm/msに倍増されることによって、得られる。4パルス/msのクロック周波数において、4パルスの代わりに2光パルスのみが、露光すべき基板上に当接する。
【0045】
図5には、制御例のためのフローチャートが示されている。
【0046】
図5に示すフローチャートは、検出器によって記録される測定信号を、像面内で感光性の物体のスキャン速度を制御するために使用する可能性である。すでに説明したように、まず、種々のセッティング調節ないし平面内の照明の調節のために、較正測定1000が実施される。較正測定の値が、たとえば、制御ユニット内の較正テーブルに格納される。これが、ステップ1010で説明されている。制御ユニットの較正が終了した後に、たとえば空測定において、すなわちマイクロリソグラフィー投影露光装置の照明システムが、感光性の物体、たとえばウェファの露光のために使用されない状態において、たとえばセンサが投影露光装置のプロジェクション対物レンズの像面内へ移動されることによって、単に測定が行われる。この状態は、非駆動状態とも称される。
【0047】
空測定の間に記録された較正値が、制御ユニット内に格納される。マイクロリソグラフィー投影露光装置内の照明システムが、感光性のウェファの露光に使用される場合に、所定のセッティング調節、すなわち瞳面の照明の調節が行われる。検出器によって検出された光強度と、制御ユニットへ伝達される、セッティング絞りの絞り調節のような、場合によって生じる付加量に基づいて、較正テーブルを用いて、像面内で露光すべき物体がどのような速度で移動されなければならないか、が求められる。
【0048】
制御ユニットは、参照符号1030で示されている。検出器は、ステップ1040において測定信号を検出して、測定信号を制御ユニット1030へ伝達する。制御ユニット内で、較正テーブルを用いて、ステップ1045で比較が行われて、この比較に基づいて制御量であるスキャン速度が制御ユニットからステッピングモータへ伝達され、そのステッピングモータが、ステップ1050において、露光すべき物体が配置されているスライドテーブルの送り速度を定める。ステップ1050に続いて、測定がインターバルをおいて繰り返され(ステップ1060)、あるいは終了される(ステップ1070)。
【0049】
特に、2つより多いセッティング調節が可能な場合、ないし絞りによってたとえば瞳面内で連続的に照明が調節できる場合に、使用される、上述した極めて複雑な方法の代わりに、2つだけのセッティング調節を有するシステムにおいて、差測定を用いてスキャン速度を制御することが、可能である。すなわち、まず、射出瞳の第1の照明において、最適なスキャン速度を求めることができる。そのために、第1の光強度が求められる。検出器が光路内で調節装置の後方に配置されている場合には、照明が変化された場合に、光強度のための検出器の測定信号が変化する。照明の変化の前と照明の変化後の差信号から、照明が変化した場合に第1の照明と同じ露光比を保証するためには、スキャン速度をどのような値だけ変化させなければならないか、を求めることができる。たとえば、セッティングの変化によって照明が50%減少された場合には、露光すべき物体上に第1の照明の場合と同一の光量が当接するようにするためには、スキャン速度も、第1の照明のスキャン速度に対して50%だけ減少されなければならない。検出器が、光路内で、照明、すなわちセッティングを調節する配置の前に配置されている場合には、露光すべき物体の平面内のスキャン速度を調節するために、記録された光信号に加えて、たとえば絞り調節に関する付加的な情報が必要である。
【0050】
従って、本発明によって初めて、光源の光を完全に利用することができ、それにもかかわらず、セッティング調節または強度変動に基づいて瞳面内で照明が変化した場合に、露光すべき物体上に実質的に常に同じ光量を当接させる、装置と方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】物体面内の照明すべきフィールドの形状を示している。
【図2】図2a−2bは、瞳面内の様々な照明を示している。
【図3】本発明に基づく装置を有する照明システムの構造を示している。
【図4】図4a−bは、クロックされる光源において、スキャン速度に従って露光すべき物体上に発生する光パルスの数を示している。
【図5】制御例のフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロリソグラフィー投影露光装置用の照明システムであって、前記照明システムが:
−射出瞳面(121)を照明するための、波長領域≦100nm、特にEUV波長領域内の光を放出する、光源、および
−射出瞳面(121)内で少なくとも1つの第1の照明(22)を第2の照明(24)へ変化させることができる素子および光を検出するための少なくとも1つの検出器(106.1、106.2)、
を有し、
前記照明システムが、検出器(106.1、106.2)の少なくとも1つの光強度信号を記録して、少なくとも記録した光強度信号に従って制御信号(166)を提供する装置(164)を有しており、前記制御信号によって、マイクロリソグラフィー投影露光装置の像面(121)内で感光性の物体のスキャン速度を調節することができる、
マイクロリソグラフィー投影露光装置用の照明システム。
【請求項2】
検出器(106.1、106.2)が、光源(100)から射出瞳面(121)への光の光路内で、光源(100)と射出瞳面(121)との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記装置が、素子の第1の調節を表す、第1の調節信号を記録し、前記第1の調節によって第1の照明(22)が提供されることを特徴とする請求項1から2のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項4】
前記装置が、素子の第2の調節を表す、第2の調節信号を記録し、前記第2の調節によって第2の照明(26)が提供されることを特徴とする請求項3に記載の照明システム。
【請求項5】
前記装置が、メモリユニットを備えた制御ユニット(1030、164)を有しており、前記メモリユニット内に、第1の照明のための少なくとも1つの第1の較正値と、第2の照明のための第2の較正値が格納されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項6】
メモリユニット内に、多数の較正値をもたらす較正テーブルが格納されていることを特徴とする請求項5に記載の照明システム。
【請求項7】
前記素子が、射出瞳面(121)内で照明を連続的に調節し、かつメモリユニット内に検定カーブが格納されていることを特徴とする請求項5に記載の照明システム。
【請求項8】
感光性の物体が、スキャンテーブル(502)上に配置されており、かつスキャン速度がスキャンテーブルの送り速度を定めることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項9】
感光性の物体(200)が、ウェファであることを特徴とする請求項8に記載の照明システム。
【請求項10】
照明を変化させるための素子が、絞り(130)であって、前記絞りが射出瞳面(121)内またはその近傍、あるいは射出瞳面(121)に対して共役の平面内に配置されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項11】
照明システムが、交換可能な、研磨された光学素子を有しており、かつ照明を変化させる素子が、交換可能な、研磨された光学素子であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項12】
照明システムが、位置において可変の多数のフェーセットミラーを備えた、研磨された光学素子(113)を有し、かつ照明を変化させる素子が、位置において可変のフェーセットミラー(114)を有する、研磨された素子であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項13】
検出器(160.1)が、光源(100)から射出瞳面(121)への光路内で、照明の調節を変化させるための素子(130)の後方に配置されていることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項14】
検出器(160.2)が、光源(100)から射出瞳面(121)への光路内で、照明の調節を変化させるための素子(130)の前に配置されていることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項15】
検出器(160.1、160.2)が、射出瞳面の照明の調節を変化させるための素子(130)に、あるいはその近傍に配置されていることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項16】
検出器(160.1、160.2)が、マイクロリソグラフィー投影露光装置の物体面(200)または像面(221)に、あるいはその近傍に配置されていることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項17】
照明システムが、カトプトリックな照明システムであることを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項18】
照明システムが、研磨された光学素子であることを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項19】
研磨された光学素子(116)が、多数のフェーセットミラー(115、115.1、115.2)を有していることを特徴とする請求項18に記載の照明システム。
【請求項20】
物体面(200)と、物体面(300)内に配置されている物体を像面(221)内へ結像させるためのプロジェクション対物レンズ(300)とを有する、請求項1から19のいずれか1項に記載の照明システムを有するマイクロリソグラフィー投影露光装置。
【請求項21】
プロジェクション対物レンズ(300)が、アパーチャ絞り(B)を有していることを特徴とする請求項20に記載のマイクロリソグラフィー投影露光装置。
【請求項22】
射出瞳面(121)の照明に関係なく、波長≦100nm、特にEUV波長のためのマイクロリソグラフィー投影露光装置の像面内で、スキャンルートに沿って実質的に等しい光エネルギ、特に積分された光エネルギを調節する方法であって、
前記マイクロリソグラフィー投影露光装置が、射出瞳面内で照明を変化させる素子と検出器とを有する、前記方法が、以下のステップを有する;
−光エネルギが、射出瞳面内で照明を変化させる前に測定され、
−光エネルギが、射出瞳面内で照明を変化させた後に測定され、
−照明の変化の前と後に測定された光エネルギの差信号が形成されて、差信号に基づいて、像面内で感光性の物体のスキャン速度が調節される、
前記方法。
【請求項23】
差信号が連続的に記録されて、制御ユニットへ供給され、かつ像面内で感光性の物体のスキャン速度が連続的に調節されることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
射出瞳面の照明に関係なく、波長≦100nm、特にEUV波長のためのマイクロリソグラフィー投影露光装置の像面内でスキャンルートに沿って実質的に等しい光エネルギ、特に積分された光エネルギを調節する方法であって、
前記マイクロリソグラフィー投影露光装置が、射出瞳面内で照明を変化させるための素子と検出器とを有する、前記方法が、以下のステップを有する:
−光エネルギが、射出瞳面内の様々な照明のために検出器によって測定され、
−測定された値が、較正値として制御ユニット内に格納され、
−較正値の格納後に、光エネルギが検出器によって求められて、格納されている較正値と比較され、
−較正値との比較に基づいて、像面内で感光性の物体のスキャン速度が調節される、
前記方法。
【請求項25】
較正値が、較正テーブルおよび/または較正カーブの形式で格納されることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
検出器が、射出瞳面の照明の調節を変化させるための素子に、あるいはその近傍に配置されていることを特徴とする請求項22から25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
マイクロリソグラフィー投影露光装置が、物体面と像面を有し、かつ検出器が、物体面および/または像面に、あるいはその近傍に配置されていることを特徴とする請求項22から25のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4a1】
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【図4a2】
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【図4b1】
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【図4b2】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−502004(P2010−502004A)
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−524914(P2009−524914)
【出願日】平成19年7月23日(2007.7.23)
【国際出願番号】PCT/EP2007/006520
【国際公開番号】WO2008/022683
【国際公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(503263355)カール・ツァイス・エスエムティー・アーゲー (435)
【Fターム(参考)】