説明

冷凍食品用トレー、冷凍食品パッケージ、冷凍寿司パッケージ及び冷凍寿司の解凍方法

トレー上の冷凍寿司等の冷凍食品が適切に解凍される冷凍食品用トレーと、この冷凍食品用トレーを用いた冷凍食品パッケージ及び冷凍寿司パッケージと、このパッケージ中の冷凍寿司を解凍する方法とが提供される。冷凍食品用トレー1は、合成樹脂製の本体1aと、該本体1aの外面に形成された誘電体材料層1bとで構成されている。トレー1は、主底面3、凹所2、囲壁4、フランジ部5、垂下部6、張出部7、主底面3と囲壁4との隅部に設けられたリブ8、及び立上部9とを有する。冷凍寿司10は、そのシャリ玉11が凹所2内に配置され、ネタ12が主底面3のレベル以上に配置される。冷凍寿司パッケージを電子レンジにより加熱し、シャリ玉11を誘電体材料層1bからの伝熱により解凍し、電子レンジによる加熱の停止後、該シャリ玉11からの伝熱によりネタ12を解凍する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍食品を収容するトレーと、このトレーを用いた冷凍食品パッケージ及び冷凍寿司パッケージと、この冷凍寿司を解凍する方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
冷凍寿司を電子レンジ等のマイクロ波によって解凍する技術としては、特開平8−180790号公報、特開平9−98888号公報、特開平10−210960号公報、特開平11−8058号公報、特開平11−251054号公報、特開平11−307239号公報、特開2002−223711号公報に記載されたものがある。
【0003】
これらの公知技術は、いずれも平盤状の解凍用パネルの上に冷凍寿司を載せ、マイクロ波を照射するようにしたものである。
【0004】
冷凍寿司の解凍は、シャリは適温に温められ、ネタは冷たいものとなるように行われるのが望ましい。
【0005】
上記従来技術では、マイクロ波の強度分布を調節してマイクロ波がネタよりもシャリを加熱するようにしているが、解凍用パネルの上のすべての冷凍寿司について、シャリは適温に且つネタは冷たくなるように解凍することは容易ではなく、ネタまで温まってしまうことがある。
[発明の概要]
【0006】
本発明は、トレー上の冷凍寿司等の冷凍食品が適切に解凍される冷凍食品用トレーと、この冷凍食品用トレーを用いた冷凍食品パッケージ及び冷凍寿司パッケージと、このパッケージ中の冷凍寿司を解凍する方法とを提供することを目的とする。
【0007】
本発明の冷凍食品用トレーは、冷凍食品を収容するための凹所を有した冷凍食品用トレー本体と、少なくとも該凹所に設けられた、マイクロ波を吸収して発熱する誘電体材料層とを有することを特徴とするものである。
【0008】
本発明の冷凍食品パッケージは、本発明の冷凍食品用トレーと、該凹所に収容された冷凍食品と、該冷凍食品用トレーの上面を封止するマイクロ波遮断用フィルムと、を備えてなるものである。
【0009】
本発明の冷凍寿司パッケージは、本発明の冷凍食品用トレーと、該冷凍食品用トレーの該凹所に収容された冷凍寿司と、該冷凍食品用トレーの上面を封止するマイクロ波遮断用フィルムと、を有してなる冷凍寿司パッケージであって、該冷凍寿司は、シャリ玉と、該シャリ玉の上に載ったネタとを有しており、該シャリ玉の少なくとも大部分が該凹所内に配置され、該ネタは該凹所よりも上位に配置されているものである。
【0010】
本発明の冷凍寿司の解凍方法は、本発明の冷凍寿司パッケージを電子レンジにより加熱して冷凍寿司を解凍する方法であって、シャリ玉を該冷凍食品用トレーからの伝熱により解凍し、電子レンジによる加熱の停止後、該シャリ玉からの伝熱により該ネタを解凍することを特徴とするものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一形態に係る冷凍食品用トレーの斜視図である。
【図2】本発明の一形態に係るトレーの平面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】図2のV−V線断面図である。
【図6】図6aは、図2のVIa−VIa線断面図であり、図6b図は図6a図のVIb部分の拡大図である。
【図7】冷凍寿司パッケージの縦断面図である。
【図8】実施例における冷凍寿司の配置例を示す平面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の冷凍食品用トレーを用いた冷凍食品パッケージあるいは冷凍寿司パッケージは、マイクロ波が照射されることにより解凍が行われる。
【0013】
誘電体材料層がこのマイクロ波を吸収して発熱し、この熱が冷凍食品に伝わり、冷凍食品が解凍される。このようにこの熱は、主として凹所の底面からの伝熱、凹所の側面部分からの輻射、あるいは凹所側面と冷凍食品との間の空気層を介しての対流伝熱によって冷凍食品に伝わる。このように底面及び側面から包み込まれるようにして加温されることにより、凹所内の冷凍食品の解凍ムラが防止ないし抑制されるようになる。
【0014】
本発明の冷凍食品用トレーは、主底面と、該主底面から凹陥する複数の前記凹所と、該主底面の周縁から立ち上がる囲壁とを有することが好ましい。これにより、トレーの凹所内に冷凍寿司のシャリ玉部分を配置し、ネタが凹所よりも上位に配置されるようにすることができ、シャリは適温に、ネタは冷たくなるように解凍することができる。
【0015】
誘電体材料層は、食品と接触しないようにトレー本体の外面に設けることが好ましい。なお、誘電体材料層の表面はプラスチック製品の表面に比べて粗くなるので、誘電体材料層をトレー本体の外面に設けると、トレーを手に持ったときに滑りにくくなるという副次的効果も得られる。
【0016】
この誘電体材料層を均一に形成するために、誘電体材料層は、誘電体材料の粉体を含有する塗料を付着させて形成されたものであることが好ましいが、これに限定されない。
【0017】
本発明のトレーでは、誘電体材料層は、該凹所、該主底面及び該囲壁の外面に設けられていることが望ましい。これにより、トレーの略全体が発熱するようになると共に、マイクロ波がトレー内部に局部的に侵入して冷凍食品を局部的に強く加熱することが防止される。
【0018】
本発明の冷凍食品用トレーでは、囲壁の上端部は、側外方に向って拡開するフランジ部であることが好ましい。このフランジ部に対し、該トレーを覆うフィルムを接着することができる。
【0019】
この主平面からフランジ部と略同一高さにまで立ち上がる立上部を設けることにより、このフィルムを該立上部で支えることが可能となる。これにより、フィルムが押されても、破れたり、あるいはフィルムが冷凍食品に接触することを防止することができる。
【0020】
このフィルムは、マイクロ波を遮断するための金属層を有することが好ましく、特に厚さ10μm以上のアルミ層を有することが望ましい。
【0021】
本発明の冷凍寿司パッケージによると、上記の通り、凹所内に配置されたシャリ玉がトレーから熱を多く受け、ネタに先行して昇温して解凍が進行する。ネタは凹所よりも上位に配置されているので、トレーから直接に熱を受けることが殆ど無く、シャリ玉よりもゆっくりと解凍され、シャリ玉よりも冷たいものとなる。
【0022】
この冷凍寿司の解凍を行うには、トレーからの伝熱によりシャリ玉が解凍されるように電子レンジを作動させ、次いで電子レンジを停止し、シャリ玉からの伝熱によりネタを解凍することが好ましい。なお、シャリ玉からネタに熱が伝わる間に、シャリ玉における温度分布が均一化される。
【0023】
以下、図面を参照して本発明の一形態について説明する。
【0024】
図1〜7は本発明の一形態に係る冷凍食品用トレーを示しており、図8は実施例における冷凍寿司の配置例を示す平面図である。
【0025】
この冷凍食品用トレー(以下、単にトレーということがある。)1は、主底面3と、該主底面3から凹陥する凹所2と、該主底面3の周縁部から立設された囲壁4と、該囲壁4の上端部を構成するフランジ部5と、該フランジ部5の外周縁から垂下する垂下部6と、該垂下部6の下縁から側外方に張り出す張出部7と、主底面3と囲壁4との隅部に設けられたリブ8と、主底面3から立設された立上部9とを有する。
【0026】
凹所2は、平面視形状が略長方形であり、長手方向の側壁2aと、短手方向の側壁2bと、底面2cとを有している。凹所2は、長辺方向を平行にして4個ずつ2列、合計8個、縦横に設けられている。ただし、凹所2の数はこれに限定されるものではなく、トレー1の大きさに応じて選定されればよい。
【0027】
この凹所2は、冷凍寿司のシャリ玉を収容する大きさとなっている。なお、凹所2の側壁2a,2bが交わる隅角部はいずれも滑らかに湾曲している。
【0028】
このトレー1は、業務用又は家庭用電子レンジに入れることができる大きさであることが好ましい。
【0029】
主底面3は、略正方形状の外縁形状であるが、囲壁4に沿う4個のコーナー部は円弧状に湾曲している。
【0030】
隣接する凹所2,2の長手方向の側壁2a,2a同士の間の主底面3は、これらの側壁2a,2aに沿って延在する帯状部3aとなっている。
【0031】
隣接する凹所2,2の短手方向の側壁2b,2b同士の主底面3は、側壁2b,2bに沿って延在する。
【0032】
囲壁4は、この主底面3の全周縁を周回するように設けられている。囲壁4は、凹所2の長手方向の側壁2aと平行な壁4aと、短手方向の側壁2bと平行な壁4bとを有する。前記リブ8は、この囲壁4の壁4bと主底面3との交叉隅部に設けられている。
【0033】
フランジ部5は、この囲壁4の上端面を構成するものであり、側外方に拡開するように囲壁4の全周にわたって設けられている。このフランジ部5は平坦面となっており、後述のフィルム20が付着される。
【0034】
前記フランジ部5の外周縁から垂下した垂下部6は、フランジ部5の全周を周回している。この垂下部6の下端から外方に張出部7が張り出しているが、この張出部7の張り出し長さは極く小さいものとなっている。この垂下部6及び張出部7を設けることにより、トレー1の剛性が高められると共に、このトレー1を持つときに指先を掛けることができる。
【0035】
立上部9は、帯状部3a,3bの交叉部分に位置している。立上部9の上端面は、フランジ部5の上面と同一高さの平坦面となっており、この立上部9の頂面によってフィルム20が支承され得るようになっている。なお、フィルム20はこの立上部9の頂部にも付着されてもよい。この立上部9は、4方向即ち帯状部3a,3a,3b,3bの方向に裾を引くように略々錐形状に設けられている。
【0036】
帯状部3bからはリブ部9Aが立ち上げられている。このリブ部9Aは、立上部9,9の間にあっては、立上部9,9を繋ぐように延在している。また、リブ部9Aは、立上部9と囲壁4の壁4aとを繋ぐようにも延在している。リブ部9Aの幅は、帯状部3bの幅よりも小さく、リブ部9Aの両側に帯状部3bが存在する。リブ部9Aを設けることにより、ネタが凹所2の長手方向に移動することが阻止される。立上部9及びリブ部9Aを設けることにより、トレー1の剛性も向上する。
【0037】
このトレー1は、図6bの通り、合成樹脂製の本体1aと、該本体1aの外面に形成された誘電体材料層1bとで構成されている。このトレー本体1aを構成する合成樹脂としては、ポリスチレン等が例示されるが、これに限定されない。トレー本体1aの厚さは100〜1500μm、中でも300〜800μm特に500〜800μm程度が好ましい。
【0038】
この形態では、誘電体材料層1bは、トレー1の全外面すなわち凹所2の底面2cの外面及び側壁2a,2bの外面、主底面3の下面、囲壁4の外面及びそのフランジ部5の下面、垂下部6の囲壁4への対向面、張出部7の下面、リブ8の下面(裏面)及び立上部9の下面(裏面)に形成されている。
【0039】
ただし、部分的には誘電体材料層1bが設けられていなくてもよい。例えば、フランジ部5、垂下部6及び張出部7には誘電体材料層1bが設けられなくてもよい。誘電体材料層1bの厚さは全体として均一であってもよく、部分的に厚くてもよい。例えば、凹所2の底面又は側面の誘電体材料層1bを他の箇所より厚くしてもよい。
【0040】
この誘電体材料層1bは、塗膜形成用樹脂が溶解していると共に誘電体材料の粉末が分散している塗料をスプレー、刷毛塗り、ディッピング等の手法によりトレー本体1aの外面に付着させ、次いで焼き付け形成したものが好適である。この誘電体材料としてはフェライト等が好適であるが、これに限定されない。誘電体材料層1bの厚さは10〜100μm特に10〜80μmとりわけ30〜60μm程度が好適である。なお、塗膜形成に先立って、トレー本体1aの外面を脱脂処理するのが好ましい。
【0041】
このように構成されたトレー1の凹所2に対し、冷凍寿司10が収容され、フィルム20によってトレー1を封止することにより、冷凍寿司パッケージが構成される。
【0042】
この寿司10は、シャリ玉11と、このシャリ玉11上のネタ12とを有する。必要に応じシャリ玉11とネタ12との間にワサビが介在される。ネタ12としては、サーモン、トロ、イカ、タコ、貝、エビ、穴子などの魚介類や、その調理品、玉子焼きなどが例示されるが、これに限定されるものではない。
【0043】
この冷凍寿司10は、図7の通り、そのシャリ玉11の全体又は大部分が凹所2内に配置され、ネタ12はその全体が主底面3のレベル以上に配置される。なお、ネタ12の極く一部が凹所2内に存在していても構わない。シャリ玉11については、その90%以上特に95%以上が凹所2内に配置される(即ち、主底面3よりも下位に存在する)ことが望ましい。
【0044】
通常の場合、冷凍寿司のシャリ玉は10〜50g特に15〜40gとりわけ18〜25g程度の大きさであることが好ましい。ネタは3〜40g特に5〜30gとりわけ6〜20g程度が好ましい。
【0045】
上記のフィルム20は、ポリエチレン等の合成樹脂よりなる基材フィルムと、該基材フィルム上に形成された金属層とを有する。この金属層としてはアルミ層が好適である。アルミ層は、厚みが小さいとマイクロ波の透過率が高くなり、ネタを過度に昇温させるので、10μm以上、特に12μm以上であることが望ましい。アルミ層は、コスト抑制のために100μm以下特に50μm以下とりわけ20μm以下であることが望ましい。
【0046】
上記説明では、冷凍食品が冷凍寿司となっているが、凹所2の大きさや数を変更することにより、冷凍ケーキ、冷凍丼物、冷凍カレーライスなどの各種菓子、食材にも適用できる。
【実施例】
【0047】
以下、上記トレー1を用いた冷凍寿司パッケージと、その解凍例について次に説明する。
【0048】
トレー本体1aを厚さ700μmのポリスチレンとし、誘電体材料層1bを厚さ35μmの酸化亜鉛フェライト、アクリル樹脂複合材料層とした。この複合材料層中のフェライト含有量は約80重量%である。
【0049】
トレー1の各部分の寸法は次の通りである。
トレー1辺の長さ:210mm
囲壁4の高さ:17mm
凹所2の深さ:20mm
凹所2の大きさ、上部:62×32mm
下部:57×27mm
【0050】
このトレー1の合計8個の凹所2に図8の配置にて冷凍寿司を収容し、図7の通りシャリ玉11の大部分を凹所2内に配置し、各々のネタ12を主底面3よりも上位とした。シャリ玉11は19gであり、ネタ12は平均10gである。
【0051】
フィルム20の基材フィルムは厚さ12μmのポリエチレンとし、アルミ層厚さ15μmとした。このフィルム20をフランジ部5の上面にヒートシールにより接着した。
【0052】
出力600Wの家庭用電子レンジにこの冷凍寿司パッケージを入れ、2分10秒加熱し、3分間放置して解凍した。10回のテストを行い、各回のシャリ玉及びネタの温度(℃)を測定した。結果を表1,2に示す。
【0053】
【表1】

【0054】
【表2】

【0055】
表1,2の通り、各回とも冷凍寿司を、シャリ玉は適温に且つネタは低温となるように解凍することができた。
【0056】
次に、上記と同じ冷凍寿司パッケージと出力1400Wの業務用電子レンジで1分加熱、3分間放置により解凍した。このときのシャリ玉及びネタの温度(℃)の測定結果を表3,4に示す。
【0057】
【表3】

【0058】
【表4】

【0059】
表3,4の通り、この場合も全回にわたり、シャリ玉は適温に、ネタは低温に解凍することができた。
【0060】
なお、誘電体材料層1bの厚さを上記の約半分とし、アルミ層の厚さを9μmとして同様のテストを行ったところ、10回のうち4回の割合でサーモン、エビ、中トロに「煮え」と称される過熱が発生した。このことから、アルミ層及び誘電体材料層を所要以上の厚みとすることにより、的確な解凍が行われることが認められた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷凍食品を収容するための凹所を有した冷凍食品用トレー本体と、
少なくとも該凹所に設けられた、マイクロ波を吸収して発熱する誘電体材料層と
を有することを特徴とする冷凍食品用トレー。
【請求項2】
請求項1において、該トレーは、主底面と、該主底面から凹陥する複数の前記凹所と、該主底面の周縁から立ち上がる囲壁とを有することを特徴とする冷凍食品用トレー。
【請求項3】
請求項2において、該凹所は、長手方向の側壁と、短手方向の側壁と、底面とからなることを特徴とする冷凍食品用トレー。
【請求項4】
請求項3において、該凹所は長手方向の側壁同士の間に間隔をおいて、且つ短手方向の側壁同士の間に間隔をおいて縦横に配列されていることを特徴とする冷凍食品用トレー。
【請求項5】
請求項3において、隣接する凹所の短手方向の側壁同士の間にリブ部が設けられていることを特徴とする冷凍食品用トレー。
【請求項6】
請求項5において、該リブ部の高さは、前記囲壁よりも低いことを特徴とする冷凍食品用トレー。
【請求項7】
請求項2において、該トレーは、さらに、凹所同士の間の部分から上方に立ち上がる立上部を有しており、該立上部の上端と前記囲壁の上端とは同一高さとなっていることを特徴とする冷凍食品用トレー。
【請求項8】
請求項7において、該囲壁の上端と立上部の上端には、平坦面が設けられていることを特徴とする冷凍食品用トレー。
【請求項9】
請求項1において、該誘電体材料層は該トレー本体の外面に設けられていることを特徴とする冷凍食品用トレー。
【請求項10】
請求項2において、該誘電体材料層は、該凹所、該主底面及び該囲壁の外面に設けられていることを特徴とする冷凍食品用トレー。
【請求項11】
請求項2において、該囲壁の上端部は、側外方に向って拡開するフランジ部となっていることを特徴とする冷凍食品用トレー。
【請求項12】
請求項1において、該誘電体材料層は、誘電体材料の粉体を含有する塗料を付着させて形成されたものであることを特徴とする冷凍食品用トレー。
【請求項13】
請求項12において、該誘電体材料の粉体はフェライトの粉体であることを特徴とする冷凍食品用トレー。
【請求項14】
請求項1において、該誘電体材料層の厚さは10〜100μmであることを特徴とする冷凍食品用トレー。
【請求項15】
請求項1に記載の冷凍食品用トレーと、該凹所に収容された冷凍食品と、該冷凍食品用トレーの上面を封止するマイクロ波遮断用フィルムと、
を備えてなる冷凍食品パッケージ。
【請求項16】
請求項1に記載の冷凍食品用トレーと、
該冷凍食品用トレーの該凹所に収容された冷凍寿司と、
該冷凍食品用トレーの上面を封止するマイクロ波遮断用フィルムと、を有してなる冷凍寿司パッケージであって、
該冷凍寿司は、シャリ玉と、該シャリ玉の上に載ったネタとを有しており、
該シャリ玉の少なくとも大部分が該凹所内に配置され、該ネタは該凹所よりも上位に配置されている冷凍寿司パッケージ。
【請求項17】
請求項16において、該マイクロ波遮断用フィルムは、合成樹脂製の基材フィルムと該基材フィルムに形成された金属層とを有することを特徴とする冷凍寿司パッケージ。
【請求項18】
請求項17において、該金属層は厚さ10μm以上のアルミ層であることを特徴とする冷凍寿司パッケージ。
【請求項19】
請求項16ないし18のいずれか1項に記載の冷凍寿司パッケージを電子レンジにより加熱して冷凍寿司を解凍する方法であって、
シャリ玉を該冷凍食品用トレーからの伝熱により解凍し、
電子レンジによる加熱の停止後、該シャリ玉からの伝熱により該ネタを解凍することを特徴とする冷凍寿司の解凍方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【国際公開番号】WO2005/007532
【国際公開日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【発行日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−511808(P2005−511808)
【国際出願番号】PCT/JP2004/009337
【国際出願日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【出願人】(506326143)株式会社新東京キヤリ (2)
【Fターム(参考)】