説明

光拡散体

【課題】光源から離れた点においても明度の減衰が少なく、輝度が高く、かつ均一発光性に優れる光拡散体を提供すること。
【解決手段】全光透過率が80%以上の光学的に透明な熱可塑性樹脂に、平均粒子径が0.5〜50μmである反射材を分散して成形してなるシート状の面状光拡散体において、上記反射材の表面の波長589.3nmにおける屈折率と上記熱可塑性樹脂の屈折率との差が0.01以上であり、かつその片面に上記熱可塑性樹脂に比べて0.01以上低い屈折率を有する低屈折率樹脂層が積層されていることを特徴とする光拡散体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端面から導入した光を拡散することにより各種照明装置、照明サイン、計器のメーターパネル、液晶バックライトなどの表示装置に用いられるエッジライト型光拡散体に関する。
【背景技術】
【0002】
情報通信分野の発展に伴い、携帯電話などの各種の機器の表示装置として液晶表示体が用いられている。この液晶表示体は自己発光型ではないことからバックライトが必要である。バックライトを用いる液晶表示装置は、面状光拡散体の端面から光源光を入射させるエッジライト式バックライトが主に使用されている。光源光を発光面に導く光拡散体は、透明な(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂などから形成された薄いシートが使用されている。
【0003】
上記従来の例としては、透明アクリル樹脂板の一方の面に、白色顔料を含むインキにガラスビーズを添加した塗料をグラデーションを付けて反射層を設けたものが知られている(特許文献1)。また、パネルの一側表面に微細中空粒子を含むインキを用いてスクリーン印刷により乱反射層を形成する方法も知られている(特許文献2)。
【特許文献1】特開平2−126501号公報
【特許文献2】特公平4−66519号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の方法では、導入光の乱反射がパネル中ではなく、パネルの一方の面で行われることから、直進光が多くなり、輝度の減衰が大きく、光の乱反射が不十分で発光面での高く均一な輝度が得られなかった。また、光拡散層を球状樹脂粒子を含む塗料をスプレー塗装などにより塗布して形成する場合は、均一な厚みの光拡散層の形成が困難であって、規格に合う良品率が低かった。また、得られる光拡散体の均一発光性も不十分であった。また、塗料には必然的に有機溶剤が含まれ、これらの有機溶剤の取扱にも多くの問題がある。
従って本発明の目的は、光源から離れた点においても明度の減衰が少なく、輝度が高く、かつ均一発光性に優れる光拡散体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、全光透過率が80%以上の光学的に透明な熱可塑性樹脂(以下「透明樹脂」と云う場合がある)に、平均粒子径が0.5〜50μmである反射材(以下「球状粒子」と云う場合がある)を分散して成形してなるシート状の面状光拡散体において、上記反射材の表面の波長589.3nmにおける屈折率(アッベ屈折率計による測定値、以下同じ)と上記熱可塑性樹脂の屈折率との差が0.01以上であり、かつその片面に上記熱可塑性樹脂に比べて0.01以上低い屈折率を有する低屈折率樹脂層が積層されていることを特徴とする光拡散体を提供する。
【0006】
また、本発明は、熱可塑性樹脂に平均粒子径が0.5〜50μmである反射材を濃度0.5〜10質量%で分散してマスターバッチを形成し、該マスターバッチを透明な熱可塑性樹脂により希釈して、反射材の濃度が0.01〜2質量%のシート状に成形し、該シートの片面に低屈折率樹脂層を形成する際、上記反射材の表面の波長589.3nmにおける屈折率と上記熱可塑性樹脂の屈折率との差が0.01以上とし、上記低屈折率樹脂層の屈折率を上記熱可塑性樹脂の屈折率よりも0.01以上低くすることを特徴とする光拡散体の製造方法を提供する。
【0007】
上記本発明の光拡散体およびその製造方法においては、さらに上記低屈折率樹脂層の表面または内側面に、光源から遠ざかる方向に連続的に面積が大きくなっている白色反射層を形成すること;上記反射材が架橋樹脂粒子であること;上記低屈折率樹脂層を、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレートモノマー単位を5〜70質量%含むアクリル系樹脂塗料から形成することが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、光源から離れた点においても明度の減衰が少なく、輝度が高く、かつ均一発光性に優れる光拡散体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に発明を実施するための最良の形態を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。図1は本発明の光拡散体10の断面を模式的に説明する一部省略断面図である。本発明の光拡散体は図1に示すように、その中に球状粒子1が分散された透明樹脂層2と、その一方の面に設けられた低屈折率樹脂層3とからなり、好ましくは上記低屈折率樹脂層3の表面に形成された白色反射層4とから構成されている。なお、白色反射層は上記樹脂層3の内側面、すなわち、透明樹脂層2と低屈折率樹脂層3との間に設けてもよい。
【0010】
上記の光拡散体の端面からLEDなどによる光源光5が透明樹脂層2中に導光されると、導入光は透明樹脂層2中において、球状粒子1によって拡散される。拡散光は低屈折率樹脂層3により図面上下方への出光は妨げられ、大部分は発光面から出光し、その上に載置された携帯電話機などの液晶装置や携帯電話機などの文字盤などの照明光6となる。この際、光源光5が光源から離れるに従って減衰し、光源から離れた位置での発光面の輝度が低下する。この輝度の低下は、光源から離れるに従って順次面積が拡大するように形成された白色反射層4の作用により光拡散体全体における輝度が均一化される。
【0011】
以下、本発明の光拡散体の構成材料および光拡散体の製造方法について説明する。本発明で使用する透明樹脂は、その全光透過率が80%以上であることが必要である。このような透明樹脂としては、ポリウレタン樹脂、アイオノマー樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、非晶質ポリエステル樹脂、ノルボルネン樹脂、非晶質ポリオレフィン樹脂などが挙げられるが、柔軟性が要求される場合は、好ましい樹脂はポリウレタン樹脂、アイオノマー樹脂であり、ポリウレタン樹脂としては、耐光性に優れた無黄変ポリウレタン樹脂が好ましく、アイオノマー樹脂としては電子線照射処理された架橋アイオノマー樹脂が耐熱性の点で好ましい。これらの透明樹脂の波長589.3nmにおける屈折率(25℃)は使用される原料組成により異なるが、概ね約1.45〜1.60の範囲である。
【0012】
上記透明樹脂中に分散される反射材としては、針状、不定形、板状、球状の粒子であり、特に限定されないが、分散性、反射特性の均一性(配向しない)や光学特性などを考慮すると透明球状粒子が好ましい。これらの反射材は、シランカップリング剤などで表面処理されていてもよいガラスビーズなどの無機粒子でも、樹脂粒子でもよいが、分散の容易性を考慮すると樹脂の球状粒子であることが好ましい。好ましい球状樹脂粒子としては、例えば、架橋アクリル樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、架橋スチレン−アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂などの樹脂粒子が挙げられる。透明樹脂中の反射材の濃度は、樹脂粒子の大きさおよび透明樹脂との屈折率の差、所望する導入光の反射強度および到達距離により決定すればよく、特に限定されないが、0.01〜2質量%程度となるように設計することが好ましい。濃度が低過ぎると導入光の散乱が少なく、表示部の輝度が不足する。一方、濃度が高過ぎると導入光の散乱が大きくなるため、導入光の損失が大きく到達距離が短くなり、また、表示部の明度の均一性が不足する。
【0013】
上記の反射材の粒子径は0.5〜50μmであることが必要である。粒子径が0.5μm未満では透明樹脂層での導入光の散乱が大きく、導入光の到達距離が不足し、一方、粒子径が50μmを超えると導入光の到達距離は大きくなるが、光散乱が不足し、発光面での輝度の均一性が低下する。また、透明樹脂層の表面平滑性が損なわれる。より好ましい粒子径は2〜20μmである。また、実質的に入手可能な上記反射材の表面の使用時(25℃)での波長589.3nmにおける屈折率は、概ね1.40〜1.60の範囲であるが、前記透明樹脂の使用時(25℃)での波長589.3nmにおける屈折率と比較してその差が0.01以上のものを用いることが必要である。上記屈折率の差が0.01より小さいと界面での光の屈折による導入光の光散乱が少なく表示部の輝度が低下する。より好ましい屈折率の差は0.05以上である。
【0014】
上記反射材を分散含有する透明樹脂層の一方の表面に形成する低屈折率樹脂層は、文字盤などの表示部の裏面へ光を反射し、表示部の輝度を高めるものであり、前記透明樹脂層の屈折率に比べて、屈折率が0.01以上低い、好ましくは0.05以上低い樹脂から形成する。このような樹脂としては、例えば、シリコーン系樹脂やフッ素系樹脂などが挙げられ、特に好ましい樹脂は、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレートモノマー単位を5〜70質量%含むアクリル系樹脂である。上記パーフルオロアルキル(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0015】
上記パーフルオロアルキル(メタ)アクリレートモノマー単位の含有量が5質量%未満では屈折率の低減効果が不十分である場合が多く、一方、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレートモノマー単位の含有量が70質量%を超えると基材によっては密着性が低下する場合がある。上記パーフルオロアルキル(メタ)アクリレートモノマー単位を含有するアクリル系樹脂は、紫外線硬化性樹脂であってもよい。上記低屈折率樹脂層は、樹脂の共押出、加熱プレス、ラミネートなどによって形成できるが、低屈折率樹脂を含む塗料の塗布・乾燥によって形成することが好ましい。低屈折率樹脂層の好ましい厚み(固形分厚み)は2.0〜50μm程度である。
【0016】
本発明の好ましい実施形態では、上記樹脂層の表面または内側面に、図2に1例を示すように白色反射層を形成する。この白色反射層は、酸化チタンなどの白色顔料を含む塗料によって、例えば、シルクスクリーン印刷、インクジェット法などによって形成するが、前記低屈折率樹脂層面または前記透明樹脂層面に一様に設けるのではなく、例えば、点状、縞模様状のように、光源から離れる程大面積にパターン状に形成することで、発光面での出光量(輝度)を均一化することができる。図2に示す例は1例であり、上記パターンは光源から離れる程大面積になっていれば、存在密度が異なる白点の集合、白円の集合、その他のパターンの集合であってもよい。また、光源は光拡散体の形状によって1個以上設けられ、例えば、光拡散体が矩形である場合には、その4辺または相対する2辺にそれぞれ設けることが好ましい。
【0017】
本発明の光拡散体の製造方法は特に限定されないが、以下の製造方法が好ましい。すなわち、まず、反射材となじみ易い熱可塑性樹脂に反射材を濃度0.5〜10質量%となるように配合し、押出機やロールなどの適当な混練装置で分散処理して反射材のマスターバッチを製造する。次に該マスターバッチを、最終的な反射材濃度が0.01〜2質量%になる量の透明樹脂に加えて押出機などにより混練し、ペレット状に造粒する。このペレットをTダイ式押出機などのフィルム成形機によりフィルム化し、その一方の面に低屈折率樹脂層を形成し、次に低屈折率樹脂層の表面または、その前に前記透明樹脂層面にシルクスクリーン印刷などの適当な印刷手段により、白色反射層を形成する、その後に適当なサイズに裁断することで本発明の光拡散体が得られる。
【0018】
上記本発明の光拡散体は、各種照明装置、照明サイン、計器のメーターパネル、液晶バックライトなどの表示装置に用いられるエッジライト型光拡散材として有用であり、特に携帯電話機の文字盤のバックライトの光拡散体として有用であり、光源から離れた点においても明度の減衰が少なく、輝度が高く、かつ均一発光性に優れる。
【実施例】
【0019】
次に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、文中「%」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
実施例1、比較例1〜6
波長589.3nmにおける屈折率1.50の熱可塑性ポリウレタン樹脂ペレット(無黄変タイプ、商品名エラストランNY1164D、BASF社製)9,500gとアクリル・スチレン共重合体架橋球状粒子(波長589.3nmにおける屈折率1.55、平均粒子径12μm、商品名GSM1241、ガンツ化成社製)500gとを配合し、ニーダーにより、140℃で60分間混練してマスターバッチを製造した。
【0020】
前記と同じポリウレタン樹脂に上記マスターバッチを球状粒子の濃度がそれぞれ0.2%、0.4%、0.6%、0.8%、および1.0%になるように配合して2軸押出機によりペレットを作成し、さらにTダイ成形機により、厚み100μmのシートを作成した。球状粒子濃度0.4%のシートの片面に後述の塗料1を固形分厚み10μmに塗布および紫外線硬化させて低屈折率樹脂層を形成し、本発明の光拡散体を作成した。なお、ブランクとして、上記と同様にして球状粒子を含まないシートを作成した。
【0021】
上記の各シートを5cm×5cmにカットして、それらの1個の端面から白色LEDにより光照射して端面から所定距離の発光面における輝度(cd/m2)を測定装置(商品名BM−9、(株)トプコンテクノハウス社製)により測定し、下記表1に記載の結果を得た。
【0022】

【0023】
[低屈折率樹脂層用塗料1の製造]
300mlフラスコに、分子量3,000のポリカーボネートジオール((株)クラレ製、商品名クラレポリオールC−3090)73.01g、ジイソシアン酸イソホロン(和光純薬工業(株)製)8.11g、p−メトキシフェノール(和光純薬工業(株)製)0.024g、テトラフルオロプロピルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製、商品名ビスコート4F)36g、およびジブチル錫ジラウレート(堺化学工業(株)製)0.036gを装入混合し、50℃で2時間反応させ、さらに2−ヒドロキシエチルアクリレート(共栄社化学(株)製)2.88gを添加し、80℃で3時間反応させた後、テトラフルオロプロピルアクリレート120gおよび光重合開始剤(商品名イルガキュア184、チバスペシャリティケミカル社製)3.6gを混合して光硬化時の屈折率が1.42の紫外線硬化性塗料を作成した。
【0024】
実施例2
実施例1の光拡散体の裏面に酸化チタン含有白色塗料を部分正面図である図2に示すようなパターンに、シルクスクリーン法により厚み20μmに印刷して白色反射層7を形成して本発明の光拡散体10を形成し、実施例1と同様にして光源からの距離と輝度とを作成したところ、下記の表2に記載の結果を得た。

【0025】
実施例3
比較例2のシートの片面に後述の塗料2を固形分厚み20μmに塗布および乾燥して低屈折率樹脂層を形成して本発明の光拡散体を作成した。実施例1と同様にして光源からの距離と輝度とを測定したところ、下記の表3に記載の結果を得た。

【0026】
[低屈折率樹脂層用塗料2の製造]
500mlの4口フラスコにメチルメタクリレート(共栄社化学製)27g、ブチルアクリレート(共栄社化学製)20g、2−ヒドロキシエチルアクリレート(共栄社化学製)3g、トリフルオロエチルメタクリレート(共栄社化学製)50g、酢酸イソブチル(三洋化成品(株)製)200g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(三洋化成品(株)製)100gおよびt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート(日本油脂(株)製)1gを装入混合し、窒素雰囲気下で80℃で2時間重合反応させ、ワニス状の塗料2を得た。該塗料から形成された皮膜の屈折率は1.45であった。
【0027】
実施例4
実施例1の塗料1に代えて塗料2を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の光拡散体を作成した。実施例1と同様にして光源からの距離と輝度とを測定したところ、下記の表4に記載の結果を得た。

【0028】
実施例5
実施例2の塗料1に代えて塗料2を用いた以外は実施例2と同様にして本発明の光拡散体を作成した。実施例2と同様にして光源からの距離と輝度とを測定したところ、下記の表5に記載の結果を得た。

【0029】
実施例6
実施例1のポリウレタン樹脂に代えて、アイオノマー(商品名ハイミランLC2000、三井・デュポンポリケミカル社製)を用い、フィルム化後に電子線により架橋処理した以外は実施例1と同様にして本発明の光拡散体を作成した。実施例1と同様にして光源からの距離と輝度とを測定したところ、下記の表6に記載の結果を得た。

【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明によれば、光源から離れた点においても明度の減衰が少なく、輝度が高く、かつ均一発光性に優れる光拡散体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の光拡散体の断面を説明する図。
【図2】白色反射層のパターンの1例の一部を示す図。
【符号の説明】
【0032】
1:球状粒子(反射材)
2:透明樹脂層
3:低屈折率樹脂層
4:白色反射層
5:光源からの導入光
6:発光面からの光
7:白色反射層のパターン
10:光拡散体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
全光透過率が80%以上の光学的に透明な熱可塑性樹脂に、平均粒子径が0.5〜50μmである反射材を分散して成形してなるシート状の面状光拡散体において、上記反射材の表面の波長589.3nmにおける屈折率と上記熱可塑性樹脂の屈折率との差が0.01以上であり、かつその片面に上記熱可塑性樹脂に比べて0.01以上低い屈折率を有する低屈折率樹脂層が積層されていることを特徴とする光拡散体。
【請求項2】
上記低屈折率樹脂層の表面または内側面に、光源から遠ざかる方向に連続的に面積が大きくなっている白色反射層が形成されている請求項1に記載の光拡散体。
【請求項3】
上記反射材が、架橋樹脂粒子である請求項1に記載の光拡散体。
【請求項4】
上記低屈折率樹脂層が、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレートモノマー単位を5〜70質量%含むアクリル系樹脂である請求項1に記載の光拡散体。
【請求項5】
熱可塑性樹脂に平均粒子径が0.5〜50μmである反射材を濃度0.5〜10質量%で分散してマスターバッチを形成し、該マスターバッチを透明な熱可塑性樹脂により希釈して、反射材の濃度が0.01〜2質量%のシート状に成形し、該シートの片面に低屈折率樹脂層を形成する際、上記反射材の表面の波長589.3nmにおける屈折率と上記熱可塑性樹脂の屈折率との差が0.01以上とし、上記低屈折率樹脂層の屈折率を上記熱可塑性樹脂の屈折率よりも0.01以上低くすることを特徴とする光拡散体の製造方法。
【請求項6】
さらに上記低屈折率樹脂層の表面または内側面に、光源から遠ざかる方向に連続的に面積が大きくなる白色反射層を形成する請求項5に記載の光拡散体の製造方法。
【請求項7】
上記反射材が、架橋樹脂粒子である請求項5に記載の光拡散体の製造方法。
【請求項8】
上記低屈折率樹脂層を、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレートモノマー単位を5〜70質量%含むアクリル系樹脂塗料から形成する請求項5に記載の光拡散体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−103892(P2009−103892A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−275131(P2007−275131)
【出願日】平成19年10月23日(2007.10.23)
【出願人】(505153188)株式会社システム・トート (8)
【出願人】(592043643)片野染革株式会社 (3)
【Fターム(参考)】