説明

内視鏡用画像印刷システム

【課題】 印刷するように指定された画像の印刷動作が実行されないことをオペレータに直ちに警告し、作業効率を高める画像印刷システムを実現する。
【解決手段】 印刷すべき画像が、一枚の印刷用紙において何番目に印刷される画像であるかを示す画像インデックス「Co」と、一枚の印刷用紙にプリンタが印刷可能な印刷画像数「X」とに基づいて、印刷すべき画像の数が印刷画像数よりも大きいか否かが判断される(ステップS14、S16)。そして、印刷すべき画像の数が印刷画像数よりも多い場合においては、プリンタが印刷に要する時間である印刷所要時間「Tmax」内に、印刷画像数「X」を超えて印刷するように指定された画像については、印刷ができないことを警告する(ステップS22)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像印刷システムに関し、特に内視鏡装置に用いられる画像印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡装置においては、生成された画像データに基づく被写体画像を印刷するために、インクを加熱して昇華させる昇華型プリンタが広く使用されている。昇華型のプリンタは、加熱制御によって印字濃度を細かく設定できるため、高精細な画像印刷を実現できるものの、印刷動作に比較的長い時間を要する傾向にある。
【0003】
また、内視鏡装置と共に使用されるプリンタでは、内視鏡装置から送信された画像データは、印刷動作が終了するまでの間、一時的にメモリに記憶される。そして内視鏡観察においては、少しずつ位置が異なる部位の被写体画像を互いに比較しながら確認することが必要であるといった理由から、通常、一枚の印刷用紙に複数の画像が印刷されることが多い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
昇華型プリンタを用いて複数の被写体画像を一枚の印刷用紙に印刷する場合、印刷動作に要する時間が長くなる。そして、印刷中に新たな画像データが送信され、印刷が指示されると、プリンタはその画像を印刷できない場合がある。さらに、オペレータが多くの画像を印刷させながら被写体を観察する場合には、印刷されなかった画像があることに気付かずに、観察動作を終了してしまう可能性がある。この場合には、再び、印刷すべき画像を探索する必要が生じ、作業効率の低下を招く恐れがある。
【0005】
本発明は、印刷するように指定された画像の印刷動作が実行されないことをオペレータに直ちに警告し、作業効率を高める内視鏡装置用の画像印刷システムを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像印刷システムは、画像を印刷するプリンタと、プリンタに印刷させる画像を指定する印刷画像指定手段と、プリンタが画像を被印刷物に印刷するために必要な印刷所要時間を含むプリンタ情報を記憶するプリンタ情報記憶手段と、印刷画像指定手段により指定された画像の印刷開始からの経過時間を測定する経過時間測定手段と、画像の印刷開始から印刷画像指定手段による新たな画像の指定までの経過時間が印刷所要時間よりも短いときに、プリンタが新たな画像を印刷できないことを警告する警告手段とを備える。
【0007】
プリンタは、印刷画像指定手段により指定された画像の画像データを記憶する画像記憶手段と、画像データを、印刷後に消去する画像消去手段とを有することが好ましい。また、プリンタは、単一の被印刷物に印刷可能な画像の数である印刷画像数を設定する画像数設定手段をさらに有し、印刷画像数が、プリンタ情報に含まれることが好ましい。
【0008】
プリンタ情報記憶手段は、印刷画像数だけある画像を単一の被印刷物に印刷するときに必要な印刷所要時間をプリンタ情報として記憶することが望ましい。この場合、画像印刷システムは、印刷画像指定手段により指定された印刷すべき画像の数が印刷画像数と一致するか否かを判断する画像数判断手段をさらに有し、画像数判断手段が、画像の数が印刷画像数と一致すると判断した場合に、プリンタが画像を自動的に印刷することがより望ましい。
【0009】
プリンタは、画像数判断手段による判断結果に関わらず、オペレータの指示に基づいて、画像を印刷可能であることが好ましい。
【0010】
画像印刷システムは、画像を表示するためのモニタをさらに有することが好ましい。そしてこの場合、モニタが、プリンタが新たな画像を印刷できないことを示すメッセージを表示可能であり、警告手段がモニタを含むことがより好ましい。また、プリンタは、例えば昇華型のプリンタである。
【0011】
本発明の内視鏡システムは、被写体の画像データを生成する画像データ生成手段と、先述の画像印刷システムとを備え、プリンタが、画像データが示す被写体の画像を印刷することを特徴とする。プリンタ情報記憶手段は、複数のプリンタのプリンタ情報を記憶可能であり、複数のプリンタのいずれも使用できることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、印刷するように指定された画像の印刷動作が実行されないことをオペレータに直ちに警告し、作業効率を高める画像印刷システムを実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の内視鏡システムのブロック図である。
【0014】
内視鏡システム10は、ビデオスコープ20とプロセッサ30とから成る内視鏡装置40を含む。ビデオスコープ20は、被写体である体腔内の撮影に用いられ、プロセッサ30は、ビデオスコープ20から送られてくる画像信号を処理する。そしてプロセッサ30には、オペレータが指示信号等を入力するためのキーボード50、被写体の画像等を印刷する昇華型のプリンタ60、および被写体像を表示するモニタ70が、それぞれ接続されている。
【0015】
プロセッサ30には、プロセッサ30全体を制御するシステムコントローラ32、各回路の信号処理タイミングを調整するタイミングコントロール回路34、照明光を出射する光源部36等が設けられている。システムコントローラ32の制御の下で、光源部36に設けられた光源(図示せず)は、照明光を出射する。この照明光は、光量が調整された後に、ライトガイド38に入射する。ライトガイド38を通った照明光は、ビデオスコープ20の先端部から、被写体である体腔内に向けて出射される。
【0016】
被写体で反射した照明光は、ビデオスコープ20の先端にあるCCD22の受光面に到達し、CCD22によって被写体を示す画像信号が生成される。この画像信号に所定の処理が施され、輝度信号Y、色差信号Cb、Crが生成される。輝度信号Y、色差信号Cb、Crは、初段信号処理回路42に送信され、さらなる処理が施された後に、画像メモリ44に記録される。
【0017】
さらに、輝度信号Yと色差信号Cb、Crとからなる画像データは、画像メモリ44から後段信号処理回路48を介してモニタ70に出力される。この結果、被写体の動画像がモニタ70の画面上にリアルタイムで表示される。
【0018】
ビデオスコープ20には、フリーズボタン24が設けられている。モニタ70上に動画像が表示されているときにフリーズボタン24が押下されると、静止画像を生成するための信号がシステムコントローラ32に送られ、静止画像の画像データが生成される。生成された静止画像の画像データは、画像メモリ44に記録されるとともに、さらに後段信号処理回路48において所定の処理が施された後に、モニタ70に送られる。この結果、モニタ70上に静止画像が表示される。
【0019】
また、フリーズボタン24の近傍にはコピーボタン26が設けられている。コピーボタン26は、オペレータがプリンタ60に印刷させる画像を指定するために用いられる。すなわち、モニタ70上に動画像が表示されている状態で、コピーボタン26が押下されると、押下時に表示されていた被写体の静止画像を印刷するように指示する信号が、システムコントローラ32に送られる。この結果、静止画像の画像データが生成され、生成された静止画像の画像データは、後段信号処理回路48、およびプリンタ出力処理回路52を介してプリンタ60に送られ、被写体画像が印刷される。
【0020】
なお、被写体の観察が終了した際に画像メモリ44に記録されている画像は、キーボード50及びプリンタ60に設けられたプリントボタン(図示せず)の操作によって印刷できる。また、フリーズボタン24の押下によって生成、記録された静止画像は、コピーボタン26を押すことにより、同様に印刷させることができる。
【0021】
プリンタ60には、プリンタ出力処理回路52から送られる画像データを一時的に記憶するためのプリンタ側画像メモリ62が設けられている。そして後述するように、記憶されていた画像データに基づく被写体の画像が印刷用紙(被印刷物)に印刷されると、印刷された画像についての画像データは、自動的にプリンタ側画像メモリ62から消去され、その後、新たに送られてくる画像データがプリンタ側画像メモリ62に記憶され、その後、画像データの示す被写体画像の印刷、および画像データの消去が繰り返し実行される。
【0022】
また、後述するように、印刷するように指定された被写体画像をプリンタ60が印刷できない場合には、モニタ70上に警告メッセージが表示されるとともに、システムコントローラ32の制御によって、フロントパネル46の近傍に設けられた警告ブザー56が警告音を発する。
【0023】
図2は、プリンタ60によって印刷された被写体画像を例示する図である。
【0024】
プリンタ60は、一枚の印刷用紙Sの印刷領域を複数に分割し、分割された小領域ごとに、被写体画像を印刷することができる。そして、印刷領域の分割数、すなわち一枚の印刷用紙に印刷可能な画像の数である印刷画像数は、プリンタに応じて予め定められている複数の選択肢から、キーボード50の入力操作によって選択、設定可能である。例えば、プリンタ60においては、図示するように、一枚の印刷用紙Sに最大で4つの被写体画像を印刷するように、すなわち印刷画像数を「4」に設定することができる。
【0025】
なお、プリンタ60においては、印刷領域を分割させずに、1つの被写体画像のみを印刷用紙Sに印刷するように印刷画像数を「1」に設定することも可能であり、さらに印刷領域を2分割、もしくは8分割すべく印刷画像数を「2」、「8」等にも設定できる。なお、印刷するよう指定された被写体画像を識別するための画像識別番号Nが、印刷指定の順に自動的に割り振られ、コピーボタン26の押下時に、モニタ70上に被写体画像にスーパーインポーズされて表示され、さらには被写体画像の端部に印刷される。
【0026】
印刷画像数を始めとするプリンタ情報は、プリンタ出力処理回路52内に設けられたデータメモリ(図示せず)に記憶されている。そして、このプリンタ情報には、印刷画像数分の画像を一枚の印刷用紙Sに印刷する際に必要な印刷プリンタ60の印刷所要時間が含 まれる。印刷所要時間は、プリンタに固有の値であるとともに、設定される印刷画像数によっても異なるために、プリンタの種類と印刷画像数ごとに設定、記憶されている。
【0027】
このように、プリンタ情報がプリンタ60についてのみならず、他の複数の種類のプリンタについても予めデータメモリに記録されているため、内視鏡システム10においては、プロセッサ30との接続を切換えることにより、複数のプリンタが使用可能である。また、印刷所要時間は、印刷する画像によっても異なるが、予め算出された最も長い所要時間が印刷所要時間として定められている。
【0028】
印刷画像数が「4」に設定されているときに、コピーボタン26が4回押下されると、印刷されるべき被写体画像が4つ指定され、プリンタ側画像メモリ62に指定された4つの画像データが記憶されるために、プリンタ60は、自動的に図2に例示するような被写体画像の印刷する。ここで、プリンタ60が被写体画像を印刷している間に、さらにコピーボタン26が押下されたとしても、プリンタ60はこの最後に指定された被写体画像を印刷することができない。これは、印刷動作実行中に指定された画像の画像データは、プリンタ側画像メモリ62に記憶できないためである。
【0029】
このため、プリンタ60による印刷が開始されると、タイミングコントロール回路34内のシステム・クロック(図示せず)が印刷開始時からの経過時間を測定する。そして、印刷開始後にコピーボタン26が押下されると、印刷開始時からコピーボタン26の押下までの経過時間と、プリンタ出力処理回路52のデータメモリから読み出された所定の印刷所要時間とが、システムコントローラ32によって比較される。
【0030】
この結果、印刷開始時からコピーボタン26の押下までの経過時間が印刷所要時間よりも短い場合、すなわちプリンタ60による印刷動作中にコピーボタン26が押下された場合には、印刷動作中のコピーボタン26の押下により指定された被写体画像は印刷できないことを警告するメッセージが、モニタ70上に表示され、警告ブザー56が警告音を発する。
【0031】
この警告メッセージは、ROM54に予め格納されていた文字情報が後段信号処理回路48によって読み出され(図1参照)、この文字情報に基づくモニタ70上の被写体画像へのスーパーインポーズによって、画像識別番号Nとともに表示される。このためオペレータは、いずれの被写体画像が印刷すべく指定したにも関わらず印刷されないか、直ちに知ることができる。
【0032】
なお、印刷開始からコピーボタン26の押下までの経過時間が、所定の印刷所要時間よりも長かった場合、コピーボタン26の押下によって指定された被写体画像の画像データは、次に印刷時に印刷すべきものとして、プリンタ側画像メモリ62に記憶される。
【0033】
また、プリンタ60は、印刷するように指定された被写体画像の数が設定された印刷画像数と一致したときに、自動的に印刷を開始することから、印刷用紙Sには、図2に例示するように、通常は印刷画像数分の画像が含まれる。
【0034】
しかしながら、一連の被写体観察を終了したい場合など、オペレータが、印刷したい被写体画像の数が印刷画像数に満たない状態での印刷開始を望む場合、キーボード50への入力操作、もしくはプリンタ60に設けられたプリントスイッチ(図示せず)を押下することにより、印刷を指示する信号が後段信号処理回路48を介してプリンタ出力処理回路52に送られ、印刷画像数よりも少ない画像数の印刷が実行される。
【0035】
図3は、内視鏡システム10における印刷制御を示す印刷制御ルーチンを示すフローチャートである。
【0036】
印刷制御ルーチンは、内視鏡システム10が起動すると開始する。ステップS11においては、印刷すべき画像が、一枚の印刷用紙において何番目に印刷される画像であるかを示すインデックスである画像インデックス「Co」が、初期値である「Co」=0に設定されて、ステップS12に進む。ステップS12では、コピーボタン26が押下されてオン状態になったか否かが判断され、コピーボタン26がオン状態になったと判断されると、ステップS13に進む。ステップS13では、画像インデックス「Co」が1だけインクリメントされて、ステップS14に進む。
【0037】
ステップS14では、画像インデックス「Co」が、設定されている印刷画像数「X」よりも小さいか否かが、システムコントローラ32によって判断される。そして、画像インデックス「Co」が印刷画像数「X」よりも小さいと判断されるとステップS15に進み、画像インデックス「Co」が印刷画像数「X」よりも小さくないと判断されると、ステップS16に進む。
【0038】
ステップS15では、ステップS12において印刷するよう指定された被写体画像の画像データが、プリンタ出力処理回路52から、プリンタ60のプリンタ側画像メモリ62に送られ、ステップS17に進む。ステップS17では、キーボード50への入力操作、あるいは印刷スイッチにより、印刷が指示されたか否かが、プリンタ出力処理回路52により判断される。そして、印刷指示がなされたと判断された場合、ステップS20に進み、印刷指示がなされていないと判断された場合、ステップS12に戻る。
【0039】
ステップS16では、画像インデックス「Co」が印刷画像数「X」と等しいか否かが判断される。画像インデックス「Co」と印刷画像数「X」とが等しいと判断されると、ステップS18に進み、画像インデックス「Co」と印刷画像数「X」とが等しくない、すなわち画像インデックス「Co」が印刷画像数「X」よりも大きいと判断されると、ステップS19に進む。
【0040】
ステップS18では、ステップS12において指定された被写体画像の画像データが、プリンタ出力処理回路52からプリンタ側画像メモリ62に送られ、ステップS20に進む。ステップS20においては、プリンタ側画像メモリ62に一時的に記憶されていた画像データが示す被写体画像が印刷され、ステップS21に進む。ステップS21では、タイミングコントロール回路34により、ステップS20における印刷開始時からの経過時間「Ti」がリセットされ、経過時間「Ti」の測定が開始される。
【0041】
すなわち、ステップS21では、既に経過時間「Ti」が測定されていた場合にはこれを0として引き続き測定し、これまでに経過時間「Ti」が測定されていなかった場合には、経過時間「Ti」の測定を新たに始め、ステップS12に戻る。
【0042】
このように、印刷制御ルーチンにおいては、画像インデックス「Co」が印刷画像数「X」に一致するとき、すなわち、コピーボタン26の押下により指定された印刷すべき画像が、一枚の印刷用紙において印刷可能な最後の画像であるとき、プリンタ60は自動的に印刷を開始する(ステップS16、S18、およびS20)。また、印刷すべき画像の数が印刷画像数よりも少ない場合であっても、印刷スイッチ等によって印刷が指示される(ステップS14、S15、およびS17)と、印刷が開始される(ステップS20)。
【0043】
ステップS19においては、既にステップS21において測定が開始されていた印刷開始時からの経過時間「Ti」が、システムコントローラ32によって、プリンタの種類と設定された印刷画像数「X」とに基づいてデータメモリから読み出され、設定されていた印刷所要時間「Tmax」よりも短いか否かが判断される。そして、経過時間「Ti」が印刷所要時間「Tmax」よりも短い、すなわち、ステップS12での印刷すべき画像の指定がプリンタ60の動作中になされており、指定された画像の印刷ができないと判断されるとステップS22に進み、経過時間「Ti」が印刷所要時間「Tmax」よりも長い、もしくは等しいと判断されると、ステップS23に進む。
【0044】
ステップS22では、モニタ70上に警告メッセージが表示され、警告音が発せられてステップS24に進む。ステップS24では、ステップS12にてコピーボタン26がオン状態になったにも関わらず指定された画像が印刷されなかったことから、画像インデックス「Co」を1だけデクリメントし、ステップS12に戻る。
【0045】
一方、ステップS23では、プリンタ側画像メモリ62が、ステップS12において印刷指定された画像の画像データを受信でき、なおかつ、その前に印刷指定された画像は既にプリンタ60によって印刷されていることが明らかであるため、S12で指定された画像を新たな印刷用紙における1番目の画像とすべく、画像インデックス「Co」=1に設定され、ステップS14に戻る。
【0046】
このように、印刷すべき画像の数が印刷画像数よりも多い場合に、印刷所要時間「Tmax」中に印刷画像数を超えて印刷するように指定された画像については、印刷ができないことがオペレータに知らされる(ステップS22)。
【0047】
以上のように、本実施形態の内視鏡システム10においては、印刷すべき画像の数と印刷画像数とが一致するとプリンタ60が自動的に印刷を開始するとともに、印刷すべき画像の数が印刷画像数よりも多い場合においては、印刷動作中に指定された画像は印刷できないことを、オペレータに直ちに警告することができる。
【0048】
このため、オペレータは、印刷を指示した被写体画像が印刷されないことを印刷指示の直後に知ることができ、一連の被写体観察の後に、再び被写体画像を印刷するために所望の部位を観察し直すことが防止される。従って、内視鏡システム10においては、効率的な被写体観察が可能であり、検査時間を短縮することができる。
【0049】
なお、画像印刷システムは、本実施形態における内視鏡システム10には限定されず、例えば、内視鏡装置40の代わりに、プリンタ60に印刷させる画像を指示するコンピュータ等を含んでいても良い。また、画像印刷システムにおいて使用されるプリンタは、比較的長い印刷時間を要する昇華型のプリンタ60に限定されず、例えばインクジェット型であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本実施形態の内視鏡システムのブロック図である。
【図2】プリンタによって印刷された被写体画像を例示する図である。
【図3】内視鏡システムにおける印刷制御を示す印刷制御ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0051】
10 内視鏡システム
22 CCD(画像データ生成手段)
24 フリーズボタン(印刷画像指定手段)
26 コピーボタン(印刷画像指定手段)
32 システムコントローラ(画像数判断手段)
34 タイミングコントロール回路(経過時間測定手段)
50 キーボード(画像数設定手段)
52 プリンタ出力処理回路(プリンタ情報記憶手段)
60 プリンタ(昇華型プリンタ)
62 プリンタ側画像メモリ(画像記憶手段)
70 モニタ(警告手段)
S 印刷用紙(被印刷物)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を印刷するプリンタと、
前記プリンタに印刷させる画像を指定する印刷画像指定手段と、
前記プリンタが前記画像を被印刷物に印刷するために必要な印刷所要時間を含むプリンタ情報を記憶するプリンタ情報記憶手段と、
前記印刷画像指定手段により指定された前記画像の印刷開始からの経過時間を測定する経過時間測定手段と、
前記画像の印刷開始から前記印刷画像指定手段による新たな画像の指定までの前記経過時間が前記印刷所要時間よりも短いときに、前記プリンタが前記新たな画像を印刷できないことを警告する警告手段と
を備えることを特徴とする画像印刷システム。
【請求項2】
前記プリンタが、前記印刷画像指定手段により指定された画像の画像データを記憶する画像記憶手段と、前記画像データを、印刷後に消去する画像消去手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の画像印刷システム。
【請求項3】
前記プリンタが、単一の前記被印刷物に印刷可能な画像の数である印刷画像数を設定する画像数設定手段をさらに有し、前記印刷画像数が、前記プリンタ情報に含まれることを特徴とする請求項1に記載の画像印刷システム。
【請求項4】
前記プリンタ情報記憶手段が、前記印刷画像数だけある画像を単一の前記被印刷物に印刷するときに必要な前記印刷所要時間を前記プリンタ情報として記憶することを特徴とする請求項3に記載の画像印刷システム。
【請求項5】
前記印刷画像指定手段により指定された印刷すべき画像の数が前記印刷画像数と一致するか否かを判断する画像数判断手段をさらに有し、前記画像数判断手段が、前記画像の数が前記印刷画像数と一致すると判断した場合に、前記プリンタが前記画像を自動的に印刷することを特徴とする請求項3に記載の画像印刷システム。
【請求項6】
前記プリンタが、前記画像数判断手段による判断結果に関わらず、オペレータの指示に基づいて、前記画像を印刷可能であることを特徴とする請求項5に記載の画像印刷システム。
【請求項7】
前記画像を表示するためのモニタをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の画像印刷システム。
【請求項8】
前記モニタが、前記プリンタが前記新たな画像を印刷できないことを示すメッセージを表示可能であり、前記警告手段が前記モニタを含むことを特徴とする請求項7に記載の画像印刷システム。
【請求項9】
前記プリンタが、昇華型プリンタであることを請求項1に記載の画像印刷システム。
【請求項10】
被写体の画像データを生成する画像データ生成手段と、請求項1に記載の画像印刷システムとを備え、前記プリンタが、前記画像データが示す前記被写体の画像を印刷することを特徴とする内視鏡システム。
【請求項11】
前記プリンタ情報記憶手段が、複数のプリンタの前記プリンタ情報を記憶可能であり、前記複数のプリンタのいずれも使用できることを請求項10に記載の内視鏡システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−47969(P2007−47969A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−230573(P2005−230573)
【出願日】平成17年8月9日(2005.8.9)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】