説明

内燃機関のDPF再生制御装置

【課題】冷機状態や暖房装置の暖房要求により機関温度を上昇させる際に、DPF再生を併せて行うことによって、機関温度を上昇させる頻度を少なくして、燃費向上を図る。
【解決手段】内燃機関の排気系に、排気ガス中の浮遊粒子状物質PMを捕集するフィルタDPFを設ける。このフィルタに堆積する浮遊粒子状物質堆積量rPMが第1の判定値PMs1以上である場合、フィルタ再生条件が成立したとして、機関温度の上昇を伴うフィルタ再生を実施する(ステップS12)。更に、機関温度の上昇を伴う所定の機関昇温要求検出時には、浮遊粒子状物質堆積量rPMが第1の判定値PMs1未満であっても、フィルタ再生を実施する(ステップS14,S17,S21)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の排気系にPMを捕集するDPFが設けられた内燃機関に関し、特に、このDPFの再生制御に関する。
【背景技術】
【0002】
リーンバーン運転を行うディーゼルエンジンや筒内直噴式ガソリンエンジン等の内燃機関では、排気ガス中の浮遊粒子状物質であるPM(パティキュレート・マター)が大気に放出されることを抑制するために、このPMを捕集するDPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルタ)が排気系に設けられる。特許文献1にも記載されているように、このようなDPFを備える内燃機関では、DPFに堆積するPM堆積量が所定値以上になると、背圧増加による燃費悪化を招くために、DPFを昇温してDPFに堆積するPMを燃焼・除去することによりDPFを再生する、いわゆるDPF再生が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−165918号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
DPF再生時にDPFを昇温させる手法として、メイン噴射後に排気昇温用の少量の燃料を噴射するポスト噴射や、排気系で燃焼が行わるように膨張行程もしくは排気行程で燃料を噴射するアフター噴射のように、メイン噴射とは別に追加の燃料を噴射供給することにより、排気温度(機関温度)の上昇を伴ってDPFを昇温させる手法が良く用いられる。このような手法では、DPFを昇温するためのヒータ等の専用の部品を用いる手法に比して簡素かつ低コストで適用が容易である反面、DPF再生中には追加の燃料噴射により燃費の悪化を招くことから、DPF再生の頻度・時間を少なくすることが好ましい。
【0005】
このようなDPF再生とは別に、車両に搭載される暖房装置により暖房要求がある場合や、機関温度が低い機関冷機時など、機関温度を上昇させるための機関昇温要求が有る場合にも、上記のDPF再生時と同様に、アフター噴射等の追加の燃料噴射・燃料増量により機関温度を昇温させる制御処理が一般的に行われている。
【0006】
ここで、DPF再生時と機関昇温要求時とでそれぞれ個別に機関昇温の制御処理が実施されると、機関昇温を行う頻度・時間が増し、燃費の低下や排気エミッションの増加を招くおそれがある。特に、リーンバーン運転を行うディーゼルエンジンでは、理論空燃比近傍で燃焼を行うガソリンエンジンに比して、熱効率が良いために機関温度が低くなる傾向にあり、暖房要求等の機関昇温要求を生じる頻度・時間が高い。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものである。すなわち本発明に係る内燃機関の排気系には、排気ガス中のPMを捕集するDPFが設けられ、このDPFに堆積するPM堆積量が第1の判定値以上であることを含む所定のDPF再生条件が成立する場合に、上記DPFを昇温することによりDPF再生が行われる(第1のDPF再生手段)。そして、機関温度の上昇を伴う所定の機関昇温要求検出時には、上記PM堆積量が上記第1の判定値未満であり、上記DPF再生条件を満たしていない条件下であっても、上記DPFを昇温することによりDPF再生を行う(第2のDPF再生手段)ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
このような本発明では、運転者による暖房装置の暖房要求を検出した場合や、暖機運転が行われる機関冷機時のように、機関温度の上昇を伴う所定の機関昇温要求検出時には、PM堆積量が第1の判定値未満であり、所定のDPF再生条件を満たしていない状況であっても、DPF再生を積極的に行うようにしている。このように、DPF再生と同様に機関昇温の制御処理が行われる機関昇温要求時に、DPF再生を併せて行うことで、DPF再生時と機関昇温要求時でそれぞれ個別に機関昇温制御を実施する場合に比して、機関昇温制御を行う頻度・時間を節約し、その分、燃費の悪化や排気エミッションの増加を抑制することができる。また、機関昇温要求時にDPF再生を併せて行うことで、機関昇温が促進され、暖房性能の向上や暖機時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施例に係る内燃機関のDPF再生制御装置を示すシステム構成図。
【図2】本実施例のDPF再生制御の流れを示すフローチャート。
【図3】本実施例のDPF再生条件を示す説明図。
【図4】本実施例の第2のDPF再生時の機関温度と温度増加分との関係を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の好ましい実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施例に係る内燃機関のDPF再生制御装置を示すシステム図である。内燃機関としてのディーゼルエンジン1の吸気通路2には可変ノズル型のターボチャージャ3の吸気コンプレッサが備えられ、吸入空気は吸気コンプレッサによって過給され、インタークーラ4で冷却され、吸気絞り弁5を通過した後、コレクタ6を経て、各気筒の燃焼室内へ流入する。燃料は、コモンレール式燃料噴射装置の高圧燃料ポンプ7により高圧化されてコモンレール8に送られ、各気筒の燃料噴射弁9から燃焼室内へ直接噴射される。燃焼室内に流入した空気と噴射された燃料はここで圧縮着火により燃焼し、燃焼後の排気が排気通路10へ流出される。
【0011】
排気通路10へ流出した排気の一部は、EGRガスとして、EGR通路11によりEGR弁12を介して吸気側へ還流される。排気の残りは、可変ノズル型のターボチャージャ3の排気タービンを通り、これを駆動する。
【0012】
排気通路10の排気タービン下流には、排気浄化のため、排気ガス中の浮遊粒子状物質であるPM(パティキュレート・マター)を捕集するDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)14が配置されるとともに、補助触媒として、この実施例ではDPF14の上流側にNOxトラップ触媒13が配置されている。このNOxトラップ触媒13は、排気空燃比がリーンのときに流入する排気中のNOxをトラップし、排気空燃比がリッチのときトラップしたNOxを脱離浄化するものである。このNOxトラップ触媒13には、酸化触媒(貴金属)を担持させて、流入する排気成分(HC、CO)を酸化する機能を持たせてある。また、DPF14にも、酸化触媒(貴金属)を担持させて、流入する排気成分(HC、CO)を酸化する機能を持たせてある。
【0013】
尚、補助触媒としては、上記のNOxトラップ触媒13に限らず、アンモニアを還元剤とする選択還元触媒(SCR)を用いてもよく、また、補助触媒の配置としては、上記実施例のようにDPF14の上流側に限らず、要求に応じてDPF14の下流側に配置しても良い。更に、DPF14にNOxトラップ触媒を担持させて一体に構成してもよい。
【0014】
また、車両の車室内を暖房するための暖房装置27が設けられている。この暖房装置27には、周知のように、内燃機関の冷却水あるいは排気ガスとの間で熱交換を行うヒータコア等が設けられている。
【0015】
コントロールユニット20には、エンジン1の制御のため、エンジン回転速度Ne検出用の回転速度センサ21、アクセル開度APO検出用のアクセル開度センサ22から、信号が入力されている。また、NOxトラップ触媒13の温度すなわちLNT床温度を検出するLNT温度センサ23、排気通路10のDPF14入口側にて排気圧力を検出する排気圧力センサ24、DPF14の温度すなわちDPF床温度を検出するDPF温度センサ25、更に排気通路10のDPF14出口側にて排気空燃比(以下、排気λといい、数値としては空気過剰率で表す)を検出する空燃比センサ26が設けられ、これらの信号もコントロールユニット20に入力されている。但し、NOxトラップ触媒13の温度やDPF14の温度は、これらの下流側に設けた排気温度センサにより検出される排気温度から間接的に検出するようにしてもよい。コントロールユニット20は、これらの入力信号に基づいて、吸気絞り弁5、燃料噴射弁9、EGR弁12、および暖房装置27へ制御信号を出力して、その動作を制御する。
【0016】
また、コントロールユニット20は、機関運転状態に基づいてDPF14に堆積しているPM堆積量rPMを逐次算出・更新しており、後述するように、このPM堆積量rPMが予め設定した第1の判定値PMs1以上であることを含む所定のDPF再生条件が成立する場合に、DPF14を昇温することによって、DPF14に堆積したPMを燃焼・除去する、いわゆるDPF再生が行われる。このDPF再生では、燃料噴射弁9による主噴射の後に少量の燃料を噴射するポスト噴射や、排気系で燃焼が行われるように膨張行程又は排気行程で燃料を噴射するアフター噴射を行うことによって、機関温度・排気温度の上昇を伴ってDPF14を昇温させている。
【0017】
更に、コントロールユニット20は、運転者の空調スイッチの操作等によって、暖房装置27による暖房要求がなされると、車室内の温度を上昇させるために、ヒータコアと熱交換を行う冷却水あるいは排気ガスの機関昇温制御を行う。具体的には、上記のDPF再生時と同様に、アフター噴射等による機関昇温制御が行われる。
【0018】
次に、図2及び図3を参照して、本実施例の要部をなすDPF再生制御、特に、DPF再生を行う条件について説明する。図2は、DPF再生制御の流れを示すフローチャートである。ステップS11では、DPF再生条件の一つとして、DPF14に堆積しているPM堆積量rPMが、予め設定された第1判定値PMs1以上であるかを判定する。PM堆積量rPMが第1判定値PMs1以上であれば、ステップS12へ進み、PM堆積量を低減するために、上記のDPF再生(以下、このDPF再生を「第1のDPF再生」とも呼ぶ)。を実施する。なお、ここでは簡略的にPM堆積量の判定条件のみを示しているが、実際の制御では、このPM堆積量以外の例えばエンジン回転速度や要求負荷等に基づくDPF再生条件も考慮してDPF再生が実施される。
【0019】
一方、PM堆積量rPMが第1判定値PMs1未満であれば、従来であればDPF再生条件が満たされていないとしてDPF再生が行われないのであるが、本実施例では、ステップS11からステップS13以降へ進み、PM堆積量rPMが第1判定値PMs1未満であるにもかかわらず、所定の条件が成立する場合にはDPF再生(以下、このDPF再生を「第2のDPF再生」とも呼ぶ)を積極的に行うようにしている。つまり、機関温度である冷却水温度rTMPと、暖房要求と、PM堆積量rPMと、に基づいて、機関温度の上昇を伴う所定の機関昇温要求、言い換えると機関昇温制御が実施される機関昇温要求が検出されたか否かを判定し、機関昇温要求検出時であって、かつ、所定の条件を満たす場合に、第2のDPF再生を実施するようにしている。
【0020】
具体的には、ステップS13において、冷却水温度rTMPが、第1判定温度TMPs1未満であるかを判定する。冷却水温度rTMPが第1判定温度TMPs1未満である場合には、内燃機関の暖機運転が行われる冷機状態にあり、機関温度の早期昇温が求められる状態であるために、ステップS14へ進み、PM堆積量rPMが0または極端に少ない場合を除き、強制的にDPF再生が行われる。このように、冷機状態である場合にDPF再生を併せて行うことで、別個にDPF再生を行う場合に比して機関昇温制御が行われる頻度・時間を少なくし、その分、燃費の節約や排気性能の向上を図ることができるとともに、暖機運転中にDPF再生を併用して行うことで、機関昇温・暖機を促進し、早期に暖機運転を完了することができる。
【0021】
冷却水温度rTMPが第1判定温度TMPs1以上である場合、ステップS13からステップS15へ進み、冷却水温度rTMPが、上記の第1判定温度TMPs1よりも高い値である予め設定された第2判定温度TMPs2(例えば、60℃前後)未満であるかを判定する。冷却水温度rTMPが第2判定温度TMPs2未満であれば、ステップS16へ進み、PM堆積量rPMが、上記の第1判定値PMs1よりも小さい値である予め設定された第2判定値PMs2以上であるかを判定する。PM堆積量rPMが第2判定値PMs2以上であれば、ステップS17へ進み、第2のDPF再生を実施する。一方、PM堆積量rPMが第2判定値PMs2未満であれば、DPF再生を行うことなく本ルーチンを終了する。
【0022】
このように、冷却水温度rTMPが第1判定温度TMPs1以上かつ第2判定温度TMPs2未満の場合には、冷却水温度rTMPが第1判定温度TMPs1未満の場合に比して、暖機運転が行われる冷機状態ではあるものの、暖機運転の完了までに必要な機関温度の増加分が少ないために、PM堆積量が少ない状況でDPF再生を併せて行うと、排気温度・DPF温度が過剰に上昇し、触媒浄化率の低下や触媒の熱劣化を招くおそれがある。そこで本実施例では、PM堆積量rPMが第2判定値PMs2未満の場合にはDPF再生を禁止し、PM堆積量rPMが第2判定値PMs2以上の場合に限りDPF再生を併せて行うようにしている。これによって、触媒の過度な昇温を招くことなく、機関冷機状態でDPF再生を併せて実施することにより、トータルの機関昇温制御を行う頻度・時間を少なくして、燃費性能や排気性能の向上を図ることができる。
【0023】
冷却水温度rTMPが第2判定温度TMPs2以上である場合、ステップS15からステップS18へ進み、冷却水温度rTMPが、上記の第2判定温度TMPs2よりも高い値である予め設定された第3判定温度TMPs3未満であるかを判定する。冷却水温度rTMPが第3判定温度TMPs3未満であれば、ステップS19へ進み、上記のステップS16と同様、PM堆積量rPMが第2判定値PMs2以上であるかを判定する。PM堆積量rPMが第2判定値PMs2以上であれば、ステップS20へ進み、暖房装置27による暖房要求が検出されたかを判定する。
【0024】
冷却水温度rTMPが第2判定温度TMPs2以上かつ第3判定温度TMPs3未満であり、PM堆積量rPMが第2判定値PMs2以上であり、かつ暖房装置27による暖房要求が検出されている場合には、ステップS18〜S20の判定が全て肯定されてステップS21へ進み、DPF再生が行われ、それ以外の場合、例えば冷却水温度rTMPが第3判定温度TMPs3以上である場合などでは、DPF再生を行うことなく本ルーチンを終了する。
【0025】
このように、冷却水温度rTMPが第2判定温度TMPs2以上である暖機後の運転状態であっても、暖房要求による機関昇温要求がある場合には、PM堆積量rPMが第2判定値PMs2以上であることを条件に、DPF再生処理が行われる。これによって、暖房要求による機関昇温とDPF再生による機関昇温とを併せて行うことができ、個別に機関昇温制御を行う場合に比して、余分な熱エネルギーの消費を抑制し、燃費向上や排気エミッションの低下を図ることができる。また、暖房要求がある場合であっても、PM堆積量rPMが第2判定値PMs2未満であればDPF再生を行わないことで、DPF14を含めた触媒の過度な昇温を防止することができる。
【0026】
また、上述したステップS14,S17及びS21のように、冷却水温度(機関温度)や暖房装置27からの機関昇温要求に応じて行う第2のDPF再生の際には、この機関昇温要求が解除された時点、つまり、暖機運転の終了時点や暖房要求が無くなった時点で、その時点でのPM堆積量rPMにかかわらず、DPF再生もあわせて強制的に終了させる。これによって、DPF再生の継続に伴う冷却系のオーバーヒートや暖房性能が要求以上に過剰となることを確実に防止することができる。
【0027】
更に、機関昇温要求時に併せて行われる第2のDPF再生時(ステップS14,S17,S21)では、通常のDPF再生条件(PM堆積量)に応じて行われる第1のDPF再生時(ステップS12)に比して、DPF再生を終了するPM堆積量の下限値を低く設定する。つまり、機関昇温要求時に併せて行われる第2のDPF再生時には、単独で行われる第1のDPF再生時よりも、少ないPM堆積量となるまで十分にDPF再生を行うようにすることで、単独で行われる第1のDPF再生の頻度・時間を短くして、可及的に燃費性能や排気性能の向上を図ることができる。
【0028】
また、このようにDPF再生を強制的に終了する際には、機関温度の低下が滑らかなものとなるように、機関温度の低下速度を所定値以下に制限する。つまり、機関温度の低下が所定の傾き以内となるように、機関温度の低下制御を実施する。これによって、機関温度、ひいてはヒータの吹き出し温度が急激に下がり、運転者に違和感を与えることを抑制・回避することができる。
【0029】
更に、図4に示すように、暖房要求や機関冷機状態などの機関昇温要求による第2のDPF再生の際には、機関温度が高いほど、機関温度(排気温度)の温度増加分が少なくなるように、機関昇温制御を実施する。これによって、DPF再生を併用することに伴う機関温度の過度な上昇を抑制・回避することができる。
【0030】
以上のように本発明を具体的な実施例に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形・変更を含むものである。例えば、第2のDPF再生を伴う機関昇温要求としては、上述した暖房要求や冷機状態に限られず、例えば暖機後の状態であってもエンジンオイルの昇温などの機関温度の上昇を伴う他の機関昇温要求であっても良い。
【符号の説明】
【0031】
1…ディーゼルエンジン(内燃機関)
14…DPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)
20…コントロールユニット
27…暖房装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の排気系に設けられ、排気ガス中のPMを捕集するDPFと、
このDPFに堆積するPM堆積量が第1の判定値以上であることを含む所定のDPF再生条件が成立する場合に、上記DPFを昇温することによりDPF再生を行う第1のDPF再生手段と、
機関温度の上昇を伴う所定の機関昇温要求検出時に、上記PM堆積量が上記第1の判定値未満であっても、上記DPFを昇温することによりDPF再生を行う第2のDPF再生手段と、
を有することを特徴とする内燃機関のDPF再生制御装置。
【請求項2】
上記第2のDPF再生手段は、PM堆積量と、機関温度と、車両に搭載される暖房装置の暖房要求と、に基づいて、上記DPF再生を行うことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のDPF再生制御装置。
【請求項3】
上記第2のDPF再生手段は、機関温度が所定の第1の判定温度以下である場合に、上記DPF再生を行うことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のDPF再生制御装置。
【請求項4】
上記第2のDPF再生手段は、機関温度が上記第1の判定温度よりも高い値である第2の判定温度未満であり、かつ、PM堆積量が上記第1の判定値よりも小さな値である第2の判定値以上である場合に、上記DPF再生を行うことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関のDPF再生制御装置。
【請求項5】
上記第2のDPF再生手段は、機関温度が上記第2の判定温度よりも高い値である第3の判定温度未満であり、PM堆積量が上記第2の判定値以上であり、かつ、上記暖房要求が有る場合に、上記DPF再生を行うことを特徴とする請求項4に記載の内燃機関のDPF再生制御装置。
【請求項6】
上記第2のDPF再生手段によるDPF再生時には、機関昇温要求の解除に伴い、DPF再生を強制的に終了することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関のDPF再生制御装置。
【請求項7】
上記第2のDPF再生手段によるDPF再生時には、上記第1のDPF再生手段によるDPF再生時に比して、DPF再生を終了するPM堆積量の下限値を低く設定することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の内燃機関のDPF再生制御装置。
【請求項8】
上記第2のDPF再生手段によるDPF再生の終了時には、機関温度の低下速度を制限することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の内燃機関のDPF再生制御装置。
【請求項9】
上記第2のDPF再生手段によるDPF再生時には、機関温度が高いほど温度増加分が小さくなるように、機関温度を昇温させる制御を実施することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の内燃機関のDPF再生制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−29055(P2013−29055A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−164881(P2011−164881)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】