説明

光源制御回路

【課題】 光源をPWM駆動させるためのPWM信号の周期が短い場合であっても、光源の断線状態及び非断線状態を確実に検出することが可能な光源制御回路を提供する。
【解決手段】 制御部11からの指令信号により制御されるトランジスタ12と、トランジスタ12のオン/オフ状態を切り換えることにより発光制御される光源13と、光源13に電力を供給する電源14と、光源13の断線検出を行う断線検出回路16とを備えた光源制御回路において、制御部11は、光源13の発光輝度を調節可能なPWM制御機能と、断線検出回路16を介して制御部10へと入力される信号波形にパルス波形が含まれているか否かを判定可能なパルス判定機能とを有し、信号波形にパルス波形が含まれているとき光源13が非断線状態であると判断し、信号波形にパルス波形が含まれていないとき光源13が断線状態であると判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トランジスタ等からなるスイッチ手段のオン/オフ状態を切り換えることにより光源を発光制御する光源制御回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の光源制御回路にあっては、例えば下記特許文献1に記載されているものが知られている。かかる特許文献1に記載の光源制御回路100は、例えば車両用計器(車両用メータ)に搭載されたメータ基板(回路基板)上に設けられ、図5に示すようにA/D変換回路110aが内蔵されたマイクロコンピュータからなる制御部110と、制御部110からの指令信号により制御されるトランジスタ(スイッチ手段)120と、トランジスタ120のオン/オフ状態を切り換えることにより発光制御される光源130と、光源130に電力を供給する電源140と、電源140と光源130とを繋ぐ第1配線部H1に介在し、光源130に供給される電力(電流)を調整するための制限抵抗150と、光源130の断線検出を行うべく、光源130と制限抵抗150との間に位置する第1配線部H1の所定箇所と制御部110との間に介在する第2配線部H2に設けられる断線検出回路160とを備えてなる。
【0003】
なお、光源130の断線状態または非断線状態時において、電源140、制限抵抗150並びに断線検出回路160を介して制御部110に入力されることになるアナログ信号は、前述したA/D変換回路110aによって、電圧値であるデジタル信号に変換される構成となっている。
【特許文献1】特開2002−199577号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した光源制御回路100において、車速情報等の各種車両情報が入力信号として制御部110に入力されると、制御部110は、前記入力信号に基づいて所定の演算処理を行い、その演算処理結果から、例えば上述した光源130に対応するように設けられる車速超過インジケータにて報知すべきと判定したとき(換言すれば、車速が設定車速値を超過している状態のとき)、前記車速超過インジケータの直下に位置する光源130を発光させるすべく、前記指令信号をトランジスタ120に出力してなる。
【0005】
すると、前記指令信号に基づきトランジスタ120がオン状態となり光源130が発光することで、前記車速超過インジケータが発光表示され、車両の利用者に対し車速が前記設定車速値をオーバーしていることを報知することが可能となる。
【0006】
ここで、前記車速超過インジケータの直下に位置する光源130が、所定時間継続して点灯している場合、つまり、図6(a)に示すごとく、前記指令信号がオン状態信号となってトランジスタ120に継続出力されている場合、光源130が断線状態でなければ、電源140から供給される電力(電源電圧)は、そのほとんとが光源130、トランジスタ120を経て、トランジスタ120のエミッタに接続されたアースに至ることになる。
【0007】
従って、光源130非断線時に、光源130側ではなく第2配線部H2側(断線検出回路160側)へと供給される前記電源電圧の値は、略0Vである。このことは、光源130非断線時において、断線検出回路160を介して制御部110へと入力され、その後、A/D変換回路110aにて変換されたデジタル信号である電圧信号が、略0V(ロウレベル)からなる信号波形となることを意味してなる(図6(b)参照)。
【0008】
これとは逆に、光源130が何らかの原因で断線状態となってしまった場合には、前記電源電圧は、そのほとんどが第2配線部H2を通じて断線検出回路160側へと供給され、光源130側にはほとんど供給されない。つまり、このことは、光源130断線時において、断線検出回路160を介して制御部110へと入力され、その後、A/D変換回路110aにて変換されたデジタル信号である電圧信号が、ハイレベルからなる信号波形となることを意味してなる(図6(c)参照)。
【0009】
ところで、前記車両用計器には、例えば前記車速超過インジケータの発光輝度を前記利用者が自由に調節できるように、輝度調整用の操作部(以下、イルミノブという)が組み込まれる場合がある。例えば外光が車内に入射され易い昼間は、前記利用者が前記イルミノブを時計方向に回転操作すれば、前記車速超過インジケータが明るく光輝するので、前記利用者側から前記車速超過インジケータを視認することができる。
【0010】
一方、夜間において、昼間と同様に前記イルミノブを時計方向に回転操作すれば、前記利用者は、前記車速超過インジケータの発光状態を眩しいと感じるため、前記イルミノブを反時計方向に回転操作することで、前記車速超過インジケータの発光状態を暗く設定することができる。これにより夜間においても、前記利用者側から前記車速超過インジケータを良好に視認することができる。
【0011】
ここで、上述した前記イルミノブを用いた前記車速超過インジケータの発光輝度調整を実現するためには、制御部110に光源130の発光輝度を調節可能なPWM制御機能を持たせ、前記イルミノブの操作により、トランジスタ120に図7(a)に示すごとく矩形波信号であるPWM信号を出力させればよい。そして、かかるPWM信号がトランジスタ120に出力されると、トランジスタ120がオン状態となり、光源130がPWM駆動される構成となる。
【0012】
この光源130のPWM駆動時において、光源130が非断線状態であるとき、断線検出回路160を介し制御部110には、PWM信号がオン状態のときは、前述した図6(b)と同様にロウレベルのアナログ信号が入力されるとともに、PWM信号がオフ状態(この状態は光源130の断線状態に相当する)のときは、前述した図6(c)と同様にハイレベルのアナログ信号が入力される。従って、PWM駆動時において、光源130が非断線状態であるときには、図7(b)に示すごとく図7(a)のPWM信号を反転させた反転PWM信号が断線検出回路160を介しアナログ信号として制御部110に入力されることになる。
【0013】
また、光源130のPWM駆動時において、光源130が断線状態であるときにあっては、前述のように前記電源電圧は、そのほとんどが第2配線部H2を通じて断線検出回路160側へと供給され、光源130側にはほとんど供給されないから、前述した図6(c)と同様にA/D変換回路110aにて変換後の電圧信号は、ハイレベルからなる信号波形となる(図7(c)参照)。
【0014】
以下、前述した図7(b)にて図示した光源130の非断線状態時における前記反転PWM信号の制御部110での処理動作について説明する。まず、前記反転PWM信号は、前述したようにアナログ信号として制御部110に入力されると、A/D変換回路110aにより、デジタル信号である電圧信号へと変換される処理が行われる。
【0015】
その後、A/D変換回路110aにて、所定の周期で前記電圧信号の検知処理を行う。ここで、前記イルミノブの反時計方向への回転操作に伴い、図8に示すごとく個々のパルス波形の周期が著しく短くなってしまった場合、図8に示すサンプリング周期T1〜T3において、それぞれ最初に現れる波形の波高値W1〜W3が、予め定められた閾値電圧Vを超えるときと、閾値電圧V以下となるときとが混在してしまう場合があった。このような混在状態(誤判定状態)は、前記イルミノブが反時計方向へ回転操作されるに従って、A/D変換回路110aによる前記検知処理をより高速化させることに伴い生じてしまう。
【0016】
つまり、制御部110は、波高値W1〜W3が、閾値電圧Vを超えているとき光源130を非断線状態とみなし、閾値電圧V以下のとき光源130を断線状態と判断(判定)する判断機能を備えてなる場合、図8の状態では、制御部110は、サンプリング周期T1、T3にあっては光源130が非断線状態であると判定するとともに、サンプリング周期T2にあっては光源130が断線状態であると判定する。つまり、本来であれば制御部110は、サンプリング周期T1〜T3全てにおいて、光源130が非断線断線であると判定すべきであるのに、サンプリング周期T2にて光源130が断線状態であると誤判定してしまい、結果的に光源130の断線状態及び非断線状態を確実に検出することができないという問題点を有していた。
そこで本発明は、前述の課題に対して対処するため、光源をPWM駆動させるためのPWM信号の周期が短い場合であっても、光源の断線状態及び非断線状態を確実に検出することが可能な光源制御回路の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、制御部からの指令信号により制御されるスイッチ手段と、前記スイッチ手段のオン/オフ状態を切り換えることにより発光制御される光源と、前記光源に電力を供給する電源と、前記光源の断線検出を行うべく、前記電源と前記光源とを繋ぐ第1配線部の所定箇所と前記制御部との間に介在する第2配線部に設けられる断線検出回路とを備えた光源制御回路において、前記制御部は、前記光源の発光輝度を調節可能なPWM制御機能と、前記断線検出回路を介して前記第2配線部から前記制御部へと入力される信号波形にパルス波形が含まれているか否かを判定可能なパルス判定機能とを有し、前記信号波形にパルス波形が含まれているとき前記光源が非断線状態であると判断し、前記信号波形にパルス波形が含まれていないとき前記光源が断線状態であると判断する制御を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、初期の目的を達成でき、光源をPWM駆動させるためのPWM信号の周期が短い場合であっても、光源の断線状態及び非断線状態を確実に検出することが可能な光源制御回路を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。なお、図1は本発明の実施形態による車両用計器の正面図、図2は図1のA−A断面図、図3は同実施形態による光源制御回路を示すブロック図、図4は同実施形態による光源の断線/非断線時での制御部に入力される電圧信号を示す図である。
【0020】
図1において、本実施形態による車両用計器は、車両情報として例えば車速を表示するスピードメータからなる指針式表示部D1と、エンジン回転数を表示するタコメータからなる指針式表示部D2と、これら各指針式表示部D1,D2間に配置され、各種の警報情報、報知情報を表示するインジケータD3とを備える。
【0021】
各指針式表示部D1,D2は、図2に示すように、計器ムーブメントMに設けられた回転軸M1に装着され、車両に搭載される速度センサや回転センサの出力に応じて回転作動する指針1と、この指針1の指示対象となる目盛や文字、マーク等の指標部D11(図1参照)が形成された表示板2とで構成され、これら指針1及び表示板2の背後には、それぞれに対応する複数の光源3,4が配置されている。この場合、指針1は光源3の点灯によりその照射光を受けて発光可能な光透過材料により形成され、また表示板2の指標部D11は光源4の点灯によりその照射光を受けて発光するよう光透過性材料により形成されている。
【0022】
インジケータD3は、各表示板2間に配置されたインジケータプレート5からなり、このインジケータプレート5には、光透過性材料からなる所定の警報マークや報知マーク(図示しない)が列をなすように複数隣接形成され、その背後には各警報マークや各報知マークに対応する複数の光源6が列をなすように隣接配置され、前記車速センサや燃料センサ等の各種センサからの入力信号に基づいて警報や報知を行うべき状況が発生したとき点灯して警報マークや報知マークを車両の利用者に発光表示させるようになっている。
【0023】
各光源3,4,6は、例えば所定色にて発光する発光ダイオードからなり、各表示板2及びインジケータプレート5の背後に位置する硬質の回路基板7の前面側に装着(実装)され、この回路基板7を通じて点灯用電力の供給が行われるようになっている。なお本実施形態では、光源3,4,6として、発光ダイオードを適用したが、その全部または一部をフィラメントバルブに置き換えてもよい。また、光源3,4,6の設けられた回路基板7の背面側には、計器ムーブメントMが装着され、回路基板7を通じて駆動用電力が供給されるようになっている。
【0024】
さらに回路基板7の前方側には、例えば白色系の遮光性合成樹脂からなる反射体兼フレーム体機能を有するケース体8が設けられており、このケース体8には、各光源3,4,6を収納しそれらの光を表示板2及びインジケータプレート5側に案内する照明室が複数形成されている。
【0025】
また指針式表示部D1,D2及びインジケータD3の前方には、透明合成樹脂からなる保護カバー9が配置されている。
【0026】
次に、図3を用いて、上述したインジケータD3のうち、中央上部に位置する所定のインジケータ10(図1参照)を発光/非発光制御するための光源制御回路について説明する。なお、このインジケータ10は、例えば車両の走行速度超過を車両の利用者に対し報知する車速超過インジケータであるものとする(詳細図示は省略)。
【0027】
前記光源制御回路は、回路基板7上に設けられ、制御部11と、トランジスタ(スイッチ手段)12と、光源13と、電源14と、制限抵抗15と、断線検出回路16とを備えてなる。
【0028】
制御部11は、例えばマイクロコンピュータを適用でき、CAN(Controller Area Network)通信ケーブルやイグニションスイッチ等の機器と接続され、前記入力信号を受信すると、この入力信号に基づいてトランジスタ12のオン/オフ状態を制御するための指令信号(制御信号)を生成し、トランジスタ12へ出力する。
【0029】
また、制御部11は、前記入力信号に基づいて演算処理するためのCPUと、このCPUにおける演算処理結果等を一時的に格納する読出し及び書換え可能なRAMや、制御プログラム等を格納したROMから構成される記憶部と、前記入力信号や前記制御信号等をやり取りするためにバス接続された入出力インターフェイスと、を備えている。
【0030】
なお、本例においても、前記車両用計器には、前述したイルミノブが搭載されており、前記イルミノブを時計方向に回転操作することで、インジケータ10の発光輝度が徐々に増加するとともに、前記イルミノブを反時計方向に回転操作することで、インジケータ10の発光輝度が徐々に減少するようになっているものとする。つまり、このことは、制御部11が、光源13の発光輝度を調節可能なPWM制御機能を備えることを意味してなる。
【0031】
また、制御部11は、前記PWM制御機能に加えて、後述するように光源13の断線/非断線状態時において、断線検出回路16を介して後述する第2配線部から制御部11へと入力されることになる信号波形にパルス波形が含まれているか否かを判定可能なパルス判定機能を備えてなる。そして、制御部11は、前記信号波形に前記パルス波形が含まれているとき光源13が非断線状態であると判断し、且つ、前記信号波形に前記パルス波形が含まれていないとき光源13が断線状態であると判断する制御を行うようになっている。
【0032】
トランジスタ12は、前記制御信号に応じて、オン/オフ状態を切り換えることで、光源13を発光制御するためのスイッチ手段となるものであり、コレクタ側が光源13のカソード側と接続され、エミッタ側がグランドレベルに接地され、ベース側が制御手段11の出力部に接続されている。
【0033】
光源13は、前述した複数の光源6のうちの1つであり、インジケータ10に対応(対向)する回路基板7上に実装されてなる(図1,図2参照)。また光源13は、カソード側がトランジスタ12のコレクタと接続され、アノード側が制限抵抗15を介して電源14と接続されてなる。
【0034】
制限抵抗15は、電源14から光源13へと供給される電力(電流)を調整するためのチップ抵抗等の抵抗素子からなり、光源13と電源14とを繋ぐ配線パターンである第1配線部P1に介在し、その一端側が光源13のアノード側と接続され、その他端側が電源14と接続されてなる。
【0035】
断線検出回路16は、光源13の断線検出を行うためのものであり、本例では光源13と制限抵抗15との間に位置する第1配線部P1の所定箇所と制御部11との間に介在する配線パターンとなる第2配線部P2に設けられてなる。
【0036】
ところで、車速がある設定車速値を超過したことを示す前記車速センサからの前記入力信号が制御部11に入力されると、制御部11はトランジスタ12をオンさせるような前記制御信号を出力する。トランジスタ12は、この制御信号を受けて、トランジスタ12をオン状態に切り換え、光源13を発光させて前記利用者に対し報知すべき表示(この場合、車速が前記設定車速値を超過していることを示す警告表示)をインジケータ10にて行う。
【0037】
ここで、インジケータ10が所定時間継続して発光表示されている構成において、前記イルミノブが反時計方向に回転操作され、且つ、光源13が非断線状態である場合での光源制御回路の動作について説明する。
【0038】
制御部11は、前記イルミノブが反時計方向に回転操作されることに伴い、光源13の発光輝度を減少させるべく、例えば図4(a)に示すような周期の短いPWM信号をトランジスタ12に出力してなる。かかるPWM駆動時において、光源13が非断線状態であれば、前述したようにPWM信号を反転させた反転PWM信号が断線検出回路16を介して制御部11に入力されることになる(図4(b)参照)。なお、前記反転PWM信号は、請求項1におけるパルス波形に相当する。
【0039】
このとき、前記パルス判定機能を有する制御部11は、これに入力される前記信号波形としてパルス波形である前記反転PWM信号が含まれていると判定してなる。従って、図4(b)に示す前記反転PWM信号が、断線検出回路16を介して制御部11に入力された際には、制御部11は、光源13が非断線状態であると判断することになる。
【0040】
一方、前記PWM駆動時において、光源13が断線状態となってしまった場合には、前述したように電源14の電源電圧は、そのほとんどが第2配線部P2を通じて断線検出回路16側へと供給され、光源13側にはほとんど供給されない。このことは、断線検出回路16を介して制御部11に入力されることになる信号波形が、図4(c)に示すごとくハイレベルからなる信号波形となることを意味してなる。
【0041】
このとき、前記パルス判定機能を有する制御部11は、これに入力される前記信号波形としてパルス波形(前記反転PWM信号)ではなく波高値一定の信号波形が含まれていると判定してなる。従って、図4(c)に示すハイレベルからなる信号波形(つまり、波高値一定の信号波形)が、断線検出回路16を介して制御部11に入力された際には、制御部11は、光源13が断線状態であると判断することになる。
【0042】
以上のように本実施形態では、制御部11からの前記指令信号により制御されるトランジスタ12と、トランジスタ12のオン/オフ状態を切り換えることにより発光制御される光源13と、光源13に電力を供給する電源14と、光源13の断線検出を行うべく、電源14と光源13とを繋ぐ第1配線部P1の所定箇所と制御部11との間に介在する第2配線部P2に設けられる断線検出回路16とを備えた光源制御回路において、制御部11は、光源13の発光輝度を調節可能なPWM制御機能と、断線検出回路16を介して第2配線部P2から制御部11へと入力される前記信号波形にパルス波形が含まれているか否かを判定可能なパルス判定機能とを有し、前記信号波形にパルス波形が含まれているとき光源13が非断線状態であると判断し、前記信号波形にパルス波形が含まれていないとき光源13が断線状態であると判断する制御を行うものである。
【0043】
従って、前記PWM駆動時において、特に前記イルミノブが反時計方向に回転操作されることで、制御部11から出力されるPWM信号の周期が短くなった場合であっても、制御部11は、これに入力されるパルス波形の有無を判定可能なパルス判定機能を有してなることで、断線検出回路16を介して制御部11にパルス波形(前記反転PWM信号)が入力されたときだけ光源13が非断線状態であると判断するから、PWM駆動時における光源13の断線/非断線状態を確実に検出することが可能な光源制御回路を提供することができる。
【0044】
また本実施形態では、インジケータ10として車速超過インジケータを適用した例について説明したが、インジケータ10は、車速超過インジケータに限らず、あらゆる種類のインジケータを採用することができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施形態による車両用計器の正面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】同実施形態による光源制御回路を示すブロック図である。
【図4】(a)は同実施形態による制御部から出力されるPWM信号を示す図であり、(b)は同実施形態による光源非断線時での制御部に入力される電圧信号を示す図であり、(c)は同実施形態による光源断線時での制御部に入力される電圧信号を示す図である。
【図5】従来技術による光源制御回路を示すブロック図である。
【図6】(a)は従来技術による光源をPWM駆動させないときの制御部からの指令信号を示す図であり、(b)は従来技術による光源をPWM駆動させないときの光源非断線時における電圧信号を示す図であり、(c)は従来技術による光源をPWM駆動させないときの光源断線時における電圧信号を示す図である。
【図7】(a)は従来技術による制御部から出力されるPWM信号を示す図でり、(b)は従来技術による光源をPWM駆動させたときの光源非断線時における電圧信号を示す図であり、(c)は従来技術による光源をPWM駆動させたときの光源断線時における電圧信号を示す図である。
【図8】従来技術による光源をPWM駆動させたとき、光源非断線時において、PWM信号の周期が短くなった場合の電圧信号を示す図である。
【符号の説明】
【0046】
11 制御部
12 トランジスタ(スイッチ手段)
13 光源
14 電源
15 制限抵抗
16 断線検出回路
P1 第1配線部
P2 第2配線部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部からの指令信号により制御されるスイッチ手段と、
前記スイッチ手段のオン/オフ状態を切り換えることにより発光制御される光源と、
前記光源に電力を供給する電源と、
前記光源の断線検出を行うべく、前記電源と前記光源とを繋ぐ第1配線部の所定箇所と前記制御部との間に介在する第2配線部に設けられる断線検出回路とを備えた光源制御回路において、
前記制御部は、前記光源の発光輝度を調節可能なPWM制御機能と、前記断線検出回路を介して前記第2配線部から前記制御部へと入力される信号波形にパルス波形が含まれているか否かを判定可能なパルス判定機能とを有し、前記信号波形にパルス波形が含まれているとき前記光源が非断線状態であると判断し、前記信号波形にパルス波形が含まれていないとき前記光源が断線状態であると判断する制御を行うことを特徴とする光源制御回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−127731(P2010−127731A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−301927(P2008−301927)
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(000231512)日本精機株式会社 (1,561)
【Fターム(参考)】